JP2012011478A - 微小構造体及び微細パターンの形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な物質を簡便にパターン化する
【解決手段】複数の突部と複数の窪部から構成される微細凹凸構造を有する微小構造体であって、前記突部の表面に蒸着部を形成してなる、微小構造体。
【選択図】図1

Description

本発明は微小構造体及び微細パターンの形成方法に関し、詳しくは、周期的液体パターンを含む微小構造体に蒸着物質を蒸着し、微細パターンの突部に蒸着膜を形成すること、さらに液体パターンに対応する蒸着膜が形成される場合にはその蒸着膜を転写した微小構造体にも関する。
本発明は表面微細パターニング技術要素に係わるが、既存の方法として例えば光や電子線、イオン粒子などを用いたリソグラフィー技術が知られている。ここでは、高真空や高精度位置決めのための高価な作製装置が必要であることが多い。その二次的な加工法の例として、上記方法で作製されたマスターパターンを基にしてその転写構造をつくる光リソグラフィーやマイクロコンタクトプリンティング法(例えば特許文献1)がある。また最近、比較的簡便な方法として、インクジェットプリント法(例えば特許文献2)がある。これらは全て精密な位置決めによってパターン細部の各々を逐次作製していく手法に基づいているため、トップダウンの手法と呼ばれている。
トップダウンによるパターン作製技術の利点は望みのパターンを作製できる点である。この技術は例えば複雑な微細電子回路の作製を行う際には必須であり現在の電子技術を支えている。しかしながら各々の微細構造の位置決めには高度な技術を必要とし、その作製コストの上昇が問題となっている。そこで自己組織化現象に代表されるボトムアップの手法を出来る限り上記のトップダウン手法と組み合わせることで、より効率的、より低環境負荷の微細パターン作製技術が求められている。ここで自己組織化現象とは例えば、パターンの細部に直接手を下さずとも周期構造などが発生する(例えば砂丘の風紋の自発形成)のような非常に幅広く自然界に存在する現象である。
特表2005−534190 特開2003−309346
本発明の課題は、そのボトムアップ手法として使える自己組織化現象の一つとして知られ、例えば表面の座屈に基づいて発生される周期的微細凹凸構造を利用することで、様々な物質を簡便にパターン化することにより、上記のより広範な課題に一定の解決案を提示することである。これにより、上記従来の手法より簡便に同様なパターン作製を可能とし、また将来において従来法と組み合わせることで現在の作製コストを低減することが見込まれる。
本発明は、微細凹凸構造、特にサイン波状、ストライプ状などの周期的な自己組織化凹凸構造における窪部にのみ液体が満たされた微細液体パターンを用いることで、前記凹凸構造の突部に蒸着膜を形成できることを見出した。また、蒸着物質として液体に実質的に不溶な物質を用いることで、液体の表面に蒸着膜が形成され、これを基板等の別の支持体に転写することで、液体パターンに対応した微細パターンを有する微小構造体が得られることを見出した。
本発明は、微小構造体、微小構造体の突部の表面に蒸着部を形成する方法、微粒子の凝集構造の蒸着物質を含むパターンを支持体上に形成する方法を提供するものである。
項1. 複数の突部と複数の窪部から構成される微細凹凸構造を有する微小構造体であって、前記突部の表面に蒸着部を形成してなる、微小構造体。
項2. 微細凹凸構造が周期的微細凹凸構造である、項1に記載の微小構造体。
項3. 粒状の蒸着物質を含む周期的パターンを支持体上に形成してなる微小構造体。
項4. 複数の突部と複数の窪部から構成される微細凹凸構造を有する微小構造体の突部の表面に蒸着部を形成する方法であって、前記窪部に液体を満たした状態で前記突部に蒸着部を形成し、前記液体を除去することを特徴とする、微小構造体の突部の表面に蒸着部を形成する方法。
項5. 粒状の蒸着物質を含むパターンを支持体上に形成する方法であって、複数の突部と複数の窪部から構成される微細凹凸構造を有する微小構造体の窪部に液体を満たした状態で蒸着して液体の表面に蒸着膜を形成する工程、前記蒸着膜を別の支持体に転写する工程を含む、粒状の蒸着物質を含むパターンを支持体上に形成する方法。
