JP2011522683A - 超音波洗浄方法および装置 - Google Patents

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ヤプ、アンドリュー、シン、ジュ
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Abstract

この発明は、ある表面へ高伝搬超音波エネルギーを印加することでその表面を洗浄する方法に関するものであり、この方法は、その表面の少なくとも一部を高伝搬超音波エネルギー放出用アセンブリに接触している流体の中に浸漬するステップと、上記アセンブリからの高伝搬超音波エネルギーを上記流体の中へ放射して、上記表面にキャビテーションを発生させ、それによって、上記表面を洗浄するステップとを含んでいる。
【選択図】 図2

Description

<関連出願への相互参照>
この出願は、2008年5月8日に提出されたオーストラリア仮特許出願第2008902236号、2008年10月24日に提出されたオーストラリア仮特許出願第2008905501号および2008年10月24日に提出されたオーストラリア仮特許出願第2008905502号の優先権を主張するものであり、これらの仮特許出願の内容は、それらを全体として参照することによってこの明細書に組み入れられる。
この発明は、超音波洗浄および殺菌の方法に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、高伝搬超音波エネルギーを洗浄および/または殺菌すべき表面へ印加する超音波洗浄および殺菌の方法に関するものである。
器具、容器、包装材料、食品には、有機堆積物が堆積する表面と、微生物のコロニー形成および成長のための表面とが備わっている。この有機堆積物の堆積および微生物の成長によって、器具の効率、その器具を使用して製造された製品の品質が悪くなるとともに低下することがあり、また、設備、容器および包装材料の寿命が減少することがある。さらにまた、微生物の成長によって、製品、とりわけ食品の早すぎる品質劣化、あるいは食品由来疾患を引き起こす微生物によるクロス汚染につながる。不充分な栄養素供給、乾燥、有害な温度、摩耗あるいは化学薬品に対する耐性のある微生物バイオフィルムが、食品の表面、容器の表面、あるいは凝縮器、熱交換器、バルブ、パイプ、容器、空気冷却塔のような設備の表面、または湿気にさらされたあらゆる表面に形成されることがある。このような汚染付着物あるいはバイオフィルム(生物膜)によって、食品の腐敗、食品由来疾患を引き起こす微生物、あるいは容器または器具の汚染が、生じる。
典型的には、包装材料、劣化有機体の付着を減少させるための衛生処理法、および冷蔵処理の利用によって、劣化は遅れる。しかしながら、これらの方法は劣化有機体を積極的に除去するものではない。加えて、従来の洗浄処理法は、ある表面の内部で微生物を除去するものではなく、あるいは、ある表面にしっかりと結合した有機堆積物を充分に除去するものでもない。
汚染を引き起こす微生物、バイオフィルムおよび/または有機堆積物は典型的には、洗浄、化学的処理あるいは物理的除去を含むいくつかの方法のいずれか1つを利用して減らされる。低い圧力あるいは高い圧力(680〜2684kPa)で、冷水あるいは温水(60〜82℃)による洗浄で、堅くなくて柔らかい堆積物が除去されるとともに、限定的な表面殺菌がもたらされる。蒸気洗浄は、いっそう効果的であるが、微生物成長が起こるのと同じ深さまでその表面層を殺菌することがないであろうし、また、食品には適していない。有機堆積物についての乏しい熱伝導率によって、熱伝達が抑制され、またそのために、微生物除去が抑制される。
化学洗浄剤によれば、そのような処理の後に中和用洗浄が必要であるものの、洗浄の間に表面有機堆積物が溶解する。しかしながら、そのような化学薬品では、固体状有機堆積物を介する質量移送効果および、容器の表面層あるいは果物と野菜を含む他の構造体の表面層の中への質量移送効果が乏しい。このため、これらの方法によれば、微生物付着部の削減は乏しいものになる。削り取り、ドライアイス粒子衝撃のような物理的な洗浄および表面殺菌では、表面を単に処理するだけであり、微生物をその構造体の中へより深く除去することがない。荒削り式物理的方法は食品に適用することができない。
従来の超音波洗浄の装置および方法は、容器を含む広範囲の物質を洗浄するために利用されてきた。しかしながら、従来の装置において作られた超音波エネルギーによれば定常波が作成されるため、洗浄のパターンは、上記定常波によって境界を接していない区域に部分的に洗浄された帯域と上記定常波によって境界を接している領域に洗浄されない帯域とを互い違いにもたらすことになる。さらにまた、従来の装置において作り出された超音波エネルギーは、表面の中へ浸透することがなく、また、ごく短い距離だけを伝搬する。ある物を洗浄するために、その物は、大きい物について実際的でない上記定常波に対して移動させなければならない。
従って、従来技術には、改善された表面洗浄および/または殺菌のための装置および方法についての要望が存在している。
<概要>
この発明の第1の観点によれば、ある表面へ高伝搬型超音波エネルギーを印加することによって、その表面を洗浄する方法であって、
上記表面の少なくとも一部分を、高伝搬型超音波エネルギー放射用アセンブリに接している流体の中に浸漬するステップと、
上記アセンブリからの高伝搬型超音波エネルギーを上記流体の中へ放射して、上記表面でキャビテーションを発生させ、それによって、上記表面を洗浄するステップと
を含んでいる表面洗浄方法が提供される。
この発明の第2の観点によれば、ある表面から汚染物質を除去する方法であって、上記汚染物質の少なくとも一部を、高伝搬型超音波エネルギー放射用アセンブリに接している流体の中に浸漬するステップと、上記アセンブリからの高伝搬型超音波エネルギーを上記流体の中へ放射して、上記表面でキャビテーションを発生させ、それによって、上記汚染物質を除去するステップと
を含んでいる汚染物質除去方法が提供される。
1つの実施形態では、上記汚染物質はバイオフィルム、湯あか、酒石酸塩である。
この発明の第3の観点によれば、ある表面を殺菌する方法であって、上記表面の少なくとも一部分を、超音波ソノトロードに接している流体の中に浸漬するステップと、上記ソノトロードからの高伝搬型超音波エネルギーを上記流体の中へ放射して、上記表面でキャビテーションを発生させ、それによって、上記表面を殺菌するステップと
を含んでいる表面殺菌方法が提供される。
この発明の第4の観点によれば、高伝搬型超音波エネルギーを使用して第1容器の表面を超音波洗浄する方法であって、第2容器の内部に収容された流体を上記第1容器の表面の少なくとも一部分に接触させるステップと、高伝搬型超音波エネルギー放射用アセンブリを、上記第2容器の中の流体と接触させるかあるいは上記第2容器の表面に接触させるステップと、上記アセンブリから高伝搬型超音波エネルギーを放射させるステップと、上記エネルギーを印加して、上記第1容器の表面を洗浄するステップとを含んでいる方法が提供される。
1つの実施形態では、この方法は、上記第1容器の表面でキャビテーションを発生させ、それによって、上記表面を洗浄するステップをさらに含んでいる。
1つの実施形態では、この方法は、高伝搬型超音波エネルギーの印加によって、上記第1容器の表面の一部分を殺菌するステップをさらに含んでいる。
1つの実施形態では、この方法は、上記第1容器を上記第2容器に対して回転させて、上記流体を上記第1容器の表面の別の一部分に接触させるステップをさらに含んでいる。
1つの実施形態では、この方法は、上記第1容器から残りかすを除去するステップをさらに含んでいる。
この発明の第5の観点によれば、有機堆積物がある表面を洗浄する方法であって、その表面を流体へ導入するステップと、高伝搬型超音波エネルギー放射用アセンブリを上記流体へ導入するステップと、上記表面の回転の間に、上記アセンブリからの高伝搬型超音波エネルギーを放射して、その内側表面の表面層を超音波エネルギーへ曝露するステップと、上記エネルギーを印加して、上記表面から有機堆積物を除去するステップとを含んでいる方法が提供される。
1つの実施形態では、上記表面は樽のような容器の中に存在している。この樽は木製のワイン樽であろう。上記有機堆積物は、バイオフィルム、または、酒石酸塩あるいは湯あかのようなワイン残渣を含む食品残渣であろう。上記有機堆積物は損傷微生物であろう。
1つの実施形態では、上記流体はその容器を少なくとも一部満たすことができる。上記放射用アセンブリは、上記樽の開放頭部のような容器の開口を通して上記流体へ導入することができる。
別の実施形態では、上記放射用アセンブリを作動させることによって、上記流体の内部にキャビテーションが形成される。別の実施形態では、このキャビテーションによって、上記流体の中に熱が発生する。
別の実施形態では、上記流体に化学殺菌剤および/または洗浄剤が含まれていてもよい。別の実施形態では、この方法には、上記流体へパルス状電界を印加するステップがさらに含まれている。さらに別の実施形態では、この方法には、表面の機械的ブラッシングがさらに含まれている。
1つの実施形態では、上記の熱およびキャビテーションは、上記バイオフィルムを洗浄し、除去し、かつ/または上記表面を殺菌するために、相乗的に作用する。別の実施形態では、上記のキャビテーションおよびパルス状電界は、上記表面を殺菌し、洗浄し、かつ/または上記表面からバイオフィルムを除去するために、相乗的に作用する。別の実施形態では、上記のキャビテーションおよび機械的摩耗部は、上記表面を殺菌し、洗浄し、かつ/または上記表面からバイオフィルムを除去するために、相乗的に作用する。
さらに別の実施形態では、この方法には、上記超音波エネルギー放射用アセンブリを変換器と通じる位置に置くステップがさらに含まれている。例えば、上記ソノトロード(超音波金型)は上記変換器と接触している。
この発明の第6の観点によれば、高伝搬超音波エネルギーを利用してある表面を洗浄するシステムであって、ある流体を上記表面の少なくとも一部分に接触させる手段と、高伝搬超音波エネルギー放射用アセンブリを上記流体に接触させる手段と
を備えてなり、作動の間に、上記アセンブリが、高伝搬超音波エネルギーを上記流体の中へ放射して上記表面の中にキャビテーションを発生させ、それによって、上記表面を洗浄するシステムが提供される。
1つの実施形態では、上記放射用アセンブリを作動させる手段は、上記超音波放射用アセンブリを作動させて上記流体の内部にキャビテーションを発生させるとともに上記表面を洗浄する手段からなっている。
別の実施形態では、上記高伝搬超音波エネルギー放射用アセンブリの作動によって、上記流体の中への高伝搬超音波エネルギーの放射がもたらされて、上記表面の中にキャビテーションが発生し、それによって、損傷微生物が駆除されることで上記表面が殺菌される。
上記損傷(腐敗)微生物は、イースト、カビ、バクテリア、菌類からなる群から選択することができる。1つの実施形態では、イーストはBrettanomyces属の1つの種である。
もっと別の実施形態では、上記システムには、上記表面を回転させて上記流体を上記表面の別の部分に接触させる手段がさらに備わっている。さらに別の施形態では、上記システムには、残りかすを除去するための手段がさらに備わっている。
この発明の第7観点によれば、第1容器の表面を洗浄するための高伝搬超音波エネルギー装置であって、上記第1容器の内部に配置されるように構成された第2容器へ取り付けられた少なくとも1つの浸漬可能な高伝搬超音波エネルギー変換器アセンブリと、この変換器アセンブリと交信する高伝搬超音波エネルギー発生器と
を備えてなる装置が提供される。
