JP2012008607A - マスクブランク及び転写用マスク、並びに転写用マスクの製造方法 - Google Patents

マスクブランク及び転写用マスク、並びに転写用マスクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】EB欠陥修正を好適に適用でき、なお且つ遮光膜の薄膜化を可能とするマスクブランクを提供する。
【解決手段】ArF露光光が適用される転写用マスクを作成するために用いられ、透光性基板1上に遮光膜2を有するマスクブランク10であって、遮光膜2は、遷移金属及びケイ素に更に酸素及び窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする下層と、遷移金属及びケイ素に更に酸素及び窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする上層の少なくとも二層構造からなる。対象部分に弗素を含有する物質を供給し、荷電粒子を照射して行うエッチングにおける上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比が1.0以上20.0以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、マスクブランク及び転写用マスク、並びに転写用マスクの製造方法に関する。特に、荷電粒子照射による欠陥修正技術を好適に用いることのできる転写用マスクを製造するためのマスクブランク及び転写用マスクの製造方法に関する。
一般に、半導体装置の製造工程では、フォトリソグラフィ法を用いて微細パターンの形成が行われている。また、この微細パターンの形成には通常何枚もの転写用マスク(フォトマスク)と呼ばれている基板が使用される。この転写用マスクは、一般に透光性のガラス基板上に、金属薄膜等からなる微細パターンを設けたものであり、この転写用マスクの製造においてもフォトリソグラフィ法が用いられている。
フォトリソグラフィ法による転写用マスクの製造には、ガラス基板等の透光性基板上に転写パターン(マスクパターン)を形成するための薄膜(例えば遮光膜など)を有するマスクブランクが用いられる。このマスクブランクを用いた転写用マスクの製造は、マスクブランク上に形成されたレジスト膜に対し、所望のパターン描画を施す露光工程と、所望のパターン描画に従って前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する現像工程と、レジストパターンに従って前記薄膜をエッチングするエッチング工程と、残存したレジストパターンを剥離除去する工程とを有して行われている。上記現像工程では、マスクブランク上に形成されたレジスト膜に対し所望のパターン描画を施した後に現像液を供給して、現像液に可溶なレジスト膜の部位を溶解し、レジストパターンを形成する。また、上記エッチング工程では、このレジストパターンをマスクとして、ドライエッチング又はウェットエッチングによって、レジストパターンの形成されていない薄膜が露出した部位を溶解し、これにより所望のマスクパターンを透光性基板上に形成する。こうして、転写用マスクが出来上がる。
半導体装置のパターンを微細化するに当たっては、転写用マスクに形成されるマスクパターンの微細化に加え、フォトリソグラフィで使用される露光光源波長の短波長化が必要となる。半導体装置製造の際の露光光源としては、近年ではKrFエキシマレーザー(波長248nm)から、ArFエキシマレーザー(波長193nm)へと短波長化が進んでいる。
また、転写用マスクの種類としては、従来の透光性基板上にクロム系材料からなる遮光膜パターンを有するバイナリマスクのほかに、近年では、特許文献1に記載されているようなMoSiN等の遷移金属とケイ素を主な金属成分とし、さらに窒素を含有させた材料を遮光膜として用いたバイナリマスクなどが出現している。
ところで、以前よりマスクブランクを用い、レジスト膜に電子線描画及び現像処理により形成されたレジストパターンやエッチングマスク膜に形成されたエッチングマスクパターンをマスクとしてドライエッチングにより、遮光膜に転写パターンが形成された転写用マスクについて、パターン検査機を用いて、設計上の転写パターンと遮光膜に形成された転写パターンとを比較し、設計上の転写パターンと比較して余分な遮光膜が残存してしまっている欠陥(所謂、黒欠陥)部分に対して、ナノマシニングや集束イオンビームFIB(Focused Ion Beam)を用いた物理加工により欠陥修正が行われてきた。しかし、このような物理加工では黒欠陥修正に時間を要するという問題を有していた。また、通常のFIB処理ではGaイオンの照射量が大きくなるため、QZ基板に残留するGaステインが問題となっていた。そこで反応性を上げ、Ga照射量を抑制するためにガス支援する手法などが報告されている(特許文献2参照)。
一方、特許文献3には、遮光膜の黒欠陥部分に対して、二フッ化キセノン(XeF2)ガスを供給し、さらにその部分に電子線を照射して黒欠陥部分をエッチングして除去する欠陥修正技術(以下、このような電子線等のような荷電粒子を照射して行う欠陥修正を単にEB欠陥修正と呼ぶ)が開示されている。かかるEB欠陥修正は、当初は、EUVリソグラフィ用の反射型マスクの吸収体膜における黒欠陥部分の修正に用いられていたが、MoSi系のハーフトーンマスクの欠陥修正にも使用され始めている。
特開2007−292824号公報 特開2000−10260号公報 特表2004−537758号公報
本発明者らは、特許文献1で開示されているような遷移金属とケイ素を主な金属成分とし、さらに窒素を含有させた材料からなる積層構造の遮光膜が形成されたバイナリ型マスクブランクを用いて、遮光膜に転写パターンを形成した転写用マスクを作製し、作製した転写用マスクの欠陥検査を行い、黒欠陥部分について、特許文献3に開示されているようなEB欠陥修正、すなわち黒欠陥部分へのXeF2ガス供給と電子等の荷電粒子照射によるエッチングを行ってみたところ、積層構造の上下各層における膜組成の関係によっては、以下のような問題が生じる場合があることが判明した。
一般に遮光膜は、膜の表面反射を抑制するため、表面側の層(上層)の材料を基板側の層(下層)の材料よりも酸化や窒化の度合を高くすることで、遮光膜の表面反射率を低減させている。一方、バイナリ型マスクブランクでは、遮光膜に所定以上(例えば光学濃度(OD)2.8以上)の遮光性能が必要とされる。材料中の酸化や窒化の度合を高くすると遮光性性能は低下する方向になる。他方、近年の転写パターンの微細化により、斜入射照明法や液浸露光技術を使用する必要が生じてきている。しかし、それにより遮蔽効果(シャドーイング)の影響が問題となってきており、この影響を低減させるために、遮光膜の薄膜化が必要となってきている。従って、基板側の層(下層)では、極力薄い膜厚で遮光性能を確保するため、酸化や窒化の度合を極力抑える必要がある。他方、遮光膜の基板側の表面の反射率(裏面反射率)も表面側の反射率(表面反射率)ほどではないが所定値以下には抑える必要があり、酸化や窒化をある程度行う必要がある。
XeF2ガスはケイ素の等方性エッチングガスとして知られており、そのメカニズムは表面吸着、XeとFに分離、ケイ素の高次フッ化物の生成、揮発というプロセスでエッチングが進行する。しかし、ケイ素は、Si3N4、SiO2、SiON、SiCのような窒化、酸化、あるいは炭化したケイ素であると、揮発性の高い高次のフッ化物を形成しにくいため、XeF2ガス等のフッ素系ガスに対して高いエッチング耐性を有する傾向がある。EB欠陥修正では、電子線などの荷電粒子照射を行うことで、XeF2ガスのエッチングレートが飛躍的に向上し、黒欠陥部分の選択的な異方性エッチングが可能となる。しかし、この場合においても、遮光膜中の酸化、窒化、あるいは炭化したケイ素の比率が多くなるに従い、エッチングレートが低下する傾向がある。上記のとおり、上層は表面反射率を低減させるため酸化や窒化の度合が高い材料を用いるため、上下層のエッチングレート差が大きくなり、段差が発生してしまう。極端な場合、大きなアンダーカットが生じてしまう。
なお、最近のEB欠陥修正技術では、水分を供給することによりエッチングレートを低下させるWater Passivation等のPassivation技術(水分のほか、酸化物系ガスの供給等)を用いることで、遮光膜の上層と下層との間である程度のエッチングレート差があっても不具合を低減することは可能であるが、このようなエッチングレート制御が可能な限界があり、また過度にエッチングレートが低下してしまうと、修正時間が長くなり、従来の物理加工による欠陥修正に対する利点がなくなるため、下層のエッチングレートを極端に落とす必要のある遮光膜の積層構造は好ましくない。
そこで本発明は、従来の課題を解決するべくなされたものであり、その目的とするところは、EB欠陥修正を好適に適用でき、なお且つ遮光膜の薄膜化を可能とするマスクブランク及び転写用マスク、並びに転写用マスクの製造方法を提供することである。
