JP2012001199A - 電動パワーステアリング装置の組み立て方法 - Google Patents

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康之 吉井
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Abstract

【課題】組み立てを容易にでき、且つ、異物の発生を抑制することのできる電動パワーステアリング装置の組み立て方法を提供する。
【解決手段】電動パワーステアリング装置1は、電動モータ18と、軸ユニット45と、軸ユニット45を回転可能に支持する第1ハウジング23と、軸ユニット45の周囲に配置されたECU12と、ECU12および電動モータ18を収容する筒状の第2ハウジング24とを含む。電動パワーステアリング装置1の組み立ての際、第1ハウジング23に軸ユニット45が組み付けられる。次いで、ECU12およびステータ62を収容した第2ハウジング24が第1ハウジング23に組み付けられる。次いで、第2ハウジング24の開口を通してロータ61を軸ユニット45のモータ軸47に組み付ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置の組み立て方法に関する。
例えば、特許文献1の電動パワーステアリング装置は、ハウジングに軸受を介して支持された回転軸を含んでいる。回転軸の先端には、ウォームギヤが設けられている。回転軸の基端には、モータ部のロータが固定されている。ロータは、ステータに取り囲まれている。ステータは、ステータケースに固定されている。ステータケースは、ハウジングに固定されている。
特開2003−113909号公報
特許文献1では、電動パワーステアリング装置の組み立て方法が開示されている。具体的には、ハウジングに軸受を介して回転軸を取り付けた後、回転軸の基端にロータを固定する。その後、ロータの外周にステータを配置する。
しかしながら、上記の構成では、ステータをロータの外周に配置する際、ステータがロータのマグネットに磁力によって吸い寄せられ、ステータがロータに吸着するおそれがある。ステータがロータに吸着されると、ステータをロータから引き離すのが困難である。また、ステータがロータに擦れてしまう。このため、ロータに取り付けられたマグネットが破損し、マグネットの破片がステータとロータとの隙間に挟まり、モータがロックしてしまうおそれがある。
ところで、電動パワーステアリング装置において、電動モータとウォームギヤとの間の空間に電動モータの制御装置を配置する構成が考えられる。このような構成であれば、制御装置の配置スペースが少なくて済み、電動パワーステアリング装置の小型化という優れた効果を実現できる。
このように、電動モータのすぐ隣に、精密装置である制御装置が配置される電動パワーステアリング装置においては、ロータマグネットの破損等による異物の発生は特に好ましくない。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、組み立てを容易にでき、且つ、異物の発生を抑制することのできる電動パワーステアリング装置の組み立て方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ステータ(62)、およびこのステータに取り囲まれたロータ(61)を含む電動モータ(18)と、前記ロータが連結されたモータ軸(47)、連結軸(46)、およびこの連結軸を介して前記モータ軸と同軸に連結された歯車軸(20)を一体的に有する軸ユニット(45)と、前記歯車軸を収容し且つ回転可能に支持する第1ハウジング(23)と、前記連結軸の周囲に配置され前記電動モータを制御する制御装置(12)と、前記第1ハウジングに固定される一端(24a)を有し前記制御装置および前記電動モータを収容する筒状の第2ハウジング(24)と、前記第2ハウジングの他端(24b)に形成された開口(43)を塞ぐ蓋(40)と、を備える電動パワーステアリング装置(1)の組み立て方法において、前記第1ハウジングに前記軸ユニットを回転可能に組み付ける工程と、前記制御装置および前記電動モータの前記ステータを収容した前記第2ハウジングを前記第1ハウジングに組み付ける工程と、前記第2ハウジングの前記他端の前記開口を通して前記ロータを前記モータ軸に組み付ける工程と、前記第2ハウジングの前記他端を前記蓋で塞ぐ工程と、を含むことを特徴とする(請求項1)。
本発明によれば、第2ハウジングにステータが組み付けられた後で、ロータをモータ軸に挿入して組み付けることができる。ロータをモータ軸に挿入する際、モータ軸がロータの挿入を案内するガイド部材として機能する。これにより、ロータをモータ軸に組み付ける際に、ロータがステータに吸着されることを防止できる。このように、ロータとステータとが互いに吸着して接触することが抑制されている。したがって、ロータとステータとの接触によりロータの一部等が欠けて異物が発生することを抑制できる。本発明においては、電動モータのすぐ隣に精密機器である制御装置を配置するようになっているので、電動モータでの異物の発生は好ましくない。しかしながら、ロータの欠けが抑制されているので、問題はない。また、電動パワーステアリング装置の組み立ての際に、モータ軸がロータの挿入を案内するガイド部材として機能しており、ロータとステータの互いの吸着が防止されているので、ロータがステータに吸着しないように注意する必要は少なくて済む。したがって、電動パワーステアリング装置の組み立てが容易になる。
また、本発明において、前記電動モータの前記ロータを前記モータ軸に組み付ける工程に先立ち、前記ステータと前記モータ軸の同軸度を調整する工程を含む場合がある(請求項2)。
