JP2012013772A - トナーバインダー及びトナー組成物 - Google Patents

トナーバインダー及びトナー組成物 Download PDF

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JP2012013772A
JP2012013772A JP2010147668A JP2010147668A JP2012013772A JP 2012013772 A JP2012013772 A JP 2012013772A JP 2010147668 A JP2010147668 A JP 2010147668A JP 2010147668 A JP2010147668 A JP 2010147668A JP 2012013772 A JP2012013772 A JP 2012013772A
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Yasuhiro Ono
康弘 小野
Shinya Sasada
信也 笹田
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Abstract

【課題】 保存安定性、および低温定着性と耐ホットオフセット性の両立(定着温度幅)に優れたトナーバインダーおよびトナーを提供すること。
【解決手段】 下記構成単位(I)、(II)および(III)を有するポリエステル樹脂(A)と、必要により線形ポリエステル樹脂(B)を含有することを特徴とするトナーバインダー、およびそれを含有するトナー組成物。
【化1】
Figure 2012013772

(ただし式中のR1、R2、およびR3は、それぞれ、特定組成の1種以上の芳香環含有基を示す。)
【選択図】 なし

Description

本発明はトナーバインダーおよびトナー組成物に関する。
近年、電子写真システムの発展に伴い、さらなる高画質化および高速化に対応したトナーの開発が要求されており、それに伴い、トナーの微細化、保存安定性及び広い定着温度幅に対応したトナーバインダーの開発が要求されている。特許文献1には、特定の構造を有する物質を改質剤として用いてポリエステル樹脂を変性することにより、低温定着性および耐ホットオフセット性に優れ、かつ耐久性に優れるポリエステル系トナーバインダーからなるトナーが開示されている。また、特許文献2には、特定の構造を有する構成単位を含むポリエステル樹脂に酸化ポリオレフィンを含有させることにより、低温定着性および耐ホットオフセット性に優れ、かつ耐久性に優れるポリエステル系トナーバインダーからなるトナーが開示されている。しかしながら、近年、保存安定性や、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立(定着温度幅)の要望がますます高まっており、なお不十分であった。
特開2009−14820号公報 特開2008−158502号公報
本発明の目的は、保存安定性、および低温定着性と耐ホットオフセット性の両立(定着温度幅)に優れたトナーバインダーおよびトナーを提供することである。
本発明者らは、これらの課題を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、下記構成単位(I)、(II)および(III)を有するポリエステル樹脂(A)を含有することを特徴とするトナーバインダー;並びに、このトナーバインダーと着色剤、並びに必要により、離型剤、荷電制御剤、および流動化剤から選ばれる1種類以上の添加剤を含有するトナー組成物;である。
Figure 2012013772
(ただし式中のR1
Figure 2012013772
から選ばれた一種以上の基を示し、R2
Figure 2012013772
から選ばれた一種以上の基を示し、R3
Figure 2012013772
から選ばれた一種以上の基を示す。)
本発明により、保存安定性、および低温定着性と耐ホットオフセット性の両立(定着温度幅のいずれにも優れたトナーバインダー、およびトナーを提供することが可能となった。
以下、本発明を詳述する。
本発明におけるポリエステル樹脂(A)は、低温定着性と耐ホットオフセット性を両立(定着温度幅)させる観点から、下記構成単位(I)、(II)および(III)を有するポリエステル樹脂である。
Figure 2012013772
(ただし式中のR1
Figure 2012013772
から選ばれた一種以上の基を示し、R2
Figure 2012013772
から選ばれた一種以上の基を示し、R3
Figure 2012013772
から選ばれた一種以上の基を示す。)
本発明で用いられるポリエステル樹脂(A)の上記構成単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸から選ばれたヒドロキシ芳香族カルボン酸から生成した構成単位を、構成単位(II)はハイドロキノン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,6−ジヒドロキシナフタレン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,7−ジヒドロキシナフタレンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから選ばれた芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構成単位を、構成単位(III)はテレフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸から選ばれた芳香族ジカルボン酸から生成した構成単位を各々示す。これらのうち構成単位(II)のR2が、
Figure 2012013772
であり、構成単位(III)のR3が、
Figure 2012013772
であるものが特に好ましい。
本発明で用いるポリエステル樹脂(A)は、ポリオール成分とポリカルボン酸成分と構成単位(I)とが重縮合されて得られるポリエステル樹脂であることが好ましい。
ポリエステル樹脂(A)のポリオール成分に、必要により用いられる構成単位(II)以外のポリオール(y)としては、炭素数2〜36のアルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、および1,12−ドデカンジオール等);炭素数4〜36のアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびポリテトラメチレンエーテルグリコール等);炭素数6〜36の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび水素添加ビスフェノールA等);上記脂環式ジオールの(ポリ)オキシアルキレン〔アルキレン基の炭素数2〜4(オキシエチレン、オキシプロピレン等)以下のポリオキシアルキレン基も同じ〕エーテル〔オキシアルキレン単位(以下AO単位と略記)の数1〜30〕;2価フェノール〔単環2価フェノール(例えばハイドロキノン)、およびビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールFおよびビスフェノールS等)〕のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30);炭素数3〜36の3価〜8価もしくはそれ以上の脂肪族多価アルコール(アルカンポリオールおよびその分子内もしくは分子間脱水物、例えばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ポリグリセリン、およびジペンタエリスリトール);糖類およびその誘導体、例えばショ糖およびメチルグルコシド);上記脂肪族多価アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(AO単位の数1〜30);トリスフェノール類(トリスフェノールPA等)のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30);ノボラック樹脂(フェノールノボラックおよびクレゾールノボラック等、平均重合度3〜60)のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)等が挙げられる。
