JP2007071340A - 固定型等速自在継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボールを脱落させることなく外側継手部材の外側に出すことにより、従来以上の高作動角を実現可能な固定型等速自在継手を提供すること。
【解決手段】ゼッパ型等速自在継手において、外側継手部材1と内側継手部材2の二つの案内溝1b、2bのボール中心軌跡C1、C2を、案内溝1b、2bの継手軸方向中央部分で互いに交差し、かつ、継手中心Oを挟んで軸方向に鏡像対称となる一対の主円弧(bc、eg)であって、主円弧(bc、eg)の曲率中心(P、Q)が継手中心Oを挟んで継手軸方向反対側に等しくオフセットされた主円弧(bc、eg)と、継手中心Oを曲率中心として内側継手部材2の主円弧egの継手奥側端部から延長された副円弧ghとで構成した。内側継手部材2に別部材2dを嵌合し、この別部材2dの案内溝2bのボール中心軌跡で前記副円弧ghを構成する。
【選択図】図2

Description

本発明の固定型等速自在継手は、駆動側の回転軸と従動側の回転軸とを連結し、両軸が角度をなした状態でも等角速度でトルク伝達可能にしたもので、プランジングを行わず角度変位のみが可能であり、自動車をはじめ各種産業機械の動力伝達用の固定型等速自在継手として利用される。
自動車のドライブシャフトのアクスル連結部や、ステアリングシャフトのシャフト折曲げ連結部には、固定型等速自在継手が一般に使用される。この固定型等速自在継手として、従来、ゼッパ型等速自在継手やアンダーカットフリー型(以下UJ型という)等速自在継手が知られている。ゼッパ型の特徴は、外側継手部材の案内溝のボール中心軌跡と内側継手部材の案内溝のボール中心軌跡が、それぞれ、継手中心から軸方向に等距離離れた点を中心とする二つの球の子午線となっていることである。(特許文献1参照)。
これに対してUJ型等速自在継手は、ゼッパ型等速自在継手よりも高作動角とするために発明されたもので、外側継手部材の案内溝のボール中心軌跡が、上記ゼッパ型の子午線の円弧のうち、継手中心を通る軸直角断面より外側継手部材の開口側の部分が継手軸と平行な直線となっている。(特許文献2参照)
ゼッパにより発明されたゼッパ型等速自在継手は、最初は、外側継手部材の案内溝のボール中心軌跡と、内側継手部材の案内溝のボール中心軌跡が、ともに継手中心に中心を持つ同一円弧であった。(特許文献3参照)。その自在継手は、作動角0°における保持器の回転位置が一定に定まらないという欠点があり、それを補うために、内側継手部材と外側継手部材の間に保持器の位置を制御するための別部品を追加していた(特許文献4のFig.1、Fig.2のパイロットピンKを参照)。
その後改良されたゼッパ型等速自在継手は、いわゆるダブルオフセット型と呼ばれるもので、図8(A)及び図9のように、外側継手部材1と内側継手部材2の二つの案内溝1b,2bのボール中心軌跡C1,C2を、継手中心Oから継手軸線方向反対方向にそれぞれ等距離だけ離れた点A,Bを中心とする同じ半径Rの円にしたものである。詳しくは図8に示すように、ダブルオフセット型等速自在継手は、球面状の内周面1aに6本の曲線状の案内溝1bを軸方向に形成した外側継手部材1と、球面状の外周面2aに6本の曲線状の案内溝2bを軸方向に形成し、スプライン(またはセレーション)孔2cを有する内側継手部材2と、外側継手部材1の案内溝1bと内側継手部材2の案内溝2bとが協働して形成される6本のボールトラックに1個ずつ配されたトルク伝達ボール3と、トルク伝達ボール3を保持する保持器4とで構成される。
外側継手部材1の内周面1aの曲率中心、内側継手部材2の外周面2aの曲率中心は、いずれも、継手中心Oと一致している。外側継手部材1の案内溝1bの曲率中心Aと内側継手部材2の案内溝2bの曲率中心Bは、継手中心Oを挟んで、軸方向に等距離だけ反対側に(同図に示す例では中心Aは継手の開口側に、中心Bは継手の奥部側に)オフセットしている。そのため、案内溝1b,2bが協働して形成されるボールトラックは、軸方向の一方に向かって開いた楔形状となっている。
図8(a)に示すように二軸が角度変位しない場合すなわち二軸の回転軸線が一直線となった状態では、すべてのトルク伝達ボール3の中心が継手中心Oを含み回転軸線に垂直な平面内にある。外側継手部材1と内側継手部材2とが角度θだけ角度変位すると、保持器4によってトルク伝達ボール3が、角度θを二等分する平面内に配向せしめられ、これにより継手の等速性が確保される。
