JP2012016794A - 軟質ステープル打込み器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 この発明は、上記課題を解決するため、上部基枠(1)の下面部に軟質針群(2)を内挿したカセットケース(3)を配し、この下方に熱源(7)を内装した箱状の下部基枠(8)を設け、この上下基枠間に開放に弾撥する弾撥具(9)を介装し、上部基枠内のハンドルケース(5)前下部に設けた押圧板(10)下端部に左右穿孔体(11)と分離刃(12)を取り付け、上部基枠内部の案内通路(13)内に左右穿孔体部を位置させて、非操作時にこれ等の下方移動を防止し、操作時に左右穿孔体が下部基枠前端内部の、熱源(7)やその周囲の受座(18)下方まで下動することを特徴とした軟質ステープル打込み器。
【選択図】 図1
Description
このため、金属以外の柔らかい素材、紙やバルカナイズドファイバーや熱可塑性合成繊維等を利用した止め針が出てきた。
また、針打込み操作機器に、針をどのように配置し収納するのか。
さらに、使用に際し被係止物に、柔らかい素材から成る止め針をどのようにして挿入するのか、どのようにして固定するのか等が課題となった。
ただ、ステープル脚を折曲げ重ね合せ、接着剤を塗りつけておいて加圧固着したり、脚部素材に熱、光、超音波を加えて融着する等の思想が開示されているが、夫々の具体構成、作用については、不明確であり、希望的言葉の羅列に過ぎない未完成な技術手段である。
このように、特許文献3にも、夫々の具体構成、作用については、不明確な部分が多々あり、希望的言葉の羅列に過ぎない、未完成な技術手段であると云わざるを得ないものである。
以上の構成が開示され、次の効果を有している、としている。
また、この脚部に塗布されている接着剤は、貫通孔や受台上の案内面に接触すると剥げ易くなる恐れを有す。
そして、厚いバルカナイズドファイバー等、腰が強く平面状に戻りやすい非曲げ剛性の高い紙から成るステープルにすると、今度は図6(チ)の如き姿勢となる時、脚面の接着剤が強いと被係止物最後部の面が破れ易く、設着剤が弱いと脚が剥がれ易い恐れも生じる。
また、上部基枠(1)の下面にカセットケース(3)を前後方向に収納する収納空間(S)を設け、上部基枠(1)の後部にカセットケース(3)の移動を係止保持するロック具(6)を設けているので、上部基枠(1)廻りをコンパクト化できる。
この発明において、先ず、合成樹脂等の軟質材であるプラスチック系素材を射出成型して作った軟質針群から説明する。図3・図4・図5・図6で示す軟質針群について説明する。
軟質針(21)自体は、外面が平板状で、内側面を円弧状とする断面吊鐘形としている。限定するものではなく参考までに寸法を述べると、図例では針の前後長0.4ミリメートル(以下ミリと呼ぶ)、厚み0.4ミリ、全体幅7ミリ程度の上面平面状内側面吊鐘円弧状の棒である天板(26)と、その左右方向両端部から下方に向かって略同形状で5〜5.5ミリ程度突設するところの外面は平面状、内側面は吊鐘状断面の、前後方向0.4ミリ左右方向0.35ミリ程度の左右脚(22)(22)から成り、正面視下部開口の「コ字状」の形態とし、正面視下端部内方を円弧状に面取りしている。
天板(26)と左右脚(22)(22)形状について詳述すると、図4側面図で示す天板(26)は、外側面である上面を平板状とし内側面を吊鐘状断面としているが、断面形状は三角形や四角形や多角形としていても良い。
また、脚は図5平面図で示す、外側方を天板(1)の軸方向と直交方向の平板状の外面とし、内側方を半円形状に近い吊鐘形とした外方内円形の断面としているが、脚の断面形状も、三角形や四角形や多角形としていても良い。
また、長過ぎる軟質針群(2)の場合は、カッターナイフや鋏等の刃物で端間連結部(27)(27)を適所で切断すると全長の短かい軟質針群(2)が簡単に出現できる。
また、端間連結部(27)(27)も髪の毛よりも細い寸法の厚みであり、射出成型の軟質材では肉厚の変化が1割程度薄肉に変化する部分も有る。
このため、軟質針群(2)としての全体寸法が、製造時の素材注入口の数や位置等に応じて冷却歪みによる捻じれや開きが生じ易く、造り方によっては寸法精度が崩れ易いものであった。
詳述すると、カセットケース(3)は、上側の外ケース(54)と下側の内ケース(55)から成り、組立て後の前端部に上通過開口(16)と下通過開口(17)を有し後端上面に係止部(34)の穴を設けている。
軟質針群(2)の左右両外側と上面は、外ケース(54)の左右側壁(57)(57)内面と天井内面で覆っており、軟質針群(2)挿入空間部(p)を構成している。
軟質針群(2)の前面は、内ケース(55)から上方に一体突設する前壁(58)で規制されている。
ここで、スライドコマ(32)を前方に押圧すれば、軟質針群(2)の最前端軟質針(21a)が、上通過開口(16)と下通過開口(17)間に位置する。
図1や図20で示す全体側面図は、ステープラー機器非操作状態を示すものであって、外壁に囲まれた箱状の上部基枠(1)下面下部に、前後方向に収納する収納空間(S)を設け、そこに、カセットケース(3)を前後や上下に挿入固定している。
このカセットケース(3)とその下方の下部基枠(8)上面間には被係止物(k)を挟み込むための間隙空間を保つように、上部基枠(1)と下部基枠(8)後端部が軸着(28)されると共に、その間に弾撥具(9)を配設して無負荷時に機器の前端下部を開口維持状態としている。
前半上部を開口しその他を外壁に囲まれた箱状の上部基枠(1)には、前半上部の開口を塞ぐようにハンドルケース(5)が、ハンドルバネ(29)を介して開口内を、上下動自由で非操作時に上方突出維持状態としている。
図例のハンドルケース(5)は、上部基枠(1)の前壁(47)と中間壁(48)と左右の側壁(49)(49)の夫々の内面に沿って直線方向に移動している。
そして、ハンドルケース(5)前方内部には、舌様の幅広薄肉状で下方に延びる押圧板(10)を一体的に設けており、該押圧板(10)を、図20で示すような前後方向に曲折可能の弾性押圧板(10b)としておけば、ハンドルケース(5)を後部軸支の遥動軸支(10c)式にもできる。
また、平面視U字状の穿孔体(11)の下端部は、正面視内方を上方に切り欠いた形状とし、この下端部を左右の切刃(15)(15)としており、押圧板(10)の下動で共に下動する、穿孔具を構成している。
案内通路(13)(13)下方の上部基枠(1)底面には出口(14)を設けており、ハンドルケース(5)非操作時には、鋼鈑の穿孔体(11)(11)や切刃(15)(15)等の刃物は、案内通路(13)内に維持されている。
このように、カセットケース(3)の後部上面には突起や穴等の係止部(34)が設けられ、上部基枠(1)内のハンドルケース(5)後方で、収納空間(S)後方上部に上下移動自在に配設したロック具(6)の係止爪(35)と係合することで、カセットケース(3)の前後移動を規制し係止している。
支持台(52)の中央部には、前方のカセットケース(3)内前部まで達する1本の案内棒(53)と、その外周に配設する前押しバネ(33)を取付けており、前押しバネ(33)はカセットケース(3)内のスライドコマ(32)をブッシュ(59)を介して前方に押圧している。
この支持台(52)から下方に弾性体舌状の弾撥具(9)を一体突出し、突出先端を下部基枠(8)上面に押し当てる構成も考えられる。
(36)は下動バネ、(37)はノブであって、上部基枠(1)後壁(51)面から外方に突出するノブ(37)を下動バネ(36)に逆らって上方に動かすと、ロック具(6)の係止爪(35)がカセットケース(3)後部上面の係止部(34)の穴から外れ、カセットケース(3)は、前押しバネ(33)に押され前方へ押し出される。
次に、ロック具(6)の別図例について、図2で説明する。図1の形態が上下スライド式ロック具であるのに対し、別図例の物は支点(6a)を有し、上部基枠(1)後壁(51)面から外方に突出するノブ(37)を上動バネ(36a)に逆らって下動すると、ロック具(6)の係止爪(35)がカセットケース(3)後部上面の係止部(34)の穴から外れる。このように揺動式にすると、係止爪(35)の作動が容易と成る。
この操作をすることで、左右穿孔体(11)(11)や切刃(15)(15)が上部基枠(1)下方外方への突き出しを防ぐ安全装置であり、子供が触れたり保管中の誤操作による事故を防止する。
ステープル使用の作業時は、安全ノブ(63)を後方に移動して、爪(64)をスリット(66)から離脱しておく。
この状態から、左右穿孔体(11)(11)が上通過開口(16)を経て下動を続けると、図12や図15で示すように、平面視U字状の左右穿孔体(11)(11)内周面が、最前端軟質針(21a)の左右夫々の脚(22)(22)の外側方と前後部を接近通過して下動する。
それと略同時か少々遅れて押圧板(10)下端の押圧面(10a)が、最前端軟質針(21a)の天板(26)に接当し、以後その最前端軟質針(21a)を下方に押し下げていく。(図13で示す。)
も共にカセットケース(3)下部の下通過開口(17)から下方に抜け出す。
カセットケース(3)下方には被係止物(k)が位置しているので、左右の切刃(15)(15)が下動し被係止物(k)に突き刺さり、穿孔体(11)に前後と外側方を守られた最前端軟質針(21a)の脚(22)が、被係止物(k)内へと一緒に下動する。
次に、下部基枠(8)廻りについて、図2、図13、図16、図17、図18を主体に説明する。
受座(18)の上面には、最前端軟質針(21a)の左右脚(22)(22)先端部を中央側に向かって案内する案内溝(23)(23)と、左右穿孔体(11)(11)及び左右の切刃(15)(15)を挿入する、下方に延びる逃げ孔(24)(24)を設けている。
熱源(7)は、略四角柱状でベース(38)から上方に延びる支柱(39)と、図16で示す支柱(39)上部まで1重で前後方向に巻き回したニクロム線(40)を主要部品とし、ニクロム線(40)と支柱(39)表面間には断熱布(41)を配して、断熱している。(42)は固定具であって、断熱布(41)の下端部を支柱(39)下部に固定している。
図例では、乾電池である電源(19)を下部基枠(8)内部に取付けているが、広い空間部を有する上部基枠(1)内に設けると、下部基枠(8)の上下厚みを薄くでき係止作業性が更に向上する。
回路操作部(20)は、ベース(38)が押圧面(10a)に押されて下動する時、接触すると回路が入りとなり熱源(7)の温度を上げ、最前端軟質針(21a)の左右の脚(22)(22)を溶融一体化する。
押圧面(10a)が上動すると、支持バネ(44)またはバネ力のある平板部(45)により回路が切りとなり、熱源(7)への通電を止める。
(62)は主スイッチであり、回路の入り、切りを優先的に行なう。
支柱(39)の左右側面部や受座(18)両外側の壁面部は、回り止(25)とし、受座(18)の左右回転を防止している。
受座(18)は、支柱(39)貫通のための中央孔(43)を有するコマ部材とする場合、支持バネ(44)を受座(18)とベース(38)間に配設して、受座(18)の所定高さ位置を保持する。
即ち、図13様に、左右脚(22)の脚先を中央側に寄せた後、押圧板(10)の押圧面(10a)で軟質針(21)の天板(26)を強く押さえ、この時熱源(7)であるニクロム線(40)に通電し、重ねまたは並べた左右脚(22)(22)を熱で溶かし左右一体化する方式とすれば、同時上下移動でも良い。
最前端軟質針(21a)の左右の脚(22)(22)は、左右の穿孔体(11)(11)で夫々の周囲を守られながら、被係止物(k)を貫通し対応の下部基枠(8)前部に設けた熱源(7)と受座(18)部に到達する。
平面視U字状の左右穿孔体(11)(11)内周面で覆った最前端軟質針(21a)の左右夫々の脚(22)(22)先端部は、受座(18)に設けた左右の案内溝(23)(23)に沿って中央側に案内される。(図17、図18で示す。)
案内溝(23)は、図示のように、弓なりの溝が左右に夫々設けられ、被係止物(k)の厚みで変化するが、脚(22)(22)先端部が2〜3ミリ重合する。
