JP2012002146A - 可変容量タービン - Google Patents

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Abstract

【課題】三次元翼状に形成されたノズルベーンを用いた場合であっても、タービン効率を低下させる原因となる流体の流動における分布の発生を防止し、高いタービン効率を得ることができる可変容量タービンを提供する。
【解決手段】本発明の可変容量タービンは、流体の流量を調整する可変ノズル5を備え、可変ノズル5は、円環状に形成された一対の円板部材51,52と、一対の円板部材51,52を互いに対向させて連結する複数の連結部材54と、一対の円板部材51,52の間に設けられる翼本体53aを備えた複数の翼部53と、を有し、翼本体53aは、一対の円板部材51,52の対向方向に延びる軸周りに回動自在に設けられるとともに、対向方向に延びる直線Lと交差する箇所を少なくとも備え、連結部材54は、翼本体53aとの間に一定の隙間Sを形成する形状を有している、という構成を採用する。
【選択図】図3

Description

本発明は、可変容量タービンに関するものである。
従来から、流動している流体の運動エネルギー等を、回転翼の回転運動に変換するタービンが用いられている。また、流体の流量が減少した場合でも、効率よく回転翼を回転させることができる可変容量タービンも使用されている。
この可変容量タービンには、タービン内における流体の流量を調整する可変ノズルが設けられている。可変ノズルは、円環状に形成された一対の円板部材と、該一対の円板部材を互いに対向させて連結する複数のピンと、一対の円板部材の間に回動自在に設けられる複数のノズルベーン(翼部)とを有している。複数のノズルベーンが同期して回動することで、可変ノズルにおけるノズル開度が調整され、一対の円板部材の間に導入される流体の流量が調整される。
ところで、上記ピンは、一対の円板部材が対向する方向で延在しているために、流体の流動方向と直交する方向で延在しており、ピンの下流側には流体の圧力及び流速が局所的に低下した領域、いわゆるウェークが生じる。このようなウェークが生じるとタービン効率を低下させる虞があるため、ウェークの影響を抑えるための様々な手段が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、三次元翼状に形成された翼本体を有するノズルベーンを、可変ノズルに使用することが提唱されている。この三次元翼とは、翼本体が上記対向方向に対して傾斜している形状や、上記対向方向での翼本体の断面形状が湾曲している形状等を指す。三次元翼状に形成されたノズルベーンを使用することで、更なるタービン効率の向上が期待できる。
特開2000−204907号公報
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような課題が存在する。
上記ピンは一対の円板部材が対向する方向で延在している一方で、三次元翼状に形成された翼本体は上記対向方向に対して傾斜しているため、翼本体とピンとの間における円板部材の対向面に沿う方向での隙間が、上記対向方向において変化している。そのため、上記隙間内での流体の流動に、上記対向方向における分布が生じていた。
流体の流動に分布が生じることで、回転翼を効率よく回転させることが難しくなり、結果としてタービン効率が低下してしまうという課題があった。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、三次元翼状に形成されたノズルベーンを用いた場合であっても、タービン効率を低下させる原因となる流体の流動における分布の発生を防止し、高いタービン効率を得ることができる可変容量タービンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の可変容量タービンは、流体の流量を調整する可変ノズルを備える可変容量タービンであって、可変ノズルは、円環状に形成された一対の円板部材と、一対の円板部材を互いに対向させて連結する複数の連結部材と、一対の円板部材の間に設けられる翼本体を備えた複数の翼部と、を有し、翼本体は、一対の円板部材の対向方向に延びる軸周りに回動自在に設けられるとともに、上記対向方向に延びる直線と交差する箇所を少なくとも備え、連結部材は、翼本体との間に一定の隙間を形成する形状を有している、という構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、翼部の翼本体と連結部材との間に、一定の隙間が形成されるため、上記隙間内での流体の流動に上記対向方向における分布が生じない。
