JP2011513145A - 自動インサート成形に適したプラスチック容器のクロージャ - Google Patents

Abstract

バケツのようなプラスチック容器から流体を取り出すためのクロージャアセンブリである。クロージャアセンブリは、容器の蓋への自動インサート成形での取り付けに適する。クロージャアセンブリは、インサート成形前にねじ付きのプラスチック製クロージャキャップ及びクロージャ本体から、予め組み立てられる。プラスチックのクロージャ本体は、不正開封明示ダイヤフラムシールによって閉鎖された本体ネックに内側でつながる、埋め込み可能かつ伸長可能な円錐体ウェブを有する。円錐体ウェブは、改良された本体固定フランジ及び新規な円筒体スカートに径方向外側でつながる。キャップ取手は、径方向内側に位置し、歪みに対して本体固定フランジを補強する。容器の蓋の金型に挿入されて固定されると、容器の蓋への取り付けのために本体スカートのみが露出される。溶融プラスチックは、容器の蓋を形成するために金型空隙に注入される。本特許は、任意の本体スカートの凹部を開示する。成形中、注入されたポリマーは本体スカートを包み、スカート上凹部及びスカート下凹部に入り、スカートを蓋に物理的に固定する。本体ネック内のダイヤフラムシールと組み合わされた、本体スカートとプラスチックの容器の蓋との間のプラスチック結合及び／又は物理的な固定は、漏れを抑え、かつ不正開封明示手段を提供する。

Description

本発明は、プラスチック材料で製造された流体取り出しのクロージャに関する。クロージャは、バケツのようなプラスチック容器へのインサート成形について設計される。インサート成形により提供される利点には、不正開封明示機構の取り付け、優れた漏れ防止、及び低い製造原価を含む。

不正開封明示機構のあるクロージャは、貴重な容器内容物の盗難、希釈、取り替え又は汚染予防に役立つ。クロージャと容器の蓋との間での永久インサート成形された結合により取り付けられたクロージャは、一旦破壊された結合が容易に修復できないので、不正開封を明示する。金属圧着リングの使用により、又はプラスチックスナップ嵌めにより普通に取り付けられたクロージャは、不正開封を明示すると考えられない。これらのクロージャは、不正開封の形跡なしに取り外され、新しいクロージャと取り替えることができる。超音波溶接によって取り付けられたクロージャは、不正開封明示の基準を満たすが、超音波溶接は速度が遅く、さらに技術的に困難な作業である。

容器の漏れ防止及び物理的な落下強度のために、インサート成形されたクロージャは、蓋のポリマーに確実に取り付けられねばならない。容器の蓋のポリマーが、クロージャのポリマーと完全に適合しない（ポリプロピレンとポリエチレンのような）場合、本発明は、本体スカートでの上部及び下部円周方向凹部を用いることを開示する。成形中、蓋のポリマーは、スカートの凹部に入り、クロージャを蓋に物理的に固定する。

この新規構造のもう一つの目的は、容器の製造原価を低減することである。本体固定フランジよりも直径が小さいキャップ取手により、低コストでクロージャキャップをクロージャ本体に予め組み立てることが可能になる。外側環状のクロージャの本体スカートは、自動部品取扱装置による個々の部品に関する方向付け、供給及び挿入に役立つ。これらのクロージャは、手動で金型内に置くことができるが、改良されたクロージャの構造により自動インサート成形が容易になる。

従来技術は、プラスチック容器の流体取り出しのクロージャの構造を教示している。クロージャは、概して硬質プラスチックのクロージャキャップと、軟質かつ伸長可能なプラスチックのクロージャ本体とから組み立てられる。容器の蓋への取り付けは、金属圧着リング又はプラスチック固定リングによることができる。超音波溶接及びインサート成形は、クロージャ設置方法として同様に開示される。従来技術は、インサート成形のための手動及び自動部品供給の使用を開示する。

