JP2011521110A - 低い弾性係数を有するベータ系チタニウム合金 - Google Patents

低い弾性係数を有するベータ系チタニウム合金 Download PDF

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Abstract

本発明は、人体に無害な元素のみを用いて、低い弾性係数を具現することができるように、チタニウム(Ti)にニオビウム(Nb)とジルコニウム(Zr)を主要合金元素としてベータ系チタニウム合金を設計し、さらに、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)等を添加したことを特徴とした、人体適合性に優れた新しいチタニウム合金組成物に関する。
本発明を通じて開発された、新しいベータ系チタニウム合金は、既存に開発された生体医療用チタニウム合金に比べて弾性係数が非常に低く、いわゆる“応力遮蔽効果”の問題点を解決することができ、人工骨、人工歯、人工股関節などの人体医療用材料にはもちろん、メガネフレーム、ヘッドセットなどの一般民需用素材、レジャー用やスポーツ用素材にも広範囲に活用することができる素材である。

Description

本発明は、人体に無害な元素のみを用いて、低弾性係数を有するようにした、新しいチタニウム合金組成物に関する。より具体的に、本発明は、チタニウムを基本に、ニオビウム(Nb)とジルコニウム(Zr)を主要合金元素としてベータ系新合金を設計し、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)等をさらに添加した、低弾性係数のベータ系チタニウム合金に関する。
チタニウムは、一般に、比強度(強度/重量)が高く、耐食性が良く、高温性質などの機械的性質に優れて、さらに生体適合性に優れているため、航空宇宙、国防、原子力、スポーツ及びレジャー、生体医療などの分野において広範囲に適用されている材料である。
生体医療用金属材料は、人体の骨、関節、歯などに代えて人体に移植されるために開発された材料であって、人工骨、人工関節、人工歯などの各種の人工補型物を製造する際に用いられる。このような生体医療用素材として用いられるためには、機械的物性、耐食性、耐化学性などの基本的な要求物性だけでなく、人体に対する毒性、アレルギー反応などの生体適合性に優れていなければならない制限がある。
一方、チタニウム及びその合金は、ステンレス鋼に代えて生体用材料として用いられてきたが、初期には、純粋チタニウムとTi−6Al−4Vなどのチタニウム合金素材が生体用素材として用いられていた。
ところで、アルミニウム(Al)が、人間にアルツハイマー病を誘発することがあり、バナジウム(V)が、人体において細胞毒性があるという事実が報告されて、チタニウムをベースとした新しい生体用合金を開発しようとする努力が継続して試みられている。
このような細胞毒性の問題を解決するために開発された代表的な生体用チタニウム素材としては、2世代のチタニウム合金であって、Ti−6Al−7Nbと、Ti−5Al−2.5Feなどが知られている。
一方、1990年代以後に新たに提起された生体用金属素材の問題点は、低い弾性係数を有する人体骨と、高い弾性係数を有する生体用金属素材との弾性係数の差によって発生する、いわゆる“応力遮蔽効果(stresss hield effect)”現象である。
“応力遮蔽効果”とは、例えば、高い弾性係数を有する金属インプラント素材が、人体のインプラント部位に受ける荷重の大部分を担うことにより、この部位の人体の骨が通常的に担ってきた引張、圧縮、曲げのモーメントを長い間受けなくなって、骨の厚さ、重さが減少し、結果として、インプラントの周囲に骨粗しょう症(osteoporosis)等の問題点を誘起する効果のことをいう。このように、人体の骨の弱化を誘起し、外皮質骨組織の密度が低下する場合、人体の骨と人工インプラントとの結合性が低下して、インプラントの寿命を短縮させる結果をもたらすことになる。
これによって、細胞毒性などのような生体化学的適合性の面はもちろん、生体力学(bio−mechanics)的な面も同時に考慮した、新しい生体医療用金属材料、すなわち人体に毒性がなく、且つ弾性係数を最大限人体の骨と同等の水準にまで下げた、低弾性係数を有する金属材料の開発に対する必要性が台頭した。