1つの実施形態では、上記第2容器は、頭部樽板が取り外された樽の開放端部のような開放端部を通して、上記第1容器の内部に配置されるように構成することができる。
1つの実施形態では、上記第2容器は多角柱筒であってよい。この筒は密封されてもよい。
上記第2容器には、上記第1容器の内容積の約5%〜約95%に等しい容積があってもよいが、好ましくは、上記第1容器の上記容積の約70%に等しい容積があってもよい。
この発明の第8の観点によれば、第1容器の表面を洗浄するための高伝搬超音波エネルギー装置であって、液体を収容するとともにこの液体の中で洗浄される上記表面の少なくとも一部分を受け入れるように構成された第2容器へ取り付けられた少なくとも1つの高伝搬超音波エネルギー放射用アセンブリと、このエネルギー放射用アセンブリと交信する高伝搬超音波エネルギー発生器とを備えてなる装置が提供される。
1つの実施形態では、上記超音波エネルギー放射用アセンブリは上記第2容器の内面あるいは外面へ取り付けられている。
1つの実施形態では、上記高伝搬超音波エネルギー放射用アセンブリは1つの実施形態では、ソノトロードからなっている。1つの実施形態では、このソノトロードは、高伝搬超音波エネルギーを放射状に放射する。別の実施形態では、上記高伝搬超音波エネルギー放射用アセンブリの作動によって、上記流体の中へ高伝搬超音波エネルギーの放射がもたらされて、上記表面の中にキャビテーションが発生する。このキャビテーションによって、流体が上記表面の中へ流入しやすくなり、それによって、上記表面の中におけるさらに別のキャビテーション化が可能になる。
1つの実施形態では、この流体は、気体あるいは水のような液体である。
1つの実施形態では、この装置は、超音波エネルギーの量を表示するように構成された超音波エネルギーセンサーをさらに備えている。
別の実施形態では、上記超音波エネルギー放射用アセンブリは、チタンおよびチタン合金のような複数の材料からなっている。
1つの実施形態では、この装置には、例えば、頭部樽板が取り外された樽の開放端部のような開放端部を通して、上記第1容器の内部に配置されるように構成された第3容器が備わっていてもよい。
1つの実施形態では、上記第3容器は多角柱筒であってよい。この筒は密封されてもよい。
上記第3容器には、上記第1容器の内容積の約5%〜約95%に等しい容積があってもよいが、好ましくは上記第1容器の上記容積の約70%に等しい容積があってもよい。
この発明の第9の観点によれば、ある表面を洗浄するための第6の観点のシステム、第7あるいは第8の観点の装置の使用方法が提供される。
図1は、従来技術による定常波装置およびその結果として生じた効果の図である。 図2は、樽の上部断面図であり、この発明によって作成されたエネルギー波の浸透の効果を示している。 図3は、この発明で洗浄される容器の側面断面図である。 図4は、水が一部あるいは完全に満たされ、完全なまたは一方あるいは双方の頭部樽板が取り外されワイン樽であって、この樽の主軸が水平に方位付けられるように、水槽の中に一部あるいは全部が浸漬されたワイン樽の図を示している。 図5は、頭部樽板あるいは改造された頭部樽板が取り外されたワイン樽であって、この樽の空隙容積の内部に樽空隙容積の5%〜95%に等しい容積のある密封型多角柱筒が配置され、この樽の主軸が水槽の中で水の表面平面に対して直交するように上記水槽の中に一部あるいは全体が浸漬されたワイン樽の図を示している。 図6は、水が完全にあるいは一部満たされたワイン樽であって、頭部樽板あるいは変更された頭部樽板がこの発明の1つの実施形態に従ってあらかじめ取り外され、この樽の開放端部を通して挿入された密封型多角柱筒へ取り付けられた代表的な複数の浸漬可能な変換器アセンブリがあるワイン樽の側面切欠図である。 図7は、水が完全にあるいは一部満たされたワイン樽であって、かつ、密封型多角柱筒の内面へ確実に取り付けられた複数の変換器アセンブリからなる超音波エネルギー放射用装置を含み、頭部樽板あるいは変更された頭部樽板がこの発明の1つの実施形態に従ってあらかじめ取り外され、この樽の開放端部を通して挿入された密封型多角柱筒の内面へ確実に取り付けられた代表的な複数の浸漬可能な変換器アセンブリがあるワイン樽の側面切欠図である。 図8は、60℃で高伝搬超音波エネルギーと高圧熱水(60℃で1000psi)とを利用して対照試料と比較された、汚染状の1歳型および3歳型のオールドオーク製樽板の副表面(2〜4mm)における生存可能なBrettanomyces bruxellensis細胞(AWRI菌株1499)の減少を示している。 図9は、家禽の表面におけるSalmonella typhimurium の水準における塩素浴単独の効果と比較された、高伝搬超音波エネルギーの単独の効果あるいは塩素浴と組み合わされた効果を示している。 図10は、熱(50℃)単独の効果と比較された、Listeria monocytogenes の水準における高伝搬超音波エネルギーおよび熱(50℃)の効果を示している。 図11は、真菌胞子の水準におけるドライフルーツの表面への高伝搬超音波エネルギーの印加の効果を表している。洗浄単独、洗浄と殺菌剤、および殺菌剤洗浄とともに高伝搬超音波エネルギーの印加の間における比較が示されている。 図12は、微生物水準におけるみじん切りレタスの表面への高伝搬超音波エネルギーの印加の効果を示している。洗浄単独、洗浄と高伝搬超音波エネルギー(US)、30ppmペルオキシ酢酸洗浄、30ppmペルオキシ酢酸洗浄と高伝搬超音波エネルギー(US)、100pmペルオキシ酢酸洗浄単独、および100ppmペルオキシ酢酸洗浄と高伝搬超音波エネルギー(US)の間における比較が示されている。 図13は、微生物水準におけるホウレンソウの表面への高伝搬超音波エネルギーの印加の効果を示している。脱イオン水洗浄と、高伝搬超音波エネルギー(HPU)を印加した、かつ、印加しないさまざまな濃度の殺菌剤(ペルオキシ酢酸)との間における比較が示されている。
定義
用語「高伝搬超音波エネルギー」には、その意味の中に、ソノトロードの軸方向に対して実質的に直交状に放射された超音波エネルギーが含まれている。
用語「備えている」は、主として含んでいるが、必ずしももっぱらではない、ことを意味する。さらにまた、「備える」のような語句「備えている」の変化形には、対応して変化した意味がある。
この出願において使用されているように、単数形「ある(1つの)」および「その」には、文脈がそうではないことを明確に指示していない限り、複数形への言及が含まれる。例えば、用語「ある表面」には複数の表面もまた含まれる。
この明細書で使用されているように、用語「相乗的な」は、2つの実在物の組み合わせによって達成されるであろう付加的効果よりも大きいことを意味している。相乗的効果は、単独で得られるそれぞれの実在物の効果を組み合わせることで達成されるであろう効果を超えている。
この明細書で使用されているように、用語「表面」には、その意味の中に、ある境界であって、そのような境界を構成しているかあるいはそのような境界に似ている対象物あるいは層の境界が含まれる。すなわち、この明細書で使用されているように、用語「表面」は、ある対象物の2次元表面と、約1〜20mmの深さまでの、あるいは約2〜20mmの深さまでの、あるいは約5〜20mmの深さまでの、あるいは約5〜15mmの深さまでの、あるいは約7〜10mmの深さまでの表面層の内部とを意味している。
<説明>
当業者は、この明細書の中にもたらされた図面および例が、例示するためのものであり、また、この発明およびそのさまざまな実施形態を限定するものでない、ことを理解するであろう。
容器および樽板5を含む広範囲の材料を洗浄するために、図1に示された装置1のような従来の超音波洗浄装置および方法が利用されてきた。樽板5を洗浄するための従来の超音波装置1の使用には、装置1を満たす液体10の中に樽板5aを浸漬することが一般的に必要である。しかしながら、従来の装置1の中で作られた超音波エネルギーによって、装置1を満たす液体10の中に定常波が作成されるので、この装置から取り外された樽板5bによって、上記定常波に境界を接していない区域における部分洗浄された帯域15と上記定常波に境界を接している領域における非洗浄帯域20との交互のパターンが示されている。
この発明によれば、ある表面へ高伝搬超音波エネルギーを印加するための装置および方法が提供される。この装置には一般に、超音波発生器と、高伝搬超音波エネルギーが流体を介してある表面へ印加されるように配置された少なくとも1つの超音波変換器とが備わっている。この発明の上記方法には一般に、ある表面から固体状あるいは半固体状の廃棄物質を除去するためと、ある表面におけるかあるいはその表面を形成する構造体の内部における微生物を駆除する不活性化のために、上記表面へ高伝搬超音波エネルギーを印加することが含まれている。
例えば、上記表面は、容器、導管、装置あるいは食品のような物品の表面であってもよい。上記容器は、ワイン樽、例えば酒石酸塩沈澱物のあるワイン樽であってもよい。上記導管はパイプであってもよい。上記装置は、熱交換器、バルブ、蛇口、ラジエーター、洗浄用水路、熱低温殺菌器チューブ、ミキサー、均質器、包装用ラインにおける充填機ボウル、薄膜フィルター、タンク、ホッパー、包装用材料、ボトル/缶/カートン、充填機ノズル、ディスペンサー、蒸発器、調理器具、デカンター、分離容器、遠心機、あるいは粉砕器であってもよい。上記食品は果物あるいは野菜であってもよい。
従来の超音波洗浄浴技術/変換器は、定常波形成の技術に基づいている。定常波は、そのエネルギーレベルがごく低いため、固体状物質の中へ浸透することがない。同様に、定常波は、液体質量移送あるいは対流熱移送を促進することがない。さらにまた、定常波の形成によって、定常波へ露出された区域と、典型的には50%の不感帯域を形成する、定常波へ露出されない区域とがもたらされる。このため、オーク製樽のような容器では、その結果は、酒石酸塩除去の点で上記表面の50%だけが洗浄されるというものであろう。さらに、定常波が上記表面に浸透しないため、微生物付着部の50%よりはるかに少ない部分が除去されるだけであろう。さらにまた、低いエネルギーレベルのために、酒石酸塩のような有機堆積物の除去は、極小であって、ほとんどなく、また、たとえあるとしても、酒石酸塩は定常波へ露出された上記区域から除去される。
現行のソノトロード技術によれば、固体物質の中への浸透の可能性がない、ごく限られた伝搬距離の定常波が作成される。従来のシステムによれば、距離を維持してごく速く消散し、かつ、流体の液体質量移送特性と対流熱移送特性とに影響を及ぼさないエネルギー波が作成される。例えば、従来のソノトロードは、周囲の物質の中へのごくわずかの浸透とともに、そのソノトロードから1m上方ではおよそ95%のエネルギー低下を受ける。作成されたこれらの波によって処理された帯域は、汚染された表面区域にわたって有効なものではなく、すなわち、いくつかの区域ではキャビテーション化が起こり、他の区域ではキャビテーション化が起こらない。
高伝搬超音波エネルギー波の利用によれば、現行の超音波洗浄技術およびソノトロードシステムに優る、例えば、
1.エネルギー波の作用/進行距離の向上
2.長距離で維持された波のエネルギー
3.固体多孔質物質へ浸透するエネルギー波の機能
4.向上した液体質量移送および対流熱移送
を含む改善点がもたらされる。
<高伝搬超音波エネルギー>
ソノトロードは、典型的には交流電圧がセラミックあるいは圧電結晶性物質(PZT)にわたって印加されたときに、超音波エネルギーを発生させる。上記交流電圧は、PZTの移動を誘発するために所望の振幅で印加される。PZTの移動を増幅するホーン手段へ、PZT変換器が機械的に連結されている。このホーン手段には、この明細書の中でソノトロードと称される先端部分が含まれている。先端部分が含まれているPZTホーン手段のアセンブリは、この明細書の中でソノトロードと称されることもある。高伝搬超音波エネルギーには、ソノトロードの軸方向に対して実質的に直交して放射された超音波エネルギーが含まれている。このようなエネルギーは、流体媒体、典型的には水あるいは気体を介して、また、上記ソノトロードから大きい距離にわたって、また、上記ソノトロードを直接取り囲んでいる区域に限定されることなく、伝搬する。上記媒体を介する伝搬の後に、高伝搬超音波エネルギーは、ある表面にわたって印加されて、その表面の中へ浸透する。
高伝搬超音波エネルギー波は、水のような流体の境界を越えて、汚染された表面へ、少なくとも50cm〜約300cmの距離まで、あるいは約100cm〜約300cmの距離まで、あるいは約150cm〜約300cmの距離まで、あるいは約200cm〜約300cmの距離まで伝搬することができる。高伝搬超音波エネルギーは、表面の区域および残る体積を越えて実質的に均等に伝搬するとともに、固体の多孔質表面あるいは汚染表面の中へ、約1〜20mmの深さまで、あるいは約2〜20mmの深さまで、あるいは約5〜20mmの深さまで、あるいは約5〜15mmの深さまで、あるいは約7〜10mmの深さまで浸透することができる。
この発明の1つの実施形態では、高い出力、低い周波数、長い波長およびソノトロードの形状/設計の組み合わせによって、上記諸効果を生じさせることができる。これに対して、従来の超音波洗浄器から放射された超音波エネルギーは、100cmの距離で90%以上のエネルギー低下とともに放射用表面からの制限伝搬距離を有し、また、それらの表面被覆区域において均等ではなく、また、バイオフィルムまたは固体の多孔質表面あるいは汚染表面の中へ浸透する機能を有していない。
別の実施形態では、ソノトロードは、発生された高伝搬超音波エネルギーが水のような液体の境界を越えて、汚染された表面へ、約50cm〜約300cmの距離まで、あるいは約100cm〜約300cmの距離まで、あるいは約150cm〜約300cmの距離まで、あるいは約200cm〜約300cmの距離まで、浸透することができ、波エネルギーが接触しないどのような空間/帯域も残すことなくすべての表面区域および体積にわたって均等に伝導することができるように、配置することができる。加えて、この高伝搬放射波は、固体の多孔質表面あるいは汚染表面の中へ、約5〜20mmまで、あるいは約5〜15mmまで、あるいは約7〜10mmまで浸透することができる。
もっと別の実施形態では、高伝搬超音波エネルギーは、高いエネルギーの備わったソノトロードの表面から実質的に直角に放射される。この文脈で、高いエネルギーとは、上記放射用ソノトロードから約100〜約300cmの距離で、キャビテーション化気泡の崩壊の結果であるエネルギーと剪断力の生成の低下が約20%未満であることをいう。さらにまた、この文脈で、高いエネルギーとは、固体のまたは多孔質表面あるいは多孔質物質の中へ、約1〜20mmの深さまで、あるいは約2〜20mmの深さまで、あるいは約5〜20mmの深さまで、あるいは約5〜15mmの深さまで、あるいは約7〜10mmの深さまで伝搬するとともに、内部にキャビテーションを作成する高伝搬超音波エネルギーの機能をいう。
さらに別の実施形態では、高伝搬超音波エネルギーによって、バイオフィルム、汚染された物質/表面、多孔質オーク製樽のような固体表面、通常は熱伝導率がごく乏しい微生物の中への熱伝導性熱移送の動力学が促進される。高伝搬超音波エネルギーによって、この過程の速度は約200〜300%まで増大する。別の実施形態では、キャビテーションと殺菌剤とは、上記表面を殺菌し、洗浄し、かつ/または上記表面からバイオフィルムを除去するために相乗的に作用する。
理論によって制限されることはないが、高伝搬超音波エネルギーがキャビテーションの生成と熱の生成とによって微生物を洗浄するとともに駆除する、ということが一般に考えられる。キャビテーション化には、顕微鏡的気泡の反復的な形成および内方破裂が含まれている。この内方破裂によって、その内方破裂の部位の近傍に高圧衝撃波と高温とが発生する。上記PZT、上記ホーン手段、超音波エネルギーが印加される上記表面による高伝搬超音波エネルギー吸収と、上記エネルギーが伝搬する液体あるいは気体による高伝搬超音波エネルギーのいくらかの吸収とによって、熱もまた発生する。
理論によって制限されるが、高伝搬超音波エネルギーの印加によって、キャビテーションが発生し、従って、ある表面の中への流体あるいは液体の浸透を容易にする衝撃波が発生する、ということは信じられている。上記表面で局部的に発生した熱と組み合わされたこれらの衝撃波は、その表面で堆積物の除去をもたらすとともに、その表面の中へもまた浸透して、微生物を殺す。超音波エネルギーによって作られたキャビテーションは、特定の化学現象(例えば熱活性化漂白)を活性化し、従って、洗浄および殺菌を顕著に改善するためにもまた、利用することができる。加えて、高伝搬超音波エネルギーの印加によって、殺菌剤のような流体成分を超音波エネルギーが印加される上記表面の中へ追い込むことができる。
1つの実施形態では、超音波放射用アセンブリあるいは超音波発生器は、約10KHz〜約2000KHzの、あるいは約10KHz〜約1500KHzの、あるいは約10KHz〜約1000KHzの、あるいは約10KHz〜約750KHzの、あるいは約10KHz〜約400KHzの、あるいは約10KHz〜約250KHzの、あるいは約10KHz〜約125KHzの、あるいは約10KHz〜約100KHzの、あるいは約10KHz〜約60KHzの、あるいは約10KHz〜約40KHzの、あるいは約10KHz〜約30KHzの、あるいは約16KHz〜約30KHzの、あるいは約16KHz〜約22KHzの、あるいは約19KHz〜約20KHzの周波数で、超音波エネルギーを発生させる。
1つの実施形態では、高伝搬超音波エネルギーの振幅は、約0.001〜約500ミクロンの間にあり、好ましくは約0.01〜約40ミクロンの間にあり、いっそう好ましくは約1〜約10ミクロンの間にある。
1つの実施形態では、高伝搬超音波エネルギーのエネルギー密度は、約0.00001ワット/cm〜1000ワット/cmの間にあり、約0.0001ワット/cm〜約100ワット/cmの間にある。
別の実施形態では、高伝搬超音波エネルギーは、約1秒〜約60分、あるいは約5秒〜約50分、あるいは約10秒〜約40分、あるいは約15秒〜約40分、あるいは約20秒〜約30分、あるいは約25秒〜約20分、あるいは約30秒〜約10分、あるいは約30秒〜約1分の時間間隔にわたって、ある表面へ印加される。
<装置>
1つの観点では、この発明によれば、表面をそれらの表面への高伝搬超音波エネルギーの印加によって洗浄するための装置が提供される。
図2および図3によれば、容器(例示目的のためのワイン樽25のような)が、その内側表面28に酒石酸塩26のような有機堆積物の層を有しており、流体30で満たされている。流体30の中へ挿入されているのは、上記内側表面にわたって印加されて上記内側表面28の中へ浸透する高伝搬超音波エネルギー34を放射することのできる超音波プローブあるいは変換器32である。
高伝搬超音波エネルギー34は、およそ16〜30KHzの周波数で、酒石酸塩26の後ろにある流体30の質量移送を促進し、また、木製ワイン樽25の木質部27の内側における細孔の中へ入り込む。この高伝搬超音波エネルギーはまた、上記酒石酸塩を介する、かつ、木質部27の中への向上した対流熱移送をももたらす。
この明細書の中で説明されたように、高伝搬超音波エネルギー34は、上記表面28および木質部27の中へ浸透するとともに、その表面28と内部に、また、木質部27の内側に、キャビテーションを生成する。高伝搬超音波エネルギー34は、表面28および木質部27の中へもまた浸透し、さらに、その木質部の中に存在するBrettanomyces 29のようなあらゆる微生物へ印加される。
図4および図5によれば、この発明のある実施形態によって、高伝搬超音波エネルギーを表面へ印加するための水槽が提供されている。放射器アセンブリが、水槽の外壁へ固定されてもよく、あるいは、その水槽に収容された水の内部に設けられてもよい。
図4は、流体が少なくとも一部満たされたワイン樽40のような容器が一部あるいは全部浸漬された側面切欠図を示している。ワイン樽40は、その長手軸が水槽流体44の静止表面42の平面に対して実質的に平行であるように、位置合わせすることができる。高伝搬超音波エネルギーは、水槽46の外面へ取り付けられた、あるいは水槽46の内部に存在している複数の変換器アセンブリ48によって、樽40の内部へ導入される。それぞれの変換器アセンブリ48は超音波信号発生器50へ接続されている。この発生器50は、変換器アセンブリ48により高伝搬超音波エネルギーとして放射される超音波信号を生成する。高伝搬超音波エネルギーは、樽40を少なくとも一部満たす上記流体を通して伝搬する。1つの実施形態では、樽40は、高伝搬超音波エネルギーの印加の間に連続的にあるいは断続的に回転される。
図5は、少なくとも1つの頭部樽板が取り外され、かつ、上記樽40の空隙容積の内部に置かれた樽の樽空隙容積の5%〜95%に等しい容積の密封多角柱筒が備わった、図示されたワイン樽40のような容器の側面切欠図を示している。この樽40は、水のような流体が少なくとも一部満たされ、樽の主軸が水槽46の中における流体44の静止表面42の平面に対して実質的に直角であるように、水槽46の中に少なくとも一部分が浸漬されている。高伝搬超音波エネルギーは、水槽46の外面へ取り付けられた、あるいは水槽46の中における流体の内部に存在している複数の変換器アセンブリ48によって、樽40の内部へ導入される。それぞれの変換器アセンブリ48は超音波信号発生器50へ接続されている。この発生器50は、変換器アセンブリ48により高伝搬超音波エネルギーとして放射される超音波信号を生成する。高伝搬超音波エネルギーは、樽40を少なくとも一部分、満たす上記流体を通して伝搬する。1つの実施形態では、樽40は、高伝搬超音波エネルギーの印加の間に連続的にあるいは断続的に回転される。
図6および図7によれば、この発明の実施形態によって、高伝搬超音波エネルギーをある表面へ印加するための装置が提供されており、ここで、図6における放射器アセンブリ52あるいは図7における放射器アセンブリ54は、図示されたワイン樽40のような容器の開放頭部の中へ挿入されている。
図7は、ワイン樽40の側面切欠図を示しており、このワイン樽40は、水が完全にあるいは一部満たされているとともに、ワイン樽40の空所の内部における超音波活性を監視する取付型センサー56を有している。これによって、超音波活性を監視することで洗浄の効率が向上し、従って、オペレーターは、必要があれば、この処理に変更を行うことができる。これらの変更には、上記樽板の特定部分が超音波エネルギーへさらされる曝露時間を増大させることが含まれていてもよい。
別の観点では、この発明によれば、超音波エネルギー放射用アセンブリが上記容器における開口の中へ導入される高伝搬超音波エネルギーの印加を利用してワイン樽のような表面を洗浄するための装置が提供される。1つの実施形態では、この装置によって、上記樽を動かす必要なく、上記樽の現場での洗浄が可能になる。
図6は、樽40の開放頭部の内部に吊り下げられた多角柱筒58へ連結された放射器アセンブリ52を示している。典型的には、樽40は、水のような流体30で少なくとも一部満たされている。多角柱筒58は超音波信号発生器50へ接続されている。この発生器50は、変換器アセンブリ52により高伝搬超音波エネルギーとして放射される超音波信号を生成する。高伝搬超音波エネルギーは、樽40を少なくとも一部満たす上記流体を通して伝搬し、樽40の表面へ印加される。好ましい実施形態では変換器アセンブリ52はステンレス鋼からなっているが、当業者は、変換器アセンブリ52がステンレス鋼を含んでいるかあるいはステンレス鋼から構成されているものに限定されない、ということを理解するであろう。
図7に示されたように、超音波エネルギー放射用装置は、密封多角柱筒54の内側表面へ取り付けられた複数の変換器アセンブリ48からなっている。この装置は、図示された樽40のような容器の内部に、少なくとも1つの頭部樽板があらかじめ取り外された上記樽の開放端部を通してそれを挿入することで、置かれている。典型的には、樽40は、水のような流体30で少なくとも一部満たされている。超音波信号発生器50が、密封多角柱筒54の内部に収容された複数の変換器アセンブリへ接続されている。この発生器50は、変換器48によって上記放射切アセンブリにより高伝搬超音波エネルギーとして放射される超音波信号を生成する。高伝搬超音波エネルギーは、樽40を少なくとも一部満たす上記流体を通して伝搬し、樽40の表面へ印加される。1つの実施形態では、樽40は攪拌することができる。
代わりの実施形態では、樽40の中における流体は、ポンプ(図示略)を使用するか、または、樽40の内部で密封多角柱筒54を回転させるかあるいは枢動させるかのいずれかで、攪拌することができる。
図7はまた、流体30で少なくとも一部満たされたワイン樽40と、取付型センサー56がある超音波放射器54を含んでいる装置との側面切欠図をも示している。1つの実施形態では、取付型センサー56は、放射器54から半独立状に動くことができる。このセンサー56は、ワイン樽40の内部における高伝搬超音波エネルギーを監視する。
当業者は、この発明の上記装置に関連したケーブルおよびパイプが、上記の容器あるいは樽が電源あるいは水源からある距離がある場合であっても高伝搬超音波エネルギーの現場での印加を可能にするための十分な長さを有する、ということを理解するであろう。
この発明の別の実施形態では、ポンプ(図示略)を使用して、フィルターを介して上記流体を再循環させるかあるいは再利用し、それによって、必要な流体の量を制限することができる。別の実施形態では、水のような流体は上記容器を通して連続的に流れることができる。
当業者は、この発明がワイン樽に限定されるものではなく、また、あらゆる容器を洗浄するために使用される、ということを理解するであろう。とりわけ、この発明は、酒樽、桶、食品容器、導管、あるいは酒樽、桶、食品容器、ボトルのような、流体で少なくとも一部分が満たされることのある器具など、接触できる場所が制限される容器を洗浄するのに有用である。加えて、この発明の装置は、例えば、食品処理設備、熱交換器、パイプ、バルブ、および果物や野菜のような食品へ高伝搬超音波エネルギーを印加するために使用することができる。
<この発明の装置を使用する方法>
この発明によれば、容器の表面へ高伝搬超音波エネルギーを印加することによる、表面の洗浄および/または殺菌方法が提供される。特定の理論に制限されることはないが、この方法は、キャビテーション化として知られた、衝撃波を崩壊させるとともに解放する顕微鏡的空隙の作用によって機能する。その顕微鏡的空隙は、洗浄されかつ/または殺菌される表面に接触している流体の中へ高伝搬超音波エネルギーを送ることによって形成される。この顕微鏡的空隙は、表面に形成されることがある。これらの空隙の崩壊によって作られた衝撃波は、酒石酸塩、バイオフィルム、食品残渣、微生物などのような表面汚染物を遊離させる。この有機堆積物あるいは残りかすは、その後、ポンプの使用によって、あるいは上記容器を反転させて上記残りかすを排出することによって、排出される。
1つの観点では、この発明によって、表面を洗浄し、汚染物質を除去する方法と、上記表面へ高伝搬超音波エネルギーを印加することによって表面を殺菌する方法とが提供される。
この発明の上記方法におけるこの発明の装置の使用は、この明細書の中に例示されている。例えば、図2および図3によれば、樽25が流体30で満たされると、伝搬波34を提供することのできるソノトロード32が挿入される。このソノトロード32は、16〜30KHzの周波数で始動される。その結果、高伝搬超音波エネルギー34によって、流体の中にキャビテーションが生成される。初めは、上記キャビテーションによって作られたエネルギーは、酒石酸塩26のような有機堆積物に衝突するが、また、驚くべきことには、この明細書の中で説明されたように、およそ16〜30KHzの周波数(1つの実施形態で)で高伝搬超音波エネルギーを使用することによって、酒石酸塩26の後方への、また、木製ワイン樽25の木質部27の内側における細孔の中への質量移送が起こる。この高伝搬超音波エネルギーはまた、上記酒石酸塩を介する、また、木質部27の中への向上した対流熱移送ももたらす。
上記液体を樽25の上記細孔の中へ追い込むことによって、高伝搬超音波エネルギー34は次いで、木質部27の中へ移送されて、樽25の木質部の内側にキャビテーションがもたらされる。このようにして、木質構造体の内側におけるキャビテーションによって作られた上記エネルギーには、木製の樽25の内側表面28の下方におよそ20mmまでの深さで、Brettanomyces 29のような、上記木質部の表面に、あるいは同表面の近傍に、より大きい効果がある。上記キャビテーションはまた、向上した熱移送とともに相乗的に作用して、Brettanomycesのような損傷微生物を、熱単独かあるいは放射状エネルギー波の伝搬かのいずれか一方よりも大きい効率および効果で根絶する。
ある表面への高伝搬超音波エネルギーの印加によって、木質構造体27の中における有機体へ、先に可能であったものよりも大きいキャビテーション発生がもたらされる。これによって、先に可能であったものよりも高いレベルで、洗浄とともに、殺菌あるいは微生物付着減少に影響を及ぼす機能がもたらされる。
<流体>
いくつかの実施形態では、流体30は、気体あるいは水のような液体であろう。もっと別の実施形態では、この液体は、逆浸透浄化された液体、例えば水である。
この流体は、約1℃〜約99℃の間の、あるいは約2℃〜約90℃の間の、あるいは約3℃〜約80℃の間の、あるいは約4℃〜約70℃の間の、あるいは約4℃〜約60℃の間の、あるいは約4℃〜約50℃の間の、あるいは約4℃〜約40℃の間の、あるいは約4℃〜約30℃の間の、あるいは約4℃〜約20℃の間の温度にあってもよい。
好ましい実施形態では、この流体30は、およそ30℃以上であるが80℃未満の温度にあるが、いっそう好ましくは、この流体30は、およそ40℃〜およそ60℃の温度にある。これらの温度範囲は比較的容易に得ることができ、また、蒸気、例えば、90℃を超える温度が必要である技術に比べて、危険性が顕著に減少している。
さらにまた、逆浸透浄化された水のような液体を使用すると、その流体が、移行した距離、多孔質物質あるいは固体物質の中への浸透距離、キャビテーション状気泡の形成および崩壊から解放された爆発エネルギーおよび剪断力の強度の点で、高伝搬超音波エネルギーの有効度が改善される。逆浸透水によれば、上記汚染表面の上にcm当たりに形成されたキャビテーション状気泡の数と、多孔質構造体あるいは固体状構造体の中にcm当たりに形成されたキャビテーション状気泡の数ともまた、増大する。逆浸透水の使用によれば、図2および図3に示された木質部27のような固体状多孔質構造体の中への液体の試料移送速度もまた増大し、さらに、上記固体状構造体の中への対流熱移送が増大し、それによって、Brettanomycesのような微生物の付着減少が改善される。
さらにまた、上記流体が水のような液体であるこの発明のいくつかの実施形態では、その液体には、殺菌剤、洗浄剤、香料添加剤、漂白剤、消泡剤、酸、塩基、腐食剤、pH安定剤、研磨剤、界面活性剤、酵素、漂白活性剤、抗菌剤、抗バクテリア剤、漂白触媒、漂白促進剤、漂白剤、アルカリ性供給剤、着色料、香水、石鹸、結晶成長抑制剤、光漂白剤、金属イオン封鎖剤、錆止め剤、酸化防止剤、再沈殿防止イオン剤、電解質、pH調整剤、増粘剤、研削剤、金属イオン塩、酵素安定剤、腐食防止剤、脱塩剤、溶剤、処理補助剤、香料、蛍光増白剤、およびこれらの混合物のような、1つ以上の選択的成分が含まれていてもよい。
<汚染物質の除去>
ワイン樽に関して、具体的にはワイン樽の内側表面に関して例示されたような、ある表面への高伝搬超音波エネルギーの印加によって、その表面における酒石酸塩結晶あるいはバイオフィルムのような汚染物質を除去することができるとともに、それらを、上記樽の底における他の有機堆積物(「残りかす」と称される)とともに、浮遊させることができる。従って、1つの実施形態では、残りかすの除去によって、再利用されるオーク製ワイン樽の中のワインへオークの芳香を移送することが促進される。この明細書の中に説明された方法は、ワイン樽へ適用されると、ワインの品質に有害である汚染物質および微生物が実質的にないオーク製樽の内側表面がもたらされる。
いくつかの実施形態では、この発明の方法によって、液体が高温へ加熱されることと化学物質の使用とが回避される。加えて、ワイン樽を洗浄するためにこの発明の方法が使用されると、高圧の熱水噴霧あるいは冷水噴霧と比較して、木の芳香成分の損失がほとんどない。従って、樽の寿命を延長することができ、それによって、樽交換の費用を削減することができる。
いくつかの実施形態では、ある表面への高伝搬超音波エネルギーの印加によって、その表面に接する流体へパルス状電界を同時に付与することができる。代わりに、高伝搬超音波エネルギーの印加とパルス状電界の付与とは、連続して行われてもよい。1つの実施形態では、高伝搬超音波エネルギーの印加とパルス状電界の付与とは、断続的に行われる。
いくつかの実施形態では、ある表面への高伝搬超音波エネルギーの印加は、その表面の機械的ブラッシングと同時に行うことができる。代わりに、高伝搬超音波エネルギーの印加と表面の機械的ブラッシングとは、連続して行われてもよい。1つの実施形態では、高伝搬超音波エネルギーの印加と表面の機械的ブラッシングとは、断続的に行われる。
1つの実施形態では、約1〜約10ミクロンの振幅の高伝搬超音波エネルギーを、約3〜約10分の間隔で、樽のような容器の表面へ印加することができる。
この装置および方法によれば、汚染によって引き起こされただめになったワインが回避され、樽の中における減少した酒石酸塩の堆積物を介するオーク芳香の移送が改善され、現行の洗浄方法によるオーク芳香の損失が回避され、汚染によってだめになった樽の交換が回避されることで樽の費用が低減され、樽の使用寿命が延長されることで樽の費用が低減され、洗浄作業のための労働力費用が低減され、水費用が低減され、化学物質の使用が回避され、また、水加熱用費用が低減される。
さらに別の実施形態では、この方法によれば、汚染によって引き起こされただめになったワインが回避され、樽の中における減少した酒石酸塩の堆積物を介するオーク芳香の移送が改善され、現行の洗浄方法によるオーク芳香の損失が回避され、汚染によってだめになった樽の交換が回避されることで樽の費用が低減され、樽の使用寿命が延長されることで樽の費用が低減され、洗浄作業のための労働力費用が低減され、水費用が低減され、化学物質の使用が回避され、また、水加熱用費用が低減される。
1つの観点では、樽のような容器の内側表面を殺菌するとともに樽の上記表面に残っているBrettanomycesを含む損傷微生物を駆除する方法が開示されている。
洗浄によってワイン樽を再利用する手法は、ワイン産業の内部で大規模に用いられている。しかしながら、不完全な洗浄に起因するバクテリアおよびイーストによる汚染は、ワイン品質低下の増大と、それゆえワイン製造業者の費用の増大という結果を招く。ワイン樽および酒樽と他の食品および飲料とにつきものの困難性は、容器の開放が制限されることにある。このことによって、そのような容器が洗浄されるときにかなりの問題が引き起こされる。あらかじめ樽が解体されて削られ、代わりに、高圧の水あるいは蒸気が、そのような容器を洗浄するために用いられた。しかしながら、このことによって、他の問題、とりわけ乾燥区域ではワイン醸造者は利用できる水が限定されるという問題が生じ、さらにまた、そのような方法は、表面堆積物を単に除去するだけで、その表面の近傍にひそむ微生物を駆除するかあるいは不活性化するために、その表面の中に浸透することがない。この発明によれば、ワイン樽および同様の容器の内側表面のような表面を洗浄するとともに殺菌するために、ある表面への高伝搬超音波エネルギーの印加が提供される。
<洗浄および/または汚染除去>
1つの実施形態では、例えば、図4あるいは図5の装置を使用して例示されたように、超音波洗浄の方法によれば、超音波エネルギーが、外部で生成された超音波によって、水のような液体で少なくとも一部満たされた容器あるいは導管(ここでは樽として図示)の内側へ導入される。超音波エネルギーは、水槽の水へ印加され、樽板を介して、樽の内部に収容された水の中へ伝達されるが、ここで、超音波エネルギーによって作られたキャビテーション状気泡の崩壊により解放されたエネルギーは、残渣を除去するとともに、内在する微生物を駆除する。
1つの観点では、この発明の方法は、導管および/または容器を現場で洗浄しかつ/または殺菌するために、用いることができる。例えば、バイオフィルムの成長によって劣化した導管は、水のような流体で少なくとも一部満たすことができる。この発明の装置は、作動されたときに、高伝搬超音波エネルギーが液体を通して伝搬し、導管あるいは容器の内側表面へ印加されて、その表面を洗浄しかつ/または殺菌するように、その導管の中へ導入することができる。この方法によって生成された残りかすは、流体が容器から排出されたときに除去される。容器あるいは導管の中における液体は、フィルターを通して再循環するか再利用することができ、従って、洗浄処理のために必要な水の量が制限される。別の実施形態では、水のような液体は、導管あるいは容器を通して連続状に流れ、従って、残りかすを洗浄された表面あるいは殺菌された表面から除去するための手段がもたらされる。
この発明の1つの実施形態では、高伝搬超音波エネルギーを放射するソノトロードは、開放水路、パイプ、容器、水のような流体、殺菌剤(さまざまな濃度で)、および果物あるいは野菜を収容している貫流容器の中へ浸漬される。これらの果物/野菜は、高伝搬超音波エネルギーを放射する1つ以上のソノトロードの傍を通る。この高伝搬超音波エネルギーは、上記流体の中に、上記の果物および野菜の表面に、また、上記の果物および野菜の表面組織の内面内側に、キャビテーションを作り出す。これらの果物および野菜が超音波領域の中に滞留する時間は、0.1秒〜1000秒の間で変更することができる。水および果物あるいは野菜の流量は、0.1リットル/分〜10,000リットル/分の間で変更することができる。超音波および崩壊するキャビテーション状気泡は次のことを行う。
1. 殺菌剤あるいは洗浄剤が微生物をより良好に殺菌することのできる液相の中へ、表面バクテリアおよび汚染物質を除去する。この液相の中で超音波およびキャビテーションが、微生物の外側膜を通して、上記殺菌剤により速くかつより効果的に相乗的に作用すると、微生物はより効果的に駆除される。
2. 超音波およびキャビテーションは、より速くかつより大きい浸透深さまで上記殺菌剤に作用して、微生物が存在する果物および野菜の表面構造体の中へ上記殺菌剤を浸透させる。内側のキャビテーションによって、上記殺菌剤は、より効果的に機能して、微生物の外側膜へ、また、果物あるいは野菜の組織表面の内側へ浸透する。
1つの実施形態では、約1〜約10ミクロンの振幅の高伝搬超音波エネルギーを、果物あるいは野菜の表面へ、約30〜約1分の時間にわたって、場合によっては塩素、ペルオキシ酢酸、オゾン、あるいはこれらの組み合わせのような殺菌剤とともに、印加することができる。
例えば、野菜は、アマランス、ビートグリーンズ、ブロッコリー、ビターリーフ、チンゲン菜、芽キャベツ、キャベツ、キャッツイア、セロリー、セルタス、セイロンホウレンソウ、チャヤ、チコリー、チャイニーズマロウ、クリサンサマムリーブス、コーンサラダ、コショウソウ、グリーンビーンズ、タンポポ、エンダイブ、アリタソウ、アカザ、フィドルヘッド、溝付きカボチャ、ゴールデンサムファイア、グッドキングヘンリー、ジャムブ、カイラン、ケール、コマツナ、クカ、ラゴスボロジ、タネツケバナ、アメリカハンゲショウ、レタス、メロキア、ミズナグリーンズ、カラシナ、白菜/中国キャベツ、ニュージーランドホウレンソウ、ヤマホウレンソウ、トウミョウ/ピーリーブス、ポーク、赤チコリー、ゴールデンロケット、サムファイア、シービート、シーケール、シエラレオネボロジ、ソコ、カタバミ、サマーパースレーン、スイスチャード、タットソイ、カブラ菜、ミズガラシ、ミズホウレンソウ、ウインターパースレーン、ヤウチョイ、エイコーンスクワッシュ、アルメニアンキューカンバー、ナス、ピーマン、ビターメロンカイグア、シマホウズキ、コナトウガラシ、ハヤトウリ、チリペッパー、キューリ、ヘチマ、マラバルヒョウタン、パーワル、トマト、ペレニアルキューカンバー、カボチャ、パティパンスクワッシュ、ヘビウリ、カボチャ(マロー)、トウモロコシ、甘トウガラシ、ティンダ、オオブドウホオズキ、冬瓜、ニシインドコキューリ、ズッキーニあるいはコーゲット、グローブアーティチョーク、スクワッシュブロッサムズ、ブロッコリー、カリフラワー、アメリカラッカセイ、アズキマメ、ササゲ、ヒヨコマメ、ドラムスティック、ドリコスビーン、ソラマメ、インゲンマメ、グアール、ホースグラム、インドエンドウ、レンティル、モスビーン、緑豆、オクラ、エンドウ、ピーナツ、キマメ、ライスビーン、米、サヤエンドウ、大豆、ターウイ、テパリビーン、ウラドビーン、ハッショウマメ、シカクマメ、ショウロクササゲ、アスパラガス、カルドン、セルリアック、セロリー、エレファントガーリック、イタリーウイキョウ、ガーリック、コールラビ、クラット、ニラネギ、レンコン、ノパルサボテン、タマネギ、プルシアンアスパラガス、エシャロット、ネギ、野ネギ、アヒパ、アラカチャ、タケノコ、テンサイ、ブラッククミン、ゴボウ、広葉タバコクワイ、ヒナユリ、カンナ、ニンジン、キャッサバ、チャイニーズアーティチョーク、ダイコン、ラッカセイ、エレファントフットヤム、エンセテ、ショウガ、ゴボウ、根用パセリ、キクイモ、クズイモ、アメリカボウフウ、ピグナット、プレクトランサスポテト、プレイリーターニップ、ラディッシュ、スウェーデンカブ、バラモンジン、フタナミソウ、ムカゴニンジン、サツマイモ、タロイモ、センネンボク、タイガーナット、カブ、ウルクス、ワサビ、ヒシ、ヤーコンおよびヤムイモからなる群から選択することができる。
例えば、果物は、生であってもよく、あるいは乾燥されていてもよく、また、リンゴ、ザイフリボクの実、ビワ、セイヨウカリン、西洋ナシ、マルメロ、バラの実、ナナカマドの実、オウシュウナナカマドの実、ナナカマドの実あるいはザイフリボクの実、ホンアンズ、サクランボ、チョークチェリー、グリーンゲージ、モモヤシ、および先行種の雑種、キイチゴ類、ブラックベリー(およびその雑種)、クラウドベリー、ローガンベリー、キイチゴ、サーモンベリー、クロミキイチゴ、ヘビガライチゴ、クマコケモモ、コケモモ、ブルーベリー、ツルコケモモ、クランベリー、ファルベリー、ハックルベリー、コケモモ、アカイ、メギ、カランツ、ニワトコの実、グズベリー、エノキの実、クワの実、アメリカミヤオソウの実、ナニーベリー、ヒイラギメギの実、シーバックソーン、ハマベブドウの実、アルハット、バツアン、ウッドアップル、マンゴー、アンマロクの実、シャリシュエロ、シェラプ、ココナッツ、茶、チャイニーズマルベリー、カッドラング、マンダリン、メロンベリー、シルクワームソーン、チェ、ドリアン、ガムブージ、グミ、ハーディキウイ、キウイフルーツ、ヤブヘビイチゴあるいはインディアンストロベリー、ガルシニアダルシス、ランゾーンズ、ラプシ、リュウガンの実、レイシの実、マンゴスチン、ナング、ブドウ、(乾燥されたときの干しブドウ、スルタナ、あるいはカラント)、オリーブ、ザクロ、イチジク、レモン、オレンジ、シトロン、グレープフルーツ、キンカン、ライム、マンダリンおよびタンジェリンを含む柑橘類からなる群から選択することができる。
<高伝搬超音波エネルギーおよび他の洗浄剤および殺菌剤の使用>
この明細書の中に開示されたように、ある表面への高伝搬超音波エネルギーの印加によって、表面から、また、表面の内部から、有機堆積物および/または微生物が除去される。驚くべきことに、また、この明細書の中に開示されたように、ある表面を洗浄しかつ/または殺菌する従来の方法とともに、ある表面へ高伝搬超音波エネルギーを印加すると、高伝搬超音波エネルギーの印加と従来の洗浄および/または殺菌とを単独で行った場合の付加的効果から単に期待されるであろうものよりも、表面の洗浄性および/または殺菌性が改善される。すなわち、高伝搬超音波エネルギーの印加と従来の洗浄法および/または殺菌法の利用との間には、相乗的な洗浄および/または殺菌の効果が存在する。
この明細書の中で例示されたように、家禽肉へ高伝搬超音波エネルギーを塩素浴とともに施すと、高伝搬超音波エネルギーあるいは塩素浴の一方を単独で施したものに比べて、Salmonella typhimurium レベルの大幅な減少がもたらされる(図9)。同様に、切り裂きレタスを、高伝搬超音波エネルギーの印加とともに、30ppmあるいは100ppmで殺菌すると、いずれか一方の処理を単独で行ったものから期待されるであろうものよりも、全微生物レベルの大幅な減少がもたらされる(図12)。
上で述べたように、また、理論によって制限されることはないが、高伝搬超音波エネルギーが、キャビテーションの生成および熱の生成によって表面を洗浄するとともに微生物を駆除する、ということは一般に考えられる。キャビテーション化には、顕微鏡的気泡の反復的な形成および内方破裂が含まれている。内方破裂によって、高圧衝撃波と高温とが、その内方破裂の部位の近傍に発生する。この衝撃波は、殺菌剤のような流体成分を、超音波エネルギーが印加される表面の中へ追いやることができ、それによって、その表面の上に、高伝搬超音波エネルギーあるいは従来の洗浄および/または殺菌のそれぞれが単独で行われたときの付加的効果から単に期待されるであろうものよりも、洗浄および/または殺菌の効果が増大する。
この殺菌剤は、オゾン、塩素、ペルオキシ酢酸、二酸化塩素、過酸化水素、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アジ化ナトリウム、あるいは他の市販の殺菌用調合物、またはこれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つであろう。上記殺菌用調合物は、洗剤、界面活性剤、石鹸、漂白剤、またはサルファ酸、蟻酸、他の有機酸あるいは無機酸などのような反応性化合物のうちの少なくとも1つであろう。
さらにまた、水のような逆浸透流体を高伝搬超音波エネルギーとともに用いると、汚染物質の洗浄あるいは除去の動力学が大幅に増大して、その表面における、また、その固体状構造体の内部における汚染物質の除去の割合が増大するとともに、微生物の駆除の割合が促進される。逆浸透流体の利用は、従来型の液体、化学添加剤が添加された液体、あるいは脱ガス処理された液体に優る改善である。逆浸透水の中における洗浄効率は、標準的な飲料水に比べて、典型的には30%増大している。加えて、逆浸透水の中における洗浄時間は、典型的には40%減少している。
