JP2012007273A - ストレッチコート編地 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、編地を衣料用素材として用いた場合、薄くて軽量にもかかわらず、強さとストレッチ性のいずれもを兼ね備えた、防風性や羽毛の吹き出しを抑えることができる低通気度の衣料用ストレッチ編地を提供することを目的とする。
【解決手段】総繊度が80デシテックス以下、単糸繊度が1.4デシテックス以下の合成繊維マルチフィラメントから編成された編地であり、該編地の片面が樹脂でコートされており、コートされた編地の目付けが115g/m以下であることを特徴とするストレッチコート編地であり、好適には、編地が編み機ゲージ32以上で編成され、合成繊維マルチフィラメントが総繊度45デシテックス以下のナイロン仮撚加工糸からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、スポーツ用衣料に好適なストレッチ性に優れた編地に関し、殊に、薄くて軽量にもかかわらず高いタフネスを保有し、ダウン使いの衣料に用いた場合にあっては、ダウンの吹き出しを防止するとともに、防風性能を兼ね備えたストレッチコート編地に関するものである。
テキスタイル素材としての編地は3次元的なループ構造を形成しているので編地の平面的な動きを捉えて見た場合、編地は、組織の中にループの曲がりくねりを保有しており、従って、その伸縮によりストレッチ性が極めて大きいと言える。殊に、織物と比べると、通気性が大きいことが編地の典型的な特徴であると言える。ところが、衣料用の中綿、特にダウンを封入して用いる場合、ストレッチ性、通気性については問題は無いが、編地の隙間から中綿ダウンが吹き出すので、編地をそのままではダウン使い用途には適しないといった問題が生じていることは事実である。
一方、中綿入りジャケットの側地にストレッチ性を付与しつつ中綿ダウンの吹き出しを抑えるために編地の片面に樹脂ラミネートを施すことが知られているが、ラミネートを施した場合、通気性が全くなくなるため、衣料の生産工程で中綿の吹き込み作業に困難をきたすと共に、衣料縫製後の取り扱いにおいて、衣料をコンパクトに折りたたみづらいといった実用上の大きな問題がある(特許文献1,2)。他方、編地を形成する糸に、熱収縮ヤーンを組合せて高密度に編成した後、染色ステップで編地に収縮加工処理をして、編地を高密度化する方法があるが、この方法では編地が重くなり、且つ、ストレッチ性がほとんど出なくなるのが実情である(特許文献3,4)。この場合、編地の通気度はせいぜい10cc/cm/secで、ダウンジャケットの側地とした場合、衣料のごわつき感があり、折り畳み性がよくない上に、中綿ダウンの吹き出しは避けることが難しい。
特開2000−51552号公報 特開2010−18941号公報 特開2004−256954号公報 特開2007−217834号公報
本発明は、前記した如く編地を衣料用素材として用いる従来技術では達し得ない多くの問題点の解決に取り組み、薄くて軽量にもかかわらず、強さとストレッチ性のいずれをも兼ね備えた、防風性や羽毛の吹き出し抑制機能に優れた低通気度の衣料用ストレッチ編地を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために次のような検討を重ねた。すなわち、編地をラミネート加工すると通気性が遮断されるとともに、編地本来の特性であるストレッチ性が大きく低下する。これに加えて、ラミネート用フィルムと接着剤の影響で編地自体が重くなってしまう。一方編地にコーティングをして、薄くて軽い編地を提供しようとすれば、コーティング樹脂が編目を通して裏抜けしてしまうといった問題が生じる。或いは薄い編地に直接コートした場合にあっては、編地自体の強度が大きく低下するといった問題が生じていた。かかる問題点を鋭意検討した結果、特定の細繊度高強力高伸度繊維を用いて、ハイゲージ編み機で高密度に編成した編地に、薄い樹脂コート加工を加えることによって各種の課題が解決され、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決するに至った本発明は、以下の構成からなる。
本発明の要旨は、総繊度が80デシテックス以下、単糸繊度が1.4デシテックス以下の合成繊維マルチフィラメントから編成された編地であり、該編地の片面が樹脂でコートされており、コートされた編地の目付けが115g/m以下であるストレッチコート編地であり、編地が編み機ゲージ32以上で編成されていることが望ましい。
編地を構成する合成繊維マルチフィラメントが総繊度45デシテックス(以下dtexと表す場合もある)以下のナイロン仮撚加工糸であることが好ましく、下記イ、ロの糸物性を同時に満足するストレッチコート編地であることが好ましい。
イ:破断強力(DS)が80cN以上、
ロ:タフネス〔DT√(DE)〕が25以上、
DT:破断強度(cN/dtex)
DE:破断伸度(%)
編地の組織が丸編みインターロック組織であることが望ましく、ストレッチコート編地のタテストレッチが5%以上、且つ、ヨコストレッチが20%以上であることが好ましい。
ストレッチコート編地の樹脂コート量が編地重量に対して0.5〜20.0%以下であることが好ましく、樹脂がアクリル酸系高分子成分を50質量%以上含有していることが望ましい。
ストレッチコート編地のミューレン破裂強さが400kPa以上であるストレッチコート編地であることが望ましい。
本発明の編地はスポーツ用衣料に必要な薄さや軽さ、更に、ストレッチ性に優れているのみならず、防風性が必要なスポーツ用編地に最適に用いることができ、例えば、ダウン使用ジャケットの側地に適用する場合にあっては、ダウン(羽毛)の吹き出しがないため、従来知られている編地では到底達成し難い用途分野においても新感覚ダウンジャケットとして好適に用いることができる。