このために、現在、世界的に開発されている主要な生体医療用合金としては、Ti−13Nb−13Zr(ASTM F1713)、Ti−12Mo−6Zr−2Fe(ASTM F1813)、Ti−15Mo(ASTM F2066)等があり、この他にも、Ti−35Nb−5Ta−7Zr、Ti−16Nb−13Ta−4Moなどの多様な合金が、大体類似した組成の範囲で研究されている。
しかし、これまで研究開発されてきたこれらの低弾性係数のチタニウム合金は、概略60〜80GPa程度の弾性係数を示しており、人体の骨の弾性係数である10〜30GPa程度とは依然として相当な差があり、上述した応力遮蔽効果の問題点を解決するには未だ不十分なところがあるため、人体に毒性がなく、且つもう少し低い弾性係数を有する材料の開発が求められているのが現状である。
さらに、添加される合金元素の溶融点(melting point)が高い場合、合金化に困難をもたらすだけでなく、製造コストも高くなるため、最大限製造の容易な合金の開発が要求される。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するために案出されたものであって、人体に対する毒性がなく、且つ人体の骨の弾性係数に近接した、極めて低い弾性係数を有し、同時に溶解及び鋳造において便宜性と経済性とを確保することができる新しいチタニウム合金組成物を提供することを、解決しようとする課題とする。
上記のような課題を解決するための研究において、本発明者らは、ベータ相(beta phases)が一般的に弾性係数が低いことに着眼して、チタニウム合金において低弾性係数を具現するために、合金元素としてベータ安定化元素(βstabilizer)として作用し得る元素を選択した。
また、生体化学的適合性の面で、人体に無害な元素であるか否かと、経済性の面で、密度と溶融点及び沸騰点等がチタニウムと比較して良好であるか否か等を通じて合金元素を選定したが、このような条件を満足させる合金元素として、ベータ安定化元素のニオビウム(Nb)とジルコニウム(Zr)が選択された。
また、本発明者らは、DV(Discrete Variational)−Xa分子軌道法の核心である電子の状態を用いて、各合金元素の含有量による共有結合次数と電子のエネルギー準位とを計算することにより、反実験的な方法で合金を設計及び開発する方法を活用し、チタニウム合金が低弾性係数を有するように合金組成物の設計を行った。
物質の特性は、核反応が関与する場合を除けば、ほとんどその物質の電子の状態によって決定される。電子の状態は、原子サイズのマイクロ性質を支配するものであり、これを基に統計力学的考察を行うと、マクロ性質を予測することができる。この時、マイクロ性質を理解するためには、物質の電子状態をシュレディンガー方程式などを解くことによって近似的に計算することが可能となる。
本発明者らは、DV−Xa分子軌道法により上記した合金元素の結合次数(Bo)と電子のエネルギー準位(Md)とを計算し、これを活用することで、低弾性係数を有するベータ系チタニウム合金の組成を見出し、本発明を完成した。
本発明にかかる低弾性チタニウム合金は、重量%で、ニオビウム(Nb):37〜41%、ジルコニウム(Zr):5〜8%を含有し、残りはチタニウムと不可避的な不純物からなり、弾性係数が55GPa以下であることを特徴とする。
すなわち、本発明は、従来のTi−Nb−Zr系の3元系合金やTaなどを添加した4元系合金では具現し難かった55GPa以下の低弾性を、上記のような組成の限定を介して獲得したことに構成的な特徴がある。
本発明で用いた主要合金元素であるニオビウム(Nb)は、軟らかい素材であり、成形が容易な灰色の金属であって、人体内で繊維細胞、腐食生成物、生体溶液などと有害な反応性を起すことなく、安全性を示し、生体親和的な金属素材として知られている。また、常温で非常に安定的であり、酸素や強酸にも侵食されないなど、耐食性に非常に優れた元素である。このようなニオビウム(Nb)は、37〜41重量%の範囲で含まれることが好ましいが、この範囲から逸れる場合は、十分なベータ相を形成することが難しく、弾性係数が70GPa以上と急激に高くなるためであり、ニオビウム(Nb)の含有量を38〜40重量%とすることがより好ましい。
