JP2012007653A - 減速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ローラ式減速装置のケージの耐久性の向上を図ることである。
【解決手段】固定配置の内歯車3と同軸上に入力軸7を配置し、その入力軸7に内歯車3内で回転可能な偏心円板9を設ける。入力軸7と同軸上に配置された出力軸12の軸端部に内歯車3と偏心円板9間で回転可能なケージ14を設け、そのケージ14に内歯車3の内歯4より少ない数のポケット18を形成し、そのポケット18のそれぞれ内部にローラ19を収容し、入力軸7と共に回転する偏心円板9の回転によりローラ19を内歯4に順次噛合させ、入力軸7の一回転当たりにローラ19を内歯4の一歯分周方向に移動させて出力軸12を減速回転させる。ポケット18のケージ軸方向で対向する端面18bを曲面としてその両端をポケット18の側面18aに滑らかに連続させて、側面18aと端面18bの連設部位にトルク伝達時の応力が集中するのを防止し、ケージ14の耐久性を向上させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、内歯車の内周に形成された内歯に、その内歯より少ない数のローラを順次噛合させて入力軸の回転を出力軸に減速して伝達するローラ式の減速装置に関する。
この種のローラ式減速装置として、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。図11乃至図13は、特許文献1に記載されたローラ式減速装置を示す。このローラ式減速装置においては、入力軸40と出力軸41を軸端部が対向する同軸上の配置とし、その両軸の軸端部を覆うハウジング42によって複数の曲線形の内歯44を内周に有する内歯車43を支持し、上記入力軸40の軸端部には内歯車43内において回転可能な2枚の偏心円板45を軸方向に間隔をおいて設け、上記出力軸41の軸端部には、内歯車43と偏心円板45の外径面に圧入された軸受46間に配置されるケージ47を設け、そのケージ47には2枚の偏心円板45のそれぞれと対向する部位に上記内歯44より少ない数の複数のポケット48を周方向に等間隔に形成し、そのポケット48のそれぞれ内部に上記軸受46の外径面に沿って転動可能なローラ49を収容している。
上記の構成からなる減速装置においては、入力軸40が回転すると、偏心円板45の回転により、ローラ49が内歯車43の内歯44に順次噛合し、その入力軸40の1回転当たりに、ローラ49が内歯44の一歯分だけ周方向に位置がずれ、出力軸41が入力軸40に対して減速して回転する。
ここで、円滑な回転伝達が得られるようにするため、上記特許文献1に記載された減速装置においては、内歯44の歯形を、出力軸41の回転角が内歯車43の一ピッチ分の範囲において、偏心円板45の回転によって出力軸41が回転し、その時、ローラ49の中心が描く軌跡と平行する曲線のうちローラ49の外側にある曲線を一歯分とする歯形として、複数のローラの全てを内歯に接触させるようにしている。
特開昭62−93565号公報
上記従来のローラ式減速装置においては、図13に示すように、ケージ47に形成されたポケット48を矩形とし、そのポケット48内にローラ49を収容している。このとき、ポケット48の4隅に角があると、ローラ49からポケット48のケージ周方向で対向する一方の側面48aにトルクが作用した場合に、その側面48aの軸方向両端の角隅に応力が集中し、亀裂が発生する可能性がある。
そこで、上記従来のローラ式減速装置においては、上記ポケット48の4隅に円弧面50を形成して応力の緩和を図るようにしているが、その円弧面50の曲率半径rがローラ49の転動面49aと端面49bの交差部に形成された円弧状面取り49cの曲率半径rより大きくなる(r>r)と、上記面取り49bが円弧面50と干渉することになるため、上記円弧面50の曲率半径rをローラ49の面取り49cの曲率半径rより小さく(r<r)しており、曲率半径の大きな円弧面50を確保することができない。その結果、充分な応力緩和効果を得ることができず、ケージ47の耐久性を高める上において、改善すべき点が残されていた。
