JP2012020604A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】摩耗初期から末期にかけてウェット制動性能を向上させつつ、ヒール&トゥ摩耗などの偏摩耗の発生を抑制できるタイヤを提供する。
【解決手段】本発明に係る空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に沿って延びる主溝10によって形成される複数のブロック30を備える。ブロック30は、タイヤ周方向に沿った一対の壁面31,32を備える。一対の壁面31,32のうち少なくとも一方の壁面には、トレッド面視においてトレッド幅方向に向かって突出する突部50が設けられる。突部50は、タイヤ径方向に沿って形成されるとともに、壁面を正面から見た視点においてタイヤ径方向に沿った法線Nに対して傾斜する。突部50の外側端52は、タイヤ転動時において路面に接する。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ周方向に沿って延びる主溝によって形成される複数の陸部を備えたタイヤに関する。
従来、特に、トラックやバスなどの車両に装着される空気入りタイヤ(以下、タイヤ)では、主溝とラグ溝とによって形成された複数の陸部における蹴出端の摩耗が早く進行するヒール&トゥ摩耗などの偏摩耗を抑制するために、様々な技術が開示されている。
例えば、タイヤ周方向に隣接する陸部間に、ラグ溝の溝底からタイヤ径方向外側に突出する底上げ部が形成されたタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。このタイヤによれば、陸部間のラグ溝の溝底に形成された底上げ部によって、陸部がタイヤ周方向に倒れ込みにくく、偏摩耗の発生を抑制できる。
特開平6−171318号公報(第2−3頁、第1図)
しかしながら、上述した従来のタイヤには、次のような問題があった。すなわち、摩耗末期において陸部が低くなると、タイヤ周方向に隣接する陸部間に底上げ部が出現し、ラグ溝に沿った陸部の側縁(エッジ)がなくなる。このため、ラグ溝に沿った陸部の縁部が路面を引っ掻く効果(いわゆる、エッジ効果)が低減し、摩耗末期におけるウェット制動性能が低下する問題があった。
そこで、本発明は、ヒール&トゥ摩耗などの偏摩耗の発生を抑制しつつ、摩耗初期から末期にかけて安定したウェット制動性能を発揮し得るタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、タイヤ周方向に沿って延びる主溝(主溝10)によって形成される複数の陸部(ブロック30)を備え、前記陸部は、タイヤ周方向に沿った一対の壁面(壁面31,32)を備えるタイヤ(空気入りタイヤ1)であって、前記一対の壁面のうち少なくとも一方の壁面には、トレッド面視においてトレッド幅方向に向かって突出する突部(突部50)が設けられ、前記突部は、前記タイヤの側面視においてタイヤ径方向に沿った法線(法線N)に対して傾斜するように延在し、前記突部のタイヤ径方向外側端は、タイヤ転動時において路面に接することを要旨とする。
かかる特徴によれば、前記一対の壁面のうち少なくとも一方の壁面に突部が設けられる。これによれば、突部が設けられない場合と比較して、陸部の剛性が増大し、陸部の倒れ込みを抑制できる。このため、ヒール&トゥ摩耗などの偏摩耗の発生を抑制できる。
特に、突部が法線に対して傾斜しているため、突部のタイヤ径方向外側端が傾斜している側(例えば、タイヤ回転方向前方)からの入力に対して、突部が陸部を支えることができるため、陸部の変形(すなわち、タイヤ回転方向後方に向かって凸状の弓形に変形)することを抑制できる(図4(b)参照)。従って、陸部が進行方向に向かって滑ることに起因する摩耗(自励摩耗)の抑制にも効果的である。
また、突部のタイヤ径方向外側端は、タイヤ転動時において路面に接する。これによれば、突部が設けられない場合と比較して、ラグ溝に沿った陸部の側縁(エッジ)が増大し、ウェット制動性能を向上できる。