図1は、本発明の実施例1で得られたコート編地の断面を走査型電子顕微鏡を用いて100倍の倍率で撮影をした写真である。写真は下側が編地で上側がコート層を示す。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の編地は、合成繊維マルチフィラメントを用いた編地で構成されており、例えば、紡績糸を用いた場合では、これほどの軽量且つソフトな表面風合いが現れないといったすばらしい品位と審美性を示すものである。
本発明に用いる合成繊維マルチフィラメントは、総繊度が80デシテックス以下であり、編地自体の強度と目的とするストレッチコート編地の薄くて軽量化するためのバランスを保つためには、10〜70デシテックスの範囲が好適であり、好ましくは、15〜45デシテックス、特に20〜35デシテックスとするのが良い。ここで、総繊度が80デシテックスを超える場合にあっては、従来品に勝る軽量化を達成することが出来なくなるので好ましくない。一方、総繊度が10デシテックス未満になると編地のカバーファクターが小さくなり、編地の片面にコートする樹脂が裏抜けしてしまう恐れがあり、編地の破裂強度及び引裂き強度が弱くなり、実用上問題が出てくるので好ましくない。
ここに言うマルチフィラメントの総繊度とは、次のような状態を含む。すなわち、編地の編成時に複数本の糸を引き揃えて編み機に仕掛ける場合にあっては、その引き揃えられた糸の総繊度のことを言う。また、あらかじめ引き揃えてインターレースや合撚された糸の場合もその合撚した糸の総繊度を言う。
本発明の編地を構成するマルチフィラメントの単糸繊度は目的とする編地の風合いを柔らかく仕上げるために、1.4デシテックス以下にすることが必要である。1.4デシテックスを超えると編地の風合いが硬くなる。また、0.2デシテックス以下であると編地表面の耐久性が弱くなり、スナッグやピリングが発生しやすくなる傾向にある。編地のピリング発生を抑制することと風合いを柔らかくすることとのバランスをうまくとることが重要であり、好ましくは0.5〜1.2デシテックスとするのが良い。特に0.3 〜1.1デシテックスとするのが良い。
本発明の編地を構成する合成繊維フィラメント単糸の横断面形状は特に限定するものではないが、例えば丸型、多角型、多葉型、中空型、十字型、扁平型の他、特殊異型断面等、いかなる形状も適用が可能であり、異なる断面の集合体であっても良い。またその異形度や中空率は特に限定するものではないが、特別な光沢感をあたえる場合を除いては、丸断面が好ましい。特に偏平断面であれば通気度を下げることができるので好適に使用される。また、繊維軸方向に太細斑を有する所謂シックアンドシン糸であってもよい。また、本発明の編地を構成する合成繊維マルチフィラメントは、吸湿性物質、酸化防止剤、つや消し剤、紫外線吸収剤、抗菌剤等を単独又は、複合して添加しても良い。また、繊維の強伸度特性以外の特性、例えば沸水収縮率、熱応力、複屈折率、太さ斑等について、特に限定されない。繊維は仮撚加工等の捲縮加工が施されていてもよく、収縮率の異なる、或いは断面形状の異なるフィラメントとの混繊糸、複合糸であっても良い。
本発明において用いられる合成繊維マルチフィラメントは、曳糸性を有する重合体を溶融紡糸、湿式紡糸、乾式紡糸、その他公知の紡糸方法を用いて製造される。例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル等の重合体が挙げられる。特に、熱可塑性を有する重合体であることが好ましい。また、この合成繊維マルチフィラメントに仮撚捲縮加工を施すことは目的達成を助成する上でより望ましい。本発明では合成繊維マルチフィラメントとして、好ましくはポリアミド系繊維あるいはポリエステル系繊維が用いられる。特に好適には、高強力ポリアミドマルチフィラメントが好ましい。
本発明に言うポリアミド系繊維は、アミド結合を有する合成重合体であって、高強力、高タフネス、耐磨耗性、寸法安定性に優れた繊維を選択して使うのが好ましい。ポリアミド繊維使いの場合にあっては、ダウンウェア用の側地に最適であり、コンパクトで柔らかく、且つ、軽い編地を提供することができる。更に、軽さや高い引裂き強度を充足させることができ、コストの観点からもナイロンマルチフィラメント、特にナイロン6やナイロン66のマルチフィラメントが好適に用いられる。この場合、用途として、寝袋、テント類、パラグライダー、パラシュート等の資材用途あるいはスキー・スノーボードウェア、アウトドアウェアなどのスポーツ衣料用途に好適である。
本発明に用いられるポリアミドマルチフィラメントは好適には、相対粘度が2.5以上であることが好ましく、更に好ましくは3.0以上、特に3.5以上のポリアミドレジンを用いて製糸される。その結果として、4.5cN/dtex以上の破断強度を有するにも係らず、破断伸度が35〜50%と大きくなる。相対粘度が2.5未満になると、高強度高伸度タイプのマルチフィラメントが得難くなるので好ましくない。更に、破断強度は好ましくは5.0cN/dtex以上、特に5.5cN/dtex以上であるものが良い。一方、相対粘度があまりにも高過ぎると製糸操業性を害する場合が出てくるので、相対粘度は5.0以下とするのが好ましい。他方、破断強度があまりにも大き過ぎると、反面、破断伸度が低くなり過ぎたり、風合いが硬くなる傾向がでてくるので、破断強度は10cN/dtex以下であることが好ましい。