プラスチック容器の蓋にクロージャをインサート成形することは、従来技術から知られているが、重大な生産及び品質上の問題が今までその商業的成功を制限していた。金型へのクロージャの機械的供給及び正確な挿入でのあらゆる成形サイクルは、反復可能かつ信頼できねばならず、さもなければ自動機械サイクルは停止する。プラスチックのクロージャは、固定工具からの過度の熱及び圧力で損傷を受け得る。高い蓋プラスチックの射出圧力は、クロージャをその固定位置から押し出し得る。本発明の目的は、自動インサート成形に適した、改良されたクロージャ構造を提供することである。

特許文献１（１９８４年）Ｈａｍｍａｎは、金属バケツ及びプラスチックバケツの両方に組み付けられる通気口付きの埋め込み可能な注出口のクロージャを記載している。クロージャは、ビード付きリム蓋開口部の上に金属取り付けバンドを圧着する一般的な方法によって取り付けられる。

特許文献２（１９８９年）鈴木は、インサート射出成形方法を開示している。発明は、インサートを金型工具内に設置するためのロボットの使用を教示する。インサートは、機械的締まり嵌め又は真空によって保持できる。一旦金型が閉鎖されると、溶融プラスチックは射出されてインサートに結合する。この特許に記載された積層箔製品は、本発明に記載されたクロージャと異なる。

特許文献３（１９９８年）Ｓｔｕｒｋは、プラスチックバケツの再利用を容易にし、かつ金属取り付けバンドの腐食を排除するために、全体的にプラスチックでできた二位置固定リングを備えたバケツ蓋のクロージャを開示している。クロージャは、ビード付きリム蓋開口部への締まり圧力嵌めによって保持され、不正開封を明示しない。

特許文献７（１９９８年）Ｋｒａｕｔｋｒａｍｅｒは、予め組み立てられかつ予め成形された容器の蓋部品内に製造された孔を介してその後に係合される、二部品の蛇腹クロージャを教示する。二部品の蛇腹クロージャは、蓋に接触する２つのフランジを有し、キャップフランジは、蓋部品に超音波溶接される。不正開封明示は、ねじ付きクロージャキャップに一体成形された壊れやすい開封帯によって提供される。この超音波溶接方法は、プラスチック結合に不正開封明示プラスチックを提供する。しかしながら実際には、複雑な装置が要求され、かつ幾つかのプロセス変数（温度、周波数、圧力）は、超音波溶接プロセスを困難かつ高価にする。本発明は、技術的に簡易なインサート成形プロセスのための改良されたクロージャを開示する。

特許文献４（１９９９年）及び特許文献６（１９９９年）ＭｃＬｅｌｌａｎｄは、容器内のインサート成形用の可撓性注出口を開示している。クロージャは、不正開封明示キャップリングを組み込んでいる。溶融プラスチックが、２つのインサート部品の間に移動しないことを意図して、注ぎ口本体フランジ及び不正開封明示キャップリングの両方が、上部金型及び下部金型工具の間に固定される。インサート成形の間に、クロージャキャップリング及び注ぎ口本体フランジの両方が、プラスチック容器の蓋に結合される。

特許文献４は、射出された溶融プラスチックの圧力及び温度に関連する歪みの影響も開示している。この先行技術は、明瞭に不正開封を明示するキャップリングの利点を有する。しかし、このクロージャの構造は、２つの積み重ね（キャップリング及び本体フランジ）をしっかりと固定する困難さをもたらす。狭い周辺フランジ縁部が容易に重なり得るので、この構造は同様に、連続の部品供給を困難にする。

