JP2012017357A - ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物、及びワイヤーソー用ローラ - Google Patents

ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物、及びワイヤーソー用ローラ Download PDF

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Abstract

【課題】 ウレタンプレポリマーの保存安定性と作業性(ポットライフ)に優れるローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物、及び優れた特性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を発現可能なワイヤーソー用ローラを提供する。
【解決手段】 4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(a1)とポリオール(a2)とを反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、イソシアネート基反応性化合物(B)を含有する硬化剤とを含んでなる2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物であって、前記ポリオール(a2)の平均官能基数(α)が2.00〜2.30の範囲であり、前記イソシアネート基反応性化合物(B)の平均官能基数(β)が2.00〜2.23の範囲であり、且つ、前記平均官能基数の和(α+β)が4.00〜4.30の範囲であることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物、及びそれを用いて成形してなるワイヤーソー用ローラに関する。更に詳しくは、本発明は、ウレタンプレポリマーの保存安定性と作業性(ポットライフ)に優れるローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物、及び、例えば半導体材料、磁性材料、セラミックスなどの硬脆材料を高精度に溝入れ加工、切削加工、切断加工するワイヤーソー装置に用いられる、寿命を向上させた多溝滑車などの耐摩耗性、引張強度、伸びに優れた性能を有するワイヤーソー用ローラに関する。
半導体や太陽光発電などに使用されるシリコンチップは、シリコンインゴットをスライス(切断)したシリコンウェハより得られるが、切断に際して研磨剤として砥粒スラリーを付着させたワイヤーソーが用いられている。
ワイヤーソーとは、シリコンインゴットから一定の厚みの基板を切り出す装置であり、ワイヤーソーに使用されるワイヤー(例えば直径100〜300μm程度のピアノ線などが用いられる。)が往復走行するローラとして、例えば、ウレタン製のメインローラとガイドローラが一個乃至複数個組み合わされて使用されている。
しかしながら、ワイヤーソーに付着させた研磨剤に起因しローラの溝が磨耗しやすく、ローラの交換頻度が多くなり、シリコンインゴットの切断作業中に中断時間が長くなってしまい、シリコンウェハの生産性が著しく低下するという問題があり、ワイヤーソー用ローラの耐久性(特に耐磨耗性)の向上が切望されていた。
一方、生産性の向上に伴い、メインローラとガイドローラには耐磨耗性以外にも、例えば、引張強度や伸びなどのより優れた特性が要求されてきた。
一般にワイヤーソー用ローラに用いられる樹脂材料としては、例えば、ポリウレタン、ポリ四フッ化エチレン、不飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、シリコーンゴムなどが知られている。これらの中でも、ローラの製造が容易であること、比較的容易に適度な弾性が設計可能であることなどの理由から、ポリウレタンやポリ四フッ化エチレンが好適に用いられ、特にポリウレタンは製造コストが安価であることから広範囲に用いられている。
ところで、ポリウレタン樹脂組成物を用いたワイヤーソー用ローラの製造法としては、プレポリマー法とワンショット法が知られている。
このうち、プレポリマー法は、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)とポリエステルポリオール及び/又はポリエーテルポリオールとからなるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを含有する主剤と、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MBOCA)を含む硬化剤とを含有する2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を用いて成形物を得る方法であるが、かかる方法は耐摩耗性に劣るという問題があった。
また、ワンショット法は、例えば、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)及び/又はトリジンジイソシアネート(TODI)とポリエステルポリオールとを含む1液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を用いて成形物を得る方法であるが、反応が速いため、成型加工性に劣るという問題があった。
例えば、ローラ本体の外周面にワイヤーソーを巻回する溝を形成したワイヤーソー用ガイドローラであって、前記ローラ本体を、アミン架橋されたポリウレタン樹脂を材料とした内層体と、ナフタレンジイソシアネートまたはトリジンジイソシアネートのいずれかを架橋剤として架橋されたポリウレタン樹脂を材料とする外層体とによる二層構造で構成し、前記外層体の外周面に前記溝を形成してあるワイヤーソー用ガイドローラが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のワイヤーソー用ガイドローラは、(1)ローラ本体全体を耐摩耗性に優れたポリウレタン樹脂を材料とする場合に比べて安価にできること、(2)金属製の芯材を用いる場合に比べても、芯材の廃棄処理が不要で、総合的に安価にできること、(3)ワイヤーソーを巻回する溝を、耐摩耗性に優れる材料とした外層体に形成するから、寿命を長くできて摩損による交換頻度を少なくできることなどの利点があるという。
しかしながら、特許文献1のように、ナフタレンジイソシアネート(NDI)やトリジンジイソシアネート(TODI)を用いた場合には、イソシアネート基の反応速度が速すぎて、成型加工性、作業性(ポットライフ)に劣るという問題があった。
以上のように、従来から用いられてきた2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物及びそれを用いて成形してなるワイヤーソー用ローラは、樹脂組成物に用いられるウレタンプレポリマーの保存安定性や作業性(ポットライフ)が劣っていたり、あるいは、ローラの性能(耐摩耗性、引張強度、伸び)に劣るために、今後、更なる需要拡大が見込まれるシリコンウェハ関連分野において迅速な生産要求に対応できないという懸念があり、品質の向上が業界から切望されていた。
特開2006−051567号公報
