JP2011503201A - 大環状テトラゾリルc型肝炎セリンプロテアーゼ阻害剤 - Google Patents

大環状テトラゾリルc型肝炎セリンプロテアーゼ阻害剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、セリンプロテアーゼ活性、特にC型肝炎ウイルス(HCV)NS3−NS4Aプロテアーゼの活性を阻害する式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物又は医薬的に許容可能なそれらの塩、エステルもしくはプロドラッグに関する。結果として、本発明の化合物は、C型肝炎ウイルスの生活環を妨害し、抗ウイルス薬としても有用である。本発明は、HCV感染に罹患している対象への投与のための、上述の化合物を含む医薬組成物にさらに関する。本発明はまた、本発明の化合物を含む医薬組成物を投与することによる、対象においてHCV感染を治療する方法にも関する。

Description

関連出願
本願は、2007年11月14日提出の米国仮出願第60/987,962号の優先権を主張する。上記出願の内容は、参照により本明細書中に組み込まれる。
本発明は、C型肝炎ウイルス(HCV)に対する活性を有し、HCV感染の治療に有用な大環状分子に関する。とりわけ、本発明は、大環状、ピリダジノン−含有化合物、このような化合物を含有する組成物及びこれらを使用するための方法ならびにこのような化合物を調製するためのプロセスに関する。
HCVは、非A型、非B型肝炎の主たる原因であり、先進国及び発展途上国の両方において益々深刻となりつつある公衆衛生問題である。このウイルスは、世界中で200万人を超える人に感染し、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者数のほぼ5倍を超えると推定される。HCV感染患者は、慢性感染症罹患者の割合が高いため、肝硬変、後の肝細胞癌及び末期肝臓病を生じるリスクが高い。西欧諸国において、HCVは、肝細胞癌の最大の原因であり、患者が肝臓移植を必要とする最大の原因である。
抗HCV治療薬の開発に対して、以下に限定されないが、ウイルスの持続性、宿主における複製中のウイルスの遺伝子多様性、薬物耐性突然変異を生じるウイルスの発生率が高いこと及びHCV複製及び病原性に対して再現性のある感染培養系及び小動物モデルが欠如していることを含め、多くの障壁がある。多くの場合、感染の緩やかな経過及び肝臓の複雑な生物学を考慮すれば、顕著な副作用を有すると思われる抗ウイルス薬に対しては慎重な検討を行うべきである。
HCV感染に対して現在利用可能である承認済みの治療法はわずか2つである。元の治療計画には、通常、静脈内インターフェロン−α(IFN−α)の3−12ヶ月のコースが含まれ、一方で、新規の承認された第二世代治療法には、IFN−α及び、リバビリンのような一般的な抗ウイルスヌクレオシド模倣物との同時治療が含まれる。これらの治療は両者とも、インターフェロンに関連する副作用があり、HCV感染に対して効果が低い。既存の治療法は忍容性が乏しく、納得のいく効果が得られないので、HCV感染の治療のための効果的な抗ウイルス剤の開発が必要とされている。
大部分が慢性的に感染しており、無症状であり、予後が分からない患者集団において、効果的な薬物は、現在利用可能な治療法よりも副作用が顕著に少ないことが望まれる。C型肝炎非構造タンパク質−3(NS3)は、ウイルス性ポリプロテインのプロセシング及び結果的にウイルス複製に必要とされるタンパク質分解酵素である。HCV感染に関連する非常に多くのウイルス変種があるにもかかわらず、NS3プロテアーゼの活性部位は保存性が高く、従ってその阻害は介入の魅力的な方法となる。最近、プロテアーゼ阻害剤でのHIVの治療が奏功していることから、NS3の阻害がHCVとの戦いにおける重要な標的であるという概念が支持される。
HCVは、フラビウイルス科型のRNAウイルスである。HCVゲノムは、エンベロープを有し、約9600塩基対から構成される1本鎖RNA分子を含有する。これは、およそ3010アミノ酸からなるポリペプチドをコードする。
HCVポリプロテインは、様々な機能を有する10個の個々のペプチドへとウイルスの及び宿主のペプチダーゼによりプロセシングされる。3種類の構造タンパク質、C、E1及びE1がある。P7タンパク質は、機能が未知であり、非常に変化し易い配列からなる。6種類の非構造タンパク質がある。NS2は、NS3タンパク質の一部と連結して機能する亜鉛依存性メタロプロテイナーゼである。NS3は、(NS2とのその会合とは別に)2つの触媒機能:N末端のセリンプロテアーゼ(これは補因子としてNS4Aを必要とする。)及びカルボキシ末端でのATPase依存性ヘリカーゼ機能を包含する。NS4Aは、セリンプロテアーゼの、堅く結合されるが非共有結合の補因子である。
NS3。NS4Aプロテアーゼは、ウイルス性ポリプロテインの4つの部位を切断するのに関与する。NS3−NS4A切断は自己触媒性であり、シスで起こる。残りの3ヶ所の加水分解、NS4A−NS4B、NS4B−NS5A及びNS5A−NS5Bは全てトランスで起こる。NS3は、キモトリプシン様プロテアーゼとして構造的に分類されるセリンプロテアーゼである。NSセリンプロテアーゼは、それ自身タンパク質分解活性を有し、HCVプロテアーゼ酵素はポリプロテイン切断を触媒することに関しては有効な酵素ではない。NS4Aタンパク質の中央疎水性領域がこの促進に必要とされることが分かった。NS4AとのNS3タンパク質の複合体形成は、部位の全てにおいてタンパク質分解効率を促進する、プロセシング事象に必要であると思われる。
抗ウイルス剤の開発のための一般的ストラテジーは、ウイルスの複製に必須である、NS3を含む、ウイルスによりコードされる酵素を不活性化することである。NS3プロテアーゼ阻害剤の発見に対する現在の取り組みは、S.Tan、A.Pause、Y.Shi、N.Sonenberg、Hepatitis C Therapeutics:Current Status and Emerging Strategies、Nature Rev.Drug Discov.1、867−881(2002)により検討された。
S.Tan他、Nature Rev.Drug Discov.1、2002年、p.867−881