この発明の課題は、ローラ式減速装置のケージの耐久性の向上を図ることである。
上記の課題を解決するため、この発明においては、固定配置の内歯車と、その内歯車内で回転可能な偏心円板を軸端部に有する入力軸と、その入力軸と同軸上に配置された出力軸とを有し、前記出力軸の前記入力軸と対向する軸端部に前記内歯車と前記偏心円板との間で回転可能なケージを設け、そのケージの前記偏心円板と径方向で対向する部位に内歯車の内周に形成された内歯より少ない数のポケットを周方向に等間隔に設け、そのポケットのそれぞれ内部に前記内歯に噛合するローラを収容し、前記偏心円板の回転によりローラを前記内歯に順次噛合させて入力軸の1回転当たりに内歯の一歯分だけ周方向に移動させることにより出力軸を減速回転させるようにした減速装置において、前記ポケットのケージ軸方向で対向する一対の端面のうち、少なくともケージ閉塞端側に位置する端面を、前記ローラの転動面と端面の交差部に形成された円弧状の面取りよりも大きな曲率半径の曲面状としてその両端をケージ周方向で対向する側面に滑らかに連続し、そのポケット内に収容された前記ローラの前記曲面状端面に向けての移動を規制する規制手段を設けた構成を採用したのである。
ここで、ケージ周方向に等間隔に並ぶポケットのポケット列は、単列であってもよく、ケージ軸方向に間隔をおいて形成された複列のものであってもよい。
ポケット列を複列とするケージにおいては、ケージの閉塞端側に位置するポケット列の複数のポケットのケージ軸方向の両端面のそれぞれを曲面とし、一方、ケージの開口端側に位置するポケット列の複数のポケットについては、少なくともケージ閉塞端側に位置する端面を曲面とする。
上記の構成からなる減速装置において、入力軸が回転すると、偏心円板の回転によりローラが内歯車の内歯と順次噛合し、その入力軸の一回転当たりにローラが内歯の一歯分だけ周方向に移動するため、出力軸が減速回転する。
入力軸から出力軸へのトルク伝達時、ローラはポケットのケージ周方向で対向する一対の側面の一方を押圧する。このとき、ポケットの側面と端面の交差部に角があると、前述のように、その角に応力が集中し、上記角を起点にして亀裂が発生する可能性がある。しかし、この発明では、ポケットの少なくともケージ閉塞端側に位置する端面を曲面状として、その両端を側面に滑らかに連続させているため、応力の集中はなく、亀裂を生じるようなことはない。
この場合、上記曲面状端面をケージ周方向の幅寸法を直径とする半円弧状面とすると、その曲面状端面の端からポケットの側面が接線方向に延びるため、上記側面に曲面状端面を滑らかに連続させることができる。
ここで、ローラが軸方向に移動可能であると、ローラの面取りが曲面に接触し、その接触部に応力が集中することになるが、ポケット内に収容されたローラは、規制手段によって曲面状端面に向けての移動が規制されるため、ローラの面取りが上記曲面状端面に接触することはない。その結果、応力の集中がなく、耐久性に優れたケージを得ることができる。
ローラが曲面状端面に向けて移動するのを規制する規制手段として、下記の(a)乃至(c)の構成からなるものを採用することができる。
(a):ケージの閉塞端側の外径面に小径円筒面を設け、その小径円筒面に固定リングを圧入し、その固定リングの圧入方向の先端側の端面によってローラの曲面状端面に向けての移動を規制する。
(b):ポケットの曲面内にストッパ部材を組込み、そのストッパによりローラの曲面状端面に向けての移動を規制する。
(c):ケージの外径面に小径円筒面を設け、その小径円筒面に帯状金属板を巻き付け、その帯状金属板の一方の側面に上記ポケットのそれぞれ内部に挿入される折曲げ片を設け、その折曲げ片によりローラの曲面状端面に向けての移動を規制する。
上記構成(a)からなる規制手段の採用において、小径円筒面がポケットのケージ周方向で対向する側面と曲面状端面の連設部位に肩を形成する軸方向幅とすることにより、その肩によって固定リングの圧入位置を規制することができるため、固定リングの取付けの容易化を図ることができる。
