JP4020213B2 - 眼用レンズ材料およびその製法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、眼用レンズ材料およびその製法に関する。さらに詳しくは、高含水性コンタクトレンズなどの眼用レンズに好適に使用しうる眼用レンズ材料およびその製法に関する。
背景技術
高含水性ポリマーは、1990年代にはいり、生理用品、紙おむつなどのトイレタリー分野から、人工皮膚、人工筋肉、含水性コンタクトレンズなどのメディカル分野、食品鮮度保持包装材料などの食品分野などで新しい機能性材料としてさらに大きく発展しようとしている。とくに、メディカル分野においては、高含水性ヒドロゲルからなるコンタクトレンズ材料は、その装用感のよさ、眼との馴染みやすさ(生体適合性のよさ)などの点で好適に用いられている。
しかしながら、このような水不溶性で、かつ高含水性を有するヒドロゲルからなるコンタクトレンズ材料は、含水率が高くなるにつれて機械的性質が急激に低下するという問題を有する。またかかるコンタクトレンズ材料は、逆に含水率が低くなると気体透過性が低下するという問題を有する。したがって、気体透過性および機械的性質を同時に充分に満足するヒドロゲルの開発が望まれている。
こうした状況のもとで、(メタ)アクリル酸アルキルエステル−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合体などのN,N−ジメチルアクリルアミドを用いてえられた重合体が開発されている。
前記重合体は、良好な透明性および水溶性を有するものである。しかしながら、該重合体では、N,N−ジメチルアクリルアミドによって本来高められるべき含水性および(メタ)アクリル酸アルキルエステルによって本来高められるべき機械的強度がたがいに相殺されている。したがって、該重合体は、含水性および機械的強度が充分でないという問題を有する。
前記問題を解決するために、たとえば
(1)まず、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いて重合性基を有する重合体をあらかじめ調製し、つぎに該重合体とN,N−ジメチルアクリルアミドとを共重合させる方法(特公平5−29091号公報)、
(2)えられる重合体の分子中に特定の反応性基を導入させるための成分を含有させて重合を行ない、えられた重合体の反応性基との反応性を有するモノマーと、前記重合体とを反応させてえられた共重合体と、N,N−ジメチルアクリルアミドとを共重合させる方法(特公平4−81612号公報)、
(3)親水性モノマーと疎水性モノマーとを、これら両者と架橋しやすい架橋剤を用いて重合させることにより、形成されたポリマーがたがいに分子鎖網目に侵入して絡み合った構造(IPN体)を有するソフトコンタクトレンズの製造方法(特公昭59−23271号公報)
などが提案されている。
しかしながら、前記方法(1)および(2)には、重合性基を有する重合体を調製することが困難であったり、その工程が煩雑であるという問題がある。
前記製造方法(3)では、親水性モノマーおよび疎水性モノマーが本来発現すべき性質を充分に引き出す目的で、それぞれのモノマーが別々に重合するように、重合性基が異なる親水性モノマーと疎水性モノマーとが用いられる。たとえば、親水性モノマーとしてN−ビニルピロリドンなどのビニル基を有するモノマーが用いられ、疎水性モノマーとしてメチルメタクリレートなどの疎水性モノマーが用いられる。しかしながら、かかる方法には、ビニル基は、一般に重合性が低いため、前記ビニル基を有するモノマーが未重合のまま残存しやすく、また未架橋のN−ビニルピロリドンポリマーが溶出しやすいなどの問題がある。
たとえば眼用レンズ材料からコンタクトレンズなどの眼用レンズを製造する方法としては、(A)切削研磨法、(B)モールド法、(C)スピンキャスト法などが知られている。
前記方法(A)は、通常、棒状または板状でえられた重合体を旋盤などを用いて切削したのち、表面を研磨する方法であり、種々のデザインに精度よく加工するのに適している。しかしながら、前記方法(A)には、切削屑として大量の原料が無駄になり、しかも生産工程が多く、生産時間が長くなるので、大量生産には向かないという問題がある。
前記方法(B)および(C)では、いずれも成形型内で重合を行なうと同時に、成形体がえられるので、前記方法(A)のように、大量の原料が無駄になることがない。しかしながら、前記方法(B)には、重合時間が長く、重合を完了させるまでに形状を維持させるためのモールド型が大量に必要となるので、コストが高くなるといった問題がある。また、前記方法(C)では、滑らかな表面を有する眼用レンズをうることができるものの、成形型を回転させながら重合および成形を行なうため、かかる方法(C)には、モノマーの注入時期の調節、重合条件などの管理が煩雑で、大量生産に不向きであるという問題がある。
また、プラスチックレンズを大量生産するという観点から、一般に、
(D)プレス加工法、(E)射出成形法などが採用されている。しかしながら、これらの方法には、架橋されていない重合体を用いる必要がある。それゆえ、これらの方法をコンタクトレンズの製造に応用したばあいには、未架橋重合体に由来する最大の欠点である溶出が生じたり、含水時に白濁するため、これらの方法は、眼用レンズ材料の製造に適さないなどの問題がある。
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、すぐれた光学的性質、高含水性および高機械的強度を有し、さらに含水状態における溶液のpH変化などによるサイズ変化がきわめて小さい眼用レンズ材料およびその製法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は、▲1▼一般式(I):
Figure 0004020213
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、R3は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基を示す)で表わされるマレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位および式(II):
Figure 0004020213
で表わされるN,N−ジメチルアクリルアミド単位を有する重合体を含有してなる眼用レンズ材料、ならびに▲2▼式(IV):
Figure 0004020213
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、R3は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基を示す)で表わされるマレイミド誘導体およびα−メチルスチレンを含有した共重合成分を重合させてえられたマレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体をN,N−ジメチルアクリルアミドに溶解させて重合を行なったのち、えられた重合体組成物を130〜250℃に加熱することを特徴とする前記眼用レンズ材料の製法に関する。