第1ハウジングと第2ハウジングとは、別体に形成されている。このため、通常、第2ハウジングを、第1ハウジングに対して少々ずれた位置でも第1ハウジングに取り付け可能なように、第1ハウジングに対して第2ハウジングの位置を微調整可能としている。このため、第1ハウジングに支持されたモータ軸と、第2ハウジングに支持されたステータとの同軸度が悪化してしまう。しかしながら、ステータとモータ軸の同軸度を調整する工程を設けていることにより、モータ軸とステータとの同軸度を高くできる。すなわち、モータ軸とステータとの同軸度を高めるために、第1ハウジングと第2ハウジングとの互いの結合部分に関する寸法精度を高める必要がない。したがって、第1および第2ハウジングの加工の精度の向上のためのコストを抑制できる。その上、モータ軸とステータとの同軸度のばらつきを低減できる。
また、ステータとモータ軸の同軸度が調整された状態でモータ軸にロータを組み付ける結果、ロータとステータの同軸度を高くできる。これにより、モータ軸とステータとが位置ずれしたときでもロータとステータとの間のギャップを確保するためにギャップを大きくしておく必要がなく、ロータとステータとの間のギャップを狭くできる。すなわち、第1ハウジングに対して第2ハウジングを位置調整可能にしている構成を採用しているにも拘わらず、ロータとステータとの間のギャップを狭くできる。これにより、電動モータの出力をより高くできる。さらに、ロータとステータとの間のギャップを、ロータの周方向の全域に亘ってより均等にできる。したがって、電動モータの出力をより高くでき、且つ、電動モータの出力の変動をより少なくできる。
また、仮に、ロータをモータ軸に組み付けた後に、モータ軸およびロータと、ステータとの同軸度を調整する場合には、ロータとステータとの間に作用する磁力が邪魔となり、同軸度を調整する作業を行い難い。これに対し、本発明では、ロータをモータ軸に組み付ける前に、モータ軸とステータの同軸度を調整する。これにより、モータ軸とステータとの間に磁力が働いていない状態で、同軸度を調整することができる。したがって、モータ軸とステータの同軸度を調整するためにモータ軸とステータとを容易に相対移動させることができるので、同軸度の調整が容易である。これにより、電動パワーステアリング装置の組み立てをより容易にできる。
また、本発明において、前記電動パワーステアリング装置は、前記ロータの回転位置を検出するセンサ(68)をさらに備え、前記センサは、前記ロータに固定されたセンサロータ(69)を含み、前記電動モータの前記ロータを前記モータ軸に組み付ける工程に先立ち、前記電動モータの前記ロータに前記センサロータを組み付ける工程を含む場合がある(請求項3)。
この場合、電動モータのロータが単品の状態にあるときに、センサロータを電動モータのロータに組み付けることができる。電動モータのロータとセンサロータとを組み付ける作業を、簡易な治具を用いて容易に行うことができる。これにより、電動モータのロータとセンサロータのそれぞれの中点位置合わせ(周方向の位置合わせ)を行い易い。これにより、電動パワーステアリング装置の組み立てが容易になる。さらに、センサロータと電動モータのロータとをロータの軸方向に重ねて配置できるので、電動パワーステアリング装置をより小型化できる。
この場合において、前記ロータは、ロータマグネットと、このロータマグネットおよび前記センサロータの双方が固定され前記モータ軸に圧入固定されるロータ本体とを含み、前記ロータマグネットと前記センサロータとが前記ロータの軸方向に並んでいることがある。これにより、ロータ本体がモータ軸と嵌合できる長さ(ロータの軸方向の長さ)をより長くできるので、ロータ本体の内周面とモータ軸の外周面との接触面積をより多くできる。その分、ロータ本体の内周面とモータ軸の外周面とのしめしろを小さくできる。これにより、ロータ本体をモータ軸に圧入する際に、両者の摺接による磨耗粉が発生することを抑制できる。その結果、磨耗粉が原因で電動モータがロックするモータロックや、電動モータの出力低下や、トルク変動の増加を抑制できる。また、ロータ本体の圧入による変形を防止できるので、ロータマグネットが破損するおそれを抑制できる。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 電動パワーステアリング装置の主要部の一部断面図である。 図2の一部拡大図である。 第1サブアセンブリの組み立てについて説明するための断面図である。 第2サブアセンブリの組み立てについて説明するための断面図である。 (A)および(B)は、第1ハウジングに軸ユニットを組み付ける工程を示す一部断面図である。 (A)は、第1ハウジングに第2ハウジングを取り付ける工程を示す一部断面図であり、(B)は、モータ軸とステータとの同軸度を調整する工程を示す一部断面図である。 (A)および(B)は、モータ軸への第2サブアセンブリの組み付けを示す一部断面図であり、(C)は、第1ハウジングに蓋を取り付ける工程を示す断面図である。
以下には、図面を参照して、本発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、ステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
本実施形態では、操舵補助機構5がステアリングシャフト6にアシスト力(操舵補助力)を与える例に則して説明する。しかしながら、本発明を、操舵補助機構5が後述するピニオン軸にアシスト力を与える構造や、操舵補助機構5が後述するラック軸にアシスト力を与える構造に適用することも可能である。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して同一軸線上で相対回転可能に連結されている。
ステアリングシャフト6の周囲に配置されたトルクセンサ11は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2に入力された操舵トルクを検出する。トルクセンサ11のトルク検出結果は、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)12に入力される。また、車速センサ90からの車速検出結果がECU12に入力される。中間軸7は、ステアリングシャフト6と転舵機構4とを連結している。