構成(b)からなる規制手段の採用において、ストッパ部材は、金属板片の曲げ成形品からなるものであってもよく、あるいは、合成樹脂成形品あるいはゴム成形品からなるものであってもよい。
この発明に係る減速装置においては、上記のように、ポケットの少なくともケージ閉塞端側に位置する端面を曲面状として、その曲面状端面の両端をポケットのケージ周方向で対向する側面に滑らかに連続させたことにより、入力軸の回転を出力軸に減速して伝達するトルク伝達時に、ポケット側面と曲面状端面の連設部位に応力が集中するのを防止することができ、耐久性に優れたケージを得ることができる。
また、規制手段によってローラが曲面状端面に向けて移動するのを規制したことにより、ローラの面取りが上記曲面状端面に接触してその接触部に応力が集中したり、ローラの回転抵抗が増大するのを防止することができる。その結果、破損することが少ない耐久性に優れたケージを得ることができると共に、ローラを常に円滑に回転させることができ、トルク損失の少ない減速装置を得ることができる。
この発明に係る減速装置の実施の形態を示す縦断正面図 図1のII−II線に沿った断面図 図1のローラ組込み部を拡大して示す断面図 図3のIV−IV線に沿った断面図 図4の一部を示す拡大図 出力軸と固定リングを示す分解斜視図 ローラの軸方向移動を規制する規制手段の他の例を示す分解斜視図 ローラの軸方向移動を規制する規制手段のさらに他の例を示す平面図 (イ)、(ロ)は、ローラの軸方向移動を規制する帯状金属板を示す斜視図 図9の帯状金属板を用いてローラの軸方向移動を規制した規制手段を示す平面図 従来の減速装置を示す縦断正面図 図11に示す出力軸の斜視図 図11のローラ組込み部を拡大して示す平面図
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1に示すように、ハウジング1は、円筒状をなしている。ハウジング1は、軸方向に2分割されて第1分割ハウジング1aと第2分割ハウジング1bが設けられている。
第1分割ハウジング1aと第2分割ハウジング1bは、図示省略したボルトの締め付けにより結合一体化され、その突合せ側端部の内径面には、第1分割ハウジング1aと第2分割ハウジング1bとに跨って大径凹部2が形成されている。
図1および図2に示すように、大径凹部2内には内歯車3が圧入され、その内歯車3の内周に複数の内歯4が設けられている。
図1に示すように、第1分割ハウジング1aの開口端部には端板5が設けられ、その端板5の中央部に形成された軸挿入孔6に入力軸7が挿入されている。入力軸7は、軸挿入孔6内に組込まれた軸受8により回転自在に支持されて、内歯車3と同軸上の配置とされ、上記ハウジング1内に位置する軸端部には内歯車3内において回転可能な2枚の偏心円板9が軸方向に間隔をおいて設けられている。
また、2枚の偏心円板9は、円筒状外径面の中心が周方向に180°位置がずれる取付けとされ、その外径面10には軸受11が圧入されている。軸受11として玉軸受を採用している。ここで、図2に示すδは、入力軸7の中心Oと偏心円板9の円筒状外径面の中心Oの偏心量を示している。
図1に示すように、第2分割ハウジング1bの内側には出力軸12が挿入されている。出力軸12は第2分割ハウジング1bの開口端部内に組込まれた軸受13により回転自在に支持されて、入力軸7と同軸上の配置とされている。
出力軸12の入力軸7と対向する軸端部にはケージ14が設けられ、そのケージ14は偏心円板9上の軸受11と内歯車3の対向部間において回転自在とされている。ケージ14は、出力軸12側に閉塞端を有し、その閉塞端面15の中央部に形成された小径孔部16内に入力軸7の軸端部を受ける軸受17が組込まれている。
図1、図2および図6に示すように、ケージ14には、周方向に等間隔に並ぶ複数のポケット18が複列に形成され、各列のポケット18は、2枚の偏心円板9のそれぞれに支持された軸受11と径方向で対向する位置に形成されており、一方の列の複数のポケット18と他方の列の複数のポケット18は周方向に半ピッチ位置がずれている。
各列の複数のポケット18は、内歯車3の内周に形成された内歯4の歯数より少なく、それぞれのポケット18に対して一つのローラ19が径方向に移動自在に収容されている。
ローラ19は、内歯車3の内歯4に対して噛合可能とされ、そのローラ19が噛合する内歯4は、周方向に並ぶ複数のローラ19のそれぞれが同時に接触可能とする曲線状の歯形とされている。全てのローラ19を接触可能とするため、前述の特許文献1に記載されているように、出力軸12の回転角が内歯車3の内歯4の一ピッチ分の範囲において、偏心円板9の回転によって出力軸12が回転し、その時、ローラ19の中心が描く軌跡と平行する曲線のうちローラ19の外側にある曲線を一歯分とする歯形としている。
上記の構成からなる減速装置において、入力軸7が回転すると、偏心円板9の回転によりローラ19が内歯車3の内歯4と順次噛合し、その入力軸7の一回転当たりにローラ19が内歯4の一歯分だけ周方向に移動し、出力軸12が減速回転する。
入力軸7から出力軸12へのトルク伝達時、ローラ19は図4に示すように、ポケット18のケージ14周方向で対向する一対の側面18aの一方を押圧する。このとき、ポケット18の側面18aと端面18bの交差部に角があると、その角に応力が集中し、角を起点にして亀裂が発生する可能性がある。
ここで、図11乃至図13に示すように、ケージ47の周方向に等間隔に並ぶポケット列が軸方向に間隔をおいて複列に形成されている場合、有限要素法(FEM)による応力の解析結果によれば、ケージ47の閉塞端側に位置するポケット列のポケット48の4隅部に作用する集中応力はケージ47の開口端側に位置するポケット列のポケット48の4隅に作用する集中応力より高い値を示している。
また、ケージ47の開口端側に位置するポケット列のポケット48の4隅に作用する集中応力は、ケージ47の閉塞端側の隅部で大きく、ケージ47の開口端側の隅部で小さい値を示している。したがって、複列のポケット列を有するケージ47においては、ケージ47の閉塞端側に位置するポケット列のポケット48の4隅部およびケージ47の開口端側に位置するポケット列のポケット48のケージ閉塞端側の2隅部の応力を緩和することによってケージ47の耐久性を大幅に向上させることができる。
そこで、実施の形態では、ケージ14の耐久性の向上を図るため、図4乃至図6に示すように、ケージ14の閉塞端側に位置するポケット列のポケット18のそれぞれにおいては、ケージ軸方向で対向する一対の端面18bのそれぞれを、ローラ19の転動面19aと端面19bの交差部に形成された円弧状の面取り19cの曲率半径よりも大きな曲率半径の曲面状としている。
また、ケージ14の開口端側に位置するポケット列のポケット18のそれぞれにおいては、ケージ14の閉塞端側に位置する端面18bのそれぞれを、ローラ19の面取り19cよりも大きな曲率半径の曲面状とし、一方、ケージ14の開口端側に位置する端面18bのそれぞれを平坦面とし、その平坦面からなる端面18bと側面18aの交差部に円弧面18cを設け、その円弧面18cの曲率半径rをローラ19の円弧状面取り19cの曲率半径rより小さくしている(図5参照)。
ここで、曲面状端面18bにおいては、その曲率半径rをポケット18のケージ周方向の幅寸法Dの1/2としている。実施の形態では、曲面状端面18bをケージ周方向の幅寸法Dを直径とする半円弧状面としているが、曲面はこれに限定されるものではない。たとえば、曲率半径の異なる複数の曲面で形成される複合面であってもよく、その両端が側面18aに滑らかに連続するような曲面であればよい。
上記のように、ケージ14の閉塞端側に位置するポケット列のポケット18のそれぞれにおいては、ケージ軸方向で対向する一対の端面18bのそれぞれを側面18aに滑らかに連続する曲面状とし、また、ケージ14の開口端側に位置するポケット列のポケット18のそれぞれにおいては、ケージ14の閉塞端側に位置する端面18bを側面18aに滑らかに連続する曲面状とすることによって、入力軸7から出力軸12へのトルク伝達時に上記曲面状端面18bと側面18aの連設部位に応力が集中するのを防止することができ、その連設部位の破損防止に効果を挙げることができる。
