JP2011510623A - 妊娠の合併症を診断するための方法及び組成物 - Google Patents

妊娠の合併症を診断するための方法及び組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、子癇前症又は早産など、妊娠の合併症を発症する危険性のある対象を同定するための方法及び組成物を提供する。上記組成物は、マイクロRNA及び関連する核酸である。

Description

本出願は、その全文が参照によって本明細書に組み入れられる、2008年1月27日出願の米国仮出願第61/023,859号、2008年3月30日出願の米国及び米国仮出願第61/040,671号の優先権を米国特許法第119条(e)のもとに主張するものである。
本発明は、子癇前症又は早産など、妊娠の合併症を発症する危険性のある対象を同定するための方法及び組成物に関する。組成物は、マイクロRNA及び関連する核酸である。
体液中の循環核酸(CNA)は、臨床状態を早期診断するための独特な機会を提供してくれる。特異的な臨床用生物マーカーには、異常妊娠などの様々な医学的状態の診断及び処置に革命を起こす可能性がある。多様な生物医学的な研究分野の課題は、血清などの体液中の生物マーカーを同定することであった。近年、無細胞性のDNA及びmRNAの両方が血清中、及び他の体液中に存在することが明らかになっており、潜在的な生物マーカーを表している。しかし、通常少量の、体液中のこれらCNAをモニターするには、現在臨床的に適用可能ではない感受性の高い検出方法が必要とされる。
マイクロRNA(miRNA、miR)は、豊富な生物学的プロセスに重大な影響を有する、重要な新規なクラスの調節性RNAとして出現した。これら小型の(通常17〜24ヌクレオチド長)ノンコーディングRNA分子は、RNA分解を促進し、mRNA翻訳を阻害し、また遺伝子転写に影響を及ぼすことによって、タンパク質発現パターンを調節することができる。miRは、発生及び分化、細胞増殖の制御、ストレス応答及び代謝などの多様なプロセスにおいて、中心的役割を果たしている。現在、約850の既知のヒトmiRが存在する。
子癇前症は妊娠の3〜5%に合併し、母親及び胎児両方に対する実質的な危険性が伴う。子癇前症の病因及び病原に対して多くの理論が存在するが、その直接的な病因は未知のままである。この障害の処置に進歩は殆どなく、治療は依然として胎児の出産及び胎盤の除去である。
早産を同定し、処置するための効果的な管理戦略が、早期出産を防ぐのに必要とされている。早産に起因する早期分娩は、乳児の死亡率及び疾病率の重荷をもたらす。早期出産は、新生児死亡の4分の3、及び小児における長期神経学的障害の半分における要因である。
早産の早期検出及び管理は、早期出産、並びに呼吸窮迫症候群、敗血症、脳室内出血、壊死性腸炎、動脈管開存症、及び高ビリルビン血症を含めたその潜在的な新生児の後遺症を防ぐのに役立つが、早産の徴候及び症状を有する女性に、普及している処置を施しても、早期出産の有病率は大幅に減少せず、早産を検出するための現在の方法を改善する必要性が強調される。
子癇前症又は早産などの妊娠の合併症を発症する危険性のある対象を同定するための信頼できる方法に対して、満たされてない必要性が存在する。
本発明は、循環マイクロRNAが、安定性が高く、頑健性の高い新規な血清マーカーであることを初めて実証するものである。
本発明は、対象における生理学的状態を決定する方法であって、対象から得た血清試料中のマイクロRNAのレベルを検出することを含み、対照と異なるマイクロRNAのレベルは該対象における該生理学的状態を示す上記方法を提供する。いくつかの実施形態によると、生理学的状態は妊娠関連障害である。他の実施形態によると、妊娠関連障害は子癇前症又は早産である。いくつかの実施形態によると、マイクロRNAレベルの検出はリアルタイムPCRによって測定される。
本発明は、子癇前症又は早産などの妊娠の合併症を同定及び診断するために用いることができる特定の核酸配列をさらに提供する。いくつかの実施形態によると、前記核酸配列は、配列番号1〜110、そのフラグメント、及びそれに対して少なくとも約80%同一性を有する配列からなる群から選択される。
本発明は、女性対象が子癇前症を発症する危険性があることの判定を決定又は補助する方法であって、子癇前症を発症する危険性を評価すべき対象からの生物学的試料中における、配列番号5〜17、そのフラグメント、及びそれらに対して少なくとも約80%同一性を有する配列からなる群から選択される核酸配列の発現プロファイルを、予め決定された標準の発現プロファイルと比較することを含み、予め決定された標準の発現プロファイルに比べた試料中の該核酸配列の発現プロファイルにおける著しい違いは、対象が子癇前症を発症する危険性があることを示す上記方法をさらに提供する。
いくつかの実施形態によると、予め決定された標準の発現プロファイルは、子癇前症を発症する危険性のない妊娠女性対象における前記核酸配列の発現プロファイルに相当する。
他の実施形態によると、前記生物学的試料は、体液試料及び組織試料からなる群から選択される。いくつかの実施形態によると、前記組織は、新鮮、凍結、固定、ワックス包埋、又はホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織である。
一実施形態によると、組織試料は、胎盤試料又は子宮筋層試料である。いくつかの実施形態によると、前記体液試料は血清試料である。
いくつかの実施形態によると、上記方法は、少なくとも2つの核酸配列の発現プロファイルを測定することを含む。いくつかの実施形態によると、上記方法は、1つ又は複数の発現比を組み合わせることをさらに含む。いくつかの実施形態によると、発現レベルは、核酸ハイブリダイゼーション及び核酸増幅からなる群から選択される方法によって測定される。いくつかの実施形態によると、核酸ハイブリダイゼーションは固相核酸バイオチップアレイを用いて行われる。ある実施形態によると、核酸ハイブリダイゼーションはin situハイブリダイゼーションを用いて行われる。他の実施形態によると、核酸増幅方法はリアルタイムPCRである。一実施形態によると、前記リアルタイムPCRは定量的リアルタイムPCR(qRT−PCR)である。
本発明は、女性対象における早産を検出又はモニターする方法であって、対象からの生物学的試料中における、配列番号18〜25、そのフラグメント、及びそれらに対して少なくとも約80%同一性を有する配列からなる群から選択される核酸配列の発現プロファイルを、予め決定された標準の発現プロファイルと比較することを含み、予め決定された標準の発現プロファイルに比べた試料中の前記核酸配列の発現プロファイルにおける著しい違いは、対象が早産であることを示す上記方法をさらに提供する。
いくつかの実施形態によると、予め決定された標準の発現プロファイルは、早産の危険性のない妊娠女性対象における前記核酸配列の発現プロファイルに相当する。
本発明は、対象女性が子癇前症を発症する危険性があるか否かを判定するためのキットであって、配列番号5〜17、そのフラグメント、及びそれに対して少なくとも約80%同一性を有する配列からなる群から選択される配列に相補的である核酸配列を含むプローブを含む上記キットをさらに提供する。
本発明は、女性対象が早産を有する危険性があるか否かを判定するためのキットであって、配列番号18〜25、そのフラグメント、及びそれに対して少なくとも約80%同一性を有する配列からなる群から選択される配列に相補的である核酸配列を含むプローブを含む上記キットをさらに提供する。
いくつかの実施形態によると、上記キットは、フォワードプライマー及びリバースプライマーをさらに含む。
本発明のこれら及び他の実施形態は、以下の図、記述、及び特許請求の範囲と組み合わせるとより明らかとなろう。
妊娠女性対非妊娠女性における血清中に存在する4種のマイクロRNAの差次的発現を示す図である。発現レベルは、CがPCR反応のサイクル閾値である場合には、50−Cとして規定される。各マイクロRNAのCレベルから、試料中の全体的なマイクロRNA発現(正規化するために選択された6種のマイクロRNAの平均C)を減じることにより、結果を正規化した。A)非妊娠女性10名(a)、妊娠の第一期にある女性10名(b)、及び妊娠の第三期にある女性10名(c)の血清中のマイクロRNA発現レベルを比較した箱ヒゲ図。3種の胎盤由来マイクロRNA(miR−527(配列番号:53)、miR−520d−5p(配列番号:69)、及びmiR−526a(配列番号:75))は、妊娠女性で高度に発現しており、その発現レベルは妊娠の進行に伴い上昇している。hsa−let7dは、全ての群において発現レベルは類似している。B)3群の血清中に存在するマイクロRNA miR−141(配列番号:78)、及びmiR−149(配列番号:71)の発現レベルを比較した箱ヒゲ図。C)妊娠女性対非妊娠女性における血清中に存在する3種のマイクロRNAのレベルに基づく「妊娠分類」。女性血清中のマイクロRNA発現レベルに基づく、妊娠女性と非妊娠女性の識別。丸印は非妊娠女性、三角印は妊娠女性、点は妊娠の第三期を表す。プロット図中の各シンボルの位置は、ある血清中の全3マイクロRNAの集合的発現を表す。y軸は、mir527の発現レベルを表し、x軸はmiR−520d−5p、及びmiR−526aの平均発現レベルを表す。 重篤な子癇前症(PET)を有する女性、及び自然分娩が始まる前に帝王切開術を受けた健康な女性から得られた胎盤試料の、バイオチップアレイに基づくhsa−miR−31(配列番号:5)の差次的発現を示す図である(t検定 p値<0.015)。 重篤な子癇前症(PET)を有する女性、及び自然分娩が始まる前に帝王切開術を受けた健康な女性から得られた胎盤試料の、バイオチップアレイに基づくambi−miR−7510(配列番号:6)の差次的発現を示す図である(t検定 p値<0.015)。 重篤な子癇前症(PET)を有する女性、及び自然分娩が始まる前に帝王切開術を受けた健康な女性から得られた胎盤試料の、バイオチップアレイに基づくhsa−miR−210(配列番号:7)の差次的発現を示す図である(t検定 p値<0.015)。 重篤な子癇前症(PET)を有する女性、及び自然分娩が始まる前に帝王切開術を受けた健康な女性から得られた胎盤試料の、バイオチップアレイに基づくhsa−miR−193b(配列番号:8)の差次的発現を示す図である(t検定 p値<0.015)。 