このダブルオフセット型等速自在継手においては、継手を高作動角で回転させる場合、ボール3が外側継手部材1の案内溝1bから外側にはみ出すと、ボール3が保持器4の窓から半径方向外方に飛出すのを防止することができない。このため、従来のダブルオフセット型等速自在継手では、ボール3は必ず外側継手部材1の案内溝1bの中に収めておく必要があり、これにより継手の最大作動角が抑えられ、せいぜい48°程度が限界であった。
一方、UJ型等速自在継手は、ゼッパ型等速自在継手の作動角をさらに拡大するために発明されたもので、ボールが外側継手部材の案内溝から外れる位置を延長するために、外側継手部材の案内溝のボール中心軌跡を、外側継手部材入りロ部のみ、円弧状から直線状に変更した。しかし、UJ型等速自在継手でも最大作動角は52°程度であった。
継手の作動角をさらに大きく、例えば60°程度にするには、ボールを外側継手部材の案内溝から外側に出さざるを得ない。そのとき、保持器のボール案内面が平面であると、ボールが保持器の窓から外側に脱落してしまい、等速自在継手はその機能を失う。
米国特許第2046584号公報 特開昭53−65547号公報 米国特許第1665280号公報 米国特許第2010899号公報
本発明の目的は、ボールを脱落させることなく外側継手部材の外側に出すことにより、従来以上の高作動角を実現可能な固定型等速自在継手を提供することにある。
前記課題を解決するため、請求項1の発明は、球面状の内周面に軸方向に延びる複数の案内溝を形成した外側継手部材と、球面状の外周面に軸方向に延びる複数の案内溝を形成した内側継手部材と、外側継手部材の案内溝と内側継手部材の案内溝とが協働して形成される複数のボールトラックに1個ずつ配されたトルク伝達ボールと、トルク伝達ボールを保持する保持器とを備え、外側継手部材と内側継手部材の二つの案内溝のボール中心軌跡を、継手作動角0°の状態で、案内溝の継手軸方向中央部分で互いに交差し、かつ、継手中心を挟んで軸方向に鏡像対称となる一対の主円弧であって、主円弧の曲率中心が継手中心を挟んで継手軸方向反対側に等しくオフセットされた主円弧と、継手中心を曲率中心として内側継手部材の主円弧の継手奥側端部から延長された副円弧とで構成したことを特徴とする。
この発明の等速自在継手は、大きな作動角を取ったときでも、内側継手部材のボール中心軌跡の副円弧が継手中心を中心とする円弧であるため、ボールの中心位置が継手中心から離れていかない。このため、外側継手部材の案内溝を開口側に長く延在させる必要がなく、従って内側継手部材に連結するシャフトが外側継手部材に干渉する作動角を高角化することができる。また、50°を越えて60°に近づく高作動角では一部のボールが外側継手部材の案内溝から外側に出ることになるが、保持器外径側のボール案内面の対向間隔をボール径よりも狭くしておくことにより、外側継手部材の外側であってもボールを保持器で内側継手部材のボール中心軌跡である副円弧と対応する案内溝側に抱え込んでおくことができ、ボールが保持器から脱落するのを防止できる。
一方、本発明は、外側継手部材と内側継手部材の二つの案内溝のボール中心軌跡が、案内溝の継手軸方向中央部分で互いに交差し、かつ、継手中心を挟んで軸方向に鏡像対称となる一対の主円弧であって、主円弧の曲率中心が継手中心を挟んで継手軸方向反対側に等しくオフセットされた主円弧を有するので、ボールを前記交差部分すなわち継手中心の軸直角断面内に保持することができ、このようなボールの定位置保持によって、継手作動角0°において保持器を継手中心の軸直角断面内に保持することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記副円弧を、内側継手部材の本体外周に嵌合した別部材の案内溝のボール中心軌跡で構成したことを特徴とする。
内側継手部材の本体に嵌合した別部材のボール案内溝は、ボールが外側継手部材のボール案内溝から外側に出た時にボールを支える作用をするものであって、継手のトルク伝達には関与しない。このため、別部材のボール案内溝は内側継手部材の本体のボール案内溝のように高精度加工や焼入硬化処理などを施す必要がなく、加工容易で軽量安価な例えば樹脂等の任意の材料を射出成形などにより簡単に製作することができる。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記保持器の外径側窓開き寸法を、前記ボールの径よりも狭めたことを特徴とする。