発明を実施するための最良の形態
本発明によれば、一般式(I):
Figure 0004020213
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、R3は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基を示す)で表わされるマレイミド誘導−α−メチルスチレン単位および式(II):
Figure 0004020213
で表わされるN,N−ジメチルアクリルアミド単位を有する重合体を含有した眼用レンズ材料は、一般式(IV):
Figure 0004020213
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、R3は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基を示す)で表わされるマレイミド誘導体およびα−メチルスチレンを含有した共重合成分を重合させてえられたマレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体をN,N−ジメチルアクリルアミドに溶解させて重合を行なったのち、えられた重合体組成物を130〜250℃に加熱することによってえられる。
本発明の眼用レンズ材料には、N,N−ジメチルアクリルアミドが用いられているので、該眼用レンズ材料は、高含水率を有する。また、本発明の眼用レンズ材料は、ただ単に式(II)で表わされるN,N−ジメチルアクリルアミド単位を有するのみではなく、一般式(I)で表わされるマレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位を有するので、該眼用レンズ材料は、該マレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位によって高度に補強される。
通常、N,N−ジメチルアクリルアミドからなり、架橋されていないホモポリマーは、水中で徐々に溶解するため、該ホモポリマーを水不溶性のヒドロゲルとすることができない。
本発明の眼用レンズ材料を構成している前記重合体は、前記N,N−ジメチルアクリルアミドからなる架橋されていないホモポリマーと同様に、加熱前には架橋されていないばあいもある。それにもかかわらず、前記重合体を加熱してえられた眼用レンズ材料は、含水させても、あるいは水中に入れて煮沸させたばあいであっても、水に対して不溶であり、ゲル状となる。
このように、前記重合体を含有した眼用レンズ材料が水に対して不溶性を呈するのは、おそらく以下の反応が進行していることにもとづくものと考えられる。
すなわち、まず、マレイミド誘導体およびα−メチルスチレンを含有した共重合成分を重合させてえられたマレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体をN,N−ジメチルアクリルアミドに溶解させたのち、重合を行なった際には、かかるN,N−ジメチルアクリルアミドのラジカル重合時に生じたラジカルの一部が前記マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体に移動し、該共重合体に架橋点が生起するものと考えられる。しかしながら、該架橋点の量は、ごく僅かであると考えられる。したがって、かかる重合を行なった際には、マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体とN,N−ジメチルアクリルアミドのホモポリマーが共存した重合体組成物が生成しているものと考えられる。
つぎに、前記重合体組成物は、130〜250℃に加熱される。このように前記重合体組成物が加熱された際には、マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体の分子鎖中のα−メチルスチレン単位が連続している箇所が熱分解してラジカルが発生し、該ラジカルの発生箇所が、前記N,N−ジメチルアクリルアミドのホモポリマーにラジカル連鎖移動によって結合し、これらα−メチルスチレン単位がN,N−ジメチルアクリルアミドのホモポリマーに結合した構造が形成されるものと考えられる。
本発明の眼用レンズ材料は、このように2つのα−メチルスチレン単位がN,N−ジメチルアクリルアミドのホモポリマーに結合した構造を有するので、前記N,N−ジメチルアクリルアミドのホモポリマーがマレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位で架橋されている。したがって、かかる眼用レンズ材料は、含水時あるいは水中に浸漬させて煮沸させたときであっても、水に対して不溶性を呈するものと考えられる。
本発明の眼用レンズ材料を構成している前記重合体のマレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位は、マレイミド誘導体とα−メチルスチレンとを共重合させることによってえられる。
α−メチルスチレンは、単独重合性を有し、天井温度(以下、Tcという)が低いモノマーである。モノマーを重合させてポリマーをうる際に、生成したポリマーは高温で解重合する。前記Tcとは、ポリマーが生成する速度とポリマーが解重合する速度とが等しくなるときの温度をいう。α−メチルスチレンのTcは63℃であり、α−メチルスチレンは、この温度よりも高い温度ではポリマーを生成しない性質を有している。また、重合反応系中におけるα−メチルスチレン(モノマー)の濃度が低くなるにしたがって、Tcが低下することが判っている。
したがって、α−メチルスチレンは、単独重合性を有するが、現実にはα−メチルスチレンのホモポリマーは、えられがたい。
そこで、たとえばマレイミド誘導体の一例であるN−フェニルマレイミドとα−メチルスチレンとを共重合させたばあいには、式:
Figure 0004020213
で表わされるように、N−フェニルマレイミドとα−メチルスチレンとの交互共重合体がえられ、その分子鎖の一部にα−メチルスチレンが連続した部分が存在する。
このα−メチルスチレンが連続した部分は、130〜250℃に加熱されたときに、これらα−メチルスチレン同士の結合が分断し、前記共重体では、式:
Figure 0004020213
で表わされるように、ラジカルが発生する。この発生したラジカルがN,N−ジメチルアクリルアミドポリマーに連鎖移動し、分断したN−フェニルマレイミド−α−メチルスチレン共重合体がN,N−ジメチルアクリルアミドポリマーに結合して前記重合体が生成する。
その結果、前記重合体は、N−フェニルマレイミド−α−メチルスチレン単位に基づく高機械的強度およびN,N−ジメチルアクリルアミド単位に基づく高含水性を有し、またマクロな相分離のない均一で、かつ含水時に失透現象を示さない。
