JP2011510199A - 外側蒸気透過性フォーム断熱材を含有する建築構造体 - Google Patents

外側蒸気透過性フォーム断熱材を含有する建築構造体 Download PDF

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    • E04B2/707Load-bearing walls of framework or pillarwork; Walls incorporating load-bearing elongated members with elongated members of wood with supporting function obturation by means of panels

Abstract

熱可塑性ポリマーフォームを、構造体の複数の空間を空けて離れている構造支持部材に結合して(ここで、このフォームは、50よりも小さい耐水蒸気透過性(mu)、40ミリワット/メートル×ケルビンよりも小さい熱伝導率、80キロパスカルよりも大きい圧縮強度及び48キログラム/立方メートル又はそれ以下の密度を有する)、構造体に水蒸気透過性及び構造耐久性も与えながら、断熱を与える。

Description

クロス−リファレンス記述
本件特許出願は、2008年1月23日出願の米国仮特許出願第61/022,915号の利益を請求する。
本発明は、蒸気透過性フォーム、建築物内の断熱のためにこのようなフォームを使用する方法及びこのような断熱材を含有する建築構造体に関する。
建築構造体内の蒸気の蓄積及び凝縮を誘導することなく、現存する建築構造体内の断熱のレベルを上昇させるニーズが存在する。
2002年の欧州エネルギー節約指針(European Energy saving directive)は、エネルギー消費を低下させるために、欧州連合加盟国内の多数の建築構造体の断熱値を増加させることを要求している。しかしながら、建築構造体内の蒸気凝縮の可能性を増加させることなく、これらの建築構造体に断熱性を付加することが重要である。建築構造体内の蒸気凝縮は、カビが生えたり、白カビ(mildew)が生えたり、建築構造体コンポーネントの分解が起きたりする可能性がある。従って、現存する家屋への如何なる断熱材(insulation)の付加も、必要な蒸気透過性を有していなくてはならない。
更に、付加的断熱材について、望ましいレベルの蒸気透過性を同時に有しながら、高い圧縮強度を有することが望ましい。現存する建築構造体への付加的断熱材の設置には、有利には、建築構造体、特に屋根構造体の外側に、建築構造体を使用する能力を破壊しないように、断熱材を適用することが含まれる。従って、この断熱材は、望ましくは、同時に、損傷無しに材料及び断熱材を適用する作業者の重量を支持するために充分な圧縮強度を有しながら、建築構造体内の蒸気凝縮を回避するために充分な透過性を有するであろう。
典型的には、ポリマーフォーム(ポリマー発泡体)の蒸気透過性を増加させると、そのフォームの圧縮強度は減少する。同様に、蒸気透過性を増加させると、より低い圧縮強度及びより高い熱伝導率に至り得る。従って、損傷無しに、材料及び作業者を支持するために充分に高い圧縮強度を有し、望ましい熱伝導率及び水蒸気透過性を有する断熱フォームを達成する目的が、熱可塑性フォームによって達成可能であるかどうかは知られていなかった。
特許文献1には、間柱(stud)、内側及び外側シージング(野地板又は木造家屋の外壁)(sheathing)並びに間柱の間の断熱コンポーネントを有する断熱構造体が開示されている。この外側シージングはフォーム(発泡体)であってよい。しかしながら、この文献には、このフォームの特性は記載されていない。間柱の間の断熱材はフォームであってもよく、即ち好ましくは、5インチ(127mm)厚さ部分について、約7〜13perms565ng/(Pa×s×m2)の蒸気透過率(vapor permeance)で高度に蒸気透過性であってよい。このような蒸気透過性は約2.1〜3.8muの空気に関する透過率に相当する。
特許文献2及び特許文献3には、屋根裏空間への昆虫の放出を防止しながら、換気を可能にするために連続気泡フォームを含んでいてよい、下端(soffit)換気システムが開示されている。これらの特許のフォームが硬質(rigid)であるか又は軟質(flexible)であるかははっきりしない。更に、このようなソフィット用途に於けるフォームは、望ましくは、屋根裏空間に熱を閉じ込めるのを防止するために、高い熱伝導率(低い断熱値)を有するであろう。
特許文献4及び特許文献5には、蒸気透過を必要とする用途のために適している、連続気泡フォーム構造体が開示されている。このフォームは、ポリマーを溶媒の中に溶解させることによって、溶液から製造されている。特許文献4は、「強靱(tough)」である、95%の気孔率(及びポリマー組成物が約1グラム/立方センチメートルの比重を有すると推定して、約50キログラム/立方メートル(kg/m3)の密度)を有する実施例を達成している。しかしながら、98%の気孔率(約20kg/m3の密度)を有する別の実施例は、「軟質で圧縮性(soft and compressible)」である。従って、これらのフォームの密度を減少させると、それらの圧縮強度が低下することが明らかである。従って、48kg/m3よりも低い密度を有するフォームが、幾らの圧縮強度を有するかは明らかではない。更に、これらのフォームについて、熱伝導率又は蒸気透過性の尺度についての検討は存在していない。
