JP2012008498A - 画像形成装置 - Google Patents

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哲二 岡本
Masahiro Sato
雅弘 佐藤
Atsushi Ogiwara
敦 荻原
Junichi Murakami
村上  順一
Koichi Watanabe
幸市 渡辺
Shuichi Nishide
秀一 西出
Atsuyuki Kitamura
篤行 北村
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    • G03G2215/00556Control of copy medium feeding

Abstract

【課題】本発明は、転写部材に巻きつけて搬送される用紙の搬送方向長さについての制限を低減することを目的とする。
【解決手段】本発明の画像形成装置1は、回転可能に配置され、外周面に画像を保持する感光体ドラム11と、感光体ドラム11との間に挟み込んだ用紙Sに対し感光体ドラム11に保持された画像を転写する転写ドラム21と、転写ドラム21に固定され、転写ドラム21に向けて供給される用紙Sの搬送方向先端側を、転写ドラム21の外周面に把持する先端グリッパ23と、転写ドラム21に向けて供給される用紙Sの搬送方向後端側を、転写ドラム21の外周面との間に保持する後端グリッパ27と、転写ドラム21に向けて供給される用紙Sの搬送方向長さに基づいて、用紙Sを保持する際の先端グリッパ23と後端グリッパ27との距離を変化させるよう制御する制御部100とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
公報記載の従来技術として、転写紙を転写ドラムの周囲に巻きつけ、像担持体に担持された像を転写紙に転写する転写装置であって、転写紙の先端と後端とをそれぞれ転写ドラムの周囲に固定する固定手段を有する転写装置が存在する(特許文献1)。
特開昭63−293573号公報
本発明は、転写部材に巻きつけて搬送される用紙の搬送方向長さについての制限を低減することを目的とする。
請求項1記載の発明は、回転可能に配置され、外周面に画像を保持する像保持体と、前記像保持体に対向して回転可能に配置され、当該像保持体との間に挟み込んだ用紙に対し当該像保持体に保持された画像を転写する転写部材と、前記転写部材に固定され、前記転写部材に向けて供給される用紙の搬送方向先端側を、当該転写部材の外周面に把持する先端把持部材と、前記転写部材に向けて供給される用紙の搬送方向後端側を、当該転写部材の前記外周面との間に保持する後端保持部材と、前記転写部材に向けて供給される用紙の搬送方向長さに基づいて、用紙を保持する際の前記先端把持部材と前記後端保持部材との距離を変化させるよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2記載の発明は、前記後端保持部材は、前記転写部材と同軸に回転可能に設けられ、用紙を保持しない際には当該転写部材とともに回転せずあらかじめ定められた場所に配置され、用紙を保持する際には当該転写部材とともに回転することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項3記載の発明は、前記先端把持部材は、前記転写部材に向けて用紙が供給される際に、供給された用紙を把持した状態で、前記後端保持部材を通過することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置である。
請求項4記載の発明は、前記制御手段は、用紙の搬送方向後端の通過を検知する用紙検知部を含み、当該用紙検知部が用紙の搬送方向後端の通過を検知したことに基づいて、用紙を保持する際の前記先端把持部材と前記後端保持部材との距離を変化させるよう制御することを特徴とする請求項2または3項記載の画像形成装置である。
請求項5記載の発明は、前記用紙検知部は、前記あらかじめ定められた場所に対して用紙の搬送方向上流側に設けられていることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置である。
請求項1記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、転写部材に巻きつけて搬送される用紙の搬送方向長さについての制限を低減することができる。
請求項2記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、転写部材へ用紙を供給する時期についての制限を低減することができる。
請求項3記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、先端把持部材と後端保持部材との距離を容易に変化させることができる。
請求項4記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、後端保持部材が用紙の搬送方向後端を確実に保持することができる。
請求項5記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、後端保持部材が用紙の搬送方向後端をさらに確実に保持することができる。
本実施の形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本実施の形態に係る用紙と先端グリッパ及び後端グリッパとの関係を説明するための概略図である。 本実施の形態に係る転写部位周辺を説明するための概略構成図である。 本実施の形態に係る先端グリッパの概略構成図である。 本実施の形態に係る後端グリッパの概略構成図である。 本実施の形態に係る記録画像形成動作におけるタイミングチャートである。 本実施の形態において転写ドラムに用紙が巻きつけられる動作を説明するための概略図である。 本実施の形態において転写ドラムに巻きつけられた用紙が転写ドラムから開放される動作を説明するための概略図である。 他の実施形態を説明するための概略構成図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態について詳細に説明する。
<画像形成装置1の全体構成>
まず、図1乃至図3を参照して、本実施の形態が適用される画像形成装置1の各構成を説明する。ここで、図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1を示す概略構成図である。図2は、本実施の形態に係る用紙Sと先端グリッパ23及び後端グリッパ27との関係を説明するための概略図であり、図2(a)は、画像形成装置1の外側から見た、用紙Sを抑える先端グリッパ23及び後端グリッパ27の図であり、図2(b)は、図2(a)における矢印II方向から見た、用紙Sを抑える先端グリッパ23及び後端グリッパ27の断面図である。図3は、転写部位Tr周辺を説明するための概略構成図である。
画像形成装置1は、トナー像が形成される画像形成部10、用紙Sを供給し搬送する用紙供給部40、供給された用紙Sを保持するとともに保持した用紙S上に画像形成部10で形成したトナー像を転写する転写装置20、転写装置20から開放された用紙S上のトナー像を定着する定着装置30、画像形成装置1の全体を制御する制御部100を有している。また、画像形成装置1の各構成部材は、筺体2の内部に収容されており、この筺体2の上部には定着装置30から排出された用紙Sを積載する排紙積載部3が設けられている。
<各部材の構成>
まず、画像形成部10は、像保持体の一例である感光体ドラム11を有する。さらに、画像形成部10は、感光体ドラム11を帯電させる帯電装置12、帯電された感光体ドラム11を露光する露光装置13、現像剤を用いて現像を行うロータリ現像装置14、感光体ドラム11上に残った現像剤を清掃する清掃装置15を含む。以下で各部材について説明をする。