本発明に用いられるマレイミド誘導体は、一般式(IV):
Figure 0004020213
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、R3は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基を示す)で表わされる化合物である。なお、かかる一般式(IV)において、R3を示す置換されていてもよいアリール基の置換基としては、たとえばヒドロキシル基、アルコキシル基などがあげられる。
前記マレイミド誘導体の代表例としては、たとえばN−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミドなどのN−アルキルマレイミド;N−フェニルマレイミド;N−o−メチルフェニルマレイミド、N−m−メチルフェニルマレイミド、N−p−メチルフェニルマレイミドなどのN−アルキルフェニルマレイミド;N−o−ヒドロキシフェニルマレイミドなどのN−ヒドロキシフェニルマレイミド;N−m−メトキシフェニルマレイミドなどのN−アルコキシフェニルマレイミドなどがあげられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。これらのなかでは、比較的安価で入手が容易であるという点から、N−フェニルマレイミドが好ましい。
共重合成分中の前記マレイミド誘導体の量があまりにも多いばあいには、相対的にα−メチルスチレンの量が少なくなり、架橋効果が充分でなくなる傾向がある。したがって、マレイミド誘導体およびα−メチルスチレンを含有した共重合成分中に、該マレイミド誘導体が50モル%以下含有されることが好ましい。
一方、前記共重合成分中のα−メチルスチレンの量があまりにも多いばあいには、α−メチルスチレンが2個以上連続する部分が数多く存在するようになり、このたがいに隣接するα−メチルスチレン間が加熱によって分断される。その結果、いたるところで、えられる共重合体の切断が生じ、該共重合体の分子量がかなり低下し、マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体による補強効果が充分でなくなる傾向がある。したがって、α−メチルスチレンの共重合成分中の量は、80モル%以下であることが好ましい。
このように、前記共重合成分がマレイミド誘導体およびα−メチルスチレンで構成されるばあいには、該共重合成分中のマレイミド誘導体の量が20〜50モル%、またα−メチルスチレンの量が50〜80モル%であることが好ましい。
前記共重合成分には、補強効果を向上させたり、N,N−ジメチルアクリルアミドポリマーとの架橋点を調整するために、疎水性モノマーを含有させることができる。
前記疎水性モノマーの代表例としては、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレートなどのアルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;スチレン;イソプロピルスチレン、t−ブチルスチレンなどのアルキル基の炭素数が1〜4のアルキルスチレン;イタコン酸プロピルなどのアルキル基の炭素数が1〜4のイタコン酸アルキルエステル;クロトン酸プロピルなどのアルキル基の炭素数が1〜4のクロトン酸アルキルエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどの脂肪族カルボン酸ビニルエステル;酢酸イソプロペニル;無水マレイン酸などの酸無水物などがあげられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
前記疎水性モノマーのなかでも、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、イタコン酸アルキルエステルまたはクロトン酸アルキルエステルを用いるばあいには、そのアルキル基は、必要により、たとえばジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、トリフルオロプロピル基、トリフルオロブチル基、トリフルオロペンチル基、トリフルオロヘキシル基、ペンタフルオロブチル基、ペンタフルオロヘプチル基などのフッ素置換アルキル基であってもよい。
前記疎水性モノマーの量があまりにも多いばあいには、相対的にα−メチルスチレンの量が少なくなり、それにより架橋点が少なくなり、補強性が低下する傾向がある。したがって、前記共重合成分中の疎水性モノマーの量は、40モル%以下であることが好ましい。
したがって、マレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位を構成する共重合成分に疎水性モノマーを含有させるばあいには、前記共重合成分は、マレイミド誘導体20〜50モル%、好ましくは30〜50モル%、α−メチルスチレン20〜80モル%、好ましくは30〜50モル%および疎水性モノマー0〜40モル%、好ましくは0〜30モル%からなることが望ましい。
前記マレイミド誘導体、α−メチルスチレンおよび必要により用いられる疎水性モノマーからなる共重合成分の重合は、通常のラジカル重合開始剤を用いて行なうことができる。
前記ラジカル重合開始剤としては、たとえば2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどの過酸化物、レドックス系重合開始剤などがあげられる。これらの重合開始剤のなかでは、比較的低温で重合を行なうことができるという点から、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)および2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)が好ましい。
前記重合開始剤の量は、通常、前記共重合成分100モルに対して、0.001〜1モル程度、好ましくは0.01〜0.5モル程度であることが望ましい。
前記共重合成分の重合反応は、溶液重合法および塊状重合法のいずれによっても行なうことができる。効率よく重合反応を進行させるためには、溶液重合法を採用することが好ましい。溶液重合法を採用するばあい、用いられる溶媒としては、共重合成分およびそれからえられる共重合体を溶解させる性質を有する溶媒が好ましい。かかる溶媒の代表例としては、たとえばテトラヒドロフラン、ベンゼン、1,4−ジオキサン、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどがあげられる。前記溶媒の量は、前記共重合成分の濃度が30〜95重量%程度となる量であることが好ましい。
重合反応条件は、とくに限定がなく、通常、たとえばチッ素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中で、重合温度が0〜100℃程度、なかんづく25〜60℃程度で、重合時間が数時間〜約十時間であることが好ましい。