本発明者らは、従来の遷移金属とケイ素を主な金属成分とし、さらに窒素を含有させた材料からなる積層構造の遮光膜が形成されたバイナリ型マスクブランクを用いて、遮光膜に転写パターンを形成した転写用マスクに対し、黒欠陥部分の修正にEB欠陥修正を適用した場合の課題に関し、鋭意検討を行った。
本発明者らは、種々の材料について検討した結果、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする下層と、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする上層の少なくとも二層構造からなる遮光膜を備えるマスクブランクであって、EB欠陥修正における上層のエッチングレートと下層のエッチングレートとの関係を所定に調整することにより、従来のEB欠陥修正を適用した場合の課題を解決でき、なお且つ遮光膜の薄膜化を実現できることを突き止めた。
本発明者は、以上の解明事実、考察に基づき、さらに鋭意研究を続けた結果、本発明を完成したものである。
すなわち、上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)
ArFエキシマレーザー露光光が適用される転写用マスクを作成するために用いられ、透光性基板上に、転写パターンを形成するための遮光膜を有するマスクブランクであって、前記遮光膜は、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする下層と、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする上層の少なくとも二層構造からなり、対象部分にフッ素を含有する物質を供給し、かつ荷電粒子を照射して行うエッチングにおける前記上層のエッチングレートに対する前記下層のエッチングレートの比が1.0以上20.0以下であることを特徴とするマスクブランクである。
(構成2)
前記下層は、層中の窒素および酸素の合計含有量が10原子%以上であることを特徴とする構成1に記載のマスクブランクである。
(構成3)
前記上層は、層中の窒素および酸素の合計含有量が30原子%以上であることを特徴とする構成1又は2に記載のマスクブランクである。
(構成4)
前記上層中の遷移金属の含有量が10原子%以下であることを特徴とする構成1乃至3のいずれか一項に記載のマスクブランクである。
(構成5)
前記下層は、層中の窒素および酸素の合計含有量が35原子%以下であることを特徴とする構成1乃至4のいずれか一項に記載のマスクブランクである。
(構成6)
前記下層中の遷移金属の含有量を遷移金属とケイ素の合計含有量で除した比率が14%以上、35%以下であることを特徴とする構成5に記載のマスクブランクである。
(構成7)
前記下層は、層中の窒素および酸素の合計含有量が30原子%以下であることを特徴とする構成1乃至4のいずれか一項に記載のマスクブランクである。
(構成8)
前記下層中の遷移金属の含有量を遷移金属とケイ素の合計含有量で除した比率が14%以上、40%以下であることを特徴とする構成7に記載のマスクブランクである。
(構成9)
前記遮光膜は、膜厚が65nm未満であることを特徴とする構成1乃至8のいずれか一項に記載のマスクブランクである。
(構成10)
前記上層は、膜厚が5nm以上、20nm以下であることを特徴とする構成1乃至9のいずれか一項に記載のマスクブランクである。
(構成11)
前記遮光膜の上面には、エッチングマスク膜が設けられ、該エッチングマスク膜は、クロムに、窒素、酸素のうち少なくともいずれかの成分を含み、該エッチングマスク膜中のクロムの含有量が50原子%未満であり、かつ、膜厚が5nm以上、20nm以下であることを特徴とする構成1乃至10のいずれか一項に記載のマスクブランクである。
(構成12)
構成1乃至11のいずれか一項に記載のマスクブランクを用いて作製されることを特徴とする転写用マスクである。
(構成13)
ArFエキシマレーザー露光光が適用され、透光性基板上に転写パターンが形成された遮光膜を有してなる転写用マスクであって、前記遮光膜は、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする下層と、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする上層の少なくとも二層構造からなり、対象部分にフッ素を含有する物質を供給し、かつ荷電粒子を照射して行うエッチングにおける前記上層のエッチングレートに対する前記下層のエッチングレートの比が1.0以上20.0以下であることを特徴とする転写用マスクである。
(構成14)
請求項1乃至11のいずれか一項に記載のマスクブランクを用いた転写用マスクの製造方法であって、設計上の転写パターンと前記遮光膜に形成された転写パターンとを比較し、遮光膜が残存している欠陥部分に対してフッ素を含有する物質を供給し、かつ荷電粒子を照射してエッチングを行う欠陥修正工程を有し、前記欠陥修正工程は、前記遮光膜の下層のエッチング時に水または酸化物系流体を供給して該下層のエッチングレートを低下させることを特徴とする転写用マスクの製造方法である。
本発明によれば、遮光膜を、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする下層と、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする上層の少なくとも二層構造とし、EB欠陥修正における上層のエッチングレートと下層のエッチングレートとの関係を所定に調整することにより、従来のEB欠陥修正を適用した場合の課題を解決でき、結果、転写パターンの黒欠陥修正にEB欠陥修正を好適に適用できるマスクブランクおよび転写用マスク、並びに転写用マスクの製造方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、バイナリマスクとして求められている遮光膜の光学濃度を例えば65nm未満の膜厚で実現することができ、シャドーイングに係る課題の解決を図ることができるマスクブランク及び転写用マスク、並びに転写用マスクの製造方法を提供することができる。
本発明にかかるマスクブランクの一実施の形態の断面図である。 本発明にかかるマスクブランクの一実施の形態を用いて転写用マスクを製造する工程を示す断面図である。 EB欠陥修正における上層に対する下層のエッチングレート比と下層の窒素含有量との関係を示す図である。 モリブデンとケイ素にさらに窒素を含有する薄膜におけるモリブデン含有量をモリブデンとケイ素の合計含有量で除した比率と単位膜厚当たりの光学濃度との関係を示す図である。 シート抵抗値が3kΩ/□以下を満たす(Mo/Mo+Si)比率と窒素含有量の関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述する。
本発明は、ArF露光光が適用される転写用マスクを作成するために用いられ、透光性基板上に、転写パターンを形成するための遮光膜を有するマスクブランクであって、前記遮光膜は、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする下層と、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする上層の少なくとも二層構造からなり、対象部分にフッ素を含有する物質を供給し、かつ荷電粒子を照射して行うエッチングにおける前記上層のエッチングレートに対する前記下層のエッチングレートの比が1.0以上20.0以下であることを特徴とするマスクブランクである。
図1は、本発明にかかるマスクブランクの断面図である。図1によれば、本発明の一実施の形態に係るマスクブランク10は、透光性基板1の上に、遮光膜2を備えている。上記透光性基板1は、ArFエキシマレーザーに対して透過性を有するものであれば特に制限されない。本発明では、合成石英基板、その他各種のガラス基板を用いることができるが、この中でも合成石英基板は、ArFエキシマレーザーに対する透過性が高いので、本発明には特に好適である。
上記遮光膜2は、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする下層と、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする上層の少なくとも二層構造からなり、対象部分にフッ素を含有する物質(非励起状態)を供給し、かつ電子線等の荷電粒子を照射して前記物質によるエッチングレートを向上させたエッチング、つまりEB欠陥修正時における前記上層のエッチングレートに対する前記下層のエッチングレートの比(下層のエッチングレート/上層のエッチングレート)が1.0以上とする必要がある。この比が1.0未満であると、下層のエッチング中に上層の転写パターンのエッジ部分をエッチングしてしまい、ラインエッジラフネスが悪化する恐れがある。さらには、上層の表面からエッチングが進行して減膜する等によって上層の光学特性が変わってしまう(露光光に対する表面反射率が上昇してしまう等)不具合が生じる。なお、上層により良好なエッジ形状を維持させることを考慮すると、EB欠陥修正時における前記上層のエッチングレートに対する前記下層のエッチングレートの比が1.5以上であるとより好ましい。さらに、本発明では、前記上層のエッチングレートに対する前記下層のエッチングレートの比が20.0以下であることも必要である。
EB欠陥修正を行う際に対象部分(黒欠陥部分)に供給するフッ素を含有する物質としては、XeF2、XeF4、XeF6、XeOF2、XeOF4、XeO2F2、XeO3F2、XeO2F4、ClF3、ClF、BrF5、BrF、IF3、IF5、KrF、ArF等が適用可能であり、特に、XeF2が最適である。これらはガス状態で対象部分に供給されることが望ましい。
EB欠陥修正における上層のエッチングレートよりも下層のエッチングレートの方が大きくアンダーカットが生じる恐れがある場合、フッ素系ガス(XeF2ガス等)の供給量を少なくする手段のほかに、下層のエッチングを行う段階で水や酸化物系ガスを除去すべき対象部分に適量供給して下層のエッチングレートを低下させるPassivation技術を使用する。水や酸化物系ガスを供給した部分は、酸化が促進され、下層の側壁に酸化被膜を形成する。EB欠陥修正は、酸化膜に対するエッチング速度が低下するため、下層のエッチングレート(特に横方向へのエッチングレート)を低下させることができる。しかし、Passivation技術ではエッチングレートを低下できる範囲が限られている。また、上層のエッチングレートに対して下層のエッチングレートが相対的に小さくなるため、欠陥修正に時間がかかり、製造のスループットが悪化し、物理加工による修正との間のメリットが得られない場合がある。さらに、水を供給しすぎると酸素が分離した後の水素とXeF2ガス等のフッ素系ガスから分離したフッ素と結合してフッ酸を形成し、上層や基板を溶解させる恐れもある。これらのことを考慮すると、前記上層のエッチングレートに対する前記下層のエッチングレートの比が20.0以下とすることが必要である。なお、EB欠陥修正前後での上層の光学特性変化をより抑制すること等を含めて考慮すると、EB欠陥修正時における前記上層のエッチングレートに対する前記下層のエッチングレートの比が15.0以下であると好ましい。さらに、製造のスループットのより向上を求めるなら、EB欠陥修正時における前記上層のエッチングレートに対する前記下層のエッチングレートの比が10.0以下であるとより好ましい。
遮光膜2を、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする下層と、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする上層の少なくとも二層構造とすることにより、EB欠陥修正時における上層のエッチングレートと下層のエッチングレートとの関係を上記のように好適に調整することが可能である。
遷移金属とケイ素を含有する薄膜において、薄膜中の酸素含有量および窒素含有量に対するエッチングレートの変化の傾向は、EB欠陥修正のエッチングの場合と、プラズマ化したフッ素系ガスにおけるエッチング、すなわち通常のドライエッチングにおけるエッチングレートとは異なる。EB欠陥修正の場合、薄膜中の酸素や窒素の含有量が増えていく、すなわちケイ素の酸化物や窒化物の存在が増加していくとエッチングレートが低下する傾向がある。これに対して、通常のフッ素系ガスプラズマによるドライエッチングの場合、薄膜中の酸素や窒素の含有量が増えていっても、エッチングレートがほぼ変わらないか、遷移金属の含有量によっては上昇する傾向がある。よって、遷移金属とケイ素を含有する薄膜に対する励起状態(プラズマ状態)のフッ素系ガスでのドライエッチングの場合におけるエッチングレートの傾向は、非励起状態のフッ素系ガスを供給しつつ荷電粒子を照射するEB欠陥修正におけるエッチングレートを調整するための参考にはなり難い。
遮光膜2の上層(表面反射防止層)は、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とするが、遮光膜2の表面反射率を所定値(例えば、30%)以下となるようにするには、層中の窒素および酸素の合計含有量が30原子%以上であることが望まれる。また、遮光膜全体の薄膜化の観点で考慮すると、上層中の窒素および酸素の合計含有量は60原子%以下であることが好ましい。
酸素は、層中の含有量に対する消衰係数の低下度合が窒素に比べて大きく、上層の露光光の透過度をより高めることができるため、表面反射率をより低減させることが可能である。上層中の酸素の含有量は、10原子%以上であることが好ましく、15原子%以上であるとより好ましい。一方、窒素の層中の含有量は、10原子%以上が望ましいが、遮光膜の薄膜化のため、上層の酸素含有量を多少抑えつつ、表面反射率を低減させるには、窒素の含有量を15原子%以上とすることが好ましく、20原子%以上とするとより好ましい。
また、上層中の材料に含まれる遷移金属には、モリブデン、タンタル、タングステン、チタン、クロム、ハフニウム、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム、ニオブ、パラジウム等が適用可能であるが、なかでも、モリブデンが好ましい。また、その上層中の遷移金属の含有量は、10原子%以下であることが好ましい。上層の遷移金属の含有量が10原子%よりも多いと、このマスクブランクから転写用マスクを作製したとき、マスク洗浄(アンモニア過水等によるアルカリ洗浄や、温水洗浄)に対する耐性が低く、上層の溶解による光学特性の変化(表面反射率の上昇)、転写パターンエッジ部分の形状変化によるラインエッジラフネスの低下やCD精度の悪化が生じるおそれがある。この傾向は、上層の遷移金属にモリブデンが用いられている場合に特に顕著である。特に、上層の遷移金属にモリブデンが用いられる場合、遮光膜の応力制御に高温で加熱処理(アニール処理)すると、上層(表面反射防止層)の遷移金属の含有量が高いと、表面が白く曇る(白濁する)現象が発生する。これは、MoOが表面に析出することが原因と考えられる。このような現象を抑制するためにも、上層の遷移金属の含有量が10原子%以下であることが好ましい。
一方、EB欠陥修正におけるエッチングレートは、層中の酸素や窒素の含有量が多くなるに従い減少する傾向がある。また、前記のとおり、前記上層のエッチングレートに対する前記下層のエッチングレートの比が20.0以下とすることが必要とされる。図3は、EB欠陥修正における上層に対する下層のエッチングレート比と下層の窒素含有量との関係を示す図である。この上層は、求められる表面反射防止機能を有する条件を満たす遷移金属、ケイ素、酸素および窒素の組成比である膜であり、下層は、遷移金属(モリブデン)およびケイ素にさらに窒素を含有する膜である。これによると、EB欠陥修正におけるエッチングレート比が20.0以下とするには、下層の窒素含有量は少なくとも10原子%以上とする必要があることがわかる。
なお、ここでは下層の遷移金属にモリブデンを適用したが、これに限らず他の遷移金属でも同様の傾向を示す。また、ここで用いられた求められる表面反射防止機能を有する上層の酸素および窒素の合計含有量は、40.3原子%(30原子%以上)であり、遷移金属(モリブデン)の含有量は、3原子%(10原子%以下)である。EB欠陥修正におけるエッチングレートは、酸素や窒素の含有量が増えるに従い低下する傾向があるため、前記の酸素や窒素の含有量が30原子%の膜よりもエッチングレートが低い膜である。また、図3に示したように、窒素ではあるが膜中の含有量が40原子%以上ではエッチングレートの低下度合が非常に小さいため、上層の酸素および窒素の含有量が40原子%以上のものを用いても、ほぼ同様の傾向を示すことが想定できる。
遮光膜のうちの上層は表面反射防止層として機能するものであり、光学濃度が低く、遮光膜全体の光学濃度にはあまり寄与できない。これらのことを考慮すると、遮光膜2として必要な光学濃度を実質的に下層で確保する必要がある。図4は、モリブデンとケイ素にさらに窒素を含有する薄膜におけるモリブデンの含有量[原子%]をモリブデンとケイ素の合計含有量[原子%]で除した比率(すなわち、遮光膜中のモリブデンとケイ素の合計含有量[原子%]を100としたときのモリブデンの含有量[原子%]の比率を%で表したもの。以下、(Mo/Mo+Si)比率という。)と単位膜厚当たりの光学濃度との関係を示す図である。なお、図中の特性曲線は、薄膜の窒素含有量を10原子%(「■N=10」の曲線)、20原子%(「▲N=20」の曲線)、30原子%(「×N=30」の曲線)、35原子%(「●N=35」の曲線)、40原子%(「*N=40」の曲線)の場合について、それぞれ記載している。下層で遮光膜全体の光学濃度のほとんどを確保するには、材料の単位膜厚当たりの光学濃度(OD)が0.05nm-1(波長:193nm)以上であることが望まれる。この点を考慮すると、窒素含有量が40原子%では特定の狭い範囲の(Mo/Mo+Si)比率以外は条件を満たさず、また後述の理由から本願発明に適用することは難しい。一方、窒素含有量が35原子%以下の薄膜では、(Mo/Mo+Si)比率の広い範囲で適用可能である。これらのことから、下層は、層中の窒素および酸素の合計含有量の上限が少なくとも35原子%であることが求められる。さらに、このときの下層の(Mo/Mo+Si)比率は、35%以下であることが求められる。また、下層の遮光性能をより高める場合には、層中の窒素および酸素の合計含有量を30原子%以下とすることが求められる。この場合の下層の(Mo/Mo+Si)比率は、40%以下であることが求められる。なお、上限を決定づける他の要因として40%よりも多くモリブデンを含有させると耐薬性や耐洗浄性が低下するという問題もある。