これにより、継手の高作動角時に一部のボールが外側継手部材の案内溝から外側に出ても、ボールを保持器で内側継手部材のボール中心軌跡である副円弧と対応する案内溝側に抱え込んでおくことができ、ボールが保持器から脱落するのを防止できる。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記保持器の外径側窓開き寸法を、保持器と別体の部材によって前記ボールの径よりも狭めたことを特徴とする。
これにより、保持器外径側から窓内にボールを装入することが可能となり、組立性が向上する。
請求項5の発明は、請求項3または4の発明において、継手開口側の保持器の内径面を円筒面にするとともに、この円筒面に内側継手部材の球面状外周面を摺接案内するための案内リングと、案内リングの抜止め用の留め輪を装着したことを特徴とする。
保持器のボール案内面を外径側で内側に狭めた場合、継手の組付時に保持器外径側から窓内にボールを装入することができない。ボールは保持器内径側から窓内に装入することになるが、そうすると、内側継手部材を継手開口側から保持器に装入しなければならないから、継手開口側の保持器の内径面は円筒面にしておく必要がある。この円筒面は、そのままにしておくと内側継手部材の抜止めにならないから、案内リングと止め輪で内側継手部材を抜止めする。
本発明の固定型等速自在継手は、高作動角を取ったときでも、内側継手部材のボール中心軌跡の副円弧が継手中心を中心とする円弧であるため、ボールの中心位置が継手中心から離れていかない。このため、外側継手部材の案内溝を開口側に長く延在させる必要がなく、従って内側継手部材に連結するシャフトが外側継手部材に干渉する作動角を高角化することができる。また、例えば50°を越えて60°に近づく高作動角では一部のボールが外側継手部材の案内溝から外側に出ることになるが、保持器外径側のボール案内面の対向間隔をボール径よりも狭くしておくことにより、外側継手部材の外側においてボールを内側継手部材のボール中心軌跡である副円弧と対応する案内溝側に保持器で抱え込んでおくことができ、ボールが保持器から脱落することがない。
一方、本発明は、外側継手部材と内側継手部材の二つの案内溝のボール中心軌跡が、案内溝の継手軸方向中央部分で互いに交差し、かつ、継手中心を挟んで軸方向に鏡像対称となる一対の主円弧であって、主円弧の曲率中心が継手中心から曲率半径が短くなる方向に等しくオフセットされ、かつ、継手中心を挟んで継手軸方向反対側に等しくオフセットされた主円弧を有するで、ボールを前記交差部分すなわち継手中心の軸直角断面内に保持することができ、このようなボールの定位置保持によって、継手作動角0°において保持器を継手中心の軸直角断面内に保持することができる。また、前記主円弧は通常のゼッパ型等速自在継手の案内溝のボール中心軌跡と同じであるため、対応の案内溝を通常の加工機で容易に加工することができる。
また、内側継手部材の本体に嵌合した別部材のボール案内溝は、ボールが外側継手部材のボール案内溝から外側に出た時にボールを支える作用のみをするものであって、継手のトルク伝達には関与しないから、別部材のボール案内溝は高精度加工や焼入硬化処理などを施す必要がなく、加工容易で軽量安価な例えば樹脂等の任意の材料を例えば射出成形などにより簡単に製作することができる。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。図1および図2は本発明の固定型(ゼッパ型)等速自在継手を示したものであって、図1が作動角0°、図2が最大作動角の状態を示す。この等速自在継手の構成部材は、基本的に図8の等速自在継手と同様であって、同一部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
