JP2011521631A - 核酸を単離する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、核酸を含有する出発材料から、核酸、特に短鎖核酸を単離及び/又は精製するための方法及びキットであって、以下の方法工程によって特徴付けられる方法及びキット:(a)少なくとも1つのカオトロピック化合物及び好ましくはイソプロパノールの存在下で、核酸が結合する支持体物質に出発材料を接触させることによって、核酸が結合する支持体物質に核酸を結合させること、但し、イソプロパノールは、≧15%(v/v)かつ≦35%(v/v)の濃度で存在する;(b)核酸が結合する支持体物質から結合した核酸を任意に溶出すること。当該方法は、母親の血液から胎児DNAを精製するために特に好適である。

Description

本発明は、核酸、特に短鎖核酸を単離及び/又は精製する方法に関する。
DNA及びRNAのような核酸は普通、均一の基礎的パターン:部分的にはタンパク質分解酵素を用いて核酸を含有する出発材料を先ず粉砕することに従って、植物、動物又はヒトの材料から及び細胞培養又はウイルス培養から単離される。非常に多様な方法を用いたその後の工程において個々の構成成分を取除くことができる。さらに、核酸が遊離の形態で存在する、すなわち、それらが細胞の中に存在しない試料材料から核酸を単離してもよい。従って、遊離の核酸が人工的な試料混合物に生じることは可能であるが、たとえば、血液のような天然試料に生じることも可能である。そのような自由に循環する核酸は細胞外核酸とも呼ばれる。
前記核酸を精製するための従来技術の方法はほとんど、以下の2種類の取り出しの原理のいずれかに基づく。
古典的方法は、ほとんどの場合カオトロピック剤を含有するバッファー、及び有機抽出剤、通常フェノール及び/又はクロロホルムを添加した後、抽出を行うことを含む一工程法に基づくものである。望ましくない付随する物質を有機相と一緒に廃棄する。水性相に保持された核酸は、相を分離することによって次いで取り出され、それによって単離してもよい。たとえば、フェノール及び/又はクロロホルムのような有毒かつ有害な物質の使用は別として、この手順の重要な短所は、核酸水溶液に混入物として残り、非常に時間のかかる精製工程で取り除かれなければならない水溶性物質である。
これらの短所を考慮して、従来技術では代替法がしたがって確立しており、その方法はたとえば、二酸化珪素のような固体支持体物質への核酸の選択的吸着に基づくものである。核酸を含有する出発材料を必要に応じて溶解し、規定した条件下において前記支持体物質に接触させて、核酸が前記支持体物質に結合するのを可能にするが、その際、適当な洗浄工程が実施される。その後、及び任意で、支持体に結合した核酸は好適なバッファーによって支持体物質から溶出される。
たとえば、米国特許第5,234,809号(ブーム(Boom))は、様々な使用の多様性に好適である核酸を単離する方法を開示している。それは、核酸を含有する出発材料をカオトロピック・バッファーとDNA結合固相と共にインキュベートすることによって前記出発材料から核酸を単離する方法を記載している。カオトロピック・バッファーは、必要ならば、出発材料の溶解と核酸の固相への結合の双方を達成する。前記方法は、相対的に小さな試料量から核酸を単離するために上手く適合する。WO93/11221は類似の原理に基づく方法も記載している。
固相をカオトロピック・バッファーと組み合わせることを含む従来技術では、核酸を精製する方法が多数開示されている。既知の方法のすべてにおいて長鎖核酸は、短鎖核酸(例えば、1000bp、500bp又はさらに300bpの長さ)と少なくとも同等に、しかし、ほとんどの場合、それより相当に良好に固相に結合するので、従来技術の方法は、短鎖核酸を効率的に精製する又は長鎖核酸を上回って短鎖核酸をさらに濃縮するためには好適ではない。
短鎖核酸を精製するための好適性の乏しさは、おそらく、前記短鎖核酸の支持体物質への結合が長鎖核酸(たとえば、ゲノムDNA)のそれよりも劣るという事実に起因しうる。従って、短鎖核酸の大部分は一般の精製方法のほとんどで失われ、短鎖核酸は精製した核酸の中に存在しないか、又は実際より少なく評価される。しかしながら、特定の応用ためには、短鎖核酸を単離すること又は長鎖核酸を上回ってそれを濃縮することが特に望まれる。
好ましくは短鎖核酸を濃縮する又は長鎖核酸から短鎖核酸を分離するために、従来技術では以前、種々の原理が使用されている。たとえば、DE102006045391は、特別に設計された固相に試料を数回、適用することを含む、短鎖核酸から長鎖核酸を取り除く方法を記載している。別の方法としては、カオトロピック塩ではなくクエン酸塩を含有する特別な結合バッファーの使用により、このように短鎖核酸を特に結合させることに基づくものがある(WO2007/065934)。
短鎖核酸(RNA及びDNA)の精製/濃縮は、応用の種々の分野に決定的に重要である。短鎖核酸が中心的な役割を担う領域の1つは出生前診断である。妊娠女性の血液は、内因性の自由に循環するDNAに加えて胎児の自由に循環するDNAも含有する。妊娠女性の血液中で自由に循環する胎児のDNAは母親の自由に循環するDNAとはサイズが異なることが想定される。母親の自由に循環するDNAの長さの平均は500bpを超えることが多い一方で、胎児の自由に循環するDNAの大半は著しく小さく、長さの平均は500bp未満である。好適な精製方法が利用可能であれば、胎児と母親の核酸の間のサイズのこの差異は、濃縮可能とし、かつ胎児のDNAをさらに詳細に検討するために、活用されればよい。胎児起源の自由に循環するDNAを出生前診断に利用することは、胎児にとって危険ではないのでリスクが減るという点で、羊水穿刺又は絨毛膜の採取のような従来の方法よりも有利である。しかしながら、血液中の胎児起源の自由に循環するDNAの量は非常に少ない。妊娠の段階によって、血液1mLは20〜260の間のコピーの胎児DNAを含有する。従って自由に循環する胎児DNAの濃度は低いが、自由に循環する胎児細胞の濃度よりは高い。自由に循環する胎児DNAの濃度は、自由に循環する母親DNAに比べて極めて低いという問題もあり、結果として、母親の血液から自由に循環する総DNAを単離した場合、遺伝物質のほんのわずかが胎児起源であり、単離した遺伝物質の大半は母親由来である。多くの場合、母親DNAのこの高いバックグラウンドが胎児の遺伝区分の検出を妨害し、場合によっては、リアルタイムPCRと同じくらい敏感な検出方法の感度でさえ、胎児DNAが検出されるのを可能にするには不十分である。
母親の血液から自由に循環するDNAを単離するのに以前採用されていた方法は、胎児DNAと母親DNAを同一程度に精製し、それによって母親DNAに対する胎児DNAの好ましくない比を保つが、胎児DNAは、総DNAのほんの一部を構成するにすぎない。今までのところ、母親のDNAを上回って胎児DNAが濃縮されたことはない。さらに、短鎖核酸は精製の間上手く捕捉されないことが多いので、胎児の核酸の精製は通常劣っている。精製の間それらが上手く捕捉されないので、精製された試料におけるそれらの濃度は出発試料におけるそれよりも相対的に低い。しかしながら、たとえば、胎児DNAのような短鎖の細胞外核酸の効率的な精製及び特定の濃縮が有利となるのは、これが感度を実質的に高めるので自由に循環する胎児DNAに基づく出生前診断の信頼性も実質的に高めるからである。
従って、本発明は、細胞外核酸及び特に短鎖核酸を効率的に単離/精製することが可能である核酸を単離及び/又は精製する方法を提供するという目的に基づくものである。本発明の別の目的は、前記胎児DNAが効率的に単離及び/又は濃縮されるのを可能にする、母親の血液から胎児DNAを単離する方法を提供することである。
核酸を含有する出発材料から核酸、特に短鎖核酸を単離及び/又は精製する方法であって、以下の方法工程によって特徴付けられる方法によって、本出願において前記目的は達成される:
(a)カオトロピック化合物及びアルコール、好ましくはイソプロパノールの存在下で、核酸が結合する支持体物質に出発材料を接触させることによって、核酸が結合する支持体物質に核酸を結合させること、但し、前記アルコールは、≧5%(v/v)かつ好ましくは≦40%(v/v)、好ましくは≦35%(v/v)、及びより好ましくは≦32%(v/v)の濃度で存在する;
(b)核酸が結合する支持体物質から結合した核酸を任意に取り外すこと。
本発明の方法によれば、核酸は、特定の反応条件下で支持体物質に固定化される。2つの成分が、支持体物質への短鎖核酸の有効な結合に不可欠であり、すなわち、少なくとも1つのカオトロピック化合物と分枝鎖及び/又は非分枝鎖のアルコールである。本発明によれば、支持体物質への結合の間、試料混合物中で≧5%(v/v)である正確なアルコール濃度を選択することが特に重要である。しかしながら、さらに高い、従って≧15、特に≧19%(v/v)であるアルコール濃度が好ましい。正しいアルコール濃度が選択された場合、短鎖核酸は支持体物質に非常に良く結合することが示されている。カオトロピック物質の濃度を増加させることによって、さらに低いアルコール濃度はある程度バランスを保つことができる。従って、アルコール濃度とカオトロピック化合物の濃度との間に相互作用があり、それは以下で議論される。本発明に従ってアルコールの濃度を調整することによって、精製の間、短鎖核酸が特に効率的に結合されるので、捕捉される。