特許文献５（１９９９年）及び特許文献９（２００２年）Ａｒｃｉｎｉｅｇａｓは、融合注出口を備えたプラスチック蓋、並びにそれを製造する方法及び装置を開示している。キャップ取手への干渉を避けるために、キャップは、クロージャ本体に予め組み立てられていない。クロージャ本体のみが金型内に挿入され、固定される。クロージャ本体がインサート成形された後、キャップは、注ぎ口にねじ込まれる必要がある。この余分な製造ステップが、製造原価を増加する。開示されたような金型インサート工具は、薄い円錐体ウェブに固定の締め付け力を加える。工具内の熱及び締め付け圧力は、円錐体ウェブ内に応力をもたらして、早期のプラスチック亀裂を引き起こすことがある。Ａｒｃｉｎｉｅｇａｓは、熱作用を軽減するために、締め付け要素内の冷却回路を示している。

特許文献８（２０００年）木村は、注ぎ口付き蓋の製造方法及び金型構造を開示している。特許は、超音波溶接によって注ぎ口を蓋に加える従来の方法による既存のクロージャ（商品名Ｔｒｉ−Ｓｕｒｅ Ｕｌｔｒａ Ｂｏｎｄで国際的に販売される）を開示している。木村は、この既存のクロージャをインサート成形するための工具を開発した。クロージャは、意図的にインサート成形用に設計されなかったので、幾つかの構造上の妥協がある。キャップ取手は、インサート成形領域を覆い、インサート成形後に取り付けられなければならない。垂直体フランジ（２５ａ）は狭く、重なって部品供給装置内で詰まるであろう。クロージャを固定するためには、薄い注ぎ口（２５ｃ）と直接接するコア挿入部材（４１）を設置することが必要である。上記のＡｒｃｉｎｉｅｇａｓの構造において論じたように、熱及び締め付け応力が、薄い円錐体ウェブを損傷させることがある。

本発明において詳述されるクロージャは、インサート成形の重要な改良を具体化する。改良は、以下の発明の概要に詳述される。プロトタイプの成形試験で、これらの設計上の改良を確認した。

米国特許４５５５０４８号明細書 通気口付きの埋め込み可能な注出口 Ｍ．Ｈａｍｍａｎ １９８４年５月１６日 米国特許４８６５７９３号明細書 インサート射出成形方法 鈴木ら １９８９年９月１２日 米国特許５７８８１００号明細書 二位置固定リングを備えたクロージャ Ｓｔｕｒｋ １９９８年６月２６日 米国特許５８９９３６４号明細書 インサート成形された不正開封明示注出口 Ｍｃｌｅｌｌａｎｄ １９９９年５月４日 米国特許５９１３４６０号明細書 融合注出口を備えたプラスチック蓋、並びにそれを製造する方法及び装置 Ａｒｃｉｎｉｅｇａｓ １９９９年６月２２日 米国特許５９６７３７６号明細書 インサート成形された不正開封明示注出口 Ｍｃｌｅｌｌａｎｄ １９９９年１０月１９日 米国特許５８２３３７７号明細書 プラスチック容器への不正開封防止接続を有するスクリューキャップ Ｋｒａｕｔｋｒａｍｅｒ １９９８年１０月 米国特許６１０８８８８号明細書 注ぎ口製造方法及び金型構造 木村 ２０００年８月２９日 米国特許６４８８１７７号明細書 融合注出口を有するプラスチック蓋、並びにそれを製造する方法及び装置 Ａｒｃｉｎｉｅｇａｓ ２００２年１２月３日

プラスチック容器についてインサート成形された取り出しのクロージャのための従来技術の構造は、商業的な制限を有する。本発明は、自動インサート成形のための幾つかの必要な改良を採り入れる。

本発明は、キャップ取手が本体固定フランジの径方向内側に位置する小径キャップを採用する。それ故に、キャップ取手がインサート成形に干渉しないので、キャップは、好ましくはクロージャ本体に予め組み立てられる。キャップ取手の位置は、もう一つの重要な機能を果たす。クロージャアセンブリの梱包及び積出しの間、積み込み重量がクロージャを押し潰しがちである。より硬質なプラスチックキャップ及び取手が、軟質プラスチックの固定フランジ及び本体スカートを補強し、歪み防止に役立つ。クロージャアセンブリが変形しないようにすることは、射出成形金型への挿入段階で重要である。

