JP2012017502A - カーボン膜成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】副生成物を除去するために定期的に装置の分解洗浄をすることをあまり必要とせず、生産性の高いカーボン膜成膜装置を提供する。
【解決手段】炭素を含む原料ガスを導入する原料ガス導入管13と、原料ガス導入管13から導入された原料ガスを熱分解して基板11の表面にカーボン膜を成膜するための成膜室7と、成膜室7と接続され酸素ガスと成膜室7から排出された排気ガスとを反応させる反応室18と、反応室18に酸素ガスを導入する酸素ガス導入管21と、排気ガスが流れる方向に対して反応室18よりも下流側になるように反応室18と接続された排気ポンプ23と、を備えた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、炭素を含む原料ガスを熱分解してカーボン膜を成膜するカーボン膜成膜装置に関するものである。
炭化珪素(以下「SiC」という)は、従来の珪素に比べて高い耐電圧特性を有するSiC半導体装置を作製可能であり、次世代の高電力用半導体装置として期待されている。SiC半導体装置を製造する際は、SiC基板上にエピタキシャル成長させたSiC層からなるSiCウエハに対して、導電型および導電率を制御するために、n型やp型となる不純物をイオン注入する工程があり、イオン注入工程の後に、注入イオンを活性化し、かつイオン注入により形成された結晶欠陥を回復するために、SiCウエハをアルゴンガスなどの不活性ガスの雰囲気で1500℃以上の高温に曝すアニール処理工程がある。しかし、SiCウエハを高温でアニール処理すると、SiCウエハの表面から構成元素である珪素および炭素が蒸発し、SiCウエハの表面にステップバンチングと呼ばれる凹凸が形成される問題があった。
アニール処理によってSiCウエハの表面から珪素および炭素が蒸発することを防ぐ保護膜として、従来、炭化水素ガスを熱分解し、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によりSiCウエハの表面にカーボン膜を成膜していた。(例えば、特許文献1参照)
また、従来の半導体製造設備からの排ガスを処理する設備では、半導体製造設備で使用されたシランやメタンなどの排ガスを、反応塔へ導入して加熱酸化分解し、排気洗浄塔において水洗浄して大気中へ放出していた。(例えば、特許文献2参照)
特開2009−65112号公報(第5〜6頁、図3) 特開平10-202045号公報(第3〜4頁、図1)
このようなカーボン膜成膜方法にあっては、炭化水素ガスなどの原料ガスの熱分解によるCVD法を用いるため、成膜装置の排気配管の内部や排気ポンプなどにカーボンやタールといった副生成物が付着し、排気配管詰まりや排気ポンプの劣化などの原因になる。このような排気配管詰まりや排気ポンプの劣化を防ぐためには、定期的に成膜装置を停止して分解し、付着した副生成物を洗浄する必要があり、これにより生産性が低下してしまうという問題点があった。
また、上記のような排ガスを処理する設備にあっては、排気ポンプを配置することについては開示が無い。また、排気ポンプを配置するとしても、上記の排ガスを処理する設備では、排ガスを加熱酸化分解した後に水洗浄を行うため、この排ガスを処理する設備よりも下流側に排気ポンプを設置することはできない。この排ガスを処理する設備よりも上流側に排気ポンプを設置した場合は、やはり、カーボンやタールといった副生成物によって排気ポンプが劣化するなどの問題は避けられず、装置の分解洗浄が必要であり、生産性が低下してしまう。
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、副生成物を除去するための、装置の分解洗浄をあまり必要とせず、生産性の高いカーボン膜成膜装置を提供することを目的とする。
この発明に係るカーボン膜成膜装置は、炭素を含む原料ガスを導入する原料ガス導入部と、原料ガス導入部から導入された原料ガスを熱分解して成膜対象物の表面にカーボン膜を成膜するための成膜室と、成膜室と接続され酸素ガスと成膜室から排出された排気ガスとを反応させる反応部と、反応部に酸素ガスを導入する酸素ガス導入部と、排気ガスが流れる方向に対して反応部よりも下流側になるように反応部と接続された排気装置と、を備えたものである。
この発明に係るカーボン膜成膜装置によれば、カーボンやタールといった副生成物が排気装置などに付着することを抑制することができるため、従来よりも装置の分解洗浄の回数を減らすことができ、生産性を向上させることができる。
この発明の実施の形態1におけるカーボン膜成膜装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における反応室を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における排気管を示す断面図である。 この発明の実施の形態2における反応室への酸素ガスの供給系を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における反応室を示す断面図である。 この発明の実施の形態4におけるカーボン膜成膜装置を示す断面図である。
実施の形態1.