また、本発明の可変容量タービンは、翼本体が上記対向方向に対して傾斜しており、連結部材が翼本体の傾斜に沿って延在しているという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、連結部材が翼本体の傾斜に沿って延在しているため、翼本体と連結部材との間における隙間内での流体の流動に上記対向方向における分布が生じない。
また、本発明の可変容量タービンは、翼本体の上記対向方向での断面形状が、湾曲した形状に形成され、連結部材が翼本体の形状に沿って湾曲しているという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、連結部材が翼本体の形状に沿って湾曲しているため、翼本体と連結部材との間における隙間内での流体の流動に上記対向方向における分布が生じない。
また、本発明の可変容量タービンは、連結部材が、翼部の開度が最大であるときに、連結部材の中心を通る翼本体の法線方向において、翼本体との間に一定の隙間を形成する形状を有している、という構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、翼部の開度が最大となり、可変ノズル内の流体の流量が最大であるときに、翼本体と連結部材との間における隙間内での流体の流動が上記対向方向において最も均一化した状態となる。
また、本発明の可変容量タービンは、連結部材が、翼部の開度が最小であるときに、連結部材の中心を通る翼本体の法線方向において、翼本体との間に一定の隙間を形成する形状を有している、という構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、翼部の開度が最小となり、可変ノズル内の流体の流量が最小であるときに、翼本体と連結部材との間における隙間内での流体の流動が上記対向方向において最も均一化した状態となる。
また、本発明の可変容量タービンは、連結部材が、翼部の開度が中間の開度であるときに、連結部材の中心を通る翼本体の法線方向において、翼本体との間に一定の隙間を形成する形状を有している、という構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、翼部の開度が中間の開度となり、可変ノズル内の流体の流量が中間の流量であるときに、翼本体と連結部材との間における隙間内での流体の流動が上記対向方向において最も均一化した状態となる。また、翼部の開度が最大及び最小のいずれの場合であっても、流体の流動に生じる上記対向方向における分布が低く抑えられる。
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
本発明によれば、三次元翼状に形成された翼部を備える可変ノズルを可変容量タービンに用いた場合に、翼部の翼本体と連結部材との間における隙間内での流体の流動に上記対向方向における分布が生じない。そのため、本発明によれば、回転翼を効率よく回転させることができ、結果として可変容量タービンの高いタービン効率を得ることができるという効果がある。
ターボチャージャ100の全体構成図である。 図1のA−A線視断面図である。 図2のB矢視図である。 図2における1つのノズルベーン53を拡大した拡大図である。 第2ノズルベーン55及び第2ピン56の概略図である。 第3ノズルベーン57及び第3ピン58の概略図である。 ピン54の第1の変形例を示す概略図である。 ピン54の第2の変形例を示す概略図である。
以下、本発明の可変容量タービンにおける実施の形態を、図1から図8を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。また、各図面における矢印Fは前方向を示している。
以下の実施形態では、可変容量タービンを備えるターボチャージャの例を示す。
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態におけるターボチャージャ100の全体構成図である。