このように、前記共重合成分を重合させることにより、マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体がえられる。
なお、えられる共重合体の分子量は、たとえば重合開始剤の種類、その量、重合時に使用する溶媒の量、重合時間、重合温度などの種々の重合条件を適宜調整することにより、広範囲に変えることができる。
重合反応終了後は、えられたマレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体を含む反応液をそのまま乾燥させて未反応モノマーおよび溶媒を除去するか、あるいは再沈法にて精製することが好ましい。すなわち、前記重合反応によってえられた反応液をアセトン、テトラヒドロフランなどの前記共重合体の良溶媒を用いて希釈したのち、n−ヘキサン、各種エーテル、メタノール、エタノールなどの低級アルコールなどの多量の該共重合体の貧溶媒中に投入することにより、えられた共重合体を沈殿させ、未反応モノマーなどを取り除くことができる。
前記マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体は、テトラヒドロフランに溶解させた溶液状態で無色透明であり、また乾燥させた状態では白色粉末状である。
前記マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体の分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCという)によって求めることができる。
前記マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体の分子量が大きいほど、えられる眼用レンズ材料の機械的性質が良好となる。しかしながら、かかるマレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体の分子量があまりにも大きいばあいには、該共重合体をN,N−ジメチルアクリルアミドに溶解させたときに、該共重合体がN,N−ジメチルアクリルアミドと均一に混合しがたくなる傾向がある。したがって、前記マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体の重量平均分子量は、1000〜2000000程度、好ましくは50000〜1000000程度であることが望ましい。
つぎに、前記マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体をN,N−ジメチルアクリルアミドに溶解させ、該N,N−ジメチルアクリルアミドを重合させることにより、重合体組成物がえられる。
N,N−ジメチルアクリルアミドの量があまりにも少ないばあいには、含水率の向上が不充分となる傾向があり、またN,N−ジメチルアクリルアミドの量があまりにも多いばあいには、充分な補強効果がえられなくなる傾向がある。したがって、N,N−ジメチルアクリルアミドとマレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体との割合(N,N−ジメチルアクリルアミド:マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体(重量比))は、60:40〜95:5、好ましくは70:30〜90:10であることが望ましい。
前記N,N−ジメチルアクリルアミドには、必要により、他モノマーを配合することができる。
前記他モノマーは、えられる眼用レンズ材料に付与しようとする性質に応じて適宜選択して用いることができる。
たとえば、えられる眼用レンズ材料にさらなる補強効果を付与するためには、前記他モノマーとして、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレートなどのアルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどを用いることが好ましい。
たとえば、屈折率を向上させるためには、他モノマーとしてスチレン;イソプロピルスチレン、t−ブチルスチレンなどのアルキル基の炭素数が1〜4のアルキルスチレンなどを用いることが好ましい。
たとえば、含水率を調整したり、伸び率を向上させるためには、他モノマーとしてイタコン酸プロピルなどのアルキル基の炭素数が1〜4のイタコン酸アルキルエステル;クロトン酸プロピルなどのアルキル基の炭素数が1〜4のクロトン酸アルキルエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどの脂肪族カルボン酸ビニルエステル;酢酸イソプロペニル;N−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン、α−メチレン−N−メチルピロリドンなどのN−ビニルラクタムなどを用いることが好ましい。
さらに、たとえばえられる重合体中のN,N−ジメチルアクリルアミド単位を架橋させ、かかる重合体を含有した眼用レンズ材料の機械的強度をさらに向上させ、サイズ変化がよりきわめて小さい材料とし、かかる眼用レンズ材料から機械的加工法、モールド法または該機械的加工法とモールド法とを組み合わせた方法によって所望の眼用レンズを好適に製造するためには、他モノマーとして架橋性モノマーを用いることが好ましい。該架橋性モノマーとしては、たとえばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどがあげられる。
前記他モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
前記他モノマーを用いるばあいには、N,N−ジメチルアクリルアミドの一部を前記他モノマーで置換すればよい。N,N−ジメチルアクリルアミドの量があまりにも少ないばあいには、マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体がN,N−ジメチルアクリルアミドおよび他モノマーの混合物に溶解しにくくなる傾向があるので、N,N−ジメチルアクリルアミドの量が、N,N−ジメチルアクリルアミドと他モノマーとの合計量の20重量%以上、好ましくは25重量%以上、すなわち他モノマーの量が該合計量の80重量%以下、好ましくは75重量%以下であることが望ましい。また、他モノマーの量があまりにも少ないばあいには、かかる他モノマーを用いることによる効果が前記充分に発現されなくなる傾向があるので、他モノマーの量が前記合計量の5重量%以上、好ましくは10重量%以上、すなわちN,N−ジメチルアクリルアミドの量が該合計量の95重量%以下、好ましくは90重量%以下であることが望ましい。