まず、この発明の実施の形態1におけるカーボン膜成膜装置1aの構成を説明する。図1は、この発明の実施の形態1におけるカーボン膜成膜装置1aを示す断面図である。
図1において、円筒状で上側が閉じられ下側が開口部となった外管2の内側に、外管2の径よりも小さい径の円筒状で両方の底面が開放された内管3が設置されている。外管2および内管3の下側はフランジ6によって密閉されており、外管2、内管3およびフランジ6によって成膜室7が形成されている。外管2の外側には成膜室加熱装置8が設置され、成膜室7を加熱することにより、成膜室7内に導入された原料ガスを熱分解できるようになっている。外管2および内管3は、加熱に耐え得る例えば石英などの材料によって形成される。
フランジ6には、カーボン膜を成膜する対象物となる例えばSiCウエハのような基板11を複数枚支持できる基板支持具12が固定されており、フランジ6を外管2および内管3の下側に固定したときに基板支持具12が成膜室7内の内管3の内側に配置されるようになっている。さらに、フランジ6には原料ガス導入管13を介して原料ガス供給源16が接続され、内管3の内側に炭化水素ガスなどの炭素を含む原料ガスを供給できるようになっている。原料ガスとして用いる炭化水素ガスとしては、例えばメタン、エタン、プロパンまたはアセチレンなどが用いられる。さらに、酸素を含む炭化水素ガスでもよく、例えばメタノール、エタノール、セタノール、ヒドロキシ酸、カルボン酸、ケトン、アルデヒド、フェノール、エステル、エーテルまたはテトラヒドロフランなどを用いてもよい。これらのような炭素を含む原料ガスを熱分解することにより、熱CVD法によって基板11の表面にカーボン膜を成膜することができる。
また、フランジ6の内管3の外側で外管2の内側になる部位には排気管17が接続され、排気ガスを成膜室7の外側へ排気できるようになっている。排気管17は反応室18に接続され、排気ガスは反応室18へ導入される。さらに、反応室18には酸素ガス導入管21を介して酸素ガス供給源22が接続されており、反応室18内で排気ガスと酸素ガスとを反応させて排気ガスを処理できるようになっている。そして、排気装置の例である排気ポンプ23が、排気ガスが流れる方向に対して反応室18よりも下流側になるように反応室18と接続されている。
次に、反応室18について説明する。図2は、この発明の実施の形態1における反応室18を示す断面図である。図2において、反応室18は円柱状で、一方の面に排気管17および酸素ガス導入管21が接続され、他方の面に排気ポンプ23が接続される。反応室18の外側には反応室加熱装置26が設置され、反応室18を加熱することにより、反応室18内に供給された排気ガスおよび酸素ガスを加熱し、排気ガスを燃焼させて処理することができる。排気ガスの燃焼によって生じた二酸化炭素および水は、排気ポンプ23によって外部へ排気される。反応室18は、加熱に耐え得る例えば石英などの材料によって形成される。
次に、排気管17について説明する。図3は、この発明の実施の形態1における排気管17を示す断面図である。図3において、成膜室7と反応室18とを接続する排気管17は、通常部27と、通常部27よりも断面積が小さい狭窄部28とを有している。狭窄部28の外側には、狭窄部加熱装置31が設置され、狭窄部28を加熱できるようになっている。排気管17の材質としてはステンレスを用いるが、加熱に耐え得る例えば石英などの材料によって形成してもよい。また、狭窄部加熱装置31としては、使用が簡便で安価なテープヒータを用いることが好ましい。
次に、図1〜図3を参照して、この発明の実施の形態1におけるカーボン膜成膜装置1aの動作について説明する。
まず、基板支持具12に基板11を設置し、基板11が内管3の内側に配置されるようにフランジ6を配置してフランジ6によって外管2および内管3の下側を密閉する。そして、成膜室7内を不活性ガス雰囲気にするため、不活性ガス供給源(図示せず)によって内管3内の下側から例えばアルゴンガスや窒素ガスのような不活性ガスをキャリアガスとして成膜室7内に供給する。このとき、成膜室加熱装置8によって成膜室7の温度が成膜温度である例えば800℃から1000℃の範囲になるように加熱され、排気ポンプ23によって成膜室7内の圧力は減圧状態に保たれている。
