JP2012019801A - 水中油型エマルジョンの製造方法 - Google Patents

水中油型エマルジョンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】界面活性剤や乳化剤を用いず、食品として許容される材料の組み合わせによって、透明な水中油型エマルジョンの製造方法を提供する。
【解決手段】トリグリセリン脂肪酸エステルに、その3つの脂肪酸残基の内の2つを加水分解するリパーゼを作用させて脂肪酸を得て、水と、前記脂肪酸と、アルコールと、塩基性アミノ酸とを、脂肪酸/水の質量組成比が1以下かつ脂肪酸/アルコールの質量組成比が1未満となるように混合し、系のpHを6〜8の範囲に調整して水中油型エマルジョンを得ることを特徴とする水中油型エマルジョンの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、安価で安心、安全な食品用水中油型エマルジョン組成およびその製造方法であり、容易に実質的に透明な水中油型のマイクロエマルジョンとすることができ、フレーバー物質などの疎水性物質を可溶化し、食品に添加することができる食品用水中油型マイクロエマルジョンの製造方法に関する。
マイクロエマルジョンに関する研究は、近年急速に発展してきており、食品にもこの技術を応用する試みが多数行われている。
例えば、特許文献1に開示されているように水相に水、補助界面活性剤およびポリオールが1:1〜4、油相に溶媒および補助溶媒が1〜2:1で、油相と界面活性剤が1:1〜2の自己集合構造をもつ液体濃厚物がある。
あるいは、特許文献2に開示されているようにフレーバーにHLB16〜19の蔗糖脂肪酸エステルあるいはポリグリセリン脂肪酸エステルとリゾレシチンを含有させ、ホモミキサーにより3000〜10000rpmで撹拌することにより得られている。
あるいは、特許文献3に開示されているように調味成分と、組成物全量に対して、0.1〜50質量%の、平均粒径1μm以下の油滴状態にある油脂とを含む液状もしくはペースト状調味料組成物がある。
一方、脂肪酸を用いたマイクロエマルジョンに関する相挙動の研究も近年盛んに行われている。例えば、非特許文献1のモノオレイン酸/エタノール/水混合物からの液状ミセル性不連続立方晶メソ相に関する研究;非特許文献2のモノオレインとオレイン酸ナトリウムの水性分散系でのベシクル生成と他の構造に関する研究;非特許文献3のオレイン酸ナトリウムとオレイン酸の混合物からなるモノオレイン水溶液系における相挙動に関する研究;非特許文献4の脂肪酸アルギニンのKCl水溶液中の構造形成に関する研究;などが開示されている。
これら非特許文献1〜4は、単一脂肪酸を用いた単純な2相系、3相系の相挙動に関する基礎研究であり、食品に用いられる油脂の構成脂肪酸のような複雑な系や、食品成分中の強いpH緩衝能下での相挙動とは、全く異なるものである。
特表2005−532049号公報 特許第3419351号公報 特許第3162554号公報
Colloids Surf., Vol. 299, No. 1-3, P133-145 J. Colloid Interface Sci., Vol. 257, No. 2, P310-320 Langmuir, Vol. 17, No. 25, P7742-7751 コロイドおよび界面化学討論会講演要旨集 (2005) P99
しかしながら、前述した従来技術のうち、特許文献1,2に開示された従来技術は、食品には使用できない強力な界面活性剤を用いたり、食品用に許可されている乳化剤を用いることが前提となっている。しかしながら、近年の消費者における安全・安心な食品への嗜好は、安全性評価を実施している食品添加物でさえ、忌避する傾向にあり、消費者ニーズを十分満たした方法とは言えない。
さらに、特許文献3においては、食品に油脂由来のコク味を付与することを目的とした技術であり、マイクロエマルジョン化されていないため、液状食品などに添加した場合には、白濁し、食品の商品価値を大きく損ねてしまう。