転舵機構4は、ピニオン軸13と、転舵軸としてのラック軸14とを含むラックアンドピニオン機構からなる。ラック軸14の各端部には、タイロッド15およびナックルアーム(図示せず)を介して転舵輪3が連結されている。
ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端(図1では下端)には、ピニオン16が設けられている。
ラック軸14は、自動車の左右方向に沿って直線状に延びている。ラック軸14の軸方向の途中部には、上記ピニオン16に噛み合うラック17が形成されている。このピニオン16およびラック17によって、ピニオン軸13の回転がラック軸14の軸方向移動に変換される。ラック軸14を軸方向に移動させることで、転舵輪3を転舵することができる。
ステアリングホイール2が操舵(回転)されると、この回転が、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して、ピニオン軸13に伝達される。そして、ピニオン軸13の回転は、ピニオン16およびラック17によって、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための伝達機構としての減速機構19とを含む。減速機構19は、駆動ギヤとしてのウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合う従動ギヤとしてのウォームホイール21とを含む。減速機構19は、ハウジング22内に収容されている。
ウォーム軸20は、電動モータ18によって回転駆動される。また、ウォームホイール21は、ステアリングシャフト6とは一体回転可能に連結されている。
電動モータ18がウォーム軸20を回転駆動すると、ウォーム軸20によってウォームホイール21が回転駆動され、ウォームホイール21およびステアリングシャフト6が一体回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することで、転舵輪3が転舵されるようになっている。
電動モータ18は、ECU12によって制御される。ECU12は、トルクセンサ11からのトルク検出結果、車速センサ90からの車速検出結果等に基づいて電動モータ18を制御する。具体的には、ECU12では、トルクと目標アシスト量との関係を車速毎に記憶したマップを用いて目標アシスト量を決定し、電動モータ18の発生するアシスト力を目標アシスト量に近づけるように制御する。
図2は、電動パワーステアリング装置1の主要部の一部断面図である。図2を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ハウジング22を備えている。ハウジング22は、減速機構19を収容する第1ハウジング23と、ECU12および電動モータ18を収容する第2ハウジング24と、を含んでいる。
第1ハウジング23は、ウォーム軸20を収容する駆動ギヤ収容部25と、ウォームホイール21を収容する従動ギヤ収容部26とを含んでいる。
駆動ギヤ収容部25は、ウォーム軸20を取り囲む筒状に形成されている。駆動ギヤ収容部25の一端は、第1ハウジング23の一端23aである。この一端23aには、開口27が形成されている。この開口27は、蓋28が嵌め込まれていることにより塞がれている。駆動ギヤ収容部25の他端には、第1周壁29が形成されている。第1周壁29は、環状(例えば、四角環状)に形成されており、後述する連結軸46を取り囲んでいる。第1周壁29の先端は、第1ハウジング23の他端23bである。なお、第1ハウジング23と蓋28は、一体に形成されていてもよい。
図3は、図2の一部拡大図である。図3に示すように、第2ハウジング24は、全体として筒状に形成されている。第2ハウジング24は、ECU12を収容するECUハウジング31と、電動モータ18を収容するモータハウジング本体39とを含んでいる。
ECUハウジング31は、アルミニウム合金製の一体成形品であり、環状の第2周壁33と、底壁34と、筒状部35とを含んでいる。第2周壁33の一端(先端)は、第2ハウジング24の一端24aである。この第2ハウジング24の一端24aは、第1ハウジング23の第1周壁29と同様の環状(例えば、四角環状)に形成されている。第2ハウジング24の一端24aは、第1ハウジング23の他端23b(第1周壁29の先端)に突き合わされている。第2ハウジング24の一端24aと、第1ハウジング23の他端23bとは、固定ねじ95を用いて固定されている。
具体的には、第1ハウジング23の他端23bの外周には、第1フランジ部91が形成されている。第1フランジ部91は、第1ハウジング23の他端23bの周方向に複数(例えば、2つ)形成されている。各第1フランジ部91には、ねじ孔91aが形成されている。また、第2ハウジング24の一端24a(ECUハウジング31の一端)の外周には、第2フランジ部92が形成されている。第2フランジ部92は、第1フランジ部91に隣接する位置にそれぞれ配置されている。各第2フランジ部92には、ねじ挿通孔92aが形成されている。固定ねじ95は、各第2フランジ部92のねじ挿通孔92aと、第1フランジ部91の対応するねじ孔91aとを挿通し、対応するねじ孔91aにねじ結合されている。ねじ挿通孔92aは、固定ねじ95のねじ軸の外径よりも大きな直径を有している。これにより、固定ねじ95が緩められているとき、第1ハウジング23は、第2ハウジング24に対して、電動モータ18の径方向に相対移動可能となっており、第1ハウジング23に対するECUハウジングハウジング31の位置を微調整可能となっている。