本発明は、比較的薄い円錐体ウェブの径方向外側に位置する比較的厚い本体固定フランジを採用する。金型コア及びキャビティインサートは、このより大径かつ厚い固定フランジに対して固定する。その結果生じた空隙は、薄い本体円錐ウェブを熱及び応力から保護する。金型インサート工具内の水冷路（図示せず）が、発熱を抑制する。本体固定フランジが、金型内で締め付けられる唯一の面であるので、先行技術において論じられたように、このことはキャップと本体フランジとの間でずれる可能性を排除する。

本体固定フランジは、軸方向に垂れ下がる本体スカートに径方向外側でつながる。クロージャが金型内で固定される時、本体スカートは、容器の蓋への取り付けのために露出した唯一の部分である。容器の蓋の射出成形中、本体スカートは、注入されるプラスチックと直接接触する。本体スカートを押す溶融プラスチック圧力の圧縮力は、コアインサート固定肩部が横たわる位置によって妨げられる。本体スカートは、もたらされた樹脂熱から部分的に再溶融されることがあり、類似したプラスチック樹脂と融合して恒久的な漏れ防止結合を作り出す。その好ましい実施態様において、取り付けのスカートは、環状の上凹部及び環状の下凹部も有する。溶融樹脂は凹部に流れ込み、クロージャを蓋に固定する「Ｃ固定」形状を断面で作り出す。

本発明は、蓋金型インサート内にクロージャを設置及び固定する改良された方法も採り入れる。クロージャの本体スカートの軸方向に垂れ下がる形状は、もう一つの重要な機能を果たす。円筒形の本体スカートは、部品の方向付けを容易にし、自動材料取扱装置による連続供給を促進するのに適する。部品は絡まない。クロージャ取扱装置は、クロージャアセンブリを取り出し、蓋射出成形金型に挿入するためのロボット又は類似の機械装置の使用を含むことができる。

機械アーム及び部品把持部は、本体ネック部分への一時的結合によって、連続部品供給装置（コンベヤ）からクロージャアセンブリを正確に取り上げることができる。機械部品把持部は、クロージャを金型キャビティに対して設置するために再方向付け及び再位置決めされる。真空又は他の機械的手段が、クロージャアセンブリを適切な位置に一時的に保持する。キャビティインサート固定肩部と接触する環状の本体固定フランジは、途切れのない真空シールとしての機能を果たす。あるいは、クロージャアセンブリは、キャビティインサートに設置できる。クロージャの手動での挿入は、もう一つの選択肢である。一旦クロージャが挿入されると、金型は閉じ、蓋が射出成形される。プラスチック蓋が十分に冷却された後、蓋及びクロージャは取り外され、サイクルが反復される。

インサート成形されたクロージャアセンブリを備えた容器及び蓋の斜視図である。 クロージャアセンブリの斜視図である。 インサート成形されたクロージャアセンブリ、容器及び蓋の一部についての図１のＡ−Ａ断面図である。 図３の円Ｚの内容に対応する詳細図である。 第１の代替的な容器の蓋の取り付けを備えた、図３の円Ｚの内容に対応する詳細図である。 第２の代替的な容器の蓋の取り付けを備えた、図３の円Ｚの内容に対応する詳細図である。 インサート成形されたクロージャアセンブリの埋め込まれた位置での部分断面図である。 図５のインサート成形されたクロージャアセンブリの伸長した位置での部分断面図である。 図２のクロージャアセンブリの平面図である。 図２のクロージャアセンブリの底面図である。 任意の流量制限タブ及び任意の微細通気孔を有する、インサート成形されたクロージャアセンブリの埋め込まれた位置での部分断面図である。 図９のインサート成形されたクロージャアセンブリの伸長した位置での部分断面図である。 機械アーム及び部品把持部により取り上げられる状態の２つのクロージャアセンブリの部分断面図である。 機械アーム及び部品把持部により容器の蓋の射出成形金型に挿入されたクロージャアセンブリの部分断面図である。 インサート成形する状態になった容器の蓋の射出成形金型内に固定されたクロージャアセンブリの部分断面図である。