ここで、ポケット18の端面18bを曲面状とすると、入力軸7から出力軸12へのトルク伝達時に、ローラ19が軸方向に移動して、その面取り19cが曲面状端面18bと接触し、その接触部に応力が集中して損傷を与え、あるいは、ローラ19の回転が阻害されてトルク損失が発生し、円滑なトルク伝達を行なうことができなくなる。
そのような不都合の発生を抑制するため、ポケット18内に収容されたローラ19が曲面状端面18bに向けて移動するのを規制する規制手段を設けている。
図3および図4に示す規制手段20においては、ケージ14の閉塞端側に小径円筒面21を形成し、その小径円筒面21をケージ開口端側のポケット列のポケット18の側面18aと曲面状端面18bの連設部位に肩22を形成する軸方向幅とし、上記小径円筒面21に2枚の固定リング23aおよび23bを順次圧入し、先に圧入した固定リング23aの圧入方向の先端面を肩22に当接させて、その固定リング23aの軸方向両端部で複列のポケット列のそれぞれのポケット18の曲面状端面18bの全体を覆い、後から圧入した固定リング23bの圧入方向先端側の端部でケージ閉塞端側ポケット列のポケット18のケージ閉塞端側の曲面状端面18bの全体を覆ようにしている。
上記のように、小径円筒面21に固定リング23a、23bを圧入し、その固定リング23a、23bの端部によって曲面状端面18bの全体を覆うことにより、その固定リング23a、23bのそれぞれの端面がローラ19の端面19bと軸方向で対向することになり、ローラ19の軸方向の移動を規制することができる。
なお、ローラ19の軸方向への移動を規制する規制手段20は、図3乃至図6に示すものに限定されない。図7乃至図10は、規制手段20の他の例を示す。図7に示す規制手段20においては、ポケット18の曲面状端面18b内にストッパ部材24を組込むようにしている。
ここで、ストッパ部材24は、曲面状端面18bに沿う曲面24aおよび平坦面24bを外周に有し、その平坦面24bがローラ19の端面19bと対向する組込みとされて、ローラ19の軸方向への移動を規制するようになっている。
ストッパ部材24として、図7では、金属板片の折曲げによって形成したもの示したが、図8に示すように、合成樹脂の成形品からなるものであってもよく、あるいは、ゴムの成形品からなるものであってもよい。このストッパ部材24は、圧入あるいは接着による手段によって曲面状端面18b内から脱落することのない組込みとしておく。
図9および図10に示す規制手段20においては、(イ)および(ロ)で示すように、一側面に複数の折曲げ片26を有する帯状金属板25と両側面に複数の折曲げ片28を有し、一側面の折曲げ片28と他側面の折曲げ片28が半ピッチ位置がずれるようにして形成された帯状金属板27の2種類の帯状金属板を用意し、これら2種類の帯状金属板25、27をケージ14の外径面に形成された小径円筒面21に巻き付けている。
この場合、(イ)で示す帯状金属板25は、図3に示す固定リング23bの圧入位置とし、一方、(ロ)で示す帯状金属板27は、図3に示す固定リング23aの圧入位置として、それぞれの折曲げ片26、28をポケット18の端面19b内に嵌め込んだ状態で、その一端に形成された突片29を折曲げ、その折曲げ突片29を他端部に設けられた係合孔30に係合して巻き付け状態を維持し、上記ポケット18内に配置された折曲げ片26、28によりローラ19の軸方向への移動量を規制している。
実施の形態においては、入力軸7に2枚に偏心円板9を設け、ケージ14にはその偏心円板9のそれぞれに対向してローラ収容用のポケット18を形成した減速装置を示したが、減速装置はこれに限定されず、ケージ閉塞端側のポケット列およびそのポケット列に対向する偏心円板9を省略したポケット単列形のものであってもよい。
ポケット単列形減速装置においては、ローラ19を収容するポケット18の一対の端面18bのうち、ケージ閉塞端側の端面18のみを曲面状としてもよく、一対の端面18bのそれぞれを曲面としてもよい。