本発明の目的は、ウレタンプレポリマーの保存安定性と作業性(ポットライフ)に優れるローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物、及び優れた特性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を発現可能なワイヤーソー用ローラを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートとポリオールとを反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを含有する主剤と、特定のイソシアネート基反応性化合物を含有する硬化剤とを含んでなる2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物において、特定の範囲の平均官能基数を有する前記ポリオールと、特定の範囲の平均官能基数を有する前記イソシアネート基反応性化合物を用いることにより、ウレタンプレポリマーの保存安定性と作業性(ポットライフ)に優れるローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物、及び優れた特性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を発現可能なワイヤーソー用ローラを得ることができることを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(a1)とポリオール(a2)とを反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、イソシアネート基反応性化合物(B)を含有する硬化剤とを含んでなる2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物であって、前記ポリオール(a2)の平均官能基数(α)が2.00〜2.30の範囲であり、前記イソシアネート基反応性化合物(B)の平均官能基数(β)が2.00〜2.23の範囲であり、且つ、前記平均官能基数の和(α+β)が4.00〜4.30の範囲であることを特徴とするローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物に関するものである。
また、本発明は、前記ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を成形してなることを特徴とするワイヤーソー用ローラに関するものである。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物は、使用するウレタンプレポリマーの保存安定性と作業性(ポットライフ)に優れるので、ワイヤーソー用ローラの生産性が従来と較べ大幅に向上する。また、本発明のワイヤーソー用ローラは、優れた特性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を発現できるので、例えば、半導体材料、磁性材料、セラミックスなどの硬脆材料を高精度に溝入れ加工、切削加工、切断加工など可能なワイヤーソー装置に用いられる、寿命を向上させた種々のローラ(滑車)に用いることができる。
先ず、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物について説明する。
前記ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物とは、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、イソシアネート基反応性化合物(B)を含有する硬化剤とを含んでなる。
前記イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A)(以下「ウレタンプレポリマー(A)」という。)は、必須成分として、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(a1)(以下「4,4’MDI(a1)」という。)と特定のポリオール(a2)とを従来公知の方法に従い、反応させて得ることができる。
本発明は、4,4’MDI(a1)と後述する特定のポリオール(a2)とを反応させて得られるウレタンプレポリマー(A)を用いることを特徴とした、プレポリマー法により得られるローラ用の2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物であり、1液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を用いるワンショット法よりも、特に作業性(ポットライフ)を向上させることができる。
更に、本発明は、従来の方法であるトリレンジイソシアネート(TDI)を用いたプレポリマー法よりも、耐摩耗性を向上させることができる点でも優れている。
前記ウレタンプレポリマー(A)は、4,4’MDI(a1)とポリオール(a2)とを反応させて得ることができる。
前記ポリオール(a2)とは、分子内に存在する平均官能基数(α)が、2.00〜2.30の範囲であり、好ましくは2.00〜2.10の範囲の化合物である。前記ポリオール(a2)の平均官能基数(α)がかかる範囲内であれば、耐摩耗性、引張強度、伸び等の物性バランスに優れたワイヤーソー用ローラを得ることができる。前記平均官能基数(α)がかかる範囲外である場合には、耐摩耗性、引張強度、伸びのいずれかの物性に劣り、物性バランスが良好なワイヤーソー用ローラを得ることができない。
また、本発明は、前記ポリオール(a2)の平均官能基数(α)が2.00〜2.30の範囲内にあるという条件を満足すると同時に、後述するように、前記イソシアネート基反応性化合物(B)の平均官能基数(β)、及び平均官能基数の和(α+β)が共に特定の範囲内にあるという条件を満足することが、優れた特性バランスを得るために重要になる。
本発明でいう「平均官能基数」とは、下記式にて求められる値を云う。
平均官能基数=(水酸基数+アミノ基数)/(水酸基及び/又はアミノ基を有する分子の数)
尚、本発明で「官能基」とは、水酸基、アミノ基をいい、好ましくは水酸基をいう。
前記ウレタンプレポリマー(A)を構成するポリオール(a2)としては、特に限定しないが、例えば、ラクトン変性ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、低分子量グリコールなどが挙げられ、これらは単独使用でも2種以上を併用してもよい。
前記ラクトン変性ポリオールとは、ポリテトラメチレングリコールにラクトンを付加重合したポリオールであり、テトラヒドロフラン(THF)の開環重合等によって合成されるポリオキシテトラメチレングリコールに、例えば、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトンを、ラクトン付加率で好ましくは5〜50質量%付加重合させ、より好ましくは10〜40質量%付加重合させてなるものである。前記ポリオール(a2)中のラクトン付加率がかかる範囲内であれば、付加重合後のポリオールの高結晶性が適度に低下し、優れた耐屈曲性を得ることができる。
なお、本発明でいう「ラクトン付加率」は、下記の如く算出することができる。
ラクトン付加率(質量%)=〔付加するラクトンの分子量/付加重合させたポリオールの総分子量〕×100
前記ポリエステルポリオールは、ジカルボン酸とジオールとから製造される。
前記ジカルボン酸としては、特に限定しないが、芳香族骨格を有するジカルボン酸として、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸などのジカルボン酸、あるいは芳香族骨格を有しないジカルボン酸として、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。これらは単独使用でも2種以上を併用してもよい。
前記ジオールとしては、特に限定しないが、芳香族骨格を有するジオールとして、例えば、ジヒドロキシナフタレン、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールAF、ビスフェノールSi2、及びこれらのアルキレンオキサイド付加物等のジオール、あるいは芳香族骨格を有しないジオールとして、例えば、エチレングリコール(EG)、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール等の脂肪族ジオール類;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の脂環族ジオール類などのジオールが挙げられる。これらは単独使用でも2種以上を併用してもよい。