ポリアミドマルチフィラメントの製糸方法については特に限定はないが、スピンドロー方式による紡糸延伸連続装置、又は紡糸装置と延伸装置を用いて2工程で行うことによって製造可能であり、スピンドロー方式の場合、紡糸引き取りゴデットローラ周速は1500〜4000m/分が好ましく、更に好ましくは2000〜3000m/分の範囲で紡糸され、引き続き延伸され、4.5cN/dtex以上の破断強度と35〜50%の破断伸度に調節されることが好ましい。
ポリアミドマルチフィラメントを製糸するにあたり、用いるポリアミド樹脂としては、ポリアミドを主体とする共重合体や混合物であってもよい。吸湿性を改善するために吸湿性モノマーを共重合しても良い。またマルチフィラメント製糸段階において、吸湿性樹脂を芯部に閉じこめた芯鞘型複合ポリアミドマルチフィラメントとしても良い。
一方、本発明の編地に用いられる合成繊維マルチフィラメントとしては、ポリエステル系繊維を用いても良い。ポリエステル系繊維としては、全構成単位の少なくとも80%以上がエチレンテレフタレ−トであるポリエステルであり、特にテレフタル酸又はその機能的誘導体とエチレングリコ−ル又はエチレンオキサイドとから製造されたポリエチレンテレフタレ−トを主な対象とするが、酸成分としてテレフタル酸又はその機能的誘導体のほかに20モル%未満、好ましくは10モル%未満のイソフタル酸、アジピン酸、セパチン酸、アゼライン酸、ナフタ−ル酸、P−オキシ安息香酸、2.5−ジメチルテレフタル酸、ビス(P−カルボキシフエノキシ)エタン、2.6−ナフタレンジカルボン酸、3.5−ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスルホン酸塩又はそれらの機能的誘導体を加えるか、もしくはグリコ−ル成分として、エチレングリコ−ルのほかにジエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、1.4−ブタンジオ−ル、1.4−ピロキシメチルシクロヘキサン等の2価アルコ−ルを加えた共重合体であってもよい。また例えば難燃性を付与するために芳香族ポリホスホネ−トを加えた共重合体であってもよい。更にこれらの重合体に酸化防止剤、艶消剤、着色剤、染色性向上剤、難燃性向上剤、制電剤等を添加しても差支えない。
また、このポリエステル単繊維の断面形状は、通常の丸断面の他、多角断面、多葉断面、偏平断面、中空断面、その他特殊異形断面など、いかなる形状をとっても良い。
本発明において、編地は、特に、32ゲージ以上のハイゲージ編機で編成することで、目的の編地の諸物性が向上する。すなわち、32ゲージ未満のゲージで編みたてた場合にあっては、編地のカバーファクターが小さくなって、編地を構成するフィラメント間の隙間が大きくなり、片面層への樹脂コーティングの形成が出来なくなる。いわゆる、直接コーティングする接面と反対側の面に樹脂が抜けしてしまう。 ここで、32ゲージ以上の編機で編成されたものは、このような樹脂の裏抜けの問題がなくなる。このような理由から、特に望ましくは36ゲージ以上のハイゲージ編機で編成する事が好ましい。
本発明の編地の厚みは0.5mm以下とするのが好ましい。ここで、厚みが0.5mmを超える場合にあっては、編地が硬い風合いを示し、ストレッチ性も低下する。好ましくは0.40mm以下、特に0.35mm以下とするのが良い。ただし、0.20mm以下になると編地の厚みがあまりにも薄くなりコート面と反対の面への樹脂抜けが起こるので好ましくない。
本発明のコートされた編地の目付は115g/m以下、好ましくは100g/m以下、特に90g/m以下にする必要がある。ここで115g/mを超えると目的とする軽量化が達成出来ず、硬い風合いを示、ストレッチ性も低下するので好ましくない。
本発明の編地を構成している合成繊維マルチフィラメントの繊度は45デシテック以下、好ましくは33デシテックスとするのが好ましい。特に合成繊維マルチフィラメントがナイロン繊維を選択し、仮撚加工された捲縮フィラメントを用いる場合は、特に好ましい。更に、本発明に用いられる合成繊維マルチフィラメントは仮撚加工糸にすることが好ましい。仮撚加工糸はウーリー加工糸とも言うが、フィラメントを連続的に熱を加えながら撚りをかけ、そのまま連続的に反対方向に撚りを戻して糸の嵩を高くする方法で有る。仮撚加工を施す事により、糸の膨らみが大きくなり、フィラメント同士に空間が出来、結果、風合いがソフトになり、ストレッチ性も向上する。
以下に仮撚り加工糸について述べる。マルチフィラメントの仮撚加工についてはマグネットスピンドル(ピン)仮撚、多軸外接型(フリクションディスク)摩擦仮撚、ベルトニップ摩擦仮撚など公知の仮撚方法が採用出来る。生産性や操業安定性、品位面等々を考慮すると多軸外接型(フリクションディスク)摩擦仮撚が好ましい。多軸外接型(フリクションディスク)摩擦仮撚具はガイドディスク/施撚ディスク/ガイドディスクの構成でD/Y比(ディスク周速と糸速との比)やディスク軸間距離、施撚域への糸条過供給率(若しくは延伸倍率)、ヒーター温度などの諸条件を適宜調整することが可能である。勿論、マグネットスピンドル(ピン)仮撚では施撚域への糸条過供給率(若しくは延伸倍率)、ヒーター温度、スピンドル(ピン、スピナー)回転数などの条件の適宜設定が可能であり、ベルトニップ摩擦仮撚に関しても施撚域への糸条過供給率(若しくは延伸倍率)、ヒーター温度、施撚ベルトの角度、ベルトニップ圧などの条件設定が可能である。多軸外接型(フリクションディスク)摩擦仮撚の場合は、施撚ディスクの材質としてポリウレタン系や金属表面にセラミックスコーティング処理を施したセラミックス系など公知のものを使用することが出来るが、施撚時の摩擦特性や糸条の損傷等々を考慮するとポリウレタン系材質のものがより好適である。施撚ディスクの厚さ、直径、ディスクの隙間などのディスク寸法やディスク構成枚数は施撚時の糸条把持性に大きく作用する為、適宜選定・調整が可能である。