重篤な子癇前症(PET)を有する女性、及び自然分娩が始まる前に帝王切開術を受けた健康な女性から得られた胎盤試料の、バイオチップアレイに基づくhsa−miR−652(配列番号:9)の差次的発現を示す図である(t検定 p値<0.015)。 重篤な子癇前症(PET)を有する女性(y軸)、及び自然分娩が始まる前に帝王切開術を受けた健康な対照女性(x軸)から得られた血清試料のqRT−PCR分析に基づく、平均マイクロRNA発現レベル(50−Ct)を示す図である。差次的に発現したマイクロRNAを丸印で示す(t検定 p値<0.05)。 重篤な子癇前症(PET)を有する女性、及び自然分娩が始まる前に帝王切開術を受けた対照健常女性から得られた血清試料におけるhsa−miR−10b(配列番号:10)、hsa−miR−183(配列番号:11)、hsa−miR−770−5P(配列番号:12)、及びhsa−miR−29a(配列番号:13)の差次的発現を示す図である(t検定 p値<0.015)。 重篤な子癇前症(PET)を有する女性、及び自然分娩が始まる前に帝王切開術を受けた対照健常女性から得られた血清試料における、hsa−miR−302c*(配列番号:14)、hsa−miR−411(配列番号:15)、hsa−miR−520a(配列番号:16)、及びhsa−miR−122a(配列番号:17)の差次的発現を示す図である(t検定 p値<0.015)。 予定日よりも早く自然分娩が始まった女性(sPTL)(x軸)、及び予定日に帝王切開術により出産した対照女性(y軸)から得られた子宮筋層試料のバイオチップアレイに基づく、平均マイクロRNA発現レベルを示す図である。差次的に発現したマイクロRNA(hsa−miR−210(配列番号:18)、及びhsa−miR−223(配列番号:19))を丸印で示す(t検定 p値<0.05)。 予定日よりも早く自然分娩が始まった女性(sPTL)(x軸)、及び予定日に帝王切開術により出産した対照女性(y軸)から得られた胎盤試料のバイオチップアレイに基づく、平均マイクロRNA発現レベルを示す図である。差次的に発現したマイクロRNA(hsa−miR−199a*(配列番号:20)、hsa−miR−521(配列番号:21)、hsa−miR−519b(配列番号:22)、hsa−miR−368(配列番号:23)、hsa−miR−422a(配列番号:24)及びhsa−miR−422b(配列番号:25))を丸印で示す(t検定 p値<0.05)。
本発明は、特定の核酸配列(配列番号1〜110)を、子癇前症又は早産などの妊娠の合併症の同定及び診断に用いることができるという発見に基づくものである。本発明は、初めて、特定のマイクロRNAの血清レベルが、多様な生理学的及び病態学的状態に対する診断用生物マーカーとして働き得ることを実証するものである。さらに、本発明は、体液のマイクロRNAプロファイルを測定する容易さ及び信頼性を実証し、したがって、検査室及び診療所両方における、その広範な適用への道を開くものである。本発明の方法は感受性及び特異性が高い。
定義
本発明の組成物及び方法を開示及び記載する前に、本明細書において用いられる専門用語は特定の実施形態を記載する目的にすぎず、限定的なものを意図しないことを理解されたい。本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられる、単数形の「一つの(a)」、「一つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈によって他のものが明らかに指図されなければ、複数の指示対象を含むことに留意しなければならない。
本明細書において数の範囲を列挙するために、同じ正確さの程度でその間に各々の介在する数字が明確に企図される。例えば、6〜9の範囲に対して、6及び9の他に7及び8の数が企図され、6.0〜7.0の範囲に対して、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、及び7.0の数が明確に企図される。

本明細書で用いられる「約」の語は、+/−10%を意味する。
アンチセンス
本明細書で用いられる「アンチセンス」の語は、特定のDNA又はRNA配列に相補的であるヌクレオチド配列を意味する。「アンチセンス鎖」の語は、「センス」鎖に相補的である核酸鎖に関して用いられる。アンチセンス分子は、相補鎖の合成を可能にするウイルスのプロモータに対してリバース方向における対象の(1つ又は複数の)遺伝子のライゲーションによる合成を含めた、あらゆる方法によって生成されてよい。細胞中に導入された後、この転写された鎖は、細胞によって生成される天然の配列と組み合わさって2本鎖を形成する。これらの2本鎖は、次いで、さらなる転写又は翻訳のいずれかを遮断する。この方法において変異体表現型が産生され得る。
付着している
プローブ及び固体支持体に関して本明細書で用いられる「付着している」又は「固定化されている」は、プローブと固体支持体の間の結合が、結合、洗浄、分析、及び除去の条件下で安定であるのに十分であることを意味し得る。結合は共有性であってもよく、又は非共有性であってもよい。共有結合は、プローブと固体支持体の間で直接形成されてもよく、或いは架橋剤によって、又は固体支持体若しくはプローブ若しくは両方の分子のいずれかの上の特定の反応基の包含によって形成されてもよい。非共有性の結合は、静電気性、親水性、及び疎水性の相互作用の1つ又は複数であってよい。非共有性の結合には、ストレプトアビジンなどの分子の支持体に対する共有性の付着、及びビオチン化されたプローブのストレプトアビジンへの非共有性の結合が含まれる。固定化は、共有結合性及び非共有結合性の相互作用が関与するものであってもよい。
生物学的試料
本明細書において用いられる「生物学的試料」は、核酸を含んでいる生物学的な組織又は液体の試料を意味し得る。このような試料には、それだけには限定されないが、動物から単離された組織又は液体が含まれる。生物学的試料には、生検及び剖検の試料、FFPE試料、組織学的目的で採取した凍結切片、血液、血漿、血清、喀痰、糞便、涙、粘液、毛髪、及び皮膚など、組織の切片も含まれてよい。生物学的試料には、動物又は患者の組織に由来する、外植片、並びに原発の、及び/又は形質転換された細胞培養物も含まれる。生物学的試料は、血液、血液分画、尿、浸出液、腹水、唾液、脳脊髄液、頚管分泌物、膣分泌物、子宮内膜分泌物、消化管分泌物、気管支分泌物、喀痰、細胞系、組織試料、又は胸部からの分泌物であってもよい。生物学的試料は、動物から細胞の試料を除去することによって提供されることもあるが、予め単離された(例えば、別の人間によって、別のときに、及び/若しくは別の目的で単離された)細胞を用いることによって、又はin vivoで本明細書に記載した方法を行うことによって達成されてもよい。処置又は結果の履歴を有するものなど、アーカイブ組織も用いることができる。
相補
核酸に関して、本明細書において用いられる「相補」又は「相補性」は、核酸分子のヌクレオチド又はヌクレオチド類似体間の、ワトソン−クリック(例えば、A−T/U、及びC−G)、又はHoogsteen塩基対形成を意味し得る。完全な相補又は完全な相補性は、核酸分子のヌクレオチド又はヌクレオチド類似体間の、100%相補的な塩基対形成を意味し得る。
Ct
Ctシグナルは、増幅が蛍光の閾値(サイクル閾値)を交差するPCRの最初のサイクルを意味する。したがって、Ctの値が低いということはマイクロRNAの存在量又は発現レベルが高いことを意味する。いくつかの実施形態において、PCRのCtシグナルは、正規化されたCtが発現レベルに反比例したままとなるように正規化される。他の実施形態において、PCRのCtシグナルは、低い値の、正規化−逆数化されたCtが、マイクロRNAの存在量又は発現レベルが低いことを表すように、正規化した後に逆数化してもよい。
検出
「検出」は、試料中の成分の存在を検出することを意味し得る。検出は、成分の非存在を検出することも意味し得る。検出は、定量的又は定性的いずれかで、成分のレベルを測定することも意味し得る。
差次的発現
「差次的発現」は、細胞及び組織内、並びに細胞及び組織間の、一時的な、及び/又は細胞の遺伝子の発現パターンにおける定性的又は定量的な差を意味し得る。したがって、差次的に発現された遺伝子は、例えば、正常組織対罹患組織において、活性化又は非活性化を含めて、定性的にその発現が変化しているものであり得る。遺伝子は、別の状態に比べて、特定の状態においてスイッチオン又はスイッチオフされ、それによって2種以上の状態の比較が可能になり得る。定性的に制御されている遺伝子は、1つの状態又は細胞型の中で、標準技法によって検出され得る発現パターンを示し得る。いくつかの遺伝子は、1つの状態又は細胞型で発現され得るが、両方では発現され得ない。或いは、発現における差は、例えば、転写物の量の増大をもたらす上方制御、又は転写物の量の低下をもたらす下方制御のいずれかで、発現が調節される点で定量的であり得る。それに対する発現が異なる度合いは、発現アレイ、定量的逆転写酵素PCR、ノーザン分析、リアルタイムPCR、及びRNase保護など、標準的な特性分析技法によって定量するのに十分大きいことだけを必要とする。
子宮外妊娠
「子宮外妊娠」は、受精卵が子宮の外側に着床する、異常な妊娠を意味する。子宮外妊娠のほとんどの場合において、卵子はファロピウス管に定着するが、この語は受精卵が女性の卵巣、腹部、又は頸部において着床する異常な妊娠も包含する。
発現プロファイル
「発現プロファイル」の語は、マイクロRNAの発現プロファイルなど、ゲノムの発現プロファイルを広く含むために用いられる。プロファイルは、例えば、マイクロRNA、標識化したマイクロRNA、増幅したマイクロRNA、cRNAなどの定量的ハイブリダイゼーション、定量的PCR、定量用ELISAなど、あるレベルの核酸配列を測定するためのあらゆる便利な手段によって産生され得、2つの試料間の差次的な遺伝子発現の分析を可能にする。対象又は患者の試料(例えば、細胞又はその収集物、例えば組織)がアッセイされる。試料は、当技術分野において知られているあらゆる便利な方法によって採取される。発現プロファイルが、列挙した核酸配列の全てを含む、2、5、10、20、25、50、100、又はそれを超えるものに対する発現データを含むことができる場合、対象の核酸配列は、上記に提供した核酸配列を含めた、予測的であることが見出されている核酸配列である。いくつかの実施形態によると、「発現プロファイル」の語は、測定した試料中の核酸配列の存在量を測定することを意味する。