感光体ドラム11は、その表面に負の帯電極性を有する感光層11Aを備えるとともに、矢印A方向に回転するように取り付けられる。そして、帯電装置12、露光装置13、ロータリ現像装置14、清掃装置15は、感光体ドラム11の周囲に、矢印A方向に沿って、この順番に設置されている。ここで、感光体ドラム11の外径は、例えば30mmとなっている。
帯電装置12は、本実施の形態においては接触ローラ型の放電装置であり、感光体ドラム11とともに回転しながら感光体ドラム11を帯電させるよう構成される。
露光装置13は、感光体ドラム11の帯電表面に照射することで、静電潜像を形成するよう構成され、本実施の形態においては複数配置されたLED(図示せず)を含む。
ロータリ現像装置14は、回転軸14Aと、回転軸14Aの周囲に設置されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の現像器14Y、14M、14C、14Kとを備えている。またロータリ現像装置14は、回転軸14Aを中心として矢印C方向に回転するように構成されている。そしてロータリ現像装置14は、感光体ドラム11と対向する位置において、いずれかの現像器が停止するようになっている。ロータリ現像装置14は、露光装置13によって形成された感光体ドラム11上の静電潜像を、トナーを用いて現像するよう構成されている。なお、ロータリ現像装置14の外径は、例えば100mmとなっている。
これらの現像器14Y、14M、14C、14Kには、対応する色成分トナー及びキャリアを含む2成分現像剤が収容されている。ここで、本実施の形態においては、2成分現像剤を用いたが、1成分現像剤であってもよい。なお、以下の説明では、2成分現像剤を単に現像剤と呼ぶ。
清掃装置15は、感光体ドラム11の表面に残った現像剤や現像剤以外の付着物を除去するよう構成されている。本実施の形態の清掃装置15は、ブレード方式のクリーナである。
次に、転写装置20を説明する。転写装置20は、感光体ドラム11上のトナー像を用紙Sに転写する転写ドラム21を有する。また、転写装置20は、先端把持部材の一例であり、転写ドラム21上で用紙Sの先端部を把持する先端グリッパ23、後端保持部材の一例であり、転写ドラム21上で用紙Sの後端部を保持する後端グリッパ27を有する。さらに、転写装置20は、用紙検知部の一例であり、用紙Sが通過することを検知する用紙検知センサ25、及び転写ドラム21に用紙Sを押しつけて伸ばす用紙伸ばしローラ28を含む。さらに、転写装置20は、転写ドラム21を転写駆動する転写ドラム駆動モータM1(後述)、及びこの転写ドラム駆動モータM1と回転軸21Dとを連結する転写ドラムギアG1(後述)を含む。
以下では、先端グリッパ23及び後端グリッパ27以外の各部材についてまず説明をする。そして、先端グリッパ23及び後端グリッパ27については、後に項目を分けて説明する。
転写部材の一例である転写ドラム21は、感光体ドラム11に対向し、かつ回転軸21Dを中心に回転可能に配置される。そして、転写ドラム21は、ドラム形状の基部21Aと、この基部21Aの外周面に形成された弾性層21Bとを備えている。より具体的には、弾性層21Bは、用紙Sの搬送方向先端である弾性層先端21BLから、用紙Sの搬送方向後端である弾性層後端21BTまで、ドラム形状の基部21Aの外周に沿って延伸している。一方で、弾性層21Bは、基部21Aの外周面の一部を、基部21Aの軸方向に沿って覆わないようになっており(弾性層後端21BTと弾性層先端21BLとの間)、この部位は、基部21Aが露出した露出部21Cとなっている。
転写ドラム21は、弾性層21Bが弾性変形することにより感光体ドラム11とニップ部を形成する状態で、感光体ドラム11の回転と同期して矢印B方向に回転するように設けられている。ここで、感光体ドラム11の回転軸(図示せず)と転写ドラム21の回転軸21Dとはそれぞれ画像形成装置1に対して固定されている。すなわち、感光体ドラム11と転写ドラム21との回転軸間の距離は維持されるよう配置されている。また、転写ドラム21の露出部21Cは、感光体ドラム11と接触しない。さらに、転写ドラム21の外径は、感光体ドラム11の外径よりも大きい。
本実施の形態における基部21Aは導電性を有する中空管であり、例えば金属製である。一方、弾性層21Bは半導電性を有する弾性部材であり、例えばポリウレタン等の樹脂製である。
ここで、弾性層21Bの外周表面には誘電体シートのような誘電体は設けられていない。また、転写ドラム21には用紙Sの静電吸着を行うためのコロトロン等の帯電器は設けていない。つまり、転写ドラム21は、用紙Sを保持するために所謂静電吸着を利用するものではない。
また、トナー像を用紙Sに転写するため用紙Sが転写部位Tr(後述)を通過する際に、弾性層21Bの外周表面と用紙Sとの間で生じる摩擦力は、感光体ドラム11の外周表面と用紙Sとの間で生じる摩擦力よりも小さい。
さらに、転写ドラム21の周長(より具体的には弾性層21Bの周長)は、画像形成装置1によって用紙Sに形成される画像の、用紙Sの搬送方向における長さの最大長(プリント最大長)よりも長い。
さて、基部21Aは、高圧電源(図示せず)からトナーとは逆極性の電圧から成る転写バイアスが印加されるよう構成されている。感光体ドラム11上でトナー像を構成するトナーが、転写部位Trにおいて弾性層21B上の用紙Sに転写される構成である。
なお、転写部位Trとは、感光体ドラム11と転写ドラム21とが対峙する領域であって、感光体ドラム11上のトナー像を弾性層21Bの用紙Sに転写するため、感光体ドラム11と転写ドラム21とが接触し得る領域をいう。より具体的には、図3に示すように、転写部位Trは、回転する感光体ドラム11及び転写ドラム21が転写のために接触を開始する接触開始点Peから、感光体ドラム11及び転写ドラム21が互いに接触する領域を経て、接触開始点Peよりも用紙Sの搬送方向先端側にあり、感光体ドラム11と転写ドラム21とがそれぞれの回転に伴い接触を終了する接触終了点Pfまでの間の領域である。
用紙検知センサ25は、転写ドラム21の外周面に対向して配置されており、転写ドラム21に巻きつけられて搬送される用紙Sの通過を検知する。より具体的には、用紙検知センサ25は近赤外光を転写ドラム21の外周面に向けて出射する。そして、転写ドラム21の外周面あるいは転写ドラム21に保持される用紙Sからの反射光(近赤外光)を受光する。そして、例えばこの反射光の光量の変化を検知することによって、用紙Sの搬送方向先端及び搬送方向後端が通過したことが検出される。
この用紙検知センサ25は、後端グリッパ27の待機位置(後述)よりも、用紙Sの搬送方向上流側に設けられる。本実施の形態においては、用紙検知センサ25は、後端グリッパ27の待機位置と給紙位置Pa(後述)との間に配置される。
さらに、用紙検知センサ25は、転写ドラム21に設けられたマーク(図示せず)を検知することで、回転する転写ドラム21の位相も測定する。
用紙伸ばしローラ28は、ロール状の部材からなり、本実施の形態においては金属製である。そして、転写部位Trに対して用紙Sの搬送方向上流側に設けられている。さらに、給紙位置Pa(後述)及び後端グリッパ27の待機位置(後述)よりも用紙Sの搬送方向下流側に配置される。また、用紙伸ばしローラ28は、転写ドラム21に対して、近接及び離間する動作を行う(図2の矢印D1及びD2参照)ことができるよう配置されている。なお、用紙伸ばしローラ28は、後端グリッパ27の待機位置が転写部位Trに近い場合は、省略することも可能である。
定着装置30は、加熱源(図示せず)を有し回転可能に配置される加熱ロール31と、この加熱ロール31に圧接される加圧ロール32とを有している。