特に、突部がタイヤ径方向に沿って形成されているため、摩耗初期から末期にかけてウェット制動性能を向上できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記突部のタイヤ径方向外側端(外側端52)は、前記突部のタイヤ径方向内側端(内側端51)よりもタイヤ回転方向後方に設けられることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記突部のタイヤ径方向外側端は、前記突部のタイヤ径方向内側端よりもタイヤ回転方向前方に設けられることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1乃至3の特徴に係り、前記突部のトレッド幅方向に沿った幅をW1とし、前記陸部のトレッド幅方向に沿った幅をW0とした場合、W1/(W0/2)≧0.38の関係を満たすことを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1乃至4の特徴に係り、前記突部のタイヤ周方向に沿った幅をL1とし、前記突部のタイヤ径方向に沿った高さをhとした場合、L1/h≦2/3の関係を満たすことを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第1乃至5の特徴に係り、前記突部の前記法線に対する傾斜角度をθとし、前記突部のタイヤ周方向に沿った幅をL1とし、前記突部のタイヤ径方向に沿った高さをhとした場合、tanθ>L/2hの関係を満たすことを要旨とする。
本発明の特徴によれば、ヒール&トゥ摩耗などの偏摩耗の発生を抑制しつつ、摩耗初期から末期にかけて安定したウェット制動性能を発揮し得るタイヤを提供することができる。
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッドパターンを示す斜視図である。 図2は、本実施形態に係るブロック30を示す斜視図である。 図3(a)は、本実施形態に係るブロック30を示す側面図(図2のA矢視図)である。図3(b)は、本実施形態に係るブロック30を示す正面図(図2のB矢視図)である。 図4(a)は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の通常転動状態を示すタイヤ側面図である。図4(b)は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の滑り発生状態を示すタイヤ側面図である。 図5は、本実施形態に係るブロック30の幅及び突部50の幅とせん断力との関係を示すグラフである。 図6は、本実施形態に係る突部50の幅とせん断力との関係を示すグラフである。 図7は、本実施形態に係るブロック30におけるタイヤ周方向のせん断力を示すグラフである。 図8は、変更例1に係るブロック30を示す側面図である。 図9は、変更例2に係るブロック30を示す正面図である。 図10は、比較評価における実施例1〜8に係る空気入りタイヤのブロックを示す斜視図である。
次に、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)トレッドパターンの構成、(2)突部の詳細構成、(3)ブロックの変形、(4)作用・効果、(5)変更例、(6)比較評価、(7)その他の実施形態について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
(1)トレッドパターンの構成
まず、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッドパターンの構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッドパターンを示す斜視図である。
ここで、本発明に係る空気入りタイヤ1は、ビード部やカーカス層、ベルト層、トレッド部(不図示)を備える一般的なラジアルタイヤである。また、本発明に係る空気入りタイヤ1には、空気ではなく、窒素ガスなどの不活性ガスが充填されてもよい。
図1に示すように、空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向(方向TC)に沿って延びる主溝10と、トレッド幅方向(方向TW)に沿って延びるラグ溝20とによって形成された複数のブロック30(陸部)を備える。
ブロック30は、タイヤ周方向に沿った一対の壁面31,32と、トレッド幅方向に沿った一対の壁面33,34と、路面に接する接地面35(踏面)とを備える。一対の壁面31,32には、トレッド面視においてトレッド幅方向に向かって突出する突部50が設けられる。
(2)突部の詳細構成
次に、本実施形態に係る突部50の詳細構成について、図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係るブロック30を示す斜視図である。図3(a)は、本実施形態に係るブロック30を示す側面図(図2のA矢視図)である。図3(b)は、本実施形態に係るブロック30を示す正面図(図2のB矢視図)である。