その他に必要に応じて使用できる上記ポリエステルポリオールの原料としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、しょ糖、アコニット糖等のアルコール類;あるいはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン類などが挙げられる。これらは単独使用でも2種以上を併用してもよい。
前記ポリエステルポリオールには、上記以外のカルボン酸、ジオール、ジアミン等を併用して得られるポリエステルジオール又はポリアミドポリエステルジオールも含まれる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリエチレンプロピレングリコール(PEPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)、2−メチル−1,3−プロパンアジペート、3−メチル−1,5ペンタンアジペート等が挙げられ、これらの中でも、ポリテトラメチレングリコール(PTMG、水酸基価は45〜75)が好ましい。前記ポリエーテルポリオールは、直鎖、分岐、環状の何れの構造を有していてもよい。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、炭酸と脂肪族ポリオールとをエステル化反応して得られるもの等を使用することができる。具体的には、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコール(PTMG)等のようなジオールと、ジメチルカーボネートやジフェニルカーボネートやホスゲン等との反応生成物などが挙げられる。これらは単独使用でも2種以上を併用してもよい。
前記低分子量グリコールとしては、例えば、エチレングリコール(EG)、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール等の脂肪族ジオール類;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の脂環族ジオール類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3官能以上の水酸基含有化合物などが挙げられる。前記低分子量グリコールは、直鎖、分岐、環状の何れの構造を有していてもよい。
前記低分子量グリコールの分子量は、好ましくは50〜300の範囲であり、より好ましくは50〜200の範囲である。前記低分子量グリコールの分子量がかかる範囲内であるならば、ポリオール成分として併用した場合に、反応性の制御がより効果的にでき、成形性(歩留まり、成形ムラ)がより良好になる。
また、前記ポリオール(a2)の水酸基価は、好ましくは37〜1900mgKOH/gの範囲であり、より好ましくは57〜380の範囲である。前記ポリオール(a2)の水酸基価がかかる範囲内であれば、主剤であるウレタンプレポリマー(A)の極端な粘度上昇が抑えられ、目標とする適度な粘度のウレタンプレポリマーを得ることができる。なお、本発明では、以下の水酸基価の単位「mgKOH/g」を略記する。
本発明では、前記ウレタンプレポリマー(A)を得る際に、必須成分である4,4’MDI(a1)と共に、本発明の目的を阻害しない範囲で、4,4’MDI以外のポリイソシアネート(a3)を用いてもよい。
前記4,4’MDI以外のポリイソシアネート(a3)としては、例えば、MDIの2,4’体又は2,2’体若しくはそれらの混合物、あるいはMDI変性体が例示でき、前記MDI変性体としては、MDIのカルボジイミド変性体、ヌレート変性体、ビュレット変性体、ウレタンイミン変性体、ジエチレングリコールやジプロピレングリコールなどの分子量1000以下のポリオールで変性したポリオール変性体などが挙げられる。更に、カルボジイミド化ジフェニルメタンポリイソシアネート、トリレンジイソシアネ−ト(TDI、例えば、TDI―100;2,4−体のトルエンジイソシアネート、あるいはTDI−80;2,4−体と2,6−体の混合物であり2,4−体/2,6−体=80/20質量比のもの等)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(1,5NDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の芳香族系ジイソシアネ−ト、あるいはイソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、水添キシリレンジイソシアネート(水添XDI)等の脂環族系ジイソシアネート、あるいはヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂肪族系ジイソシアネート等が挙げられる。これらは単独使用でも2種以上を併用してもよい。
前記ウレタンプレポリマー(A)の製造では、4,4’MDI(a1)と4,4’MDI以外のポリイソシアネート(a3)とのイソシアネート基当量の合計と、前記ポリオール(a2)の水酸基当量の合計との比(即ち、NCO/OH当量比)は、目標とする物性を考慮して適宜設定すればよく、特に限定しない。
前記ウレタンプレポリマー(A)は、通常、窒素導入管、冷却コンデンサー、温度計、冷却機を備えた反応装置に所定量の4,4’MDI(a1)及びポリオール(a2)、必要に応じて前記(a3)を夫々、一括、分割、滴下など安全且つ合理的方法にて仕込み、窒素雰囲気下で攪拌しながら、特に限定しないが、好ましくは60〜90℃の範囲で、より好ましくは70〜80℃の範囲で反応させ、ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤を得ればよい。
前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基当量(以下「NCO基当量」という。)は、好ましくは350〜700の範囲内であり、より好ましくは450〜600の範囲内である。前記ウレタンプレポリマー(A)のNCO基当量がかかる範囲内であるならば、耐摩耗性、引張強度、伸び等の物性バランスに優れたワイヤーソー用ローラを得ることができる。
次いで、前記主剤に組み合わせて配合し混合する硬化剤について、以下に説明する。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物で用いる硬化剤は、必須成分として、イソシアネート基反応性化合物(B)(以下「反応性化合物(B)」という。)を含有する。
前記反応性化合物(B)とは、分子内に存在する平均官能基数(β)が、2.00〜2.23の範囲のもので、且つ、平均官能基数の和(α+β)が4.00〜4.30の範囲の化合物である。前記反応性化合物(B)の平均官能基数(β)及び平均官能基数の和(α+β)がかかる範囲内であれば、耐摩耗性、引張強度、伸び等の物性バランスに優れたワイヤーソー用ローラを得ることができる。
前記反応性化合物(B)の分子量は、好ましくは60〜300の範囲であり、より好ましくは60〜150の範囲である。前記反応性化合物(B)の分子量がかかる範囲内であれば、耐摩耗性、引張強度、伸び等の物性バランスに優れたワイヤーソー用ローラを得ることができる。
前記反応性化合物(B)の官能基は、活性水素含有基であり、例えば水酸基、アミノ基などが挙げられ、これらの中でも水酸基が好ましい。