前記マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体、N,N−ジメチルアクリルアミドおよび必要により用いられる他モノマーの重合は、通常のラジカル重合開始剤を用いて行なうことができる。
前記ラジカル重合開始剤としては、たとえば2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどの過酸化物、レドックス系重合開始剤などがあげられる。これらの重合開始剤のなかでは、比較的低温で重合を行なうことができるという点から、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)および2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)が好ましい。
前記重合開始剤の量は、通常、前記マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体、N,N−ジメチルアクリルアミドおよび必要により用いられる他モノマーの全量100重量部に対して、0.001〜1重量部程度、好ましくは0.01〜0.5重量部程度であることが望ましい。
前記重合は、マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体をN,N−ジメチルアクリルアミドおよび必要により用いられる他モノマーに溶解させ、ラジカル重合開始剤を添加することにより行なうことができる。
重合反応は、一般に、室温〜120℃程度、好ましくは25〜80℃程度の温度範囲で定温または昇温させることによって行なうことができる。昇温させるばあいには、所定の温度で数時間〜数十時間をかけ、段階的に昇温させながら重合反応を行なうことが好ましい。
このように、重合反応を行なうことにより、重合体組成物がえられる。
つぎに、えられた重合体組成物は、130〜250℃、好ましくは160〜250℃に加熱される。この段階で、加熱により、前記したように、マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体中に存在しているたがいに隣接したα−メチルスチレン単位が分断され、分断された一方のα−メチルスチレン単位と、他方のα−メチルスチレン単位とがN,N−ジメチルアクリルアミド系重合体に結合する。
なお、前記重合体組成物の加熱温度が前記下限値よりも低いばあいには、溶融しがたくなり、均一な眼用レンズ材料がえられなくなる。また、かかる加熱温度が前記上限値よりも高いばあいには、過熱により、眼用レンズ材料が着色したり、劣化する。
かくして前記重合体組成物を加熱することにより、一般式(I):
Figure 0004020213
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、R3は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基を示す)で表わされるマレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位および式(II):
Figure 0004020213
で表わされるN,N−ジメチルアクリルアミド単位を有する重合体を含有した眼用レンズ材料がえられる。
本発明において、前記式(II)で表わされるN,N−ジメチルアクリルアミド単位として、架橋性モノマーを用いないばあいには、たとえば一般式(III):
Figure 0004020213
(式中、nは平均して100〜100000を示す)で表わされる単位があげられる。
前記N,N−ジメチルアクリルアミド単位を表わす一般式(III)において、nはN,N−ジメチルアクリルアミド系重合体の平均重合度を示す。かかるnが小さすぎるばあいには、N,N−ジメチルアクリルアミド系重合体が未架橋ポリマーとして溶出しやすくなる傾向があり、またあまりにも大きな重合度を有する重合体は、通常のラジカル重合ではえられがたい。したがって、かかるnは、通常100〜100000、好ましくは500〜10000である。なお、前記平均重合度は、用いた重合開始剤がすべて重合に関与し、連鎖移動やラジカル同士の再結合停止反応がない状態で重合が行なわれたと仮定して求めた理論値である。
また、前記式(II)で表わされるN,N−ジメチルアクリルアミド単位が架橋性モノマーで架橋された単位をうるためには、前記マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体およびN,N−ジメチルアクリルアミドの重合を行なう際に、N,N−ジメチルアクリルアミドの一部を他モノマーである架橋性モノマーで置換すればよい。本発明の眼用レンズ材料に含有される重合体が、N,N−ジメチルアクリルアミド単位としてかかる架橋性モノマーで架橋された単位を有するばあいには、該眼用レンズ材料がより高機械的強度を有し、含水状態における溶液のpH変化などによるサイズ変化がよりきわめて小さい材料となるという利点および該眼用レンズ材料から機械的加工法、モールド法またはこれらを組み合わせた方法によって容易に眼用レンズをうることができるという利点がある。
本発明の眼用レンズ材料がN,N−ジメチルアクリルアミド単位として前記一般式(III)で表わされる単位を有する材料であるばあいには、たとえば前記重合体組成物を加熱溶融させ、これを適切な成形型に注入して成形を行なうことにより、眼用レンズを製造すればよい。また、本発明の眼用レンズ材料がN,N−ジメチルアクリルアミド単位として架橋性モノマーで架橋された単位を有する材料であるばあいには、たとえば機械的加工法、所望の形状に対応した型を用いたモールド法、これらを組み合わせた方法などによって成形を行なうことにより、眼用レンズを製造すればよい。
本発明の眼用レンズ材料を用い、プレス加工法、射出成形法などの従来の成形法を応用することにより、所望の形状を有するコンタクトレンズ、眼内レンズなどの眼用レンズを大量生産することができる。このように、本発明の眼用レンズ材料にこれらの成形法を採用しうることは、眼用レンズ材料を構成している前記重合体では、溶融時にマレイミド誘導体−α−メチルスチレンのポリマー型ラジカルが発生し、それが成形加工時にN,N−ジメチルアクリルアミド系重合体にラジカル連鎖し、架橋することにもとづくものと考えられる。
また、本発明の眼用レンズ材料は、N,N−ジメチルアクリルアミド単位が、前記したように、マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体に架橋された構造を有するので、含水時には、N,N−ジメチルアクリルアミド単位が水中に溶出することがない。また該眼用レンズ材料では、マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体およびN,N−ジメチルアクリルアミド系重合体のポリマー同士がマクロに相分離することがないので、かかる眼用レンズ材料は、すぐれた透明性を有する。さらに、本発明の眼用レンズ材料を構成する重合体は、たとえばカルボキシル基やスルホン酸基などのイオン性差を有しないものであるので、かかる眼用レンズ材料は、含水時に、浸漬した溶液の濃度やpHの変化によるサイズ変化がきわめて小さい。
