JP2012015001A - 光源装置、色調整方法、照明装置 - Google Patents

光源装置、色調整方法、照明装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高輝度化を図ることの可能な光源装置を提供する。
【解決手段】 紫外光から可視光までの波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源5と、該固体光源5からの励起光により励起され該固体光源5の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層2とを備え、固体光源5と蛍光体層2とが空間的に離れて配置されており、蛍光体層2の所定の面から少なくとも蛍光を取り出す光源装置であって、蛍光体層2で反射した励起光の正反射成分を蛍光体層2に向けて反射する反射部材3を有している。
【選択図】 図4

Description

本発明は、光源装置、色調整方法、照明装置に関する。
LED等の固体光源(光半導体)と蛍光体層を組み合わせた光源装置は、例えば特許文献1に記載のように広く知られている。
図1は特許文献1に記載の光源装置であって、この光源装置では、図1のように蛍光体層92を光半導体(固体光源)95と直接接合することで、蛍光体層92で発生した熱を光半導体(固体光源)95側に放散することを意図している。
特開2006−005367号公報
しかしながら、図1に示すような光半導体(固体光源)95と蛍光体層92とが直接接合された光源装置では、光半導体(固体光源)95からの励起光によって励起された蛍光体層92からの発光(蛍光)のうち光半導体(固体光源)95側とは反対側に出射する蛍光と、蛍光体層92で吸収されずに蛍光体層92を透過する光半導体(固体光源)95からの励起光とを用いている。つまり、図1の光源装置は、蛍光体層92を透過する光を利用する透過方式のものとなっている。
ここで、蛍光体層92からの出射光を考えると、上記透過光とともに蛍光体層92との界面で反射されて光半導体(固体光源)95側へ戻って行く光、つまり反射光も存在しており、この光(反射光)は、光半導体(固体光源)95に再吸収されるため、照明光として利用できない光となってしまうという問題があった。
また、図1の光源装置では、蛍光体層92の熱を光半導体(固体光源)95側に放散することを意図しているが、光半導体(固体光源)95の励起光強度を高めた場合、蛍光体層92のみならず光半導体(固体光源)95でも発熱が起きるため、蛍光体層92の発熱を同じく発熱している光半導体(固体光源)95の側から放散させることとなり、熱放散の効率が良くないという問題があった。
このように、図1の光源装置では、透過方式のものとなっていることと、蛍光体層92の発熱に対する熱放散の効率が良くないということとから、高輝度化に限界があった。
固体光源(光半導体)と蛍光体層を組み合わせたこのような光源装置は、高輝度化することで、一般照明や自動車のヘッドランプなどにその応用範囲が広がり、さらに多様な用途での普及が進むと考えられている。
光源装置を高輝度化するのに、本願出願人は、本願の先願(特願2009−286397)に記載のように(図2に示すように)、固体光源5と蛍光体層2を空間的に離して配置し、固体光源5からの励起光を蛍光体層2に入射させて蛍光体層2からの蛍光と励起光とを反射方式で取り出す光源装置10を提案している。ここで、反射方式とは、前記蛍光体層2の面のうち励起光が入射する側の面とは反対側に設けられた反射面による反射を用いて蛍光と励起光とを取り出す方式であり、反射方式を採用することで、蛍光の反射光と励起光の反射光とを光損失が少なく利用できるため高輝度化が可能となる。なお、図1において、符号6は放熱基板、符号7は蛍光体層2と放熱基板6との接合部である。
しかしながら、固体光源5と蛍光体層2を空間的に離して配置した反射方式の光源装置10では、蛍光体層2で反射する励起光の反射光に発光強度の角度依存性の異なる2つの成分が存在するため、すべての反射成分を有効に利用できていないという問題がある。図3を用いて説明すると、固体光源5に例えば半導体レーザーのような指向性の強い励起光を出射するものを用い、この固体光源5からの励起光を蛍光体層2に照射した場合、角度依存性を持たない拡散反射成分と反射角の方向に強い指向性を持つ正反射成分とが生じる。このうち角度依存性を持たない励起光の拡散反射成分は同じく角度依存性を持たない蛍光体層が発する蛍光と一緒に光取り出し方向(蛍光体層2の表面と垂直な方向)に出射し(なお、以下、本願においては、説明の便宜上、光取り出し方向を中心に出射して利用される光を照明光と称す)、照明光として利用可能であるが、強い角度依存性を持つ正反射成分は光取り出し方向とはかなり異なる方向に出射するため(なお、強い角度依存性を持つ正反射成分が光取り出し方向とは異なる方向に出射するのは、特に反射方式では、固体光源5からの励起光を蛍光体層2に斜めに入射させることによる)、照明光としては利用できていなかった。このため、より一層の高輝度化には限界があった。
本発明は、さらにより一層の高輝度化を図ることの可能な光源装置、色調整方法、照明装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、紫外光から可視光までの波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備え、前記固体光源と前記蛍光体層とが空間的に離れて配置されており、前記蛍光体層の所定の面から少なくとも蛍光を取り出す光源装置であって、前記蛍光体層で反射した励起光の正反射成分を前記蛍光体層に向けて反射する反射部材を有していることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、可視光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備え、前記固体光源と前記蛍光体層とが空間的に離れて配置されており、前記蛍光体層の所定の面から少なくとも蛍光を取り出す光源装置であって、前記蛍光体層に隣接して光拡散層が配置され、前記蛍光体層で反射した励起光の正反射成分を前記光拡散層および/または前記蛍光体層に向けて反射する反射部材と、該反射部材の反射角度を調整する反射角度調整手段とが設けられていることを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、可視光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備え、前記固体光源と前記蛍光体層とが空間的に離れて配置されており、前記蛍光体層の所定の面から少なくとも蛍光を照明光として取り出す光源装置における色調整方法であって、前記蛍光体層に隣接して光拡散層が配置され、前記蛍光体層で反射した励起光の正反射成分を反射部材によって前記光拡散層および/または前記蛍光体層に向けて反射し、該反射部材の反射角度を調整して励起光の正反射成分の蛍光体層と拡散層への照射面積比率を変化させることで、前記照明光の色を調整することを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項2のいずれか一項に記載の光源装置が用いられていることを特徴とする照明装置である。