前記反応性化合物(B)としては、例えば、エチレングリコール(EG)、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の脂環族ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3官能以上の成分、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン類などが挙げられ、これらの中でも、1,4−ブタンジオール(1,4BG)、トリメチロールプロパン(TMP)が好ましい。その他に前記ポリオール(a2)の合成で使用可能なポリオール原料も使用できる。これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記反応性化合物(B)の配合量は、前記ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、好ましくは4〜40質量部の範囲であり、より好ましくは5〜20質量部の範囲である。前記反応性化合物(B)の配合量がかかる範囲内であるならば、攪拌機で効率的に均一に攪拌混合でき、ウレタンプレポリマーの保存安定性と作業性(ポットライフ)に優れたローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物、及び、それを用いて成形してなる耐磨耗性、引張強度、伸びなどの優れた性能を有するワイヤーソー用ローラを得ることができる。
また、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物には、前記反応性化合物(B)と共に、任意成分としてその他の反応性化合物を、反応及び性能などに悪影響を及ぼさない程度に用いることができる。
前記その他の反応性化合物としては、イソシアネート基(NCO基)を有する化合物に対して良好な反応性を有するものであれば特に限定はしないが、例えば、ポリアミノクロロフェニルメタン化合物、ポリアミノクロロフェニルメタン化合物とポリテトラメチレングリコールの混合物、ポリアミノクロロフェニルメタン化合物の二核体である4,4’−ジアミノ−3,3’−ジクロロジフェニルメタン(以下「MBOCA」という。)などが挙げられる。これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記のように調整した主剤と硬化剤を処方に従い配合し、直ちに充分に混合することにより、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を得ることができる。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を得るための前記主剤と硬化剤の配合比、即ち、〔主剤であるウレタンプレポリマー(A)中のNCO基の全モル数〕/〔反応性化合物(B)の硬化剤中のNCO基と反応し得る基の合計モル数〕は、好ましくは1/0.9〜1/1.1モル比の範囲、より好ましくは1/0.95〜1/1.05モル比の範囲である。前記主剤と硬化剤の配合比がかかる範囲であるならば、耐摩耗性、引張強度、伸び等の物性バランスに優れたワイヤーソー用ローラを得ることができる。
前記ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物には、例えば、充填剤、酸化防止剤、脱泡剤、紫外線吸収剤、砥粒、顔料、増粘剤、界面活性剤、難燃剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、耐熱安定剤、ブレンド用樹脂など、公知慣用の添加剤を本発明の目的を阻害しない範囲で、製造工程の何れの段階においても用いることができる。
前記充填材としては、例えば、炭酸塩、珪酸、珪酸塩、水酸化物、硫酸塩、硼酸塩、チタン酸塩、金属酸化物、炭素物、有機物等が挙げられる。
尚、前記添加剤は一例であって、特にその種類を限定するものではない。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物は、4,4’−MDI(a1)と特定の範囲の平均官能基数(α)を有するポリオール(a2)とからなるウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、特定の範囲の平均官能基数(β)を有するイソシアネート基反応性化合物(B)を含有する硬化剤とを含んでなる2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物〔但し、前記平均官能基数の和(α+β)が特定の範囲。〕であることにより、ウレタンプレポリマーの保存安定性と作業性(ポットライフ)に優れ、且つ、優れた特性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を発現可能なワイヤーソー用ローラを得ることができ、例えば、半導体材料、磁性材料、セラミックスなどの硬脆材料を高精度に溝入れ加工、切削加工、切断加工など可能なワイヤーソー装置に用いられる、寿命を向上させた種々のローラ(滑車)に用いることができる。
次に、本発明のワイヤーソー用ローラについて以下に説明する。
本発明のワイヤーソー用ローラは、前記した本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を用い常法により成形して得ることができ、特に耐磨耗性、引張強度、伸びなどの優れた特性を発現できる。
前記ワイヤーソー用ローラは、前記ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物に、必要に応じて、例えば、前記した如き添加剤を加え混合し、予熱した所定の形状の型内に入れ硬化させ、該成形物を型から取り出し、適当な形状に加工して得ることができる。
前記ワイヤーソー用ローラの製造法としては、例えば、〔工程1〕〜〔工程4〕を含む一連の方法を採用でき、各工程の条件(温度、時間、圧力、不活性ガス使用の有無などの諸条件)は、特に限定しない。
尚、前記の添加剤が支障なく添加でき、且つ、均一な配合と混合が可能であるならば、何れの工程で如何なる方法を選択しても差し支えない。
〔工程1〕主剤の調整工程(プレポリマーの調整)。
窒素導入管、冷却コンデンサー、温度計、冷却機を備えた反応装置に所定量の4,4’MDI(a1)及びポリオール(a2)を夫々仕込み、窒素雰囲気下で攪拌しながら、設定温度(好ましくは60〜90℃の範囲)にて反応させ、ウレタンプレポリマー(A)を合成し、前記ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤を得る。
前記ウレタンプレポリマー(A)の合成に使用するポリオール(a2)の平均官能基数(α)は、2.00〜2.30の範囲であり、目標とするウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基当量は、好ましくは350〜700の範囲である。
〔工程2〕主剤と硬化剤との混合工程(2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物の調整)。
次いで、前記ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、イソシアネート基反応性化合物(B)を含有する硬化剤とを攪拌混合して反応液(即ち、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物)とする。
具体的には、例えば、混合の際に前記ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、必須成分として反応性化合物(B)を含有する硬化剤とを2液混合機の夫々のタンクへ入れ、夫々のタンク中の主剤と硬化剤を設定温度範囲内に調整、保温し、次いで、前記主剤と硬化剤を2液混合機中で攪拌混合して、反応液(即ち、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物)とすればよい。
この際、前記反応性化合物(B)の平均官能基数(β)は2.00〜2.23の範囲であり、且つ、前記平均官能基数の和(α+β)は4.00〜4.30の範囲である必要がある。前記(α)、(β)及び(α+β)の3つの値が前記の設定範囲内に入るように、ポリオール(a2)及び反応性化合物(B)の仕込み量を調整する。
