JP2011510347A - 重合性コンタクトレンズ配合物及びそれから得られるコンタクトレンズ - Google Patents
重合性コンタクトレンズ配合物及びそれから得られるコンタクトレンズ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011510347A JP2011510347A JP2010543188A JP2010543188A JP2011510347A JP 2011510347 A JP2011510347 A JP 2011510347A JP 2010543188 A JP2010543188 A JP 2010543188A JP 2010543188 A JP2010543188 A JP 2010543188A JP 2011510347 A JP2011510347 A JP 2011510347A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens
- contact lens
- methacryloyloxyethyl phosphorylcholine
- polymerizable composition
- polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F30/00—Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and containing phosphorus, selenium, tellurium or a metal
- C08F30/02—Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and containing phosphorus, selenium, tellurium or a metal containing phosphorus
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B1/00—Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
- G02B1/04—Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
- G02B1/041—Lenses
- G02B1/043—Contact lenses
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Eyeglasses (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Wrappers (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
Abstract
【解決手段】本コンタクトレンズは、重合性組成物の反応産物であるレンズ本体を含む。重合性組成物は、1つ以上のモノマー及び重合の間に1つ以上のモノマーを架橋する架橋剤を含む。1つ以上のモノマーの重合は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのポリマーを含む、重合性組成物中に存在する親水性ポリマーの存在下に生じる。本レンズは、コンタクトレンズから親水性ポリマーを長期間放出することができ、また、親水性ポリマーを含まない同様のレンズと比べて表面摩擦が減少する。本発明は、また、このようなレンズと用いられる包装システム及びこのようなレンズの製造方法に関する。
【選択図】なし
Description
本発明は、コンタクトレンズの製造に有効な組成物、このようなコンタクトレンズ、それを含む包装システム、及びその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの単位を含む1つ以上のポリマーを含有するコンタクトレンズ形成重合性組成物、重合性組成物から形成されるヒドロゲルコンタクトレンズ、レンズと用いられるコンタクトレンズ包装システム、及びレンズの製造方法に関する。
本コンタクトレンズは、レンズ本体を備える。レンズ本体は、1つ以上のモノマー及び重合反応の間にモノマーを架橋して第1のポリマー成分を形成する架橋剤を含む重合性組成物、の反応産物である。重合性組成物は、また、親水性ポリマー成分を含み、これは重合の間、実質的に非反応性である。従って、得られたレンズ本体は、重合性組成物に存在する1つ以上のモノマー成分から形成される第1のポリマー成分、及び第2のポリマー成分、レンズ本体において第1のポリマー成分と物理的に絡み合っている親水性ポリマー成分を含んでいる。実施態様において、親水性ポリマー成分は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)の単位を含む1つ以上のポリマーを含む。
いくつかの実施態様において、レンズ本体において第2の親水性ポリマーになる重合性組成物に含まれる親水性ポリマー成分は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)のポリマーを含む。いくつかの実施態様において、MPCのポリマーは、MPCの少なくとも1つのポリマーを含む。MPCのポリマーの例としては、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(PMPC)のホモポリマー及びMPCのコポリマーが含まれるが、これらに限定されない。MPCのコポリマーの例としては、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとn-ブチルメタクリレート(MPC/PMB)のコポリマー、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリロイルオキシエチルエチレンオキシド及びメタクリロイルオキシエチルプロピレンオキシド(MPC/PMEP)のコポリマー及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。一実施態様において、MPCのポリマーは、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(PMPC)のホモポリマー、MPCのコポリマー、及びこれらの組み合わせを含む。一実施態様において、親水性ポリマー成分は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン及びn-ブチルメタクリレート(MPC/PMB)のコポリマーを含む。
他の実施態様において、親水性ポリマー成分は、更に、追加の親水性ポリマー成分として、N-ビニルピロリドン(PVP)のポリマーを含む。このような一実施態様において、親水性組成物は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとn-ブチルメタクリレート(MPC/PMB)のコポリマー及びN-ビニルピロリドン(PVP)のポリマーを含む。
他の態様においては、レンズ本体及び包装溶液を含む包装システムが提供される。レンズ本体は、重合性組成物、1つ以上のモノマー、重合の間に1つ以上のモノマーを架橋する少なくとも1つの架橋剤、及びMPCのポリマーを含む親水性ポリマー成分を含む重合性組成物、の反応産物である。包装溶液は、MPCの少なくとも1つのポリマーを含む第2の親水性ポリマー成分及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)の少なくとも1つの形を含有する水溶液を含む。コンタクトレンズと包装溶液を保持する容器もまた提供され得る。
更に他の態様において、コンタクトレンズの製造方法が提供される。このような方法は、1つ以上のモノマー、少なくとも1つの架橋剤、及びMPCのポリマーを含む親水性ポリマー成分を含む重合性組成物を準備する工程、及び重合性組成物を重合して、レンズ本体を得る工程を含む。実施態様において、MPCのポリマーは、ポリマーが生体外放出試験に基づき少なくとも8時間にわたってレンズ本体から放出されるような方法によって製造されるレンズ本体と関連している。重合工程は、コンタクトレンズ金型において生じ得る。コンタクトレンズ本体は、本明細書に他で記載される包装システムのような包装システム内に配置され得る。
追加の態様及び本発明の詳細は、また、以下の詳細な説明、実施例、図面、及び添付の特許請求の範囲によって記載される。
本発明の種々の実施態様は、以下の詳細な説明及び追加の開示内容において詳細に記載される。本明細書に記載される特徴或いは特徴の組み合わせは、本発明の範囲内に含まれるが、このような組み合わせに含まれる特徴は、状況、この明細書、及び当業者の知識から明らかであるように、相互に矛盾していない。更に、特徴或いは特徴の組み合わせは、詳しくは、本発明の実施態様から除外されてもよい。
本明細書に用いられるポリマーは、結合したモノマー単位から形成される少なくとも1,000ダルトンの分子量を有する化合物を意味し、当業者によって理解されるように、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー等を含む。当該技術において理解されているように、コポリマーは、2つ以上の異なるモノマー単位から形成されるポリマーを意味する。
本明細書に用いられる用語“ヒドロゲル”は、ポリマー鎖の網目又はマトリックスを意味し、この一部又は全部が、水溶性であってもよく、高いパーセントの水を含有してもよい。ヒドロゲルは、水膨潤性であるか或いは水膨潤されている、コンタクトレンズを含む高分子材料を意味する。従って、ヒドロゲルは水和されず且つ水膨潤性であってもよく、ヒドロゲルは部分的に水和され且つ水で膨潤されてもよく、ヒドロゲルは完全に水和され且つ水で膨潤されてもよい。
本発明の一態様において、コンタクトレンズ装着者の眼に配置するのに適切なレンズ本体を備えるコンタクトレンズが提供される。レンズ本体は、前面とレンズがレンズ装着者によって装着される場合に眼の角膜上皮へ向けられる後面を有する。本コンタクトレンズのレンズ本体は、重合性組成物又は配合物の反応産物又は重合製品である。