請求項1、請求項4記載の発明によれば、紫外光から可視光までの波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備え、前記固体光源と前記蛍光体層とが空間的に離れて配置されており、前記蛍光体層の所定の面から少なくとも蛍光を取り出す光源装置であって、前記蛍光体層で反射した励起光の正反射成分を前記蛍光体層に向けて反射する反射部材を有しているので、励起光の正反射成分の利用効率を高め、より一層の高輝度化を図ることができる。
また、請求項2、請求項3、請求項4記載の発明によれば、可視光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備え、前記固体光源と前記蛍光体層とが空間的に離れて配置されており、前記蛍光体層の所定の面から少なくとも蛍光を取り出す光源装置であって、前記蛍光体層に隣接して光拡散層が配置され、前記蛍光体層で反射した励起光の正反射成分を前記光拡散層および/または前記蛍光体層に向けて反射する反射部材と、該反射部材の反射角度を調整する反射角度調整手段とが設けられているので、励起光の正反射成分の利用効率を高め、より一層の高輝度化が可能となるとともに、照明光の色を調整し、照明光の色バラツキを抑制することができる。
従来の光源装置を示す図である。 本願の先願に記載の光源装置を示す図である。 固体光源と蛍光体層を空間的に離して配置した反射方式の光源装置において、蛍光体層で反射する励起光の反射光に発光強度の角度依存性の異なる2つの成分があることを説明するための図である。 本発明の第1の実施形態の光源装置の一構成例を示す図である。 互いに異なる蛍光体からなる複数の蛍光体層が積層された構成例を示す図である。 蛍光体層を回転軸の周りに回転させる反射型蛍光回転体として構成した例を示す図である。 反射型蛍光回転体の蛍光体層についての構成例を示す図である。 反射型蛍光回転体の蛍光体層についての他の構成例を示す図である。 反射型蛍光回転体の蛍光体層についての他の構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態の光源装置の一構成例を示す図である。 励起光の正反射成分を反射部材で反射して、光拡散層の方向へ照射する様子を示す図である。 励起光の正反射成分を反射部材で反射して、蛍光体層および光拡散層の方向へ照射する様子を示す図である。 励起光の正反射成分を反射部材で反射して、蛍光体層の方向へ照射する様子を示す図である。 互いに異なる蛍光体からなる複数の蛍光体層が積層された構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態の光源装置の他の構成例を示す図である。 蛍光体層および光拡散層を回転軸の周りに回転させる反射型蛍光回転体として構成した例を示す図である。 反射型蛍光回転体の蛍光体層についての他の構成例を示す図である。 反射型蛍光回転体の蛍光体層についての他の構成例を示す図である。 反射型蛍光回転体の蛍光体層についての他の構成例を示す図である。 第1の実施形態の光源装置の光取り出し方向に所定のレンズ系を設けた照明装置を示す図である。 第2の実施形態の光源装置の光取り出し方向に所定のレンズ系を設けた照明装置を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図4(a),(b)は、本発明の第1の実施形態の光源装置の一構成例を示す図である。なお、図4(a)は全体の正面図、図4(b)は蛍光体層が設けられている部分の平面図であり、図4(a),(b)において、図2と同様の箇所には同じ符号を付している。図4(a),(b)を参照すると、この光源装置20は、紫外光から可視光までの波長領域のうちの所定の波長の光を発光する固体光源5と、該固体光源5からの励起光により励起され該固体光源5の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層2とを備え、固体光源5と蛍光体層2とが空間的に離れて配置されている。
ここで、蛍光体層2には、実質的に樹脂成分を含んでいないものが用いられる。
また、蛍光体層2の前記励起光が入射する側の面とは反対の面側には放熱基板6が設けられており、蛍光体層2は、放熱基板6に接合部7によって接合されている。ここで、接合部7には、後述のように、熱伝導率の大きな材料が用いられるのが良い。
また、この光源装置20では、図2に示した光源装置10と同様に、蛍光体層2の面のうち固体光源5からの励起光が入射する側の面とは反対側に設けられた反射面による反射を用いて蛍光などの光を取り出す方式(以下、反射方式と称す)が採用されている。
このように、この光源装置20は、基本的には、図2に示した光源装置10と同様に、固体光源5と蛍光体層2とを空間的に離して配置し、発光を反射方式で利用することを特徴としている。
すなわち、図1に示した従来の光源装置のように、蛍光体層92が固体光源95と接している場合には、高輝度化をしようとしても、蛍光体層92と固体光源95との両方とも加熱されてしまうため、蛍光体層92からの熱放散の効率が悪かったが、図4(a),(b)の光源装置20では、図2に示した光源装置10と同様に、蛍光体層2を固体光源5から離して配置することで、高輝度化をする場合にも、蛍光体層2からの熱を、接合部7を介して低温の放熱基板6へ放散させることが可能となり、蛍光体層2からの熱放散の効率を、図1に示した従来の光源装置に比べて、著しく高めることができる。
また、図1に示した従来の光源装置では、固体光源95からの励起光と蛍光体層92からの蛍光のうち、固体光源95とは反対の側に出射する蛍光と、蛍光体層92で吸収されずに透過する固体光源95からの励起光とを用いている。つまり透過方式を使用している。ここで、透過方式では、蛍光体層92からの出射光を考えると、励起光については上記透過光とともに蛍光体層92との界面で反射されて固体光源95側へ戻って行く発光、つまり反射光も存在しており、この反射光は固体光源95に再吸収されるため照明光として利用できない光となってしまう。また、蛍光体層92からの蛍光は、蛍光体層92の両面から出射するため、やはり固体光源95側に出射する光は利用できない。このように、透過方式では、光の利用効率が低下してしまう。また、透過方式では、目的の色度の照明光を得るためには蛍光体層92の厚みを厚くする必要があり、蛍光体層92から固体光源95までの距離が長くなるため、蛍光体層92からの熱を固体光源95に放散する上で不利であった。
これに対し、図4(a),(b)の光源装置20では、固体光源5とは反対の側に出射する光(励起光、蛍光)を反射面(例えば基板の反射面)で固体光源5側に反射する反射方式を採用しているので、図2に示した光源装置10と同様に、固体光源5からの励起光によって励起された蛍光体層2からの発光(蛍光)(すなわち、固体光源5側に出射する蛍光)と、蛍光体層2で吸収されなかった固体光源5からの励起光(すなわち、蛍光体層2で吸収されなかった固体光源5からの光の反射光)とを少ない光損失で照明光として利用できるため、高輝度化が可能となる。また、透過型に対し、反射型では、蛍光体層2の厚みが半分以下でも蛍光体層2内の光路長が等しくなり、同じ色度の光が得られるため、蛍光体層2を薄くすることができ、蛍光体層2から基板6までの距離が短くなるので、熱放散の面でも有利である。