図１を参照すると、蓋フランジ３につながる容器の蓋２を有する容器１が示される。蓋フランジ３は、容器１を周知の方法で閉めるために、掛け金手段及びガスケットを含む。容器の蓋２は、インサート成形手段によってクロージャアセンブリ４と結合する。クロージャアセンブリ４は、容器の密封及び流体取り出しの両方のために使用される。本発明は、金型挿入及びインサート成形方法による容器の蓋２への不正開封明示機構の取り付けを改良する、クロージャアセンブリ４の新規特徴を記載する。

ここで図２を参照すると、インサート成形前のクロージャアセンブリ４が、斜視図で示される。クロージャアセンブリ４は、クロージャキャップ５及びクロージャ本体９の２つの部分のアセンブリとして、小さくまとめられた埋め込み位置で示される。クロージャキャップ５は、比較的硬質のプラスチックから成形される。クロージャ本体９は、比較的軟質のプラスチックから成形される。クロージャキャップ５は、外側で２つのキャップ取手ヒンジ７及び１つ以上のキャップ取手６につながる上部平面パネルを有する。キャップ取手６は、本体固定フランジ１４及び本体スカート１５の径方向内側に位置する。本発明の１つの大きな利点は、小径キャップ４及びキャップ取手６が、インサート成形前にクロージャ本体９に組み立てできることである。キャップ取手６は、本体固定フランジ１４に対して径方向に位置する。

図３は、図１の部分断面図Ａ−Ａであり、クロージャアセンブリ４が容器の蓋２にインサート成形手段によって結合されている。容器１及び蓋フランジ３の一部を断面で示す。軟質のクロージャ本体９が埋め込まれた位置で示される。クロージャキャップ５は、本体ネック１０にキャップ用ねじ付き壁８によって螺合している。本体ネック１０の内側に、ダイヤフラムシール１１がある。周知の方法で、ダイヤフラムシール１１は、ダイヤフラム引き手リング１２によって取り外せる。本体ネック１０は、比較的薄くて軟質な円錐体ウェブ１３につながる。円錐体ウェブ１３は、外側で本体固定フランジ１４及び本体スカート１５につながる。

図４Ａ、４Ｂ及び４Ｃは、容器の蓋２に対する本体スカート１５の３つの可能な構造の詳細図Ｚを与える。円錐体ウェブ１３は、径方向の固定フランジ１４に外側でつながり、軸方向に垂れ下がった本体スカート１５に更に外側でつながる。キャップ取手６の断面は、径方向の本体固定フランジ１４の径方向内側に位置する（かつ固定する）キャップ取手の下壁６Ａを明瞭に示す。図４Ａの詳細は、本体スカート１５がその好ましい実施態様において、スカート上凹部１６、及びスカート下凹部１７等を有することも開示する。

顧客の工具、使用されるポリマー及び包装要件に応じて、容器の蓋２を種々の形態で本体スカート１５に取り付けるために修正できる。本体スカート１５は、物理的な取り付けを補助するために、１つ以上の凹部又は図４Ｂに示すようなスカートの突起１５Ａを含むことができる。あるいは、図４Ｃは、物理的な固定手段なしに本体スカート１５に接合する容器の蓋２を示す。この形態では、取り付けは、ポリマー間の結合のみによる。