ECUハウジング31の底壁34は、第2周壁33の基端を塞ぐように配置されている。この底壁34は、放熱部としての厚肉部34aと、厚肉部34aよりも厚みの薄い薄肉部34bとを含んでいる。筒状部35は、底壁34から第1ハウジング23側に向けて延びる筒状の部分であり、第2周壁33に取り囲まれている。第2周壁33と底壁34と筒状部35とによって、ECU12を収容する収容室36が形成されている。収容室36は、駆動ギヤ収容部25の他端面25aおよび第1周壁29によって形成された蓋37によって閉じられている。
また、ECUハウジング31の底壁34には、電動モータ18に向けて延びる環状凸部38が形成されている。環状凸部38は、モータハウジング32と結合されるようになっている。
電動パワーステアリング装置1には、環状のモータハウジング本体39と、モータハウジング本体39に取り付けられる蓋40とを含むモータハウジング32が設けられている。
モータハウジング本体39は、例えば円筒状に形成されている。モータハウジング本体39の一端39aは、ECUハウジング31の環状凸部38に嵌合されている。モータハウジング本体39の一端39aと、ECUハウジング31の環状凸部38とは、互いに嵌め合わされている。また、モータハウジング本体39の一端39aには、モータハウジング本体39の径方向外方に拡がる環状フランジ41が形成されている。この環状フランジ41は、ECUハウジング31の環状の段部31aに受けられている。
ECUハウジング31とモータハウジング本体39とは、固定ねじ96を用いて固定されている。具体的には、ECUハウジング31の環状凸部38の基端部の外周には、第3フランジ部93が形成されている。第3フランジ部93は、ECUハウジング31の周方向に複数(例えば、2つ)形成されている。各第3フランジ部93には、ねじ孔93aが形成されている。また、モータハウジング本体39の一端39aの外周には、第4フランジ部94が形成されている。第4フランジ部94は、第3フランジ部93に隣接する位置にそれぞれ配置されている。各第4フランジ部94には、ねじ挿通孔94aが形成されている。固定ねじ96は、各第4フランジ部94のねじ挿通孔94aと、第3フランジ部93の対応するねじ孔93aとを挿通し、対応するねじ孔93aにねじ結合されている。ねじ挿通孔94aは、固定ねじ96のねじ軸の外径よりも大きな直径を有している。これにより、固定ねじ96が緩められているとき、モータハウジング本体39は、ECUハウジング31に対して、電動モータ18の径方向に相対移動可能となっており、ECUハウジング31に対するモータハウジング本体39の位置を微調整可能となっている。
モータハウジング本体39の他端、すなわち、第2ハウジング24の他端24bには、環状壁部42が設けられている。環状壁部42は、モータハウジング本体39を形成する環状の材料を径方向内方に折り曲げることで形成されている。これにより、モータハウジング本体39の剛性が高められている。
蓋40は、第2ハウジング24の他端24b(モータハウジング本体39の他端)の開口43を塞ぐために設けられている。蓋40は、薄板状に形成されており、環状壁部42の開口43を、モータハウジング本体39の外側から覆っている。蓋40は、固定ねじ44を用いてモータハウジング本体39の環状壁部42に固定されている。
図2に示すように、ハウジング22には、軸ユニット45が収容されている。軸ユニット45は、単一の材料を用いて一体に形成されており、歯車軸としてのウォーム軸20と、連結軸46と、モータ軸47とを含んでいる。軸ユニット45の軸方向X1に沿って、ウォーム軸20、連結軸46およびモータ軸47の順に並んでおり、ウォーム軸20は、連結軸46を介してモータ軸47に同軸に連結されている。
ウォーム軸20は、駆動ギヤ収容部25に収容されている。ウォーム軸20の一端20aおよびウォーム軸20の他端20bは、それぞれ、第1軸受48および第2軸受49を介して第1ハウジング23の駆動ギヤ収容部25に回転可能に支持されている。すなわち、軸ユニット45は、ウォーム軸20の一端20aおよびウォーム軸20の他端20bの2箇所で第1ハウジング23に支持されている。軸ユニット45は、第1ハウジング23には支持されているけれども、ECUハウジング31およびモータハウジング本体39には支持されていない。
第1軸受48は、転動体48aと、外輪48bとを含んでいる。転動体48aは、ウォーム軸20の一端20aの外周に形成された軌道溝と、外輪48bの内周に形成された軌道溝とに挟まれている。外輪48bは、駆動ギヤ収容部25の内周面25bの軸受保持部51に嵌合している。外輪48bは、蓋28に受けられており、軸ユニット45の軸方向X1の一方への移動が規制されている。
第2軸受49は、駆動ギヤ収容部25の他端面25aの近傍に配置されており、転動体49aと、外輪49bとを含んでいる。転動体49aは、ウォーム軸20の他端20bの外周に形成された軌道溝と、外輪49bの内周に形成された軌道溝とに挟まれている。外輪49bは、駆動ギヤ収容部25の内周面25bの軸受保持部52に嵌合している。軸受保持部52の直径は、軸受保持部51の直径よりも大きくされている。これにより、ウォーム軸20を、第1ハウジング23の他端23bの軸受保持部52側から第1ハウジング23内に挿入することが可能である。
連結軸46は、ウォーム軸20とモータ軸47とを同軸に連結するために設けられている。連結軸46は、ECUハウジング31内に配置されており、ECUハウジング31の筒状部35を挿通している。
モータ軸47は、モータハウジング本体39に収容されている。モータ軸47は、電動モータ18の出力を受けて回転するようになっている。モータ軸47は、連結軸46よりも小径に形成されている。これにより、モータ軸47と連結軸46との接続部には、環状の段部45aが形成されている。
図3を参照して、ECU12は、電源モジュール53と、パワー基板54と、制御基板55とを含んでいる。これら電源モジュール53、パワー基板54および制御基板55は、筒状部35および連結軸46の周囲に配置されている。
