以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。実施例1は、8系統の10G−SDI信号にて構成されたフル解像度SHV信号を、10系統の光信号を扱う10GbE規格または1系統の光信号を扱う100GbE規格に対応した光モジュールを用いて送受信する例である。実施例2は、64系統のHD−SDI信号にて構成されたフル解像度SHV信号を、10系統の光信号を扱う10GbE規格または1系統の光信号を扱う100GbE規格に対応した光モジュールを用いて送受信する例である。実施例3は、32系統のHD−SDI信号にて構成されたSHV映像の信号を、6系統の光信号を扱う10GbE規格に対応した光モジュールを用いて送受信する例である。
本発明は、10G−SDI信号、HD−SDI信号等の映像信号から、この映像信号に同期したクロックで動作するフレームを生成し、フレームに対し、光モジュールにて波長多重される光信号に対応した系統の信号毎に8B/10B符号化を行い、10GbE規格または100GbE規格と同一の伝送速度の光信号にて、映像信号を伝送することを特徴とする。8B/10B符号化により、従来の64B/66B符号化に比べ、連続した同符号の数が少なくなる。また、10GbE規格または100GbE規格と同一の伝送速度の光信号にて映像信号が伝送されるから、信号劣化を防ぐことができる。したがって、映像信号を安定的に伝送することができる。また、10GbE規格または100GbE規格に対応した光モジュールをそのまま用いることができるから、送信機または/及び受信機の小型化及び低廉化を実現することができる。
まず、実施例1について説明する。実施例1は、前述したとおり、8系統の10G−SDI信号にて構成されたフル解像度SHV信号を、10系統の光信号を扱う10GbE規格または1系統の光信号を扱う100GbE規格に対応した光モジュールを用いて送受信する例である。8系統の10G−SDI信号にて構成されたフル解像度SHV信号は、解像度7,680×4,320画素、RGB=4:4:4、量子化ビット数12で表現したフレーム周波数60Hzまたは60/1.001Hzの順次走査信号である。
〔送信機/実施例1〕
実施例1の送信機について説明する。図1は、実施例1の送信機の構成を示すブロック図である。この送信機1は、マッピング回路2、チャネルコーディング回路3、光電変換/波長多重部4及びクロック生成回路5を備えている。
送信機1は、1系統あたり10.692Gbpsの伝送速度を有する8系統の10G−SDI信号1〜8を入力し、マッピング処理により、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10を生成し、8B/10B符号化等のチャネルコーディング処理により、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を生成し、10系統の10GbE規格または1系統の100GbE規格に対応した光モジュールを用いて、10系統の10GbEの光信号または1系統の100GbEの光信号を、後述する受信機20へ送信する。ここで、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有するレーンを生成するのは、10GbE規格または100GbE規格の伝送速度と等しくすることにより、10GbE規格または100GbE規格に対応した光モジュールで伝送品質が補償されるからである。
マッピング回路2は、1系統あたり10.692Gbpsの伝送速度を有する同期した8系統の10G−SDI信号1〜8にて構成されたフル解像度SHV信号を入力し、マッピング処理を行い、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10に変換し、チャネルコーディング回路3に出力する。
チャネルコーディング回路3は、10GbE規格に対応した光モジュールを用いる場合の10GbE用のチャネルコーディング回路3a、及び、100GbE規格に対応した光モジュールを用いる場合の100GbE用のチャネルコーディング回路3bを備えている。チャネルコーディング回路3は、マッピング回路2から1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10を入力し、8B/10B符号化等のチャネルコーディング処理により、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10に変換し、光電変換/波長多重部4に出力する。10GbE用のチャネルコーディング回路3aを用いるか、または100GbE用のチャネルコーディング回路3bを用いるかについては、使用する光モジュールに応じてユーザーにより予め選択される。
光電変換/波長多重部4は、10GbE規格に対応した光モジュール及び100GbE規格に対応した光モジュールを備えており、チャネルコーディング回路3から1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を入力し、10GbE規格に対応した光モジュールまたは100GbE規格に対応した光モジュールにて電気信号を光信号に変換し、10系統の10GbEの光信号または1系統の100GbEの光信号を、後述する受信機20へ送信する。10GbE規格に対応した光モジュールを用いるか、または100GbE規格に対応した光モジュールを用いるかについては、前述のチャネルコーディング回路3の選択に対応して、ユーザーにより予め選択される。10GbE規格に対応した光モジュールを用いる場合、この光モジュールは、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を、10波長の光信号に変換して波長多重し、1本の光ファイバにて送信する。また、100GbE規格に対応した光モジュールを用いる場合、この光モジュールは、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を、1波長あたり25.78125Gbpsの伝送速度を有する4波長の光信号に変換して波長多重し、1本の光ファイバにて送信する。
クロック生成回路5は、送信機1が入力した8系統の10G−SDI信号1〜8のうち1系統の10G−SDI信号を入力し、クロックを抽出して分周逓倍し、10G−SDI信号に同期した10GbEまたは100GbE用のクロック信号としてマッピング回路2、チャネルコーディング回路3及び光電変換/波長多重部4に出力する。具体的には、クロック生成回路5は、入力した10G−SDI信号からクロック74.25 MHz(または74.25/1.001MHz)を抽出し、抽出したクロックを分周逓倍(500/297(または500/297×1.001))して125MHz(=74.25MHz×500/297=8.00Gbps/64)のクロックを生成し、クロック信号として出力する。マッピング回路2、チャネルコーディング回路3及び光電変換/波長多重部4は、クロック生成回路5から出力されるクロック信号に基づいて動作する。
(8B/10B符号化)
次に、チャネルコーディング回路3における8B/10B符号化の処理について説明する。図30は、8B/10B符号化の処理を説明する図である。8B/10B符号化は、IEEE802.3のギガビットイーサネット(登録商標)(1000BASE−X)等に使用されており、8ビット毎の元データを、図30の変換表に示すように、10ビットの符号語に変換する。符号化により生成される10ビットの符号語には、変換された直前の符号語列に含まれる「0」または「1」の累積個数差に応じて、2通りのビットパターンがある。例えば、元データが「00000000」の場合、変換された直前の符号語列に含まれる「0」の累積個数が「1」の累積個数以上の場合、符号語「1001110100」に変換され、「1」の累積個数が「0」の累積個数よりも多い場合、符号語「0110001011」に変換される。
前述したとおり、従来の64B/66B符号化では、連続する同符号の数は最大65ビットである。これに対し、8B/10B符号化では、連続する同符号の数を6ビット未満に抑えることができる。これにより、8B/10B符号化を用いることで、フル解像度SHV信号を安定的に伝送することができる。したがって、後述する受信機20は、クロックの再生を正しく行うことができ、受信信号に誤りが生じることがない。
(マッピング回路/実施例1)
次に、図1に示したマッピング回路2について詳細に説明する。図2は、マッピング回路2の構成を示すブロック図である。図31は、マッピング回路2の処理を示すフローチャートである。このマッピング回路2は、10G−SDI受信部6、分配器7−1〜7−4及びMUX(フレーム構成)回路8−1〜8−10を備えている。前述のとおり、マッピング回路2は、1系統あたり10.692Gbpsの伝送速度を有する8系統の10G−SDI信号1〜8を入力し、マッピング処理により、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10に変換する。
10G−SDI受信部6は、8系統の10G−SDI信号を入力し(ステップS3101)、必要に応じて周波数特性の補償処理及びインピーダンス変換を行い、10G−SDI信号のデスクランブル処理等を行い(ステップS3102)、シリアルの10G−SDI信号をパラレル信号に変換する(ステップS3103)。そして、10G−SDI受信部6は、パラレル信号を、10G−SDI信号の規格であるSMPTE435のModeDで定めるマッピングに従い、1系統のパラレルの10G−SDI信号を8系統の基本ストリーム(Basic Stream)に変換し、合計64系統の基本ストリーム1〜64を生成する(ステップS3104)。10G−SDI受信部6は、基本ストリーム6n−5〜6n(n=1〜10)をMUX回路8−nに出力し、基本ストリーム61〜64を分配器7−1〜7−4にそれぞれ出力する(ステップS3105)。
分配器7−1〜7−4は、10G−SDI受信部6から基本ストリーム61〜64をそれぞれ入力し、同じ信号を10分配し、MUX回路8−1〜8−10にそれぞれ出力する(ステップS3106)。
(MUX回路)
MUX回路8−n(n=1〜10)は、10G−SDI受信部6から基本ストリーム6n−5〜6nの6系統の信号をCh1〜6の信号として入力し、分配器7−1〜7−4から基本ストリーム61〜64の4系統の信号をCh7〜10の信号として入力する。すなわち、MUX回路8−1は基本ストリーム1〜6を、MUX回路8−2は基本ストリーム7〜12を、・・・、MUX回路8−10は基本ストリーム55〜60をそれぞれCh1〜6の信号として入力する。そして、フレーム1〜10をそれぞれ生成し、チャネルコーディング回路3に出力する。