項6. 前記微細凹凸構造が周期的微細凹凸構造である、項4または5に記載の方法。
項7. 蒸着物質、蒸着部若しくは蒸着膜が有機物、無機物、もしくは金属で構成されている、項1〜3のいずれかに記載の微小構造体、或いは項4〜6のいずれかに記載の方法。
項8. 蒸着物質、蒸着部若しくは蒸着膜がストライプパターンで形成される、項1〜3のいずれかに記載の微小構造体、或いは項4〜6のいずれかに記載の方法。
項9. 前記液体がイオン液体である、項4〜6のいずれかに記載の方法。
項10. 前記突部と窪部が座屈変形により形成されたものである、項1〜3のいずれかに記載の微小構造体、或いは項4〜6のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、基板等の支持体表面上には液体部分(窪部)と固体部分(突部)が共存し、その周期性、サイズは元になる自己組織化凹凸構造を制御することでサブミクロン以上のスケールで簡単に変えることができる。この液体パターンの存在する基板に対して既存の簡単な表面処理(蒸着操作)を行うことで、この液体パターンの周期性、サイズを有する別の物質(蒸着物質)の微細パターンを作製することができる。
例えば蒸着物質が金のようなパターン化した液体と非反応性の金属である場合、液体表面に金属微粒子の凝集構造を有する金属薄膜を形成でき、これを別の支持体に転写することで容易に液体パターンと同様なパターンを金属薄膜として有する微小構造体を得ることができる。液体上への蒸着プロセスにおいて、液体と非反応性の蒸着原子や分子は、液体上において固体へ蒸着する場合に比べ自己拡散範囲が著しく増大し、互いの接触が頻繁に起こる結果、微粒子として成長した後にそれらが凝集する。その結果、一般に液体上に形成された金属薄膜などの無機物の薄膜は微粒子が凝集した構造を有し、これは固体基板に金属薄膜を蒸着により形成した場合には得られない構造である。このような金属微粒子の凝集構造を有する金属薄膜は、表面プラズモン共鳴(SPR)などの光学的検出手段に有用である。
また、蒸着物質が液体に可溶である場合、突部にのみ蒸着できる。例えば蒸着物質としてシランカップリング剤などを蒸着させることで、表面のぬれ性の異なる領域がパターン化された微小構造体を得ることができる。
また、蒸着物質が液体と反応性を持つ場合、液体部においてのみ反応物が形成される。
なお、突部と窪部を座屈変形により一時的に形成した場合、蒸着後に座屈変形を解消することで、平面のパターンを形成することができる。
本発明の概要を示す模式図である。 突部に低表面エネルギーの蒸着膜が形成された微小構造体の模式図である。 突部に金蒸着薄膜を有する微小構造体と、他の基板に液体の金薄膜が転写された微小構造体の模式図と電子顕微鏡像を示す。 突部と窪部の両方にアルミ蒸着薄膜が形成された微小構造体の模式図と電子顕微鏡像を示す。
本発明において、複数の突部と複数の窪部から構成される微細凹凸構造を有する微小構造体を準備する。複数の突部と複数の窪部から構成される微細凹凸構造を有する微小構造体の製造法としては、例えば光や電子線、イオン粒子などを用いたリソグラフィー技術を用いて作製されたマスターパターンを基にしてその転写構造をつくる光リソグラフィーやマイクロコンタクトプリンティング法、インクジェットプリント法(例えば特許文献2)などが挙げられる。これらの方法は、全て精密な位置決めによってパターン細部の各々を逐次作製していく手法に基づいているため、トップダウンの手法と呼ばれている。さらに、座屈変形に基づき周期的微細凹凸構造を作製することもできる。この作製方法は、特開2009−283264、或いは図1に示すように、伸縮可能な支持体(弾性基板)に座屈変形により周期的微細凹凸構造を導入し、必要に応じてその表層に硬薄膜を形成することで実施できる。
微細凹凸構造がストライプ状などの周期的凹凸構造である場合、窪部は溝状の形状になり得る。
このようにして得られた微細凹凸構造を有する微小構造体にバーコーダーやディップコーティングによって、凹凸表面に液体を導入することで、コート領域中の溝に液体が液柱として残り、大面積で液柱アレイを形成することができる。或いは、本発明の1つの好ましい実施形態によれば、伸縮可能な弾性基板(支持体)の表層に密着した硬薄膜を形成した基体(支持体)を用意し、その基体上にその基体表面材料を侵さない液体をマイクロシュリンジで可能な数μL程度の液量で垂らし、その後に、例えば1軸圧縮を基体に加えることで、その表面に微細凹凸構造を誘起する。その凹凸構造の溝の周期に対する深さの比(アスペクト比)がある程度大きくなると、導入された大きな液滴の端の界面の直線構造が不安定化し、キャピラリー力によって、窪部に液体が注入される。液体は、微細凹凸構造に適用してもよく、平坦な表面或いは溝のアスペクト比が不十分で液柱が形成できない程度の微細凹凸構造表面に適用し、その後外部から応力を加えて溝の深さ/溝の形状/凹凸構造の周期などを変化させることで液体が窪部に注入されるようにしてもよい。
なお、微細凹凸構造は、微小構造体に全面に形成してもよく、部分的に形成してもよい。
サイン波状凹凸構造においてのこの液柱/微小液柱の形成条件として例えば、凹凸構造がない場合の接触角θが10−25°の場合、凹凸構造の周期をλ、高低差をAとした場合の断面アスペクト比、R=A/λは、0.3程度である。接触角が10度以下になると、微小液柱は生成されにくくなり、全体に液体が広がった状態となる。逆に、接触角が大きくなると、微小液柱形成にはさらに大きな断面アスペクト比が必要となる。例えば接触角が25°よりも小さくなるにつれて、断面アスペクト比、R=A/λは、0.3から0.25或いは0.2、さらには0.15になってもよい。必要な断面アスペクト比、R=A/λの値は接触角θとの関係で決まるので、接触角がより大きくなれば、凹凸構造の断面アスペクト比はより大きい値であることが必要であり、接触角が小さくなれば、凹凸構造の断面アスペクト比はより小きい値でよい。接触角は液体と薄膜表面との関係で決まるので、必要な断面アスペクト比もそれに応じて決定される。
液体の粘性は微小液柱の進展速度に影響を与える。粘性が低ければ、速く進展する。液体は単独でも混合物でもよい。液体は少なくともパターン化中は表面(薄膜)材料を侵さないものが望ましい。大気中で操作する場合は液体の蒸気圧は低いほうがよく、実質的に蒸発しないものが望ましい。蒸気圧が高い場合は、その液体の飽和気体の雰囲気下でパターン化が可能である。例えば、水の微小液柱を大気中で操作する場合は、数ミクロン程度の幅の液柱(液体柱)は大気中で容易に蒸散するため、湿度を上げた雰囲気が望ましい。液体は、常温で固体のものであっても、温度を上げることにより液体にできるものであれば、本発明の液体として使用できる。例えば融点60℃の材料は、基体の温度を60℃超にしておけば液体になるので、この状態で液体パターンを得ることができる。
図1に示すように、本明細書では液体は窪部を満たし、液体よりも高い位置に露出している部分が突部であり、液体の内部にある部分を窪部という。このように液体が窪部に満たされた微小構造体について蒸着プロセスを行う。
液体としては、イオン液体、シリコーンオイル、流動パラフィン、鉱油、真空オイルなどの実質的に揮発しない液体が挙げられ、イオン液体が好ましい。
本発明において、周期的微細凹凸構造を有する支持体は、光リソグラフィーやマイクロコンタクトプリンティング法、インクジェットプリント法などの精密な位置決めによってパターン細部の各々を逐次作製していく手法で微細凹凸構造が形成される場合には、単一の素材であってよく、任意の無機材料(例えばシリコン、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属塩などの金属材料)、有機ポリマー材料などが挙げられる。
座屈変形を用いて周期的微細凹凸構造を有する支持体を作製する場合、支持体は、下層の弾性基板と表層の硬薄膜の組合せが望ましい。周期的微細凹凸構造は基体の表層の伸縮率の差により形成するためである。
支持体の下層の弾性基板の材料は、可逆的な変形が可能な圧縮変形長さ比が(1軸圧縮時の長さ/薄膜(C)の長さ)が0.75〜0.97程度(好ましくは0.85〜0.95程度)の材料が好ましい。このような材料としては、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ジフェニルシロキサンなどのポリシロキサン系ポリマー、シリコーン樹脂/シリコーンゴム、天然ゴムないし合成ゴム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリウレタン、ポリスチレン、フッ素化ポリマー(PTFE、PVdFなど)、ポリ塩化ビニル、ポリメチルハイドロゲンシロキサン、ジメチルシロキサンとメチルハイドロジェンシロキサン単位のコポリマーなどのホモポリマー或いはコポリマー、さらにはこれらのブレンドが挙げられるが、伸縮可能な材料であれば特に限定されるものではない。
硬薄膜の材料としては、弾性基板よりも大きな弾性率を有し、弾性基板の収縮とともに周期的な凹凸構造を形成できる材料であれば特に限定されず、例えば金属、セラミック、カーボン、或いは、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂などのポリマーが挙げられる。
硬薄膜は、単層であるのが好ましいが、2層以上の硬薄膜を積層させてもよい。このようにすることで、硬薄膜の特性や弾性基板との密着性を向上させることができる。また、単層でなくとも弾性率に勾配を有する材料でもよい。
弾性基板の材料の弾性率は、0.5〜10MPa程度である。
硬薄膜の材料の弾性率は、0.5〜100GPa程度である。
弾性基板の材料の弾性率(Ea)と硬薄膜の弾性率の比(Ea/Eb)は、10-5〜10-1程度、好ましくは10-4〜10-2程度である。
弾性率は、JIS K7171、ASTM D790に準拠した方法により測定できる。
硬薄膜の厚みとしては、1〜50000nm程度が挙げられる。
弾性基板の厚みとしては、0.3〜20mm程度が挙げられる。
弾性基板上への硬薄膜の形成は、上記のような十分に薄い硬薄膜を形成できるものであれば特に限定されないが、金属であればスパッタ、樹脂であれば塗布(スピンコート、キャストなど)、また可能であれば真空蒸着、セラミックであれば有機セラミック原料のプラズマ照射処理(表面部分のみが酸化されてセラミックになる)が例示される。また電子線や紫外線、イオン線照射によっても表面の変性を促し硬薄膜を形成可能である。
本発明の周期性微細凹凸構造は、一軸圧縮状態により保たれ、基本的に一方向に周期性を有する凹凸を備えている。凹凸の周期としては、50nm〜500μm程度、好ましくは200nm〜200μm程度であり、突部の高さとしては、液体を有しない場合に例えば20nm〜200μm程度である。
微細パターンの周期サイズは元になる微小凹凸構造の凹凸周期と同スケールである。またパターン化領域は、元になる微小凹凸構造が作製できる大きさであれば原理的に特に制限されない(数10cm角の面にも作製可能である)。
本発明の蒸着は、真空、常圧、加圧、化学蒸着などの公知の蒸着法に従い実施できる。
蒸着される物質としては、金属(金、白金、銀、銅、ロジウム、パラジウムなどの貴金属、クロム、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、スズ、セリウム、タンタルなど、或いはこれらの合金)、SiO2、TiO2、ZrO2、MgF2などの酸化物やフッ化物、硫黄化物、さらに蒸発可能な有機物や化学蒸着が可能な物質などが挙げられる。蒸着される物質(蒸着物質)が液体に可溶性である場合には、液体表面の蒸着物質の膜は形成されない。一方、蒸着される物質が液体に不溶性の場合、液体表面又は底部(窪部)に蒸着膜が形成される。蒸着膜は、金の薄膜の場合には、液体上の薄膜として存在し、これを液体(例えば水に漬けて蒸着膜のパターンを液体状に転写させ、他の支持体に付着させることで、蒸着膜を支持体上に転写した微小構造体を得ることができる。蒸着物質がアルミニウムの薄膜の場合には、反応生成物が液体部に形成される。アルミ蒸着のように、液体が蒸着物との反応性がある場合、反応物のパターン化ができる。突部である固体表面に形成される蒸着膜はより平坦な(低ラフネスの)膜が形成され、液体部においてラフネスが高いアルミ表面が形成される。結果的に、微小凹凸表面にラフネスのパターンが付与されたパターン表面を得る。
蒸着膜の厚みは、2〜50 nm程度である。
以下、本発明を実施例より詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことはいうまでもない。
実施例1:微小液柱の形成