いくつかの実施形態では、液体には、オゾン、塩素、ペルオキシ酢酸、アジ化ナトリウムのような化学的殺菌剤が含まれていてもよい。この代わりに、あるいはこれに加えて、その液体には、洗剤のような洗浄剤、リパーゼのような酵素、界面活性剤、石鹸あるいは漂白剤が含まれていてもよい。他の洗浄剤および/または殺菌剤には、苛性ソーダ、水酸化カリウム、サルファ酸、蟻酸、二重クロム酸、塩酸、硝酸および硫酸が含まれていてもよい。これらの薬品の適切な濃度は、当業者によく知られており、また、慣例的な実験によって決定することができる。しかしながら、典型的には、濃度は、約1ppm〜約500ppmの範囲にあってもよいが、より高い濃度を用いることもできる。
<有機体>
強力な超音波によって、Brettanomycesのような損傷イーストを含む損傷微生物が駆除される。この有機体および他の損傷イーストならびにカビは、ワイン樽のオークの中に、とりわけ、その樽の内部における内側表面の周りに認めることができる。強力な超音波エネルギーによって、液体および固体構造体が加熱されるとともに殺菌され、それによって、樽のオークの内部に認められる有機体が少なくとも8mmの深さまで駆除されるとともに、二酸化イオウおよびオゾンのような化学物質の使用が回避される。
この発明の方法は、Brettanomyces種のイーストのような微生物の付着を減少させるために用いることができる。
他の実施形態では、これらの方法は、Brettanomyces種のイースト、およびカビ、イースト、バクテリアを含む他のワインの損傷微生物の付着の減少に適用することができる。例えば、ワインの損傷イーストには、Dekkera anomala、Dekkera bruxellensis、Dekkera intermedia、Brettanomyces abstinens、Brettanomyces anomalus、Brettanomyces bruxellensis、Brettanomyces claussenii、Brettanomyces custersianus、Brettanomyces intermedius、Brettanomyces lambicus、Brettanomyces naardensis、Pichia guiliermondii、Piciai membranefaciens、Pichia fermentans、Sachharomycodes ludwidii、Schizosaccharomyces sp、Z.bailiiおよびZ.bisporusが含まれるZygosachharomyces sp、Hanseniaspora sp、Kloeckera sp、Hansenula sp.、Metschnikowia sp、Torulaspora sp、あるいはDebaryomyces spが含まれていてもよい。
例えば、ワインの損傷バクテリアには、Acetobacter pasteurianus、Acetobacter liquefasciens、Acetobacter aceti、Acetobacter rancensのようなAcetobacter種、Gluconobacter oxydansのようなGluconoacetobacter種、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus brevis、Lactobacillus fructivorans(以前は、Lactobacillus trichoides)、Lactobacillus hilgardii、Lactobacillus kunkeei、Lactobacillus buchneri、Lactobacillus fermentatum、Lactobacillus cellobiosis、Lactobacillus collonoides、Lactobacillus plantarumのようなLactobacillus種、Leuconostoc oenoのようなLeuconostoc種、Pediococcus damnosus、Pediococcus pentosaceus、Pediococcus parvulisのようなPediococcus種、およびOenococcus oeniが含まれていてもよい。
この発明の方法は、食品、とりわけ新鮮な果物および野菜の上にカビ、イーストおよびバクテリアのような微生物が付着するのを減少させるために用いることができる。この食品損傷微生物には、イースト、カビおよびバクテリアが含まれていてもよい。例えば、損傷イーストには、Saccharomyces sp.、Zygosaccharomyces sp.、Rhodotorula sp.が含まれていてもよい。真菌損傷有機体は、Botrytis cinerea、P.digitatumのようなPenicilliumi sp.、Fusarium sp.、Guignardia bidwellii、Sclerotinia selerotiorum、Aspergillus nigerであろう。損傷バクテリアは、Salmonella typhimurium、Escherichia coli、Clostridium botulinum、Staphylococcus aureus、Listeria monocytogenes、E.carotovoraのようなErwinia sp.、Bacillus subtili、s Acetobacte、Enterobacter aerogenes、M.roseusのようなMicrococcus sp、R.nigricansのようなRhizopus sp.、Alcaligenes、Clostridium、Proteus vulgaris、Pseudomonas fluorescens、Lactobacillus、Leuconostoc、Flavobacteriumであろう。
この発明の方法は、ある表面からバイオフィルムを減少させ、かつ/または除去するために、用いることができる。バイオフィルムは、バクテリア、古細菌、原生動物、真菌および藻類が含まれるいくつかの微生物の成長によって生成されるであろう。バイオフィルムの細菌性成分には、例えば、Proteus mirabilis、Pseudomonas aeruginosa、Streptococcus mutans、Streptococcus sanguisあるいはLegionella sp.が含まれていてもよい。
<例>
<例1.オーク製ワイン樽の中の酒石酸塩の除去およびBrettanomycesの低減>
従来の超音波技術は、この発明の方法および装置に比べて、同じ量の酒石酸塩およびBrettanomyces有機体で汚染されたオーク製樽板における酒石酸塩の除去およびBrettanomycesの低減のためには効果的でない。既知の量/濃度のBrettanomyces微生物によって、2mmの深さで汚染された2インチのオーク製試験片が、40℃にある10リットル水槽の中に置かれた。汚染された試験片は、以下の表に示された相異なる3つの方法を用いて1分間、超音波分解された。これらの試験片は次いで取り出されて培養された。
表1は、容器の構造体の内部にとどまっている微生物を駆除するためのこの発明の方法における機能の増大した有効性を明確に示している。これは、容器から汚染有機体を除去するより大きい機能をもたらし、従って、その容器の中でその有機体が再生成される機会を大幅に減少させる。
ここでは当業者に明らかであろうと思われるが、上記発明は、表面および表面直下部の両方における殺菌がいずれにも必要とされるあらゆる多孔質物質あるいは有機物質へ適用することができる。このような方法は例えば、一般に説明されたような状況に耐えることのできる果物あるいは野菜のような多孔質物質へ適用することができる。
<例2.バイオフィルムの除去>
この発明の装置は、700mmの直径があるパイプを処理するために用いられた。このパイプの内側表面にはProteus mirabilisのバイオフィルムが存在しており、また、Listeria sp.がこのバイオフィルムの成分であると知られていた。このパイプには水が満たされ、作動されたときに高伝搬超音波エネルギーがその液体を通して伝搬するようにこの発明の装置がその水の中に導入され、かつ、上記パイプの内側表面へ取り付けられた。
表2に示されたように、350kHz、150kHz、33、kHzおよび20kHzの波長で高伝搬超音波エネルギーが試験されて、20kHzの超音波エネルギーによってバイオフィルムの100%除去がもたらされることが分かった。この高伝搬超音波エネルギーはそのバイオフィルムへ1分間、印加された。
腐食剤とともに85℃の熱水を使用すると、洗浄後にこのパイプの表面に再コロニー形成するおそれのある残留バイオフィルムがもたらされるバイオフィルム低減に、典型的には90未満の低減が示される。しかしながら、腐食剤(50ppmのNaOH)とともに85℃の熱水を使用し、さらに、20kHzで高伝搬超音波エネルギーを印加すると、バイオフィルム有機体の100%除去がもたらされる。すなわち、処理の後に、このパイプの処理ずみ区域からProteusやListeriaを検出することができなかった。
<例3.オークの表面におけるBrettanomycesの低減>
いくつかの樽の樽板へ取り付けられた、実験室的に汚染されたオークブロックを使用して、制御された条件のもとで試験を行うことができ、また、その処理結果を上記条件と比較することができた。これらのブロックは、高圧熱水によってあらかじめ洗浄された1〜3歳のアメリカンオーク製の古い樽の汚染されていなくて酒石酸塩がない樽板とともに、アメリカンオーク製の新しい樽板から切り出された。これらの殺菌ずみブロックは、Dekkera bruxellensis菌種AWRI1449(Brettanomyces)の活発に成長している液体培養基の中にこれらを吊り下げることによって、汚染された。
市販の標準的な静電吹付け用スプレーヘッドを使用して、HPHW(1000psi/60℃)あるいはMPHW(70psi/60℃)が、樽の注ぎ口を通して送り込まれた。60℃の水温が基準温度として選択されたが、その理由は、この温度がワイン産業で最も一般的に用いられる温度だからである。高伝搬超音波エネルギー装置を使用して、高伝搬超音波エネルギーが、60℃の逆浸透水で満たされた樽の中における汚染オークブロックの表面へ印加された。
<「スライスドブロック」法>
樽の表面と2mm深さ部とに存在している不活性のBrettanomyces/Dekkera細胞への高伝搬超音波エネルギー、HPHWおよびMPHWの有効性に関する研究を遂行可能なものにするために、ある方法が開発された。すべての新しいアメリカンオーク製樽板(27mmの厚さ、ミディアムプラス焼き)が、およそ60mmの長さに切り分けられ、また、それらの中心に4mmの穴が開けられて、HPHWおよびMPHWの間に、樽に「スライスドブロック」を固定することができるようにされた。それぞれのブロックは次いで、2つの木片、つまり、焼き目付き表面が含まれる厚さ2mmのスライスと厚さ25mmのスライス、が得られるように、焼き目付き表面と同一の平面に鋸で切られた。2mmのスライスとその対応する25mmのスライスとはそれぞれ、開けられた上記の穴の近傍にマーカーペンを使用して名前が付けられ、アルミ箔の中にいっしょに包み込まれ、その後、オートクレーブによって滅菌された。初めのオートクレーブ処理で生き残っているスポアを発芽させるためにこれらのスライスが一晩置かれた後に、第2のオートクレーブ処理が行われた。その後、これら無菌の2mmスライスは、表面滅菌された(70%v/vのエタノールに浸漬された)ある長さのナイロン製釣り糸に12のグループで通されて、活発に成長しているBrettanomyces/Dekkera bruxellensisの液体培養器の中へ12日間、浸漬された。