発現比
本明細書において用いられる「発現比」は、生物学的試料中の対応する核酸の相対的な発現レベルを検出することによって測定した、2つ又はそれを超える核酸の相対的な発現レベルを意味する。
フラグメント
本明細書において「フラグメント」は、非全長の部分の核酸を意味するために用いられる。したがって、フラグメントは、それ自体も核酸である。
遺伝子
本明細書において用いられる「遺伝子」は、転写及び/又は翻訳の制御配列、並びに/或いはコード領域、並びに/或いは非翻訳の配列(例えば、イントロン、5’−及び3’−非翻訳配列)を含む、天然の(例えばゲノムの)、又は合成の遺伝子であってよい。遺伝子のコード領域は、アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列、又はtRNA、rRNA、触媒RNA、siRNA、miRNA、又はアンチセンスRNAなどの機能性RNAであってよい。遺伝子は、それらに連結している5’−又は3’−非翻訳配列を場合により含んでいるコード領域(例えば、エキソン及びmiRNA)に対応するmRNA又はcDNAであってもよい。遺伝子は、コード領域、及び/又はそれらに連結している5’−若しくは3’−非翻訳配列の全て若しくは一部分を含む、in vitroで生成される増幅されている核酸分子であってもよい。
グルーブバインダー/マイナーグルーブバインダー(MGB)
「グルーブバインダー」及び/又は「マイナーグルーブバインダー」は同義的に用いてよく、通常配列特異性な様式において、2本鎖DNAのマイナーグルーブ中に適合する小分子を意味し得る。マイナーグルーブバインダーは、三日月型をとることができる長く平板な分子であってよく、したがって、しばしば水と置換して2本鎖のマイナーグルーブ中にぴったりと適合することができる。マイナーグルーブ結合分子は、典型的に、フラン、ベンゼン、又はピロール環などのねじれの自由のある結合によって接続されているいくつかの芳香環を含むことができる。マイナーグルーブバインダーは、「化学及び生物学における核酸(Nucleic Acids in Chemistry and Biology)」、第2版、Blackburn及びGait編集、Oxford University Press、1996年、並びにその内容が参照によって本明細書に組み入れられるPCT公開出願第WO 03/078450号に記載されているものを含む、ネトロプシン、ジスタマイシン、ベレニル、ペンタミジン、及び他の芳香族ジアミジン、Hoechst33258、SN6999、アウレオリック抗腫瘍薬(例えば、クロモマイシン及びミトラマイシン)、CC−1065、ジヒドロシクロピロロインドールトリペプチド(DPI)、1,2−ジヒドロ−(3H)−ピロロ[3,2−e]インドール−7−カルボキシレート(CDPI)、並びに関連化合物及び類似体などの抗生物質であってよい。マイナーグルーブバインダーは、プライマーの成分、プローブ、ハイブリダイゼーションタグ相補体、又はこれらの組合せであってよい。マイナーグルーブバインダーは、プライマー又はそれに対してこれらが付着しているプローブのTを増大することがあり、このようなプライマー又はプローブが高温で効果的にハイブリダイズできるようにする。
同一性
本明細書で2つ又はそれを超える核酸又はポリペプチド配列の文脈において用いられる「同一である」又は「同一性」は、複数の配列が、ある特定の領域にわたって、指示されているパーセント値の同じ残基を有することを意味し得る。パーセント値は、2つの配列を最適にアラインし、特定された領域にわたって2つの配列を比較し、同一の残基がマッチしたポジションの数をもたらすのに両方の配列において生じるポジションの数を測定し、マッチしたポジションの数を特定された領域におけるポジションの総数で除し、結果に100を乗じて配列同一性のパーセント値を得ることによって計算され得る。2つの配列の長さが異なる場合、又はアラインメントにより1つ若しくは複数のねじれた末端が生成され、特定された比較の領域が単一の配列のみを含む場合、単一の配列の残基が計算の分母に含まれるが、分子には含まれない。DNAとRNAを比較する場合、チミン(T)とウラシル(U)は等価とみなしてよい。同一性は、手作業によって、又はBLAST若しくはBLAST2.0などのコンピュータ配列アルゴリズムを用いることによって行われてよい。
標識
本明細書において用いられる「標識」は、分光学的、光学的、生化学的、免疫化学的、化学的、又は他の物理学的手段によって検出可能な組成物を意味し得る。例えば、有用な標識には、32P、蛍光色素、高電子密度の試薬、酵素(例えば、ELISAにおいて一般的に用いられるもの)、ビオチン、ジゴキシゲニン、又はハプテン、及び検出可能にされ得る他の実体が含まれる。標識は、あらゆるポジションの核酸及びタンパク質中に組み入れられてよい。
核酸
本明細書において用いられる「核酸」又は「オリゴヌクレオチド」又は「ポリヌクレオチド」は、共有性に一緒に連結している少なくとも2つのヌクレオチドを意味し得る。1本鎖の描写はまた、相補鎖の配列を規定する。したがって、核酸は、描写された1本鎖の相補鎖も包含する。核酸の多くの変種を、所与の核酸として同じ目的に用いてもよい。したがって、核酸は、実質的に同一である核酸及びその相補体も包含する。1本鎖は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で標的の配列にハイブリダイズすることができるプローブを提供する。したがって、核酸は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするプローブも包含する。
核酸は、1本鎖でも、若しくは2本鎖でもよく、又は2本鎖の配列及び1本鎖の配列の両方の部分を含んでいてもよい。核酸は、DNA、ゲノム及びcDNAの両方、RNA、又はハイブリッドであってよく、この場合、核酸は、デオキシリボヌクレオチド及びリボヌクレオチドの組合せ、並びにウラシル、アデニン、チミン、シトシン、グアニン、イノシン、キサンチン、ヒポキサンチン、イソシトシン、及びイソグアニンを含めた塩基の組合せを含んでいてよい。核酸は、化学合成法によって得てもよく、又は組換え法によって得てもよい。
核酸は一般的にホスホジエステル結合を含むが、例えば、ホスホラミデート、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、又はO−メチルホスホロアミダイト連結、並びにペプチドの核酸バックボーン及び連結などの、少なくとも1つの異なる連結を有することができる核酸類似体が含まれていてよい。他の類似体の核酸には、参照によって組み入れられる米国特許第5,235,033号及び第5,034,506号に記載されているものを含めた、ポジティブのバックボーン、非イオン性バックボーン、及び非リボースのバックボーンを有する核酸が含まれる。天然に存在しない、又は修飾されているヌクレオチドを1つ又は複数含む核酸も、核酸の一定義内に含まれる。修飾されているヌクレオチド類似体は、核酸分子の、例えば5’末端及び/又は3’末端に位置してよい。ヌクレオチド類似体の代表例は、糖修飾又はバックボーン修飾されているリボヌクレオチドから選択されてよい。しかし、核酸塩基修飾されているリボヌクレオチド、すなわち天然に存在する核酸塩基の代わりに天然に存在しない核酸塩基(例えば、5位が修飾されているウリジン又はシチジン、例えば、5−(2−アミノ)プロピルウリジン、5−ブロモウリジン;8位が修飾されているアデノシン及びグアノシン、例えば、8−ブロモグアノシン;デアザヌクレオチド、例えば、7−デアザアデノシン;O−及びN−アルキル化されているヌクレオチド、例えば、N6−メチルアデノシン)を含んでいるリボヌクレオチドも適切であることに留意すべきである。2’−OH基は、H、OR、R、ハロ、SH、SR、NH、NHR、NR、又はCNから選択される基によって置換されていてよく、Rは、C〜Cアルキル、アルケニル、又はアルキニルであり、ハロは、F、Cl、Br、又はIである。修飾されているヌクレオチドには、例えば、Krutzfeldtら、Nature、438巻、685〜689頁(2005年)、Soutschekら、Nature、432巻、173〜178頁(2004年)、及び参照によって本明細書に組み入れられる米国特許公開第20050107325号に記載されているヒドロキシプロリノール連結によってコレステロールとコンジュゲートしているヌクレオチドも含まれる。さらなる修飾されているヌクレオチド及び核酸は、参照によって本明細書に組み入れられる米国特許公開第20050182005号に記載されている。リボース−リン酸バックボーンの修飾は、生理学的環境におけるこれらの分子の安定性及び半減期を増大するために、細胞膜を通過する拡散を増強するために、又はバイオチップ上のプローブとして、など様々な理由でなされてよい。バックボーンの修飾は、厳しいエンドサイトーシスの細胞の環境におけるなど、分解に対する抵抗性を増強することもある。バックボーンの修飾により、肝臓及び腎臓などにおける肝細胞による核酸のクリアランスが低減してもよい。天然に存在する核酸及び類似体の混合物を作成してもよく、或いは、様々な核酸の類似体の混合物、及び天然に存在する核酸と類似体の混合物を作成してもよい。
妊娠関連障害
本出願において用いられる「妊娠関連障害」の語は、妊娠女性、女性が有する胎児、又は女性及び胎児の両方に影響を及ぼすことがあるあらゆる状態又は疾患を意味する。このような状態又は疾患は、限られた期間の間に、例えば、妊娠若しくは出産の間にその症状が現れることもあり、又は出産後胎児の寿命全体に続くこともある。妊娠関連障害のいくつかの例には、子癇前症、早産、子宮外妊娠、及び胎児染色体異常が含まれる。
子癇前症
本明細書で用いられる「子癇前症」の語は、妊娠の間に生じる状態を意味し、その主な症状は、尿中タンパク質の存在及び浮腫(腫脹)をしばしば伴う様々な形態の高血圧である。子癇前症は、妊娠中毒症と呼ばれることもあり、てんかん発作と一緒の子癇前症である「子癇」と呼ばれるより重症の障害に関連する。これらの状態は、通常妊娠後期(20週以後)の間に発症するが、出産直後又は妊娠20週前に発症することもある。