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、界面活性剤や乳化剤を用いず、食品として許容される材料の組み合わせによって、透明な水中油型エマルジョンを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、トリグリセリン脂肪酸エステルに、その3つの脂肪酸残基の内の2つを加水分解するリパーゼを作用させて脂肪酸を得て、水と、前記脂肪酸と、アルコールと、塩基性アミノ酸とを、脂肪酸/水の質量組成比が1以下かつ脂肪酸/アルコールの質量組成比が1未満となるように混合し、系のpHを6〜8の範囲に調整して水中油型エマルジョンを得ることを特徴とする水中油型エマルジョンの製造方法を提供する。
本発明の水中油型エマルジョンの製造方法において、各材料を混合し多孔質膜を透過させて水中油型エマルジョンを得ることが好ましい。
本発明の水中油型エマルジョンの製造方法において、エマルジョンのpHを調整する前に、蛋白質又は蛋白質の分解物を添加することが好ましい。
本発明の水中油型エマルジョンの製造方法において、エマルジョンのpHを調整する前に、キトサン又はキトサンの分解物又はグルコサミンを添加することが好ましい。
本発明の水中油型エマルジョンの製造方法は、アルコールと、塩基性アミノ酸とを、脂肪酸/水の質量組成比が1以下かつ脂肪酸/アルコールの質量組成比が1未満となるように混合し、系のpHを6〜8の範囲に調整することによって、実質的に透明な水中油型エマルジョンを製造することができる。
本発明の水中油型エマルジョンの製造方法において、必須成分の1つである脂肪酸を、トリグリセリン脂肪酸エステルをその3つの脂肪酸残基の内の2つを加水分解するリパーゼを作用させて得ることによって、植物油などの安価で安全な原料から脂肪酸を得ることができる。
本発明の水中油型エマルジョンの製造方法において、各材料を混合し多孔質膜を透過させて水中油型エマルジョンを得ることによって、pH6付近の弱酸性領域でのエマルジョンの透明化および安定化を図ることができる。
本発明の水中油型エマルジョンの製造方法において、エマルジョンのpH調整前に、該エマルジョンに蛋白質又は蛋白質の分解物、又はキトサン又はキトサンの分解物又はグルコサミンを添加することで、水で希釈しても白濁しないエマルジョンを製造することができる。
実施例5におけるリモネン残存率の比較結果を示すグラフである。 実施例6におけるエマルジョンへのTO溶解度の測定結果を示すグラフである。
本発明の水中油型エマルジョンは、水と、脂肪酸と、アルコールと、塩基性アミノ酸とを含み、脂肪酸/水の質量組成比が1以下かつ脂肪酸/アルコールの質量組成比が1未満であり、系のpHが6〜8の範囲であることを特徴とする。
本発明において、水は、食品製造用として許容される水、例えば、水道水、滅菌ろ過した地下水、鉱泉水、イオン交換水、蒸留水などを使用可能である。
本発明の水中油型エマルジョンにおいて、脂肪酸は、炭化水素のモノカルボン酸を示し、一般に食用に供される油脂の構成脂肪酸であれば、炭素数や2重結合の数など特に限定されない。ただし、脂肪酸が2種以上の脂肪酸混合物である場合、該脂肪酸混合物の脂肪酸組成は炭素数18以上の飽和脂肪酸(例えば、ステアリン酸など)の組成比が10質量%以下であることが好ましい。前記飽和脂肪酸の組成比が10質量%を超えると、製造したエマルジョンに白濁が生じる恐れがある。本発明の水中油型エマルジョンにおいて、脂肪酸の含量は、20質量%以上であることが好ましい。脂肪酸の含量が20質量%以上であると、その水中油型エマルジョンにトリグリセリンエステルなどの疎水性物質を加える場合、疎水性物質の溶解度が格段に高まる。
本発明の水中油型エマルジョンにおいて、アルコールは、食品製造用として許容されるアルコールを用いることができるが、エタノールが最も好ましい。本発明において、アルコール含量は、10質量%以上とすることが好ましい。