酸素は、層中の含有量に対する消衰係数の低下度合が窒素に比べて大きく、酸素の含有量に比例して要求される光学濃度を満たすために膜厚がより厚くなってしまう。窒素だけでも露光光に対する裏面反射率を低減させることは可能であることから、下層の酸素の含有量は、10原子%未満であることが好ましく、さらに好ましくは、酸素を実質的に含有しない(コンタミ等によって含有されることを許容する程度)ことが望ましい。一方、窒素の層中の含有量は、酸素を実質的に含有しない場合は、裏面反射率の低減の観点からも35原子%以下が望ましいが、裏面反射率の低減よりも遮光膜のさらなる薄膜化を優先する場合には、30原子%以下であることが望ましく、さらには20原子%以下であるとより望ましい。
一方、窒素や酸素を含有するケイ素は、電気伝導度が低い(シート抵抗値が高い)傾向にある。このため、遷移金属とケイ素にさらに窒素や酸素を含有する遮光膜では、電気伝導度を上げるには、膜中の遷移金属の含有量を増やす必要がある。マスクブランクから転写マスクを作製する際において、図2に示すように遮光膜上2(エッチングマスク膜3上)にレジスト膜4を塗布し、レジスト膜4に設計パターンを露光転写し、レジスト膜4を現像・洗浄を行って、レジストパターン4aを形成する。近年、このレジスト膜に電子線描画露光用のレジストを適用し、電子線を照射して描画する(電子線露光描画)ことで設計パターンを露光する方法が使用されてきている。
この電子線描画露光では、描画位置精度やチャージアップの観点から、レジスト膜4下の薄膜(遮光膜2、エッチングマスク膜3を備える構成の場合には、遮光膜2かエッチングマスク膜3の少なくとも一方の膜)には、導電性が必要とされている。すなわち、遮光膜2およびエッチングマスク膜3のうち少なくとも一方の膜には、シート抵抗値が3kΩ/□以下であることが望まれている。後述のように、レジスト膜4の薄膜化(例えば、100nm以下)を実現するには、エッチングマスク膜3の塩素と酸素の混合ガスに対するドライエッチングのエッチングレートを向上させる必要があり、そのためには、金属成分(クロム)の含有量を50原子%未満、好ましくは45原子%以下、さらには40原子%以下とすることが求められる。このような場合には、エッチングマスク膜の金属含有量が低く、シート抵抗値が3kΩ/□よりも大きくなってしまう。また、遮光膜2は、上層と下層の少なくとも2層以上の積層構造である。しかし、上層を表面反射防止層として用いる場合には、酸素および窒素の合計含有量が30原子%以上必要であり、また、マスク洗浄に対する耐性の観点から、遷移金属の含有量を10原子%以下とする必要があるため、遮光膜2の上層でシート抵抗値が3kΩ/□以下を確保することは容易ではない。
これらのことから、遮光膜2の下層で導電性を確保すること、すなわち遮光膜の下層のシート抵抗値が3kΩ/□以下であることが望まれる。図5は、シート抵抗値が3kΩ/□以下を満たす(Mo/Mo+Si)比率と窒素含有量の関係を示す図である。図5のグラフ領域中における相関直線が境界となっており、相関直線上を含む上側のグラフ領域が、シート抵抗値が3kΩ/□以下の条件を満たす。前記のとおり、エッチングレート比の観点から下層の窒素含有量は10原子%以上とする必要があることから、シート抵抗値が3kΩ/□の閾値よりも低い(Mo/Mo+Si)比率は、14%以上である必要がある。このことから、遮光膜の下層における(Mo/Mo+Si)比率は、14%以上とすることが望ましい。
上記下層の材料に含まれる遷移金属には、モリブデン、タンタル、タングステン、チタン、クロム、ハフニウム、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム、ニオブ、パラジウム等が適用可能である。下層中の遷移金属の含有量[原子%]を遷移金属とケイ素の合計含有量[原子%]で除した比率(すなわち、遮光膜中の遷移金属とケイ素の合計含有量[原子%]を100としたときの遷移金属の含有量[原子%]の比率を%で表したもの。以下、(M/M+Si)比率という。ただし、M:遷移金属)については、前記の例ではモリブデンについて述べたが他の列記した遷移金属についても概ね同様の傾向を示す。すなわち、下層中の窒素および酸素の合計含有量の上限が少なくとも35原子%である場合における下層の(M/M+Si)比率は、35%以下であることが求められる。また、下層の遮光性能をより高める場合には、層中の窒素および酸素の合計含有量を30原子%以下とすることが求められる。この場合の下層の(M/M+Si)比率は、40%以下であることが求められる。
バイナリマスクブランクに用いる遮光膜の光学濃度としては、少なくとも2.3以上、好ましくは2.5以上が必要である。ただし、ダブル露光技術等で用いるバイナリ転写マスクを作製するためのバイナリマスクブランクの場合には、光学濃度が2.3や2.5では、ウェハ上のレジストの重ね露光部分に漏れ光に起因する問題が生じる場合がある。その点を考慮すると、遮光膜の光学濃度は少なくとも2.8以上が必要であり、より好ましくは3.0以上である。
一方、本発明のArF露光光が適用されるリソグラフィであって、DRAM hp32nm以降の世代で問題となるシャドーイングの問題を解決するためには、遮光膜を少なくとも65nm未満の膜厚とすることが必要であり、60nm以下の膜厚とすることが望ましい。つまり、遮光膜2は、上層と下層の合計膜厚65nm未満で、所定の光学濃度を確保することが必要であり、60nm以下で所定の光学濃度を確保することがより好ましい。
上層は、下層に露光光に対する反射率の高い材料を用いていることから、上層の厚さが5nm以上は最低限必要である。上述のシャドーイングの問題を考慮すると、遮光膜2全体の膜厚が65nm未満であることが好ましく、主に下層(遮光層)で遮光膜に必要な光学濃度を確保する必要があることから、上層の上限は20nm以下であることが好適である。また、上層は、求められる低反射性と遮光膜全体の望ましい膜厚(60nm以下)を考慮すると、7nm以上15nm以下であることがより望ましい。
また、上記下層(遮光層)には、炭素及び水素のうち少なくとも1つの元素をさらに含むことが好ましい。遷移金属(モリブデン)、ケイ素に加え、炭素(C)、水素(H)の少なくとも一方を含む遮光膜2は、スパッタ成膜時に膜中に、酸化しづらい状態になっている、ケイ素炭化物(Si−C結合)、遷移金属炭化物(M−C結合、例えばMo−C結合)、水素化ケイ素(Si−H結合)、が形成されることにより、ArF露光光の照射によるケイ素やモリブデンの酸化を抑制でき、転写用マスクの長寿命化が期待できる。
また、C及び/又はH(ケイ素炭化物、遷移金属炭化物、水素化ケイ素)の存在により遮光膜のパターニング時のエッチングレートは速くなるため、レジスト膜を厚膜化することなく、解像性や、パターン精度が悪化することはない。また、エッチング時間を短縮することができるので、遮光膜上にエッチングマスク膜を有する構成の場合、エッチングマスク膜のダメージを少なくすることができ、高精細のパターニングが可能となる。
本発明の遮光膜は、上層と下層の少なくとも2層構造である必要があるが、3層以上の積層構造であってもよい。たとえば、最下層、中間層、最上層の3層積層構造の場合、最上層を本発明の上層に、中間層を本発明の下層にそれぞれ適用し、本発明の上層と下層の関係を中間層と最下層の関係に適用してもよく、中間層を本発明の上層に、最下層を本発明の下層にそれぞれ適用し、本発明の上層と下層の関係を中間層と最下層の関係に適用してもよい。
本発明は、上述の本発明により得られるマスクブランクにおける前記遮光膜を、エッチングによりパターニングするエッチング工程と、黒欠陥部分をEB欠陥修正技術により修正を行う欠陥修正工程を有する転写用マスクの製造方法についても提供する。
この場合のエッチングは、微細パターンの形成に有効なドライエッチングが好適に用いられる。
本発明にかかるマスクブランクは、図1に示すように、透光性基板1の上に遮光膜2を備え、さらに該遮光膜2の上に、エッチングマスク膜3を備えたマスクブランク10であってもよい。この場合の遮光膜2は、上述の実施の形態にかかる遮光膜である。
本発明においては、上記エッチングマスク膜3は、転写パターンを形成するためのパターニング時のドライエッチングに対して遮光膜2とのエッチング選択性を確保できるように、例えば、クロムに、窒素、酸素のうち少なくともいずれかの成分を含む材料を用いることが好ましい。このようなエッチングマスク膜3を遮光膜2の上に設けることにより、マスクブランク上に形成するレジスト膜の薄膜化を図ることができる。また、エッチングマスク膜中にさらに炭素等の成分を含んでもよい。具体的には、例えば、CrN、CrON、CrOC、CrOCN等の材料が挙げられる。