早産
本明細書において用いられる「早産」又は「早期分娩(premature labor)」の語は、分娩が約40週の全妊娠期間の3週間を超えて前に開始する状態を意味し、治療しなければ多くの場合早期出産をもたらす。
プローブ
本明細書において用いられる「プローブ」は、1つ又は複数のタイプの化学結合によって、通常、相補的な塩基対形成によって、通常、水素結合の形成によって、標的の核酸の相補配列に結合することができるオリゴヌクレオチドを意味し得る。プローブは、ハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーに応じて、プローブ配列との完全な相補性を欠く標的配列に結合することができる。標的配列と本明細書に記載する1本鎖の核酸との間のハイブリダイゼーションを妨害する、あらゆる数の塩基対のミスマッチが存在してよい。しかし、変異の数が非常に大きいため最小のストリンジェントのハイブリダイゼーション条件下でもハイブリダイゼーションが起こることができない場合、配列は相補的な標的配列ではない。プローブは1本鎖でもよく、又は部分的に1本鎖で部分的に2本鎖であってもよい。プローブの鎖の数は、標的配列の構造、組成、及び性質によって指示される。プローブは、それに対してストレプトアビジン複合体が後に結合することができるビオチンなどで直接標識されていてもよく、又は間接的に標識されていてもよい。
基準の発現プロファイル
本明細書において用いられる「基準の発現プロファイル」又は「予め決定された標準の発現プロファイル」の句は、妊娠の合併症を発症する危険性のある対象の検出を測定するために、それに対して測定値が比較される発現値の基準値を意味する。基準の発現プロファイルは、核酸の存在量に基づいてもよく、又は組み合わされたその計量スコアに基づいてもよい。
ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件
本明細書において用いられる「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」は、核酸の複合の混合物などにおいて、その下で第1の核酸配列(例えば、プローブ)が、第2の核酸配列(例えば、標的)とハイブリダイズする条件を意味し得る。ストリンジェントな条件は、配列依存性であり、様々な状況において異なる。ストリンジェントな条件は、規定されたイオン強度pHで、特定の配列に対して、熱融解点(T)よりも約5〜10℃低いように選択され得る。Tは、(規定されたイオン強度、pH、及び核の濃度で)標的に相補的であるプローブの50%が平衡状態で標的配列にハイブリダイズする温度であってよい(標的の配列は、Tで過剰に存在し、プローブの50%が平衡時に占められているので)。ストリンジェントな条件は、塩濃度がナトリウムイオン約1.0M未満、例えば、pH7.0から8.3でナトリウムイオン(又は他の塩)濃度が約0.01〜1.0Mであり、温度は、短いプローブ(例えば、約10〜50ヌクレオチド)に対して少なくとも約30℃、長いプローブ(例えば、約50ヌクレオチドを超える)に対して少なくとも約60℃であるものであってよい。ストリンジェントな条件は、ホルムアミドなどの不安定化剤の添加で実現してもよい。選択的な、又は特異的なハイブリダイゼーションでは、ポジティブなシグナルは、バックグラウンドのハイブリダイゼーションの少なくとも2から10倍であってよい。例示のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件には以下のものが含まれる:50%ホルムアミド、5×SSC、及び1%SDS、42℃でインキュベート、又は5×SSC、1%SDS、65℃でインキュベートし、0.2×SSC、及び65℃の0.1%SDS中で洗浄。
実質的に相補的な
本明細書で用いられる「実質的に相補的な」は、第1の配列が、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100若しくはそれを超えるヌクレオチドの領域にわたって、第2の配列の相補体に、少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一であること、又は2つの配列がストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズすることを意味し得る。
実質的に同一である
本明細書において用いられる「実質的に同一である」は、第1の配列及び第2の配列が、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100若しくはそれを超えるヌクレオチド若しくはアミノ酸の領域にわたって、少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一であること、又は核酸に関して、第1の配列が第2の配列の相補体に実質的に相補的である場合を意味し得る。
対象
本明細書において用いられる「対象」の語は、ヒト及び他の哺乳動物の両方を含めた哺乳動物を意味する。本発明の方法はヒト対象に適用されるのが好ましい。
標的の核酸
本明細書において用いられる「標的の核酸」は、別の核酸が結合していてよい核酸又はその変種を意味し得る。標的の核酸はDNA配列であってよい。標的の核酸はRNAであってよい。標的の核酸は、mRNA、tRNA、shRNA、siRNA、又はPiwi相互作用RNA、又はプリmiRNA、プレmiRNA、miRNA、又は抗miRNAを含むことができる。標的の核酸は、標的のmiRNA結合部位又はその変種を含むことができる。1つ又は複数のプローブが、標的の核酸に結合することができる。標的の結合部位は、5〜100ヌクレオチド又は10〜60ヌクレオチドを含むことができる。標的の結合部位は、合計5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30〜40、40〜50、50〜60、61、62、又は63ヌクレオチドを含むことができる。標的部位の配列は、その内容が本明細書に組み入れられる米国特許出願第11/384,049号、第11/418,870号、又は第11/429,720号に開示されている標的のmiRNA結合部位の配列の少なくとも5ヌクレオチドを含むことができる。
組織試料
本明細書において用いられる組織試料は、関連の医学技術分野における当業者にはよく知られている方法を用いて組織生検から得られた組織である。生検から試料を得るための方法には、塊の大まかな配分(gross apportioning of a mass)、顕微解剖、レーザーベースの顕微解剖、又は当技術分野で知られている他の細胞分離法が含まれる。
変種
本明細書において核酸に関して用いられる「変種」は、(i)基準のヌクレオチド配列の一部分、(ii)基準のヌクレオチド配列若しくはその部分の相補体、(iii)基準の核酸若しくはその相補体に実質的に同一である核酸、又は(iv)ストリンジェントな条件下で、基準の核酸、その相補体、若しくはそれに実質的に同一である配列にハイブリダイズする核酸を意味し得る。
野生型
本明細書において用いられる、「野生型」配列の語は、コード配列、非コード配列、又はインターフェース(interface)配列が、その配列に対して天然又は正常の機能を行う対立形質の配列であることを意味する。野生型配列にはある同族配列の多数の対立形質が含まれ、例えば、野生型配列の多数の対立遺伝子は、コード配列がコードするタンパク質配列に対するサイレント又は保存的な変化をコードしていてよい。
発生及び疾患におけるマイクロRNAの中心的役割を考慮すると、本発明は、血清及び他の体液中のマイクロRNAレベルを測定する、医学的に関連性のある可能性を強調するものである。したがって、マイクロRNAは、有用な臨床上の生体マーカーとして役立つ見込みのある新しいクラスのCNAである。
マイクロRNAプロセシング
miRNAをコードする遺伝子は転写されて、プリmiRNAとして知られているmiRNA前駆体の生成をもたらすことがある。プリmiRNAは、多数のプリmiRNAを含むポリシストロニックRNAの部分であってよい。プリmiRNAは、ステム及びループを有するヘアピンを形成することがある。ステムは不適正塩基を含むことがある。
プリmiRNAのヘアピン構造は、RNaseIIIエンドヌクレアーゼであるDroshaによって認識され得る。Droshaは、プリmiRNAにおける末端ループを認識し、およそ2つのらせん状回転をステムに切断して、プレmiRNAとして知られている60〜70ntの前駆体を生成し得る。Droshaは、RNaseIIIエンドヌクレアーゼに典型的である段違い切断でプリmiRNAを切断し、5’リン酸、及び約2ヌクレオチドの3’オーバーハングを有するプレmiRNAステムループを産生し得る。Drosha切断部位を越えて伸長するステム(約10ヌクレオチド)のおよそ1つのらせん状回転が、効率的なプロセシングには不可欠であり得る。次いで、プレmiRNAは、Ran−GTPによって核から細胞質に能動輸送され、受容体エクスポーチン−5を運び出し得る。
プレmiRNAは、やはりRNaseIIIエンドヌクレアーゼであるDicerによって認識され得る。Dicerは、プレmiRNAの2本鎖のステムを認識し得る。Dicerは、ステムループの塩基の5’リン酸及び3’オーバーハングも認識し得る。Dicerは、末端ループの2つのらせん状回転をステムループの塩基から切断して離し、さらなる5’リン酸、及び約2ヌクレオチドの3’オーバーハングを残し得る。得られた、ミスマッチを含み得るsiRNA様の2本鎖は、成熟miRNA、及びmiRNAとして知られている同様のサイズのフラグメントを含んでいる。miRNA及びmiRNAは、プリmiRNA及びプレmiRNAの対立するアームに由来し得る。miRNA配列は、クローニングしたmiRNAのライブラリー中に見出すことができるが、通常miRNAよりも低頻度である。
最初はmiRNAとの2本鎖の種として存在するが、miRNAは最終的に1本鎖RNAとしてRNA誘導型サイレンシング複合体(RISC)として知られるリボヌクレオタンパク質複合体中に組み入れられるようになり得る。様々なタンパク質がRISCを形成することができ、RISCは、miRNA/miRNA2本鎖、標的の遺伝子の結合部位、miRNAの活性(抑制又は活性化)に対する特異性における可変性をもたらすことができ、miRNA/miRNA2本鎖の鎖はRISCにローディングされる。