1 ハウジング
3 内歯車
4 内歯
7 入力軸
9 偏心円板
12 出力軸
14 ケージ
18 ポケット
18a 側面
18b 端面
19 ローラ
19a 転動面
19b 端面
19c 面取り
20 規制手段
21 小径円筒面
23a 固定リング
23b 固定リング
24 ストッパ部材
25 帯状金属板
26 折曲げ片
27 帯状金属板
28 折曲げ片
上記の課題を解決するため、この発明においては、固定配置の内歯車と、その内歯車内で回転可能な偏心円板を軸端部に有する入力軸と、その入力軸と同軸上に配置された出力軸とを有し、前記出力軸の前記入力軸と対向する軸端部に前記内歯車と前記偏心円板との間で回転可能なケージを設け、そのケージの前記偏心円板と径方向で対向する部位に内歯車の内周に形成された内歯の歯数と相違する複数のポケットを周方向に等間隔に設け、そのポケットのそれぞれ内部に前記内歯に噛合するローラを収容し、前記偏心円板の回転によりローラを前記内歯に順次噛合させて入力軸の1回転当たりに内歯の一歯分だけ周方向に移動させることにより出力軸を減速回転させるようにした減速装置において、前記ポケットのケージ軸方向で対向する一対の端面のうち、少なくともケージ閉塞端側に位置する端面を、前記ローラの転動面と端面の交差部に形成された円弧状の面取りよりも大きな曲率半径の曲面状としてその両端をケージ周方向で対向する側面に滑らかに連続し、そのポケット内に収容された前記ローラの前記曲面状端面に向けての移動を規制する規制手段を設けた構成を採用したのである。

Claims (7)

  1. 固定配置の内歯車と、その内歯車内で回転可能な偏心円板を軸端部に有する入力軸と、その入力軸と同軸上に配置された出力軸とを有し、前記出力軸の前記入力軸と対向する軸端部に前記内歯車と前記偏心円板との間で回転可能なケージを設け、そのケージの前記偏心円板と径方向で対向する部位に内歯車の内周に形成された内歯より少ない数のポケットを周方向に等間隔に設け、そのポケットのそれぞれ内部に前記内歯に噛合するローラを収容し、前記偏心円板の回転によりローラを前記内歯に順次噛合させて入力軸の1回転当たりに内歯の一歯分だけ周方向に移動させることにより出力軸を減速回転させるようにした減速装置において、前記ポケットのケージ軸方向で対向する一対の端面のうち、少なくともケージ閉塞端側に位置する端面を、前記ローラの転動面と端面の交差部に形成された円弧状の面取りよりも大きな曲率半径の曲面状としてその両端をケージ周方向で対向する側面に滑らかに連続し、そのポケット内に収容された前記ローラの前記曲面状端面に向けての移動を規制する規制手段を設けたことを特徴とする減速装置。
  2. 前記曲面が、前記ポケットのケージ周方向の幅寸法を直径とする半円弧状面とされた請求項1に記載の減速装置。
  3. 前記規制手段が、前記ケージの閉塞端側の外径面に小径円筒面を設け、その小径円筒面に固定リングを圧入し、その固定リングの圧入方向先端側の端面によりローラの前記曲面状端面に向けての移動を規制する構成とされた請求項1又は2に記載の減速装置。
  4. 前記小径円筒面が、ポケットのケージ周方向で対向する側面と曲面からなる端面の連設部位に肩を形成する軸方向幅とされた請求項3に記載の減速装置。
  5. 前記規制手段が、前記ポケットの曲面状端面内に対するストッパ部材を組込み、そのストッパ部材によってローラの曲面状端面に向けての移動を規制する構成からなる請求項1又は2に記載の減速装置。
  6. 前記ストッパ部材が、金属板片の曲げ成形品、合成樹脂成形品およびゴム成形品の一種からなる請求項5に記載の減速装置。
  7. 前記規制手段が、前記ケージの閉塞端側の外径面に小径円筒面を設け、その小径円筒面に帯状金属板を巻き付け、その帯状金属板の一方の側面に前記ポケットのそれぞれ内部に挿入される折曲げ片を設け、その折曲げ片によりローラの前記曲面状端面に向けての移動を規制する構成とされた請求項1又は2に記載の減速装置。
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