JP2012002954A - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Abstract

【課題】変倍系レンズ群と、そのレンズよりも前段側のフォーカス光学系のレンズとのレンズ同士の衝突を確実に防止することができるようにすると共に、レンズ枠の円筒部の前端への集光による焦げ跡の発生を防止することにより美観が損なわれないようにすることができ、また、レンズ枠にレンズを熱カシメにより固定する場合にその熱カシメの跡によるゴースト等の発生を防止することができるレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒の変倍系レンズ群22Aを保持するレンズ枠50のフランジ部118と円筒部110の外周面及び前端を覆うように化粧板130が装着される。化粧板130の前端部136は、前段のフォーカス光学系のレンズに対して、レンズ枠50内のレンズ100よりも近接した位置に配置されるため、レンズ枠50内のレンズ100が前段のレンズに衝突する前に化粧板130の前端部136がレンズに衝突する。
【選択図】図3

Description

本発明はレンズ鏡筒に係り、特にレンズ鏡筒内においてレンズを保持するレンズ枠に装着される化粧板(遮光板)を備えたレンズ鏡筒に関する。
放送用又は業務用のテレビカメラや市販のビデオカメラ等に使用されるレンズ鏡筒において、被写体を結像する光学系を構成する各レンズは、1又は複数のレンズからなるレンズ群ごとにレンズ枠に保持されて固定筒内に配置されている。そして、所定のレンズ枠を光軸方向に移動させるための駆動機構を有し、そのレンズ枠に保持されたレンズ群を光軸方向に移動させることによって、フォーカス調整やズーム調整を行なうことができるようになっている。
また、レンズ枠は、有効光線から外れた迷光等を反射して像上にゴーストやフレア等を発生させる原因となるため、そのような原因となり得るレンズ枠の被写体側(前側)の面(前面)に遮光板が取り付けられることが行なわれている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献2、3に示されたレンズ鏡筒のズームレンズ群(変倍系レンズ群)のように、レンズ群の口径が固定筒の内径と比較してある程度小さい場合、そのレンズ群のレンズ枠は、レンズ群を内部に保持するための円筒部と、円筒部の外側を通過する光の遮断等のための円環状の円環面を備えている。その円環面には、反射によるゴースト等の発生を防止するため、また、被写体側からレンズを介して視認できる場合には意匠的な効果を奏する遮光板(化粧板)が取り付けられている。
特開2001−100076号公報 特開平9−80292号公報 特開平11−202184号公報
ところで、特許文献2、3の変倍系レンズ群の前段にはフォーカス調整のために光軸方向に移動可能に配置される移動フォーカスレンズ群が配置されている。そして、レンズ鏡筒の小型化のため、移動フォーカスレンズ群を最も後側の位置に設定し、変倍系レンズ群を最も前側の位置に設定した最近接状態では、移動フォーカスレンズ群の後面(最後段のレンズの背面)中心と変倍系レンズ群の前面(最前段のレンズの前面)中心とが例えば1mm未満の僅かな隙間しかない状態まで近接する。
そのため、レンズ鏡筒に衝撃を加えてしまった場合などに、移動フォーカスレンズ群の後面中心と、変倍系レンズ群の前面中心とが衝突し、レンズ中心付近に傷などの損傷が生じてしまうおそれがあった。この場合、像に影響が生じてしまうため損傷したレンズを交換するなど高額な修理が必要となる問題があった。
また、レンズ枠は、軽量化、低コスト化等のためプラスチックにより形成されることが多く、レンズ枠内にレンズ群を構成する複数のレンズを順に挿入して固定する際に、最後に挿入する最前段のレンズをレンズ枠に固定する方法として熱カシメが用いられる場合がある。この場合に、最前段のレンズを固定するときにレンズ枠の円筒部の前端に生じた熱カシメの跡が残る。通常、上記の化粧板(遮光板)はレンズ枠の円環面のみに取り付けられ、円筒部がそのフランジ部より前方に突出している場合には円筒部の前端が化粧板で遮光されないため、その部分での光の反射でゴースト等が発生するという問題があった。
