JP2011505339A - C型肝炎ウイルス阻害剤としてのキノキサリン含有化合物 - Google Patents

C型肝炎ウイルス阻害剤としてのキノキサリン含有化合物 Download PDF

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Abstract

本発明は、セリンプロテアーゼ活性、特にC型肝炎ウイルス(HCV)NS3−NS4Aプロテアーゼの活性を阻害する式Iおよび式IIの化合物またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグを開示する。従って、本発明の化合物はC型肝炎ウイルスの生活環に干渉するので、抗ウイルス剤としても有用である。本発明はさらに、HCV感染している被検体に投与する用途の、上記化合物を含む薬学的組成物に関する。本発明はまた、本発明の化合物を含む薬学的組成物を投与することにより被検体のHCV感染を治療する方法にも関する。

Description

関連出願
本出願は、2007年11月14日出願のUS provisional application number 60/987,958、および2008年2月1日出願のUS provisional application number 61/025,458の利益を請求する。上記出願の内容は本明細書中参照として援用される。
本発明は、C型肝炎ウイルス(HCV)に対する抗ウイルス活性を有しHCV感染の治療に有用な新規HCVプロテアーゼ阻害剤化合物に関する。より詳細には、本発明は、キノキサリン含有化合物、このような化合物を含有する組成物、およびこの使用法、ならびにこのような化合物の製造プロセスに関する。
HCVは、非A非B型肝炎の主な原因であり、先進国および開発途上国の両方で公衆衛生上の問題として深刻さを増している。世界中で2億人を超える人々がウイルスに感染していると見積もられており、この数はヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染した人数の5倍近くとずば抜けて多い。HCVに感染した患者は、慢性感染症を患っている確率が高く、そのため、肝硬変、これが進行した肝細胞癌、および末期肝疾患を発症する危険性が高い。HCVは、肝細胞癌の最も一般的な原因であり、西欧諸国の肝臓移植を希望する患者の最も一般的な原因である。
抗HCV治療法の開発にはかなりの障害がある。このような障害として、ウイルスの持続性、宿主で複製中のウイルスの遺伝的多様性、ウイルスが薬物耐性変異を生じる確率の高さ、再現可能な感染培養系がないこと、ならびにHCV複製および発病の小動物モデルがないことが挙げられるが、これらに限定されない。ほとんどの場合、重篤ではない感染経過と肝臓の複雑な生態を所与として、明らかな副作用を有すると思われる抗ウイルス性薬を注意深く評価しなければならない。
認可されているHCV感染治療法として、現在2つしか利用できない。最初の治療レジメンは、一般に、3から12ヶ月の静脈内インターフェロン−α(IFN−α)投与過程を含むが、その後認可された第二世代の治療法は、IFN−αとリバビリンのような広い抗ウイルス活性を有するヌクレオシド模倣物との併用療法を含む。これらの治療法はどちらも、インターフェロンに関連する副作用ならびにHCV感染に対する有効性の低さに悩まされている。既存の治療法の忍容性の低さと期待はずれの有効性のため、HCV感染治療に有効な抗ウイルス剤の開発が必要とされている。
個体の大部分が慢性的な感染状態だが無症候性であり予後が不明である患者の集団において、有効な薬とは、望ましくは、現在利用可能な治療よりも副作用が明らかに少ないものである。C型肝炎非構造タンパク質−3(NS3)は、ウイルスポリタンパク質の加工処理ひいてはウイルス複製に必要なタンパク質分解酵素である。HCV感染に付随するウイルス変異が莫大な数であるにもかかわらず、NS3プロテアーゼの活性部位は高度に保存されたままであり、従ってこの活性部位の阻害を魅力的な介入方法にしている。プロテアーゼ阻害剤を用いたHIV治療の最近の成功も、NS3の阻害がHCVとの戦いにおいて重要な標的であるという概念を支持する。
HCVはフラビウイルス科のRNAウイルスである。HCVゲノムは外被に包まれ、約9600塩基対からなる一本鎖RNA分子を含む。一本鎖RNA分子は、約3010個のアミノ酸で構成されるポリペプチドをコードする。
HCVポリタンパク質は、ウイルスペプチダーゼおよび宿主ペプチダーゼにより加工処理されて10個の別々のペプチドになり、これらのペプチドは様々な機能を果たす。構造タンパク質は、C、E1、およびE2の3個が存在する。P7タンパク質は、機能不明であり、非常に多様な配列で構成されている。非構造タンパク質は6個存在する。NS2は、NS3タンパク質の一部分と連動して機能する亜鉛依存性メタロプロテイナーゼである。NS3は、2つの触媒機能、即ち補因子としてNS4Aを必要とするN末端でのセリンプロテアーゼ機能、およびカルボキシル末端でのATPアーゼ依存性ヘリカーゼ機能を併せ持っている(NS2との結合とは別に)。NS4Aは、強固に結合するが共有結合はしていないセリンプロテアーゼ補因子である。
NS3−NS4Aプロテアーゼは、ウイルスポリタンパク質の4つの部位の切断に関与している。NS3−NS4A切断は、自己触媒性であり、シス切断である。残りの3つの加水分解、NS4A−NS4B、NS4B−NS5A、およびNS5A−NS5Bは、全てトランス切断である。NS3は、構造上、キモトリプシン様プロテアーゼとして分類されるセリンプロテアーゼである。NSセリンプロテアーゼはこれ自体タンパク質分解活性を有するが、HCVプロテアーゼ酵素は、ポリタンパク質切断を触媒することに関して有効な酵素ではない。NS4Aタンパク質の中心疎水性領域がこの促進に必要とされることが示されている。NS3タンパク質のNS4Aとの複合体形成が加工処理事象に必要であるらしく、全ての部位でのタンパク質分解効果を高める。
抗ウイルス剤の開発についての一般的戦略は、ウイルスの複製に不可欠な、NS3を始めとするウイルスがコードする酵素を不活性化することである。NS3プロテアーゼ阻害剤の発見に関する最近の努力が、S.Tan,A.Pause,Y.Shi,N.Sonenberg,Hepatitis C Therapeutics:Current Status and Emerging Strategies,Nature Rev.Drug Discov.1,867−881(2002)に総説としてまとめられている。
S.Tan,A.Pause,Y.Shi,N.Sonenberg,Hepatitis C Therapeutics:Current Status and Emerging Strategies,Nature Rev.Drug Discov.1,867−881(2002)
本発明は、キノキサリン含有化合物およびこの医薬的に許容される塩、エステル、またはプロドラッグ、ならびにC型肝炎感染の治療を必要としている被検体でC型肝炎感染を治療するためのこの使用法に関する。本発明の化合物は、C型肝炎ウイルスの生活環に干渉するので、抗ウイルス剤としても有用である。さらに本発明は、HCV感染を患う被験体へ投与するための、前記化合物、塩、エステルまたはプロドラッグを含む医薬組成物に関する。さらに本発明は、本発明の化合物(またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグ)、および別の抗HCV剤、例えばインターフェロン(例えば、α−インターフェロン、β−インターフェロン、コンセンサスインターフェロン、ペグインターフェロン、またはアルブミンもしくは他のコンジュゲートインターフェロン)、リバビリン、アマンタジン、別のHCVプロテアーゼ阻害剤、またはHCVポリメラーゼ、ヘリカーゼもしくは内部リボソーム侵入部位阻害剤を含む薬学的組成物を特徴とする。また本発明は、本発明の薬学的組成物を被験体に投与することにより被検体のHCV感染を治療する方法にも関する。さらに本発明は、本発明の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグを、医薬的に許容されるキャリアまたは賦形剤と組み合わせて含む薬学的組成物に関する。
本発明の1つの実施形態において、以下の式IもしくはII:
Figure 2011505339
式中
Aは、存在しないか、または−(C=O)−、−S(O)、−C=N−OR、および−C(=N−CN)から選択され;
201は、存在しないか、または−C−Cアルキレン、−C−Cアルケニレン、もしくは−C−Cアルキニレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキレン、置換−C−Cアルケニレン、もしくは置換−C−Cアルキニレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキレン、もしくは置換−C−C12シクロアルキレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);および、−C−C12シクロアルケニレン、もしくは置換−C−C12シクロアルケニレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。)から選択され;
Mは、存在しないか、またはO、S、SO、SO、およびNRから選択され;式中Rは、存在する場合にそれぞれ:
(i)水素;
(ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(iii)ヘテロシクロアルキルもしくは置換ヘテロシクロアルキル;
(iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、もしくは−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、もしくは置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;からなる群より選択され;
101は、存在しないか、または−C−Cアルキレン、−C−Cアルケニレン、もしくは−C−Cアルキニレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキレン、置換−C−Cアルケニレン、もしくは置換−C−Cアルキニレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキレン、もしくは置換−C−C12シクロアルキレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);および、−C−C12シクロアルケニレン、もしくは置換−C−C12シクロアルケニレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);から選択され;
101は、存在しないか、またはアリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールから選択され;
101は、存在しないか、または−O−、−S−、−NR、−C(O)−、および−C(O)NR−から選択され;
XとYは、これらが結合した炭素原子と一緒になって炭素環部分または複素環部分を形成し、炭素環または複素環部分は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、複素環、および置換複素環から選択することができるか、
またはXとYは、一緒になってC−C−アルキレン基またはC−C−ヘテロアルキレン基を形成することができ;
101およびR102は、独立して以下:
(i)水素、ハロゲン、CN、CF、N、NO、OR、SR、SO、−NHS(O)−R、−NH(SO)NR、NR、CO、COR、CONR、N(R)COR
(ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(iii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
(iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、もしくは置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、もしくは置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、もしくは置換−C−C12シクロアルケニル;からなる群より選択され;
RおよびR’は、それぞれ独立して以下:
(i)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12アルキルシクロアルキル、または置換−C−C12アルキルシクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、もしくは置換−C−C12シクロアルケニル;−C−C12アルキルシクロアルケニル、もしくは置換−C−C12アルキルシクロアルケニル;
(ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(iii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
(iv)水素;重水素;からなる群より選択されるか、
またはR’は、1個以上のハロゲン原子、好ましくは1個以上のフッ素、塩素、もしくは臭素原子で置換されたC−C−アルキルであり、好ましくは、R’は−CHQであり、式中QおよびQは、独立してハロゲン、好ましくはF、Cl、およびBrから選択され;
Gは、−OH、−NHS(O)−R、−NH(SO)NR、およびNRから選択され;
は、以下:
(i)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(ii)ヘテロシクロアルキル;置換ヘテロシクロアルキル;
(iii)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;複素環;置換複素環;から選択され;
およびRは、独立して以下:
(i)水素;
(ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(iii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
(iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;複素環または置換複素環;から選択されるか、
または、RおよびRは、これらが結合した窒素と一緒になって複素環または置換複素環を形成し;
Zは、以下:
(i)水素;
(ii)CN;
(iii)N
(iv)ハロゲン;
(v)−NH−N=CHR
(vi)アリール、置換アリール;
(vii)ヘテロアリール、置換ヘテロアリール;
(viii)−C−C12シクロアルキル、置換−C−C12シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル;
(ix)ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールから選択される1個以上の置換基で場合により置換される、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する−C−Cアルキル;
(x)ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールから選択される1個以上の置換基で場合により置換される、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する−C−Cアルケニル;
(xi)ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールから選択される1個以上の置換基で場合により置換される、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する−C−Cアルキニル;からなる群より選択され;
Wは、存在しないか、またはアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、−O−、−S−、−NR−、−C(O)NR−、および−C(O)−から選択され;
mは、0、1、2、または3、好ましくは1であり;
m’は、0、1、2、または3、好ましくは1であり;および
sは1、2、3、または4、好ましくは1である、
で表される化合物またはこの医薬的に許容される塩、エステル、またはプロドラッグが開示される。
式IもしくはIIの化合物の一つの部分集合において、
Mは、存在しないか、またはOおよびNRから選択され;
101は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
101は、存在しないか、または−O−、−S−、−NH−、−N(Me)−、−C(O)NH−、および−C(O)N(Me)−から選択され;
XとYは、これらが結合した炭素原子と一緒になって環部分を形成し、該環部分は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環から選択することができ;
101およびR102は、独立して以下:
(i)水素、ハロゲン、CN、CF、NO、OR、SR、−NHS(O)−R、−NH(SO)NR、NR、CO、COR、CONR、N(R)COR
(ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(iii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
(iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、もしくは置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、もしくは置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、もしくは置換−C−C12シクロアルケニル;からなる群より選択され;
およびRは、独立して以下:
(i)水素;
(ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(iii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
(iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;複素環または置換複素環;から選択され;
Wは、存在しないか、またはアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、−O−、−S−、−NH−、−N(Me)−、−C(O)NH−、および−C(O)N(Me)−から選択され;
mは、0、1、または2であり;
m’は、1または2であり;および
sは1である。
別の実施形態において、本発明は、本発明の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグを含む薬学的組成物を特徴とする。本発明のさらに別の実施形態において、治療上有効量の本発明の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグを、医薬的に許容されるキャリアまたは賦形剤と組み合わせて含む薬学的組成物が開示される。本発明のさらに別の実施形態では、C型肝炎感染の治療を必要としている被検体でこの薬学的組成物を用いてC型肝炎感染を治療する方法である。
本発明の第一の実施形態は、上記に記載されるとおりの式Iまたは式IIで表される化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグで、単体のもの、または医薬的に許容されるキャリアもしくは賦形剤と組み合わせたものである。
本発明の他の実施形態は、式IIIまたはIV:
Figure 2011505339
式中、R、R’、A、L201、M、L101、Z101、W101、X、Y、R101、R102、W、Z、およびGは、すでに定義したとおりである、
で表される化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグで、単体のもの、または医薬的に許容されるキャリアもしくは賦形剤と組み合わせたものである。
本発明の他の実施形態は、式VまたはVI:
Figure 2011505339
式中、QおよびQは独立してフッ素、塩素、または臭素であり、ならびに式中、R、A、L201、M、L101、Z101、W101、X、Y、R101、R102、W、Z、およびGは、すでに定義したとおりである。特に好適な実施形態において、QおよびQは両方ともフッ素である、
で表される化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグで、単体のもの、または医薬的に許容されるキャリアもしくは賦形剤と組み合わせたものである。
本発明の別の実施形態は、式VII:
Figure 2011505339
式中、XからXは、独立して−CRおよびNから選択され、式中Rは独立して以下:
(i)水素;ハロゲン;−NO;−CN;N;CF
(ii)−M−R、MはO、S、NHである;
(iii)NR
(iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;
(v)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(vi)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;から選択され;
式中、R、R、R、R’、A、L201、M、L101、Z101、W101、およびGは、すでに定義したとおりである、
で表される化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグで、単体のもの、または医薬的に許容されるキャリアもしくは賦形剤と組み合わせたものである。
本発明の別の実施形態は、式VIII:
Figure 2011505339
式中、XからXは、式VIIで定義したとおりであり、R、A、Q、Q、L201、M、L101、Z101、W101、およびGは、すでに定義したとおりである、
で表される化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグで、単体のもの、または医薬的に許容されるキャリアもしくは賦形剤と組み合わせたものである。
本発明の別の実施形態は、式IX:
Figure 2011505339
式中、YからYは、独立してCR、N、NR、S、およびOから選択され、式中、R、R、R’、A、L201、M、L101、Z101、W101、およびGは、すでに定義したとおりである、
で表される化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグで、単体のもの、または医薬的に許容されるキャリアもしくは賦形剤と組み合わせたものである。
本発明の別の実施形態は、式X:
Figure 2011505339
式中、YからYは、式IXで定義したとおりであり、R、Q、Q、A、L201、M、L101、Z101、W101、およびGは、すでに定義したとおりである、
で表される化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグで、単体のもの、または医薬的に許容されるキャリアもしくは賦形剤と組み合わせたものである。
本発明の別の実施形態は、式XI:
Figure 2011505339
式中、R、R’、A、L201、M、L101、およびGは、すでに定義したとおりである、
で表される化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグで、単体のもの、または医薬的に許容されるキャリアもしくは賦形剤と組み合わせたものである。
本発明の別の実施形態は、式XII:
Figure 2011505339
式中、R、Q、Q、A、L201、M、L101、およびGは、すでに定義したとおりである、
で表される化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグで、単体のもの、または医薬的に許容されるキャリアもしくは賦形剤と組み合わせたものである。
本発明の別の実施形態は、式XIII:
Figure 2011505339
式中、Wは、存在しないか、またはC−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、およびC−Cアルキニレンから選択され;式中、R、R’、A、L201、M、L101、R101、R102、およびGは、すでに定義したとおりである、