〔工程3〕注型工程。
前記反応液(即ち、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物)を予め保温しておいた型内に注入する。
〔工程4〕硬化工程。
前記反応液を型内に注入したままの状態で設定温度条件にて保持し、硬化させた後に、成形品を取り出す。
型より抜き出した成形品は、必要に応じて、溝入れ加工、切削加工、切断加工、研摩加工などの適当な加工方法を施し、ワイヤーソー用ローラとして形状を整えればよく、加工方法は特に限定しない。
以下、本発明を実施例により、一層具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例のみに限定されるものではない。
また、本発明では、特に断りのない限り、「部」は「質量部」、「%」は「質量%」である。
尚、本発明で用いた測定方法及び評価方法は、以下の通りである。
〔ウレタンプレポリマー(A)の保存安定性の評価方法〕
ウレタンプレポリマー(A)の合成終了後から、直ちに合成終了温度にて内温を保持しプレポリマーの粘度の経時変化の測定を開始する。プレポリマーの合成終了直後の粘度が10%上昇するまでの時間を測定し、保存安定性の判定を下記の基準に従い行なった。
○:合成終了直後の粘度が、24時間以内で10%未満に留まった場合。
×:合成終了直後の粘度が、24時間以内で10%以上も上昇した場合。
〔ウレタンプレポリマー(A)の作業性(ポットライフ)の評価方法〕
ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、イソシアネート基反応性化合物(B)を含有する硬化剤を、それぞれ設定温度範囲内に保温し、次いで前記主剤と硬化剤を混合しポリウレタン樹脂組成物を調整した時点Tを基点に、前記ポリウレタン樹脂組成物の粘度が50000mPa・sに到達するまでの時間T(単位;秒)を測定し、ポリウレタン樹脂組成物の反応性を測定し、ポットライフとした。
尚、ポリウレタン樹脂組成物の粘度の測定は、BM型粘度計(東京計器株式会社製)を用いて、恒温水槽中、設定温度23℃、サンプル量200mlにて4号ローターで30秒毎に測定し、作業性(ポットライフ)の判定を下記の基準に従い行なった。
○:ポットライフが10分以上の場合 →作業性に優れる。
△:ポットライフが5分以上10分未満の場合→作業性がやや劣る。
×:ポットライフが5分未満の場合 →作業性に不良。
〔ワンショット法の作業性(ポットライフ)の評価方法〕
比較例5及び比較例6は、ポリイソシアネートとポリオールとイソシアネート基反応性化合物(B)を、それぞれ設定温度範囲内に保温し、次いで前記ポリオールと硬化剤を混合後、追加してポリイソシアネートを混合しポリウレタン樹脂組成物を調整した時点Tを基点に、前記ポリウレタン樹脂組成物の粘度が50000mPa・sに到達するまでの時間T(単位;秒)を測定し、ポリウレタン樹脂組成物の反応性を測定し、ポットライフとした。
尚、ポリウレタン樹脂組成物の粘度の測定は、BM型粘度計(東京計器株式会社製)を用いて、恒温水槽中、設定温度23℃、サンプル量200mlにて4号ローターで30秒毎に測定し、作業性(ポットライフ)の判定を下記の基準に従い行なった。
○:ポットライフが10分以上の場合 →作業性に優れる。
△:ポットライフが5分以上10分未満の場合→作業性がやや劣る。
×:ポットライフが5分未満の場合 →作業性に不良。
〔ポリウレタン樹脂組成物の硬度の測定方法〕
日本工業規格 JIS K 7312−1996(硬さ試験)に準拠して、スプリング硬さ試験(タイプA)にて評価した。
〔ポリウレタン樹脂組成物の引張強度の測定方法〕
JIS K 7312−1996(引張試験)に準拠して、3号形ダンベル試験片で、試験速度500mm/分、標線間20mm、測定温度23℃で測定し、引張強度の判定を下記の基準に従い行なった。
○:引張強度が30MPa以上の場合。
×:引張強度が30MPa未満の場合。
〔ポリウレタン樹脂組成物の伸びの測定方法〕
JIS K 7312−1996(引張試験)に準拠して、3号形ダンベル試験片で、試験速度500mm/分、標線間20mm、測定温度23℃で測定し、伸びの判定を下記の基準に従い行なった。
○:伸びが300%を超える場合。
×:伸びが300%未満の場合。
〔ポリウレタン樹脂組成物の耐摩耗性の測定方法〕
JIS K 7312−1996(テーバー摩耗試験)に準拠して評価し、耐摩耗性の判定を下記の基準に従い行なった。
○:テーバー摩耗量が50mg未満の場合。
×:テーバー摩耗量が50mgを超える場合。
〔実施例1〕
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−1)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(a1)(以下「4,4’MDI(a1)」という。)492部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリカプロラクトンジオール(水酸基価=56.9) 1000部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量516のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A−1)〔以下「ウレタンプレポリマー(A−1)」という。〕を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−1)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−1)と、硬化剤であるイソシアネート基反応性化合物(B−1)〔以下「反応性化合物(B−1)」という。〕として1,4ブタンジオール(分子量=90.12)(以下「1,4BG」という。)を、(A−1)/(B−1)=100/8.3質量比で攪拌混合し、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−1)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)中に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−1)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−1)を用いてなるシート状成型品(S−1)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していた。
〔実施例2〕
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−2)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)492部を仕込み、攪拌した。そこに、ポリオール(a2)としてポリカプロラクトンジオール(水酸基価=56.9) 1000部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量516のウレタンプレポリマー(A−2)を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−2)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
別に、1,4BG(分子量=90.12) 90部とトリメチロールプロパン(分子量=134.2)(以下「TMP」という。)10部を混合し、反応性化合物(B−2)を調整した。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−2)と、硬化剤である反応性化合物(B−2)を、(A−2)/(B−2)=100/8.3質量比で攪拌混合し、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−2)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−2)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−2)を用いてなるシート状成型品(S−2)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していた。
〔実施例3〕
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−3)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)491部を仕込み、攪拌した。そこに、ポリオール(a2)としてポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3)1000部を分割で仕込み、混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量511のウレタンプレポリマー(A−3)を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−3)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−3)と、反応性化合物(B−3)として1,4BG(分子量=90.12)を、(A−3)/(B−3)=100/8.4質量比で攪拌混合し、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−3)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)中に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−3)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−3)を用いてなるシート状成型品(S−3)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していた。
〔実施例4〕
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−4)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)492部を仕込み、攪拌した。そこに、ポリオール(a2)としてポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3) 1000部を分割で仕込み、混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量516のウレタンプレポリマー(A−4)を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−4)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
別に、1,4BG(分子量=90.12) 80部とTMP(分子量=134.2) 20部を混合し、反応性化合物(B−4)を調整した。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−4)と、反応性化合物(B−4)を、(A−4)/(B−4)=100/8.4質量比で攪拌混合して、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−4)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−4)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−4)を用いてなるシート状成型品(S−4)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していた。
〔実施例5〕
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−5)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)528部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3) 1000部とプラクセル 305(商標:ダイセル化学株式会社製、ポリカプロラクトントリオール)(水酸基価=102.3)30.6部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量517のウレタンプレポリマー(A−5)を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−5)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−5)と、硬化剤である反応性化合物(B−5)として1,4BG(分子量=90.12)を、(A−5)/(B−5)=100/8.3質量比で攪拌混合し、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−5)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−5)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−5)を用いてなるシート状成型品(S−5)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していた。
〔実施例6〕
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−6)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)578部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリカプロラクトンジオール(水酸基価=56.9) 1000部とプラクセル 305(商標:ダイセル化学株式会社製、ポリカプロラクトントリオール)(水酸基価=102.3)69.4部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量514のウレタンプレポリマー(A−6)を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−6)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−6)と、硬化剤である反応性化合物(B−6)として1,4BG(分子量=90.12)を、(A−6)/(B−6)=100/8.3質量比で攪拌混合し、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−6)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−6)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−6)を用いてなるシート状成型品(S−6)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していることを確認した。
〔実施例7〕