これらのうち、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール、ビスフェノール類のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)、3〜8価もしくはそれ以上の脂肪族多価アルコール、およびノボラック樹脂のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)であり、保存安定性の観点からとくに好ましいものは、炭素数2〜10のアルキレングリコール、ビスフェノール類のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜5)、ノボラック樹脂のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)であり、最も好ましくはビスフェノール類のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜5)である。
ポリエステル樹脂(A)のポリカルボン酸成分に、必要により用いられる構成単位(III)以外のポリカルボン酸(x)としては、炭素数4〜36のアルカンジカルボン酸(例えばコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカン二酸および1,18−オクタデカンジカルボン酸);炭素数6〜40の脂環式ジカルボン酸〔例えばダイマー酸(2量化リノール酸)〕;炭素数4〜36のアルケンジカルボン酸(例えばドデセニルコハク酸等のアルケニルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、およびメサコン酸);構成単位(III)以外の炭素数8〜36の芳香族ジカルボン酸(フタル等);炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット、およびピロメリット酸等);およびこれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。上記エステル形成性誘導体としては、酸無水物、アルキル(炭素数1〜24:メチル、エチル、ブチル、ステアリル等)エステル、および部分アルキル(上記と同様)エステル等が挙げられる。これらを単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。
これらのうち、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から好ましいものは、炭素数4〜12のアルカンジカルボン酸、炭素数6〜12の脂環式ジカルボン酸、炭素数4〜12のアルケンジカルボン酸、構成単位(III)以外の炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸、炭素数9〜13の芳香族ポリカルボン酸、およびこれらのエステル形成性誘導体であり、保存安定性の観点からとくに好ましいものは、炭素数4〜8のアルカンジカルボン酸、炭素数6〜12の脂環式ジカルボン酸、炭素数4〜8のアルケンジカルボン酸、構成単位(III)以外の炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸、炭素数9〜13の芳香族ポリカルボン酸、およびこれらのエステル形成性誘導体である。
本発明で用いられるポリエステル樹脂(A)中の構成単位(I)、(II)および(III)の合計は、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から50〜100モル%であることが好ましく、さらに好ましくは55〜100モル%である。ポリエステル樹脂(A)中の構成単位(I)、(II)および(III)の合計が50モル%以上であるとトナー化時の耐ホットオフセット性がより良好となる。
本発明で用いられるポリエステル樹脂(A)中の構成単位(I)は、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から構成単位(I)、(II)および(III)の合計に対して、50〜100モル%であることが好ましく、さらに好ましくは52〜90モル%、とくに好ましくは54〜80モル%、もっとも好ましくは55〜70モル%である。この範囲であると、耐ホットオフセット性と低温定着性の両立が良好となる。
本発明におけるポリエステル樹脂(A)の製造方法は、特に制限がなく、公知のポリエステルの重縮合法に準じて製造できる。
例えば、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、テレフタル酸、およびイソフタル酸を構成単位として含有するポリエステル樹脂(A)の場合、次の製造方法が好ましい方法として挙げられる。
(1)p−アセトキシ安息香酸、6−アセトキシ−2−ナフトエ酸、4,4’−ジアセトキシビフェニル、ジアセトキシベンゼン、ポリオール〔ビスフェノールA・プロピレンオキサイド(以下POと記載)2モル付加物等〕と、テレフタル酸、イソフタル酸から脱酢酸、脱水重縮合反応によってポリエステル樹脂を製造する方法。
(2)p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、ポリオール(ビスフェノールA・PO2モル付加物等)と、テレフタル酸、イソフタル酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアシル化した後、脱酢酸、脱水重縮合反応によってポリエステル樹脂を製造する方法。
(3)p−ヒドロキシ安息香酸のフェニルエステル、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸のフェニルエステル、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、ポリオール(ビスフェノールA・PO2モル付加物等)と、テレフタル酸のジフェニルエステル、イソフタル酸のジフェニルエステルから脱フェノール重縮合反応によってポリエステル樹脂を製造する方法。
(4)p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族モノもしくはジカルボン酸に所定量のジフェニルカーボネートを反応させて、それぞれモノもしくはジフェニルエステルとした後、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物、ジオール化合物(ビスフェノールA・PO2モル付加物等)を加え、脱フェノール重縮合反応によってポリエステル樹脂を製造する方法。
これらのなかでも上記(2)の方法が好ましい。
さらに、(2)の方法において、無水酢酸の使用量は、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、およびハイドロキノンのフェノール性水酸基の合計の1.15当量以下であることが好ましく、1.10当量以下であることがより好ましく、下限については1.0当量以上であることが好ましい。
ポリエステル樹脂(A)を脱酢酸、脱水重縮合反応により製造する際に、ポリエステル樹脂が溶融する温度で減圧下反応させ、重縮合反応を完了させる溶融重合法が好ましい。