特許文献6には、透湿性が望ましい断熱のために適している孔あきフォームシートが開示されている。この文献には、気泡サイズ及びおそらく他の特性が異なるフォームの幾つかの態様が開示されている。フォームの一種類は、その気泡が、約8ミリメートル〜25ミリメートルの直径で形状が円筒形である気泡構造を有する。このような大きい気泡サイズを有するフォームは、気泡を通過する熱の高い対流のために、劣った断熱特性を有するであろう。この文献内のフォームの他の種類は、0.1ミリメートルよりも小さい平均気泡サイズを有する独立気泡フォームであり、これはフレキシブルで、丸めることができる。
米国特許出願第US2005/0055973号明細書 米国特許第5,996,289号明細書 米国特許第6,145,255号明細書 英国特許第1,396,182号明細書 英国特許第1,396,582号明細書 オーストラリア特許出願第AU2006203389号明細書
本発明は、建築構造体を断熱化するために、特に建築構造体を再断熱化するために特によく適合しているフォームを、驚くべきことに見出した結果であり、それは、このフォームが、付随的に、断熱材として機能するために充分に低い熱伝導率並びに設置の間に材料及び作業者を支持するために充分な圧縮強度をも有しながら、建築構造体から水蒸気を逃がすために充分に高い蒸気透過率を有するからである。
第一の面に於いて、本発明は、(a)2個の隣接する支持部材がそれらの間に空間を有し、かつそれぞれの支持部材が対向する内側表面及び外側表面を有するように、互いに離間されている(互いの間に空間が設けられている)複数の支持部材並びに(b)2個の隣接する支持部材の間の空間に架かり、かつ支持部材の2個又はそれ以上の外側表面に結合している熱可塑性ポリマーフォームを含んでなる建築構造体であって、この熱可塑性ポリマーフォームが、(i)EN12086に従った、50よりも小さい耐水蒸気透過性値、(ii)EN12667に従って測定したときに、40ミリワット/メートル×ケルビンよりも小さい熱伝導率、(iii)EN826に従って測定したときに、80キロパスカルよりも大きい圧縮強度及び(iv)EN1602に従った、48キログラム/立方メートル又はそれ以下の密度を有する建築構造体である。
本発明の第一の面の態様は、下記の特徴、即ちこの熱可塑性ポリマーフォームがアルケニル芳香族ポリマーを含む連続ポリマー相を有する;この建築構造体が、EN12086に従って測定したときに、50よりも高い水蒸気透過性値を有する蒸気バリヤー成分を含有せず、それが、熱可塑性ポリマーフォームによって架けられた2個又はそれ以上の支持部材を越えて伸びている;この熱可塑性ポリマーフォームが10又はそれ以上の耐水蒸気透過性値を有する;この熱可塑性ポリマーフォームが、ISO845−95に従って、24〜48キログラム/立方メートルの密度を有することによって更に特徴付けられる;この熱可塑性ポリマーフォームが、ASTM D2856に従って、40%又はそれ以上で100%以下の連続気泡含量を有することによって更に特徴付けられる;この熱可塑性ポリマーフォームが50ミリメートル又はそれ以上の厚さを有することによって更に特徴付けられる;この建築構造体が屋根構造体及び壁構造体からなる群から選択された1種又はそれ以上の構造体である;この建築構造体が木材枠壁構造体である;この建築構造体がピッチ付き(pitched)屋根構造体である並びに隣接する支持部材が、それらの間の空洞を規定し、この建築構造体が、更に、1個より多い、支持部材の間の空洞内に存在する断熱材を含む、のいずれか1個又はそれ以上の任意の組合せを有することができる。
第二の面に於いて、本発明は、下記の工程、即ち(a)2個の隣接する支持部材が、それらの間に空間を有し、それぞれが、対向する内側表面及び外側表面を有するように、互いに離間されている複数の支持部材を用意する工程、(b)EN12086に従って測定したときに、50よりも小さい耐水蒸気透過性値、EN12667に従って測定したときに、40ミリワット/メートル×ケルビンよりも小さい熱伝導率、EN826に従って測定したときに、80キロパスカルよりも大きい圧縮強度及びEN1602に従った、48キログラム/立方メートル又はそれ以下の密度を有する熱可塑性ポリマーフォームを用意する工程並びに(c)このフォームが、2個の隣接する支持部材の間の空間に架かるように、この熱可塑性ポリマーフォームをこれらの支持部材の2個又はそれ以上に結合する工程を含んでなる建築構造体の断熱方法である。