仮撚工程では延伸糸(drawn yarn)を供給原糸として用いる他、未延伸糸(UDY;undrawn yarn)、部分配向糸(POY;partially oriented yarn)を供給原糸として用い延伸と仮撚を同時に行う延伸仮撚(draw−texturing)の何れでもよいが、得られる仮撚加工糸の捲縮特性や湿熱トルク等を考慮すると延伸糸(drawn yarn)を供給原糸として使用する方法がより好ましい。また仮撚加工糸をパッケージに巻き取る際、インターレースなど圧力空気交絡処理を施したり、アフターオイリングを施して収束性を向上させておくと次工程以降の取扱性がよくなり好ましく採用される。
仮撚熱固定の方法としては第1ヒーターのみ加熱して仮撚熱固定する方法(1ヒーター仮撚)と第1ヒーター及び第2ヒーターの双方を加熱して仮撚熱固定する方法(2ヒーター仮撚)の何れをも採用可能であるが捲縮伸長率(CC)、湿熱トルク(TQ2)を向上させてソフトな触感、モアレ現象の防止を図るには上記の1ヒーター仮撚を採用することが更に好ましい。また仮撚糸を巻き取る際には必要に応じて、帯電防止や収束性向上の為に適当量オイリングすることも可能である。
本発明の編地を構成する合成繊維マルチフィラメントがナイロンマルチフィラメント仮撚加工糸の場合にあっては、下記イ、ロの糸物性を満たしていることが好ましい。
イ:破断強力(DS)が80cN以上、
ロ:タフネス〔DT√(DE)〕が25以上、
DT:破断強度(cN/dtex)
DE:破断伸度(%)
本発明のストレッチ編地の優れた破裂強さ、引裂き強さを出すためには、ナイロンマルチフィラメント仮撚加工糸の破断強力(DS)が80cN以上、タフネス〔DT√(DE)〕が25以上とすることが好ましい。破断強さが80cN未満および/またはタフネスが25未満になると、結果として、ストレッチ編地のミューレン破裂強度が低下してくるので好ましくない。具体的には編地を構成するナイロンマルチフィラメント仮撚加工糸の破断強さが80cN以上かつタフネスが25以上であると編地のミューレン破裂強さがを400Kpa以上に実現する事ができる。ミューレン破裂強を400Kpa以上にすることにより、衣服とした場合安心して使用する事が出来る。ミューレン破裂強度が400Kpa未満になると衣服とした場合、実用上、耐久性に劣りが生じてくるので好ましくない。従って、好ましくは、ナイロンマルチフィラメント仮撚り加工糸の破断強さは100cN以上、タフネスは28以上、さらに好ましくは破断強さは120cN以上タフネスは30以上とするのが良い。編地の破裂強さ、引き裂き強さは単に糸の破断強さだけでなく、破断伸度に影響を受ける。
本発明に用いられる合成繊維マルチフィラメント仮撚加工糸の捲縮復元率は一定以上の値である事が望ましい。ここで捲縮復元率が小さくなると編地のストレッチ性、キックバック性が劣るものになってしまう。さらに大きすぎると目付が高くなってしまう。本発明のストレッチコート編地の編組織はインターロック組織とするのが好ましい。インターロック組織とは、ダブルニットの基本編組織であり、生地表面の平滑性、薄さ、ストレッチ性、高密度性を出すには好適な編組織である。
本発明のストレッチコート編地は、衣服着用時のつっぱり感が軽減されると言った格別の効果を得ることから、タテストレッチが5%、及び/又はヨコストレッチが20%以上とすることが好ましい。更に好ましくは、タテストレッチが7%、及び/又はヨコストレッチが25%以上とすることが好ましい。
本発明の編地は、樹脂でコートされていることが重要な要件のひとつである。ここで言う樹脂コートとは、編地の片側に均一に樹脂が塗布されている状態を言う。一旦樹脂フィルムを作成した後、編地に貼り付ける所謂、ラミネートしたものとは、形態を異にする。また樹脂槽に編地を浸漬し、編地全体に樹脂を付与した形態でもない。
本発明のストレッチ編地は、高分子重合体によって、コーティングされている。コーティングの方法としては、乾式法、湿式法、グラビア法、プリント法等一般的なコーティング法を用いればよいが、なかでも薄く、均一に付着させるために乾式コーティングが好適に用いられる。コーティング手法としては、リバースコーター、キスロールコーター、ナイフコーター等のコーティング設備を用いることができる。なかでもナイフコーターが好適に用いられる。
コート樹脂の乾燥後の付着法としては、編地重量に対して0.5〜20.0重量%が好ましく、1〜15重量%がより好ましく、2〜10重量%が更に好ましい。2重量%より少ないと、ピンホールができやすく通気度が低下しやすくなる。20.0重量%より多くなると、コーティング後の生地重量が重くなり、本発明の薄くて軽い編地になり難くなる。
本発明の編地は樹脂コートする前に撥水加工を施してもよい。本発明の編地は薄いのでコート処理する際に樹脂が裏抜けしやすい。ここで裏抜けを防止するために撥水加工をしておくことがより好ましい。撥水加工をすることで、裏抜けが防止されるとともに、樹脂を薄く、均一にコーティングすることが出来る。撥水剤は一般的な繊維用撥水加工剤でよく、例えば、シリコーン系撥水剤、フッ素系撥水剤、パラフィン系撥水剤が好適に用いられる。中でもフッ素系撥水剤が薄い編地に均一にコーティングするために特に好適である。撥水加工の方法はパディング法、スプレー法、プリント、コーティング、グラビア法等一般的な方法を用いることができる。