図５は、埋め込まれた位置でのインサート成形されたクロージャアセンブリ４の部分断面図である。この図は、キャップ取手６及びキャップ取手ヒンジ７の構造細部を示す。クロージャキャップ５は、１つ以上の取手ヒンジに外側でつながる。取手ヒンジ肩部７Ａは、本体ネック部分１０に対するクロージャキャップ５のねじ込みを容易にする。自動ねじ込み機（図示せず）は、キャップ取手ヒンジ７の直径と一致するようにして設計された回転突起を有することができる。組立中、その突起は、取手ヒンジ肩部７Ａ及び取手ヒンジ斜面７Ｂによって作り出された凹部に滑動する。回転突起は、クロージャキャップ５がクロージャ本体９に組み付けられるまで、取手ヒンジ肩部７Ａを押す。取手ヒンジ斜面７Ｂは、クロージャキャップ５を手で取り外して容器を不正開封することを妨げる。これらの取手要素の平面図については、図７を参照。

図６は、インサート成形されたクロージャアセンブリ４の伸長した位置での部分断面図である。クロージャ４を伸長するために、キャップ取手６は手で持ち上げられ、指が取手の下に挿入されて、クロージャは周知の方法で伸長される。

図７は、図２のクロージャアセンブリ４の平面図である。

図８は、図２のクロージャアセンブリ４の底面図である。

図９は、１つ以上の流量制限タブ１８を任意に追加した、インサート成形されたクロージャアセンブリ４を示す。流量制限タブ１８は、流出の間に流体の脈動を減少させるために一般に使用される。流量制限タブ１８は、このインサート成形工具の構造（図１３に示す）がこの特徴を明瞭に提供するので、本発明の一部として示される。幾つかの従来技術のインサート成形されたクロージャは、有益な流量制限タブ１８の使用を妨げる、異なる部分の挿入及び固定配置を有する。図９は、熱結合により本体ダイヤフラムシール１１へ取り付けられた任意の微細通気孔１９も示す。

図１０は、伸長した位置で示される図９のインサート成形されたクロージャ４の部分断面図である。円錐体ウェブ１３が、埋め込み位置から伸長した位置に引っ張られると、流量制限タブ１８は、従来技術の方法で内側に約９０度回転する。

図１１は、機械アーム２０及び部品把持部２１により取り上げられる状態になった２つのクロージャアセンブリ４を示す。部品把持部２１は、本体ネック１０の内径と一致する直径及びテーパーを有する。把持部真空管２１Ａを通して加えられる真空は、クロージャアセンブリ４の確実な取り上げを確保する。本体取り付けスカート１５を、別の本体スカート１５と接した状態で示す。本発明の好ましい構成は、最適な連続部品供給のために、部品が絡むことを防ぐ役目をする比較的高い円筒体スカート１５である。

図１２は、機械アーム２０によって金型キャビティインサート２２の真空取り付けに渡されたクロージャアセンブリ４を示す。キャビティインサート真空管２４は、キャビティインサート２２内のいかなる位置にも配置され得る。真空密閉が、平面で環状の本体固定フランジ１４とキャビティインサート固定肩部２３との間にもたらされる。同じ方法を使用して、複数のクロージャアセンブリ４を、複数のキャビティカバー射出成形金型２８に渡すことができる。

本発明の精神に沿った代替的な取り付け方法は、クロージャキャップ５又は本体固定フランジ１４によりクロージャを取り上げることである。部品は、金型コアインサート２５にロボットによって設置できるであろう。部品は、金型コアインサート２５内で物理的な摩擦嵌めによって、又はコアインサート真空管２７を通して真空の助けを借りて保持しても良い。クロージャアセンブリ４を装填する更なる代替的方法は、金型インサートにクロージャを手動で設置することである。１個又は２個取り金型が使用される場合又は人件費が低い場合に、手動で部品を装填することが好ましい場合がある。

図１３は、インサート成形する状態になった蓋射出成形金型２８内に固定されたクロージャアセンブリ４の部分断面図である。キャビティインサート固定肩部２３及びコアインサート固定肩部２６は、本体固定フランジ１４に対向する締め付け力を加える。この締め付け力は、射出成形プロセス中にクロージャアセンブリ４が動かないようにする。本体取り付けスカート１５に対して注入される溶融プラスチックの径方向内向きの圧力は、工具レイアウトに示すように、本体スカート１５内側のコアインサート固定肩部２６の位置によって妨げられる。