ターボチャージャ100は、不図示のエンジンから導かれる排気ガス(流体)の運動エネルギー等を利用して、圧縮された空気をエンジンに過給し、エンジンの性能を向上させるものである。ターボチャージャ100は、ロータ1と、タービン部(可変容量タービン)2と、軸受け部3と、コンプレッサ部4とを有している。タービン部2、軸受け部3及びコンプレッサ部4は、前方より順次配置され一体的に設けられている。
ロータ1は、排気ガスの流動によって回転するものであって、ロータ軸11と、タービンインペラ12と、コンプレッサインペラ13とを有している。
ロータ軸11は、前後方向で延びる回転軸であって、軸受け部3に回転自在に設けられている。タービンインペラ12は、排気ガスの流動によって回転する回転翼であって、タービン部2の内部に設置され、ロータ軸11の前端部に一体的に接続されている。コンプレッサインペラ13は、回転することで流体を吸引すると共に、吸引した流体を径方向外側に送り出す回転翼であって、コンプレッサ部4の内部に設置され、ロータ軸11の後端部に一体的に接続されている。
タービン部(可変容量タービン)2は、排気ガスの運動エネルギー等をロータ1の回転運動に変化させるものであって、タービンスクロール流路21と、可変ノズル5と、タービン出口22とを有している。なお、タービン部2は、複数のボルト2aを用いて軸受け部3と一体的に接続されている。
タービンスクロール流路21は、エンジンから排出された排気ガスが不図示のガス導入口を介して導入される流路であって、タービンインペラ12を囲んで環状に形成されている。
可変ノズル5は、タービンスクロール流路21からタービンインペラ12に導入される排気ガスの流量を調整するノズルであって、タービンスクロール流路21の内側に設けられ、タービンインペラ12を囲んで環状に形成されている。可変ノズル5の後側には、後述する複数のノズルベーン53(図2参照)を同期して回動させるためのノズル駆動部5Aが設けられている。なお、可変ノズル5の詳細は後述する。
タービン出口22は、タービン部2における排気ガスの吐出口であって、不図示の排気ガス浄化装置に接続されている。なお、タービン出口22は、タービンインペラ12の設置箇所を介して可変ノズル5と連通している。
軸受け部3は、複数のベアリング31を介してロータ軸11を回転自在に軸支するものである。
コンプレッサ部4は、外部から導入された空気を圧縮するものであって、空気導入口41と、ディフューザ流路42と、コンプレッサスクロール流路43とを有している。なお、コンプレッサ部4は、複数のボルト4aを用いて軸受け部3と一体的に接続されている。
空気導入口41は、不図示のエアクリーナを介して外部から空気を導入するための導入口であって、コンプレッサ部4の後側に向かって開口している。
ディフューザ流路42は、コンプレッサインペラ13によって送り出された空気が導入される流路であって、コンプレッサインペラ13を囲んで環状に形成されている。また、ディフューザ流路42は、コンプレッサインペラ13の設置箇所を介して空気導入口41と連通している。
コンプレッサスクロール流路43は、ディフューザ流路42と連通し、コンプレッサインペラ13を囲んで環状に形成されている。コンプレッサスクロール流路43には、不図示の空気吐出口が接続され、該空気吐出口は、エンジンの吸気口に接続されている。
次に、可変ノズル5の構成を、図2から図4を参照して詳述する。
図2は、図1のA−A線視断面図である。
図3は、図2のB矢視図である。
図4は、図2における1つのノズルベーン53を拡大した拡大図である。
図2及び図3に示すように、可変ノズル5は、シュラウドリング51(円板部材)と、ハブリング52(円板部材)と、複数のノズルベーン53(翼部)とを有している。
シュラウドリング51及びハブリング52は、円環状に形成された円板部材であって、互いに前後方向で対向して設置されている。シュラウドリング51は前方側に設けられ、ハブリング52は後方側に設けられている。ハブリング52は、ノズル駆動部5Aを介してタービン部2及び軸受け部3に支持されている。
ノズルベーン53は、その回動により可変ノズル5の開度を変化させ、可変ノズル5内を流動する排気ガスの流量を調整する複数の翼部である。また、複数のノズルベーン53は、可変ノズル5の周方向で等間隔に並んで設けられている。
図3に示すように、ノズルベーン53は、シュラウドリング51とハブリング52との間に設けられる翼本体53aと、翼本体53aの前後方向での両端側から相反する方向に突出する第1軸部53b及び第2軸部53cとを有している。