このように、本発明の眼用レンズ材料は、含水させたばあいであっても、白濁したり、機械的強度が従来のようにいちじるしく低下することがなく、高含水率を有する。しかも該眼用レンズ材料は、すぐれた透明性および高機械的強度を有し、さらに含水状態における溶液のpH変化などによるサイズ変化がきわめて小さい材料である。
したがって、本発明の眼用レンズ材料は、とりわけ含水性コンタクトレンズに好適に使用しうる。
つぎに、本発明の眼用レンズ材料およびその製法を実施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
参考例1[マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体の調製]
α−メチルスチレン59.1g(0.5モル)とN−フェニルマレイミド86.6g(0.5モル)とをテトラヒドロフラン(以下、THFという)150gに溶解させた(モノマー濃度:約50重量%)。これに重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(以下、V−65という)2.2ミリモルを加え、チッ素雰囲気中で40℃で24時間重合を行ない、粘性液体をえた。
えられた粘性液体を約350gのTHFで希釈し、これをメタノール5リットル中に投入し、沈殿物をえた。該沈殿物を濾別乾燥させて白色粉末状の固体(N−フェニルマレイミド−α−メチルスチレン系共重合体)142.8g(収率98.0%)をえた。
えられた共重合体の分子量をGPC(GPC分析装置((株)島津製作所製)、検出器:RID−6A((株)島津製作所製)、カラム:shim-pach GPC−806型((株)島津製作所製)、流量:1.0ml/min、カラム温度:40℃、溶媒:THF)により測定した。その数平均分子量(以下、Mnという)および重量平均分子量(以下、Mwという)を表1に示す。
参考例2〜10および比較参考例1
参考例1において、共重合体の組成および重合条件を表1に示すように変更したほかは、参考例1と同様にして重合を行ない、N−フェニルマレイミド−α−メチルスチレン系共重合体をえた。えられたN−フェニルマレイミド−α−メチルスチレン系共重合体の分子量を参考例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
参考例11〜12
参考例1において、THF150gのかわりにジメチルスルホキシド(以下、DMSOという)150g(参考例11)またはジメチルホルムアミド(以下、DMFという)150g(参考例12)を用い、V−65の量を2.2ミリモルから1.1ミリモルに変更して重合を行ない、約350gのTHFのかわりに約350gのDMSO(参考例11)または約350gのDMF(参考例12)で粘性液体を希釈したほかは参考例1と同様にしてN−フェニルマレイミド−α−メチルスチレン系共重合体をえた。えられたN−フェニルマレイミド−α−メチルスチレン系共重合体の分子量を参考例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0004020213
実施例1
参考例1でえられた白色粉末状の固体(N−フェニルマレイミド−α−メチルスチレン系共重合体)12gをN,N−ジメチルアクリルアミド(以下、NNDMAという)78gおよびメチルメタクリレート(以下、MMAという)10gに加え、該固体がこれらに均一に溶解するように撹拌混合を行なった。こののち、該混合物にV−65 0.25gを加えて40℃で24時間重合を行ない、重合体組成物をえた。
なお、添加した重合開始剤(V−65)の量に基づき、平均重合度が881のNNDMAおよびMMAからなるポリマー(NNDMA系重合体)がえられたものと推定される。かかる平均重合度を表2に示す。
えられた重合体組成物を粉砕し、190℃に加熱して溶融させたのち、10cm×10cmで厚さが0.1mmのプレート状の型内で180℃にて250kg/cm2で加圧成形を行ない、フィルムをえた。
えられたフィルムを蒸留水中で平衡状態まで含水させ、3時間煮沸を行なって未反応モノマーおよび未架橋ポリマーを溶出させたのち、その物性を測定した。その結果を表2に示す。なお、物性は以下の方法にしたがって測定した。
(1)含水率
含水平衡時のフィルムの重量(W0(g))と、これを乾燥させたフィルムの重量(W1(g))とを測定し、式:
Figure 0004020213
にもとづいて含水率を求める。
(2)引張り試験
試験装置としてSV−201型引張試験機((株)今田製作所製)を用い、試験片の寸法および形状を、それぞれ幅約2.0mm、長さ約15.0mmの短冊状とする。
(イ)引張強度
前記試験機によって試験片が切断されるまでの最大引張力(FB)を読み取り、式:
Figure 0004020213
にもとづいて引張強度(TB)を求める。
(ロ)切断時伸び率
試験片の取付け時に、試験片のたわみのない状態でのつかみ具間の距雛(L0(mm))を読み取る。つかみ具の移動距離(試験片が伸びた長さ:L1(mm))を、X−Yレコーダに出力された応力−ひずみ曲線より読み取り、式:
Figure 0004020213
にもとづいて切断時伸び率を求める。
(3)可視光線透過率
可視光線(波長380〜800nm)の透過率(%)を、自記分光光度計(UV−240、(株)島津製作所製)を用いて測定する。なお、コンタクトレンズとして用いるばあい、フィルムの透過率は、可視領域において、0.2mmの厚さで90%以上であることが望ましい。
(4)溶出物試験
昭和45年8月10日厚生省告示第302号の「視力補正用コンタクトレンズ基準」中の、「IV溶出物試験」の項目の「(3)水による溶出物 オ.過マンガン酸カリウム還元性物質の試験方法」に準じて測定する。
なお、フィルムを処理したのち水の過マンガン酸カリウム液の消費量と、フィルムを処理する前の水の過マンガン酸カリウム液の消費量との差が2.0ml以下であるばあいを合格とする。
(5)サイズ変化
フィルムを第十二改正日本薬局方収載生理食塩水(pH6.0)中で煮沸したのち、20℃で1日間放置した。かかるフィルムを直径15.0mmのポンチで円形に打抜き、円形プレートを作製する。
つぎに、前記円形プレートをISO(International Organization for Standardization)生理食塩水(リン酸バッファー、pH7.4)中に浸漬し、20℃で1日間放置した。こののち、かかる円形プレートの直径D(mm)を測定し、式:
Figure 0004020213
にもとづいてサイズ変化率を求める。
実施例2〜18
実施例1において、組成を表2〜3に示すように変更したほかは、実施例1と同様にして重合を行なって重合体組成物をえた。
