JP2012013129A - 電動アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 モータと送りねじ機構を互いに平行に配置し、前記モータの駆動力を、ベルト・プーリ機構を介して前記送りねじ機構に伝達し、該送りねじ機構の作動に連動して動作する可動部を備えた電動アクチュエータにおいて、
前記送りねじ機構2を取り付ける支持プレート7に、該支持プレート7に沿って前記送りねじ機構2との間を接離可能に、前記モータ1を取り付け、該モータ1と前記送りねじ機構2との間に、反発力により前記モータ1と前記送りねじ機構2との軸間距離を広げるように作用する弾撥手段16を設けたことにある。
【選択図】 図7
Description
これら特許文献1,2に記載の電動アクチュエータは、軸方向の長さを短くするため、モータと送りねじとを、互いに隣り合うように配設している。
そして、ベルト・プーリ機構を用いて、モータ軸の回転を送りねじに伝動するようにしている。
また、ベルトに対して適度な張力を加えることによって、アクチュエータの動作精度を出すようにしている。
電動アクチュエータの構造は、ボディ100に内蔵されたモータ101の回転軸にプーリ102を固定し、モータ101に沿って併設されたボールねじ軸103の一端にプーリ104を装着し、モータ側プーリ102とボールねじ軸側プーリ104をベルト105で連繋している。ボールねじ軸103は軸受け106によって支持されており、このボールねじ軸103のねじ部にはボールネジナット107が螺合している。ボールネジナット107には、ボールねじ軸103の他端部側に円筒状の直動出力ロッド108が装着されており、ボールネジナット107と共に軸方向に移動可能に支持されている。この直動出力ロッド108には、スライダ109のエンドプレート110が固定されており、ボールネジナット107の動きに応じてスライダ109が移動するものである。
従って、モータ側プーリ102が固定されたモータ101は、軸端にボールねじ軸側プーリ104が固定されたボールねじ軸103に対して、軸間距離を広げる方向に引っ張られ、ベルト105に適正張力を加えた状態でボルト112により固定されている。
すなわち、ベルト105の張力の経時的な低下による動作精度の低下である。
この種の電動アクチュエータは、動作を続けると経時的にベルト105の張力が低下し、モータ101の動力をボールねじ軸103に伝達する精度が劣化してくる。
低下したアクチュエータの動作精度を再度上昇させるためには、ベルト張力を上昇させることが必要である。そうするためにはモータ101とボールねじ軸103との軸間をわずかに広げるように微調整しなければならない。
この、ベルト張力調整作業は、保守作業として定期的に実施する必要がある。通常モータ101側をわずかに動かす作業をするが、モータ101の引っ張り力を測定しながらの作業であるため、二人作業となることが多く、電動アクチュエータの使用者にとっては負担である。
また、こうした、ベルト105に適正張力を加える作業は、電動アクチュエータの製造時にも施さなければならない。したがって製造作業性が悪いという問題もある。
また、本発明は、前記支持プレートに、モータ用開口孔と、このモータ用開口孔を挟んで両側に、前記モータの移動方向に沿って一対の開口溝を形成し、この開口溝に摺動可能に組み付けられるモータ固定用部材に前記モータを着脱自在に取り付けることにより前記モータを前記支持プレートに取り付け、かつ前記開口溝に、前記モータ固定部材を付勢することにより前記モータと前記送りねじ機構との軸間距離を広げるように作用する前記弾撥手段を配置したことにある。
さらに、本発明は、前記支持プレートの前記モータ用開口孔に前記モータの回転軸が設けられた一端部を組み付け、かつ、このモータの回転軸にモータ側プーリを取り付け、前記送りねじ機構のボールねじ軸の一端に送りねじ機構側プーリを取り付け、前記モータ側プーリと前記送りねじ機構側プーリにベルトを掛け渡すとともに、このベルトの張力を前記支持プレートに対する前記モータ固定用部材の取り付け位置を調整することにより設定したことにある。
またさらに、本発明は、前記弾撥手段として、前記モータ固定用部材の一端と前記送りねじ機構側係止部材との間の前記開口溝に沿って付勢力を付与するコイルバネを配設したことにある。
また、この種の電動アクチュエータは、動作を続けると経時的にベルトの張力が低下し直線動作の位置決め精度が劣化する、また、回転力の伝達効率が低下する、などの現象が生じてくるが、その都度、張力測定を行いながらの適正な張力調整作業を行う保守作業がなく、モータの固定を一度緩め、再度固定し直すだけで、弾撥手段によりベルトに適正な張力を与えなおし、運転を再開することができる。
請求項2によれば、開口溝に沿って、弾撥手段によりモータ固定部材が付勢されているので、常時、ベルトに張力を付与するように弾撥手段が働くことから、モータの固定を一度緩め、再度固定し直すだけで、弾撥手段の反力によりベルトに適正な張力を付与することができる。