miRNA:miRNA2本鎖のmiRNA鎖がRISC中にローディングされる場合、miRNAは除去され、分解され得る。RISC中にローディングされるmiRNA:miRNA2本鎖の鎖は、その5’末端の対形成が強くない鎖であってよい。miRNA:miRNAの両端が大まかに等価な5’対形成を有する場合、miRNA及びmiRNAの両方とも遺伝子サイレンシング活性を有することがある。
RISCは、miRNAとmRNAの間の高レベルの相補性に基づいて、特にmiRNAのヌクレオチド2〜7によって、標的の核酸を同定することができる。動物において、miRNAとその標的の間の相互作用がmiRNAの全長に沿った場合が一つだけ報告されている。これは、mir−196及びHoxB8に対して示されたもので、mir−196はHoxB8mRNAの切断を媒介することもさらに示された(Yektaら、2004年、Science、304〜594頁)。その他の点では、このような相互作用は植物においてのみ知られている(Bartel及びBartel、2003年、Plant Physiol、132〜709頁)。
数々の研究が、翻訳の効率的な阻害を実現するためのmiRNAとそのmRNA標的の間の塩基対形成の要件を観察してきた(Bartel、2004年、Cell、116〜281頁による再考)。哺乳動物の細胞において、miRNAの最初の8ヌクレオチドが重要であり得る(Doench及びSharp、2004年、GenesDev、2004〜504頁)。しかし、マイクロRNAの他の部分もmRNA結合に関与し得る。さらに、3’の十分な塩基対形成が、5’の不十分な対形成を補償することができる(Brenneckeら、2005年、PLoS、3〜e85頁)。ゲノム全体上のmiRNA結合を分析する計算試験は、標的の結合におけるmiRNAの5’の塩基2〜7に特定の役割を示唆しているが、通常「A」であることが見出されている最初のヌクレオチドの役割も認識された(Lewisら、2005年、Cell、120〜15頁)。同様に、ヌクレオチド1〜7又は2〜8を用いて、Krekらによる標的を同定及び確認した(2005年、Nat Genet、37〜495頁)。
miRNAにおける標的部位は、5’UTR、3’UTR、又はコード領域であってよい。興味深いことに、多数のmiRNAが、同じ、又は多数の部位を認識することによって同じmRNA標的を調節することがある。殆どの遺伝子的に同定された標的において多数のmiRNA結合部位が存在することは、多数のRISCの共同作業により最も効率的な翻訳阻害がもたらされることを指摘し得る。
miRNAは、mRNA切断又は翻訳の抑制の2つの機序のいずれかによって遺伝子発現を下方制御するようRISCに指示することがある。mRNAがmiRNAに対する相補性をある程度有する場合、miRNAがmRNAの切断を特定することがある。miRNAが切断を先導する場合、切断はmiRNAの残基10と11に対するヌクレオチド対形成の間であってよい。或いは、miRNAがmiRNAに対して必要な程度の相補性を有さない場合、miRNAは翻訳を抑制することがある。動物はmiRNAと結合部位の間の相補性の度合いが低いことがあるので、翻訳の抑制は動物においてより一般的である。
miRNA及びmiRNAのあらゆる対の5’及び3’末端において可変性が存在し得ることに留意しなければならない。この可変性は、切断部位に関してDrosha及びDicerの酵素プロセシングにおける可変性によるものであり得る。miRNA及びmiRNAの5’及び3’末端の可変性は、プリmiRNA及びプレmiRNAのステム構造におけるミスマッチによるものでもあり得る。ステム鎖のミスマッチは、異なるヘアピン構造の集団をもたらし得る。ステム構造における可変性は、Drosha及びDicerによる切断の生成物における可変性ももたらし得る。
核酸
本発明において核酸が提供される。核酸は、配列番号1〜110の配列、又はそれらの変種を含んでいてよい。変種は、基準のヌクレオチド配列の相補体であってよい。変種は、基準のヌクレオチド配列又はその相補体に実質的に同一であるヌクレオチド配列であってもよい。変種は、ストリンジェントな条件下で、基準のヌクレオチド配列、その相補体、又はそれらに実質的に同一であるヌクレオチド配列にハイブリダイズするヌクレオチド配列であってもよい。
核酸の長さは、10から250ヌクレオチドであってよい。核酸の長さは、少なくとも10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、又は250ヌクレオチドであってよい。核酸は、本明細書に記載する合成遺伝子を用いて、細胞中で(in vitro又はin vivoで)合成又は発現されてよい。核酸は、1本鎖分子として合成されてよく、実質的に相補的な核酸にハイブリダイズさせて2本鎖を形成してもよい。核酸は、1本鎖若しくは2本鎖の形態において細胞、組織、若しくは器官に導入されてよく、又は参照によって組み入れられる米国特許第6,506,559号に記載されているものを含めた、当業者にはよく知られている方法を用いて合成遺伝子によって発現されることも可能である。
核酸複合体
核酸は、以下:ペプチド、タンパク質、RNA−DNAハイブリッド、抗体、抗体フラグメント、Fabフラグメント、及びアプタマーの1つ又は複数をさらに含むことができる。
プリmiRNA
核酸は、プリmiRNA又はその変種の配列を含むことができる。プリmiRNA配列は、45〜30000、50〜25000、100〜20000、1000〜1500、又は80〜100ヌクレオチドを含むことができる。プリmiRNAの配列は、本明細書に記載したプレmiRNA、miRNA、及びmiRNA*、並びにそれらの変種を含むことができる。プリmiRNAの配列は、配列番号1〜110の配列、又はその変種を含むことができる。
プリmiRNAはヘアピン構造を形成することがある。ヘアピンは、実質的に相補的である第1の核酸配列及び第2の核酸配列を含んでいてよい。第1の核酸配列及び第2の核酸配列は37〜50ヌクレオチドを形成し得る。第1の核酸配列及び第2の核酸配列は、8〜12ヌクレオチドからの第3の配列によって隔てられることがある。ヘアピン構造は、その内容が本明細書に組み入れられるHofackerら、Monatshefte f.Chemie、125巻、167〜188頁(1994年)に記載されている、デフォルトパラメータを有するViennaアルゴリズムによって計算して−25Kcal/mole未満の自由エネルギーを有し得る。ヘアピンは、4〜20、8〜12、又は10ヌクレオチドの末端ループを含んでいてよい。プリmiRNAは、少なくとも19%のアデノシンヌクレオチド、少なくとも16%のシトシンヌクレオチド、少なくとも23%のチミンヌクレオチド、及び少なくとも19%のグアニンヌクレオチドを含んでいてよい。
プレmiRNA
核酸は、プレmiRNAの配列又はその変種も含んでいてよい。プレmiRNA配列は、45〜90、60〜80、又は60〜70ヌクレオチドを含んでいてよい。プレmiRNAの配列は、本明細書において記載するmiRNA及びmiRNAを含んでいてよい。プレmiRNAの配列は、プリmiRNAの5’及び3’末端からの0〜160ヌクレオチドから除外したプリmiRNAの配列であってもよい。プレmiRNAの配列は、配列番号1〜110の配列、又はその変種を含んでいてよい。
miRNA
核酸は、miRNA(miRNAを含む)の配列又はその変種も含んでいてよい。miRNA配列は、13〜33、18〜24、又は21〜23ヌクレオチドを含んでいてよい。miRNAは、また、合計、少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、又は40ヌクレオチドを含んでいてよい。miRNAの配列は、プレmiRNAの最初の13〜33ヌクレオチドであってよい。miRNAの配列は、プレmiRNAの最後の13〜33ヌクレオチドであってもよい。miRNAの配列は、配列番号1〜25、51〜110の配列、又はその変種を含んでいてよい。
抗miRNA
核酸は、プリmiRNA、プレmiRNA、miRNA、又はmiRNAに対する結合などによって(例えば、アンチセンス若しくはRNAサイレンシング)、或いは標的の結合部位に結合することによってmiRNA又はmiRNAの活性を阻止することができる抗miRNAの配列も含んでいてよい。抗miRNAは、合計5〜100又は10〜60ヌクレオチドを含んでいてよい。抗miRNAは、また、合計、少なくとも、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、又は40ヌクレオチドを含んでいてよい。抗miRNAの配列は、(a)miRNAの5’に実質的に同一若しくは相補的である少なくとも5ヌクレオチド、及びmiRNAの5’末端から標的部位のフランキング領域に実質的に相補的である少なくとも5〜12ヌクレオチド、又は(b)miRNAの3’に実質的に同一若しくは相補的である少なくとも5〜12ヌクレオチド、及びmiRNAの3’末端から標的部位のフランキング領域に実質的に相補的である少なくとも5ヌクレオチドを含んでいてよい。抗miRNAの配列は、配列番号1〜110の相補体又はその変種を含んでいてよい。
標的の結合部位
核酸は、標的のマイクロRNA結合部位の配列又はその変種も含んでいてよい。標的部位の配列は、合計5〜100又は10〜60ヌクレオチドを含んでいてよい。標的部位の配列はまた、合計、少なくとも、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、又は63ヌクレオチドも含んでいてよい。標的部位の配列は、配列番号1〜110の配列の少なくとも5ヌクレオチドを含んでいてよい。
合成遺伝子
転写制御配列及び/又は翻訳制御配列に操作可能に連結している、本明細書に記載する核酸を含む合成遺伝子も提供する。合成遺伝子は、本明細書に記載する核酸に対する結合部位を有する標的遺伝子の発現を修飾することが可能であり得る。標的遺伝子の発現は、細胞、組織、又は器官において修飾されてよい。合成遺伝子は、標準の組換え技術によって、天然に存在する遺伝子から合成されてもよく、又は天然に存在する遺伝子に由来してもよい。合成遺伝子は、合成遺伝子配列の転写ユニットの3’末端の転写終結シグナルも含んでいてよい。合成遺伝子は、選択マーカーも含んでいてよい。