図3は、MUX回路8(MUX回路8−nを総称してMUX回路8という。)の構成を示すブロック図である。このMUX回路8は、クロック変換部9−1〜9−10、データ抽出部10、ブロック生成部11及びフレーム生成部12を備えている。図3において、信号の流れを示す矢印付近に、1系統あたりの並列数及びパラレル信号のビット幅である信号単位(括弧内)を示す。
クロック変換部9−1〜9−10は、バッファを備えている。クロック変換部9−1〜9−10は、1系統あたり20本のパラレル信号(10ビット単位)を有する10系統のCh1〜10のパラレル信号をそれぞれ入力し、バッファに蓄積すると共に、クロック生成回路5から125MHz(=74.25MHz×500/297=8.00Gbps/64)のクロック信号を入力する。
ここで、10系統のパラレル信号Ch1〜10の各Chを構成する20本のパラレル信号のそれぞれは、10ビット単位の信号であり、例えば、輝度情報、色情報等の信号である。また、クロック生成回路5は、前述のとおり、10G−SDI信号から抽出したクロックを分周逓倍して125MHzのクロックを生成するが、分周逓倍処理の定数は、Chを構成するパラレル信号の数に応じて決定される。
そして、クロック変換部9−1〜9−10は、入力した125MHzのクロック信号のタイミングにて、バッファに蓄積した信号を読み出してサンプリングし、125MHzにてサンプリングした、1系統あたり20本のパラレル信号(10ビット単位)を有する10系統のパラレル信号をデータ抽出部10に出力する(ステップS3107)。これにより、10系統のCh1〜10のパラレル信号がクロック変換される。このようなクロック変換処理は、それぞれの系統にて行われる。
データ抽出部10は、クロック変換部9−1〜9−10からクロック変換された10系統のCh1〜10のパラレル信号を入力し、10系統×20本=200本の信号のうちの予め設定された信号を抽出して64本のパラレル信号(10ビット単位)を生成し、1系統のパラレル信号としてブロック生成部11に出力する(ステップS3108)。
図4は、データ抽出部10における入力データ及び抽出データを示す図である。データ抽出部10が入力する10系統のCh1〜10のパラレル信号は、開始のタイミング基準コードであるSAV(Start of Active Video:8ワード長)、有効映像データ(Active Video Data)、終了のタイミング基準コードであるEAV(End of Active Video:8ワード長)、ライン番号LN(Line Number)及び誤り検出符号データCRCC(Cyclic Redundancy Check Code:LNと合わせて8ワード長)、水平補助データHANC(Horizontal Ancillary Data:536ワード長)により構成される。データ抽出部10は、10系統のCh1〜10のパラレル信号から、所定のデータを抽出する。所定のデータのうち、開始のタイミング基準コードSAV及び終了のタイミング基準コードEAVは、1つのCh1のみから抽出される。ライン番号LN及び誤り検出符号データCRCCは、全てのCh1〜10から抽出される。水平補助データHANCは、1つのCh1のみから抽出される。また、Ch1〜6から、全ての有効映像データが抽出され、Ch7〜10から、ワードを単位として384(n−1)+1〜384n番目の384ワード長の有効映像データが抽出される。nは、1〜10の値をとり、MUX回路8−nにおけるnである。
ここで、Ch2,Ch4,Ch6,Ch8,Ch10から抽出される有効映像データから、反転ビット、偶数パリティ及び予約ビットが除去される。このため、Ch1,Ch3,Ch5,Ch7,Ch9から抽出される有効映像データの量よりも少なくなっている。Ch1,Ch3,Ch5から抽出される有効映像データの量は、それぞれ3,840ワードであり、Ch2,Ch4,Ch6から抽出される有効映像データの量は、それぞれ3,072ワードであり、Ch7,Ch9から抽出される有効映像データの量は、それぞれ384ワードであり、Ch8,Ch10から抽出される有効映像データの量は、それぞれ307.2ワードである。10系統のCh1〜10のパラレル信号から抽出されたデータは、64本のパラレル信号としてブロック生成部11に出力される。
図3に戻って、ブロック生成部11は、データ抽出部10から64本のパラレル信号(10ビット単位)を入力し、10ビット単位のワードデータを8ビット単位のバイトデータに変換しながら、64本のパラレル信号のデータであるCh1〜10のデータを多重して1つのブロック(Block)を生成し、64本のパラレル信号(8ビット単位)のブロックをフレーム生成部12に出力する(ステップS3109)。
図5は、ブロック生成部11により生成されるブロックの構成を示す図である。このブロックは、ブロック同期情報(Block Sync:8バイト長)、開始のタイミング基準コードSAV(10バイト長)、有効映像データ(Active Video:27,648バイト長)、終了のタイミング基準コードEAV、ライン番号LN、誤り検出符号データCRCC(EAV及びLNと合わせて110バイト長)、水平補助データHANC(670バイト長)、スタッフデータStuffing(354バイト長)により構成される。ブロックは、8ビット単位のデータにより構成され、合計28,800バイトである。
ブロック同期情報は、ブロック及び後述するフレーム(Frame)の開始点を識別するための情報である。ブロック同期情報のサイズは8バイト長であるが、このサイズに限定されない。Ch1から抽出されたSAV(8ワード長)は、ワードからバイトのサイズに変換され、10バイト長のデータとなる。ワードを単位として384(n−1)+1〜384n番目のワードデータについては全Ch1〜10の有効映像データ、及びそれ以外のワードデータについてはCh1〜6の有効映像データが、ワードからバイトのサイズに変換され、多重される。図4に示した抽出データのうちの22,118.4ワードの有効映像データは、バイトに変換すると27,648バイトとなる。
このように、Ch7〜10の有効映像データは、10系統のMUX回路8−1〜8−10に入力されるが、MUX回路8−1〜8−10によってCh7〜10の多重位置が変更されず、Ch7〜10のデータをライン毎にメモリに格納する必要がないから、メモリを節約することができる。また、各Chのワードデータをバイトデータに直接的に多重することにより、メモリに格納するデータの量を少なくすることができる。
また、Ch1から抽出されたEAV(8ワード長)、Ch1〜10から抽出されたライン番号LN及び誤り検出符号データCRCC(8×10=80ワード長)は、ワードからバイトのサイズに変換され、110バイト長に多重される。Ch1から抽出された水平補助データHANC(536ワード長)は、ワードからバイトのサイズに変換され、670バイト長に多重される。最後に、354バイト長のスタッフデータが付加される。スタッフデータとして、例えば、全てに「0」の値が付加される。尚、ブロック同期情報を8バイトとしたが、ブロック同期情報のサイズを大きくする場合は、スタッフデータからその分を削除する。
図3に戻って、フレーム生成部12は、ブロック生成部11から64本のパラレル信号(8ビット単位)のブロックを入力し、270個のブロックを1フレーム(Frame)に収容し(ステップS3110)、64本のパラレル信号(8ビット単位)のフレームをチャネルコーディング回路3に出力する(ステップS3111)。
図6は、フレーム生成部12により生成されるフレームの構成を示す図である。このフレームは、データエリア(DATA Area:7,776,000バイト長=270ブロック)とスタッフエリア(Stuffing Area:224,000バイト長)とからなる。データエリアには、図5に示したブロックが270個収容され、スタッフエリアには、スタッフ同期情報(Stuffing Sync:16バイト長)及びスタッフデータ(例えば「0」)が収容される。
ここで、1フレームが8,000,000バイト長で構成されるとすると、1フレームは125Hzとなる。また、フレーム周波数60Hzのフル解像度SHV信号は、125Hzで270ライン(=30Hz×1,125ライン/125Hz)となる。したがって、1フレームあたり270個のブロックが収容される。このように、MUX回路8−1〜8−10の各フレーム生成部12により、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10が生成される。
このように、マッピング回路2によれば、1系統あたり10.692Gbpsの伝送速度を有する8系統の10G−SDI信号1〜8をマッピング処理し、8ビットのデータ単位のフレーム1〜10であって、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10を生成するようにした。これにより、フレームのデータは8ビット単位であり、伝送速度は1系統あたり8.00Gbpsであるから、このフレームを基準にして、最終的に10GbE規格または100GbE規格の光信号を生成することができる。
(チャネルコーディング回路/実施例1)
次に、図1に示したチャネルコーディング回路3について詳細に説明する。前述のとおり、チャネルコーディング回路3は、10GbE用のチャネルコーディング回路3a及び100GbE用のチャネルコーディング回路3bを備えており、ユーザーにより選択されたいずれか一方のチャネルコーディング回路3a,3bが、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10を入力し、8B/10B符号化等のチャネルコーディング処理により、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10に変換する。
一般に、映像信号は、パソロジカル信号のように、連続する同符号の信号が生じやすい。そこで、チャネルコーディング回路3では、光モジュールにて波長多重される10GbE規格の信号(10.3125Gbps×10)または100GbE規格の信号(25.78125Gbps×4波長)に対応した信号に対して8B/10B符号化を行い、連続する同符号の数を6ビット未満に抑える。すなわち、チャネルコーディング回路3は、10GbE規格に対応した光モジュールを使用する場合、光モジュールにて波長多重される10系統の光信号に対応するフレーム1〜10に対して8B/10B符号化を行い、100GbE規格に対応した光モジュールを使用する場合、光モジュールにて波長多重される4系統の光信号に対応するラージフレーム1〜4をフレーム1〜10から生成し、ラージフレーム1〜4に対して8B/10B符号化を行う。