更に、レンズ枠の円筒部が円環面より前方に突出している場合、そのレンズ枠のレンズよりも前段のレンズ群により集光した光によって円筒部の前端に焦げ跡が発生し、美観を損ねるという問題もあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、変倍レンズ群を保持するレンズ枠が光軸と直交する円環状の円環面よりも前方に突出した円筒部を備え、その円筒部内にレンズを保持する構造の場合に、レンズ枠の円環面に取り付けられる化粧板(遮光板)を利用して、そのレンズ枠のレンズと、そのレンズよりも前段側のフォーカス光学系のレンズとのレンズ同士の衝突を確実に防止することができると共に、レンズ枠の円筒部の前端への集光による焦げ跡の発生を防止することにより美観が損なわれないようにすることができ、また、レンズ枠にレンズを熱カシメにより固定する場合にその熱カシメの跡によるゴースト等の発生を防止することができるレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に係るレンズ鏡筒は、前段にフォーカス光学系のレンズが配置される変倍系レンズ群を保持すると共に、固定筒内で光軸方向に移動可能に支持されたレンズ枠であって、光軸に直交する円環状の円環面と、該円環面よりも光軸方向の被写体側となる前側に突出した円筒状の円筒部とを有し、前記円筒部内にレンズを保持するレンズ枠と、前記円環面に配置される遮光性を有する化粧板とを備えたレンズ鏡筒において、前記化粧板は、前記レンズ枠の円環面に配置される円環状の円環枠部と、前記円環枠部から延設され、前記レンズ枠の円筒部の外周面を覆う円筒枠部と、前記円筒枠部から延設され、前記円筒部の前端よりも被写体側において光軸と略直交する方向に配置される円環状の前端枠部と、を備え、前記化粧板の前端枠部は、前記レンズ枠に保持されるレンズの最も被写体側に配置される第1レンズ面と、該第1レンズ面よりも被写体側に配置される前記フォーカス光学系のレンズの第2レンズ面との最小となる光軸方向の間隔よりも、前記化粧板の前端枠部と前記第2レンズ面との光軸方向の間隔が狭くなる位置に配置されること、を特徴としている。
本発明によれば、レンズ鏡筒への強い衝撃により、レンズ枠に保持された変倍系レンズ群のレンズと、その前段のフォーカス光学系のレンズとが衝突するような事態が生じた場合でも、化粧板の前端枠部が前段のレンズ(第2レンズ面)に先に衝突するため、レンズ同士の衝突が確実に防止される。そのため、レンズに傷等の損傷が生じるという事態が軽減される。特にレンズ同士が一点で衝突するような場合にはレンズに損傷が生じる可能性が高いが、化粧板の前端枠部が前段のレンズに衝突する場合には円状に分散した位置でレンズに接触するため、レンズの損傷は生じ難い。もし、化粧板の前端枠部の衝突によりレンズに傷が生じたとしても、前端枠部の半径分、レンズの中心から外れた位置に生じるため、像への影響は少なく軽微な損傷として処理することができる。
請求項2に係るレンズ鏡筒は、請求項1に係る発明において、前記円筒枠部と前記前端枠部との連結部分は、曲面形状で形成されたことを特徴としている。
本発明は、化粧板の前端枠部がレンズに衝突した場合に、前端枠部がよりレンズに損傷を与え難い形状とした態様である。
請求項3に係るレンズ鏡筒は、請求項1、又は、2に係る発明において、前記レンズ枠に保持される最も被写体側のレンズは、前記レンズ枠の前端における熱カシメにより前記レンズ枠に固定され、該熱カシメの部分に入射する光が前記化粧板の前端枠部により遮断されることを特徴としている。
本発明は、レンズ枠にレンズが熱カシメにより固定される場合であり、そのとき生じる熱カシメの跡が化粧板の前端枠部により覆われて光が当たらないため、熱カシメの跡での反射によってゴースト等が発生する不具合が防止される。
請求項4に係るレンズ鏡筒は、請求項1、2、又は、3に係る発明において、前記化粧板は、前記円環枠部の後面と前記レンズ枠の円環面とを接着剤又は両面テープにより接着することにより前記レンズ枠に装着されることを特徴としている。
本発明によれば、化粧板をレンズ枠に装着するためにネジ等の外部から視認可能な手段を使用しないため、美観が損なわれることなく化粧板をレンズ枠に装着することができる。
本発明によれば、変倍系レンズ群を保持するレンズ枠が光軸と直交する円環状の円環面よりも前方に突出した円筒部を備え、その円筒部内にレンズを保持する構造の場合に、レンズ枠の円環面に取り付けられる化粧板(遮光板)を利用して、そのレンズ枠のレンズと、そのレンズよりも前段側のフォーカス光学系のレンズとのレンズ同士の衝突を確実に防止することができると共に、レンズ枠の円筒部の前端への集光による焦げ跡の発生を防止することにより美観が損なわれないようにすることができる。また、レンズ枠にレンズを熱カシメにより固定する場合にその熱カシメの跡によるゴースト等の発生を防止することができる。
本発明が適用されるレンズ鏡筒全体を一部断面で示した側面図。 中央固定筒、カム筒、ズームリングを分解して示した分解斜視図。 変倍系レンズ群とそのレンズ枠を拡大して示した断面図。 中央固定筒に配置された変倍系レンズ群及びそのレンズ枠を斜め前方から示した斜視図。 レンズ枠に取り付けられる化粧板を示した斜視図。
以下、添付図面に従って本発明に係るレンズ鏡筒を実施するための形態を詳述する。
図1は、本発明が適用されるレンズ鏡筒全体を一部断面で示した側面図である。同図のレンズ鏡筒10は、主に放送用又は業務用として取材等において携帯されて使用されるENG(Electric News Gathering)カメラと呼ばれるレンズ交換式のカメラ装置にマウントにより装着されるインナーフォーカス式のレンズ鏡胴である。
レンズ鏡筒10は、ネジなどにより連結されて一体化された不動の固定筒11を有し、その固定筒11は、主として中央部の中央固定筒12と、中央固定筒12に固定されて前側に配置された前側固定筒14と、中央固定筒12に固定されて後側に配置された後側固定筒16とを有している。
固定筒11の内部には被写体光を取り込んで結像する光学系が配置されており、光学系は、周知のように光軸に沿って前段側(光軸方向被写体側)からフォーカス光学系20、ズーム光学系22、アイリス24、マスター光学系26を有している。
フォーカス光学系20は、ピントを合わせる被写体距離、即ち、焦点位置を調整(フォーカス調整)するための光学系であり、一定位置に固定された固定フォーカスレンズ群20Aと光軸方向に前後移動可能に支持された移動フォーカスレンズ群20Bとからなる。移動フォーカスレンズ群20Bが移動することにより焦点位置が変化する。
ズーム光学系22は、ズーム倍率、即ち、焦点距離を調整するための光学系であり、光軸方向に前後移動可能に支持された変倍系レンズ群22Aと補正系レンズ群22Bとからなる。変倍系レンズ群22Aが移動することによって焦点距離が変化し、補正系レンズ群22Bが移動することによって変倍系レンズ群22Aの移動による焦点位置の変化が抑止される。変倍系レンズ群22Aと補正系レンズ群22Bとは後述のカム筒30のカム機構によって予め決められた位置関係に従って連動して移動する。
アイリス24は、光量調整のために絞り羽根を開閉動作させて開口径を変化させる。
マスター光学系26は、最終的に像を結像させるための光学系であり、前側マスターレンズ群26Aと後側マスターレンズ群26Bとからなる。前側マスターレンズ群26Aは一定位置に固定され、後側マスターレンズ群26Bは、バックフォーカス調整等のために光軸に沿って移動可能に支持されている。
一方、固定筒11には、上記移動可能に支持された移動フォーカスレンズ群20B、ズーム光学系22(変倍系レンズ群22A及び補正系レンズ群22B)、アイリス24、後側マスターレンズ群26Bの各々を駆動するためのフォーカス駆動機構、ズーム駆動機構、アイリス駆動機構、マスター駆動機構が設けられている。
詳細を後述するズーム駆動機構以外の駆動機構の詳細については省略するが,固定筒11の外周部にはフォーカスリング40、ズームリング42、アイリスリング44、バックフォーカス調整リング46が回動可能に配置されており、フォーカス駆動機構は、フォーカスリング40の回動力によって移動フォーカスレンズ群20Bが光軸方向に前後移動するように構成され、ズーム駆動機構は、ズームリング42の回動力によってズーム光学系22が光軸方向に前後移動するように構成され、アイリス駆動機構は、アイリスリング44の回動力によってアイリス24の開閉動作するように構成され、マスター駆動機構は、バックフォーカス調整リング46の回動力によって後側マスターレンズ群26Bが光軸方向に前後移動するように構成されている。
続いて,上記ズーム駆動機構について説明する。ズーム駆動機構は、主として中央固定筒12、カム筒30、ズームリング42を使用して構成されており、図2に中央固定筒12、カム筒30、ズームリング42を分解して示した分解斜視図を示す。
図1に示されているようにズーム光学系22の変倍系レンズ群22Aと補正系レンズ群22Bは、各々、レンズ枠50、52により一体的に保持されており、レンズ枠50、52には各々、カムピン54、56が周方向に略等角度間隔で3つずつ径方向外向きに突出した状態で固定されている。
一方、中央固定筒12の内周面には、図2に示すように変倍系レンズ群22Aのレンズ枠50の各々のカムピン54が嵌入する3つの直進溝60(1つのみ図示)と、補正系レンズ群22Bのレンズ枠52の各々のカムピン56が嵌入する3つの直進溝62(1つのみ図示)とが、光軸方向に形成されており、各々のカムピン54、56が直進溝60、62に嵌入した状態に配置されることによって、変倍系レンズ群22Aと補正系レンズ群22Bとが中央固定筒12の内部に支持されると共に、光軸周りの回転が規制された状態で光軸方向に移動可能に支持されている。
一方、カム筒30には、変倍系レンズ群22Aの各カムピン54が挿通する3つのカム溝(内周面から外周面まで貫通した孔)30Aと、補正系レンズ群22Bの各カムピン56が挿通する3つのカム溝(内周面から外周面まで貫通した孔)30Bが形成されている。
変倍系レンズ群22Aの各カムピン54が挿通する3つのカム溝30Aは、光軸方向の同一位置範囲における周方向の異なる3箇所の位置に、同一形状の曲線に沿って形成されており、変倍系レンズ群22Aの各カムピン54は、各カム溝30Aを挿通して中央固定筒12の各直進溝60に嵌入した状態に配置される。
同様に、補正系レンズ群22Bの各カムピン56が挿通する3つのカム溝30Bは、光軸方向の同一位置範囲における周方向の異なる3箇所の位置に、同一形状の曲線に沿って形成されており、補正系レンズ群22Bの各カムピン56は、各カム溝30Bを挿通して中央固定筒12の各直進溝62に嵌入した状態に配置される。
これにより、カム筒30が中央固定筒12内で光軸を回転軸として回動すると、中央固定筒12の各直進溝60とカム筒30の各カム溝30Aとの交差位置と、中央固定筒12の各直進溝62とカム筒30の各カム溝30Bとの交差位置とが光軸方向に変化して、その交差位置に変倍系レンズ群22Aの各カムピン54と補正系レンズ群22Bの各カムピン56とが移動する。従って、カム筒30の回転位置に対して変倍系レンズ群22Aと補正系レンズ群22Bがカム溝30A、30Bの曲線形状によって決められた位置に移動すると共に、変倍系レンズ群22Aと補正系レンズ群22Bとがカム溝30A、30Bの形状によって決められた位置関係に従って移動する。
また、カム筒30にはネジ孔30Cが形成されており、そのネジ孔30Cに駆動ピン70のネジ部70Aが噛合され、カム筒30の外周面から径方向外向きに駆動ピン70が突設されるようになっている。中央固定筒12には、外周面から内周面まで貫通する周方向の長溝72が形成されており、駆動ピン70はその長溝72を挿通した状態に配置されるようになっている。これにより、駆動ピン70が長溝72を挿通する範囲内でカム筒30が回動するようになっている。
ズームリング42は、中央固定筒12の後端側の外周部に回動可能に嵌め込まれる。図2に示すようにズームリング42には外周面から内周面まで貫通する長孔80が形成されている。そして、カム筒30に固定されて中央固定筒12の長溝72を挿通した駆動ピン70の先端部分がこの長孔80に挿入された状態となり、駆動ピン70と長孔80とが周方向に係合する。
以上の構成により、ズームリング42が回動すると、これに伴って駆動ピン70が光軸周りに回動してカム筒30が中央固定筒12内で回動する。そして、そのカム筒30の回動によって上記のように変倍系レンズ群22Aと補正系レンズ群22Bが光軸方向に移動する。
次に、上記ズーム光学系22の変倍系レンズ群22Aのレンズ枠50及びその前面側に装着される化粧板について説明する。図3は、上記変倍系レンズ群22Aとそのレンズ枠50を拡大して示した断面図であり、図4は、中央固定筒12内に配置された変倍系レンズ群22A及びレンズ枠50を斜め前方から見たときの斜視図である。
図3に示すように、変倍系レンズ群22Aは、前段側から後段側に向けて口径が小さくなる4枚のレンズ100、102、104、106により構成されている。レンズ104とレンズ106の口径は略等しい。
変倍系レンズ群22Aを保持するレンズ枠50は、例えばプラスチックにより形成されており、保持する各レンズの口径に合わせて内径が異なる3つの円筒状の円筒部を有し、レンズ100を保持する円筒部110と、レンズ102を保持する円筒部112と、レンズ104、106を保持する円筒部114とを備えている。円筒部112と円筒部114とは前後に連結され、円筒部110は、内部の後端側に円筒部112を収容する状態で径方向(光軸に直交する方向)に立設された円環状の連結部116により円筒部112、114と連結されている。
また、レンズ枠50の円筒部110の後端付近の外周面には、径方向外向きに円環状のフランジ部118が突出形成され、そのフランジ部118はカム筒30内周面と円筒部110外周面との間の隙間を略遮蔽するようにして配置されている。尚、円筒部110、112、114、連結部116、フランジ部118は一体形成されている。
フランジ部118の後面側には、脚部材120が装着され、その脚部材120に上記のようにカム筒30のカム溝30Aを挿通して中央固定筒12の直進溝60に係合するカムピン54が取り付けられている。
レンズ枠50内に変倍系レンズ群22Aを収容保持させた状態に組み立てる際には、後側のレンズ106から順に各々を保持する円筒部内に嵌入され、最後に最前段のレンズ100が円筒部110に嵌入される。そして、そのレンズ100の外縁部が円筒部110の前端縁に熱カシメにより固着されるようになっている。尚、レンズ100以外のレンズ102〜106を円筒部内に固定する方法は特定の方法に限定されない。
一方、レンズ枠50の前面側には、例えば金属で形成された図5に示すような化粧板130が取り付けられている。この化粧板130は、フランジ部118の前面と、フランジ部118よりも前側となる円筒部110の外周面及び前端部とを覆うようにレンズ枠50の形状に合わせて(沿うように)形成されており、フランジ部118の前面に沿って配置される円環状のフランジ部132と、円筒部110の外周面に沿って配置され、フランジ部132から前方(光軸方向前側)に延設された円筒状の円筒部134と、円筒部110の前端の前側に径方向(光軸に直交する方向)に立設され、円筒部134の前端から延設された円環状の前端部136と、中央の開口部138とから形成されている。
そして、化粧板130の前面(フランジ部132の前面と、これに連通する円筒部134の外周面及び前端部136の前面)には、遮光処理が施されると共に黒色に塗装されており、化粧板130での光の反射が防止されている。
また、化粧板130のフランジ部132には、中心に対して対称となる2箇所の位置に位置決め孔140、140が形成されると共に、外側の周縁部分に略等角度間隔でU字状に切り欠かれた3つの係合孔142、142、142が形成されている。これらは図4のようにレンズ枠50のフランジ部118の前面に突出形成された位置決めピン150、150と係合突部152、152、152に対応して設けられたもので、レンズ枠50の位置決めピン150、150及び係合突部152、152、152と一致した位置関係で配置されると共に略一致した形状を有している。
上記のようにレンズ枠50内に変倍系レンズ群22Aを収容保持させた状態に組み立てた後、レンズ枠50の位置決めピン150、150と係合突部152、152、152が化粧板130の位置決め孔140、140と係合孔142、142、142に嵌合するように化粧板130がレンズ枠50の前側から被せられることにより、図4のように化粧板130がレンズ枠50の前面側に前面全体を覆うようにして装着される。これにより、レンズ枠50の前面が化粧板130により覆われると共に、カム筒30内の変倍系レンズ群22Aのレンズ100以外の略全域が化粧板130により遮蔽された状態となる。尚、化粧板130をレンズ枠50に装着する際には、化粧板130のフランジ部132の後面側又はレンズ枠50のフランジ部118の前面側に両面テープが接着され、又は、接着剤が塗布されて、レンズ枠50への化粧板130の固定状態が強化されている。
以上のようにレンズ枠50の前面に装着される化粧板130によれば、レンズ枠50の前面の位置に入射する光線、即ち、変倍系レンズ群22Aを通過する有効光線以外の光線が化粧板130により遮蔽され、有効光線以外の光線によるゴーストやフレア等の発生が防止されている。特に、従来の化粧板はレンズ枠50のフランジ部118のみに配置されており、レンズ枠50の前端部分(円筒部110の前端部分)は露出した状態(光線が入射する状態)となっている。一方、上記のようにレンズ枠50の最前段のレンズ100は熱カシメにより固定され、その熱カシメの跡がレンズ枠50の前端部分に残るため、そのカシメ跡の部分で特に光の反射が生じ易くゴースト等を発生させる原因となっている。これに対して本実施の形態の化粧板130では、化粧板130をフランジ部132から前端部136まで延設し、レンズ枠50の前端部分の前方に化粧板130の前端部136が配置されるようにしてレンズ枠50の前端部分に入射する光を遮断しているため、カシメ跡によるゴースト等の発生も防止されている。
また、従来の化粧板では、レンズ枠50の露出していた前端部分に光が集光し、焦げ跡が生じてしまう場合がある。レンズ枠50の前面はレンズ鏡筒10の前方外側から視認可能なため、その焦げ跡が美観を損ねるという問題があったが、本実施の形態の化粧板130は、レンズ枠50の前面全体を覆うため、そのような焦げ跡を生じさせることがなく、焦げ跡により美観を損ねるという問題も解消されている。そして、化粧板130をネジ等を使用しないでレンズ枠50に装着するようにしているため化粧板130自体が美観を損ねることはなく、黒色などの統一色によってまた後段の部材を隠すことによって全体として美観の向上が図られている。
更に、図1に示されているように、変倍系レンズ群22Aが最も前側となる位置に設定され、移動フォーカスレンズ群20Bが最も後側となる位置に設定されている状態では、変倍系レンズ群22Aの前面と、変倍系レンズ群22Aの前段の移動フォーカスレンズ群20Bの後面とが近接した状態となる。即ち、変倍系レンズ群22Aの最前段のレンズ100の前面(凸面)と、移動フォーカスレンズ群20Bの最後段のレンズ200の後面(凹面(前向きの凸状の面)とが近接した状態となり、それらの間隔はレンズ100、200の光軸(中心)位置において最も狭く1mm未満となる。
一方、レンズ枠50の前面に取り付けられた化粧板130の前端部136は、レンズ枠50の円筒部110の前端よりも前方に突出した位置に配置されると共に、変倍系レンズ群22Aと移動フォーカスレンズ群20Bの上記の配置条件において、化粧板130の前端部136がレンズ200の後面の対向位置に対して光軸位置におけるレンズ間の間隔よりも狭くなる位置まで近接するように化粧板130の円筒部134の前後方向の長さが設計されている。
これによれば、衝撃等によって変倍系レンズ群22Aが設計上の限界位置よりも前側に変位した場合や移動フォーカスレンズ群20Bが設計上の限界位置よりも後側に変位した場合でも、レンズ100とレンズ200とが光軸中心の位置で衝突する前に化粧板130の前端部136がレンズ200の中心から大きくずれた位置で衝突するため、レンズ100とレンズ200のレンズ同士の衝突が防止される。そして、化粧板130の前端部136はレンズ200の後面との衝突の際に1点で接触するのではなく、円状に分散した位置で接触し、また、弾性変形するため、レンズ200に傷が付き難く、レンズ100には全く傷が付かないようになっている。更に、図3、図5に示すように前端部136と円筒部134との境界がR形状(曲面状)で形成されているため、前端部136と円筒部134との境界の角となる部分でレンズ200に損傷を与えることも確実に防止されている。それにもかかわらず化粧板130の前端部136が衝突してレンズ200に傷が付いてしまった場合でも、レンズ200の光軸から大きくずれた位置に生じる傷であるため、大きなダメージとはならない。尚、化粧板130の前端部136がレンズ200の後面により確実に損傷を与えないようにするために、前端部136が衝突する位置のレンズ200の面形状と面の向きと略一致するように前端部136の面形状と面の向きを形成し、前端部136がレンズ200と確実に大きな面で接触するようにするとより好適である。