本発明によれば、容器の蓋にクロージャアセンブリを加え、容器の蓋自体を形成するステップは、同時に実行される。１つの金型キャビティを示すが、同時に複数のキャビティを成形できる。

請求項は、本発明の精神及び範囲から逸脱しない、説明の目的で本明細書において選択された本発明の好ましい実施態様の全ての変更及び修正をカバーするよう意図されることが理解される。

１ 容器
２ 容器の蓋
３ 蓋フランジ
４ クロージャアセンブリ
５ クロージャキャップ
６ キャップ取手
６Ａ キャップ取手の下壁
７ キャップ取手ヒンジ
７Ａ 取手ヒンジ肩部
７Ｂ 取手ヒンジ斜面
８ キャップ用ねじ付き壁
９ クロージャ本体
１０ 本体ネック
１１ ダイヤフラムシール
１２ ダイヤフラム引き手リング
１３ 円錐体ウェブ
１４ 本体固定フランジ
１５ 本体スカート
１５Ａ スカート突起
１６ スカート上凹部
１７ スカート下凹部
１８ 流量制限タブ
１９ 微細通気孔
２０ 機械アーム
２１ 部品把持部
２１Ａ 把持部真空管
２２ 金型キャビティインサート
２３ キャビティインサート固定肩部
２４ キャビティインサート真空管
２５ 金型コアインサート
２６ コアインサート固定肩部
２７ コアインサート真空管
２８ 蓋射出成形金型

Claims (18)