えられた重合体組成物に含まれるNNDMAおよび他モノマーからなるポリマー(NNDMA系重合体)の平均重合度(V−65の量に基づく推定値)を表2〜3に示す。
えられた重合体組成物を粉砕し、190℃(実施例2〜16および18)または230℃(実施例17)に加熱して溶融させたのち、10cm×10cmで厚さが0.1mmのプレート状の型内で180℃にて250kg/cm2で加圧成形を行ない、フィルムをえた。
えられたフィルムを蒸留水中で平衡状態まで含水させ、3時間煮沸を行なって未反応モノマーおよび未架橋ポリマーを溶出させたのち、その物性((1)〜(5))を実施例1と同様にして測定した。その結果を表2〜3に示す。
実施例19〜26
実施例1において、組成を表4に示すように変更したほかは、実施例1と同様にして撹拌混合を行なったのち、該混合物をポリプロピレン製試験管(内径:20mm)に入れ、これに表4に示す量のアゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNという)を加えて40℃で24時間重合を行ない、重合体組成物をえた。
えられた重合体組成物を50℃で2時間、60℃で2時間、70℃で2時間、80℃で1時間および90〜120℃まで2時間昇温加熱して棒状の重合体をえた。
えられた棒状の重合体に切削加工を施して含水時の厚さが0.2mmのプレートを作製し、その物性((1)〜(5))を、フィルムのかわりにプレートを用いたほかは実施例1と同様にして測定した。またかかるプレートの物性として、さらに線膨潤率およびゴム硬度を以下の方法にしたがって測定した。これらの結果を表4に示す。
(6)線膨潤率
棒状の重合体に切削加工を施す際に、円形のプレートを作製し、かかるプレートの直径(D0(mm))を測定する。つぎに、実施例1のフィルムと同様にして該プレートを含水させたのち、生理食塩水中で20℃におけるかかるプレートの直径(D1(mm))を測定し、式:
〔線膨潤率〕=D1/D0
にもとづいて線膨潤率を求める。
(7)ゴム硬度
棒状の重合体に切削加工を施す際に、直径10mm以上、厚さ4mm以上の円形のプレートを3枚作製する。つぎに、これらを実施例1と同様にして含水させたのち、この3枚のプレートを積み重ね、ゴム硬度計(GS−710、(株)テクロック製)を用いてゴム硬度を測定する。
比較例1〜2
比較のため、市販の含水性ソフトコンタクトレンズ〔商品名:メニコンソフトMA、(株)メニコン製(比較例1)または商品名:ブレスO、(株)東レ製(比較例2)〕の物性((1)および(2))を実施例1と同様にして測定した。その結果を表5に示す。
比較例3
実施例1において、組成を表5に示すように変更したほかは、実施例1と同様にして重合を行ない、重合体組成物をえた。
えられた重合体組成物に含まれるNNDMAおよびMMAからなるポリマーの平均重合度(V−65の量に基づく推定値)を表5に示す。
えられた重合体組成物を粉砕し、190℃に加熱して溶融させたのち、10cm×10cmで厚さが0.1mmのプレート状の型内で180℃にて250kg/cm2で加圧成形を行ない、フィルムをえた。
えられたフィルムを蒸留水中で平衝状態まで含水させ、3時間煮沸を行なって未反応モノマーおよび未架橋ポリマーを溶出させたのち、その物性((3)および(5))を実施例1と同様にして測定した。その結果を表5に示す。
なお、表3および表4中の各略号は以下のことを示す。
NVP:N−ビニルピロリドン
cyHMA:シクロヘキシルメタクリレート
nBMA:n−ブチルメタクリレート
VAc:酢酸ビニル
EDMA:エチレングリコールジメタクリレート
DVB:ジビニルベンゼン
Figure 0004020213
Figure 0004020213
Figure 0004020213
Figure 0004020213
表2〜3に示された結果から、実施例1〜18でえられたフィルムは、いずれも高含水率を有し、しかも透明性にすぐれることがわかる。またこれらのフィルムは、引張張度が比較的大きく、切断時伸び率が大きいことから破断しにくく、したがって高機械的強度を有し、さらに溶液のpH変化によるサイズ変化率がきわめて小さく、溶出物試験にも合格するフィルムであることがわかる。
一方、表5に示された結果から、とくに比較例2でえられたフィルムは、切断時伸び率が小さいことから破断しやすく、したがって機械的強度が低いことがわかる。また、比較例3でえられたフィルムは、ISO生理食塩水中で溶解してしまうほか、蒸留水中での含水時の透明性にも劣ることがわかる。したがって、これら比較例1〜3でえられたフィルムは、実施例1〜18でえられたフィルムのように、すべてのすぐれた物性を具備するフィルムではないことがわかる。
また、表4に示された結果から、実施例19〜26でえられたプレートは、いずれも高含水率を有し、しかも透明性にすぐれることがわかる。またこれらのプレートは、引張強度が比較的大きく、切断時伸び率が大きいことから破断しにくく、したがって高機械的強度を有し、さらに溶液のpH変化によるサイズ変化率がきわめて小さく、溶出物試験にも合格するプレートであることがわかる。さらにこれらのプレートは、ゴム硬度が高いことから、レンズの厚さを小さくしたばあいであっても形状保持性が良好で、取扱いが容易なプレートであることがわかる。
産業上の利用可能性
本発明の眼用レンズ材料は、すぐれた光学的性質、高含水性および高機械的強度を有し、さらに含水状態における溶液のpH変化などによるサイズ変化がきわめて小さく、水に溶出するおそれがきわめて小さい。したがって、該眼用レンズ材料は、たとえば高含水性コンタクトレンズなどに好適に使用しうるものであり、かかる眼用レンズ材料に従来の成形法などを応用することにより、所望の形状を有する眼用レンズを大量生産することができる。
また、本発明の眼用レンズ材料の製法によれば、前記したようなすぐれた光学的性質、高含水性および高機械的強度を有し、さらに含水状態における溶液のpH変化などによるサイズ変化がきわめて小さく、水に溶出するおそれがきわめて小さい眼用レンズ材料を容易にうることができる。

Claims (12)

  1. 一般式(I):
    Figure 0004020213
    (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、R3は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基を示す)で表わされるマレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位および式(II):
    Figure 0004020213
    で表わされるN,N−ジメチルアクリルアミド単位を有する重合体を含有してなる眼用レンズ材料であって、