用紙供給部40は、画像形成装置1の下方、具体的には転写ドラム21の下方に備えられ用紙Sを内部に収容する用紙収容部41、取出しロール42に備えられ収容された用紙のサイズを検知する用紙サイズセンサ(図示せず)、この用紙収容部41から用紙Sを取り出す取出しロール42、密着した用紙Sを分離する捌きロール43、用紙Sを搬送する搬送ロール44を備える。
なお、画像形成装置1は、転写ドラム21に巻きつけられた用紙Sを剥離させるため、転写ドラム21に接触させて配置する部材、例えば剥離爪を備えない。これは、詳細は後述するが、転写ドラム21と感光体ドラム11とのニップにより、巻きつけられた用紙Sを転写ドラム21から剥離することができるためである。剥離爪を設ける必要がないことから、本実施の形態の画像形成装置1はより小型化することが可能となる。
ここで、剥離爪を備えないという上記記載は、転写ドラム21からすでに搬送方向先端が剥離された用紙Sを、排出経路52に案内する案内部材(例えば用紙搬送路)を備えることを妨げるものではない。つまり、本発明において、排紙位置Pb(後述)よりも搬送方向下流側に転写ドラム21と接触することなく設けられ、すでに剥離された用紙Sを案内する用紙搬送路等を設けてもよい。
制御部100は、ユーザから指示を受けたユーザ・インターフェイス(図示せず)によって信号が入力される。また、制御部100には、画像形成装置1の内部または外部に設けられた画像出力指示部(図示せず)から画像信号が入力される。さらに、制御部100には、用紙検知センサ25から送られてくる用紙Sの通過の信号及び感光体ドラム11の位相信号が入力される。
そして、制御部100は、次の各部に制御信号を出力するようになっている。すなわち、感光体ドラム11を回転駆動する感光体ドラム駆動部(図示せず)、帯電装置12、露光装置13、ロータリ現像装置14を回転/停止させることで感光体ドラム11と対向する現像位置に目的とする現像器14Y、14M、14C、14Kを位置させる現像装置駆動部(図示せず)、現像位置に配置された現像器14Y、14M、14C、14Kに供給する現像バイアスを設定する現像バイアス設定部(図示せず)、転写ドラム21を回転駆動する転写ドラム駆動部(図5の転写ドラムモータM1及び転写ドラムギアG1参照)、後端グリッパ27を回転駆動する後端グリッパ駆動部M2(図5の後端グリッパ駆動モータM2及び後端グリッパギアG2参照)、転写ドラム21に供給する転写バイアスを設定する転写バイアス設定部(図示せず)、先端グリッパ23、後端グリッパ27、用紙供給部40、及び定着装置30に、制御部100はそれぞれ制御信号を出力するようになっている。
ここで、画像形成装置1は、用紙収容部41から用紙Sを転写部位Trに供給するための供給経路51と、トナー像が転写された用紙Sを定着装置30を介して排紙積載部3に排出するための排出経路52とを備えている。また、本実施の形態では、転写ドラム21に向けて供給されてくる用紙Sが、先端グリッパ23及び後端グリッパ27によって転写ドラム21に巻き付けられた状態で回転することになるが、このとき用紙Sが通る経路を回転経路53と称する。
そして、本実施の形態では、転写部位Trからみて転写ドラム21の回転方向(矢印B)上流側に位置する給紙位置Paに向けて、用紙収容部41から供給経路51を経て用紙Sが供給されるようになっている。また、本実施の形態では、転写部位Trからみて転写ドラム21の回転方向(矢印B)下流側に位置する排紙位置Pbから、排出経路52を経て定着装置30に向けて用紙Sが排出されるようになっている。なお、本実施の形態では、転写ドラム21に向けて供給される用紙Sが、先端グリッパ23及び後端グリッパ27によって転写ドラム21に巻き付けられた状態で回転し、回転経路53を通過する。
<先端グリッパ23及び後端グリッパ27>
次に、図1乃至図5を参照しながら、先端グリッパ23及び後端グリッパ27の構成について説明する。ここで、図4は、本実施の形態が適用される先端グリッパ23の概略構成図であり、図4(a)は開いた先端グリッパ23を転写ドラム21の回転軸21Dと交差する面で切断した断面図であり、図4(b)は、閉じた先端グリッパ23を転写ドラム21の回転軸21Dと交差する面で切断した断面図である。図5は、本実施の形態が適用される後端グリッパ27の概略構成図であり、図5(a)は開いた後端グリッパ27及び転写ドラム21を転写ドラム21の回転軸21Dに沿って切断した断面図であり、図5(b)は、閉じた後端グリッパ27及び転写ドラム21を転写ドラム21の回転軸21Dに沿って切断した断面図であり、図5(c)は図5(a)の図中の円内に示す後端グリッパ27の部分拡大図である。
まず、先端グリッパ23及び後端グリッパ27は、それぞれ開閉可能である。また、先端グリッパ23及び後端グリッパ27は、転写ドラム21とともに回転可能である。そして、先端グリッパ23及び後端グリッパ27は、転写ドラム21上で用紙Sを保持するように構成されている。
具体的には、図2に示すように、転写ドラム21上の用紙Sの搬送方向(矢印B)の先端部(図2における用紙Sの左側の端部)を先端グリッパ23が把持し、用紙Sの搬送方向(矢印B)の後端部(図2における用紙Sの右側の端部)を後端グリッパ27が保持する。
そして、先端グリッパ23は転写ドラム21に対して固定されている(図1参照)。一方の後端グリッパ27は、転写ドラム21と別体として設けられており(図1参照)、転写ドラム21に対する後端グリッパ27の位置を変更することが可能である。
なお、先端グリッパ23が用紙Sを把持した場合、用紙Sの搬送方向へのずれを許容せず、かつ転写ドラム21から離れる方向の移動を制限する。一方、後端グリッパ27が用紙Sを保持した場合、用紙Sの搬送方向へのずれを許容し、かつ転写ドラム21から離れる方向の移動を制限する。
以下、先端グリッパ23及び後端グリッパ27それぞれについて詳細な構成を説明する。
<先端グリッパ23>
まず、先端グリッパ23は、転写ドラム21の露出部21Cに取り付けられている。具体的には、先端グリッパ23は、弾性層後端21BTと弾性層先端21BLとの間に設けられている。そして、先端グリッパ23は、後述するように先端グリッパ23の開閉に関わらず感光体ドラム11と接触しないように構成されている。
また、先端グリッパ23は、転写ドラム21の外周側(図4の上側)から用紙Sを抑える外側部材23aと、転写ドラム21の内周側(図4の下側)から用紙Sを抑える内側部材23bと、外側部材23aと一体に設けられた回転軸23cとを有する。これら外側部材23a、内側部材23b及び回転軸23cは、弾性層後端21BTと弾性層先端21BLとの間に設けられている。そして、弾性層後端21BTと弾性層先端21BLとの間で、転写ドラム21に対して固定された回転軸23cを中心に外側部材23aが回転することにより、外側部材23aと内側部材23bとの相対位置が変化し、先端グリッパ23が開閉するように構成されている。なお、図4に示すように、先端グリッパ23は用紙Sの搬送方向下流側を向いて開く。
先端グリッパ23の外側部材23aは、回転軸23cを中心として、回転軸23cよりも転写ドラム21の外周側を回転可能に設けられている(図4の矢印F1及びF2)。そして、外側部材23aは、転写ドラム21の外周側から、用紙Sの画像が形成される側を抑える外側抑え部23a1と、回転軸23cを中心に外側部材23aが回転するのに伴い内側部材23bを押す角部23a3とを有する。この外側抑え部23a1は、内側部材23bよりも転写ドラム21の外周側に配置される。一方、角部23a3は、内側部材23bよりも転写ドラム21の内周側に配置される。
なお、外側部材23aは、転写部位Trにおいて感光体ドラム11と接触することを回避するため、厚みが薄いことが好ましい。外側部材23aは、例えばステンレス鋼(SUS)等の金属製である。