例えば、所定量のp−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、ポリオール(ビスフェノールA・PO2モル付加物等)、テレフタル酸、イソフタル酸、無水酢酸を、攪拌翼、留出管を備え、下部に吐出口を備えた反応容器中に仕込み、不活性ガス(窒素ガス等)雰囲気中で攪拌しながら加熱し、水酸基をアセチル化させた後、ポリエステル樹脂の溶融温度まで昇温し、減圧により重縮合し、反応を完了させる方法が挙げられる。アセチル化させる条件は、好ましくは130〜300℃、さらに好ましくは135〜200℃、とくに好ましくは140〜180℃の温度範囲で、好ましくは1〜6時間、さらに好ましくは2〜4時間反応させる。重縮合させる温度は、好ましくは140〜300℃、さらに好ましくは150〜280℃、とくに好ましくは170〜260℃、最も好ましくは190〜240℃である。また反応時間は、重縮合反応を確実に行う観点から、好ましくは30分以上、とくに2〜40時間である。反応末期の反応速度を向上させるために減圧することも有効である。なお、アセチル化と重縮合は同一の反応容器で連続して行ってもよいが、アセチル化と重縮合を異なる反応容器で行ってもよい。
このとき必要に応じてエステル化触媒を使用することができる。エステル化触媒の例には、スズ含有触媒(例えばジブチルスズオキシド)、三酸化アンチモン、チタン含有触媒[例えばチタンアルコキシド、シュウ酸チタン酸カリウム、テレフタル酸チタン、特開2006−243715号公報に記載の触媒〔チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムモノヒドロキシトリス(トリエタノールアミネート)、およびそれらの分子内重縮合物等〕、および特開2007−11307号公報に記載の触媒(チタントリブトキシテレフタレート、チタントリイソプロポキシテレフタレート、およびチタンジイソプロポキシジテレフタレート等)]、ジルコニウム含有触媒(例えば酢酸ジルコニル)、および酢酸亜鉛等が挙げられる。これらの中で好ましくはチタン含有触媒である。
本発明に用いるポリエステル樹脂(A)は、ウレタン基及びウレア基を含有する変性ポリエステル樹脂であってもよい。その構成単位としては、前記の構成単位(I)、(II)、(III)、必要によりポリオール(y)及び/またはポリカルボン酸(x)に加え、ポリイソシアネートと、水及び/又はポリアミンとから構成されることが好ましい。
ポリイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ポリイソシアネート、炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネートおよびこれらのポリイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物など)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。 上記芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)またはその混合物との縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量(たとえば5〜20%)の3官能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)]、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。上記および以下において、%はとくに断りの無い限り重量%を意味する。
上記脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどの脂肪族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
上記脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。上記芳香脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、m−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
また、上記ポリイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレタン変性TDIなどのポリイソシアネートの変性物およびこれらの2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。
これらのうちで好ましいものは6〜15の芳香族ポリイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ポリイソシアネート、および炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネートであり、とくに好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、およびIPDIである。
ポリアミンの例として、脂肪族ポリアミン類(C2〜C18)としては、
(i)脂肪族ポリアミン{C2〜C6 アルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)、ポリアルキレン(C2〜C6)ポリアミン〔ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなど〕};
(ii)これらのアルキル(C1〜C4)またはヒドロキシアルキル(C2〜C4)置換体〔ジアルキル(C1〜C3)アミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミンなど〕;
(iii)脂環または複素環含有脂肪族ポリアミン〔3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなど〕;
(iv)芳香環含有脂肪族アミン類(C8〜C15)(キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミンなど)、脂環式ポリアミン(C4〜C15):1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4´−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)など、複素環式ポリアミン(C4〜C15):ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジンなど、
芳香族ポリアミン類(C6〜C20)としては、
(v)非置換芳香族ポリアミン〔1,2−、1,3−および1,4−フェニレンジアミン、2,4´−および4,4´−ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン(ポリフェニルポリメチレンポリアミン)、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4´,4”−トリアミン、ナフチレンジアミンなど;