このように、図4(a),(b)の光源装置20では、基本的には、図2に示した光源装置10と同様に、固体光源5と蛍光体層2とを空間的に離して配置し、発光を反射方式で利用するので、従来に比べて高輝度化を図ることができる。
さらに、図4(a),(b)の光源装置20では、蛍光体層2には、実質的に樹脂成分を含んでいないものが用いられるので、熱による変色がなく、光の吸収が少ないことから、より一層の高輝度化を図ることができる。
ここで、樹脂成分を実質的に含まない蛍光体層2とは、蛍光体層の形成に通常使用される樹脂成分が蛍光体層の5wt%以下であるものを意味する。このような蛍光体層を実現するものとして蛍光体粉末をガラス中に分散させたもの、ガラス母体に発光中心イオンを添加したガラス蛍光体、蛍光体の単結晶や蛍光体の多結晶体(以下、蛍光体セラミックスと称す)などが挙げられる。蛍光体セラミックスは、蛍光体の製造過程において、焼成前に材料を任意の形状に成形し、焼成した蛍光体の塊である。蛍光体セラミックスは、その製造工程のうち、成形工程においてバインダーとして有機物を使用する場合があるが、成形後に脱脂工程を設けて有機成分を焼き飛ばすため、焼成後の蛍光体セラミックスには有機樹脂成分は5wt%以下しか残留しない。したがって、ここに挙げた蛍光体層は、実質的に樹脂成分を含まず、無機物質のみから構成されているため、熱による変色が発生することがない。また、無機物質のみからなるガラスやセラミックスは、一般に、樹脂よりも熱伝導率が高いため、蛍光体層2から基板6への熱放散においても有利である。特に蛍光体セラミックスは、一般的に、ガラスよりもさらに熱伝導率が高く、単結晶より製造コストが安いため、これを蛍光体層2に用いるのが好適である。
また、蛍光体層2は、固体光源5からの励起光により励起され固体光源5の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含んでいる。具体的には、固体光源5が紫外光を発光するものである場合、蛍光体層2は、例えば、青、緑、赤色などの蛍光体のうち、少なくとも1種類の蛍光体を含んでいる。固体光源5が紫外光を発光するものである場合、蛍光体層2が、例えば、青、緑、赤色の蛍光体を含んでいるときには(青、緑、赤色の蛍光体のそれぞれが例えば均一に分散されて混合されたものとなっているときには)、固体光源5からの紫外光を蛍光体層2に照射するとき、反射光として白色の照明光を得ることができる。また、固体光源5が可視光として青色光を発光するものである場合、蛍光体層2は、例えば、緑、赤、黄色などの蛍光体のうち、少なくとも1種類の蛍光体を含んでいる。固体光源5が可視光として青色光を発光するものである場合、蛍光体層2が、例えば、緑、赤色の蛍光体を含んでいるときには(緑、赤色の蛍光体のそれぞれが例えば均一に分散されて混合されたものとなっているときには)、固体光源5からの青色光を蛍光体層2に照射するとき、反射光として白色などの照明光を得ることができる。また、固体光源5が可視光として青色光を発光するものである場合、蛍光体層2が、例えば、黄色の蛍光体だけを含んでいるときには、固体光源5からの青色光を蛍光体層2に照射するとき、反射光として白色などの照明光を得ることができる。
また、図4(a),(b)の光源装置20において、放熱基板6は、光(固体光源5からの励起光によって励起された蛍光体層2からの発光(蛍光)と、蛍光体層2で吸収されなかった固体光源5からの光)に対する反射面の役割と、蛍光体層2から放散してきた熱を外部へ放散させる役割と、蛍光体層2の支持基板の役割も担うものである。このため、高い光反射特性、伝熱特性、加工性が求められる。この放熱基板6には、金属基板やアルミナなどの酸化物セラミックス、窒化アルミニウムなどの非酸化セラミックスなどが使用可能であるが、特に高い光反射特性、伝熱特性、加工性を併せ持つ金属基板が使用されるのが望ましい。
また、蛍光体層2と放熱基板6との接合部7には、有機接着剤、無機接着剤、低融点ガラス、金属(金属のろう付け)などを用いることができる。接合部7も、光(固体光源5からの励起光によって励起された蛍光体層2からの発光(蛍光)と、蛍光体層2で吸収されなかった固体光源5からの光)に対する反射面の役割と、蛍光体層から熱を放散させる役割とを担うものであるから、高い光反射特性と伝熱特性を併せ持つ金属(金属のろう付け)が用いられるのが望ましい。もしくは、蛍光体層2と放熱基板6との接合部7には、金属成分を含有する導電性接着剤を用いることもできる。
ところで、前述したように、固体光源5からの励起光を蛍光体層2に照射した場合、角度依存性を持たない拡散反射成分と反射角の方向に強い指向性を持つ正反射成分とが生じ、強い指向性(強い角度依存性)を持つ正反射成分は光の取り出し方向(照明光の取り出し方向)とはかなり異なる方向に出射するため(なお、強い角度依存性を持つ正反射成分が光の取り出し方向(照明光の取り出し方向)とは異なる方向に出射するのは、特に反射方式では、固体光源5からの励起光を蛍光体層2に斜めに入射させることによる)、照明光としては利用できず、より一層の高輝度化には限界があった。
図4(a),(b)の光源装置20では、さらにより一層の高輝度化を図るため、蛍光体層2で反射した励起光の正反射成分を蛍光体層2に向けて反射する反射部材3を設けている。
ここで、反射部材3には、励起光に対する反射率が95%以上のもの、特に99%以上のものを使用することが望ましい。これは反射率が低い場合には励起光強度が高い場合に反射部材3が加熱されて焦げ付く恐れがあるためである。また、反射部材3での反射において拡散反射成分の少ないものが望ましい。これは励起光の正反射成分を蛍光体層2に向けて効率良く照射するためである。
このように、図4(a),(b)の光源装置20では、蛍光体層2で反射した励起光の正反射成分を蛍光体層2に向けて反射する反射部材3がさらに設けられているので、励起光(励起光の正反射成分)の利用効率をより一層高め、より一層の高輝度化を図ることができる。
なお、図4(a),(b)の光源装置20では、1つの蛍光体層2だけが設けられている構成となっているが、例えば図5に示すように、複数の蛍光体層(図5の例では、2つの蛍光体層2j,2k)が積層された構成にすることもできる。この場合、例えば、固体光源5が可視光として青色光を発光するものであるとき、蛍光体層2jには、緑色の蛍光体からなるものを用い、蛍光体層2kには、赤色の蛍光体からなるものを用いれば、反射光として白色などの照明光を得ることができる。
また、図4(a),(b)の光源装置20において、蛍光体層2は、固定されていてもよいが、蛍光体層2を移動可能に構成することもできる。例えば、図6に示すように、蛍光体層2を回転軸Xの周りに回転させる(モーター4等によって回転させる)反射型蛍光回転体1として構成することもできる。すなわち、反射型蛍光回転体1は、蛍光体層2と放熱基板6を接合したものをモーター4等と連結することで実現できる。また、この反射型蛍光回転体1において、放熱基板6や接合部7が、励起光および蛍光の反射面として機能している。なお、放熱基板6の形状は、円盤状や四角形などが考えられる。また回転の安定性を確保するために、円盤の一部を切り欠いたり、逆におもりをつけた形状とすることも可能である。