第二の面の態様は、下記の特徴、即ちこの熱可塑性ポリマーフォームがアルケニル芳香族ポリマーを含む連続ポリマー相を有する;この熱可塑性ポリマーフォームが、10又はそれ以上の耐水蒸気透過性値を有する;この熱可塑性ポリマーフォームが、EN1602に従って、24〜48キログラム/立方メートルの密度を有することによって更に特徴付けられる;この熱可塑性ポリマーフォームが、ASTM D2856に従って、40%又はそれ以上で100%又はそれ以下の連続気泡含量を有することによって更に特徴付けられる;この熱可塑性ポリマーフォームが、50ミリメートル又はそれ以上の厚さを有することによって更に特徴付けられる;この建築構造体が屋根構造体及び壁構造体からなる群から選択された1種又はそれ以上の構造体である;この建築構造体が、木材枠壁構造体である;並びにこの建築構造体がピッチ付き屋根構造体である、のいずれか1個又はそれ以上の任意の組合せを有することができる。
本発明は、建築構造体内に水を保持することに付随する危険を回避しながら、より高い断熱必要条件及び要求に適合させるために、新規に建築するか又は現存する構造体に断熱材を付加することによって、建築構造体を断熱化する際に特別の有用性を有する。
用語
「複数」は、2個(種)又はそれ(種)以上を意味する。
「ASTM」は、米国材料試験協会を指す。ASTM試験方法は、試験方法番号の後のハイフンでつながれた添数によって記載された年の試験方法又は本件特許出願の出願前の最新の試験方法を指す。
「内部」及び「内側」は、建築構造体によって規定される空間(従って、〜の内部・内側で)に最も近接している側を指す。家屋構造体に於いて、「内側」又は「内部」側は、1年の寒い時期に典型的に加熱される構造体の居住側に面している側である。
「外部」又は「外側」は、内部又は内側とは反対である側で、建築構造体によって規定される空間から最も遠い側を指す。建築要素の外部又は外側部分は、建築構造体が建てられている自然環境に最も近接している。
「架かる(span)」は、端から端まで伸びることを意味する。「2個の支持部材の間の空間に架かること」は、一方の支持部材から、空間を越えて、他方の支持部材まで伸びることを意味する。
耐水蒸気透過性は、「mu」又は「μ」の寸法単位である。muの各単位は、静止空気を通過する水蒸気透過性の抵抗に等しい。EN12086−95の一般的手順に従って与えられた材料についてmuを決定する。
フォーム断熱材
本発明に於いて使用するための熱可塑性ポリマーフォーム(「本発明の熱可塑性ポリマーフォーム」)は、膨張(expanded)ポリマービーズフォーム又は押出ポリマーフォームを含む、任意の種類のフォームであってよい。
膨張性ポリマービーズプロセスに於いて、発泡剤をポリマー組成物の顆粒の中に含有させる(例えばポリマー組成物の顆粒に、発泡剤を圧力下で吸収させる)ことによって、発泡性組成物を製造する。続いて、この顆粒を金型内で膨張させて、互いに接着して「ビーズフォーム」を形成している、多数の膨張したフォームビーズ(顆粒)を含むフォーム組成物を得る。この顆粒は、膨張の前に金型内であるレベルの発泡を経験して、ビーズフォームを形成することができる。その代わりに、ビーズを金型から離し、次いでこれらを熱的に一緒に融合させるか、又は金型内で接着剤と共に膨張させる。ビーズフォームは、フォーム全体に広がるそれぞれ個々のビーズの表面に対応する、ポリマースキンの特徴的な連続ネットワークを有する。
押出プロセスが最も望ましい。膨張性フォームビーズプロセスから製造されたフォームは、フォーム内の気泡のグループを規定し、そして取り囲む、ポリマースキン(ビーズスキン)のネットワークを有する。このようなスキンは膨張してフォームを形成する、それぞれのフォームビーズからの残存スキンである。このビーズスキンは、一緒に凝集して、複数の膨張したフォームビーズを含むフォーム構造体を形成する。ビーズフォームは、それらがビーズスキンネットワークに沿って破損し得るので、押出フォームよりも砕けやすい傾向がある。更に、このビーズスキンネットワークは、フォームの何れか一方側から反対側への連続熱ショート(thermal short)をもたらし、これは、断熱材料に於いて望ましくない。押出フォームは、例えば膨張ビーズフォームの特徴であるビーズスキンのネットワークを有することのない、連続したシームレス構造体である。押出フォームは、「ストランドフォーム」であってよい。即ち押出フォームは、一緒に融合している複数の押し出されたフォームのストランドからなっていてよい。ストランドフォームは、フォームの押出方向に沿って伸びているポリマーネットワークスキンを有するが、押出方向に対して垂直の方向内には有していない。従って、ストランドフォームは、膨張ビーズフォーム中に存在するような、押出方向に対して垂直の方向内のストランドフォームを通ってずっと伸びている連続ポリマースキン(これは熱ショートを起こし得る)を含有していない。それにも拘わらず、押出フォームが、構造的全体性及び断熱能力を最大にするために一緒に集合されている、複数の個々のフォームを含むビーズフォーム構造体又は他の組成物とは対照的に、連続したシームレス構造体であることが最も望ましい。
押出プロセスに於いて、熱可塑性ポリマー組成物及び任意的に添加剤を、押出機内で、ポリマー組成物を軟化させるために充分に高い温度で混合し、次いで、ポリマー組成物のかなりの程度の膨張を妨げるために充分な付加圧力で、発泡剤中で混合することによって発泡性組成物を製造する。添加剤を押出機の中に直接的に供給すること又は押出機に添加する前に添加剤をポリマーと予備混合すること(即ちそれを配合するか又はマスターバッチを作る)が受け入れられる。次いで、発泡性組成物を発泡温度まで冷却し、次いで、発泡性組成物を、ダイに通して、付加圧力よりも低い圧力の環境の中に放出することが望ましい。発泡性組成物が、より低い圧力の環境に入ったとき、これはポリマーフォームに膨張する。