本発明において、塩基性アミノ酸は、ヒスチジン、アルギニン、リジンなどであり、これらはそれぞれ単独で、又は複数種を混合した状態で用いることができる。この塩基性アミノ酸は、精製された塩基性アミノ酸を添加しても良いし、塩基性アミノ酸を含む抽出エキスや蛋白加水分解物などの利用も可能である。本発明の水中油型エマルジョンにおける塩基性アミノ酸の添加量は、実質的に溶解でき得る量であれば特に限定されないが、好ましくは、0.01〜1.00質量%の範囲がより好ましい。水中油型エマルジョンにおいて塩基性アミノ酸が含まれないと安定なエマルジョンを製造するために系のpHを8よりも高いpHにする必要があり、口腔内に入れた場合に刺激が強く、食品として好ましくなくなる。塩基性アミノ酸の溶解度を超えた量を添加した場合には、溶け残ったアミノ酸が沈降し、当然ながら沈降した塩基性アミノ酸には、エマルジョンの安定効果はなく、コストの上昇やアミノ酸による苦味やエグ味が見られるために好ましくない。
本発明において、水、脂肪酸、およびアルコールの3成分の質量組成比は、脂肪酸/水の質量組成比が1以下かつ脂肪酸/アルコールの質量組成比が1未満とする。脂肪酸/水の質量組成比が1を超える場合には、油水が分離し易くなる。また、脂肪酸/アルコールの質量組成比が1を超える場合にも、油水が分離し易くなる。
本発明の水中油型エマルジョンは、系のpHが6〜8の範囲である。pHが6未満であると、油滴の平均粒径が大きくなって白濁したり、又は油水が分離してエマルジョンが形成できなくなる。一方、pHが8を超えると、エマルジョンの安定性に大きな問題は無いが、口腔内に入れた場合に刺激が強く、食品として好ましくなくなる。
本発明の水中油型エマルジョンには、モノグリセリン脂肪酸エステルを添加することができる。モノグリセリン脂肪酸エステルとしては、食品製造用として許容される各種モノグリセリン脂肪酸エステルを使用することが可能であるが、食品に用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルをその3つの脂肪酸残基の内の2つを加水分解するリパーゼを作用させ、生成させることにより、食品添加物の添加を必要とせず特に好ましい。この場合のモノグリセリン脂肪酸エステルの組成比としては、添加した又はリパーゼにより生成した脂肪酸の50mol%以下であることが好ましい。
本発明の水中油型エマルジョンには、疎水性物質を含有させることもできる。疎水性物質としては、リモネンなどの香気成分やオイルベースの合成フレーバー、天然物から超臨界二酸化炭素などを使用し抽出した天然フレーバー、ビタミンEやビタミンAなどの脂溶性ビタミン類、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)等の高度不飽和脂肪酸(PUFA)およびそのグリセリンエステル、トリグリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。なお、好ましいトリグリセリン脂肪酸エステルとしては、サラダ油、大豆油、綿実油、オリーブ油、コーン油、ごま油などの食用油などが挙げられる。本発明の水中油型エマルジョンに疎水性物質を添加する場合、その添加量は、水中油型エマルジョンの脂肪酸量に対し10%以下であることが好ましく、5%以下がさらに好ましい。前記範囲で疎水性物質を添加すれば、油水分離せずに疎水性物質が水中油型エマルジョンに溶解し、透明な性状を維持することができる。
さらに本発明の水中油型エマルジョンには、蛋白質又は蛋白質の分解物、キトサン、キサンチン、グルコサミンからなる群から選択される1種又は2種以上を添加することができる。蛋白質又は蛋白質の分解物としては、食品製造用として許容される各種の蛋白質のうち、水溶性の蛋白質又はその分解物が挙げられ、例えば、ゼラチンが好ましい。またキトサン、キサンチン、グルコサミンは、各種の市販品の中から適宜選択して用いることができる。これらの蛋白質又は蛋白質の分解物、キトサン、キサンチン、グルコサミンを本発明の水中油型エマルジョンに添加することで、エマルジョンの安定性が高められ、水で希釈した場合にも白濁しないエマルジョンを得ることができる。