2mmスライスのそれぞれのグループが上記培養器の中に均等に浸漬されることを保証するために、滅菌されたステンレス鋼製ワッシャーがそれぞれのグループへ取り付けられた。汚染培養器から取り出された後に、それらの2mmスライスは、2×10リットルの無菌生理的塩類溶液の容器の中で静かに揺動されて、「解放された」細胞が除去された。これらの2mmスライスは、その後、単一の無菌ステープルを使用して、一方の側面における木目に沿って、予備滅菌されたそれらの対応25mmスライスと再組み付けされた。滅菌された30mm幅のゴムバンドが、それぞれの組み付けユニットの周りに巻き付けられて、処理の間における上記ブロックの切断側面からの高伝搬超音波エネルギーおよび熱水の浸透が防止された。最後に、1枚の表面滅菌ずみプラフィルムが組み付けられたスライスドブロックの側面の周りに巻き付けられて、すべてのものが定位置に保持された。組み付けられた各スライドブロックは、必要になるまで500ミリリットルの無菌バッグに入れておいた。
<高伝搬超音波エネルギーおよびHPHWによる汚染スライスドブロックの処理>
高伝搬超音波エネルギー処理のために、組み付けられたそれぞれのスライスドブロックは、外方へ対向している2mmスライスとともに、表面滅菌ずみ鋼ブラケットの上へ無菌的に移送され、その後、水が満たされた樽の中で樽胴の深さまで浸漬された。HPHW処理のために、組み付けられた上記スライスドブロックは、頭部樽板を取り外した後に滅菌ずみステンレス鋼ねじで、樽の樽胴領域へ無菌的に取り付けられた。
処理の後に、組み付けられた上記スライスドブロックはすべて、別個の500ミリリットルの無菌バッグへ移送された。これらのスライスドブロックは、5分、8分あるいは12分の高伝搬超音波エネルギー、または3分、5分あるいは8分のHPHWによって、60℃で処理された。処理の後に、2mmスライスは、その対応25mmスライスから分離されて、その前面(上方表面)および背面(2mmの深さの表面直下部を表す)が拭かれた(Quick Swabs,3MTM)。拭き取り区域(区域3.46cm)は、このスライスの上記表面に2つのステンレス鋼製ワッシャー(21mmID)を無作為に置くことで、規定された。無菌生理的塩類溶液の中におけるそれぞれのスフッブの希釈物は、2mg/リットルのシクロヘキシミドで補足されたWallersteinの実験室栄養寒天培地の上へ張り付けられた。
すべてのスフッブ板は、計数に先立って、25℃で12日間、培養された。2mmスライスの表面における最初の細胞数は、オーク木肌1ミリリットル当たり、1cm当たり、7000±4000のコロニー形成ユニット(cfu)の平均値を示した。この研究によれば、上記表面およびその2mm深さにおける細胞の100%が、すべての時点で、高伝搬超音波エネルギー処理およびHPHW処理によって、不活性化されることが分かった。
<HPHWおよびMPHWによる汚染スライスドブロックの処理>
この研究は、HPHWおよびMPHWが、樽の相異なる部分に存在するBrettanomyces/Dekkera細胞に同一の効果を有しているかどうかを判定するために、行われた。スライスドブロックは、樽の内側へ、滅菌ずみステンレス鋼製ねじで4つの位置において無菌的に取り付けられた。1つのスライスドブロックは頭部樽板へ取り付けられ、別のスライスドブロックは注ぎ口に直接向き合う樽板へ取り付けられた。頭部樽板を取り替えた後に、HPHWあるいはMPHWが、市販の標準的な静電吹付け用スプレーヘッドで施された。これらのスライスドブロックは、HPHWおよびMPHWで、3分、5分および8分間、処理された。処理の後に、2mmスライスの表面(上面)だけが、3M Quick Swabsを使用して拭かれた。2mmスライスの表面における最初の細胞数は、1ミリリットル当たり、1cm当たり、2700±400のコロニー形成ユニット(cfu)の平均値を示した。
細胞数の最大低減は、頭部樽板および注ぎ口に直接向き合う樽板で達成されたが、HPHWおよびMPHWによる3分間処理の後には、不活性化率はそれぞれ、わずかに11.5%および48.8%であった。より長時間の処理では、それらの位置において、生存可能なBrettanomyces/Dekkera細胞はほとんど検出されなかった。これに対して、高伝搬超音波エネルギー(上記を参照)では、スライスドブロックの上記表面および2mm深さにおけるBrettanomyces/Dekkera細胞の100%の不活性化が、HPHW処理によって達成された。しかしながら、この研究では、8分間処理の後には99.8%だけが駆除された。頭部樽板の位置および注ぎ口に直接向き合う位置に置かれたスライスドブロックのHPHW処理およびMPHW処理によれば、きわめてむらのある結果が示された。中間位置における不活性化率は82〜100%および0〜99%の範囲にあった。樽の中の生存可能なBrettanomyces/Dekkera細胞を駆除するためのHPHWおよびMPHWの機能は、それらの位置に大きく左右される。樽板頭部および樽胴領域(注ぎ口に向き合っている)に存在する生存可能細胞は最も攻撃されやすいよう見えるのに対し、樽の他の領域に存在するそれらは生き残りの機会がより大きい。
<高伝搬超音波エネルギーおよびHPHW(1000psi/60℃)による、汚染された1歳樽板および3歳樽板の処理>
樽板片(10×5cm)が、酒石酸塩のない1歳樽板および3歳樽板(アメリカンオーク、ミディアム焼き)から切り出されて、オートクレーブ処理によって滅菌され、その後、0.01%(w/v)のシクロヘキシミドが含有されているYPD培養基(300ミリリットル)の中へ浸漬された。この培養基の中へDekkera bruxellensis(5×107個の細胞/ミリリットル)が直接、接種されて、30℃で5日間、培養された。これらの樽板片はその後、上記培養基から取り出されて、それぞれの試験のためにすぐに使用された。処理の後に、これらの試料は一晩、冷蔵されて(4℃)、翌日に処理された。3部の柱状試料が、処理されて調整されたそれぞれの樽板から得られ、また、4mmの深さまでの2mmスライスが取り出された。
これらのスライスは、先に示された、細胞生死判別(データーは示されていない)に影響を及ぼさない方法を用いて、50ミリリットルの0.9%生理的塩類溶液の中で粉砕された(IKA A11 粉砕機、Crown Scientific)。懸濁液が遠心分離され、その浮遊物が除去され、また、そのペレットが0.9%生理的塩類溶液(1ミリリットル)の中で再懸濁された。10マイクロリットルのアリコートが、YPD寒天の上へ張り付けられ、また、細胞数を決定するために培養された。この研究では、60℃で水が収容されている樽の中で高伝搬超音波エネルギーへ5分、8分、12分間、さらされた後の汚染樽板の上記表面(2mmスライス)および表面直下部(4mmスライス)に存在している生存可能なD.bruxellensis細胞の数が決定され、また、汚染された1歳樽板についての3分、5分および8分間のHPHW処理の効果と比較された。高伝搬超音波エネルギー処理のための汚染樽板片が、樽胴の領域において樽板へ取り付けられた。細胞数は柱状試料2mmスライスの体積(およそ142mm)当たりのコロニー形成用ユニットとして表現された。
高伝搬超音波エネルギーおよびHPHWを用いる、対照試料と比較した、汚染された1歳オーク樽板および3歳オーク樽板の表面スライス(0〜2mm)および表面直下部スライス(2〜4mm)における生存可能なDekkera bruxellensis細胞(AWRI菌株1499)の低減は、図8に要約されている。高伝搬超音波エネルギーによる処理についての上記表面スライスにおける最初の細胞個体数は、1歳樽板および3歳樽板についてそれぞれ、5974cfu/mmおよび4512cfu/mmであった。高伝搬超音波エネルギー処理が1歳汚染木および3歳汚染木におけるすべての生存可能細胞を不活性化させる点で効果的であったと仮定すると、60℃でのあらゆる時点で生存可能細胞は検出されなかった。
1歳汚染樽板および3歳汚染樽板についての上記対照樽板の2〜4下方で検出された細胞の数は、それぞれ18.5cfu/mmおよび84.0cfu/mmであり、60℃での高伝搬超音波エネルギーですべての細胞が駆除された。1歳汚染樽板の表面および表面直下部は、HPHWへ3分、5分および8分間さらされた。これらの表面および表面直下部には、それぞれ8129cfu/mmおよび20cfu/mmが含まれていた。
すべての処理時間の後に上記表面スライスの中に細胞数の顕著な低減が起きたが、60℃での高伝搬超音波エネルギー試験において起きたものとは異なり、どの時点でも、細胞のすべての排除は達成されなかった。さらに、HPHW曝露の時間の増大に伴う生存可能細胞の数の低減における一貫した傾向は存在しなかった。細胞数のいくらかの低減が上記表面直下部(2〜4mm深さで)達成されたが、高伝搬超音波エネルギー処理についての場合とは異なり、全低減は再び達成されなかった。しかしながら、上記データは、熱水への曝露時間の増大に伴う生存可能細胞の数の減少を示唆している。
<検討および結論>
樽木の上記表面および上記表面直下部におけるDekkera bruxellensis細胞の数の低減における高伝搬超音波エネルギー処理の有効性が、この研究において実証された。汚染された新たな1歳樽板および3歳樽板を使用して、現在、ワイン醸造所で用いられている樽殺菌技術(高圧および幹線圧力での熱水洗浄)と比較された。60℃で5分間の高伝搬超音波エネルギー曝露により最も首尾よく起きる全活性化で研究されたすべての年齢の木の表面における生存可能細胞は、劇的に減少した(1000倍を超える減少)。表面直下部の汚染物質数は対照樽板においてごく少なかったが、これらの試料における高伝搬超音波エネルギー曝露によってもまた、すべての年齢の木についての細胞数の減少が示された。高伝搬超音波エネルギーと60℃で5分間の処理を組み合わせることにより、1000倍を超える削減が達成される。これらの研究はまた、樽内部に高圧及び幹線圧力で熱水噴射を行うという、最も広く採用されている最新の洗浄技術が、BretanomycesまたはDekkera細胞を完全に不活性化するものではないことを明らかに示している。また、生存可能な細胞の生存の確率は、その細胞が樽環境のどの位置に存在するかに左右され、樽板頭部と樽胴との間の樽の湾曲部分にある個体群が最も高い生存確率及び繁殖確率を有する。
<例4.木製品の表面高伝搬超音波エネルギーを印加することによる木製品の相乗的な洗浄および殺菌>
ホウレンソウ、芽キャベツ、オレンジ、メロン、リンゴおよびトマトが、処理前に標本化され、次いで、表3に示されたように、処理しない試料における全バクテリアの既知量を決定するために培養された。
ペルオキシ酢酸あるいは塩素のような殺菌剤が、表3に表示されたような濃度で、水の中に調製された。これらの溶液は次いで4℃まで冷却された。この例で使用された殺菌剤/水溶液の容積は2.0リットルであった。この水/殺菌剤の冷却溶液へ500g量の食品が添加され、低速型機械撹拌機を使用して60秒間、混合された。試料はその後、上記食品の表面から取られて、培養された。
同一の過程が、水/殺菌剤の溶液の中に懸濁された食品の表面へ高伝搬超音波エネルギーを印加することで、繰り返された。この高伝搬超音波エネルギーは、水/殺菌剤および食品の懸濁液の中へ挿入されたソノトロードから、60秒間、放射された。使用された電力設定値は400ワットであった。