ベクター
本明細書に記載する合成遺伝子を含むベクターも提供する。ベクターは発現ベクターであってよい。発現ベクターはさらなるエレメントを含んでいてよい。例えば、発現ベクターは、発現のための1つの宿主細胞、並びにクローニング及び増幅のための第2の宿主細胞(例えば細菌)などの2つの生物体においてその維持を可能にする2つの複製系を有することができる。発現ベクターを組み入れるために、発現ベクターは、宿主細胞のゲノムに相同である少なくとも1つの配列、及び発現構築物に隣接する好ましくは2つの相同の配列を含んでいてよい。組み込み型ベクターは、ベクターにおける包含に好適な相同の配列を選択することによって、宿主細胞における特定の遺伝子座を指示し得る。ベクターは、形質転換された宿主細胞の選択を可能にするために、選択マーカー遺伝子も含んでいてよい。
宿主細胞
本明細書に記載するベクター、合成遺伝子、又は核酸を含む宿主細胞も提供する。細胞は、細菌、真菌、植物、昆虫、又は動物の細胞であってよい。例えば、宿主細胞系は、DG44及びDUXB11(チャイニーズハムスター卵巣系(Chinese Hamster Ovary lines)、DHFRマイナス)、HELA(ヒト子宮頸部癌)、CVI(サル腎臓系)、COS(SV40 T抗原を有するCVIの派生物)、R1610(チャイニーズハムスター繊維芽細胞)、BALBC/3T3(マウス繊維芽細胞)、HAK(ハムスター腎臓系)、SP2/O(マウスミエローマ)、P3.times.63−Ag3.653(マウスミエローマ)、BFA−1c1BPT(ウシ内皮細胞)、RAJI(ヒトリンパ細胞)、及び293(ヒト腎臓)であってよい。宿主細胞系は、商業サービスから、アメリカ培養細胞系統保存機関から、又は発表された文献から入手することができる。
プローブ
本明細書においてプローブを提供する。プローブは核酸を含んでいてよい。プローブの長さは、8から500、10から100、又は20から60ヌクレオチドであってよい。プローブの長さは、また、少なくとも8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、又は300ヌクレオチドであってよい。プローブは、18〜25ヌクレオチドの核酸を含んでいてよい。プローブは、1つ又は複数のタイプの化学結合によって、通常相補的な塩基対形成によって、通常水素結合の形成によって、標的の核酸の相補的な配列に結合することが可能であり得る。プローブは、完全な相補性を欠く標的の配列を、ハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーに応じて、プローブ配列と結合することができる。プローブは1本鎖であっても、又は部分的に1本鎖及び部分的に2本鎖であってもよい。プローブの鎖の数は、標的配列の構造、組成、及び性質によって指示される。プローブは、直接標識されていてもよく、又は間接的に標識されていてよい。
テストプローブ
プローブはテストプローブであってよい。テストプローブは、miRNA、miRNA、プレmiRNA、又はプリmiRNAに対して相補的である核酸配列を含んでいてよい。テストプローブの配列は、配列番号1〜110又はそのフラグメントから選択されてよい。
リンカー配列
プローブはリンカーをさらに含んでいてよい。リンカーの長さは10〜60ヌクレオチドであってよい。リンカーの長さは20〜27ヌクレオチドであってよい。リンカーは、プローブを全長45〜60ヌクレオチドにするのに十分な長さであってよい。リンカーは、安定な2次構造を形成することができなくてもよく、それ自体の上にフォールディングすることができなくてもよく、又はプローブ中に含まれている核酸の非リンカー部分の上にフォールディングすることができなくてもよい。リンカーの配列は、プローブの非リンカー核酸がそれに由来する動物のゲノム中に出現しなくてもよい。
逆転写
cDNAの標的配列は、標的RNAの逆転写によって産生されてよい。cDNAを産生するための方法は、ポリアデニル化したRNA、又は代替的にアダプター配列をライゲーションしたRNAの逆転写でよい。
RNAにライゲーションするアダプター配列を用いた逆転写
逆転写の前に、RNAをアダプター配列にライゲーションしてもよい。ライゲーション反応は、RNAの3’末端のアダプター配列にライゲーションするためのT4 RNAリガーゼによって行うことができる。次いで、アダプター配列の3’末端に相補的である配列を含むプライマーを用いて、逆転写(RT)反応を行うことができる。
RNAにライゲーションするポリアデニル化配列を用いた逆転写
ポリアデニル化RNAを、5’アダプター配列を含むポリ(T)プライマーを用いた逆転写(RT)反応において用いてもよい。
RNAのRT−PCR
RNAの逆転写物を、標的の核酸及び5’テイル配列に相補的である少なくとも15個の核酸を含む特異的なフォワードプライマー、アダプター配列の3’末端に相補的であるリバースプライマー、及び標的の核酸に相補的である少なくとも8個の核酸を含むプローブを用いてリアルタイムPCRによって増幅してもよい。プローブは、アダプター配列の5’末端に部分的に相補的であってよい。
標的の核酸のPCR
標的の核酸を増幅する方法を本明細書に記載する。増幅はPCRを含む方法によってもよい。PCR反応の第1サイクルのアニーリング温度は、56℃、57℃、58℃、59℃、又は60℃であってよい。第1サイクルは1〜10サイクルを含むことができる。PCR反応の残りのサイクルは60℃であってよい。残りのサイクルは2〜40サイクルを含むことができる。アニーリング温度により、より感度の高いPCRがもたらされ得る。PCRにより、より高いストリンジェンシーのPCRテンプレートとして働き得るより長い生成物が産生され得る。
フォワードプライマー
PCR反応はフォワードプライマーを含んでいてよい。フォワードプライマーは、標的の核酸と同一である、15、16、17、18、19、20、又は21ヌクレオチドを含んでいてよい。フォワードプライマーの3’末端は、標的の核酸と同胞の核酸の間の配列における相違に感受性であってよい。
フォワードプライマーは、5’オーバーハンギングテイル(overhanging tail)も含んでいてよい。5’テイルにより、フォワードプライマーの融解温度は上昇し得る。5’テイルの配列は、標的の核酸がそれから単離される動物のゲノムに同一ではない配列を含んでいてよい。5’テイルの配列は合成であってもよい。5’テイルは、8、9、10、11、12、13、14、15、又は16ヌクレオチドを含んでいてよい。
リバースプライマー
PCR反応はリバースプライマーを含んでいてよい。リバースプライマーは、標的の核酸に相補的であり得る。リバースプライマーは、アダプター配列に相補的である配列も含んでいてよい。アダプター配列に相補的である配列は、12〜24ヌクレオチドを含んでいてよい。
バイオチップ
バイオチップも提供する。バイオチップは、付属のプローブ、又は本明細書に記載する複数のプローブを含む固体の基質を含んでいてよい。プローブは、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で標的配列にハイブリダイズすることが可能であり得る。プローブは、基質上の空間的に規定された所在に付着することができる。オーバーラッピング(overlapping)プローブ、又は特定の標的配列の異なるセクションに対するプローブいずれかの、標的配列1つあたり1つを超えるプローブが用いられてよい。プローブは、当業者であれば理解される単一の障害に関連する標的配列にハイブリダイズすることが可能であり得る。プローブは、最初に合成され、引き続きバイオチップに付着させてもよく、又はバイオチップ上に直接合成されてもよい。
固体の基質は、プローブの付着又は会合に好適な別々の個々の部位を含むように修飾され得る材料であってよく、少なくとも1つの検出方法に適用できる材料であってよい。基質の代表例には、ガラス、並びに修飾され、又は機能化されたガラス、プラスチック(アクリル樹脂、ポリスチレン及びスチレンの共重合体及び他の材料、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリウレタン、テフロン(登録商標)Jなどを含む)、多糖、ナイロン又はニトロセルロース、樹脂、シリコン及び修飾シリコンを含むシリカ又はシリカベースの材料、カーボン、金属、無機ガラス及びプラスチックが含まれる。基質は、過度の蛍光なしに光学的検出を可能にする。
基質はプラナーであってよいが、他の形状の基質も用いることができる。例えば、フロースルーの試料分析では試料体積を最小にするために、チューブの内側表面上にプローブを配置してもよい。同様に、基質は、特定のプラスチックでできている独立気泡フォームを含めた軟質フォームなど、柔軟性であってよい。
バイオチップ及びプローブは、2つを引き続き付着するための化学官能基で誘導体化されていてよい。例えば、バイオチップは、それだけには限定されないが、アミノ基、カルボキシル基、オキソ基、又はチオール基を含めた化学官能基で誘導体化されていてよい。これらの官能基を用いて、プローブを、プローブ上の官能基を用いて、直接、又はリンカーを用いて間接的に付着させてもよい。プローブは、5’末端によって、3’末端によって、又は内部ヌクレオチドを介して、固体支持体に付着していてよい。
プローブは、固体支持体に非共有性に付着していてもよい。例えば、ビオチン化したオリゴヌクレオチドを作成することができ、これはストレプトアビジンで共有性にコーティングされている表面に結合し、付着をもたらすことがある。或いは、プローブは、光重合法及びフォトリソグラフィーなどの技術を用いて表面上に合成してもよい。
診断
診断方法も提供する。方法は、様々な発現レベルの、生物学的試料中の核酸に関連する子癇前症又は早産を検出することを含む。試料は女性患者に由来してよい。女性患者における子癇前症又は早産の診断により、予後及び治療戦略の選択が可能になり得る。当業者であれば、所見に基づき、診断、予後、又は予測を行うことができる。
キット