本発明は、テトラゾール大環状化合物及び医薬的に許容可能なその塩、エステルもしくはプロドラッグ及びC型肝炎感染治療を必要とする対象においてC型肝炎感染を治療するためのこれらの使用法に関する。本発明の大環状化合物は、C型肝炎ウイルスの生活環を妨害し、抗ウイルス剤として有用でもある。本発明は、HCV感染に罹患した対象に投与するための、前述の化合物、塩、エステル又はプロドラッグを含む医薬組成物にさらに関する。本発明は、本発明の化合物(又は医薬的に許容可能なその塩、エステルもしくはプロドラッグ)及び別の抗HCV剤、例えばインターフェロンなど(例えば、α−インターフェロン、β−インターフェロン、コンセンサスインターフェロン、ペグ化インターフェロン又はアルブミン又はその他の結合(conjugated)インターフェロン)、リバビリン、アマンタジン、別のHCVプロテアーゼ阻害剤又はHCVポリメラーゼ、ヘリカーゼ又は配列内リボソーム進入部位阻害剤を含む医薬組成物をさらに特色とする。本発明はまた、本発明の医薬組成物を対象に投与することにより、対象においてHCV感染を治療する方法にも関する。本発明は、医薬的に許容可能な担体又は賦形剤と組み合わせた、本発明の化合物又は医薬的に許容可能なその塩、エステルもしくはプロドラッグを含む医薬組成物にさらに関する。
本発明のある実施形態において、式I、II、III又はIVにより表される化合物又は医薬的に許容可能なその塩、エステルもしくはプロドラッグが開示される:
Figure 2011503201
(式中、
Aは、存在しないか又は−(C=O)−、−S(O)−、−(C=N−OR)−又は−(C=N−R)−からなる群から選択され、
は、
(i)水素;
(ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(iii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
(iv)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
からなる群から選択され、
Jは、−C(R)−、−O−又は−NR−からなる群から選択され、
、R及びRは、
(i)水素;
(ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(iii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
(iv)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
からなる群から独立に選択され、
Bは、
(i)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;
(ii)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;
(iii)−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;
(iv)−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル;
(v)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール
からなる群から選択され、
Xは、存在しないか又は
(i)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(ii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;
(iii)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子を含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子を含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル;
(iv)−W−R(式中、Wは存在しないか又は、−O−、−S−、−NH−、−N(Me)−、−C(O)NH−又は−C(O)N(Me)−から選択され;Rは、
(a)水素;
(b)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(c)複素環又は置換複素環;
(d)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子を含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子を含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニルからなる群から選択される。)
からなる群から選択され、
Lは、
(i)水素;
(ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(iii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
(iv)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
からなる群から選択され、
Zは、
(i)水素;
(ii)SR
(iii)OR
(iv)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(v)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
(vi)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
からなる群から選択され、
は、
(i)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(ii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
(iii)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
からなる群から選択され、
Gは、−NHS(O)−R、−NH(SO)NROR及びNRからなる群から選択され、
は、
(i)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール
(ii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
(iii)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
からなる群から選択され、
及びRは、
(i)水素;
(ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