本コンタクトレンズのある実施態様において、レンズ本体が形成される重合性組成物は、1つ以上のモノマー及び重合の間に1つ以上のモノマーを架橋して第1のポリマー成分を形成する架橋剤を含む。重合性組成物は、また、親水性ポリマー成分を含む。重合は、親水性ポリマー成分の存在下に行われるか又は生じる。親水性ポリマー成分は、親水性ポリマー成分がレンズ本体から長期間にわたって放出されるようにレンズ本体における第1のポリマー成分と関連している。親水性成分は、生体外放出試験に基づき、例えば、少なくとも約8時間、又は少なくとも約16時間の時間にわたって放出することができる。
重合性組成物は、また、他の物質及び添加剤を含むことができる。例えば、重合性組成物は、重合開始剤を含むことができる。重合開始剤は、熱開始剤、紫外線開始剤、又は他の開始剤であってもよい。更に或いは代わりに、重合性組成物は、また、色付け剤、紫外線吸収剤、着色剤、抗菌剤等及びこれらの混合物を含むことができる。
本レンズのある実施態様において、重合性組成物は、複数のモノマーを含み、第1のポリマー成分は、複数のモノマーのポリマーである。親水性ポリマー成分は、親水性ポリマー成分と、重合して第1のポリマー成分を形成するモノマーとの共重合を阻止するほど充分に非反応性である。
重合性組成物の一部において、親水性ポリマー成分は、ヒドロゲルレンズ本体に物理的に入り込んだ親水性ポリマーの組み合わせを得るように少なくとも2つの親水性ポリマー成分を含むことができる。一実施態様において、少なくとも2つの親水性ポリマー成分は、MPCの少なくとも2つのポリマーを含む。他の実施態様においては、少なくとも2つの親水性ポリマー成分は、MPCの少なくとも1つのポリマーとポリビニルピロリドン(PVP)の形を含む。少なくとも1つの実施態様において、少なくとも2つの親水性ポリマー成分は、各々異なる分子量を有する。重合性組成物中に異なる分子量の親水性ポリマー成分を含むことによって、重合性レンズ組成物中に1つだけ親水性ポリマー成分を含むコンタクトレンズと比べてレンズ本体から親水性ポリマー成分の異なる放出プロファイルを得ることが可能である。
架橋モノマー成分は、また、好ましくは、第1のポリマー成分を調製するのに用いられる反応性モノマー混合物中に含まれる。有効なモノマー成分架橋剤又は架橋成分の例としては、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)、グリセロールトリメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート(ここで、ポリエチレングリコールの分子量は、例えば、約5000までである)、他のポリアクリレート及びポリメタクリレートエステル、2つ以上の末端メタクリレート部分を含有する末端に導入されたポリオキシエチレンポリオール等及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。架橋モノマーは、第1のポリマー成分の望ましい架橋度を得るのに有効な量で用いられる。架橋モノマーは、例えば、重合性組成物の重量で、約0.05wt%〜約5.0wt%、又は約0.1wt%〜約2.0wt%、又は約0.5wt%〜約3.0wt%の量で使用し得る。架橋モノマーの他の量も用いることができる。
PVPを含有するものを含む、本重合性組成物の一部は、その他の成分に加えて水を含むことができる。水の量は、重合性組成物の重量で、約10wt%まで、又は約0〜約7wt%、又は約0wt%〜約5wt%であり得る。
本明細書の例に記載されるものを含む本コンタクトレンズのある実施態様において、重合性組成物は、更に、親水性ポリマー成分に加えて、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、エチレングリコールジメタクリレート架橋剤、重合開始剤、及び場合によりバットブルー6色付け剤を含む。
本コンタクトレンズの種々の実施態様において、親水性ポリマー成分は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの少なくとも1つのポリマーである。親水性ポリマーは、例えば、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(PMPC)のホモポリマー、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとn-ブチルメタクリレート(MPC/BMA)のコポリマー、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリロイルオキシエチルエチレンオキシド及びメタクリロイルオキシエチルプロピレンオキシドのコポリマー(MPC/PMEP)等及びこれらの混合物より選ばれ得る。いくつかの実施態様において、親水性ポリマーは、MPCの1つ以上のポリマー、及び追加の親水性成分、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)の形、ポリビニルピロリドン(PVP)の形等及びこれらの混合物を含むことができる。実施態様において、親水性ポリマー成分は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとn-ブチルメタクリレート(MPC/BMA)のコポリマーであり、以下の式Iによって表される:
2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとn-ブチルメタクリレート(MPC/BMA)のコポリマーは、LIPIDURE-PMB(登録商標)(NOF社、日本)の商品名で市販されている。LIPIDURE-PMB(登録商標)は、また、本明細書に“Lipidure”、“LIP”と略記される。LIPは、本明細書に記載される式I(式中、Xが約2000であり、Yが約500である)によって表される。示されたように、X及びYの他の数値も用いることができる。
他の態様において、親水性ポリマー成分は、更に、ポリビニルピロリドン(PVP)の少なくとも1つの形を含む。PVPは、MPCのホモポリマー、MPCの少なくとも1つのコポリマー、及びこれらの組み合わせと組み合わせて使用し得る。一実施態様において、PVPは、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとn-ブチルメタクリレート(MPC/BMA)と組み合わせて用いられる。
ポリビニルピロリドン(PVP)は、モノマーN-ビニルピロリドンから製造される水溶性高分子である。PVPは、下記式によって表され得る:
PVPの分子量は、(キロ)ダルトンによって又は“K-値”によって本明細書に示される。K-値は、分子量に関する粘度指数を表す粘度特性のフィケンチャーの値である。K-値は、以下の式によって算出される:
PVPは、少なくとも10,000ダルトンの分子量、数平均分子量又は重量平均分子量を有することができる。典型的には、PVPは、分子量10,000ダルトン〜1,500,000,000,000ダルトンを有する。ある実施態様において、PVPは、少なくとも300,000ダルトンの数平均分子量又は重量平均分子量を有する。一態様において、PVPの組み合わせが重合性組成物に含まれる場合、分子量が比較的広範囲の多分散性又は不均一性のPVPの少なくとも1つの形が含まれ得る。より広い分子量範囲については、コンタクトレンズにPVPの形が経時レンズ本体から放出され得ることを示す生体外放出プロファイルを与えることが可能である。
他の態様において、重合性組成物の親水性ポリマーは、更に、ポリビニルピロリドンの少なくとも2つの形を含むことができ、ポリビニルピロリドンの少なくとも2つの形の各々が異なる平均分子量を有する。例えば、ポリビニルピロリドンは、粘度特性式のフィケンチャーの値に基づきK-値が約10〜約50の約20%重量%〜約40%重量%のポリビニルピロリドンと、K値が約80〜約120の約60%重量%〜約80%重量%のポリビニルピロリドンの混合物を含むことができる。混合物は、また、粘度特性式のフィケンチャーの値に基づきK-値が約30の約30%重量%のポリビニルピロリドン、及びK値が約90の約70%重量%のポリビニルピロリドンを含むことができる。
本コンタクトレンズの実施態様において、親水性ポリマー成分は、重合性組成物中に、重合性組成物の重量で、約0.005wt%〜約20wt%、又は約1wt%〜約10wt%、又は約3wt%〜約15wt%の量で存在する。これらの量は、重合性組成物に存在する1つ又は複数の親水性ポリマー成分の全量に基づく。LIPのようなMPCのポリマーは、重合性組成物中に、重合性組成物の重量で、約15wt%まで、又は約0.005wt%〜約10wt%、又は約0.01wt%〜約5wt%、又は約1wt%〜約6wt%、又は約1wt%〜約3wt%の量で存在し得る。PVPは、重合性組成物中に、重合性組成物の重量で、約20wt%まで、又は約0.005wt%〜約10wt%、又は約0.01wt%〜約5wt%、又は約1wt%〜約6wt%、又は約1wt%〜約3wt%の量で存在し得る。1つ又は複数の親水性ポリマー成分の他の量も用いることができる。
本コンタクトレンズのレンズ本体は、また、眼科的に適合できる表面湿潤性を有する。コンタクトレンズの湿潤性は、レンズ表面の接触角を測定することによって生体外で評価することができる。当業者が慣用的に知っている液滴接触角測定技術を用いた本コンタクトレンズの実施態様は、上記のように、第2のコンタクトレンズに比べて少なくとも約30%だけ減少する液滴接触角を有するレンズ本体を有した。
本明細書における開示内容を考慮して、本コンタクトレンズの少なくとも1つの実施態様が、重合性組成物の反応産物であるレンズ本体を含み、ここで、重合性組成物が、1つ以上のモノマー、重合の間、1つ以上のモノマーを架橋する架橋剤、及び上記式Iに示されるように、LIPのような2-MPCのポリマーを含むことが理解され得る。