先端グリッパ23の内側部材23bは、図示しない案内部材に沿って、転写ドラム21の外周側と内周側とを移動可能(図4の矢印D5及びD6)となるよう転写ドラム21によって支持されている。そして、内側部材23bは、転写ドラム21の内周側から、用紙Sの画像が形成される側とは反対側を抑える内側抑え部23b1を有する。
回転軸23cは、転写ドラム21の回転軸21Dと平行に延伸する。そして、転写ドラム21の内部でありかつ外周側に設けられている。
本実施の形態においては、図4(a)に示すように、先端グリッパ23が開いた状態では、外側抑え部23a1と内側抑え部23b1との間に間隙がある。一方、図4(b)に示すように、先端グリッパ23が閉じた状態では、外側抑え部23a1と内側抑え部23b1との間に間隙をなくすべく外側抑え部23a1と内側抑え部23b1が近接する。
<後端グリッパ27>
まず、後端グリッパ27は、図5に示すように、転写ドラム21の回転軸27Dの方向において、転写ドラム21を跨ぐように取り付けられている。そして、回転軸27Dの周囲を転写ドラム21に対して独立に回転するように構成されている。
具体的には、図5に示すように、後端グリッパ27は、転写ドラム21の外周面に対向して用紙Sの移動を抑制する用紙抑制部27aと、この用紙抑制部27aの両端を保持する保持部27bとを有する。そして、この保持部27bは、それぞれ回転軸27Dと接続されている。また、後端グリッパ27は、保持部27bを介して用紙抑制部27aを転写ドラム21の直径方向に沿って移動させる楔型押上部材27cを有する。
そして、後端グリッパ27は、用紙抑制部27aと転写ドラム21の外周面との距離を変化させる(図5の矢印D1及びD2)ことによって、開閉するように構成されている。
また、後端グリッパ27の回転軸27Dは、転写ドラム21の回転軸21Dと同心に配置されている。しかし、上述のように転写ドラム21と後端グリッパ27とは別駆動で回転する。詳細には、転写ドラム21は転写ドラムモータM1及び転写ドラムギアG1によって回転駆動されるのに対して、後端グリッパ27は後端グリッパ駆動モータM2、及びこの後端グリッパ駆動モータM2と保持部27bとを連結する後端グリッパギアG2によって回転駆動される。
そして、用紙抑制部27aは、転写ドラム21の回転軸21Dと平行に延伸し、本実施の形態の画像形成装置1で使用することのできる用紙Sの最大の幅(用紙Sが転写ドラム21の外周面に配置された際に回転軸21Dと平行な方向の長さ)よりも長い。また、後端グリッパ27は、転写部位Trにおいて感光体ドラム11と接触する(後述)ことから、厚みが薄いことが好ましい。
また、後端グリッパ27の用紙抑制部27aにおける、感光体ドラム11と接触する部分は、角部を持たないことが望ましい。これは、後端グリッパ27が感光体ドラム11と接触することにより、感光体ドラム11の損傷を低減するためである。
なお、本実施の形態においては、用紙抑制部27aは板状の部材からなる。後端グリッパ27の用紙抑制部27aの形状としては、フィルム状や、ワイヤ状、円柱状等の形状であってもよい。また、用紙抑制部27aは、例えばPET(Polyethylene terephthalate)、ポリイミド、フッ素等の樹脂からなる。
保持部27bは、用紙抑制部27aの両端に設けられた2つの部材からなり、画像形成装置1で使用することのできる用紙Sの最大の幅よりも長い間隙を隔てて、対向して備えられる。それぞれの保持部27bは、回転軸27Dの周囲を回転可能に備えられる。さらに、この保持部27bは転写ドラム21の直径方向に延伸し、かつ転写ドラム21の半径方向に移動可能に設けられる。なお、保持部27bは、スプリング27Eによって転写ドラム21の外周側から内周側に向けて付勢されている。
楔型押上部材27cは、保持部27bとともに回転軸27Dの周囲を回転可能に備えられる。さらに、この楔型押上部材27cは、ソレノイド(図示せず)を駆動させることにより、回転軸27Dに沿う方向に移動可能に設けられる(図5の矢印E1及びE2)。なお、楔型押上部材27cが回転軸27Dに沿う方向に移動することにより、保持部27bが転写ドラム21の直径方向に移動するよう構成されている。
より詳細に説明すると、この楔型押上部材27cは、一方の端部が楔型の形状である。すなわち、この楔型端部の先端に向かうに従い、転写ドラム21の半径方向の幅が狭くなる。本実施の形態では、一対の楔型押上部材27cが、楔型端部側を対向させて、回転軸27Dの両端側に備えられる。そして、それぞれの楔型押上部材27cは回転軸27Dと平行に延伸するよう配置される。また、楔型押上部材27cの楔型端部は、それぞれ保持部27bの内周側端部と対向するように配置される。
楔型押上部材27cは、保持部27bとともに回転軸27Dの周囲を回転し、例えば用紙抑制部27aが後述する待機位置で停止した際に、保持部27bの内周側に入り込み、保持部27bを介して用紙抑制部27aを転写ドラム21の外周面から遠ざかる。このことにより後端グリッパ27が開くように構成されている。
本実施の形態においては、図5(a)に示すように、後端グリッパ27が開いた状態では、楔型押上部材27cが保持部27bの内周側端部を支持している。また、用紙抑制部27aと転写ドラム21の外周に備えられた弾性層21Bとの間に形成される間隙が大きい。
一方、図5(b)に示すように、後端グリッパ27が閉じた状態では、楔型押上部材27cが保持部27bの内周側端部を支持していない。用紙抑制部27aと弾性層21Bとの間に形成される間隙が小さい。なお、図5(a)に示すように、後端グリッパ27が開いた状態では、用紙抑制部27と弾性層21Bとの間隙を、用紙Sを保持した先端グリッパ23が通過し得る。
<画像形成装置1の動作>
次に、図1乃至図8を参照しながら、画像形成装置1の全体の動作について説明する。 なお、ここでは画像形成装置1によって1枚の用紙Sに複数色の画像形成を行う場合を説明する。
ここで、図6は、記録画像形成動作におけるタイミングチャートである。図7は、転写ドラム21に用紙Sが巻きつけられる動作を説明するための概略図である。図8は、転写ドラム21に巻きつけられた用紙Sが転写ドラム21から開放される動作を説明するための概略図である。
まず原稿読み取り装置(図示せず)によって読み取られた原稿の色材反射光像や、パーソナルコンピュータ(図示せず)等によって形成された色材画像データは、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の各データとして、画像信号処理装置(図示せず)に入力され、予め定められた画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の色材階調データに変換され、露光装置13に出力される。
記録画像形成動作の開始に伴い、感光体ドラム11及び転写ドラム21は同期して回転を開始する。このとき、感光体ドラム11の周速度V1は、転写ドラム21の周速度V2よりも速い。例えば、感光体ドラム11の周速度V1が転写ドラム21の周速度V2よりも、0.5%〜1%程度速い。
なお、このとき、先端グリッパ23及び後端グリッパ27は、ともに開いている。
また、このとき先端グリッパ23は転写ドラム21とともに回転するのに対して、後端グリッパ27は、転写ドラム21とともに回転することなく待機位置に静止している(周速度がゼロである)。具体的には、後端グリッパ27は、図1に示すように転写ドラム21の外周であって、給紙位置Paと転写部位Trとの間の位置に対向するように配置されている(図7(a)参照)。
さらに、用紙伸ばしローラ28は、転写ドラム21に対して近接する側(位置P1)転写ドラム21に対して近接する側(図3の位置P1参照)に配置されている。