これにより、軟質針(21)は、ループ状に溶融一体化して、被係止物(k)に対しては自由に接当するのみで接着していないから、被係止物(k)に無理な荷重を与えない。
3 カセットケース 4 鍔
4a 鍔ガイド 5 ハンドルケース
6 ロック具 7 熱源
8 下部基枠 9 弾撥具
10 押圧板 10a 押圧面
10b 弾性押圧板 10c 揺動軸支
11 穿孔体 12 分離刃
13 案内通路 14 出口
15 切刃 16 上通過開口
17 下通過開口 18 受座
19 電源 20 回路操作部
21 軟質針 21a 最前端軟質針
22 脚 23 案内溝
24 逃げ孔 25 廻り止
26 天板 27 端間連結部
28 軸着 29 ハンドルバネ
30 取付部 31 保持窓
32 スライドコマ 33 前押しバネ
34 係止部 35 係止爪
36 下動バネ 36a 上動バネ
37 ノブ 38 ベース
39 支柱 40 ニクロム線
41 断熱布 42 固定具
43 中央孔 44 支持バネ
45 平板部 46 係止部
47 前壁 48 中間壁
49 側壁 50 ロック部
51 後壁 52 支持台
53 案内棒 54 外ケース
55 内ケース 56 案内壁
57 側壁 58 前壁
59 ブッシュ 60 プラス回路
61 マイナス回路 62 主スイッチ
63 安全ノブ 64 爪
65 前孔 66 スリット
k 被係止物 p 挿入空間部
s 収納空間
Claims (4)
- 箱状の上部基枠(1)の下面部に、内部に軟質針群(2)を内挿した前後方向に長いカセットケース(3)を前後方向に収納する収納空間(S)を設け、上部基枠(1)前上部に上下動自在にハンドルケース(5)を取り付け、上部基枠(1)後部に、収納空間(S)内カセットケース(3)の移動を係止するロック具(6)を設けた該上部基枠(1)と、それ等の下方で前部に熱源(7)を内装した箱状の下部基枠(8)の間に、両者を上下方向に弾撥する弾撥具(9)を介装して上部基枠(1)と下部基枠(8)とを接離可能に取付けたことを特徴とする軟質ステープル打込み器。
- ハンドルケース(5)前部に舌様の幅広薄肉状で下方に延びる押圧板(10)を設け、この押圧板(10)下端部の左右両側と後側に左右穿孔体(11)(11)及び分離刃(12)を下方に突出取り付け、上部基枠(1)内部の前端下方に所定間隔幅と厚みで下方に案内する案内通路(13)及び出口(14)を設け、穿孔体(11)下端部を切刃(15)とした軟質ステープル案内具とし、ハンドルケース(5)非操作時には案内通路(13)内に少なくとも左右穿孔体(11)(11)部を位置させ、これ等の下方に配設するカセットケース(3)前方上下部に、該左右穿孔体(11)(11)と左右の切刃(15)(15)と押圧板(10)等が通過する上下通過開口(16)(17)を設け、ハンドルケース(5)押圧操作時に左右穿孔体(11)(11)が上部基枠(1)の出口(14)を経てカセットケース(3)の上通過開口(16)に達することを特徴とした請求項1記載の軟質ステープル打込み器。
- 箱状の下部基枠(8)前端内部には、熱源(7)と、その周囲に一体または別体で上下移動する受座(18)を設け、これらの近傍に電源(19)を配設し、熱源(7)と電源(19)間を通電自在に回路接続すると共に、受座(18)の上下移動により回路を切り・入りする回路操作部(20)を設けることを特徴とした請求項1または請求項2記載の軟質ステープル打込み器。
- 受座(18)には軟質針(21)の左右脚(22)(22)先端部を中央側に向かって案内する案内溝(23)(23)と、左右穿孔体(11)(11)及び左右の切刃(15)(15)を挿入する逃げ孔(24)(24)を設けると共に、該受座(18)が回り止(25)を介して、上下動可能で回動不能とすることを特徴とした請求項1または2または3記載の軟質ステープル打込み器。
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