この等速自在継手の特徴は、外側継手部材1と内側継手部材2の二つの案内溝1b,2bのボール中心軌跡C1,C2にある。すなわち、図3のように、外側継手部材1の案内溝1bのボール中心軌跡C1は、継手中心Oから継手軸線に沿って外側継手部材1の開口側に所定距離fだけオフセットした点Pを中心とする半径Rの主円弧bcである。ボール中心軌跡C1は継手中心軸に関して上下対称である。点bが外側継手部材1の案内溝1bの入口に対応し、点cが同奥部に対応する。点bは、保持器中心線が角θで傾斜した状態で、継手中心Oを通る保持器中心線の垂線Vと、ボール中心軌跡C1との交点である。シャフト7の作動角2θの時にボール3が外側継手部材1の案内溝1bから出ることになる。
また、図4のように、内側継手部材2の案内溝2bのボール中心軌跡C2は、軌跡C2aと軌跡C2bの複合軌跡である。ボール中心軌跡C2は継手中心軸に関して上下対称である。この軌跡C2の大半は軌跡C2a、すなわち、継手中心Oから外側継手部材の奥部側に所定距離fだけオフセットした点Qを中心とする半径Rの主円弧egである。主円弧bcと主円弧egは、図5のように、継手中心Oを通り継手軸線に直角な断面Xにおいて互いに交差し、かつ、継手中心Oを挟んで軸方向に鏡像対称である。したがって、点bとg、点cとeは、継手中心Oを通る軸直角断面Xからの距離が等しい。
主円弧egの継手奥側端部には、継手中心Oを中心とする半径Rの副円弧ghが滑らかに接続されている。この副円弧ghは、図1および図2のように、内側継手部材2の奥部側外周に嵌合された環状別部材2dの案内溝2bのボール中心軌跡に対応する。別部材2dは、内側継手部材2の奥部側外周に形成された環状直角段部2eに圧嵌合ないし接着されて内側継手部材2と一体化されている。
保持器4の継手開口側の内径面は、図6のように、所定幅にわたって内径一定の円筒面4dとされている。この円筒面4dの形成範囲は、継手中心の軸直角断面よりも継手開口側の保持器4内径面である。そして、円筒面4dに形成した溝部4aに止め輪5(サークリップ)が嵌合される。この止め輪5の内側であって保持器4の窓4bまでの間にできた奥狭まりの環状楔空間に、案内リング6が嵌合される。この案内リング6は、その内周面が内側継手部材2の球面状外周面2aに嵌合し、外周面が保持器4の円筒面4dに嵌合する。また、案内リング6の外端は止め輪5の内面に当接する。案内リング6の内端とボール3との間には一定の隙間が確保される。保持器4の窓4bよりも継手奥部側の内径面は、従来同様に球状内周面4cとされる。保持器4の外径面も、従来同様に球状外周面4eとされる。前記止め輪5と案内リング6は、継手の組立時に、ボール3を保持器4内径側から窓4b内に装入し、内側継手部材2を継手開口側から保持器4に挿入した後に取付ける。
保持器4の窓4bのボール案内面は、図7のように、外径側が幅狭になっている。すなわち、ボール案内面の内径側は、ボール径とほぼ等しい間隔を明けて互いに平行直線状4b1であるが、ボール案内面の外径側はボール径よりもやや狭い間隔となるように先すぼまりとなっている。この先すぼまりの部分は、傾斜した直線で構成してもよいが、ボールとの当り面圧を下げるために、ボールの外周曲率に符合した凹円弧状4b2にするのがよい。なお、凹円弧状4b2に対応する部分を保持器4に嵌合可能な別体の部材で構成することも可能である。その場合、ボール3を保持器4の外側から窓4b内に装入し、別体部材をその後保持器4に取付ける組立方法も選択可能となる。
本発明に係る固定型等速自在継手は以上のように構成され、大きな作動角を取ったときでも、内側継手部材2のボール中心軌跡である副円弧ghが継手中心Oを中心とする一定半径Rの円弧であるため、ボール3の中心位置が継手中心Oから離れていかない。このため、外側継手部材1の案内溝1bを開口側に長く延在させる必要がなく、従って内側継手部材2に連結するシャフト7が外側継手部材1に干渉する作動角を高角化することができる。また、例えば50°を越えて60°に近づく高作動角では一部のボール3が外側継手部材1の案内溝1bから外側に出ることになる。この状態ではボール3は最早トルク伝達の機能を失う。従来の固定型等速自在継手では、ボール3が外側継手部材1の案内溝1bから外側に出た途端に脱落していた。しかし、本発明では図7のように保持器4外径側のボール案内面の対向間隔をボール径よりも狭くしておくことにより、外側継手部材1の外側であってもボール3を保持器4で内側継手部材2のボール中心軌跡C2bである副円弧ghに対応する別部材2dの案内溝2b側に抱え込んでおくことができ、ボール3が保持器4から脱落するのを防止できる。
