JP5579836B2 - エチレン性不飽和化合物からニトリル化合物を製造するための方法 - Google Patents

エチレン性不飽和化合物からニトリル化合物を製造するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、エチレン性不飽和有機化合物をヒドロシアン化してニトリル官能基を少なくとも1個含む化合物を得るための方法に関する。
より詳細には、本発明は、ブタジエンのようなジオレフィン又はアルケンニトリル、例えばペンテンニトリルのような置換オレフィンのヒドロシアン化に関する。
仏国特許第1599764号明細書には、ニッケル及び有機リンリガンド、トリアリールホスファイトを含む触媒の存在下でエチレン性二重結合を少なくとも1つ有する有機化合物にシアン化水素酸を付加させることによるニトリルの調製方法が記載されている。この反応は、溶媒の存在下でも不在下でも実施することができる。
溶媒を用いる場合、これはベンゼンやキシレンのような炭化水素又はアセトニトリルのようなニトリルであるのが好ましい。
用いられる触媒は、ホスフィン、アルシン、スチビン、ホスファイト、アルセナイト又はアンチモナイトのようなリガンドを含有する有機ニッケル錯体である。
この特許明細書には、該触媒を活性化するための促進剤、例えばホウ素化合物や金属塩(一般的にはルイス酸)を存在させることも、推奨されている。
その他にも多くの触媒系が提唱されており、これらは一般的にホスファイト、ホスホナイト、ホスフィナイト及びホスフィンの類に属する有機リン化合物を含む。これらの有機リン化合物は、1分子当たり1個のリン原子を含むことができ、単座リガンドと称される。これらは1分子当たり複数個のリン原子を含むこともでき、その場合、これらは多座リガンドと称される;より特定的には、1分子当たり2個のリン原子を含有する多くのリガンド(二座リガンド)が多くの特許文献に記載されている。
しかしながら、触媒活性の点及び安定性の点の両方においてより一層有効な新規の触媒系に対する研究が依然として行われている。
仏国特許第1599764号明細書
本発明の1つの目的は、新規の類のリガンドであって、遷移金属と一緒になって、ヒドロシアン化反応において良好な触媒活性を示す触媒系を得ることを可能にする前記リガンドを提供することにある。
この目的のために、本発明は、液状媒体中で遷移金属から選択される金属元素と1種以上の有機リンリガンドとを含む触媒の存在下でエチレン性不飽和を少なくとも1個含む炭化水素質化合物(炭化水素系の化合物、即ち有機化合物)をシアン化水素との反応によってヒドロシアン化するための方法を提供するものであり、この方法は、前記有機リンリガンドが次の一般式(I)又は(II)に相当する少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする。
Figure 0005579836
[ここで、
5及びR6は同一であっても異なっていてもよく、直鎖状若しくは分岐鎖状の脂肪族一価基、置換若しくは非置換の芳香環若しくは環状脂肪族環を含む一価基、又は縮合し若しくは共有結合によって互いに結合した複数の芳香環を含む一価基を表わし、
7
◆下記一般式(III):
Figure 0005579836
(ここで、R1、R2、R3及びR4は同一であっても異なっていてもよく、水素原子、1〜12個の炭素原子を有し且つヘテロ原子を含有していてもよい直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい置換若しくは非置換芳香族若しくは環状脂肪族基を含む基、カルボニル、アルコキシカルボニル若しくはアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトリル基又は1〜12個の炭素原子を有するハロアルキル基を表わす)
の二価基、又は
◆式−(O)−R8−(O)−
(ここで、R8は直鎖状若しくは分岐鎖状脂肪族二価基、置換若しくは非置換の芳香族若しくは環状脂肪族環を含む二価基、又は縮合し若しくは共有結合によって互いに結合した複数の芳香環を含む二価基を表わす)
の二価基、又は
◆下記一般式(IV):
Figure 0005579836
(ここで、
9及びR10は同一であっても異なっていてもよく、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状脂肪族二価基を表わす)
の二価基を表わし、
Xはフッ素及び臭素より成る群から選択されるハロゲン原子を表わす。]