(10GbE用のチャネルコーディング回路)
まず、10GbE規格に対応した光モジュールを使用する場合のチャネルコーディング回路3aについて説明する。図7は、チャネルコーディング回路3aの構成を示すブロック図である。図32は、チャネルコーディング回路3aの処理を示すフローチャートである。このチャネルコーディング回路3aは、8B/10B符号部13及び2ビット付加部14を備えている。
8B/10B符号部13は、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10を入力し(ステップS3201)、図30に示したように、各フレーム1〜10に対して8B/10B符号化を行い、8ビット単位のデータを10ビット単位の符号語に変換し、符号化した10系統のフレーム1〜10(10ビット単位)を2ビット付加部14に出力する(ステップS3202)。ここで、フレームを構成するデータエリアの開始16ワードのデータ(8ワード長のブロック同期情報及び8ワード長のSAV、図5及び図6を参照)は、8B/10B符号にて定めるK28.5の符号語(図30を参照)であるRD極性−(0011111010)及びRD極性+(1100000101)により、2ワード×8組の符号語に書き換えられる。
これにより、10GbE規格に対応した光モジュールにて波長多重される10系統の光信号に対応するフレーム1〜10に対し8B/10B符号化が行われるから、光信号において、連続する同符号の数が6ビット未満に抑えられ、従来の64B/66B符号化に比べ、連続する同符号の数を低減することができる。
2ビット付加部14は、8B/10B符号部13から符号化された10系統のフレーム1〜10(10ビット単位)を入力し、入力した10系統の各フレーム1〜10に対し、10ビット単位で構成されるデータを64個のデータ(各ビット位置において64ビット長のデータ)に区分する。そして、2ビット付加部14は、64ビット長のデータに2ビットのヘッダ「10」を付加して66ビット長のデータを生成し、レーンを生成する(ステップS3203)。2ビット付加部14は、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を光電変換/波長多重部4に出力する(ステップS3204)。
尚、チャネルコーディング回路3aは、64B/66B符号化の場合と異なり、スクランブル処理は行わない。これは、スクランブル処理を行うと、連続する同符号の数を6ビット未満に抑えることができなくなり、連続する同符号の数が増加してしまい、安定した映像信号の伝送を実現することができなくなるからである。また、10GbE規格に対応した光モジュールを使用する場合は、後述する光電変換/波長多重部4において、レーン1〜10の電気信号がそのまま光信号に変換されるため、ラージフレーム生成処理及びアライメントマーカ付加処理は行わない。
(100GbE用のチャネルコーディング回路)
次に、100GbE規格に対応した光モジュールを使用する場合のチャネルコーディング回路3bについて説明する。図8は、チャネルコーディング回路3bの構成を示すブロック図である。図33は、チャネルコーディング回路3bの処理を示すフローチャートである。このチャネルコーディング回路3bは、ラージフレーム生成部15、8B/10B符号部16、バーチャルレーン(スモールフレーム)生成部17、アライメントマーカ付加部18及びパラレルシリアル変換部19を備えている。
(ラージフレーム生成部)
ラージフレーム生成部15は、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10を入力し(ステップS3301)、10系統のフレーム1〜10から4系統のラージフレーム1〜4を生成し、1系統あたり20.00Gbpsの伝送速度を有する4系統のラージフレーム1〜4を8B/10B符号部16に出力する(ステップS3302)。
図9は、ラージフレーム生成部15の処理を説明する図である。ラージフレーム生成部15は、100GbE規格で定める方法と同じ方法により、フレーム1〜10のビットデータを順番に4系統のラージフレーム1〜4に割り振り、フレームからラージフレームへの変換を行う。ここで、100GbE規格で定める方法とは、光電変換/波長多重部4に備えた100GbE規格に対応した光モジュールにおいて10系統のレーン1〜10を4系統の光信号に変換する際のビットデータの割り振りをいう。
図10は、ラージフレーム生成部15により生成されるラージフレームの構成を示す図である。このラージフレームは、データエリア(DATA Area:19,153,800バイト長)とスタッフエリア(Stuffing Area:846,200バイト長)とからなり、20,000,000バイト長により構成される。データエリアには、20バイト長のブロック同期情報及び25バイト長のSAVが含まれる。
(8B/10B符号部)
8B/10B符号部16は、ラージフレーム生成部15から1系統あたり20.00Gbpsの伝送速度を有する4系統のラージフレームを入力し、図30に示したように、各ラージフレーム1〜4に対して8B/10B符号化を行い、8ビット単位のデータを10ビット単位の符号語に変換し、符号化した4系統のラージフレーム1〜4(10ビット単位)をバーチャルレーン生成部17に出力する(ステップS3303)。ここで、ラージフレームを構成するデータエリアの開始40ワードのデータ(20ワード長のブロック同期情報及び20ワード長のSAV、図10を参照)は、8B/10B符号にて定めるK28.5の符号語(図30を参照)であるRD極性−(0011111010)及びRD極性+(1100000101)により、2ワード×20組の符号語に書き換えられる。
図11は、8B/10B符号部16により書き換えられるラージフレームの構成を示す図である。このラージフレームは、データエリア(DATA Area:19,153,800ワード長)とスタッフエリア(Stuffing Area:846,200ワード長)とからなり、20,000,000ワード長により構成される。データエリアの先頭40ワードのデータは、K28.5の符号語であるRD極性−(0011111010)及びRD極性+(1100000101)のデータである。
これにより、100GbE規格に対応した光モジュールにて波長多重される4系統の光信号に対応するラージフレーム1〜4に対し8B/10B符号化が行われるから、光信号において、連続する同符号の数が6ビット未満に抑えられ、従来の64B/66B符号化に比べ、連続する同符号の数を低減することができる。
(バーチャルレーン生成部)
バーチャルレーン生成部17は、8B/10B符号部16から符号化された1系統あたり25.00Gbpsの伝送速度を有する4系統のラージフレーム1〜4(10ビット単位)を入力し、4系統のラージフレームから100GbE規格で定める20系統のバーチャルレーン1〜20(スモールフレーム1〜20)を生成し、アライメントマーカ付加部18に出力する。
図12は、バーチャルレーン生成部17の処理を説明する図である。バーチャルレーン生成部17は、図12に示すように、ラージフレーム1〜4のビットデータを順番に20系統のバーチャルレーン1〜20(スモールフレーム1〜20)に割り振り、ラージフレームからバーチャルレーン(スモールフレーム)への変換を行う(ステップS3304)。
図13は、バーチャルレーン生成部17により生成されるバーチャルレーン(スモールフレーム)の構成を示す図である。このスモールフレームは、データエリア(DATA Area:3,830,760ワード長)とスタッフエリア(Stuffing Area:169,240ワード長)とからなり、4,000,000ワード長により構成される。データエリアの先頭には、バーチャルレーン(スモールフレーム)1〜20毎に対応した80ビット長の符号(4ビット×20の長さの符号)が付与されている。この符号は、後述するアライメントマーカ付加部18において、スモールフレーム内のスタッフエリアの位置を特定するために用いられる。データエリアの先頭40ワードのデータには、図11に示したように、K28.5の符号語であるRD極性−(0011111010)及びRD極性+(1100000101)のデータが存在するが、バーチャルレーン生成部17により、そのうちの先頭8ワード(80ビット)長のデータとして、前記符号が付与される。つまり、バーチャルレーン生成部17は、20系統のスモールフレーム1〜20を生成する際に、データエリアの先頭80ビット長の位置に、図13に示すバーチャルレーン(スモールフレーム)1〜20毎の符号を付与する(ステップS3305)。
(アライメントマーカ付加部)
アライメントマーカ付加部18は、バーチャルレーン生成部17から1系統あたり5.00Gbpsの伝送速度を有する20系統のスモールフレーム1〜20(10ビット単位)を入力し、ヘッダの付加、アライメントマーカの付加、及び所定数のスタッフデータの削除を行い、アライメントマーカを付加した20系統のスモールフレーム1〜20をパラレルシリアル変換部19に出力する。
図14は、アライメントマーカ付加部18の処理を説明する図である。アライメントマーカ付加部18は、入力した20系統の各スモールフレーム1〜20に対し、38,307,600ビット長のデータエリアのデータ及び1,692,400ビット長のスタッフエリアのデータを64ビット毎に区分する。そして、アライメントマーカ付加部18は、64ビット長のデータに2ビットのヘッダ「10」を付加して66ビット長のデータを生成し(ステップS3306)、66ビット長のデータに対して、16,384×66ビット毎に66ビット長のアライメントマーカを付加する(ステップS3307)。
ここで、100GbE規格では、複数のレーンのデータを複数の波長で伝送するため、伝送路の伝搬遅延、ファイバ長、基板パターン長、ケーブル長、ICの伝搬遅延時間等が影響してレーン間にスキューが発生することから、後述する受信機20においてスキュー調整を行うために、アライメントマーカを付加する。本実施例1においても、アライメントマーカを付加する。また、100GbE規格では、バーチャルレーン毎に、生成多項式によるスクランブルを行い2ビットのヘッダを付加する64B/66B符号化を行った後、16,384×66ビット毎に66ビット長のアライメントマーカを付加する。本実施例1では、ラージフレームを考慮した8B/10B符号化は既に行っているので、アライメントマーカ付加部18は、スクランブル処理を行うことなく、2ビットのヘッダの付加とアライメントマーカの付加のみを行う。これは、スクランブル処理を行うと、連続する同符号の数を6ビット未満に抑えることができなくなり、連続する同符号の数が増加してしまい、安定した映像信号の伝送を実現することができなくなるからである。