(vi)核置換アルキル基〔メチル,エチル,n−およびi−プロピル、ブチルなどのC1〜C4アルキル基)を有する芳香族ポリアミン、たとえば2,4−および2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジフェニルメタン、4,4´−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジエチル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジブチル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1,3,5−トリエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリイソプロピル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジイソプロピル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジブチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3´,5,5´−テトラメチルベンジジン、3,3´,5,5´−テトライソプロピルベンジジン、3,3´,5,5´−テトラメチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´,5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´,5,5´−テトライソプロピル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´,5,5´−テトラブチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3´−メチル−2´,4−ジアミノジフェニルメタン,3,5−ジイソプロピル−3´−メチル−2´,4−ジアミノジフェニルメタン、3,3´−ジエチル−2,2´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジフェニルメタン、3,3´,5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、3,3´,5,5´−テトライソプロピル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、3,3´,5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,3´,5,5´−テトライソプロピル−4,4´−ジアミノジフェニルスルホンなど〕、およびこれらの異性体の種々の割合の混合物;
(vii)核置換電子吸引基(Cl,Br,I,Fなどのハロゲン;メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基;ニトロ基など)を有する芳香族ポリアミン〔メチレンビス−o−クロロアニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、2−クロル−1,4−フェニレンジアミン、3−アミノ−4−クロロアニリン、4−ブロモ−1,3−フェニレンジアミン、2,5−ジクロル−1,4−フェニレンジアミン、5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン、3−ジメトキシ−4−アミノアニリン;4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチル−5,5´−ジブロモ−ジフェニルメタン、3,3´−ジクロロベンジジン、3,3´−ジメトキシベンジジン、ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)オキシド、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)デカン、ビス(4−アミノフェニル)スルフイド、ビス(4−アミノフェニル)テルリド、ビス(4−アミノフェニル)セレニド、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)ジスルフイド、4,4´−メチレンビス(2−ヨードアニリン)、4,4´−メチレンビス(2−ブロモアニリン)、4,4´−メチレンビス(2−フルオロアニリン)、4−アミノフェニル−2−クロロアニリンなど〕;
(viii)2級アミノ基を有する芳香族ポリアミン〔4,4´−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼンなど〕、
ポリアミンとして、これらの他、ポリアミドポリアミン〔ジカルボン酸(ダイマー酸など)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン類(上記アルキレンジアミン,ポリアルキレンポリアミンなど)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミンなど〕、ポリエーテルポリアミン〔ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコールなど)のシアノエチル化物の水素化物など〕等が挙げられる。
導入されるウレタン基・ウレア基の濃度としては低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、ポリエステル樹脂(A)の全重量に対して、ポリイソシアネートとポリアミンの合計量が50〜1%であることが好ましく、さらに好ましくは40〜2%、最も好ましくは20〜3%である。
導入されるウレタン基・ウレア基のモル比率は、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、好ましくはウレタン基/ウレア基=50/50〜95/5であり、さらに好ましくは55/45〜90/10である。
ポリエステル樹脂(A)の酸価は、好ましくは0〜80(mgKOH/g、以下同じ)、さらに好ましくは0〜60、とくに好ましくは0〜50である。酸価が80以下であるとトナー化時の帯電特性が低下しない。
また、(A)の水酸基価は、好ましくは0〜80(mgKOH/g、以下同じ)、さらに好ましくは0〜60、とくに好ましくは0〜50である。水酸基価が80以下であるとトナー化時の耐ホットオフセット性がより良好となる。
本発明において、ポリエステル樹脂の酸価および水酸基価は、JIS K0070(1992年版)に規定の方法で測定される。
なお、試料に架橋にともなう溶剤不溶解分がある場合は、以下の方法で溶融混練後のものを試料として用いる。
混練装置 : 東洋精機(株)製 ラボプラストミル MODEL4M150
混練条件 : 130℃、70rpmにて30分
ポリエステル樹脂(A)のテトラヒドロフラン(THF)可溶分のピークトップ分子量(以下Mpと記載)は、トナーの耐熱保存性と低温定着性の両立の観点から、2,000〜20,000が好ましく、さらに好ましくは3,000〜18,000、とくに好ましくは4,000〜15,000である。
本発明において、ポリエステル樹脂等の樹脂の分子量〔Mp、および数平均分子量(Mn)〕は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件で測定される。
装置(一例) : 東ソー(株)製 HLC−8120
カラム(一例): TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.25%のTHF(テトラヒドロフラン)溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
得られたクロマトグラム上最大のピーク高さを示す分子量をピークトップ分子量(Mp)と称する。また、分子量の測定は、ポリエステル樹脂をTHFに溶解し、不溶解分をグラスフィルターでろ別したものを試料溶液とする。
本発明に用いるポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)は、定着性、保存性および耐久性等の観点から、30〜75℃が好ましく、さらに好ましくは40〜70℃、特に好ましくは50〜70℃である。
なお、上記および以下において、Tgはセイコー電子工業(株)製DSC20、SSC/580を用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で測定される。
本発明に用いるポリエステル樹脂(A)のフロー軟化点〔Tm〕は、120〜170℃が好ましく、さらに好ましくは125〜165℃、とくに好ましくは130〜165℃である。この範囲であると、耐ホットオフセット性と低温定着性の両立が良好となる。本発明において、Tmは以下の方法で測定される。