ここで、待機位置に配置された後端グリッパ27の端部と対向する転写ドラム21の位置を、位置Pc(図3参照)とする。より詳細には位置Pcは、後端グリッパ27の感光体ドラム11の回転方向(矢印B)における端部のうち、転写部位Tr側の端部と対向する、転写ドラム21の位置である。また、露光装置13が露光する感光体ドラム11の位置を位置Pd(図3参照)とする。
そして、この位置Pcから転写部位Trを経て接触開始点Peまでの転写ドラム21の外周上の距離は、位置Pdから後端グリッパ27の待機位置に対向する側を経て接触開始点Peまでの転写ドラム21の外周上の距離よりも短い。
後端グリッパ27の待機位置は、画像の位置ずれを抑制する観点から、接触転写領域Trに近いほど好ましい。
そして、回転する感光体ドラム11の感光層11Aが帯電装置12により帯電された後、露光装置13により画像情報に応じた一色目(たとえばイエロー)の静電潜像が形成される。また、転写ドラム21が回転を開始するのに伴い、用紙検知センサ25が転写ドラム21の位相の測定を行う。測定された位相は、制御部100へと送られる。
一方、ロータリ現像装置14では、感光体ドラム11上に形成される静電潜像に対応する色成分トナーを有する現像装置(例えばイエローの場合にはイエローの現像器14Y)が、感光体ドラム11との対向位置に配置されるよう予め回転させられ、停止している。
そして、例えば現像器14Yにより感光体ドラム11上の静電潜像が現像され、感光体ドラム11上にトナー像が形成される。そして、このトナー像(ここではイエローのトナー像)は、感光体ドラム11の回転に伴って転写装置20と対向する転写部位Trに向かって送られていく。
また、記録画像形成動作の開始に対応して、用紙Sの供給も行われる。具体的には、取出しロール42により用紙収容部41から取り出した用紙Sを、捌きロール43を経て、搬送ロール44を用いて供給経路51に送り出す。そして、用紙検知センサ25が用紙Sの搬送方向先端が通過したことを検出し、検出信号を制御部100へと送る。検出信号を受けた制御部100は、用紙検知センサ25によって得られた検出信号及び位相に基づき、先端グリッパ23が給紙位置Paに到達するのに合わせて、用紙Sが給紙位置Paに到達するように搬送を制御する。なお、用紙Sが供給される際に、用紙サイズセンサ(図示せず)によって検知された用紙Sのサイズが制御部100へと送られる。
そして、図7(b)に示すように、用紙Sの搬送方向先端側の端部が給紙位置Paに到達するのに合わせて、先端グリッパ23が開いた状態から閉じた状態へと移行する。これに伴って、用紙Sの搬送方向先端側の端部が先端グリッパ23によって把持される。なお、このとき後端グリッパ27は、転写ドラム21の外周であって、待機位置に静止している。すなわち、給紙位置Paと転写部位Trとの間の位置に対向するように配置され、静止した状態のままである。
そして、用紙Sを把持した先端グリッパ23は、静止した後端グリッパ27と転写ドラム21の回転中心との間を通過する(静止した後端グリッパ27を追い越す)。そして、先端グリッパ23に把持された用紙Sの搬送速度は、転写ドラム21の周速度V2と等しい。
後端グリッパ27と弾性層21B(図3参照)との間を通過した先端グリッパ23は、用紙Sを把持したまま転写部位Trを通過する。このとき、用紙伸ばしローラ28は位置P1(図3参照)に配置されており、転写ドラム21に用紙Sを巻きつけるよう用紙Sを弾性層21Bに押しつける。
ここで、用紙Sが転写部位Trを通過すると、転写部位Trより用紙Sの搬送方向先端側で、用紙Sの一部が弾性層21Bから浮き、用紙Sに撓みが生じ得る(図7(c)の用紙S参照)。このことは、用紙Sが転写ドラム21と感光体ドラム11とによってニップされることによる。上述のように、転写ドラム21の周速度V2よりも感光体ドラム11の周速度V1が速いことから、転写部位Trにおける用紙Sの搬送速度が感光体ドラム11の影響を受けて上昇するためである。
さて、図7(c)に示すように、先端グリッパ23によって把持されて転写部位Trを通過した用紙Sは、先端グリッパ23に把持されたまま転写ドラム21に巻きついた状態となって回転経路53(図1参照)を搬送される。
そして、露光装置13により画像情報に応じた一色目(たとえばイエロー)の静電潜像が形成された後に、用紙検知センサ25によって用紙Sの搬送方向後端が通過したことが検知される。そして、この用紙検知センサ25からの信号を受けた制御部100が、後端グリッパ27及び用紙伸ばしローラ28へと指示を出す。
指示を受けた後端グリッパ27は、開いた状態から閉じた状態へと移行する(矢印D1)。また、用紙伸ばしローラ28は、転写ドラム21に対して近接する側(位置P1)から、離隔する側(位置P2)に移動し(矢印D4)、用紙Sから離れる。
ここで、図5を参照しながら、制御部100から指示を受けた後端グリッパ27が開いた状態(図5(a))から閉じた状態(図5(b))へと移行する動作を具体的に説明する。
まず、指示を受けたソレノイド(図示せず)を駆動させ、保持部27bの内周側端部を支持していた楔型押上部材27cが転写ドラム21外部側に移動する(図5(c)の矢印E1)。この楔型押上部材27cの移動に伴い、楔型押上部材27cによる支持がなくなり、スプリング27eによって付勢されている保持部27bは、転写ドラム21の内周側に移動する。したがって、保持部27bの外周側端部に備えられた用紙抑制部27aは、転写ドラム21の外周面に近づく(矢印D1)。
さらに、この後端グリッパ27が閉じるときには、露光装置13は一色目(たとえばイエロー)の静電潜像の形成を完了させており、かつ露光装置13は二色目(マゼンタ)の静電潜像の形成を開始していない。すなわち、静電潜像を書き込んでいるとき(露光中)は、後端グリッパ27が開閉の動作を行わない。従って、後端グリッパ27の開閉することによる静電潜像が乱れは生じない。
また、上述のように転写部位Trを通過する部分の用紙Sの速度が速くなることにより、用紙Sの搬送方向の後端側において、用紙Sと転写ドラム21との相対位置が変化することがある。このため、後端グリッパ27は用紙Sの搬送方向の動きを許容するように保持することが好ましい。
さて、閉じた後端グリッパ27は、転写ドラム21と同期して回転を開始する。具体的には、後端グリッパ駆動モータM2を駆動させ、後端グリッパ27の周速度は、転写ドラム21の周速度V2と等しくなる。回転を開始した後端グリッパ27は、転写ドラム21に巻きつけられた用紙Sの搬送方向の後端側の端部を保持しながら、転写ドラム21とともに回転する。言い換えると、用紙Sは、搬送方向の先端側の端部を先端グリッパ23によって把持され、かつ後端側の端部を後端グリッパ27によって保持されながら転写ドラム21とともに回転する。
なお、転写部位Trを通過する際に、用紙Sを把持した先端グリッパ23は感光体ドラム11と接触しないのに対し、用紙Sを保持した後端グリッパ27は感光体ドラム11と接触する。
さらに、図7(d)に示すように、転写ドラム21と同期して、回転軸27D(図1参照)を中心として回転を開始する後端グリッパ27は、用紙Sを保持しながら転写部位Trを通過する。
感光体ドラム11上に形成された一度目(例えばイエロー)のトナー像は、感光体ドラム11と転写ドラム21とが対向する転写部位Trにおいて、転写ドラム21上の用紙Sに転写される。なお、転写後に感光体ドラム11上に残ったトナーは、清掃装置15(図1参照)によって除去される。
そして、二色目から、最終色(例えば黒)前の潜像形成(例えばマゼンタ、シアン)、現像及び転写が、上述した手順に従って同様に繰り返される。ただし、各色のトナー像を形成するに際しては、ロータリ現像装置14が回転を行い、対応する現像器14M、14Cが停止位置に配置される。