そして、アライメントマーカ付加部18は、付加したアライメントマーカと同じビット数のスタッフデータをスタッフエリアから削除し、アライメントマーカを付与したスモールフレーム1〜20をパラレルシリアル変換部19に出力する。スタッフデータを削除するのは、アライメントマーカの付加によって、データ速度が増加しないようにするためである。スタッフエリアの位置を特定するために、バーチャルレーン生成部17においてスモールフレーム1〜20のデータエリアの先頭に付与された符号が用いられる。図13に示したように、スモールフレーム1〜20におけるデータエリアの先頭には、スモールフレーム1〜20に対応した80ビット長の符号が付与されている。アライメントマーカ付加部18は、スモールフレーム1〜20におけるデータエリアの先頭に付与された符号を検出してスモールフレーム1〜20の開始点を識別し、符号の位置に基づいてスタッフエリアの位置を特定し、スタッフエリアにおける所定数のスタッフデータを削除する。
尚、アライメントマーカ付加部18は、アライメントマーカを付加する際に、スモールフレーム1〜20におけるデータエリアの先頭に付与された符号を検出してスモールフレーム1〜20の開始点を識別し、最初のスモールフレーム1に対して、そのスモールフレーム1の先頭ビットの前にアライメントマーカを付加する。ここで、アライメントマーカは、16,384×66ビット毎に付加されるが、その後のスモールフレーム2〜20に対して、必ずしもその先頭にアライメントマーカが付加されるとは限らない。スモールフレーム1〜20のデータ長は4,000,000ワードであるから、アライメントマーカは38または39回付加される。したがって、スモールフレーム1〜20のスタッフエリアから削除されるスタッフデータのビットは、当該スモールフレーム1〜20に付加されるアライメントマーカと同じ数の2,508(66×38)ビットまたは2,574(66×39)ビットとなる。
パラレルシリアル変換部19は、アライメントマーカ付加部18から20系統のスモールフレーム1〜20を入力し、スモールフレーム1〜20のパラレル信号をシリアル信号に変換し(ステップS3308)、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を光電変換/波長多重部4に出力する(ステップS3309)。
このように、チャネルコーディング回路3により、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10が生成され、光電変換/波長多重部4により、10GbE規格の光信号または100GbE規格の光信号が生成される。
以上のように、実施例1の送信機1によれば、マッピング回路2は、8系統の10G−SDI信号1〜8にて構成されるフル解像度SHV信号を入力し、周波数特性の補償処理、インピーダンス変換、デスクランブル処理、シリアル/パラレル変換、SMPTE435ModeDで定めるマッピング処理により基本ストリーム1〜64を生成し、10系統の基本ストリーム毎に、10G−SDI信号に同期した10GbE用または100GbE用の基本クロックによりクロック変換し、基本ストリームから所定のデータを抽出し、ワードをバイトに変換し、10系統の基本ストリームのデータを多重してブロックを生成し、270個のブロックを収容してフレームを生成し、10系統のフレーム1〜10を出力するようにした。これにより、10G−SDI信号に同期した、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有するフレーム1〜10が生成される。
また、10GbE用のチャネルコーディング回路3aは、10系統のフレーム1〜10を入力し、8B/10B符号化し、64ビット毎のデータに2ビットを付加してレーン1〜10を生成し、10系統のレーン1〜10を出力するようにした。これにより、10GbE規格に対応した光モジュールにて処理可能な、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有するレーン1〜10が生成され、光電変換/波長多重部4に備えた10GbE規格に対応した光モジュールは、電気信号を光信号に変換し、10GbEの光信号を生成することができる。また、8B/10B符号化されるフレーム1〜10は、光モジュールにて波長多重される光信号に対応しているから、光信号において連続する同符号の数を6ビット未満に抑えることができる。
また、100GbE用のチャネルコーディング回路3bは、10系統のフレーム1〜10を入力し、10系統のフレーム1〜10のビットデータを4系統に割り振って4系統のラージフレーム1〜4を生成し、8B/10B符号化し、4系統のラージフレーム1〜4のビットデータを20系統に割り振って20系統のスモールフレーム1〜20を生成し、64ビット毎のデータに2ビットを付加し、所定間隔でアライメントマーカを付加し、パラレル/シリアル変換してレーン1〜10を生成し、10系統のレーン1〜10を出力するようにした。これにより、100GbE規格に対応した光モジュールにて処理可能な、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有するレーン1〜10が生成され、光電変換/波長多重部4に備えた100GbE規格に対応した光モジュールは、電気信号を光信号に変換し、100GbEの光信号を生成することができる。また、8B/10B符号化されるラージフレーム1〜4は、光モジュールにて波長多重される光信号に対応しているから、光信号において連続する同符号の数を6ビット未満に抑えることができる。つまり、チャネルコーディング回路3a,3bによれば、8系統の10G−SDI信号1〜8にて構成されたフル解像度SHV信号を、10GbE規格または100GbE規格に対応した光モジュールを用いて送信することができる。
したがって、10GbE規格または100GbE規格に対応した光モジュールを用いて映像信号を伝送することができるから、送信機1または/及び後述する受信機20の小型化及び低廉化を実現することができる。また、10GbEまたは100GbEの伝送速度と等しい速度の光信号が送信されるから、信号劣化を防ぐことができる。さらに、光モジュールにて波長多重される光信号に対応したフレーム1〜10またはラージフレーム1〜4に対して8B/10B符号化を行うようにしたから、連続した同符号の数を少なくし、直流成分を十分に低減することができる。つまり、映像信号を安定的に伝送することができる。
〔受信機/実施例1〕
次に、実施例1の受信機について説明する。図15は、実施例1の受信機の構成を示すブロック図である。この受信機20は、波長分離/光電変換部21、チャネルデコーディング回路22、10G−SDI(映像信号)生成回路23及びクロック再生回路24を備えている。
受信機20は、送信機1から10系統の10GbE規格の光信号または1系統の100GbE規格の光信号を受信し、光信号から電気信号への変換処理により、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を生成し、8B/10B復号等のチャネルデコーディング処理により、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10を生成し、10G−SDI信号生成処理により、1系統あたり10.692Gbpsの伝送速度を有する8系統の10G−SDI信号1〜8を生成して出力する。
波長分離/光電変換部21は、10GbE規格に対応した光モジュール及び100GbE規格に対応した光モジュールを備えており、受信機20が受信した10系統の10GbE規格の光信号または1系統の100GbE規格の光信号を入力し、10GbE規格に対応した光モジュールまたは100GbE規格に対応した光モジュールにて光信号を電気信号に変換し、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を生成してチャネルデコーディング回路22に出力する。10GbE規格に対応した光モジュールを用いるか、または100GbE規格に対応した光モジュールを用いるかについては、前述の送信機1におけるチャネルコーディング回路3及び光電変換/波長多重部4の選択に対応して、ユーザーにより予め選択される。10GbE規格に対応した光モジュールを用いる場合、この光モジュールは、1本の光ファイバにて受信した10波長の光信号を電気信号に変換し、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を出力する。また、100GbE規格に対応した光モジュールを用いる場合、この光モジュールは、1本の光ファイバにて受信した、1系統あたり25.78125Gbpsの伝送速度を有する4波長の光信号を電気信号に変換し、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を出力する。
チャネルデコーディング回路22は、10GbE規格に対応した光モジュールを用いる場合の10GbE用のチャネルデコーディング回路22a、及び、100GbE規格に対応した光モジュールを用いる場合の100GbE用のチャネルデコーディング回路22bを備えている。チャネルデコーディング回路22は、波長分離/光電変換部21から1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を入力し、8B/10B復号等のチャネルデコーディング処理により、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10に変換し、10G−SDI生成回路23に出力する。10GbE用のチャネルデコーディング回路22aを用いるか、または100GbE用のチャネルデコーディング回路22bを用いるかについては、前述のとおり、使用する光モジュールに応じてユーザーにより予め選択される。
10G−SDI生成回路23は、チャネルデコーディング回路22から1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10を入力し、10G−SDI信号生成処理により、1系統あたり10.692Gbpsの伝送速度を有する8系統の10G−SDI信号1〜8を生成して出力する。