発泡剤は、典型的には、0.001モル/ポリマー100グラム〜0.5モル/ポリマー100グラムの組み合わさった濃度で存在する。押出発泡プロセスに於いて使用するための適切な発泡剤には、下記のもの、即ち無機ガス、例えば二酸化炭素、アルゴン、窒素及び空気;有機発泡剤、例えば水、メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロブタン及びシクロペンタンを含む、炭素数1〜9の脂肪族及び環式炭化水素;好ましくは塩素を含有していない、炭素数1〜5の完全に及び部分的にハロゲン化された脂肪族炭化水素(例えばジフルオロメタン(HFC−32)、ペルフルオロメタン、フッ化エチル(HFC−161)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143a)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)、ペルフルオロエタン、2,2−ジフルオロプロパン(HFC−272fb)、1,1,1−トリフルオロプロパン(HFC−263fb)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)及び1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc));炭素数1〜5の脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール及びイソプロパノール;カルボニル含有化合物、例えばアセトン、2−ブタノン及びアセトアルデヒド;エーテル含有化合物、例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル;カルボキシレート化合物、例えばギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル;カルボン酸並びに化学発泡剤、例えばアゾジカーボンアミド、アゾジイソブチロニトリル、ベンゼンスルホヒドラジド、4,4−オキシベンゼンスルホニルセミカルバジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、アゾジカルボン酸バリウム、N,N′−ジメチル−N,N′−ジニトロソテレフタルアミド、トリヒドラジノトリアジン及び重炭酸ナトリウムの1種又はそれ以上が含まれる。
このポリマーフォームは、下記の添加剤、即ち赤外減衰剤(例えばカーボンブラック、グラファイト、金属フレーク、二酸化チタン);クレイ、例えば天然吸収クレイ(例えば、カオリナイト及びモンモリロナイト)及び合成クレイ;核生成剤(例えばタルク及びケイ酸マグネシウム);難燃剤(例えば臭素化難燃剤、例えばヘキサブロモシクロドデカン、リン難燃剤、例えばリン酸トリフェニル及び相乗剤、例えばジクミル及びポリクミルを含有していてよい難燃剤パッケージ);滑剤(例えばステアリン酸カルシウム及びステアリン酸バリウム)並びに酸スカベンジャー(例えば酸化マグネシウム及びピロリン酸四ナトリウム)の任意の個体又は組合せを含有していてよい。好ましい難燃剤パッケージには、ヘキサハロシクロドデカン(例えばヘキサブロモシクロドデカン)とテトラブロモビスフェノールAビス(2,3−ジブロモプロピルエーテルとの組合せが含まれる。
このポリマーフォームは、40ミリワット/メートル×ケルビン(mW/m×K)又はそれ以下、好ましくは35mW/m×K又はそれ以下の熱伝導率を有する。より低い熱伝導率率が、フォームの断熱能力を最大にするために望ましい。フォームの熱伝導率が低いほど、所定の程度の断熱性を達成するために、より少ない厚みが必要である。10℃で熱伝導率を測定することは、試験方法EN8301−91に従った温度を意味する。
更に、このポリマーフォームは、80キロパスカル(kPa)よりも大きい、好ましくは120kPa又はそれ以上、更に好ましくは170kPa又はそれ以上、なお更に好ましくは200kPa又はそれ以上の圧縮強度を有する。圧縮強度はASTM D−1621−04に従って測定する。より高い圧縮強度が、断熱フォームに於いて、取扱い、設置及び使用の間の耐久性を得るために、より低い圧縮強度よりも望ましい。本発明の熱可塑性ポリマーフォームの圧縮強度はそれを硬質フォームにする。反対に、軟質フォームは、本発明に於いて使用するための熱可塑性ポリマーフォームのための適切な代替物ではない。軟質フォームは、必然的に、曲げるために望ましくないほど低い圧縮強度を有し、従って、屋根用途に於いて変形無しに荷重を支えることができず又は、本発明の熱可塑性ポリマーフォームのように、壁に載せることには耐えられない。
本発明のポリマーフォームは、フォームを通って透過することから、保留されるよりも多くの水蒸気をフォームを通って透過させる、充分に高い、フォームを通る蒸気透過率を達成して、低い熱伝導率及び高い圧縮強度(典型的には、低い透過率を有する独立気泡を使用して達成される)を達成する矛盾する効果を、驚くべきことに、バランスさせる特性を有する。