で表される化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグで、単体のもの、または医薬的に許容されるキャリアもしくは賦形剤と組み合わせたものである。
本発明の別の実施形態は、式XIV:
Figure 2011505339
式中、Wは、式XIIIで定義したとおりであり、R、Q、Q、A、L201、M、L101、R101、R102、およびGは、すでに定義したとおりである、
で表される化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグで、単体のもの、または医薬的に許容されるキャリアもしくは賦形剤と組み合わせたものである。
本発明の代表的な化合物として、式XVに従って以下の化合物(表1)が挙げられるが、これらに限定されない。式中、R、M−L、Ar、R’、およびGは表1の各実施例について記載されるとおりである。
Figure 2011505339
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また本発明の代表的な化合物として、式XVIに従って以下の化合物(表2)も挙げられるが、これらに限定されない。式中、R、L−Ar、n、R’、およびGは表2の各実施例について記載されるとおりである。
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また本発明の代表的な化合物として、式XVIIに従って以下の化合物(表3)も挙げられるが、これらに限定されない。式中、R、L−Ar、n、およびGは表3の各例について記載されるとおりである。
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また本発明は、本発明の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグを含む薬学的組成物も特徴とする。
本発明の化合物を、単独活性薬学的作用剤として、または1種以上の作用剤と組み合わせて投与することにより、C型肝炎感染またはHCV感染に伴う症状を治療または予防することができる。本発明の化合物または化合物の組合せと組み合わせて投与することができる他の作用剤として、直接または間接的機構でHCVウイルス複製を抑制する、HCV感染により引き起こされる疾患の治療薬が挙げられる。そうした治療薬として、宿主免疫調整剤(例えば、インターフェロン−α、ペグインターフェロン−α、インターフェロン−β、インターフェロン−γ、CpGオリゴヌクレオチドなど)、または宿主細胞機能(例えばイノシンモノホスフェート脱水素酵素など)を阻害する抗ウイルス化合物(例えば、リバビリンなど)が挙げられる。免疫機能を調節するサイトカインも挙げられる。HCV抗原を含むワクチンまたはHCVに対する抗原アジュバントの組合せを含むワクチンも挙げられる。宿主細胞成分と相互作用して、配列内リボソーム進入部位(IRES)により開始されるHCVウイルス複製翻訳工程を阻害することによりウイルスタンパク質合成を遮断するか、膜タンパク質のビロポリンファミリー(例えば、HCVP7など)に対する作用剤でウイルス粒子の成熟および放出を遮断する、作用剤も含まれる。本発明の化合物と組み合わせて投与することができる他の作用剤として、ウイルス複製に関するウイルスゲノムのタンパク質を標的とすることによりHCV複製を阻害する任意の作用剤または作用剤の組合せが挙げられる。こうした作用剤として、HCV RNA依存性RNAポリメラーゼの他の阻害剤(例えば、WO 01/90121(A2)、またはU.S.Pat.No.6,348,587B1、またはWO 01/60315、またはWO 01/32153に記載のヌクレオシド型ポリメラーゼ阻害剤など)、または非ヌクレオシド阻害剤(例えば、EP 1162196A1またはWO 02/04425に記載のベンゾイミダゾールポリメラーゼ阻害剤など)、またはHCVプロテアーゼの阻害剤(例えば、BILN2061などのペプチド模倣型阻害剤)、またはHCVへリカーゼの阻害剤が上げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物と組み合わせて投与することができる他の作用剤として、他のウイルスに同時感染した個体でこのウイルスの複製を阻害する任意の作用剤または作用剤の組合せが挙げられる。こうした作用剤として、B型肝炎(HBV)感染により引き起こされる疾患の治療薬(例えば、アデホビル、ラミブジン、およびテノホビルなど)、またはヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染により引き起こされる疾患の治療薬(例えば、プロテアーゼ阻害剤:リトナビル、ロピナビル、インジナビル、ネルフィナビル、サキナビル、アンプレナビル、アタザナビル、チプラナビル、TMC−114、ホスアンプレナビル、逆転写酵素阻害剤:ジドブジン、ラミブジン、ジダノシン、スタブジン、テノホビル、ザルシタビン、アバカビル、エファビレンツ、ネビラピン、デラビルジン、TMC−125、組込み酵素阻害剤:L−870812、S−1360、または進入阻害剤:エンフュビルタイド(enfuvirtide)(T−20)、T−1249など)が挙げられるが、これらに限定されない。
従って、本発明の1つの態様は、RNA含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療または予防する方法に関し、この方法は、このような治療を必要としている患者に、宿主免疫調製剤および第二の抗ウイルス剤からなる群より選択される1種以上の作用剤、またはこれらの組合せと、治療上有効量の、本発明の化合物または化合物の組合せ、またはこの医薬的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはこれらの組合せとを同時投与することを含む。宿主免疫調製剤の例として、インターフェロン−α、ペグ−インターフェロン−α、インターフェロン−β、インターフェロン−γ、サイトカイン、ワクチン、ならびに抗原およびアジュバントを含むワクチンが挙げられるが、これらに限定されない。第二の抗ウイルス剤は、ウイルス複製に伴う宿主細胞機能を阻害することによるか、またはウイルスゲノムのタンパク質を標的とすることによるかのいずれかでHCVの複製を阻害する。
本発明のさらなる態様は、RNA含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療または予防する方法に関し、この方法は、このような治療を必要としている患者に、肝硬変および肝臓の炎症をはじめとするHCV感染の症状を治療または緩和する作用剤または作用剤の組合せと、治療上有効量の、本発明の化合物または化合物の組合せ、またはこの医薬的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはこれらの組合せとを同時投与することを含む。本発明のさらに別の態様は、RNA含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療または予防する方法に関し、この方法は、このような治療を必要としている患者に、患者のB型肝炎(HBV)感染により引き起こされる疾患を治療する1種以上の作用剤と、治療上有効量の、本発明の化合物または化合物の組合せ、またはこの医薬的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはこれらの組合せとを同時投与することを含む。患者のB型肝炎(HBV)感染により引き起こされる疾患を治療する作用剤は、例えば、L−デオキシチミジン、アデホビル、ラミブジン、またはテノホビル(tenfovir)、またはこれらの任意の組合せが可能であるが、これらに限定されない。RNA含有ウイルスの例として、C型肝炎ウイルス(HCV)が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の別の態様は、RNA含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療または予防する方法を提供し、この方法は、このような治療を必要としている患者に、患者のヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染により引き起こされる疾患を治療する1種以上の作用剤と、治療上有効量の、本発明の化合物または化合物の組合せ、またはこの医薬的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはこれらの組合せとを同時投与することを含む。患者のヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染により引き起こされる疾患を治療する作用剤として、リトナビル、ロピナビル、インジナビル、ネルフィナビル、サキナビル、アンプレナビル、アタザナビル、チプラナビル、TMC−114、ホスアンプレナビル、ジドブジン、ラミブジン、ジダノシン、スタブジン、テノホビル、ザルシタビン、アバカビル、エファビレンツ、ネビラピン、デラビルジン、TMC−125、L−870812、S−1360、エンフュビルタイド(T−20)、またはT−1249、およびこれらの任意の組合せが可能であるが、これらに限定されない。RNA含有ウイルスの例として、C型肝炎ウイルス(HCV)が挙げられるが、これらに限定されない。また、本発明は、患者でRNA含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルスにより引き起こされる感染を治療する医薬を製造するための、本発明の化合物の使用、または本発明の化合物もしくはこの治療的に許容可能な塩型、立体異性体もしくは互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩、もしくはこれらの組合せと、宿主免疫調製剤および第二の抗ウイルス剤からなる群より選択される1種以上の作用剤もしくはこれらの組合せの使用、を提供する。宿主免疫調製剤の例として、インターフェロン−α、ペグ−インターフェロン−α、インターフェロン−β、インターフェロン−γ、サイトカイン、ワクチン、および抗原およびアジュバントを含むワクチンが挙げられるが、これらに限定されない。第二の抗ウイルス剤は、ウイルス複製にともなう宿主細胞機能を阻害することによるか、またはウイルスゲノムのタンパク質を標的とすることによるかのいずれかでHCVの複製を阻害する。
上記またはその他の治療に用いられる場合、本発明の化合物(単数または複数)と上記で定義されるとおりの作用剤1種以上との組合せは、純粋な形で、または以下の形が存在する場合には、医薬的に許容される塩の形、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはこれらの組合せで、用いることができる。または、治療薬のこのような組合せは、化合物または注目の化合物の組合せ、またはこれらの医薬的に許容される塩の形、プロドラッグ、プロドラッグの塩を有効量で、上記で定義されるとおりの1種以上の作用剤および医薬的に許容されるキャリアと組み合わせて含有する薬学的組成物として投与することができる。このような薬学的組成物は、RNA含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルス(HCV)をこの薬学的組成物と接触させることにより、このウイルスの複製を阻害するのに用いることができる。また、このような組成物は、RNA含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルス(HCV)により引き起こされる感染の治療または予防に有用である。
従って、本発明のさらなる態様は、RNA含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルス(HCV)により引き起こされる感染の治療または予防法に関し、この方法は、このような治療を必要としている患者に、本発明の化合物または化合物の組合せまたはこの医薬的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはこれらの組合せと、上記で定義されるとおりの1種以上の作用剤と、および医薬的に許容されるキャリアとを含む薬学的組成物を投与することを含む。
組み合わせとして投与される場合、治療薬は、同時に投与または予め定めた期間内で投与される別々の組成物として配合することができ、または治療薬は、単独単位の剤形で投与することができる。
このような併用療法で用いることが予定される抗ウイルス剤として、哺乳類でのウイルス形成および/または複製を阻害するのに有効な作用剤(化合物または生物製剤(biologicals))が挙げられ、作用剤として、哺乳類でのウイルス形成および/または複製に必要な宿主またはウイルスの機構のいずれかに干渉する作用剤が挙げられるが、これらに限定されない。このような作用剤は、別の抗HCV剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤、およびHBV阻害剤から選択することができる。
他の抗HCV剤として、C型肝炎関連症状または疾患の進行を遅くするか防ぐのに効果的な作用剤が挙げられる。このような作用剤として、免疫調節剤、HCV NS3プロテアーゼの阻害剤、HCVポリメラーゼの他の阻害剤、HCV生活環の別の標的の阻害剤、および他の抗HCV剤(リバビリン、アマンタジン、レボビリン、およびビラミジンが挙げられるが、これらに限定されない。)が挙げられるが、これらに限定されない。
免疫調節剤として、哺乳類で免疫系応答を向上または増強するのに有効な作用剤(化合物または生物製剤)が挙げられる。免疫調節剤として、VX−497(メリメポジブ(merimepodib)、Vertex Pharmaceuticals)などのイノシンモノホスフェート脱水素酵素阻害剤、クラスIインターフェロン、クラスIIインターフェロン、コンセンサスインターフェロン、アシアロ−インターフェロン、ペグインターフェロン、および結合型インターフェロン(他のタンパク質(ヒトアルブミンが挙げられるが、これらに限定されない。)と結合したインターフェロンが挙げられるが、これらに限定されない。)が挙げられるが、これらに限定されない。クラスIインターフェロンは、全てI型受容体に結合するインターフェロンの群であり、天然および合成のクラスIインターフェロンの両方が含まれる。クラスIIインターフェロンは全てII型受容体に結合する。クラスIインターフェロンの例として、[α]−、[β]−、[δ]−、[ω]−、および[τ]−インターフェロンが挙げられるが、これらに限定されない。クラスIIインターフェロンの例として、[γ]−インターフェロンが挙げられるが、これらに限定されない。
HCV NS3プロテアーゼの阻害剤として、哺乳類でHCV NS3プロテアーゼの機能を阻害するのに有効である作用剤(化合物または生物製剤)が挙げられる。HCV NS3プロテアーゼの阻害剤として、WO 99/07733、WO 99/07734、WO 00/09558、WO 00/09543、WO 00/59929、WO 03/064416、WO 03/064455、WO 03/064456、WO 2004/030670、WO 2004/037855、WO 2004/039833、WO 2004/101602、WO 2004/101605、WO 2004/103996、WO 2005/028501、WO 2005/070955、WO 2006/000085、WO 2006/007700、およびWO 2006/007708(すべてBoehringer Ingelheimによる。)、WO 02/060926、WO 03/053349、WO 03/099274、WO 03/099316、WO 2004/032827、WO 2004/043339、WO 2004/094452、WO 2005/046712、WO 2005/051410、WO 2005/054430(すべてBMSによる。)、WO 2004/072243、WO 2004/093798、WO 2004/113365、WO 2005/010029(すべてEnantaによる。)、WO 2005/037214(Intermune)、およびWO 2005/051980(Schering)に記載される化合物、ならびにVX−950、ITMN−191、およびSCH503034として同定される治験薬が挙げられるが、これらに限定されない。
HCVポリメラーゼの阻害剤として、HCVポリメラーゼの機能を阻害するのに有効である作用剤(化合物または生物製剤)が挙げられる。このような阻害剤として、HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシド型およびヌクレオシド型阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。HCVポリメラーゼの阻害剤の例として、WO 02/04425、WO 03/007945、WO 03/010140、WO 03/010141、WO 2004/064925、WO 2004/065367、WO 2005/080388、およびWO 2006/007693(すべてBoehringer Ingelheimによる。)、WO 2005/049622(Japan Tobacco)、WO 2005/014543(Japan Tobacco)、WO 2005/012288(Genelabs)、WO 2004/087714(IRBM)、WO 03/101993(Neogenesis)、WO 03/026587(BMS)、WO 03/000254(Japan Tobacco)、およびWO 01/47883(Japan Tobacco)に記載される化合物、ならびに治験薬のXTL−2125、HCV796、R−1626、およびNM283が挙げられるが、これらに限定されない。
HCV生活環の別の標的の阻害剤として、HCV NS3プロテアーゼの機能を阻害する以外の方法でHCVの形成および/または複製を阻害するのに有効である作用剤(化合物または生物製剤)が挙げられる。このような作用剤は、HCVの形成および/または複製に必要な宿主またはウイルスの機構のいずれかに干渉することができる。HCV生活環の別の標的の阻害剤として、進入阻害剤と、へリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ、および配列内リボソーム進入部位(IRES)から選択される標的を阻害する作用剤と、および他のウイルス標的(NS5Aタンパク質およびNS4Bタンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。)の機能に干渉する作用剤とが挙げられるが、これらに限定されない。
患者がC型肝炎ウイルスと1種以上の他のウイルス(ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、肝炎Aウイルス(HAV)、および肝炎Bウイルス(HBV)が挙げられるが、これらに限定されない。)とに同時感染する可能性が生じ得る。従って、本発明による化合物と、HIV阻害剤、HAV阻害剤、およびHBV阻害剤の少なくとも1種とを同時投与することによりこのような同時感染を治療する併用療法も意図される。
さらに別の実施形態に従って、本発明の薬学的組成物は、HCV生活環の他の標的の阻害剤(単数または複数)をさらに含むことができ、標的として、へリカーゼ、ポリメラーゼ、メタロプロテアーゼ、および配列内リボソーム進入部位(IRES)が挙げられるが、これらに限定されない。
別の実施形態に従って、本発明の薬学的組成物は、別の抗ウイルス、抗細菌、抗真菌、もしくは抗癌剤、または免疫調節剤、または別の治療剤を含むことができる。
さらに別の実施形態に従って、本発明は、このような治療を必要としている被検体に、本発明の化合物またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグを有効量で投与することによる、この被検体でのウイルス感染(C型肝炎感染などだがこれらに限定されない。)治療法を含む。
さらなる実施形態に従って、本発明は、このような治療を必要としている被検体に、本発明の薬学的組成物を抗HCVウイルス上有効量または阻害量で投与することによる、この被検体でのC型肝炎感染治療法を含む。
本発明のさらなる実施形態は、生体試料を本発明の化合物と接触させることによる、生体試料の処理法を含む。
本発明のさらに別の態様は、本明細書中に記載される合成手段のいずれかを用いて本明細書中に記載される化合物のいずれかを作成するプロセスである。
本発明で用いるシトクロムP450モノオキシゲナーゼ阻害剤は、本発明の化合物の代謝を阻害すると予想される。従って、シトクロムP450モノオキシゲナーゼ阻害剤にはプロテアーゼ阻害剤の代謝阻害に有効な量がある。従って、CYP阻害剤がない場合の生体利用能と比較してプロテアーゼ阻害剤の生体利用能が増加するような量で、CYP阻害剤を投与する。
1つの実施形態において、本発明は、本発明の化合物の薬物動態を改善する方法を提供する。薬の薬物動態を改善する利点は、当該分野で理解されている(US2004/0091527、US2004/0152625、US2004/0091527)。従って、本発明の1つの実施形態は、CYP3A4阻害剤と本発明の化合物とを投与する方法を提供する。本発明の別の実施形態は、本発明の化合物と、イソ酵素3A4(「CYP3A4」)、イソ酵素2C19(「CYP2C19」)、イソ酵素2D6(「CYP2D6」)、イソ酵素1A2(「CYP1A2」)、イソ酵素2C9(「CYP2C9」)、またはイソ酵素2E1(「CYP2E1」)の阻害剤とを投与する方法を提供する。好適な実施形態において、CYP阻害剤は、好ましくはCYP3A4を阻害する。関連するNS3/4Aプロテアーゼの薬物動態を改善する任意のCYP阻害剤を、本発明の方法に用いることができる。こうしたCYP阻害剤として、リトナビル(WO 94/14436)、ケトコナゾール、トロレアンドマイシン、4−メチルピラゾール、シクロスポリン、クロメチアゾール、シメチジン、イトラコナゾール、フルコナゾール、ミコナゾール、フルボキサミン、フルオキセチン、ネファゾドン、セルトラリン、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、サキナビル、ロピナビル、デラビルジン、エリスロマイシン、VX−944、およびVX−497が挙げられるが、これらに限定されない。好適なCYP阻害剤として、リトナビル、ケトコナゾール、トロレアンドマイシン、4−メチルピラゾール、シクロスポリン、およびクロメチアゾールが挙げられるが、これらに限定されない。
包装内に本発明の正しい用法を指示する折り込みが含まれている、1つの患者パックとしてまたはそれぞれの配合物ごとの患者パックとして、本発明の組合せを投与することが本発明の望ましいさらなる特徴であることが理解される。
少なくとも本発明の化合物と本発明のCYP阻害剤と本発明の組合せの用法指示を含む折り込み情報とを含むパックが、本発明のさらなる態様に従うものである。本発明の代替的な実施形態において、薬学的パックは、さらに、本明細書中に記載されるとおりのさらなる薬剤を一種以上含む。さらなる薬剤(単数または複数)は、同じパックで、または別々のパックで提供されてもよい。
本発明の別の態様は、HCV感染の治療に、またはHCV感染の予防に用いる、患者用パッケージ化したキットであり、このキットは以下を含む:それぞれの薬学的成分の単独または複数の薬学的配合物;貯蔵中および投与前に薬学的配合物(単数または複数)を収容する容器;およびHCV感染の治療または予防に有効な様式で薬の投与を行うための説明書。
従って、本発明は、本発明のNS3/4Aプロテアーゼ阻害剤およびCYP阻害剤(および場合によりさらなる作用剤)または従来様式で調製したこれらの誘導体の同時または逐次投与用キットを提供する。代表的には、このようなキットは、例えば、それぞれの阻害剤および随意のさらなる作用剤(単数または複数)を医薬的に許容されるキャリア(および1種または複数の薬学的配合物)に加えた組成物、および同時または逐次投与用説明書を含む。
別の実施形態において、以下を含有するパッケージ化したキットを提供する:1個または複数の自己投与用製剤;貯蔵中および使用前に製剤を収容するための、好ましくは密閉性収容手段;および薬の投与を行う患者用説明書。説明書は、代表的には、パッケージ折り込み、ラベル、および/またはキットの他の構成要素に書かれた指示であり、製剤(単数または複数)は本明細書中に記載されるとおりである。それぞれの製剤は、金属ホイルとプラスチックの積層シート中個別のセルまたは空包に互いに分離されて、個別に収容されてもよく、または製剤はプラスチック瓶中など、1つの容器に収容されてもよい。本発明のキットは、代表的には、個別のキット要素、即ち製剤、収容手段、および使用説明書をパッケージ化する手段も含む。そうしたパッケージ化する手段は、ボール紙または紙製の箱、プラスチックまたはホイルのポーチなどの形を取ることができる。
