JP2012010644A - コンバイン - Google Patents

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Atsushi Mizushima
淳 水島
Hiroki Watabe
寛樹 渡部
Hironari Taguchi
裕也 田口
Toyofumi Yoshida
豊文 吉田
Hiroyuki Morimoto
寛之 森本
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】排出オーガの伸縮の際に穀粒の詰まりや圧縮を防止して、排出作業の効率を向上させたコンバインの提供である。
【解決手段】立設オーガ4と穀粒排出口9を設けた横設オーガ5とからなる排出オーガ8を備えたコンバインにおいて、横設オーガ5は、立設オーガ4に連結し、搬送螺旋14と螺旋軸11を設けた基部側筒6と基部側筒6に対して伸縮自在であって、伸縮螺旋15と螺旋軸16と排出口9を設けた先端側筒7と先端側筒7の伸縮駆動装置23とを備え、基部側筒6の螺旋軸11の第1駆動源55と、基部側筒6の螺旋軸11と先端側筒7の螺旋軸16との間に設けられ、第1駆動源55の動力を螺旋軸11から螺旋軸16に伝達するワンウェイクラッチ60と、先端側筒7の螺旋軸16を独立駆動する第2駆動源62とを設ける。第2駆動源62により先端側筒7内の穀粒を排出後、先端側筒7を縮めることで穀粒の詰まりが発生しない。
【選択図】図5

Description

本発明は、圃場に植生する穀稈を刈り取って脱穀するコンバインに関する。
コンバインは穀稈の刈取装置と、脱穀装置と、脱穀後一時的に穀粒を貯留するグレンタンクと、グレンタンクに貯留されている穀粒を排出するオーガなどから構成される。
刈取装置で刈り取った穀稈は脱穀装置の主脱穀部である扱室に挿入され、脱穀されると更に送風選別されて、グレンタンクへ搬送され、グレンタンクに一時貯留される。グレンタンク内の底部には穀粒移送用のグレンタンク螺旋が設けられており、グレンタンク螺旋を駆動する螺旋駆動軸に、立設された縦オーガおよび横設された横オーガからなる排出オーガを連接し、グレンタンク内に貯留した穀粒を縦オーガ内の縦オーガ螺旋および横オーガ内の横オーガ螺旋の螺旋羽根のスクリュウコンベヤ作用により搬送し、排出オーガの排出口からコンバインの外部に排出する。
このようなコンバインにおける排出オーガでは、エンジンからの動力がグレンタンクの下部螺旋に入力されて、縦オーガの縦オーガ螺旋から横オーガの横オーガ螺旋に伝達される構成である。すなわち、排出口のある横オーガ側から見ると、遠い側から駆動されるので、排出口付近においては先端部が左右又は上下に大きく振られたり、排出口付近で穀粒が詰まりそうになるという不具合があり、排出作業に支障を来す場合があった。
そこで、下記特許文献1には、穀粒貯留装置(グレンタンク)に穀粒排出装置(排出オーガ)を設けると共に、穀粒排出装置を構成する穀粒排出筒内に穀粒排出用の螺旋を設け、この螺旋を穀粒排出口近傍側から駆動する構成とした穀粒搬送装置が開示されている。
また、コンバインによる全体の作業効率を高めるためには、刈取作業や脱穀作業の他に、穀粒の排出作業をスムーズに行えるようにすることが重要である。そこで、下記特許文献2には、速やかに排出作業が行えるように、排出作業時に排出位置を調整可能とするため、横オーガを旋回及び伸縮自在とした排出オーガの構成が開示されている。そして、特許文献2の構成によれば、排出オーガの操作性を改善するために、自動収納スイッチの操作後、所定時間経過してから収納動作を開始させるようにして、作業者が排出オーガの側から離れる時間を設けて安全性を確保している。
特開2000−333527号公報 特開2001−178253号公報
上記特許文献1に記載の構成により、排出口近くの螺旋を排出口側から駆動するため、排出口が大きく左右、上下方向に振られることが少なく、また、排出口近傍で穀粒が停滞したり、排出口を塞いだりすることがない。また、上記特許文献2に記載の構成により、自動収納スイッチを押してから排出オーガの収納が始まるまでに作業者が排出オーガの側から離れる余裕があることで、操作性と安全性が良好となる。
しかし、特許文献2の伸縮自在の排出オーガにおいては、横オーガを延ばした状態で穀粒の排出を行い、途中で排出を停止した場合に、自動収納ボタンを押したり、手動により縮める操作を行ったりすると、横オーガの伸縮構成部材に穀粒や籾が挟まって詰まったり、圧縮されたり、また排出口からの穀粒や籾のこぼれ、穀粒や籾の損傷、横オーガの螺旋の係合が外れるなど、様々な問題がある。したがって、穀粒の排出作業の効率が悪くなって、コンバインによる全体の作業効率も低下してしまう。
特許文献1の排出オーガでは、排出口近傍の穀粒は排出されるものの、横オーガの伸縮時の上記問題に関しては、何ら考慮されていない。すなわち、特許文献1の排出オーガの構成を特許文献2の伸縮自在の排出オーガに適用した場合も、排出口近傍の穀粒や籾のこぼれ落ちを防止できるのみで、横オーガの伸縮構成部材に穀粒や籾が挟まるという上記不具合には対応できない。
そこで、本発明の課題は、上記問題点を解決することであり、伸縮自在の排出オーガを設けたコンバインにおいて、排出オーガの伸縮の際に穀粒や籾の詰まりや圧縮を防止して、排出作業の効率を向上させたコンバインの提供である。
本発明の上記課題は、以下の手段により解決できる。