クロック再生回路24は、波長分離/光電変換部21が入力した10系統の10GbE規格の光信号または1系統の100GbE規格の光信号に対応した電気信号を波長分離/光電変換部21から入力し、クロックを抽出して分周逓倍し、光信号に対応した電気信号に同期した10G−SDI信号用のクロック信号としてチャネルデコーディング回路22及び10G−SDI生成回路23に出力する。チャネルデコーディング回路22及び10G−SDI生成回路23は、クロック再生回路24から出力されるクロック信号に基づいて動作する。
(チャネルデコーディング回路/実施例1)
次に、図15に示したチャネルデコーディング回路22について詳細に説明する。前述のとおり、チャネルデコーディング回路22は、10GbE用のチャネルデコーディング回路22a及び100GbE用のチャネルデコーディング回路22bを備えており、ユーザーにより選択されたいずれか一方のチャネルデコーディング回路22a,22bが、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を入力し、8B/10B復号等のチャネルデコーディング処理により、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10に変換する。
(10GbE用のチャネルデコーディング回路)
まず、10GbE規格に対応した光モジュールを使用する場合のチャネルデコーディング回路22aについて説明する。図16は、チャネルデコーディング回路22aの構成を示すブロック図である。図34は、チャネルデコーディング回路22aの処理を示すフローチャートである。このチャネルデコーディング回路22aは、2ビット除去部25及び8B/10B復号部26を備えている。
2ビット除去部25は、波長分離/光電変換部21から1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を入力し(ステップS3401)、入力した10系統の各レーン1〜10に対し、送信機1の2ビット付加部14により付加された、66ビット毎のデータに含まれる2ビットのヘッダ「01」を除去し、64ビット毎のデータを生成し、10系統のフレーム1〜10を8B/10B復号部26に出力する(ステップS3402)。
8B/10B復号部26は、2ビット除去部25から10系統のフレーム1〜10を入力し、各フレーム1〜10を構成するデータエリアの開始16ワード長の位置に設定されたK28.5の符号語を検出して各フレーム1〜10の開始点を識別する。そして、8B/10B復号部26は、フレーム1〜10の開始点から8B/10B復号を行い(ステップS3403)、10ビット単位の符号語を8ビット単位のデータに変換し、図6に示したフレームを生成し、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10を10G−SDI生成回路23に出力する(ステップS3404)。これにより、10GbE規格に対応した光モジュールにて波長多重された10系統の光信号に対応するフレーム1〜10に対し8B/10B復号が行われる。
(100GbE用のチャネルデコーディング回路)
次に、100GbE規格に対応した光モジュールを使用する場合のチャネルデコーディング回路22bについて説明する。図17は、チャネルデコーディング回路22bの構成を示すブロック図である。図35は、チャネルデコーディング回路22bの処理を示すフローチャートである。このチャネルデコーディング回路22bは、シリアルパラレル変換部27、スキュー調整部28、ラージフレーム再構成部(ラージフレーム生成部)29、8B/10B復号部30及びフレーム再構成部(フレーム生成部)31を備えている。
シリアルパラレル変換部27は、波長分離/光電変換部21から1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する10系統のレーン1〜10を入力し(ステップS3501)、10系統のレーン1〜10のシリアル信号を20系統のパラレル信号に変換し、20系統のスモールフレーム1〜20をスキュー調整部28に出力する(ステップS3502)。
スキュー調整部28は、シリアルパラレル変換部27から20系統のスモールフレーム1〜20を入力し、入力した各スモールフレーム1〜20に対し、送信機1のアライメントマーカ付加部18により付加されたアライメントマーカを検出してスキューを調整し、スキュー調整の後にアライメントマーカを除去し(ステップS3503)、送信機1のアライメントマーカ付加部18により付加された66ビット毎のデータに含まれる2ビットのヘッダ「01」を除去する(ステップS3504)。そして、スキュー調整部28は、除去したアライメントマーカと同じ数のビットをスタッフエリアに付加し、図13に示したスモールフレームを生成し、20系統のスモールフレーム1〜20をラージフレーム再構成部29に出力する(ステップS3505)。
ラージフレーム再構成部29は、スキュー調整部28から20系統のスモールフレーム1〜20を入力し、図12に示した送信機1のバーチャルレーン生成部17の処理とは逆の処理を行い、すなわちスモールフレーム1〜20のビットデータを順番に4系統のラージフレーム1〜4に割り振り、スモールフレームからラージフレームへの変換を行い、図11に示したラージフレームを生成(再構成)し、4系統のラージフレーム1〜4を8B/10B復号部30に出力する(ステップS3506)。この場合、ラージフレーム再構成部29は、4系統のラージフレーム1〜4を生成する際に、ラージフレーム1〜4におけるデータエリアの先頭80ビット長の位置に、K28.5の符号語を付与する(ステップS3507)。
8B/10B復号部30は、ラージフレーム再構成部29から4系統のラージフレーム1〜4を入力し、各ラージフレーム1〜4を構成するデータエリアの開始40ワード長の位置に設定されたK28.5の符号語を検出して各ラージフレーム1〜4の開始点を識別する。そして、8B/10B復号部30は、ラージフレーム1〜4の開始点から8B/10B復号を行い、10ビット単位の符号語を8ビット単位のデータに変換し、図10に示したラージフレームを生成し、4系統のラージフレーム1〜4をフレーム再構成部31に出力する(ステップS3508)。これにより、100GbE規格に対応した光モジュールにて波長多重され4系統の光信号に対応するラージフレーム1〜4に対し8B/10B復号が行われる。
フレーム再構成部31は、8B/10B復号部30から4系統のラージフレーム1〜4を入力し、図9に示した送信機1のラージフレーム生成部15の処理とは逆の処理を行い、すなわちラージフレーム1〜4のビットデータを順番に10系統のフレーム1〜10に割り振り、ラージフレームからフレームへの変換を行って図6に示したフレームを生成(再構成)し(ステップS3509)、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10を10G−SDI生成回路23に出力する(ステップS3510)。
(10G−SDI生成回路/実施例1)
次に、図15に示した10G−SDI生成回路23について詳細に説明する。図18は、10G−SDI生成回路23の構成を示すブロック図である。図36は、10G−SDI生成回路23の処理を示すフローチャートである。この10G−SDI生成回路23は、DEMUX(フレーム再構成)回路32−1〜32−10、再構成回路33、クロック逆変換部34、10G−SDIマッピング回路35及び10G−SDI送信部36を備えている。前述のとおり、10G−SDI生成回路23は、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する10系統のフレーム1〜10を入力し、10G−SDI信号生成処理により、1系統あたり10.692Gbpsの伝送速度を有する8系統の10G−SDI信号1〜8に変換する。
(DEMUX回路)
DEMUX回路32−nは、チャネルデコーディング回路22からフレームnを入力し(ステップS3601)、フレームnから10系統の基本ストリームを生成し、Ch1〜6の基本ストリーム6n−5〜6nをクロック逆変換部34に出力し、Ch7〜10の基本ストリームを再構成回路33に出力する。n=1〜10とする。
図19は、DEMUX回路32(DEMUX回路32−nを総称してDEMUX回路32という。)の構成を示すブロック図である。このDEMUX回路32は、ブロック再構成部(ブロック生成部)37及び基本ストリーム再構成部(基本ストリーム生成部)38を備えている。
ブロック再構成部37は、フレームを入力し、フレームのデータエリアに含まれるブロック同期情報を検出してブロックの開始点を識別し、フレームのデータエリアから図5に示したブロックを抽出してブロックを生成(再構成)し、基本ストリーム再構成部38に出力する(ステップS3602)。この場合、フレームのスタッフエリアに格納されたスタッフデータを削除する。
基本ストリーム再構成部38は、ブロック再構成部37からブロックを入力し、8ビット単位のバイトデータを10ビット単位のワードデータに変換し、ブロックに含まれるスタッフデータを削除し、送信機1のデータ抽出部10により抽出された信号以外の信号として所定のデータを付加し、図4に示した10系統の基本ストリームを生成(再構成)し、Ch1〜10の信号として出力する(ステップS3603)。基本ストリーム再構成部38により付加されるデータは以下のとおりである。図4を参照して、Ch2〜10のSAV,EAVには、それぞれCh1のSAV,EAVが付加される。Ch2,Ch4,Ch6,Ch8,Ch10の有効映像データには、送信機1のデータ抽出部10により除去された反転ビット、偶数パリティ及び予約ビットが付加される。Ch7〜10の有効映像データのうち、送信機1のデータ抽出部10により除去された0〜384(n−1),384n+1〜3,840番目のワードデータが付加される。付加されるワードデータ(ワードのビット割り当てデータ)は、例えば、SMPTE435で定義する「未定義ワード」の40hとすればよい。Ch2〜10の水平補助データHANCについても、例えば「未定義ワード」の40hが付加される。
図18に戻って、再構成回路33は、DEMUX回路32−1〜32−10からCh7〜10の信号を入力し、Ch7〜10の信号に含まれる有効映像データのうち、それぞれ384(n−1)+1〜384n番目のワードデータを多重して基本ストリーム61〜64を生成(再構成)し、クロック逆変換部34に出力する(ステップS3604)。