本発明のポリマーフォームは、EN12086−95に従って測定したときに、50又はそれ以下、好ましくは40又はそれ以下、更に好ましくは30又はそれ以下の耐水蒸気透過性値(「mu」又は「μ」)を有する。このフォームは、20以下のmu値を有することができる。より高いmu値は、より低い水蒸気透過性を有するフォームに対応する。mu値が50よりも大きいとき、このポリマーフォームは、一般的に、低すぎる水蒸気透過能力を有し、水凝縮物が、フォームが存在する建築構造体に近接して蓄積すると思われる。同時に、価値の低すぎるものになる、典型的に圧縮強度が低下する、フォームの低すぎるmu値又は断熱値を有しないことが望ましい。従って、このフォームについて、10又はそれ以上のmu値を有することが望ましい。
所望の水蒸気透過性を達成するために、このポリマーフォームは、望ましくは40%又はそれ以上、好ましくは50%又はそれ以上、更に好ましくは60%又はそれ以上の連続気泡含量を有する。連続気泡含量は、米国材料試験協会(ASTM)方法D2856に従って測定する。連続気泡含量が増加すると、水蒸気透過率が増加する。しかしながら、連続気泡含量が高すぎると、不利に、熱伝導率が上昇し、圧縮強度が低下する。典型的に、このポリマーフォームは、100%又はそれ以下、更に典型的には、80%又はそれ以下の連続気泡含量を有する。
このポリマーフォームは、40%未満、更には30%未満又は20%未満又は10%未満の連続気泡含量を有することができる。このポリマーフォームは、0%の連続気泡含量を有することができる。しかしながら、連続気泡含量が、必要なmu値を達成するために低すぎる場合、このフォームは、水蒸気透過性を増加させるようにフォームを通過する穿孔を設けるために孔を開けなくてはならない。望ましくは、この熱可塑性フォームは、穿孔されておらず、むしろ固有の連続気泡構造(即ち製造の間の気泡の膨張から得られる連続気泡構造)を有する。固有的に、連続気泡フォームは、一方の側から他方の側へ貫通する直線状の通路無しに、フォームの一方の側から他方の側へ気泡構造を貫通する曲がりくねった通路を有する。反対に、穿孔されたフォームは、穿孔針がフォームを貫通する場所で、一方の側から他方の側へのフォームを貫通する直線状の通路を有する。
このフォームが孔を含有する場合、この孔は、熱伝導率への有害な影響(即ちその増加)を最小にするために、好ましくは直径が2ミリメートル又はそれ以下である。孔が、直径2ミリメートル又はそれ以下であるとき、空気流は、熱伝導率に影響を与えるほど充分に大きくは生じない。それにも拘わらず、水蒸気は、なお、この孔を有効に透過することができる。
このポリマーフォームは、64キログラム/立方メートル(kg/m3)又はそれ以下、好ましくは40kg/m3又はそれ以下、更に好ましくは30kg/m3又はそれ以下の密度を有する。フォーム密度は、ISO845−95に従って測定する。建築構造体により低い重量を与え、重量は、屋根構造体のための特別の関心事であるので、より低い密度フォームが望ましい。低密度フォームは、容易な取扱い及び輸送のためにも望ましい。典型的には、このポリマーフォームは、充分な圧縮強度及び耐久性を確保するために、20kg/m3又はそれ以上の密度を有する。
このフォームは、望ましくは、最適断熱値を与え、建築構造体に構造的全体性も与える(例えば木材枠構造体内に載せることに対する安定性を与える)ために、少なくとも15ミリメートル、好ましくは少なくとも30ミリメートル、更に好ましくは少なくとも50ミリメートルの厚さを有する。
この熱可塑性ポリマーフォームは、望ましくは1種又はそれ以上のアルケニル芳香族ポリマーを含む又はこのポリマーからなる連続ポリマー相を有する。この連続ポリマー相には、熱可塑性フォーム中に存在するすべてのポリマーが、熱可塑性ポリマーフォーム重量基準で20重量%よりも高い濃度で含有されている。熱可塑性ポリマーフォームの20重量%よりも低い濃度で存在するポリマーは、連続ポリマー相の一部とは対照的に、連続ポリマー相中の添加剤と考えられる。例えば連続ポリマー相は、熱可塑性ポリマーフォーム重量の20重量%よりも低い濃度で、非スチレン系ポリマー添加剤が存在していたとしても、スチレン系ポリマー「からなって」いてよい。
アルケニル芳香族ポリマーには、重合されたアルケニル芳香族モノマー単位が含有され、アルケニル芳香族モノマー単位を含有するホモポリマー及びコポリマー(即ちアルケニル芳香族モノマーを含有するモノマーから製造されたもの)が含まれる。ポリスチレン(PS)系ポリマー(即ちPSホモポリマー及びコポリマー)は、アルケニル芳香族ポリマーの一つの特に好ましい種類である。特に望ましいPSポリマーは、PSホモポリマー及びアクリロニトリルとのPSコポリマー(スチレン−アクリロニトリルコポリマー(SAN))である。
典型的には、本発明の熱可塑性ポリマーフォームはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)又はPEとPPとの組合せからなる連続ポリマー相を含んでいない。殆どのPE及びPPポリマーの弾性率は、本発明の熱可塑性ポリマーフォームの、蒸気透過性、圧縮強度及び熱伝導率の組合せを有する熱可塑性ポリマーフォームを与えるためには低すぎる。