定義
以下に列挙されるのは、本発明を記載するために用いられる様々な用語の定義である。これらの定義は、他に具体的な例に限定されないかぎり、個別にまたは大きな集団の一部として、本明細書および特許請求の範囲を通じて使用される用語に適用される。
「ウイルス感染」という用語は、ウイルス(例えば、C型肝炎ウイルス(HCV))の細胞または組織への進入を意味する。一般に、ウイルスの進入は複製も伴う。ウイルス感染は、生体液(血液など)中のウイルス抗体価を、例えば、酵素免疫測定を用いて測定することにより、決定することができる。他の適した診断法として、分子に基づく技法(RT−PCRなど)、直接ハイブリッド捕捉アッセイ、および核酸配列に基づく増幅などが挙げられる。ウイルスは、臓器(例えば、肝臓など)に感染して、疾患(例えば、肝炎、肝硬変、慢性肝疾患、および肝細胞癌など)を引き起こすことができる。
「抗癌剤」という用語は、癌の進行を予防または阻害することができる化合物または薬を示す。このような作用剤の例として、シスプラチン、アクチノマイシンD、ドキソルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド、アムサクリン、ミトキサントロン、テニポシド(tenipaside)、タキソール、コルヒチン、シクロスポリンA、フェノチアジン類、およびチオキサンテン類(thioxantheres)が挙げられる。
「抗真菌剤」という用語は、本発明による3−AP、3−AMP、または3−APおよび3−AMPのプロドラッグ以外の、真菌感染を治療するのに用いることができる化合物を記載するのに用いられる。本発明による抗真菌剤として、例えば、テルビナフィン、フルコナゾール、イトラコナゾール、ポサコナゾール、クロトリマゾール、グリセオフルビン、ニスタチン、トルナフテート、カスポファンギン、アンホテリシンB、リポソームアンホテリシンB、およびアンホテリシンB脂質複合体が挙げられる。
「抗菌剤」という用語は、他の微生物の成長を抑制するために微生物が産生する天然の抗生物質、および実験室で合成または修飾される、殺菌活性または静菌活性を有する作用剤の両方を示し、例えば、β−ラクタム抗菌剤、グリコペプチド、マクロライド類、キノロン、テトラサイクリン、およびアミノグリコシドなどである。一般に、抗菌剤が静菌性であるならば、この抗菌剤は基本的に細菌の細胞増殖を停止させる(しかし殺菌はしない。)ということを意味する。抗菌剤が殺菌性であるならば、この抗菌剤は細菌の細胞を殺す(さらに細菌を殺す前に成長も停止させる)ということを意味する。
「免疫調節剤」という用語は、被検体の体液性または細胞性免疫系の働きを変化させることを意味する任意の物質を示す。このような免疫調節剤として、マスト細胞性炎症の阻害剤、インターフェロン、インターロイキン、プロスタグランジン、ステロイド、コルチコステロイド、コロニー刺激因子、走化因子などが挙げられる。
「C−Cアルキル」または「C−Cアルキル」という用語は、本明細書中で使用される場合、それぞれ1から6個または1から8個の炭素原子を含む、飽和の、直鎖もしくは分岐鎖炭化水素ラジカルを示す。C−Cアルキルラジカルの例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシルラジカルが挙げられるが、これらに限定されない。C−Cアルキルラジカルの例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、ヘプチル、オクチルラジカルが挙げられるが、これらに限定されない。
「C−Cアルケニル」または「C−Cアルケニル」という用語は、本明細書中で使用される場合、少なくとも1つの炭素炭素二重結合を有し、それぞれ2から6個または2から8個の炭素原子を含む、炭化水素部分由来の基を示す。アルケニル基として、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、ヘプテニル、オクテニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「C−Cアルキニル」または「C−Cアルキニル」という用語は、本明細書中で使用される場合、少なくとも1つの炭素炭素三重結合を有し、それぞれ、2から6個または2から8個の炭素原子を含む、炭化水素部分由来の基を示す。代表的なアルキニル基として、例えば、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、ヘプチニル、オクチニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「C−Cシクロアルキル」または「C−C12シクロアルキル」という用語は、本明細書中で使用される場合、それぞれ3から8個、または3から12個の環原子を含む、単環式もしくは多環式の飽和炭素環化合物由来の基を示す。C−Cシクロアルキルの例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、およびシクロオクチルが挙げられるが、これらに限定されない。C−C12シクロアルキルの例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、およびビシクロ[2.2.2]オクチルが挙げられるが、これらに限定されない。
「C−Cシクロアルケニル」または「C−C12シクロアルケニル」という用語は、本明細書中で使用される場合、少なくとも1つの炭素炭素二重結合を有し、それぞれ3から8個、または3から12個の炭素原子を含む、単環式もしくは多環式の炭素環化合物由来の基を示す。C−Cシクロアルケニルの例として、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。C−C12シクロアルケニルの例として、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリール」という用語は、本明細書中で使用される場合、1つまたは2つの芳香族環を有する単環または二環式の炭素環系を示し、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、インデニル(idenyl)などが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリールアルキル」という用語は、本明細書中で使用される場合、アリール環が結合したC−CアルキルまたはC−Cアルキル残基を示す。例として、ベンジル、フェネチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロアリール」という用語は、本明細書中で使用される場合、5から10個の環原子を有する、単環、二環、または三環式の芳香族ラジカルもしくは環を示し、少なくとも1つの環原子は、S、O、およびNから選択され、環に含まれる任意のNまたはSは場合により酸化されてもよい。ヘテロアリールとして、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロアリールアルキル」という用語は、本明細書中で使用される場合、ヘテロアリール環が結合したC−CアルキルまたはC−Cアルキル残基残基を示す。例として、ピリジニルメチル、ピリミジニルエチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「置換された」という用語は、本明細書中で使用される場合、化合物上の1、2、または3個以上の水素原子を独立して置換基で置き換えることを示し、置換基として、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、保護されたヒドロキシ、−NO、−CN、−NH、N、保護されたアミノ、アルコキシ、チオアルコキシ、オキソ、−ハロ−C−C12−アルキル、−ハロ−C−C12−アルケニル、−ハロ−C−C12−アルキニル、−ハロ−C−C12−シクロアルキル、−NH−C−C12−アルキル、−NH−C−C12−アルケニル、−NH−C−C12−アルキニル、−NH−C−C12−シクロアルキル、−NH−アリール、−NH−ヘテロアリール、−NH−ヘテロシクロアルキル、−ジアルキルアミノ、−ジアリールアミノ、−ジヘテロアリールアミノ、−O−C−C12−アルキル、−O−C−C12−アルケニル、−O−C−C12−アルキニル、−O−C−C12−シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−C−C12−アルキル、−C(O)−C−C12−アルケニル、−C(O)−C−C12−アルキニル、−C(O)−C−C12−シクロアルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−ヘテロアリール、−C(O)−ヘテロシクロアルキル、−CONH、−CONH−C−C12−アルキル、−CONH−C−C12−アルケニル、−CONH−C−C12−アルキニル、−CONH−C−C12−シクロアルキル、−CONH−アリール、−CONH−ヘテロアリール、−CONH−ヘテロシクロアルキル、−OCO−C−C12−アルキル、−OCO−C−C12−アルケニル、−OCO−C−C12−アルキニル、−OCO−C−C12−シクロアルキル、−OCO−アリール、−OCO−ヘテロアリール、−OCO−ヘテロシクロアルキル、−OCONH、−OCONH−C−C12−アルキル、−OCONH−C−C12−アルケニル、−OCONH−C−C12−アルキニル、−OCONH−C−C12−シクロアルキル、−OCONH−アリール、−OCONH−ヘテロアリール、−OCONH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(O)−C−C12−アルキル、−NHC(O)−C−C12−アルケニル、−NHC(O)−C−C12−アルキニル、−NHC(O)−C−C12−シクロアルキル、−NHC(O)−アリール、−NHC(O)−ヘテロアリール、−NHC(O)−ヘテロシクロアルキル、−NHCO−C−C12−アルキル、−NHCO−C−C12−アルケニル、−NHCO−C−C12−アルキニル、−NHCO−C−C12−シクロアルキル、−NHCO−アリール、−NHCO−ヘテロアリール、−NHCO−ヘテロシクロアルキル、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH−C−C12−アルキル、−NHC(O)NH−C−C12−アルケニル、−NHC(O)NH−C−C12−アルキニル、−NHC(O)NH−C−C12−シクロアルキル、−NHC(O)NH−アリール、−NHC(O)NH−ヘテロアリール、−NHC(O)NH−ヘテロシクロアルキル、NHC(S)NH、−NHC(S)NH−C−C12−アルキル、−NHC(S)NH−C−C12−アルケニル、−NHC(S)NH−C−C12−アルキニル、−NHC(S)NH−C−C12−シクロアルキル、−NHC(S)NH−アリール、−NHC(S)NH−ヘテロアリール、−NHC(S)NH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(NH)NH、−NHC(NH)NH−C−C12−アルキル、−NHC(NH)NH−C−C12−アルケニル、−NHC(NH)NH−C−C12−アルキニル、−NHC(NH)NH−C−C12−シクロアルキル、−NHC(NH)NH−アリール、−NHC(NH)NH−ヘテロアリール、−NHC(NH)NH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(NH)−C−C12−アルキル、−NHC(NH)−C−C12−アルケニル、−NHC(NH)−C−C12−アルキニル、−NHC(NH)−C−C12−シクロアルキル、−NHC(NH)−アリール、−NHC(NH)−ヘテロアリール、−NHC(NH)−ヘテロシクロアルキル、−C(NH)NH−C−C12−アルキル、−C(NH)NH−C−C12−アルケニル、−C(NH)NH−C−C12−アルキニル、−C(NH)NH−C−C12−シクロアルキル、−C(NH)NH−アリール、−C(NH)NH−ヘテロアリール、−C(NH)NH−ヘテロシクロアルキル、−S(O)−C−C12−アルキル、−S(O)−C−C12−アルケニル、−S(O)−C−C12−アルキニル、−S(O)−C−C12−シクロアルキル、−S(O)−アリール、−S(O)−ヘテロアリール、−S(O)−ヘテロシクロアルキル、−SONH、−SONH−C−C12−アルキル、−SONH−C−C12−アルケニル、−SONH−C−C12−アルキニル、−SONH−C−C12−シクロアルキル、−SONH−アリール、−SONH−ヘテロアリール、−SONH−ヘテロシクロアルキル、−NHSO−C−C12−アルキル、−NHSO−C−C12−アルケニル、−NHSO−C−C12−アルキニル、−NHSO−C−C12−シクロアルキル、−NHSO−アリール、−NHSO−ヘテロアリール、−NHSO−ヘテロシクロアルキル、−CHNH、−CHSOCH、−アリール、−アリールアルキル、−ヘテロアリール、−ヘテロアリールアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−C−C12−シクロアルキル、ポリアルコキシアルキル、ポリアルコキシ、−メトキシメトキシ、−メトキシエトキシ、−SH、−S−C−C12−アルキル、−S−C−C12−アルケニル、−S−C−C12−アルキニル、−S−C−C12−シクロアルキル、−S−アリール、−S−ヘテロアリール、−S−ヘテロシクロアルキル、メチルチオメチル、および−L’−R’(式中、L’はC−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、またはC−Cアルキニレンであり、R’はアリール、ヘテロアリール、複素環、C−C12シクロアルキル、またはC−C12シクロアルケニルである。)が挙げられるが、これらに限定されない。アリール、ヘテロアリール、アルキルなどは、さらに置換され得ることが理解される。場合によっては、置換された部分の置換基はそれぞれさらに場合により1つ以上の基で置換され、この基はそれぞれ独立して−F、−Cl、−Br、−I、−OH、−NO、−CN、または−NHから選択される。置換基による水素原子の置換が少なくとも2カ所ある場合、2個の置換基は一緒になってシクロアルキル、シクロアルケニル、または複素環式環を形成することができる。
本発明に従って、本明細書に記載されるアリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールのいずれかは、任意の芳香族基であることが可能である。芳香族基は置換または無置換であり得る。
本明細書に記載される任意のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、およびシクロアルケニル部分は、脂肪族基、脂環基、または複素環基であることが可能であると理解される。
「脂肪族基」とは、炭素原子、水素原子、ハロゲン原子、酸素、窒素またはその他の原子の任意の組み合わせを含むことができ、場合により1つ以上の不飽和の単位(例えば、二重結合および/または三重結合)を含むことができる、非芳香族部分である。脂肪族基は、直鎖、分岐鎖、または環状であることができ、好ましくは約1から約24個の炭素原子、より典型的には約1から約12個の炭素原子を含む。脂肪族基として、脂肪族炭化水素基の他に、ポリアルコキシアルキル(例えば、ポリアルキレングリコールなど)ポリアミン、およびポリイミンが挙げられる。このような脂肪族基は、さらに置換されてもよい。脂肪族基を、本明細書に記載されるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキレン基、アルケニレン基、およびアルキニレン基の代わりに用いることができることが理解される。
「脂環」という用語は、本明細書中で使用される場合、単環または多環式の飽和炭素環化合物由来の基を示す。例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、およびビシクロ[2.2.2]オクチルが挙げられるが、これらに限定されない。このような脂環基は、さらに置換されてもよい。
「ヘテロシクロアルキル」と「複素環」という用語は、同じ意味で用いることができて、非芳香族性三、四、五、六、または七員の、単環、二環、または三環式の縮合環系を示し、この縮合環系において(i)各環は、酸素、硫黄、および窒素から独立して選択されるヘテロ原子を1個から3個含み、(ii)各五員環は0から1つの二重結合を有し、各六員環は0から2つの二重結合を有し、(iii)窒素および硫黄ヘテロ原子は、場合により酸化されてもよく、(iv)窒素ヘテロ原子は場合により四級化されてもよく、(v)上記環のいずれかがベンゼン環に縮合してもよく、および(vi)残りの環原子は場合によりオキソ置換され得る炭素原子である。代表的なヘテロシクロアルキル基として、[1,3]ジオキソラン、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、キノキサリニル、ピリダジノニル、およびテトラヒドロフリルが挙げられるが、これらに限定されない。このような複素環式基は、さらに置換されて、置換複素環となってもよい。
本発明の様々な実施形態において、置換または無置換の、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロシクロアルキルは、一価または二価であることが明らかである。従って、アルキレン基、アルケニレン基、およびアルキニレン基、シクロアルキレン(cycloaklylene)基、シクロアルケニレン基、シクロアルキニレン基、アリールアルキレン基、ヘテロ(hetoer)アリールアルキレン基、およびヘテロシクロアルキレン基は、上記の定義に含まれるはずであり、適切な価数で、本明細書中の式を提供するのに適用できる。
「ヒドロキシ活性化基」という用語は、本明細書中で使用される場合、合成手順中、例えば置換または脱離反応などで、ヒドロキシ基が離れるようにヒドロキシ基を活性化することが当該分野で既知である不安定化学部分を示す。ヒドロキシ活性化基の例として、メシラート、トシラート、トリフラート、p−ニトロベンゾアート、ホスホナートなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「活性化ヒドロキシ」という用語は、本明細書中で使用される場合、上記で定義されるとおりのヒドロキシ活性化基(例えば、メシラート、トシラート、トリフラート、p−ニトロベンゾアート、ホスホナート基が挙げられる。)で活性化したヒドロキシ基を示す。
「保護されたヒドロキシ」という用語は、本明細書中で使用される場合、上記で定義されるとおりのヒドロキシ保護基(ベンゾイル、アセチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、メトキシメチル基が挙げられる。)で保護されたヒドロキシ基を示す。
「ハロ」および「ハロゲン」という用語は、本明細書中で使用される場合、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素から選択される原子を示す。
本明細書に記載される化合物は1つ以上の非対称中心を含むので、鏡像異性体、ジアステレオマー、および絶対立体化学の観点から(R)−もしくは(S)−またはアミノ酸について(D)−もしくは(L)−で規定され得るその他の立体異性体形を生じる。本発明は、このような全ての可能な異性体、ならびにこれらのラセミ体および光学的に純粋な形を含むことが意図される。光学異性体は、それぞれの光学的に活性な前駆体から上記に記載の手順により、またはラセミ混合物を分離することにより、調製することができる。分離は、クロマトグラフィーにより、または反復結晶化により、または当業者に既知のこうした技術のうちの幾つかの組み合わせにより、分離剤の存在下で行うことができる。分離に関するさらなる詳細は、Jacques,et al.,Enantiomers,Racemates,and Resolutions(John Wiley & Sons,1981)に見ることができる。本明細書に記載の化合物がオレフィン二重結合、またはその他の幾何学非対称中心を含む場合、他に具体的に記載されないかぎり、化合物は、EおよびZ幾何異性体の両方を含むことが意図される。同様に、全ての互変異性体形が含まれることも意図される。本明細書に示した任意の炭素炭素二重結合の配置は便宜上選択されたものであって、文章中で記載されない限り特定の配置を指定することを意図してはいない。従って、本明細書中に任意裁量でトランスとして示される炭素炭素二重結合は、シス、トランスまたは任意の割合のこの2つの混合物であり得る。
「被験体」という用語は、本明細書中で使用する場合、哺乳類のことをいう。従って、被験体は、例えば、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、モルモットなどを示す。好ましくは、被験体はヒトである。被験体がヒトである場合、本明細中、被験体を患者と示す場合がある。
本明細書中で使用される場合、用語「医薬的に許容される塩」は、正常医学判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴うことなく、ヒトおよび下等動物の組織に接触させる使用に適切であり、理にかなったリスク対効果比の均衡が取れている、本発明の方法によって形成される化合物の塩を示す。医薬的に許容される塩は当該分野で既知である。
「ヒドロキシ保護基」という用語は、本明細書中で使用される場合、合成手順中の望ましくない反応からヒドロキシ基を保護することが当該分野で既知である不安定化学部分を示す。この合成手順(単数または複数)後、本明細書中に記載されるとおりのヒドロキシ保護基は、選択的に外すことができる。既知のヒドロキシ保護基は、T.H.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd edition,John Wiley & Sons,New York(1999)に概要が記載される。ヒドロキシ保護基の例として、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ベンゾイル、メチル、t−ブチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、3−メチル−3−ブテニル、アリル、ベンジル、para−メトキシベンジルジフェニルメチル、トリフェニルメチル(トリチル)、テトラヒドロフリル、メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、2,2,2−トリクロロ(triehloro)エトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、メタンスルホニル、para−トルエンスルホニル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、およびトリイソプロピルシリルなどが挙げられる。本発明に好適なヒドロキシ保護基は、アセチル(Acまたは−C(O)CH)、ベンゾイル(Bzまたは−C(O)C)、およびトリメチルシリル(TMSまたは−Si(CH)である。Berge,et al.が、医薬的に許容される塩をJ.Pharmaceutical Sciences,66:1−19(1977)に詳細に記載している。こうした塩は、本発明の化合物の最終的な単離および精製の間にin situで、または遊離塩基と適切な有機酸を反応させることにより独立して、調製することができる。医薬的に許容される塩の例として、非毒性酸付加塩、例えば、無機酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸など)または有機酸(酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、およびマロン酸など)で形成されるか、またはイオン交換などの当該技術分野で使用されるその他の方法を用いて形成されるアミノ基の塩が挙げられるが、これらに限定されない。他の医薬的に許容される塩として、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、へキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられるが、これらに限定されない。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩として、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、およびマグネシウムなどが挙げられる。さらに、医薬的に許容される塩として、適切な場合には、非毒性アンモニウム、第四級アンモニウム、および対イオン(ハライド、ヒドロキシド、カルボキシレート、ホスフェート、ナイトレート、炭素数1から6のアルキル、スルホネート、およびアリールスルホネートなど)を用いて形成されるアミンカチオンが挙げられる。