翼本体53aは、シュラウドリング51とハブリング52との間において前後方向で延びる軸周りに回動自在に設けられている部材である。翼本体53aは、シュラウドリング51及びハブリング52の互いに対向する面である対向面51a及び第2対向面52aに当接して設けられている。また、翼本体53aは、前後方向すなわちシュラウドリング51とハブリング52とが互いに対向する方向に対して傾斜している。より詳細には、翼本体53aは、前方に向かうに従い、可変ノズル5の径方向外側に向かって傾斜して形成されている。そのため、翼本体53aは、前後方向に延びる直線Lと交差する箇所を備えている。
第1軸部53b及び第2軸部53cは、シュラウドリング51及びハブリング52に厚さ方向で形成された孔部に回転自在にそれぞれ嵌合している。なお、第2軸部53cは、ハブリング52を貫通してその後側まで延びており、ノズル駆動部5Aに接続されている。
シュラウドリング51とハブリング52とは、複数のピン54(連結部材)を介して一体的に接続されている。
ピン54は、シュラウドリング51とハブリング52とを互いに対向させて一体的に連結する複数の連結部材であって、翼本体53aの傾斜に沿って延在して設けられている。すなわち、ピン54は、翼本体53aとの間に一定の隙間Sを形成する形状を有している。
より詳細には、図4に示すように、ピン54はノズルベーン53の開度が最大であるとき(最大開度位置53W)の翼本体53aに沿って、矢印Wの方向で延在して設けられている。すなわち、ピン54は、ノズルベーン53の開度が最大であるときの翼本体53aとの間に一定の隙間Sを形成する形状を有している。
また、ピン54の両端部は、シュラウドリング51及びハブリング52に厚さ方向で形成された孔部にそれぞれ嵌合して一体的に接続されている。
続いて、本実施形態におけるターボチャージャ100の動作を説明する。
まず、エンジンの作動に伴い、エンジンから排出された排気ガスが不図示のガス導入口を介して、タービン部2のタービンスクロール流路21に導入される。タービンスクロール流路21に導入された排気ガスは、タービンスクロール流路21内でタービンインペラ12の中心軸周りを旋回して流動する。次に、排気ガスは、タービンスクロール流路21から可変ノズル5内に旋回しつつ導入される。
このとき、可変ノズル5は、エンジンから導かれる排気ガスの流量に応じて、その開度を変化させる。すなわち、ノズル駆動部5Aの作動により複数のノズルベーン53が同期して回動することで、可変ノズル5の開度が変化する。よって、エンジンの回転数が低くエンジンから排出される排気ガスの流量が少ない場合には、可変ノズル5の開度を小さくすることで可変ノズル5内の排気ガスの流速を向上させ、タービンインペラ12を回転させることができる。また、エンジンの回転数が高くエンジンからの排気ガスの流量が多い場合には、可変ノズル5の開度を大きくすることで、多くの排気ガスを円滑に流動させることができる。
結果として、上述のような可変ノズル5を用いることで、エンジンの低回転域から高回転域までの広い範囲に亘りエンジンの性能を向上させることができる。
また、可変ノズル5のノズルベーン53には、その回動範囲が定められている。エンジンから排出される排気ガスの流量が少ない場合には、ノズルベーン53は可変ノズル5の周方向に沿う向きに回動して可変ノズル5の開度を小さくし、エンジンから排出される排気ガスの流量が多い場合には、ノズルベーン53は可変ノズル5の径方向に沿う向きに回動して可変ノズル5の開度を大きくするため、エンジンからの排気ガスの排出量に応じてノズルベーン53の回動範囲が定められている。
ここで、ノズルベーン53の翼本体53aは、上述の通り前後方向に対して傾斜しており、ノズルベーン53の開度が最大又は最小となったときに、翼本体53aの前側縁部がピン54と干渉する虞がある。しかし、図3に示すように、本実施形態におけるピン54は翼本体53aの傾斜に沿って延在しているため、翼本体53aの前側縁部との干渉を避けることができ、ノズルベーン53に要求される回動範囲を確保することができる。
次に、排気ガスは可変ノズル5内からタービンインペラ12に旋回しつつ導入され、この排気ガスの導入により、タービンインペラ12が回転する。
排気ガスはシュラウドリング51とハブリング52との間を通り、タービンインペラ12に向かって旋回しつつ流動している。このとき、ピン54は、この排気ガスの流動方向と直交する方向で延在している。もっとも、ピン54は、ノズルベーン53における翼本体53aの傾斜に沿って延在しており、翼本体53aとピン54との間には一定の隙間Sが形成されている。よって、隙間S内での排気ガスの流動に、前後方向における分布は生じない。排気ガスの流動に前後方向における分布が生じないことにより、排気ガスがタービンインペラ12に導入されたときに、タービンインペラ12を効率よく回転させることできる。結果として、タービン部2の高いタービン効率を得ることができる。
また、ピン54は、ノズルベーン53の開度が最大であるときの翼本体53aとの間に、一定の隙間Sを形成する形状を有している。そのため、ノズルベーン53の開度が最大となり、可変ノズル5内の排気ガスの流量が最大であるときに、隙間S内での排気ガスの流動が前後方向において最も均一化した状態となる。したがって、ノズルベーン53の開度が最大であるときに、タービンインペラ12を最も効率よく回転させることができる。
タービンインペラ12を回転させた後の排気ガスは、タービン出口22から排出される。排気ガスは、タービン出口22と接続された不図示の排気ガス浄化装置によって浄化された後に、大気中に放出される。
また、タービンインペラ12は、ロータ軸11を介してコンプレッサインペラ13と一体的に接続されているため、タービンインペラ12が回転することでコンプレッサインペラ13も回転する。コンプレッサインペラ13の回転により、外部から空気導入口41を介して導入された空気がコンプレッサインペラ13に吸引され、吸引された空気はコンプレッサインペラ13の径方向外側に送り出される。
コンプレッサインペラ13によって送り出された空気はディフューザ流路42に導入される。空気はディフューザ流路42内で圧縮されて、その圧力が上昇する。次に、圧縮された空気は、ディフューザ流路42からコンプレッサスクロール流路43に導入され、不図示の空気吐出口を介してエンジンに供給される。圧縮された空気をエンジンに供給することで、エンジンの性能を向上させることができる。
以上で、ターボチャージャ100の動作が終了する。
したがって、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、前後方向に対して傾斜した翼本体53aを備えるノズルベーン53を用いた場合に、翼本体53aとピン54との間における隙間S内での排気ガスの流動に前後方向における分布が生じない。そのため、本実施形態によれば、タービンインペラ12を効率よく回転させることができ、結果としてタービン部2の高いタービン効率を得ることができるという効果がある。
〔第2実施形態〕
図5は、第2ノズルベーン55及び第2ピン56の概略図である。
この図において、図3に示す第1の実施形態における構成要素と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2ノズルベーン55(翼部)は、その回動により可変ノズル5の開度を変化させ、可変ノズル5内を流動する排気ガスの流量を調整する複数の翼部である。また、複数の第2ノズルベーン55は、可変ノズル5の周方向で等間隔に並んで設けられている。
図5に示すように、第2ノズルベーン55は、シュラウドリング51とハブリング52との間に設けられる第2翼本体55a(翼本体)と、第2翼本体55aの前後方向での両端側から相反する方向に突出する第1軸部55b及び第2軸部55cとを有している。
第2翼本体55aは、シュラウドリング51とハブリング52との間において前後方向で延びる軸周りで回動自在に設けられている部材である。また、第2翼本体55aは、前後方向すなわちシュラウドリング51とハブリング52とが互いに対向する方向での断面形状が、第2ピン56に向けて膨出した湾曲形状に形成されている。そのため、第2翼本体55aは、前後方向に延びる直線Lと交差する箇所を一部備えている。
シュラウドリング51とハブリング52とは、複数の第2ピン56(連結部材)を介して一体的に接続されている。
第2ピン56は、シュラウドリング51とハブリング52とを互いに対向させて一体的に連結する複数の連結部材であって、第2翼本体55aの形状に沿って湾曲して設けられている。すなわち、第2ピン56は、第2翼本体55aとの間に一定の第2隙間S2を形成する形状を有している。
より詳細には、第2ピン56は、第1の実施形態におけるピン54と同様に、第2ノズルベーン55の開度が最大であるときの第2翼本体55aの形状に沿って湾曲して設けられている。すなわち、第2ピン56は、第2ノズルベーン55の開度が最大であるときの第2翼本体55aとの間に、一定の第2隙間S2を形成する形状を有している。