本発明の熱可塑性フォームは、典型的には、50ミクロンよりも大きい、好ましくは70ミクロンよりも大きい、更に好ましくは100ミクロン又はそれ以上、なお更に好ましくは200ミクロン又はそれ以上である平均気泡サイズを有する。この平均気泡サイズは、望ましくは2000ミクロン又はそれ以下、好ましくは1000ミクロン又はそれ以下、更に好ましくは500ミクロン又はそれ以下である。この平均気泡サイズが50ミクロンよりも小さいとき、熱伝導率及び密度は、所定の通過フォーム断面内の大量のポリマーのために、望ましくなく増加する傾向がある。この気泡サイズが、2000ミクロンを超えるとき、熱伝導率はフォームを通過する対流のために増加し始める傾向がある。平均気泡サイズは米国材料試験協会方法D−3576に従って測定する。
断熱化された建築構造体
本発明の熱可塑性ポリマーフォームは、建築構造体を断熱化するために有用である。特に、この熱可塑性ポリマーフォームは、水蒸気を、断熱フォームと建築構造体との間から大気に逃がすために、断熱材が水蒸気に対して透過性であることを必要とする建築構造体の外側に適用されるとき、他の断熱フォームを超えた利点を提供する。水蒸気に対して透過性ではなく、断熱フォームと建築構造体との間の水蒸気蓄積及び凝縮を防止するために、外側に適用された断熱フォーム。
典型的には、水蒸気が構造要素/断熱材内に閉じ込められるのを防止するために、構造体の内側と構造要素/断熱材との間に水蒸気バリヤーを有することが望ましい。水蒸気蓄積及び凝縮は、このような水蒸気バリヤーが存在しないとき、構造体の内側からの湿気が、構造要素及び断熱材に入るので、特に問題になり得る。更に問題なのは、水蒸気が構造要素/断熱材から逃げることができない場合である。本発明の熱可塑性ポリマーフォームの高い蒸気透過性は、これによって、構造体内の構造要素/断熱材から水蒸気が逃げることが可能になるので、外側から構造体に適用するために特に有用である。従って、本発明の熱可塑性ポリマーフォームは、断熱を増加させるために現存する構造体を改造する(即ち現存する構造体を「再断熱化する」)ために特に適合している。
一般的に、この熱可塑性フォームは、任意の建築構造体に任意の方法で適用することができる。しかしながら、これは、互いに離されている、建築構造体の2個又はそれ以上の(「複数の」)支持部材に架けるために特に有用である。例えば屋根垂木及び壁小梁(wall joist)は、建築構造体の支持部材の例である。本発明の熱可塑性フォームの高い圧縮強度は、本発明の熱可塑性フォームを、破壊することなく、支持部材の間でも荷重を支持するために、よく適合するようにする。一般的に、本発明のフォームのように高い蒸気透過性を有する断熱熱可塑性フォームは、支持部材の間の荷重を支持するために充分な圧縮強度を有していない。従って、2個の隣接する支持部材が、それらの間に空間を有し、それぞれの支持部材が、対向する内側表面及び外側表面を有するように、互いに離間された複数の支持部材を含んでなり、2個の隣接する支持部材の間の空間に架かり、支持部材の2個又はそれ以上の外側表面に結合している本発明の熱可塑性ポリマーフォームを有する断熱化された建築構造体は、独特であり、高い断熱能力、高い圧縮強度及び蒸気透過性の組合せを有する望ましい構造体を提供する。
一つの態様に於いて、この熱可塑性フォームは、屋根構造要素の外側表面に結合することによって、家屋のような建築構造体のピッチ付き屋根を断熱化する、特に再断熱化するために有用である。屋根構造体は、典型的には、離間されている構造要素、例えば垂木又は垂木に架かる胴縁を含んでなる。これらの要素は、対向する内側表面及び外側表面を有し、この内側表面は、建築構造体の屋根裏又は内側に最も近接している。多くの古い建築物に於いて、換気は屋根及び垂木の間の任意の断熱材(例えばミネラルウール)を通して、水蒸気を、屋根構造体の内側から外側に通過させるために充分である。他のフォーム断熱材、例えば独立気泡のポリマーフォーム及び蒸気非透過性表面を有する断熱材は、それらが湿気を屋根裏内に閉じ込めるために、このような用途のために適していない。より新しい建築物でも、蒸気バリヤーが、典型的には、構造要素の内側に近接して存在しているので、外側に、水蒸気に対して不透過性である断熱コンポーネントを適用して、断熱材と建築構造要素との間の湿気を望ましくなく閉じ込めるような役目をしている。
本発明のピッチ付き屋根構造体は、構造要素及び本発明の熱可塑性フォームに加えて、追加の要素又は要素群と構造要素との間の熱可塑性フォームと共に、下記の追加の要素、即ち通気性膜及び仕上げ要素(例えばこけら板(shingles)、野地板(battens)及びタイル)の少なくとも1種からなっていてよい。追加の要素又は要素群は、望ましくは熱可塑性フォームが追加の要素(群)と構造要素との間になるように、構造要素に取り付けられている熱可塑性フォームに取り付けられる。
本発明の熱可塑性ポリマーフォームは、理想的には、特に望ましくは、建築構造体を再断熱化する際に、壁構造体を外側から断熱化するために適合されている。本発明の熱可塑性ポリマーフォームの蒸気透過性によって、湿気を逃がすことができる。更に、本発明の熱可塑性ポリマーフォームの圧縮強度によって、壁構造体が、例えば載せることによる変形に対して強化される。