<フロー軟化点〔Tm〕>
降下式フローテスター{たとえば、(株)島津製作所製、CFT−500D}を用いて、1gの測定試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出して、「プランジャー降下量(流れ値)」と「温度」とのグラフを描き、プランジャーの降下量の最大値の1/2に対応する温度をグラフから読み取り、この値(測定試料の半分が流出したときの温度)をフロー軟化点〔Tm〕とする。
本発明に用いるポリエステル樹脂(A)のTHF不溶解分は、低温定着性の点から、70%以下が好ましい。下限は、さらに好ましくは1%、とくに好ましくは3%であり、上限は、さらに好ましくは40%、とくに好ましくは30%である。
THF不溶解分は、以下の方法で求めたものである。
試料0.5gに50mlのTHFを加え、3時間撹拌還流させる。冷却後、グラスフィルターにて不溶解分をろ別し、グラスフィルター上の樹脂分を80℃で3時間減圧乾燥する。グラスフィルター上の乾燥した樹脂分の重量と試料の重量比から、不溶解分を算出する。
本発明に用いる線形ポリエステル樹脂(B)は、前記構成単位(II)以外のポリオール(y)(好ましくはジオール)と、構成単位(III)以外のポリカルボン酸(x)(好ましくはジカルボン酸)を重縮合させることにより得られるが、さらに、分子末端をポリカルボン酸(x)の無水物等で変性してもよい。これらの中では、分子末端をトリメリット酸、フタル酸、マレイン酸、コハク酸の無水物で変性したものが好ましい。
ポリオール(y)とポリカルボン酸(x)との反応比率は、水酸基とカルボキシル基の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは3/1〜1/3、さらに好ましくは2.5/1〜1/2.5、とくに好ましくは2/1〜1/2である。
線形ポリエステル樹脂(B)のポリオール(y)として好ましいものは、ビスフェノールAのポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)、および炭素数2〜36のアルキレングリコールであり、さらに好ましいものは、ビスフェノールAのポリオキシアルキレンエーテル(アルキレン基の炭素数2および/または3、AO単位の数2〜8)、および炭素数2〜12のアルキレングリコール(とくにエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール)である。
線形ポリエステル樹脂(B)の酸価は、好ましくは5〜100、さらに好ましくは8〜80、とくに好ましくは10〜60である。酸価が5以上であるとトナー化時の低温定着性が良好であり、100以下であるとトナー化時の帯電特性が低下しない。
また、(B)の水酸基価は、好ましくは10〜125、さらに好ましくは20〜100である。水酸基価が100以下であるとトナー化時の耐ホットオフセット性がより良好となる。
線形ポリエステル樹脂(B)のMpは、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは1500〜9000である。Mpが1000以上であると定着に必要な樹脂強度が発現し、10000以下であるとトナー化時の低温定着性が良好である。
(B)のガラス転移温度〔Tg〕は、好ましくは45℃〜75℃であり、さらに好ましくは50℃〜70℃である。Tgが75℃以下であるとトナー化時の低温定着性が向上する。またTgが45℃以上であるとトナー化時の耐ブロッキング性が良好である。
(B)のフロー軟化点〔Tm〕は、70〜120℃が好ましく、さらに好ましくは75〜110℃、特に好ましくは80〜105℃である。この範囲では耐ホットオフセット性と低温定着性の両立が良好となる。
線形ポリエステル樹脂(B)中のTHF不溶解分は、トナー化時の低温定着性の点から、5%以下が好ましい。さらに好ましくは4%以下、とくに好ましくは3%以下である。
本発明に用いるポリエステル樹脂(A)と線形ポリエステル樹脂(B)の重量比〔(A)/(B)〕は、トナー化時の耐ホットオフセット性と低温定着性のバランスの点から、(A)と(B)の合計を100とした時、好ましくは20/80〜100/0であり、さらに好ましくは25/85〜90/10、とくに好ましくは30/70〜80/20である。
本発明のトナーバインダーは、ポリエステル樹脂(A)および(B)以外に、その特性を損なわない範囲で、トナーバインダーとして通常用いられる他の樹脂を含有してもよい。他の樹脂としては、例えば、Mnが1000〜100万の(A)、(B)以外のポリエステル樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂にビニル樹脂がグラフトした構造を有する樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂が挙げられる。他の樹脂は、(A)および必用により(B)とブレンドしても良いし、一部反応させてもよい。他の樹脂の含有量は、好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下である。
本発明において、(A)と(B)の混合方法は特に限定されず、通常行われる公知の方法でよく、粉体混合、溶融混合のいずれでもよい。また、トナー化時に混合してもよい。
溶融混合する場合の混合装置としては、反応槽等のバッチ式混合装置、および連続式混合装置が挙げられる。適正な温度で短時間で均一に混合するためには、連続式混合装置が好ましい。連続混合装置としては、エクストルーダー、コンティニアスニーダー、3本ロール等が挙げられる。
粉体混合する場合の混合装置としては、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、およびバンバリーミキサー等が挙げられる。好ましくはヘンシェルミキサーである。
本発明のトナー組成物は、本発明のトナーバインダーと、着色剤、および必要により、離型剤、荷電制御剤、流動化剤等から選ばれる1種以上の添加剤を含有する。
着色剤としては、トナー用着色剤として使用されている染料、顔料等のすべてを使用することができる。具体的には、カーボンブラック、鉄黒、スーダンブラックSM、ファーストイエローG、ベンジジンイエロー、ピグメントイエロー、インドファーストオレンジ、イルガシンレッド、パラニトロアニリンレッド、トルイジンレッド、カーミンFB、ピグメントオレンジR、レーキレッド2G、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、ブリリアントグリーン、フタロシアニングリーン、オイルイエローGG、カヤセットYG、オラゾールブラウンBおよびオイルピンクOP等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、必要により磁性粉(鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の粉末もしくはマグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の化合物)を着色剤としての機能を兼ねて含有させることができる。
着色剤の含有量は、本発明のトナーバインダー100部に対して、好ましくは1〜40部、さらに好ましくは3〜10部である。なお、磁性粉を用いる場合は、好ましくは20〜150部、さらに好ましくは40〜120部である。上記および以下において、部は重量部を意味する。
離型剤としては、フロー軟化点〔Tm〕が50〜170℃のものが好ましく、ポリオレフィンワックス、天然ワックス、炭素数30〜50の脂肪族アルコール、炭素数30〜50の脂肪酸およびこれらの混合物等が挙げられる。