有利には、R1、R2、R3及びR4は同一であっても異なっていてもよく、水素原子又は1〜12個の炭素原子を有し且つヘテロ原子を含有していてもよい直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基を表わす。
好ましくは、前記リンリガンドは、一般式(II)においてR7が一般式(III)又は(IV)の二価基を表わす化合物である。
有利には、前記有機リンリガンドは、一般式(II)において基Xがフッ素を表わし且つ基R7が式(III)又は(IV)に相当する化合物である。
本発明の好ましいリガンドは、次の化学式に相当する:
Figure 0005579836
これらの化合物及びそれらの製造方法は、いくつかの科学論文や刊行物に報告されている。例として、Downing et al., Organometallics, 2008, vol. 27 No. 13, pages 3216-3224を挙げることができる。
本発明のその他の好ましいリガンドは、次の化学式に相当するものである。
Figure 0005579836
本発明にとって好適な式(I)又は(II)に相当する有機リンリガンド(フルオロホスファイト)は、特に米国特許出願公開第2008−0081759号明細書に記載されている。
本発明に従えば、触媒系の組成は、下記の一般式(V)によって表わすことができる(この式は触媒系中に存在する化合物及び錯体の構造に対応するものではない):
M[Lft (V)
(ここで、
Mは遷移金属であり、
fは式(I)又は(II)の少なくとも1種の有機リンリガンドを表わし、
tは1〜10の範囲の数(境界を含む)である)。
本発明の1つの実施形態において、前記リガンドLfは有機リン化合物の混合物であり、その内の少なくとも1つは一般式(I)及び(II)の内のいずれかに相当する化合物である。この混合物は、例えば、トリトリルホスファイト(TTP)又はトリフェニルホスファイト(TPP)のような単座オルガノホスファイトリガンドを含むことができる。
以下の説明において、用語「有機リン化合物」とは、式(I)又は(II)の化合物と、有機リン化合物の混合物(例えばオルガノホスファイト単座化合物と式(I)又は(II)の少なくとも1種の化合物とを含む混合物)との両方を意味する。
錯化させることができる金属Mは一般的に、The Chemical Rubber Company社からの「Handbook of Chemistry and Physics」, 51st Edition (1970-1971)に発表されたような元素周期表の第1b、2b、3b、4b、5b、6b、7b及び8族の任意の遷移金属である。
これらの金属の中では、より特定的には、ヒドロシアン化反応における触媒として用いることができる金属を挙げることができる。かくして、非限定的な例として、ニッケル、コバルト、鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛、カドミウム及び水銀を挙げることができる。ニッケルが、不飽和ニトリル及びオレフィンのヒドロシアン化にとって好ましい元素である。
本発明に従う有機リン化合物を含む触媒系の調製は、選択した金属(例えばニッケル)の化合物の溶液を本発明の有機リン化合物の溶液と接触させることによって、実施することができる。
前記の金属の化合物は、溶媒中に溶解させることができる。該金属は,用いられる化合物中で、有機金属錯体中で持つ酸化状態又はそれより高い酸化状態にあることができる。
例として、本発明の有機金属錯体中において、ロジウムは酸化状態(I)、ルテニウムは酸化状態(II)、白金は酸化状態(0)、パラジウムは酸化状態(0)、オスミウムは酸化状態(II)、イリジウムは酸化状態(I)、そしてニッケルは酸化状態(0)にあると示すことができる。
有機金属錯体の調製の際に金属をもっと高い酸化状態で用いる場合には、その場で還元してもよい。
有機金属錯体の調製のために用いることができる金属Mの化合物の中では、非限定的な例として、次のニッケル化合物を挙げることができる:
・ニッケルが酸化状態0にある化合物、例えばカリウムテトラシアノニッケラートK4[Ni(CN)4]、ビス(アクリロニトリル)ニッケル(0)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(Ni(cod)2とも称される)及びリガンド含有誘導体、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、