そして、不活性ガスを流したまま、または不活性ガスの供給を停止して、原料ガス供給源16から原料ガス導入管13を経て成膜室7内に原料ガスである炭化水素ガスまたは酸素を含む炭化水素ガスを供給する。具体的な条件としては、例えば成膜室7に供給する原料ガスとしてエタノールを用いて流量を1000sccmとし、成膜室7内の圧力を1kPaとする。成膜室7内に導入された原料ガスは熱分解され、基板11の表面にカーボン膜が成膜される。内管3内の下側から成膜室7に導入された原料ガスは、一部が成膜に使用され、残りは内管3の上側から内管3と外管2との間へと流れて、排気ガスとして排気管17から成膜室7外へ排気される。排気ガスは、排気管17によって反応室18へと導かれる。
尚、成膜室7から排気された排気ガスは反応室18内で処理されるため、処理される前の排気ガスが通る排気管17内に副生成物であるカーボンやタールが堆積する。排気管17内に副生成物が堆積することを抑制するためには、排気管17の長さが5m以下であることが好ましく、より好ましくは1m以下とするのがよい。
反応室18は、反応室加熱装置26によってあらかじめ加熱しておき、排気ガスが酸素と反応しやすいように例えば500℃から900℃の範囲に保っておく。そして、成膜室7に原料ガスを供給するのとほぼ同時に、酸素ガス供給源22から酸素ガス導入管21を経て反応室18に酸素を供給開始する。反応室18内の圧力は、成膜室7内の圧力と同じ、または、それ以上の圧力となる。
反応室18内において、排気ガスと酸素ガスとが反応し、二酸化炭素と水が生成される。排気ガスの処理によって生じた二酸化炭素および水は、排気ポンプ23によって排気され、排気ガスの処理が完了する。
ここで、酸素ガスを供給する量が多過ぎると、反応室18の入口付近で排気ガスと酸素ガスとの反応が急激に進んで発熱し、反応室18の温度が上がり過ぎてしまうことがあるため、酸素ガスの反応室18への供給量は、成膜室7に供給した原料ガスと完全に反応できるだけの量を上限とすることが好ましい。例えば原料ガスがエタノールの場合、エタノールを完全に燃焼させるためには、モル比でエタノールの3倍の酸素ガスが必要である。よって、原料ガスがエタノールの場合、反応室18に供給する酸素ガスの量は、モル比で、成膜室7に供給したエタノールの3倍以下であることが好ましい。逆に、酸素ガスの供給量が少な過ぎると、排気ガスを効果的に処理できないため、原料ガスがエタノールの場合、反応室18に供給する酸素ガスの量は、モル比で、成膜室7に供給したエタノールの3分の1以上であることが好ましい。また、酸素ガスと排気ガスとを緩やかに反応させるために、例えばアルゴンガスや窒素ガスのような不活性ガスを酸素ガスと一緒に反応室18に供給してもよい。
また、反応室18に供給された酸素ガスの一部が排気管17を逆流することがあり、逆流した酸素ガスが成膜室7内へ侵入すると、成膜室7内の基板11の表面に成膜されたカーボン膜と酸素ガスとが反応してカーボン膜の成膜レートが低下したり、成膜されたカーボン膜が消失したりする可能性がある。カーボン膜成膜装置1aでは、排気管17に通常部27よりも断面積が小さい狭窄部28を設けたため、酸素ガスが排気管17内を狭窄部28よりも成膜室7側に逆流することを抑制することができる。ただし、狭窄部28にはカーボンやタールといった副生成物が堆積し易くなるため、成膜を開始する前に、狭窄部加熱装置31によって80℃から200℃の範囲に加熱して保っておく。