「アミノ保護基」という用語は、本明細書中で使用される場合、合成手順中の望ましくない反応からアミノ基を保護することが当該分野で既知である不安定化学部分を示す。この合成手順後、本明細書中に記載されるとおりのアミノ保護基は、選択的に外すことができる。当該既知のアミノ保護基は、T.H.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd edition,John Wiley & Sons,New York(1999)に概要が記載されている。アミノ保護基の例として、t−ブトキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中で使用される場合、「医薬的に許容されるエステル」という用語は、本発明のプロセスによって形成される化合物のエステルを示し、このエステルはin vivoで加水分解されるものであり、ヒト体内で容易に分解されて親化合物またはこの塩が残るエステルを含むものである。適切なエステル基として、例えば、医薬的に許容される脂肪族カルボン酸、特に各アルキルもしくはアルケニル部分が有利には6個以下の炭素原子を有するアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸およびアルカン二酸由来のものが挙げられる。特定のエステルの例として、ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、アクリル酸エステル、およびコハク酸エチルが挙げられるが、これらに限定されない。
「医薬的に許容されるプロドラッグ」という用語は、本明細書中で使用される場合、正常医学判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴いながら、ヒトおよび下等動物の組織に接触させる使用に適切であり、理にかなったリスク対効果比率の均衡が取れていて、この目的とする使用に有効な、本発明のプロセスによって形成される化合物のプロドラッグを示し、可能な場合、本発明の化合物の両性イオン形も示す。「プロドラッグ」は、本明細書中で使用される場合、代謝的手段(例えば、加水分解)によりin vivoで変換されて本発明の式で表される化合物のいずれかを提供することができる化合物を意味する。プロドラッグは様々な形が当該分野で既知であり、例えば、Bundgaard,(ed.),Design of Prodrugs,Elsevier(1985);Widder,et al.(ed.),Methods in Enzymology,vol.4,Academic Press(1985);Krogsgaard−Larsen,et al.,(ed).「Design and Application of Prodrugs」,Textbook of Drug Design and Development,Chapter 5,113−191(1991);Bundgaard,et al.,Journal of Drug Deliver Reviews,8:1−38(1992);Bundgaard,J.of Pharmaceutical Sciences,77:285 et seq.(1988);Higuchi and Stella(eds.) Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems,American Chemical Society(1975);and Bernard Testa & Joachim Mayer,「Hydrolysis In Drug And Prodrug Metabolism:Chemistry,Biochemistry And Enzymology,」 John Wiley and Sons,Ltd.(2002)に詳しく記載されている。
「アシル」という用語は、酸に由来する残基を含み、酸としてカルボン酸、カルバミン酸、炭酸、スルホン酸、および亜リン酸が挙げられるが、これらに限定されない。例として、脂肪族カルボニル、芳香族カルボニル、脂肪族スルホニル、芳香族スルフィニル、脂肪族スルフィニル、芳香族ホスフェート、および脂肪族ホスフェートが挙げられる。脂肪族カルボニルの例として、アセチル、プロピオニル、2−フルオロアセチル、ブチリル、および2−ヒドロキシアセチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「非プロトン性溶媒」という用語は、本明細書中で使用される場合、プロトン活性に対して相対的に不活性な溶媒、即ちプロトン供与体として作用しない溶媒を示す。例として、炭化水素(ヘキサンおよびトルエンなど)、例えば、ハロゲン化炭化水素(例えば、塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルムなど)、複素環式化合物(例えば、テトラヒドロフランおよびN−メチルピロリジノンなど)、およびエーテル(ジエチルエーテル、ビス−メトキシメチルエーテルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。このような溶媒は当業者に既知であり、例えば、試薬の溶解性、試薬の反応性、および好適な温度範囲などの要因に依存して、特定の化合物および特定の反応条件にとって好ましい個別の溶媒またはこの混合物がある。非プロトン性溶媒のさらなる記載は、有機化学教科書または特化した研究書に見つけることができる(例えば、Organic Solvents Physical Properties and Methods of Purification,4th ed.,edited by John A.Riddick et al.,Vol.II,in the Techniques of Chemistry Series,John Wiley & Sons,NY,1986)。
「プロトン供与性有機溶媒」または「プロトン性溶媒」という用語は、本明細書中で使用される場合、プロトンを提供する傾向がある溶媒(アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブタノールなど)を示す。このような溶媒は当業者に既知であり、例えば、試薬の溶解性、試薬の反応性、および好適な温度範囲などの要因に依存して、特定の化合物および特定の反応条件にとって好ましい個別の溶媒またはこの混合物がある。プロトン供与性溶媒のさらなる記載は、有機化学教科書または特化した研究書に見つけることができる(例えば、Organic Solvents Physical Properties and Methods of Purification,4th ed.,edited by John A.Riddick et al.,Vol.II,in the Techniques of Chemistry Series,John Wiley & Sons,NY,1986)。
本発明により構想される置換基および改変体の組み合わせは、安定な化合物をもたらすものだけである。「安定」という用語は、本明細書中で使用される場合、化合物が、製造を可能にするのに十分な安定性を有し、本明細書中詳細に記載される目的(例えば、被検体への治療的または予防的投与)に有用であるのに十分な期間の間化合物の完全性を維持することを示す。
合成された化合物は、反応混合物から分離することができ、さらに、カラムクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィーまたは再結晶化などの方法により精製することができる。さらに、様々な合成工程を代替の序列または順序で行って所望の化合物を与えることができる。また、本明細書中示される溶媒、温度、反応期間などは例示のみを目的とし、反応条件の変更により、本発明の所望の架橋大環状生成物を製造することができる。本明細書中に記載される化合物の合成に有用な化学合成変換反応および保護基の方法(保護および脱保護)として、例えば、R.Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers(1989);T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,2d.Ed.,John Wiley and Sons(1991);L.Fieser and M.Fieser,Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1994);and L.Paquette,ed.,Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1995)に記載されるものが挙げられる。
本発明の化合物は、本明細書中に記載される合成手段を介して様々な官能性を付加することにより修飾して、選択的に生物学的特性を向上させることができる。このような修飾として、所定の生体系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生物学的浸透を高めるもの、経口有効性を高めるもの、溶解性を高めて注射による投与を可能にするもの、代謝を改変するもの、および排出速度を改変するものが挙げられる。
薬学的組成物
本発明の薬学的組成物は、1種以上の医薬的に許容されるキャリアと共に配合された、治療上有効量の本発明の化合物を含む。本明細書中で使用される場合、「医薬的に許容されるキャリア」という用語は、非毒性で不活性の、固体、半固体、または液体の、充填剤、希釈剤、カプセル化材料、または任意の型の配合助剤を意味する。医薬的に許容されるキャリアとなり得る材料の幾つかの例として、糖類(ラクトース、グルコース、スクロースなど)、デンプン(トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなど)、セルロースおよびこの誘導体(ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、および酢酸セルロースなど)、粉末トラガカント、麦芽、ゼラチン、タルク、賦形剤(カカオバターおよび坐薬用ワックスなど)、油(ピーナッツ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、および大豆油など)、グリコール(プロピレングリコールなど)、エステル(オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなど)、寒天、緩衝剤(水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなど)、アルギン酸、発熱物質を含まない水、等張食塩水、リンガー溶液、エチルアルコール、およびリン酸緩衝液、ならびに他の非毒性の混和性潤滑剤(ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなど)が挙げられ、ならびに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味料、香味料、および香料、保存料、および抗酸化剤も、製造者(formulator)の判断に従って、組成物中に存在し得る。本発明の薬学的組成物は、ヒトおよび他の動物に、経口で、直腸から、非経口で、大槽内で、腟内で、腹腔内で、局所的に(粉末、軟膏、または液滴として)、頬側で、または口腔もしくは鼻スプレーとして、投与することができる。
本発明の薬学的組成物は、経口で、非経口で、吸入スプレーにより、局所的に、直腸から、鼻から、頬側から、腟から、または移植したリザーバーを介して、投与されてもよく、好ましくは経口投与または注射による投与である。本発明の薬学的組成物は、任意の従来の非毒性の医薬的に許容されるキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含むことができる。場合によっては、配合物のpHを、医薬的に許容される酸、塩基、または緩衝液で調節して、配合された化合物またはこの送達型のものの安定性を向上させることができる。「非経口」という用語は、本明細書中で使用される場合、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑膜内、胸骨内、くも膜下腔内、病巣内、および頭蓋内の注射技法または輸液技法を含む。
経口投与用の液体剤形として、医薬的に許容されるエマルション、マイクロエマルション、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシル剤が挙げられる。この液体剤形は、活性化合物の他に、当該分野で通常用いられる不活性希釈剤(例えば、水またはその他の溶媒など)、可溶化剤および乳化剤(エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(詳細には、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタン脂肪酸エステルなど)、およびこれらの混合物を含むことができる。経口組成物は、不活性希釈剤の他、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、甘味料、香味料、および香料などのアジュバントも含むことができる。
注射用製剤、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁液は、適した分散剤または湿潤剤および懸濁剤を用いて、既知の技術に従って配合することができる。滅菌注射用製剤は、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒を用いた、滅菌注射用溶液、懸濁液、または乳濁液であってもよい(例えば、1,3−ブタンジオール溶液)。用いることができる許容可能なビヒクルおよび溶媒は、水、リンガー溶液、USP、および等張塩化ナトリウム溶液である。また、滅菌不揮発性油が、溶媒または懸濁媒体として従来どおり用いられる。この目的のため、モノまたはジグリセリドをはじめとする任意の無刺激不揮発性油を用いることができる。また、オレイン酸などの脂肪酸が注射物の調製に用いられる。
注射用配合物は、例えば、細菌保持フィルターを通すろ過により、または使用前に滅菌水もしくはその他の滅菌注射媒体に溶解もしくは分散され得る滅菌固形組成物の形態で滅菌剤を含むことにより滅菌され得る。
薬の効果を長くするために、皮下または筋肉内注射した薬の吸収を遅くすることが望ましい場合が多い。これは、水溶性の低い結晶性物質または非結晶性物質の懸濁液を使用することにより達成することができる。そうすると、薬の吸収速度は、薬の溶解速度に依存し、溶解速度は、結晶の大きさおよび結晶型に依存し得る。または、非経口投与剤形の吸収を遅らせることは、薬を油ビヒクルに溶解または懸濁することにより達成される。注射用の貯蔵形は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中に薬の微小封入マトリクスを形成して作製される。薬対ポリマーの比率および使用される特定のポリマーの性質に依存して、薬物の放出速度が調節され得る。その他の生分解性ポリマーの例として、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。貯蔵型注射用配合物はまた、生体組織と適合性があるリポソームまたはマイクロエマルションに薬を封入することでも調製される。
直腸または膣投与用の組成物は、好ましくは坐剤であり、この坐剤は、本発明の化合物と、周辺温度では固体であるが体温では液体であるために直腸または膣内で溶解して活性化合物を放出する適した非刺激性の賦形剤またはキャリア(ココアバター、ポリエチレングリコールまたは坐剤ワックスなど)とを混合することで調製できる。
経口投与用固形剤形として、カプセル剤、錠剤、丸薬、粉末、および顆粒が挙げられる。このような固形剤形では、活性化合物を、少なくとも1種の、不活性で医薬的に許容される賦形剤またはキャリア(クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなど)、および/または、a)充填剤もしくは増量剤(デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸など)、b)結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシアガムなど)、c)保湿剤(グリセロールなど)、d)崩壊剤(寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなど)、e)溶液保持剤(パラフィンなど)、f)吸収促進剤(第四級アンモニウム化合物など)、g)湿潤剤(例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなど、h)吸収剤(カオリンおよびベントナイトクレイなど)、ならびにi)潤滑剤(タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物など)と混合する。カプセル剤、錠剤、および丸薬の場合、剤形は、緩衝剤も含むことができる。
同様な型の固形組成物も、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを用いて、軟ゼラチンカプセルおよび硬ゼラチンカプセルに充填することにより、採用できる。
活性化合物はまた、上記の1種以上の賦形剤とともにマイクロカプセル化された形にすることも可能である。錠剤、ドラジェ、カプセル剤、丸薬、および顆粒という固形剤形は、コーティングおよび殻(腸溶性コーティング、放出制御コーティング、および医薬配合分野で既知のその他のコーティングなど)を用いて調製することができる。このような固形剤形では、活性化合物を、少なくとも1種の不活性希釈剤(スクロース、ラクトース、またはデンプンなど)と混合することができる。このような固形剤形はまた、通常の実務と同様、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば、錠剤作製潤滑剤および他の錠剤作製補助剤(ステアリン酸マグネシウムおよび微晶質セルロースなど)も含むことができる。カプセル剤、錠剤、および丸薬の場合、剤形は、緩衝剤も含むことができる。これらの剤形は場合により乳白剤を含んでもよい。これらの剤形は、腸管の特定の部分でのみ、またはそこで優先的に、活性成分(単数または複数)を、場合により遅延様式で放出する組成物でもあり得る。使用可能な埋め込み組成物の例として、ポリマー性物質およびワックスが挙げられる。
本発明の化合物の局所的または経皮投与用剤形として、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸引剤、およびパッチが挙げられる。活性成分は、滅菌条件下で、医薬的に許容されるキャリアおよび任意の必要とされる保存料または必要とされた場合には緩衝液と混合される。眼用配合物、耳用ドロップ、眼軟膏、粉末、および溶液も、本発明の範囲内にあるとして包含される。
軟膏、ペースト、クリーム、およびゲルは、本発明の活性化合物の他に、賦形剤(動植物脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、および酸化亜鉛など)、またはこれらの混合物を含むことができる。
粉末およびスプレーは、本発明の化合物の他に、賦形剤(ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末など)、またはそうした物質の混合物を含むことができる。スプレーはさらに、通常の推進剤(クロロフルオロ炭化水素など)を含むことができる。
経皮パッチは、化合物の体への送達が制御できるという追加の利点を有する。このような剤形は、化合物を適切な媒体に溶解または分散することにより作成することができる。また、吸収促進剤を用いて、皮膚を通過する化合物の流束を増加させることもできる。送達速度は、速度制御膜を提供することによるか、または化合物をポリマーマトリクスもしくはゲルに分散させることによるかのいずれかで制御することができる。
抗ウイルス活性
本発明の化合物の阻害量または用量は、約0.01mg/Kgから約500mg/Kgの範囲、または約1から約50mg/Kgの範囲をとり得る。阻害量または用量は、投与経路、ならびに他の作用剤との同時使用の可能性にも依存して変化する。
本発明の治療法に従って、所望の結果を達成するのに必要な量および時間で、本発明の化合物を抗C型肝炎ウイルス有効量または阻害量で被検体(ヒトまたは下等哺乳類など)に投与することにより、この被検体でのウイルス感染を治療または予防する。本発明のさらなる方法は、所望の結果を達成するのに必要な量および時間で、本発明の組成物の化合物を阻害量で用いて、生体試料を処理することである。
本発明の化合物の「抗C型肝炎ウイルス有効量」という用語は、本明細書中で使用される場合、生体試料中または被検体中のウイルス量を減少させる(例えば、少なくとも10%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも80%、およびさらに好ましくは少なくとも90%または95%、ウイルス量の減少をもたらす)のに十分な化合物の量を意味する。医薬分野で十分理解されるとおり、本発明の化合物の抗C型肝炎ウイルス有効量は、任意の薬物治療で許容可能な理にかなったリスク対効果比にある。
本発明の化合物の「阻害量」という用語は、生体試料または被検体中のC型肝炎ウイルス量を減少させる(例えば、少なくとも10%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも80%、およびさらに好ましくは少なくとも90%または95%、ウイルス量の減少をもたらす)のに十分な量を意味する。本発明の化合物がこの阻害量で被検体に投与された場合、この量は医師により決定されたとおりの任意の薬物治療で許容可能な理にかなったリスク対効果比にあるということが理解される。「生体試料(単数または複数)」という用語は、本明細書中で使用される場合、被検体への投与を目的とした上での、生体起源の物質を意味する。生体試料の例として、血液およびこの成分(血漿、血小板、血球の亜集団など)、臓器(腎臓、肝臓、心臓、肺など)、精子および卵子、骨髄およびこの成分、ならびに幹細胞が挙げられるが、これらに限定されない。従って、本発明の別の実施形態は、生体試料に発明の化合物または薬学的組成物を阻害量で接触させることによる、生体試料の処理法である。
被検体の状態の改善に際して、必要であれば、本発明の化合物、組成物、または組合せを維持量で投与してもよい。その後、症状の関数として、投与の用量もしくは頻度、またはこの両方を、改善した症状が維持されるレベルに減少させることができ、症状が所望のレベルまで緩和されたときに、治療が終わるはずである。しかしながら、被検体は、疾患症状の任意の再発に基づいて、長期間にわたる間欠的治療を必要とするかもしれない。
しかしながら、本発明の化合物および組成物の一日量の合計が、正常医学判断の範囲内で、担当医により決定できることが理解される。任意の特定の患者についての特定の阻害量は、様々な要因に依存する。このような要因として、治療される障害およびこの障害の重篤度;用いる特定化合物の活性;用いる特定組成物;患者の、年齢、体重、全体的な健康状態、性別、および食事;用いる特定化合物の、投与時間、投与経路、および排出速度;治療期間;用いる特定化合物と、意図的にまたは偶然、同時に用いられる薬物;ならびに、医薬分野で既知の同様な要因が挙げられる。
被検体に、一回量でまたは分割量で投与される、本発明の化合物の阻害量の一日分合計は、例えば、0.01から50mg/kg体重、より一般的には0.1から25mg/kg体重の量が可能である。一回量の組成物は、一日量になるような量またはこの約数となる量を含有することができる。一般に、本発明の治療レジメンは、このような治療を必要としている患者に、一回量でまたは分割量で、本発明の化合物(単数または複数)を一日あたり約10mgから約1000mg投与することを含む。
他に記載がない限り、本明細書中で用いる技術用語および科学用語は全て、当業者に共通して知られる意味と一致する。本明細書中に記載される刊行物、特許、公開特許出願、およびその他の参照は全て、この全体が参照によって本明細書中援用される。