LIPを含有するこれらのコンタクトレンズで特定のものにおいて、重合性組成物は、また、2‐ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、エチレングリコールジメタクリレート架橋剤、熱重合開始剤、バットブルー6色付け剤を含む。これらのコンタクトレンズのある実施態様において、熱重合開始剤は、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)であり得る。更に、ある実施態様において、HEMA及びMPCは(存在する場合には)、組成物中に、約80%(wt/wt)〜約90%(wt/wt)の合わせた量で含有する。ある実施態様において、LIPは、組成物中に、約1%(wt/wt)〜約6%(wt/wt)の量で存在し得る。
LIPのようなMPCのポリマーは、ポリマーが生体外試験の間、少なくとも約8時間、又は少なくとも約16時間レンズ本体から放出されるようにレンズ本体内に存在し得る。
実施態様において、レンズ本体の表面摩擦は、MPCの少なくとも1つのポリマーを含まない同一の重合性組成物の反応産物を含む第2のコンタクトレンズの表面摩擦より少なくとも10%小さく、又は少なくとも約20%小さく、又は少なくとも約30%小さく、又は少なくとも35%小さい。
更に、ある実施態様において、LIPのようなMPCのポリマーに加えて、ポリビニルピロリドンの形を含有するコンタクトレンズのレンズ本体は、コポリマーを含まない同一の重合性組成物の反応産物を含む第2のコンタクトレンズの液滴接触角より少なくとも約5%小さく、又は少なくとも約15%小さく、又は少なくとも約30%小さい液滴接触角を有する。
示されるように、MPCのポリマーを含有するコンタクトレンズを製造するのに用いられる重合性組成物は、更に、追加の親水性ポリマー成分としてポリビニルピロリドンの少なくとも一つの形を含むことができる。ある実施態様において、重合性組成物は、ポリビニルピロリドンの少なくとも2つの形(ここで、ポリビニルピロリドンの少なくとも2つの形は、本明細書の他の所に示されるような互い相対して異なる平均分子量を有する)をLIPのようなMPCのコポリマーと組み合わせて含むことができる。
本明細書に述べたように、ポリビニルピロリドンは、ポリビニルピロリドンが生体外試験の間、少なくとも約8時間又は少なくとも約16時間レンズ本体から放出されるようにレンズ本体内に存在し得る。ポリビニルピロリドンは、典型的には、少なくとも10,000ダルトン及び1,500,000ダルトン未満の数平均分子量又は重量平均分子量を有する。更に、ある実施態様において、これらのPVPを含有するコンタクトレンズのレンズ本体は、ポリビニルピロリドンを含まない同一の重合性組成物の反応産物を含む第2のコンタクトレンズの液滴接触角より少なくとも約5%小さく、又は少なくとも約15%小さく、又は少なくとも約30%小さい液滴接触角を有する。ポリビニルピロリドンを有するこれらのコンタクトレンズにおいて、レンズの実施態様は、ポリビニルピロリドンを含まない同一の重合性組成物の反応産物を含む第2のコンタクトレンズの表面摩擦より少なくとも10%小さく、又は少なくとも約20%小さく、又は少なくとも約30%小さく、又は少なくとも約35%小さい表面摩擦を有するレンズ本体を含む。
本コンタクトレンズは、旋盤加工コンタクトレンズ、スピンキャストコンタクトレンズ、又は成形加工コンタクトレンズであり得る。これらのタイプのコンタクトレンズが製造方法から得られる物理的特徴が異なることになることは理解され得る。実施例の実施態様を含む、ある実施態様において、コンタクトレンズの各々は注型コンタクトレンズである。言い換えれば、コンタクトレンズ形キャビティを形成するように相互に接触した2つのコンタクトレンズ金型部分(例えば、雄型と雌型のコンタクトレンズ金型部分)から形成されるコンタクトレンズ金型組立から得られるコンタクトレンズである。
ある実施態様において、本コンタクトレンズは、1日使い捨てコンタクトレンズ(即ち、一度だけ人の眼に装着され、次に捨てられるコンタクトレンズ)である。本コンタクトの他の実施態様は、レンズを毎日装着する(即ち、人の眼に装着し、次に洗浄し、更に少なくとも1回人の眼に装着されるレンズ)。1日使い捨てコンタクトレンズは、終日装用コンタクトレンズを毎日装着するのと比べて物理的に異なり、化学的に異なり、又はその双方であることが理解され得る。例えば、終日装用コンタクトレンズを製造するために用いられる配合物は、実質的により大きな容積の1日使い捨てコンタクトレンズを製造する際の経済的且つ商業的な要因により1日使い捨てコンタクトレンズを製造するために用いられる配合物とは異なる。
本コンタクトレンズのレンズ本体は、球面、非球面、円環状面、又はこれらの組み合わせをもち得る。本コンタクトレンズは、単焦点コンタクトレンズ、二焦点コンタクトレンズを含む多焦点コンタクトレンズ、円環状コンタクトレンズ、又はこれらの組み合わせであると理解され得る。
本レンズは、レンズの後面が患者の眼の角膜上皮に接するように患者の眼の上に置かれる。
本発明の実施態様において、コンタクトレンズは、重合性組成物に存在する少なくとも1つのモノマーを重合して第1のポリマーを形成することによって形成され得る。本発明によれば、予め形成された親水性ポリマーも重合性組成物に存在するので、少なくとも1つのモノマーを重合して第1のポリマーを形成することによってIPNを生成させることができ、ここで、第1のポリマーは、第2のポリマー、予め形成された親水性ポリマー(例えば、MPCの1つ以上のポリマー)の存在下に形成される。IPNは、第1のポリマーと第2のポリマーのコポリマーとはみなされない。反応成分がすべて一緒に重合される場合と第1のポリマー成分を形成し、それによって全体の相互侵入高分子網目を形成するために少なくとも1つのモノマーの重合の際に予め形成されたポリマーを存在させる場合ではコポリマーの保水性が同一ではない。更に、本発明は、MPCの変性ポリマーを形成しないが、その代わりにMPCのポリマーのような予め形成される親水性ポリマーを用い、この予め形成された親水性ポリマーの存在下に予め形成された親水性ポリマーが重合から形成されるとすぐに第1のポリマーを相互侵入するように少なくとも1つのモノマーを重合する。本発明は、本発明において形成されることが好ましい相互侵入高分子網目と更にまた異なっているIPNを同時形成しないことが好ましい。
親水性ポリマーの放出制御又は徐放性は、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間以上のようなある期間であり得る。放出は、ある期間にわたって一定であり得る(例えば、+/- 20%又は+/- 10%以内)か又は例えば、経時放出速度のwt%が前方に多いか又は後方に多い場合には、可変放出速度をもち得る。例えば、放出は、放出されるポリマーの速度が最初の数時間で(例えば、初回の時間、2回目の時間、3回目の時間で)でより多いか又はより少ないことがあり得るようなものであり得る。放出速度は、少なくとも5wt%の利用可能なポリマー(例えば、MPCのポリマー又はMPCのポリマーとPVPの形の量)の放出可能な量が初回の0〜4時間、又は0〜8時間で生じるようなものあり得る。少なくとも5wt%は、5wt%〜99wt%、又は10wt%〜95wt%、又は15wt%〜90wt%、又は20wt%〜85wt%又は25wt%〜80wt%、又は30wt%〜75wt%、又は35wt%〜70wt%、又は40wt%〜65wt%、又は45wt%〜65wt%又は50wt%〜65wt%又は55wt%〜75wt%、又は少なくとも10wt%、少なくとも15wt%又は少なくとも20wt%又は少なくとも25wt%又は少なくとも40wt%又は少なくとも50wt%であり得る。選択として、放出速度は、少なくとも5wt%の利用可能なポリマー(例えば、MPCのポリマー又はMPCのポリマーとPVPの形の量)の放出可能な量が4〜8時間、又は4〜12時間又は4〜16時間、又は5〜12時間、又は5〜16時間で生じるようなものであり得る。本実施例において、少なくとも5wt%は、5wt%〜99wt%、又は10wt%〜95wt%、又は15wt%〜90wt%、又は20wt%〜85wt%又は25wt%〜80wt%、又は30wt%〜75wt%、又は35wt%〜70wt%、又は40wt%〜65wt%、又は45wt%〜65wt%又は50wt%〜65wt%又は55wt%〜75wt%、又は少なくとも10wt%、少なくとも15wt%又は少なくとも20wt%又は少なくとも25wt%又は少なくとも40wt%又は少なくとも50wt%であり得る。示された時間は、本発明のポリマー材料(例えば、IPN)が、最初に、眼、レンズ溶液中、液体環境中等の親水性ポリマー(例えば、MPCのポリマー又はMPCのポリマー及びPVPの形)の放出を可能にする環境に供する場合について述べることである。
ある実施態様において、第2の親水性ポリマー成分を含む本コンタクトレンズは、(i)第2の親水性ポリマー成分を含まない同一のコンタクトレンズ(対照レンズ)より表面摩擦が少なくとも30%小さく; (ii)対照レンズの接触角より接触角が少なくとも10%小さく; (iii)又は(i)と(ii)の双方であるが、(iv)曲げモジュラスが対照レンズの曲げモジュラスの約50%以内にあり; (v)平衡水分が対照レンズの平衡水分の約2%以内にあり; 又は(vi)(iv)と(v)の双方である。本コンタクトレンズのある好ましい実施態様において、コンタクトレンズは、上の特徴(iii)と(vi)を有する。
説明のためにのみ示される一例として、対照コンタクトレンズは、規格化表面摩擦力が約1、接触角が約90度、曲げモジュラスが約0.5Mpa、平衡水分が約60%であり得る。従って、本明細書に記載される本コンタクトレンズの実施態様は、規格化表面摩擦力が約0.7以下、接触角が約81度以下、曲げモジュラスが約0.2〜約0.8Mpa、平衡水分が約58%〜約62%になる。
追加の実施態様において、本コンタクトレンズの表面摩擦は、対照コンタクトレンズより約30%〜約80%少なく、例えば、本コンタクトレンズの表面摩擦は、対照コンタクトレンズより約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%少なくなり得る。
これらの実施態様のいずれか、又は実施態様のすべてにおいて、接触角が対照レンズの接触角より約10%〜60%少ない。実施態様において、更に、接触角は、対照レンズの接触角より約20%〜約50%小さい。実施態様において、更にまた、接触角は、対照レンズの接触角より約25%〜約45%少ない。