その間、図7(d)及び図8(a)に示すように、用紙Sは、先端グリッパ23及び後端グリッパ27によって転写ドラム21に巻きつけられた状態で回転搬送され、転写部位Trを通過するたびに二色目以降のトナー像が重ねあわされるようにして順次転写される。その結果、例えばフルカラーの画像形成を行う場合には、黒(K)を除く、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)各色のトナー像が転写ドラム21上の用紙Sに多重転写される。なお、このとき用紙伸ばしロール28は、転写ドラム21から離隔する側(位置P2)に配置されており用紙Sと接触することがない。従って、用紙伸ばしロール28が用紙Sに転写されたトナー像を乱すことはない。
そして、図8(b)に示すように、最終色が転写される場合には、最終色(例えば黒)前の転写の場合と異なり、転写部位Trにおいて、先端グリッパ23による用紙Sの把持が解除(解放)される。すなわち、先端グリッパ23が閉じた状態から開いた状態へと移行する。言い換えると、転写ドラム21の露出部21Cが感光体ドラム11との対向する領域を通過する際に、先端グリッパ23が閉じた状態から開いた状態へと移行する。そして、先端グリッパ23が、閉じた状態から開いた状態へと移行する間、先端グリッパ23が感光体ドラム11と接触することはない。
さらに、図8(c)に示すように、先端グリッパ23による把持が解除され、フルカラーの画像が形成された用紙Sは、弾性層21Bと感光体ドラム11とのニップにより、用紙Sの搬送方向先端が転写ドラム21から剥離され排紙位置Pbから排出経路52へと進入する。
その後、用紙Sが搬送されるに従い、用紙Sの搬送方向後端を保持する後端グリッパ27が上述の待機位置に至る。この待機位置にて、後端グリッパ27は閉じた状態から開いた状態へと移行する(図5の矢印D2参照)。なお、この後端グリッパ27が閉じた状態から開いた状態へと移行するときは、露光装置13により画像情報に応じた最終色(例えば黒)の静電潜像はすでに形成された後である。そして、開いた状態の後端グリッパ27は、待機位置にて停止する。すなわち転写ドラム21とともに回転せず、周速度はゼロとなる。なお、後端グリッパ27による保持が解除された用紙Sは、転写部位Trにおいて、感光体ドラム11と転写ドラム21とによりニップされている。従って、後端グリッパ27が開くことにより、用紙Sの位相が大きくずれることはない。
そして、後端グリッパ27による保持が解除された用紙Sの搬送方向後端は、転写ドラム21から剥離され排紙位置Pbから排出経路52へと進入する。
排出経路52へと進入した用紙Sは、定着装置30に送られる。定着装置30の加熱ロール31及び加圧ロール32によって、用紙Sのトナー像が定着される。定着終了後の用紙Sは、搬送ロール44によって画像形成装置1の機外に排出され、排紙積載部3に積載される。
<後端グリッパ27が用紙Sを保持する動作>
次に、後端グリッパ27が用紙Sを保持する動作について詳細に説明する。
上述のように、後端グリッパ27は、用紙検知センサ25が用紙Sの搬送方向後端が通過したことを検知することをトリガとして閉じられる。したがって、画像形成のために転写ドラム21に供給される用紙Sが、異なるサイズ(異なる搬送長さ)であったとしても、用紙Sの搬送方向後端を確実に保持することが可能である。
さらに、仮に供給される用紙Sが同一のサイズであったとしても、湿度や温度等の環境の変化や、用紙Sの製造誤差等により、用紙Sの搬送方向長さにばらつきが生じ得る。しかしながら、本実施の形態においては、用紙Sの搬送方向長さにばらつきがあったとしても用紙Sの搬送方向後端を確実に保持することが可能である。
そして、用紙Sの搬送方向後端を確実に保持できることから、用紙Sに形成される画像の位置ずれが発生することを抑制できる。さらに、用紙Sの余白部分をより小さくすることも可能である。
<先端グリッパ23が用紙Sを把持する動作>
次に、図4及び図7を参照しながら、先端グリッパ23が用紙Sの搬送方向の先端を把持する動作について詳細に説明する。
まず、図7(b)に示すように、先端グリッパ23は、用紙Sの搬送方向先端側の端部が給紙位置Paに到達するのに合わせて、開いた状態(図4(a))から閉じた状態(図4(b))へと移行する。
具体的には、先端グリッパ23は、次のような動作を行う。
まず、図4(a)及び図7(a)に示すように、先端グリッパ23が開いた状態では、先端グリッパ23の外側部材23aは、用紙Sの搬送方向先端側(図4(a)の左側)に配置され、先端グリッパ23の内側部材23bは、転写ドラム21の内周側(図4(a)の下側)に配置される。
そして、用紙Sの搬送方向先端側の端部が給紙位置Paに到達するのに合わせて、外側部材23aが回転軸23cを中心に用紙Sの搬送方向後端側に回転する(図4(a)の矢印F2)。さらに、外側部材23aの角部23a3が、外側部材23aの回転にともない転写ドラム21の外周側へと移動する。この角部23a3の移動により、角部23a3と接して配置されていた内側部材23bが、図示しない案内部材に沿って転写ドラム21の外周側へ押される。結果として内側部材23bが、転写ドラム21の外周側へ移動する(図4(a)の矢印D6)する。
このことによって、図4(b)及び図7(b)に示すように、外側抑え部23a1と内側抑え部23b1との間に間隙が小さくなり、用紙Sが挟まれる。
ここで、上述のように転写部位Trにおける用紙Sの搬送速度が上昇するため、用紙Sに撓みが生じ得る(図7(c)の用紙S参照)。しかしながら、用紙Sに撓みが生じた場合であっても、用紙Sの搬送方向先端側は、先端グリッパ23に把持されており転写ドラム21に対して移動しない。このため、用紙Sの搬送方向の位相が変化することにより、用紙Sに形成される画像の位置ずれが発生することを抑制できる。
<先端グリッパ23が用紙Sを開放する動作>
さて、ここで、図1、図3、図4及び図8を参照しながら、先端グリッパ23が用紙Sの搬送方向の先端を開放する動作について詳細に説明する。
まず、図8(b)に示すように、先端グリッパ23(図1参照)は、先端グリッパ23が転写部位Tr(図3参照)に到達するのに合わせて、閉じた状態(図4(b)参照)から開いた状態(図4(a)参照)へと移行する。
先端グリッパ23が用紙Sを開放する動作は、先端グリッパ23が用紙Sを把持する動作の反対の動作であることから詳細な説明は省略し、ここでは用紙Sを把持する動作と大きく異なる動作のみ説明する。
まず、先端グリッパ23が用紙Sを開放し始める場所について説明する。先端グリッパ23が用紙Sを開放し始めるのは、用紙Sの搬送方向先端が転写部位Trに進入した後である。すなわち、用紙Sの搬送方向先端が接触開始点Pe(図3参照)を通過した後、先端グリッパ23が開き、用紙Sを開放し始める。
次に、開放された用紙Sの搬送方向先端の動作について説明する。
用紙Sの搬送方向先端が接触開始点Peを通過した後、続いて弾性層先端21BLが転写部位Tr(図3参照)に進入する(図8(c)参照)。すなわち、弾性層先端21BLが接触開始点Pe(図3参照)を通過する。このとき、弾性層21Bと、感光体ドラム11とがニップすることにより、用紙Sの搬送方向先端が転写ドラム21から剥離される。より具体的には、用紙Sの剛性、いわゆる用紙Sのコシにより用紙Sの搬送方向先端が転写ドラム21から剥離される。そして、用紙Sの搬送方向先端は、排出経路52へと排出される(図8(d)参照)。
ここで、先端グリッパ23は、閉じている状態、開放のための動作中、開放している状態のいずれの状態であっても、感光体ドラム11と接触しない。これは、次のような構成のためである。
まず、前提として、転写ドラム21の弾性層21Bは、転写部位Trにおいて感光体ドラム11とニップすることにより、加圧される。図4及び図8において、加圧されて圧縮された状態の転写ドラム21の外周を、圧縮外周線NLとして示している。なお、明瞭化のため、図中では圧縮外周線NLを転写ドラム21の全周に描いている。