・ニッケル化合物、例えばカルボン酸塩類(特に酢酸塩)、炭酸塩、重炭酸塩、ホウ酸塩、臭化物、塩化物、クエン酸塩、チオシアネート、シアン化物、ギ酸塩、水酸化物、ヒドロ亜リン酸塩、亜リン酸塩、リン酸塩及び誘導体、ヨウ化物、硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、アリールスルホン酸塩及びアルキルスルホン酸塩。
用いるニッケル化合物が0より大きいニッケル酸化状態に相当する場合には、ニッケルに対する還元剤(好ましくは反応条件下でニッケルと反応するもの)を反応媒体に添加する。この還元剤は、有機性又は無機性であることができる。非限定的な例としては、NaBH4、KBH4、Zn粉末、マグネシウム及び水素を挙げることができる。
用いるニッケル化合物が0のニッケル酸化状態に相当する場合には、上記のタイプの還元剤を添加することもできるが、この添加は必須というわけではない。
鉄化合物を用いる場合にも同じ還元剤が好適である。パラジウムの場合には、還元剤は反応媒体の成分(ホスフィン、溶媒、オレフィン)であることもできる。
本発明の方法においてより特定的に用いられるエチレン性二重結合を少なくとも1個含む有機化合物は、ジオレフィン、例えばブタジエン、イソプレン、1,5−ヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン、エチレン性不飽和脂肪族ニトリル、特に直鎖状ペンテンニトリル、例えば3−ペンテンニトリル又は4−ペンテンニトリル、モノオレフィン類、例えばスチレン、メチルスチレン、ビニルナフタレン、シクロヘキセン又はメチルシクロヘキセン及び数種のこれらの化合物の混合物である。
ペンテンニトリルは、3−ペンテンニトリル及び4−ペンテンニトリルに加えて、一般的に少量のその他の化合物、例えば2−メチル−3−ブテンニトリル、2−メチル−2−ブテンニトリル、2−ペンテンニトリル、バレロニトリル、アジポニトリル、2−メチルグルタロニトリル、2−エチルスクシノニトリル又はブタジエン、例えば不飽和ニトリルを与えるための先行するブタジエンのヒドロシアン化反応から得られたものを含むことができる。
実際、ブタジエンのヒドロシアン化の際に、直鎖状ペンテンニトリルと共に、2−メチル−3−ブテンニトリル及び2−メチル−2−ブテンニトリルが少なからぬ量で生成した。
本発明の方法に従うヒドロシアン化のために用いられる触媒系は、反応領域に導入する前に、例えば有機リン化合物(単独のもの又は溶媒中に溶解させたもの)に適量の選択した遷移金属化合物及び随意としての還元剤を加えることによって、調製することができる。また、ヒドロシアン化すべき化合物を加える前又は加えた後にヒドロシアン化反応媒体に有機リン化合物及び遷移金属化合物を単純に加えることによって、「その場で」触媒系を調製することもできる。
ニッケル又はその他の遷移金属の化合物の使用量は、ヒドロシアン化又は異性化されるべき有機化合物1モル当たりの遷移金属のモル数として、10-4〜1モルの範囲、好ましくは0.005〜0.5モルの範囲のニッケル又はその他の遷移金属の濃度が得られるように、選択する。
触媒を生成させるために用いられる有機リン化合物の量は、遷移金属1モルに対するこの化合物のモル数が0.5〜100、好ましくは2〜50となるように、選択する。
前記の反応は一般的に溶媒なしで実施されるが、不活性有機溶媒を加えるのが有利なこともある。この溶媒は、ヒドロシアン化温度においてヒドロシアン化されるべき化合物を含む相と混和性である触媒用溶媒であることができる。斯かる溶媒の例としては、芳香族、脂肪族又は環状脂肪族の炭化水素を挙げることができる。
ヒドロシアン化反応は一般的に10℃〜200℃の範囲、好ましくは30℃〜120℃の範囲の温度において実施される。この反応は、単相媒体中で実施することができる。
本発明の方法は、連続式に実施することもでき、バッチ式に実施することもできる。
用いるシアン化水素は、金属シアン化物、特にシアン化ナトリウム、若しくはアセトンシアノヒドリンのようなシアノヒドリン類から、又は他の任意の既知の合成方法、例えばメタンをアンモニア及び空気と反応させることから成るAndrussov法によって、調製することができる。
シアン化水素は、水を含まない状態で、気体の形又は液体の形で反応器中に導入される。また、前もってシアン化水素を有機溶媒中に溶解させることもできる。
バッチ式の実施の場合には、前もって不活性ガス(例えば窒素又はアルゴン)を用いてパージされた反応器に、各種成分{例えば本発明に従う有機リン化合物、遷移金属(ニッケル)化合物、場合により還元剤及び溶媒}の全部又は一部を含有させた溶液を装填することもでき、これら成分を別々に装填することもできる。一般的には、次いで反応器を所定の温度にし、次いでヒドロシアン化されるべき化合物を導入する。次いでシアン化水素を単独で好ましくは連続的に且つ一定のペースで導入する。
反応(その進行は取り出されたサンプルを分析することによって監視することができる)が完了した時に、反応混合物を冷ましてから取り出し、反応生成物を単離して例えば蒸留によって分離する。
有利には、ジオレフィン(ブタジエン)からのアジポニトリルのようなジニトリルの合成は、2つの連続工程で達成される。第1工程は、ジオレフィンの二重結合をヒドロシアン化して不飽和モノニトリルを得ることから成る。第2工程は、前記モノニトリルの不飽和をヒドロシアン化して対応するジニトリルを得ることから成る。これらの2工程は一般的に、同じ性状の有機金属錯体を含む触媒系を用いて実施される。しかしながら、有機リン化合物/金属元素の比及び触媒の濃度は、異なっていてもよい。さらに、第2工程において助触媒又は促進剤を前記触媒系と組み合わせるのが好ましい。この助触媒又は促進剤は、一般的にルイス酸である。
助触媒として用いられるルイス酸は、特にエチレン性不飽和を含む脂肪族ニトリル類のヒドロシアン化の場合に、得られるジニトリル類の直鎖性、即ち生成するすべてのジニトリルに対する直鎖状ジニトリルの割合を改善し且つ/又は触媒の活性及び寿命を向上させることを可能にする。
用語「ルイス酸」とは、本明細書においては、通常の定義に従って、電子対を受け取る化合物を意味するものとする。
特にG. A. Olah編集の「Friedel-Crafts and related Reactions」, volume I, pages 191 to 197 (1963)に記載されたルイス酸を用いることができる。
本発明の方法において助触媒として用いることができるルイス酸は、周期表第Ib、IIb、IIIa、IIIb、IVa、IVb、Va、Vb、VIb、VIIb及びVIII族からの元素の化合物から選択される。これらの化合物は一般的に塩、特にハロゲン化物類、例えば塩化物類又は臭化物類、硫酸塩類、スルホン酸塩類、ハロスルホン酸塩類、ペルハロアルキルスルホン酸塩類、特にフルオルアルキルスルホン酸塩類又はペルフルオルアルキルスルホン酸塩類、カルボン酸塩類及びリン酸塩類である。
かかるルイス酸の非限定的な例としては、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化マンガン、臭化マンガン、塩化カドミウム、臭化カドミウム、塩化第一スズ、臭化第一スズ、硫酸第一スズ、酒石酸第一スズ、トリフルオルメチルスルホン酸インジウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ハフニウム、エルビウム、タリウム、イッテルビウム及びルテチウムのような希土類元素の塩化物類若しくは臭化物類、塩化コバルト、塩化第一鉄又は塩化イットリウムを挙げることができる。
また、ルイス酸として、トリフェニルボラン又はチタンジイソプロポキシドのような有機金属化合物、又は2008年1月25日付仏国特許出願第08/00381号若しくは2008年10月21日付仏国特許出願第08/05821号の明細書に記載された化合物を用いることもできる。
もちろん、2009年1月29日付未公開仏国特許出願第09/50559号の明細書に記載されたように、数種のルイス酸の混合物を用いることも可能である。
ルイス酸の中では、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化第一スズ、臭化第一スズ、トリフェニルボラン及び塩化亜鉛/塩化第一錫混合物、無水ジフェニルボリン酸並びにテトライソブチルジアルミノキサンが特に好ましい。
用いられるルイス酸助触媒は、遷移金属化合物(より特定的にはニッケル化合物)1モル当たりに0.01〜50モルを占めるのが一般的であり、1〜10モル/モルを占めるのが好ましい。
この第2工程において用いられる不飽和モノニトリルは、直鎖状ペンテンニトリル、例えば3−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル及びそれらの混合物であるのが有利である。
これらのペンテンニトリルは、一般的に少量のその他の化合物、例えば2−メチル−3−ブテンニトリルや2−メチル−2−ブテンニトリル、2−ペンテンニトリルを含有していてもよい。
ルイス酸の存在下におけるヒドロシアン化のために用いられる触媒溶液は、反応領域に導入する前に、例えば有機リン化合物に適量の選択した遷移金属化合物、ルイス酸及び随意としての還元剤を加えることによって、調製することができる。また、これらの様々な成分を反応媒体に単純に加えることによって、「その場で」触媒溶液を調製することもできる。
また、本発明のヒドロシアン化方法の条件下で、特に本発明に従う少なくとも1種の有機リン化合物及び少なくとも1種の遷移金属化合物を含む上記の触媒の存在下でのヒドロシアン化反応を、しかしシアン化水素の不在下で実施することによって、2−メチル−3−ブテンニトリルをペンテンニトリルに異性化させること、より一般的には分岐鎖状不飽和ニトリルを直鎖状不飽和ニトリルに異性化させることも、可能である。
本発明に従って異性化に付される2−メチル−3−ブテンニトリルは、単独で用いることもでき、他の化合物との混合物として用いることもできる。従って、2−メチル−3−ブテンニトリルは、2−メチル−2−ブテンニトリルや4−ペンテンニトリル、3−ペンテンニトリル、2−ペンテンニトリル、ブタジエンとの混合物として用いることができる。
ブタジエンのヒドロシアン化から得られた反応混合物を、本発明に従う少なくとも1種の有機リン化合物及び少なくとも1種の遷移金属化合物(より一層好ましくは上記の酸化状態0のニッケルの化合物)の存在下で、シアン化水素酸で処理するのが特に有利である。
この好ましい態様に関して、触媒系はすでにブタジエンのヒドロシアン化反応のために存在するので、異性化反応を起こさせるためには、シアン化水素の導入を停止すれば充分である。
この態様においては、例えば依然として存在するかもしれないシアン化水素酸を追い払うために、窒素やアルゴンのような不活性ガスを用いて反応器の簡単なパージを適宜に実施することができる。
異性化反応は、一般的に10℃〜200℃の範囲、好ましくは60℃〜140℃の範囲の温度において、実施される。
ブタジエンのヒドロシアン化反応の直後に異性化を行う好ましい場合において、この異性化は、ヒドロシアン化を実施する温度又はそれより僅かに高い温度において実施するのが有利であろう。
エチレン性不飽和化合物のヒドロシアン化方法についてと同様に、異性化に用いられる触媒系は、反応領域に導入する前に、例えば有機リン化合物、適量の選択した遷移金属化合物及び随意としての還元剤を混合することによって、調製することができる。また、これらの様々な成分を反応媒体に単純に加えることによって、「その場で」触媒系を調製することもできる。遷移金属化合物、より特定的にはニッケルの使用量、そして有機リン化合物の量も、ヒドロシアン化反応についてと同じである。
異性化反応は一般的に溶媒なしで実施されるが、不活性有機溶媒を加えるのが有利なこともあり、この溶媒は次いで抽出溶剤として用いることができる。これは特に、異性化反応に付される媒体を調製するために実施したブタジエンのヒドロシアン化反応に斯かる溶媒が用いられた場合である。斯かる溶媒は、ヒドロシアン化について上で挙げたものから選択することができる。
しかしながら、不飽和ニトリル生成工程及び上記の異性化工程については本発明に従う触媒系を用い、ジニトリルを得るための不飽和ニトリルのヒドロシアン化反応については本発明に従う触媒系又はこの反応のためにすでに知られている任意のその他の触媒系を用いて、ブタジエンのようなオレフィンのヒドロシアン化によるジニトリル化合物の調製を実施することができる。
同様に、不飽和ニトリルを得るためのオレフィンのヒドロシアン化反応及び不飽和ニトリルの異性化は本発明のものとは異なる触媒系を用いて実施し、ジニトリルを得るための不飽和ニトリルのヒドロシアン化工程は本発明に従う触媒系を用いて実施するということもできる。
本発明の別の詳細及び利点は、以下に単に非限定的指標として与えた実施例によって示されるのだろう。
用いた略語
・Cod:シクロオクタジエン
・Ni(Cod)2 ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル
・3PN:3−ペンテンニトリル
・AdN:アジポニトリル
・ESN:エチルスクシノニトリル
・MGN:メチルグルタロニトリル
・DN:ジニトリル化合物(AdN、MGN又はESN)
・TTP:トリトリルホスファイト
・TIBAO:テトライソブチルジアルミノキサン
・RY(DN):ジニトリルの真の収率:生成したジニトリルのモル数対仕込んだ3PNのモル数の比に相当
・直鎖度(L):生成したAdNのモル数対生成したジニトリルのモル数(AdN、ESN及びMGNの合計モル数)の比。
次の化合物:3PN、Ni(Cod)2、ZnCl2、TiBAO、TTP、無水ジフェニルボリン酸(Ph2BOPh2):は既知の化合物であり、商品として入手できる。
一般式(II)の化合物の合成