以上、上記実施の形態のように本発明は、上記実施の形態のレンズ枠50の円筒部110とフランジ部118と同様に、レンズ枠が光軸と略直交する円環状の円環面(レンズ枠50のフランジ部118の前面に相当)と、それよりも前側に突出した円筒部(レンズ枠50の円筒部110に相当)とを有し、円環面に化粧板を配置する場合において適用でき、その化粧板を円筒部の前端まで延設すればよい。そして、そのレンズ枠内のレンズの前面(最前段のレンズの前面)が、それよりも前段側のレンズの後面に近接し、レンズ鏡筒への衝撃等によってレンズ同士が衝突する可能性がある場合には、化粧板の前端部(レンズ枠50の前端部136に相当)と、前段側のレンズの後面との光軸方向の間隔が、レンズ枠内のレンズの前面と前段側のレンズの後面との光軸方向の間隔のうち最小の間隔よりも狭くなるように、化粧板の前端部が配置される位置を設定すればよい。尚、レンズ枠内のレンズの前面と前段側のレンズの後面との光軸方向の間隔が最小となる位置はそれらのレンズの面形状によって異なり上記実施の形態のように光軸位置が最小の間隔になるとは限らない。
10…レンズ鏡筒、11…固定筒、12…中央固定筒、14…前側固定筒、16…後側固定筒、20…フォーカス光学系、22…ズーム光学系、24…アイリス、26…マスター光学系、20A…固定フォーカスレンズ群、20B…移動フォーカスレンズ群、22A…変倍系レンズ群、22B…補正系レンズ群、26A…前側マスターレンズ群、26B…後側マスターレンズ群、30…カム筒、30A、30B…カム溝、30C…ネジ孔、40…フォーカスリング、42…ズームリング、44…アイリスリング、46…バックフォーカス調整リング、70…駆動ピン、70A…ネジ部、72…長溝、80…長孔、50、52…レンズ枠、54、56…カムピン、100、102、104、106、200…レンズ、110、112、114…円筒部、116…連結部、118…フランジ部、120…脚部材、130…化粧板、132…フランジ部、134…円筒部、136…前端部、138…開口部、140…位置決め孔、142…係合孔、150…位置決めピン、152…係合突部

Claims (4)

  1. 前段にフォーカス光学系のレンズが配置される変倍系レンズ群を保持すると共に、固定筒内で光軸方向に移動可能に支持されたレンズ枠であって、光軸に直交する円環状の円環面と、該円環面よりも光軸方向の被写体側となる前側に突出した円筒状の円筒部とを有し、前記円筒部内にレンズを保持するレンズ枠と、前記円環面に配置される遮光性を有する化粧板とを備えたレンズ鏡筒において、
    前記化粧板は、
    前記レンズ枠の円環面に配置される円環状の円環枠部と、
    前記円環枠部から延設され、前記レンズ枠の円筒部の外周面を覆う円筒枠部と、
    前記円筒枠部から延設され、前記円筒部の前端よりも被写体側において光軸と略直交する方向に配置される円環状の前端枠部と、
    を備え、
    前記化粧板の前端枠部は、前記レンズ枠に保持されるレンズの最も被写体側に配置される第1レンズ面と、該第1レンズ面よりも被写体側に配置される前記フォーカス光学系のレンズの第2レンズ面との最小となる光軸方向の間隔よりも、前記化粧板の前端枠部と前記第2レンズ面との光軸方向の間隔が狭くなる位置に配置されること、
    を特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記円筒枠部と前記前端枠部との連結部分は、曲面形状で形成されたことを特徴とする請求項1のレンズ鏡筒。
  3. 前記レンズ枠に保持される最も被写体側のレンズは、前記レンズ枠の前端における熱カシメにより前記レンズ枠に固定され、該熱カシメの部分に入射する光が前記化粧板の前端枠部により遮断されることを特徴とする請求項1又は2のレンズ鏡筒。
  4. 前記化粧板は、前記円環枠部の後面と前記レンズ枠の円環面とを接着剤又は両面テープにより接着することにより前記レンズ枠に装着されることを特徴とする請求項1、2、又は、3のレンズ鏡筒。
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