表3は、高伝搬超音波エネルギーが食品の表面における全バクテリア生菌数のより大きい対数減少を付与するために化学殺菌剤と組み合わされたときの相乗的効果を明確に示している。使用された殺菌剤のすべての濃度および種類で、全バクテリアレベルにおける対数減少の量は、殺菌剤単独の場合に比べて、超音波/殺菌剤を使用した場合により大きいものであった。

Claims (61)

  1. ある表面へ高伝搬超音波エネルギーを印加することによって、その表面を洗浄する方法であって、その表面の少なくとも一部分を高伝搬超音波エネルギー放出用アセンブリに接触している流体の中に浸漬するステップと、前記アセンブリからの高伝搬超音波エネルギーを前記流体の中へ放射して、前記表面にキャビテーションを発生させ、それによって、前記表面を洗浄するステップとを含んでいる方法。
  2. ある表面から汚染物質を除去する方法であって、その汚染物質の少なくとも一部を高伝搬超音波エネルギー放出用アセンブリに接触している流体の中に浸漬するステップと、前記アセンブリからの高伝搬超音波エネルギーを前記流体の中へ放射して、前記表面にキャビテーションを発生させ、それによって、前記汚染物質を除去するステップと
    を含んでいる方法。
  3. 前記汚染物質は、バイオフィルム、湯あかあるいは酒石酸塩である、請求項2に記載の方法。
  4. ある表面を殺菌する方法であって、その表面の少なくとも一部分をソノトロードに接触している流体の中に浸漬するステップと、前記ソノトロードからの高伝搬超音波エネルギーを前記流体の中へ放射して、前記表面にキャビテーションを発生させ、それによって、前記表面を殺菌するステップとを含んでいる方法。
  5. 高伝搬型超音波エネルギーを使用して第1容器の表面を超音波洗浄する方法であって、第2容器の内部に収容された流体を前記第1容器の表面の少なくとも一部分に接触させるステップと、高伝搬型超音波エネルギー放射用アセンブリを、前記第2容器の中の流体と接触させるかあるいは前記第2容器の表面に接触させるステップと、前記アセンブリから高伝搬型超音波エネルギーを放射させるステップと、前記エネルギーを印加して、前記第1容器の表面を洗浄するステップとを含んでいる方法。
  6. 高伝搬型超音波エネルギーの印加によって、前記第1容器の表面の一部分を殺菌するステップをさらに含んでいる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記第1容器を前記第2容器に対して回転させて、前記流体を前記第1容器の表面の別の一部分に接触させるステップをさらに含んでいる、請求項5または請求項6に記載の方法。
  8. 前記第1容器から残りかすを除去するステップをさらに含んでいる、請求項5〜7のいずれか1つに記載の方法。
  9. 有機堆積物がある表面を洗浄する方法であって、その表面を流体へ導入するステップと、高伝搬型超音波エネルギー放射用アセンブリを前記流体へ導入するステップと、前記表面の回転の間に、前記アセンブリからの高伝搬型超音波エネルギーを放射して、その内側表面の表面層を超音波エネルギーへ曝露するステップと、前記エネルギーを印加して、前記表面から有機堆積物を除去するステップとを含んでいる方法。
  10. 前記表面は、容器の中に存在している、請求項9に記載の方法。
  11. 前記容器は、樽である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記樽は、木製のワイン樽である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記有機堆積物は、バイオフィルム、食品残渣、ワイン残渣、酒石酸塩、湯あか、あるいはこれらの任意の組み合わせである、請求項9〜13のいずれか1つに記載の方法。
  14. 前記有機堆積物は、損傷微生物である、請求項9〜14のいずれか1つに記載の方法。
  15. 前記流体は、前記容器を少なくとも一部満たす、請求項5〜14のいずれか1つに記載の方法。
  16. 前記放射用アセンブリは、前記容器における開口を通して前記流体へ導入される、請求項5〜14のいずれか1つに記載の方法。
  17. 前記開口は、前記樽の開放頭部である、請求項17に記載の方法。
  18. 前記放射用アセンブリは、前記流体の内部にキャビテーションを形成する、先行請求項のいずれか1つに記載の方法。
  19. 前記キャビテーションは、前記流体の中に熱を発生させる、請求項18に記載の方法。
  20. 前記流体は、化学殺菌剤および/または洗浄剤を含んでいる、請求項19に記載の方法。
  21. この方法は、前記流体へパルス状電界を適用するステップをさらに含んでいる、先行請求項のいずれか1つに記載の方法。
  22. この方法は、前記表面の機械的ブラッシングのステップをさらに含んでいる、先行請求項のいずれか1つに記載の方法。
  23. 前記熱および前記キャビテーションは、前記バイオフィルムを洗浄し、除去し、かつ/または前記表面を殺菌するために相乗的に作用する、請求項19に記載の方法。
  24. 前記高伝搬超音波エネルギーは、バイオフィルム、汚染された物質/表面、固体表面、微生物、あるいはこれらの任意の組み合わせの中への熱伝導性熱移送の動力学を促進する、先行請求項のいずれか1つに記載の方法。
  25. 前記超音波エネルギーは、熱伝導性熱移送の速度が約200%〜約300%増大する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記のキャビテーションおよび殺菌剤は、前記表面を殺菌し、洗浄し、かつ/または前記表面から前記バイオフィルムを除去するために、相乗的に作用する、請求項20に記載の方法。
  27. 前記のキャビテーションおよびパルス状電界は、前記表面を殺菌し、洗浄し、かつ/または前記表面から前記バイオフィルムを除去するために、相乗的に作用する、請求項21に記載の方法。
  28. 前記のキャビテーションおよび機械的摩耗部は、前記表面を殺菌し、洗浄し、かつ/または前記表面から前記バイオフィルムを除去するために、相乗的に作用する、請求項22に記載の方法。
  29. この方法は、前記超音波エネルギー放射用アセンブリを変換器と通じる位置に置くステップをさらに含んでいる、先行請求項のいずれか1つに記載の方法。
  30. 前記ソノトロードは、前記変換器と接触している、請求項29に記載の方法。
  31. 高伝搬超音波エネルギーを利用してある表面を洗浄するシステムであって、
    ある流体を前記表面の少なくとも一部分に接触させる手段と、高伝搬超音波エネルギー放射用アセンブリを前記流体に接触させる手段とを備えてなり、作動の間に、前記アセンブリが、高伝搬超音波エネルギーを前記流体の中へ放射して前記表面の中にキャビテーションを発生させ、それによって、前記表面を洗浄するシステム。
  32. 前記放射用アセンブリを作動させる手段は、前記超音波放射用アセンブリを作動させて前記流体の内部にキャビテーションを発生させるとともに前記表面を洗浄する手段からなっている、請求項31に記載のシステム。
  33. 前記高伝搬超音波エネルギー放射用アセンブリの作動は、前記流体の中への高伝搬超音波エネルギーの放射をもたらして、前記表面の中にキャビテーションを発生させ、それによって、前記表面の上に存在する損傷微生物を駆除することで前記表面を殺菌する、請求項31または請求項32に記載のシステム。
  34. 前記損傷微生物は、イースト、カビ、バクテリア、菌類からなる群から選択される、請求項33に記載のシステム。
  35. 前記イーストは、Brettanomyces属の1つの種である、請求項34に記載のシステム。
  36. 前記表面を回転させて前記流体を前記表面の別の部分に接触させる手段をさらに備えている、請求項31〜35のいずれか1つに記載のシステム。
  37. 残りかすを除去するための手段をさらに備えている、請求項31〜36のいずれか1つに記載のシステム。
  38. 第1容器の表面を洗浄するための高伝搬超音波エネルギー装置であって、前記第1容器の内部に配置されるように構成された第2容器へ取り付けられた少なくとも1つの浸漬可能な高伝搬超音波エネルギー変換器アセンブリと、この変換器アセンブリと通じる高伝搬超音波エネルギー発生器とを備えてなる装置。
  39. 前記第2容器は、前記第1容器の開放端部を通して、前記第1容器の内部に配置されるように構成することができる、請求項38に記載の装置。
  40. 前記第2容器は、多角柱筒である、請求項38または請求項39に記載の装置。
  41. 前記筒は、密封することができる、請求項40に記載の装置。
  42. 前記第2容器は、前記第1容器の内容積の約5%〜約95%に等しい容積を有している、請求項38〜41のいずれか1つに記載の装置。
  43. 前記第2容器は、前記第1容器の前記容積の約70%に等しい容積を有している、請求項42に記載の装置。
  44. 第1容器の表面を洗浄するための高伝搬超音波エネルギー装置であって、液体を収容するとともにこの液体の中で洗浄される前記表面の少なくとも一部分を受け入れるように構成された第2容器へ取り付けられた少なくとも1つの高伝搬超音波エネルギー放射用アセンブリと、このエネルギー放射用アセンブリと通じる高伝搬超音波エネルギー発生器とを備えてなる装置。
  45. 前記超音波エネルギー放射用アセンブリは、前記第2容器の内面あるいは外面へ取り付けられている、請求項44に記載の装置。
  46. 前記高伝搬超音波エネルギー放射用アセンブリは、ソノトロードからなっている、請求項44または請求項45に記載の装置。
  47. 前記ソノトロードは、高伝搬超音波エネルギーを放射状に放射する、請求項44〜46のいずれか1つに記載の装置。
  48. 前記高伝搬超音波エネルギー放射用アセンブリの作動は、前記流体の中へ高伝搬超音波エネルギーの放射をもたらして、前記表面の中にキャビテーションを発生させる、請求項44〜47のいずれか1つに記載の装置。
  49. 前記キャビテーションは、流体が前記表面の中へ流入するのを促進し、それによって、前記表面の中におけるさらに別のキャビテーション化を可能にする、請求項48に記載の装置。
  50. 前記流体は、気体あるいは液体である、請求項44〜49のいずれか1つに記載の装置。
  51. この装置は、超音波エネルギーの量を表示するように構成された超音波エネルギーセンサーをさらに備えている、請求項44〜50のいずれか1つに記載の装置。
  52. 前記超音波エネルギー放射用アセンブリは、複数の材料からなっている、請求項44〜51のいずれか1つに記載の装置。
  53. 前記複数の材料は、チタンおよびチタン合金を含んでいる、請求項52に記載の装置。
  54. この装置は、前記第1容器の内部に配置されるように構成された第3容器をさらに備えている、請求項44〜53のいずれか1つに記載の装置。
  55. 前記第3容器は、前記第1容器の開放端部を通して前記第1容器の内部に配置されるように構成されている、請求項55に記載の装置。
  56. 前記第3容器は、多角柱筒である、請求項54または請求項55に記載の装置。
  57. 前記筒は、密封されている、請求項56に記載の装置。
  58. 前記第3容器は、前記第1容器の内容積の約5%〜約95%に等しい容積を有している、請求項54〜57のいずれか1つに記載の装置。
  59. 前記第3容器は、前記第1容器の前記容積の約70%に等しい容積を有している、請求項58に記載の装置。
  60. ある表面を洗浄するための、請求項31〜37のいずれか1つに記載のシステムの使用。
  61. ある表面を洗浄するための、請求項38〜59のいずれか1つに記載の装置の使用。

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