本発明の水中油型エマルジョンにおいて、エマルジョン中の油滴の平均粒径は、200nm以下であることが好ましい。油滴の平均粒径を200nm以下とすることにより、実質的に透明で長時間安定な水中油型エマルジョンを製造することができる。
本発明の水中油型エマルジョンの製造方法は、水と、脂肪酸と、アルコールと、塩基性アミノ酸とを、脂肪酸/水の質量組成比が1以下かつ脂肪酸/アルコールの質量組成比が1未満となるように混合し、系のpHを6〜8の範囲に調整して、本発明に係る前記水中油型エマルジョンを得ることを特徴としている。
本発明の水中油型エマルジョンの製造方法において、前記各成分を混合して均一なエマルジョンを製造する手順、製造設備等は、特に限定されない。典型的な製造手順を例示すれば、次のようになる。
(a)まず、所定量の水に、所定量の塩基性アミノ酸を添加して溶解し、
(b)次いで、この水を撹拌しながら、所定量の脂肪酸を加え、
(c)次いで更に攪拌しながら所定量のアルコールを加え、
(d)次いで得られたエマルジョンのpHをモニターしながら、水酸化ナトリウムなどのpH調整剤を添加して、系のpHを6〜8の範囲の所望のpH値に調整して、本発明の実質的に透明な水中油型エマルジョンを得る。
なお、この製造手順は単なる例示であり、本発明の製造方法は本例示のみに限定されない。
本発明の製造方法の好ましい実施形態として、各材料を混合し多孔質膜を透過させて水中油型エマルジョンを得ることが挙げられる。この多孔質膜としては、市販のアルミナフィルターなどを用いることができ、細孔径が徐々に小さくなる複数段のフィルターに混合液を順次通過させて膜乳化するプロセスを行うことが好ましい。
本発明の水中油型エマルジョンの製造方法において、必須成分の1つである脂肪酸を得るために、トリグリセリン脂肪酸エステルにその3つの脂肪酸残基の内の2つを加水分解するリパーゼを作用させて分解させ、脂肪酸を生成させ、この脂肪酸を他の必須成分と混合して水中油型エマルジョンを製造することもできる。これによって、植物油などの安価で安全な原料から脂肪酸を得ることができる。
トリグリセリン脂肪酸エステルとしては、サラダ油、大豆油、綿実油、オリーブ油、コーン油、ごま油などの食用油などが挙げられる。またリパーゼとしては、トリグリセリドの三つの脂肪酸残基のうち二つを加水分解するリパーゼを用いることが望ましい。このようなリパーゼとしては、例えば、カンディダ・ルゴサ(Candida rugosa)の産生するリパーゼが挙げられる。このリパーゼは、トリグリセリドの1位および2位のエステル結合を加水分解し、脂肪酸を遊離させる。リパーゼの反応条件としては、使用するリパーゼの至適条件で使用すればよく、特に限定するものではないが、一般的には、室温〜50℃、pHは5〜8付近で使用される。
次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、実施例により本発明を限定するものではない。
実施例および比較例中の%表記は、特記しない限り質量%を示す。
実施例における各測定条件は、下記の通りである。
<エマルジョン中の油滴の平均粒径の測定方法>
エマルジョン中の油滴の平均粒径は、ゼータサイザーナノZS(マルマーン社製)により測定した。
<エマルジョンの性状>
試料のエマルジョンを24時間静置し、その透明性、油水分離の有無、白濁の有無について目視で調べた。また、室温静置48時間後又は1ヶ月後について調べた場合には、表中に「性状2」と記し、その室温静置時間を併記した。
[実施例1]
ヒスチジン(和光純薬工業社製、試薬特級)0.1質量部をイオン交換水に溶解し、オレイン酸(和光純薬工業社製、試薬特級)5,10,20,又は30質量部を添加後、スターラーで撹拌しながら、エタノール(和光純薬工業社製、試薬特級)40質量部を添加し、系のpHを水酸化ナトリウムを用いて調整し、表1に示すNo.1〜No.4のエマルジョンを作製した。また、比較例として、ヒスチジンを用いない場合(比較例1)、エタノールを用いない場合(比較例2)も同様に作製した。
Figure 2012019801