本発明の編地コート樹脂はアクリル酸エステル系、ウレタン系、シリコーン系、スチレン系、フッ素系、塩化ビニール系、酢酸ビニール系、ポリアミド系、クロロプレン等合成ゴム系樹脂等のいずれでも良いがアクリル酸エステル系、ウレタン系、シリコーン系樹脂が好ましく用いられる。これら樹脂の共重合体が好ましく用いられる。また、これらの樹脂をコーティング前に混合して使用しても良い。しかし、本発明者らが鋭意検討した結果、コストとコーティング被膜の接着性、耐久性、更には堅牢度の高さからアクリル酸系樹脂成分が50%以上含有した樹脂が好適であることが判った。更に好ましくは75%以上含有したものである。アクリル系樹脂成分としてはとしては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸イソプロピル、ポリメタクリル酸イソブチル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリルなどをいい、樹脂全体に対する重量%の含有量である。コーティングには乾式コーティングと湿式コーティングがある。いずれのコーティング方法を用いてもよいが、乾式コーティングの方が塗膜を薄くすることができるメリットがあり好ましい。乾燥・製膜後のコーティング膜厚としては薄ければ薄い程良いが、3〜30μmとするのが好ましく、より好ましくは5〜20μm、特に5〜15μmとするのが良い。ここで膜厚が30μmを超える場合にあっては、風合いが硬くなるとともに編地が重くなるので好ましくない。また、膜厚が3μを下回るとピンホール等の欠点が出てくるので好ましくない。
これらの基材樹脂は水系、溶剤系のいずれで構成してもよい。水系の方が作業環境や廃液等の問題を考慮すると好ましい。溶剤系で構成する溶剤としては、イソプロピルアルコール、トルエン、ジメチルホルムアミド、メチルエチルケトン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキシド等が挙げられる。また、水系であっても水と任意に混合し得る溶剤、若しくは分離せずに適当量溶解し得る溶剤であれば水と併用し使用することも可能であり、例えばかかる溶剤としてイソプロピルアルコール、ジメチルホルムアミド等が例示される。また、各種界面活性剤や分散剤を使用し乳化分散させてもよい。構成するアクリル樹脂には無機物微粒子を含んでいても良く、風合い、防透け、熱伝導低下、その他各種機能性を付与するために加えても良い。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、実施例における各性能評価は次の方法により行った。
(繊度(dtex)の測定方法)
長さ100mのポリアミドマルチフィラメントのカセを3つ作成し、各々の重量(g)を測定し、平均値を求め、100倍した。
(破断強さと破断伸度の測定方法)
インストロンジャパン(株) 4310型を用いて測定する。初荷重として糸条繊度(dtex)に対し1/33グラムを加え、糸長20cm、引張速度20cm/minの条件下でS−Sチャートを作成し、1試料に対しn=3で測定し破断伸度および破断強度をチャートより読みとりそれぞれの平均値を求め、破断強度については、繊度(dtex)で除して求める。
(伸縮復元率(CR)の測定方法)
張力調整装置を具備するラップリール(検尺器、枠周1.000m)を用い0.1cN/dtexの初荷重を掛けて、10捲のかせ(1000m)を準備する。このかせをガーゼに包み、90±2℃で20分間の温水処理を実施する。次いで、脱水後、20℃×65%RHの標準状態で24時間、水平状態で風乾する。次いで、このかせを20℃の水中で0.1156cN/dtexの荷重を掛けて120秒後に、かせ長L3を測定する。このかせに、荷重を0.1156cN/dtexから0.00227cN/dtexに変更し、同様に荷重を掛けて120秒後に、かせ長L4を測定する。次いで、下記式(4)によって伸縮復元率(CR)を評価する。測定を10回繰り返し、10回の平均値を測定値とする。
伸縮復元率(CR)=((L3−L4)/L3)×100(%)
(厚みの測定方法)
JIS−L−1018 1998に準じて編地の厚みを測定した。
(編地密度の測定方法)
JIS−L−1018 1998に準じて編地のコース密度(個/インチ)、ウェール密度(個/インチ)を測定した。
(編地目付の測定方法)
JIS−L1096に準じて測定した。
(ストレッチ性の測定方法)
JIS−L−1096 8.14.1(B法:定荷重法)に記載の方法に準拠し、測定試料の巾は5cmとして、98.1cN荷重時の伸長率を評価した。
(通気度の測定方法)
JIS−L−1096 8.27.1に規定されている通気度(フラジール形法 A法)を採用し、測定した。
(破裂強さの測定方法)
JIS−L−1096 A法(ミューレン形法)にて測定した。
(コーティング膜厚の測定方法)
コーティングした編地のヨコ断面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて写真撮影をした。断面を鮮明に撮影するために、液体窒素で冷凍処理をしてからヨコ断面(編地の厚さ方向の断面)をカットした。カットの方法として鋭利な安全カミソリを用いて、編地のウエール編目に沿って刃を入れ、コーティング編地のヨコ方向の断面を切出した。その後、SEMを用いて倍率100倍で断面写真を撮影した。写真は異なる場所から3枚任意に撮影した。各写真のコーティング膜の厚みをモノサシで測定して、写真に付記した単位スケールから厚みを算出した。写真毎に最大値および最小値を測定して、その中央値(n=3)の平均値を求めて厚みとした。なお、コーティング膜厚をモノサシで測る場所は、編地のマルチフィラメントの間でありコーティング膜がフィラメントから浮いたところの最も薄い部分の膜厚を測定した。
(風合いの評価方法)
当該生地により、外形が15cm×15cm角の袋を縫製し、ダウン90重量%とフェザー10重量%とからなるホワイトグースダウン5gを吹き入れ、評価サンプルとしてのダウンプルーフ構造体を得た。袋の端はロックミシンで縫製した。このダウンプルーフ構造体の両手で挟み、揉むようにして触感としての風合いをモニター5人の平均値として以下の様に評価した。