これらの実施態様のいずれか、又は実施態様のすべてにおいて、本発明のレンズの曲げモジュラスは、対照レンズの曲げモジュラスと約10%〜約60%の範囲内で異なる。実施態様において、更に、レンズの曲げモジュラスは、対照レンズと約20%〜約50%の範囲内で異なる。実施態様において、更にまた、曲げモジュラスは、約25%〜約45%の範囲内で異なる。
これらの実施態様のいずれか、又は実施態様のすべてにおいて、本発明のレンズの水分は、対照レンズの水分と約0%〜約20%の範囲内で異なる。実施態様において、更に、本発明のレンズの水分は、対照レンズの水分と約0%〜約10%の範囲内で異なる。実施態様において、更にまた、水分は、約0.5%〜約5%の範囲で異なる。
実施例1
コンタクトレンズの調製
モノマー、モノマーと反応性である架橋剤、開始剤、及び色付け剤と実質的に非反応性の親水性ポリマーとを混合することによって重合性レンズ配合物を調製した。重合性レンズ配合物の一部は、5%水を含有した。
コンタクトレンズ金型を、ポリプロピレン樹脂から従来の射出成形技術と装置を用いて射出成形した。各コンタクトレンズ金型は、コンタクトレンズの前面を形成するための光学品質凹面を含む雌型部分、及びコンタクトレンズの裏面を形成するための光学品質凸面を含む雄型部分を含んだ。雌型部分は前面金型であると理解することができ、雄型部分は裏面金型であると理解することができる。
重合性レンズ配合物の量(60μl)を雌型部分の凹面に置いた。重合性レンズ配合物が雌型部分の凹面と雄型部分の凸面の間に形成されるコンタクトレンズ形キャビティ内に位置するように雄型部分を雌型部分と接触させて配置させた。雄型部分を、雌型部分と雄型部分の末梢領域の間の干渉取り付けによって適切な位置に保持した。
次に、重合性レンズ配合物を含有するコンタクトレンズ金型を炉内に入れ、そこで重合性レンズ配合物を100℃の温度で約30分間キュアした。キュア後、コンタクトレンズ金型は、コンタクトレンズ形キャビティの中に重合コンタクトレンズ製品を含有した。
コンタクトレンズ金型を炉から取り出し、室温(20℃)に冷却しておいた。コンタクトレンズ金型を機械的に型から取り出し、雄型部分と雌型部分を相互から分離した。重合コンタクトレンズ製品を、雄型部分に付けたままにした。
次に、重合コンタクトレンズ製品を雄型部分から機械的に脱レンズして、雄型部分からコンタクトレンズ製品を分離した。
次に、分離したコンタクトレンズ製品をコンタクトレンズブリスターパッケージ内のホウ酸緩衝生理的食塩水(BBS)溶液に入れ、次に、ホイル被覆で密閉して、包装された水和コンタクトレンズを形成した。ブリスター内のレンズをオートクレーブによって滅菌した。
これらの包装されたコンタクトレンズについて以下に記載される測定及び試験を行った。
コンタクトレンズ面について摩擦力の測定
原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、水和したコンタクトレンズについて摩擦力を測定した。Veeco Digital Instruments CP-II AFMを用いて、PBSによって完全に水和したコンタクトレンズ面の摩擦力を測定した。直径12μmホウケイ酸塩ガラス球先端と0.03N/mのバネ定数を有する窒化ケイ素V字形カンチレバーで接触モード画像を撮った。先端に加えられる垂直力は、1.0nNであった。スキャン速度は0.8Hzであり、スキャン領域は30×30μmであった。1レンズにつき3つの領域と1実験につき3つのレンズを測定した。
コンタクトレンズ生体外放出プロファイルの測定
ほとんど非反応性の親水性ポリマーの放出プロファイルをゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法を用いることにより測定した。各試料について、1つのレンズを(レンズペーパーで)ブロットして、過剰量の包装溶液を除去し、400μl PBS(pH=7)と清浄なバイアルに入れ、35℃で300rpm振盪機に望ましい放出時間間隔保持した。抽出物をバイアルから取り出し、GPCオートサンプラバイアルに入れ、次に屈折率検出によってWaters GPCシステム(Waters 1525 Binary HPLC、Waters社、ミルフォード、マサチューセッツ)で分析した。3回の実験試料を、各時点で試験した。詳細なGPC法パラメーターは次の通りである: ウルトラヒドロゲルガードカラムによるウルトラヒドロゲル250(300×7.80mm)、移動相20% MeOH/80% H2O、流量0.8ml/分、注入量50μl、Waters 2414屈折率検出器。
LIPを含有するヒドロゲルコンタクトレンズ
実施例1に記載されるようにコンタクトレンズを調製した。ヒドロゲルコンタクトレンズの4つのバッチ(表1におけるA(対照)、B-1、B-2、及びB-3)を調製した。重合性レンズ配合物は表1に示されており、ここで、各成分の量は単位部である。表1において、化学略語は以下のように定義される: MPC: 2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(NOF社、筑波、日本); HEMA: 2-ヒドロキシエチルメタクリレート(Degussa社、ピスカタウェイUSA); EGDMA: エチレングリコールジメタクリレート(Esstech社、エッシントン、ペンシルバニア、USA); 開始剤: 2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(Sigma-Aldrich、セントルイス、ミズーリ、USA); VB6: Vat Blue 6(色付け剤)のHEMA被覆色素(Bioedge Research、ラホーヤ、カリフォルニア、USA); LIP: 2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとn-ブチルメタクリレートのコポリマー、LIPIDURE-PMB(登録商標)、粉末状、NOF社製、筑波、日本。示されるように、LIPは本明細書に記載される式Iによって表され、ここで、Xは約2000であり、Yは約500である。MPCは、また、Biocompatibles社(英国)のような会社から入手することができ、米国特許第5,981,786号; 同第6,420,453号; 同第6,423,761号に記載されるように製造することもできる。
各配合物A、B-1〜B-3の合計部は、MPC、HEMA、EGDMA、開始剤、VB6及びLIPの合わせた部に基づく。これらの実施例のために、単位量は、表の単位部のすべての合計を求め、それぞれの単位部を単位部のすべての合計で割ることによって、重量パーセントに変換することができる。
更に、図2及び図3に示されるように、コンタクトレンズのポリマーマトリックスで物理的に入り込んでいると考えられるLIPを含有するコンタクトレンズは、生体外放出試験の間、長期にコンタクトレンズからLIPを放出した。3部のLIPを含有する配合物から得られるコンタクトレンズにおいて(図2)、コンタクトレンズから周囲の液体環境にLIPが少なくとも8時間放出された。5部のLIPを含有する配合物から得られるコンタクトレンズにおいて(図3)、コンタクトレンズから周囲の液体環境にLIPが少なくとも8時間放出された。放出は、約8〜約16時間でプラトーに達したと思われる。
特に、これらのデータから、重合性レンズ配合物中に実質的に非反応性の親水性ポリマーを含むことにより、表面摩擦が小さく且つコンタクトレンズから実質的に非反応性の親水性ポリマーを数時間にわたって長期放出するコンタクトレンズを得ることができることが証明される。
ポリビニルピロリドンを含有するヒドロゲルコンタクトレンズ
実施例1に記載されるように、コンタクトレンズを調製した。ヒドロゲルコンタクトレンズの5つのバッチ(表3におけるC-1、C-2、C-3、C-4、及びC-5)を調製した。重合性レンズ配合物は表3に示されており、ここで、各成分の量は単位部である。表3において、ポリビニルピロリドンの略語であるPVPを除いて、化学略語は表1と同じである。PVP(360キロダルトンの数平均分子量)は、Sigma-Aldrich USA及びBASF、ニュージャージーUSAから入手した。各配合物C-1〜C-5の合計部は、PVP、MPC、HEMA、EGDMA、開始剤、VB6及び水の合わせた部に基づく。
更に、図5に示されるように、コンタクトレンズのポリマーマトリックスに物理的に入り込んでいると考えられるPVPを含有するコンタクトレンズは、生体外試験の間、長期にコンタクトレンズからPVPを放出した。4部のPVPを含有する配合物から得られるコンタクトレンズにおいて(図5)、コンタクトレンズから周囲の液体環境にPVPが少なくとも8時間放出された。放出は、約8〜約16時間の間にプラトーに達したと思われる。
更に、図6に示されるように、本製造法によって重合性レンズ配合物中にPVPを含むことにより、配合物Aと比較して配合物C-1によって示されるように、液滴接触角の実質的な減少が得られた。更にまた、より高分子量のPVP(配合物C-1B; 数平均分子量の440キロダルトン)を用いることにより、配合物C-1と比べて液滴接触角値の著しい変化は得られなかった。
特に、これらのデータから、重合性レンズ配合物中に実質的に非反応性の親水性ポリマーを含むことにより、表面摩擦が小さく且つコンタクトレンズから実質的に非反応性の親水性ポリマーを数時間にわたって長期放出するコンタクトレンズを得ることができることが証明される。
LIP及びポリビニルピロリドンを含有するヒドロゲルコンタクトレンズ
以下の変更をして実施例1に記載されるように、コンタクトレンズを調製した。ヒドロゲルコンタクトレンズの6つのバッチ(表5におけるD-1〜D-6)を調製した。重合性レンズ配合物は表5に示され、ここで、各成分の量は単位部である。PVPは、30% K-30 PVPと70% K-90 PVPの混合物とした。これらの配合物に用いられる重合開始剤は、0.5部のVAZO(登録商標)64(アゾビスイソブチロニトリルアゾニトリル、E.I.DuPont De Nemours & Co.、ウィルミントン、デラウェア、USA)とした。配合物D-1〜D-6の各々に用いられる合部計は、LIP、PVP(合計)、HEMA、PC-HEMA、EGDMA、開始剤、VB6(HEMAに分散した色素)及び水の合わせた部に基づく。VB6は、配合物D-1及びD-2に添加しなかった。表5に示されるように、配合物D-4、D-5及びD-6はすべて0.05部のLIPを添加したが、PVP量を変えた。対照(E)として、ProClear(登録商標)レンズ(CooperVision、フェアポート、ニューヨーク、USA)を用いた。
