JP2012008490A - 撮像レンズ及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有し、極めて小型、薄型化した撮像レンズ及び撮像装置を提案したい。
【解決手段】物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、以下の条件式(1)、(2)を満足する。(1)0.3<f1/|f3|<3.0、(2)−0.3<f1/f2<4.5 但し、f1:第1レンズの焦点距離、f2:第2レンズの焦点距離、f3:第3レンズの焦点距離とする。
【選択図】図1
【解決手段】物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、以下の条件式(1)、(2)を満足する。(1)0.3<f1/|f3|<3.0、(2)−0.3<f1/f2<4.5 但し、f1:第1レンズの焦点距離、f2:第2レンズの焦点距離、f3:第3レンズの焦点距離とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮像レンズ及び撮像装置に関し、特に、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を用いたデジタルスチルカメラやカメラ付き携帯電話機等の小型撮像装置に好適な撮像レンズ及びこれを用いた撮像装置に関するものである。
従来、CCDやCMOS等の例えば300万画素や500万画素程度の固体撮像素子を用い、開口Fno2.8程度の撮像レンズを搭載したカメラ付き携帯電話機やデジタルスチルカメラ等の撮像装置が一般に知られている。
このような撮像装置においては、より一層の小型化が要求されており、当該撮像装置に搭載される撮影用レンズにおいても、これまで以上に小型で光学全長の短いものが要求されている。
また近年では、カメラ付き携帯電話機のような小型撮像機器においても小型化と共に撮像素子の高画素化が進んでおり、デジタルスチルカメラと同等の高画素撮像素子を搭載したモデルが普及機となっている。そのため小型撮像機器に搭載される撮像レンズとしても、こうした高画素の固体撮像装置に対応する高いレンズ性能が要求されている。
さらに加えて、暗所撮影時のノイズによる画質劣化を防止するため、一段と開口Fnoの明るいレンズが要求されている。こうした小型かつ高性能の撮像レンズとしては、4枚構成以上のタイプが必要となってくる。(例えば、特許文献1乃至特許文献5参照)
ところで上述した特許文献1に記載された従来のレンズにおいては3枚構成であり、光学全長を短縮化するうえでは最も有利である。しかし最近では、撮像素子の高画素化により、高い解像力と色収差の小さいレンズが求められている。この2つを達成しようとするには、3枚構成のレンズでは、レンズ枚数が不足して収差補正し切れず、望んだ光学性能を得ることは困難である。
上述した特許文献2に記載された従来のレンズにおいては4枚構成であり、諸収差を良好に補正しているが、光学全長が長く小型化されているとはいえない。また特許文献2のレンズでは、第1レンズ及び第2レンズのパワーが非常に強く、特に第2レンズのパワーが強いことから、製造感度が非常に高く、生産性の低下を招いている。
さらに特許文献2のレンズでは、第1レンズのパワーが強いことにより開口Fnoを明るくしたときに発生する球面収差、コマ収差の悪影響が大きく、特に周縁部の性能を維持することが難しい。
上述した特許文献3に記載された従来のレンズにおいては、4枚構成としており、高い収差補正能力を有しているが、全長が長く小型化されているとはいえない。また特許文献3のレンズでは、第3レンズが両凸形状となっているため収差補正が困難であり、製造敏感度が高くなっている。
さらに特許文献3のレンズでは、周辺光線が全反射した場合、その全反射した周辺光線が他の面で更に反射して撮像素子に入射することによりゴーストが発生し、画質を大きく損ねることも懸念されている。
上述した特許文献4に記載された従来のレンズにおいては、5枚構成としており、高い収差補正能力を有しているが、これも全長が長く小型化されているとはいえない。この特許文献4のレンズは、基本的には4枚構成のレンズに対して補正レンズを1枚加えた構成であり、光学全長を短くすると第1レンズのパワーが極端に強くなり過ぎるため、開口Fnoを明るくしたときに第1レンズで発生する球面収差、コマ収差等を良好に補正することができない。
上述した特許文献5に記載された従来のレンズにおいては、5枚構成として高い収差補正能力を有しているが、全系の焦点距離に対して第1レンズのパワーが弱く、小型化、低背化(薄型化)に有効とはいえない。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、例えば800万画素以上の高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有し、極めて小型、薄型化した撮像レンズ及び撮像装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の撮像レンズにおいては、物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、以下の条件式(1)、(2)を満足する。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
また撮像レンズにおいては、以下の条件式(3)を満足する。
(3)(νd1+νd2)/2−νd3>20
但し、
νd1:第1レンズのアッベ数
νd2:第2レンズのアッベ数
νd3:第3レンズのアッベ数
とする。
(3)(νd1+νd2)/2−νd3>20
但し、
νd1:第1レンズのアッベ数
νd2:第2レンズのアッベ数
νd3:第3レンズのアッベ数
とする。
また、撮像レンズにおいては、レンズ全系の焦点距離と上記第5レンズの焦点距離との関係が、以下の条件式(4)を満足する。
(4)0.5<|f5|/f<4.0
但し、
f :レンズ全系の焦点距離
f5:第5レンズの焦点距離
とする。
(4)0.5<|f5|/f<4.0
但し、
f :レンズ全系の焦点距離
f5:第5レンズの焦点距離
とする。
この撮像レンズの基本的特徴としては、物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、レンズ系全体として正のパワーが先行していることである。
撮像レンズにおいては、光学全長を短縮し、小型化を進めていくと、4枚構成であるところの第1レンズの曲率半径が小さくなると共に、屈折力が増大するため、球面収差の補正が困難となる。また撮像レンズにおいては、画質を改善するためにレンズ口径を広げ、Fnoを小さく(明るく)すると、コマ収差の補正が困難となる。
小型化や大口径化によって増大する球面収差、コマ収差を補正するには、撮像レンズにおいて、4枚構成の第1レンズを2分割し、2分割後におけるそれぞれのレンズ(第1レンズ及び第2レンズ)でパワーを補いつつ、分割前に比べて収差補正面を2面増やすことが有効である。
これにより撮像レンズでは、第1レンズで発生した球面収差とコマ収差を第2レンズで抑えながら、かつ他の収差についても増加した2枚の補正面により補正し得るようになされている。
なお撮像レンズにおいては、第1レンズ及び第2レンズが分割されているものの、極めて近接した位置に配置することにより、第1レンズ及び第2レンズで発生した色収差を第3レンズで打ち消すことができるようになされている。
また撮像レンズにおいては、第3レンズの像面側を凹面形状とすることにより、軸外光線が当該凹面で全反射したときでも、その全反射した軸外光線がレンズ周縁部に拡散し、CCDやCMOS等の固体撮像素子に直接入射することを回避し、ゴーストの発生を防止することができる。
さらに撮像レンズにおいては、第3レンズの像面側を凹面形状としたことにより、像面湾曲やコマ収差の補正にも有効となっている。さらに撮像レンズにおいては、第4レンズが正のパワーを持ったメニスカス形状となっているため、収差補正、特に像面湾曲や非点収差の補正に有効である。
さらに撮像レンズにおいては、第5レンズが軸上付近で負のパワーを持ったレンズとなっているため、収差補正、特に像面湾曲の補正に有効である一方、周辺部分で凸面となっているため非点収差、歪曲収差の補正に有効である。
この撮像レンズにおいて規定された条件式(1)は、第1レンズのパワー及び第3レンズのパワーに対する適切な配分に関するものであり、第3レンズの焦点距離に絶対値を用いているのは当該第3レンズが負のパワーを有するからである。
この条件式(1)の下限値を超えると、第1レンズのパワーが強くなり過ぎ、球面収差や軸外コマ収差の発生が増大し、収差補正が困難になってしまう。
一方、条件式(1)の上限値を超えると、第1レンズのパワーが弱くなり過ぎ、当該第1レンズと第3レンズとによる色消しに不利となるため、高画素撮像素子に対応可能な光学性能を保持できなくなってしまう。また、強い光源が存在する撮影環境下においては、色のにじみ(フレア)が発生して画質に悪影響を及ぼす。
従って撮像レンズでは、条件式(1)を満足することにより、従来に比べて一段と薄型化し、かつ高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
この撮像レンズにおいて規定された条件式(2)は、第1レンズのパワー及び第2レンズのパワーの適切な配分に関する条件式である。
この条件式(2)の下限値を超えると、第2レンズのパワーが弱くなり過ぎ、その負荷が第1レンズに多くかかるため、球面収差や軸外コマ収差の発生が増大し、当該球面収差や軸外コマ収差の補正が困難になる。また、第3レンズとの色消しにおいても不利となるため、高画素撮像素子に対応可能な光学性能を保持することができなくなってしまう。
一方、条件式(2)の上限値を超えると、第2レンズのパワーが強くなり過ぎ、製造敏感度が上がり、製造時の組み立て性を損なうことになる。
従って撮像レンズでは、条件式(2)を満足することにより、第1レンズ及び第2レンズのパワー配分を最適化しながら、高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