上記エッチングマスク膜中のクロムの含有量は50原子%未満であることが好ましく、45原子%以下であるとより好ましく、40原子%以下であると最適である。クロム系材料は、酸化を進行させるほど酸素と塩素の混合ガスを用いたドライエッチングに対するエッチングレートが向上する。また、酸化させたときほどではないが、窒化を進行させても酸素と塩素の混合ガスを用いたドライエッチングに対するエッチングレートが向上する。クロムの含有量が50原子%以上であると、酸素と塩素の混合ガスを用いたドライエッチングに対するエッチングレートが大幅に低下する。これに起因し、このエッチングマスク膜をドライエッチングするときに必要とされるレジスト膜の膜厚が厚く(例えば、100nmより大きい)なってしまい、微細パターンをエッチングマスク膜に精度よく転写することが困難になるという問題がある。
また、上記エッチングマスク膜は、膜厚が5nm以上、20nm以下であることが好ましい。膜厚が5nm未満であると、エッチングマスク膜パターンをマスクとして遮光膜に対するドライエッチングが完了する前にエッチングマスク膜のパターンエッジ方向の減膜が進んでしまい、遮光膜に転写されたパターンの設計パターンに対するCD精度が大幅に低下してしまう恐れがある。一方、膜厚が20nmよりも厚いと、エッチングマスク膜に設計パターンを転写するときに必要なレジスト膜厚が厚くなってしまい、微細パターンをエッチングマスク膜に精度よく転写することが困難になる。
以下、実施例により、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。併せて、実施例に対する比較例についても説明する。
(実施例1)
合成石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=21:79)を用い、アルゴンと窒素との混合ガス雰囲気(ガス圧0.07Pa,ガス流量比 Ar:N2=25:28)で、DC電源の電力を2.1kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiN膜(下層(遮光層))を膜厚50nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴンと酸素と窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar:O2:N2:He=6:3:11:17)で、DC電源の電力を3.0kWとし、MoSiON膜(上層(表面反射防止層))を膜厚10nmで成膜することにより、MoSiN膜(膜組成比 Mo:14.7原子%,Si:56.2原子%,N:29.1原子%)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:2.6原子%,Si:57.1原子%,O:15.9原子%,N:24.4原子%)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚60nm)を形成した。なお、遮光膜2の各層の元素分析は、ラザフォード後方散乱分析法を用いた(以下、各実施例、比較例とも同じ)。この遮光膜2の光学濃度(OD)は、ArFエキシマレーザーの露光光の波長に対して、3.0であった。
次に、この遮光膜2を備えた基板1に対して450℃で30分間加熱処理(アニール処理)を行い、遮光膜2の膜応力を低減させる処理を行った。
次に、遮光膜2の上面に、エッチングマスク膜3を形成した。具体的には、枚葉式スパッタ装置で、クロム(Cr)ターゲットを用い、アルゴンと二酸化炭素と窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.2Pa,ガス流量比 Ar:CO2:N2:He=21:37:11:31)で、DC電源の電力を1.8kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、CrOCN膜を膜厚10nmで成膜した。さらに、エッチングマスク膜3(CrOCN膜)を前記遮光膜2のアニール処理よりも低い温度でアニールすることにより、遮光膜2の膜応力に影響を与えずにエッチングマスク膜3の応力を極力低く(好ましくは膜応力が実質ゼロに)なるように調整した。以上の手順により、バイナリ型マスクブランク10を得た。
次に、上記のようにして作製したマスクブランク10を用いてバイナリ型の転写用マスクを作製した。図2に製造工程を示す。
まず、上記マスクブランク10上に、電子線描画用化学増幅型ポジレジスト膜4(富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ社製 PRL009)を形成した(図2(a)参照)。
次に上記レジスト膜4に対し、電子線描画装置を用いて所望のパターン描画を行った後(同図(b)参照)、所定の現像液で現像してレジストパターン4aを形成した(同図(c)参照)。なお、このとき、EB欠陥修正の検証を行うために、パターン描画時にプログラム欠陥部分(黒欠陥となる部分)をあらかじめ入れておいた。
次に、上記レジストパターン4aをマスクとして、CrOCN膜からなるエッチングマスク膜3のドライエッチングを行ってエッチングマスク膜パターン3aを形成した(同図(d)参照)。ドライエッチングガスとして、酸素と塩素の混合ガス(O2:Cl2=1:4)を用いた。
次に、残存している上記レジストパターン4aをアッシング処理等により除去した後、上記エッチングマスク膜パターン3aをマスクとして、MoSiN膜とMoSiON膜との積層からなる遮光膜2のドライエッチングを行って遮光膜パターン2aを形成した(同図(e)参照)。ドライエッチングガスとして、SF6とHeの混合ガスを用いた。最後に、酸素と塩素の混合ガス(O2:Cl2=1:4)を用いてエッチングマスク膜パターン3aを除去した(同図(f)参照)。
以上のようにしてバイナリ型の転写用マスク20を得た(同図(f)参照)。
次に、このバイナリ型転写用マスク20のプログラム欠陥部分(遮光膜が残存している黒欠陥部分)に対して、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して、黒欠陥部分をエッチングして除去するEB欠陥修正を行った。なお、上記下層のエッチング時に水(水蒸気)を供給して下層のエッチングレートを適度に低下させるようにした。このようなEB欠陥修正における上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は10.2であり、1.0〜20.0の範囲内であった。
このようなEB欠陥修正の結果、下層のアンダーカットなどの不具合が生じることなく、黒欠陥を良好に修正することができた。
また、得られたバイナリ型転写用マスク20に対して、分光光度計SolidSpec−3700DUV(島津製作所社製)で光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は3.0であり、バイナリ型転写用マスクとしては十分な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が15.7%、裏面反射率が32.7%であり、いずれもパターン転写に影響のない反射率であった。
なお、エッチングマスク膜3を形成しないバイナリ型マスクブランクを前記と同様の手順で製造し、遮光膜2表面の任意の箇所に、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して遮光膜2の表面からエッチングで掘り込むことを行った(必要に応じ、エッチング時に水(水蒸気)を供給してエッチングレートを適度に低下させるようにした。)。このときの上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は10.4であり、1.0〜20.0の範囲内であった。また、エッチングマスク膜4のシート抵抗値が3.0kΩよりも高いが、遮光膜2のシート抵抗値は3.0kΩよりも低いため導電性が良好であり、転写用マスクの作製時における電子線描画での描画位置精度が高く、出来上がった転写用マスクは、DRAM hp32nmの世代で求められる位置精度を満たすことができていた。
(実施例2)
合成石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=21:79)を用い、アルゴンとメタンと窒素との混合ガス雰囲気(ガス圧0.07Pa,ガス流量比 Ar+CH4(8%):N2=25:28)で、DC電源の電力を2.1kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiNCH膜(下層(遮光層))を膜厚50nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴンと酸素と窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar:O2:N2:He=6:3:11:17)で、DC電源の電力を3.0kWとし、MoSiON膜(上層(表面反射防止層))を膜厚10nmで成膜することにより、MoSiNCH膜(膜組成比 Mo:14.5原子%,Si:55.3原子%,N:27.8原子%,C:0.6原子%,H:1.8原子%)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:2.6原子%,Si:57.1原子%,O:15.9原子%,N:24.4原子%)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚60nm)を形成した。この遮光膜2の光学濃度(OD)は、ArFエキシマレーザーの露光光の波長に対して、3.0であった。