非常にソフト 5点
ソフト 4点
普通 3点
少し硬い 2点
硬い 1点
(毛羽吹き出しの評価方法)
上記風合い評価に用いたダウンプルーフ構造体1点をJIS L 1076 A法(ICI形ピリング試験機)に準拠して特殊ゴム管4本と共に1時間操作し、ダウンプルーフ構造体の生地表面からのダウンおよびフェザーの吹出し性を評価した。n数は2とした。
全く認められない ○
認められる(目立たない) △
著しく認められる ×
2つのサンプルを評価し、2つのうち、△が一つ以上あることが必要である。×が一つでもあればダウンプルーフとしては不適格である。
(実施例1)
相対粘度ηr=3.51のナイロン6ポリマーを紡糸温度280℃で丸孔を20個有する口金から溶融紡糸して紡糸速度2400m/min、延伸温度160℃にて延伸し、10%伸長時の強度が2.10cN/dtex、伸度が50%の22デシテックス20フィラメントのマルチフィラメントを得た。該糸条を村田機械製仮撚機ATF−V型のウレタンディスクタイプのフリクション仮撚を行なった。糸速度600m/min,ヒーター温度180℃で仮撚した。
出来上がったナイロン仮撚加工糸は破断強さ121g、タフネス32.2、伸縮復元率25%であった。このナイロン仮撚加工糸を福原精機製丸編機V−8MEでインターロック組織で編成し、生機を作成した。出来上がった生機を以下(1)、(2)の条件で染色を行い、脱水、乾燥後に撥水加工を行い、テンターで乾燥、セットを行った。
(1)精練 :液流染色機
ノイゲンHC(第一工業製薬)1g/リットル 70℃×20分
(2)染色 液流染色機 95℃×90分 イルガランブラックBGL(200%)7% owf付着 (カラーインデックスナンバー107 バイエル社製)
CH3 COOH 0.5g/リットル
ビスノールA−30 1g/リットル (ナイロン用均染剤−方社製)
水洗:液流染色機 20℃×15分
ソーピング:液流 染色機 ニューソーパーRA−200 1g/リットル (東海製
油製、ソーピング剤)70℃×20分
脱水: 5分
(3)撥水加工: アサヒガードAG−710 1% owf付着 (フッ素系撥水剤、明成化学製)
乾燥 170℃×80秒
次に、該編物の片面に下記組成の樹脂液をナイフコーターで目標塗布量25g/mとなるように塗布し、続いて120℃×1分間の予備乾燥後、150℃×2分間のキュアリングを行ってコーティング加工布とした。キュアリング後の樹脂付着量は14gであった。
この時、粘度25,000cps(BH型回転粘度計)になるようにトルエンを適量加えた。
樹脂液組成
アクリル樹脂(大日本インキ株式会社製 クリスコートAC80) 90部
シリコーン樹脂(信越化学株式会社製 ボロンコートE) 10部
触媒(信越化学株式会社製 スズ系触媒) 0.1部
トルエン 適量
出来上がったコート編地は目付け68g/mと軽く、厚みは0.3mmと薄く、ミューレン破裂強さが560kpaであった。タテ方向のストレッチ性が7.1%、ヨコ方向のストレッチ性が45.5%とよく伸び、通気性は0.2cc/cm・secであり、非常にソフト風合いであり、毛羽の吹出しもほとんど無く、優れた編地を得ることが出来た。コート編地の厚さ方向の断面について、走査型電子顕微鏡で100倍での写真を撮影した。このものを図1に示す。また、得られたコート編地の評価結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1に準じて相対粘度ηr=3.51のナイロン6ポリマーを紡糸温度280℃で丸孔を24個有する口金から溶融紡糸して紡糸速度2400m/min、延伸温度160℃にて延伸し、10%伸長時の強度が2.10cN/dtex、伸度が50%の33デシテックス24フィラメントのマルチフィラメントを得た。該糸条を実施例に準じて仮撚を行なった。出来上がったナイロン仮撚加工糸は破断強さ175g、タフネス31.3、伸縮復元率18%であった。このナイロン仮撚加工糸を同様に福原精機製丸編機V−8MEでインターロック組織で編成し、生機を作成した。出来上がった生機を実施例1に準じて染色、撥水処理を行い、この編地を実施例1同様の片面コーティング加工した。出来上がったコート編地は目付け88g/mと軽く、厚みは0.33mmと薄く、ミューレン破裂強さは785kpaであった。タテ方向のストレッチ性が3.4%、ヨコ方向のストレッチ性が14.9%、通気性は0.3cc/cm・secであり、ソフト風合いであり、毛羽の吹出しもほとんど無く、優れた編地を得ることが出来た。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
酸化チタンを0.03wt%含有したポリエチレンテレフタレートを公知の方法で溶融紡糸し、紡糸速度2600m/min、延伸倍率1.85で、22デシテックス48フィラメント(強度4.0cN/dtex、伸度36%、沸水収縮率7%)のポリエステルマルチフィラメントを作成した。該糸条をTMCウレタンディスクタイプのフリクション仮撚を行なった。糸速度500m/min、ヒーター温度200℃で仮撚した。
出来上がったポリエステル仮撚加工糸は破断強さ96.2g、タフネス22.8、伸縮復元率%であった。このポリエステル仮撚加工糸を福原精機製丸編機V−8MEでインターロック組織で編成し、生機を作成した。出来上がった生機を以下の条件で精錬、染色を行い、脱水、乾燥後に撥水加工を行い、テンターで乾燥、セットを行った。
精練処方:日阪製作所製液流染色機NSタイプを用いて里田加工 ノニゾールN 1g/リットル、日華化学 ネオクリスタルGC1000 0.5g/リットル、ソーダ灰 0.5g/リットル、浴比 1:15、95℃×30分。