酸素ガスの逆流を効果的に抑制するためには、狭窄部28の断面積が、通常部27の断面積の0.1%から20%の範囲であることが好ましい。また、効率的に排気ガスを反応室18へ流すために排気管17の断面積は、0.7cm以上であることが好ましく、より好ましくは100cm以上であるのがよい。具体的には、例えば通常部27の断面積が100cmであれば、狭窄部28の断面積は1cmとすることが好ましい。さらに、狭窄部28の長さは5cmから50cmの範囲が好ましく、狭窄部28は反応室18から80cm以内の部位に設けることが好ましい。
この発明の実施の形態1では、以上のような構成としたことにより、カーボンやタールといった副生成物が排気ポンプ23や反応室18より下流側の排気管の内部などに付着し堆積することを抑制することができるため、従来よりも装置の分解洗浄の回数を減らすことができ、生産性を向上させることができるという効果がある。
さらに、反応室18を加熱する反応室加熱装置26を備えたことにより、反応室18内で効率的に排気ガスと酸素ガスとを反応させることができる。
また、成膜室7と反応室18とを接続する排気管17が、通常部27と、通常部27よりも断面積が小さい狭窄部と、を有することにより、反応室18から排気管17へ逆流した酸素ガスが成膜室7内にまで逆流することを抑制することができ、カーボン膜の成膜レートの低下などを抑制することができる。
さらに、狭窄部28を加熱する狭窄部加熱装置31を備えたことにより、狭窄部28にカーボンやタールといった副生成物が堆積することを抑制することができる。
成膜室7に供給する炭化水素ガスとしてエタノールを用い、反応室18に供給する酸素ガスの分量を、モル比で、成膜室7に供給するエタノールの3分の1以上、3倍以下としたことにより、反応室18における排気ガスの充分な処理能力を確保した上で、酸素ガスの供給過多によって急激に反応が進んで温度が上がり過ぎてしまうことを防ぐことができる。
成膜対象物である基板11をSiCウエハとして、このSiCウエハの表面にカーボン膜を成膜することにより、カーボン膜がSiCウエハを高温アニール処理する際の保護膜として機能し、SiCウエハの表面から珪素および炭素が蒸発してステップバンチングが形成されることを抑制することができる。
尚、この発明の実施の形態1では、成膜室7に供給する原料ガスとして炭化水素ガスまたは酸素を含む炭化水素ガスを用いた。しかし、原料ガスとして一酸化炭素ガスを用いても同様の効果が得られる。
また、この発明の実施の形態1では、成膜室加熱装置8は外管2の外側、即ち成膜室7の外側に、反応室加熱装置26は反応室18の外側に、狭窄部加熱装置31は狭窄部28の外側に、それぞれ設置した。しかし、これらの加熱装置の設置場所は外側に限ることはなく、成膜室加熱装置8を成膜室7の内側に、反応室加熱装置26を反応室18の内側に、狭窄部加熱装置31を狭窄部28の内側に設置してもよい。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2における反応室18への酸素ガスの供給系を示す断面図である。図4において、図1および図2と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示しており、その説明を省略する。この発明の実施の形態1とは、反応室加熱装置26を省略し、その代わりに酸素ガス導入管21の外側に酸素ガス加熱装置32を設置した構成が相違している。酸素ガス導入管21は、加熱に耐え得る例えば石英などの材料によって形成される。
次に、動作について説明する。酸素ガス供給源22から反応室18へ供給される酸素ガスは、酸素ガス導入管21を通る間に酸素ガス加熱装置32によって例えば500℃から900℃の範囲の温度にまで加熱される。この加熱された酸素ガスと排気ガスとが反応室18内で反応して二酸化炭素と水とが生成され、排気ガスが処理される。
この発明の実施の形態2では、以上のような構成としたことにより、この発明の実施の形態1と同様の効果が得られる。
尚、この発明の実施の形態2では、酸素ガス加熱装置32を酸素ガス導入管21の外側に設置した。しかし、酸素ガス導入管21の内側に設置してもよい。また、酸素ガス加熱装置32によって酸素ガス供給源22を加熱してもよい。