表1に示すNo.1〜No.4、および比較例1,2の各試料について、脂肪酸/水の質量組成比、脂肪酸/アルコールの質量組成比、平均粒径および性状を比較した。結果を表2に示す。各エマルジョンのpHは表2に示す通りとした。
Figure 2012019801
表2に示す通り、ヒスチジンを含まない比較例1では、pHを9に調整しても、静置24時間後、油水の分離が見られた。また、アルコールを含まない比較例2でも、油水の分離が見られた。
一方、本実施例のNo.1〜No.4では、透明な水中油型エマルジョンが生成し、室温静置状態で1ヶ月以上、状態の変化は観察されなかった。
(pHの有効範囲)
実施例1で作製したNo.4と同一組成のエマルジョンについて、系のpHを表3に示す通りに変化させた場合の平均粒径とエマルジョンの性状(安定性)について調べた。その結果を表3に示す。
Figure 2012019801
表3に示す通り、pH6未満のエマルジョンは不安定であり、静置24時間以内に油水の分離が見られた。
pH6以上のエマルジョンは、安定で小粒径のエマルジョンが得られた。
pH9を超えたものは、エマルジョンの安定性に大きな問題はなく、むしろ平均粒径が小さくなり安定であるが、口腔内に入れた場合に刺激が強く、食品としての好ましさに欠けた。
(アルコールの有効範囲)
実施例1のNo.1のエマルジョンにおける水とエタノールの比率を、表4に示す通りに変更し、それ以外は実施例1と同様にしてNo.5〜No.8のエマルジョンを作製した。各エマルジョンのpHは表5に示す通りとした。
Figure 2012019801
表4に示すNo.5〜No.8の各試料について、脂肪酸/水の質量組成比、脂肪酸/アルコールの質量組成比、平均粒径および性状を、No.1のエマルジョンと比較した。その結果を表5に示す。
Figure 2012019801
表5に示す通り、通常、解乳化剤として使用されるアルコールが、本発明では、脂肪酸/アルコールの質量組成比が1未満で安定したエマルジョンを作製するための材料となっている。また、アルコールが10質量%以上の組成比であった方が、エマルジョンがさらに安定化することが分かった。
[実施例2]
表6に示す通り、実施例1で作製したNo.4のエマルジョンにおいて、ヒスチジンに代えてアルギニン(和光純薬工業社製、試薬特級)を添加したエマルジョン(No.9)、リジン(和光純薬工業社製、試薬特級)を添加したエマルジョン(No.10)をそれぞれ作製した。エマルジョンのpHは表7に示す通りとした。
Figure 2012019801
No.9〜10のそれぞれのエマルジョンについて、平均粒径および性状について調べた。その結果を、No.4のエマルジョンの結果と併せて表7に示す。
Figure 2012019801
表7に示す通り、ヒスチジン以外の塩基性アミノ酸(アルギニンおよびリジン)を用いた場合においても、ヒスチジンの場合と同様に透明なエマルジョンを作製できた。
[実施例3]
実施例1のNo.4と同じ組成のエマルジョンにモノオレイン酸グリセロールを0.1質量部添加して、No.11のエマルジョンを作製した。
Figure 2012019801
各エマルジョンのpHは表9に示す通りとした。No.4およびNo.11のエマルジョンについて、平均粒径、性状(室温静置24時間後)および性状2(室温静置1ヶ月後)を調べた。その結果を表9に示す。
Figure 2012019801
表9に示す通り、本発明のエマルジョンは、モノグリセリン脂肪酸エステルを含むことにより、さらに安定したエマルジョンを調製することが可能である。
[実施例4]
実施例1のNo.4の組成をベースとし、オレイン酸の一部を炭素数18の飽和脂肪酸であるステアリン酸に置換してエマルジョン(No.12〜No.14)を作製した。