クロック逆変換部34は、DEMUX回路32−nからそれぞれCh1〜6の信号を基本ストリーム6n−5〜6nとして入力し、再構成回路33から基本ストリーム61〜64を入力する。すなわち、DEMUX回路32−1からのCh1〜6の信号を基本ストリーム1〜6として、DEMUX回路32−2からのCh1〜6の信号を基本ストリーム7〜12として、・・・、DEMUX回路32−10からのCh1〜6の信号を基本ストリーム55〜60として入力する。そして、クロック逆変換部34は、送信機1のクロック変換部9−1〜9−10と同様に、入力した基本ストリーム1〜64をバッファに蓄積し、クロック再生回路24からクロック信号を入力し、そのクロック信号のタイミングにて、バッファから蓄積した信号を読み出してサンプリングし、10G−SDI信号に同期した基本ストリーム1〜64を生成し、10G−SDIマッピング回路35に出力する(ステップS3605)。
10G−SDIマッピング回路35は、クロック逆変換部34から基本ストリーム1〜64を入力し、SMPTE435のModeDで定めるマッピングに従い、8系統毎の基本ストリーム1〜8,9〜16,・・・,57〜64をそれぞれ10G−SDI信号に変換し、8系統のパラレルの10G−SDI信号を生成し、10G−SDI送信部36に出力する(ステップS3606)。
10G−SDI送信部36は、10G−SDIマッピング回路35から8系統のパラレルの10G−SDI信号を入力し、パラレルの10G−SDI信号をシリアルの10G−SDI信号に変換し(ステップS3607)、スクランブル処理等を行う。そして、10G−SDI送信部36は、必要に応じて周波数特性の補償処理及びインピーダンス変換を行い(ステップS3608)、8系統の10G−SDI信号1〜8を出力する(ステップS3609)。
以上のように、実施例1の受信機20によれば、波長分離/光電変換部21は、10GbE規格または100GbE規格に対応した光モジュールにて、受信した光信号を電気信号に変換し、10系統のレーン1〜10を生成し、10GbE用のチャネルデコーディング回路22aは、10系統のレーン1〜10を入力し、66ビット毎のデータから2ビットを除去してフレーム1〜10を生成し、8B/10B復号を行い、10系統のフレーム1〜10を出力するようにした。これにより、光モジュールにて波長多重された光信号に対応したフレーム1〜10に対し、8B/10B復号が行われる。また、10GbEの光信号に同期し、10G−SDI信号を生成可能な、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有するフレーム1〜10が生成される。
また、100GbE用のチャネルデコーディング回路22bは、10系統のレーン1〜10を入力し、シリアル/パラレル変換してスモールフレーム1〜20を生成し、アライメントマーカを検出してスキュー調整し、アライメントマーカを除去し、66ビット毎のデータから2ビットを除去し、除去したアライメントマーカと同数のスタッフデータを付加し、20系統のスモールフレーム1〜20のビットデータを4系統に割り振って4系統のラージフレーム1〜4を生成し、8B/10B復号を行い、4系統のラージフレーム1〜4のビットデータを10系統に割り振って10系統のフレーム1〜10を生成し、10系統のフレーム1〜10を出力するようにした。これにより、光モジュールにて波長多重された光信号に対応したラージフレーム1〜4に対し、8B/10B復号が行われる。また、100GbEの光信号に同期し、100G−SDI信号を生成可能な、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有するフレーム1〜10が生成される。
また、10G−SDI生成回路23は、10系統のフレーム1〜10を入力し、1系統のフレーム毎に270個のブロックを抽出し、バイトをワードに変換し、データを付加して10系統の基本ストリーム(Ch1〜10)を生成し、基本ストリーム1〜64に対し、10GbEまたは100GbEの光信号に同期した10G−SDI信号生成用の基本クロックによりクロック変換し、SMPTE435ModeDで定めるマッピング処理により8系統のパラレルの10G−SDI信号を生成し、パラレル/シリアル変換し、スクランブル処理、周波数特性の補償処理、インピーダンス変換を行い、8系統の10G−SDI信号を出力する。これにより、10GbEまたは100GbEの光信号に同期し、1系統あたり10.692Gbpsの伝送速度を有する8系統の10G−SDI信号にて構成されるフル解像度SHV信号が生成される。つまり、10GbE規格または100GbE規格に対応した光モジュールを用いて10GbEまたは100GbEの光信号を受信し、8系統の10G−SDI信号1〜8にて構成されたフル解像度SHV信号を生成することができる。
したがって、10GbE規格または100GbE規格に対応した光モジュールを用いて映像信号の伝送を実現するから、受信機20の小型化及び低廉化を実現することができる。また、10GbEまたは100GbEの伝送速度と等しい速度の光信号を受信するから、信号劣化を防ぐことができる。さらに、8B/10B符号化された光信号を受信するから、連続した同符号の数が少なくなり、直流成分を十分に低減することができる。つまり、受信機20において、クロックを正しく再生することができ、受信信号に誤りが生じることがないから、映像信号の安定的な伝送を実現することができる。
次に、実施例3について説明する。実施例3は、前述したとおり、32系統のHD−SDI信号にて構成されたSHV映像の信号を、6系統の光信号を扱う10GbE規格に対応した光モジュールを用いて送受信する例である。32系統のHD−SDI信号にて構成されたSHV映像の信号は、解像度7,680×4,320画素、量子化ビット数10ビット、輝度信号(Y)及び色差信号(CB,CR)で表現したフレーム周波数60Hzまたは60/1.001Hzの順次走査信号である。
〔送信機/実施例3〕
実施例3の送信機について説明する。図22は、実施例3の送信機の構成を示すブロック図である。この送信機41は、マッピング回路42、チャネルコーディング回路43及び光電変換/波長多重部44を備えている。
尚、送信機41は、図1に示した実施例1の送信機1と同様に、クロック生成回路5を備えているが、図22では省略してある。送信機41のクロック生成回路は、送信機41が入力した32系統のHD−SDI信号1〜32のうちの1系統のHD−SDI信号を入力し、クロックを抽出して分周逓倍し、HD−SDI信号に同期した10GbE用のクロック信号としてマッピング回路42、チャネルコーディング回路43及び光電変換/波長多重部44に出力する。マッピング回路42、チャネルコーディング回路43及び光電変換/波長多重部44は、クロック生成回路から出力されるクロック信号に基づいて動作する。
送信機41は、1系統あたり1.485Gbpsの伝送速度を有する32系統のHD−SDI信号1〜32を入力し、マッピング処理により、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する6系統のフレーム1〜6を生成し、8B/10B符号化等のチャネルコーディング処理により、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する6系統のレーン1〜6を生成し、10GbE規格に対応した光モジュールを用いて、6系統の10GbEの光信号を、後述する受信機50へ送信する。
マッピング回路42は、1系統あたり1.485Gbpsの伝送速度を有する同期した32系統のHD−SDI信号1〜32にて構成されたSHV映像を入力し、マッピング処理を行い、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する6系統のフレーム1〜6に変換し、チャネルコーディング回路43に出力する。
チャネルコーディング回路43は、10GbE用のチャネルコーディング回路を備えており、マッピング回路42から1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する6系統のフレーム1〜6を入力し、8B/10B符号化等のチャネルコーディング処理により、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する6系統のレーン1〜6に変換し、光電変換/波長多重部44に出力する。ここで、チャネルコーディング回路43は、図1に示した実施例1のチャネルコーディング回路3に備えた10GbE用のチャネルコーディング回路3aと同様の処理を行い、図7に示したチャネルコーディング回路3aの構成において、10系統から6系統に減らした構成をしている。
光電変換/波長多重部44は、10GbE規格に対応した光モジュールを備えており、チャネルコーディング回路43から1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する6系統のレーン1〜6を入力し、10GbE規格に対応した光モジュールにて電気信号を光信号に変換し、6系統の10GbEの光信号を、後述する受信機50へ送信する。10GbE規格に対応した光モジュールは、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する6系統のレーン1〜6を、6波長の光信号に変換して波長多重し、1本の光ファイバにて送信する。
(マッピング回路/実施例3)
次に、図22に示したマッピング回路42について詳細に説明する。図23は、マッピング回路42の構成を示すブロック図である。図37は、マッピング回路42の処理を示すフローチャートである。このマッピング回路42は、HD−SDI受信部45、分配器46−1,46−2及びMUX回路47−1〜47−6を備えている。前述のとおり、マッピング回路42は、1系統あたり1.485Gbpsの伝送速度を有する32系統のHD−SDI信号1〜32を入力し、マッピング処理により、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する6系統のフレーム1〜6に変換する。