本発明の断熱化された任意の構造体態様に於いて、隣接する構造要素によって規定される空洞内に、追加の断熱材が存在していてよい。例えば本発明の熱可塑性ポリマーフォームが、梁、垂木又は空洞を規定する他の構造要素の外側表面に架かっているけれども、梁間又は垂木間の空洞には、ミネラルウール若しくはガラス繊維又は他の繊維状断熱材が含まれていてよい。
建築構造体を断熱化する方法
複数の支持部材間に空間を形成するように互いに離間されて、それぞれが対向する内側表面及び外側表面を有する複数の支持部材を用意すること、本発明の熱可塑性ポリマーフォームを用意すること並びにこの熱可塑性ポリマーフォームを、支持部材の2個又はそれ以上に結合して、このフォームが、2個の支持部材の間の空間に架かるようにすることによって、本発明の建築構造体を製造する。単一のフォームが、隣接する支持部材の1対以上の間の空間に架かっていてよい。
この支持部材は、任意の組成のものであってもよく、一般的な材料は、木材(例えば木材の梁、及び間柱)並びに金属(例えば金属小梁及び間柱)である。本発明の熱可塑性フォームを、ねじ、釘、接着剤又はこれらの任意の組合せを含む任意の手段によって、支持部材に結合する。本発明の熱可塑性フォームは、支持部材に直接的に接触していてよく又は本発明の熱可塑性ポリマーフォームのものと同程度の蒸気透過性を有するものによって、支持部材から分離されていてよい。
下記の実施例は、本発明の態様を更に例示する役割をする。
本発明に於いて使用するための熱可塑性ポリマーフォームの製造
フォームサンプル1:SANフォーム
SANコポリマー(Mw/Mn=2.3でMw=118,000のもの80%及びMw/Mn=2.2でMw=145,000のもの20%)、0.22重量部/コポリマー100重量部(pph)のステアリン酸バリウム、0.25pphのポリエチレン、0.20pphの銅ブルーフタロシアニン、0.12pphのピロリン酸四ナトリウム及び2pphのヘキサブロモシクロドデカンのブレンドを、押出機の中に、約200℃の温度で供給して、溶融物を形成することによって、発泡性組成物を製造する。この溶融物を混合機の中に押し出し、この溶融物の中に、二酸化炭素19重量%、テトラフルオロエタン(R134a)67重量%及びイソブタン(iC4)14重量%からなる発泡剤組成物9.8重量部/SANコポリマー100重量部を、136バール圧力で注入し、混合して、発泡性組成物を形成する。
この発泡性組成物を、約130℃の温度まで冷却し、スリットダイに通して大気圧の中に押し出し、そこで、発泡性組成物はポリマーフォーム(サンプル1)に膨張する。表1は、サンプル1の特性を同定する。
サンプル2:ポリスチレンフォーム
表1は、サンプル2,ポリスチレンフォームについての特性も同定する。
Figure 2011510199
ISO845−95に従ってフォーム密度、ASTM D−3576に従って気泡サイズ、ASTM D−1621−04に従って圧縮強度、DLT(1)5(WD)−EN1605に従ってフォーム寸法安定性、ASTM方法 D2856に従って連続気泡含有量、EN8301−91に従って10℃平均温度での熱伝導率及びEN12086−95に従って耐水蒸気透過性値を決定する。
屋根構造体の実施例
建築構造体内の居住を乱すことなく、建築構造体のピッチ付き屋根の断熱を増加できることが望ましい。従って、建築構造体の外側からの断熱を増加させることが望ましいが、建築構造体内に水蒸気が凝縮しないように、プロセス中に構造体の外側に水蒸気バリヤーを作らないことも望ましい。この実施例は、垂木の間に任意的に断熱材を含有する複数の垂木からなる屋根構造体に断熱材を設置する一方法の例示を提供する。
この実施例に於いて、任意的に、垂木の間にガラス繊維又はミネラルウール断熱材を含有し、任意的に、構造体の内側壁のための基盤として貼り付けられるべきプラスター又はプラスターボードのための平らな表面を与える、屋根構造体の内側に貼り付けられる野地板(batten)構造体を含有する、空間を空けて離れている垂木を有する屋根葺き構造体を用意する。野地板は屋根葺き材料、例えばタイル又はこけら板(shingle)が結合されている構造体の外側表面にも貼り付けられている。
この代表的態様に於いて、最初に、垂木の外側上の屋根葺き材料(例えばタイル若しくはこけら板)及び野地板を取り除くことによって、この屋根葺き構造体の断熱を増加させる。接着剤又は機械的締め具(例えば釘又はネジ)の手段によって、複数の垂木に、EN12086に従って測定したときに、50よりも小さい耐水蒸気透過性値、EN12667に従って測定したときに、40ミリワット/メートル×ケルビンよりも小さい熱伝導率、EN826に従って測定したときに、80キロパスカルよりも大きい圧縮強度及びEN1602に従った、48キログラム/立方メートル以下の密度を有するスチレン系ポリマーフォームボード(例えばサンプル1又はサンプル2のいずれか)を貼り付けて、このポリマーフォームボードが、2個又はそれ以上の垂木に全体的に架かるようにする。理想的には、このプロセスを繰り返して、垂木の全部がポリマーフォームによって覆われ、ポリマーフォームボードの間に間隙が存在しないようにする。望ましくは、必須ではないが、ポリマーフォームボードの上に水蒸気透過性膜を適用する。望ましくはこの透過性膜又はポリマーフォームボードの上にカウンター野地板(counter batten)を適用する。望ましくは、野地板は、カウンター野地板が存在する場合にはその上方に、もしくは存在しない場合には、透過性膜が存在する場合にはその上方に、又はカウンター野地板も水蒸気透過性膜も存在しない場合に、ポリマーフォームの上方に、適用する。屋根葺き材料、例えばタイル、こけら板又は金属シートを野地板の上に適用する。