ヒスチジン(和光純薬工業社製、試薬特級)0.1質量部をイオン交換水に溶解し、表10の組成比に従いオレイン酸(和光純薬工業社製、試薬特級)を添加後、スターラーで撹拌しながら、ステアリン酸(和光純薬工業社製、試薬特級)を組成比に従い添加した。系の温度を70℃とし、ステアリン酸を溶解させ、エタノール(和光純薬工業社製、試薬特級)40質量部を添加した後、エタノールが揮発しないよう密閉し、撹拌した。加熱を停止し、系の温度が40℃となった時点で、系のpHを水酸化ナトリウムを用いて6.3に調整し、表10に示すNo.12〜No.14のエマルジョンを作製した。
Figure 2012019801
得られたNo.12〜No.14のエマルジョンについて、平均粒径および性状を調べた。その結果を、No.4のエマルジョンの結果と併せて表11に記す。
Figure 2012019801
表11に示す通り、炭素数18以上の飽和脂肪酸が脂肪酸組成の10質量%以上含まれると、温度の低下と共に白色の沈殿が徐々に発生し、安定なエマルジョンとは言えなくなった。
[実施例5]
実施例1で作製した比較例1とNo.1の各エマルジョンに、リモネン(和光純薬工業社製、試薬特級)0.1%を添加し、開放状態でスターラーで撹拌し、経時的にサンプリングしてリモネン残存率(%)を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で測定した。その結果を図1のグラフにまとめて記す。
図1の結果より、比較例1では、1週間後のリモネン残存率がほぼ0%になっているのに対し、実施例1のNo.1では、90%近くの残存率があり、本発明によるエマルジョンは、疎水性物質をエマルジョン内に取り込み、かつ高い徐放性を示すことが明らかである。
[実施例6]
実施例1で作製したNo.1〜No.4の水中油型エマルジョンにトリオレイン酸グリセロール(和光純薬工業社製、試薬特級;以下、TOと略記する)を添加し、エマルジョンに取り込まれ、かつ透明を維持できる量を測定した。測定した結果をTO溶解度(μl/100ml)として図2に記す。
図2の結果から、エマルジョンの構成脂肪酸含量が20%の時、TOに対する溶解度の変曲点を示しており、構成脂肪酸が20%以上で急速にTO溶解度の増加が見られた。
[実施例7]
ヒスチジン(和光純薬工業社製、試薬特級)0.1質量部およびリパーゼAY−30(天野エンザイム社製)0.1質量部をイオン交換水に溶解し、サラダ油(日清オイリオ社製)30質量部を添加し、スターラーで撹拌しながら、室温で15時間後、エタノール(和光純薬工業社製、試薬特級)40質量部を添加し、系のpHを水酸化ナトリウムを用いて、6.5に調整した。
Figure 2012019801
前記のように作製した実施例7のエマルジョンの組成および性状は、表13および表14に示す通りであった。
Figure 2012019801
Figure 2012019801
また、この実施例7のエマルジョンにおいて、炭素数18以上の飽和脂肪酸の合計量は、脂肪酸組成中3%であった。
[実施例8]
実施例7で作製した水中油型エマルジョンに、スターラーで撹拌しながら、表15に示す添加量でサラダ油を添加していき、その時のエマルジョンの平均粒径および性状を観察した。
Figure 2012019801
通常、透明状態を維持するには、可視光波長以下である50nm以下のエマルジョン粒径とすることが望ましいが、本実施例のように、エマルジョンの構成脂肪酸組成と、添加した疎水性物質の脂肪酸組成が近い場合には、光に対する屈折率が近くなるため、平均粒径が200nm程度であっても透明に見え、かつ安全なエマルジョンが得られる。
[実施例9]
ヒスチジン含量が1.6%である、かつお煮汁エキスNP−40(日本水産社製)の10%水溶液に、リパーゼAY−30を0.1%溶解し、スターラーで撹拌しながら、サラダ油30%を添加した。室温で15時間後、エタノール40%を添加して、水酸化ナトリウムでpHを6.5に調整した。その結果、かつお煮汁エキス由来の茶褐色の液色であり、実施例7と同様の透明なエマルジョンが得られた。
ヒスチジンは、中性付近の緩衝能が強いのに加え、食品中に多量に含まれるアミノ酸であり、特に回遊魚の魚肉に多量に含まれる。従って、ヒスチジンを改めて添加しなくとも、食品由来成分として、本発明に使用することができるため、塩基性アミノ酸の中でも、ヒスチジンは、本発明において特に好ましい。