そして、先端グリッパ23が、圧縮外周線NLを超えて転写ドラム21の外周側に配置されなければ、先端グリッパ23は、感光体ドラム11と接触しない。本実施の形態においては、図4及び図8に示されるように、先端グリッパ23を構成する部材(外側部材23a及び内側部材23b等)は、先端グリッパ23が開閉あるいは動作中のいずれの状態であっても、圧縮外周線NLよりも内周側に設けられている。このことにより、先端グリッパ23は、感光体ドラム11と接触しない。
さて、ここまで先端グリッパ23の開閉の動作について説明したが、先端グリッパ23が閉じた状態から開いた状態に移行するのに要する時間は、先端グリッパ23が開いた状態から閉じた状態に移行するのに要する時間よりも、短い。より具体的には、回転軸23cを中心に外側部材23aが矢印F1方向に回転するのに要する時間は、外側部材23aが矢印F2方向に回転するのに要する時間よりも短い。このことにより、先端グリッパ23が用紙Sを把持するときには、確実に用紙Sを把持することができ、先端グリッパ23が用紙Sを開放するときには、迅速に用紙Sを開放することができる。
また、本実施の形態においては、先端グリッパ23においては、外側部材23aが回転運動(矢印F1及びF2)をし、内側部材23bが直線運動(矢印D5及びD6)をする。この組み合わせは、先端グリッパ23が感光体ドラム11と接触せずに、かつ確実に用紙Sを把持するために好ましい。
なお、先端グリッパ23が用紙Sを開放する時期としては、次の時期がより好ましい。すなわち、弾性層先端21BLが転写部位Tr(図3参照)に進入する(図8(c)参照)、つまり、弾性層先端21BLが接触開始点Pe(図3参照)を通過した後に、先端グリッパ23が用紙Sを開放することがより好ましい。
この時期に先端グリッパ23が用紙Sを開放することにより、用紙Sの位相ずれが低減できる。なぜならば、用紙Sは先端グリッパ23によって把持された後、先端グリッパ23によって把持されているか、あるいは弾性層21Bと感光体ドラム11との間で把持されているかのいずれかの状態となるためである。すなわち、用紙Sの搬送方向先端が把持されることなく完全に自由となる期間がないためである。用紙Sの位相ずれが低減されることにより、用紙Sに形成される画像の位置ずれをさらに抑制することができる。
<感光体ドラム11と転写ドラム21の周速差>
ここで、上述のように転写ドラム21の周速度V2よりも、感光体ドラム11の周速度V1の方が速い。これは、画像の位置ずれが抑制されるためである。このことについて以下に述べる。
まず、感光体ドラム11と転写ドラム21とは、上述のように中心間距離を保つ構成になっている。感光体ドラム11と転写ドラム21との回転軸間の距離が一定距離に保たれることにより、転写部位Trにおけるニップ圧は、転写ドラム21及び感光体ドラム11の回転にともない変動する。例えば、先端グリッパ23等を備えた転写ドラム21が、偏心して回転することによる振れが発生するため、転写部位Trにおけるニップ圧が変動するである。さらに、転写ドラム21の外径の精度の点からもニップ圧が変動することがある。これは、転写ドラム21の外周面は、ポリウレタン等からなる弾性層21Bによって形成されているためである。ポリウレタン等からなる弾性層21Bは、その構造上厚みを高精度化することは困難である。そして、結果として転写ドラム21の外径にばらつきが生じ得る。
一方で、転写ドラム21は上述のように用紙Sを外周に巻きつけて保持する構成であり、感光体ドラム11と比較して大径となる。したがって、転写部位Trにおけるニップ圧の変動に伴い生じる転写ドラム21の駆動負荷は、感光体ドラム11の駆動負荷と比較して大きく変動する。そして、この駆動負荷の変動は、転写ドラム21の駆動系のたわみの原因となり、転写ドラム21の回転位置の変動を発生させる。この回転位置の変動は、用紙Sに形成される画像の位置ずれを生じさせる。
それに対して、感光体ドラム11は、転写ドラム21よりも小径であり、駆動負荷の変動は小さい。したがって感光体ドラム11の駆動系のたわみ、感光体ドラム11の回転位置の変動も転写ドラム21の駆動系のたわみ及び回転位置の変動よりもそれぞれ小さい。
従って、用紙Sを、転写ドラム21ではなく、感光体ドラム11とともに回転させることにより、用紙Sに形成される画像の位置ずれを低減することができる。
そこで、いわば用紙Sを感光体ドラム11に支配させるため、本実施の形態においては、転写ドラム21の周速度V2よりも感光体ドラム11の周速度V1の方を速めた。このことにより、用紙Sは、駆動負荷の変動がより大きい転写ドラム21ではなく、駆動負荷の変動がより小さい感光体ドラム11にならうことから、画像の位置ずれが起きにくい。また、濃度ムラも低減できることに加えて、複数色の画像形成を行う場合には色ずれの発生を抑制することができる。ここで、感光体ドラム11にならうとは、用紙Sの搬送速度が転写ドラム21の周速度V2よりも上昇し、感光体ドラム11の周速度V1に近づくことを言う。
なお、用紙Sの搬送速度が転写ドラム21の周速度V2よりも上昇したときの転写部位Trにおいては、転写ドラム21の外周面と用紙Sの間で滑りが起きているとも考えられる。
さて、用紙Sと感光体ドラム11との摩擦力は、用紙Sと弾性層21Bとの摩擦力よりも大きければ、用紙Sは感光体ドラム11にならいやすいため、好ましい。
また、用紙Sと感光体ドラム11とが転写部位Trにおいて静電的に吸着する場合は、用紙Sは感光体ドラム11にならいやすいため、好ましい。
<他の実施形態>
さて、ここで図9を参照しながら、本実施の形態とは異なる他の実施の形態について説明する。図9は、他の実施形態を説明するための概略構成図である。
まず、上述の実施の形態においては、用紙Sが転写ドラム21に供給される給紙位置Paを転写部位Trに近づけて配置させたが、これに限定されない。例えば、図9(a)に示すように、転写ドラム21における転写部位Tr(図3参照)が設けられた側とは反対側に給紙位置Paを配置してもよい。なお、この場合においては、用紙検知センサ25、後端グリッパ27の待機位置、及び用紙伸ばしローラ28は、転写ドラム21における転写部位Trが設けられた側とは反対側の給紙位置Paに近接するよう設けられる。
また、後端グリッパ27は、待機位置で停止しており、用紙Sの搬送方向後端が通過する際に、転写ドラム21の外周面との距離を変化(図4の矢印D5)させた後、転写ドラム21とともに回転して用紙Sの端部を保持する構成について説明したが、これに限定されない。
例えば、後端グリッパ27が、待機位置で停止していることなく、用紙Sを保持していない際も転写ドラム21とともに回転し、供給された用紙Sの搬送方向後端を追いこした後に用紙Sの搬送方向後端を保持する構成であってもよい。
具体的な構成としては、図9(b)に示すように、後端グリッパ27の移動方向(矢印B)先端側に、転写ドラム21の回転軸21D(図1参照)に沿って設けられた回転軸270cを備える後端グリッパ270である。この後端グリッパ270が、用紙Sを保持していない際も転写ドラム21とともに回転し続ける。そして、用紙Sの搬送方向後端を保持する際には、用紙Sの搬送速度よりも速い速度で、供給された用紙Sの搬送方向後端に追いつく(矢印B)。その後、回転軸270cを中心に、弾性層21B側から遠ざかる方向に回転(矢印H1)し、用紙Sの搬送方向後端を保持する構成である。
あるいは、図9(c)に示すように、転写ドラム21の外周面との距離を変化させながら、用紙Sの搬送方向先端側に移動可能(矢印H2)な後端グリッパ271である。この後端グリッパ270は、用紙Sを保持していない際も転写ドラム21とともに回転し続ける。そして、用紙Sの搬送方向後端を保持する際には、用紙Sの搬送速度よりも速い速度で、供給された用紙Sの搬送方向後端に追いつく(矢印B1)。その後、転写ドラム21の外周面との距離を縮めながら、かつ用紙Sの搬送方向先端側に移動する(矢印H2)ことによって、用紙Sの搬送方向後端を保持する構成である。