染色処方:日阪製作所製液流染色機 NSタイプ、 浴比 1:15 130℃×45分で酢酸 0.2g/リットル pH=4、 明成化学 ディスパーN 700 0.5g/リットル、 日華化学 ネオクリスタル GC1000 0.5g/リットル、 蛍光染料 0.25% owf 染色後、遠心脱水を行ない、以下の条件で撥水剤を付与した。
撥水加工 アサヒガードAG−710 1% owf付着 (フッ素系撥水剤、明成化学製)乾燥 170℃×80秒次に該編地の片面に実施例1と同様のコーティングを行い、最終編地を得た。出来上がったコート編地は目付け71g/mと軽く、厚みは0.27mmと薄く、ミューレン破裂強さは437kpaであった。タテ方向のストレッチ性が6.5%、ヨコ方向のストレッチ性が23.8%、通気性は0.7cc/cm・secであり、ソフト風合いであり、毛羽の吹出しもほとんど無く、優れた編地を得ることが出来た。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1と同じナイロン6仮撚加工糸を編み機上で引き揃えて44Tとして使用し、福原精機製丸編機VXC−3Sでハーフ天竺組織で編成し、生機を作成した。出来上がった生機を実施例1に準じて染色、撥水処理を行い、この編地を実施例1同様の片面コーティング加工した。
出来上がったコート編地は目付け85g/mと軽く、厚みは0.28mmと薄く、ミューレン破裂強さは960kpaであった。タテ方向のストレッチ性が2.7%、ヨコ方向のストレッチ性が13.6%、通気性は0.7cc/cm・secであり、ソフト風合いであり、毛羽の吹出しもほとんど無く、優れた編地を得ることが出来た。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1と同じナイロン6仮撚加工糸を使用し、カールマイヤー製トリコット機KE3でハーフ組織で編成し、生機を作成した。出来上がった生機を実施例1に準じて染色、撥水処理を行い、この編地を実施例1同様の片面コーティング加工した。
出来上がったコート編地は目付け65g/mと軽く、厚みは0.4mmと薄く、ミューレン破裂強さは530kpaであった。タテ方向のストレッチ性が2.2%、ヨコ方向のストレッチ性が12.4%、通気性は0.9cc/cm・secであり、ソフト風合いであり、毛羽の吹出しもほとんど無く、優れた編地を得ることが出来た。評価結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1に準じて相対粘度ηr=3.0のナイロン66ポリマーを紡糸温度290℃で丸孔を20個有する口金から溶融紡糸して紡糸速度3600m/minで半延伸糸を得て、該糸条を仮撚糸した。出来上がったナイロン66仮撚加工糸は破断強さ91.6g、タフネス320.7、伸縮復元率23.1%であった。このナイロン仮撚加工糸を同様に福原精機製丸編機V−8MEでインターロック組織で編成し、生機を作成した。出来上がった生機を実施例1に準じて染色、撥水処理を行い、この編地を実施例1同様の片面コーティング加工した。出来上がったコート編地は目付け67g/mと軽く、厚みは0.32mmと薄く、ミューレン破裂強さは489kpaであった。タテ方向のストレッチ性が6.5%、ヨコ方向のストレッチ性が44.5%、通気性は0.9cc/cm・secであり、ソフト風合いであり、毛羽の吹出しもほとんど無く、優れた編地を得ることが出来た。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
酸化チタンを0.03wt%含有したポリエチレンテレフタレートの半延伸糸を仮撚加工したポリエステル仮撚加工糸84デシテックス/72フィラメントを用いて福原精機製丸編機4AL−28ゲージにてインターロック組織で編地を得た。得られた編地を実施例3に準じて染色加工を行い、同様に実施例3と同様のコーティングを行い、最終編地を得た。
出来上がったコート編地は目付け200g/mと重く、厚みは0.69mmと厚く、ミューレン破裂強さは880kpaであった。タテ方向のストレッチ性が5.8%、ヨコ方向のストレッチ性が56%、通気性は0.2cc/cm・secであった。毛羽の吹出しはほとんど無いが、風合いが硬い編地であった。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
酸化チタンを0.03wt%含有したポリエチレンテレフタレートの半延伸糸を仮撚加工したポリエステル仮撚加工糸56デシテックス/24フィラメントを用いて福原精機製丸編機4AL−28ゲージにてインターロック組織で編地を得た。得られた編地を実施例3に準じて染色加工を行い、同様に実施例3と同様のコーティングを行い、最終編地を得た。出来上がったコート編地は目付け120g/m、厚みは0.45mm、ミューレン破裂強さは720kpaであった。タテ方向のストレッチ性が3.3%、ヨコ方向のストレッチ性が12.5%、通気性は1cc/cm・secであった。毛羽の吹出しはほとんど無いが、風合いが硬い編地であった。評価結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1に準じて編地を得た後、生地裏の樹脂コーティング無しで評価した。