略語
スキームおよび実施例の記述で用いられた略語は以下のとおりである:
ACNは、アセトニトリル;
BMEは、2−メルカプトエタノール;
BOPは、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート;
CODは、シクロオクタジエン;
DASTは、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド;
DABCYLは、6−(N−4’−カルボキシ−4−(ジメチルアミノ)アゾベンゼン)−アミノヘキシル−1−O−(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)−ホスホルアミダイト;
DCMは、ジクロロメタン;
DIADは、ジイソプロピルアゾジカルボキシラート;
DIBAL−Hは、水素化ジイソブチルアルミニウム;
DIEAは、ジイソプロピルエチルアミン;
DMAPは、N,N−ジメチルアミノピリジン;
DMEは、エチレングリコールジメチルエーテル;
DMEMは、ダルベッコ修飾イーグル培地;
DMFは、N,N−ジメチルホルムアミド;
DMSOは、ジメチルスルホキシド;
DUPHOSは、
Figure 2011505339
EDANSは、5−(2−アミノ−エチルアミノ)−ナフタレン−1−スルホン酸;
EDCIまたはEDCは、1−(3−ジエチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩;
EtOAcは、酢酸エチル;
HATUは、O(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート;
Hoveyda’s触媒は、ジクロロ(o−イソプロポキシフェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(II);
KHMDSは、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド;
Msは、メシル;
NMMは、N−4−メチルモルホリン;
PyBrOPは、ブロモ−トリ−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファート;
Phは、フェニル;
RCMは、閉環メタセシス;
RTは、逆転写;
RT−PCRは、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応法;
TEAは、トリエチルアミン;
TFAは、トリフルオロ酢酸;
THFは、テトラヒドロフラン;
TLCは、薄層クロマトグラフィー;
TPPまたはPPhは、トリフェニルホスフィン;
tBOCまたはBocは、tert−ブチルオキシカルボニル;および
Xantphosは、4,5−ビス−ジフェニルホスファニル−9,9−ジメチル−9H−キサンテン。
合成法
本発明の化合物およびプロセスは、以下の合成スキームに関連してよりよく理解される。この合成スキームは本発明の化合物を調製できる方法を示すが、例示のみを意図するものであり本発明の範囲を制限することを意図しない。開示される実施形態に対する様々な変更および修飾が、当業者に明らかである。このような変更および修飾として、本発明の精神および添付の特許請求の範囲から逸脱することなくなされ得る、化学構造、置換体、誘導体、および/または本発明の方法に関連するものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2011505339
キノキサリニル大環状核化合物の調製をスキーム1Aに例示する。Mitsunobu条件下、市販されているBoc−ヒドロキシプロリン1−1をキノキサリン誘導体1−2(キノキサリン類似体調製についてはスキーム3−6を参照)と結合させて、化合物1−3を得た。所望の化合物を形成するカルボニル酸素での結合が観測された。予期せぬオキソMitosunobu付加生成物の同定および特性決定は、本明細書中の実施例に詳細に記載する。Mitsunobu反応についてのさらなる詳細については、O.Mitsunobu,Synthesis 1981,1−28;D.L.Hughes,Org.React.29,1−162(1983);D.L.Hughes,Organic Preparations and Procedures Int.28,127−164(1996);and J.A.Dodge,S.A.Jones,Recent Res.Dev.Org.Chem.1,273−283(1997)を参照。Suzuki反応(ビニルホウ酸塩/パラジウム)またはStill反応(ビニルスズ/パラジウム)によりビニル基の導入を行い、化合物1−4を得た。HClで1−4を脱保護し、続いてBoc−L−tert−ロイシンとの結合反応(HATU/DMF)により化合物1−5を得た。HClで1−5を脱保護し、続いて3−ブテニルクロロホルムとの反応により、大環状化合物前駆体1−6を得た。または、化合物1−6は、中間体1−4(Boc基を外した後)を対応するカルバメートアミノ酸7−3(カルバメートアミノ酸誘導体の調製についてはスキーム7を参照)と直接結合させることにより調製することができる。ルテニウム系触媒を用いた化合物1−6の閉環メタセシスにより、所望の大環状中間体1−7を得る(閉環メタセシスのさらなる詳細については、近年の総説を参照:Grubbs et al.,Acc.Chem.Res.,1995,28,446;Shrock et al.,Tetrahedron 1999,55,8141;Furstner,A.Angew.Chem.Int.Ed.2000,39,3012;Trnka et al.,Acc.Chem.Res.2001,34,18,and Hoveyda et al.,Chem.Eur.J.2001,7,945)。
Figure 2011505339
キノキサリン核構造への代替経路を、スキーム1Bに記載する。スキーム1Bは、塩基(NaHまたはNaOBuなど)の存在下、アミノ保護したヒドロキシプロリンを用いての置換キノキサリンハライドの置換反応を示す。スキーム1Bにおいて、PGはアミノ保護基であり、Qはハロゲン、好ましくは臭素、塩素、またはヨウ素であり、XおよびYは式Iでこれらの変数に与えられた意味を有し、W’は式IのL101−W101−および式IIのZ−W−に与えられた意味を有し、Rは水素またはアルキルである。
Figure 2011505339
HCVプロテアーゼ阻害剤としてのキノキサリニル大環状化合物の合成を、スキーム2に例示する。化合物1−7の加水分解により、対応するカルボン酸1−8を得て、カルボン酸1−8をアミノスルフィンイミドまたはアミノ酸エステル1−9(調製については、スキーム8および9を参照)と結合させて化合物1−10またはエステル1−11を得る。1−11を加水分解して1−12を得る。化合物1−10は、スキーム2に示すとおり、酸1−12から調製することもできる。1−7を水素化して化合物1−13を得て、化合物1−13を、化合物1−10および化合物1−12の調製に用いたのと同じ化学反応を用いて化合物1−14および化合物1−16に変換する。
Figure 2011505339
化合物1−2の様々なキノキサリン誘導体(即ち式3−3)は、無水メタノール中、室温で、式3−1のフェニルジアミンの縮合により形成することができ、式3−3中、Rは式3−2のケト酸またはエステルですでに定義したとおりであり、Rはすでに定義したとおりのW−Zである(この反応のさらなる詳細については、Bekerman et al.,J.Heterocycl.Chem.1992,29,129−133を参照)。式3−3のキノキサリン誘導体を形成するのに適したフェニルジアミンの例として、1,2−ジアミノ−4−ニトロベンゼン(benze)、o−フェニレンジアミン、3,4−ジアミノトルエン、4−クロロ−1,2−フェニレンジアミン、メチル−3,4−ジアミノベンゾアート、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5,6−ジアミン、1,2−ジアミノ−4,5−メチレンジオキシベンゼン、4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−1,2−ベンゼンジアミンなどが挙げられるが、これらに限定されない。スキーム3に記載の反応に適したケト酸の例として、ベンゾイルギ酸、フェニルピルビン酸、インドール−3−グリオキシル酸、インドール−3−ピルビン酸、ニトロフェニルピルビン酸、(2−フリル)グリオキシル酸などが挙げられるが、これらに限定されない。スキーム3に記載の反応に適したケトエステルの例として、エチルチオフェン−2−グリオキサラート、エチル2−オキソ−4−フェニルブチラート、エチル2−(ホルミルアミノ)−4−チアゾリルグリオキサラート、エチル−2−アミノ−4−チアゾリル(thiozolyl)グリオキサラート、エチル−2−オキソ−4−フェニルブチラート、エチル−(5−ブロモチエン−2−イル)グリオキサラート、エチル−3−インドリルグリオキサラート、エチル−2−メチルベンゾイルホルマート、エチル−3−エチルベンゾイルホルマート、エチル−3−エチルベンゾイルホルマート、エチル−4−シアノ−2−オキソブチラート、メチル(1−メチルインドリル)−3−グリオキサラートなどが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2011505339
式4−4の3,6−置換キノキサリン2−オン(式中、Rはすでに定義したとおりのW−Zである。)は、4−メトキシ−2−ニトロアニリン4−1と置換グリオキシル酸4−2とのアミドカップリングで化合物4−3を得るところから出発して、6−位置換が優先される位置選択的様式で形成することができる。化合物4−3のニトロ基の触媒還元、続いて縮合により、3,6−置換キノキサリン2−オン4−4を形成した。他の2−ニトロアニリンを用いることで、4−4に他の置換基を導入することができる。スキーム4に記載される反応に適したケト酸の例として、ベンゾイルギ酸、フェニルピルビン酸、インドール−3−グリオキシル酸、インドール−3−ピルビン酸、ニトロフェニルピルビン酸、(2−フリル)グリオキシル酸などが挙げられるが、これらに限定されない。スキーム4に記載される反応に適した2−ニトロアニリンの例として、4−エトキシ−2−ニトロアニリン、4−アミノ−3−ニトロベンゾトリフルオリド、4,5−ジメチル−2−ニトロアニリン、4−フルオロ−2−ニトロアニリン、4−クロロ−2−ニトロアニリン、4−アミノ−3−ニトロメチルベンゾアート、4−ベンゾイル−2−ニトロアニリン、3−ブロモ−4−メトキシ−2−ニトロアニリン、3’−アミノ−4’−メチル−2−ニトロアセトフェノン、5−エトキシ−4−フルオロ−2−ニトロアニリン、4−ブロモ−2−ニトロアニリン、4−(トリフルオロメトキシ)−2−ニトロアニリン、エチル−4−アミノ3−ニトロベンゾアート、4−ブロモ−2−メチル−6−ニトロアニリン、4−プロポキシ−2−ニトロアニリン、5−(プロピルチオ)−2−ニトロアニリンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2011505339
3−置換2−オキソ−1,2−ジヒドロ−キノキサリン−6−カルボン酸中間体5−4は、スキーム3ですでに記載した方法を用いて、エチル3,4−ジアミノベンゾアート(5−1)と式5−2のオキソ酢酸(式中、Rはすでに記載したとおりのW−Zである。)との縮合により形成することができる(さらなる詳細について、Bekerman et al.,J.Heterocycl.Chem.1992,29,129−133を参照)。次いで、得られるエチルエステル5−3を、室温でMeOH中LiOHで加水分解して、カルボン酸中間体5−4を得た。
次いで、カルボン酸5−4をWeinreb’sアミド5−5にし、続いて様々なグリニャール試薬で処理することにより、置換ケトン5−6(式中、Rはすでに定義したとおりである。)に変換することができる(Weinreb’sアミドの形成および使用の詳細についてはWeinreb et al.Tetrahedron Lett.1977,33,4171;Weinreb et al,Synth.Commun.1982,12,989を参照、およびB.S.Furniss,A.J.Hannaford,p.W.G.Smith,A.R.Tatchell,Vogel’s Textbook of Practical Organic Chemistry,5th ed.,Longman,1989を参照)。付加反応は、不活性溶媒中、通常は低温で行った。適した溶媒として、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、およびヘキサンが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、溶媒はテトラヒドロフランまたはジエチルエーテルであった。好ましくは反応を−78℃から0℃で行った。
または、スキーム5に概要が記載される様式で、カルボン酸5−4を用いて式5−7の様々なアミド(式中、Rはすでに定義したとおりである。)を形成することができる。スキーム5に記載される様々なキノキサリン2−オン化合物は全て、上記に記載のMitsunobu条件で大環状前駆体とさらに結合させる。
Figure 2011505339
さらに6−置換キノキサリン2−オン化合物は、スキーム6に記載の一般手順により形成することができる。
A.6−ニトロ基の還元およびアミド形成
6−ニトロ−1H−キノキサリン2−オン(6−3)は、3,4−ジアミノニトロベンゼンと式6−2のオキソ酢酸(式中、Rはすでに定義したとおりのW−Zである。)から、すでに記載した様式で形成することができる。6−位のニトロ基は、還流MeOH中、Pd/CとHNNH・HOを用いて還元することができる。次いで、アミン6−4の6−位を多様な酸クロリドで処理して様々な式6−5のアミド(式中、Rはすでに定義したとおりである。)を得ることができる。
B.ベンジルアルコールの酸化および還元的アミノ化
式6−7のキノキサリン−2−オンは、3,4−ジアミノベンジルアルコールと様々な式6−2のオキソ酢酸(式中、Rはすでに定義したとおりのW−Zである。)との縮合により形成することができる。次いで、得られるベンジルアルコール6−7をSwern条件下、または任意のその他の酸化条件下、酸化して、式6−8のアルデヒドを生成することができる。Swern反応に関するさらなる詳細については、A.J.Mancuso,D.Swern,Synthesis 1981,165−185 passim;T.T.Tidwell,Org.React.1990,39,297−572 passimを参照。その他の酸化条件については、B.S.Furniss,A.J.Hannaford,P.W.G.Smith,A.R.Tatchell,Vogel’s Textbook of Practical Organic Chemistry,5th ed.,Longman,1989を参照。その後の、NaCNBHおよび酢酸の存在下、第一級または第二級アミンを用いた還元的アミン化反応により、式6−9の化合物(式中、RおよびRは、すでに定義したとおりである。)を得ることができる。
Figure 2011505339
カルバメートアミノ酸7−3の調製をスキーム7に示す。nは0から5の整数である。対応するオレフィンアルコールは、DIPEAの存在下、トリホスゲンと反応し、続いて適切なアミノ酸7−2の付加により、所望のカルバメートアミノ酸7−3を得る。
Figure 2011505339
ジフルオロメチルP1アミノ酸誘導体8−5(即ち、R=OEtおよびR’=CFHである1−9)の合成をスキーム8に示す。モノ−Bocアミノ酸エステルをさらに保護してビス−Bocアミノ酸エステル8−2とした。化合物8−2の酸化的開裂によりアルデヒド8−3とし、次いでアミノ硫黄トリフルオリド誘導体(ジエチルアミノ(mino)硫黄トリフルオリド(DAST)など)を用いてアルデヒド8−3をジフルオロメチル化合物8−4に変換した。HClで8−4を脱保護して所望のジフルオロメチルP1化合物8−5を得た。
Figure 2011505339
ジフルオロメチルP1スルホンアミド誘導体9−3(即ち、R=NHS(O)R’’およびR’=CFHである1−9)を、スキーム9に示すとおりに調製した。化合物8−2の加水分解により酸9−1とし、CDI/R’’SONH/DBUまたはEDC/DMAP/R’’SONHを用いて酸9−1を9−2に変換した。9−2を脱保護して所望の中間体9−3を得た。
本明細書中に記載される参照は全て、印刷、電子、コンピューターで読取可能な記録媒体または他の形のいずれかに関らず、明確に、この全体が参照として援用される。参照として、要約、論文、雑誌、刊行物、文書、条約、インターネットウェブサイト、データベース、特許、および特許公報が挙げられるが、これらに限定されない。
(実施例)
本発明の化合物およびプロセスは、以下の実施例に関連してよりよく理解される。実施例は、例示のみを意図するものであり本発明の範囲を制限することを意図しない。開示される実施形態に対する様々な変更および修飾が、当業者に明らかである。このような変更および修飾として、本発明の精神および添付の請求の範囲から逸脱することなくなされ得る、化学構造、置換体、誘導体、配合物、および/または本発明の方法に関連するものが挙げられるが、これらに限定されない。
(実施例1)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CFH、G=OH)
Figure 2011505339
化合物1a−1(0.84g、7.77mmol)、1,2−ジアミノベンゼン(2g、7.77mmol)、およびエタノール(10m)を混合して2時間加熱還流し、室温まで冷却し、ろ過し、冷エタノールで洗い、減圧下乾燥して、化合物1a(2.12g)を得た。これは直接次の工程に用いた。
Figure 2011505339
上記1a(1.02g、3.39mmol)、Boc−L−cis−ヒドロキシプロリンメチルエステル(0.831g、3.38mmol)、およびトリフェニルホスフィン(1.8g、6.86mmol)をTHF中混合し、これに0℃でDIAD(1.33ml、6.76mmol)を滴下した。得られる混合物を15分間0℃に維持してから室温まで昇温した。18時間後、混合物を減圧濃縮して、残渣をクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAC=1:0から4:1)で精製して1b(1.74g)を得た。MS(ESI):m/e528.02(M+H)。
または、中間体1bは、1−2から以下に示すとおりに調製した:
Figure 2011505339
12L丸底フラスコにBoc−trans−4−ヒドロキシプロリン(141g、0.61mol)とTHF(3.3L)を入れた。混合物を0℃に冷却し、NaOtBu(175.9g、1.83mol)をDMF(0.8L)に溶解したものを滴下漏斗からゆっくりと、内部温度が10℃を超えないようにして加えた。氷浴を外して、混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応フラスコを再び0℃にし、化合物1−2(195g、0.61mol)を少しずつ加えた。薄層クロマトグラフィーにより、2時間後には出発物質が残っていないことがわかった。反応液を水(2L)でクエンチし、濃縮してTHFの大部分を除去した。さらに水2Lを加え、混合物をt−ブチルメチルエーテルで2回(4L+3L)抽出した。EtOAc4Lを水層に加え、10%クエン酸をゆっくりと加えてpHを4から5に調整した。2層を分離して、水層をEtOAcで抽出した(2×3L)。有機層を1つにまとめてブラインで洗い、MgSOで脱水し、濃縮して褐色油状物(356g)を得た。この粗生成物をMeOH/CHCl(1.5L/1.6L)に溶解し、0℃に冷却し、MeSiCH(2Mヘキサン溶液640mL、1.28mol)を滴下した。3.5時間後に滴下が完了したが、薄層クロマトグラフィーでは出発物質が残っていることがわかった。反応液を濃縮して、残渣をMeOH(約500mL)から結晶化させて化合物1b275gを得た。母液をシリカゲルカラムで精製して、生成物をさらに22g得た(合計収率:1−2から88%)。
Figure 2011505339
化合物1b(0.6g、1mmol)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(0.52g、2mmol)、トリエチルアミン(0.55ml)、およびエタノール(20ml)を混合して、これに1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドCHCl錯体(40mg、0.048mmol)を加えた。得られる混合物を75℃で15時間撹拌し、室温まで冷却し、10%KHSO4水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(3×)。有機層を1つにまとめて脱水し(MgSO)、減圧濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAC=1:0から4:1)で精製して1c(0.49g)を得た。MS(ESI):m/z476.21(M+H)。
Figure 2011505339
化合物1c(1mmol)をジクロロメタン(2ml)に溶解して、これを4MのHCl/ジオキサン(4ml、16mmol)で処理した。得られる混合物を室温で1時間撹拌し、減圧下濃縮乾固して化合物1dの塩酸塩を得た(100%)。MS(ESI):m/e376.15(M+H)。
Figure 2011505339
化合物1d(HCl塩、100mg、0.223mmol)、Boc−L−t−ロイシン(67mg、0.29mmol)、およびDIPEA(0.24ml、1.37mmol)をDMF(3ml)に溶解して、これに0℃で、HATU(110mg、0.29mmol)を加えた。混合物を室温で18時間撹拌して、EtOAcで希釈してから半飽和NaCl水溶液で4回洗った。有機相を無水MgSOで脱水し、ろ過し、それから減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAC=9:1から4:1)で精製して化合物1e(128mg)を得た。MS(ESI):m/e589.44(M+H)、489.36(M−Boc)。
Figure 2011505339
化合物1e(117mg、0.2mmol)をジクロロメタン(1mI)に溶解して4MのHCl/ジオキサン(3ml、12mmol)で処理した。得られる混合物を室温で1時間撹拌し、減圧下濃縮乾固して化合物1fのHCl塩を得た(100%)。MS(ESI):m/z489.45(M+H)。
Figure 2011505339
化合物1f(0.198mmol)をジクロロメタン(3m)に溶解し、0℃に冷却し、トリエチルアミン(120ul、4当量)で処理し、続いて3−ブテニルクロロホルマート(0.041ml、0.33mmol)で処理した。混合物を室温で0.5から1時間撹拌し、EtOAcで希釈し、半飽和NaCl水溶液で2回洗い、脱水し(MgSO)、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAC=6:1から4:1)で精製して化合物1g(95mg)を得た。MS(ESI):m/z587.47(M+H)。
または、化合物1gは、以下に示すとおり、化合物1dと1g−1のカップリングから調製した:
Figure 2011505339
化合物1d(HCl塩、10.78mmol)、1g−1(2.97g、13.12mmol)、およびDIPEA(5.6ml、32.3mmol)をDMF(30ml)に溶解して、これに0℃でHATU(5.12g、13.5mmol)を少しずつ加えた。混合物を室温で18時間撹拌して、EtOAcで希釈してから半飽和NaCl水溶液で4回洗った。有機相を無水MgSOで脱水し、ろ過し、それから減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAC=9:1から4:1)で精製して化合物1g(6.1g)を得た。
Figure 2011505339
化合物1g(95mg、0.16mmol)をジクロロメタン(20ml)に溶解し、これにHoveyda−Grubbsの第一世代触媒または類似の触媒(5mol%当量)を加えた。反応液を40℃で20時間撹拌した。次いで、溶媒をエバポレートして残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで勾配溶出(ヘキサン/EtOAC=9:1から7:3)により精製して大環状化合物1h(58mg)を得た。MS(ESI)m/z559.30(M+H)。