また、この撮像レンズにおいて規定された条件式(3)は、第1レンズから第3レンズのd線単波長におけるアッベ数を規定するものであり、アッベ数が条件式(3)の範囲となる硝材を第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズに使用することにより、各レンズのパワーをそれほど強くすることなく良好な色収差補正を行うことができる。
なお撮像レンズにおいては、条件式(3)の下限値を超えると、色のにじみ(フレア)が発生して画質に悪影響を及ぼすのに対し、この条件式(3)を満たせば各レンズのパワーがそれほど強くないため、周辺のコマ収差および像面湾曲の発生を抑えることが可能であるうえに、製造敏感度を抑制する意味でも効果的である。
従って撮像レンズでは、条件式(3)を満足することにより、良好な色収差補正を行うことができると共に、周辺のコマ収差および像面湾曲の発生を抑えて製造敏感度を抑制することができる。
更に、この撮像レンズにおいて規定された条件式(4)は、レンズ全系のパワーに対する第5レンズのパワーの適切な配分に関する条件式である。
この条件式(4)の下限値を超えると、第5レンズのパワーが強くなり過ぎ、適切な像面補正(軸上から周辺までの解像力を均一化するための補正)が困難となり、また光学敏感度が高くなり、製造上においても組み立て性を損なう結果となる。
一方、条件式(4)の上限値を超えると、第5レンズのパワーが弱くなり過ぎ、適切な収差補正、特に、像面補正(ぺッツバールの法則)が困難になる。
従って撮像レンズでは、条件式(4)を満足することにより、レンズ全系に対して第5レンズのパワー配分を最適化しながら、高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
また撮像レンズにおいては、第1レンズが物体側に凸面を向けた正の屈折力を有することにより、屈折力を増大させながら、当該第1レンズと、第2レンズ及び第3レンズとによる色消し効果を上げ得るようになされている。
さらに撮像レンズにおいては、第2レンズが像面側に凸面を向けた正または負の屈折力を有することにより、当該第2レンズと第3レンズとによる色消し効果を上げ得るようになされている。
この撮像レンズの光学系においては、前絞りであることを特徴としているが、光軸方向において絞り位置を第1レンズの面頂から有効径の範囲(面頂よりも像面側であって、コバ面よりも物体側)に設定する。
これにより撮像レンズでは、第1レンズの面頂よりも前方に絞りを置く場合に比べて周辺光量を確保することができるうえ、更に、全長を短縮化させて一段と小型化を図ることができることも優位な点である。
また本発明の撮像装置においては、撮像レンズと、当該撮像レンズによって形成された光学像を電気信号に変換する撮像素子とを具え、撮像レンズは、物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、以下の条件式(1)、(2)を満足する。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
この撮像装置における撮像レンズの基本的特徴としては、物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、レンズ系全体として正のパワーが先行していることである。
この撮像レンズにおいては、光学全長を短縮し、小型化を進めていくと、4枚構成であるところの第1レンズの曲率半径が小さくなると共に、屈折力が増大するため、球面収差の補正が困難となる。また撮像レンズにおいては、画質を改善するためにレンズ口径を広げ、Fnoを小さく(明るく)すると、コマ収差の補正が困難となる。
小型化や大口径化によって増大する球面収差、コマ収差を補正するには、撮像レンズにおいて、4枚構成の第1レンズを2分割し、2分割後におけるそれぞれのレンズ(第1レンズ及び第2レンズ)でパワーを補いつつ、分割前に比べて収差補正面を2面増やすことが有効である、
これにより撮像レンズでは、第1レンズで発生した球面収差とコマ収差を第2レンズで抑えながら、かつ他の収差についても増加した2枚の補正面により補正し得るようになされている。
なお撮像レンズにおいては、第1レンズ及び第2レンズが分割されているものの、極めて近接した位置に配置することにより、第1レンズ及び第2レンズで発生した色収差を第3レンズで打ち消すことができるようになされている。
また撮像レンズにおいて、第3レンズの像面側を凹面形状とすることにより、軸外光線が当該凹面で全反射したときでも、その全反射した軸外光線がレンズ周縁部に拡散し、CCDやCMOS等の固体撮像素子に直接入射することを回避し、ゴーストの発生を防止することができる。
さらに撮像レンズにおいては、第3レンズの像面側を凹面形状としたことにより、像面湾曲やコマ収差の補正にも有効となっている。さらに撮像レンズにおいては、第4レンズが正のパワーを持ったメニスカス形状となっているため、収差補正、特に像面湾曲や非点収差の補正に有効である。
さらに撮像レンズにおいては、第5レンズが軸上付近で負のパワーを持ったレンズとなっているため、収差補正、特に像面湾曲の補正に有効である一方、周辺部分で凸面となっているため非点収差、歪曲収差の補正に有効である。
この撮像レンズにおいて規定された条件式(1)は、第1レンズのパワー及び第3レンズのパワーに対する適切な配分に関するものであり、第3レンズの焦点距離に絶対値を用いているのは当該第3レンズが負のパワーを有するからである。
この条件式(1)の下限値を超えると、第1レンズのパワーが強くなり過ぎ、球面収差や軸外コマ収差の発生が増大し、収差補正が困難になってしまう。
一方、条件式(1)の上限値を超えると、第1レンズのパワーが弱くなり過ぎ、当該第1レンズと第3レンズとによる色消しに不利となるため、高画素撮像素子に対応可能な光学性能を保持できなくなってしまう。また、強い光源が存在する撮影環境下においては、色のにじみ(フレア)が発生して画質に悪影響を及ぼす。
従って撮像装置の撮像レンズでは、条件式(1)を満足することにより、従来に比べて一段と薄型化し、かつ高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
この撮像レンズにおいて規定された条件式(2)は、第1レンズのパワー及び第2レンズのパワーの適切な配分に関する条件式である。
この条件式(2)の下限値を超えると、第2レンズのパワーが弱くなり過ぎ、その負荷が第1レンズにかかるため、球面収差や軸外コマ収差の発生が増大し、当該球面収差や軸外コマ収差の補正が困難になる。また、第3レンズとの色消しにおいても不利となるため、高画素撮像素子に対応可能な光学性能を保持することができなくなってしまう。
一方、条件式(2)の上限値を超えると、第2レンズのパワーが強くなり過ぎ、製造敏感度が上がり、製造時の組み立て性を損なうことになる。
従って撮像装置の撮像レンズでは、条件式(2)を満足することにより、第1レンズ及び第2レンズのパワー配分を最適化しながら、高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
本発明によれば、撮像レンズにおいては、物体側から順に、(開口絞りと、)正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、以下の条件式(1)、(2)を満足する。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
この撮像レンズの基本的特徴としては、物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、レンズ系全体として正のパワーが先行していることである。
撮像レンズにおいては、光学全長を短縮し、小型化を進めていくと、4枚構成であるところの第1レンズの曲率半径が小さくなると共に、屈折力が増大するため、球面収差の補正が困難となる。また撮像レンズにおいては、画質を改善するためにレンズ口径を広げ、Fnoを小さく(明るく)すると、コマ収差の補正が困難となる。
小型化や大口径化によって増大する球面収差、コマ収差を補正するには、撮像レンズにおいて、4枚構成の第1レンズを2分割し、2分割後におけるそれぞれのレンズ(第1レンズ及び第2レンズ)でパワーを補いつつ、分割前に比べて収差補正面を2面増やすことが有効である、
これにより撮像レンズでは、第1レンズで発生した球面収差とコマ収差を第2レンズで抑えながら、かつ他の収差についても増加した2枚の補正面により補正し得るようになされている。
なお撮像レンズにおいては、第1レンズ及び第2レンズが分割されているものの、極めて近接した位置に配置することにより、第1レンズ及び第2レンズで発生した色収差を第3レンズで打ち消すことができるようになされている。
また撮像レンズにおいて、第3レンズの像面側を凹面形状とすることにより、軸外光線が当該凹面で全反射したときでも、その全反射した軸外光線がレンズ周縁部に拡散し、CCDやCMOS等の固体撮像素子に直接入射することを回避し、ゴーストの発生を防止することができる。
さらに撮像レンズにおいては、第3レンズの像面側を凹面形状としたことにより、像面湾曲やコマ収差の補正にも有効となっている。さらに撮像レンズにおいては、第4レンズが正のパワーを持ったメニスカス形状となっているため、収差補正、特に像面湾曲や非点収差の補正に有効である。
さらに撮像レンズにおいては、第5レンズが軸上付近で負のパワーを持ったレンズとなっているため、収差補正、特に像面湾曲の補正に有効であり、周辺部分で凸面となっているため非点収差、歪曲収差の補正に有効である。
この撮像レンズにおいて規定された条件式(1)は、第1レンズのパワー及び第3レンズのパワーに対する適切な配分に関するものであり、第3レンズの焦点距離に絶対値を用いているのは当該第3レンズが負のパワーを有するからである。
この条件式(1)の下限値を超えると、第1レンズのパワーが強くなり過ぎ、球面収差や軸外コマ収差の発生が増大し、収差補正が困難になってしまう。
一方、条件式(1)の上限値を超えると、第1レンズのパワーが弱くなり過ぎ、当該第1レンズと第3レンズとによる色消しに不利となるため、高画素撮像素子に対応可能な光学性能を保持できなくなってしまう。また、強い光源が存在する撮影環境下においては、色のにじみ(フレア)が発生して画質に悪影響を及ぼす。
従って撮像レンズでは、条件式(1)を満足することにより、従来に比べて一段と薄型化し、かつ高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
この撮像レンズにおいて規定された条件式(2)は、第1レンズのパワー及び第2レンズのパワーの適切な配分に関する条件式である。
この条件式(2)の下限値を超えると、第2レンズのパワーが弱くなり過ぎ、その負荷が第1レンズにかかるため、球面収差や軸外コマ収差の発生が増大し、当該球面収差や軸外コマ収差の補正が困難になる。また、第3レンズとの色消しにおいても不利となるため、高画素撮像素子に対応可能な光学性能を保持することができなくなってしまう。
一方、条件式(2)の上限値を超えると、第2レンズのパワーが強くなり過ぎ、製造敏感度が上がり、製造時の組み立て性を損なうことになる。
従って撮像レンズでは、条件式(2)を満足することにより、第1レンズ及び第2レンズのパワー配分を最適化しながら、高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
また本発明によれば、撮像装置においては、撮像レンズと、当該撮像レンズによって形成された光学像を電気信号に変換する撮像素子とを具え、撮像レンズは、物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、以下の条件式(1)、(2)を満足する。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
この撮像装置における撮像レンズの基本的特徴としては、物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、レンズ系全体として正のパワーが先行していることである。
この撮像レンズにおいては、光学全長を短縮し、小型化を進めていくと、4枚構成であるところの第1レンズの曲率半径が小さくなると共に、屈折力が増大するため、球面収差の補正が困難となる。また撮像レンズにおいては、画質を改善するためにレンズ口径を広げ、Fnoを小さく(明るく)すると、コマ収差の補正が困難となる。
小型化や大口径化によって増大する球面収差、コマ収差を補正するには、撮像レンズにおいて、4枚構成の第1レンズを2分割し、2分割後におけるそれぞれのレンズ(第1レンズ及び第2レンズ)でパワーを補いつつ、分割前に比べて収差補正面を2面増やすことが有効である、
これにより撮像レンズでは、第1レンズで発生した球面収差とコマ収差を第2レンズで抑えながら、かつ他の収差についても増加した2枚の補正面により補正し得るようになされている。
なお撮像レンズにおいては、第1レンズ及び第2レンズが分割されているものの、極めて近接した位置に配置することにより、第1レンズ及び第2レンズで発生した色収差を第3レンズで打ち消すことができるようになされている。
また撮像レンズにおいて、第3レンズの像面側を凹面形状とすることにより、軸外光線が当該凹面で全反射したときでも、その全反射した軸外光線がレンズ周縁部に拡散し、CCDやCMOS等の固体撮像素子に直接入射することを回避し、ゴーストの発生を防止することができる。
さらに撮像レンズにおいては、第3レンズの像面側を凹面形状としたことにより、像面湾曲やコマ収差の補正にも有効となっている。さらに撮像レンズにおいては、第4レンズが正のパワーを持ったメニスカス形状となっているため、収差補正、特に像面湾曲や非点収差の補正に有効である。
さらに撮像レンズにおいては、第5レンズが軸上付近で負のパワーを持ったレンズとなっているため、収差補正、特に像面湾曲の補正に有効であり、周辺部分で凸面となっているため非点収差、歪曲収差の補正に有効である。
この撮像レンズにおいて規定された条件式(1)は、第1レンズのパワー及び第3レンズのパワーに対する適切な配分に関するものであり、第3レンズの焦点距離に絶対値を用いているのは当該第3レンズが負のパワーを有するからである。
この条件式(1)の下限値を超えると、第1レンズのパワーが強くなり過ぎ、球面収差や軸外コマ収差の発生が増大し、収差補正が困難になってしまう。
一方、条件式(1)の上限値を超えると、第1レンズのパワーが弱くなり過ぎ、当該第1レンズと第3レンズとによる色消しに不利となるため、高画素撮像素子に対応可能な光学性能を保持できなくなってしまう。また、強い光源が存在する撮影環境下においては、色のにじみ(フレア)が発生して画質に悪影響を及ぼす。
従って撮像装置の撮像レンズでは、条件式(1)を満足することにより、従来に比べて一段と薄型化し、かつ高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
この撮像レンズにおいて規定された条件式(2)は、第1レンズのパワー及び第2レンズのパワーの適切な配分に関する条件式である。
この条件式(2)の下限値を超えると、第2レンズのパワーが弱くなり過ぎ、その負荷が第1レンズにかかるため、球面収差や軸外コマ収差の発生が増大し、当該球面収差や軸外コマ収差の補正が困難になる。また、第3レンズとの色消しにおいても不利となるため、高画素撮像素子に対応可能な光学性能を保持することができなくなってしまう。
一方、条件式(2)の上限値を超えると、第2レンズのパワーが強くなり過ぎ、製造敏感度が上がり、製造時の組み立て性を損なうことになる。
従って撮像装置の撮像レンズでは、条件式(2)を満足することにより、第1レンズ及び第2レンズのパワー配分を最適化しながら、高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
以下、発明を実施するための形態について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.実施の形態に対応した数値実施例(第1数値実施例乃至第6数値実施例)
3.撮像装置及び携帯電話機の構成
4.他の実施の形態
1.実施の形態
2.実施の形態に対応した数値実施例(第1数値実施例乃至第6数値実施例)
3.撮像装置及び携帯電話機の構成
4.他の実施の形態
<1.実施の形態>
[1−1.撮像レンズの構成]
本発明の撮像レンズにおいては、物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
[1−1.撮像レンズの構成]
本発明の撮像レンズにおいては、物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
この撮像レンズにおいては、光学全長を短縮し、小型化を進めていくと、4枚構成であるところの第1レンズの曲率半径が小さくなると共に、屈折力が増大するため、球面収差の補正が困難となる。また撮像レンズにおいては、画質を改善するためにレンズ口径を広げ、Fnoを小さく(明るく)すると、コマ収差の補正が困難となる。
小型化や大口径化によって増大する球面収差、コマ収差を補正するには、撮像レンズにおいて、4枚構成の第1レンズを2分割し、2分割後におけるそれぞれのレンズ(第1レンズ及び第2レンズ)でパワーを補いつつ、分割前に比べて収差補正面を2面増やすことが有効である、
これにより撮像レンズでは、第1レンズで発生した球面収差とコマ収差を第2レンズで抑えながら、かつ他の収差についても増加した2枚の補正面により補正し得るようになされている。
なお撮像レンズにおいては、第1レンズ及び第2レンズが分割されているものの、極めて近接した位置に配置することにより、第1レンズ及び第2レンズで発生した色収差を第3レンズで打ち消すことができるようになされている。
また、この撮像レンズにおいては、第3レンズの像面側を凹面形状とすることにより、軸外光線が当該凹面で全反射したときでも、その全反射した軸外光線がレンズ周縁部に拡散し、CCDやCMOS等の固体撮像素子に直接入射することを回避し、ゴーストの発生を防止することができる。
さらに撮像レンズにおいては、第3レンズの像面側を凹面形状としたことにより、像面湾曲やコマ収差の補正にも有効となっている。さらに撮像レンズにおいては、第4レンズが正のパワーを持ったメニスカス形状となっているため、収差補正、特に像面湾曲や非点収差の補正に有効である。
さらに撮像レンズにおいては、第5レンズが軸上付近で負のパワーを持ったレンズとなっているため、収差補正、特に像面湾曲の補正に有効であり、周辺部分で凸面となっているため非点収差、歪曲収差の補正に有効である。
また、この撮像レンズにおいては、以下の条件式(1)、(2)を満足することが望ましい。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
この条件式(1)の下限値を超えると、第1レンズのパワーが強くなり過ぎ、球面収差や軸外コマ収差の発生が増大し、収差補正が困難になってしまう。
一方、条件式(1)の上限値を超えると、第1レンズのパワーが弱くなり過ぎ、当該第1レンズと第3レンズとによる色消しに不利となるため、高画素撮像素子に対応可能な光学性能を保持できなくなってしまう。また、強い光源が存在する撮影環境下においては、色のにじみ(フレア)が発生して画質に悪影響を及ぼす。
従って撮像レンズでは、条件式(1)を満足することにより、従来に比べて一段と薄型化し、かつ高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
この撮像レンズにおいて規定された条件式(2)は、第1レンズのパワー及び第2レンズのパワーの適切な配分に関する条件式である。
この条件式(2)の下限値を超えると、第2レンズのパワーが弱くなり過ぎ、その負荷が第1レンズにかかるため、球面収差や軸外コマ収差の発生が増大し、当該球面収差や軸外コマ収差の補正が困難になる。また、第3レンズとの色消しにおいても不利となるため、高画素撮像素子に対応可能な光学性能を保持することができなくなってしまう。
一方、条件式(2)の上限値を超えると、第2レンズのパワーが強くなり過ぎ、製造敏感度が上がり、製造時の組み立て性を損なうことになる。
従って撮像レンズでは、条件式(2)を満足することにより、第1レンズ及び第2レンズのパワー配分を最適化しながら、高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
さらに、この撮像レンズにおいては、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3)(νd1+νd2)/2−νd3>20
但し、
νd1:第1レンズのアッベ数
νd2:第2レンズのアッベ数
νd3:第3レンズのアッベ数
とする。
(3)(νd1+νd2)/2−νd3>20
但し、
νd1:第1レンズのアッベ数
νd2:第2レンズのアッベ数
νd3:第3レンズのアッベ数
とする。
この条件式(3)は、第1レンズから第3レンズのd線単波長におけるアッベ数を規定するものであり、撮像レンズとしては、アッベ数が条件式(3)の範囲となる硝材を第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズに使用することにより、各レンズのパワーをそれほど強くすることなく良好な色収差補正を行うことができる。
なお撮像レンズにおいては、条件式(3)の下限値を超えると、色のにじみ(フレア)が発生して画質に悪影響を及ぼすのに対し、この条件式(3)を満たせば各レンズのパワーがそれほど強くないため、周辺のコマ収差および像面湾曲の発生を抑えることが可能であるうえに、製造敏感度を抑制する意味でも効果的である。
従って撮像レンズでは、条件式(3)を満足することにより、良好な色収差補正を行うことができると共に、周辺のコマ収差および像面湾曲の発生を抑えて製造敏感度を抑制することができる。
さらに、撮像レンズにおいては、レンズ全系の焦点距離と上記第5レンズの焦点距離との関係が、以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
(4)0.5<|f5|/f<4.0
但し、
f :レンズ全系の焦点距離
f5:第5レンズの焦点距離
とする。
(4)0.5<|f5|/f<4.0
但し、
f :レンズ全系の焦点距離
f5:第5レンズの焦点距離
とする。
この条件式(4)は、レンズ全系のパワーに対する第5レンズのパワーの適切な配分に関する条件式である。
この条件式(4)の下限値を超えると、第5レンズのパワーが強くなり過ぎ、適切な像面補正(軸上から周辺までの解像力を均一化するための補正)が困難となり、また光学敏感度が高くなり、製造上においても組み立て性を損なう結果となる。
一方、条件式(4)の上限値を超えると、第5レンズのパワーが弱くなり過ぎ、適切な収差補正、特に、像面補正(ぺッツバールの法則)が困難になる。
従って撮像レンズでは、条件式(4)を満足することにより、レンズ全系に対して第5レンズのパワー配分を最適化しながら、高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
また撮像レンズにおいては、第1レンズが物体側に凸面を向けた正の屈折力を有することにより、屈折力を増大させながら、当該第1レンズと、第2レンズ及び第3レンズとによる色消し効果を上げ得るようになされている。
さらに撮像レンズにおいては、第2レンズが像面側に凸面を向けた正または負の屈折力を有することにより、当該第2レンズと第3レンズとによる色消し効果を上げ得るようになされている。
この撮像レンズの光学系においては、前絞りであることを特徴としているが、光軸方向において絞り位置を第1レンズの面頂から有効径の範囲(面頂よりも像面側であって、コバ面よりも物体側)に設定する。
これにより撮像レンズでは、第1レンズの面頂よりも前方に絞りを置く場合に比べて周辺光量を確保することができるうえ、更に、全長を短縮化させて一段と小型化を図ることができる。
かくして撮像レンズにおいては、上述したような条件を満たすことにより、極めて小型薄型化しつつも、ゴースト、フレアによるコントラストの低下が少なく、高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
<2.実施の形態に対応した数値実施例>
次に、本発明の撮像レンズに対して具体的な数値を適用した数値実施例について、以下、図面及び図表を用いて説明する。ここで、数値実施例において使用する記号の意味は、次の通りである。
次に、本発明の撮像レンズに対して具体的な数値を適用した数値実施例について、以下、図面及び図表を用いて説明する。ここで、数値実施例において使用する記号の意味は、次の通りである。
「FNo」はFナンバー、「f」はレンズ系全体の焦点距離、「2ω」は対角の全画角、「Si」は物体側から数えてi番目の面番号、「Ri」は第i番目の面の曲率半径、「di」は物体側からi番目の面とi+1番目の面との間の軸上面間隔、「ni」は第iレンズのd線(波長587.6nm)における屈折率、「νi」は第iレンズのd線(波長587.6nm)におけるアッベ数である。なお、曲率半径に関して「∞」は当該面が平面であることを示している。
各数値実施例において用いられた撮像レンズには、レンズ面が非球面形状に形成されたものがあり、その非球面形状は、非球面の深さを「Z」、光軸からの高さを「Y」、曲率半径を「R」、円錐定数を「K」、第i次(iは3次以上の整数)の非球面係数をそれぞれ「Ai」とすると、次の数式1によって定義される。
[2−1.第1数値実施例]
図1において、1は全体として第1数値実施例における撮像レンズを示し、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成されており、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
図1において、1は全体として第1数値実施例における撮像レンズを示し、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成されており、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
また撮像レンズ1では、第5レンズG5と撮像素子の像面IMGとの間に、当該像面IMGを保護するためのシールガラスSGが配置されている。
この撮像レンズ1においては、4枚構成の第1レンズ(図示せず)を2分割し、2分割後におけるそれぞれのレンズ(第1レンズG1及び第2レンズG2)でパワーを補いつつ、分割前に比べて収差補正面を2面増やすようにしている。
これにより撮像レンズ1は、第1レンズG1及び第2レンズG2で互いにパワーを補うようにしたことにより、第1レンズG1の曲率半径が小さくなることを抑制すると共に、屈折力の増大を抑制することができるため球面収差の補正が可能となり、画質を改善すべくレンズ口径を広げ、Fnoを小さく(明るく)してもコマ収差の補正が可能となる。
なお撮像レンズ1においては、第1レンズG1及び第2レンズG2が分割されているものの、極めて近接した位置に配置することにより、第1レンズG1及び第2レンズG2で発生した色収差を第3レンズG3で打ち消すことができるようになされている。
また、この撮像レンズ1においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状とすることにより、軸外光線が当該凹面で全反射したときでも、その全反射した軸外光線がレンズ周縁部に拡散し、CCDやCMOS等の固体撮像素子の像面IMGに直接入射することを回避し、ゴーストの発生を防止することができる。
さらに撮像レンズ1においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状としたことにより、像面湾曲やコマ収差の補正にも有効となっている。さらに撮像レンズ1においては、第4レンズG4が正のパワーを持ったメニスカス形状となっているため、収差補正、特に像面湾曲や非点収差の補正に有効である。
さらに撮像レンズ1においては、第5レンズG5が軸上付近で負のパワーを持ったレンズとなっているため、収差補正、特に像面湾曲の補正に有効であり、周辺部分で凸面となっているため非点収差、歪曲収差の補正に有効である。
この撮像レンズ1の光学系においては、開口絞りSTOを物体側の一番前に配置した前絞りであることを特徴としているが、光軸方向において開口絞りSTOの絞り位置を第1レンズG1の面頂から有効径の範囲(面頂よりも像面側であって、コバ面よりも物体側)に設定する。
これにより撮像レンズ1では、第1レンズG1の面頂よりも前方(物体側)に開口絞りSTOを置く場合に比べて多くの周辺光量を確保することができるうえ、更に、全長を短縮化させて一段と小型化を図ることができるようになされている。
以下、表1に、実施の形態に対応した第1数値実施例の撮像レンズ1に具体的数値を適用したときのレンズデータを、FナンバーFNo、レンズ全系の焦点距離f及び画角2ωと共に示す。また表1において曲率半径Ri∞とは平面であることを意味する。
続いて、第1数値実施例の撮像レンズ1における非球面の3次、4次、5次、6次、7次、8次、9次及び10次の非球面係数を円錐係数「K」と共に表2に示す。因みに表2において、「E−02」は10を底とする指数表現、即ち「10−2」を表しており、例えば「0.12345E−05」は「0.12345×10−5」を表している。
次に、第1数値実施例の撮像レンズ1における諸収差を図2に示す。この非点収差図では、実線でサジタル像面における値を示し、破線でメリディオナル像面における値を示す。
この図2における諸収差図(球面収差図、非点収差図及び歪曲収差図)から、第1数値実施例の撮像レンズ1では諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが分かる。
[2−2.第2数値実施例]
図3において、2は全体として第2数値実施例における撮像レンズを示し、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成されており、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
図3において、2は全体として第2数値実施例における撮像レンズを示し、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成されており、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
また撮像レンズ2では、第5レンズG5と撮像素子の像面IMGとの間に、当該像面IMGを保護するためのシールガラスSGが配置されている。
この撮像レンズ2においては、4枚構成の第1レンズ(図示せず)を2分割し、2分割後におけるそれぞれのレンズ(第1レンズG1及び第2レンズG2)でパワーを補いつつ、分割前に比べて収差補正面を2面増やすようにしている。
これにより撮像レンズ2は、第1レンズG1及び第2レンズG2で互いにパワーを補うようにしたことにより、第1レンズG1の曲率半径が小さくなることを抑制すると共に、屈折力の増大を抑制することができるため球面収差の補正が可能となり、画質を改善すべくレンズ口径を広げ、Fnoを小さく(明るく)してもコマ収差の補正が可能となる。
なお撮像レンズ2においては、第1レンズG1及び第2レンズG2が分割されているものの、極めて近接した位置に配置することにより、第1レンズG1及び第2レンズG2で発生した色収差を第3レンズG3で打ち消すことができるようになされている。
また、この撮像レンズ2においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状とすることにより、軸外光線が当該凹面で全反射したときでも、その全反射した軸外光線がレンズ周縁部に拡散し、CCDやCMOS等の固体撮像素子の像面IMGに直接入射することを回避し、ゴーストの発生を防止することができる。
さらに撮像レンズ2においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状としたことにより、像面湾曲やコマ収差の補正にも有効となっている。さらに撮像レンズ2においては、第4レンズG4が正のパワーを持ったメニスカス形状となっているため、収差補正、特に像面湾曲や非点収差の補正に有効である。
さらに撮像レンズ2においては、第5レンズG5が軸上付近で負のパワーを持ったレンズとなっているため、収差補正、特に像面湾曲の補正に有効であり、周辺部分で凸面となっているため非点収差、歪曲収差の補正に有効である。
この撮像レンズ2の光学系においては、開口絞りSTOを物体側の一番前に配置した前絞りであることを特徴としているが、光軸方向において開口絞りSTOの絞り位置を第1レンズG1の面頂から有効径の範囲(面頂よりも像面側であってコバ面よりも物体側)に設定する。
これにより撮像レンズ2では、第1レンズG1の面頂よりも前方(物体側)に開口絞りSTOを置く場合に比べて多くの周辺光量を確保することができるうえ、更に、全長を短縮化させて一段と小型化を図ることができるようになされている。
以下、表3に、実施の形態に対応した第2数値実施例の撮像レンズ2に具体的数値を適用したときのレンズデータを、FナンバーFNo、レンズ全系の焦点距離f及び画角2ωと共に示す。また表3において曲率半径Ri∞とは平面であることを意味する。
続いて、第2数値実施例の撮像レンズ2における非球面の3次、4次、5次、6次、7次、8次、9次及び10次の非球面係数を円錐係数「K」と共に表4に示す。因みに表4において、「E−02」は10を底とする指数表現、即ち「10−2」を表しており、例えば「0.12345E−05」は「0.12345×10−5」を表している。
次に、第2数値実施例の撮像レンズ2における諸収差を図4に示す。この非点収差図では、実線でサジタル像面における値を示し、破線でメリディオナル像面における値を示す。
この図4における諸収差図(球面収差図、非点収差図及び歪曲収差図)から、第2数値実施例の撮像レンズ2では諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが分かる。
[2−3.第3数値実施例]
図5において、3は全体として第3数値実施例における撮像レンズを示し、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成されており、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
図5において、3は全体として第3数値実施例における撮像レンズを示し、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成されており、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
また撮像レンズ3では、第5レンズG5と撮像素子の像面IMGとの間に、当該像面IMGを保護するためのシールガラスSGが配置されている。
この撮像レンズ3においては、4枚構成の第1レンズ(図示せず)を2分割し、2分割後におけるそれぞれのレンズ(第1レンズG1及び第2レンズG2)でパワーを補いつつ、分割前に比べて収差補正面を2面増やすようにしている。
これにより撮像レンズ3は、第1レンズG1及び第2レンズG2で互いにパワーを補うようにしたことにより、第1レンズG1の曲率半径が小さくなることを抑制すると共に、屈折力の増大を抑制することができるため球面収差の補正が可能となり、画質を改善すべくレンズ口径を広げ、Fnoを小さく(明るく)してもコマ収差の補正が可能となる。
なお撮像レンズ3においては、第1レンズG1及び第2レンズG2が分割されているものの、極めて近接した位置に配置することにより、第1レンズG1及び第2レンズG2で発生した色収差を第3レンズG3で打ち消すことができるようになされている。
また、この撮像レンズ3においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状とすることにより、軸外光線が当該凹面で全反射したときでも、その全反射した軸外光線がレンズ周縁部に拡散し、CCDやCMOS等の固体撮像素子の像面IMGに直接入射することを回避し、ゴーストの発生を防止することができる。
さらに撮像レンズ3においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状としたことにより、像面湾曲やコマ収差の補正にも有効となっている。さらに撮像レンズ3においては、第4レンズG4が正のパワーを持ったメニスカス形状となっているため、収差補正、特に像面湾曲や非点収差の補正に有効である。
さらに撮像レンズ3においては、第5レンズG5が軸上付近で負のパワーを持ったレンズとなっているため、収差補正、特に像面湾曲の補正に有効であり、周辺部分で凸面となっているため非点収差、歪曲収差の補正に有効である。
この撮像レンズ3の光学系においては、開口絞りSTOを物体側の一番前に配置した前絞りであることを特徴としているが、光軸方向において開口絞りSTOの絞り位置を第1レンズG1の面頂から有効径の範囲(面頂よりも像面側であってコバ面よりも物体側)に設定する。
これにより撮像レンズ3では、第1レンズG1の面頂よりも前方(物体側)に開口絞りSTOを置く場合に比べて多くの周辺光量を確保することができるうえ、更に、全長を短縮化させて一段と小型化を図ることができるようになされている。
以下、表5に、実施の形態に対応した第3数値実施例の撮像レンズ3に具体的数値を適用したときのレンズデータを、FナンバーFNo、レンズ全系の焦点距離f及び画角2ωと共に示す。また表5において曲率半径Ri∞とは平面であることを意味する。
続いて、第3数値実施例の撮像レンズ3における非球面の3次、4次、5次、6次、7次、8次、9次及び10次の非球面係数を円錐係数「K」と共に表6に示す。因みに表6において、「E−02」は10を底とする指数表現、即ち「10−2」を表しており、例えば「0.12345E−05」は「0.12345×10−5」を表している。
次に、第3数値実施例の撮像レンズ3における諸収差を図6に示す。この非点収差図では、実線でサジタル像面における値を示し、破線でメリディオナル像面における値を示す。
この図6における諸収差図(球面収差図、非点収差図及び歪曲収差図)から、第3数値実施例の撮像レンズ3では諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが分かる。
[2−4.第4数値実施例]
図7において、4は全体として第4数値実施例における撮像レンズを示し、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成されており、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
図7において、4は全体として第4数値実施例における撮像レンズを示し、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成されており、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
また撮像レンズ4では、第5レンズG5と撮像素子の像面IMGとの間に、当該像面IMGを保護するためのシールガラスSGが配置されている。
この撮像レンズ4においては、4枚構成の第1レンズ(図示せず)を2分割し、2分割後におけるそれぞれのレンズ(第1レンズG1及び第2レンズG2)でパワーを補いつつ、分割前に比べて収差補正面を2面増やすようにしている。
これにより撮像レンズ4は、第1レンズG1及び第2レンズG2で互いにパワーを補うようにしたことにより、第1レンズG1の曲率半径が小さくなることを抑制すると共に、屈折力の増大を抑制することができるため球面収差の補正が可能となり、画質を改善すべくレンズ口径を広げ、Fnoを小さく(明るく)してもコマ収差の補正が可能となる。
なお撮像レンズ4においては、第1レンズG1及び第2レンズG2が分割されているものの、極めて近接した位置に配置することにより、第1レンズG1及び第2レンズG2で発生した色収差を第3レンズG3で打ち消すことができるようになされている。
また、この撮像レンズ4においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状とすることにより、軸外光線が当該凹面で全反射したときでも、その全反射した軸外光線がレンズ周縁部に拡散し、CCDやCMOS等の固体撮像素子の像面IMGに直接入射することを回避し、ゴーストの発生を防止することができる。
さらに撮像レンズ4においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状としたことにより、像面湾曲やコマ収差の補正にも有効となっている。さらに撮像レンズ4においては、第4レンズG4が正のパワーを持ったメニスカス形状となっているため、収差補正、特に像面湾曲や非点収差の補正に有効である。
さらに撮像レンズ4においては、第5レンズG5が軸上付近で負のパワーを持ったレンズとなっているため、収差補正、特に像面湾曲の補正に有効であり、周辺部分で凸面となっているため非点収差、歪曲収差の補正に有効である。
この撮像レンズ4の光学系においては、開口絞りSTOを物体側の一番前に配置した前絞りであることを特徴としているが、光軸方向において開口絞りSTOの絞り位置を第1レンズG1の面頂から有効径の範囲(面頂よりも像面側であってコバ面よりも物体側)に設定する。
これにより撮像レンズ4では、第1レンズG1の面頂よりも前方(物体側)に開口絞りSTOを置く場合に比べて多くの周辺光量を確保することができるうえ、更に、全長を短縮化させて一段と小型化を図ることができるようになされている。
以下、表7に、実施の形態に対応した第4数値実施例の撮像レンズ4に具体的数値を適用したときのレンズデータを、FナンバーFNo、レンズ全系の焦点距離f及び画角2ωと共に示す。また表7において曲率半径Ri∞とは平面であることを意味する。
続いて、第4数値実施例の撮像レンズ4における非球面の3次、4次、5次、6次、7次、8次、9次及び10次の非球面係数を円錐係数「K」と共に表8に示す。因みに表8において、「E−02」は10を底とする指数表現、即ち「10−2」を表しており、例えば「0.12345E−05」は「0.12345×10−5」を表している。
次に、第4数値実施例の撮像レンズ4における諸収差を図8に示す。この非点収差図では、実線でサジタル像面における値を示し、破線でメリディオナル像面における値を示す。
この図8における諸収差図(球面収差図、非点収差図及び歪曲収差図)から、第4数値実施例の撮像レンズ4では諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが分かる。
[2−5.第5数値実施例]
図9において、5は全体として第5数値実施例における撮像レンズを示し、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成されており、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
図9において、5は全体として第5数値実施例における撮像レンズを示し、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成されており、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
また撮像レンズ5では、第5レンズG5と撮像素子の像面IMGとの間に、当該像面IMGを保護するためのシールガラスSGが配置されている。
この撮像レンズ5においては、4枚構成の第1レンズ(図示せず)を2分割し、2分割後におけるそれぞれのレンズ(第1レンズG1及び第2レンズG2)でパワーを補いつつ、分割前に比べて収差補正面を2面増やすようにしている。
これにより撮像レンズ5は、第1レンズG1及び第2レンズG2で互いにパワーを補うようにしたことにより、第1レンズG1の曲率半径が小さくなることを抑制すると共に、屈折力の増大を抑制することができるため球面収差の補正が可能となり、画質を改善すべくレンズ口径を広げ、Fnoを小さく(明るく)してもコマ収差の補正が可能となる。
なお撮像レンズ5においては、第1レンズG1及び第2レンズG2が分割されているものの、極めて近接した位置に配置することにより、第1レンズG1及び第2レンズG2で発生した色収差を第3レンズG3で打ち消すことができるようになされている。
また、この撮像レンズ5においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状とすることにより、軸外光線が当該凹面で全反射したときでも、その全反射した軸外光線がレンズ周縁部に拡散し、CCDやCMOS等の固体撮像素子の像面IMGに直接入射することを回避し、ゴーストの発生を防止することができる。
さらに撮像レンズ5においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状としたことにより、像面湾曲やコマ収差の補正にも有効となっている。さらに撮像レンズ5においては、第4レンズG4が正のパワーを持ったメニスカス形状となっているため、収差補正、特に像面湾曲や非点収差の補正に有効である。
さらに撮像レンズ5においては、第5レンズG5が軸上付近で負のパワーを持ったレンズとなっているため、収差補正、特に像面湾曲の補正に有効であり、周辺部分で凸面となっているため非点収差、歪曲収差の補正に有効である。
この撮像レンズ5の光学系においては、開口絞りSTOを物体側の一番前に配置した前絞りであることを特徴としているが、光軸方向において開口絞りSTOの絞り位置を第1レンズG1の面頂から有効径の範囲(面頂よりも像面側であってコバ面よりも物体側)に設定する。
これにより撮像レンズ5では、第1レンズG1の面頂よりも前方(物体側)に開口絞りSTOを置く場合に比べて多くの周辺光量を確保することができるうえ、更に、全長を短縮化させて一段と小型化を図ることができるようになされている。
以下、表9に、実施の形態に対応した第5数値実施例の撮像レンズ5に具体的数値を適用したときのレンズデータを、FナンバーFNo、レンズ全系の焦点距離f及び画角2ωと共に示す。また表9において曲率半径Ri∞とは平面であることを意味する。
続いて、第5数値実施例の撮像レンズ5における非球面の3次、4次、5次、6次、7次、8次、9次、10次、11次及び12次の非球面係数を円錐係数「K」と共に表10に示す。因みに表10において、「E−02」は10を底とする指数表現、即ち「10−2」を表しており、例えば「0.12345E−05」は「0.12345×10−5」を表している。
次に、第5数値実施例の撮像レンズ5における諸収差を図10に示す。この非点収差図では、実線でサジタル像面における値を示し、破線でメリディオナル像面における値を示す。
この図10における諸収差図(球面収差図、非点収差図及び歪曲収差図)から、第5数値実施例の撮像レンズ5では諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが分かる。
[2−6.第6数値実施例]
図11において、6は全体として第6数値実施例における撮像レンズを示し、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成されており、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
図11において、6は全体として第6数値実施例における撮像レンズを示し、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成されており、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
また撮像レンズ6では、第5レンズG5と撮像素子の像面IMGとの間に、当該像面IMGを保護するためのシールガラスSGが配置されている。
この撮像レンズ6においては、4枚構成の第1レンズ(図示せず)を2分割し、2分割後におけるそれぞれのレンズ(第1レンズG1及び第2レンズG2)でパワーを補いつつ、分割前に比べて収差補正面を2面増やすようにしている。
これにより撮像レンズ6は、第1レンズG1及び第2レンズG2で互いにパワーを補うようにしたことにより、第1レンズG1の曲率半径が小さくなることを抑制すると共に、屈折力の増大を抑制することができるため球面収差の補正が可能となり、画質を改善すべくレンズ口径を広げ、Fnoを小さく(明るく)してもコマ収差の補正が可能となる。
なお撮像レンズ6においては、第1レンズG1及び第2レンズG2が分割されているものの、極めて近接した位置に配置することにより、第1レンズG1及び第2レンズG2で発生した色収差を第3レンズG3で打ち消すことができるようになされている。
また、この撮像レンズ6においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状とすることにより、軸外光線が当該凹面で全反射したときでも、その全反射した軸外光線がレンズ周縁部に拡散し、CCDやCMOS等の固体撮像素子の像面IMGに直接入射することを回避し、ゴーストの発生を防止することができる。
さらに撮像レンズ6においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状としたことにより、像面湾曲やコマ収差の補正にも有効となっている。さらに撮像レンズ6においては、第4レンズG4が正のパワーを持ったメニスカス形状となっているため、収差補正、特に像面湾曲や非点収差の補正に有効である。
さらに撮像レンズ6においては、第5レンズG5が軸上付近で負のパワーを持ったレンズとなっているため、収差補正、特に像面湾曲の補正に有効であり、周辺部分で凸面となっているため非点収差、歪曲収差の補正に有効である。
この撮像レンズ6の光学系においては、開口絞りSTOを物体側の一番前に配置した前絞りであることを特徴としているが、光軸方向において開口絞りSTOの絞り位置を第1レンズG1の面頂から有効径の範囲(面頂よりも像面側であってコバ面よりも物体側)に設定する。
これにより撮像レンズ6では、第1レンズG1の面頂よりも前方(物体側)に開口絞りSTOを置く場合に比べて多くの周辺光量を確保することができるうえ、更に、全長を短縮化させて一段と小型化を図ることができるようになされている。
以下、表11に、実施の形態に対応した第6数値実施例の撮像レンズ6に具体的数値を適用したときのレンズデータを、FナンバーFNo、レンズ全系の焦点距離f及び画角2ωと共に示す。また表7において曲率半径Ri∞とは平面であることを意味する。
続いて、第6数値実施例の撮像レンズ6における非球面の3次、4次、5次、6次、7次、8次、9次及び10次の非球面係数を円錐係数「K」と共に表12に示す。因みに表12において、「E−02」は10を底とする指数表現、即ち「10−2」を表しており、例えば「0.12345E−05」は「0.12345×10−5」を表している。
次に、第6数値実施例の撮像レンズ6における諸収差を図12に示す。この非点収差図では、実線でサジタル像面における値を示し、破線でメリディオナル像面における値を示す。
この図12における諸収差図(球面収差図、非点収差図及び歪曲収差図)から、第6数値実施例の撮像レンズ6では諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが分かる。
[2−7.各条件式に対応した諸数値]
次に、第1数値実施例乃至第6数値実施例に示した撮像レンズ1乃至6の条件式(1)乃至(4)に対する各数値を表13に示すと共に、その根拠となる第1数値実施例乃至第6数値実施例の諸数値を表14に示す。
次に、第1数値実施例乃至第6数値実施例に示した撮像レンズ1乃至6の条件式(1)乃至(4)に対する各数値を表13に示すと共に、その根拠となる第1数値実施例乃至第6数値実施例の諸数値を表14に示す。
この表13によれば、条件式(1)の通り、「f1/|f3|」が最小「0.42」であり、最大「2.90」であって、条件式(1)の数値範囲である0.3<f1/|f3|<3.0を満足していることが分かる。
また表13によれば、条件式(2)の通り、「f1/f2」が最小「−0.18」であり、最大「4.05」であって、条件式(2)の数値範囲である−0.3<f1/f2<1.0を満足していることが分かる。
さらに表13によれば、条件式(3)の通り、「(νd1+νd2)/2−νd3」が最小「26.40」であり、条件式(3)の数値範囲である(νd1+νd2)/2−νd3>20を満足していることが分かる。
さらに表13によれば、条件式(4)の通り、「|f5|/f」が最小「0.64」であり、最大「3.10」であって、条件式(4)の数値範囲である0.5<|f5|/f<4.0を満足していることが分かる。
従って、第1数値実施例乃至第6数値実施例における撮像レンズ1〜6においては、上述した条件式(1)乃至(4)を全て満足し、また、各収差図に示したように、球面収差、非点収差及び歪曲収差の各収差をバランス良く補正し得るようになされている。
<3.撮像装置及び携帯電話機の構成>
[3−1.撮像装置の構成]
続いて、本発明の撮像レンズと、当該撮像レンズによって形成された光学像を電気的信号に変換するための例えばCCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等でなる撮像素子とが組み合わされた構成の撮像装置について説明する。
[3−1.撮像装置の構成]
続いて、本発明の撮像レンズと、当該撮像レンズによって形成された光学像を電気的信号に変換するための例えばCCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等でなる撮像素子とが組み合わされた構成の撮像装置について説明する。
なお以下の説明においては、例えば上述した第1数値実施例における撮像レンズ1を適用した撮像装置について述べるが、上述した第2数値実施例における撮像レンズ2〜第6数値実施例における撮像レンズ6についても同様に撮像装置に対して適用することができる。
この撮像装置に設けられた撮像レンズ1(図1)は、物体側から順に、開口絞りSTOと、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正または負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズG3と、正の屈折力を有する第4レンズG4と、負の屈折力を有する第5レンズG5とから構成され、レンズ系全体として正のパワーが先行している。
この撮像レンズ1においては、光学全長を短縮し、小型化を進めていくと、4枚構成であるところの第1レンズの曲率半径が小さくなると共に、屈折力が増大するため、球面収差の補正が困難となる。また撮像レンズにおいては、画質を改善するためにレンズ口径を広げ、Fnoを小さく(明るく)すると、コマ収差の補正が困難となる。
小型化や大口径化によって増大する球面収差、コマ収差を補正するには、撮像レンズ1において、4枚構成の第1レンズ(図示せず)を2分割し、2分割後におけるそれぞれのレンズ(第1レンズG1及び第2レンズG2)でパワーを補いつつ、分割前に比べて収差補正面を2面増やすことが有効である、
これにより撮像レンズ1では、第1レンズG1で発生した球面収差とコマ収差を第2レンズG2で抑えながら、かつ他の収差についても増加した2枚の補正面により補正し得るようになされている。
なお撮像レンズ1においては、第1レンズG1及び第2レンズG2が分割されているものの、極めて近接した位置に配置することにより、第1レンズG1及び第2レンズG2で発生した色収差を第3レンズG3で打ち消すことができるようになされている。
また、この撮像レンズ1においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状とすることにより、軸外光線が当該凹面で全反射したときでも、その全反射した軸外光線がレンズ周縁部に拡散し、CCDやCMOS等の固体撮像素子に直接入射することを回避し、ゴーストの発生を防止することができる。
さらに撮像レンズ1においては、第3レンズG3の像面側を凹面形状としたことにより、像面湾曲やコマ収差の補正にも有効となっている。さらに撮像レンズ1においては、第4レンズG4が正のパワーを持ったメニスカス形状となっているため、収差補正、特に像面湾曲や非点収差の補正に有効である。
さらに撮像レンズ1においては、第5レンズG5が軸上付近で負のパワーを持ったレンズとなっているため、収差補正、特に像面湾曲の補正に有効であり、周辺部分で凸面となっているため非点収差、歪曲収差の補正に有効である。
また、この撮像レンズ1においては、以下の条件式(1)、(2)を満足することが望ましい。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
この条件式(1)の下限値を超えると、第1レンズG1のパワーが強くなり過ぎ、球面収差や軸外コマ収差の発生が増大し、収差補正が困難になってしまう。
一方、条件式(1)の上限値を超えると、第1レンズG1のパワーが弱くなり過ぎ、当該第1レンズG1と第3レンズG3とによる色消しに不利となるため、高画素撮像素子に対応可能な光学性能を保持できなくなってしまう。また、強い光源が存在する撮影環境下においては、色のにじみ(フレア)が発生して画質に悪影響を及ぼす。
従って撮像レンズ1では、条件式(1)を満足することにより、従来に比べて一段と薄型化し、かつ高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
この撮像レンズ1において規定された条件式(2)は、第1レンズG1のパワー及び第2レンズG2のパワーの適切な配分に関する条件式である。
この条件式(2)の下限値を超えると、第2レンズG2のパワーが弱くなり過ぎ、その負荷が第1レンズG1にかかるため、球面収差や軸外コマ収差の発生が増大し、当該球面収差や軸外コマ収差の補正が困難になる。また、第3レンズG3との色消しにおいても不利となるため、高画素撮像素子に対応可能な光学性能を保持することができなくなってしまう。
一方、条件式(2)の上限値を超えると、第2レンズG2のパワーが強くなり過ぎ、製造敏感度が上がり、製造時の組み立て性を損なうことになる。
従って撮像レンズ1では、条件式(2)を満足することにより、第1レンズG1及び第2レンズG2のパワー配分を最適化しながら、高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
さらに、この撮像レンズG1においては、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3)(νd1+νd2)/2−νd3>20
但し、
νd1:第1レンズのアッベ数
νd2:第2レンズのアッベ数
νd3:第3レンズのアッベ数
とする。
(3)(νd1+νd2)/2−νd3>20
但し、
νd1:第1レンズのアッベ数
νd2:第2レンズのアッベ数
νd3:第3レンズのアッベ数
とする。
この条件式(3)は、第1レンズG1から第3レンズG3のd線単波長におけるアッベ数を規定するものであり、撮像レンズ1としては、アッベ数が条件式(3)の範囲となる硝材を第1レンズG1、第2レンズG2及び第3レンズG3に使用することにより、各レンズのパワーをそれほど強くすることなく良好な色収差補正を行うことができる。
なお撮像レンズ1においては、条件式(3)の下限値を超えると、色のにじみ(フレア)が発生して画質に悪影響を及ぼすのに対し、この条件式(3)を満たせば各レンズのパワーがそれほど強くないため、周辺のコマ収差および像面湾曲の発生を抑えることが可能であるうえに、製造敏感度を抑制する意味でも効果的である。
従って撮像レンズ1では、条件式(3)を満足することにより、良好な色収差補正を行うことができると共に、周辺のコマ収差および像面湾曲の発生を抑えて製造敏感度を抑制することができる。
さらに、撮像レンズ1においては、レンズ全系の焦点距離と上記第5レンズG5の焦点距離との関係が、以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
(4)0.5<|f5|/f<4.0
但し、
f :レンズ全系の焦点距離
f5:第5レンズの焦点距離
とする。
(4)0.5<|f5|/f<4.0
但し、
f :レンズ全系の焦点距離
f5:第5レンズの焦点距離
とする。
この条件式(4)は、レンズ全系のパワーに対する第5レンズG5のパワーの適切な配分に関する条件式である。
この条件式(4)の下限値を超えると、第5レンズG5のパワーが強くなり過ぎ、適切な像面補正(軸上から周辺までの解像力を均一化するための補正)が困難となり、また光学敏感度が高くなり、製造上においても組み立て性を損なう結果となる。
一方、条件式(4)の上限値を超えると、第5レンズG5のパワーが弱くなり過ぎ、適切な収差補正、特に、像面補正(ぺッツバールの法則)が困難になる。
従って撮像レンズ1では、条件式(4)を満足することにより、レンズ全系に対して第5レンズG5のパワー配分を最適化しながら、高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
また撮像レンズ1においては、第1レンズG1が物体側に凸面を向けた正の屈折力を有することにより、屈折力を増大させながら、当該第1レンズG1と、第2レンズG2及び第3レンズG3とによる色消し効果を上げ得るようになされている。
さらに撮像レンズ1においては、第2レンズG2が像面側に凸面を向けた正または負の屈折力を有することにより、当該第2レンズG2と第3レンズG3とによる色消し効果を上げ得るようになされている。
この撮像レンズ1の光学系においては、前絞りであることを特徴としているが、光軸方向において絞り位置を第1レンズG1の面頂から有効径の範囲(面頂よりも像面側であってコバ面よりも物体側)に設定する。
これにより撮像レンズ1では、第1レンズG1の面頂よりも前方に絞りSTOを置く場合に比べて周辺光量を確保することができるうえ、更に、全長を短縮化させて一段と小型化を図ることができる。