また、この発明の実施の形態2では、反応室加熱装置26を省略した代わりに酸素ガス加熱装置32を設置した。しかし、反応室加熱装置26と酸素ガス加熱装置32を両方設置していてもよい。こうすることで、排気ガスと酸素ガスとがより反応しやすくなる。
尚、この発明の実施の形態2では、この発明の実施の形態1と相違する部分について説明し、同一または対応する部分についての説明は省略した。
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3における反応室18を示す断面図である。図5において、図2と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示しており、その説明を省略する。この発明の実施の形態1とは、複数の酸素ガス導入管21を反応室18の側面に分散させて接続し、反応室18の側面の複数箇所から酸素ガスを導入する構成が相違している。
次に、動作について説明する。反応室18はあらかじめ反応室加熱装置26によって加熱されており、成膜室7に原料ガスを供給するのとほぼ同時に、酸素ガス供給源22から各酸素ガス導入管21を経て反応室18に酸素ガスが供給開始される。
反応室18内において、排気ガスと各酸素ガス導入管21から供給された酸素ガスとが反応し、二酸化炭素と水が生成される。排気ガスの処理によって生じた二酸化炭素および水は、排気ポンプ23によって排気され、排気ガスの処理が完了する。
この発明の実施の形態3では、以上のような構成としたことにより、反応室18へ酸素ガスを空間的に分散させて供給することができるため、排気ガスと酸素ガスとの反応が急激に進むことを抑制することができ、反応が急激に進むことによって反応室18の温度が上がり過ぎてしまうことを抑制することができるという効果がある。
尚、この発明の実施の形態3では、図5に示すように反応室18の側面の三箇所に酸素ガス導入管21を接続した。しかし、これに限ることはなく、酸素ガス導入管21の本数および接続箇所については適宜設定すればよい。
尚、この発明の実施の形態3では、この発明の実施の形態1と相違する部分について説明し、同一または対応する部分についての説明は省略した。
実施の形態4.
図6は、この発明の実施の形態4におけるカーボン膜成膜装置1bを示す断面図である。図6において、図1と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示しており、その説明を省略する。この発明の実施の形態1とは、反応室18を省略して、排気管17に排気ポンプ23を接続し、フランジ6に酸素ガス導入管21を取り付けて外管2と内管3との間に酸素ガス供給源16から酸素ガスを供給できるようにした構成が相違している。これにより、成膜室7内において原料ガスが流れる方向に対して基板11の設置箇所よりも下流側である外管2と内管3との間に、排気ガスと酸素ガスとを反応させる反応部33が形成されている。さらに、この発明の実施の形態1とは、外管2が、通常部36と、通常部36よりも排気ガスが流れる断面積が小さい狭窄部37を有し、反応部33は通常部36の内部に形成され、狭窄部37が排気ガスの流れる方向に対して反応部33よりも上流側で基板11の設置箇所よりも下流側に設けられた構成が相違している。
次に、カーボン膜成膜装置1bの動作について説明する。基板11を基板支持具12に設置して基板11の表面にカーボン膜を成膜するまでは、この発明の実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
内管3内の下側から成膜室7に供給された原料ガスは、一部が成膜に使用され、残りは基板11の設置箇所を通過した後、排気ガスとして内管3の上側から外管2と内管3との間へ流れる。外管2と内管3との間に流れた排気ガスは、外管2と内管3との間で排気管17よりも上流側に位置する反応部33へと流れる。