また、ジルコニウム(Zr)は、酸及び塩基の雰囲気で、そして高温の水中で耐食性が非常に大きい金属であり、大気中でも酸化皮膜を生成して強い耐食性を示し、細胞毒性のない元素であって、生体親和的な金属素材である。ジルコニウム(Zr)は、5〜8重量%の範囲で含まれることが好ましいが、この範囲から逸れる場合、チタニウム、ニオビウム及びジルコニウムの3元組成物の弾性係数が、生体に適用することが困難となるほど急激に高くなるためであり、ジルコニウム(Zr)の含有量は、5〜7重量%とすることがより好ましい。
本発明にかかるチタニウム合金は、55GPa以下の低弾性を具現可能であるだけでなく、50GPa以下の超低弾性を具現することができる。
また、本発明にかかるチタニウム合金には、使用用途に応じて、さらに、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)のうちから選択された1種又は2種以上の元素が、3重量%以下で添加されていてもよい。また、上述した弾性係数の面を考慮するとき、前記合金元素は、1〜3重量%で添加されることがより好ましく、この場合、前記ニオビウム(Nb)の含有量を37〜39重量%とし、ジルコニウム(Zr)の含有量を5〜7重量%とすることがより好ましい。
この中でタンタル(Ta)は、展延性が大きくて、高温であっても機械的強度が大きく、表面に、電気抵抗の大きな安定した皮膜が生成されることにより、大気中でも酸化され難い。また、酸に非常に強く、人体に対する適合性に極めて優れているため、骨の接合などに用いられる。さらに、チタニウムとの合金化の際に、ベータ安定化元素としての主な役割を果たす。
ハフニウム(Hf)は、ジルコニウムと非常に類似した特性を有しており、耐食性に優れ、人体親和性に優れた素材であって、チタニウムとの合金化の際に、ベータ安定化元素としての役割をする。
モリブデン(Mo)は、溶融点が高いほうであるが、熱伝導性に優れ、強酸にも侵食されないなど、耐食性に優れており、広い温度範囲内で機械的物性が極めて優秀な元素であって、チタニウムとの合金化の際に、ベータ安定化元素としての役割をする。
スズ(Sn)は、大気中で安定しており、伸びる延性の特性に優れ、酸及び水酸化アルカリなどに溶解される。溶融点が232℃程度と非常に低く、人体に対して安定的であって、家庭用食器、メッキなどの多くの分野において用いられている元素である。また、チタニウムとの合金化の際に、ベータ安定化元素としての役割をする。
上記したこれらの元素は、3重量%を超えて添加される場合、チタニウム−ニオビウム−ジルコニウムの3元状態に影響を与え、弾性係数が高くなることがあるため、添加含有量の上限値は3重量%とする。
本発明にかかるチタニウム新合金は、真空誘導溶解(VIM)、真空アーク溶解(VAR)、真空誘導スカル溶解(ISM)、プラズマアーク溶解(PAM)、電子ビーム溶解(EBM)等の多様な溶解、鋳造方法によって製造することができる。
本発明にかかる新しいベータ系チタニウム合金組成物は、低い弾性係数及び優れた機械的性質により、人工骨、人工歯、股関節などの人体医療用材料と、メガネフレーム、ヘッドセットなどの一般民需用素材、ゴルフクラブのようなレジャー用及びスポーツ用用品素材など、多様な分野の材料として広範囲に活用することができる。
本発明の実施例にかかるチタニウム合金を溶解して鋳造したインゴットの写真である。 図1のインゴットを引抜き加工して棒状に加工した状態の写真である。 本発明の第1実施例にかかるチタニウム合金の微細組織を観察した写真である。 本発明の第1実施例にかかるチタニウム合金の微細組織を観察した写真である。 本発明の第2実施例にかかるチタニウム合金の微細組織を観察した写真である。
〔発明を実施するための最良の形態〕
以下において、本発明の好ましい実施例を通じて本発明をより詳細に説明する。しかし、下記実施例は、単に例示的なものであり、本発明を限定するものと解釈してはいけない。
〔実施例1〕
本発明の技術的な目標を達成するための実施例として、Ti−Nb−Zrの3元系合金を下記表1のような組成で設計し、これを真空アーク再溶解方法(VAR)を用いて合金を製造した。
また、溶解鋳造の際に、より均一な組成を有するようにし、さらに鋳造の便宜性と経済性、時間及びエネルギーの節減などのために、Ti−Nb母合金(master alloy)を活用して、新しいベータ系チタニウム合金を鋳造した。
上記本発明の実施例に従って、真空アーク溶解したチタニウム合金組成物を図1に示されたようなインゴットに鋳造した。ついで、引抜き工程(drawing process)を介して、図2に示されたような直径15mmの棒(bar)形状に加工した。