電源モジュール53は、車両のバッテリ(図示せず)とパワー基板54とを電気的に接続するために設けられている。電源モジュール53は、合成樹脂製の保持部材56と、保持部材56に保持されたコイル57等とを含んでいる。
保持部材56は、第2周壁33に沿って配置されている。保持部材56は、図示しない固定ねじを用いて底壁34に固定されている。コイル57は、図示しないバスバー等を介して、パワー基板54に電気的に接続されている。
パワー基板54は、保持部材56に固定されている。パワー基板54には、電動モータ18を駆動するためのパワー回路の少なくとも一部(例えばFET59などのスイッチング素子)が実装されている。
パワー基板54は、底壁34の厚肉部34aに接触して配置されている。パワー基板54は、厚肉部34aに熱伝導可能に接触しており、上記の厚肉部34aは、パワー基板54の熱を逃がすための放熱板として機能している。
制御基板55は、パワー基板54に隣接して配置されている。パワー基板54および制御基板55は、軸方向X1に関して所定の間隔を隔てて配置されている。制御基板55は、固定ねじ58を用いてECUハウジング31に固定されている。
制御基板55は、連結軸46が挿通される挿通孔55aを有する回路基板である。制御基板55には、パワー基板54のパワー回路を制御する制御回路が実装されている。この制御回路は、各FET59を制御するドライバと、このドライバを制御するCPUとを含む。制御基板55には、トルクセンサ11(図1参照)等からの制御信号が図示しないコネクタを介して入力されるようになっている。
図3を参照して、また、制御基板55とパワー基板54とは、複数の接続バスバー60を介して電気的に接続されており、制御基板55からの制御信号がパワー基板54に出力されるようになっている。
電動モータ18は、ブラシレスモータであり、モータハウジング32内に収容されたロータ61およびステータ62を含む。
ロータ61は、ステータ62に取り囲まれている。ロータ61は、モータ軸47に連結されるロータ本体63と、ロータマグネット64とを含んでいる。ロータ本体63は、単一の材料を用いて一体に形成されており、モータ軸47に嵌合される第1部分63aと、第1部分63aから径方向外方に延びる第2部分63bと、第2部分63bの外周に配置された円筒状の第3部分63cとを含んでいる。
第1部分63aは、モータ軸47を取り囲む円筒状に形成されている。第1部分63aの内周面とモータ軸47の外周面とは、圧入固定されており、両者は一体回転可能である。第1部分63aの一端は、軸ユニット45の環状の段部45aに接触している。これにより、軸ユニット45に対するロータ61の軸方向の位置決めがされている。第2部分63bは、第1部分63aの他端から径方向外方に延びている。ロータマグネット64は、N極とS極とが交互に配置された環状の多極磁石である。ロータマグネット64は、ロータ本体63の第3部分63cの外周に固定されている。
ロータ61の直径、すなわち、ロータマグネット64の外径は、環状壁部42の開口43の直径よりも小さい。これにより、開口43を通してロータ61をモータハウジング32内に挿入することができる。
ステータ62は、モータハウジング本体39の内周に固定されたステータコア62aと、複数のコイル62bとを含む。ステータコア62aは、モータハウジング本体39の内周に焼き嵌め等によって隙間無く嵌合された環状のヨークと、このヨークの内周から径方向内方へ突出する複数のティースとを含む。ティースの内側面は、ステータ62の内周面62cを構成している。各コイル62bは、対応するティースに巻回されている。
また、モータハウジング32内には、環状またはC形形状をなすバスバー65が収容されている。各ティースに巻回されたコイル62bは、バスバー65と接続されている。バスバー65は、各コイル62bとパワー基板54との接続部に用いられる導電接続材である。
バスバー65は、バスバー端子66を介してパワー基板54に接続されている。バスバー端子66は、ECUハウジング31の底壁34に形成された挿通孔34cを通ってモータハウジング32内からECUハウジング31内に延びている。
電動パワーステアリング装置1は、回転位置センサとしてのレゾルバ68を備えている。レゾルバ68によって、ロータ61の回転位置(回転角度)が検出されるようになっている。
レゾルバ68は、モータハウジング32内に配置されており、バスバー65に取り囲まれている。レゾルバ68は、センサロータとしてのレゾルバロータ69と、レゾルバステータ70とを含んでいる。
レゾルバロータ69は、電動モータ18のロータ本体63に圧入固定されている。すなわち、レゾルバロータ69は、ロータ本体63の第1部分63aの一端の外周に固定されており、ロータ本体63およびモータ軸47とは一体回転可能である。
レゾルバステータ70は、ECUハウジング31の底壁34から電動モータ18に向けて延設された支持部34dに支持されており、レゾルバロータ69を取り囲んでいる。レゾルバステータ70は、バスバー端子67を介して制御基板55に電気的に接続されている。バスバー端子67は、挿通孔34cを通ってモータハウジング32内からECUハウジング31内に延びている。
以上が電動パワーステアリング装置1の概略構成である。次に、電動パワーステアリング装置1の組み立て方法について説明する。
電動パワーステアリング装置1を組み立てる際には、まず、図4に示すように、第1サブアセンブリ71を組み立てる。第1サブアセンブリ71は、第2ハウジング24のECUハウジング31およびモータハウジング本体39、制御基板55、固定ねじ58、バスバー60、パワー基板54、保持部材56、レゾルバステータ70、バスバー65およびステータ62等を含んでいる。第1サブアセンブリ71において、モータハウジング本体39と、ECUハウジング31とは、固定ねじ96によって互いに結合されている。固定ねじ96は、ねじ孔93aに緩く仮止めされており、固定ねじ96に対してモータハウジング本体39(ねじ挿通孔94a)を電動モータ18の径方向に変位させることが可能となっている。第1サブアセンブリ71の第2ハウジング24のECUハウジング31およびモータハウジング本体39は、ECU12とステータ62とを収容している。
次に、図5に示すように、第2サブアセンブリ72を組み立てる。第2サブアセンブリ72は、電動モータ18の単品のロータ本体63の第1部分63aの外周に、レゾルバロータ69を固定することで形成される。このとき、例えば、治具73で単品のロータ本体63を保持した状態で、このロータ本体63の第1部分63aの一端にレゾルバロータ69を圧入固定する。この圧入の際には、レゾルバロータ69の回転方向(周方向)に関する中点位置と、ロータマグネット64の回転方向に関する中点位置とが一致するように、レゾルバロータ69の周方向位置が設定される。
以上のように、第1サブアセンブリ71および第2サブアセンブリ72が完成した後は、図6(A)に示すように、第1軸受48および第2軸受49が組み付けられた軸ユニット45と、第1ハウジング23と、治具101と、を用意する。治具101は、第1ハウジング23の一端23aの開口27を塞ぐように配置されている。この第1ハウジング23に軸ユニット45を挿入する。具体的には、第1ハウジング23の他端23bから軸ユニット45のウォーム軸20を第1ハウジング23の駆動ギヤ収容部25に挿入する。このとき、第1軸受48の外輪48bが治具101に接触するまで、軸ユニット45を駆動ギヤ収容部25に挿入する。
これにより、図6(B)に示すように、軸ユニット45のウォーム軸20は、第1軸受48および第2軸受49を介して第1ハウジング23の駆動ギヤ収容部25に支持され、且つ駆動ギヤ収容部25に収容される。すなわち、第1ハウジング23に軸ユニット45が回転可能に組み付けられる。
次いで、第1サブアセンブリ71を用意する。そして、この第1サブアセンブリ71を、第1ハウジング23に組み付けることで、第1ハウジング23に第2ハウジング24を取り付ける。具体的には、軸ユニット45のモータ軸47および連結軸46を、第1サブアセンブリ71に挿入する。さらに、ECUハウジング31の各ねじ挿通孔92a、および第1ハウジング23の対応するねじ孔91aのそれぞれに、固定ねじ95を挿通する。
これにより、図7(A)に示すように、モータ軸47は、電動モータ18のステータ62に取り囲まれた状態となる。また、連結軸46は、ECUハウジング31の筒状部35に取り囲まれた状態となる。さらに、第2ハウジング24の一端24a(ECUハウジング31の一端)は、第1ハウジング23の他端23bに固定ねじ95で仮固定されている。すなわち、第2ハウジング24のECUハウジング31を第1ハウジング23に対して電動モータ18の径方向に変位可能な程度の締結力で、各固定ねじ95が対応するねじ孔91aに緩く結合されている。
次いで、第1サブアセンブリ71のステータ62と、モータ軸47の同軸度を調整する。具体的には、図7(B)に示すように、治具102を、モータハウジング本体39の開口43を通してモータ軸47の外周面とステータ62の内周面62cとの間に挿入する。治具102は、円筒状に形成されている。この治具102の内周面102aと外周面102bとは、高い同軸度で同軸に並んでいる。
また、治具102の内周面102aおよび外周面102bは、それぞれ、焼き入れによる硬化層や、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)を用いた硬化層とされている。これにより、治具102の内周面102aおよび外周面102bは、耐摩耗性が高くされ、且つ、傷付き難くされている。なお、治具102の内周面102aおよび外周面102bは、摩擦係数を低減するための低摩擦コーティング加工によって形成されていてもよい。
モータ軸47とステータ62の内周面62cとの間に治具102が挿入されると、治具102の内周面102aは、モータ軸47の外周面に嵌合する。また、治具102の外周面102bは、ステータ62の内周面62cに嵌合する。このとき、前述したように、各固定ねじ95および各固定ねじ96は、対応するねじ孔91a,93aに仮止めされている。
したがって、第2ハウジング24のECUハウジング31およびモータハウジング本体39を、第1ハウジング23に対して電動モータ18の径方向に容易に変位させることが可能である。
これにより、モータ軸47とステータ62とは同軸に配置される。この状態で、各固定ねじ95,96を、規定のトルクで締め付ける。これにより、モータハウジング本体39をECUハウジング31に固定し、且つ、ECUハウジング31を第1ハウジング23に固定する。すなわち、第2ハウジング24を第1ハウジング23に固定する。これにより、モータ軸47とステータ62の同軸度が充分に高くなるように調整した状態で、第2ハウジング24を第1ハウジング23に固定できる。
次に、治具102を、モータ軸47とステータ62との間から引き抜き、治具102を取り外す。このときには、既に、第1ハウジング23および第2ハウジング24が互いに固定された状態であるので、治具101を取り外しても、モータ軸47とステータ62との同軸度が悪化することはない。
次いで、図8(A)に示すように、第2サブアセンブリ72をモータ軸47に組み付ける。このとき、第2サブアセンブリ72は、第2ハウジング24の他端24b、すなわち、モータハウジング本体39の開口43を通ってモータハウジング32内に挿入される。第2サブアセンブリ72のロータ本体63の第1部分63aは、ロータマグネット64がステータ62と径方向に並ぶ前に、モータ軸47に嵌合する。これにより、ロータマグネット64とステータ62との間で作用する磁力によってロータマグネット64がステータ62に吸着されることが防止される。また、モータハウジング本体39の他端は、モータハウジング本体39の材料を折り曲げることで形成されている結果、高い剛性を有している。したがって、ロータマグネット64の磁力によって、モータハウジング本体39の他端が変形することを抑制できる。
ロータ本体63の第1部分63aは、軸ユニット45の環状の段部45aに接触するまでモータ軸47に押し込まれる。これにより、ロータ本体63は、図8(B)に示すように、モータ軸47に圧入固定される。
次に、図8(C)に示すように、治具101を第1ハウジング23から取り外し、第1ハウジング23の一端23aの開口27を、蓋28で塞ぐ。
その後、図3に示すように、蓋40を、固定ねじ44を用いてモータハウジング本体39の環状壁部42に固定する。これにより、開口43が塞がれる。また、図2に示すように、ウォームホイール21を従動ギヤ収容部26に収容し、ウォームホイール21とウォーム軸20とを噛み合わせる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第2ハウジング24にステータ62が組み付けられた後で、ロータ61をモータ軸47に挿入して組み付けることができる。ロータ61のロータ本体63の第1部分63aをモータ軸47に挿入する際、モータ軸47が、ロータ61の挿入を案内するガイド部材として機能する。
これにより、ロータ61をモータ軸47に組み付ける際に、ロータ61がステータ62に吸着されることを防止できる。このように、電動パワーステアリング装置1の組み立ての際、ロータ61とステータ62とが互いに吸着して接触することが抑制されている。したがって、ロータ61とステータ62との接触によりロータ61の一部等が欠けて異物が発生することを抑制できる。
本実施形態においては、電動モータ18のすぐ隣に精密機器であるECU12のパワー基板54および制御基板55を配置しているので、電動モータ18での異物の発生は好ましくない。しかしながら、ロータ61でのロータマグネット64の欠けが抑制されているので、問題はない。また、電動パワーステアリング装置1の組み立ての際に、モータ軸47がロータ61の挿入を案内するガイド部材として機能しており、ロータ61とステータ62の互いの吸着が防止されているので、ロータ61がステータ62に吸着しないように注意する必要は少なくて済む。したがって、電動パワーステアリング装置1の組み立てが容易になる。
また、ウォーム軸20と電動モータ18との間にECU12を配置しているので、電動パワーステアリング装置1の各部材の配置の効率を高くできる。したがって、電動パワーステアリング装置1を小型化できる。また、この配置により、電力ロスを抑制することができる。
また、第1ハウジング23と第2ハウジング24とは、別体に形成されている。このため、第2ハウジング24を、第1ハウジング23に対して少々ずれた位置でも第1ハウジング23に取り付け可能なように、第1ハウジング23に対して第2ハウジング24の位置を微調整可能としている。このため、第1ハウジング23に支持されたモータ軸47と、第2ハウジング24に支持されたステータ62との同軸度が悪化してしまう。
しかしながら、ステータ62とモータ軸47の同軸度を調整する工程を設けていることにより、モータ軸47とステータ62との同軸度を高くできる。すなわち、モータ軸47とステータ62との同軸度を高めるために、第1ハウジング23と第2ハウジング24との互いの結合部分に関する寸法精度を高める必要がない。したがって、第1および第2ハウジング23,24の加工の精度の向上のためのコストを抑制できる。その上、モータ軸47とステータ62との同軸度のばらつきを低減できる。
また、ステータ62とモータ軸47の同軸度が調整された状態でモータ軸47にロータ61を組み付ける結果、ロータ61とステータ62の同軸度を高くできる。これにより、モータ軸47とステータ62とが位置ずれしたときでもロータ61とステータ62との間のギャップを確保するために、ギャップを大きくしておく必要がなく、ロータ61とステータ62との間のギャップを狭くできる。すなわち、第1ハウジング23に対して第2ハウジング24を位置調整可能にしている構成を採用しているにも拘わらず、ロータ61とステータ62との間のギャップを狭くできる。
これにより、電動モータ18の出力をより高くできる。さらに、ロータ61とステータ62との間のギャップを、ロータ61の周方向の全域に亘ってより均等にできる。したがって、電動モータ18の出力をより高くでき、且つ、電動モータ18の出力の変動をより少なくできる。
また、仮に、ロータ61をモータ軸47に組み付けた後に、モータ軸47およびロータ61と、ステータ62との同軸度を調整する場合には、ロータ61とステータ62との間に作用する磁力が邪魔となり、同軸度を調整する作業を行い難い。
これに対し、本実施形態では、ロータ61をモータ軸47に組み付ける前に、モータ軸47とステータ62の同軸度を調整している。これにより、モータ軸47とステータ62との間に磁力が働いていない状態で、同軸度を調整することができる。したがって、モータ軸47とステータ62の同軸度を調整するためにモータ軸47とステータ62とを容易に軸方向に相対移動させることができるので、同軸度の調整が容易である。これにより、電動パワーステアリング装置1の組み立てをより容易にできる。
また、ロータ61をモータ軸47に組み付ける工程に先立ち、ロータ61のロータ本体63にレゾルバロータ69を組み付ける工程が設けられている。これにより、電動モータ18のロータ61が単品の状態にあるときに、レゾルバロータ69をロータ61に組み付けることができる。電動モータ18のロータ61とレゾルバロータ69とを組み付ける作業を、簡易な治具73を用いて容易に行うことができる。これにより、電動モータ18のロータ61とレゾルバロータ69のそれぞれの中点位置合わせ(周方向の位置合わせ)を行い易い。これにより、電動パワーステアリング装置1の組み立てが容易になる。さらに、レゾルバロータ69とロータ61とを軸方向X1に重ねて配置できるので、電動パワーステアリング装置1をより小型化できる。
また、ロータ61は、ロータ本体63を含んでいる。ロータ本体63は、ロータマグネット64およびレゾルバロータ69の双方が固定されモータ軸47に圧入固定されている。また、ロータマグネット64とレゾルバロータ69とは、軸方向X1に並んでいる。これにより、ロータ本体63の第1部分63aがモータ軸47と嵌合できる長さをより長くできるので、ロータ本体63の第1部分63aの内周面とモータ軸47の外周面との接触面積をより多くできる。その分、ロータ本体63の内周面とモータ軸47の外周面とのしめしろを小さくできる。これにより、ロータ本体63をモータ軸47に圧入する際に、両者の摺接による磨耗粉が発生することを抑制できる。その結果、磨耗粉が原因で電動モータ18がロックするモータロックや、電動モータ18の出力低下や、トルク変動の増加を抑制できる。また、ロータ本体63の圧入による変形を防止できるので、ロータマグネット64が破損するおそれを抑制できる。
さらに、第2サブアセンブリ72(ロータ61)は、ECUハウジング31内を通すことなくモータ軸47に組み付けられる。すなわち、ECUハウジング31の筒状部35や制御基板55の挿通孔55aには、第2サブアセンブリ72を通す必要はない。したがって、ECUハウジング31の筒状部35や、制御基板55の挿通孔55aを小さくできる。よって、電動パワーステアリング装置1の小型化を達成できる。
本発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、減速機構19としてウォーム減速機構を例示したけれども、これに限定されない。減速機構19に代えて、平歯車やはすば歯車等を用いる平行軸歯車機構を用いてもよいし、他の一般の歯車機構を用いてもよい。
また、軸ユニット45を単一の材料で一体に形成する構成を例示したけれども、これに限定されない。例えば、連結軸46と、ウォーム軸20またはモータ軸47とを別体に形成し、両者を継手によって一体回転可能に連結してもよい。
さらに、レゾルバロータ69を電動モータ18のロータ本体63に固定する構成としたけれども、これに限定されない。レゾルバロータ69を、直接モータ軸47に圧入固定してもよい。
また、電動パワーステアリング装置1の組み立ての際には、軸ユニット45が鉛直方向を向くようにした姿勢で、軸ユニット45を第1ハウジング23に組み付けてもよい。この場合、モータ軸47とステータ62との同軸度を調整するときには、第1ハウジング23、第2ハウジング24およびモータ軸47は、鉛直方向を向いている。これにより、重力の影響を受けずに、モータ軸47とステータ62との同軸度を調整することができる。
また、モータ軸47とステータ62との同軸度を調整する際に、固定ねじ95と固定ねじ96の双方を対応するねじ孔91a,93aに仮固定しておく構成を説明したけれども、これに限定されない。例えば、固定ねじ95または固定ねじ96を、予め、対応するねじ孔91a,93aに規定のトルクで締め付けておいてもよい。
また、電動パワーステアリング装置1の組み立ての際に、治具101を用いて、第1ハウジング23に挿入された第1軸受48を受ける構成を説明したけれども、これに限定されない。予め蓋28が取り付けられた第1ハウジング23に、軸ユニット45を挿入してもよい。
1…電動パワーステアリング装置、12…ECU(制御装置)、18…電動モータ、20…ウォーム軸(歯車軸)、23…第1ハウジング、24…第2ハウジング、24a…第2ハウジングの一端、24b…第2ハウジングの他端、40…蓋、43…開口、45…軸ユニット、46…連結軸、47…モータ軸、61…ロータ、62…ステータ、68…レゾルバ(センサ)、69…レゾルバロータ(センサロータ)。

Claims (3)

  1. ステータ、およびこのステータに取り囲まれたロータを含む電動モータと、
    前記ロータが連結されたモータ軸、連結軸、およびこの連結軸を介して前記モータ軸と同軸に連結された歯車軸を一体的に有する軸ユニットと、
    前記歯車軸を収容し且つ回転可能に支持する第1ハウジングと、
    前記連結軸の周囲に配置され前記電動モータを制御する制御装置と、
    前記第1ハウジングに固定される一端を有し前記制御装置および前記電動モータを収容する筒状の第2ハウジングと、
    前記第2ハウジングの他端に形成された開口を塞ぐ蓋と、を備える電動パワーステアリング装置の組み立て方法において、
    前記第1ハウジングに前記軸ユニットを回転可能に組み付ける工程と、
    前記制御装置および前記電動モータの前記ステータを収容した前記第2ハウジングを前記第1ハウジングに組み付ける工程と、
    前記第2ハウジングの前記他端の前記開口を通して前記ロータを前記モータ軸に組み付ける工程と、
    前記第2ハウジングの前記他端を前記蓋で塞ぐ工程と、
    を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置の組み立て方法。
  2. 請求項1において、前記電動モータの前記ロータを前記モータ軸に組み付ける工程に先立ち、前記ステータと前記モータ軸の同軸度を調整する工程を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置の組み立て方法。
  3. 請求項1または2において、前記電動パワーステアリング装置は、前記ロータの回転位置を検出するセンサをさらに備え、
    前記センサは、前記ロータに固定されたセンサロータを含み、
    前記電動モータの前記ロータを前記モータ軸に組み付ける工程に先立ち、前記電動モータの前記ロータに前記センサロータを組み付ける工程を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置の組み立て方法。
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