一実施形態によれば、アルコール濃度はおよそ19〜40%(v/v)の範囲内である。なぜならば、この範囲内で、短鎖核酸、特にDNAが結合され、特に良く単離され得るからである。結合条件の精密な調整によって、このことが、長鎖核酸を上回って短鎖核酸が濃縮されるのを可能にしてもよい。この有利な濃度効果は、特に、25〜40%(v/v)、25〜35%(v/v)、25〜32%(v/v)及び28〜32%(v/v)の間のアルコール濃度によって達成される。実施例も立証するように、これらの条件下で、長鎖核酸よりも短鎖核酸の方が良好に、従って好ましく支持体物質に結合する。核酸の結合はカオトロピック化合物の濃度によっても影響を受ける。相対的に高い濃度のカオトロピック化合物を選択することによってさらに相対的に低いアルコール濃度が採用されるのが可能になる。
生体試料から細胞外核酸を効果的に単離/精製するのに特に好適である好ましい実施形態によれば、工程(a)におけるアルコール濃度は、≧15%且つ≦25%(v/v)の範囲内である。工程(a)では、たとえば、混合物におけるアルコールの濃度は、およそ18〜20%(v/v)であってもよい。実験は、これらの低いアルコール濃度でさえ、異なる長さの核酸、及び短鎖核酸を効率的に精製することができ、その結果、広いサイズ範囲が効果的に捕捉されることを証明している。短鎖核酸が容易に捕捉されることを保証するために、工程(a)におけるカオトロピック化合物は十分に高い濃度とすべきである。工程(a)におけるカオトロピック化合物の濃度は従って≧2モル/Lである。短鎖核酸を効果的に結合させるために、特に採用されなければならないカオトロピック化合物の濃度は、採用されるカオトロピック化合物の強度に依存する。従って、たとえば、グアニジン塩酸塩のような相対的に弱いカオトロピック化合物を使用することは、たとえば、グアニジンチオシアネートのような相対的に強いカオトロピック化合物の使用よりも高い濃度を必要とする。相対的に低いアルコール濃度でさえ短鎖核酸の結合を促進する好適な強いカオトロピック化合物は、「ホフマイスターシリーズ」("Hofmeister series”)に基づいて選択されてもよい。後者によれば、強力なカオトロピックアニオンは、NO3 -、ClO4 -、SCN-、NCS-及びCl3CCOO-である。強力なカオトロピックカチオンの例はBa2+及びグアニジンである。好ましく採用されるカオトロピック化合物は、チオシアネート、イソチオシアネート及び/又はパークロレート、特にグアニジンチオシアネート又はグアニジンイソチオシアネートである。これらの強力なカオトロピック化合物は、≦25%(v/v)の相対的に低いアルコール濃度と組み合わせて好ましく利用される。好適な濃度は、≧2.0モル/L且つ≦3.1モル/Lである。
任意に洗浄工程を実施してもよい。支持体物質に結合した核酸を前記支持体物質から次いで取り出す、たとえば、短鎖核酸の回収が望まれるのであれば、それ自体既知の方法で溶出する。次いで、本発明により単離/濃縮された核酸を既知の方法でさらに処理してもよく、たとえば、解析してもよい。しかしながら、計画されたその後のさらなる処理又は解析によって、支持体物質に結合した、すなわち溶出されていない核酸を使用することも同様に可能である。方法は試料から核酸を取り出すために利用されてもよい。
本発明の方法は、一工程法として実施することができる。一工程法の長所は、核酸(全体としての)の高い収率を通常達成することであり;精製の間に核酸のほんのわずかな比率が失われる。短鎖核酸が支持体物質に効果的に結合し、それによって本発明の方法の一工程変形により単離/濃縮されるので、このように実施される短鎖核酸の単離/濃縮は多数の応用に対して既に十分なものである。容易に且つ簡単に実施することができるので、一工程法は、また、ユーザーに特に便利である。本発明の方法は良好な収率で短鎖核酸を効果的に単離することができ、場合によっては長鎖核酸を上回って短鎖核酸を濃縮することさえできるので、実施例で示される比較実験が証明するように、短鎖核酸を単離するための本発明の一工程法は、従来技術で開示される方法よりも明らかに優れている。一工程法は、試料、特に体液、たとえば、特に血漿又は血清から細胞外核酸を効果的に単離するために特に好適である。
特定の使用については、できるだけ効率的に長鎖核酸を上回って短鎖核酸を濃縮することが有利であり;長鎖核酸のバックグラウンドなしで、又は長鎖核酸のバックグラウンドがほとんどないように短鎖核酸が回収されるべきである。この場合、出来るだけ少ない長鎖核酸を精製することが望ましい。特に効果的な方法でこれを達成するために、本発明の一実施形態によれば、短鎖核酸を取り出す/溶出するための実際の単離工程a)及び任意でb)の前に、長鎖核酸が効率的に希釈される工程(x)が先行する。先行する長鎖核酸の希釈によって、特に純度の高い形態で短鎖核酸が回収されることが可能になる。
核酸を含有する出発材料から短鎖核酸を単離及び/又は精製するための対応する改善された方法は、本発明によれば、以下の方法工程を有する。
(x)少なくとも1つのカオトロピック化合物と少なくとも1つの分枝鎖及び/又は非分枝鎖のアルコールとの存在下で核酸が結合する支持体物質に出発材料を接触させることによって前記核酸が結合する支持体物質に核酸を結合させること、但し、前記アルコールは≦25%(v/v)の濃度で存在する;
(a)少なくとも1つのカオトロピック化合物と少なくとも1つの分枝鎖及び/又は非分枝鎖のアルコールとの存在下で核酸が結合する支持体物質に工程(x)からの突破物(ブレークスルー)/上清を接触させることによって前記核酸が結合する支持体物質に工程(x)からの突破物(ブレイクスルー)/上清を結合させること、ただし、前記アルコールの濃度は、≧5%(v/v)、かつ好ましくは≦40%(v/v)、好ましくは≦35%(v/v)、より好ましくは≦32%(v/v)である。
(b)核酸が結合する支持体物質から結合した核酸を任意に溶出すること。
本発明の方法のこの二工程変形によれば、短鎖核酸を単離/精製するための実際の単離工程a)及び任意でb)の前には、長鎖核酸を効率的に希釈する工程(x)が先行する。結合工程(x)は、カオトロピック化合物と分枝鎖及び/又は非分枝鎖のアルコールとの存在下で支持体物質に核酸を結合させることを含む。結合条件及び特に結合の間の全試料におけるアルコールの濃度が、長鎖核酸の効率的な希釈に再び不可欠である。工程(x)におけるアルコールの濃度は、≦30%(v/v)であり、好ましくはまさに≦25%(v/v)である。驚くべきことに、25%(v/v)前後のアルコール濃度はサイズ選択性を反転できることが示されている。カオトロピック化合物の濃度がそれに応じて選択されれば、長い及び/又はさらに長い鎖の核酸は25%(v/v)未満、好ましくは20%(v/v)未満で支持体物質に好ましく結合する(以下を参照のこと)。これらの条件下で、短鎖核酸は支持体物質に結合しないか又はさらに乏しく結合するので、突破物(ブレイクスルー)/上清(利用される支持体物質による)にある。その後の工程a)及び任意にb)では、そのとき、短鎖核酸は単離されるので、短鎖核酸を特に含有する工程(x)の突破物(ブレイクスルー)/上清から濃縮される。
一実施形態によれば、一工程法(上記参照)の工程a)及びb)は、二工程法の工程a)及びb)に非常に類似し、及び/又はそれらは実質的に同一である。最終的に、二工程法では、核酸を含有する出発材料の代わりに、工程(x)からの突破物(ブレイクスルー)/上清が用いられる。従って、一工程法と併せて記載されるのと同じ好ましい条件が二工程法の工程a)及びb)に適用される。先行する工程(x)は最終的に、少なくともさらに低い量が突破物(ブレイクスルー)/上清に存在するように、長鎖核酸の希釈をさらに達成する。所望であれば、長鎖核酸は、二工程法では工程(x)で結合した支持体物質から同様に溶出され、異なった目的にさらに使用されてもよい。
議論したように、カオトロピック化合物の種類及び濃度は、核酸の結合、特に短鎖核酸の結合の効率に影響する。従って、先行工程(x)及び次の工程(a)におけるアルコールの濃度が同一又は実質的に同一であるならば、工程(a)よりも工程(x)で低い濃度のカオトロピック化合物及び/又は弱いカオトロピック化合物を利用する。同様に、これによって長鎖核酸の希釈、従って短鎖核酸の濃縮が生じる。工程(x)で利用されてもよい弱いカオトロピック化合物の好適な例は、たとえば、グアニジン塩酸塩である。
種々の材料、及び特に生体材料を、核酸を含有する出発材料として、利用してもよい。これらは、たとえば、ウイルス、ファージ及び細菌のような細胞、たとえば、またヒト、動物又は植物の細胞を含む。さらに、しかしながら、方法は、細胞を含有しない試料から、又はそのように調製された試料から遊離の核酸を単離/精製するのにも特に有用である。さらに具体的には、本発明の方法は、ヒト又は動物起源の試料物質、特に、たとえば、血液、血漿、血清、洗口液(マウスリンス;mouth rinse)、尿、脳脊髄液、唾液、糞便、穿刺液(punctates)、上皮塗抹標本、生検及びそのほかの組織又は骨髄試料のような臨床試料からDNA及び/又はRNAのような核酸を単離するのに好適である。さらに具体的には、本発明の方法は、母親の血液試料、特に血漿から胎児DNAを単離するのに好適である。本発明の方法は、特に、体液、特に血漿及び/又は血清から自由に循環する核酸、たとえば、腫瘍DNA及び腫瘍RNAを単離するのにも好適である。