キットも提供し、キットは、本明細書に記載する核酸を、以下の任意のもの又は全てと一緒に含んでいてよい:アッセイ試薬、バッファー、プローブ及び/又はプライマー、並びに滅菌食塩水又は別の薬学的に許容される乳液及び懸濁液ベース。さらに、キットは、本明細書に記載する方法を行うための指示(例えば、プロトコール)を含む説明書を含んでいてよい。
例えば、キットは、標的の核酸配列を増幅、検出、同定、又は定量するためのキットであってよい。キットは、ポリ(T)プライマー、フォワードプライマー、リバースプライマー、及びプローブを含んでいてよい。
本発明のいくつかの実施形態をより完全に説明するために、以下の実施例を示す。しかし、これらを、本発明の広い範囲を限定するものと決して解釈してはならない。
(例1)
実験手順
1.試験母集団
第1試験群には、妊娠女性20名が含まれ、このうち10名が妊娠の第一期(妊娠週令6〜12週)にあり、10名が妊娠の第三期(妊娠週令34〜41週)にあり、また対照として年齢が一致した非妊娠女性から10名が含まれた。本試験に要する適格性は、胎児の既知先天異常を伴わない正常で単純な単胎妊娠に限定された。全女性は同意書を提出し、現地の施設内治験審査委員会は、本試験を承認した。
第2試験群には、自然分娩が始まる前に帝王切開術により出産した子癇前症の女性が含まれた。対照群には、妊娠に伴う高血圧疾患の臨床的エビデンス又は検査エビデンスを有さない、自然分娩開始前に帝王切開術により出産した女性が含まれた。自然陣痛の開始とは、定期的な痛みを伴う収縮、又は頚管拡張≧4cmとして定義された。子癇前症は、妊娠週令20週後に現れる血圧上昇(収縮期≧140mmHg、又は拡張期≧90mmHg)、及び蛋白尿(≧300mg/24h、又はディップスティックで≧1+)に基づき定義された。重篤な子癇前症は、下記事項の1つを伴う子癇前症として定義された:収縮期血圧≧160mmHg、拡張期血圧≧110mmHg、蛋白尿≧5g/24hr、頭痛、視力障害又は持続性の上腹部痛、発作、乏尿、クレアチニンレベル上昇、血小板数<100,000個/uL、肝酵素の上昇、溶血のエビデンス、又はローカルな出生時体重曲線による胎児発育制限の存在。除外基準には、多胎妊娠、慢性高血圧の女性、妊娠週令<24週、不確かな妊娠週令、又は絨毛羊膜炎の臨床的若しくは組織学的エビデンスが含まれた。第三試験群には、出産活動期(頚管拡張>4cm、及び定期的な収縮)において、予定日前(妊娠週令<34週)に自然分娩を開始した女性、及び予定日に出産した女性(絨毛羊膜炎の疑いのある女性は除かれた)の対照群が含まれた。本試験の全ての女性は、帝王切開で出産した。全参加者は同意書を提出し、現地IRB委員会は本試験を承認した。
2.体液、胎盤、及び子宮筋層の採取
帝王切開を開始する前に、血液試料(クエン酸ナトリウムを含む試験管に5cc)を採取した。帝王切開術の際には、乳児出産後、胎盤を手作業で除去した。肉眼的に剥離又は梗塞のエビデンスを有さない部位の胎盤から、全層試料(それぞれ約1g)を採取した。乳児を出産し、胎盤を除去した後、湾曲したメーヨー剪刀(Mayo Scissors)を用いて、全層子宮筋層試料、約5×5mmを子宮横切開部の上縁から採取した。胎盤試料、及び子宮筋層試料の両方を、液体窒素中で速やかに凍結し、保管するために−70℃の冷凍庫に移した。前回の試験では、陣痛の際、胎盤内の遺伝子発現プロファイルに劇的な変化が生ずることが判明したので、全試料は、陣痛開始前に、帝王切開術を受けた女性の胎盤から採取された。
血清試料
血液8mlを、それぞれの女性から血清収集チューブ(Greiner Bio−one、VACUETTE(登録商標)血清チューブ455071)に、直接集めた。全血を、室温、10分間、1800gで遠心分離する前に、室温で約1時間放置した。得られた血清をエッペンドルフチューブに等分し、−80℃で保管した。
尿試料
各個人から尿約4mlを尿容器内に収集した。この尿を、エッペンドルフチューブに等分し、RNA抽出に用いるまで−80℃で凍結保存した。
3.miRマイクロアレイプラットフォーム
688種のmiRNA[サンガーデータベース、第9.2版(miRBase:マイクロRNA配列、標的物、及び遺伝子命名法。Griffiths−Jones S、Grocock RJ、van Dongen S、Bateman A、Enright AJ、NAR、2006年、第34巻、データベース発行番号、D140〜D144)、及び追加のRosetta genomics社により確認、予測されたmiR]に相当するDNAオリゴヌクレオチドプローブをプリントすることにより、特製のマイクロアレイを作製した。各プローブは、コーティングされたガラススライドにプローブを結合させるために用いられるアミン基に加え、miRNAの相補配列の3’末端に、最長22−ntのリンカーを有する。各プローブ、20μMを2X SSC +0.0035% SDSに溶解し、Schott Nexterion(登録商標)スライドEがコーティングされたマイクロアレイスライド上に、MicroGridメーカー指示書に従い、Genomic Solutions(登録商標)BioRobotics MicroGrid IIを用いて3重スポットした。異なるmiRNAのセンス配列を用いて、64の陰性対照プローブを設計した。2群の陽性対照プローブを設計して、miRマイクロアレイにハイブリダイズさせた。標識化効率を確認するための、標識化を行う前に、合成スパイク低分子RNA(small RNA)をRNAに添加し、十分量の低分子RNA(例えば、低分子核RNA(U43、U49、U24、Z30、U6、U48、U44)、5.8s及び5sリボソームRNA)に対する(2)プローブをアレイにスポットしてRNAの品質を確認した。スライドを、50mMエタノールアミン、1Mトリス(pH9.0)、及び0.1%SDSを含む溶液中で、50℃、20分間、ブロックし、次いで水で良く洗い、遠心脱水した。
4.miRマイクロアレイのためのマイクロRNAのCy色素標識化
全RNA、1.5〜3.5μgを、Cy3又はCy5を用いて3’末端にRNA−リンカー p−rCrU−Cy色素(Thomsonら、2004年、Nat Methods 1、47〜53頁)(Eurogentec)をライゲーションさせることにより、標識化した。標識化反応物は、全RNA、スパイク(20〜0.1fmol)、RNA−リンカー−色素、500ng、15%DMSO、1×リガーゼバッファー、及びT4 RNAリガーゼ(NEB)、20ユニットを含み、4℃、1時間、さらに37℃、1時間放置した。ラベルされたRNAを、3×ハイブリダイゼーションバッファー(Ambion)と混合し、95℃で3分間過熱し、miRマイクロアレイの上部に加えた。スライドを、12〜16hrハイブリダイズさせ、次に1×SSC及び0.2%SDSで2回洗浄し、0.1×SSCで最終洗浄した。
このアレイを、Agilent Microarray Scanner Bundle G2565BA(解像度は、100%パワーで10μm)を用いてスキャンした。データを、SpotReaderソフトウェアを用いて分析した。
5.RNA抽出
RNAを、胎盤組織、及び子宮筋層に由来する凍結試料から抽出した。メーカーの指示書に従い、凍結組織由来の全RNAを、miRvana miRNA単離キット(Ambion)を用いて抽出した。
血清又は尿100μlを、0.65mg/mlのProteinase K、(Sigma P2308)と共に56℃、1時間インキュベートした。酸性フェノール:クロロホルム抽出を行う前に、2種の合成RNAを、対照としてスパイクインし、次いでRNAを、−20℃でエタノール沈殿した。次に、残渣DNA断片を除去するために、DNase処理を実施した。最後に、2回目の酸性フェノール:クロロホルム抽出を行った後に、ペレットをDDW中に再懸濁し、2種の追加の合成RNAを対照としてスパイクインした。
6.miR qRT−PCRプラットフォーム
これまでに説明したように(Rui Shi及びVincent L.Chiang.リアルタイムPCRにより、マイクロRNA発現を定量するための簡便な手段(Facile means for quantifying microRNA expression by real−time PCR.BioTechniques (2005年)第39巻:519〜525頁))、RNAについて、ポリアデニレーション反応を行った。端的には、RNAを、poly(A)ポリメラーゼ(PAP)(Takara−2180A)、 PNK buffer (NEB) MnCl、及びATPの存在下で、37℃、1時間インキュンベートした。次いで、コンセンサス配列(逆プライマーに対して相補的)を有するオリゴdTプライマーを用いて、全RNAについて逆転写を行った。その際、SuperScript II RT(Invitrogen)を用いた。
次に、リアルタイムPCRによりcDNAを増幅した;この反応には、マイクロRNA特異的な順方向プライマー、特定のマイクロRNA配列の3’末端側の8nt、並びにpolyAアダプターの12nt、及びオリゴdTテイルの5’側の数塩基(2〜4塩基)に対して相補的なTaqManプローブ;及び、オリゴdTテイルの3’配列に対して相補的なユニバーサル逆方向プライマーが含まれた。
(例2)
体液中のマイクロRNAは、新規臨床バイオマーカーを代表する。
発明者らは、体液から細胞を含まないマイクロRNAを抽出するためのプロトコールを開発した(例1を参照)。抽出したマイクロRNAレベルの評価は、非常に高感度の独自のqRT−PCR技法を用いて行った。qRT−PCR法は、成熟したマイクロRNA分子を特異的に検出し、1つのヌクレオチドによって異なる同属のマイクロRNAファミリーメンバー間の識別を可能にする。このqRT−PCR法の感度と特異性は、関連性のないRNAバックグラウンドに存在するマイクロRNAの数分子を検出する発明者らの能力により実証される。このように高感度であるため、細胞を含まない体液中に存在するわずかな量のマイクロRNAをモニターするのに、このqRT−PCR法を用いることができる。