Figure 2011505339
化合物1h(58mg、0.103mmol)をTHF/MeOH(3ml/1.5ml)に溶解して、これに1N水酸化リチウム(1.5ml、1.5mmol)を加えた。混合物を室温で20時間撹拌した。減圧でほとんどの有機溶媒をエバポレートして、得られる残渣を水に希釈してpH5から6に調整した。混合物をEtOAcで3回抽出した。有機抽出物を1つにまとめて脱水し(MgSO)、ろ過し、減圧濃縮して1i(100%)を得た。MS(ESI):m/z545.24(M+H)、551.25(M+Li)。
Figure 2011505339
化合物1j−1(6.6g、25.85mmol)をTHF(115ml)に溶解し、これに−78℃でNaHMDS(1.0MTHF溶液、28.5ml、28.5mmol)をゆっくりと加えた。混合物を−78℃で1時間撹拌した後、Boc2O(6.8g、1.2当量)のTHF(15ml)溶液を加えた。得られる混合物を撹拌し、一晩かけてゆっくりと温度を室温まで上昇させた。反応液をEtOAcで希釈し、ブライン(2×)で洗い、脱水し(MgSO)、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=1:0から85:15)で精製して1j(8.05g)を得た。
Figure 2011505339
化合物1j(0.5g、1.4mmol)をイソプロパノール(5ml)に溶解し、これにNaIO4(0.9g、4.2mmol)を加え、続いて水(5ml)を加えた。混合物を激しく撹拌しながら、これにOsO4(0.4%水溶液、0.22m、2.5%当量)を加えた。得られる混合物を室温で4時間撹拌し、EtOAcで希釈し、NaHCO水溶液、Na2S2O3水溶液、ブラインで洗い、脱水し(MgSO)、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=1:0から85:15)で精製して1k(0.37g)を得た。
Figure 2011505339
化合物1k(2.9g、8.1mmol)をジクロロメタン(25ml)に溶解し、これに−78℃でジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(DAST)(2.7ml、20.25mmol)を加えた。得られる混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで6時間かけて温度をゆっくりと室温まで上昇させ、EtOAcで希釈し、NaHCO水溶液(2×)、ブラインで洗い、脱水し(MgSO)、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=1:0から85:15)で精製して1l(1.49g)を得た。出発物質1k(1.2g)を回収した。
Figure 2011505339
化合物1l(491mg、1.29mmol)をジクロロメタン(1mI)に溶解し、HClの4N1,4−ジオキサン溶液(6ml、24mmoL)で処理した。混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮乾固して1m(約100%)を得た。
Figure 2011505339
1i(5.28mmol)、化合物1m(5.808mmol)、およびDIPEA(3.6ml、3.9当量)をDMF(22ml)に溶解し、これに0℃でHATU(2.31g、6.07mmol)を加えた。混合物を室温で4時間撹拌し、EtOAcで希釈し、半飽和NaCl水溶液で4回洗った。有機相を、無水MgSOで脱水し、ろ過し、それから減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン/EtOAc=9:1から6:4)で精製して化合物1n(2.85g)を得た。MS(ESI):m/z706.53(M+H)。
Figure 2011505339
化合物1n(2.85g、4.04mmol)をTHF/MeOH(28ml−12ml)に溶解し、これに0℃で水酸化リチウム一水和物(1.02g、24.2mmol)を加え、続いて水(12ml)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、0℃まで冷却し、1NのHClでpH5から6に調整した。有機溶媒をある程度減圧除去し、得られる混合物をEtOAcで3回抽出した(3×150ml)。有機抽出物を1つにまとめてブライン(30ml)で洗い、脱水し(MgSO)、ろ過し、減圧濃縮して標題化合物(約100%)を得た。MS(ESI):m/z678.41(M+H)。
(実施例2)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

方法I
Figure 2011505339
メチルエステル1l(50g、132mmol)をTHF(400mL)に溶解し、これをMeOH(160mL)および水(160mL)でさらに希釈した。LiOH・HO(27.6g、660mmol)を加えて、反応液を室温で一晩撹拌した。1MのHClで溶液をpH約2に調整し、それからDCM(3×500mL)で抽出した。有機分を1つにまとめて脱水し(NaSO)、ろ過し、濃縮した。粗カルボン酸2aにどのような精製もさらに行うことなく直接次に用いた。
Figure 2011505339
カルボン酸2a(約132mmol)をDCM(400mL)に溶解し、それから0℃まで冷却した。DMAP(40.3g、330mmol)、スルホンアミド(16.0g、132mmol)、およびEDC(63.3g、330mmol)を加えて、反応物を0℃で1時間撹拌し、室温まで昇温させ、それからさらに48時間撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し(1.5L)、1NのHCl(2×750mL)で抽出した。水層を1つにまとめてEtOAcで逆抽出し、EtOAc層を1つにまとめてブライン(1L)で洗った。有機分を脱水し(NaSO)、ろ過し、濃縮した。粗油状物を60%EtOAc/ヘキサンでSiOクロマトグラフィーにより精製して所望のスルホンイミド2b(40g、85%、2工程)を得た。
Figure 2011505339
スルホンイミド2b(40g、112mmol)を直接4MのHClのジオキサン溶液(282mL、1.13mol)に加え、得られる溶液を室温で1.5時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、粗油状物を最小量のDCMに溶解し、ヘキサン(ヘキサン/DCM=3.5/1.5)で倍数希釈した。それから、固体を濾別して乾燥させ、目的化合物2c32.4gを得た。
Figure 2011505339
化合物1i(11mg、0.02mmol)、2c(1当量)、およびDIPEA(0.05ml、0.287mmol)をDMF(1mI)に溶解し、これに0℃でHATU(24mg、0.063mmol)を加えた。混合物を室温で18時間撹拌し、EtOAcで希釈し、半飽和NaCl水溶液で4回洗った。有機相を無水MgSOで脱水し、ろ過し、それから減圧濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して標題化合物(6mg)を得た。MS(ESI);m/z781.20(M+H)。
方法II
Figure 2011505339
実施例1の化合物(2.78g、4.04mmol)およびカルボニルジイミダゾール(1.11g、6.85mmol)を無水DMF22mlに溶解し、得られる溶液を40℃で1時間撹拌した。反応物に、シクロプロピルスルホンアミド(1.22g、10.06mmol)を加え、続いてDBU(0.96ml、6.4mmol)を加えた。反応液を40℃で5時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(400ml)で希釈し、水(2×50ml)、0.5MのKHPO(2x50ml)、飽和NaCl水溶液(50ml)で洗い、無水(MgSO)で脱水し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン(Hexans)/EtOAc=1:1から0:1)で精製して標題化合物(2.4g)を得た。MS(ESI);m/z781.20(M+H)。
(実施例3)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339
Figure 2011505339
化合物3a−1(21.7g、0.19mol)をジエチルエーテル(100ml)に溶解し、これに5から10℃でLAH(1Mエーテル溶液、200ml、0.2mol)を滴下した。次いで、混合物を室温で1時間撹拌し、0から5℃まで冷却した。ゆっくりとEtOAc(5ml)を加え、続いて6NのHCl(200ml)、水(50ml)、およびエーテル(50ml)を注意して加えた。分離した水相をさらにエーテルで抽出した(2×250ml)。有機層を1つにまとめて、ブライン(75ml)で洗い、脱水し(硫酸ナトリウム)、0℃で濃縮してエーテルを除去した。減圧蒸留して化合物3a(10.5g)を得た。
Figure 2011505339
ホスゲンのトルエン溶液(20重量%を100ml、188mmol)に、10℃で、化合物3aを20分かけて滴下した。混合物を室温で3時間撹拌し、塩化メチレンとコエバポレート(5×40ml)して化合物3bを得た(15.6g、純度77%)。
Figure 2011505339
L−tert−ロイシン(5.36g、40.8mmol)と1,4−ジオキサン(22m)を混合し、これに、内部温度が30℃を超えないようにしながら、2NのNaOHをゆっくりと加えた。混合物を10から15℃に冷却し、化合物3b(10.6g、77%、49mmol)をゆっくりと加えた。混合物を室温で15時間撹拌し、次いで60℃で3時間撹拌し、室温まで冷却して、塩化メチレン(3×35ml)で洗った。6NのHClで水相のpHを2から3に調整し、EtOAc(3×70ml)で抽出した。EtOAc層を1つにまとめてブライン(20ml)で洗い、脱水し(硫酸ナトリウム)、濃縮乾固して化合物3c(8.3g)を得た。
Figure 2011505339
化合物1d(HCl塩、13.57mmol)、3c(3.84g、14.9mmol)、およびDIPEA(7.1ml、40.7mmol)をDMF(45ml)に溶解し、これに0℃でHATU(5.95g、15.6mmol)を少しずつ加えた。混合物を室温で18時間撹拌し、EtOAc(400m)で希釈し、水で洗い、半飽和NaCl水溶液で4回洗った。有機相を無水NaSOで脱水し、ろ過し、それから減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAC=9:1から4:1)で精製して化合物3d(8.6g)を得た。
Figure 2011505339
化合物3d(4.04g、6.75mmol)をトルエン(1200ml)に溶解し、窒素で0.5時間パージして、これにルテニウム系触媒Zhan1B(0.5g、0.675mmol)を加えた。混合物を110℃で8時間撹拌し、室温まで冷却し、2−メルカプトニコチン酸(1.014g、6.7mmol)およびDIPEA(1.2ml、6.75mmol)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、ろ過し、濃縮した。残渣をEtOAcに溶解し、NaHCO水溶液、ブラインで洗い、脱水した(硫酸ナトリウム)。次いで、溶媒をエバポレートして残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで勾配溶出(EtOAc/ヘキサン0%から25%)を用いて精製して化合物3e(2.6g)を得た。MS(ESI)m/z587.30(M+H)。
Figure 2011505339
化合物3e(3.1g、5.28mmol)をTHF/MeOH(32ml/14ml)に溶解し、これに0℃で水酸化リチウム水和物(1.11g、26.45mmol)を加え、続いて水(14ml)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、0℃にして、混合物のpHが約5になるまで1NのHCl(約29ml)を滴下した。混合物をEtOAc(3×80ml)で抽出した。有機層を1つにまとめてブライン(30ml)で洗い、脱水し(NaSO)、ろ過し、減圧濃縮して3f(約100%)を得た。MS(ESI):m/z573.39(M+H)。
Figure 2011505339
化合物3f(16mg、0.028mmol)、3g−1(14mg、0.034.)、およびDIPEA(0.025ml、0.14mmol)をDMF(1.8ml)に溶解し、これに0℃でHATU(15mg、0.039mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、分取HPLCで精製して標題化合物(16mg)を得た。MS(ESI):m/z785.26(M+H)。
(実施例4)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339
Figure 2011505339
化合物3f(15mg、0.026mmol)、4−1(8.4mg、0.031.)、およびDIPEA(0.025ml、0.14mmol)をDMF(1.8ml)に溶解し、これに0℃でHATU(15mg、0.039mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、分取HPLCで精製して標題化合物(15mg)を得た。MS(ESI):m/z787.39(M+H)。
(実施例5)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339
Figure 2011505339
化合物3f(1.284g、2.07mmol)、2c(0.681g、2.34mmol)、およびDIPEA(1.1ml、3当量)をDMF(16ml)に溶解し、これに0℃でHATU(0.914g、2.4mmol)を少しずつ加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、EtOAcで希釈し(180ml)、水(20ml)、半飽和NaCl水溶液(20ml)、0.5MのKHPO水溶液(2×20ml)、ブライン(20ml)で洗った。有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン25%から50%)で精製して標題化合物(1.3g)を得た。MS(ESI);m/z809.55(M+H)。
(実施例6)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例2または実施例5に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/e767.35(M+H)。
(実施例7)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/e757.51(M+H)。
(実施例8)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z771.23(M+H)。
(実施例9)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例2または実施例5に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z795.34(M+H)。
(実施例10)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339
Figure 2011505339
5−ヘキセン(hex−5−en)−1−オール(1.3ml、10.9mol)、トリホスゲン(1.46g、4.92mmol)を1,4−ジオキサン(21ml)に溶解し、これに0℃でDIPEA(1.7ml、9.72mmol)を滴下した。混合物を室温で1時間撹拌し、0℃まで冷却した。これに、L−t−ロイシン(1.28g、9.72mmol)を1NのNaOH(9.8ml)に溶解したものをゆっくりと加えた。得られる混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮してジオキサンを半量除去し、1NのNaOH(25ml)で処理し、エーテル(3×30ml)で洗った。水相を6NのHClでpH2から3に調整し、それからジクロロメタン(3×30ml)で抽出した。有機層を1つにまとめて脱水し(MgSO)、濃縮乾固して化合物10a(2.5g)を得た。これを直接次の工程に用いた。
Figure 2011505339
化合物1d(HCl塩、98mg、0.218mmol)、化合物10a(90mg、0.35mmol)、およびDIPEA(0.24ml、1.37mmol)をDMF(3ml)に溶解し、これに0℃でHATU(133mg、0.35mmol)を加えた。混合物を室温で18時間撹拌し、EtOAcで希釈し半飽和NaCl水溶液で4回洗った。有機相を無水MgSOで脱水し、ろ過し、それから減圧濃縮した。残渣(resudue)をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAC=6:1から4:1)で精製して化合物10b(119mg)を得た。MS(ESI):m/e615.45(M+H)。
Figure 2011505339
化合物10b(119mg、0.19mmol)をジクロロメタン(20ml)に溶解し、これにHoveyda−Grubbs第一世代触媒(5mol%当量)を加えた。反応液を40℃で20時間撹拌した。次いで、溶媒をエバポレートして、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで勾配溶出(ヘキサン/EtOAC=9:1から7:3)を用いて精製して大環状化合物10c(58mg)を得た。MS(ESI)m/z587.44(M+H)。
Figure 2011505339
化合物10c(58mg、0.099mmol)をTHF/MeOH(3ml/1.5ml)に溶解し、これに1Nの水酸化リチウム(1.5ml、1.5mmol)を加えた。混合物を室温で20時間撹拌した。ほとんどの有機溶媒を減圧でエバポレートして、得られる残渣を水で希釈してpH5から6に調整した。混合物をEtOAcで3回抽出した。有機抽出物を1つにまとめて脱水し(MgSO)、ろ過し、減圧濃縮して10d(100%)を得た。MS(ESI):m/z573.31(M+H)、579.32(M+Li)。
Figure 2011505339
この化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で、10dから調製した。MS(ESI):m/z785.31(M+H)。
(実施例11)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例2または実施例5に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z795.53(M+H)。
(実施例12)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例2または実施例5に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z795.58(M+H)。
(実施例13)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z785.29(M+H)。
(実施例14)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例4に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z787.39(M+H)。
(実施例15)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例2または実施例5に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/e809.28(M+H)。
(実施例16)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/e771.11(M+H)。
(実施例17)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例2または実施例5に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z795.21(M+H)。
(実施例18)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z799.25(M+H)。
(実施例19)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例4に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z801.22(M+H)。
(実施例20)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例2または実施例5に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z823.21(M+H)。
(実施例21)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z813.42(M+H)。
(実施例22)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例4に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z815.43(M+H)。
(実施例23)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例2または実施例5に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z837.41(M+H)。
(実施例24)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z763.25(M+H)。
(実施例25)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例2または実施例5に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z787.22(M+H)。
(実施例26)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339
Figure 2011505339
26a−1(3.4g、21.6mmol)、HCOOEt(3.5ml、43.2mmol)をTHF(100mI)−エーテル(30ml)−ペンタン(30ml)に溶解し、これに−95℃(液体N2とトルエン浴)でn−BuLi(2.5Mヘキサン溶液、10ml、25mmol)を滴下した。混合物をこの温度で1.5時間撹拌し、2から3時間かけて浴温度を徐々に0℃まで昇温し、NHCl水溶液(1.4gを水20mlに加える。)でクエンチした。混合物を15分間撹拌した。有機層を分離して、0℃で、MeOH(50ml)を加え、続いてNaBH(1g)を少しずつ加えた。混合物を室温で0.5時間撹拌し、0℃まで冷却し、1NのHClで注意してクエンチしてpH約3にし、エーテル(3×)で抽出した。有機層を1つにまとめてNaHCO水溶液、ブラインで洗い、脱水し(NaSO)、0℃で濃縮した。残渣を蒸留により精製して26a(1.3g)を得た。
Figure 2011505339
化合物1f(6.23g、11.10mmol)を塩化メチレン(100ml)に溶解し、これに0℃でピリジン(5.4ml、67mmol)を加え、続いてホスゲン溶液(20重量%トルエン溶液、17mmol)を0.5時間かけて滴下した。混合物を室温で0.5時間撹拌し、EtOAcで希釈し(500ml)、水(70ml)、ブライン(2×70ml)で洗い、脱水し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、濃縮乾固して化合物26b(5.3g)を得た。MS(ESI):m/z515.28(M+H)
Figure 2011505339
化合物26b(4.89g、9.5mmol)および26a(約1.4当量)を塩化メチレン(65ml)に溶解し、これにモレキュラーシーブ(4A、5g)を加えた。混合物を室温で0.5時間撹拌してから、DBU(2.1ml、16=4mmol)を加えた。得られる混合物を室温で2時間撹拌して濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで勾配溶出(EtOAC/ヘキサン0%から25%)を用いて精製して化合物26c(6.1g)を得た。MS(ESI)m/z623.34(M+H)。
Figure 2011505339
化合物26dは、実施例3の工程3E記載されるのと同じ手順で、化合物26cから調製した。MS(ESI)m/z595.01(M+H)。
Figure 2011505339
化合物26eは、実施例3の工程3F記載されるのと同じ手順で、化合物26dから調製した。MS(ESI)m/z581.15(M+H)。
Figure 2011505339
実施例26の化合物は、実施例3記載されるのと同じ手順で、化合物26eから調製した。MS(ESI):m/z793.20(M+H)。
(実施例27)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例4記載されるのと同じ手順で、化合物26eから調製した。MS(ESI):m/z795.43(M+H)。
(実施例28)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例5記載されるのと同じ手順で、化合物26eから調製した。MS(ESI):m/z817.27(M+H)。
(実施例29)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z756.23(M+H)。
(実施例30)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例2または実施例5に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z780.19(M+H)。
(実施例31)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z755.13(M+H)。
(実施例32)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例2または実施例5に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z779.26(M+H)。
(実施例33)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339
Figure 2011505339
3e(1.52g、2.59mmol)、Pd−C(10重量%、182mg)、およびEtOAc(38ml)を混合して、10時間水素化し、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで勾配溶出(EtOAC/ヘキサン0%から25%)を用いて精製して化合物33a(1.3g)を得た。MS(ESI):m/z589.27(M+H)。
Figure 2011505339
化合物33bは、実施例3の工程3Fに記載されるのと同じ手順で、33aから調製した。MS(ESI):m/z575.15(M+H)。
Figure 2011505339
実施例33の化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で、33bから調製した。MS(ESI):m/z778.39(M+H)。
(実施例34)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例4に記載されるのと同じ手順で、33bから調製した。MS(ESI):m/z789.37(M+H)。
(実施例35)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例5に記載されるのと同じ手順で、33bから調製した。MS(ESI):m/z811.26(M+H)。
(実施例36)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例35に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z769.35(M+H)。
(実施例37)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例34に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z761.62(M+H)。
(実施例38)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例35に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z783.38(M+H)。
(実施例39)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例33に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z773.49(M+H)。
(実施例40)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例34に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z775.36(M+H)。
(実施例41)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例35に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z797.34(M+H)。
(実施例42)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例33に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z787.41(M+H)。
(実施例43)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例34に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z789.26(M+H)。
(実施例44)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例35に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z811.28(M+H)。
(実施例45)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例33に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z801.57(M+H)。
(実施例46)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例34に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z803.57(M+H)。
(実施例47)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例35に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z825.50(M+H)。
(実施例48)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例33に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z815.46(M+H)。
(実施例49)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例34に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z817.46(M+H)。
(実施例50)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例35に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z839.46(M+H)。
(実施例51)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339
Figure 2011505339
26d(2.55g、4.286mmol)、Pd−C(10重量%、255mg)、DIPEA(1.5ml)、およびEtOAc(65ml)を混合して、4時間水素化し、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで勾配溶出(EtOAC/ヘキサン0%から25%)を用いて精製して化合物51a(1.83g)を得た。MS(ESI):m/z597.05(M+H)。
Figure 2011505339
化合物51bは、実施例3の工程3Fに記載されるのと同じ手順で、化合物51aから調製した。MS(ESI)m/z583.04(M+H)。
Figure 2011505339
実施例51の化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で、51bから調製した。MS(ESI):m/z795.27(M+H)。
(実施例52)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例4に記載されるのと同じ手順で、51bから調製した。MS(ESI):m/z797.43(M+H)。
(実施例53)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例5に記載されるのと同じ手順で、51bから調製した。MS(ESI):m/z819.43(M+H)。
(実施例54)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CFH、G=OH)
この化合物は、実施例1に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z680.46(M+H)。
(実施例55)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339
Figure 2011505339
化合物1b(1g、1.9mmol)をジクロロメタン(1ml)に溶解して、4MのHCl/ジオキサン(6ml、24mmol)で処理した。得られる混合物を室温で2時間撹拌し、減圧濃縮して乾固させてHCl塩化合物55a(100%)を得た。
Figure 2011505339
化合物55b−1(1.046g、5.5mmol)をジクロロメタン(30ml)に溶解し、これに0℃でピリジン(2.23ml)を加え、続いてホスゲン溶液(20重量%トルエン溶液、4.4ml、8.3mmol)を滴下した。混合物を0℃で2時間撹拌し、EtOAcで希釈し、1NのHCl、ブラインで洗い、脱水し(硫酸ナトリウム)、濃縮乾固して55b(0.95g)を得た。
Figure 2011505339
化合物55b(0.228g、1.33mmol)および55c−1(1.4g、13.3mmol)をジクロロメタン(10ml)−DMF(2ml)に溶解し、これに室温でDBU(0.3ml、2.18mmol)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、EtOAcで希釈し、水、ブラインで2回、1NのHCl、ブライン(brien)で洗い、脱水し(硫酸ナトリウム)、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで勾配溶出(EtOAC/ヘキサン0%から30%)を用いて精製して化合物55c(0.303g)を得た。
Figure 2011505339
化合物55c(0.255g、0.93mmol)をTHF/MeOH(6ml/2.6ml)に溶解し、これに0℃で水酸化リチウム水和物(0.195g、4.6mmol)を加え、続いて水(2.6ml)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、0℃にして、混合物のpHが約3になるまで1NのHClを滴下した。混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を1つにまとめてブラインで洗い、脱水し(NaSO)、ろ過し、減圧濃縮して55d(0.227g)を得た。
Figure 2011505339
化合物55a(0.52g、1.1mmol)、55d(0.93mmol)、およびDIPEA(0.81ml、5当量)をDMF(8ml)に溶解し、これに0℃でHATU(0.407g、1.07mmol)を少しずつ加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、EtOAcで希釈し、水で1回、ブラインで4回洗った。有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン0%から40%)で精製して55e(0.328g)を得た。MS(ESI);m/z671.32、673.32(M+H)。
Figure 2011505339
化合物55e(0.161g、0.24mmol)、炭酸セシウム(0.156g、0.48mmol)、およびトルエン(10ml)を混合して、5分間窒素でパージした。酢酸パラジウム(11mg、0.049mmol)および試薬55f−1(24mg、0.06mmol)を加えた。混合物を80℃で19時間撹拌し、室温まで冷却し、ろ過し、EtOAcで洗い、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン0%から25%)で精製して55f(0.035g)を得た。MS(ESI);m/z591.61(M+H)。
Figure 2011505339
化合物55gは、実施例3の工程3Fに記載されるのと同じ手順で、化合物55fから調製した。MS(ESI):m/z577.55(M+H)。
Figure 2011505339
実施例55の化合物は、実施例3に記載されるのと同じ手順で、55gから調製した。MS(ESI):m/z789.34(M+H)。
(実施例56)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例4に記載されるのと同じ手順で、55gから調製した。MS(ESI):m/z790.92(M+H)。
(実施例57)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例5に記載されるのと同じ手順で、55gから調製した。MS(ESI):m/z813.74(M+H)。
(実施例58)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例55に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z787.20(M+H)。
(実施例59)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例56に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z789.22(M+H)。
(実施例60)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例57に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z811.59(M+H)。
(実施例61)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例55に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z807.17(M+H)。
(実施例62)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例56に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z809.10(M+H)。
(実施例63)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例57に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z831.24(M+H)。
(実施例64)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例55に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z805.14(M+H)。
(実施例65)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例56に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z807.03(M+H)。
(実施例66)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例57に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z828.97(M+H)。
(実施例67)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例55に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z797.11(M+H)。
(実施例68)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=
Figure 2011505339
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例56に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z799.06(M+H)。
(実施例69)
式XVの化合物(式中、R=
Figure 2011505339
、M−L=
Figure 2011505339
、Ar=
Figure 2011505339
、R’=CF
、G=
Figure 2011505339

この化合物は、実施例57に記載されるのと同じ手順で調製した。MS(ESI):m/z821.54(M+H)。
表1に記載の実施例70から1506の式XVの化合物は、実施例1から69および合成法の節に記載の手順に従って作成する。
表2に記載の実施例1507から1554の式XVIの化合物は、実施例1から69および合成法の節に記載の手順に従って作成する。
表3に記載の実施例1555から1586の式XVIIの化合物は、実施例1から69および合成法の節に記載の手順に従って作成する。
本発明の化合物はHCV NS3プロテアーゼに対して強力な阻害性を示す。以下の実施例は、抗HCV効果について本発明の化合物を検査できるアッセイを記載する。
(実施例1587)
NS3/NS4aプロテアーゼ酵素アッセイ
HCVプロテアーゼの活性および阻害を、内部消光発蛍光基質を用いてアッセイする。DABCYL基およびEDANS基を短いペプチドのそれぞれ反対端に結合させる。タンパク質分解切断に際して、DABCYL基によるEDANS蛍光の消光が減少する。355nmの励起波長および485nmの発光波長を用いて、Molecular Devices Fluoromax(またはこれと同等なもの)により蛍光を測定する。
NS4A補因子をつないだ完全長NS3 HCVプロテアーゼ1b(酵素終濃度1から15nM)を添加したCorning白色ハーフエリア96ウェルプレート(VWR 29444−312[Corning3693])でアッセイを行う。アッセイ緩衝液に10μMのNS4A補因子Pep4A(Anaspec25336または弊社、MW1424.8)を補充する。RET S1(Ac−Asp−Glu−Asp(EDANS)−Glu−Glu−Abu−[COO]Ala−Ser−Lys−(DABCYL)−NH、AnaSpec22991、MW1548.6)を蛍光ペプチド基質として使用する。アッセイ緩衝液に、50mMのHepes(pH7.5)、30mMのNaClおよび10mMのBMEを加える。阻害剤の不在下および存在下、室温での、30分間のタイムコースで酵素反応を経過観察する。
ペプチド阻害剤のHCV Inh1(Anaspec25345、MW796.8)Ac−Asp−Glu−Met−Glu−Glu−Cys−OH、[−20℃]およびHCV Inh2(Anaspec25346、MW913.1)Ac−Asp−Glu−Dif−Cha−Cys−OHを、参照化合物として用いる。
IC50値は、ActivityBase(IDBS)のXLFitを用いて等式205:y=A+((B−A)/(l+((C/x)D)))により計算する。
(実施例1588)
細胞系レプリコンアッセイ
Huh 11−7細胞株を用いて、HCVレプリコンRNAの定量(HCV細胞系アッセイ)を行う(Lohmann,et al Science 285:110−113,1999)。96ウェルプレートに、細胞を4×10細胞/ウェルで播種して、DMEM(高グルコース)、10%ウシ胎児血清、ペニシリン−ストレプトマイシン、および非必須アミノ酸を含む培地を加える。細胞を、7.5%COインキュベータ中37℃で、培養する。培養終了の時点で、Ambion RNAqueous 96Kit(カタログ番号AM1812)を使用して、細胞から全RNAを抽出して精製する。HCV特異的プローブ(下記)で十分な物質を検出できるようにHCV RNAを増幅するため、HCVに特異的なプライマー(下記)は、TaqMan One−Step RT−PCR Master Mix Kit(AppliedBiosystemsカタログ番号4309169)を使用したポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によるHCV RNAの逆転写およびcDNAの増幅の両方を仲介する。HCVゲノムのNS5B領域に位置するRT−PCRプライマーのヌクレオチド配列は、以下のとおりである:
HCV順方向プライマー「RBNS5bfor」
5’GCTGCGGCCTGTCGAGCT(配列番号1):
HCV逆方向プライマー「RBNS5Brev」
5’CAAGGTCGTCTCCGCATAC(配列番号2)。
RT−PCR産物の検出は、蛍光レポーター色素およびクエンチャー色素で標識されたプローブがPCR反応中に分解された場合に発せられる蛍光を検出するApplied Biosystems(ABI)Prism7500 Sequence Detection System(SDS)を用いて行う。蛍光の量の増加は、PCRのサイクル毎に測定され、RT−PCR産物の量の増加を反映する。具体的には、定量は、増幅プロットが規定の蛍光閾値と交差する閾値サイクルに基づく。試料の閾値サイクルと既知標準の比較により、種々の試料における相対鋳型濃度を高感度で測定できる(ABI User Bulletin #2 December 11,1997)。ABI SDSプログラムバージョン1.7を使用してデータを解析する。コピー数が既知であるHCV RNA標準の標準曲線を使用することで、相対鋳型濃度をRNAコピー数に変換することができる(ABI User Bulletin #2 December 11,1997)。
以下の標識プローブ:
5’FAM−CGAAGCTCCAGGACTGCACGATGCT−TAMRA(配列番号:3)
FAM=蛍光レポーター色素
TAMRA=クエンチャー色素
を用いてRT−PCR産物を検出した。
RT反応を48℃で30分間行い、その後PCRを行う。ABI Prism7500 Sequence Detection SystemでのPCR反応に用いるサーマルサイクラーのパラメーターは以下のものである:95℃で10分間のサイクルを1回、次いで95℃で15秒間の1回目インキュベーションと60℃で1分間の2回目インキュベーションを含むサイクルを40回。
細胞RNA内の内部対照分子に対してデータを規格化するため、細胞メッセンジャーRNAグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)でRT−PCRを行う。GAPDHコピー数は、用いる細胞株において非常に安定している。HCVコピー数を測定するものと同じRNA試料でGAPDH RT−PCRを行う。GAPDHプライマーおよびプローブは、ABI Pre−Developed TaqMan Assay Kit(カタログ番号4310884E)に含まれている。HCV/GAPDH RNAの比を用いて、HCV RNA複製の阻害について評価される化合物の活性を計算する。
レプリコン含有Huh−7細胞株におけるHCV複製の阻害剤としての化合物の活性(細胞系アッセイ)。
特定の抗ウイルス化合物の、Huh−11−7細胞におけるHCVレプリコンRNAレベルでの効果は、化合物に曝露した細胞対DMSOビヒクルに曝露した細胞(陰性対照)で、GAPDHに対して規格化されたHCV RNAの量(例えば、HCV/GAPDHの比)を比較することにより測定される。具体的には、96ウェルプレートに細胞を4×10細胞/ウェルで播種し、1)1%DMSO含有培地(0%阻害の対照)、または2)固定濃度の化合物を含む培地/1%DMSO、のいずれかで培養する。次いで上記のとおりの96ウェルプレートを、37℃で4日間温置する(EC50測定)。パーセント阻害は以下のように定義される:
%阻害=100−100×S/C1
式中、
S=試料中の、HCV RNAコピー数/GAP DHRNAコピー数、の比;
C1=0%阻害対照(培地/1%DMSO)中の、HCV RNAコピー数/GAPDH RNAコピー数、の比。
特定の化合物の添加を、1.5μMの最高濃度で開始して終わりは0.23nMの最低濃度まで3種の対数にわたってウェルに3倍希釈して連続して行うことにより、阻害剤の用量応答曲線を作成する。EC50値が曲線上で良好な位置にない場合は、さらなる連続希釈(例えば、500nMから0.08nM)を行う。4パラメーターの非直線回帰フィッティング(バージョン4.2.1、ビルド16のモデル番号205)を用いて、IDBS Activity Baseプログラム「XLFit」によりEC50を求める。
本発明の好適な実施形態を参照して本発明を詳細に示し説明してきたが、添付の請求の範囲により包含される本発明の範囲から逸脱することなく、形および詳細における様々な改変がなされ得ることが、当業者に理解される。

Claims (30)

  1. 以下の式IもしくはII:
    Figure 2011505339
    式中
    Aは、存在しないか、または−(C=O)−、−S(O)、−C=N−OR、および−C(=N−CN)から選択され;
    201は、存在しないか、または−C−Cアルキレン、−C−Cアルケニレン、もしくは−C−Cアルキニレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキレン、置換−C−Cアルケニレン、もしくは置換−C−Cアルキニレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキレン、もしくは置換−C−C12シクロアルキレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);および、−C−C12シクロアルケニレン、もしくは置換−C−C12シクロアルケニレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。)から選択され;
    Mは、存在しないか、またはO、S、SO、SO、およびNRから選択され;式中Rは、存在する場合にそれぞれ:
    (i)水素;
    (ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (iii)ヘテロシクロアルキルもしくは置換ヘテロシクロアルキル;
    (iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、もしくは−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、もしくは置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;からなる群より選択され;
    101は、存在しないか、または−C−Cアルキレン、−C−Cアルケニレン、もしくは−C−Cアルキニレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキレン、置換−C−Cアルケニレン、もしくは置換−C−Cアルキニレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキレン、もしくは置換−C−C12シクロアルキレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);および、−C−C12シクロアルケニレン、もしくは置換−C−C12シクロアルケニレン(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);から選択され;
    101は、存在しないか、またはアリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールから選択され;
    101は、存在しないか、または−O−、−S−、−NR、−C(O)−、および−C(O)NR−から選択され;
    XとYは、これらが結合した炭素原子と一緒になって炭素環部分または複素環部分を形成し、炭素環または複素環部分は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、複素環、および置換複素環から選択することができるか、
    またはXとYは、一緒になってC−C−アルキレン基またはC−C−ヘテロアルキレン基を形成することができ;
    101およびR102は、独立して以下:
    (i)水素、ハロゲン、CN、CF、N、NO、OR、SR、SO、−NHS(O)−R、−NH(SO)NR、NR、CO、COR、CONR、N(R)COR
    (ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (iii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
    (iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、もしくは置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、もしくは置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、もしくは置換−C−C12シクロアルケニル;からなる群より選択され;
    RおよびR’は、それぞれ独立して以下:
    (i)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12アルキルシクロアルキル、または置換−C−C12アルキルシクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、もしくは置換−C−C12シクロアルケニル;−C−C12アルキルシクロアルケニル、もしくは置換−C−C12アルキルシクロアルケニル;
    (ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (iii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
    (iv)水素;重水素;からなる群より選択され;
    Gは、−OH、−NHS(O)−R、−NH(SO)NR、およびNRから選択され;
    は、以下:
    (i)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (ii)ヘテロシクロアルキル;置換ヘテロシクロアルキル;
    (iii)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;複素環;置換複素環;から選択され;
    およびRは、独立して以下:
    (i)水素;
    (ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (iii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
    (iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;複素環または置換複素環;から選択されるか、
    または、RおよびRは、これらが結合した窒素と一緒になって複素環または置換複素環を形成し;
    Zは、以下:
    (i)水素;
    (ii)CN;
    (iii)N
    (iv)ハロゲン;
    (v)−NH−N=CHR
    (vi)アリール、置換アリール;
    (vii)ヘテロアリール、置換ヘテロアリール;
    (viii)−C−C12シクロアルキル、置換−C−C12シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル;
    (ix)ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールから選択される1個以上の置換基で場合により置換される、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する−C−Cアルキル;
    (x)ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールから選択される1個以上の置換基で場合により置換される、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する−C−Cアルケニル;
    (xi)ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールから選択される1個以上の置換基で場合により置換される、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する−C−Cアルキニル;からなる群より選択され;
    Wは、存在しないか、またはアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、−O−、−S−、−NR−、−C(O)NR−、および−C(O)−から選択され;
    mは、0、1、2、または3であり;
    m’は、0、1、2、または3であり;および
    sは1、2、3、または4である、
    で表される化合物。
  2. 式中、
    Mは、存在しないか、またはOおよびNRから選択され;
    101は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
    101は、存在しないか、または−O−、−S−、−NH−、−N(Me)−、−C(O)NH−、および−C(O)N(Me)−から選択され;
    XとYは、これらが結合した炭素原子と一緒になって環部分を形成し、該環部分は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環から選択することができ;
    101およびR102は、独立して以下:
    (i)水素、ハロゲン、CN、CF、NO、OR、SR、−NHS(O)−R、−NH(SO)NR、NR、CO、COR、CONR、N(R)COR
    (ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (iii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
    (iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、もしくは置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、もしくは置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、もしくは置換−C−C12シクロアルケニル;からなる群より選択され;
    およびRは、独立して以下:
    (i)水素;
    (ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (iii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
    (iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;複素環または置換複素環;から選択され;
    Wは、存在しないか、またはアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、−O−、−S−、−NH−、−N(Me)−、−C(O)NH−、および−C(O)N(Me)−から選択され;
    mは、0、1、または2であり;
    m’は、1または2であり;および
    sは1である、
    請求項1に記載の化合物。
  3. R’は−CHQであり、式中QおよびQは独立して、F,Cl、およびBrから選択される、請求項1に記載の化合物。
  4. 以下の式IIIまたはIV:
    Figure 2011505339
    式中、R、R’、A、L201、M、L101、Z101、W101、X、Y、R101、R102、W、Z、およびGは、請求項1ですでに定義したとおりである、
    で表される請求項1に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグ。
  5. 以下の式VまたはVI:
    Figure 2011505339
    式中、QおよびQはそれぞれ独立してフッ素、塩素、および臭素から選択され、ならびにR、A、L201、M、L101、Z101、W101、X、Y、R101、R102、W、Z、およびGは、請求項1ですでに定義したとおりである、
    で表される請求項1に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグ。
  6. 以下の式VII:
    Figure 2011505339
    式中、XからXは、独立して−CRおよびNから選択され、式中:
    は独立して以下:
    (i)水素;ハロゲン;−NO;−CN;N;CF
    (ii)−M−R、MはO、S、NHである;
    (iii)NR
    (iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;
    (v)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (vi)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;から選択され;
    ならびにR、R、R、R’、A、L201、M、L101、Z101、W101、およびGは、請求項1ですでに定義したとおりである、
    で表される請求項1に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグ。
  7. 以下の式VIII:
    Figure 2011505339
    式中、XからXは、独立して−CRおよびNから選択され、式中:
    は独立して以下:
    (i)水素;ハロゲン;−NO;−CN;N;CF
    (ii)−M−R、MはO、S、NHである;
    (iii)NR
    (iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;
    (v)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (vi)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;から選択され;
    およびQはそれぞれ独立してF、Cl、およびBrから選択され;
    ならびに、R、R、R、A、L201、M、L101、Z101、W101、およびGは、請求項1ですでに定義したとおりである、
    で表される請求項1に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグ。
  8. 以下の式IX:
    Figure 2011505339
    式中、YからYは、独立してCR、N、NR、S、およびOから選択され;
    は独立して以下:
    (i)水素;ハロゲン;−NO;−CN;N;CF
    (ii)−M−R、MはO、S、NHである;
    (iii)NR
    (iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;
    (v)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (vi)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;から選択され;
    ならびに、R、R、R、R’、A、L201、M、L101、Z101、W101、およびGは、請求項1ですでに定義したとおりである、
    で表される請求項1に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグ。
  9. 以下の式X:
    Figure 2011505339
    式中、Y、Y、およびYは、独立してCR、N、NR、S、およびOから選択され;
    は独立して以下:
    (i)水素;ハロゲン;−NO;−CN;N;CF
    (ii)−M−R、MはO、S、NHである;
    (iii)NR
    (iv)−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル、または−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル、または置換−C−Cアルキニル(それぞれ、O、S、およびNから選択される複素原子を0、1、2、または3個含有する。);−C−C12シクロアルキル、または置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル、または置換−C−C12シクロアルケニル;
    (v)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (vi)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;から選択され;
    およびQはそれぞれ独立してフッ素、塩素、および臭素から選択され;ならびに
    、R、R、A、L201、M、L101、Z101、W101、およびGは、請求項1ですでに定義したとおりである、
    で表される請求項1に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグ。
  10. 以下の式XI:
    Figure 2011505339
    式中、R、R’、A、L201、M、L101、およびGは、請求項1ですでに定義したとおりである、
    で表される請求項1に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグ。
  11. 以下の式XII:
    Figure 2011505339
    式中、QおよびQはそれぞれ独立してフッ素、塩素、および臭素から選択され、ならびにR、A、L201、M、L101、およびGは、請求項1ですでに定義したとおりである、
    で表される請求項1に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグ。
  12. 以下の式XIII:
    Figure 2011505339
    式中、Wは、存在しないか、またはC−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、およびC−Cアルキニレンから選択され;ならびに、
    R、R’、A、L201、M、L101、R101、R102、およびGは、請求項1ですでに定義したとおりである、
    で表される請求項1に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグ。
  13. 以下の式XIV:
    Figure 2011505339
    式中、Wは、存在しないか、またはC−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、およびC−Cアルキニレンから選択され;
    およびQはそれぞれ独立してフッ素、塩素、および臭素から選択され;ならびに
    R、A、L201、M、L101、R101、R102、およびGは、請求項1ですでに定義したとおりである、
    で表される請求項1に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグ。
  14. 本明細書中の表1に記載されるとおりの、請求項1に記載の化合物。
  15. 以下の式XVI:
    Figure 2011505339
    Figure 2011505339
    Figure 2011505339
    Figure 2011505339
    Figure 2011505339
    Figure 2011505339
    式中、R、L−Ar、R’、およびGは表2の各実施例について記載されている、
    である化合物から選択される、請求項1に記載の化合物。
  16. 以下の式XVII:
    Figure 2011505339
    Figure 2011505339
    Figure 2011505339
    Figure 2011505339
    Figure 2011505339
    式中、R、L−Ar、およびGは表3の各実施例について記載されている、
    である化合物から選択される、請求項1に記載の化合物。
  17. 阻害量の請求項1に記載の化合物またはこの医薬的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグを、医薬的に許容されるキャリアまたは賦形剤と組み合わせて含む薬学的組成物。
  18. 請求項17に記載の薬学的組成物を阻害量で被検体に投与することを含む、被検体のウイルス感染の治療法。
  19. ウイルス感染はC型肝炎ウイルスである、請求項18に記載の治療法。
  20. 請求項17に記載の薬学的組成物をC型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ阻害量で供給することを含む、C型肝炎ウイルス複製の阻害法。
  21. さらなる抗C型肝炎ウイルス剤を同時に投与することをさらに含む、請求項18に記載の治療法。
  22. さらなる抗C型肝炎ウイルス剤は、α−インターフェロン、β−インターフェロン、リバビリン(ribavarin)、およびアマンタジン(adamantine)からなる群より選択される、請求項19に記載の治療法。
  23. さらなる抗C型肝炎ウイルス剤は、C型肝炎ウイルスへリカーゼ、ポリメラーゼ、メタロプロテアーゼ、またはIRESの阻害剤である、請求項20に記載の治療法。
  24. 別の抗HCV剤をさらに含む、請求項17に記載の薬学的組成物。
  25. インターフェロン、リバビリン、アマンタジン、別のHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤、HCVへリカーゼ阻害剤、および配列内リボソーム進入部位阻害剤から選択される作用剤をさらに含む、請求項17に記載の薬学的組成物。
  26. ペグインターフェロンをさらに含む、請求項17に記載の薬学的組成物。
  27. 別の抗ウイルス剤、抗細菌剤、抗真菌剤、もしくは抗癌剤、または免疫調節剤をさらに含む、請求項17に記載の薬学的組成物。
  28. シトクロムP450モノオキシゲナーゼ阻害剤またはこの医薬的に許容される塩をさらに含む、請求項17に記載の組成物。
  29. シトクロムP450モノオキシゲナーゼ阻害剤はリトナビルである、請求項28に記載の組成物。
  30. 抗C型肝炎ウイルス治療を必要としている患者へ、シトクロムP450モノオキシゲナーゼ阻害剤またはこの医薬的に許容される塩および請求項1に記載されるとおりの化合物またはこの医薬的に許容される塩とを同時投与する方法。
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