請求項3によれば、ベルトの張力を前記支持プレートに対する前記モータ固定用部材の取り付け位置を調整することにより設定することができるので、簡単な作業で容易にベルトの張力を調整することができる。
請求項4によれば、開口溝に沿って付勢力を付与するコイルバネを配置することで、モータと送りねじ機構との軸間距離を広げる方向に付勢するので、組付け作業が容易である。
電動アクチュエータは、図1ないし図4に示すように、電源に接続されて図示しない制御部により駆動制御されるモータ1と、該モータ1と互いに平行に配置された送りねじ機構2と、モータ1の回転を送りねじ機構2に伝達するベルト・プーリ機構3と、送りねじ機構2の作動により往復動操作される操作部としての可動テーブル4とで構成されている。
モータ1の回転軸1aにモータ側プーリ17を固定し、ボールねじ軸9の一端9aに、送りねじ機構側プーリ18を固定し、モータ側プーリ17と送りねじ機構側プーリ18にベルト19を掛け渡す。モータ1は、ねじ6をモータ1の背面側から挿通して、支持プレート7の開口溝7aを通してモータ固定用部材5のねじ孔5aに螺合して締め付け固定する。このとき、モータ固定用部材5には、開口溝7aに沿って配置されたコイルバネ16の反発力が働いているので、モータ1は送りねじ機構2から離れる方向の反発力を受けた状態で固定される。こうして、ベルト19には、一定の張力が働いた状態でモータ1が固定される。送りねじ機構2は、ボルト14を介して支持プレート7に固定されているので、モータ1をモータ固定用部材5に固定するねじ6を調整することで、ベルト19に張力を付与することができる。
ベルトによる動力伝達機構を備えた電動アクチュエータに本構造を取り入れることで、従来のようにプーリを固定したモータを直接引っ張り、その力を測定しながら固定し、ベルトに適性張力を与える方式で組み立てなくて良くなるため、組立作業に際して簡単に一人で組み立てすることができる。
また、この種の電動アクチュエータは、動作を続けると経時的にベルトの張力が低下し直線動作の位置決め精度が劣化する、また、回転力の伝達効率が低下する、などの現象が生じてくるが、従来のように、その都度、張力測定を行いながらの適正張力調整作業を行う保守作業がなく、モータの固定を一度緩め、再度固定し直すだけで、バネの反力によりベルトに適正張力を与えなおすことができることから、瞬時に運転を再開することができる。
また、電動アクチュエータとは、可動テーブルが直線運動するスライダ形状だけでなく、可動ロッドが直線運動するシリンダ形状のものも存在する。など、その他、本発明の要旨を変更しない範囲内で適宜、変更して実施し得ることは言うまでもない。
2 送りねじ機構
3 ベルト・プーリ機構
4 可動テーブル
5 モータ固定用部材
6 ねじ
7 支持プレート
7a 開口溝
8 ボディ
9 ボールねじ軸
10,11 回転軸受け
12,13 軸受けハウジング部材
14 ボルト(係止部材)
15 ボールねじナット
16 コイルバネ(弾撥手段)
17 モータ側プーリ
18 送りねじ機構側プーリ
19 ベルト
20 プーリカバー
Claims (4)
- モータと送りねじ機構を互いに平行に配置し、前記モータの駆動力を、ベルト・プーリ機構を介して前記送りねじ機構に伝達し、該送りねじ機構の作動に連動して動作する可動部を備えた電動アクチュエータにおいて、
前記送りねじ機構を取り付ける支持プレートに、該支持プレートに沿って前記送りねじ機構との間を接離可能に、前記モータを取り付け、該モータと前記送りねじ機構との間に、反発力により前記モータと前記送りねじ機構との軸間距離を広げるように作用する弾撥手段を設けたことを特徴とする電動アクチュエータ。 - 前記支持プレートに、モータ用開口孔と、このモータ用開口孔を挟んで両側に、前記モータの移動方向に沿って一対の開口溝を形成し、この開口溝に摺動可能に組み付けられるモータ固定用部材に前記モータを着脱自在に取り付けることにより前記モータを前記支持プレートに取り付け、かつ前記開口溝に、前記モータ固定部材を付勢することにより前記モータと前記送りねじ機構との軸間距離を広げるように作用する前記弾撥手段を配置したことを特徴とする請求項1に記載の電動アクチュエータ。
- 前記支持プレートの前記モータ用開口孔に前記モータの回転軸が設けられた一端部を組み付け、かつ、このモータの回転軸にモータ側プーリを取り付け、前記送りねじ機構のボールねじ軸の一端に送りねじ機構側プーリを取り付け、前記モータ側プーリと前記送りねじ機構側プーリにベルトを掛け渡すとともに、このベルトの張力を前記支持プレートに対する前記モータ固定用部材の取り付け位置を調整することにより設定したことを特徴とする請求項2に記載の電動アクチュエータ。
- 前記弾撥手段として、前記モータ固定用部材の一端と前記送りねじ機構側係止部材との間の前記開口溝に沿って付勢力を付与するコイルバネを配設したことを特徴とする請求項3に記載の電動アクチュエータ。
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