Downing et al., Organometallics, 2008, vol. 27 No. 13, pages 3216-3224に記載された方法に従って、次式:
Figure 0005579836
を有する化合物(CgPHと称される)を合成する。この化合物を、次式を有するリガンドA及びBの合成のための出発物質として用いる。
Figure 0005579836
CH2Cl2(60ミリリットル)中に化合物CgPH(4.3243g、0.02モル)を含有させた溶液に0℃において、CH2Cl2(30ミリリットル)中にBr2(3.5158g、0.022モル)を含有させた溶液を30分かけて加え、この温度において30分間撹拌し、次いで周囲温度において1時間撹拌する。溶媒を蒸発させて、僅かに黄色の固体(化合物A)を得た。31P−NMR δ=53.5(CH2Cl2中)。
Figure 0005579836
THF(50ミリリットル)中に乾燥CsF(2.45g;16.12ミリモル)を含有させた懸濁液に化合物A0.92g(3.1ミリモル)を加え、この混合物を72時間還流する。次いでこの混合物を周囲温度まで冷却する間に濾過し、濾液の溶媒を真空下で蒸発させて、白色固体が得られた。次いでヘキサン20ミリリットルを加え、対応懸濁液を濾過し、この有機溶液のヘキサンを減圧下で蒸発させて、最後に白色固体が得られた(0.532g、73%)(化合物B)。
元素分析:実測(計算):C、51.10(51.28);H、6.88(6.89)。
31P−NMR(121MHz;C66):δP125.4(d、1J(Mp)896.9Hz)。
19F−NMR(282MHz;C66): δF209.84(d、1J(Mp)897.1Hz)。
M. Carreira, M. Charernsuk, M. Eberhard, N. Fey, R. van Ginkel, A. Hamilton, W. P. Mul, A. G. Orpen, H. Phetmung, P. G. Pringle, J. Am. Chem. Soc, 2009, 131, 3078-3092に記載された方法に従って、次式:
Figure 0005579836
を有する2つの化合物Sym-PhobPCl及びAsym-PhobPClを合成する。これらの化合物を、それぞれ次式を有するリガンドC及びDの合成用の出発物質として用いる。
Figure 0005579836
アセトニトリル(8ミリリットル)中にSym-PhobPCl(0.500g、2.83ミリモル)及びCsF(4.31g、28.4ミリモル)を含有させた混合物を1時間還流する。次いで溶媒を蒸発させ、次いでジクロロメタン(6ミリリットル)を加える。得られた懸濁液を濾過し、溶媒を真空下で蒸発させる。
得られた量:0.341g、75%。
元素分析:実測(計算):C、59.87(59.99);H、8.59(8.81)
31P{1H}−NMR(CDCl3):159.45(d、JMp=865Hz)
Figure 0005579836
アセトニトリル(8ミリリットル)中にAsym-PhobPCl(0.500g、2.83ミリモル)及びCsF(4.31g、28.4ミリモル)を含有させた混合物を1時間還流する。次いで溶媒を蒸発させ、次いでジクロロメタン(6ミリリットル)を加える。得られた懸濁液を濾過し、溶媒を真空下で蒸発させる。
得られた量:0.193g、43%
31P{1H}NMR(CDCl3):217.33(d、JMp=808Hz)
次式:
Figure 0005579836
を有する化合物E(2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フルオロホスファイト)は、商品として入手できる。
例1〜11:AdNを得るための3−PNのヒドロシアン化
用いた一般手順は次のものである:
60ミリリットルのSchottタイプのガラス管にセプタム式ストッパーを備えさせ、アルゴン雰囲気下で以下のものを順次仕込む:
・リガンド(リガンドA、リガンドB、リガンドC、リガンドD又はリガンドE)(1ミリモル、Pについて2当量)
・無水3PN 1.21g(15ミリモル、30当量)
・Ni(cod)2 138mg(0.5ミリモル、1当量)
・ルイス酸 (量及び性状については表1を参照されたい)。
この混合物を撹拌しながら70℃にする。この反応媒体にアセトンシアノヒドリンを注射器を用いて毎時0.45ミリリットルの流量で注入する。3時間の注入後に、注射器の注入をやめる。この混合物を周囲温度まで冷まし、アセトンで希釈し、ガスクロマトグラフィーで分析する。
結果を下記の表1に与える。