また、図5のように、外側継手部材1と内側継手部材2の二つの案内溝1b、2bのボール中心軌跡C1、C2は、案内溝1b、2bの継手軸方向中央部分で互いに交差する主円弧C1、C2aを有する。これら主円弧C1、C2aは継手中心Oを挟んで軸方向に鏡像対称を成し、主円弧C1、C2aの曲率中心P、Qが継手中心Oを挟んで継手軸方向反対側に等しくオフセットされている。このため、ボール3を主円弧C1、C2aの交差部分すなわち継手中心Oの軸直角断面X内に保持することができる。このようなボール3の定位置保持によって、継手作動角0°において保持器4を継手中心Oの軸直角断面内に保持することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば前記実施形態では内側継手部材2を別部材2dとの組合せで構成したが、これは別部材2dの案内溝2bがトルク伝達に関与しないため、案内溝2bの加工コストや材料コストを節減するためであり、そのようなコスト節減を考慮しないならば内側継手部材2を一体で構成することも可能である。
また、複数のボールトラックのうち、一部のボールトラックのみを請求項1のボール中心軌跡を有するように形成し、残りのボールトラックでは、内外二つの案内溝のボール中心軌跡を継手中心を中心とし全体が重なる単一円弧としてもよい。
すなわち、ボールトラックの数は通常6又は8あるいはそれ以上であるが、そのうちの例えば3つ又は4つのボールトラックのみ(すなわちボールトラック一つおき)、ボール中心軌跡を請求項1のようにし、残りのボールトラックでは内外二つの案内溝のボール中心軌跡を全体が重なる単一円弧とする。そのことにより、継手作動角0°において保持器を継手中心の軸直角断面内に保持保持することができ、かつ、伝達可能なトルクをより大きくすることができる。
本発明に係る固定型等速自在継手の作動角0°の状態の断面図。 本発明に係る固定型等速自在継手の最大作動角の状態の断面図。 外側継手部材の案内溝のボール中心の軌跡図 内側継手部材の案内溝のボール中心の軌跡図。 外側継手部材と内側継手部材の二つの案内溝の互いに重ねたボール中心軌跡図。 保持器のボール部分の拡大断面図。 保持器の窓のボール案内面形状を誇張して示す拡大断面図。 (A)は従来のゼッパ型等速自在継手の縦断面図、(B)は同横断面図。 従来のゼッパ型等速自在継手の外側継手部材と内側継手部材の2つの案内溝のボール中心軌跡図。
符号の説明
1 外側継手部材
1a 球面状内周面
1b,2b 案内溝
2 内側継手部材
2a 球面状外周面
2c スプライン孔
2d別部材
3 トルク伝達ボール
4 保持器
4a 溝部
4b 窓
4c 球状内周面
4d円筒面
5 止め輪
6 案内リング
7 シャフト
C1,C2 ボール中心軌跡

Claims (5)

  1. 球面状の内周面に軸方向に延びる複数の案内溝を形成した外側継手部材と、球面状の外周面に軸方向に延びる複数の案内溝を形成した内側継手部材と、外側継手部材の案内溝と内側継手部材の案内溝とが協働して形成される複数のボールトラックに1個ずつ配されたトルク伝達ボールと、トルク伝達ボールを保持する保持器とを備え、外側継手部材と内側継手部材の二つの案内溝のボール中心軌跡を、継手作動角0°の状態で、案内溝の継手軸方向中央部分で互いに交差し、かつ、継手中心を挟んで軸方向に鏡像対称となる一対の主円弧であって、主円弧の曲率中心が継手中心を挟んで継手軸方向反対側に等しくオフセットされた主円弧と、継手中心を曲率中心として内側継手部材の主円弧の継手奥側端部から延長された副円弧とで構成したことを特徴とする固定型等速自在継手。
  2. 前記副円弧を、内側継手部材の本体外周に嵌合した別部材の案内溝のボール中心軌跡で構成したことを特徴とする請求項1の固定型等速自在継手。
  3. 前記保持器の外径側窓開き寸法を、前記ボールの径よりも狭めたことを特徴とする請求項1または2の固定型等速自在継手。
  4. 前記保持器の外径側窓開き寸法を、保持器と別体の部材によって前記ボールの径よりも狭めたことを特徴とする請求項3の固定型等速自在継手。
  5. 継手開口側の保持器の内径面を円筒面にするとともに、この円筒面に内側継手部材の球面状外周面を摺接案内するための案内リングと、案内リングの抜止め用の留め輪を装着したことを特徴とする請求項3または4の固定型等速自在継手。
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