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−7)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)639部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3) 1000部とプラクセル 305(商標:ダイセル化学株式会社製、ポリカプロラクトントリオール)(水酸基価=102.3)119部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量513のウレタンプレポリマー(A−7)を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−7)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−7)と、硬化剤である反応性化合物(B−7)として1,4BGを、(A−7)/(B−7)=100/8.3質量比で攪拌混合し、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−7)(分子量=90.12)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、130℃金型で90時間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−7)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−7)を用いてなるシート状成型品(S−7)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していることを確認した。
〔比較例1〕
≪2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−8)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI以外のポリイソシアネート(a3)として、コスモネート T−80(商標:三井化学ポリウレタン株式会社製、トルエンジイソシアネートの2,4−体/2,6−体=80/20質量比の混合物)293部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてPTMG−1000(水酸基価=56.4)(商標:三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール)1000部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量944のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A−8)〔以下「ウレタンプレポリマー(A−8)」という。〕を得た。前記ウレタンプレポリマー(A−8)は、第2表に示したように、作業性(ポットライフ)にやや劣っていた。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−8)と、硬化剤であるイソシアネート基反応性化合物(B−8)〔以下「反応性化合物(B−8)」という。〕として3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(分子量=267.2)(以下「MBOCA」という。)を、(A−8)/(B−8)=100/12.7質量比で攪拌混合し、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−8)を調整して、110℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)中に80gを注入し、その後、110℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−8)を得た。
前記2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−8)を用いてなるシート状成型品(S−8)は、第2表に示したように、物性(特に耐磨耗性)に劣っており、ワイヤーソー用ローラには適していなかった。
〔比較例2〕
≪2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−9)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI以外のポリイソシアネート(a3)として、コスモネート T−80(商標:三井化学ポリウレタン株式会社製、コスモネート T−80(商標:三井化学ポリウレタン株式会社製、トルエンジイソシアネートの2,4−体/2,6−体=80/20質量比の混合物)293部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリカプロラクトンジオール(水酸基価=56.9) 1000部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量855のウレタンプレポリマー(A−9)を得た。前記ウレタンプレポリマー(A−9)は、第2表に示したように、作業性(ポットライフ)にやや劣っていた。
次いで、攪拌機付き容器に、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−9)と、硬化剤である反応性化合物(B−9)としてMBOCA(分子量=267.2)を、(A−9)/(B−9)=100/14.1質量比で攪拌混合し、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−9)を調整して、110℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、110℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−9)を得た。
前記2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−9)を用いてなるシート状成型品(S−9)は、第2表に示したように、物性(特に耐磨耗性)に劣っており、ワイヤーソー用ローラには適していなかった。
〔比較例3〕
≪2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−10)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)639部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3) 1000部とプラクセル 305(商標:ダイセル化学株式会社製、ポリカプロラクトントリオール)(水酸基価=102.3)119部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量513のウレタンプレポリマー(A−10)を得た。前記ウレタンプレポリマー(A−10)は、第2表に示したように、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
別に、1,4BG(分子量=90.12) 90部とTMP (分子量=134.2)10部を混合し、反応性化合物(B−10)を調整した。
次いで、攪拌機付き容器に、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−10)と、硬化剤である反応性化合物(B−10)を、(A−10)/(B−10)=100/8.3質量比で攪拌混合し、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−10)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、その後、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−10)を得た。