以下において、壁面31に設けられる突部50と、壁面32に設けられる突部50とは、同一の構成であるため、壁面31に設けられる突部50を例に説明する。
図2に示すように、突部50は、タイヤ径方向に沿って形成される。突部50は、ブロック30の壁面31上において、タイヤ周方向に所定間隔毎に複数(本実施形態では3本)形成される。
図3(a)に示すように、突部50は、壁面31を正面から見た視点においてタイヤ径方向に沿った法線Nに対して傾斜する。なお、本実施形態では、全ての突部50は、同一方向に傾斜している。
具体的には、突部50は、タイヤ径方向内側に位置する内側端51と、タイヤ径方向外側に位置する外側端52とを備える。
内側端51は、外側端52よりもタイヤ回転方向(方向R)前方に設けられる。内側端51は、主溝10の溝底に連なっている。
外側端52は、内側端51よりもタイヤ回転方向後方に設けられる。外側端52は、図3(b)に示すように、壁面33を正面から見た視点においてブロック30の接地面35に連なるとともに、接地面35と面一に設けられる。すなわち、外側端52は、タイヤ転動時において路面に接する。
ここで、上述した突部50のトレッド幅方向に沿った幅をW1とし、ブロック30のトレッド幅方向に沿った幅をW0とした場合、W1/(W0/2)≧0.38の関係を満たすことが好ましい。特に、W1/(W0/2)≧1の関係を満たすことが好ましい。
また、突部50のタイヤ周方向に沿った幅をL1とし、突部50のタイヤ径方向に沿った高さをhとした場合、L1/h≦2/3の関係を満たすことが好ましい。なお、a/h≦(8/3)0.5の関係を少なくとも満たすことが好ましい。
また、突部50の法線Nに対する傾斜角度をθとし、法線Nから外側端52までのタイヤ周方向に沿った長さをaとし、突部50の高さをhとした場合、a=htanθを満たす。そして、突部50の幅L1の半分の長さをbとした場合(b=L1/2)とした場合、a+b>L1の関係を満たすことが好ましい。すなわち、突部50の傾斜角度をθとし、突部50の幅をL1とし、突部50の高さをhとした場合、tanθ>L/2hの関係を満たすことが好ましい。
(3)ブロックの変形
次に、上述したブロック30の変形について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(3.1)空気入りタイヤ1の通常転動状態、(3.2)空気入りタイヤ1の滑り発生状態について説明する。
(3.1)空気入りタイヤ1の通常転動状態
図4(a)は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の通常転動状態を示すタイヤ側面図(タイヤ軸方向視)である。なお、通常転動状態とは、空気入りタイヤ1が路面Gに接地しながら転動する状態を示す。
図4(a)に示すように、空気入りタイヤ1の通常転動状態では、ブロック30は、路面Gと接地する領域内において、タイヤ径方向のたわみによってベルト層と路面との間でタイヤ周方向に圧縮される。このとき、ブロック30は、タイヤ回転方向前方に向かって凸状の弓形に変形する。
(3.2)空気入りタイヤ1の滑り発生状態
図4(b)は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の滑り発生状態を示すタイヤ側面図(タイヤ軸方向視)である。なお、滑り発生状態とは、空気入りタイヤ1が進行方向に沿って滑りが発生する状態を示す。例えば、滑り発生状態には、トレッドセンター部とトレッドショルダー部との径差によって、当該トレッドショルダー部が進行方向に向かって滑る状態や、空気入りタイヤ1が制動力を発生させている際にブロック30が進行方向に向かって滑る状態などが含まれる。
図4(b)に示すように、空気入りタイヤ1の滑り発生状態では、ブロック30は、路面Gと接地する領域内において圧縮された際、タイヤ回転方向後方に向かって凸状の弓形に変形する。すなわち、ブロック30は、空気入りタイヤ1の通常転動状態と逆向きに変形する。
(4)作用・効果
以上説明した実施形態では、一対の壁面31,32に突部50が設けられる。これによれば、突部50が設けられない場合と比較して、ブロック30の剛性が増大し、ブロック30の倒れ込み(すなわち、上述した通常転動状態での変形や滑り発生状態での変形)を抑制できる。このため、ヒール&トゥ摩耗などの偏摩耗の発生を抑制できる。