次に、実施例1と同様の手順で、遮光膜2に対してアニール処理を行い、遮光膜2の上面にエッチングマスク膜3を形成し、バイナリ型マスクブランク10を得た。さらに、実施例1と同様の手順で、このマスクブランク10を用いて、バイナリ型の転写用マスク20を作製した。
次に、実施例1と同様に、このバイナリ型転写用マスク20のプログラム欠陥部分(遮光膜が残存している黒欠陥部分)に対して、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して、黒欠陥部分をエッチングして除去するEB欠陥修正を行った。なお、上記下層のエッチング時に水(水蒸気)を供給して下層のエッチングレートを適度に低下させるようにした。このようなEB欠陥修正における上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は12.2であり、1.0〜20.0の範囲内であった。
このようなEB欠陥修正の結果、本来修正されるべきでない箇所までエッチングされることや、下層のアンダーカットなどの不具合が生じることなく、黒欠陥を良好に修正することができた。
また、得られたバイナリ型転写用マスク20に対して、分光光度計SolidSpec−3700DUV(島津製作所社製)で光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は3.0であり、バイナリ型転写用マスクとしては十分な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が15.5%、裏面反射率が32.4%であり、いずれもパターン転写に影響のない反射率であった。
なお、エッチングマスク膜3を形成しないバイナリ型マスクブランクを前記と同様の手順で製造し、遮光膜2表面の任意の箇所に、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して遮光膜2の表面からエッチングで掘り込むことを行った(必要に応じ、エッチング時に水(水蒸気)を供給してエッチングレートを適度に低下させるようにした。)。このときの上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は12.4であり、1.0〜20.0の範囲内であった。また、エッチングマスク膜4のシート抵抗値が3.0kΩよりも高いが、遮光膜2のシート抵抗値は3.0kΩよりも低いため導電性が良好であり、転写用マスクの作製時における電子線描画での描画位置精度が高く、出来上がった転写用マスクは、DRAM hp32nmの世代で求められる位置精度を満たすことができていた。
(実施例3)
合成石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=21:79)を用い、アルゴンと窒素との混合ガス雰囲気(ガス圧0.07Pa,ガス流量比 Ar:N2=25:15)で、DC電源の電力を2.1kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiN膜(下層(遮光層))を膜厚49nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴンと酸素と窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar:O2:N2:He=6:3:11:17)で、DC電源の電力を3.0kWとし、MoSiON膜(上層(表面反射防止層))を膜厚10nmで成膜することにより、MoSiN膜(膜組成比 Mo:15.7原子%,Si:64.8原子%,N:19.5原子%)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:2.6原子%,Si:57.1原子%,O:15.9原子%,N:24.4原子%)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚59nm)を形成した。この遮光膜2の光学濃度(OD)は、ArFエキシマレーザーの露光光の波長に対して、3.0であった。
次に、実施例1と同様の手順で、遮光膜2に対してアニール処理を行い、遮光膜2の上面にエッチングマスク膜3を形成し、バイナリ型マスクブランク10を得た。さらに、実施例1と同様の手順で、このマスクブランク10を用いて、バイナリ型の転写用マスク20を作製した。
次に、実施例1と同様に、このバイナリ型転写用マスク20のプログラム欠陥部分(遮光膜が残存している黒欠陥部分)に対して、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して、黒欠陥部分をエッチングして除去するEB欠陥修正を行った。なお、上記下層のエッチング時に水(水蒸気)を供給して下層のエッチングレートを適度に低下させるようにした。このようなEB欠陥修正における上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は13.3であり、1.0〜20.0の範囲内であった。
このようなEB欠陥修正の結果、本来修正されるべきでない箇所までエッチングされることや、下層のアンダーカットなどの不具合が生じることなく、黒欠陥を良好に修正することができた。
また、得られたバイナリ型転写用マスク20に対して、SolidSpec−3700DUV(島津製作所社製)で光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は3.0であり、バイナリ型転写用マスクとしては十分な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が15.2%、裏面反射率が31.7%であり、いずれもパターン転写に影響のない反射率であった。
なお、エッチングマスク膜3を形成しないバイナリ型マスクブランクを前記と同様の手順で製造し、遮光膜2表面の任意の箇所に、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して遮光膜2の表面からエッチングで掘り込むことを行った(必要に応じ、エッチング時に水(水蒸気)を供給してエッチングレートを適度に低下させるようにした。)。このときの上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は13.5であり、1.0〜20.0の範囲内であった。また、エッチングマスク膜4のシート抵抗値が3.0kΩよりも高いが、遮光膜2のシート抵抗値は3.0kΩよりも低いため導電性が良好であり、転写用マスクの作製時における電子線描画での描画位置精度が高く、出来上がった転写用マスクは、DRAM hp32nmの世代で求められる位置精度を満たすことができていた。
(実施例4)
石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=33:67)を用い、アルゴンと窒素との混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar:N2=25:30)で、DC電源の電力を2.0kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiN膜(下層(遮光層))を膜厚48nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴンと酸素と窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar:O2:N2:He=6:3:11:17)で、DC電源の電力を3.0kWとし、MoSiON膜(上層(表面反射防止層))を膜厚10nmで成膜することにより、MoSiN膜(膜組成比 Mo:22.3原子%,Si:46.1原子%,N:31.6原子%)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:2.6原子%,Si:57.1原子%,O:15.9原子%,N:24.4原子%)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚58nm)を形成した。この遮光膜2の光学濃度(OD)は、ArFエキシマレーザーの露光光の波長に対して、3.0であった。