1. 容器から流体を取り出すための二部品のクロージャアセンブリであって、
   プラスチックのクロージャ本体は、インサート成形手段によってプラスチックの容器の蓋に物理的に固定及び／又はプラスチック融合するように構成されており、前記クロージャ本体は、軟質の円錐体ウェブを有し、前記円錐体ウェブは、円筒形の本体ネックに内側でつながり、前記本体ネックは、内部に不正開封明示ダイヤフラムシールを含み、前記本体ネックは、プラスチックのクロージャキャップと係合して組み立てられる外側のねじ山も含み、前記クロージャキャップは、手動で本体を伸長するための１つ以上の一体成形されたヒンジ付きキャップ取手を外側に有し、前記円錐体ウェブは、径方向の本体固定フランジに外側でつながり、前記本体固定フランジは、前記クロージャアセンブリが埋め込まれた位置で前記キャップ取手の外側に位置し、前記キャップ取手はさらに、径方向の歪みに対して前記本体固定フランジを補強する、クロージャアセンブリ。
2. 前記本体固定フランジが、軸方向に垂れ下がる本体スカート部まで外側に延在し、前記本体スカートが、両方向又はいずれかの方向で軸方向に延在する、請求項１に記載のクロージャアセンブリ。
3. 前記本体スカート部が、いずれかの方向又は両方向で前記本体固定フランジを実質的に越えて軸方向に延在する、請求項２に記載のクロージャアセンブリ。
4. 前記本体スカート部が絡まることなく複数の前記クロージャアセンブリが連続的に搬送されるようにして、前記本体スカート部が円筒形の垂直外面を有する、請求項３に記載のクロージャ。
5. 前記本体固定フランジ及び前記本体スカートは、前記円錐体ウェブ及び前記キャップ取手から径方向外側に離れて位置し、径方向の前記本体固定フランジが、蓋射出成形金型に挿入されて、真空、物理的かみ合い、又は他の手段によってキャビティインサート固定肩部に保持されるように構成される、請求項４に記載のクロージャアセンブリ。
6. 前記本体固定フランジ及び前記本体スカートは、前記円錐体ウェブ及び前記キャップ取手から径方向外側に離れて位置し、径方向の前記本体固定フランジが、容器の蓋射出成形金型に挿入されて、真空、物理的かみ合い、圧縮嵌め又は他の手段によってコアインサート固定肩部に保持される、請求項４に記載のクロージャ。
7. インサート成形が、前記クロージャ本体に予め組み立てられた前記クロージャキャップを用いてなされ得るように、前記クロージャキャップ及び前記キャップ取手が、前記キャビティインサート固定肩部よりも径方向に小さい、請求項５に記載のクロージャアセンブリ。
8. 前記本体スカートの軸方向に垂れ下がる部分が、コアインサート固定肩部及び／又は前記キャビティインサート固定肩部の径方向外側に位置するようにして、前記クロージャ本体が、前記蓋射出成形金型の閉鎖中に前記コアインサート固定肩部と前記キャビティインサート固定肩部と間に固定される前記本体固定フランジを用いて拘束される、請求項５に記載のクロージャアセンブリ。
9. 前記コアインサート固定肩部が、前記円錐体ウェブよりも径方向に大きく、前記コアインサート固定肩部が、前記円錐体ウェブに対して固定の力を掛けない、請求項８に記載のクロージャアセンブリ。
10. 流体の流れを安定させるための１つ以上の任意の流量制限タブが、前記円錐体ウェブの周囲に間隔を置いて一体成形され、前記クロージャアセンブリが挿入されて蓋射出成形金型が閉じた時に物理的に干渉せずに金型コアインサートが前記流量制限タブを取り囲むように、径方向の前記本体固定フランジ及び前記コアインサート固定肩部が、前記流量制限タブよりも径方向に大きい、請求項８に記載のクロージャアセンブリ。
11. 前記本体スカートが、１つ以上の環状の上凹部及び／又は１つ以上の環状の下凹部を含む、請求項４に記載のクロージャアセンブリ。
12. 溶融プラスチックが、前記本体スカートの前記環状の上凹部、径方向外面周囲、及び前記環状の下凹部に流れて、前記本体スカートの十分な部分の、断面における「Ｃ固定」形状の物理的固定を作り出すインサート成形手段によって、前記容器の蓋に結合して組み立てられ、しっかりと保持される、請求項１１に記載のクロージャアセンブリ。
13. 前記本体スカートが、１つ以上の断続的な上凹部及び／又は１つ以上の断続的な下凹部を含む、請求項５に記載のクロージャアセンブリ。
14. 前記本体スカートが、環状及び断続的な上凹部若しくは下凹部、又はこれらの組み合わせを含む、請求項５に記載のクロージャアセンブリ。
15. 前記本体スカートが、前記本体スカートの外壁から突き出た、かつ／又はその外壁下に引っ込んだ、円周方向に環状の又は断続的な形状を含む、請求項５に記載のクロージャアセンブリ。
16. 溶融プラスチックが、前記本体スカートの断続的な上凹部若しくは下凹部、外壁に突き出た若しくはその外壁下に引っ込んだ形状に流れて物理的かみ合いを作り出すインサート成形手段によって、前記プラスチックの容器の蓋に結合して組み立てられ、しっかりと保持される、請求項１３、１４及び１５に記載のクロージャアセンブリ。
17. 溶融プラスチックが、前記本体スカート材料を加熱し、それによりスカート材料の境界領域が可塑化してその後に注入材料と融合するインサート成形手段によって、前記容器の蓋に結合して組み立てられ、しっかりと保持される、請求項１２及び１６に記載のクロージャアセンブリ。
18. １つ以上の前記キャップ取手が、取手ヒンジによって前記クロージャキャップに取り付けられ、前記取手ヒンジが、機械的手段による前記クロージャ本体への前記クロージャキャップのねじ込みによる組み立てを支援するヒンジ肩部と、製品取扱中に前記クロージャキャップをねじって外すこと（ｕｎｔｈｒｅａｄｉｎｇ）を妨げるヒンジ斜面との両方を有する、請求項１に記載のクロージャアセンブリ。

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