血清中のマイクロRNAを、有用なバイオマーカーとするためには、臨床試料のルーチン処理を可能とするように、合理的な時間安定でなければならない。発明者らは、未凍結血清中の異なるマイクロRNAの発現レベルは、室温で4時間実質的に変化せず、また試料を凍結、融解を2回行っても影響がないことを見出した(データは示さない)。したがって、血清中のマイクロRNAは、臨床バイオマーカー候補として機能するのに十分に強固である。さらに、発明者らは、異なる健常者から採取された血清試料中において、これらのマイクロRNAが、同様に発現していることを観察した。したがって、発明者らは、特定のわずかなマイクロRNAについて生じている、個人間発現差異を、病態を明らかにするのに利用可能であろうと予測する。特に、発明者らの抽出法及びqRT−PCR法を用い、発明者らは、マイクロRNAが、尿、唾液、羊水、及び胸水等のその他の体液中にも存在することを立証した。
最後に、概念実証として、発明者らは、循環マイクロRNAを病態の識別に利用可能かどうか調査した。循環性妊婦RNAには、胎盤由来の胚性RNAを含むことが立証された。発明者らは、胎盤特異的マイクロRNAの他、幅広く発現しているマイクロRNAを含む、28種のマイクロRNAのレベルを測定した。
第三期にある妊婦を非妊娠女性と比較したときの、マイクロRNAレベルのメジアン倍率変化を、表1に詳記する。箱ヒゲ図は、非妊娠女性10名、妊娠の第一期にある女性10名、及び妊娠の第三期にある女性10名の血清中の相対的マイクロRNA発現レベルを示している(図1A)。hsa−miR−526a(配列番号:75)、及びhsa−miR−527(配列番号:53)は、第三期にある妊婦の血清中で劇的に上方制御されており(600倍以上)、その他数種のマイクロRNAの発現レベルも、妊娠中に顕著に増加している(表1、及び図1A)。胎盤由来マイクロRNAの発現レベルは、妊娠週令と共に上昇している(図1A)。特に、発明者らは、3種の胎盤由来マイクロRNA発現レベル(hsa−miR−526a、hsa−miR−527、及びhsa−miR−520d−5p)が、妊娠女性と非妊娠女性を正確に区別するのに(図1C)、また妊娠の異なる段階を識別するのにさえも利用可能であることを見出した。
発明者らは、体液内の細胞を含まないマイクロRNAの抽出、及びその測定を可能にする非常に高感度な方法を開発した。本明細書において、発明者らは、マイクロRNAが、確かに血清中に存在し、またその他の体液中にも存在することを立証する。発明者らは、血清中のマイクロRNAレベルが個人間で一定であり、臨床試料のルーチン処理中においても安定であることを示す。重要なこととして、発明者らは、血清中のある種のマイクロRNAは、異なる生理条件、具体的には妊娠中において、差次的に発現していることを実証する。したがって、循環マイクロRNAは、強固で、感度があり、また容易に入手可能なバイオマーカーとしての有望な候補を代表する。
Figure 2011510623

Figure 2011510623
各マイクロRNAについて、「デルタC」は、妊娠の第三期妊娠女性(n=10)、及び非妊娠女性(n=10)の血清間のメジアンCの差異を表している。各試料について、マイクロRNAの相対量は、非胎盤特異的マイクロRNAの平均Cを減じることにより、正規化された。倍率変化は、線形空間におけるメジアン存在量(median abundance)の比であり、デルタCの指数(基数2)に等しい。p値は、対応のない両側t検定より計算して求める。
(例3)
重篤な子癇前症(PET)を有する女性、及び健康な女性から得られた、胎盤試料及び血清試料中のマイクロRNAの差次的発現
女性患者全33名を評価したが、このうち15名が重篤なPETを有し、18名が対照として機能した。PETを有する患者由来の胎盤において、対照群と比較して、マイクロRNA発現プロファイルに有意な差異が見出された。
図3〜6に示す通り、hsa−miR 31(配列番号:5)、ambi−miR−7510(配列番号:6)、hsa−mir−210(配列番号:7)、hsa−mir−193b*(配列番号:8)は、PETを有する患者由来の胎盤において有意に下方制御されており、またhsa−mir−652(配列番号:9)は、有意に上方制御されていることが判明した。
重篤な子癇前症(PET)を有する女性、又は自然分娩が始まる前に帝王切開術を受けた対照健常女性から得られた血清試料について、400種のマイクロRNAのqRT−PCR分析を行った。重篤な子癇前症(PET)を有する女性(y軸)、及び健康な女性(x軸)から得られた血清試料の平均マイクロRNA発現レベル(50−Ct)を、図7〜9に示す。差次的に発現しているマイクロRNA(hsa−miR−10b (配列番号:10)、hsa−miR−183(配列番号:11)、hsa−miR−770−5P(配列番号:12)、hsa−miR−29a(配列番号:13)、hsa−miR−302c*(配列番号:14)、hsa−miR−411(配列番号:15)、hsa−miR−520a(配列番号:16)及びhsa−miR−122a(配列番号:17))は、丸印で示されている(t検定 p値<0.05)。
これらの知見は、特定のマイクロRNAは、PETの病原論及び診断において重要な役割を演じうることを示唆している。
(例4)
予定日前に自然分娩を開始した女性(sPTL)及び対照群から得られた、子宮筋層試料及び胎盤試料におけるマイクロRNAの差次的発現
女性患者全10名を評価したが、このうち5名が予定日前に自然分娩を開始し、5名が予定日出産し、対照として機能した。sPTLの患者由来の胎盤及び子宮筋層において、対照群と比較して、マイクロRNA発現プロファイルに有意な差異が見出された。
図10に示す通り、hsa−miR 210(配列番号:18)及びhsa−miR−223(配列番号:19)は、sPTLの女性から得られた子宮筋層試料において、対照群と比較して、差次的に発現している。
図11に示す通り、hsa−miR−199*(配列番号:20)、hsa−miR−521(配列番号:21)、hsa−miR−519b(配列番号:22)、hsa−miR−368(配列番号:23)、hsa−miR−422a(配列番号:24)、及びhsa−miR−422b(配列番号:25)は、sPTLの女性から得られた胎盤試料において、対照群と比較して、差次的に発現している。
これらの知見は、特定のマイクロRNAは、sPTLの制御及び検出において重要な役割を演じうることを示唆している。

Claims (20)

  1. 対象における生理学的状態を決定する方法であって、対象から得た血清試料中のマイクロRNAのレベルを検出することを含み、対照と異なるマイクロRNAのレベルは前記対象における前記生理学的状態を示す上記方法。
  2. 生理学的状態が妊娠関連障害である、請求項1に記載の方法。
  3. 妊娠関連障害が子癇前症又は早産である、請求項2に記載の方法。
  4. マイクロRNAレベルの検出がリアルタイムPCRによって測定される、請求項1に記載の方法。
  5. 女性対象が子癇前症を発症する危険性があることの判定を決定又は補助する方法であって、子癇前症を発症する危険性を評価すべき対象からの生物学的試料中における、配列番号5〜17、そのフラグメント、及びそれらに対して少なくとも約80%同一性を有する配列からなる群から選択される核酸配列の発現プロファイルを、予め決定された標準の発現プロファイルと比較することを含み、予め決定された標準の発現プロファイルに比べた試料中の該核酸配列の発現プロファイルにおける著しい違いは、対象が子癇前症を発症する危険性があることを示す上記方法。
  6. 予め決定された標準の発現プロファイルが、子癇前症を発症する危険性のない妊娠女性対象における前記核酸配列の発現プロファイルに相当する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記生物学的試料が、体液試料及び組織試料からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  8. 前記組織が、新鮮、凍結、固定、ワックス包埋、又はホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記組織試料が、胎盤試料又は子宮筋層試料である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記体液試料が血清試料である、請求項7に記載の方法。
  11. 少なくとも2つの核酸配列の発現レベルを測定することを含む、請求項5に記載の方法。
  12. 前記核酸配列の1つ又は複数の発現比を組み合わせることをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  13. 発現レベルが、核酸ハイブリダイゼーション及び核酸増幅からなる群から選択される方法によって測定される、請求項5に記載の方法。
  14. 核酸ハイブリダイゼーションが、固相核酸バイオチップアレイ又はin situハイブリダイゼーションを用いて行われる、請求項13に記載の方法。
  15. 核酸増幅方法がリアルタイムPCRである、請求項13に記載の方法。
  16. 女性対象における早産を検出又はモニターする方法であって、対象からの生物学的試料中における、配列番号18〜25、そのフラグメント、及びそれらに対して少なくとも約80%同一性を有する配列からなる群から選択される核酸配列の発現プロファイルを、予め決定された標準の発現プロファイルと比較することを含み、予め決定された発現プロファイルの標準に比べた試料中の該核酸配列の発現プロファイルにおける著しい違いは、対象が早産であることを示す上記方法。
  17. 予め決定された標準の発現プロファイルが、早産の危険性のない妊娠女性対象における前記核酸配列の発現プロファイルに相当する、請求項16に記載の方法。
  18. 女性対象が子癇前症を発症する危険性があるか否かを判定するためのキットであって、配列番号5〜17、そのフラグメント、及びそれに対して少なくとも約80%同一性を有する配列からなる群から選択される配列に相補的である核酸配列を含むプローブを含む上記キット。
  19. 女性対象が早産を有する危険性があるか否かを判定するためのキットであって、配列番号18〜25、そのフラグメント、及びそれに対して少なくとも約80%同一性を有する配列からなる群から選択される配列に相補的である核酸配列を含むプローブを含む上記キット。
  20. フォワードプライマー及びリバースプライマーをさらに含む、請求項18又は19に記載のキット。
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