ポリオレフィンワックスとしては、オレフィン(例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン、1−ドデセン、1−オクタデセンおよびこれらの混合物等)の(共)重合体[(共)重合により得られるものおよび熱減成型ポリオレフィンを含む]、オレフィンの(共)重合体の酸素および/またはオゾンによる酸化物、オレフィンの(共)重合体のマレイン酸変性物[例えばマレイン酸およびその誘導体(無水マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチルおよびマレイン酸ジメチル等)変性物]、オレフィンと不飽和カルボン酸[(メタ)アクリル酸、イタコン酸および無水マレイン酸等]および/または不飽和カルボン酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸アルキル(アルキルの炭素数1〜18)エステルおよびマレイン酸アルキル(アルキルの炭素数1〜18)エステル等]等との共重合体、およびサゾールワックス等が挙げられる。
天然ワックスとしては、例えばカルナウバワックス、モンタンワックス、パラフィンワックスおよびライスワックスが挙げられる。炭素数30〜50の脂肪族アルコールとしては、例えばトリアコンタノールが挙げられる。炭素数30〜50の脂肪酸としては、例えばトリアコンタンカルボン酸が挙げられる。
荷電制御剤としては、ニグロシン染料、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体、4級アンモニウム塩基含有ポリマー、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸金属塩、ベンジル酸のホウ素錯体、スルホン酸基含有ポリマー、含フッ素系ポリマー、ハロゲン置換芳香環含有ポリマー等が挙げられる。
流動化剤としては、コロイダルシリカ、アルミナ粉末、酸化チタン粉末、炭酸カルシウム粉末等が挙げられる。
本発明のトナー組成物の組成比は、トナー重量に基づき、本発明のトナーバインダーが、好ましくは30〜97%、さらに好ましくは40〜95%、とくに好ましくは45〜92%;着色剤が、好ましくは0.05〜60%、さらに好ましくは0.1〜55%、とくに好ましくは0.5〜50%;添加剤のうち、離型剤が、好ましくは0〜30%、さらに好ましくは0.5〜20%、とくに好ましくは1〜10%;荷電制御剤が、好ましくは0〜20%、さらに好ましくは0.1〜10%、とくに好ましくは0.5〜7.5%;流動化剤が、好ましくは0〜10%、さらに好ましくは0〜5%、とくに好ましくは0.1〜4%である。また、添加剤の合計含有量は、好ましくは3〜70%、さらに好ましくは4〜58%、とくに好ましくは5〜50%である。トナーの組成比が上記の範囲であることで帯電性が良好なものを容易に得ることができる。
本発明のトナー組成物は、混練粉砕法、乳化転相法、重合法等の従来より公知のいずれの方法により得られたものであってもよい。例えば、混練粉砕法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分を乾式ブレンドした後、溶融混練し、その後粗粉砕し、最終的にジェットミル粉砕機等を用いて微粒化して、さらに分級することにより、体積平均粒径(D50)が好ましくは5〜20μmの微粒とした後、流動化剤を混合して製造することができる。なお、粒径(D50)はコールターカウンター[例えば、商品名:マルチサイザーIII(コールター社製)]を用いて測定される。
また、乳化転相法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分を有機溶剤に溶解または分散後、水を添加する等によりエマルジョン化し、次いで分離、分級して製造することができる。トナーの体積平均粒径は、3〜15μmが好ましい。
本発明のトナー組成物は、必要に応じて鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト、マグネタイト、および樹脂(アクリル樹脂、シリコーン樹脂等)により表面をコーティングしたフェライト等のキャリアー粒子と混合されて電気的潜像の現像剤として用いられる。トナーとキャリアー粒子との重量比は、好ましくは1/99〜100/0である。また、キャリア粒子の代わりに帯電ブレード等の部材と摩擦し、電気的潜像を形成することもできる。
本発明のトナー組成物は、複写機、プリンター等により支持体(紙、ポリエステルフィルム等、好ましくは紙)に定着して記録材料とされる。支持体に定着する方法としては、公知の熱ロール定着方法、フラッシュ定着方法等が適用できる
以下実施例、比較例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
製造例1
[ポリエステル樹脂(A1)の合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、p−ヒドロキシ安息香酸280部(2.03モル)、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸382部(2.03モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル113部(0.61モル)、ハイドロキノン67部(0.61モル)、テレフタル酸101部(0.61モル)、イソフタル酸101部(0.61モル)、および無水酢酸695部(フェノール性水酸基合計の1.05当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら145℃で2時間反応させた。次いで、220℃まで2時間で昇温し、220℃で5時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧下で反応させ所定の軟化点で取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(A1)とする。
(A1)のTgは65℃、Tmは165℃、Mpは15000、酸価は15、水酸基価は15、THF不溶解分は10%であった。
製造例2
[ポリエステル樹脂(A2)の合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、p−ヒドロキシ安息香酸95部(0.69モル)、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸130部(0.69モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル26部(0.14モル)、ビスフェノールA・PO2モル付加物288部(0.83モル)、ビスフェノールA・エチレンオキサイド(以下EOと記載)2モル付加物270部(0.83モル)、テレフタル酸92部(0.55モル)、イソフタル酸69部(0.41モル)、および無水酢酸177部(フェノール性水酸基合計の1.05当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら145℃で2時間反応させた。次いで、重合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を加え、220℃まで2時間で昇温し、220℃で3時間反応させた。その後、無水トリメリット酸79部を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧下で反応させ所定の軟化点で取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(A2)とする。
(A2)のTgは60℃、Tmは145℃、Mpは9500、酸価は25、水酸基価は50、THF不溶解分は20%であった。
製造例3