Claims (20)

  1. a.2個の隣接する支持部材がそれらの間に空間を有し、かつそれぞれの支持部材が対向する内側表面及び外側表面を有するように、互いに離間されている複数の支持部材並びに
    b.2個の隣接する支持部材の間の空間に架かり、かつ支持部材の2個又はそれ以上の外側表面に結合している熱可塑性ポリマーフォーム
    を含んでなる建築構造体であって、
    前記熱可塑性ポリマーフォームが、(i)EN12086に従った、50よりも小さい耐水蒸気透過性値、(ii)EN12667に従って測定したときに、40ミリワット/メートル×ケルビンよりも小さい熱伝導率、(iii)EN826に従って測定したときに、80キロパスカルよりも大きい圧縮強度及び(iv)EN1602に従った、48キログラム/立方メートル又はそれ以下の密度を有する建築構造体。
  2. 前記熱可塑性ポリマーフォームがアルケニル芳香族ポリマーを含む連続ポリマー相を有する請求項1に記載の建築構造体。
  3. 前記建築構造体が、EN12086に従って測定したときに、50よりも高い耐水蒸気透過性を有する蒸気バリヤー成分を含有せず、それが、熱可塑性ポリマーフォームによって架けられた2個又はそれ以上の支持部材を越えて伸びている請求項1に記載の建築構造体。
  4. 前記熱可塑性ポリマーフォームが、10又はそれ以上の耐水蒸気透過性値を有する、請求項1に記載の建築構造体。
  5. 前記熱可塑性ポリマーフォームが、ISO845−95に従った、24〜48キログラム/立方メートルの密度を有することによって更に特徴付けられる請求項1に記載の建築構造体。
  6. 前記熱可塑性ポリマーフォームが、ASTM D2856に従った、40%以上で100%以下の連続気泡含有量を有することによって更に特徴付けられる請求項1に記載の建築構造体。
  7. 前記熱可塑性ポリマーフォームが50ミリメートル又はそれ以上の厚さを有することによって更に特徴付けられる請求項1に記載の建築構造体。
  8. 前記建築構造体が、屋根構造体及び壁構造体からなる群から選択された1種又はそれ以上の構造体である請求項1に記載の建築構造体。
  9. 前記建築構造体が木材枠壁構造体である請求項1に記載の建築構造体。
  10. 前記建築構造体がピッチ付き屋根構造体である請求項1に記載の建築構造体。
  11. 隣接する支持部材がそれらの間の空洞を規定し、この建築構造体が1個より多い、支持部材の間の空洞内に存在する断熱材を更に含む請求項1に記載の建築構造体。
  12. a.2個の隣接する支持部材が、それらの間に空間を有し、それぞれが、対向する内側表面及び外側表面を有するように、互いに離間されている複数の支持部材を用意する工程、
    b.EN12086に従って測定したときに、50よりも小さい耐水蒸気透過性値、EN12667に従って測定したときに、40ミリワット/メートル×ケルビンよりも小さい熱伝導率、EN826に従って測定したときに、80キロパスカルよりも大きい圧縮強度及びEN1602に従った、48キログラム/立方メートル又はそれ以下の密度を有する熱可塑性ポリマーフォームを用意する工程並びに
    c.前記フォームが、2個の隣接する支持部材の間の空間に架かるように、前記熱可塑性ポリマーフォームをこれらの支持部材の2個又はそれ以上に結合する工程
    を含んでなる建築構造体の断熱方法。
  13. 前記熱可塑性ポリマーフォームがアルケニル芳香族ポリマーを含む連続ポリマー相を有する請求項12に記載の方法。
  14. 前記熱可塑性ポリマーフォームが、10又はそれ以上の耐水蒸気透過性を有する請求項12に記載の方法。
  15. 前記熱可塑性ポリマーフォームが、EN1602に従った、24〜48キログラム/立方メートルの密度を有することによって更に特徴付けられる請求項12に記載の方法。
  16. 前記熱可塑性ポリマーフォームが、ASTM D2856に従った、40%又はそれ以上で100%又はそれ以下の連続気泡含量を有することによって更に特徴付けられる請求項12に記載の方法。
  17. 前記熱可塑性ポリマーフォームが50ミリメートル又はそれ以上の厚さを有することによって更に特徴付けられる請求項12に記載の方法。
  18. 前記建築構造体が屋根構造体及び壁構造体からなる群から選択された1種又は又はそれ以上の構造体である請求項12に記載の方法。
  19. 前記建築構造体が木材枠壁構造体である請求項12に記載の方法。
  20. 前記建築構造体がピッチ付き屋根構造体である請求項12に記載の方法。
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