製造したインゴットの外観は、非常に良好であり、引き抜きした棒の表面には、引抜き過程で発生しやすい表面のクラックや破断などが観察されず、成形性及び加工性が良好であることが確認された。
本発明の第1実施例によって製造された合金棒を、引抜き方向に垂直な断面と平行した断面とに切断し、サンドペーパで2400番までマクロ研磨を行った後、ダイヤモンド研磨剤(diamond paste)を用いてマイクロ研磨を行った。
このような機械的研磨を行った後、クロル溶液(Kroll etchant;HO 100ml+HNO 5ml+HF 3ml)でエッチングし、微細組織を光学顕微鏡を用いて観察した。
図3は、下記表1のNo.4試片の引抜き方向に垂直な断面を200倍率で観察した組織写真であり、図4は、下記表1のNo.4試片の引抜き方向に平行した断面を200倍で観察した組織写真であり、本発明の第1実施例によって製造したベータ系チタニウム合金が、均一な結晶粒のサイズを有し、偏析や欠陥等が発見されないことを確認できた。
ついで、本発明の第1実施例にかかるチタニウム合金から4つの試験片を採取して、ASTM E9−89aの規格に従って弾性圧縮試験を行い、平均した結果を下記表1にまとめた。
Figure 2011521110
上記表1の弾性係数の測定結果から確認されるように、本発明の実施例に比べて、ニオビウム(Nb)及びジルコニウム(Zr)の成分の含有量の差が大きくない比較例の弾性係数が、本発明の実施例に比べて約80〜100%と急激に大きくなることが分かる。
すなわち、本発明にかかるチタニウム合金は、新しい合金設計法を通した各成分の限定により、合金成分の添加を最小化し、従来の4元系チタニウム合金においても具現し難かった超低弾性係数を3元系合金で具現することができるようになった。
〔発明の実施のための形態〕
本発明の第2実施例では、人体に無害な元素を用いて、低弾性係数を保持するとともに機械的特性を向上させるために、下記表2に示したように、タンタル(Ta)をさらに添加して、上記第1実施例と同様に真空アーク再溶解方法(VAR)を用いて溶解し、インゴットを鋳造及び引抜きを行い、棒状に製造した。
このように製造された合金棒から試片を採取し、機械的研磨を施した後、エッチングし、光学顕微鏡にて50倍で微細組織を観察した結果、図5に示されているように、偏析や欠陥などは発見されなかった。
次いで、本発明の第2実施例に従って製造された合金に対して、ASTM E9−89a規格を満たす弾性圧縮試験方法により、弾性係数を4回測定して、平均を求めたところ、下記表2のとおりであった。
Figure 2011521110
上記表2から明らかなように、本発明の第2実施例にかかるチタニウム合金は、第1実施例に比べて弾性係数が高くならないことが分かる。これにより、本発明の第2実施例にかかるチタニウム合金は、弾性係数以外の必要な機械的特性を具現するために応用することができる。

Claims (5)

  1. 重量%で、ニオビウム(Nb):37〜41%、ジルコニウム(Zr):5〜8%を含有し、残りはチタニウムと不可避的な不純物からなり、弾性係数が55GPa以下であることを特徴とするチタニウム合金。
  2. 前記弾性係数が、50GPa以下であることを特徴とする請求項1に記載のチタニウム合金。
  3. さらに、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)のうちから選択された1種または2種以上の元素が、3重量%以下で添加されたことを特徴とする請求項1に記載の低弾性係数を有するチタニウム合金。
  4. 前記ニオビウム(Nb)の含有量が38〜40重量%であり、前記ジルコニウム(Zr)の含有量が5〜7重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の低弾性係数を有するチタニウム合金。
  5. 前記ニオビウム(Nb)の含有量が37〜39重量%であり、前記ジルコニウム(Zr)の含有量が5〜7重量%であり、さらにタンタル(Ta)を1〜3重量%含むことを特徴とする請求項2に記載の低弾性係数を有するチタニウム合金。
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