[ポリエステル樹脂(A3)の合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、p−ヒドロキシ安息香酸132部(0.95モル)、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸180部(0.95モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル36部(0.19モル)、ビスフェノールA・PO2モル付加物266部(0.76モル)、ビスフェノールA・EO2モル付加物187部(0.57モル)、テレフタル酸95部(0.57モル)、イソフタル酸63部(0.38モル)、および無水酢酸245部(フェノール性水酸基合計の1.05当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら145℃で2時間反応させた。次いで、重合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を加え、220℃まで2時間で昇温し、220℃で3時間反応させた。その後、無水トリメリット酸88部を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧下で反応させ所定の軟化点で取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(A3)とする。
(A3)のTgは62℃、Tmは145℃、Mpは9500、酸価は25、水酸基価は18、THF不溶解分は20%であった。
製造例4
[ポリエステル樹脂(A4)の合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、p−ヒドロキシ安息香酸122部(0.88モル)、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸166部(0.88モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル33部(0.18モル)、ビスフェノールA・PO3モル付加物496部(1.23モル)、イソフタル酸146部(0.88モル)、および無水酢酸226部(フェノール性水酸基合計の1.05当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら145℃で2時間反応させた。次いで、重合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を加え、220℃まで2時間で昇温し、220℃で3時間反応させた。その後、無水トリメリット酸81部を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧下で反応させ所定の軟化点で取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(A4)とする。
(A4)のTgは55℃、Tmは145℃、Mpは9500、酸価は23、水酸基価は17、THF不溶解分は20%であった。
製造例5
[ポリエステル樹脂(B1)の合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・PO2モル付加物362部(1.04モル)、ビスフェノールA・PO3モル付加物419部(1.04モル)、テレフタル酸124部(0.74モル)、イソフタル酸124部(0.74モル)、および重合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら220℃で5時間反応させ、次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃まで冷却した。その後、無水トリメリット酸26部(0.13モル)を仕込み、180℃で1時間保持した後、取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(B1)とする。
(B1)のTgは57℃、Tmは95℃、Mpは4500、酸価は14、水酸基価は55であった。
製造例6
[ポリエステル樹脂(B2)の合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、エチレングリコール579部(9.34モル)、テレフタル酸388部(2.33モル)、イソフタル酸388部(2.33モル)、および重合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら220℃で5時間反応させ、次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、フロー軟化点が92℃になった時点で180℃まで冷却した。その後、無水トリメリット酸51部(0.27モル)を仕込み、180℃で1時間保持した後、取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(B2)とする。
(B2)のTgは55℃、Tmは102℃、Mpは8000、酸価は30、水酸基価は80であった。
比較製造例1
[ポリエステル樹脂(RA1)の合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・PO2モル付加物386部(1.11モル)、ビスフェノールA・EO2モル付加物363部(1.11モル)、テレフタル酸123部(0.74モル)、イソフタル酸123部(0.74モル)、および重合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら220℃で5時間反応させた。その後、無水トリメリット酸71部(0.37モル)を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧下で反応させ所定の軟化点で取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(RA1)とする。
(RA1)のTgは62℃、Tmは145℃、Mpは9500、酸価は25、水酸基価は50、THF不溶解分は20%であった。
比較製造例2
[ポリエステル樹脂(RA2)の合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、4,4’−ジヒドロキシビフェニル83部(0.44モル)、ビスフェノールA・PO2モル付加物309部(0.89モル)、ビスフェノールA・EO2モル付加物291部(0.89モル)、テレフタル酸148部(0.89モル)、イソフタル酸111部(0.67モル)、および無水酢酸95部(フェノール性水酸基合計の1.05当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら145℃で2時間反応させた。次いで、重合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を加え、220℃まで2時間で昇温し、220℃で3時間反応させた。その後、無水トリメリット酸128部(0.67モル)を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧下で反応させ所定の軟化点で取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(RA2)とする。
(RA2)のTgは60℃、Tmは145℃、Mpは9000、酸価は30、水酸基価は5、THF不溶解分は20%であった。
比較製造例3