続いて、本実施形態におけるターボチャージャ100の動作を説明する。
なお、本実施形態における第2ノズルベーン55及び第2ピン56以外の構成は、第1の実施形態における構成と同様であるため、以下、第2ノズルベーン55及び第2ピン56と関係する箇所のみを説明する。
第2ノズルベーン55には、その回動範囲が定められている。ここで、第2翼本体55aの前後方向での断面形状が、第2ピン56に向けて膨出した湾曲形状に形成されているため、第2ノズルベーン55の開度が最大又は最小となったときに、第2翼本体55aの第2ピン56に向けて膨出した部分が第2ピン56と干渉する虞がある。しかし、図5に示すように、本実施形態における第2ピン56は第2翼本体55aの形状に沿って湾曲しているため、第2翼本体55aの第2ピン56に向けて膨出した部分との干渉を避けることができ、第2ノズルベーン55に要求される回動範囲を確保することができる。
次に、可変ノズル5内からタービンインペラ12に導入される排気ガスの流動について説明する。
排気ガスはシュラウドリング51とハブリング52との間を通り、タービンインペラ12に向かって旋回しつつ流動している。このとき、第2ピン56は、この排気ガスの流動方向と直交する方向で延在している。もっとも、第2ピン56は、第2ノズルベーン55における第2翼本体55aの形状に沿って湾曲しており、第2翼本体55aと第2ピン56との間には一定の第2隙間S2が形成されている。よって、第2隙間S2内での排気ガスの流動に、前後方向における分布が生じない。排気ガスの流動に前後方向における分布が生じないことにより、排気ガスがタービンインペラ12に導入されたときに、タービンインペラ12を効率よく回転させることできる。結果として、タービン部2の高いタービン効率を得ることができる。
また、第2ピン56は、第2ノズルベーン55の開度が最大であるときの第2翼本体55aとの間に、一定の第2隙間S2を形成する形状を有している。そのため、第2ノズルベーン55の開度が最大となり、可変ノズル5内の排気ガスの流量が最大であるときに、第2隙間S2内での排気ガスの流動が前後方向において最も均一化した状態となる。したがって、第2ノズルベーン55の開度が最大であるときに、タービンインペラ12を最も効率よく回転させることができる。
したがって、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、上述した第2翼本体55aを備える第2ノズルベーン55を用いた場合に、第2翼本体55aと第2ピン56との間における第2隙間S2内での排気ガスの流動に前後方向における分布が生じない。そのため、本実施形態によれば、タービンインペラ12を効率よく回転させることができ、結果としてタービン部2の高いタービン効率を得ることができるという効果がある。
〔第3実施形態〕
図6は、第3ノズルベーン57及び第3ピン58の概略図である。
この図において、図3に示す第1の実施形態における構成要素と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第3ノズルベーン57(翼部)は、その回動により可変ノズル5の開度を変化させ、可変ノズル5内を流動する排気ガスの流量を調整する複数の翼部である。また、複数の第3ノズルベーン57は、可変ノズル5の周方向で等間隔に並んで設けられている。
図6に示すように、第3ノズルベーン57は、シュラウドリング51とハブリング52との間に設けられる第3翼本体57a(翼本体)と、第3翼本体57aの前後方向での両端側から相反する方向に突出する第1軸部57b及び第2軸部57cとを有している。
第3翼本体57aは、シュラウドリング51とハブリング52との間において前後方向で延びる軸周りで回動自在に設けられている部材である。また、第3翼本体57a前後方向すなわちシュラウドリング51とハブリング52とが互いに対向する方向での断面形状が、第3ピン58に対して窪んだ湾曲形状に形成されている。そのため、第3翼本体57aは、前後方向に延びる直線Lと交差する箇所を一部備えている。
シュラウドリング51とハブリング52とは、複数の第3ピン58(連結部材)を介して一体的に接続されている。