前記2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−10)を用いてなるシート状成型品(S−10)は、第2表に示したように、物性(特に耐磨耗性、伸び)に劣っており、ワイヤーソー用ローラには適していなかった。
〔比較例4〕
≪2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−11)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI以外のポリイソシアネート(a3)として、コスモネート ND(商標:三井化学株式会社製、1,5−ナフタレンジイソシアネート)240部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3)1000部を分割で仕込み混合し、窒素気流下130℃で1時間反応を行い、NCO基当量981のウレタンプレポリマー(A−11)を得た。前記ウレタンプレポリマー(A−11)は、第2表に示したように、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に劣っていた。
次いで、攪拌機付き容器に、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−11)と、硬化剤である反応性化合物(B−11)としてエチレングリコール(分子量=62)を、(A−11)/(B−11)=100/3.1質量比で攪拌混合し、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−11)を調整して、110℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、110℃金型で90分間保温し、その後、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−11)を得た。
前記2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−11)を用いてなるシート状成型品(S−11)は、第2表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していた。
〔比較例5〕
≪ポリウレタン樹脂組成物(P−12)の製造≫
比較例5は、ワンショット法によりポリウレタン樹脂組成物(P−12)を調整した。
ポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3)1000部と1,4BG(分子量=90.12) 97.8部とTMP(分子量=134.2) 24.6部を混合し、80℃に温調した。ついで、80℃に加温した4,4’MDI(a1)492部を加え混合攪拌し、ポリウレタン樹脂組成物(P−12)を調整して、110℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、110℃金型で90分間保温し、その後、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−12)を得た。
前記ポリウレタン樹脂組成物(P−12)は、第2表に示したように、作業性(ポットライフ)に優れていたが、ワンショット法によるため、物性(耐磨耗性、伸び)に劣っており、ワイヤーソー用ローラには適していなかった。
〔比較例6〕
≪ポリウレタン樹脂組成物(P−13)の製造≫
比較例6は、ワンショット法によりポリウレタン樹脂組成物(P−13)を調整した。
ポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3)1000部とエチレングリコール(分子量=62)38.4部を混合し、80℃に温調した。次いで、130℃に加温したコスモネート ND(商標:三井化学株式会社製、1,5−ナフタレンジイソシアネート)240部を加え混合攪拌し、ポリウレタン樹脂組成物(P−13)を調整して、110℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入した。
しかしながら、ポリウレタン樹脂組成物(P−13)は、高温での攪拌反応にて行うので、作業性(ポットライフ)に極めて劣り、目的とするシート状成型品(P−13)を得ることができなかった。
Figure 2012017357
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第1表及び第2表に記載の略号は、下記の化合物を意味する。
4,4’MDI :4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート。
1,4BG :1,4−ブタンジオール。
PCLD:ポリカプロラクトンジオール。
PBAD:ポリブチレンアジペートエステルジオール。
プラクセル 305 :ダイセル化学株式会社製、ポリカプロラクトントリオール。
TMP :トリメチロールプロパン。
MBOCA :3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン。
コスモネート T−80 :三井化学ポリウレタン株式会社製、トルエンジイソシアネートの2,4−体/2,6−体=80/20質量比の混合物。
コスモネート ND :三井化学ポリウレタン株式会社製、1,5−ナフタレンジイソシアネート。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物は、使用するウレタンプレポリマーの保存安定性と作業性(ポットライフ)に優れるので、ワイヤーソー用ローラの生産性が向上する。また、本発明のワイヤーソー用ローラは、優れた特性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を発現できるので、例えば、半導体材料、磁性材料、セラミックスなどの硬脆材料を高精度に溝入れ加工、切削加工、切断加工など可能なワイヤーソー装置に用いられる、寿命を向上させた種々のローラ(滑車)に用いることができる。

Claims (5)

  1. 4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(a1)とポリオール(a2)とを反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、イソシアネート基反応性化合物(B)を含有する硬化剤とを含んでなる2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物であって、前記ポリオール(a2)の平均官能基数(α)が2.00〜2.30の範囲であり、前記イソシアネート基反応性化合物(B)の平均官能基数(β)が2.00〜2.23の範囲であり、且つ、前記平均官能基数の和(α+β)が4.00〜4.30の範囲であることを特徴とするローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物。
  2. 前記イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基当量が、350〜700の範囲である請求項1記載のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物。
  3. 前記ポリオール(a2)の水酸基価が、37〜1900の範囲である請求項1記載のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物。
  4. 前記イソシアネート基反応性化合物(B)の分子量が、60〜300の範囲である請求項1記載のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を成形してなることを特徴とするワイヤーソー用ローラ。
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