出来上がった編地は目付け65g/mと軽く、厚みは0.29mmと薄く、ミューレン破裂強さは610kpaであった。タテ方向のストレッチ性が9.6%、ヨコ方向のストレッチ性が56.5%で風合いは非常にソフトで良好であったが、通気性は135cc/cm・secであり、毛羽の吹出しがひどく、羽毛入り衣類には不適切な編地であった。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例1に準じて編地を得た後、生地裏に無孔質ウレタン樹脂フィルムをラミネート加工した。出来上がったラミネート編地は目付け81g/mと、厚みは0.27mmと薄く、ミューレン破裂強さは560kpaであった。タテ方向のストレッチ性が2.6%、ヨコ方向のストレッチ性が16.2%で通気性は0cc/cm・secであり、毛羽の吹出しはまったく無かったが、風合いがよくなく、羽毛入り衣類には不適切な編地であった。評価結果を表1に示す。
(比較例5)
相対粘度ηr=3.51のナイロン6ポリマーを紡糸温度280℃で丸孔を12個有する口金から溶融紡糸して紡糸速度2400m/min、延伸温度160℃にて延伸し、10%伸長時の強度が2.10cN/dtex、伸度が50%の17デシテックス12フィラメントのマルチフィラメントを得た。実施例5に準じてトリコット編み機でハーフ組織で編地を得た後、実施例5に準じて生地裏に樹脂コーティング加工した。出来上がったコート編地は目付け58g/m、厚みは0.2mmと薄く、ミューレン破裂強さは445kpaであった。タテ方向のストレッチ性が2.6%、ヨコ方向のストレッチ性が10.8%で通気性は2.2cc/cm・secであった。毛羽の吹出しがあり、風合いはよくなく、羽毛入り衣類には不適切な編地であった。評価結果を表1に示す。
(比較例6)
相対粘度ηr=2.70のナイロン6ポリマーを紡糸温度280℃で丸孔を34個有する口金から溶融紡糸して紡糸速度2400m/min、延伸温度160℃にて延伸し、44デシテックス34フィラメントのマルチフィラメントを得た。該糸条を村田機械製仮撚機ATF−V型のウレタンディスクタイプのフリクション仮撚を行なった。糸速度600m/min,ヒーター温度180℃で仮撚した。出来上がったナイロン仮撚加工糸44T/34fは破断強さ192g、タフネス24.8、伸縮復元率18%であった。このナイロン仮撚加工糸を福原精機製丸編機VXC−3Sで天竺で編成し、生機を作成した。出来上がった生機を実施例1と同様の条件で染色を行い、脱水、乾燥後に撥水加工を行い、テンターで乾燥、セットを行った。次に、ポリエステル・タフタにカレンダー平滑処理と撥水処理をあらかじめ施した離型布を作成し、その離型布上にポリウレタン溶液を150g/mの塗布量となるようナイフコーターでコーティングした。ついでジメチルホルムアミド10重量%含有した水溶液を凝固層とする浴槽中に30℃にて3分間浸漬してポリウレタン塗布液を湿式凝固させ、その後、80℃湯洗いを10分行い、熱風乾燥して、離型布上にポリウレタン微多孔被膜を得た。このポリウレタン微多孔被膜上にポリエステル系ウレタン樹脂(有効成分70重量%)100重量部、トリメチロールプロパン−トルイレンジイソシアネート(モル比1:3)付加物を15重量部及び架橋促進剤5重量部をキシロール60重量部に溶解した接着剤液を30メッシュの格子状に彫刻したグラビアロールを用いて35g/m塗布し、100℃にて熱風乾燥した。この接着剤塗布面に上述の天竺を無張力の状態にて貼り合せ、マングルにて軽くニップ後、100℃の熱風で10分間処理し、40℃で24時間熟成した後、離型布を離型して上述の天竺に微多孔膜を積層したラミネート布帛を得た。出来上がったラミネート編地は目付け117g/mと重く、厚みは0.33mmと厚くなり、ミューレン破裂強さが440kpaであった。タテ方向のストレッチ性が1.8%、ヨコ方向のストレッチ性が15%とよく伸び、通気性は0.0cc/cm・secであり、毛羽の吹出しはほとんど無いが、風合が硬い編地となった。評価結果を表1に示す。
本発明のコーティング編地は薄くて軽くてストレッチ性を持ちながら、防風性も兼ね備えるため、スポーツ衣料用のウインドブレーカー、中綿入ジャケット、スキーウエア等に好適に用いることができる。更に前記特性に加えてダウンの吹き出しを抑えることができるため、ダウンジャケットや寝袋、羽毛布団等にも好適に用いられる。また、今までに無い防水性と薄さ、軽さに優れるために、衣料・生活資材だけでなく、手術用や産業資材用の防水シートとしても幅広く使える可能性がある。

Claims (8)

  1. 総繊度が80デシテックス以下、単糸繊度が1.4デシテックス以下の合成繊維マルチフィラメントから編成された編地であり、該編地の片面が樹脂でコートされており、コートされた編地の目付けが115g/m以下であることを特徴とするストレッチコート編地。
  2. 編地が編み機ゲージ32以上で編成されている請求項1記載のストレッチコート編地。
  3. 合成繊維マルチフィラメントが総繊度45デシテックス以下のナイロン仮撚加工糸であり、下記イ、ロの糸物性を同時に満足する請求項1または2に記載のストレッチコート編地。
    イ:破断強力(DS)が80cN以上、
    ロ:タフネス〔DT√(DE)〕が25以上、
    DT:破断強度(cN/dtex)
    DE:破断伸度(%)
  4. 編地の組織が丸編みインターロック組織である請求項1乃至3のいずれかに記載のストレッチコート編地。
  5. ストレッチコート編地のタテストレッチが5%以上、且つ、ヨコストレッチが20%以上である請求項1乃至4のいずれかに記載のストレッチコート編地。
  6. ストレッチコート編地の樹脂コート量が編地重量に対して0.5〜20.0%である請求項1乃至5のいずれかに記載のストレッチコート編地。
  7. 樹脂がアクリル酸系高分子成分を50質量%以上含有している請求項1乃至6のいずれかに記載のストレッチコート編地。
  8. ストレッチコート編地のミューレン破裂強さが400kPa以上である請求項1乃至7のいずれかに記載のストレッチコート編地。
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