次に、実施例1と同様の手順で、遮光膜2に対してアニール処理を行い、遮光膜2の上面にエッチングマスク膜3の膜厚を15nmに変えて形成し、バイナリ型マスクブランク10を得た。さらに、実施例1と同様の手順で、このマスクブランク10を用いて、バイナリ型の転写用マスク20を作製した。
次に、実施例1と同様に、このバイナリ型転写用マスク20のプログラム欠陥部分(遮光膜が残存している黒欠陥部分)に対して、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して、黒欠陥部分をエッチングして除去するEB欠陥修正を行った。なお、上記下層のエッチング時に水(水蒸気)を供給して下層のエッチングレートを適度に低下させるようにした。このようなEB欠陥修正における上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は8.1であり、1.0〜20.0の範囲内であった。
このようなEB欠陥修正の結果、本来修正されるべきでない箇所までエッチングされることや、下層のアンダーカットなどの不具合が生じることなく、黒欠陥を良好に修正することができた。
また、得られたバイナリ型転写用マスク20に対して、SolidSpec−3700DUV(島津製作所社製)で光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は3.0であり、バイナリ型転写用マスクとしては十分な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が16.3%、裏面反射率が34.5%であり、いずれもパターン転写に影響のない反射率であった。
なお、エッチングマスク膜3を形成しないバイナリ型マスクブランクを前記と同様の手順で製造し、遮光膜2表面の任意の箇所に、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して遮光膜2の表面からエッチングで掘り込むことを行った(必要に応じ、エッチング時に水(水蒸気)を供給してエッチングレートを適度に低下させるようにした。)。このときの上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は8.3であり、1.0〜20.0の範囲内であった。また、エッチングマスク膜4のシート抵抗値が3.0kΩよりも高いが、遮光膜2のシート抵抗値は3.0kΩよりも低いため導電性が良好であり、転写用マスクの作製時における電子線描画での描画位置精度が高く、出来上がった転写用マスクは、DRAM hp32nmの世代で求められる位置精度を満たすことができていた。
(実施例5)
石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=33:67)を用い、アルゴンとメタンと窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar+CH4(8%):N2=25:30)で、DC電源の電力を2.0kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiNCH膜(下層(遮光層))を膜厚48nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴンと酸素と窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar:O2:N2:He=6:3:11:17)で、DC電源の電力を3.0kWとし、MoSiON膜(上層(表面反射防止層))を膜厚10nmで成膜することにより、MoSiNCH膜(膜組成比 Mo:21.0原子%,Si:43.5原子%,N:31.6原子%,C:0.4原子%,H:3.5原子%)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:2.6原子%,Si:57.1原子%,O:15.9原子%,N:24.4原子%)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚58nm)を形成した。この遮光膜2の光学濃度(OD)は、ArFエキシマレーザーの露光光の波長に対して、3.0であった。
次に、実施例4と同様の手順で、遮光膜2に対してアニール処理を行い、遮光膜2の上面にエッチングマスク膜3を形成し、バイナリ型マスクブランク10を得た。さらに、実施例1と同様の手順で、このマスクブランク10を用いて、バイナリ型の転写用マスク20を作製した。
次に、実施例1と同様に、このバイナリ型転写用マスク20のプログラム欠陥部分(遮光膜が残存している黒欠陥部分)に対して、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して、黒欠陥部分をエッチングして除去するEB欠陥修正を行った。なお、上記下層のエッチング時に水(水蒸気)を供給して下層のエッチングレートを適度に低下させるようにした。このようなEB欠陥修正における上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は9.2であり、1.0〜20.0の範囲内であった。
このようなEB欠陥修正の結果、本来修正されるべきでない箇所までエッチングされることや、下層のアンダーカットなどの不具合が生じることなく、黒欠陥を良好に修正することができた。
また、得られたバイナリ型転写用マスク20に対して、分光光度計SolidSpec−3700DUV(島津製作所社製)で光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は3.0であり、バイナリ型転写用マスクとしては十分な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が16.1%、裏面反射率が30.4%であり、いずれもパターン転写に影響のない反射率であった。
なお、エッチングマスク膜3を形成しないバイナリ型マスクブランクを前記と同様の手順で製造し、遮光膜2表面の任意の箇所に、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して遮光膜2の表面からエッチングで掘り込むことを行った(必要に応じ、エッチング時に水(水蒸気)を供給してエッチングレートを適度に低下させるようにした。)。このときの上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は9.4であり、1.0〜20.0の範囲内であった。また、エッチングマスク膜4のシート抵抗値が3.0kΩよりも高いが、遮光膜2のシート抵抗値は3.0kΩよりも低いため導電性が良好であり、転写用マスクの作製時における電子線描画での描画位置精度が高く、出来上がった転写用マスクは、DRAM hp32nmの世代で求められる位置精度を満たすことができていた。
(実施例6)
合成石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=21:79)を用い、アルゴンと窒素との混合ガス雰囲気(ガス圧0.07Pa,ガス流量比 Ar:N2=25:28)で、DC電源の電力を2.1kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiN膜(下層(遮光層))を膜厚51nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴンと酸素と窒素との混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar:O2:N2=17:5:41)で、MoSiON膜(上層(表面反射防止層))を膜厚10nmで成膜することにより、MoSiN膜(膜組成比 Mo:14.7原子%,Si:56.2原子%,N:29.1原子%)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:2.4原子%,Si:56.6原子%,O:8.1原子%,N:32.9原子%)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚61nm)を形成した。この遮光膜2の光学濃度(OD)は、ArFエキシマレーザーの露光光の波長に対して、3.0であった。
次に、実施例4と同様の手順で、遮光膜2に対してアニール処理を行い、遮光膜2の上面にエッチングマスク膜3を形成し、バイナリ型マスクブランク10を得た。さらに、実施例1と同様の手順で、このマスクブランク10を用いて、バイナリ型の転写用マスク20を作製した。
次に、実施例1と同様に、このバイナリ型転写用マスク20のプログラム欠陥部分(遮光膜が残存している黒欠陥部分)に対して、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して、黒欠陥部分をエッチングして除去するEB欠陥修正を行った。なお、上記下層のエッチング時に水(水蒸気)を供給して下層のエッチングレートを適度に低下させるようにした。このようなEB欠陥修正における上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は7.8であり、1.0〜20.0の範囲内であった。