Figure 0005579836
例12:AdNを得るための3−PNのヒドロシアン化
用いた一般手順は次のものである:
60ミリリットルのSchottタイプのガラス管にセプタム式ストッパーを備えさせ、アルゴン雰囲気下で以下のものを順次仕込む:
・リガンド 0.32ミリモル
・無水3PN 5ミリモル
・Ni(cod)2 0.17ミリモル
・ZnCl2 0.15ミリモル
この混合物を撹拌しながら70℃にする。この反応媒体にアセトンシアノヒドリンを注射器を用いて毎時0.45ミリリットルの流量で注入する。3時間の注入後に、注射器の注入をやめる。この混合物を周囲温度まで冷まし、アセトンで希釈し、ガスクロマトグラフィーで分析する。
結果を下記の表2に与える。
Figure 0005579836
例13及び14:AdNを得るための3−PNのヒドロシアン化
60ミリリットルのSchottタイプのガラス管にセプタム式ストッパーを備えさせ、アルゴン雰囲気下で以下のものを順次仕込む:
・リガンド1 (性状及び量については表3を参照されたい)
・リガンド2 (性状及び量については表3を参照されたい)
・3PN 1.21g(15ミリモル、30当量)
・Ni(cod)2 138mg(0.5ミリモル、1当量)
・ルイス酸 (性状及び量については表3を参照されたい)。
この混合物を撹拌しながら70℃にする。この反応媒体にアセトンシアノヒドリンを注射器を用いて毎時0.45ミリリットルの流量で注入する。3時間の注入後に、注射器の注入をやめる。この混合物を周囲温度まで冷まし、アセトンで希釈し、ガスクロマトグラフィーで分析する。
結果を下記の表3に与える。
Figure 0005579836

Claims (15)

  1. 液状媒体中で遷移金属から選択される金属元素と有機リンリガンドとを含む触媒の存在下でエチレン性不飽和を少なくとも1個含む炭化水素質化合物をシアン化水素との反応によってヒドロシアン化するための方法であって、
    前記有機リンリガンドが次の一般式(II):
    Figure 0005579836
    [ここで
    7
    ◆下記一般式(III):
    Figure 0005579836
    {ここで、R1、R2、R3及びR4は同一であっても異なっていてもよく、水素原子、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基(このアルキル基はヘテロ原子を含有していてもよい)、ヘテロ原子を含んでいてもよい置換若しくは非置換芳香族若しくは環状脂肪族基を含む基、カルボニル、アルコキシカルボニル若しくはアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトリル基又は1〜12個の炭素原子を有するハロアルキル基を表わす}
    の二価基、又
    下記一般式(IV):
    Figure 0005579836
    (ここで、R9及びR10は同一であっても異なっていてもよく、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状脂肪族二価基を表わす)
    の二価基を表わし、
    Xはフッ素及び臭素より成る群から選択されるハロゲン原子を表わす]
    に相当する少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする、前記方法。
  2. 1、R2、R3及びR4が同一であっても異なっていてもよく、水素原子又は1〜12個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基(このアルキル基はヘテロ原子を含有していてもよい)を表わすことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記の一般式(II)の化合物が次式:
    Figure 0005579836
    のいずれかに相当することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記の一般式(II)の化合物が次式:
    Figure 0005579836
    のいずれかに相当することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 前記金属元素がニッケル、コバルト、鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛、カドミウム及び水銀より成る群から選択されることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  6. 前記触媒系の組成が一般式(V):