請求項1記載の発明は、脱穀された穀粒を一時貯留するグレンタンク(3)と、グレンタンク(3)内の穀粒を上方に搬送する立設オーガ(4)と該立設オーガ(4)に連接して立設オーガ(4)から搬送される穀粒を搬送して外部に排出する横設オーガ(5)からなる排出オーガ(8)とを備えたコンバインにおいて、前記横設オーガ(5)は、内部に搬送螺旋(14)及び該搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)を設けた基部側筒(6)と、該基部側筒(6)に対して伸縮移動自在であって、内部に伸縮自在な伸縮螺旋(15)及び該伸縮螺旋(15)の第2螺旋軸(16)を設けると共に先端部に穀粒の排出口(9)を設けた先端側筒(7)と、該先端側筒(7)を伸縮移動させるための駆動装置(23)とを備え、前記搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)を駆動する第1駆動源(55)と、前記搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)と前記伸縮螺旋(15)の第2螺旋軸(16)との間に設けられ、前記第1駆動源(55)の動力を搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)から伸縮螺旋(15)の第2螺旋軸(16)に伝達するワンウェイクラッチ(60)と、前記伸縮螺旋(15)の第2螺旋軸(16)を独立して駆動する第2駆動源(62)とを設けたコンバインである。
請求項2記載の発明は、前記搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)を支持するベアリング(65)と、該ベアリング(65)の外周を取り囲み、上端部が基部側筒(6)の上部に固着し、下端部と基部側筒(6)の下部との間に隙間を有して、第1螺旋軸(11)を上方から支持するベアリング支持部材(67)と、前記伸縮螺旋(15)の第2螺旋軸(16)の外周に設けられ、該第2螺旋軸(16)と共に回転し、伸縮螺旋(15)の螺旋体(20)と一体の螺旋体支持部材(18)とを設け、前記ワンウェイクラッチ(60)は、前記搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)の外周部と前記伸縮螺旋(15)の螺旋体支持部材(18)の内周部との間に設けた請求項1記載のコンバインである。
請求項3記載の発明は、前記第2駆動源(62)に電力を供給するためのバッテリー(80)を第2駆動源(62)と一体に設けた請求項1又は2に記載のコンバインである。
請求項4記載の発明は、前記第2駆動源(62)と一体のバッテリー(80)とは別に、前記第2駆動源(62)に電力を供給するバッテリーを前記第1駆動源(55)側に設けた請求項3記載のコンバインである。
請求項1記載の発明によれば、伸縮自在の横設オーガ(5)の基部側筒(6)の第1螺旋軸(11)と先端側筒(7)の第2螺旋軸(16)との間にワンウェイクラッチ(60)を設け、更に先端側筒(7)の第2螺旋軸(16)が独立して排出駆動される第2駆動源(62)を設けることで、穀粒や籾の排出途中で排出作業を停止したとき、すなわちグレンタンク(3)に穀粒や籾が残っている状態でも、先端側筒(7)の第1螺旋軸(16)のみ排出駆動させて先端側筒(7)内の穀粒や籾を排出した後、先端側筒(7)を縮めることで、横設オーガ(5)の伸縮構成部材に穀粒や籾が挟まって詰まったり、圧縮されたり、また排出口(9)からの穀粒や籾のこぼれ、穀粒や籾の損傷、横設オーガ(5)の螺旋の係合が外れることなどを防止できる。
また、請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、ベアリング支持部材(67)は上端部が基部側筒(6)の上部に固着して、搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)を上方から支持することで、第1螺旋軸(11)の支持構造が強固且つ簡素となる。一方、搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)の下方はベアリング支持部材(67)と基部側筒(6)との間に隙間があるため、基部側筒(6)内の穀粒が第1螺旋軸(11)の下方に溜まっても、スムーズに搬送されるので、基部側筒(6)内に穀粒が堆積することを防止できる。
そして、基部側筒(6)の搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)と先端側筒(7)の伸縮螺旋(15)の螺旋体支持部材(18)との間にワンウェイクラッチ(60)を設けることで、第1駆動源(55)からの動力を搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)から伸縮螺旋(15)の第2螺旋軸(16)への一方向にのみ伝達でき、第2駆動源(62)により第2螺旋軸(16)を駆動しても、この第2螺旋軸(16)の回転が第1螺旋軸(11)側へ伝わらないので、第1駆動源(55)側の伝動機構の故障を防止することができる。
更に、請求項3記載の発明によれば、上記請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、先端側筒(7)の伸縮螺旋(15)のみ独立して排出駆動が可能な第2駆動源(62)にバッテリー(80)を一体化することで、電圧の降下を防止できると共に、電気的な配索が不要であるため、排出オーガ(8)の構成が簡素となり、コンパクトな設計が可能となる。
更に、請求項4記載の発明によれば、上記請求項3記載の発明の効果に加えて、第2駆動源(62)のバッテリー(80)の電力が不足した場合に、第1駆動源(55)のバッテリーから第2駆動源(62)に電力を供給することにより、エネルギーの有効利用が図れる。
本発明の実施形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図である。 図1のコンバインの平面図である。 図1のコンバインの排出オーガの中間状態の側面図である。 図1のコンバインの排出オーガの最伸状態の側面図(図4(a))と最縮状態の側面図(図4(b))である。 図1のコンバインの排出オーガの横オーガの詳細図である。 図1のコンバインの横オーガ伸縮螺旋の螺旋単体の斜視図である。 図1のコンバインの排出オーガの動力の伝動系統図である。 図1のコンバインの排出オーガの横オーガの内部詳細図である。 図8(a)のA2−A2線矢視図(簡略図)である。 図1のコンバインの排出オーガの排出口付近の図である。 図1のコンバインの制御装置(排出オーガ関係)のブロック図である。 本発明の他の実施形態のコンバインの平面図である。 図12のコンバインの右側面図(刈取装置下降時)である。 図12のコンバインの右側面図(刈取装置上昇時)である。 図12のコンバインの一部拡大図である。 図12のコンバインの制御装置(刈取、走行関係)のブロック図である。 図12のコンバインの制御装置による操作席の昇降制御のフローである。
本発明の実施の形態について以下図面と共に説明する。図1は本実施形態のコンバインの左側面図であり、図2は図1のコンバインの平面図である。なお、本実施の形態ではコンバインの前進方向に向かって前側と後側をそれぞれ前、後といい、左側と右側をそれぞれ左、右ということにする。
コンバインは、車体フレーム2の下部にゴムなどの可撓性材料を素材として無端帯状に成型した左右一対のクローラ1を持ち、乾田はもちろんのこと、湿田においてもクローラ1が若干沈下するだけで自由に走行できる構成の走行装置を備えている。
そして、車体フレーム2の前部には刈取装置34及び供給搬送装置49を搭載し、車体フレーム2の上部には第1駆動源であるエンジン55(図7)ならびにグレンタンク3、脱穀装置37、操作席40を備えている。操作席40においてオペレータが操縦、操作して圃場に植立する穀稈を刈取装置34によって刈り取り、刈り取った穀稈を供給搬送装置49で搬送した後、脱穀装置37で脱穀し、脱穀後の穀粒をグレンタンク3に収容して、グレンタンク3の底部に設けた底部螺旋10(図7)によって穀粒を後方へ排出して排出オーガ8によりコンバインの外部へ搬送する。排出オーガ8は、底部螺旋10の後端部に連接されて上方へ搬送する縦オーガ(立設オーガ)4および縦オーガ4に連接され、横方向へ穀粒を搬送する横オーガ(横設オーガ)5などからなる。横オーガ5の先端には穀粒の排出口9が設けられている。排出オーガ8は横オーガ5が伸縮自在な伸縮オーガである。
図3には、図1のコンバインの排出オーガの中間状態の側面図を示し、図4には、図1のコンバインの排出オーガの最伸状態の側面図(図4(a))と最縮状態の側面図(図4(b))を示す。
そして、排出オーガ8の横オーガ5(図3)は、縦オーガ4の上部に上下方向へ昇降自在に接続する基部側の固定搬送筒6と、固定搬送筒6に接続する先端側の移動搬送筒7とからなり、以下、その構成を具体的に説明する。
まず、固定搬送筒6は、図3に示すように、基部を縦オーガ4の上部に連結し、先端部を外方に延長して設け、その筒内には、始端部を縦オーガ4の縦オーガ螺旋13(図7)に接続した横オーガ螺旋14(図5、図7)を内装して、縦オーガ螺旋13から受け継いだ穀粒を搬送する。また、横オーガ螺旋14と縦オーガ螺旋13との接続部には中間螺旋36(図7)が設けられている。
そして、移動搬送筒7は、図3に示すように、先端部に穀粒の排出口9を開口して設け、基部側を前記固定搬送筒6の先端側から挿入嵌合して摺動自由に連結し、その筒内には、始端部を前記横オーガ螺旋14に接続した横オーガ伸縮螺旋15を内装しており、横オーガ螺旋14から受け継いだ穀粒を排出する。
図4には、固定搬送筒6と移動搬送筒7の先端部の位置が種々変化する様子を示している。圃場との配置関係で横オーガ5の移動搬送筒7の先端部の位置は、図3に示すように、伸縮駆動装置23内の伸縮制御モータ24で回転する螺旋軸25の螺旋溝が移動搬送筒7の基部に取り付けられた移動装置26に係合することで、移動搬送筒7を伸縮移動させ、伸縮量を調整する。
このとき、伸縮駆動装置23の基部と先端にそれぞれ取り付けられた各リミットスイッチ(伸張リミットスイッチS1、短縮リミットスイッチS2)がスイッチ感知板を兼ねる移動装置26に接触すると伸縮制御モータ24が停止して、それぞれ図4(a)に示すオーガ最伸状態と図4(b)に示すオーガ最縮状態に移動搬送筒7が停止する。なお、前記伸縮制御モータ24を作動させる伸縮スイッチ(図示省略)は、操作席40近傍に配置している。
図5には、横オーガ5の詳細図を示す。図5(a)及び(b)には、図3及び図4に示した伸縮駆動装置23を省略した場合の横オーガ5の内部側面図を示し、図5(c)には、移動搬送筒7の内部側面拡大図(一部断面図)を示し、図5(d)には、排出口9付近の正面図を示している。なお、図5(a)には横オーガ伸縮螺旋15の螺旋単体間の距離が最長の場合を示し、図5(b)には横オーガ伸縮螺旋15の螺旋単体間の距離が最短の場合を示している。また、図6には横オーガ5の移動搬送筒7内の横オーガ伸縮螺旋15の螺旋の斜視図を示す。
横オーガ5の固定搬送筒6内の横オーガ螺旋14は、螺旋軸(第1螺旋軸)11の外周に溶接され螺旋間の間隔が固定されているが、移動搬送筒7の横オーガ伸縮螺旋15は螺旋間の間隔が変更できる構成である。図5に示すように移動搬送筒7内において、先端部を排出口9の上方位置に軸受して後部を固定搬送筒6側に延長して横オーガ螺旋14の螺旋軸11内に摺動自由に挿入した伸縮螺旋15の螺旋軸(第2螺旋軸)16を軸架して設け、この螺旋軸16に多数の螺旋単体17を摺動自由に嵌合して相互の間隔を調節できるように構成している。
そして、螺旋単体17は、螺旋軸16に摺動自由に嵌合する外周部が円筒状の軸受ボス(螺旋体支持部材)18の外周面に固定された平板状のスペーサ19と該スペーサ19の両端部と軸受けボス18に支持固定されたスパイラル形状の螺旋体20から構成されている。螺旋体20は軸受けボス18と一体である。そして、スペーサ19の両端はフック状になっており、互いに隣接するスペーサ19のフック19a同士が係合可能になっている。
そして、軸受けボス18の長さL1は図6(a)に示すように、スペーサ19の長さL2の約半分であり、またスペーサ19の幅は軸受けボス18の半径より小さいので、螺旋単体17は図6(b)に示すように、螺旋体20を隣接の螺旋体20に最も接近したとき、隣接の軸受けボス18との間に間隔ができないように近接させることができる。そして、図6(a)に示すように隣接する軸受けボス18同士の間隔が最も離れたときには、隣接するスペーサ19のフック19a同士が係合し、隣接する螺旋体20同士を係止して離脱を防止するために螺旋単体17が最も離れても螺旋体20同士は繋がっている。
このように螺旋単体17は、六角軸にした螺旋軸16に対して、回転方向へは規制され、軸方向には摺動自由の状態にして嵌合され、複数によって一連の横オーガ伸縮螺旋15を構成している。
図7には、本実施形態のコンバインの排出オーガ8の排出動力の伝動系統図を示す。
エンジン55からの動力が変速装置58を介してグレンタンク3の螺旋駆動軸59から底部螺旋10に伝達され、更に縦オーガ4の縦オーガ螺旋13の駆動軸12、該駆動軸12と横オーガ螺旋14の螺旋軸11とを接続する中間螺旋36の中間螺旋軸39、横オーガ螺旋14の螺旋軸11、横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16の順に伝達されることで、グレンタンク3内の穀粒が排出口9から排出される。
従来の伸縮する排出オーガでは、横オーガを延ばした状態で穀粒の排出を行い、途中で排出を停止した場合に、自動収納ボタンを押したり、手動により縮める操作を行ったりすると、横オーガの伸縮構成部材に穀粒や籾が挟まって詰まったり、圧縮されたりすることで、穀粒や籾の損傷、横オーガの螺旋の係合が外れるなどの問題があり、穀粒の排出作業の効率が良くないなどの問題があった。
また、排出口近くの螺旋を排出口側から駆動する場合でも、排出口近傍の穀粒は排出されるものの、横オーガの伸縮時における伸縮構成部材に穀粒や籾が挟まるという上記不具合には対応できない。
そこで、本実施形態のコンバインによれば、横オーガ螺旋14の螺旋軸11と横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16との間に、エンジン55からの動力を横オーガ螺旋14の螺旋軸11から横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16への一方向にのみ伝達するワンウェイクラッチ60を設け、更に、横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16のみ独立して駆動するモータ62(第2駆動源)を設けたことを特徴としている。モータ62は横オーガ5の先端の排出口9に設けることで、容易且つ簡便に横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16のみ独立して駆動できる。
本構成を採用することにより、穀粒や籾の排出途中で排出作業を停止したとき、すなわちグレンタンク3内に穀粒や籾が残っている状態でも、排出側の横オーガ伸縮螺旋15のみをモータ62によって回転駆動させて移動搬送筒7内の穀粒や籾を排出した後、移動搬送筒7を縮めることで、移動搬送筒7や固定搬送筒6、横オーガ螺旋14や横オーガ伸縮螺旋15、横オーガ螺旋14の螺旋軸11や横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16などの伸縮構成部材に穀粒や籾が挟まって詰まったり、圧縮されたり、また排出口9からの穀粒や籾のこぼれ、穀粒や籾の損傷、横オーガ伸縮螺旋15の螺旋体20の係合が外れることなどを防止できる。したがって、穀粒の排出作業の効率が向上する。
図8及び図9には、図1のコンバインの排出オーガ8の横オーガ5の内部詳細図を示し、図10には図1のコンバインの排出オーガ8の排出口9付近の図を示す。
図8(a)は、横オーガ5の内部側面図(一部断面図)を示し、図8(b)は、図8(a)のA1−A1線矢視図を示し、図9は図8(a)のA2−A2線矢視図(簡略図)を示す。また、図10(a)は、移動搬送筒7の内部側面図(一部断面図)を示しており、図10(b)は、図10(a)の矢印B方向から見た場合の図(モータ62は省略)を示している。
図9に示すように、固定搬送筒6の横オーガ螺旋14の螺旋軸11は、ベアリング65(図9では図示省略)を介してベアリング支持部材67によって固定搬送筒6内に上方から吊り下げて支持されている。ベアリング支持部材67は螺旋軸11のベアリング65の外周を取り囲み、上端部が固定搬送筒6の内壁上部に固着し、下端部と固定搬送筒6の内壁下部との間に隙間を有して、上方から横オーガ螺旋14の螺旋軸11を支持している。横オーガ螺旋14の螺旋軸11は、上端部が固定搬送筒6の内壁上部に固着したベアリング支持部材67によって周囲を取り囲んで支持されることで、支持構造が強固且つ簡素となる。一方、図9に示すように、螺旋軸11の下方であって固定搬送筒6の内壁下部にはベアリング支持部材67がなく隙間があるため、固定搬送筒6内の穀粒イが螺旋軸11の下方に溜まっても、スムーズに搬送されるので、固定搬送筒6内に穀粒イが堆積することを防止できる。
そして、横オーガ螺旋14の螺旋軸11の外周部と横オーガ伸縮螺旋15の螺旋体20の軸受けボス18の内周部との間にワンウェイクラッチ60(図8に斜線で示す)が設けられている。横オーガ螺旋14の螺旋軸11と横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16との間にワンウェイクラッチ60を設けることで、エンジン55からの動力を横オーガ螺旋14の螺旋軸11から横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16への一方向にのみ伝達できる。
従来の伸縮する排出オーガでは、基部側の固定搬送筒の搬送螺旋の螺旋軸と先端側の移動搬送筒の伸縮螺旋の伝動軸は共に六角形状であり、基部側の螺旋軸が回動すると、先端側の伝動軸も一体的に駆動される構成であった。
しかし、本構成によれば、図8(b)に示すように、排出オーガ先端側の横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16は六角形状であるが、基部側の横オーガ螺旋14の螺旋軸11を、横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16の六角形の外接円よりも径の大きい円筒状に形成することで、両回転軸が別々に回転可能となる。
そして、基部側の横オーガ螺旋14の螺旋軸11がエンジン55からの動力により回転すると、ワンウェイクラッチ60を介して螺旋軸16が回転駆動され、横オーガ伸縮螺旋15の螺旋体20及び螺旋軸16が回転する。
一方、モータ62によって先端側の横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16が回転すると、移動搬送筒7内の穀粒は排出口9から外部に排出されるが、ワンウェイクラッチ60が空転するため螺旋軸16から固定搬送筒6内の横オーガ螺旋14の螺旋軸11には動力が伝達されない。したがって、固定搬送筒6内の穀粒は排出されず、溜まったままの状態を保つ。また、第1駆動源であるエンジン55側の故障を防止できる。
図10に示すように、移動搬送筒7の横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16内に駆動軸70が挿入し、駆動軸70とモータ62のモータ軸62aはカップリング73によりベアリング75を介して連結している。
本構成を採用することにより、横オーガ螺旋14の螺旋軸11の外周部と横オーガ伸縮螺旋15の螺旋体20の軸受けボス18の内周部との間にワンウェイクラッチ60を設けることで、簡素な構成となり、またモータ62のモータ軸62aと横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16をベアリング75を介してカップリング73によって連結することで、排出側の横オーガ伸縮螺旋15のみ回転駆動が可能となる。
そして、横オーガ伸縮螺旋15のみ回転駆動させて移動搬送筒7内の穀粒や籾を排出した後、移動搬送筒7を縮めることで、移動搬送筒7や固定搬送筒6、横オーガ螺旋14や横オーガ伸縮螺旋15、横オーガ螺旋14の螺旋軸11や横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16などの伸縮構成部材に穀粒や籾が挟まって詰まったり、圧縮されたり、また排出口9からの穀粒や籾のこぼれ、穀粒や籾の損傷、横オーガ伸縮螺旋15の螺旋体20の係合が外れることなどを防止できる。したがって、穀粒の排出作業の効率が向上する。
また、移動搬送筒7の横オーガ伸縮螺旋15のモータ62にバッテリー80(図10)を一体化させると、電圧の降下を防止できると共に、電気的な配索が不要であるため、排出オーガ8の構成が簡素となり、コンパクトな設計が可能となる。
そして、移動搬送筒7の横オーガ伸縮螺旋15のモータ62側のバッテリー80の電力が不足した場合には、コンバインのエンジン55側のバッテリー(図示省略)から電力を供給しても良い。横オーガ伸縮螺旋15のモータ62側のバッテリー80の電力が不足した場合に、エンジン55側のバッテリーからモータ62に電力を供給することにより、エネルギーの有効利用が図れる。
図11には、図1のコンバインの制御装置のブロック図(排出オーガ関係)を示す。
コンバインの操作席40の側方には、排出オーガ8の操作用のスイッチ(図示省略)が配置されている。グレンタンク3の螺旋駆動軸59、縦オーガ螺旋13の駆動軸12、中間螺旋36の中間螺旋軸39、横オーガ螺旋14の螺旋軸11、横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16などの排出オーガ8の螺旋の駆動変速スイッチ107、横オーガ7を上昇させるためのオーガ上げスイッチ109、横オーガ7を下降させるためのオーガ下げスイッチ111、横オーガ7を右側に旋回させるためのオーガ右旋回スイッチ113、横オーガ7を左側に旋回させるためのオーガ左旋回スイッチ115、緊急時に排出オーガ8の旋回を停止させるための緊急停止スイッチ119、エンジン55始動用のキースイッチ121、グレンタンク3内の穀粒を排出するため、グレンタンク3の底部螺旋10、縦オーガ4の駆動軸12、中間螺旋軸39、横オーガ螺旋14の螺旋軸11、横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16を駆動させる排出スイッチ123などそれぞれのスイッチの操作情報が制御装置(CPU)100に入力される。説明は省略するが、縦オーガ4は左右に旋回可能な構成であり、図示しない旋回モータにより縦オーガ4の外周部に設けられた駆動ギヤを介して縦オーガ4の旋回を行う。
また、移動搬送筒7の伸縮量を検出するオーガ伸縮量センサ101、グレンタンク3内の穀粒の量を検出する穀粒センサ103、横オーガ7の左右旋回位置を検出するオーガポジションセンサ105などから各センサの電気信号が制御装置100に入力される。
そして、制御装置100からは入力信号を演算処理した結果を横オーガ伸縮螺旋15の螺旋軸16のみ独立して駆動するモータ62、横オーガ7を旋回させるためのオーガ旋回モータ125、操作席40のモニタ127、横オーガ7を上昇させるためのオーガ上昇ソレノイド129、横オーガ7を下降させるためのオーガ下降ソレノイド131などに出力する。なお、横オーガ7の基部と縦オーガ4の上部との間にはオーガ昇降シリンダ(図示省略)が連結し、オーガ上昇ソレノイド129及びオーガ下降ソレノイド131によってオーガ昇降シリンダが伸縮作動することで、横オーガ7は縦オーガ4上部の中間螺旋軸39を支点として上下方向に回動する。
そして、移動搬送筒7の横オーガ伸縮螺旋15のモータ62側のバッテリー80の電力とコンバインのエンジン55側のバッテリーの電力をモニタ127に表示し、残電力が少なくなったときは絵、図表、文字、数字、明るさなど、視認により警告する構成としてもよい。また、ブザーなどの音声による警告を併用してもよい。
モータ62側のバッテリー80とエンジン55側のバッテリーの残電力が少なくなると警告により操作席40のオペレータが認識できるため、一種の安全装置として機能する。したがって、これらのバッテリーの電力がなくなって、突然、排出オーガ8の排出作業の駆動が停止することを防止できる。
また、穀粒の通常の排出時に横オーガ伸縮螺旋15のモータ62により発電し、モータ62側のバッテリー80に蓄電可能な構成にすると、モータ62による発電(蓄電)とバッテリー80からモータ62への電力供給が可能となる。
したがって、本構成により、モータ62のバッテリー80に常時充電できるため、非常時でもバッテリー80の充電不足で排出作業の駆動が停止することを防止できる。
そして、横オーガ伸縮螺旋15のモータ62として電磁式のブレーキ(図示省略)を内蔵したモータを用い、このモータ62の停止時にブレーキを作動させることで瞬時に排出作業の駆動が停止する構成にすると、非常時や緊急時に移動搬送筒7の横オーガ伸縮螺旋15の排出作業を停止でき、安全である。
また、横オーガ伸縮螺旋15のモータ62によってバッテリー80の容量を超える電力が発電された場合は、コンバインのエンジン55側のバッテリーに蓄電する構成にすると、エネルギーの有効利用が図れる。
図12には、本発明の他の実施形態のコンバインの平面図を示し、図13には、図12のコンバインの右側面図(刈取装置下降時)を示し、図14には、図12のコンバインの右側面図(刈取装置上昇時)を示し(操作席昇降シリンダ94の図示は省略)、図15には、図12のコンバインの一部拡大図を示す。更に、図16には、図12のコンバインの制御装置(刈取、走行関係)のブロック図を示す。
なお、図12〜図14では伸縮駆動装置23やモータ62などの横オーガ5の構成部材を一部省略している。
刈取装置34は、立毛する穀稈を左右に分草する分草具43,43…、分草後の穀稈を引き起す4条分の穀稈引起し装置48…、引起し後の穀稈を刈り取るバリカン式の刈刃装置46、刈取後の穀稈を掻込搬送する掻込搬送装置(図示省略)、掻込搬送後の穀稈を引き継いで揚上搬送し後方の脱穀装置37に搬送供給する供給搬送装置49(図1)、図示しない株元側供給チェン、穂先側ラグ付き供給チェン53(図1)等からなり、車体フレーム2に対して上下に昇降可能で前後方向に沿わせて設けた刈取縦フレーム47及び該刈取縦フレーム47の先端に左右横方向に沿わせて設けた刈取横フレーム56に装備している。
刈取縦フレーム47の基部(上部)にはエンジン動力を刈取装置34の駆動部に伝達するための伝動軸(図示省略)があり、その周りに回転自在に取付けた横伝動筒を中心に図示しない刈取昇降シリンダの伸縮作用により刈取装置34全体を昇降して、圃場に植生する穀稈を所定の高さで刈取りができる構成としている。図示しない刈取装置昇降スイッチを入り切りすると刈取装置昇降スイッチに設けたスイッチセンサから電気信号が制御装置100に入力される。そして、制御装置100からは、刈取昇降シリンダを伸縮作動させるための刈取部昇降ソレノイド134(図16)に出力する。
そして、本実施形態のコンバインは、刈取装置34だけではなく、操作席40も昇降可能な構成である。コンバインの作業状態に応じて操作席40が昇降することで、コンバインの刈取作業中に、分草具43の視認性を向上させることができる。すなわち、分草具43によって適切に穀稈が分草されているか否かを確認できる。
図13に示すように、操作席40のフロアステップ90とサブステップフレーム92との間に操作席昇降シリンダ(油圧ジャッキなどでもよい)94を設けると、操作席昇降シリンダ94の伸縮により、フロアステップ90の前端部(操作席40の前方パネル95の下端部でもよい)を支点Tとしてフロアステップ90と一体の操作席40が回動し、操作席40の後部が上下動する。なお、操作席40のフロアステップ90の下方にモータ(図示省略)を設けて、モータのモータ軸が正方向又は逆方向に回転することで、モータ軸の上部に連結したフロアステップ90が上下動し、操作席40が昇降する構成でも良い。
なお、サブステップフレーム92は車体フレーム2に固定されており、操作席昇降シリンダ94の伸縮によってサブステップフレーム92上面とフロアステップ92の底面との間隔が拡がったり、狭まったりする。サブステップフレーム92内には変速装置58などの油圧装置が収納されているため、サブステップフレーム92までもが昇降する構成の場合、昇降装置全体が大掛かりになって構成が複雑化する。しかし、サブステップフレーム92を車体フレーム2に固定することで、フロアステップ90のみ上下動させるだけでよく、操作席40の昇降の構成が簡素になる。また、経済的でもある。
そして、操作席40全体が水平に昇降する構成の場合は昇降シリンダが複数必要になったり、又は昇降シリンダの他に昇降装置が必要になったりするが、操作席40の前部を支点として操作席40が上下に回動する構成とすれば、昇降シリンダの数も少なくてすみ(本実施例の場合は一つ)、操作席40の昇降の構成が簡素になる。
そして、操作席40が前傾姿勢を取るため、分草具43の先端部(前部)がよく見える。したがって、オペレータが前方下部をのぞき込まなくても分草具43の視認性が確保され、コンバインの作業走行時の操作性も向上する。
そして、操作席40が刈取装置34の下降時に上昇作動するように制御装置100によって操作席昇降シリンダ94を伸張させると、操作席40の昇降の誤操作を防止できるため、安全性が向上する。刈取装置34の高さを検出する刈取昇降センサ132を刈取縦フレーム47の基部(支持部)に設ける。刈取昇降センサ132からの電気信号は制御装置100に入力され、制御装置100から操作席昇降シリンダ94を伸縮作動させるための操作席昇降ソレノイド135に出力する。
刈取装置34の上昇時は、コンバインの旋回時などであり、作業走行時ではないため、操作席40が上昇すると機体の重心が高くなってバランスを取りにくくなるが、刈取装置34の下降時にのみ操作席40を上昇作動させることで、コンバインの安定した走行が可能となり、安全である。
また、操作席昇降シリンダ94の作動用のスイッチ(図示省略)を設けた場合に、刈取装置34の上昇時でもスイッチの誤操作によって操作席40を上昇させてしまうことが考えられるが、そのような誤操作を防止でき、安全性が向上する。
そして、操作席40と刈取装置34とが干渉しないように、刈取装置34の上昇時に操作席40の前方パネル95と刈取装置34の後部とが接触しない範囲で操作席40が回動するように操作席昇降シリンダ94の伸張度合いを調節すれば、操作席40の前方パネル95や刈取装置34の破損を防止でき、安全である。
また、刈取装置34が一定高さ(一定値)以上に上昇した場合に、操作席40を下降させて元の位置(最下位置)に戻すように制御装置100によって操作席昇降シリンダ94を短縮作動させることで、刈取装置34と操作席40の前方パネル95との干渉を防止できる。
更に、操作席40の上昇時には、操作席40が上昇中であること又は上昇位置にあることを視認できるようにモニタ127に表示すると、コンバインの操作性が向上する。例えば、操作席40の高さを検出するセンサ又は操作席昇降シリンダ94の伸縮度合いを検出するセンサなどにより、操作席40の最下位置からの上昇高さが分かるように絵、図表、文字、数字、明るさなどでモニタ127に表示するとよい。
そして、コンバインの刈取装置34や脱穀装置37の入り切りを行う脱穀クラッチ(図示省略)が入りの時には操作席40が上昇して、脱穀クラッチが切りの時には操作席40が下降するように、制御装置100によって操作席昇降シリンダ94を作動させることで、操作席40の昇降の誤操作を防止でき、安全性が向上する。
脱穀クラッチの入り切りは脱穀クラッチレバー(図示省略)の操作により行う。そして、脱穀クラッチレバーの基部に脱穀クラッチセンサ150を設ける。脱穀クラッチセンサ150からの電気信号は制御装置100に入力され、制御装置100から操作席昇降シリンダ94を作動させるための操作席昇降ソレノイド135に出力する。
操作席昇降シリンダ94の作動用のスイッチ(図示省略)を設けた場合に、脱穀クラッチの切り時でもスイッチの誤操作によって操作席40を上昇させてしまうことが考えられるが、そのような誤操作を防止でき、安全性が向上する。
また、本実施形態のコンバインは副変速レバー140を前後方向に操作することで、低速から高速にかけて複数段階に変速可能である。そして、副変速レバー140の操作位置が比較的高速の位置以外の位置で操作席40が上昇するように制御装置100によって操作席昇降シリンダ94を伸張作動させると良い。例えば、低速、中速、高速の3段階のモードに変速可能な場合、副変速レバー140が高速位置以外の低速位置や中速位置で操作席40が上昇するように制御装置100によって操作席昇降シリンダ94を伸張作動させる。
副変速レバー140の操作位置は、副変速レバー140の基部に設けた副変速レバーセンサ142によって検出される。副変速レバーセンサ142からの電気信号は制御装置100に入力されて、制御装置100からは、操作席昇降シリンダ94を伸縮作動させるための操作席昇降ソレノイド135に出力する。
コンバインの路上走行時などの高速走行時には、作業走行よりも速度が速いため、操作席40が上昇すると機体の重心位置が高くなってバランスを取りにくくなる。
しかし、本構成により、副変速レバー140の操作位置が高速位置の時は操作席40は上昇せず下降したままの状態又は上昇位置から下降するように制御装置100によって操作席昇降シリンダ94を短縮作動させることで、安定した走行が可能となり、安全である。また、操作席昇降シリンダ94の作動用のスイッチ(図示省略)を設けた場合に、副変速レバー140の操作位置が高速位置でもスイッチの誤操作によって操作席40を上昇させてしまうことが考えられるが、そのような誤操作を防止でき、安全性が向上する。
また、コンバインは主変速レバー144をクランク状のレバー溝144aに沿って前後方向に操作することで、前進走行速と後進走行速に変速可能である。主変速レバー144を前進走行速位置から後方に操作して前進走行速位置と後進走行速位置の中間にある中立位置で左右方向に移動させ、更に後方に操作することで後進走行速まで移動可能である。
そして、主変速レバー144の操作位置が後進走行速位置にあるコンバインの後進時は操作席40が下降したままの状態又は上昇位置から下降するように制御装置100によって操作席昇降シリンダ94を短縮作動させると良い。主変速レバー144の操作位置はセンサなどを設けることで検出できる。例えば、図15に示すように、主変速レバー144が後進走行速位置にあることを検出する後進位置センサ146を主変速レバー144の基部に接触するように設け、主変速レバー144が中立位置から後進走行側のレバー溝144aに操作される際に、この主変速レバー144の左右方向の傾動を検出する構成とする。
後進位置センサ146からの電気信号が制御装置100に入力されると、制御装置100からは、操作席昇降シリンダ94を伸縮作動させるための操作席昇降ソレノイド135に出力する。
コンバインの後進時は分草具43の視認性を確保する必要はなく、かえって操作席40が上昇しているとバランスを取りにくくなる。したがって、コンバインの後進時は操作席40を下降させた方が、安全性が向上する。
図17には、図12〜図15のコンバインの制御装置による操作席の昇降制御の一例(フロー)を示す。
操作席40の操作席昇降シリンダ94が短縮している操作席40の下降時において、制御装置100によって副変速レバー140の操作位置が判断される。この例では、副変速レバー140の操作位置が走行速位置、中立位置、標準速位置、倒伏速位置の4つのモードの場合を示し、この順に高速から低速となる。走行速位置とは路上走行時に使用するモードで、比較的高速となる。標準速位置とは刈り取り作業時の標準速度のモードであり、倒伏速位置とは圃場に植立する穀稈が倒れている場合の比較的低速のモードである。
副変速レバー140の操作位置が走行速位置又は中立位置の場合はフローをリターンする。一方、副変速レバー140の操作位置が標準速位置又は倒伏速位置の場合は脱穀クラッチレバーの入り切りが判断される。脱穀クラッチレバーが切りの場合はフローをリターンする。一方、脱穀クラッチレバーが入りの場合は主変速レバー144の操作位置が判断される。
そして、主変速レバー144の操作位置が後進速位置の場合はフローをリターンする。一方、主変速レバー144の操作位置が前進速位置の場合は刈取装置34が一定値以上(一定の高さ以上)上昇しているかどうか判断される。刈取装置34が一定値以上上昇している場合はフローをリターンする。一方、刈取装置34が一定値以上上昇していない場合(一定値未満)は制御装置100によって操作席40の操作席昇降シリンダ94を伸張作動させることで、操作席40が上昇する。操作席40が上昇したことは、絵、図表、文字、数字、明るさなどでモニタ127に表示される。そして、刈取装置34が一定値以上上昇するまで、操作席40が上昇する。
このように、副変速レバー140の操作位置が標準速位置又は倒伏速位置の場合、且つ脱穀クラッチレバーが入りの場合、且つ主変速レバー144の操作位置が前進速位置の場合は刈取装置34が一定値以上(一定の高さ以上)上昇するまで操作席40が上昇する。そして、副変速レバー140の操作位置が走行速位置又は中立位置の場合、脱穀クラッチレバーが切りの場合、主変速レバー144の操作位置が後進速位置の場合のいずれかの場合は、刈取装置34の上昇に関わらず、操作席40が下降した状態(最下位置)を保つ。
したがって、副変速レバー140や主変速レバー144の操作位置、脱穀クラッチレバーの入り切り状態に応じて、分草具43の視認性を確保する必要がある作業走行時にのみ操作席40を上昇させることで、作業性が向上する。一方、分草具43の視認性を確保する必要のない路上走行時や後進時などに、操作席40を上昇させるとバランスを取りにくくなるが、このような場合は操作席40が下降した状態であるので、安全性が向上する。
本発明のコンバインは、複数条植えの乗用型のコンバインに利用可能性がある。
1 クローラ 2 車体フレーム
3 グレンタンク 4 縦オーガ
5 横オーガ 6 固定搬送筒(基部側筒)
7 移動搬送筒(先端側筒) 8 排出オーガ
9 排出口 10 底部螺旋
11 螺旋軸(第1螺旋軸) 12 駆動軸
13 縦オーガ螺旋 14 横オーガ螺旋
15 伸縮螺旋 16 伸縮螺旋の螺旋軸(第2螺旋軸)
17 螺旋部材(螺旋単体) 18 軸受ボス
19 スペーサ 20 螺旋体
23 伸縮駆動装置 24 伸縮制御モータ
25 螺旋軸 26 移動装置
27 昇降油圧シリンダ 34 刈取装置
36 中間螺旋 37 脱穀装置
39 中間螺旋軸 40 操作席
43 分草具 46 刈刃装置
47 刈取縦フレーム 48 穀稈引起し装置
49 供給搬送装置 53 供給チェン
55 エンジン 56 刈取横フレーム
58 変速装置 59 螺旋駆動軸
60 ワンウェイクラッチ 62 モータ
65 ベアリング 67 ベアリング支持部材
70 駆動軸 73 カップリング
75 ベアリング 80 モータ側バッテリー
90 フロアステップ 92 サブステップフレーム
94 操作席昇降シリンダ 95 前方パネル
100 制御装置(CPU) 101 オーガ伸縮量センサ
103 穀粒センサ 105 オーガポジションセンサ
107 排出オーガ螺旋の駆動変速スイッチ
109 オーガ上げスイッチ
111 オーガ下げスイッチ
113 オーガ右旋回スイッチ115 オーガ左旋回スイッチ
119 緊急停止スイッチ
121 キースイッチ 123 排出スイッチ
125 オーガ旋回モータ 127 モニタ
129 オーガ上昇ソレノイド
131 オーガ下降ソレノイド
132 刈取昇降センサ 134 刈取部昇降ソレノイド
135 操作席昇降ソレノイド
140 副変速レバー 142 副変速レバーセンサ
144 主変速レバー 144a レバー溝
146 後進位置センサ 150 脱穀クラッチセンサ
S1 伸張リミットスイッチ S2 短縮リミットスイッチ

Claims (4)

  1. 脱穀された穀粒を一時貯留するグレンタンク(3)と、グレンタンク(3)内の穀粒を上方に搬送する立設オーガ(4)と該立設オーガ(4)に連接して立設オーガ(4)から搬送される穀粒を搬送して外部に排出する横設オーガ(5)からなる排出オーガ(8)とを備えたコンバインにおいて、
    前記横設オーガ(5)は、内部に搬送螺旋(14)及び該搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)を設けた基部側筒(6)と、該基部側筒(6)に対して伸縮移動自在であって、内部に伸縮自在な伸縮螺旋(15)及び該伸縮螺旋(15)の第2螺旋軸(16)を設けると共に先端部に穀粒の排出口(9)を設けた先端側筒(7)と、該先端側筒(7)を伸縮移動させるための駆動装置(23)とを備え、
    前記搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)を駆動する第1駆動源(55)と、
    前記搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)と前記伸縮螺旋(15)の第2螺旋軸(16)との間に設けられ、前記第1駆動源(55)の動力を搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)から伸縮螺旋(15)の第2螺旋軸(16)に伝達するワンウェイクラッチ(60)と、
    前記伸縮螺旋(15)の第2螺旋軸(16)を独立して駆動する第2駆動源(62)と
    を設けたことを特徴とするコンバイン。
  2. 前記搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)を支持するベアリング(65)と、
    該ベアリング(65)の外周を取り囲み、上端部が基部側筒(6)の上部に固着し、下端部と基部側筒(6)の下部との間に隙間を有して、第1螺旋軸(11)を上方から支持するベアリング支持部材(67)と、
    前記伸縮螺旋(15)の第2螺旋軸(16)の外周に設けられ、該第2螺旋軸(16)と共に回転し、伸縮螺旋(15)の螺旋体(20)と一体の螺旋体支持部材(18)とを設け、
    前記ワンウェイクラッチ(60)は、前記搬送螺旋(14)の第1螺旋軸(11)の外周部と前記伸縮螺旋(15)の螺旋体支持部材(18)の内周部との間に設けたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
  3. 前記第2駆動源(62)に電力を供給するためのバッテリー(80)を第2駆動源(62)と一体に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンバイン。
  4. 前記第2駆動源(62)と一体のバッテリー(80)とは別に、前記第2駆動源(62)に電力を供給するバッテリーを前記第1駆動源(55)側に設けたことを特徴とする請求項3記載のコンバイン。
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CN113650235A (zh) * 2021-08-25 2021-11-16 任二群 一种注塑机供料器

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