第3ピン58は、シュラウドリング51とハブリング52とを互いに対向させて一体的に連結する複数の連結部材であって、第3翼本体57aの形状に沿って湾曲して設けられている。すなわち、第3ピン58は、第3翼本体57aとの間に一定の第3隙間S3を形成する形状を有している。
より詳細には、第3ピン58は、第1の実施形態におけるピン54と同様に、第3ノズルベーン57の開度が最大であるときの第3翼本体57aの形状に沿って湾曲して設けられている。すなわち、第3ピン58は、第3ノズルベーン57の開度が最大であるときの第3翼本体57aとの間に、一定の第3隙間S3を形成する形状を有している。
続いて、本実施形態におけるターボチャージャ100の動作を説明する。
なお、本実施形態における第3ノズルベーン57及び第3ピン58以外の構成は、第1の実施形態における構成と同様であるため、以下、第3ノズルベーン57及び第3ピン58と関係する箇所のみを説明する。
第3ノズルベーン57には、その回動範囲が定められている。ここで、第3翼本体57aの前後方向での断面形状が、第3ピン58に対して窪んだ湾曲形状に形成されているため、第3ノズルベーン57の開度が最大又は最小となったときに、第3翼本体57aの前後方向での両縁部が第3ピン58と干渉する虞がある。しかし、図6に示すように、本実施形態における第3ピン58は第3翼本体57aの形状に沿って湾曲しているため、第3翼本体57aの前後方向での両縁部との干渉を避けることができ、第3ノズルベーン57に要求される回動範囲を確保することができる。
次に、可変ノズル5内からタービンインペラ12に導入される排気ガスの流動について説明する。
排気ガスはシュラウドリング51とハブリング52との間を通り、タービンインペラ12に向かって旋回しつつ流動している。このとき、第3ピン58は、この排気ガスの流動方向と直交する方向で延在している。もっとも、第3ピン58は、第3ノズルベーン57における第3翼本体57aの形状に沿って湾曲しており、第3翼本体57aと第3ピン58との間には一定の第3隙間S3が形成されている。よって、第3隙間S3内での排気ガスの流動に、前後方向における分布が生じない。排気ガスの流動に前後方向における分布が生じないことにより、排気ガスがタービンインペラ12に導入されたときに、タービンインペラ12を効率よく回転させることできる。結果として、タービン部2の高いタービン効率を得ることができる。
また、第3ピン58は、第3ノズルベーン57の開度が最大であるときの第3翼本体57aとの間に、一定の第3隙間S3を形成する形状を有している。そのため、第3ノズルベーン57の開度が最大となり、可変ノズル5内の排気ガスの流量が最大であるときに、第3隙間S3内での排気ガスの流動が前後方向において最も均一化した状態となる。したがって、第3ノズルベーン57の開度が最大であるときに、タービンインペラ12を最も効率よく回転させることができる。
したがって、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、上述した第3翼本体57aを備える第3ノズルベーン57を用いた場合に、第3翼本体57aと第3ピン58との間における第3隙間S3内での排気ガスの流動に前後方向における分布が生じない。そのため、本実施形態によれば、タービンインペラ12を効率よく回転させることができ、結果としてタービン部2の高いタービン効率を得ることができるという効果がある。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、可変容量タービンはタービン部2としてターボチャージャ100に設けられているが、これに限定されるものではなく、例えば流動している流体の運動エネルギー等をロータ1の回転運動に変換し、その回転運動によって発電を行う発電機等に用いてもよい。
また、上記実施形態では、タービン部2に導入される流体として不図示のエンジンから排出される排気ガスを用いているが、これに限定されるものではなく、他の気体や液体を用いてもよい。同様に、コンプレッサ部4が圧縮する流体として空気を用いているが、他の気体を用いてもよい。例えば、冷蔵・冷凍装置等に用いられる冷媒ガスを圧縮する構成としてもよい。
また、第1の実施形態におけるピン54を、図7に示す姿勢で設置してもよい。
図7は、ピン54の第1の変形例を示す概略図である。
ピン54は、ノズルベーン53の開度が最小であるとき(最小開度位置53N)の翼本体53aに沿って矢印Nの方向で延在している。すなわち、ピン54は、ノズルベーン53の開度が最小であるときの翼本体53aとの間に一定の隙間を形成する形状を有している。