成膜室7に原料ガスを供給するのとほぼ同時に、酸素ガス供給源22から酸素ガス導入管21を経て反応部33に酸素ガスを供給開始する。反応部33において、排気ガスと酸素ガスとが反応し、二酸化炭素と水が生成される。排気ガスの処理によって生じた二酸化炭素および水は、反応部33よりも下流側に位置する排気管17を経て排気ポンプ23によって排気され、排気ガスの処理が完了する。
尚、外管2の外側から成膜室加熱装置26によって加熱され、成膜室7の温度が800℃から1000℃の範囲に保たれているため、反応部33の温度も成膜室7と同程度の温度に保たれているはずである。反応部33の温度は、排気ガスと酸素ガスとが反応しやすいように500℃以上であることが好ましく、500℃に達していない場合は、別途加熱装置を設置して加熱してもよい。
反応部33に供給する酸素ガスの供給量は、この発明の実施の形態1と同様で、例えば炭化水素ガスがエタノールの場合、モル比で、成膜室7に供給したエタノールの3分の1以上、3倍以下であることが好ましい。
また、反応部33に供給された酸素ガスの一部が成膜室7内を逆流することがあるが、カーボン膜成膜装置1bでは、原料ガスの流れる方向に対して反応部33よりも上流側の外管2に通常部36よりも排気ガスが流れる断面積が小さい狭窄部37を設けたため、酸素ガスが成膜室7内を狭窄部37よりも上流側に逆流することを抑制することができる。
酸素ガスの逆流を効果的に抑制するためには、ガスが流れる空間である外管2と内管3との間の断面積、即ち外管2内部の断面積と内管3の肉厚も含んだ断面積との差が、狭窄部37は通常部27の1%から50%の範囲であることが好ましい。具体的には、例えば外管2の通常部27の内部の断面積が1000cm、内管3の肉厚も含んだ断面積が300cmであり、それらの差が700cmである場合、狭窄部37の内部の断面積を400cmとして内管3の肉厚も含んだ断面積300cmとの差を100cmとすることが好ましい。さらに、狭窄部37の長さは5cmから50cmの範囲が好ましく、狭窄部37は酸素ガス導入管21が接続された箇所から上流側に100cm以内の部位に設けることが好ましい。
尚、外管2の外側から成膜室加熱装置26によって加熱され、成膜室7の温度が800℃から1000℃の範囲に保たれているため、狭窄部37の温度も成膜室7と同程度の温度に保たれているはずである。狭窄部37の温度は、狭窄部37にカーボンやタールといった副生成物が堆積しにくいように、80℃以上であることが好ましく、80℃に達していない場合は、別途加熱装置を設置して加熱してもよい。
この発明の実施の形態4では、以上のような構成としたことにより、成膜室7の外部に反応室18を設ける必要が無くなるため、装置構成が簡易になり、コストを下げることができるという効果がある。また、成膜室7内の反応部33において排気ガスを処理するため、排気管17内部にカーボンやタールといった副生成物が堆積することもなくなる。
また、排気ガスが流れる方向に対して反応部33よりも上流側で基板11の設置箇所よりも下流側の外管2に通常部36よりも排気ガスが流れる断面積が小さい狭窄部37を設けたため、酸素ガスが成膜室7内を狭窄部37よりも上流側に逆流することを抑制することができ、酸素ガスが基板11の表面に成膜されたカーボン膜と反応して成膜レートが低下することを抑制することができる。
尚、この発明の実施の形態4では、フランジ6に酸素ガス導入管21を取り付けて外管2と内管3との間に酸素ガスを供給した。しかし、酸素ガス導入管21は、排気ガスの流れる方向に対して狭窄部37よりも下流側の外管2の側面に取り付けてもよい。この場合は、排気管17を取り付けた部位よりも20cm程度上流の部位に取り付けることが好ましい。
また、この発明の実施の形態4では、酸素ガス導入管21を1箇所に設けた。しかし、複数の酸素ガス導入管21を設けて、複数箇所から酸素ガスを反応部へ導入してもよい。こうすることで、排気ガスと酸素ガスとの反応が急激に進んで、温度が上がり過ぎてしまうような事態を防ぐことができる。