    N,N−ジメチルアクリルアミド単位が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、スチレン、アルキルスチレン、イタコン酸アルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、脂肪族カルボン酸ビニルエステル、酢酸イソプロペニルおよびN−ビニルラクタムから選ばれた少なくとも1種の他モノマーにもとづく単位を有するものであり、N,N−ジメチルアクリルアミド単位が、N,N−ジメチルアクリルアミド20〜95重量%および他モノマー5〜80重量%からなるものである眼用レンズ材料
  2. 一般式(I):
    Figure 0004020213
    (式中、R 1 およびR 2 はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、R 3 は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基を示す)で表わされるマレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位および式(II):
    Figure 0004020213
    で表わされるN,N−ジメチルアクリルアミド単位を有する重合体を含有してなる眼用レンズ材料であって、
    マレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位5〜40重量%およびN,N−ジメチルアクリルアミド単位60〜95重量%を含有したものである眼用レンズ材料。
  3. N,N−ジメチルアクリルアミド単位が一般式(III):
    Figure 0004020213
    (式中、nは平均して100〜100000を示す)で表わされる単位である請求の範囲第項記載の眼用レンズ材料。
  4. N,N−ジメチルアクリルアミド単位が架橋性モノマーで架橋された単位である請求の範囲第1項または第2項記載の眼用レンズ材料。
  5. マレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位が、一般式(IV):
    Figure 0004020213
    (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、R3は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基を示す)で表わされるマレイミド誘導体20〜50モル%およびα−メチルスチレン50〜80モル%からなるものである請求の範囲第1項または第2項記載の眼用レンズ材料。
  6. マレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位が、
    (メタ)アクリル酸アルキルエステル、スチレン、アルキルスチレン、イタコン酸アルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、脂肪族カルボン酸ビニルエステル、酢酸イソプロペニルおよび無水マレイン酸から選ばれた少なくとも1種の疎水性モノマーにもとづく単位を有するものである請求の範囲第1項または第2項記載の眼用レンズ材料。
  7. マレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位が、マレイミド誘導体20〜50モル%、α−メチルスチレン20〜80モル%および疎水性モノマー0〜40モル%からなるものである請求の範囲第項記載の眼用レンズ材料。
  8. N,N−ジメチルアクリルアミド単位が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、スチレン、アルキルスチレン、イタコン酸アルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、脂肪族カルボン酸ビニルエステル、酢酸イソプロペニルおよびN−ビニルラクタムから選ばれた少なくとも1種の他モノマーにもとづく単位を有するものである請求の範囲第項記載の眼用レンズ材料。
  9. N,N−ジメチルアクリルアミド単位が、N,N−ジメチルアクリルアミド20〜95重量%および他モノマー5〜80重量%からなるものである請求の範囲第項記載の眼用レンズ材料。
  10. 一般式(IV):
    Figure 0004020213
    (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、R3は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基を示す)で表わされるマレイミド誘導体およびα−メチルスチレンを含有した共重合成分を重合させてえられたマレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体をN,N−ジメチルアクリルアミドに溶解させて重合を行なったのち、えられた重合体組成物を130〜250℃に加熱することを特徴とする、一般式(I):
    Figure 0004020213
    (式中、R 1 およびR 2 はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、R 3 は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基を示す)で表わされるマレイミド誘導体−α−メチルスチレン単位および式(II):
    Figure 0004020213
    で表わされるN,N−ジメチルアクリルアミド単位を有する重合体を含有してなる眼用レンズ材料の製法。
  11. 共重合成分が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、スチレン、アルキルスチレン、イタコン酸アルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、脂肪族カルボン酸ビニルエステル、酢酸イソプロペニルおよび無水マレイン酸から選ばれた少なくとも1種の疎水性モノマーを含有したものである請求の範囲第10項記載の眼用レンズ材料の製法。
  12. マレイミド誘導体−α−メチルスチレン系共重合体をN,N−ジメチルアクリルアミドに溶解させたのち、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、スチレン、アルキルスチレン、イタコン酸アルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、脂肪族カルボン酸ビニルエステル、酢酸イソプロペニルおよびN−ビニルラクタムから選ばれた少なくとも1種の他モノマーを添加し、ついで重合を行なう請求の範囲第10項記載の眼用レンズ材料の製法。
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