このようなEB欠陥修正の結果、本来修正されるべきでない箇所までエッチングされることや、下層のアンダーカットなどの不具合が生じることなく、黒欠陥を良好に修正することができた。
また、得られたバイナリ型転写用マスク20に対して、分光光度計SolidSpec−3700DUV(島津製作所社製)で光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は3.0であり、バイナリ型転写用マスクとしては十分な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が23.7%、裏面反射率が29.1%であり、いずれもパターン転写に影響のない反射率であった。
なお、エッチングマスク膜3を形成しないバイナリ型マスクブランクを前記と同様の手順で製造し、遮光膜2表面の任意の箇所に、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して遮光膜2の表面からエッチングで掘り込むことを行った(必要に応じ、エッチング時に水(水蒸気)を供給してエッチングレートを適度に低下させるようにした。)。このときの上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は7.7であり、1.0〜20.0の範囲内であった。また、エッチングマスク膜4のシート抵抗値が3.0kΩよりも高いが、遮光膜2のシート抵抗値は3.0kΩよりも低いため導電性が良好であり、転写用マスクの作製時における電子線描画での描画位置精度が高く、出来上がった転写用マスクは、DRAM hp32nmの世代で求められる位置精度を満たすことができていた。
(比較例)
石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=11:89)を用い、アルゴンと窒素との混合ガス雰囲気で、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiN膜(下層(遮光層))を膜厚40nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴンと酸素と窒素との混合ガス雰囲気で、MoSiON膜(上層(表面反射防止層))を膜厚10nmで成膜することにより、MoSiN膜(膜組成比 Mo:9.9原子%,Si:82.3原子%,N:7.8原子%)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:2.6原子%,Si:57.1原子%,O:15.9原子%,N:24.4原子%)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜(総膜厚50nm)を形成した。この遮光膜2の光学濃度(OD)は、ArFエキシマレーザーの露光光の波長に対して、3.0であった。
次に、実施例1と同様の手順で、遮光膜2に対してアニール処理を行い、遮光膜2の上面にエッチングマスク膜3を形成し、バイナリ型マスクブランクを得た。さらに、実施例1と同様の手順で、このマスクブランクを用いて、バイナリ型の転写用マスクを作製した。
次に、実施例1と同様に、このバイナリ型転写用マスクのプログラム欠陥部分(遮光膜が残存している黒欠陥部分)に対して、フッ素を含有する物質であるXeF2ガスを供給し、さらにそこに電子線(5.0keV)を照射して、黒欠陥部分をエッチングして除去するEB欠陥修正を行った。なお、上記下層のエッチング時に水(水蒸気)を供給して下層のエッチングレートを適度に低下させるようにした。このようなEB欠陥修正における上層のエッチングレートに対する下層のエッチングレートの比は21.8であり、1.0〜20.0の範囲外であった。
このようなEB欠陥修正の結果、本来修正されるべきでない箇所までエッチングされたり、下層のアンダーカットなどの不具合が生じ、黒欠陥部分のみを良好に修正することができず、新たな欠陥を発生させた。また、遮光膜2のシート抵抗値が3.0kΩよりも高く、さらにエッチングマスク膜4のシート抵抗値も3.0kΩよりも高いため導電性が低く、転写用マスクの作製時における電子線描画での描画位置精度が低く、出来上がった転写用マスクは、DRAM hp32nmの世代で求められる位置精度を満たすことができなかった。
1 透光性基板
2 遮光膜
3 エッチングマスク膜
4 レジスト膜
10 マスクブランク
20 転写用マスク

Claims (14)

  1. ArFエキシマレーザー露光光が適用される転写用マスクを作成するために用いられ、透光性基板上に、転写パターンを形成するための遮光膜を有するマスクブランクであって、
    前記遮光膜は、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする下層と、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする上層の少なくとも二層構造からなり、
    対象部分にフッ素を含有する物質を供給し、かつ荷電粒子を照射して行うエッチングにおける前記上層のエッチングレートに対する前記下層のエッチングレートの比が1.0以上20.0以下であることを特徴とするマスクブランク。
  2. 前記下層は、層中の窒素および酸素の合計含有量が10原子%以上であることを特徴とする請求項1に記載のマスクブランク。
  3. 前記上層は、層中の窒素および酸素の合計含有量が30原子%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマスクブランク。
  4. 前記上層中の遷移金属の含有量が10原子%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  5. 前記下層は、層中の窒素および酸素の合計含有量が35原子%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  6. 前記下層中の遷移金属の含有量を遷移金属とケイ素の合計含有量で除した比率が14%以上、35%以下であることを特徴とする請求項5に記載のマスクブランク。
  7. 前記下層は、層中の窒素および酸素の合計含有量が30原子%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  8. 前記下層中の遷移金属の含有量を遷移金属とケイ素の合計含有量で除した比率が14%以上、40%以下であることを特徴とする請求項7に記載のマスクブランク。
  9. 前記遮光膜は、膜厚が65nm未満であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  10. 前記上層は、膜厚が5nm以上、20nm以下であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  11. 前記遮光膜の上面には、エッチングマスク膜が設けられ、該エッチングマスク膜は、クロムに、窒素、酸素のうち少なくともいずれかの成分を含み、該エッチングマスク膜中のクロムの含有量が50原子%未満であり、かつ、膜厚が5nm以上、20nm以下であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のマスクブランクを用いて作製されることを特徴とする転写用マスク。
  13. ArFエキシマレーザー露光光が適用され、透光性基板上に転写パターンが形成された遮光膜を有してなる転写用マスクであって、
    前記遮光膜は、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする下層と、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素および窒素から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含む材料を主成分とする上層の少なくとも二層構造からなり、
    対象部分にフッ素を含有する物質を供給し、かつ荷電粒子を照射して行うエッチングにおける前記上層のエッチングレートに対する前記下層のエッチングレートの比が1.0以上20.0以下であることを特徴とする転写用マスク。
  14. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のマスクブランクを用いた転写用マスクの製造方法であって、
    設計上の転写パターンと前記遮光膜に形成された転写パターンとを比較し、遮光膜が残存している欠陥部分に対してフッ素を含有する物質を供給し、かつ荷電粒子を照射してエッチングを行う欠陥修正工程を有し、
    前記欠陥修正工程は、前記遮光膜の下層のエッチング時に水または酸化物系流体を供給して該下層のエッチングレートを低下させることを特徴とする転写用マスクの製造方法。
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