結果が示すように、MPC(LIP)のポリマー及びポリビニルピロリドン(PVP)の形をレンズ配合物に添加することにより、接触角の減少が得られ、最も著しい減少は約3部のPVPを含有する配合物で生じた。MPC(LIP)のポリマー及びPVPの形を添加すると、表面摩擦が低減したレンズが得られた。約1部のPVPを含有する配合物は、摩擦力の約40%低下を示し、約2部のPVPを含有する配合物は、摩擦力の約45%低下を示し、約3部のPVPを含有する配合物は、摩擦力の約50%低下を示した。
LIP及びポリビニルピロリドンを含有するヒドロゲルコンタクトレンズ
MPC(LIP)及びPVPのポリマー、及び他の成分を以下の割合で含むコンタクトレンズを製造した。PVPは、30% K-30及び70% K-90配合物とした。用いられる開始剤は、VAZO(登録商標)64とした。配合物F-1〜F-3の各々に用いられる合計部は、LIP、PVP(合計)、HEMA、PC-HEMA、EGDMA、開始剤、VB6及び水の合わせた部に基づく。
MPC(LIP)のポリマー及びPVPの形を含有する配合物により、少なくとも8時間にわたってPVPを放出することができるレンズが得られた。約3部のPVPの2つの形の混合物を配合物に添加すると、最大PVP量を放出するレンズが得られ、PVPは約16時間にわたって放出した。
本明細書に開示に関して、量、濃度、又は他の値又はパラメーターが範囲、好ましい範囲、又は上の好ましい値及び下の好ましい値の羅列として示される場合には、詳しくは、範囲が別々に開示されるかにかかわらず、任意の範囲の上限又は好ましい値と任意の範囲の下限又は好ましい値のいかなる対からも生じるすべて範囲を開示すると理解されるべきである。本明細書に数値の範囲が挙げられる場合、特にことわらない限り、範囲はその終点、及びすべての整数及び範囲内の部分を含むことを意味する。本発明の範囲は、範囲を定める場合に挙げられた個々の値に限定されることを意味しない。
本発明の他の実施態様は、本明細書の考察及び本明細書に開示される本発明の実施から当業者に明らかになる。本明細書及び実施例が単に例示としてみなされ、本発明の真の範囲及び真意が以下の特許請求の範囲及びその等価物によって示されていることを意味する。
Claims (18)
- 重合性組成物の反応産物であるレンズ本体を備える、コンタクトレンズであって、前記重合性組成物は1つ以上のモノマー、重合の間、1つ以上のモノマーを架橋する少なくとも1つの架橋剤、及び2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの少なくとも1つのポリマーを含む、前記コンタクトレンズ。
- 2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの少なくとも1つのポリマーが、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのホモポリマー、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとn-ブチルメタクリレートのコポリマー; 2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリロイルオキシエチレンオキシド及びメタクリロイルオキシプロピレンオキシドのコポリマー; 及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
- 2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの少なくとも1つのポリマーが、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとn-ブチルメタクリレートのコポリマーである、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
- 2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの少なくとも1つのコポリマーが、重合性組成物中に約1%重量%〜約3%重量%の量で存在する、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
- 重合性組成物が、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、エチレングリコールジメタクリレート架橋剤、及び熱重合開始剤を含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
- 重合性組成物が、更に、色付け剤、紫外線吸収剤、着色剤、抗菌剤、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる物質を含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
- 2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのコポリマーが生体外試験に基づき少なくとも8時間レンズから放出されるように2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのコポリマーがレンズ本体に存在する、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
- 重合性組成物が、更に、ポリビニルピロリドンを含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
- ポリビニルピロリドンが、互いに相対して異なる平均分子量を有するポリビニルピロリドンの少なくとも2つの形の混合物である、請求項9に記載のコンタクトレンズ。
- ポリビニルピロリドンが生体外試験に基づき少なくとも8時間レンズから放出されるようにポリビニルピロリドンがレンズ本体と関連している、請求項9に記載のコンタクトレンズ。
- レンズ本体の表面摩擦が、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの少なくとも1つのコポリマーを含まない同一の重合性組成物の反応産物を含む第2のコンタクトレンズの表面摩擦より少なくとも35%小さい、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
- レンズ本体の液滴接触角が、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの少なくとも1つのコポリマーを含まない同一の重合性組成物の反応産物を含む第2のコンタクトレンズの液滴接触角より少なくとも5%小さい、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
- コンタクトレンズパッケージであって、
コンタクトレンズ本体(ここで、レンズ本体は重合性組成物の反応産物であり、重合性組成物は、1つ以上のモノマー、重合の間、1つ以上のモノマーを架橋する少なくとも1つの架橋剤、及び2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの少なくとも1つのコポリマーを含む第1のコポリマーを含んでいる); 及び
包装溶液(ここで、包装溶液は2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの少なくとも1つのポリマー、ポリビニルピロリドンの少なくとも1つの形、及びこれらの組み合わせを含む第2のポリマーを含有する水溶液を含む)
を備える、前記パッケージ。 - レンズ本体に存在する2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの少なくとも1つのポリマーが、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとn-ブチルメタクリレートのコポリマーである、請求項14に記載のパッケージ。
- 2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのポリマーが生体外試験に基づき少なくとも8時間レンズから放出されるように2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのポリマーがレンズ本体に存在する、請求項14に記載のパッケージ。
- レンズ本体の表面摩擦が、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの少なくとも1つのコポリマーを含まない同一の重合性組成物の反応産物を含む第2のコンタクトレンズの表面摩より少なくとも35%小さい、請求項14に記載のパッケージ。
- コンタクトレンズの製造方法であって、
1つ以上のモノマー、少なくとも1つの架橋剤、及び2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの少なくとも1つのコポリマーを含む重合性組成物を準備する工程; 及び
重合性組成物を重合し、レンズ本体を得る工程
を含む、前記方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US2084308P | 2008-01-14 | 2008-01-14 | |
US61/020,843 | 2008-01-14 | ||
PCT/US2009/030840 WO2009091728A2 (en) | 2008-01-14 | 2009-01-13 | Polymerizable contact lens formulations and contact lenses obtained therefrom |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011510347A true JP2011510347A (ja) | 2011-03-31 |
