JP2012001577A - 樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温から高温にわたり優れた防錆性を有する樹脂組成物の提供。
【解決手段】樹脂組成物は、合成樹脂(A)、及び防錆剤(B)、膨張剤(C)、炭化剤(D)、難燃剤(E)を必須成分として含むものであり、鉄骨鋼材等の金属部材に塗付し、被膜を形成するものである。上記合成樹脂として、
アルキル基の炭素数が4以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び芳香族モノマーを含むモノマー群の重合体であり、重合平均分子量が50,000以上である合成樹脂を含むことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な樹脂組成物に関する。

従来、建築物、土木建築物の柱や梁等の構造体として、鉄骨鋼材等の金属部材が多く使用されている。このような金属部材は、通常の環境下において錆が発生し、美観性を損なうだけでなく、金属部材の強度低下の原因となるおそれがある。
これに対し、防錆処理を行うことが一般的である。例えば、特許文献1には、防錆添加剤及びアクリル系樹脂エマルションを含む下塗り用防錆剤を塗布し、さらに防錆添加剤及びアルキド樹脂溶液を含む上塗り用防錆剤を塗布して鉄骨鋼材表面に防錆被膜を形成する錆防止方法が記載されている。
特開2006−281186号公報
しかし、特許文献1のような防錆被膜が形成された金属部材では、火災時等の高温に晒された場合、被膜が崩壊してしまうおそれがある。その結果、金属部材が酸化し、錆を生じたり、劣化するなど、金属部材の機械的強度が低下するという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みなされたものであり、金属部材において低温から高温にわたり優れた防錆性を有する樹脂組成物を得ることを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行なった結果、合成樹脂及び防錆剤、膨張剤、炭化剤、難燃剤を含む樹脂組成物に想到し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の樹脂組成物は、下記の特徴を有するものである。
1.結合材として合成樹脂を含む樹脂組成物であって、上記合成樹脂に加え、防錆剤、膨張剤、炭化剤、難燃剤を含むことを特徴とする樹脂組成物
2.上記合成樹脂として、アルキル基の炭素数が4以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び芳香族モノマーを含むモノマー群の重合体であり、重合平均分子量が50,000以上である合成樹脂を含むことを特徴とする1.に記載の樹脂組成物
本発明の樹脂組成物は、低温から高温にわたる優れた防錆性を有するものであり、建築物等における金属部材の保護材料として、適用することができるものである。
本発明の樹脂組成物は、合成樹脂(A)、及び防錆剤(B)、膨張剤(C)、炭化剤(D)、難燃剤(E)等の添加剤成分(以下「添加剤成分」ともいう)を含むものであり、鉄骨鋼材等の金属部材に塗付し、被膜を形成するものである。本発明の樹脂組成物により被膜が形成された金属部材では、防錆剤等の作用により常温下での防錆効果を発揮することができる。また、火災時(加熱時)等の高温に晒された場合、添加剤成分等の作用により多孔質炭化層を形成し被膜の崩壊を抑制し、金属部材の酸化を防止することができ、その結果、高温下での防錆効果も発揮することができる。
・合成樹脂(A)
本発明では、結合材として合成樹脂(A)を含む。
合成樹脂(A)(以下、「(A)成分」ともいう)としては、公知の合成樹脂を使用することができる。例えば、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、プロピレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、イソブチレンゴム等の有機質結合材が挙げられる。これらは1種又は2種以上で使用することができる。
本発明では特に、アルキル基の炭素数が4以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び芳香族モノマーを含むモノマー群の重合体であり、重量平均分子量が50,000以上である合成樹脂(A1)(以下「(A1)成分」という)を用いることが好ましい。本発明では、このような(A1)成分を用いることにより、高温での防錆効果に優れ、長期にわたり安定した防錆効果を発揮する被膜を形成する樹脂組成物を得ることが可能となる。その作用機構は明確ではないが、概ね以下の点が寄与しているものと推定される。
・上記特定組成及び特定重量平均分子量の合成樹脂を用いることにより、後述の添加剤成分の分散性が高まるとともに、樹脂によって添加剤成分が覆われる。添加剤成分には適度な疎水性が付与され、外部からの水等に対する抵抗性が高まる。これら相乗作用によって、長期にわたり安定した防錆効果を発揮し耐久性が向上する。
・合成樹脂が特定の重量平均分子量を有し、さらに芳香族モノマーによる共役不飽和環構造が有効に作用することで、加熱時に膨張性、緻密性に優れた多孔質炭化層が形成され、高温での防錆効果が向上する。
(A1)成分は、アルキル基の炭素数が4以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び芳香族モノマーを含むモノマー群を重合することにより得られる。重合方法としては、公知の方法を採用することができる。
アルキル基の炭素数が4以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。この中でも特に、アルキル基の炭素数4〜8のものが好適である。なお、本発明では、アクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエステルを合わせて、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと表記する。
芳香族モノマーとしては、例えば、スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
モノマー群における上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと芳香族モノマーの重量比率は、好ましくは80:20〜20:80、より好ましくは70:30〜30:70である。両者の比率がこのような範囲内であれば、本発明の効果発現の点で好適である。
(A1)成分におけるモノマー群には、上記以外のモノマー成分を混合することもできる。(A1)成分としては特に、上記モノマーに加え、カルボキシル基含有モノマーを含むモノマー群の重合体が好適である。この場合、(A1)成分の酸価は、好ましくは0.5〜15mgKOH/g、より好ましくは1〜10mgKOH/gである。本発明では、このような(A1)成分を用いることにより、高温での防錆効果を保持しつつ、長期にわたり安定した防錆効果を発揮することができる。この効果には、添加剤成分の分散性向上作用が寄与しているものと推定され、添加剤成分として難燃剤(E)が比較的高比率で含まれる場合であっても、十分な耐久性を確保することができる。
カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはそのモノアルキルエステル、イタコン酸またはそのモノアルキルエステル、フマル酸またはそのモノアルキルエステル等が挙げられる。このうち、特にアクリル酸、メタクリル酸から選ばれる1種以上が好適である。
なお、合成樹脂の酸価は、固形分1gに含まれる酸基と等モルの水酸化カリウムのmg数によって表される値である。
(A1)成分の重量平均分子量は、通常50,000以上であり、好ましくは50,000〜200,000、より好ましくは60,000〜100,000である。(A)成分の重量平均分子量がこのような範囲内であることにより、高温下での防錆効果、及び長期にわたる安定した防錆効果の両面において好適な効果を得ることができる。重量平均分子量が小さすぎる場合は、安定した防錆効果が得られにくい。一方、重量平均分子量が大きすぎる場合は、高温での防錆効果が不十分となりやすく、耐久性に劣る場合がある。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定し、ポリスチレン換算で算出した値である。
本発明の樹脂組成物において、合成樹脂(A)として上記(A1)成分を含む場合、必要に応じ(A1)成分以外の合成樹脂を併用することも可能である。
本発明の樹脂組成物は、上記(A)成分に加え、以下の防錆剤(B)(以下、「(B)成分」ともいう)、膨張剤(C)、(以下、「(C)成分」ともいう)、炭化剤(D)(以下、「(D)成分」ともいう)、難燃剤(E)(以下、「(E)成分」ともいう)を必須とする添加剤成分を含む。
・防錆剤(B)
(B)成分としては、特に限定されず、公知の防錆剤を使用することができ、金属部材の種類、及び上記(A)成分との相溶性等に応じて、水溶性防錆剤、気化性防錆剤、気化性水溶性防錆剤、油溶性防錆剤、及び防錆顔料等の各種の防錆剤から選択して使用すればよい。例えば、
水溶性防錆剤としては、例えば、カプロン酸、カプリル酸、ラウリル酸、ミリスチン酸等の脂肪族カルボン酸;スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;ニトロ安息香酸、ジニトロ安息香酸、アミノ安息香酸、ケイ皮酸、ニトロケイ皮酸、トルイル酸、クミン酸、ブチル安息香酸等の芳香族カルボン酸;フタル酸、ニトロフタル酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
気化性防錆剤としては、例えば、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト等の各種有機アミンの亜硝酸塩類;シクロヘキシルアンモニウムカプリレート、シクロヘキシルアンモニウムカーボネート等の各種有機アミンのカルボン酸塩または炭酸塩、ブチルモノエタノールアミン等のヒドロキシアミン類;ニトロフェノール等のニトロ化合物、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
水溶性気化性防錆剤としては、例えば、エチレンジアミン、モルホリン、シクロヘキシルアミン等の各種アミン、シクロヘキシルアンモニウムカーボネート、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、モノエタノールアミンベンゾエート、亜硝酸ソーダ等が挙げられる。
油溶性防錆剤としては、例えば、酸化パラフィン、酸化ペトロラタム、アルケニルコハク酸などのカルボン酸類;アビエチン酸カルシウム、ナフテン酸亜鉛などのカルボン酸塩類;石油スルホネート塩、ジノニルナフタレンスルホン酸塩、重質アルキルベンゼンスルホン酸塩などのスルホン酸塩類;酸化パラフィンメチルエステル、オレイン酸ソルビタンエステルなどのエルテル類;オレイルリン酸エステル、ジアルキルジチオリン酸亜鉛などのリン酸塩類が挙げられる。
防錆顔料としては、例えば、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウムなどのリン酸系防錆顔料、亜リン酸亜鉛、亜リン酸鉄、亜リン酸アルミニウムなどの亜リン酸系防錆顔料、モリブデン酸カルシウム、モリンブデン酸アルミニウム、モリブデン酸バリウムなどのモリブデン酸系防錆顔料、酸化バナジウムなどのバナジウム系防錆顔料、ストロンチウムクロメート、ジンクロメート、カルシウムクロメート、カリウムクロメート、バリウムクロメートなどのクロメート系防錆顔料、等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
(B)成分の混合比率は、合成樹脂(A)100重量部に対し、好ましくは5〜300重量部、より好ましくは10〜200重量部である。このような範囲内であることにより、安定した防錆効果を発揮することができる。
・膨張剤(C)
(C)成分は、一般に、火災時に不燃性ガスを発生させて、炭化していく(A)成分及び後述の(D)成分を膨張させ、気孔を有する多孔質層を形成させる役割を果たす。(C)成分としては、メラミン及びその誘導体、ジシアンジアミド及びその誘導体、アゾビステトラゾール及びその誘導体、アゾジカーボンアミド、尿素、チオ尿素等が挙げられる。(C)成分の混合比率は、合成樹脂(A)100重量部に対し、好ましくは5〜500重量部、より好ましくは10〜400重量部、さらに好ましくは20〜250重量部である。
・炭化剤(D)
(D)成分は、一般に、火災による(A)成分の炭化とともにそれ自体も脱水炭化していくことにより、断熱性により優れた厚みのある多孔質層を形成する作用を有する。(D)成分としては、このような作用を有する限り特に制限されず、例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ネオペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、イノシトール、マンニトール、グルコースフルクトース、デンプン、セルロース等が挙げられる。(D)成分の混合比率は、合成樹脂(A)100重量部に対し、好ましくは5〜500重量部、より好ましくは10〜400重量部、さらに好ましくは20〜250重量部である。
・難燃剤(E)
(E)成分は、一般に、温度上昇時において脱水冷却効果、不燃性ガス発生効果、炭化促進効果等の少なくとも1つの効果を発揮するものであり、多孔質炭化層の形成、耐熱保護性を発揮する。(E)成分としては、例えば、トリクレジルホスフェート、ジフェニルクレジルフォスフェート、ジフェニルオクチルフォスフェート、トリ(β−クロロエチル)フォスフェート、トリブチルフォスフェート、トリ(ジクロロプロピル)フォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリ(ジブロモプロピル)フォスフェート、クロロフォスフォネート、ブロモフォスフォネート、ジエチル−N, N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルフォスフェート、ジ(ポリオキシエチレン)ヒドロキシメチルフォスフォネート、三塩化リン、五塩化リン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム等のリン化合物;塩素化ポリフェニル、塩素化ポリエチレン、塩化ジフェニル、塩化トリフェニル、五塩化脂肪酸エステル、パークロロペンタシクロデカン、塩素化ナフタレン、テトラクロル無水フタル酸等の塩素化合物;三酸化アンチモン、五塩化アンチモン等のアンチモン化合物等が挙げられる。このうち、本発明では特にポリリン酸アンモニウムが好ましい。これらリン化合物としては、未被覆品を使用することができるが、被覆処理品等を用いることもできる。
(E)成分は、合成樹脂(A)100重量部に対し、好ましくは30〜1000重量部、より好ましくは50〜800重量部、最も好ましくは80〜500重量部含まれる。
また、本発明では、充填材(F)(以下、「(F)成分」ともいう)を含むこともできる。例えば、タルク等の珪酸塩;炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩;酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物;粘土、クレー、シラス、マイカ、シリカ等の天然鉱物類等が挙げられる。この中でも特に、二酸化チタン等の金属酸化物が好適である。(F)成分の混合比率は、合成樹脂(A)100重量部に対し、好ましくは5〜600重量部、より好ましくは10〜400重量部である。
添加剤成分としては、上記以外にも、必要に応じ公知の添加剤等を配合することもできる。このような添加剤としては、例えば増粘剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、滑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、架橋剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、繊維、触媒等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、以上のような成分を常法により均一に混合することで製造することができる。混合時には、必要に応じ溶剤を混合したり、加熱したりすることも可能である。ビーズ状、ペレット状等の合成樹脂を使用する場合は、この樹脂の軟化温度まで加熱装置によって加熱し、ニーダー等によって混練しながら、各成分を混合すればよい。
本発明の樹脂組成物は、建築物等の金属部材を被覆する材料として使用することができる。このような金属部材が用いられる部位としては、例えば、壁、柱、床、梁、屋根、階段等が挙げられる。
このような金属部材を被覆する方法としては、例えば、本発明組成物を金属部材に対し塗装する方法、あるいは、本発明組成物を予めシート状に成形しておき、接着剤、釘、鋲等を使用して金属部材に貼着する方法等を採用することができる。
金属部材を被覆する際の厚みは、適用部位用等に応じて適宜設定すれば良いが、好ましくは0.1〜10mm、より好ましくは0.2〜6mm程度である。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
原料としては以下のものを使用した。
・合成樹脂1:アクリルスチレン樹脂
(Ac:St=17:83、重量平均分子量68000、酸価3mgKOH/g)
・合成樹脂2:アクリルスチレン樹脂
(Ac:St=33:67、重量平均分子量76000、酸価3mgKOH/g)
・合成樹脂3:アクリルスチレン樹脂
(Ac:St=44:56、重量平均分子量74000、酸価3mgKOH/g)
・合成樹脂4:アクリルスチレン樹脂
(Ac:St=60:40、重量平均分子量79000、酸価3mgKOH/g)
・合成樹脂5:アクリルスチレン樹脂
(Ac:St=82:18、重量平均分子量66000、酸価3mgKOH/g)
・合成樹脂6:アクリルスチレン樹脂
(Ac:St=44:56、重量平均分子量95000、酸価3mgKOH/g)
・合成樹脂7:アクリルスチレン樹脂
(Ac:St=44:56、重量平均分子量72000、酸価7mgKOH/g)
・合成樹脂8:アクリルスチレン樹脂
(Ac:St=44:56、重量平均分子量71000、酸価1mgKOH/g)
・合成樹脂9:アクリルスチレン樹脂
(Ac:St=44:56、重量平均分子量69000、酸価20mgKOH/g)
・合成樹脂10:アクリルスチレン樹脂
(Ac:St=44:56、重量平均分子量70000、酸価0mgKOH/g)
・合成樹脂11:アクリルスチレン樹脂
(Ac:St=44:56、重量平均分子量28000、酸価3mgKOH/g)
・合成樹脂12:アクリル樹脂
(Ac:St=100:0、重量平均分子量67000、酸価3mgKOH/g)
・防錆剤:リン酸亜鉛
・膨張剤:メラミン
・炭化剤:ジペンタエリスリトール
・難燃剤:ポリリン酸アンモニウム
・充填材:酸化チタン
なお、合成樹脂1〜12におけるAcは(メタ)アクリル酸アルキルエステル、Stはスチレンを示す。合成樹脂1〜11では、Acとしてイソブチルメタクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレートを含む。合成樹脂12では、Acとしてメチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレートを含む。合成樹脂10以外の各合成樹脂には、メタクリル酸が共重合されている。
(樹脂組成物1)
合成樹脂1を100重量部、防錆剤50重量部、膨張剤70部、炭化剤40重量部、難燃剤300重量部、充填材90重量部を混合し、キシレンを加えて各成分が均一になるように十分攪拌し、樹脂組成物1を得た。
(樹脂組成物2〜12)
合成樹脂1に代えて、合成樹脂2〜12を使用した以外は、樹脂組成物1と同様にして樹脂組成物2〜12を得た。
(樹脂組成物13)
合成樹脂1を100重量部、膨張剤70重量部、炭化剤40重量部、難燃剤300重量部、充填材90重量部を混合し、キシレンを加えて各成分が均一になるように十分攪拌し、樹脂組成物13を得た。
(樹脂組成物14)
合成樹脂1を100重量部、防錆剤50重量部、充填材200重量部を混合し、キシレンを加えて各成分が均一になるように十分攪拌し、樹脂組成物14を得た。
(試験例1)
得られた樹脂組成物1を熱間圧延鋼板(300×300×9mm)に刷毛を用いて、乾燥膜厚が約1mmとなるように塗装を行い、温度20℃・相対湿度65%下で1週間乾燥させたものを試験体1とした。試験体1について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
・評価1(防錆性試験1)

試験体に対し、JIS K 5400:1990 9.1に記載の方法で、120時間、耐塩水噴霧試験を行った。評価は、以下に示す通りである。
◎:塗膜の膨れ・はがれが見当たらず、錆の発生も見当たらなかった。
○:錆の発生がほとんど見当たらなかった。
△:錆の発生が一部見られた。
×:塗膜の膨れ・はがれが見られ、錆の発生が見られた。
・評価2(防錆性試験2)
試験体1の樹脂組成物被膜面側に600℃のヒーターを設置し、15分間加熱した後、被膜を除去し熱間圧延鋼板の状態を観察した。
◎:錆の発生がほとんど見当たらなかった。
○:錆の発生が一部見られた。
×:錆の発生がみられた。
(試験例2〜14)
樹脂組成物2〜14について、試験例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2012001577
樹脂組成物1〜12では、比較的良好な防錆効果が得られた。一方、樹脂組成物13では常温下での防錆効果が不十分であり、14では高温下での防錆効果が不十分であった。
次いで、樹脂組成物1〜12について以下の評価を実施した。結果を表2に示す。
・評価3(加熱試験)
試験体1の樹脂組成物被膜面側に600℃のヒーターを設置し、15分間加熱した後の被膜の状態(膨張性、緻密性)を観察した。評価は、以下に示す通りである。
(膨張性)
A:加熱後の厚みが20倍以上
B:加熱後の厚みが10〜20倍未満
C:加熱後の厚みが10倍未満
(緻密性)
A:多孔質炭化層の内部が緻密
B:多孔質炭化層の内部一部に空洞が認められた
C:多孔質炭化層の内部に空洞が多数認められた
・評価4(耐久性試験)
樹脂組成物1〜12をアルミ板に刷毛を用いて、乾燥膜厚が1mmとなるように塗装を行い、温度20℃・相対湿度65%下で1週間乾燥させたものを試験体とした。得られた試験体を水に浸漬し(23℃、24時間)、浸漬後の異常(膨れ、剥れ、凹み、溶出等)の有無を観察した。評価は、以下に示す通りである。
A:異常が認められなかった
B:一部に異常が認められた
C:明らかに異常が認められた
Figure 2012001577

Claims (2)

  1. 結合材として合成樹脂を含む樹脂組成物であって、
    上記合成樹脂に加え、
    防錆剤、膨張剤、炭化剤、難燃剤を含むことを特徴とする樹脂組成物
  2. 上記合成樹脂として、
    アルキル基の炭素数が4以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び芳香族モノマーを含むモノマー群の重合体であり、重合平均分子量が50,000以上である合成樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物
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