特に、突部50が法線Nに対して傾斜しているため、突部50の外側端52が傾斜している側(実施形態では、タイヤ回転方向前方)からの入力に対して、突部50がブロック30を支えることができるため、ブロック30の変形(すなわち、タイヤ回転方向後方に向かって凸状の弓形に変形)することを抑制できる(図4(b)参照)。従って、ブロック30が進行方向に向かって滑ることに起因する摩耗(自励摩耗)の抑制にも効果的である。
また、突部50の外側端52は、タイヤ転動時において路面に接する。これによれば、突部50が設けられない場合と比較して、ラグ溝20に沿ったブロック30の側縁(エッジ)が増大し、ウェット制動性能を向上できる。特に、突部50がタイヤ径方向に沿って形成されているため、摩耗初期から末期にかけてウェット制動性能を向上できる。
実施形態では、突部50の外側端52は、突部50の内側端51よりもタイヤ回転方向後方に設けられる。これによれば、タイヤ回転方向前方からの入力に対して、突部50がブロック30を支えやすくなり、タイヤ回転方向後方に向かって凸状の弓形に変形することを抑制できる(図4(b)参照)。
実施形態では、W1/(W0/2)≧0.38の関係を満たすことが好ましい。具体的には、図5に示すように、W1/(W0/2)≧0.38の関係を満たすことによって、ブロック30の蹴出端(回転方向後方側の端)におけるタイヤ周方向のせん断力が大きくなるため、ブロック30の蹴出端の滑り域が減少する。従って、ウェット制動性能の向上とヒール&トゥ摩耗などの偏摩耗の抑制とを高いレベルで両立できる。
実施形態では、L1/h≦2/3の関係を満たすことが好ましい。なお、a/h≦(8/3)0.5の関係を少なくとも満たすことが好ましい。具体的には、図6に示すように、a/h≦(8/3)0.5の関係を少なくとも満たし、特に、L1/h≦2/3の関係を満たすことによって、曲げ変形に対する曲げ変形及びせん断変形との割合が増大(50%以上や75%以上)する。このため、偏摩耗の発生を抑制しつつ、ブロック30の剛性が高くなり過ぎることに起因する性能(例えば、操縦安定性)の悪化をも抑制できる。
実施形態では、tanθ>L/2hの関係を満たす。具体的には、図7に示すように、tanθ>L/2hの関係(図7のf2)であることによって、突部50が設けられない場合(図7のf1)と比較して、ブロック30の蹴出端におけるタイヤ周方向のせん断力が大きくなるため、ブロック30の蹴出端の滑り域が減少する。従って、ウェット制動性能の向上とヒール&トゥ摩耗などの偏摩耗の抑制とを高いレベルで両立できる。
(5)変更例
次に、上述した実施形態に係る突部50の変更例について、図面を参照しながら説明する。なお、上述した実施形態に係る突部50と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
(5.1)変更例1
まず、変更例1に係る突部150の構成について、図面を参照しながら説明する。図8は、変更例1に係るブロック30を示す側面図である。
上述した実施形態では、全ての突部50は、同一方向に傾斜している。すなわち、上述した実施形態では、突部50の外側端52は、突部50の内側端51よりもタイヤ回転方向後方に設けられる。
これに対して、変更例1では、図8に示すように、突部150は、第1突部150Aと、第1突部150Aよりもタイヤ回転方向後方に設けられる第2突部150Bとによって構成される。なお、第1突部150A及び第2突部150Bは、壁面31を正面から見た視点において、ブロック30のタイヤ周方向中心を通る中心線BLに対して線対称に設けられる。
具体的には、第1突部150Aは、タイヤ周方向に所定間隔毎に複数(変更例1では2本)形成される。第1突部150Aの内側端151Aは、第1突部150Aの外側端152Aよりもタイヤ回転方向後方に設けられる。すなわち、外側端152Aは、内側端151Aよりもタイヤ回転方向前方に設けられる。
第2突部150Bは、第1突部150Aと同様に、タイヤ周方向に所定間隔毎に複数(変更例1では2本)形成される。第2突部150Bの内側端151Bは、第2突部150Bの外側端152Bよりもタイヤ回転方向前方に設けられる。すなわち、外側端152Bは、内側端151Bよりもタイヤ回転方向後方に設けられる。
以上説明した変更例1では、突部150は、第1突部150Aと、第2突部150Bとによって構成されることによって、タイヤ回転方向が指定されることなく、ウェット制動性能の向上と偏摩耗の抑制とを両立できる。このため、全ての突部150が同一方向に傾斜する場合と比較して、汎用性が高くなる。
(5.2)変更例2
次に、変更例2に係る突部250の構成について、図面を参照しながら説明する。図9は、変更例2に係るブロック30を示す正面図である。
上述した実施形態では、突部50の外側端52は、壁面33を正面から見た視点においてブロック30の接地面35に連なるとともに、当該接地面35と面一に設けられる。
これに対して、変更例2では、図9に示すように、突部250の外側端252は、ブロック30の接地面35と突部250との境界Bに連なるとともに、当該境界Bからタイヤ径方向内側に傾斜するように設けられる。この場合であっても、外側端252は、タイヤ転動時において路面に接する。
以上説明した変更例2では、外側端252が境界Bからタイヤ径方向内側に傾斜するように設けられることによって、タイヤ製造に使用されるゴム材を軽減しつつ、ウェット制動性能の向上と偏摩耗の抑制とを両立できる。このため、外側端252がブロック30の接地面35と面一に設けられる場合と比較して、タイヤの製造コストの軽減に寄与する。
(6)比較評価
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の実施例及び比較例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(6.1)各空気入りタイヤの構成、(6.2)評価結果について、表1を参照しながら説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(6.1)各空気入りタイヤの構成
各空気入りタイヤに関するデータは、以下に示す条件において測定された。
・ タイヤサイズ :195/80R15
・ リム・ホイールサイズ : 5.5J×15
・ 車種 : 商用バン(駆動方式;FR)
・ 装着位置 : 前輪(内圧;325kPa、荷重;7.4kN)
実施例1に係る空気入りタイヤのブロック30には、図10(a)に示す突部350Aが設けられる。実施例2に係る空気入りタイヤのブロック30には、図10(b)に示す突部350Bが設けられる。実施例3に係る空気入りタイヤのブロック30には、図10(c)に示す突部350Cが設けられる。実施例4に係る空気入りタイヤのブロック30には、図10(d)に示す突部350Dが設けられる。
実施例5に係る空気入りタイヤのブロック30には、図10(e)に示す突部350Eが設けられる。実施例6〜8に係る空気入りタイヤのブロック30には、図10(d)に示す突部350Dと同様の形状である突部が設けられ、当該突部は、図10(d)に示す突部350Dと構成が異なっている。
比較例に係る空気入りタイヤのブロックには、突部が設けられていない。なお、各空気入りタイヤに設けられた突部の詳細構成については、表1に示す通りである。
(6.2)評価結果
(6.2.1)ヒール&トゥ摩耗
各空気入りタイヤが装着された車両で速度0〜80km/h、約10000km走行後、比較例に係る空気入りタイヤのブロックの踏込端と蹴出端とに生じた摩耗の段差量を‘100’とし、その他の空気入りタイヤのブロックに生じた摩耗の段差量を測定した。なお、指数が小さいほど、ヒール&トゥ摩耗の抑制効果に優れている。
この結果、表1に示すように、実施例1〜8に係る空気入りタイヤは、比較例に係る空気入りタイヤと比較して、ヒール&トゥ摩耗の抑制効果に優れていることが判った。
(6.2.1)ウェット制動性能
実施例1〜8、比較例の空気入りタイヤをリム(サイズ5.5J)に組み付け、内圧を325kPaに設定し、車両(パネルトラック)に装着した状態で水深0.6mmのアスファルト路面において、速度64km/hからタイヤが完全にロックするまでの摩擦係数を測定してピーク値を指標化することにより行った。同じ測定を3回行って、3回の平均値のピーク値を求めた。指標が大きいほど、ウェット制動性能に優れることを示している。
この結果、表1に示すように、実施例1〜8に係る空気入りタイヤが装着された車両は、比較例に係る空気入りタイヤが装着された車両と比較して、ウェット制動性能に優れていることが判った。
Figure 2012020604
(7)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、タイヤとして、空気や窒素ガスなどが充填される空気入りタイヤ1であってもよく、空気や窒素ガスなどが充填されないソリッドタイヤでもあってもよい。
また、空気入りタイヤ1に設けられた主溝10やラグ溝20、ブロック30の数や配置位置については、実施形態で説明したものに限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択できることは勿論である。
例えば、ブロック30には、トレッド幅方向に沿って延びるサイプなどが形成されていてもよい。また、ラグ溝20は、形成されていなくてもよい。この場合、突部50は、リブ状の陸部の壁面に設けられていればよく、トレッドショルダー部に位置する陸部の側壁(例えば、バットレス部)に設けられていてもよい。この場合、突部50は、トレッド接地端とベルト端との間に設けられることが好ましい。
実施形態では、突部50は、ブロック30の壁面31上において、タイヤ周方向に所定間隔毎に複数形成されると説明した。しかし、突部50の間隔は、等間隔でなくてもよい。
実施形態では、ブロック30に形成される全ての突部50は、同一方向に傾斜していると説明した。しかし、突部50の法線Nに対する傾斜角度は、それぞれ異なっていてもよい。
実施形態では、第1突部150A及び第2突部150Bは、タイヤ周方向に所定間隔毎に複数(変更例1では2本)形成されると説明した。しかし、中心線BLに対して必ずしも対象でなくてもよい。例えば、タイヤ回転方向前方側に形成される第1突部150Aと、タイヤ回転方向前方側に形成される第2突部150Bの本数が異なっていてもよい。また、中心線BLに対する第1突部150Aの角度と、中心線BLに対する第2突部150Bの角度は等しくなくてもよい。また、突部50は、ブロック30の一対の壁面31,32に設けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、少なくとも一方の壁面設けられていればよい。
また、突部50の外側端52は、内側端51よりもタイヤ回転方向後方に設けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、内側端51よりもタイヤ回転方向前方に設けられていてもよい。例えば、1本の空気入りタイヤ1内において、トレッドセンター部では、外側端52が内側端51よりもタイヤ回転方向前方に設けられ、トレッドショルダー部では、外側端52が内側端51よりもタイヤ回転方向後方に設けられていてもよい。この場合、トレッドセンター部ではヒール&トゥ摩耗の発生が抑制され、トレッドショルダー部では自励摩耗の発生を抑制できる。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
1…空気入りタイヤ、10…主溝、20…ラグ溝、30…ブロック(陸部)、31〜34…壁面、50…突部、51…内側端、52…外側端、150…突部、150A…第1突部、150B…第2突部、151A,151B…内側端、151B…内側端、152A,152B…外側端、250…突部、252…外側端、350A〜350E…突部

Claims (5)

  1. タイヤ周方向に沿って延びる主溝によって形成される複数の陸部を備え、
    前記陸部は、タイヤ周方向に沿った一対の壁面を備えるタイヤであって、
    前記一対の壁面のうち少なくとも一方の壁面には、トレッド面視においてトレッド幅方向に向かって突出する突部が設けられ、
    前記突部は、前記タイヤの側面視において、タイヤ径方向に沿った法線に対して傾斜するように延在し、
    前記突部のタイヤ径方向外側端は、タイヤ転動時において路面に接するタイヤ。
  2. 前記突部のタイヤ径方向外側端は、前記突部のタイヤ径方向内側端よりもタイヤ回転方向後方に設けられる請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記突部のトレッド幅方向に沿った幅をW1とし、前記陸部のトレッド幅方向に沿った幅をW0とした場合、W1/(W0/2)≧0.38の関係を満たす請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記突部のタイヤ周方向に沿った幅をL1とし、前記突部のタイヤ径方向に沿った高さをhとした場合、L1/h≦2/3の関係を満たす請求項1乃至3の何れか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記突部の前記法線に対する傾斜角度をθとし、前記突部のタイヤ周方向に沿った幅をL1とし、前記突部のタイヤ径方向に沿った高さをhとした場合、tanθ>L/2hの関係を満たす請求項1乃至4の何れか一項に記載のタイヤ。
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