JP5622589B2 JP5622589B2 (ja) | 2014-11-12 |
Family
ID=40433783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010543188A Active JP5622589B2 (ja) | 2008-01-14 | 2009-01-13 | 重合性コンタクトレンズ配合物及びそれから得られるコンタクトレンズ |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (3) | US8011784B2 (ja) |
EP (2) | EP2238481A2 (ja) |
JP (1) | JP5622589B2 (ja) |
KR (1) | KR101590201B1 (ja) |
CN (1) | CN101918865B (ja) |
HK (1) | HK1150885A1 (ja) |
HU (1) | HUE062024T2 (ja) |
TW (2) | TWI487933B (ja) |
WO (2) | WO2009091728A2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015524090A (ja) * | 2012-06-25 | 2015-08-20 | ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッドJohnson & Johnson Vision Care, Inc. | 低分子量ポリアミド及び高分子量ポリアミドを含むレンズ |
JP2016502876A (ja) * | 2012-12-21 | 2016-02-01 | クーパーヴィジョン インターナショナル ホウルディング カンパニー リミテッド パートナーシップ | 有益な薬剤の送達のための眼科用デバイス |
JP2016504623A (ja) * | 2012-12-21 | 2016-02-12 | クーパーヴィジョン インターナショナル ホウルディング カンパニー リミテッド パートナーシップ | 抗菌性眼科用コンタクトレンズ |
JP2016527563A (ja) * | 2013-08-02 | 2016-09-08 | ボシュ・アンド・ロム・インコーポレイテッドBausch & Lomb Incorporated | 水が添加されたハイドロゲルモノマー混合物 |
WO2018003822A1 (ja) * | 2016-06-29 | 2018-01-04 | 日油株式会社 | 滑り性付与剤および滑り性付与方法 |
WO2023074596A1 (ja) * | 2021-10-29 | 2023-05-04 | 日油株式会社 | ソフトコンタクトレンズ用処理液 |
Families Citing this family (31)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004097504A1 (en) | 2003-04-24 | 2004-11-11 | Ocular Sciences Inc. | Hydrogel contact lenses and package systems and production methods for same |
DE10344411A1 (de) * | 2003-09-25 | 2005-04-28 | Roehm Gmbh | Hydrogel |
US7841716B2 (en) | 2005-02-14 | 2010-11-30 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Comfortable ophthalmic device and methods of its production |
US9052529B2 (en) | 2006-02-10 | 2015-06-09 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Comfortable ophthalmic device and methods of its production |
CN101918865B (zh) * | 2008-01-14 | 2012-12-26 | 库柏维景国际控股公司 | 可聚合隐形眼镜调配物及自调配物所得的隐形眼镜 |
WO2010147779A2 (en) | 2009-06-15 | 2010-12-23 | Dsm Ip Assets B.V. | Phosphorylcholine-based amphiphilic silicones for medical applications |
HUE030443T2 (en) | 2009-10-01 | 2017-05-29 | Coopervision Int Holding Co Lp | Silicone hydrogel contact lenses and methods for producing silicone hydrogel contact lenses |
RU2012149860A (ru) * | 2010-04-23 | 2014-05-27 | Джонсон Энд Джонсон Вижн Кэа, Инк. | Способ улучшения вращения линзы |
BR112013002179B1 (pt) * | 2010-07-30 | 2020-12-15 | Alcon Inc | Lentes de silicone hidrogel com superfícies ricas em água |
CN102757527B (zh) * | 2011-04-28 | 2015-02-04 | 星欧光学股份有限公司 | 抗紫外线的隐形眼镜配方 |
ES2725784T3 (es) | 2011-07-20 | 2019-09-27 | Univ Brigham Young | Compuestos de ceragenina hidrófobos y dispositivos que incorporan al mismo |
CA2851668C (en) | 2011-10-12 | 2016-08-16 | Novartis Ag | Method for making uv-absorbing ophthalmic lenses by coating |
CN103159889B (zh) * | 2011-12-17 | 2015-11-25 | 清华大学 | 互穿网络聚合物及其制备方法 |
PL2613180T3 (pl) * | 2012-02-01 | 2014-11-28 | Lenswista Ag | Silikonowa soczewka kontaktowa |
EP2634198B1 (en) * | 2012-03-02 | 2014-09-17 | Suntech Co., Ltd. | Copolymers containing phosphorylcholine groups and methods of preparing and using the same |
US9423528B2 (en) | 2012-06-25 | 2016-08-23 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Method of making silicone containing contact lens with reduced amount of diluents |
US10310294B2 (en) * | 2012-07-24 | 2019-06-04 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Thinned and flexible semiconductor elements on three dimensional surfaces |
SG11201504763UA (en) | 2012-12-17 | 2015-07-30 | Novartis Ag | Method for making improved uv-absorbing ophthalmic lenses |
HUE038809T2 (hu) | 2013-12-17 | 2018-11-28 | Novartis Ag | Térhálósított hidrofíl bevonattal ellátott szilikon hidrogél lencse |
SG10201901379TA (en) | 2014-08-26 | 2019-03-28 | Novartis Ag | Method for applying stable coating on silicone hydrogel contact lenses |
JP2018511823A (ja) | 2015-03-11 | 2018-04-26 | フロリダ大学 リサーチファウンデーション インコーポレイティッド | ジェミニハイドロゲルにおける潤滑のメッシュサイズ制御 |
SG11201803726VA (en) | 2015-12-15 | 2018-06-28 | Novartis Ag | Method for applying stable coating on silicone hydrogel contact lenses |
TWI634205B (zh) * | 2016-06-27 | 2018-09-01 | 晶碩光學股份有限公司 | 用以處理隱形眼鏡之溶液 |
CN106632833B (zh) * | 2016-10-31 | 2018-12-07 | 四川大学 | 一种具有细胞膜仿生的可注射温敏性水凝胶人工晶状体材料及其制备方法 |
US11067831B2 (en) | 2017-10-30 | 2021-07-20 | Coopervision International Limited | Methods of manufacturing coated contact lenses |