    M[Lft (V)
    [ここで、
    Mは遷移金属であり、
    fは有機リンリガンドを表わし、その内の少なくとも1つは式(II)の化合物に相当し、
    tは1〜10の範囲の数(境界を含む)である]
    で表わされることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  7. f式(II)の化合物に相当する少なくとも1種のリガンドと少なくとも1種の単座オルガノホスファイトリガンドとを含む有機リンリガンドの混合物を表わすことを特徴とする、請求項に記載の方法。
  8. 前記単座オルガノホスファイトリガンドがトリトリルホスファイト及びトリフェニルホスファイトより成る群から選択されることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  9. 前記のエチレン性二重結合を少なくとも1個含む有機化合物が、ブタジエン、イソプレン、1,5−ヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン等のジオレフィン、エチレン性不飽和脂肪族ニトリル、特に3−ペンテンニトリル又は4−ペンテンニトリル等の直鎖状ペンテンニトリル、スチレン、メチルスチレン、ビニルナフタレン、シクロヘキセン又はメチルシクロヘキセン等のモノオレフィン、及び数種のこれらの化合物の混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  10. ニッケル又はその他の遷移金属の化合物の使用量がヒドロシアン化又は異性化されるべき有機化合物1モル当たり10-4〜1モルの範囲のニッケル又はその他の遷移金属が存在するように選択されること、及び有機リン化合物の使用量が遷移金属1モルに対するこれらの化合物のモル数が0.5〜100の範囲になるように選択されることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  11. エチレン性不飽和ニトリル化合物をシアン化水素との反応によってヒドロシアン化してジニトリルを与えるための請求項1〜10のいずれかに記載の方法であって、
    少なくとも1種の遷移金属化合物と少なくとも1種の式(II)の化合物と少なくとも1種のルイス酸から成る助触媒とを含む触媒系の存在下で反応を実施することを特徴とする、前記方法。
  12. 前記エチレン性不飽和ニトリル化合物が3−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル及びそれらの混合物等の直鎖状ペンテンニトリルを含むエチレン性不飽和脂肪族ニトリルから選択されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 助触媒として用いられる前記ルイス酸が周期表第Ib、IIb、IIIa、IIIb、IVa、IVb、Va、Vb、VIb、VIIb及びVIII族からの元素の化合物から選択されることを特徴とする、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 前記ルイス酸が塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化マンガン、臭化マンガン、塩化カドミウム、臭化カドミウム、塩化第一スズ、臭化第一スズ、硫酸第一スズ、酒石酸第一スズ、トリフルオルメチルスルホン酸インジウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ハフニウム、エルビウム、タリウム、イッテルビウム及びルテチウム等の希土類元素の塩化物又は臭化物、塩化コバルト、塩化第一鉄、塩化イットリウム及びそれらの混合物、並びに有機金属化合物から選択されることを特徴とする、請求項1113のいずれかに記載の方法。
  15. ブタジエンのヒドロシアン化から得られた反応混合物中に存在する2−メチル−3−ブテンニトリルのペンテンニトリルを得るための異性化を、シアン化水素の不在下で、少なくとも1種の式(II)の化合物と少なくとも1種の遷移金属化合物とを含む触媒の存在下で実施することを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
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