なお、本実施の形態においては設けていないが、転写ドラム21の基部21Aに、閉じた状態の後端グリッパ27における用紙抑制部27aと接触する弾性従動部材を設けてもよい。弾性従動部材を設けることにより、転写ドラム21と後端グリッパ27との間の摩擦力が増加する。このことにより、後端グリッパ27が転写ドラム21に対してより確実に従動する、すなわち後端グリッパ27と転写ドラム21とがずれて回転することを抑制できる。この弾性従動部材は、転写ドラム21の基部21A(図5参照)の外周表面に設けられる。具体的には、弾性従動部材は、転写ドラム21の回転軸21Dの両端側(図5における左右両端)であって、弾性層21Bが設けられていない部分に設けられる。
上述の実施の形態においては、図5に示すように、後端グリッパ27の駆動源としては、後端グリッパ駆動部M2を用いて説明した。この後端グリッパ駆動部M2は、後端グリッパ27の回転軸27Dに沿う方向における片側を駆動する構成である。しかしながら、この実施の形態に限定されない。
ここで、図5に示すように、後端グリッパ27は後端グリッパ27の回転軸27Dに沿った方向に長尺であることから、後端グリッパ27の回転軸27Dに沿う方向における後端グリッパ27の両側(以下、単に後端グリッパ27の両側という)の位相を揃えることがより好ましい。
そこで、例えば、第1として、後端グリッパ27の両側をそれぞれ駆動させるべく、後端グリッパ駆動部M2を二つ持つものであってもよい。これにより、後端グリッパ27の両側の位相をより確実に揃えることができる。
また、第2として、後端グリッパ27の回転軸27Dとは別に、回転軸27Dに沿って後端グリッパ同期部材を設けてもよい。この後端グリッパ同期部材は、剛性部材であり、かつ回転軸27D方向の両側の端部が、後端グリッパ27の両側の端部とそれぞれ連結される。この後端グリッパ同期部材が、後端グリッパ27とともに回転することによって、駆動部を増やすことなく、後端グリッパ27の両側の位相を揃えることができる。
さらに、第3として、上述の後端グリッパ同期部材に加えて、この後端グリッパ同期部材を駆動させる同期部材駆動部を設けてもよい。これにより、同期部材駆動部を備えない場合と比較して、後端グリッパ27の両側の位相をより精度よく揃えることができる。
さらに、第4として、上述の後端グリッパ同期部材に加えて、後端グリッパ同期部材を一定の位置で止めるよう作用するクラッチを備えてもよい。これにより、クラッチを備えない場合と比較して、後端グリッパ27の動作をより自由度を高めて制御することができる。
上述の実施の形態においては、用紙Sの搬送方向長さに応じて、後端グリッパ27が保持するタイミングを異ならせる、すなわち、先端グリッパ23に対する後端グリッパ27の位置を異ならせる構成として説明した。しかしながら、これに限定されない。
例えば、後端グリッパ27に対する先端グリッパ23の転写ドラム21における位置を変化させてもよく、あるいは先端グリッパ23及び後端グリッパ27の両者の位置を変更させてもよい。
上述の実施の形態においては、最終色(例えば黒)を転写する際に、転写部位Trにおいて先端グリッパ23が用紙Sを開放し、後端グリッパ27は転写部位Trに進入する前に用紙Sを開放することとして説明したが、これに限定されない。
例えば、最終色の転写の際も、それ以前の色の転写と同様に、先端グリッパ23及び後端グリッパ27が用紙Sを保持する態様でもよい。そして、最終色が転写された後、さらに転写ドラム21が1周回転した後に、先端グリッパ23及び後端グリッパ27が用紙Sを開放し、転写ドラム21から用紙Sが剥離される構成であってもよい。なお、さらに1周回転した後に用紙Sが転写部位Trを通過する際、転写部位Trにおいて転写は行われない。
最終色の転写の際も先端グリッパ23及び後端グリッパ27が用紙Sを保持することにより、用紙Sに形成される画質を向上させることできる。
また、上述の実施の形態においては、フルカラーの画像形成を行う場合を説明したが、これに限定されない。単色の画像形成、例えばモノクロの画像形成であってもよい。
モノクロの画像形成の場合には、次のような態様であってもよい。すなわち、先端グリッパ23のみが用紙Sを保持し、後端グリッパ27は用紙Sを保持しない態様である。より具体的には、先端グリッパ23が給紙位置Paで用紙Sを把持した後、直後に通過する転写部位Trにおいて用紙Sを開放する態様である。この態様においては、用紙Sは転写ドラム21の外周を周回することはない。
一方で、単色の画像形成の場合で、より画質を向上させることが望まれる場合は、次のようにしてもよい。すなわち、先端グリッパ23及び後端グリッパ27が用紙Sを保持する態様でもよい。
具体的には、先端グリッパ23及び後端グリッパ27が用紙Sを保持しながら、単色のトナー像が転写された後、転写ドラム21が1周回転した後に、先端グリッパ23及び後端グリッパ27が用紙Sを開放し、転写ドラム21から用紙Sが剥離される構成であってもよい。なお、さらに1周回転した後に用紙Sが転写部位Trを通過する際、転写部位Trにおいて転写は行われない。
先端グリッパ23及び後端グリッパ27が用紙Sを保持することにより、用紙Sに形成される画質を向上させることできる。
1…画像形成装置、2…筺体、3…排紙積載部、10…画像形成部、11…感光体ドラム、12…帯電装置、13…露光装置、14…ロータリ現像装置、15…清掃装置、20…転写装置、21…転写ドラム、21A…基部、21B…弾性層、21C…露出部、23…先端グリッパ、25…用紙検知センサ、27…後端グリッパ、30…定着装置、40…用紙供給部、41…用紙収容部、42…取出しロール、43…捌きロール、44…搬送ロール、51…供給経路、52…排出経路、100…制御部、S…用紙

Claims (5)

  1. 回転可能に配置され、外周面に画像を保持する像保持体と、
    前記像保持体に対向して回転可能に配置され、当該像保持体との間に挟み込んだ用紙に対し当該像保持体に保持された画像を転写する転写部材と、
    前記転写部材に固定され、前記転写部材に向けて供給される用紙の搬送方向先端側を、当該転写部材の外周面に把持する先端把持部材と、
    前記転写部材に向けて供給される用紙の搬送方向後端側を、当該転写部材の前記外周面との間に保持する後端保持部材と、
    前記転写部材に向けて供給される用紙の搬送方向長さに基づいて、用紙を保持する際の前記先端把持部材と前記後端保持部材との距離を変化させるよう制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記後端保持部材は、前記転写部材と同軸に回転可能に設けられ、用紙を保持しない際には当該転写部材とともに回転せずあらかじめ定められた場所に配置され、用紙を保持する際には当該転写部材とともに回転することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記先端把持部材は、前記転写部材に向けて用紙が供給される際に、供給された用紙を把持した状態で、前記後端保持部材を通過することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、用紙の搬送方向後端の通過を検知する用紙検知部を含み、当該用紙検知部が用紙の搬送方向後端の通過を検知したことに基づいて、用紙を保持する際の前記先端把持部材と前記後端保持部材との距離を変化させるよう制御することを特徴とする請求項2または3項記載の画像形成装置。
  5. 前記用紙検知部は、前記あらかじめ定められた場所に対して用紙の搬送方向上流側に設けられていることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
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