尚、この発明の実施の形態4では、この発明の実施の形態1と相違する部分について説明し、同一または対応する部分についての説明は省略した。
以上、この発明の実施の形態1〜4について説明した。これらの、この発明の実施の形態1〜4で説明した構成は互いに組合せることができる。
1a、1b カーボン膜成膜装置
7 成膜室
8 成膜室加熱装置
11 基板
13 原料ガス導入管
17 排気管
18 反応室
21 酸素ガス導入管
23 排気ポンプ
26 反応室加熱装置
27 排気管の通常部
28 排気管の狭窄部
31 狭窄部加熱装置
32 酸素ガス加熱装置
33 反応部
36 外管の通常部
37 外管の狭窄部

Claims (11)

  1. 炭素を含む原料ガスを導入する原料ガス導入部と、
    前記原料ガス導入部から導入された前記原料ガスを熱分解して成膜対象物の表面にカーボン膜を成膜するための成膜室と、
    前記成膜室と接続され、酸素ガスと前記成膜室から排出された排気ガスとを反応させる反応部と、
    前記反応部に前記酸素ガスを導入する酸素ガス導入部と、
    前記排気ガスが流れる方向に対して前記反応部よりも下流側になるように前記反応部と接続された排気装置と、
    を備えたカーボン膜成膜装置。
  2. 反応部を加熱する反応部加熱装置を備えたことを特徴とする請求項1記載のカーボン膜成膜装置。
  3. 反応部内に導入される前に酸素ガスを加熱する酸素ガス加熱装置を備えたことを特徴とする請求項1記載のカーボン膜成膜装置。
  4. 成膜室と反応部とは互いに排気管で接続され、
    前記排気管は、通常部と、前記通常部よりも断面積が小さい狭窄部と、を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のカーボン膜成膜装置。
  5. 排気管の狭窄部を加熱する狭窄部加熱装置を備えたことを特徴とする請求項4記載のカーボン膜成膜装置。
  6. 炭素を含む原料ガスを導入する原料ガス導入部と、
    前記原料ガス導入部から導入された前記原料ガスを熱分解して成膜対象物の表面にカーボン膜を成膜するための成膜室と、
    前記成膜室内に設けられ、酸素ガスと、前記原料ガスが前記成膜対象物の設置箇所を通過した後の排気ガスと、を反応させる反応部と、
    前記反応部に前記酸素ガスを導入する酸素ガス導入部と、
    前記排気ガスの流れる方向に対して前記反応部よりも下流側の部位で前記成膜室と接続された排気装置と、
    を備えたカーボン膜成膜装置。
  7. 成膜室は、反応部を有する通常部と、排気ガスが流れる方向に対して前記反応部よりも上流側で成膜対象物の設置箇所よりも下流側に設けられ前記通常部よりも前記排気ガスが流れる断面積が小さい狭窄部と、を有することを特徴とする請求項6記載のカーボン膜成膜装置。
  8. 成膜室に導入される炭素を含む原料ガスは、炭化水素ガス、酸素を含む炭化水素ガスまたは一酸化炭素であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のカーボン膜成膜装置。
  9. 酸素を含む炭化水素ガスはエタノールであり、
    反応部に導入される酸素ガスの分量は、モル比で前記エタノールの3分の1以上、3倍以下であることを特徴とする請求項8記載のカーボン膜成膜装置。
  10. 酸素ガス導入部は、反応部の複数箇所から酸素ガスを導入することを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のカーボン膜成膜装置。
  11. 成膜対象物は炭化珪素ウエハであることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のカーボン膜成膜装置。
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