JP2012014156A - トナー及びトナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光沢低下を招くことなく、折り定着性能を向上させ、耐ブロッキング性の優れたトナー及びトナーの製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも結着樹脂、着色剤及びポリウレタン樹脂を含有するトナーであって、前記ポリウレタン樹脂がカルボキシ変性ポリウレタン樹脂である。
【選択図】なし

Description

本発明は、トナー及びトナーの製造方法に関する。
現在、電子写真法による印刷物は、トナーの小径化による高画質やプリンターの高速化、高度な画像処理能力などにより、その用途が多種多様になりつつある。例えば、写真画質を再現するプリントや、パッケージ印刷などが挙げられる。特にパッケージ印刷では、電子写真のオンデマンド対応力の高さから、その場でデザインを印刷できる強みがあり、多品種少ロット生産にも対応でるため好ましく用いることができる。
耐摩擦性や折り曲げ耐性などの画像強度を上げる方法としては、例えば、結着樹脂の成分とその量を規定し、折り曲げに強い画像が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、結着樹脂の成分に加え、ビニル系樹脂とポリエステル樹脂を含有させ、トナーにおけるテトラヒドロフラン不溶分と流動パラフィン量を規定する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらには、結着樹脂、着色剤、ポリブタジエンを含有し、トナーのガラス転移温度(Tg)と軟化点を規定する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、トナーにおける樹脂構成および分子量を規定し、さらにフィッシャートロプシュワックスを用いる方法(例えば、特開平7−271084号公報参照)や、メタノール濡れ性を規定したトナーが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、オフセット印刷やグラビア印刷などの印刷物に比べ、電子写真法による印刷物は画像強度が弱く、加工には向かないものが多かった。
通常のパッケージ印刷の場合、印刷物を加工することが多く、そのような場合に電子写真法を採用することは不向きであった。例えば化粧箱や、包装紙、デザイン封筒などは、折り曲げや裁断、打ち抜きなどがされることが多く、また、化粧箱などでは厚紙を使うため、特に折り曲げた場合には、印刷画像に欠損が生じやすい。また、厚紙の場合、薄い紙に比べて折り曲げたときの折り曲げ面が伸ばされる量が多くなることにより、画像に欠損が生じやすい。
また、従来の結着樹脂を含有するトナーは、厚紙に印刷したときの折り曲げに対し、十分な強度を保持できない場合があり、表面の耐摩擦性については十分な強度が得られていない。また、流動パラフィンやワックスを添加したトナーは、温度による耐性への影響が強く出やすいことや、脆く割れやすいために折り曲げには悪影響を与えることがある。また、ポリブタジエンを含有したトナーは、定着後の画像の均一化が不充分であり、十分な強度を得られないことがある。トナーの濡れ性による定着性では、定着画像の均一化に有利であるが、厚紙での折り曲げのように画像が長く伸ばされるような状況ではクラックが生じる場合がある。したがって、折り曲げたときの画像の強度および画像表面の耐摩擦性が良好な画像を得られるトナーが切望されていた。
そこで、トナー中に、0.5μmから4.0μmのウレタン粒子を含有する方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特開平8−62894号公報 特開平11−305479号公報 特開2007−133308号公報 特開2007−248666号公報 特開2009−198972号公報
しかしながら、上記特許文献6に記載のトナーの場合、使用するウレタン粒子の粒径が大きいため定着したトナー表面の凹凸が大きく、結果的に光沢の低下を招くという課題を抱えている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、光沢低下を招くことなく、折り定着性能を向上させ、耐ブロッキング性の優れたトナー及びトナーの製造方法を提供することを目的としている。
本発明の一の態様によれば、
少なくとも結着樹脂、着色剤及びポリウレタン樹脂を含有するトナーであって、
前記ポリウレタン樹脂がカルボキシ変性ポリウレタン樹脂であることを特徴とするトナーが提供される。
本発明によれば、光沢低下を招くことなく、折り定着性能を向上させ、耐ブロッキング性の優れたトナーを得ることができる。
以下、本発明に係るトナーについて説明する。
[トナー]
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤及び酸変性ポリウレタン樹脂を含有する。
そして、酸変性ポリウレタン樹脂は、折り目定着性と光沢度で有利なため下記(a)から
選ばれる少なくとも一種以上の化合物と反応させたカルボキシ変性ポリウレタン樹脂であることが好ましい。(a)以外では、アミノ酸に代表するアミノカルボン酸を用いることも
できる。
(a)多価カルボン酸、ヒドロキシ−カルボン酸化合物
また、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂のトナー中の含有率が、3〜15質量部であることが好ましい。含有率を3〜15質量部としたのは、15質量部を超えるとトナーの熱可塑性が低下するため定着強度と画像光沢が低下する恐れがある。トナー中でポリウレタン樹脂が局所的に存在し、トナーを定着した際、結着樹脂よりも溶解しづらいポリウレタン樹脂の塊がトナー表面に凹凸をつくることになり、結果的に光沢の低下を招くことになる。
また、3質量部未満であると折り目定着性の効果が不十分となる恐れがあるためである。
さらに、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂中に残存するイソシアネート基数が、前記ポリウレタン樹脂の合成に要するイソシアネート化合物の全イソシアネート基数に対して0.5%以下であることが好ましい。
これは、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂中に反応性の高い未反応イソシアネート基が多く残存していると(0.5%より大きいと)、経時によりトナー粒子が凝集し、耐ブロッキング性の悪化を招く恐れがあるためである。
ここで、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂中に残存するイソシアネート基数の定量について説明する。
「イソシアネート基」とは、−N=C=O基をいう。イソシアネート基の定量は、ポリウレタン0.1gを、0.01規定ジ−n−ブチルアミンのジメチルホルムアミド溶液40ml中に加えて溶解した後、0.01規定塩酸のメタノール溶液でブロムフェノールブルーを指示薬として用いて中和滴定を行うことで定量することができる。
また、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂のは、トナー粒子結着樹脂中で均一に分散される観点から、5〜25mgKOH/gであることが好ましい。
(ポリウレタン樹脂)
ポリウレタン樹脂とは、ポリマージオールセグメントとジイソシアネート化合物がウレタン結合させた高分子化合物をいう。
ポリウレタンはジイソシアネートと低分子量ジオールからなるハードセグメントと、ポリマージオールセグメントからなるソフトセグメントから構成されるポリマーである。ソフトセグメントを与えるポリマージオールとして、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリカーボネート系等がある。
本発明で使用するウレタン樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば(i)1分子中に平均2個以上の活性水素を含有する成分と(ii)多価イソシアネート成分とを反応させて得られるウレタンポリマー、または、上記(i)成分及び(ii)成分をイソシアネート基過剰の条件下で反応させて得られるイソシアネート基含有プレポリマーとジオール等の鎖伸長剤とを反応させて得られるウレタンポリマーが挙げられる。
なお、イソシアネート基含有プレポリマーの鎖伸長方法は公知の方法によればよく、例えば、鎖伸長剤として、水、水溶性ポリアミン、グリコール類などを使用し、イソシアネート基含有プレポリマーと鎖伸長剤成分とを、必要に応じて触媒の存在下で反応させればよい。
前記(i)成分の1分子中に平均2個以上の活性水素を含有する成分としては、特に限定されるものではないが、水酸基性の活性水素を有するものが好ましい。このような化合物の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
(1)ジオール化合物:エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサングリコール、2,5−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等。
(2)ポリエーテルジオール:前記のジオール化合物のアルキレンオキシド付加物、アルキレンオキシドや環状エーテル(テトラヒドロフランなど)の開環(共)重合体、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコールの(ブロックまたはランダム)共重合体、グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリオクタメチレングリコール等。