厚さ5mm程度の20×20mm程度のPDMSゴムを成形し、ポリアミック酸のNMP溶液(1wt%)をポリジメチルシロキサン弾性体表面に5000回転でスピンコート後、その基体を一軸方向に10%圧縮した状態で、100℃、1時間加熱し、空冷後延伸を解除することで溝の方向が特定の方向(0度方向)に向いた微細凹凸構造を得る。凹凸周期は約2ミクロン、高低差は約0.3ミクロンであった。この表面に50〜1000μm程度の大きな液滴をリザーバとして形成し、1軸圧縮装置によって0度方向に10%圧縮することで、凹凸の高低差を上昇させる。その結果、図1のように窪部分に液体が浸入し、幅が凹凸周期より20%程度短い(約1.8ミクロン)微小液柱が形成される。液体には、イオン液体である1-エチル-3-メチルイミダゾリウムチオシアン酸を用いている。
非蒸発性のイオン液体を用いて液体パターンを作製し、続いて低真空状態に置いてフッ素化アルキルシランカップリング剤を蒸着する。この処理によって、固体部分のみにフッ素化アルキルシランカップリング剤分子が化学結合によって固定化され、その部分の表面エネルギーが下げられる。そののちに、洗浄によって用いたイオン液体を除くことで目的のパターンを得る。このパターンは表面エネルギーのパターンを有するために濡れ性の異なる領域がストライプパターンとしてパターン化されていることになる。また、この凹凸構造は応力印加によって溝の方向を変えることができるため、制御可能な凹凸構造と濡れ性パターンを併せ持つ機能表面である(図2)。
実施例2:金属(金)の蒸着
非蒸発性のイオン液体を用いて液体パターンを作製し、続いて高真空状態で金を10nm程度蒸着する。この処理によって、固体部分に金薄膜が作製される。続く洗浄により金のストライプパターンを有する表面を得る。一方、この手法の場合、液体表面にも金の薄膜が形成されるので、洗浄時に他の基板へ移設することにより、幅の揃ったリボン状の金属薄膜が形成される(図3)。またこの液体部で形成された金薄膜は金微粒子の凝集構造を有しており、ラフネスが大きいことが特徴である。このような微粒子状の金薄膜は特徴的なプラズモン吸収を示す。
実施例3:金属(アルミ)の蒸着
実施例2と同様に金の代わりにアルミを延べ厚み8nmで蒸着する。すると、液体部においてラフネスが高いアルミ表面が形成され、固体部分にはより平坦なアルミ表面が形成される。結果的に、微小凹凸表面にラフネスのパターンが付与されたパターン表面を得る(図4)。
本発明の微小構造体は、微小蒸着パターニング技術、プラズモニクスセンサー、濡れ性制御表面、グレーティングなどへ好ましく応用できる。

Claims (10)

  1. 複数の突部と複数の窪部から構成される微細凹凸構造を有する微小構造体であって、前記突部の表面に蒸着部を形成してなる、微小構造体。
  2. 微細凹凸構造が周期的微細凹凸構造である、請求項1に記載の微小構造体。
  3. 粒状の蒸着物質を含む周期的パターンを支持体上に形成してなる微小構造体。
  4. 複数の突部と複数の窪部から構成される微細凹凸構造を有する微小構造体の突部の表面に蒸着部を形成する方法であって、前記窪部に液体を満たした状態で前記突部に蒸着部を形成し、前記液体を除去することを特徴とする、微小構造体の突部の表面に蒸着部を形成する方法。
  5. 粒状の蒸着物質を含むパターンを支持体上に形成する方法であって、複数の突部と複数の窪部から構成される微細凹凸構造を有する微小構造体の窪部に液体を満たした状態で蒸着して液体の表面に蒸着膜を形成する工程、前記蒸着膜を別の支持体に転写する工程を含む、粒状の蒸着物質を含むパターンを支持体上に形成する方法。
  6. 前記微細凹凸構造が周期的微細凹凸構造である、請求項4または5に記載の方法。
  7. 蒸着物質、蒸着部若しくは蒸着膜が有機物、無機物、もしくは金属で構成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の微小構造体、或いは請求項4〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 蒸着物質、蒸着部若しくは蒸着膜がストライプパターンで形成される、請求項1〜3のいずれかに記載の微小構造体、或いは請求項4〜6のいずれかに記載の方法。
  9. 前記液体がイオン液体である、請求項4〜6のいずれかに記載の方法。
  10. 前記突部と窪部が座屈変形により形成されたものである、請求項1〜3のいずれかに記載の微小構造体、或いは請求項4〜6のいずれかに記載の方法。
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