特定の場合では、前処理することなく試料を本発明の方法で用いてもよい。しかしながら、多くの場合、試料は先ず好適な方法によって破砕される必要があり、前記試料に存在する生体材料が放出される必要がある。試料及び細胞を破砕するための方法は当業者には知られており、化学的な種類、酵素的な種類又は物理的な種類であってもよい。これらの方法を組み合わせることも可能である。
この関係において、種々の生体材料について種々の因子が有利であることが判っている;原則として、以下の方法が良く適合する:好適なバッファーにおいて、たとえば、グアニジン塩酸塩(GHCL)、グアニジンチオシアネート(GTC)、グアニジンイソチオシアネート(GITC)、ヨウ化ナトリウム、過塩素酸ナトリウム及びその他のようなカオトロピック塩の使用し、たとえば、SDS、LiDS又はサルコシルのようなイオン性及び非イオン性の界面活性剤を用いた溶解;たとえば、フレンチプレス、超音波、ガラスボール、ニッケルボール、アルミニウムによる製粉による、又は液体窒素における機械的引き裂き;たとえば、リゾチーム、プロテイナーゼ、プロテイナーゼK若しくはセルラーゼによる、又は溶解用の他の市販の酵素のよる酵素的溶解;バクテリオファージ又はウイルスの感染による細胞の溶解;凍結乾燥;浸透圧ショック;マイクロ波処理;温度処理;たとえば、ドライアイス又は液体窒素における加熱又は煮沸又は凍結、及び融解;アルカリ溶解。
議論したように、上記方法は、溶解に関する技術水準であり、良く知られているものであるから、詳細に議論される必要はない。
血液試料からたとえば、DNAのような自由に循環する核酸を精製する場合、たとえば、母親の試料から胎児DNAを精製する場合、先ず、細胞及び血液のそのほかの固形性分を取り除き(たとえば、遠心分離によって)、こうして得られた血漿をさらに処理する。前記血漿は細胞を通常含まず、自由に循環する核酸、たとえば、母親及び胎児のDNAを含有する。後者はすでに自由に循環する形態であるから、核酸を放出させるために、血漿からの遊離の核酸の精製は、実際の細胞溶解を必要としない。これは、結果として細胞の内側には位置しない遊離の核酸を含有するそのほかの試料にも適用される。しかしながら、自由に循環する核酸は、タンパク質及び/又はそのほかの物質との複合体であってもよい。この理由のため、核酸を含有する出発材料、たとえば、血漿は先ず、核酸が複合形態から放出されることを確実にする放出バッファーで処理される。放出バッファーの機能及び組成は、細胞の破砕に利用される溶解バッファーのものと同様である;放出バッファーは試料において核酸の放出に好適な条件を生成し、その結果、後者は複合体として存在しない。放出バッファーの添加によって核酸はさらに精製し易くなる。本発明の方法は、従って、無細胞の出発材料に利用されてもよい。その組成によって、核酸を効果的に精製する又は濃縮するために、対応する放出バッファーは溶解バッファーとして機能してもよい。通常、たいていの溶解バッファーを放出バッファーとしても利用してもよい。
本発明によれば、放出バッファー又は溶解バッファーの組成はまた核酸が支持体物質に結合する条件に影響を及ぼすので、カオトロピック剤を含有する放出バッファー又は溶解バッファーの使用は、なおさら特に効果的である。従って、本発明によれば本発明の方法の有効性に不可欠である、試料における結合条件も、たとえば、好適な様式での結合バッファーとの組み合わせで放出バッファー又は溶解バッファーを選択することによって調整されてもよい。本発明に係る放出バッファー又は溶解バッファーは、たとえば、GTC又はGHCLのようなカオトロピック化合物、及び、必要に応じて、たとえばSDS又はツイーンのような界面活性剤を含有する。これらの物質は、水溶液又は緩衝溶液、すなわち、「放出バッファー」又は「溶解バッファー」に存在してもよい。利用されるバッファーは、たとえば、トリス(tris)、ビシン(bicine)、トリシン(tricine)又はリン酸バッファーのような好適なバッファーであってもよい。或いは、溶解剤又は放出剤は別々に添加してもよい。溶解剤又は放出剤の好適な濃度及び量は、各系、細胞の種類などによって異なり、当業者によって決定されてもよい。具体的な適用、特に血液試料からの胎児DNAの精製のためには、2〜7Mの範囲の濃度のカオトロピック化合物、たとえば、GTC、GHCL、又はNal又は過塩素酸ナトリウム、0.1M〜1Mのアルカリ剤、たとえば、NaOH、及び0.1〜50重量%(w/v)の界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤、たとえば、ツイーンが有用であることが判っている。
核酸の支持体物質への結合の間、試料混合物にカオトロピック化合物も存在する。カオトロピック化合物は、たとえば、溶解バッファー又は放出バッファーに由来してもよく、及び/又は、しかしながら、たとえば、結合バッファーの形態で別々に添加される。最終的には、核酸の支持体物質への結合の間、試料における結合条件が重要である。ここで、カオトロピック化合物は最終的に溶解度の限界まで存在してもよい。カオトロピック化合物の使用は核酸の効率的な結合に有利である。結合の間、試料におけるカオトロピック化合物の濃度は好ましくは1〜10モル/L、特に好ましくは2〜6モル/Lの範囲である。好適な化合物の例は、ヨウ化ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、グアニジンチオシアネート、グアニジンイソチオシアネート及びグアニジン塩酸塩である。結合条件を調整する際の、使用されるカオトロピック化合物の濃度及び種類とアルコール濃度との相互作用は上記で詳細に既に議論した。我々は上記開示を参照する。
結合の間、試料は、たとえば、非イオン性界面活性剤及び特にツイーンのような界面活性剤も有してもよい。前記界面活性剤は、放出/溶解バッファーと共に又は結合バッファーの一部として添加されてもよい。界面活性剤は、たとえば、血清及び血漿の成分の試料における種々の成分の効率的な可溶化を引き起こす。これは、核酸が結合する支持体物質がブロックするのを防いでもよい。これは、シリカ膜が利用される場合、特に有利である。
議論したように、核酸の支持体物質への結合の間、試料におけるアルコールの濃度は本発明の方法において重要である。たとえば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール又はペンタノールのような短鎖の分枝鎖又は非分枝鎖で1〜5の炭素原子を有するアルカノール類を利用することが好ましい。相当するアルコールの混合物も利用してもよい。特に好ましいのは、イソプロパノール又はイソプロパノール様特性を有するアルコール若しくはアルコール混合物を利用することである。アルコールの濃度は、結合工程(長鎖核酸を希釈するための結合工程(x)又は短鎖核酸を結合させるための結合工程(a))に応じて異なる。
長鎖核酸が予備工程(x)で希釈されるのであれば、それによって試料からこれらの核酸を取り除くことを可能とするために、長鎖核酸の支持体物質への結合を促進するアルコール濃度が使用される。カオトロピック化合物の濃度とアルコール濃度との相互作用は上記で既に詳細に議論した。我々は上記開示を参照する。突破物(ブレイクスルー)又は上清は、前記希釈により、高い比率の所望の短鎖核酸を含有する。
工程(x)において長鎖核酸の結合を促進し、かつそれにより希釈を改善するために、核酸の支持体物質への結合の間のアルコールの濃度は、本発明によれば30%(v/v)未満である。アルコールの濃度が≦25%、特に好ましくは≦20%(v/v)であれば、特に良好な結果が達成される。これらの条件下では長鎖核酸は特に良好に結合する。このことは、≧1モル/L、好ましくは≧2モル/L、特に≧2.4モル/Lのカオトロピック化合物の存在下で特に真実である。さらに、長鎖核酸を希釈するためのカオトロピック剤の濃度は、好ましくは≦4モル/L、さらに好ましくは≦3.5モル/L、一層さらに好ましくは≦3.2モル/L、最も好ましくは≦3.1モル/Lである。試料におけるカオトロピック化合物の好ましい濃度は、前記カオトロピック化合物の種類及び/又は強度にさらに依存する。より長鎖の核酸の結合を促進する(しかし、短鎖核酸の結合は促進しない)ために、たとえば、グアニジンチオシアネートのような特に強いカオトロピック剤は低い濃度で利用されるべきである。工程(x)においてより長鎖の核酸を結合させ、それによりそれらを希釈するために、工程(x)では、15〜25%、好ましくはおよそ20%のアルコール濃度と共に、グアニジン塩酸塩は、≧2.5モル/L且つ≦3.1モル/Lの濃度で好ましくは利用される。