かくして撮像レンズ1においては、上述したような条件を満たすことにより、極めて小型薄型化しつつも、ゴースト、フレアによるコントラストの低下が少なく、高画素撮像素子に対応した良好な光学性能を有することができる。
[3−2.撮像装置を搭載した携帯電話機の構成]
次に、本発明の撮像装置を搭載した携帯電話機について説明する。
次に、本発明の撮像装置を搭載した携帯電話機について説明する。
図13及び図14に示すように、携帯電話機100は、表示部101と本体部102とがヒンジ部103を介して折畳み自在に連結されており、携行時には表示部101と本体部102とが折畳まれた状態となり(図13)、通話中等の使用時には表示部101と本体部102とが展開された状態となる(図14)。
表示部101は、一方の面に液晶表示パネル111が設けられると共に、当該液晶表示パネル111の上方にスピーカ112が設けられている。また表示部101は、その内部に撮像装置107が組み込まれると共に、その先端に赤外線無線通信を行うための赤外線通信部104が設けられている。
また表示部101は、他方の面に撮像装置107における第1レンズの物体側に位置するカバーレンズ105が配置されている。
本体部102は、一方の面に、数字キーや電源キー等の各種操作キー113が設けられ、その下端にマイクロフォン114が設けられている。また本体部102は、その側面にメモリーカードスロット106が設けられ、当該メモリーカードスロット106に対してメモリーカード120が挿脱され得るようになされている。
図15に示すように、携帯電話機100は、CPU(Central Processing Unit)130を有し、ROM(Read Only Memory)131に格納されている制御プログラムをRAM(Random Access Memory)132に展開し、バス133を介して当該携帯電話機100全体を統括制御するようになされている。
携帯電話機100は、カメラ制御部140を有し、当該カメラ制御部140を介して撮像装置107を制御することにより静止画や動画の撮影を実行し得るようになされている。
カメラ制御部140は、撮像装置107を介して撮影することにより得られた画像データに関してJPEG(Joint Photographic Experts Group)やMPEG(Moving Picture Expert Group)等による圧縮加工処理を施し、その結果得られる画像データをバス133経由でCPU130、表示制御部134、通信制御部160、メモリーカードインターフェース170又は赤外線インターフェース135へ送出するようになされている。
この撮像装置107は、第1数値実施例における撮像レンズ1〜第6数値実施例における撮像レンズ1〜6の何れかと、CCDセンサやCMOSセンサ等でなる撮像素子SSとが組み合わされて構成されている。
携帯電話機100は、CPU130がカメラ制御部140から供給された画像データをRAM132に対して一時的に保存したり、必要に応じてメモリーカードインターフェース170によりメモリーカード120に保存したり、或いは表示制御部134を介して液晶表示パネル111に出力するようになされている。
また携帯電話機100は、撮影時、同時にマイクロフォン114を介して収録した音声データを、音声コーデック150を介してRAM132に対して一時的に保存したり、必要に応じてメモリーカードインターフェース170によりメモリーカード120に保存したり、或いは液晶表示パネル111に対する画像表示と同時に音声コーデック150を介してスピーカ112から音声出力し得るようになされている。
なお携帯電話機100は、赤外線インターフェース135及び赤外線通信部104を介して画像データや音声データを外部へ出力し得、赤外線通信機能を備えた他の電子機器例えば携帯電話機、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)等に伝送し得るようになされている。
因みに携帯電話機100では、RAM132やメモリーカード120に保存されている画像データに基づいて液晶表示パネル111に動画或いは静止画を表示する場合、カメラ制御部140により当該画像データのデコードや解凍処理を行った後、表示制御部134を介して液晶表示パネル111へ出力するようになされている。
通信制御部160は、図示しないアンテナを介して基地局との間で電波の送受信を行うようになされており、音声通話モードにおいて、受信した音声データに対して所定の処理を施した後、音声コーデック150を介してスピーカ112へ出力するようになされている。
また通信制御部160は、マイクロフォン114によって集音した音声信号を、音声コーデック150を介して所定の処理を施した後に、図示しないアンテナを介して送信するようになされている。
この撮像装置107は、内部に組み込まれている撮像レンズ1〜6が、上述したように、光学全長を抑制しつつ小型化且つ大口径化し得る構成であるため、携帯電話機等のような小型化が要求される電子機器に搭載される際に有利となる。
<4.他の実施の形態>
その他、上述した実施の形態及び第1数値実施例乃至第6数値実施例において示した各部の具体的な形状や構造並びに数値は、本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって、本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
その他、上述した実施の形態及び第1数値実施例乃至第6数値実施例において示した各部の具体的な形状や構造並びに数値は、本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって、本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
なお上述の実施の形態においては、第1数値実施例乃至第6数値実施例に基づいて表13の具体的な数値を示すようにした場合について述べた。しかしながら、本発明はこれに限らず、条件式(1)乃至(4)を満足する範囲内であれば、その他種々の具体的な形状及び構造並びに数値を用いるようにしても良い。
また上述の実施の形態においては、撮像レンズが上述したパワー配置であり、且つ条件式(1)〜条件式(4)を満たすようにした場合について述べた。しかしながら、本発明はこれに限らず、撮像レンズが上述したパワー配置であり、且つ条件式(1)、(2)及び条件式(4)のみを満たすようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、撮像レンズにおいて物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1レンズを用いるようにした場合について述べた。しかしながら、本発明はこれに限らず、物体側に凹面を向けた正の屈折力を有する第1レンズを用いるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、撮像レンズを搭載した電子機器として携帯電話機100を一例として示したが、撮像装置の具体的な対象としては、これに限られるものではなく、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、カメラが搭載されたパーソナルコンピュータ、カメラが組み込まれたPDA等のその他種々の電子機器に広く適用することができる。
1、2、3、4、5、6……撮像、G1……第1レンズ、G2……第2レンズ、G3……第3レンズ、G4……第4レンズ、G5……第5レンズ、SG……シールガラス、IMG……像面、100……携帯電話機、101……表示部、102……本体部、103……ヒンジ部、104……赤外線通信部、105……カバーレンズ、106……メモリーカードスロット、107……撮像装置、111……液晶表示パネル、112……スピーカ、113……操作キー、114……マイクロフォン、120……メモリーカード、130……CPU、131……ROM、132……RAM、134……表示制御部、135……赤外線インターフェース、140……カメラ制御部、150……音声コーデック、160……通信制御部、170……メモリーカードインターフェース。
Claims (8)
- 物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、以下の条件式(1)、(2)を満足する撮像レンズ。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。 - 以下の条件式(3)を満足する
請求項1に記載の撮像レンズ。
(3)(νd1+νd2)/2−νd3>20
但し、
νd1:第1レンズのアッベ数
νd2:第2レンズのアッベ数
νd3:第3レンズのアッベ数
とする。 - レンズ全系の焦点距離と上記第5レンズの焦点距離との関係が、以下の条件式(4)を満足する
請求項1又は請求項2に記載の撮像レンズ。
(4)0.5<|f5|/f<4.0
但し、
f :レンズ全系の焦点距離
f5:第5レンズの焦点距離
とする。 - 上記第1レンズは、物体側に凸面が向けられた
請求項1乃至請求項3に記載の撮像レンズ。 - 上記第3レンズは、像面側に凹面が向けられた
請求項1乃至請求項3に記載の撮像レンズ。 - 上記第2レンズは、像面側に凸面が向けられた
請求項1乃至請求項3に記載の撮像レンズ。 - 上記開口絞りが、上記第1レンズの物体側面頂よりも像面側に位置する
請求項1乃至請求項3に記載の撮像レンズ。 - 撮像レンズと、当該撮像レンズによって形成された光学像を電気信号に変換する撮像素子とを具え、
上記撮像レンズは、
物体側から順に、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、正または負の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズとから構成され、以下の条件式(1)、(2)を満足する撮像装置。
(1)0.3<f1/|f3|<3.0
(2)−0.3<f1/f2<4.5
但し、
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
とする。
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