そのため、ノズルベーン53の開度が最小となり、可変ノズル5内の排気ガスの流量が最小であるときに、上記隙間内での排気ガスの流動が前後方向において最も均一化した状態となる。したがって、ノズルベーン53の開度が最小であり、排気ガスの流動に関するエネルギーが最も少ないときに、タービンインペラ12を最も効率よく回転させることができる。
なお、この変形例を、第2の実施形態における第2ピン56又は第3の実施形態における第3ピン58に適用してもよい。
また、第1の実施形態におけるピン54を、図8に示す姿勢で設置してもよい。
図8は、ピン54の第2の変形例を示す概略図である。
ピン54は、ノズルベーン53の開度が中間の開度であるとき(中間開度位置53M)の翼本体53aに沿って矢印Mの方向で延在している。すなわち、ピン54は、ノズルベーン53の開度が中間の開度であるときの翼本体53aとの間に一定の隙間を形成する形状を有している。
そのため、ノズルベーン53の開度が中間の開度となり、可変ノズル5内の排気ガスの流量が中間の流量であるときに、上記隙間内での排気ガスの流動が前後方向において最も均一化した状態となる。したがって、ノズルベーン53の開度が中間の開度であるときに、タービンインペラ12を最も効率よく回転させることができる。また、この変形例では、ノズルベーン53の開度が最大又は最小のいずれの場合であっても、上記隙間内での排気ガスの流動における分布が低く抑えられる。
なお、この変形例を、第2の実施形態における第2ピン56又は第3の実施形態における第3ピン58に適用してもよい。
2…タービン部(可変容量タービン)、5…可変ノズル、51…シュラウドリング(円板部材)、52…ハブリング(円板部材)、53…ノズルベーン(翼部)、53a…翼本体、54…ピン(連結部材)、55…第2ノズルベーン(翼部)、55a…第2翼本体(翼本体)、56…第2ピン(連結部材)、57…第3ノズルベーン(翼部)、57a…第3翼本体(翼本体)、58…第3ピン(連結部材)、S…隙間、S2…第2隙間、S3…第3隙間

Claims (6)

  1. 流体の流量を調整する可変ノズルを備える可変容量タービンであって、
    前記可変ノズルは、円環状に形成された一対の円板部材と、
    前記一対の円板部材を互いに対向させて連結する複数の連結部材と、
    前記一対の円板部材の間に設けられる翼本体を備えた複数の翼部と、を有し、
    前記翼本体は、前記一対の円板部材の対向方向に延びる軸周りに回動自在に設けられるとともに、前記対向方向に延びる直線と交差する箇所を少なくとも備え、
    前記連結部材は、前記翼本体との間に一定の隙間を形成する形状を有していることを特徴とする可変容量タービン。
  2. 請求項1に記載の可変容量タービンにおいて、
    前記翼本体は、前記対向方向に対して傾斜しており、
    前記連結部材は、前記翼本体の傾斜に沿って延在していることを特徴とする可変容量タービン。
  3. 請求項1に記載の可変容量タービンにおいて、
    前記翼本体の前記対向方向での断面形状は、湾曲した形状に形成され、
    前記連結部材は、前記翼本体の形状に沿って湾曲していることを特徴とする可変容量タービン。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の可変容量タービンにおいて、
    前記連結部材は、前記翼部の開度が最大であるときに、前記連結部材の中心を通る前記翼本体の法線方向において、前記翼本体との間に一定の隙間を形成する形状を有していることを特徴とする可変容量タービン。
  5. 請求項1から3のいずれか一項に記載の可変容量タービンにおいて、
    前記連結部材は、前記翼部の開度が最小であるときに、前記連結部材の中心を通る前記翼本体の法線方向において、前記翼本体との間に一定の隙間を形成する形状を有していることを特徴とする可変容量タービン。
  6. 請求項1から3のいずれか一項に記載の可変容量タービンにおいて、
    前記連結部材は、前記翼部の開度が中間の開度であるときに、前記連結部材の中心を通る前記翼本体の法線方向において、前記翼本体との間に一定の隙間を形成する形状を有していることを特徴とする可変容量タービン。
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