[ポリエステル樹脂(RA3)の合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、p−ヒドロキシ安息香酸107部(0.78モル)、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸146部(0.78モル)、ビスフェノールA・PO2モル付加物270部(0.78モル)、ビスフェノールA・EO2モル付加物254部(0.78モル)、テレフタル酸103部(0.62モル)、イソフタル酸77部(0.47モル)、および無水酢酸166部(フェノール性水酸基合計の1.05当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら145℃で2時間反応させた。次いで、重合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を加え、220℃まで2時間で昇温し、220℃で3時間反応させた。その後、無水トリメリット酸89部(0.47モル)を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧下で反応させ所定の軟化点で取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(RA3)とする。
(RA3)のTgは60℃、Tmは145℃、Mpは9500、酸価は25、水酸基価は2、THF不溶解分は20%であった。
比較製造例4
[ポリエステル樹脂(RA4)の合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、p−ヒドロキシ安息香酸95部(0.69モル)、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸130部(0.69モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル26部(0.14モル)、ビスフェノールA・PO2モル付加物288部(0.83モル)、ビスフェノールA・EO2モル付加物270部(0.83モル)、無水フタル酸143部(0.96モル)、および無水酢酸177部(フェノール性水酸基合計の1.05当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら145℃で2時間反応させた。次いで、重合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を加え、220℃まで2時間で昇温し、220℃で3時間反応させた。その後、無水トリメリット酸79部(0.41モル)を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧下で反応させ所定の軟化点で取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(RA4)とする。
(RA4)のTgは48℃、Tmは130℃、Mpは9500、酸価は25、水酸基価は50、THF不溶解分は20%であった。
<実施例1〜6>、<比較例1〜4>
製造例で得られたポリエステル樹脂(A1)〜(A4)、(B1)〜(B2)、および比較製造例で得られたポリエステル樹脂(RA1)〜(RA4)を表1の配合比に従い、本発明のトナーバインダーおよび比較のトナーバインダーを得て、下記の方法でトナー化した。(カーボンブラックMA−100[三菱化学(株)製]、カルナバワックス、荷電制御剤T−77[保土谷化学(製)])
まず、ヘンシェルミキサー[三井三池化工機(株)製 FM10B]を用いて予備混合した後、二軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し、粒径D50が8μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ(アエロジルR972:日本アエロジル製)0.5部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナー組成物(T−1)〜(T−6)、および比較用のトナー組成物(RT−1)〜(RT−4)を得た。
前記方法で測定した上記トナー組成物のTg、Mpと、下記評価方法で、最低定着温度(MFT)、ホットオフセット発生温度(HOT)、および耐ブロッキング性を評価した評価結果を表2に示す。表中の定着幅は、定着幅(℃)=HOT(℃)−MFT(℃)で算出され、値が大きければ大きいほど、低温定着性と耐ホットオフセット性のバランスが良いことを意味する。
Figure 2012013772
Figure 2012013772
[評価方法]
〔1〕最低定着温度(MFT)
市販複写機(AR5030;シャープ製)を用いて現像した未定着画像を、市販複写機(AR5030;シャープ製)の定着機を用いて評価した。定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって最低定着温度とした。
〔2〕ホットオフセット発生温度(HOT)
上記MFTと同様に定着評価し、定着画像へのホットオフセットの有無を目視評価した。ホットオフセットが発生した定着ロール温度をもってホットオフセット発生温度とした。
〔3〕トナーの耐ブロッキング性試験
上記トナー組成物を、50℃・85%R.H.の高温高湿環境下で、48時間調湿した。同環境下において該現像剤のブロッキング状態を目視判定し、さらに市販複写機(AR5030:シャープ製)でコピーした時の画質を観察した。
判定基準
◎:トナーのブロッキングがなく、3000枚複写後の画質も良好。
○:トナーのブロッキングはないが、3000枚複写後の画質に僅かに乱れが観察さ
れる。
×:トナーのブロッキングが目視でき、3000枚までに画像が出なくなる
本発明のトナー組成物およびトナーバインダーは、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐ブロッキング性に優れる、電子写真、静電記録、静電印刷等に用いる静電荷像現像用トナーおよびトナーバインダーとして有用である。

Claims (9)

  1. 下記構成単位(I)、(II)および(III)を有するポリエステル樹脂(A)を含有することを特徴とするトナーバインダー。
    Figure 2012013772
    (ただし式中のR1
    Figure 2012013772
    から選ばれた一種以上の基を示し、R2
    Figure 2012013772
    から選ばれた一種以上の基を示し、R3
    Figure 2012013772
    から選ばれた一種以上の基を示す。)
  2. ポリエステル樹脂(A)が、さらに(I)、(II)および(III)以外のポリオールおよび/またはポリカルボン酸を構成単位として有する請求項1記載のトナーバインダー。
  3. ポリエステル樹脂(A)中の構成単位(I)、(II)および(III)の合計が50〜100モル%である請求項1または2記載のトナーバインダー。
  4. ポリエステル樹脂(A)中の構成単位(I)が、構成単位(I)、(II)および(III)の合計に対して50〜100モル%である請求項1〜3のいずれか記載のトナーバインダー。
  5. ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)が30〜75℃、フロー軟化点(Tm)が120〜170℃、THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィーのピークトップ分子量が2000〜20000である請求項1〜4のいずれか記載のトナーバインダー。
  6. ポリエステル樹脂(A)とともに線形ポリエステル樹脂(B)を含有する請求項1〜5のいずれか記載のトナーバインダー。
  7. 線形ポリエステル樹脂(B)のTHF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィーのピークトップ分子量が1000〜10000である請求項6記載のトナーバインダー。
  8. (A)と(B)の重量比〔(A)/(B)〕が、(A)と(B)の合計を100とした時、20/80〜100/0である請求項6または7記載のトナーバインダー。
  9. 請求項1〜8のいずれか記載のトナーバインダーと着色剤、並びに必要により、離型剤、荷電制御剤、および流動化剤から選ばれる1種類以上の添加剤を含有するトナー組成物。
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