なお、図6の例では、反射型蛍光回転体1の蛍光体層2としては、1種類の蛍光体層だけが用いられている。具体的に、図6の例では、反射型蛍光回転体1の蛍光体層2として、例えば黄色蛍光体からなる蛍光体層だけが用いられ、この場合、固体光源5として青色光を発光するものを用いれば、反射光として白色などの照明光を得ることができる。あるいは、図6の例では、反射型蛍光回転体1の蛍光体層2として、例えば青、緑、赤色の蛍光体のそれぞれが例えば均一に分散されて混合されたものとなっている蛍光体層だけが用いられ、この場合、固体光源5として紫外光を発光するものを用いれば、反射光として白色などの照明光を得ることができる。ただし、本発明は、これに限定されず、種々の変形が可能である。すなわち、反射型蛍光回転体1の蛍光体層2としては、青、緑、黄、赤色などの蛍光体層を少なくとも1つ配置した構成にすることができる。図7(a),(b)、図8(a),(b)には、反射型蛍光回転体1の蛍光体層2についての構成例が示されている。なお、図7(a)、図8(a)はそれぞれ平面図、図7(b)、図8(b)は、それぞれ、図7(a)、図8(a)のA−A線における断面図である。図7(a),(b)の例は、蛍光体層2としては、1種類の蛍光体層(例えば黄色蛍光体からなる蛍光体層)だけが用いられる場合であり、図6の例に相当している。また、図8(a),(b)の例は、反射型蛍光回転体1の蛍光体層2として、3種類の蛍光体層2a,2b,2c(例えば赤色蛍光体からなる赤色の蛍光体層2aと緑色蛍光体からなる緑色の蛍光体層2bと青色蛍光体からなる青色の蛍光体層2c)が3等分に分割された蛍光体領域として設けられており、この場合、固体光源5として紫外光を発光するものを用いれば、反射型蛍光回転体1の回転時の反射光として白色などの照明光を得ることができる。この他にも、種々の変形が可能である。
例えば、反射型蛍光回転体1の上述の例では、複数の蛍光体層を使用する場合、図8(a),(b)のように各蛍光体層を水平方向に並べて配置しているが、図9(a),(b)に示すように、複数の蛍光体層(図9(a),(b)の例では、2つの蛍光体層2j,2k)を垂直方向に重ねて(積層して)配置しても良い。なお、図9(a)は平面図、図9(b)は図9(a)のA−A線における断面図である。この場合、例えば、固体光源5が可視光として青色光を発光するものであるとき、蛍光体層2jには、緑色蛍光体からなるものを用い、蛍光体層2kには、赤色蛍光体からなるものを用いれば、反射光として白色などの照明光を得ることができる。
このように、蛍光体層2を回転軸Xの周りに回転させる(モーター4等によって回転させる)反射型蛍光回転体1として構成することにより、すなわち、固体光源5に対して蛍光体層2を回転させることにより、固体光源5からの励起光が当たる場所を分散させ、光照射部での発熱を抑えることができ(この蛍光回転体1を用いることで、そもそも蛍光体の発熱を抑えることができ)、これにより、より一層の高輝度化が可能となる。
上述した図5、図6、図7(a),(b)、図8(a),(b)、図9(a),(b)の各例においても、蛍光体層2;2j,2k;2a,2b,2cで反射した励起光の正反射成分を蛍光体層2に向けて反射する反射部材3を設けることで、励起光(励起光の正反射成分)の利用効率をより一層高め、より一層の高輝度化を図ることができる。
(第2の実施形態)
図10(a),(b)は、本発明の第2の実施形態の光源装置の一構成例を示す図である。なお、図10(a)は全体の正面図、図10(b)は蛍光体層が設けられている部分の平面図であり、図10(a),(b)において、図4(a),(b)と同様の(または対応する)箇所には同じ符号を付している。図10(a),(b)を参照すると、この光源装置30は、可視光(例えば青色光)を励起光として発光する固体光源5と、該固体光源5からの励起光により励起され該固体光源5の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層2とを備え、固体光源5と蛍光体層2とが空間的に離れて配置されており、蛍光体層2の所定の面から少なくとも蛍光を取り出す光源装置であって、蛍光体層2に隣接して光拡散層9が配置され、蛍光体層2で反射した励起光の正反射成分を光拡散層9および/または蛍光体層2に向けて反射する反射部材3と、該反射部材3の反射角度を調整する反射角度調整手段22とが設けられている。
ここで、光拡散層9は、蛍光体層2で反射された励起光の正反射成分が反射部材3による反射によって光拡散層9に入射するとき、入射した励起光の正反射成分(強い角度依存性を持つ正反射成分)を角度依存性を持たない拡散反射光に変換するものであり、この拡散反射光も照明光(蛍光、励起光)の励起光成分の一部として利用させるために設けられている。
より詳細に、この第2の実施形態では、励起光(励起光の正反射成分)の利用効率をより一層高めるともに、照明光(蛍光、励起光)に含まれる蛍光成分、励起光成分の割合(蛍光成分、励起光成分の強度比)を調整し、照明光の色バラツキを抑制することを意図している。ここで、色バラツキとは、後述の初期のバラツキや駆動時のバラツキなどによって、照明光に含まれる励起光成分と蛍光成分の強度比が理想値からずれることで発生する。
具体的に、固体光源と蛍光体層を利用した光源装置では、固体光源の発光波長や蛍光体層の膜厚のバラツキによる照明光の色バラツキがつきものであり、固体光源の代表例である発光ダイオードやレーザーダイオードは発光層の組成不均一性により、同一ウェハから作製したものであっても発光波長に5nm程度はバラツキが生じる(以下、初期のバラツキと呼ぶ)。これ以外にも、周囲の温度が変化した場合にやはり発光波長が5nm程度は変化することが知られている(以下、駆動時のバラツキと呼ぶ)。蛍光体セラミックスは研磨により精密な厚み制御が可能ではあるものの、固体光源の発光波長の初期バラツキについては最適厚みをもつ蛍光体セラミックスを選別することで抑制可能であるが、駆動時のバラツキについては抑制ができなかった。また初期バラツキを抑制するための蛍光体セラミックスの選別も、多量の蛍光体セラミックスの在庫や選別の工数が必要となり、コストが増加するため望ましくはなかった。そこで照明光の初期のバラツキと駆動時のバラツキの両方を抑制する方法が望まれている。
本願の発明者は、固体光源5と蛍光体層2を空間的に離して配置した反射方式の照明装置において、上述したような色バラツキを抑制するための考察を重ね、その解決策として、これまで利用できていなかった強い角度依存性を持つ励起光の正反射成分に注目した。すなわち、この励起光の正反射成分(蛍光体層で反射した励起光の正反射成分)を反射部材3によって光拡散層9および/または蛍光体層2に向けて反射し、該反射部材3の反射角度を図10(a)に矢印Yで示す方向に反射角度調整手段22によって調整して励起光の正反射成分の蛍光体層2と拡散層9への照射面積比率を変化させることで、前記照明光の色を調整し、照明光の色バラツキを抑制することができることを見出した。
具体例として、例えば励起光成分が不足する場合には、励起光成分を補ってやればよく、その補充する励起光成分としてこれまで利用されていなかった励起光の正反射成分を利用する。すなわち、励起光の正反射成分を図11(a),(b)に示すように反射部材3で反射して、蛍光体層2に隣接して配置した光拡散層9の方向へ照射することで、強い角度依存性を持つ正反射成分を角度依存性を持たない拡散反射光とすることができ、光拡散層9からの拡散反射光を蛍光体層2からの蛍光成分と蛍光体層2で生じた励起光の拡散反射成分とあわせて照明光として利用することでき、照明光における励起光成分を補充し、照明光の色バラツキを抑制することが可能となる。なお、図11(a)は全体の正面図、図11(b)は蛍光体層2および光拡散層9が設けられている部分の平面図である。
また、反射部材3の角度を矢印Yで示す方向に反射角度調整手段22によって変えることで、図11(a),(b)、図12(a),(b)、図13(a),(b)のように、励起光の正反射成分の蛍光体層2と光拡散層9への照射面積比を変えることができる。なお、なお、図12(a)、図13(a)は全体の正面図、図12(b)、図13(b)は蛍光体層2および光拡散層9が設けられている部分の平面図である。例えば照明光内の励起光の光量を増やしたい場合には、図11(a),(b)のように光拡散層への照射面積を増加させ、また、例えば照明光における蛍光の光量を増やしたい場合には、図12(a),(b)、図13(a),(b)のように、光拡散層9に対する蛍光体層2への励起光の正反射成分の照射面積比を増加させることで、照明光における蛍光の光量を増やすことができる。このように、図10(a),(b)の光源装置30では、反射部材3の角度を矢印Yで示す方向に反射角度調整手段22によって変えることで、照明光に含まれる励起光成分と蛍光成分との比率を連続的に調整することができるので、駆動時の色バラツキも抑制することが可能となる。
換言すれば、本発明の第2の実施形態では、可視光(例えば青色光)を励起光として発光する固体光源5と、該固体光源5からの励起光により励起され該固体光源5の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層2とを備え、前記固体光源5と前記蛍光体層2とが空間的に離れて配置されており、前記蛍光体層2の所定の面から少なくとも蛍光を照明光として取り出す光源装置における色調整方法であって、前記蛍光体層2に隣接して光拡散層9が配置され、前記蛍光体層2で反射した励起光の正反射成分を反射部材3によって前記光拡散層9および/または前記蛍光体層2に向けて反射し、該反射部材3の反射角度を調整して励起光の正反射成分の蛍光体層2と拡散層9への照射面積比率を変化させることで、前記照明光の色を調整することで、照明光の色バラツキ、駆動時の色バラツキを抑制することができる。
なお、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、蛍光体層2には、実質的に樹脂成分を含んでいないものが用いられる。
また、蛍光体層2の前記励起光が入射する側の面とは反対の面側には放熱基板6が設けられており、蛍光体層2は、放熱基板6に接合部7によって接合されている。ここで、接合部7には、後述のように、熱伝導率の大きな材料が用いられるのが良い。また、放熱基板6上には、光拡散層9も設けられている。
また、この光源装置30では、図4(a),(b)の光源装置20と同様に、蛍光体層2の面のうち固体光源5からの励起光が入射する側の面とは反対側に設けられた反射面による反射を用いて蛍光などの光を取り出す方式(以下、反射方式と称す)が採用されている。
このように、この光源装置30は、基本的には、図4(a),(b)の光源装置20と同様に、固体光源5と蛍光体層2とを空間的に離して配置し、発光を反射方式で利用することを特徴としている。
すなわち、図1に示した従来の光源装置のように、蛍光体層92が固体光源95と接している場合には、高輝度化をしようとしても、蛍光体層92と固体光源95との両方とも加熱されてしまうため、蛍光体層92からの熱放散の効率が悪かったが、図10(a),(b)の光源装置30では、図4(a),(b)の光源装置20と同様に、蛍光体層2を固体光源5から離して配置することで、高輝度化をする場合にも、蛍光体層2からの熱を、接合部7を介して低温の放熱基板6へ放散させることが可能となり、蛍光体層2からの熱放散の効率を、図1に示した従来の光源装置に比べて、著しく高めることができる。
また、図1に示した従来の光源装置では、固体光源95からの励起光と蛍光体層92からの蛍光のうち、固体光源95とは反対の側に出射する蛍光と、蛍光体層92で吸収されずに透過する固体光源95からの励起光とを用いている。つまり透過方式を使用している。ここで、透過方式では、蛍光体層92からの出射光を考えると、励起光については上記透過光とともに蛍光体層92との界面で反射されて固体光源95側へ戻って行く発光、つまり反射光も存在しており、この反射光は固体光源95に再吸収されるため照明光として利用できない光となってしまう。また、蛍光体層92からの蛍光は、蛍光体層92の両面から出射するため、やはり固体光源95側に出射する光は利用できない。このように、透過方式では、光の利用効率が低下してしまう。また、透過方式では、目的の色度の照明光を得るためには蛍光体層92の厚みを厚くする必要があり、蛍光体層92から固体光源95までの距離が長くなるため、蛍光体層92からの熱を固体光源95に放散する上で不利であった。
これに対し、図10(a),(b)の光源装置30では、固体光源5とは反対の側に出射する光(励起光、蛍光)を反射面(例えば基板の反射面)で固体光源5側に反射する反射方式を採用しているので、図4(a),(b)の光源装置20と同様に、固体光源5からの励起光によって励起された蛍光体層2からの発光(蛍光)(すなわち、固体光源5側に出射する蛍光)と、蛍光体層2で吸収されなかった固体光源5からの励起光(すなわち、蛍光体層2で吸収されなかった固体光源5からの光の反射光)とを少ない光損失で照明光として利用できるため、高輝度化が可能となる。また、透過型に対し、反射型では、蛍光体層2の厚みが半分以下でも蛍光体層2内の光路長が等しくなり、同じ色度の光が得られるため、蛍光体層2を薄くすることができ、蛍光体層2から基板6までの距離が短くなるので、熱放散の面でも有利である。
このように、図10(a),(b)の光源装置30では、基本的には、図4(a),(b)の光源装置20と同様に、固体光源5と蛍光体層2とを空間的に離して配置し、発光を反射方式で利用するので、従来に比べて高輝度化を図ることができる。
さらに、図10(a),(b)の光源装置30では、蛍光体層2には、実質的に樹脂成分を含んでいないものが用いられるので、熱による変色がなく、光の吸収が少ないことから、より一層の高輝度化を図ることができる。
ここで、樹脂成分を実質的に含まない蛍光体層2とは、蛍光体層の形成に通常使用される樹脂成分が蛍光体層の5wt%以下であるものを意味する。このような蛍光体層を実現するものとして蛍光体粉末をガラス中に分散させたもの、ガラス母体に発光中心イオンを添加したガラス蛍光体、蛍光体の単結晶や蛍光体の多結晶体(以下、蛍光体セラミックスと称す)などが挙げられる。蛍光体セラミックスは、蛍光体の製造過程において、焼成前に材料を任意の形状に成形し、焼成した蛍光体の塊である。蛍光体セラミックスは、その製造工程のうち、成形工程においてバインダーとして有機物を使用する場合があるが、成形後に脱脂工程を設けて有機成分を焼き飛ばすため、焼成後の蛍光体セラミックスには有機樹脂成分は5wt%以下しか残留しない。したがって、ここに挙げた蛍光体層は、実質的に樹脂成分を含まず、無機物質のみから構成されているため、熱による変色が発生することがない。また、無機物質のみからなるガラスやセラミックスは、一般に、樹脂よりも熱伝導率が高いため、蛍光体層2から基板6への熱放散においても有利である。特に蛍光体セラミックスは、一般的に、ガラスよりもさらに熱伝導率が高く、単結晶より製造コストが安いため、これを蛍光体層2に用いるのが好適である。
また、蛍光体層2は、固体光源5からの励起光により励起され固体光源5の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含んでいる。具体的には、固体光源5が可視光として青色光を発光するものである場合、蛍光体層2は、例えば、緑、赤、黄色などの蛍光体のうち、少なくとも1種類の蛍光体を含んでいる。固体光源5が可視光として青色光を発光するものである場合、蛍光体層2が、例えば、緑、赤色の蛍光体を含んでいるときには(緑、赤色の蛍光体のそれぞれが例えば均一に分散されて混合されたものとなっているときには)、固体光源5からの青色光を蛍光体層2に照射するとき、反射光として白色などの照明光を得ることができる。また、固体光源5が可視光として青色光を発光するものである場合、蛍光体層2が、例えば、黄色の蛍光体だけを含んでいるときには、固体光源5からの青色光を蛍光体層2に照射するとき、反射光として白色などの照明光を得ることができる。
また、図10(a),(b)の光源装置30において、放熱基板6は、光(固体光源5からの励起光によって励起された蛍光体層2からの発光(蛍光)と、蛍光体層2で吸収されなかった固体光源5からの光)に対する反射面の役割と、蛍光体層2および光拡散層9から放散してきた熱を外部へ放散させる役割と、蛍光体層2および光拡散層9の支持基板の役割も担うものである。このため、高い光反射特性、伝熱特性、加工性が求められる。この放熱基板6には、金属基板やアルミナなどの酸化物セラミックス、窒化アルミニウムなどの非酸化セラミックスなどが使用可能であるが、特に高い光反射特性、伝熱特性、加工性を併せ持つ金属基板が使用されるのが望ましい。
また、蛍光体層2と放熱基板6との接合部7には、有機接着剤、無機接着剤、低融点ガラス、金属(金属のろう付け)などを用いることができる。接合部7も、光(固体光源5からの励起光によって励起された蛍光体層2からの発光(蛍光)と、蛍光体層2で吸収されなかった固体光源5からの光)に対する反射面の役割と、蛍光体層から熱を放散させる役割とを担うものであるから、高い光反射特性と伝熱特性を併せ持つ金属(金属のろう付け)が用いられるのが望ましい。もしくは、蛍光体層2と放熱基板6との接合部7には、金属成分を含有する導電性接着剤を用いることもできる。
また、反射部材3には、励起光に対する反射率が95%以上のもの、特に99%以上のものを使用することが望ましい。これは反射率が低い場合には励起光強度が高い場合に反射部材3が加熱されて焦げ付く恐れがあるためである。また、反射部材3での反射において拡散反射成分の少ないものが望ましい。これは励起光の正反射成分を蛍光体層2および/または光拡散層9に向けて効率良く照射するためである。
また、反射角度調整手段22には、一般的な機構のものを用いることができ、特に限定するものではないが、例を挙げれば、反射部材3の中心部に回転軸を設け、その回転軸を例えばステッピングモーターと連動させることで、角度制御が可能となる。
また、光拡散層9には、光拡散層9での反射において拡散反射成分の大きなものを使用することが望ましい。このような部材としてはアルミナなどのセラミックスやセラミックス粉末を分散させた樹脂層が挙げられる。
また、光拡散層9は、蛍光体層2に隣接して形成される。これは励起光の正反射成分の蛍光体層2と光拡散層9への照射面積比率を変化させることで照明光を調整する上で必要である。なお、光拡散層9は、蛍光体層2に隣接して配置されていれば良く、蛍光体層2の周囲を囲むように配置しても良い。
なお、図10(a),(b)の光源装置30では、1つの蛍光体層2だけが設けられている構成となっているが、例えば図14に示すように、複数の蛍光体層(図14の例では、2つの蛍光体層2j,2k)が積層された構成にすることもできる。この場合、例えば、固体光源5が可視光として青色光を発光するものであるとき、蛍光体層2jには、緑色の蛍光体からなるものを用い、蛍光体層2kには、赤色の蛍光体からなるものを用いれば、反射光として白色などの照明光を得ることができる。
また、図15(a),(b)に示すように(なお、図15(a)は平面図、図15(b)は図15(a)のA−A線における断面図)、光拡散層9は、蛍光体層2の外周全てに亘って形成することもできる。この場合、反射部材3による反射光を光拡散層9の適宜な位置に照射し、拡散反射光の強度を調整することが可能になり、また、固体光源5を複数配置する場合にも適用できるものとなる。
また、図10(a),(b)の光源装置30において、蛍光体層2および光拡散層9は、固定されていてもよいが、蛍光体層2および光拡散層9を移動可能に構成することもできる。例えば、図16(a),(b)あるいは図17(a),(b)に示すように(なお、図16(a)、図17(a)はそれぞれ平面図、図16(b)、図17(b)は、それぞれ、図16(a)、図17(a)のA−A線における断面図である)、蛍光体層2および光拡散層9を回転軸Xの周りに回転させる(モーター4等によって回転させる)反射型蛍光回転体1として構成することもできる。すなわち、反射型蛍光回転体1は、蛍光体層2および光拡散層9と放熱基板6を接合したものをモーター4等と連結することで実現できる。また、この反射型蛍光回転体1において、放熱基板6や接合部7が、励起光および蛍光の反射面として機能している。なお、放熱基板6の形状は、円盤状や四角形などが考えられる。また回転の安定性を確保するために、円盤の一部を切り欠いたり、逆におもりをつけた形状とすることも可能である。
なお、図16(a),(b)、図17(a),(b)の例では、反射型蛍光回転体1の蛍光体層2としては、1種類の蛍光体層だけが用いられている。具体的に、図16(a),(b)、図17(a),(b)の例では、反射型蛍光回転体1の蛍光体層2として、例えば黄色蛍光体からなる蛍光体層だけが用いられ、この場合、固体光源5として青色光を発光するものを用いれば、反射光として白色などの照明光を得ることができる。あるいは、図16(a),(b)、図17(a),(b)の例では、反射型蛍光回転体1の蛍光体層2として、例えば緑、赤色の蛍光体のそれぞれが例えば均一に分散されて混合されたものとなっている蛍光体層だけが用いられ、この場合、固体光源5として青色光を発光するものを用いれば、反射光として白色などの照明光を得ることができる。ただし、本発明は、これに限定されず、種々の変形が可能である。すなわち、反射型蛍光回転体1の蛍光体層2としては、緑、赤、黄色などの蛍光体層を少なくとも1つ配置した構成にすることができる。図18(a),(b)には、反射型蛍光回転体1の蛍光体層2についての構成例が示されている。なお、図18(a)は平面図、図18(b)は図18(a)のA−A線における断面図である。図18(a),(b)の例は、反射型蛍光回転体1の蛍光体層2として、3種類の蛍光体層2a,2b,2c(例えば赤色蛍光体からなる赤色の蛍光体層2aと緑色蛍光体からなる緑色の蛍光体層2bと黄色蛍光体からなる黄色の蛍光体層2c)が3等分に分割された蛍光体領域として設けられており、この場合、固体光源5として青色光を発光するものを用いれば、反射型蛍光回転体1の回転時の反射光として白色などの照明光を得ることができる。この他にも、種々の変形が可能である。
例えば、反射型蛍光回転体1の上述の例では、複数の蛍光体層を使用する場合、各蛍光体層を水平方向に並べて配置しているが、図19(a),(b)に示すように、複数の蛍光体層(図19(a),(b)の例では、2つの蛍光体層2j,2k)を垂直方向に重ねて(積層して)配置しても良い。なお、図19(a)は平面図、図19(b)は図19(a)のA−A線における断面図である。この場合、例えば、固体光源5が可視光として青色光を発光するものであるとき、蛍光体層2jには、緑色蛍光体からなるものを用い、蛍光体層2kには、赤色蛍光体からなるものを用いれば、反射光として白色などの照明光を得ることができる。
このように、蛍光体層2および光拡散層9を回転軸Xの周りに回転させる(モーター4等によって回転させる)反射型蛍光回転体1として構成することにより、すなわち、固体光源5に対して蛍光体層2および光拡散層9を回転させることにより、固体光源5からの励起光が当たる場所を分散させ、光照射部での発熱を抑えることができ(この蛍光回転体1を用いることで、そもそも蛍光体の発熱を抑えることができ)、これにより、より一層の高輝度化が可能となる。
上述した図14、図15(a),(b)、図16(a),(b)、図17(a),(b)、図18(a),(b)、図19(a),(b)の各例においても、蛍光体層2;2j,2k;2a,2b,2cで反射した励起光の正反射成分を蛍光体層2および/または光拡散層9に向けて反射する反射部材3と、該反射部材3の反射角度を調整する反射角度調整手段22とを設けることで、励起光の利用効率をより一層高め、より一層の高輝度化を図ることができるとともに、照明光の色を調整し、照明光の色バラツキ、駆動時の色バラツキを抑制することができる。
次に、第1の実施形態の光源装置20、第2の実施形態の光源装置30をより詳細に説明する。
第1の実施形態の光源装置20、第2の実施形態の光源装置30において、固体光源5には、紫外光から可視光領域に発光波長をもつ発光ダイオードや半導体レーザーなどが使用可能である。
より具体的に、第1の実施形態の光源装置20において、固体光源5には、例えば、InGaN系の材料を用いた発光波長が約380nmの近紫外光を発光する発光ダイオードや半導体レーザーなどを用いることができる。この場合、蛍光体層2の蛍光体としては、波長が約380nmないし約400nmの紫外光により励起されるものとして、例えば、赤色蛍光体には、CaAlSiN:Eu2+、CaSi:Eu2+、LaS:Eu3+、KSiF:Mn4+、KTiF:Mn4+等を用いることができ、緑色蛍光体には、(Si,Al)(O,N):Eu2+、BaMgAl1017:Eu2+,Mn2+、(Ba,Sr)SiO:Eu2+等を用いることができ、青色蛍光体には、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(POl2:Eu2+、BaMgAl1017:Eu2+、LaAl(Si,Al)(N,O)10:Ce3+等を用いることができる。
また、第1の実施形態の光源装置20、第2の実施形態の光源装置30において、固体光源5には、例えば、GaN系の材料を用いた発光波長が約460nmの青色光を発光する発光ダイオードや半導体レーザーなどを用いることができる。この場合、蛍光体層2の蛍光体としては、波長が約440nmないし約470nmの青色光により励起されるものとして、例えば、赤色蛍光体には、CaAlSiN:Eu2+、CaSi:Eu2+、KSiF:Mn4+、KTiF:Mn4+等を用いることができ、緑色蛍光体には、Y(Ga,Al)12:Ce3+、CaScSi12:Ce3+、CaSc:Eu2+、(Ba,Sr)SiO:Eu2+、BaSi12:Eu2+、(Si,Al)(O,N):Eu2+等を用いることができ、黄色蛍光体には、YAl12:Ce3+ (YAG)、(Sr,Ba)SiO:Eu2+、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu2+等を用いることができる。
蛍光体層2としては、これらの蛍光体粉末をガラス中に分散させたものや、ガラス母体に発光中心イオンを添加したガラス蛍光体、樹脂などの結合部材を含まない蛍光体セラミックス等を用いることができる。蛍光体粉末をガラス中に分散させたものの具体例としては、上に列挙した組成の蛍光体粉末をP、SiO、B、Alなどの成分を含むガラス中に分散したものが挙げられる。ガラス母体に発光中心イオンを添加したガラス蛍光体としては、Ce3+やEu2+を付活剤として添加したCa−Si−Al−O−N系やY−Si−Al−O−N系などの酸窒化物系ガラス蛍光体が挙げられる。蛍光体セラミックスとしては、上に列挙した組成の蛍光体組成からなり、樹脂成分を実質的に含まない焼結体が挙げられる。これらの中でも透光性を有する蛍光体セラミックスを使用することが望ましい。これは、焼結体中に光の散乱の原因となるポアや粒界の不純物がほとんど存在しないために透光性を有するに至った蛍光体セラミックスである。ポアや不純物は熱拡散を妨げる原因にもなるため、透光性セラミックスは高い熱伝導率を示す。このため蛍光体層として利用した場合には励起光や蛍光を拡散により失うことなく蛍光体層から取り出して利用でき、さらに蛍光体層で発生した熱を効率良く放散することができる。透光性を示さない焼結体でも出来るだけポアや不純物の少ないものが望ましい。ポアの残存量を評価する指標としては蛍光体セラミックスの比重の値を用いることができ、その値が計算される理論値に対して95%以上のものが望ましい。
ここで、青色励起の黄色発光蛍光体であるYAl12:Ce3+蛍光体を例に、透光性を有する蛍光体セラミックスの製造方法を説明する。蛍光体セラミックスは出発原料の混合工程、成形工程、焼成工程、加工工程を経て製造される。出発原料には、酸化イットリウムや酸化セリウムやアルミナ等、YAl12:Ce3+蛍光体の構成元素の酸化物や、焼成後に酸化物となる炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩等を用いる。出発原料の粒径はサブミクロンサイズのものが望ましい。これらの原料を化学量論比となるように秤量する。このとき焼成後のセラミックスの透過率向上を目的として、カルシウムやシリコンなどの化合物を添加することも可能である。秤量した原料は、水もしくは有機溶剤を用い、湿式ボールミルにより十分に分散、混合を行う。次に混合物を所定の形状に成形する。成形方法としては、一軸加圧法、冷間静水圧法、スリップキャスティング法や射出成形法等を用いることができる。得られた成形体を1600〜1800℃で焼成する。これにより、透光性のYAl12:Ce3+蛍光体セラミックスを得ることができる。
以上のようにして作製した蛍光体セラミックスは、自動研磨装置などを用いて、厚さ数十〜数百μmの厚みに研磨し、さらに、ダイアモンドカッターやレーザーを用いたダイシングやスクライブにより、円形や四角形や扇形、リング形など任意の形状の板に切り出して使用する。
ここで、蛍光体セラミックスは、空気に対して屈折率が高く、さらに、内部にポアなどの散乱の原因となるものが少なく、光がセラミックス内部を導波するため、板状に成形した場合には側面から出射される発光成分が増加し、正面方向へ出射される発光成分が減少してしまう。この問題を解決するために、セラミックスの表面にエッチングにより凹凸の光取出し構造を設けたり、レンズを実装したり、側面に反射層を設けることで、正面方向へ出射される発光成分を増加させることも可能である。
また、放熱基板6には、金属基板や酸化物セラミックス、非酸化セラミックスなどを使用可能であるが、特に高い光反射特性、伝熱特性、加工性を併せ持つ金属基板を使用するのが望ましい。金属としては、Al、Cu、Ti、Si、Ag、Au、Ni、Mo、W、Fe、Pdなどの単体や、それらを含む合金が使用可能である。また、放熱基板6の表面に増反射や腐食防止を目的としたコーティングを施しても良い。また、放熱基板6には、放熱性を高めるために、フィンなどの構造を設けても良い。
また、蛍光体層2と放熱基板6との接合部7には、有機接着剤、無機接着剤、低融点ガラス、金属ろう付けなどを用いることができる。これらの中でも、高い反射率と伝熱特性を両立可能な金属ろう付けを用いるのが望ましい。セラミックス(蛍光体層2)と金属基板(放熱基板6)との接合は、まず、セラミックス側に金属膜を形成し、その金属膜と金属基板を金属ろう付けすることで可能である。セラミックスへの金属膜の形成は、真空中での蒸着法やスパッタ法、もしくは高融点金属法などが使用可能である。なお、高融点金属法とは、セラミックスの表面に金属微粒子を含む有機バインダーを塗布し、水蒸気と水素を含む還元雰囲気下で1000〜1700℃に加熱する方法である。このとき形成される金属膜には、Si、Nb、Ti、Zr、Mo、Ni、Mn、W、Fe、Pt、Al、Au、Pd、Ta、Cuなどを含む単体や合金が用いられる。また、金属ろう材には、Ag、Cu、Zn、Ni、Sn、Ti、Mn、In、Biなどを含むろう材が使用可能である。必要であれば金属膜と金属の接合面の酸化被膜をフラックスで除去し、接合面に金属ろう材を配置し、200〜800℃に加熱し、冷却することで、接合することができる。また、接合後にセラミックスと金属の膨張係数の差による接合面の破壊を防ぐために、セラミックスと金属の中間の膨張係数を有する物質を介在させて接合を行っても良い。
また、反射部材3には、アルミニウム、ステンレスなどの金属部材を板状もしくはブロック状に加工し、その表面を平滑にしたものの使用が望ましい。これらの表面に反射率を向上させるため銀をコーティングしたものでも良い。反射部材3は、これら高反射率を示す材料のみで構成される必要はなく、低反射率の部材の表面に高反射率の部材を配置することで、一体として反射部材を構成するものであっても良い。
また、光拡散層9には、前述のように、アルミナなどのセラミックスやセラミックス粉末を分散させた樹脂層が使用可能である。光拡散層9にアルミナセラミックスを使用する場合には、アルミナセラミックスを任意の大きさに加工後、接着剤により放熱基板6上に蛍光体層2と隣接して接着することが可能である。また、光拡散層9にセラミックス粉末を分散させた樹脂層を使用する場合には、先にセラミックス粉末を分散させた樹脂シートを形成しておき、それを後から蛍光体層沈棒に貼り付けることが可能である。光拡散層9の形成方法としては、もちろんここで挙げた以外の工法を採用することも出来る。
上述したように、本発明では、固体光源5と蛍光体層2を放熱基板6に対して同じ側に設置することで、反射型の光源装置となる。もちろん必要であれば、固体光源5と蛍光体層2との間にレンズなどの光学素子を入れることもできる。
また、上述したように、本発明では、光源装置を反射型のものとして構成するのが効率の上で好ましいが、本発明は、透過型のものにも適用可能である。
また、本発明の上述した種々の光源装置を所定のレンズ系などの光学部品と組み合わせることで、高輝度化が可能な照明装置を提供できる。
図20には、第1の実施形態の光源装置20の光取り出し方向に所定のレンズ系25を設けた照明装置40が示されている。また、図21には、第2の実施形態の光源装置30の光取り出し方向に所定のレンズ系26を設けた照明装置50が示されている。図20、図21の照明装置40、50では、光源装置20、30からの照明光をレンズ系25、26で集光し、照明に利用することができる。
本発明は、一般照明や自動車のヘッドランプなどに利用可能である。
1 蛍光回転体
2 蛍光体層
3 反射部材
4 モーター
5 固体光源
6 放熱基板
7 接合部
9 光拡散層
22 反射角度調整手段
25、26 レンズ系
20、30 光源装置
40、50 照明装置

Claims (4)

  1. 紫外光から可視光までの波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備え、前記固体光源と前記蛍光体層とが空間的に離れて配置されており、前記蛍光体層の所定の面から少なくとも蛍光を取り出す光源装置であって、前記蛍光体層で反射した励起光の正反射成分を前記蛍光体層に向けて反射する反射部材を有していることを特徴とする光源装置。
  2. 可視光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備え、前記固体光源と前記蛍光体層とが空間的に離れて配置されており、前記蛍光体層の所定の面から少なくとも蛍光を取り出す光源装置であって、前記蛍光体層に隣接して光拡散層が配置され、前記蛍光体層で反射した励起光の正反射成分を前記光拡散層および/または前記蛍光体層に向けて反射する反射部材と、該反射部材の反射角度を調整する反射角度調整手段とが設けられていることを特徴とする光源装置。
  3. 可視光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備え、前記固体光源と前記蛍光体層とが空間的に離れて配置されており、前記蛍光体層の所定の面から少なくとも蛍光を照明光として取り出す光源装置における色調整方法であって、前記蛍光体層に隣接して光拡散層が配置され、前記蛍光体層で反射した励起光の正反射成分を反射部材によって前記光拡散層および/または前記蛍光体層に向けて反射し、該反射部材の反射角度を調整して励起光の正反射成分の蛍光体層と拡散層への照射面積比率を変化させることで、前記照明光の色を調整することを特徴とする色調整方法。
  4. 請求項1乃至請求項2のいずれか一項に記載の光源装置が用いられていることを特徴とする照明装置。
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