(3)ポリエステルジオール:アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等のジカルボン酸(無水物)と上記(1)で挙げられたようなエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタメチレンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール化合物とを水酸基過剰の条件で重縮合させて得られたものが挙げられる。具体的には、エチレングリコール−アジピン酸縮合物、ブタンジオール−アジピン縮合物、ヘキサメチレングリコール−アジピン酸縮合物、エチレングリコール−プロピレングリコール−アジピン酸縮合物、或いはグリコールを開始剤としてラクトンを開環重合させたポリラクトンジオール等が例示できる。
(4)ポリエーテルエステルジオール:エーテル基含有ジオール(前記(2)のポリエーテルジオールやジエチレングリコール等)または、これと他のグリコールとの混合物を上記(3)で例示したような(無水)ジカルボン酸に加えてアルキレンオキシドを反応させてなるもの、例えば、ポリテトラメチレングリコール−アジピン酸縮合物等。
(5)ポリカーボネートジオール:一般式HO−R−(O−C(O)−O−R)x−OH
(式中、Rは炭素原子数1〜12の飽和脂肪酸ジオール残基、xは分子の繰り返し単位の数を示し、通常5〜50の整数である。)で示される化合物等。これらは、飽和脂肪族ジオールと置換カーボネート(炭酸ジエチル、ジフェニルカーボネートなど)とを水酸基が過剰となる条件で反応させるエステル交換法、前記飽和脂肪族ジオールとホスゲンを反応させるか、または必要に応じて、その後さらに飽和脂肪族ジオールを反応させる方法などにより得ることができる。
上記の(1)から(5)に例示したような化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記(i)成分と反応させる(ii)多価イソシアネート成分としては、1分子中に平均2個以上のイソシアネート基を含有する脂肪族、脂環族または芳香族の化合物が使用できる。
脂肪族ジイソシアネート化合物としては、炭素原子数1〜12の脂肪族ジイソシアネートが好ましく、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。脂環式ジイソシアネート化合物としては、炭素原子数4〜18の脂環式ジイソシアネートが好ましく、例えば、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネートなどが挙げられる。芳香族イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
以下、ポリウレタン樹脂と反応させることにより、本発明の酸変性ポリウレタン樹脂を形成できる多価カルボン酸、およびヒドロキシ−カルボン酸について説明する。
(多価カルボン酸)
2塩基酸としてはコハク酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アゼライン酸、メサコン酸、シトラコン酸、セバチン酸、グルタコン酸、アジピン酸、マロン酸、フタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ナジック酸、メチルナジック酸、オクチルコハク酸、ドデセニルコハク酸など、およびこれらの酸の無水物、低級アルキル(メチル、エチル)エステルなどが挙げられる。その他、リノレイン酸の二量体、三量体などの重合脂肪酸も使用できる。2塩基酸は単独でも2種以上の混合物としても使用できる。
これらの中では、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、オクチルコハク酸およびドデセニルコハク酸に代表されるアルキルまたはアルケニル(炭素数4〜18)コハク酸が好ましい。特に好ましいのはコハク酸である。
重縮合反応は、必要により触媒(例えばジブチル錫オキサイド、酸化第一錫およびテトラブチルチタネート)を使用することができ、通常150〜300℃の任意の温度で行うことができる。また、この反応は、常圧または減圧下、さらに不活性ガスや溶媒の存在下または不存在下で行うことができる。また、ポリエステルの末端水酸基の量を減じ、カルボキシル基の量を増やすために、重縮合反応後、酸無水物を反応させることもできる。酸無水物として好ましいのは無水コハク酸であるが、上記2塩基酸の無水物であればこれに限定されるものではない。
(ヒドロキシ−カルボン酸)
ヒドロキシ−カルボン酸としては、メチロールアルカン酸(メチロール酢酸、メチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸)、ジメチロールアルカン酸(ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸)、トリメチロールアルカン酸(トリメチロール酢酸、トリメチロールプロピオン酸、トリメチロール酪酸)、脂肪族ヒドロキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸等)、芳香族ヒドロキシカルボン酸(サリチル酸、クレオソート酸、マンデル酸、バーリン酸、シリング酸等)あるいはこれらの混合物が挙げられる。反応性の観点から特に好ましいのはジメチロール酢酸である。
以下、本発明の酸変性ポリウリタン樹脂と併用する主たる結着樹脂について説明する。
〔結着機脂〕
本発明のトナーの結着樹脂としては、酸変性ポリウリタン樹脂添加の効果が顕著であるため、スチレン−アクリル系樹脂が好ましく用いられる。具体的にスチレン−アクリル系樹脂とは、少なくともスチレン系モノマーおよびアクリル酸系モノマーを含むモノマーによるランダム共重合体が挙げられる。
スチレン系モノマーとしては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどのスチレンあるいはスチレンスチレン誘導体が挙げられる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、アクリル酸系モノマーとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのメタクリル酸エステル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル誘導体などが挙げられる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
このうち汎用性、共重合性の観点からスチレン、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチルが特に好ましく、スチレン系モノマーの共重合比率が60%質量以上80質量%以下であることが望ましい。
以上の結着樹脂の酸価は、5〜30mgKOH/gであることが好ましい。
結着樹脂の酸価が上記の範囲にあることにより、トナー粒子中で酸変性ポリウリタン樹脂が均質に分散されたものとすることができる。一方、結着樹脂の酸価が5mgKOH/g未満である場合は、酸変性ポリウリタン樹脂との相互作用に乏しいものとなるために、酸変性ポリウリタン樹脂をトナー粒子中において均質に分散させることができず、また、結着樹脂の酸価が30mgKOH/gを超える場合は、メイン樹脂同士の相互作用が強すぎるため、メイン樹脂中に酸変性ポリウリタン樹脂を容易に分散させることができない。
さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
(ポリエステル系の結着樹脂)
本発明のトナーの結着樹脂としては、ポリエステル樹脂も好ましく用いられる。
ポリエステル樹脂は、酸(ジカルボン酸)成分とアルコール(ジオール)成分の縮合反応により合成されるものであり、以下において、「酸由来構成成分」とは、ポリエステル樹脂の合成前には酸成分であった構成部位を指し、「アルコール由来構成成分」とは、ポリエステル樹脂の合成前にはアルコール成分であった構成部位を指す。
《酸由来構成成分》
前記酸由来構成成分は、脂肪族ジカルボン酸が望ましく特に直鎖型のカルボン酸が望ましい。直鎖型のカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸、など、或いはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられる。
その他のモノマーとしては、特に限定は無く、例えば、高分子データハンドブック:基礎編」(高分子学会編:培風館)に記載されているようなモノマー成分である、従来公知の2価のカルボン酸と、2価のアルコールが挙げられる。これらのモノマー成分の具体例としては、2価のカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の二塩基酸、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステルなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸由来構成成分としては、前述の脂肪族ジカルボン酸由来構成成分のほか、スルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成成分等の構成成分が含まれているのが好ましい。
前記スルホン酸基を持つジカルボン酸は、顔料等の色材の分散を良好にできる点で有効である。また樹脂全体を水に乳化或いは懸濁してトナー母粒子を作製する際に、スルホン酸基があれば、後述するように、界面活性剤を使用しないで乳化或いは懸濁が可能である。このようなスルホン基を持つジカルボン酸としては、例えば、2−スルホテレフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ナトリウム塩等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でも、コストの点で、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩等が好ましい。前記スルホン酸基を持つジカルボン酸の含有量は0.1mol%以上2.0mol%以下であることが好ましく、0.2mol%以上1.0mol%以下であることが好ましい。含有量が2mol%よりも多いと、帯電性が悪化する。尚、上記「構成mol%」とは、ポリエステル樹脂における各構成成分(酸由来構成成分、アルコール由来構成成分)をそれぞれ1単位(mol)したときの百分率を指す。
《アルコール由来構成成分》
アルコール構成成分としては脂肪族ジアルコールが望ましく、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ドデカンジオール、1,12−ウンデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、などが挙げられる。
その他の2価のジアルコールとしては、例えば、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキシド又は(及び)プロピレンオキシド付加物、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(着色剤)
本発明に用いられる着色剤は、公知の無機又は有機着色剤を使用することができる。具体的な着色剤を以下に示す。
黒色の着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、さらにマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
また、マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48;1、C.I.ピグメントレッド53;1、C.I.ピグメントレッド57;1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
また、オレンジもしくはイエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
また、グリーンもしくはシアン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15;2、C.I.ピグメントブルー15;3、C.I.ピグメントブルー15;4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
(離形剤)
本発明のトナーに使用可能なワックス(離形剤)としては、従来公知のものが挙げられ、具体的には、以下のものが挙げられる。
(1)炭化水素系ワックス
(2)エステル系ワックス
(3)アミド系ワックス
エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等
(4)ジアルキルケトン系ワックス
ジステアリルケトン等
(5)その他
カルナウバワックス、モンタンワックス等
(その他)
本発明におけるトナーは、必要に応じて荷電制御剤、外添剤等を用いてもよい。
荷電制御剤としては、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩又はその金属錯体等が挙げられる。含有される金属としては、Al、B、Ti、Fe、Co、Ni等である。荷電制御剤として特に好ましいのはベンジル酸誘導体の金属錯体化合物である。
外添剤としては、公知の疎水性シリカ、疎水性金属酸化物の他に、酸化セリウム粒子或いは炭素数20〜50の高級アルコール粒子を添加することが耐フィルミング性の観点から特に好ましい。酸化セリウム粒子を添加する場合、耐フィルミング性を高める観点から個数平均粒径が150〜800nmのものを用いることが好ましく、250〜700nmのものを用いることがより好ましい。また、酸化セリウム粒子の添加量は、トナーに対して0.5〜3.5質量%とすることが好ましく、0.5〜3.5質量%の範囲とすることにより、良好なクリーニング性が維持されて耐フィルミング性の効果を安定して得ることができる。また、添加量が過剰なケースでは加熱定着時に溶融したトナー粒子の接着力が抑制されて定着強度が低下するが、上記範囲とすることによりこのような定着強度低下の問題も生じない。
また、炭素数20〜50の高級アルコール粒子を添加する場合、異なる炭素数のアルコール粒子が多少混合していてもよいが、アルコール粒子の炭素数分布のピークが20〜45の範囲内にあることが好ましい。また、前記高級アルコール粒子は直鎖成分が75%〜98%の範囲内にあることが好ましい。また、前記高級アルコールの個数基準のメディアン径は、耐フィルミング性の観点から、200nm以上800nm以下が好ましい。
[トナーの製造方法]
次に、本発明のトナーを製造する方法について説明する。
本発明に係るトナーは、粉砕法、懸濁重合法、乳化重合凝集法等の公知の製造方法により製造することができる。
以下、本発明に係るトナーの製造方法の好ましい例として、乳化重合凝集法をベースにしたトナーの製造方法を示す。
(1)分子鎖にイソシアネート基を有するポリウレタン樹脂に、下記(a)から選ばれる少なくとも一種以上の化合物と反応させてカルボキシ変性ポリウレタン樹脂を作製する工程。
(a)多価カルボン酸、ヒドロキシ−カルボン酸化合物
(2)カルボキシ変性ポリウレタン樹脂を体積基準メディアン径が100〜500nmの範囲に水系媒体中に分散させてカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液を作製する工程。
(3)結着樹脂を体積基準メディアン径が60〜500nmの範囲に水系媒体中に分散させて結着樹脂微粒子分散液を作製する工程。
(4)着色剤を水系媒体中に分散する着色剤粒子分散工程。
(5)結着樹脂微粒子分散液と、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液と、着色剤分散液とを混合し、これらを水系媒体中で塩析、凝集、融着させてトナー粒子を形成する塩析、凝集、融着工程。
(6)トナー粒子の分散系から(水系媒体)トナー粒子を濾別し、当該トナー粒子から界面活性剤などを除去する濾過、洗浄工程。
(7)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥する乾燥工程。
(8)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する工程。
から構成される。以下に各工程の具体例を示す。
(1)分子鎖にイソシアネート基を有するポリウレタン樹脂に、下記(a)から選ばれる少なくとも一種以上の化合物と反応させてカルボキシ変性ポリウレタン樹脂を作製する工程
(a)多価カルボン酸、ヒドロキシ−カルボン酸化合物
ポリマージオールと持イソシアネート化合物とをウレタン化反応させることによって、ポリウレタン樹脂を調整し、その後、未反応イソシアネート基をカルボン酸に変性するために多価カルボン酸又はヒドロキシ−カルボン酸化合物を添加して反応させる。その後、脱溶剤してカルボキシ変性ポリウレタン樹脂を作製する。
(2)カルボキシ変性ポリウレタン樹脂を体積基準メディアン径が100〜500nmの範囲に分散させてカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液を作製する工程
水系媒体中に、作製したカルボキシ変性ポリウレタン樹脂を添加して分散機によって分散処理し、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂が微粒子状に分散された分散液を作製する。
ここで、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂を体積基準メディアン径が100〜500nmの範囲に分散させるのは、ポリウレタン樹脂の凝集し易さが粒径に依存するためである。ウレタン樹脂分散液の粒径が500nm以上になると凝集しづらく、100nm以下とするとウレタン樹脂同士でホモ凝集を起こすためであり、粒径が大きすぎても小さすぎてもトナー中に局所的に存在することになる。このようにウレタン樹脂がトナー中に局所的に存在していると、画像へ柔軟性を付与するという点で最大の効力を発揮することができなくなる。また、粒径が500nm以上になると画像表面に凹凸ができやすくなり、その結果、トナー表面の光沢を低下させてしまう。
同様の観点から特に好ましいのは、190nm〜300nmである。
ここで、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂の体積基準メディアン径を制御するためには、水系媒体中の界面活性剤の濃度を臨界ミセル濃度の0.7倍〜3.0倍の範囲に調整し制御することができる。水系媒体中の温度は、好ましくは4℃〜30℃が好ましく、攪拌機としてクレアミックス(エムテクニック社製)を用いるときは、分散時間を10分〜120分の間で調整するとこかができる。
このとき、「未変性ポリウレタン樹脂を水系媒体に分散してから、酸変性することもできるが、生産性から酸変性ポリウレタン樹脂を作成した後に水系媒体に分散することが好ましい。
(3)結着樹脂を体積基準メディアン径が60〜500nmの範囲に分散させて結着樹脂微粒子分散液を作製する工程
水系媒体中に、結着樹脂溶液、または結着樹脂のモノマーを添加して分散機によって分散処理し、必要に応じ、脱溶剤、重合処理を行うことにより、結着樹脂が微粒子状に分散された分散液を作製する。
結着樹脂微粒子の体積基準メディアン径は酸変性ウレタン樹脂微粒子と同様にして制御することができる。
(4)着色剤分散工程
イオン性界面活性剤やノニオン性界面活性剤の水溶液に代表される水系媒体中に、公知の着色剤を添加して分散機によって分散処理し、着色剤が微粒子状に分散された着色剤の分散液を調製する。着色剤の分散処理は、界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした状態の水系媒体中で行われる。分散処理に使用する分散機は特に限定されないが、好ましくは超音波分散機、機械式ホモジナイザ、マントンゴーリン、圧力式ホモジナイザといった加圧分散機、サンドグラインダ、ゲッツマンミルやダイヤモンドファインミルといった媒体型分散機が挙げられる。
分散液における着色剤粒子は、体積基準のメディアン径で40〜200nmであることが好ましい。
(5)結着樹脂微粒子分散液と、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液と、着色剤粒子とを混合し、これらを水系媒体中で塩析、凝集、融着させてトナー粒子を形成する塩析、凝集、融着工程
上記結着樹脂微粒子分散液と、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液に、着色剤粒子の分散液を添加するとともに、必要に応じて離型剤粒子の分散液を添加する。次いで、凝集剤を添加し、水系媒体中に上記結着樹脂粒子及びカルボキシ変性ポリウレタン樹脂粒子と着色剤粒子、離型剤が添加されている場合にはさらに添加された離型剤粒子を凝集、融着させてトナー粒子を形成する。凝集と融着の一連の工程を会合工程と呼ぶことがある。
凝集・融着の方法としては、塩析融着法が好ましい。塩析融着法は、凝集と融着を並行して進め、所望の粒子径まで凝集粒子が成長したところで凝集の停止剤を添加し、粒子成長を停止させる方法である。この方法では、必要に応じて粒子形状を制御するための加熱が継続して行われる。
トナー粒子の大きさとしては、体積基準のメディアン径で3〜10μmが好ましく、特に好ましいのは3〜7nmである。コア粒子の体積基準のメディアン径は、コールターマルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピュータシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した装置を用いて測定、算出する。
測定手順としては、試料0.02gを、界面活性剤溶液20ml(試料の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、試料の分散液を作製する。作製した分散液を、サンプルスタンド内のISOTON II(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定器の表示濃度が5〜10%になるまでピペットにて注入する。この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値が得られる。測定器において、測定粒子カウント数を25000個、アパチャー径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出する。体積積算分率が大きい方から50%の粒子径を体積基準メディアン径とする。
上記水系媒体とは、主成分(50%質量以上)が水からなるものをいう。水以外の成分としては、水に溶解する有機溶媒を挙げることができる。例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
なお、凝集・融着工程の後、熟成工程を経ることとしてもよい。
具体的には、凝集・融着工程で加熱温度を低めにして粒子間の融着の進行を抑制し凝集粒子の均一化を図る。その後、熟成工程において加熱温度を低めに、かつ時間を長くしてトナー粒子の表面が均一形状となるよう制御する。
(6)冷却・洗浄工程
冷却・洗浄工程では、得られたトナー粒子の分散液を、例えば1〜20℃/minの冷却速度で冷却する。所定温度まで冷却すると、冷却されたトナー粒子の分散液からトナー粒子を固液分離する。固液分離は遠心分離の他、ヌッチェ等を用いた減圧濾過、フィルタープレス等を用いた濾過等、何れの方法でもよい。次いで、固液分離によって得られたトナーケーキ(ウェット状のトナー粒子をケーキのような円筒形状に整えたもの)を洗浄し、界面活性剤や塩析剤等の付着物を除去する。
(7)乾燥工程
乾燥工程では、洗浄されたトナーケーキを乾燥処理する。乾燥処理には、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機等を用いることができる。乾燥されたトナー粒子の水分は、5%質量以下であることが好ましく、さらに好ましくは2%質量以下である。
(8)外添処理工程
外添処理工程では、乾燥によって得られたトナー粒子に外添剤を混合し、静電荷現像用トナーを得る。
[現像剤の作製]
本発明のトナーは、例えば磁性体を含有させて一成分磁性トナーとして使用する場合、いわゆるキャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、非磁性トナーを単独で使用する場合等が考えられ、何れも好適に使用することができる。
本発明のトナーにおいては、キャリアと混合する二成分現像剤として使用する場合は、キャリアに対するトナーフィルミング(キャリア汚染)の発生を抑制することができ、一成分現像剤として使用する場合は、現像装置の摩擦帯電部材に対するトナーフィルミングの発生を抑制することができる。
二成分現像剤を構成するキャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子を用いることが好ましい。
キャリアとしては、その体積平均粒径としては15〜100μmのものが好ましく、25〜60μmのものがより好ましい。キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
キャリアとしては、さらに樹脂により被覆されているもの、或いは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアを用いることが好ましい。被覆用の樹脂組成としては特に限定はないが、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール系樹脂等を使用することができる。
[画像形成方法]
以上のトナーは、接触加熱方式による定着工程を含む画像形成方法に好適に用いることができる。画像形成方法としては、具体的には、以上のようなトナーを使用して、例えば像担持体上に静電的に形成された静電潜像を、現像装置において現像剤を摩擦帯電部材によって帯電させることにより顕在化させてトナー画像を得る。そして、このトナー像を用紙に転写し、その後、用紙上に転写されたトナー画像を接触加熱方式の定着処理によって用紙に定着させることにより、可視画像が得られる。
[定着方法]
本発明のトナーを使用する好適な定着方法としては、いわゆる接触加熱方式のものを挙げることができる。接触加熱方式としては、特に熱圧定着方式、さらには熱ロール定着方式及び固定配置された加熱体を内包した回動する加圧部材により定着する圧接加熱定着方式を挙げることができる。
熱ロール定着方式の定着方法においては、通常、表面にフッ素樹脂等が被覆された鉄やアルミニウム等よりなる金属シリンダー内部に熱源が備えられた上ローラと、シリコーンゴム等で形成された下ローラとから構成された定着装置が用いられる。
熱源としては、線状のヒータが用いられ、ヒータによって上ローラの表面温度が120〜200℃程度に加熱される。上ローラ及び下ローラ間には圧力が加えられており、この圧力によって下ローラが変形されることにより、変形部にいわゆるニップが形成される。ニップの幅は1〜10mm、好ましくは1.5〜7mmとされる。定着線速は40mm/sec〜600mm/secとされることが好ましい。ニップの幅が過小である場合には、熱を均一にトナーに付与することができなくなり、定着ムラが発生する場合がある。一方、ニップ幅が過大である場合には、トナー粒子に含有されるポリエステル樹脂の溶融が促進され、定着オフセットが発生する場合がある。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子を作製する工程
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(i)の合成例/多価カルボン酸を使用〉
イソフォロンジイソシアネート1000質量部と1,4−アジペート(1,4−ブタンジオールとアジピン酸とからなるポリエステルジオール)830質量部をメチルエチルケトン中、80℃で6時間ウレタン化反応させた。
その後、未反応イソシアネート基をカルボン酸に変性するためにコハク酸10質量部を加えて80℃で1時間反応させた。
次に、撹拌しながらイオン交換水を2128質量部加え、その後反応系を減圧にして脱溶剤し、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(i)1270質量部を得た。分析したところ、残イソシアネート基数は0.2%であった。
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(ii)の合成例/ヒドロキシカルボン酸を使用〉
ヘキサメチレンジイソシアネート1000質量部とポリエチレングリコール830質量部をメチルエチルケトン中、80℃で6時間ウレタン化反応させた。
その後、未反応イソシアネート基をカルボン酸に変性するためにジメチロール酢酸25質量部を加えて80℃で1時間反応させた。
次に、強力に撹拌しながらイオン交換水を2128質量部加え、その後反応系を減圧にして脱溶剤し、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(ii)1270質量部を得た。分析したところ、残イソシアネート基数は0.15%であった。
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(iii)の合成例/多価カルボン酸を使用〉
1,4−シクロヘキサンジイソシアネート1000質量部とエチレングリコール830質量部をメチルエチルケトン中、80℃で6時間ウレタン化反応させた。
その後、未反応イソシアネート基をカルボン酸に変性するためにマレイン酸15質量部を加えて80℃で1時間反応させた。
次に、強力に撹拌しながらイオン交換水を2128質量部加え、その後反応系を減圧にして脱溶剤し、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(iii)1270質量部を得た。分析したところ、残イソシアネート基数は0.20%であった。
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(iv)の合成例/多価カルボン酸を使用〉
1,4−シクロヘキサンジイソシアネート1000質量部とエチレングリコール830質量部をメチルエチルケトン中、80℃で6時間ウレタン化反応させた。
その後、未反応イソシアネート基をカルボン酸に変性するためにマレイン酸2質量部を加えて80℃で1時間反応させた。
次に、強力に撹拌しながらイオン交換水を2128質量部加え、その後反応系を減圧にして脱溶剤し、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(iv)1270質量部を得た。分析したところ、残イソシアネート基数は1.3%であった。
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(v)の合成例/多価カルボン酸を使用〉
カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(iv)の合成例において、マレイン酸2質量部を40質量部に変更した以外は同様にして、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(v)1270質量部を得た。分析したところ、残イソシアネート基数は0.1%であった。
(2)カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液を作製する工程
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(i)の作製〉
カルボキシ変性ポリウレタン樹脂粒子(i) 400質量部
ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(有効成分27%) 20質量部
イオン交換水 1580質量部
上記成分を循環経路を有する機械式分散機「CLEAMIX(エム・テクニック(株)製)」を用いて30分混合分散させて十分に撹拌、分散し、固形分濃度ポリウレタン樹脂の水分散液を調製した。「マイクロトラック粒度分析計UPA150」(日機装(株))で分散径を測定したところ、470nmだった。
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)の作製〉
カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(i)の作製において、機械式分散機「CLEAMIX(エム・テクニック(株)製)」を用いて混合分散させる時間を60分に延長した以外は同様にして、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)を作製した。得られた分散径は300nmだった。
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(iii)の作製〉
カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)の作製において、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂粒子(i)をカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(ii)に変更した以外は同様にしてカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(iii)を作製した。分散径を測定したところ、470nmだった。
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(iv)の作製〉
カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(iii)の作製において、「CLEAMIX(エム・テクニック(株)製)」を用いて分散する時間を90分に変更した以外は同様にしてカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(iv)を作製した。分散径を測定したところ、190nmだった。
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(v)の作製〉
カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(iii)の作製において、「CLEAMIX(エム・テクニック(株)製)」を用いて分散する時間を60分に変更した以外は同様にしてカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(v)を作製した。分散径を測定したところ、300nmだった。
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(vi)の作製〉
カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)の作製において、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(ii)をカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(iii)に変更し、かつ、「CLEAMIX(エム・テクニック(株)製)」を用いて分散する時間を20分に変更した以外は同様にして、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(vi)を作製した。分散径を測定したところ、550nmだった。
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(vii)の作製〉
カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(vi)の作製において、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂(iii)をカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(iv)に変更した以外は同様にしてカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(vii)を作製した。分散径を測定したところ、300nmだった。
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(viii)の作製〉
カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(viii)の作製において、カルボキシ変性ポリウレタン微樹脂微粒子(iv)をカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(v)に変更した以外は同様にしてカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(viii)を作製した。分散径を測定したところ、300nmだった。
(3)結着樹脂微粒子分散液を作製する工程
<結着樹脂微粒子分散液(i)の作製>(スチレン・アクリル系樹脂)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸ナトリウム7質量部をイオン交換水800質量部に溶解させた溶液を添加した。反応容器を70℃に加熱後、下記に示す化合物を含有してなる重合性単量体混合液をそのまま添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEAMIX(エム・テクニック(株)製)」を用いて1時間混合分散させて乳化粒子(油滴)を含有する分散液を調製した。
スチレン 240質量部
n−ブチルアクリレート 95質量部
メタクリル酸 25質量部
ポリエチレンワックス(融点81℃) 190質量部
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム12質量部をイオン交換水230質量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を添加し、85℃の温度下で1時間加熱撹拌して重合を行い、樹脂微粒子を得た。
更に、過硫酸カリウム11質量部をイオン交換水200質量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を添加し、82℃の温度下で下記に示す化合物を含有してなる重合性単量体溶液を、1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し樹脂微粒子の分散液を得た。これを「結着樹脂微粒子分散液(i)」とする。得られた「結着樹脂微粒子分散液(i)」の分散径は200nmだった。
スチレン 450質量部
n−ブチルアクリレート 130質量部
メタクリル酸 33質量部
n−オクチルメルカプタン 8質量部
〈結着樹脂微粒子分散液(ii)の作製〉(ポリエステル系樹脂)
(多価カルボン酸単量体)
テレフタル酸:7.8質量部フマル酸:17.3質量部アジピン酸:7.2質量部
(多価アルコール単量体)
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンプロピレンオキサイド2モル付加物:76質量部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンエチレンオキサイド2モル付加物:24質量部
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに、上記多価カルボン酸単量体及び多価アルコール成分を合計3質量部仕込み、1時間を要して190℃まで上げ、反応系内が均一に攪拌されていることを確認した後、触媒Ti(OBu)4(多価カルボン酸単量体全量に対し、0.003質量%)を投入した。
更に、生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに6時間脱水縮合反応を継続し重合を行い、ポリエステル系の結着樹脂粒子(ii)を得た。得られた結着樹脂粒子(ii)の分子量をGPCにて測定したところ、重量平均分子量20000、数平均分子量2800(東ソー社製 HLC−8 120GPC、スチレン標準物質で換算)であった。
上記で得られた結着樹脂微粒子(ii)100質量部を溶融状態のまま、キャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)に毎分100質量部の速度で移送した。別途準備した水性媒体タンクには試薬アンモニア水をイオン交換水で希釈した0.37質量%濃度の希アンモニア水を入れ、熱交換器で160℃に加熱しながら毎分0.1リットルの速度で、上記溶融状態の結着樹脂微粒子(ii)と同時にキャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)に移送した。キャビトロンCD1010を回転子の回転速度が60Hz,圧力が5kg/cm2の条件で運転し、体積基準のメディアン径が297nm、固形分量が30質量部のポリエステル系の結着樹脂微粒子分散液(ii)を得た。
<結着樹脂微粒子分散液(iii)の作製>(スチレン・アクリル系樹脂)
結着樹脂微粒子分散液(i)の作製において、「ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸ナトリウム」7質量部を「ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸ナトリウム」3質量部に変更した以外は同様の操作を行い「結着樹脂微粒子分散液(iii)」を得た。得られた「結着樹脂微粒子分散液(iii)」の分散径は550nmだった。
(4)着色剤分散液作製工程
〈着色剤分散液(i)の作製〉
シアン顔料 10質量部(PigmentBlue15:3、大日精化工業(株)製)アニオン性界面活性剤 2質量部 (ネオゲンSC、第一工業製薬(株)製)
イオン交換水 80質量部
上記の成分を混合し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー(HJP30006、(株)スギノマシン製)により1時間分散し、固形分20%の着色剤分散液(i)を得た。
〈離型剤分散液(i)の作製〉
FNP92(日本精鑞(株)製) 50質量部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK) 5質量部
イオン交換水 200質量部
以上を110℃に加熱して、ホモジナイザ(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴ−リン社)で分散処理し、平均粒径が0.24μmで、融点が92℃である離型剤を分散させて、離型剤濃度が23%の離型剤分散液(i)を調製した。
実施例1(トナー1の作製)
(5)トナー粒子を形成する塩析、凝集、融着工程
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、下記物質を添加し、液温を30℃に調整した。
結着樹脂微粒子分散液(i) 1100質量部
カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(i) 180質量部
イオン交換水 950質量部
着色剤分散液(i) 100質量部
ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸ナトリウム 3質量部
をイオン交換水120質量部に添加した水溶液
次に、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整し、塩化マグネシウム35質量部をイオン交換水35質量部に溶解させた30℃の水溶液を、撹拌状態にある反応系中に10分間かけて添加した。そして、添加後3分経過してから昇温を開始し、反応系を60分間かけて90℃まで昇温し、凝集を進行させた。凝集により形成される粒子の大きさは「マルチサイザー3」で観察した。
体積基準におけるメディアン径(D50)が6.5μmになった時、20%塩化ナトリウム水溶液750質量部を添加して凝集を停止させた。
20%塩化ナトリウム水溶液添加後、液温を98℃にして攪拌を継続し、フロー式粒子像分析装置「FPIA−2100」で粒子の平均円形度を観察しながら、凝集した樹脂粒子の融着を進行させた。平均円形度が0.965になった時、液温を30℃まで冷却し、攪拌を停止した。
(6)冷却・洗浄工程、(7)乾燥工程
20%塩化ナトリウム水溶液添加後、液温を98℃にして撹拌を継続し、フロー式粒子像分析装置「FPIA−2100」で粒子の平均円形度を観察しながら、凝集した樹脂微粒子の融着を進行させた。平均円形度が0.965になった時、液温を30℃まで冷却し、撹拌を停止した。
凝集・融着工程にて生成した粒子をバスケット型遠心分離機「MARKIII型式番号60×40(松本機械(株)製)」で固液分離し、粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー(セイシン企業社製)」に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥して粒子を作製した。
(8)外添処理工程
上記で得られた粒子に、疎水性シリカ(数平均1次粒子径=12nm)を1質量%、疎水性チタニア(数平均1次粒子径=20nm)を0.3質量%添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、「トナー1」を作製した。
得られたトナー1の体積基準におけるメディアン径(D50)は、6.5μm、平均円形度は0.965であった。尚、体積基準におけるメディアン径(D50)、平均円形度は前記の方法で測定して得られた値である。
実施例2(トナー2の作製)
「トナー1」の作製工程で、「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(i)」180質量部を用いたところを「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)」180質量部とした以外は同様の操作をおこなって「トナー2」を作製した。
実施例3(トナー3の作製)
pHメーター、攪拌羽、温度計を具備した反応装置に、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)」1100質量部と、「結着樹脂微粒子分散液(ii)」180質量部と、「、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、20%水溶液 32質量部と、イオン交換水1300質量部とを入れ、200rpmで15分間攪拌した。さらに攪拌し、充分なじませた後、これに着色剤分散液(i)100質量部及び離型剤分散液(i)201質量部を加え混合した後、この原料混合物に0.3Mの硝酸水溶液を加えて、pHを2.7に調整した。
次いで、Ultraturrax(IKAジャパン社製)により1000rpmでせん断力を加えながら、凝集剤として硫酸アルミニウム10%水溶液250質量部を滴下した。凝集剤の滴下が終了したら、さらに回転数6000rpmに上げて5分間攪拌し、凝集剤と原料混合物を充分混合した。 以降トナー1の作製工程同様に、昇温、凝集、融着、洗浄乾燥を行い、体積平均粒径が6.5μmの「トナー3」を作製した。
実施例4(トナー4の作製)
「トナー1」の作製工程で、「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(i)」180質量部を用いたところを「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(iii)」110質量部とし、以外は同様の操作をおこなって「トナー4」を作製した。
実施例5(トナー5の作製)
「トナー4」の作製工程で、「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(iii)」110質量部を用いたところを「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(iv)」110質量部とし、以外は同様の操作をおこなって「トナー5」を作製した。
実施例6(トナー6の作製)
「トナー3」の作製工程で、「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)」180質量部を用いたところを「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(v)」110質量部とした以外は同様の操作をおこなって「トナー6」を作製した。
実施例7(トナー7の作製)
「トナー1」の作製工程で、「結着樹脂微粒子分散液(i)」1100質量部を用いたところを「結着樹脂微粒子分散液(iii)」1100質量部に、「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(i)」180質量部を用いたところを「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(vi)」180質量部とした以外は同様の操作をおこなって「トナー7」を作製した。
実施例8(トナー8の作製)
「トナー7」の作製工程で、「結着樹脂微粒子分散液(iii)」1100質量部を用いたところを「結着樹脂微粒子分散液(ii)」1100質量部とし、「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(vi)」180質量部を用いたところを「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(vi)」277質量部とした以外は同様の操作をおこなって「トナー8」を作製した。
実施例9(トナー9の作製)
「トナー7」の作製工程で、「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(vi)」180質量部を用いたところを「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(vii)」180質量部とした以外は同様の操作をおこなって「トナー9」を作製した。
実施例10(トナー10の作製)
「トナー9」の作製工程で、「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(vii)」180質量部を用いたところを「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(viii)」180質量部とした以外は同様の操作をおこなって「トナー10」を作製した。
比較例1(トナー11の作製)
〈ポリウレタン樹脂微粒子(i)の作製〉
265 エクセノール1030(ポリエーテルポリオール/旭硝子)830質量部、タケネート600(ジイソシアネート/三井化学)1000質量部、トリメチロールプロパン 10質量部をフラスコに仕込み、フラスコ内の空気を窒素に置換したのち、攪拌を行いながら昇温した。温度130℃で15時間、攪拌を行いながら反応を継続した。次に温度が30℃になったところで、トルエンを400質量部加え、更に15%ポリビニルアルコール水溶液200質量部を加え、攪拌を行った。攪拌を行いながら再び昇温し、温度が75℃になったところで1時間、攪拌しながら放置した。次いで、加熱を中止し、温度が30℃以下になったところで、ろ過にて固液分離を行った。得られた樹脂粒子を45℃のイオン交換水に入れ、攪拌を30分行った後に、再び固液分離を行った。この洗浄を5回繰り返した後、乾燥を行った。乾燥は、真空状態で−30℃に凍結したのち、徐々に昇温し、
温度を45℃になるまで昇温したのち、18時間放置し乾燥を終了させた。このようにして体積平均粒径3.5μmの「ポリウレタン樹脂微粒子(i)」を得た。残イソシアネート基数は1.6%であった。
〈ポリウレタン樹脂微粒子分散液(i)の作製〉
ポリウレタン樹脂微粒子(i) 400質量部
ネオゲンSC(第一工業製薬) 30質量部
イオン交換水 1200質量部
メチルアルコール 400質量部
上記成分をホモジナイザ(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて十分に攪拌、分散し、固形分濃度20%の比較用ポリウレタン樹脂微粒子分散液を得た。得られた分散径は4.0μmだった。
〈離型剤分散液(ii)の作製〉
パラフィンワックス(HNP−9、日本精鑞株式会社製) 400質量部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC、第一工業製薬) 20質量部
イオン交換水 600質量部
上記成分を120℃に加熱し、圧力吐出型ホモジナイザにて、50MPaの圧力ものと分散を行い、離型剤分散液(ii)を調整した。ワックス分散液1の固形分は20%であった。またHNP−9の140℃での溶融粘度は4.8mPa・sであった。
〈結着樹脂微粒子分散液(iv)の作製〉
エチレングリコール(和光純薬工業(株)製) 50質量部ネオペンチルグリコール(和光純薬工業(株)製) 65質量部テレフタル酸(和光純薬工業(株)製) 96質量部
上記モノマーをフラスコに仕込み、1時間をかけて温度190℃まで上げ、反応系内が均一に攪拌されていることを確認したのち、ジブチル錫オキサイドを1.2質量部投入した。更に、生成する水を留去しながら同温度から6時間をかけて240℃まで温度を上げ、240℃で更に4時間脱水縮合反応を継続し結着樹脂粒子(iv)を得た。
次いで、これを溶融状態のまま、キャビトロンCD1010((株)ユーロテック製)に毎分100gの速度で移送した。別途準備した水性媒体タンクに試薬アンモニア水をイオン交換水で希釈した0.37質量%濃度の希アンモニア水を入れ、熱交換器で120℃に加熱しながら毎分0.1リットルの速度で上記ポリエステル樹脂溶融体と同時に上記キャビトロンに移送した。回転子の回転速度が60Hz、圧力が5kg/cm2の条件でキャビトロンを運転し、固形分30%の結着樹脂粒子分散液(iv)を得た。結着樹脂粒子分散液(iv)の体積基準のメディアン径は、430nmであった。
〈着色剤分散液(ii)の作製〉
シアン顔料 10質量部
(PigmentBlue15:3、大日精化工業(株)製)
アニオン性界面活性剤 2質量部
(ネオゲンSC、第一工業製薬(株)製)
イオン交換水 80質量部
上記の成分を混合し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー(HJP30006、(株)スギノマシン製)により1時間分散し、固形分20%の着色剤分散液(ii)を得た。
〈トナー11の作製〉
結着樹脂微粒子分散液(iv) 1100質量部
ポリウレタン樹脂微粒子分散液(i) 180質量部
着色剤分散液(ii) 100質量部
離型剤分散液(ii) 200質量部
ポリ塩化アルミニウム 0.8質量部
イオン交換水 1000質量部
上記の成分を丸型ステンレス製フラスコ中でIKE社製のウルトラタラックスT50を用い十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら48℃まで加熱した。48℃で60分保持した後、ここに上記と同じ樹脂分散液1を緩やかに80質量部追加した。その後、濃度0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて系内のpHを8.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、攪拌軸のシールを磁力シールして攪拌を継続しながら90℃まで加熱して3時間保持した。反応終了後、降温速度を2℃/分で冷却し、濾過、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を行った。これをさらに30℃のイオン交換水3Lを用いて再分散し、15分間300rpmで攪拌・洗浄した。この洗浄操作をさらに6回繰り返し、濾液のpHが7.54、電気伝導度6.5μS/cmとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo.5Aろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続してトナーを得た。
更に、このトナーに、ヘキサメチルジシラザンで表面疎水化処理した一次粒子平均粒径40nmのシリカ(SiO2)微粒子と、メタチタン酸とイソブチルトリメトキシシランの反応生成物である一次粒子平均粒径20nmのメタチタン酸化合物微粒子とを、それぞれの着色粒子の表面に対する被覆率が40%となるように添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、トナー11を作製した。
比較例2(トナー12の作製)
〈ポリウレタン樹脂微粒子(ii)の作製〉
〈カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(iii)の作製において、未反応イソシアネート基をカルボン酸に変性するために「マレイン酸15質量部」を用いたところを、「マレイン酸0質量部」に変更した以外は同様の操作を行い、ポリウレタン樹脂微粒子(ii)を得た。残イソシアネート基数は1.4%であった。
〈ポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)の作製〉
カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(vi)の作製において、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子(iii)をポリウレタン樹脂微粒子(ii)に変更した以外は同様にしてポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)を作製した。
得られた分散径は300nmだった。
〈トナー12の作製〉
「トナー2の作製工程で、「カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)」180質量部を用いたところを「ポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)」180質量部とした以外は同様の操作をおこなって「トナー12」を作製した。
比較例3(トナー13の作製)
「トナー12」の作製工程で、「ポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)」180質量部を用いたところを「ポリウレタン樹脂微粒子分散液(ii)」0質量部とした以外は同様の操作をおこなって「トナー13」を作製した。
[評価]
評価装置としては、市販の複合プリンター「bizhub Pro C500(コニカミノルタビジネステクノロジー(株)製)」を使用し、上記評価装置に上記で作製したトナーを順番に装填し、常温常湿(20℃、55%RH)の環境下で、以下の項目について評価を行った。評価結果を下記表2に示す。
〈折り目定着強度〉
折り目定着強度は、加熱ローラ表面温度を170℃にした時の用紙上の折り目におけるトナー画像の定着率を評価した。具体的には、トナーの定着画像を内面に向けて折り曲げた時、折り曲げ部分におけるトナー剥がれの程度を定着率として評価した。
測定方法は、べた画像部(画像濃度が0.8)の画像面を内側にして折り、3回指で擦った後、画像を開いて「JKワイパー(株式会社クレシア製)」で3回ふき取り、べた画像の折り目個所の折り曲げ前後の画像濃度から下記式により算出した値である。
定着率(%)=(折り曲げ後画像濃度)/(折り曲げ前画像濃度)×100得られた定着率から、下記の様に折り目定着強度を評価し、○以上を合格とした。
評価基準◎:各温度で折り目の定着率が90〜100%となった(優良)
○:各温度で折り目の定着率が85〜90%未満となった(良好)
△:各温度で折り目の定着率が80〜85%未満となった(実用可)
×:折り目の定着率が80%未満となるものがあった(使用不可)
〈耐ブロッキング性〉
トナー0.5gを内径21mmの10mlガラス瓶に取り蓋を閉めて、タップデンサーKYT−2000(セイシン企業製)で室温にて600回振とうした後、蓋を取った状態で55℃、35%RHの環境下に2時間放置した。次いで、トナーを48メッシュ(目開き350μm)の篩上に、トナーの凝集物を解砕しないように注意しながらのせて、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)にセットし、押さえバー、ノブナットで固定し、
送り幅1mmの振動強度に調整し、10秒間振動を加えた後、篩上の残存したトナー量の比率(質量%)を測定した。
トナー凝集率は下記式により算出される値である。
(トナー凝集率(%))=(篩上の残存トナー質量(g))/0.5(g)×100下記に記載の基準によりトナーの耐熱保管性の評価を行い、○以上を合格とした。
評価基準◎:トナー凝集率が15質量%未満(トナーの耐熱保管性が極めて良好)
○:トナー凝集率が20質量%以下(トナーの耐熱保管性が良好)
△:トナー凝集率が20質量%以上、25質量%以下(「○:良好」に準ずるレベルであるが合格)
×:トナー凝集率が25質量%を超える(トナーの耐熱保管性が悪く、不合格)
〈光沢評価〉
トナー量0.5mg/cmの未定着トナー像を用いて、加熱ローラへの離型剤オイル供給を止めて、実質上加熱ローラ表面に離型剤オイルが存在しない状態で、160℃におけるテストを行った。このとき、定着試料の75度の光沢度をGloss Meter
(村上色彩工学研究所製)を用いて測定し、下記のように評価し、50以上を合格とした。
◎:60以上○:55以上60未満 △50以上55未満×:10以上50未満
Figure 2012014156
Figure 2012014156
なお、表1は、トナー1〜トナー10を構成するカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液、結着樹脂微粒子分散液の種類と、トナー11〜トナー13を構成するポリウレタン樹脂粒子、ポリウレタン樹脂微粒子分散液、結着樹脂微粒子分散液の種類を示したものである。
また、表2は、上記評価結果の他、トナー1〜13を構成するポリウレタン樹脂微粒子のベース樹脂、当該ポリウレタン樹脂微粒子の残イソシアネート基数、当該ポリウレタン樹脂微粒子の未反応イソシアネート基を変性するために反応させたカルボン酸、当該ポリウレタン樹脂微粒子分散液の粒径及び酸価について示している。さらに、結着樹脂の種類、酸価及び結着樹脂微粒子分散液の分散径、ポリウレタン樹脂のトナー中の含有率について示している。
上記表2の結果より、カルボキシ変性ポリウレタン樹脂を含有するトナー1〜10は、カルボキシ変性しないポリウレタン樹脂を含有するトナー11〜13に比べて、折り目定着率、ブロッキング性、光沢度の点で優れていることが認められる。

Claims (11)

  1. 少なくとも結着樹脂、着色剤及びポリウレタン樹脂を含有するトナーであって、
    前記ポリウレタン樹脂がカルボキシ変性ポリウレタン樹脂であることを特徴とするトナー。
  2. 前記ポリウレタン樹脂が分子鎖にイソシアネート基を有し、かつ、下記(a)から選ばれる少なくとも一種以上の化合物と反応させたカルボキシ変性ポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
    (a)多価カルボン酸、ヒドロキシ−カルボン酸化合物
  3. 前記ポリウレタン樹脂が分子鎖にイソシアネート基を有し、かつ、ヒドロキシ−カルボン酸化合物と反応させたカルボキシ変性ポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  4. 前記ポリウレタン樹脂が分子鎖にイソシアネート基を有し、かつ、ジメチロール酢酸と反応させたカルボキシ変性ポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  5. 前記ポリウレタン樹脂が分子鎖にイソシアネート基を有し、かつ、多価カルボン酸と反応させたカルボキシ変性ポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  6. 前記ポリウレタン樹脂が分子鎖にイソシアネート基を有し、かつ、コハク酸と反応させたカルボキシ変性ポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  7. 前記カルボキシ変性ポリウレタン樹脂のトナー中の含有率が、3〜15質量部であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  8. 前記カルボキシ変性ポリウレタン樹脂中に残存するイソシアネート基数が、前記ポリウレタン樹脂の合成に要するイソシアネート化合物の全イソシアネート基数に対して0.5%以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  9. 前記カルボキシ変性ポリウレタン樹脂の酸価が5〜25mgKOH/gであることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  10. 前記結着樹脂の酸価が5〜30mgKOH/gであることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  11. 少なくとも結着樹脂、着色剤及びポリウレタン樹脂を含有するトナーの製造方法であって、
    1)分子鎖にイソシアネート基を有するポリウレタン樹脂に、下記(a)から選ばれる少なくとも一種の化合物と反応させてカルボキシ変性ポリウレタン樹脂を作製する工程と、
    (a)多価カルボン酸、ヒドロキシ−カルボン酸化合物
    2)前記カルボキシ変性ポリウレタン樹脂を体積基準メディアン径が100〜500nmの範囲に分散させてカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液を作製する工程と、
    3)体積基準メディアン径が60〜500nmの結着樹脂微粒子分散液と、前記カルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子分散液、および着色剤分散液とを混合し、結着樹脂微粒子とカルボキシ変性ポリウレタン樹脂微粒子、および着色剤粒子を水系媒体中で凝集し、トナー粒子を形成する工程と、を備えることを特徴とするトナーの製造方法。
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