HD−SDI受信部45は、32系統のHD−SDI信号1〜32を入力し(ステップS3701)、必要に応じて周波数特性の補償処理及びインピーダンス変換を行い、HD−SDI信号のデスクランブル処理等を行い(ステップS3702)、シリアルのHD−SDI信号をパラレル信号に変換する(ステップS3703)。そして、HD−SDI受信部45は、変換したパラレルのHD−SDI信号1〜32をそれぞれ基本ストリーム1〜32として、基本ストリーム5m−4〜5m(m=1〜6)をMUX回路47−mに出力し、基本ストリーム31を分配器46−1に、基本ストリーム32を分配器46−2に出力する(ステップS3704)。
分配器46−1,46−2は、HD−SDI受信部45から基本ストリーム31,32をそれぞれ入力し、同じ信号を6分配し、MUX回路47−1〜47−6にそれぞれ出力する(ステップS3705)。
(MUX回路)
MUX回路47−m(m=1〜6)は、HD−SDI受信部45から基本ストリーム5m−4〜5mの5系統の信号をCh1〜5の信号として入力し、分配器47−1,47−2から基本ストリーム31,32の2系統の信号をCh6,7の信号として入力する。すなわち、MUX回路47−1は基本ストリーム1〜5を、MUX回路47−2は基本ストリーム6〜10を、・・・、MUX回路47−6は基本ストリーム26〜30をそれぞれCh1〜5の信号として入力する。そして、クロック変換及び多重化等により、フレーム1〜6をそれぞれ生成し、チャネルコーディング回路43に出力する。
図24は、MUX回路47(MUX回路47−mを総称してMUX回路47という。)の構成を示すブロック図である。このMUX回路47は、クロック変換部9−1〜9−7、データ抽出部48、ブロック生成部49及びフレーム生成部12を備えている。
クロック変換部9−1〜9−7は、バッファを備えており、図3に示した実施例1のクロック変換部9−1〜9−10と同様の処理を行い、クロック生成回路からのクロック信号のタイミングにて、バッファに蓄積した信号を読み出してサンプリングし、1系統あたり20本のパラレル信号(10ビット単位)を有する7系統のパラレル信号をデータ抽出部48に出力する(ステップS3706)。これにより、7系統のCh1〜7のパラレル信号がクロック変換される。このようなクロック変換処理は、それぞれの系統にて行われる。
データ抽出部48は、クロック変換部9−1〜9−7からクロック変換された7系統のCh1〜7のパラレル信号を入力し、7系統×20本=140本の信号のうちの予め設定された信号を抽出し、1系統のパラレル信号としてブロック生成部49に出力する(ステップS3707)。
図25は、データ抽出部48における入力データ及び抽出データを示す図である。データ抽出部48が入力する7系統のCh1〜7のパラレル信号は、図4に示した実施例1の場合と同様に、SAV、有効映像データ、EAV、ライン番号LN及び誤り検出符号データCRCC、水平補助データHANCにより構成される。データ抽出部48は、7系統のCh1〜7のパラレル信号から所定のデータを抽出する。所定のデータのうち、SAV及びEAVは、1つのCh1のみから抽出される。ライン番号LN及び誤り検出符号データCRCCは、全てのCh1〜7から7×8=56ワード長のデータとして抽出される。水平補助データHANCは、4系統のCh1〜4から4×536=2,144ワード長のデータとして抽出される。また、Ch1〜5から、全ての有効映像データが抽出され、Ch6,7から、ワードを単位として640(m−1)+1〜640m番目の640ワード長の有効映像データが抽出される。mは、1〜6の値をとり、MUX回路47−mにおけるmである。
ここで、実施例3で想定したHD−SDI信号1〜32の映像フォーマットには、反転ビット、偶数パリティ及び予約ビットが存在せず、有効映像データの全ての領域に映像情報が格納されているから、実施例1のようなビット除去の処理は行われない。したがって、Ch1〜5から抽出される有効映像データの量は、それぞれ3,840ワードであり、Ch6,7から抽出される有効映像データの量は、それぞれ640ワードである。したがって、Ch1〜7から抽出される有効映像データの量は、20,480ワードとなる。7系統のパラレル信号であるCh1〜7から抽出されたデータは、パラレル信号としてブロック生成部49に出力される。
図24に戻って、ブロック生成部49は、データ抽出部48からパラレル信号(10ビット単位)を入力し、10ビット単位のワードを8ビット単位のバイトに変換しながら、パラレル信号のデータであるCh1〜7のデータを多重して1つのブロックを生成し、パラレル信号(8ビット単位)のブロックをフレーム生成部12に出力する(ステップS3708)。
図26は、ブロック生成部49により生成されるブロックの構成を示す図である。このブロックは、ブロック同期情報(Block Sync:8バイト長)、開始のタイミング基準コードSAV(10バイト長)、有効映像データ(Active Video:25,600バイト長)、終了のタイミング基準コードEAV、ライン番号LN、誤り検出符号データCRCC(EAV及びLNと合わせて85バイト長)、水平補助データHANC(2,680バイト長)、スタッフデータStuffing(417バイト長)により構成される。ブロックは、図5に示したブロックと同様に、8ビット単位のデータにより構成され、合計28,800バイトである。
ブロック同期情報は、ブロック及びフレームの開始点を識別するための情報である。Ch1から抽出されたSAV(8ワード長)は、ワードからバイトのサイズに変換され、10バイト長のデータとなる。ワードを単位として640(m−1)+1〜640m番目のワードデータについては全Ch1〜7の有効映像データ、及びそれ以外のワードデータについてはCh1〜5の有効映像データが、ワードからバイトのサイズに変換され、多重される。20,480ワードの有効映像データは、バイトに変換すると25,600バイトとなる。Ch1から抽出されたEAV(8ワード長)、Ch1〜7から抽出されたライン番号LN及び誤り検出符号データCRCC(8×7=56ワード長)は、ワードからバイトのサイズに変換され、80バイト長に多重される。Ch1〜4から抽出された水平補助データHANC(536×4=2,144ワード長)は、ワードからバイトのサイズに変換され、2,680バイト長に多重される。最後に、422バイト長のスタッフデータが付加される。
図24に戻って、フレーム生成部12は、ブロック生成部49からパラレル信号(8ビット単位)のブロックを入力し、図6に示したように、270個のブロックを1フレームに収容し(ステップS3709)、パラレル信号(8ビット単位)のフレームをチャネルコーディング回路43に出力する(ステップS3710)。
このように、マッピング回路42によれば、1系統あたり1.485Gbpsの伝送速度を有する32系統のHD−SDI信号1〜32をマッピング処理し、8ビットのデータ単位のフレーム1〜6であって、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する6系統のフレーム1〜6を構成するようにした。これにより、フレームのデータは8ビット単位であり、伝送速度は1系統あたり8.00Gbpsであるから、このフレームを基準にして、最終的に10GbE規格の光信号を生成することができる。
以上のように、実施例3の送信機41によれば、マッピング回路42は、32系統のHD−SDI信号1〜32にて構成されるSHV映像を入力し、周波数特性の補償処理、インピーダンス変換、デスクランブル処理、シリアル/パラレル変換により、基本ストリーム1〜32を生成し、7系統の基本ストリーム毎に、HD−SDI信号に同期した10GbE用の基本クロックによりクロック変換し、基本ストリームから所定のデータを抽出し、ワードをバイトに変換し、7系統の基本ストリームのデータを多重してブロックを生成し、270個のブロックを収容してフレームを生成し、6系統のフレーム1〜6を出力するようにした。これにより、HD−SDI信号に同期した、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有するフレーム1〜6が生成される。
また、チャネルコーディング回路43は、6系統のフレーム1〜6を入力し、8B/10B符号化し、64ビット毎のデータに2ビットを付加してレーン1〜6を生成し、6系統のレーン1〜6を出力するようにした。これにより、10GbE規格に対応した光モジュールにて処理可能な、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有するレーン1〜6が生成され、光電変換/波長多重部44に備えた10GbE規格に対応した光モジュールは、電気信号を光信号に変換し、10GbEの光信号を生成することができる。また、8B/10B符号化されるフレーム1〜6は、光モジュールにて波長多重される光信号に対応しているから、光信号において連続する同符号の数を6ビット未満に抑えることができる。
したがって、10GbE規格に対応した光モジュールを用いて映像信号を伝送することができるから、送信機41または/及び後述する受信機50の小型化及び低廉化を実現することができる。また、10GbEの伝送速度と等しい速度の光信号が送信されるから、信号劣化を防ぐことができる。さらに、光モジュールにて波長多重される光信号に対応したフレーム1〜6に対して8B/10B符号化を行うようにしたから、連続した同符号の数を少なくし、直流成分を十分に低減することができる。つまり、映像信号を安定的に伝送することができる。
〔受信機/実施例3〕
次に、実施例3の受信機について説明する。図27は、実施例3の受信機の構成を示すブロック図である。この受信機50は、波長分離/光電変換部51、チャネルデコーディング回路52及びHD−SDI(映像信号)生成回路53を備えている。
尚、受信機50は、図15に示した実施例1の受信機20と同様に、クロック再生回路24を備えているが、図27では省略してある。受信機50のクロック再生回路は、波長分離/光電変換部51が入力した6系統の10GbE規格の光信号に対応した電気信号を波長分離/光電変換部51から入力し、クロックを抽出して分周逓倍し、光信号に対応した電気信号に同期したHD−SDI信号用のクロック信号としてチャネルデコーディング回路52及びHD−SDI生成回路53に出力する。チャネルデコーディング回路52及びHD−SDI生成回路53は、クロック再生回路から出力されるクロック信号に基づいて動作する。
受信機50は、送信機41から6系統の10GbE規格の光信号を受信し、光信号から電気信号への変換処理により、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する6系統のレーン1〜6を生成し、8B/10B復号等のチャネルデコーディング処理により、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する6系統のフレーム1〜6を生成し、HD−SDI信号生成処理により、1系統あたり1.485Gbpsの伝送速度を有する32系統のHD−SDI信号1〜32を生成して出力する。
波長分離/光電変換部51は、10GbE規格に対応した光モジュールを備えており、受信機50が受信した6系統の10GbE規格の光信号を入力し、10GbE規格に対応した光モジュールにて光信号を電気信号に変換し、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する6系統のレーン1〜6を生成してチャネルデコーディング回路52に出力する。10GbE規格に対応した光モジュールは、1本の光ファイバにて受信した6波長の光信号を電気信号に変換し、1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する6系統のレーン1〜6を出力する。
チャネルデコーディング回路52は、10GbE規格に対応した光モジュールを用いる場合の10GbE用のチャネルデコーディング回路を備えており、波長分離/光電変換部51から1系統あたり10.3125Gbpsの伝送速度を有する6系統のレーン1〜6を入力し、8B/10B復号等のチャネルデコーディング処理により、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する6系統のフレーム1〜6に変換し、10G−SDI生成回路53に出力する。
ここで、チャネルデコーディング回路52は、図15に示した実施例1のチャネルデコーディング回路22に備えた10GbE用のチャネルデコーディング回路22aと同様の処理を行い、図16に示したチャネルデコーディング回路22aの構成において、10系統から6系統に減らした構成をしている。チャネルデコーディング回路52に備えた2ビット除去部25は、6系統のレーン1〜6を入力し、66ビット毎のデータに含まれる2ビットのヘッダ「01」を除去し、64ビット毎のデータを生成し、6系統のフレーム1〜6を8B/10B復号部26に出力する。8B/10B復号部26は、2ビット除去部25から6系統のフレーム1〜6を入力し、各フレーム1〜6を構成するデータエリアの開始16ワード長の位置に設定されたK28.5の符号語を検出して各フレーム1〜6の開始点を識別し、フレーム1〜6の開始点から8B/10B復号を行い、10ビット単位の符号語を8ビット単位のデータに変換し、図6に示したフレームを生成し、6系統のフレーム1〜6をHD−SDI生成回路53に出力する。
HD−SDI生成回路53は、チャネルデコーディング回路52から1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有する6系統のフレーム1〜6を入力し、HD−SDI信号生成処理により、1系統あたり1.485Gbpsの伝送速度を有する32系統のHD−SDI信号1〜32を生成して出力する。
(HD−SDI生成回路/実施例3)
次に、図27に示したHD−SDI生成回路53について詳細に説明する。図28は、HD−SDI生成回路53の構成を示すブロック図である。図38は、HD−SDI生成回路53の処理を示すフローチャートである。このHD−SDI生成回路53は、DEMUX回路54−1〜54−6、再構成回路55、クロック逆変換部56及びHD−SDI送信部57を備えている。
(DEMUX回路)
DEMUX回路54−mは、チャネルデコーディング回路52からフレームmを入力し(ステップS3801)、フレームmから7系統の基本ストリームを生成し、Ch1〜5の基本ストリーム5m−4〜5mをクロック逆変換部56に出力し、Ch6,7の基本ストリームを再構成回路55に出力する。m=1〜6とする。
図29は、DEMUX回路54(DEMUX回路54−mを総称してDEMUX回路54という。)の構成を示すブロック図である。このDEMUX回路54は、ブロック再構成部(ブロック生成部)58及び基本ストリーム再構成部(基本ストリーム生成部)59を備えている。
ブロック再構成部58は、フレームを入力し、フレームのデータエリアに含まれるブロック同期情報を検出してブロックの開始点を識別し、フレームのデータエリアから図26に示したブロックを抽出してブロックを生成(再構成)し、基本ストリーム再構成部59に出力する(ステップS3802)。この場合、フレームのスタッフエリアに格納されたスタッフデータを削除する。
基本ストリーム再構成部59は、ブロック再構成部58からブロックを入力し、8ビット単位のバイトデータを10ビット単位のワードデータに変換し、ブロックに含まれるスタッフデータを削除し、送信機41のデータ抽出部48により抽出された信号以外の信号として所定のデータを付加し、図25に示した7系統の基本ストリームを生成(再構成)し、Ch1〜7の信号として出力する(ステップS3803)。基本ストリーム再構成部59により付加されるデータは以下のとおりである。図25を参照して、Ch2〜7のSAV,EAVには、それぞれCh1のSAV,EAVが付加される。Ch6,7の有効映像データのうち、送信機41のデータ抽出部48により除去された0〜640(m−1),640m+1〜3,840番目のワードデータが付加される。付加されるワードデータ(ワードのビット割り当てデータ)は、例えば、SMPTE435で定義する「未定義ワード」の40hとすればよい。Ch5〜7の水平補助データHANCについても、例えば「未定義ワード」の40hが付加される。
図28に戻って、再構成回路55は、DEMUX回路54−1〜54−6からCh6,7の信号を入力し、Ch6,7の信号に含まれる有効映像データのうち、それぞれ640(m−1)+1〜640m番目のワードデータを多重して基本ストリーム31,32を生成(再構成)し、クロック逆変換部56に出力する(ステップS3804)。
クロック逆変換部56は、DEMUX回路54−mからそれぞれCh1〜5の信号を基本ストリーム5m−4〜5mとして入力し、再構成回路55から基本ストリーム31,32を入力する。すなわち、DEMUX回路54−1からのCh1〜5の信号を基本ストリーム1〜5として、DEMUX回路54−2からのCh1〜5の信号を基本ストリーム6〜10として、・・・、DEMUX回路54−6からCh1〜5の信号を基本ストリーム26〜30として入力する。そして、クロック逆変換部56は、送信機41のクロック変換部9−1〜9−7と同様に、入力した基本ストリーム1〜32をバッファに蓄積し、クロック再生回路(図示せず)からクロック信号を入力し、そのクロック信号のタイミングにて、バッファから蓄積した信号を読み出してサンプリングし、HD−SDI信号のクロックの基本ストリーム1〜32を生成し、HD−SDI送信部57に出力する(ステップS3805)。
ここで、図15及び図18に示した実施例1の10G−SDI生成回路23は、10G−SDIマッピング回路35を備えているが、図27及び図28に示した実施例3のHD−SDI生成回路53は、10G−SDIマッピング回路35に相当するマッピング回路を備えていない。これは、DEMUX回路54−1〜54−6及び再構成回路55により生成された32系統の基本ストリームが、そのまま32系統のHD−SDI信号に対応するからである。
HD−SDI送信部57は、クロック逆変換部56から32系統の基本ストリーム1〜32(パラレルの32系統のHD−SDI信号)を入力し、パラレルのHD−SDI信号をシリアルのHD−SDI信号に変換し(ステップS3806)、スクランブル処理等を行う。そして、HD−SDI送信部57は、必要に応じて周波数特性の補償処理及びインピーダンス変換を行い(ステップS3807)、32系統のHD−SDI信号1〜32を出力する(ステップS3808)。
以上のように、実施例3の受信機50によれば、波長分離/光電変換部51は、10GbE規格に対応した光モジュールにて、受信した光信号を電気信号に変換し、6系統のレーン1〜6を生成し、10GbE用のチャネルデコーディング回路52は、6系統のレーン1〜6を入力し、66ビット毎のデータから2ビットを除去してフレーム1〜6を生成し、8B/10B復号を行い、6系統のフレーム1〜6を出力するようにした。これにより、光モジュールにて波長多重された光信号に対応したフレーム1〜6に対し、8B/10B復号が行われる。また、10GbEの光信号に同期し、HD−SDI信号を生成可能な、1系統あたり8.00Gbpsの伝送速度を有するフレーム1〜6が生成される。
また、HD−SDI生成回路53は、6系統のフレーム1〜6を入力し、1系統のフレーム毎に270個のブロックを抽出し、バイトをワードに変換し、データを付加して7系統の基本ストリーム(Ch1〜7)を生成し、基本ストリーム1〜32に対し、10GbEの光信号に同期したHD−SDI信号生成用の基本クロックによりクロック変換し、パラレル/シリアル変換し、スクランブル処理、周波数特性の補償処理、インピーダンス変換を行い、32系統のHD−SDI信号1〜32を出力する。これにより、1系統あたり1.485Gbpsの伝送速度を有する32系統のHD−SDI信号1〜32にて構成されるSHV映像が生成される。つまり、10GbE規格に対応した光モジュールを用いて10GbEの光信号を受信し、32系統のHD−SDI信号1〜32にて構成されたSHV映像を生成することができる。
したがって、10GbE規格に対応した光モジュールを用いて映像信号の伝送を実現するから、受信機50の小型化及び低廉化を実現することができる。また、10GbEの伝送速度と等しい速度の光信号を受信するから、信号劣化を防ぐことができる。さらに、8B/10B符号化された光信号を受信するから、連続した同符号の数が少なくなり、直流成分を十分に低減することができる。つまり、受信機50において、クロックを正しく再生することができ、受信信号に誤りが生じることがないから、映像信号の安定的な伝送を実現することができる。
以上、実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、実施例1,2におけるチャネルコーディング回路3は、10GbE用のチャネルコーディング回路3a及び100GbE用のチャネルコーディング回路3bを備え、光電変換/波長多重部4及び波長分離/光電変換部21は、10GbE規格に対応した光モジュール及び100GbE規格に対応した光モジュールを備えるようにしたが、チャネルコーディング回路3、光電変換/波長多重部4及び波長分離/光電変換部21は、10GbE用及び100GbE用のうちのいずれか一方のチャネルコーディング回路及び光モジュールを備えるようにしてもよい。