US11029447B2 (en) | 2017-12-13 | 2021-06-08 | Alcon Inc. | Method for producing MPS-compatible water gradient contact lenses |
US11061169B2 (en) | 2018-11-15 | 2021-07-13 | Alcon Inc. | Contact lens with phosphorylcholine-modified polyvinylalcohols therein |
CN110256626A (zh) * | 2019-06-21 | 2019-09-20 | 甘肃天后光学科技有限公司 | 一种含水量为50%-60%的水凝胶材料及其制备方法 |
KR102259281B1 (ko) * | 2019-07-16 | 2021-06-01 | 단국대학교 천안캠퍼스 산학협력단 | 청색광 차단용 콘택트렌즈 및 이의 제조방법 |
KR102392515B1 (ko) * | 2020-07-03 | 2022-04-29 | (주)아이렌 | 생체적합성 콘택트렌즈 |
US20220251302A1 (en) | 2021-02-09 | 2022-08-11 | Alcon Inc. | Hydrophilized polydiorganosiloxane vinylic crosslinkers |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06313865A (ja) * | 1993-04-30 | 1994-11-08 | Nippon Oil & Fats Co Ltd | 含水性ソフトコンタクトレンズ |
JP2002030117A (ja) * | 2000-07-14 | 2002-01-31 | Nof Corp | 共重合体、架橋体、コンタクトレンズ材料、コンタクトレンズ及びその製造方法 |
WO2002015911A1 (fr) * | 2000-08-22 | 2002-02-28 | Nof Corporation | Agent lubrifiant et solution permettant de faciliter l'insertion de verres de contact |
US20050148682A1 (en) * | 1998-07-08 | 2005-07-07 | Hopin Hu | Interpenetrating polymer network hydrophilic hydrogels for contact lens |
JP2006198001A (ja) * | 2005-01-18 | 2006-08-03 | Seed Co Ltd | コンタクトレンズ用溶液 |
WO2006117228A2 (en) * | 2005-05-05 | 2006-11-09 | Novartis Ag | Ophthalmic devices for sustained delivery of active compounds |
JP2006526807A (ja) * | 2003-04-24 | 2006-11-24 | オキュラー サイエンシス インコーポレイテッド | ヒドロゲルコンタクトレンズ及び包装システム及びそれらの製造方法 |
JP2007009060A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-01-18 | Nof Corp | 単量体組成物及びコンタクトレンズ |
JP2008003612A (ja) * | 2006-06-15 | 2008-01-10 | Coopervision Internatl Holding Co Lp | 湿潤性シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ及び関連組成物及び方法 |
Family Cites Families (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB9023498D0 (en) * | 1990-10-29 | 1990-12-12 | Biocompatibles Ltd | Soft contact lens material |
GB9226791D0 (en) * | 1992-12-23 | 1993-02-17 | Biocompatibles Ltd | New materials |
US6367929B1 (en) * | 1998-03-02 | 2002-04-09 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Hydrogel with internal wetting agent |
US6822016B2 (en) * | 2001-09-10 | 2004-11-23 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Biomedical devices containing internal wetting agents |
US8821583B2 (en) * | 2004-10-05 | 2014-09-02 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Interpenetrating polymer network hydrogel |
US7841716B2 (en) * | 2005-02-14 | 2010-11-30 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Comfortable ophthalmic device and methods of its production |
AU2006289625B2 (en) * | 2005-09-09 | 2013-08-29 | Ottawa Health Research Institute | Interpenetrating networks, and related methods and compositions |
US8414804B2 (en) * | 2006-03-23 | 2013-04-09 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Process for making ophthalmic lenses |
EP2081984B1 (en) * | 2006-11-03 | 2012-07-04 | PTT Holding Aps | A method of producing an article comprising an interpenetrating polymer network (ipn) and an article comprising an ipn |
EP1955842A1 (en) | 2007-02-06 | 2008-08-13 | CooperVision Inc. | Wettable silicone hydrogel contact lenses and related compositions and methods |
US20090033864A1 (en) | 2007-07-30 | 2009-02-05 | Shone Thomas R | Multifocal contact lenses and methods for improving vision and for producing multifocal contact lenses |
US8490782B2 (en) * | 2007-10-23 | 2013-07-23 | Bausch & Lomb Incorporated | Packaging solutions |
US20090173045A1 (en) | 2008-01-09 | 2009-07-09 | Yu-Chin Lai | Packaging Solutions |
CN101918865B (zh) * | 2008-01-14 | 2012-12-26 | 库柏维景国际控股公司 | 可聚合隐形眼镜调配物及自调配物所得的隐形眼镜 |
-
2009
- 2009-01-13 CN CN200980102160.4A patent/CN101918865B/zh active Active
- 2009-01-13 US US12/352,904 patent/US8011784B2/en active Active
- 2009-01-13 US US12/352,951 patent/US20090182068A1/en not_active Abandoned
- 2009-01-13 EP EP09702681A patent/EP2238481A2/en not_active Withdrawn
- 2009-01-13 WO PCT/US2009/030840 patent/WO2009091728A2/en active Application Filing
- 2009-01-13 JP JP2010543188A patent/JP5622589B2/ja active Active
- 2009-01-13 HU HUE09701618A patent/HUE062024T2/hu unknown
- 2009-01-13 WO PCT/US2009/030846 patent/WO2009091733A2/en active Application Filing
- 2009-01-13 EP EP09701618.2A patent/EP2240804B1/en active Active
- 2009-01-13 KR KR1020107018036A patent/KR101590201B1/ko active IP Right Grant
- 2009-01-14 TW TW098101273A patent/TWI487933B/zh active
- 2009-01-14 TW TW098101261A patent/TW200937067A/zh unknown
-
2011
- 2011-05-16 HK HK11104755.4A patent/HK1150885A1/xx unknown