二工程法の工程a)は、短鎖核酸の好ましい結合のためにさらに高いアルコール濃度を利用する。短鎖核酸の結合を改善するには、結合の間の試料におけるアルコール濃度は、好ましくは≧15%(v/v)、≧19%(v/v)、特におよそ19〜36%の範囲内である。およそ25%(v/v)を超える濃度では、特に前記核酸があらかじめ希釈されている場合、短鎖核酸は、長鎖核酸を上回って濃縮され得ることが分かった。このことは、カオトロピック化合物の濃度の調整に特に適用され;好適な濃度は上述の通りである。工程(a)において≧25%(v/v)のさらに高いアルコール濃度が利用される場合、たとえば、グアニジン塩酸塩のような弱いカオトロピック化合物又は濃度の低い強力なカオトロピック化合物が利用される。従って、工程(a)において≦25%(v/v)の低いアルコール濃度を用いる場合、高濃度のカオトロピック化合物、さもなければ、たとえば、グアニジンイソチオシアネート又はグアニジンチオシアネートのようなさらに強力なカオトロピック化合物が相応して利用される。例えば母親の血漿のような試料は通常、長鎖核酸を優勢に含有するので、この結果は、血液試料から例えば胎児DNAのような細胞外核酸を精製するのに特に有利である。従って、本発明の方法は、短鎖核酸のさらに効果的な精製及び均一な濃縮を達成することができる。
一実施形態によれば、短鎖核酸の好ましい結合のために、核酸が支持体物質に結合する間、試料混合物はおよそ30%(v/v)のアルコールを含有する。これは、短鎖核酸の>2倍、>5倍、又はさらに10倍を超える濃縮を達成する、短鎖核酸を濃縮するための効果的な方法を提供する。一般に、方法の濃縮ポテンシャルは、200bpの核酸断片と1000bpの核酸断片の収率を比較することによって判定されてもよい。その結果、本発明の方法は従来技術の方法より明らかに優れている。
一工程法又は二工程法の一実施形態によれば、工程(a)における試料混合物中のアルコールは、以下から成る群から選択される濃度である
≧19%(v/v)
≧25%(v/v)
≧25〜≦50%(v/v)
≧25〜≦40%(v/v)
≧19〜≦36%(v/v)
≧19〜<35%(v/v)
≧15〜≦25%(v/v)
≧25〜≦35%(v/v)
≧25〜≦32%(v/v)
≧28〜≦32%(v/v)。
工程(x)において長鎖核酸を希釈することを含む二工程法では、工程a)におけるカオトロピック化合物の濃度は、≧工程(x)におけるカオトロピック化合物の濃度である。方法工程(x)から方法工程a)への移行においてカオトロピック化合物の濃度を下げるのではなく、アルコール濃度を上げることによって顕著にさらに良好な結果が達成される。支持体物質への短鎖核酸の結合を促進するために、実際の単離工程a)において工程(x)より高い濃度のカオトロピック化合物及び高いアルコール濃度を採用することが好ましい。
一実施形態によれば、本発明の方法は以下の特徴の少なくとも1つ有する:
・工程(x)及び/又は工程(a)における混合物中のカオトロピック化合物の濃度が≧1モル/Lから溶解度の限界までであること、及び/又は、
・工程(x)及び/又は工程(a)における混合物中のカオトロピック化合物の濃度が≧2モル/L、≧2.4モル/L又は≧2.6モル/Lであること、及び/又は、
・工程(a)におけるカオトロピック化合物の濃度が、≧工程(x)におけるカオトロピック化合物の濃度であること、及び/又は、
・核酸を含有する出発材料が、あらかじめ溶解バッファーで処理されること、及び/又は、
・核酸を含有する出発材料が細胞を含有せず、かつ細胞溶解が行われないこと、及び/又は、
・核酸を含有する出発材料が、あらかじめ放出バッファーで処理されること、及び/又は、
・フェノール抽出が行われないこと、及び/又は、
・単離された核酸がDNA分解酵素で処理されること、及び/又は、
・本方法によって少なくとも30%の短鎖核酸を単離することができること、及び/又は、
・本方法によって少なくとも50%の短鎖核酸を単離することができること、及び/又は、
・本方法によって少なくとも60%の短鎖核酸を単離することができること、及び/又は、
・短鎖核酸の少なくとも2倍の濃縮が達成されること、及び/又は、
・短鎖核酸の少なくとも5倍の濃縮が達成されること、及び/又は、
・短鎖核酸の少なくとも10倍の濃縮が達成されること、及び/又は、
・長さ≦500bp、≦400bp及び/又は≦300bp及び/又は≧50bp及び/又は≧100bpの核酸の群から選択される特定の長さの短鎖核酸が単離及び/又は濃縮されること、及び/又は
・細胞外核酸が単離されること。
核酸が結合する支持体物質は、好ましくは、珪酸含有物質、シリカゲル、二酸化珪素、ガラス、ゼオライト、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、カオリン、ゲル状シリカ、セラミックス、又はポリマー支持体物質及びポリスチレンビーズの群に由来する核酸が結合する固相である。最終的に重要なのは、支持体物質が核酸を結合させることが可能であるという事実である。シリカ材を利用することが特に好ましい。シリカ膜とシリカ又はガラスの表面を有する磁性粒子との双方の使用がここでは有用であることが判っている。後者は本質的にビーズ様又は球状であってもよく、0.02〜30μm、好ましくは0.05〜15μm、特に好ましくは0.1〜10μmの範囲内の粒度を好ましくは有する。本発明の方法で有利に採用されてもよい磁性シリカ粒子は、たとえば、国際出願WO01/71732に記載されており、その内容全体が参照によって本明細書に組み入れられる。
核酸を含有する材料と共に支持体マトリクスをインキュベートした後、残っている試料流体から核酸を取り出す。これは、通常、磁性シリカ粒子を用いた場合、本発明により粒子に結合した核酸を磁場を用いて分離することによって達成される。たとえば、インキュベートが行われた容器の壁に磁性粒子をひきつけてもよい。次いで、磁性粒子に結合していない試料の成分を含有する液体を除去してもよい。工程(x)では上清がさらに処理される(長鎖核酸は磁性粒子に結合する);工程a)では、短鎖核酸は、磁性粒子に結合され、洗浄工程の後必要に応じて、工程b)において粒子から任意に溶出される。処理は、インキュベートが行われた容器の種類に依存する。液体を除去するための好適な方法工程の例は、静かに注ぐこと(デカンティング;decanting)、ピペッティング、濾過すること又は吸引することによって液体を除くものである。
議論したように、たとえば、シリカ膜を利用することも可能である。遠心分離によって又は真空を適用することによって又は圧力によってここから液体を除去してもよい。精製される核酸は、本発明の方法の応用の多くで、特に母親の血液試料から胎児DNAを精製する場合、大きな体積に低濃度で存在する。従来技術におけるシリカ膜の使用は、膜を場合によりブロックする大きな試料体積の問題にぶつかることが多い。しかしながら、本発明の方法によれば、特定のバッファー物質/バッファー濃度が利用されるので、この問題は生じない。界面活性剤が利用されるのであれば、それはここでは特に有利である。
本方法によって単離されてもよい核酸の例は、DNA、RNA、mRNA、ミトコンドリアの、後成的(エピジェネティック)に修飾された、一本鎖の、二本鎖の、環状の、プラスミドの、コスミドの、人工的な又は合成の核酸、及びcDNA並びにそれらの断片である。本発明の方法は、長さ≦1000bp、≦800bp、≦500bp、又は≦300bpの短鎖核酸(たとえば、非コーディングRNA、たとえば、miRNA、又は合成核酸を含む任意の形態でのDNA及びRNA)を濃縮するのに特に好適である。一実施形態によれば、長さ≦500bp、≦400bp、≦300bp及び/又は≧50bp、≧100bpの核酸の群から選択される特定の長さの短鎖核酸が単離及び/又は濃縮される。DNA及び/又はRNAを精製することが好ましい。長さ≧50ヌクレオチドのDNA又はRNAを特に効率的に精製することができる。短鎖RNAを得るには、精製した核酸を好ましくはDNA分解酵素で処理する。
特にカオトロピック剤の濃度との組み合わせでアルコール濃度を選択することによって単離される核酸のサイズが変化してもよく、制御されてもよい。本発明の方法の双方の変形(一工程法及び二工程法)は、短鎖核酸が効率的に単離されるのを可能にする。本明細書で記載されるように、結合条件を適宜調整することによって短鎖核酸を特異的に濃縮してもよい。下記の実施例によっても証拠付けられるように、方法は胎児の核酸を濃縮するのに特に好適である。
従って、本発明の方法は、母親の血液から、たとえば胎児DNAのような細胞外核酸を単離するために有利に採用されてもよい。従って、本発明は、血液試料、特に血漿又は血清から胎児の核酸を濃縮する方法も提供するが、該方法は、本発明の短鎖核酸を単離/精製する方法が実施されることを特徴とする。該方法の詳細は上記で特定されている。
しかしながら、応用のさらなる分野は、たとえば、法医学及び小さな核酸の精製が不可欠であるそのほかの分野に見つけることができる。さらに、本発明の方法は、たとえば、血液のような試料からの自由に循環する腫瘍の核酸を精製することについての診断において採用されてもよい。
本発明はまた、試料からの核酸を濃縮するが、血液試料からの胎児の核酸を濃縮しない方法も提供し、該方法は、本発明の短鎖核酸を単離/精製する方法が実施されることを特徴とする。該方法の詳細は上記で特定されている。
本発明の方法は、診断における使用に特に好適である。それは自動化することができるので、対応する精製ロボットでの使用に採用することもできる。
本発明はまた、核酸を含有する出発材料から、核酸、特に短鎖核酸を単離及び/又は精製するためのキットも提供するが、該キットは、本発明の方法を実施するためのバッファー及び/又は試薬及び任意に少なくとも1つの核酸が結合する支持体物質を有する。該方法の詳細は上記で特定されている。
対応するキットは、血液試料から胎児DNAを精製するために使用されてもよい。さらに、対応するキットは、試料から短鎖核酸を精製するが、血液試料から胎児DNAを濃縮しないために提供される。
本発明のキットは、特に診断の分野において、及び医療応用のために利用することができる。それらは自動化された方式で利用されてもよい。
実施例1の結果を示す。 実施例1の結果を示す。 実施例2の結果を示す。 実施例3の結果を示す。 実施例4の結果を示す。 実施例4の結果を示す。 実施例5の結果を示す。 実施例5の結果を示す。 実施例5における反応条件を示す。 実施例5の結果を示す。 実施例6の結果を示す。 実施例6の結果を示す。 実施例6の結果を示す。 実施例8の結果を示す。 実施例9の結果を示す。
本発明は、今や下記の実施例に基づいて説明される。実験は、下記の実験プロトコールに基づいて実施された。
母親のDNAを上回る胎児DNAの付随する濃縮を伴って母親の血液から自由に循環する前記胎児DNAを単離することに本発明の方法を適用する出発点は、文献に記載された、2つの核酸種の平均長が異なるという発見にある。胎児DNAの平均長が500bpより短いと想定される一方で、母親のDNAの平均長は500bpよりも長い。
実施例1:胎児DNA及び母親DNAの平均長を決定するアッセイ
その中で自由に循環するDNAのサイズ分布を調査するために、男胎児を妊娠した女性の血液から生成した3つの異なる血漿プールを用いた。前記血漿プールは、プールA、B及びCである。プールAは、妊娠の第1期〜第3期における妊娠女性の血液試料からの血漿を含んでいた。プールB及びプールCはそれぞれ、妊娠の第1期〜第2期における妊娠女性から採取した血液からの血漿を含み;依然として相対的に少量の自由に循環する胎児DNAが存在するが、臨床診断の時期という点では相対的に高い関連性を有する時期である。
使用した出発材料は、10mLの血漿、プールAの場合、5mLの血漿であった。手順は、10mLの体積に適合させたキアアンプ・ブラッドDNAミディプロトコル(QIAamp blood DNA Midi protocol)(キアゲン)に従った。300μLのAEバッファー(キアゲン、市販)を溶出のための各場合に使用した。溶出後、エタノール/酢酸ナトリウム沈殿を行い、乾燥させたペレットを15μLのバッファーEB(キアゲン、市販)に再懸濁した。アガロースゲル電気泳動の後、個々のサイズの分画をゲルから切り出し、ゲル抽出用のキアクイック・バキューム・プロトコル(QIAquick vacuum protocol)に従ってゲル抽出を行った。各ゲル分画について、溶出は100μLとし、その後のPCRで各場合、20μLの溶出液をデュープリケートで用いた。適切なプライマー、先ず自由に循環する胎児DNAを検出するためのSRY遺伝子座を用いて増幅を行った。SRYは男性個体でのみ検出可能である。確実に男の胎児を持つ妊娠女性からの血液のみを用いたので、SRYのシグナルはすべて胎児起源のDNAに起因した。母親の血液で自由に循環する総DNAを検出するためにc−myc遺伝子座の適切なプライマーを用いて増幅を行った。前記増幅は、ABI7500機器(アプライドシステムズ)にて行った。それからの結果は図1及び図2に示す。
図1は、使用したプールの関数としての胎児DNAのサイズ分布を示す。
図2は、使用したプールの関数としての総DNAのサイズ分布を示す。
この実験は、文献に記載されるように、胎児DNAが、短い断片としてのみ存在することを明らかにしている。大半は明らかに300bp未満の分画内にあり、有意な部分が300〜500bpの断片長さを示す。母親の血液において自由に循環する胎児DNAの非常に小さな部分のみが500bpより長い。他方、母親DNAのすべてが500bpより大きいわけではない。血中で自由に循環する母親DNAの約半分は同様に長さが500bp以下であるが、別の半分は500bpより顕著に長い。従って、単離/濃縮された核酸のサイズ分画によって母親DNAを上回る胎児DNAの有意な相対的な濃縮を達成することができる。
実施例2
胎児DNA(大半が300bpより短い、実施例1を参照)及び母親DNA(主として500bpより長い)の異なったサイズ分布を模倣するために、2つの異なったPCRアンプリコンをバックグラウンドとして血漿に加えた。219bpの断片が胎児DNAを模倣し、長さ1018bpの断片が母親DNAを模倣するはずである。第1の実験で相対的に高い量の前記PCRアンプリコンをこれに用い、すなわち、各場合で、血漿600μLに2×106コピーであった。手順は以下のプロトコールに従った。
5mLの容器における600μLの血漿に、90μLのプロテアーゼ(キアゲン)とグアニジンを含有する600μLバッファーAL(キアゲン、市販)とを加えた。ボルテックスによって混合した後、溶解のために混合物を56℃で15分間インキュベートした。溶解の後、長さ219bp又は1018bpのPCRアンプリコンを溶解物に加えた。試料全体で6.9%(w/v)のイソプロパノールの濃度を生じるように100μLのイソプロパノールで結合条件を調整した。
ボルテックスによる混合の後、室温で10分間インキュベートした。結合のために、シリカの表面を有するマグアトラクト(MagAttract)磁性粒子50μLを加え、混合物を振盪器上で5分間結合させた。結合後、磁石によって粒子を上清から分離し、上清を取り出した。上清はさらなる処理まで4℃で保存した。
マグアトラクト(Magattract)粒子の処理
上清を取り出した後、プレート振盪器上で5分間、磁性粒子を750μLのバッファーAW1(キアゲン、市販)と混合し、次いで粒子懸濁液を1.5mLの反応容器に移した。この容器における磁性分離の後、上清を除去し、廃棄した。次いで、750μLのバッファーAW2(キアゲン、市販)と750μLのエタノール(各場合、振盪器上での5分間のインキュベート後)によって粒子を連続して洗浄した。アルコールで洗浄した後、56℃の加熱ブロックにて10分間、粒子を乾燥させた。粒子に結合した核酸は、RNA分解酵素を含まない水(キアゲン)200μLを用いて溶出させたが、前記溶出は、再び5分間振盪することによって実施した。磁性分離後、新しい容器に溶出液を移した。
結合の上清の処理
結合の上清/突破物(ブレイクスルー)(磁性粒子に結合しない物質)を以下のように後処理した。結合後の上清を2mLのバッファーB6(2.5MのGuHCl、50%イソプロパノール)と混合し、32.4%(v/v)のイソプロパノール濃度を生じ、ボルテックスによって混合し、室温で10分間インキュベートした。
インキュベートの後、最初の結合混合物(AW1(キアゲン、市販)、AW2(キアゲン、市販)、エタノールによる洗浄、RNA分解酵素を含まない水での溶離)で記載されたのと同じ手順で50μLのMagAtract粒子を加えた。或いは、結合後の上清に100%のイソプロパノール(バッファーB11)2mLを加え、こうして61.9%(v/v)のイソプロパノールの濃度を生じた。同等のアリコートを溶出液から取り出し、リアルタイムPCRにより119bpのアンプリコンを増幅したが、該アンプリコンは、219bp断片及び1018bp断片双方からと同一の断片を生じる。PCRの間にSYBRグリーンを用いてアンプリコンを検出した。
これは結果として図3に示す画像を生じた。
この実験は、選択された結合条件下では、219bp断片と1018bp断片双方の核酸のほんのわずか、各場合、たった約10%しかマグアトラクト(MagAtract)粒子に結合しないことを明らかにしている。しかしながら、バッファーB6又はB11による結合条件の再調整は、驚くべきことに、断片のサイズによる収率の差異を生じた。バッファーB6を用いることにより80%を超える短いDNA(胎児DNAを表す)を回収することが出来る一方で、長いDNA(母親DNAを表す)の結果は、約50%の収率にすぎない。バッファーB11を用いることは、対照的に、2つのDNA断片の長さの間で収率の実質的な差異は生じない。
この実験は、好適な条件下で2つの固相を用いた二工程結合方式により母親DNAを上回って胎児DNAを濃縮することができ、胎児DNAの収率ではほんのわずかな損失が記録されることを明らかにしている。
実施例3
手順は実施例2に記載したとおりであったが、今回は、血中における実際の自由に循環するコピー数のより現実的な状況を模倣するために、たった200,000コピーの規定した断片を用いた。今回、結果的に20.3%(v/v)(上記参照)のイソプロパノール濃度を生じる100μLのバッファーB11(上記参照)+1.2mLのバッファーB6を用い、第1の条件下でマトリクスへの結合を行った。マトリクスへの結合の代替条件については、100μLのバッファーB11と2.0mLのバッファーB6を血漿溶解物に加えた。さらに、各場合、結合混合物にて、二つの前述のバッファー条件下でDNA断片をマグアトラクト(MagAttract)マトリクス又はキアアンプ(QIAamp)ミニカラムに結合させた。
これについての手順は以下のとおりであった。バッファーB11とB6を上清に加え、混合し、室温にて10分間インキュベートした。2つの試料の溶解物を合わせ、真空下で延長チューブ(キアゲン)を用いてキアアンプミニカラム(QIAamp Mini column)(キアゲン)に適用した。1000μL(マグアトラクト(MagAtract)粒子への結合用)又は750μL(キアアンプ(QIAamp)ミニカラムへの結合用)のAW1(キアゲン、市販)、AW2(キアゲン、市販)及びエタノールによって連続して洗浄を行った。乾燥には、カラムを14,000rpmで3分間遠心し、56℃の加熱ブロックに5分間入れた。実施例2に記載したように、マグアトラクト(MagAttract)粒子を処理した。RNA分解酵素を含まない水200μLによって、ここでも溶出を行った(14,000rpmで1分間の遠心)。その後のリアルタイムPCRはここで図4に示す画像を生成した。
驚くべきことに、この実験は、同一バッファー組成で、固相として磁性粒子を採用しようと、シリカ膜を採用しようとほとんど差異がないことを示している。1.2mLのバッファーB6の添加が、得られたDNA試料で濃縮された相対的に長いDNA断片(およそ1000bp)をもたらす一方で、驚くべきことに、逆に、2.0mLのバッファーB6の添加によって短いDNA断片(およそ200bp)が濃縮される。シリカ膜(キアアンプミニ(QIAamp Mini))を用いた場合、DNAの収率は、全体的にマグアトラクト(Magattract)粒子を用いたよりも高いが、サイズ依存のDNA結合もあまり顕著ではない。その結果、二工程DNA抽出(最初の結合のDNAを含有する上清をさらに用いてシリカ膜に結合させる)における磁性粒子(第1のマトリクス)とシリカ膜(第2のマトリクス)との組合せは、二工程にて短いDNA断片を効果的に濃縮するのに顕著に適しているので、第2のマトリクスで母親DNAを上回って胎児DNAを効果的に濃縮するのにも適している。
実施例4
手順は実施例3で示したものに類似するが、今回は、本物の血液試料を用い、二工程結合法を採用した。これには、第1の結合工程のための試料に1.2mLのバッファーB6を添加することと、その後の、合計で2.0mLのバッファーB6への追加のバッファーB6を用いた第1の結合工程の突破物(ブレイクスルー)又は上清を調整することが含まれた。出発材料は、確実に男の子を身ごもっている第1期と第2期の妊娠女性の血漿試料のプールであった。胎児DNAはその後のリアルタイムPCRにてSRY遺伝子座を増幅することによって検出し、総DNAは18S遺伝子座(実施例1も参照)を増幅することによって検出した。比較のために、従来技術に相当するキアアンプミンエリュート(QIAampMinElute)ウイルス真空プロトコールに従って、一カラムプロトコールを実施した。結果を図5に示す。
この実験の結果は実施例3の結果と一致して、219bpと1018bpの断片による人工的な系が実際の状況(実施例4)の良好な模倣であることを明らかにしている。第1のマトリクスを介して胎児DNAが実際上失われない一方で、有意な量の母親DNAは既に前記第1のマトリクス(ここでは、マグアトラクト(Magattract)磁性粒子)に結合している。従って、母親DNAはこの工程(x)で効率的に希釈されるので、第2のカラムを介した精製の間、既に枯渇している。従来技術(MinElute一工程)と比べて、2マトリクス法は、胎児DNAの増加した絶対数を産出するだけでなく、第1のマトリクスを介した母親DNAの少なくとも部分的な枯渇のために、溶出液における母親DNAに対する胎児DNAの顕著に良好な比を生じ、母親の血液からの胎児の遺伝物質の検出力を明らかに進歩させている。図6は、母親DNAに対する胎児DNAの向上した比をもう一度説明する。従来技術に係る一工程精製が溶出液で約15%の胎児DNAの比率を生じる(SRY/18SデュプレックスリアルタイムPCRによって定量された)一方で、二工程精製による比率は、2倍を超えて、30〜40%である。
実施例5
手順は実施例4に記載されたとおりであるが、今回は、体積のさらに大きい血漿を用いた(反応混合物当たり3mL)。さらに、結合表面(マグアトラクト(MagAttract)粒子及びキアアンプ(QIAamp)ミニカラム)の種々の組み合わせ及び種々の量のマグアトラクト(MagAttract)を互いに比較した。さらに、膜二工程プロトコールにおける溶解をたった15分間ではなく30分間続けた。結果を図7に示す。この実験は、以前の実験結果を裏付けている。従来技術の一工程プロトコールと比べて、本発明に係る二工程プロトコールは、第2の結合工程でシリカ表面を持つ磁性粒子又はシリカ膜のいずれかを使用するかに関わりなく、母親DNAに対する改善された胎児DNAの比を常に生じる。30分間の延長した溶解はここでは、胎児DNAに有利に、母親DNAに対する胎児DNAの比をさらに改善すると思われ、それによって母親DNAを顕著に枯渇させるのを可能にする。比の前記改善を図8に示す。
従来技術に係る1−マトリクスプロトコールがたった約15%の母親DNAに対する胎児DNAの比を生じる一方で、2−マトリクスプロトコールによってこの比を50%の胎児DNAまで増加させることができる。従って、母親の血漿から精製した循環するDNAにおける胎児DNAの比率を従来技術に比べて顕著に増加させることができる。
図9に示す表は、(本発明の一工程法により)核酸が支持体物質に結合する、試料における種々の反応条件を示す。マグアトラクト(MagAttract)粒子を支持体物質として採用した。結果を図10に示す。
実施例6
ヒトの血漿から自由に循環するDNAを抽出するための本発明の方法の効率を比較するために、以下のプロトコールを互いに比較した。
1.従来技術で採用された自由に循環するDNAの一工程法、すなわち、以下に特定される改変キアアンプミンエリュート(QIAampMinElute)ウイルスプロトコール
2.自由に循環するDNAを抽出/単離する本発明の一工程プロトコール(「一工程」)
この実験は、プロトコール当たり4回の抽出の反復において男性供血者のプールした血漿を採用し、調べた。特定のプロトコールに従ってDNAを抽出した。5mLの血漿を用いた。DNAは50μLに溶出した。
1.改変キアアンプミンエリュート(QIAampMinElute)ウイルス真空プロトコール−従来技術
5mLのEDTA入り血漿から自由に循環する核酸を単離した。プロトコールは以下のように実施された。
放出条件
750μLのキアゲンプロテアーゼ(プロテアーゼ溶媒に溶解)をピペットで50mLの容器に入れた。その後、5mLの血漿と5mLのグアニジン含有バッファーAL(5.6μgのキャリアRNAと共に)を加えた。容器を閉じ、均質な溶液を得るためにボルテックスでよく撹拌した。次いで前記均質な溶液を56℃の水槽で30分間インキュベートした。
マーカー断片の添加
母親の核酸と混合された胎児の核酸の状況を模倣するために、次いで20μLのマーカー断片混合物を均質な混合物に加えた。この目的で、各場合、200,000コピーの219bp断片(胎児DNAに相当する)と1018bp断片(母親DNAに相当する)を加えた。
結合
溶解物に6mLのエタノールを加えた。混合物をボルテックスで撹拌し、氷上で5分間インキュベートした。キアバック(QIAvac)24真空装置に連結された延長チューブとともに、溶解物をキアアンプ(QIAamp)ミニカラムにロードした。前記真空を適用することによって溶解物をカラムに通した。延長チューブを慎重に外した。
洗浄工程
600μLのバッファーAW1(キアゲン、市販)をカラムに適用し、真空を適用した。750μLのバッファーAW2(キアゲン、市販)と750μLのエタノールとを用いて洗浄工程を繰り返した。
カラムを2mLの回収チューブに入れ、14,000rpmで3分間遠心した。次いでカラムを新しい回収チューブに移し、56℃の加熱ブロックにて10分間乾燥させた。
溶出
乾燥させたカラムを1.5mLの容器に入れ、50μLのバッファーAVE(キアゲン、市販)を各カラムに適用し、3分間インキュベートして、1分間14,000rpmで遠心した。
この方法で得られた核酸は溶出液に存在する。
2.本発明の一工程法による自由に循環する核酸の単離
放出
750μLのキアゲンプロテアーゼ(プロテアーゼ溶媒に溶解)をピペットで50mLの容器に入れた。5mLの血漿と5mLのグアニジンを含有する溶解/放出バッファーAL(キアゲン、市販、キャリアRNAなし)を加えた。
容器を閉じ、均質な溶液を得るためにボルテックスでよく撹拌した。次いで前記均質な溶液を56℃の水槽で30分間インキュベートした。
マーカー断片の添加
ここでもまた、再び、20μLのマーカー断片混合物を加えた(母親DNAに対する胎児DNAの比を模倣するために各場合、200,000コピーの200bp断片及び1000bp断片)。
結合
次いで結合バッファーを加えることによって以下の結合条件を調整した:約25〜35%のイソプロパノール及び2Mを超えるカオトロピック化合物。混合物における反応条件は支持体物質への短鎖核酸の結合効率に不可欠なので、バッファーではなく試料全体における反応条件が重要である。
試料をボルテックスで撹拌し、氷上で5分間インキュベートした。
キアバック(QIAvac)24真空装置に連結された延長チューブとともに、結合バッファーと混合した溶解物をキアアンプ(QIAamp)ミニカラムにロードした。前記真空を適用することによって溶解物をカラムに通した。次いで延長チューブを慎重に外した。
洗浄工程
600μLの洗浄バッファー、たとえば、AW1(キアゲン、市販)をカラムに適用し、真空によって除いた。750μLのバッファーAW2(キアゲン、市販)と750μLのエタノールによるさらなる洗浄工程が続いてもよい。
洗浄したカラムを2mLの回収チューブに入れ、14,000rpmで3分間遠心した。次いでカラムを新しい回収チューブに置き、56℃の加熱ブロックにて10分間乾燥させた。
溶出
カラムを1.5mLの容器に入れ、50μLの溶出バッファーAVE(キアゲン、市販)をカラムに適用し、3分間インキュベートを行い、その後1分間14,000rpmでの遠心工程を行った。短鎖核酸は主として溶出液に存在する。
結果
使用されるタックマン(Taqman)試料と共に(DNA抽出当たり4回のPCR反復)、定量デュプレックスリアルタイムPCRによって個々のプロトコールによるDNAの収率を測定した。先ず、Y染色体標的(DYS14)と18SrDNA特異的標的によってDNAを判定した。双方の方法によって最終的に試料中のDNA濃度を決定した。18SrDNAは両方の染色体に存在するので、Y染色体標的の2倍量で存在する。DNAの収率は、血漿のmL当たりの半数体ゲノムのコピーとして示した。
小さいDNA断片の濃度は、デュプレックスリアルタイムPCRにおける濃縮された200bp断片と1000bp断片にて独立して決定された。
結果を図11に示す。
図11は、試料(各抽出方法について4つの試料が測定された)当たりのDNA収率を示す。従って、個々の方法によって得られる総DNA含量が示されている。概観が示すように、本発明の一工程法は、従来技術において知られる一工程法(ミンエリュート(MinElute))よりも明らかに高い収率を達成する。DNA収率は何倍も高く、これは、特に発現/存在が低い核酸を測定するのに特に有利である。
図12は、与えられた200bp(胎児の核酸を模倣する)と1000bp(長鎖の母親の断片を模倣する)のDNA断片の収率を示す。上記で議論したように、200bp断片と1000bp断片は、1:1の比、すなわち、それぞれ200,000コピーずつ与えられた。図12に示したグラフは、精製した核酸について長鎖核酸に対する短鎖核酸の比が依然として1:1であるかどうか、或いは短鎖核酸が濃縮されたかどうかを示す。図12が明らかにするように、従来技術の一工程法(ミンエリュート(MinElute))はおよそ1:1の長鎖核酸と短鎖核酸の比を有する。従って、短鎖核酸は濃縮されていない。図12の下の表もまた、試料からどれだけの個々の断片(200bpと1000bp)が得られたかを示す。従って、たとえば、62.5%の200bp断片と36%の1000bp断片が精製されたという情報は、当初与えた200,000コピーの200bp断片の62.5%と200,000コピーの1000bp断片の36%が精製され、よって単離されたことを示す。示されるように、本発明の一工程法によって短鎖核酸は長鎖核酸を上回って明らかに濃縮されている。比は、もはや(与えられた)1:1ではないが、実質的により多くの短鎖核酸が精製され、よって溶出液に濃縮された。従って、本発明の方法は、従来技術より明らかに優れている。
精製された1000bp断片に対する200bp断片の比はさらに図13に示される。従来技術において知られる一工程法がおよそ1の値を達成する一方で、本発明の一工程法における比は、優先的に濃縮/単離される短鎖核酸の方向に明らかにシフトしている。長鎖核酸が最初に予備工程で希釈される本発明の二工程法は5〜10倍の濃縮をさらに達成する。
本発明の一工程法は、結果が示すように、従来技術において知られる一工程法より明らかに優れている。本発明の一工程法は、調製の間に小さな核酸を濃縮するが、それは、短鎖核酸の好ましい結合をもたらす結合の間の独特の反応条件に起因する。
実施例7
5mLの血漿又は血清からの核酸、特に循環するRNAの単離を以下に記載する。
1350μgの凍結乾燥したキャリアRNAを含有する容器に1350μLのバッファーAVE(キアゲン、市販、グアニジン含有)を加え、それによって1μg/mLの溶液を作る。前記1μg/μLの溶液を次いで、バッファーAL(キアゲン、市販、グアニジン含有)と混合する。試料の数によって混合比を調整する。単一試料の処理については、8.5mLのバッファーALを5.6μLのバッファーAVEと混合する。さらに多い試料については、それに応じて比を合わせなければならない。混合のために容器を10回前後に動かす。
6mLのプロテアーゼ溶液(キアゲン、市販)を凍結乾燥したキアゲンプロテアーゼ(7.5A.U.市販)に加え、慎重に混合する。
500μLのキアゲンプロテアーゼを50mLの容器(チューブ)にピペットで入れ、5mLの血漿を加える。その後、キャリアRNA(上記参照)と混合した8.5mLのバッファーALを加え、物質をボルテックスで混合する。
混合した試料を56℃で30分間インキュベートする。
7.5mLの結合バッファーを溶解物に加える(約0.5〜1.5モル/L、好ましくは約1モル/Lのグアニジンと約60〜90%(v/v)、好ましくは70%を超えるイソプロパノールを含有する)。混合物をボルテックスで30秒間撹拌し、氷上で5分間インキュベートする。開放キアアンプ(QIAamp)ミニカラムに置かれた延長チューブと共に、キアバック24プラス(QIAvac24Plus)上のバックコネクター(VacConnector)にキアアンプ(QIAamp)ミニカラムを挿入する。
溶解物を延長チューブに導入し、真空を適用する。溶解物をカラムに通すとすぐに真空ポンプのスイッチを切り、圧を平衡化する。延長チューブを捨てる。
真空支持体からカラムを外し、2mLの回収容器に移す。カラムを14,000rpmで1分間遠心する。
RNAの調製については、10μLのDNA分解酵素I(DNAse I)のストック溶液を70μLのバッファーRDD(キアゲン、市販)にピペットで入れる。チューブを動かして混合を行う。RDDバッファーには、RNA分解酵素を含まないDNA分解酵素セット(キアゲン、カタログ番号79254)が提供される。
カラムを再び、キアバック24プラス(QIAvac24Plus)真空支持体上に置く。キアアンプ(QIAamp)ミニシリカゲル膜にDNA分解酵素Iの混合物を直接ピペットで入れ、適度な温度(20〜30℃)で15分間インキュベートする。
その後、600μLのバッファーAW1(キアゲン、市販)をピペットでキアアンプ(QIAamp)ミニカラムに入れる。次いでカラムを介して混合物を引くために真空を適用する。この後、750μLのバッファーAW2(キアゲン、市販)を加え、真空を適用することによってそれをカラムに通す。
その後、750μLのエタノール(96〜100%)をカラムに適用し、真空によってカラムに通す。次いで真空支持体からキアアンプ(QIAamp)ミニカラムを外し、バックコネクター(VacConnector)を捨てる。カラムを2mLの清浄な回収容器に入れて20,000×gにて14,000rpmで3分間遠心する。
カラムを新しい2mLの回収容器に入れ、フタを開けたまま56℃で10分間乾燥させる。次いでキアアンプ(QIAamp)ミニカラムを清浄な1.5mLの微量遠心用容器に入れ、回収容器を捨てる。20〜60μLのバッファーAVE(キアゲン、市販)をキアアンプ(QIAamp)ミニ膜の中央にピペットで落とす。この後、フタを閉じて3分間インキュベートする。
この後、RNAを溶出するために、20,000×gでの14,000rpmの1分間の遠心工程が続く。次いでRNA分解酵素阻害剤を加える。
相当するプロトコールを用いて短鎖RNAを精製することができる。
実施例8
一工程法の別の好ましい変形を以下に記載し、そこでは、25%(v/v)未満のアルコール濃度が採用される。
この変形は、5mLの血漿、血清又は別の無細胞体液から循環するDNA及び(m)RNAを単離するのに特に好適である。この方法は、5mLの血漿から循環する核酸を精製するために以下利用された(図14を参照)。
溶解
溶解の間、およそ1.7〜2.2モル/Lのグアニジンチオシアネートと7.5〜9(w/v)の界面活性剤を使用する。
この目的で、500μLのキアゲンプロテイナーゼKをピペットで50mLのチューブに入れ、5mLの血漿を加える。4.0mLのACLバッファー(キアゲン、5.6μgのキャリアRNAを含有)を加え、キャップを閉め、その後、パルスボルテックスで30秒間混合する。
試料を60℃で加熱し、30分間インキュベートする。チューブを手短に遠心してフタの内側の液滴を取り除く。
結合
結合の間、2.1〜2.5モル/Lの間のグアニジンチオシアネートと、9〜11%(w/v)の界面活性剤と、19〜21%(v/v)のイソプロパノールとを使用する。この目的で、9.0mLのバッファーACB(キアゲン)を溶解物に加え、フタを閉め、パルスボルテックスによって15〜30秒間、溶液を十分に混合する。混合物を氷上で5分間インキュベートする。精製にはカラム(キアアンプ(QIAamp)ミニカラム)を用いてもよい。カラムをバックコネクター(VacConnector)に入れ、20mLの延長チューブを開放カラムに入れる。試料のロスを防ぐために延長チューブはカラムにしっかりと挿入しなければならない。工程の溶解物をカラムの延長チューブに導入し、真空ポンプのスイッチを入れる。溶解物をカラムに完全に通した後、真空ポンプのスイッチを切り、圧力を0ミリバールに落とす。延長チューブを慎重に外す。
洗浄
洗浄のために600μLのバッファーACW1(キアゲン)をカラムに適用する。カラムのフタを開けたままにして真空ポンプのスイッチを入れる。バッファーACW1全体がカラムを通過した後、真空ポンプのスイッチを切り、圧力を0ミリバールに落とす。
750μLの洗浄バッファーACW2(キアゲン)をカラムに適用する。カラムのフタを開けたままにして真空ポンプのスイッチを入れる。バッファーACW2全体がカラムを通過した後、真空ポンプのスイッチを切り、圧力を0ミリバールに落とす。
その後、750μLのエタノール(96〜100%)をカラムに適用する。カラムのフタを開けたままにして真空ポンプのスイッチを入れる。エタノールすべてがカラムを通過した後、真空ポンプのスイッチを切り、圧力を0ミリバールに落とす。
カラムのフタを閉め、カラムを清浄な回収チューブに入れる。次いで最大速度(20,000×g、14,000rpm)で3分間遠心する。
溶出
カラムを新しい2mLの回収チューブに入れ、フタを開けて化合物を56℃で10分間インキュベートして膜を完全に乾燥させる。
カラムを清浄な1.5mLの溶出チューブに入れ、回収チューブを外す。20〜150μLの溶出バッファー(AVEバッファー、キアゲン)をカラムの膜の中央に適用する。フタを閉め、その後、室温で3分間インキュベートする。
最大速度(20,000×g、14,000rpm)で1分間遠心することによって核酸を溶出する。溶出液は循環するDNAとRNAの双方を含有する。
図14は、実施例8のプロトコールによる精製の結果を示す。実施例8のプロトコール(5mLのプールした血漿)に従って及びキアアンプミンエリュート(QIAampMinElute)ウイルス真空キット(1mLの血漿)を参照として自由に循環する無細胞のDNAを精製した。溶出の体積は100μLだった。18SリボゾームRNAのコーディング領域の500bpと66pの標的配列を用いてデュプレックスアルタイムPCRによってDNAの収率を定量した。クオンチテクト・マルチプレックスPCRキット(QuantiTect Multiplex PCR kit)を用いてリアルタイムPCRを行った。各条件について6つのレプリカ核酸抽出を行った。見られるように、実施例8に係るプロトコールは、従来技術に相当する従来の方法に比べて、循環するDNAの高い収率を達成する。ここでの収率は、単に高い試料体積を基にして期待されるものより顕著に高い。
実施例9
実施例9は、試料、特に血漿、血清又はそのほかの体液からRNAを精製するための好ましい方法を示す。以下に列記する濃縮が5mLの試料について設計される。
5mLの血漿からRNAを精製するために以下のプロトコールが採用された(図15を参照)。
ここでの方法は、実施例8に記載されるように実施される。しかしながら、選択的にRNAを精製するために、結合の後かつ洗浄工程が実施される前に、DNA分解酵素Iを用いてDNAを消化するDNA分解酵素工程が実施される。
カラムを2mLの回収チューブに移し、14,000rpmで1分間遠心する。この工程によって、DNA分解酵素の消化を妨害する溶解物の残留物を取り除く。各試料について、10μLのDNA分解酵素ストック溶液を70μLのバッファーRDD(キアゲン)に加え、試料を反転することによって混合する。
カラムを元々の位置に戻す。DNA分解酵素Iインキュベートミックス(80μL)を小型カラムのシリカゲル膜に適用し、適度な温度(20〜30℃)で15分間インキュベートする。
これに、実施例8に記載された洗浄及び溶出が続く。
結果を図15に示す。自由に循環する無細胞のRNAを実施例9(5mLの血漿;プロトコールに従ったキアアンプ(QIAamp)カラムのDNA分解酵素処理を含む)に従って精製し、また、参照としてキアアンプミンエリュート(QIAampMinElute)ウイルス真空キット(1mLの血漿)によって精製した。溶出体積は100μLであった。RNAの収率は、GAPDH、c−fos、及びβ−グロビンのmRNAに特異的であるリアルタイムRT−PCRによって定量した。クオンチテクト・マルチプレックスRT-PCRキット(QuantiTect Multiplex RT-PCR kit)を用いてリアルタイムRT−PCRを実施した。各条件については、6つのレプリカ核酸抽出を行った。
より低いCt値(「閾値のサイクル」)は、実施例9に係る方法プロトコールが従来技術に相当する従来の方法に比べてさらに高い収率の循環するmRNAを達成することを示している。ここでの収率は、単に高い試料体積を基にして期待されるものより顕著に高い。

Claims (14)

  1. 核酸を含有する出発材料から、核酸、特に短鎖核酸を単離及び/又は精製する方法であって、以下の方法工程によって特徴付けられる方法:
    (a)少なくとも1つのカオトロピック化合物及び少なくとも1つの分枝鎖及び/又は非分枝鎖のアルコール、好ましくはイソプロパノールの存在下で、核酸が結合する支持体物質に出発材料を接触させることによって、核酸が結合する支持体物質に核酸を結合させること、但し、前記アルコールは、≧15%(v/v)かつ≦35%(v/v)の濃度で存在する;
    (b)核酸が結合する支持体物質から結合した核酸を任意に溶出すること。
  2. 工程(a)において、前記アルコールが≦25%(v/v)の濃度で混合物に存在することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(a)におけるカオトロピック化合物の濃度が≧2モル/Lかつ≦3.5モル/Lであり、かつ該カオトロピック化合物がチオシアネート、イソチオシアネート又はパークロレートを含む群から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 1つ以上の以下の特徴によって特徴付けられる、請求項1〜3の一以上に記載の方法:
    a.工程(a)における混合物中のカオトロピック化合物の濃度が、≦4モル/L、≦3.5モル/L、≦3.2モル/L、又は≦3.1モル/Lであること;及び/又は
    b.工程(a)における少なくとも1つのカオトロピック化合物がチオシアネート、イソチオシアネート又はパークロレートであること;及び/又は
    c.当該方法によって、出発材料に存在する短鎖核酸の少なくとも30%、50%、及び好ましくは少なくとも60%を単離することができること;及び/又は
    d.長さ≦500bp、≦400bp及び/又は≦300bp及び/又は≧50bp及び/又は≧100bpの核酸の群から選択される特定の長さの短鎖核酸が単離及び/又は濃縮されること。
  5. 核酸が細胞外核酸であることを特徴とする、請求項1〜4の一以上に記載の方法。
  6. 単離/精製される核酸がDNAであることを特徴とする、請求項1〜5の一以上に記載の方法。
  7. 核酸が結合する支持体物質が、珪酸含有物質、シリカゲル、ガラス、ゼオライト、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、カオリン、ゲル状シリカ、磁性粒子、特に磁性シリカ又はガラス粒子、セラミックス、又はポリマー支持体物質を含む群から選択されることを特徴とする、請求項1〜6の一以上に記載の方法。
  8. 請求項1〜7の特徴によって特徴付けられる、核酸が結合する支持体マトリクスに短鎖核酸を結合させる方法。
  9. 血液試料から、特に血漿又は血清から、細胞外の、特に胎児の核酸を単離及び/又は濃縮する方法であって、請求項1〜7の一以上に記載の方法が実施されることを特徴とする、方法。
  10. 試料から、細胞外の及び/又は短鎖の核酸を単離及び/又は濃縮するが、血液試料から胎児核酸を濃縮しない方法であって、請求項1〜9の一以上に記載の方法が実施されることを特徴とする、方法。
  11. 核酸を含有する出発材料から、核酸、特に細胞外の及び/又は短鎖の核酸を単離及び/又は精製するためのキットであって、請求項1〜7の一以上に記載の方法を実施するためのバッファー及び/又は試薬を有するキット。
  12. 血液試料から胎児DNAを精製するための請求項11に記載のキット。
  13. 試料から、細胞外の、特に短鎖の核酸を精製するが、血液試料から胎児DNAを濃縮しないための請求項11又は12に記載のキット。
  14. 診断に用いるための、請求項1〜7の一以上に記載の方法、又は請求項11〜13の一以上に記載のキット。
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