[実施例10]
ヒスチジン(和光純薬工業社製、試薬特級)0.1質量部およびリパーゼAY−30(天野エンザイム社製)0.1質量部をイオン交換水に溶解し、サラダ油(日清オイリオ社製)30質量部を添加し、スターラーで撹拌しながら、室温で15時間撹拌後、エタノール(和光純薬工業社製、試薬特級)40質量部を添加し、魚ゼラチン(マルハ社製)の10%水溶液10質量部を添加した。系のpHを水酸化ナトリウムを用いて、6.5に調整し、実施例10のエマルジョンを作製した。
前記実施例7のエマルジョンは、エマルジョン自体は安定であるが、それを水で希釈すると、系の平衡が崩れ、白濁した後、油水分離が見られる。
これに対し、実施例10のエマルジョンは、系のpHを調整する前に、蛋白質などの保護コロイド成分を添加することにより、作製したエマルジョンを水で希釈しても、白濁しないエマルジョンが得られた。
[実施例11]
ヒスチジン(和光純薬工業社製、試薬特級)0.1質量部およびリパーゼAY−30(天野エンザイム社製)0.1質量部をイオン交換水に溶解し、サラダ油(日清オイリオ社製)30質量部を添加し、スターラーで撹拌しながら、室温で15時間後、エタノール(和光純薬工業社製、試薬特級)40質量部を添加し、水溶性キトサン(和光純薬工業社製、試薬特級)あるいはグルコサミン(和光純薬工業社製、試薬特級)の10%水溶液10質量部を添加した。系のpHを水酸化ナトリウムを用いて、6.5に調整し、実施例11のエマルジョンを作製した。
実施例10と同様、キトサンあるいはグルコサミンを添加した場合でも、希釈による白濁を防止することが可能であった。
これら蛋白質やキトサンは、NH-基を持つ高分子化合物で、本発明のエマルジョン中に含まれる脂肪酸のカルボキシル基と相互作用をし、エマルジョンの安定化に寄与するものと考えられ、これらの分解物もまた、同様の効果を示すものと考えられる。
[実施例12]
実施例1のpH有効範囲の特定(表3参照)でpH6の青白い白濁エマルジョンをメンブランフィルター(MIPORE社製)細孔径0.45μmを通過させ、次にアルミナフィルター(WHATMAN社製)細孔径0.2μm,0.1μm,0.02μmの膜を順に通過させた。その結果、青白い白濁エマルジョンが透明なエマルジョンとなり、そのときの平均粒径は、38nmであった。
通常の食品は、pHが6付近の弱酸性であることが多く、多孔質膜にエマルジョンを通過させることにより、弱酸性領域のpHでのエマルジョンの透明化および安定化を図ることができた。
本発明は、安価で安心、安全な食品用水中油型エマルジョン組成およびその製造方法であり、容易に実質的に透明な水中油型のマイクロエマルジョンとすることができ、フレーバー物質などの疎水性物質を可溶化し、食品に添加することができる食品用水中油型マイクロエマルジョンの製造方法に関する。

Claims (4)

  1. トリグリセリン脂肪酸エステルに、その3つの脂肪酸残基の内の2つを加水分解するリパーゼを作用させて脂肪酸を得て、水と、前記脂肪酸と、アルコールと、塩基性アミノ酸とを、脂肪酸/水の質量組成比が1以下かつ脂肪酸/アルコールの質量組成比が1未満となるように混合し、系のpHを6〜8の範囲に調整して水中油型エマルジョンを得ることを特徴とする水中油型エマルジョンの製造方法。
  2. 各材料を混合し多孔質膜を透過させて水中油型エマルジョンを得ることを特徴とする請求項1に記載の水中油型エマルジョンの製造方法。
  3. エマルジョンのpHを調整する前に、蛋白質又は蛋白質の分解物を添加することを特徴とする請求項1又は2に記載の水中油型エマルジョンの製造方法。
  4. エマルジョンのpHを調整する前に、キトサン又はキトサンの分解物又はグルコサミンを添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水中油型エマルジョンの製造方法。
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