- 2011-07-28 US US13/192,535 patent/US8820925B2/en active Active
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06313865A (ja) * | 1993-04-30 | 1994-11-08 | Nippon Oil & Fats Co Ltd | 含水性ソフトコンタクトレンズ |
US20050148682A1 (en) * | 1998-07-08 | 2005-07-07 | Hopin Hu | Interpenetrating polymer network hydrophilic hydrogels for contact lens |
JP2002030117A (ja) * | 2000-07-14 | 2002-01-31 | Nof Corp | 共重合体、架橋体、コンタクトレンズ材料、コンタクトレンズ及びその製造方法 |
WO2002015911A1 (fr) * | 2000-08-22 | 2002-02-28 | Nof Corporation | Agent lubrifiant et solution permettant de faciliter l'insertion de verres de contact |
JP2006526807A (ja) * | 2003-04-24 | 2006-11-24 | オキュラー サイエンシス インコーポレイテッド | ヒドロゲルコンタクトレンズ及び包装システム及びそれらの製造方法 |
JP2006198001A (ja) * | 2005-01-18 | 2006-08-03 | Seed Co Ltd | コンタクトレンズ用溶液 |
WO2006117228A2 (en) * | 2005-05-05 | 2006-11-09 | Novartis Ag | Ophthalmic devices for sustained delivery of active compounds |
JP2007009060A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-01-18 | Nof Corp | 単量体組成物及びコンタクトレンズ |
JP2008003612A (ja) * | 2006-06-15 | 2008-01-10 | Coopervision Internatl Holding Co Lp | 湿潤性シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ及び関連組成物及び方法 |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015524090A (ja) * | 2012-06-25 | 2015-08-20 | ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッドJohnson & Johnson Vision Care, Inc. | 低分子量ポリアミド及び高分子量ポリアミドを含むレンズ |
JP2016502876A (ja) * | 2012-12-21 | 2016-02-01 | クーパーヴィジョン インターナショナル ホウルディング カンパニー リミテッド パートナーシップ | 有益な薬剤の送達のための眼科用デバイス |
JP2016504623A (ja) * | 2012-12-21 | 2016-02-12 | クーパーヴィジョン インターナショナル ホウルディング カンパニー リミテッド パートナーシップ | 抗菌性眼科用コンタクトレンズ |
JP2016527563A (ja) * | 2013-08-02 | 2016-09-08 | ボシュ・アンド・ロム・インコーポレイテッドBausch & Lomb Incorporated | 水が添加されたハイドロゲルモノマー混合物 |
KR101827657B1 (ko) * | 2013-08-02 | 2018-02-08 | 보오슈 앤드 롬 인코포레이팃드 | 첨가된 물을 함유하는 히드로겔 단량체 혼합물 |
WO2018003822A1 (ja) * | 2016-06-29 | 2018-01-04 | 日油株式会社 | 滑り性付与剤および滑り性付与方法 |
CN109312246A (zh) * | 2016-06-29 | 2019-02-05 | 日油株式会社 | 滑性赋予剂以及滑性赋予方法 |
JPWO2018003822A1 (ja) * | 2016-06-29 | 2019-06-06 | 日油株式会社 | 滑り性付与剤および滑り性付与方法 |
CN109312246B (zh) * | 2016-06-29 | 2021-07-06 | 日油株式会社 | 滑性赋予剂以及滑性赋予方法 |
WO2023074596A1 (ja) * | 2021-10-29 | 2023-05-04 | 日油株式会社 | ソフトコンタクトレンズ用処理液 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20110281968A1 (en) | 2011-11-17 |
TWI487933B (zh) | 2015-06-11 |
JP5622589B2 (ja) | 2014-11-12 |
CN101918865A (zh) | 2010-12-15 |
US20090182067A1 (en) | 2009-07-16 |
US8820925B2 (en) | 2014-09-02 |
WO2009091733A3 (en) | 2009-10-29 |
US20090182068A1 (en) | 2009-07-16 |
WO2009091728A3 (en) | 2009-11-05 |
EP2240804A2 (en) | 2010-10-20 |
HUE062024T2 (hu) | 2023-09-28 |
WO2009091733A2 (en) | 2009-07-23 |
WO2009091728A2 (en) | 2009-07-23 |
TW200937067A (en) | 2009-09-01 |
EP2240804B1 (en) | 2023-02-15 |
EP2238481A2 (en) | 2010-10-13 |
US8011784B2 (en) | 2011-09-06 |
CN101918865B (zh) | 2012-12-26 |
KR101590201B1 (ko) | 2016-02-01 |
KR20100102218A (ko) | 2010-09-20 |
TW200937035A (en) | 2009-09-01 |
HK1150885A1 (en) | 2012-01-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5622589B2 (ja) | 重合性コンタクトレンズ配合物及びそれから得られるコンタクトレンズ | |
TWI429713B (zh) | 可溼性矽氧水凝膠隱形眼鏡及相關組合物及方法 | |
US10676575B2 (en) | Tri-block prepolymers and their use in silicone hydrogels | |
EP2274640B1 (en) | High refractive index ophthalmic device materials | |
TW201125915A (en) | Wettable hydrogel materials for use in ophthalmic applications and methods | |
RU2682111C1 (ru) | Контактная линза с модифицированной поверхностью и способ ее получения | |
JPS61144603A (ja) | 親水性共重合体、生物医学材料としてのその使用及びそれから製造した接触視力補正製品 | |
CA1251069A (en) | Hydrogel contact lenses for extended wear | |
NO750199L (ja) | ||
CA3080459C (en) | Methods of manufacturing coated contact lenses | |
KR100286971B1 (ko) | 안용 렌즈 재료 및 이의 제조방법 | |
CN112703213A (zh) | 聚合物材料 | |
JPH0529091B2 (ja) | ||
KR20020033199A (ko) | 안용 렌즈 재료 | |
JP4020213B2 (ja) | 眼用レンズ材料およびその製法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120112 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130510 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130515 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130815 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131202 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140303 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140916 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140922 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5622589 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |