JP2011524394A - エチレン性不飽和化合物からのニトリル化合物の製造方法 - Google Patents

エチレン性不飽和化合物からのニトリル化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、エチレン性不飽和有機化合物をヒドロシアン化して少なくとも1個のニトリル官能基を有する化合物を得るための方法に関するものである。本発明は、液体媒体中において、遷移金属から選択される金属元素と、該金属元素と共に錯体を形成する少なくとも1種の有機リン配位子とを含む触媒系の存在下でシアン化水素と反応させることにより少なくとも1個のエチレン性不飽和を有する炭化水素系化合物をヒドロシアン化するための方法であって、該有機リン配位子が少なくとも1種の単座有機ホスフィット化合物及び少なくとも1種の単座有機ホスフィン化合物の混合物から構成されることを特徴とするものを提供する。本発明は、特に、ブタジエンからのアジポニトリルの合成のために使用される。

Description

本発明は、エチレン性不飽和有機化合物をヒドロシアン化して少なくとも1個のニトリル官能基を有する化合物を与えるための方法に関するものである。
特に、本発明は、ブタジエンなどのジオレフィンや、アルケンニトリル、例えばペンテンニトリルなどの置換オレフィンのヒドロシアン化に関するものである。
仏国特許第1599761号には、ニッケル及び有機リン配位子(亜リン酸トリアリール)を含む触媒の存在下で、シアン化水素酸を少なくとも1個のエチレン性二重結合を有する有機化合物に付加させることによってニトリルを製造する方法が記載されている。この反応は、溶媒の存在下又は溶媒の非存在下で実施できる。
溶媒を使用する場合には、溶媒は、好ましくは、ベンゼン又はキシレンなどの炭化水素や、アセトニトリルなどのニトリルである。
使用される溶媒は、ホスフィン、アルシン、スチビン、ホスフィット、アルセナイト又はアンチモナイトなどの配位子を含む有機ニッケル錯体である。
また、この特許においては、ホウ素化合物や金属塩、一般にはルイス酸などの、触媒を活性化させるための促進剤の存在も推奨されている。
一般にホスフィット、ホスホナイト、ホスフィナイト及びホスフィン類に属する有機リン化合物を含む他の多くの触媒系も提案されている。これらの有機リン化合物は、1分子当たり1個のリン原子を含むことができ、また、単座配位子であると説明されている。これらは、1分子当たり数個のリン原子を含んでいてよいが、この場合、これらは多座配位子として知られている。特に、1分子当たり2個のリン原子を含有する配位子(二座配位子として知られている)が多くの特許明細書に記載されている。
しかしながら、触媒活性及び安定性の点でさらに大きな性能レベルを付与する新規な触媒系の探求が依然として継続中である。
仏国特許第1599761号明細書
本発明の目的の一つは、ヒドロシアン化反応、特にブタジエンをアジポニトリルにヒドロシアン化させるための反応において良好な触媒活性を示す新規触媒系を提案することである。
この目的で、本発明は、液体媒体中において、遷移金属から選択される金属元素及び少なくとも1種の有機リン配位子を含む触媒系の存在下でシアン化水素と反応させることにより、少なくとも1個のエチレン性不飽和を有する炭化水素系化合物をヒドロシアン化させるための方法であって、該触媒系が、有機リン配位子として、少なくとも1種の単座有機ホスフィット化合物の混合物及び少なくとも1種の単座有機ホスフィン化合物を含むことを特徴とするものを提案する。該単座有機ホスフィット化合物対該単座有機ホスフィン化合物のモル比は0.01〜100である。
本発明の特徴の一つによれば、該有機ホスフィン化合物についての金属元素の原子に対するモル比は0.1〜10であり、該有機ホスフィット化合物については0.1〜10である。
本発明の第1の実施形態では、有機ホスフィット化合物対有機ホスフィン化合物のモル比は、有利には1〜100であり、好ましくは5〜60である。
第2の実施形態では、有機ホスフィット化合物対有機ホスフィン化合物のモル比は0.01〜0.3である。
本発明の全ての実施形態に当てはまる別の特徴によれば、有機ホスフィン化合物及び有機ホスフィット化合物のモルの合計と、金属元素の原子数とのモル比は4〜10である。
本発明に好適な有機ホスフィットは、特に、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸o−トリトリル、亜リン酸p−トリトリル及び亜リン酸m−トリトリル及びそれらの混合物よりなる群から選択される。
本発明に好適な有機ホスフィンは、特に、次の一般式(I)に相当する有機ホスフィン化合物よりなる群から選択される:
Figure 2011524394
(式中、
・Zは、酸素、窒素又は硫黄原子を含有し、かつ、リンとの結合が該ヘテロ原子に対してα位の炭素によって保持される、芳香族又は非芳香族の置換又は非置換5又は6原子環状基を表し、
・nは、0〜3の整数を表し、
・mは、0〜5の整数を表し、
・R1基は、水素原子、ヘテロ原子を含有していてよい、1〜12個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてよい置換又は非置換芳香族又は脂環式基、カルボニル、アルコキシカルボニル又はアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトリル基又は1〜12個の炭素原子を有するハロアルキル基を表す。)。
Zは、好ましくはフリル、チエニル、ピリル又はピリジル基であり、より好ましくはフリル又はチエニル基である。
本発明によれば、該触媒系の組成は、次の一般式(II)により示される(この式は、触媒系に存在する化合物又は錯対の構造を表すものではない):
M[L1t[L2u (II)
(式中、
Mは遷移金属であり、
1は有機ホスフィット配位子を表し、
2は有機ホスフィン配位子を表し、
t及びuは、同一でも異なっていてもよく、0.1〜9.9の数を表し、
t+uの合計は4〜10である。)。
有機リン配位子により錯体を形成できる金属Mは、一般に、ケミカル・ラバー・カンパニーの「Handbook of Chemistry and Physics,第51版(1970〜1971)」で公開された元素の周期律表の第1b、2b、3b、4b、5b、6b、7b及び8族の全ての遷移金属である。
これらの金属のなかでは、特に、ヒドロシアン化反応において触媒として使用できる金属が挙げられる。例えば、制限されない例として、ニッケル、コバルト、鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛、カドミウム及び水銀が挙げられる。不飽和ニトリル及びオレフィンのヒドロシアン化にとっては、ニッケルが好ましい元素である。
本発明の特定の実施形態によれば、式(I)におけるnは1〜3を表す。
本発明の別の特定の実施形態によれば、式(I)におけるnは0を表し、しかも、R1基は、ヘテロ原子を含有していてよい、1〜12個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてよい置換又は非置換芳香族又は脂環式基、カルボニル、アルコキシカルボニル又はアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトリル基又は1〜12個の炭素原子を有するハロアルキル基を表す。
好適な式(I)の化合物としては、限定されない例として、トリ(2−クロルフェニル)ホスフィン、トリ(3−クロルフェニル)ホスフィン、トリ(4−クロルフェニル)ホスフィン、(2−フリル)ジフェニルホスフィン、ジ(2−フリル)フェニルホスフィン、トリ(2−フリル)ホスフィン、(2−チエニル)ジフェニルホスフィン、ジ(2−チエニル)フェニルホスフィン、トリ(2−チエニル)ホスフィン、(2−ピリル)ジフェニルホスフィン、ジ(2−ピリル)フェニルホスフィン、トリ(2−ピリル)ホスフィン、(2−ピリジル)ジフェニルホスフィン、ジ(2−ピリジル)フェニルホスフィン及びトリ(2−ピリジル)ホスフィンが挙げられる。
一般式(I)に従うチエニルホスフィン及びピリルホスフィンの製造については、例えば、Zeitschrift fur anorganische und allgemeine Chemie,1957,292,245〜253頁で公開されたV.K.Issleib及びA.Brackによる論文を参照することができる。一般式(I)に従うピリジルホスフィンの合成については、例えば、欧州特許第0499328号を参照することができる。ヒドロシアン化の際のフリルホスフィンの使用については、例えば、国際公開第WO02/053527号を参照することができる。
本発明に好適な有機リン配位子を含む有機金属錯体の製造は、選択した金属(例えばニッケル)の化合物の溶液と、本発明の有機リン化合物の溶液とを接触させることによって実施できる。
該金属化合物は、溶媒に溶解できる。この金属は、使用する化合物中において、有機金属錯体で有する酸化状態か又はそれよりも高い酸化状態で存在し得る。
例えば、ロジウムは酸化状態(I)であり、ルテニウムは酸化状態(II)であり、白金は酸化状態(0)であり、パラジウムは酸化状態(0)であり、オスミウムは酸化状態(II)であり、イリジウムは酸化状態(I)であり、ニッケルは酸化状態(0)であると示すことができる。
有機金属錯体の製造中に該金属をさらに高い酸化状態で使用する場合には、該金属をその場で還元することができる。
有機金属錯体の製造のために使用できる金属Mの錯体のなかでは、限定されない例として、次のニッケル化合物が挙げられる:
・ニッケルがゼロの酸化状態の化合物、例えばテトラシアノニッケル酸カリウムK4[Ni(CN)4]、ビス(アクリロニトリル)ニッケル(0)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(Ni(cod)2としても知られている)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)などの配位子を含む誘導体;
・カルボキシレート(特にアセテート)、カーボネート、ビカーボネート、ボレート、臭化物、塩化物、シトレート、チオシアネート、シアニド、ホルメート、ヒドロキシド、ヒドロホスフィット、ホスフィット、ホスフェート及びそれらの誘導体、沃化物、ニトレート、スルフェート、スルフィット、アリールスルホン酸塩及びアルキルスルホン酸塩などのニッケル化合物。
使用するニッケル化合物が0を超えるニッケルの酸化状態に相当する場合には、反応条件下でニッケルと優先的に反応するニッケル用の還元剤を反応媒体に添加する。この還元剤は、有機物であっても無機物であってもよい。限定的でない例としては、ホウ化水素、例えばNaBH4又はKBH4、Zn粉末、マグネシウム又は水素が挙げられる。
使用するニッケル化合物がニッケルの0の酸化状態に相当する場合には、上で列挙した種類の還元剤を添加することも可能であるが、ただし、この添加は必須ではない。
鉄化合物を使用する場合には、同じ還元剤が好適である。パラジウムの場合には、還元剤は、さらに、反応媒体の成分でもあることができる(ホスフィン、溶媒、オレフィン)。
特に本方法において使用される、少なくとも1個のエチレン性二重結合を有する有機化合物は、ブタジエン、イソプレン、1,5−ヘキサジエン又は1,5−シクロオクタジエンなどのジオレフィン、3−ペンテンニトリル又は4−ペンテンニトリルなどのエチレン性不飽和脂肪族ニトリル、特に直鎖ペンテンニトリル、スチレン、メチルスチレン、ビニルナフタリン、シクロヘキセン又はメチルシクロヘキセンなどのモノオレフィン、及びこれらの化合物の数種の混合物である。
ペンテンニトリルは、3−ペンテンニトリル及び4−ペンテンニトリルの他に、所定量、通常は少量の他の化合物、例えば2−メチル−3−ブテンニトリル、2−メチル−2−ブテンニトリル、2−ペンテンニトリル、バレロニトリル、アジポニトリル、2−メチルグルタロニトリル、2−エチルスクシノニトリル又はブタジエン、例えば不飽和ニトリルを得るためのブタジエンのヒドロシアン化反応により得られるものを含むことができる。
特に、ブタジエンのヒドロシアン化中に、僅かではない量の2−メチル−3−ブテンニトリル及び2−メチル−2−ブテンニトリルが直鎖ペンテンニトリルと共に形成される。
本発明の方法に従うヒドロシアン化のために使用される触媒系は、反応媒体に導入する前に、例えば有機リン化合物単独又は溶媒に溶解したものに、選択した遷移金属化合物の適当量と、随意成分としての還元剤とを添加することによって製造できる。また、有機リン化合物及び遷移金属化合物をヒドロシアン化反応媒体に、ヒドロシアン化される化合物の添加前又は添加後に単に添加することによって、触媒系を「その場で」製造することも可能である。
ニッケル化合物又は別の遷移金属化合物の使用量は、ヒドロシアン化される又は異性化される有機化合物1モル当たりの遷移金属のモルとして、使用されるニッケル又は他の遷移金属の10-4〜1、好ましくは0.005〜0.5モルの濃度を得るように選択される。
触媒系を形成させるために使用される有機リン化合物の量は、遷移金属1モルに対するこれらの化合物のモル数が0.5〜100、好ましくは2〜50となるように選択される。
反応は、通常溶媒なしで実施されるが、不活性有機溶媒を添加することが有益である場合もある。該溶媒は、ヒドロシアン化温度でヒドロシアン化される化合物を含む相と混和性のある触媒用溶媒であることができる。このような溶媒の例としては、芳香族、脂肪族又は脂環式炭化水素が挙げられる。
ヒドロシアン化反応は、通常、10℃〜200℃、好ましくは30℃〜120℃の温度で実施される。これは、単相媒体中で実施できる。
本発明の方法は、連続的に又はバッチ式で実施できる。
使用するシアン化水素は、金属シアン化物、特にシアン化ナトリウムや、アセトンなどのシアノヒドリンから、又はメタンとアンモニア及び空気とを反応させることからなるアンドルソフ法など、他の既知の任意の合成方法によって、製造できる。
水を含まないシアン化水素を気体の状態で又は液体の状態で反応器に導入する。また、これを予め有機溶媒に溶解させることもできる。
バッチ式の実施形態において、実際には、不活性ガス(例えば窒素やアルゴン)を使用して予めパージしておいた反応器に、本発明に好適な有機リン化合物、遷移金属(ニッケル)化合物、随意成分の還元剤及び随意成分の溶媒などの様々な成分の全て又は一部を含有する溶液を充填したり、又は該成分を別々に充填したりすることが可能である。一般には、続いて反応器を選択された温度にし、次にヒドロシアン化される化合物を導入する。続いて、シアン化水素自体を、好ましくは連続的又は均一に導入する。
反応(その進行は、取り出した試料を検査することによって監視できる)が完了したら、冷却後に反応混合物を取り出し、そしてこの反応生成物を、例えば蒸留によって単離及び分離する。
有利には、ジオレフィン(ブタジエン)からのアジポニトリルなどのジニトリルの合成は、2つの連続工程で得られる。第1工程は、ジオレフィンの二重結合をヒドロシアン化して不飽和モノニトリルを得ることからなる。第2工程は、このモノニトリルの不飽和をヒドロシアン化して1種以上の対応するジニトリルを得ることからなる。これら2つの工程は、通常、同じ性質の有機金属錯体を含む触媒系を用いて実施される。しかしながら、有機リン化合物/金属元素比及び触媒濃度は異なっていてよい。さらに、第2工程において、共触媒又は促進剤と触媒系とを結合させることが好ましい。この共触媒又は促進剤は、通常、ルイス酸である。
共触媒として使用されるルイス酸は、エチレン性不飽和脂肪族ニトリルの場合には特に、得られるジニトリルの線状性、すなわち形成される全てのジニトリルに対する線状ジニトリルのパーセンテージを改善させること、及び/又は触媒の活性と寿命とを増大させることを可能にする。
用語「ルイス酸」は本明細書においては、通常の定義に従って、電子対を受け取る化合物を意味するものとする。
特に、G.A.Olahにより編集された書籍「Friedel−Crafts and related Reactions」,第1巻,第191〜197頁(1963)で述べられているルイス酸を使用できる。
本方法において共触媒として使用できるルイス酸は、第Ib、IIb、IIIa、IIIb、IVa、IVb、Va、Vb、VIb、VIIb及びVIII族の元素の化合物から選択される。これらの化合物は、通常は、塩、特に塩化物や臭化物などのハロゲン化物、硫酸塩、スルホン酸塩はロスルホン酸塩、ペルハロアルキルスルホン酸塩、特にフルオロアルキルスルホン酸塩又はペルフルオロアルキルスルホン酸塩、カルボン酸塩及びリン酸塩である。
このようなルイス酸の非限定的例としては、塩化亜鉛、臭化亜鉛、沃化亜鉛、塩化マンガン、臭化マンガン、塩化カドミウム、臭化カドミウム、塩化第一錫、臭化第一錫、硫酸第一錫、酒石酸第一錫、トリフルオロメチルスルホン酸インジウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ハフニウム、エルビウム、タリウム、イッテルビウム及びルテチウムなどの希土類元素塩化物又は臭化物、塩化コバルト、塩化第一鉄、塩化イットリウム、又は2008年1月25日出願の仏国特許出願(未公開)第0800381号に記載された化合物が挙げられる。
また、ルイス酸として、トリフェニルボランやチタンイソプロポキシドなどの有機金属化合物を使用することもできる。
もちろん、数種のルイス酸の混合物を使用することも可能である。
ルイス酸のなかでは、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化第一錫、臭化第一錫、トリフェニルボラン及び塩化亜鉛/塩化第一錫混合物が特に好ましい。
使用されるルイス酸共触媒は、通常、遷移金属化合物、特にニッケル化合物1モル当たり0.01〜50モル、好ましくは1モル当たり1〜10モルを占める。
この第2工程で使用する不飽和モノニトリルは、有利には直鎖ペンテンニトリル、例えば3−ペンテンニトリル又は4−ペンテンニトリル及びそれらの混合物である。
これらのペンテンニトリルは、所定量、通常は少量の他の化合物、例えば2−メチル−3−ブテンニトリル、2−メチル−2−ブテンニトリル又は2−ペンテンニトリルを含有できる。
ルイス酸の存在下でのヒドロシアン化のために使用される触媒溶液は、反応媒体に導入する前に、例えば有機リン化合物と、選択された遷移金属化合物と、ルイス酸と、随意成分としての還元剤とを単に適当量混合させることによって製造できる。また、これらの様々な成分を反応媒体に添加することによって触媒溶液を「その場で」製造することも可能である。
また、本発明のヒドロシアン化方法の条件下で、特に本発明に従う有機リン化合物の混合物及び少なくとも1種の遷移金属化合物を少なくとも含む上記触媒系の存在下で上記手順を実行することによって、シアン化水素の非存在下で2−メチル−3−ブテンニトリルの異性化を実施してペンテンニトリルを与える、より一般的にいえば分岐不飽和ニトリルの異性化を実施して線状不飽和ニトリルを与えることも可能である。
本発明に従う異性化を受ける2−メチル−3−ブテンニトリルは、単独で又は他の化合物との混合物として使用できる。つまり、2−メチル−3−ブテンニトリルは、2−メチル−2−ブテンニトリル、4−ペンテンニトリル、3−ペンテンニトリル、2−ペンテンニトリル又はブタジエンとの混合物として導入できる。
本発明に従う触媒系の存在下でブタジエンのヒドロシアン化により得られた反応混合物をHCNで処理することが特に有益である。好ましい変形例では、触媒系は、ブタジエンのヒドロシアン化反応のためにすでに存在しているので、異性化反応を生じさせるのにはシアン化水素の導入を停止させれば十分である。適当な場合には、この変形例において、例えば依然として存在し得るシアン化水素酸を追い出すために、窒素やアルゴンといった不活性ガスを使用して反応器の穏やかなフラッシングを実施することが可能である。
異性化反応は、通常、10℃〜200℃、好ましくは60℃〜140℃の温度で実施される。
ブタジエンヒドロシアン化反応の直後に異性化を行う際の好ましい場合には、ヒドロシアン化を実施した温度又はそれよりもわずかに高い温度で反応を実施することが有益であろう。
エチレン性不飽和化合物のヒドロシアン化方法について、異性化のために使用される触媒系は、反応媒体に導入する前に、例えば有機リン化合物と、選択した遷移金属化合物の適当量と、随意成分としての還元剤とを混合させることによって製造できる。また、これらの様々な成分を反応媒体に添加することによってこれらの触媒系を「その場で」製造することも可能である。遷移金属化合物(特にニッケル化合物)の使用量及び有機リン化合物の量は、ヒドロシアン化反応の場合と同量である。
異性化反応は、通常溶媒なしで実施されるが、後で抽出溶媒として使用できる不活性有機溶媒を添加することが有利な場合がある。これは、特に、このような溶媒を、該異性化反応を受ける媒体を製造するために使用されるブタジエンのヒドロシアン化反応に使用した場合である。このような溶媒は、ヒドロシアン化について上記したものから選択できる。
しかしながら、ブタジエンなどのオレフィンのヒドロシアン化によるジニトリル化合物の製造は、不飽和ニトリルの形成工程及び上記異性化工程のための本発明に従う触媒系を使用して実施でき、不飽和ニトリルをヒドロシアン化してジニトリルを得る反応を、本発明に従う触媒系又はこの反応について既に知られている任意の他の触媒系で実施することが可能である。
同様に、オレフィンをヒドロシアン化して不飽和ニトリルを得る反応及び不飽和ニトリルの異性化は、本発明とは異なる触媒系を用いて実施でき、不飽和ニトリルをヒドロシアン化してジニトリルを得る工程は、本発明に従う触媒系を用いて実施される。
本発明のそのほかの詳細及び利点を以下に与える実施例で例示するが、これらは単なる例示であり、限定ではない。
使用する略語
・cod:シクロオクタジエン
・Ni(cod)2:ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル
・3PN:3−ペンテンニトリル
・AdN:アジポニトリル
・ESN:エチルスクシノニトリル
・MGN:メチルグルタロニトリル
・DN:ジニトリル化合物(AdN、MGN又はESN)
・TIBAO:テトライソブチルジアルミノキサン
・Mes:メシチル基(2,4,6−トリメチルフェニル)
・Ph:フェニル基
・TTP:亜リン酸トリトリル
・TPP:亜リン酸トリフェニル
・RY(DN):形成されるジニトリルのモル数対導入される3PNのモル数の比率に相当するジニトリルの実質収率
・線状性(L):形成されるAdNのモル数対形成されるジニトリルのモル数(AdN、ESN及びMGNのモルの合計)の比。
次の化合物:3PN、Ni(cod)2、ZnCl2、TTP、TPP、トリス(2−チエニル)ホスフィン、トリス(2−フリル)ホスフィン及びトリス(4−クロルフェニル)ホスフィンは、市販されている既知の製品である。
例1〜12:AdNを得るための3−PNのヒドロシアン化
次の手順に従って試験を実施する:
次のものを、アルゴン雰囲気下で、隔壁ストッパーを備えたShott型の60mLガラス管に連続的に装入する:
・配位子1(性質及び量については表1参照)
・配位子2(性質及び量については表1参照)
・1.21g(15mmol、30当量)の3PN
・138mg(0.5mmol、1当量)のNi(cod)2
・62mg(0.5mmol、1当量)のZnCl2
この混合物を撹拌しながら70℃にする。該反応媒体にアセトンをシリンジドライバーにより1時間当たり0.45mLの流量で供給する。3時間の注入後に、シリンジドライバーを停止させる。この混合物を周囲温度にまで冷却し、アセトンで希釈し、そしてガスクロマトグラフィーで分析する。
これらの例において、使用したホスフィン配位子は、次式III〜Vを有する:
Figure 2011524394
(III):トリス(2−チエニル)ホスフィン
Figure 2011524394
(IV):トリス(2−フリル)ホスフィン
Figure 2011524394
(V):トリス(4−クロルフェニル)ホスフィン
結果を以下の表1にまとめる。
Figure 2011524394

Claims (19)

  1. 液体媒体中において、遷移金属から選択される金属元素と、該金属元素と共に錯体を形成する少なくとも1種の有機リン配位子とを含む触媒系の存在下でシアン化水素と反応させることにより少なくとも1個のエチレン性不飽和を有する炭化水素系化合物をヒドロシアン化するための方法であって、該触媒系が少なくとも1種の単座有機ホスフィット化合物及び少なくとも1種の単座有機ホスフィン化合物を含み、該有機ホスフィン化合物についての金属元素の原子に対するモル比が0.1〜10で、また該単座有機ホスフィット化合物ついては0.1〜10であり、該有機ホスフィット化合物対該有機ホスフィン化合物のモル比が0.01〜100であることを特徴とする方法。
  2. 前記有機ホスフィット化合物対前記有機ホスフィン化合物のモル比が1〜100であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記有機ホスフィット化合物対前記有機ホスフィン化合物のモル比が0.01〜0.3であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 有機ホスフィン化合物及び有機ホスフィット化合物のモルの合計と金属元素の原子数とのモル比が4〜10であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記有機ホスフィン化合物が一般式(I)に相当する化合物であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法:
    Figure 2011524394
    (式中、
    ・Zは、酸素、窒素又は硫黄原子を含有し、かつ、リンとの結合が該ヘテロ原子に対してα位の炭素によって保持される、芳香族又は非芳香族の置換又は非置換5又は6原子環状基を表し、
    ・nは、0〜3の整数を表し、
    ・mは、0〜5の整数を表し、
    ・R1基は、水素原子、ヘテロ原子を含有していてよい、1〜12個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてよい置換又は非置換芳香族又は脂環式基、カルボニル、アルコキシカルボニル又はアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトリル基又は1〜12個の炭素原子を有するハロアルキル基を表す。)。
  6. nが1〜3の整数を表すことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記Z基がフリル、チエニル、ピリル又はピリジル基を表すことを特徴とする、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 前記一般式Iの化合物が次式III〜Vの一つに相当することを特徴とする、請求項5〜7のいずれかに記載の方法:
    Figure 2011524394
  9. nが0を表し、R1基が、ヘテロ原子を含有していてよい、1〜12個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてよい置換又は非置換芳香族又は脂環式基、カルボニル、アルコキシカルボニル又はアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトリル基又は1〜12個の炭素原子を有するハロアルキル基を表すことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  10. 前記有機ホスフィット化合物が亜リン酸トリフェニル、亜リン酸o−トリトリル、亜リン酸p−トリトリル及び亜リン酸m−トリトリル並びにそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記金属元素がニッケル、コバルト、鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛、カドミウム及び水銀よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記触媒系の組成が次の一般式(II)で示されることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法:
    M[L1t[L2u (II)
    (式中、
    Mは遷移金属であり、
    1は前記有機ホスフィット配位子を表し、
    2は前記有機ホスフィン配位子を表し、
    t及びuは、同一でも異なっていてもよく、0.1〜9.9の数を表し、
    t+uの合計は4〜10である。)。
  13. 少なくとも1個のエチレン性二重結合を有する有機化合物がブタジエン、イソプレン、1,5−ヘキサジエン又は1,5−シクロオクタジエンなどのジオレフィン、3−ペンテンニトリル又は4−ペンテンニトリルなどのエチレン性不飽和脂肪族ニトリル、特に直鎖ペンテンニトリル、スチレン、メチルスチレン、ビニルナフタリン、シクロヘキセン又はメチルシクロヘキセンなどのモノオレフィン、及びこれらの化合物の数種の混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. ニッケル化合物又は別の遷移金属化合物の使用量は、ヒドロシアン化される又は異性化される有機化合物1モル当たり10-4〜1モルのニッケル又は他の遷移金属を使用するように選択されること、及び、有機リン化合物の使用量は、遷移金属1モルに対する該化合物のモル数が0.5〜100となるように選択されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. シアン化水素との反応によりエチレン性不飽和ニトリル化合物をヒドロシアン化してジニトリル化合物を得るための、請求項1〜14のいずれかに記載の方法であって、該反応を、少なくとも1種の遷移金属化合物と、少なくとも1種の単座有機ホスフィット化合物と、少なくとも1種の単座有機ホスフィン化合物と、少なくとも1種のルイス酸を含む共触媒とを含む触媒系の存在下で実施することを特徴とする方法。
  16. 前記エチレン性不飽和ニトリル化合物が、3−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル及びそれらの混合物などの、直鎖ペンテンニトリルを含むエチレン性不飽和脂肪族ニトリルから選択されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 共触媒として使用されるルイス酸が、元素の周期律表の第Ib、IIb、IIIa、IIIb、IVa、IVb、Va、Vb、VIb、VIIb及びVIII族からの元素の化合物から選択されることを特徴とする、請求項15又は16に記載の方法。
  18. 前記ルイス酸が、塩化亜鉛、臭化亜鉛、沃化亜鉛、塩化マンガン、臭化マンガン、塩化カドミウム、臭化カドミウム、塩化第一錫、臭化第一錫、硫酸第一錫、酒石酸第一錫、トリフルオロメチルスルホン酸インジウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、 テルビウム、ジスプロシウム、ハフニウム、エルビウム、タリウム、イッテルビウム及びルテチウムなどの希土類元素の塩化物又は臭化物、塩化コバルト、塩化第一鉄、塩化イットリウム、並びにそれらの混合物、有機金属化合物から選択されることを特徴とする、請求項15〜17のいずれかに記載の方法。
  19. ブタジエンのヒドロシアン化により得られた反応混合物中に存在する2−メチル−3−ブテンニトリルを異性化してペンテンニトリルを得ることをシアン化水素の非存在下で実施し、ここで、該操作を、少なくとも1種の遷移金属化合物と、少なくとも1種の単座有機ホスフィット化合物と、少なくとも1種の単座有機ホスフィン化合物とを含む触媒系の存在下で実施することを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
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