(iii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
(iv)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
からなる群から独立に選択され、
m=0、1又は2であり、
n=1、2又は3であり、
k=1、2又は3である。)。
本発明の第一の実施形態は、単独での又は医薬的に許容可能な担体もしくは賦形剤と組み合わせられた、上記で示されるとおりの式I−IVにより表される化合物又は医薬的に許容可能なその塩、エステルもしくはプロドラッグである。
本発明のその他の実施形態は、単独での又は医薬的に許容可能担体もしくは賦形剤と組み合わせられた、式V、VI、VII又はVIIIにより示される化合物:
Figure 2011503201
又は医薬的に許容可能なその塩、エステルもしくはプロドラッグである(式中、A、B、J、L、X、Z及びGは先行する実施形態で定義されるとおりである。)。
本発明の代表的化合物には、以下に限定されないが、式IXに従う次の化合物(表1)が含まれる:
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
本発明の代表的化合物には、以下に限定されないが、式Xに従う次の化合物(表2)も含まれる:
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
本発明はまた、本発明の化合物又は医薬的に許容可能なその塩、エステルもしくはプロドラッグを含む医薬組成物も特色とする。
本発明の化合物は、単独活性薬物として投与され得るか又はC型肝炎感染もしくはHCV感染に付随する症候を治療又は予防するための1以上の薬物と組み合わせて使用され得る。本発明の化合物(compound又はcompounds)との組み合わせで投与されるべきその他の薬物には、直接的又は間接的機構によりHCVウイルス複製を抑制する、HCV感染により引き起こされる疾患に対する治療薬が含まれる。これらには、宿主免疫調節剤(例えば、インターフェロン−α、ペグ化インターフェロン−α、インターフェロン−β、インターフェロン−γ、CpGオリゴヌクレオチドなど)又は宿主の細胞機能を阻害する抗ウイルス化合物、例えばイノシンモノホスフェートデヒドロゲナーゼ(例えばリバビリンなど)などの薬物が含まれる。免疫機能を調節するサイトカインもまた含まれる。HCV抗原又はHCVに対する抗原アジュバントの組み合わせを含むワクチンも含まれる。配列内リボソーム進入部位(IRES)により開始されるHCVウイルス複製の翻訳段階を阻害することによってウイルスタンパク質合成を阻害するために又はウイルス粒子成熟を阻止するために宿主の細胞成分と相互作用する物質も含まれ、例えば、HCV P7などの膜タンパク質のビロポリンファミリーに対して標的化される薬物を放出する。本発明の化合物と組み合わせて投与されるべきその他の薬物には、ウイルス複製に関与するウイルスゲノムのタンパク質を標的とすることによりHCVの複製を阻害する何らかの薬物又は薬物の組み合わせが含まれる。これらの薬物には、以下に限定されないが、HCV RNA依存性RNAポリメラーゼのその他の阻害剤、例えば、WO01 90121(A2)又は米国特許第6,348,587B1号もしくはWO0160315もしくはWO0132153に記載のヌクレオシド型ポリメラーゼ阻害剤など、又は、非ヌクレオシド阻害剤、例えば、EP1162196A1又はWO0204425に記載のベンズイミダゾールポリメラーゼ阻害剤又は、HCVプロテアーゼの阻害剤、例えばBILN2061などのペプチド模倣型阻害剤など又はHCVヘリカーゼの阻害剤が含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて投与されるべきその他の薬物には、同時感染個体に対する、その他のウイルスの複製を阻害する何らかの薬物又は薬物の組み合わせが含まれる。これらの薬物には、以下に限定されないが、B型肝炎(HBV)感染により引き起こされる疾患に対する治療薬又はヒト免疫不全症ウイルス(HIV)感染により引き起こされる疾患に対する治療薬が含まれる。
従って、本発明のある態様は、RNA−含有ウイルスにより引き起こされる感染の治療を必要とする患者に、本発明の化合物もしくは本発明の化合物の組み合わせ又は医薬的に許容可能なその塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩もしくはそれらの組み合わせの治療的有効量とともに、宿主免疫調節剤及び第二の抗ウイルス剤又はそれらの組み合わせからなる群から選択される1以上の薬物を同時投与することを含む、RNA−含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療又は予防するための方法に関する。宿主免疫調節剤の例は、以下に限定されないが、インターフェロン−α、ペグ化インターフェロン−α、インターフェロン−β、インターフェロン−γ、サイトカイン、ワクチン及び、抗原及びアジュバントを含むワクチンであり、前記第二の抗ウイルス剤は、ウイルス複製に関連する宿主細胞機能を阻害するか又はウイルスゲノムのタンパク質を標的とするかの何れかによって、HCVの複製を阻害する。
本発明のさらなる態様は、RNA−含有ウイルスにより引き起こされる感染の治療を必要とする患者に、本発明の化合物もしくは化合物の組み合わせ又は医薬的に許容可能なその塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩もしくはそれらの組み合わせの治療的有効量と、肝硬変及び肝炎を含むHCV感染の症状を治療又は緩和する薬物又は薬物の組み合わせを同時投与することを含む、RNA−含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療又は予防する方法に関する。本発明のさらに別の態様は、RNA−含有ウイルスにより引き起こされる感染の治療を必要とする患者に、本発明の化合物もしくは化合物の組み合わせ又は医薬的に許容可能なその塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩もしくはそれらの組み合わせの治療的有効量と、B型肝炎(HBV)感染により引き起こされる疾患に対して患者を治療する1以上の薬物を、同時投与することを含む、RNA−含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療又は予防する方法を提供する。B型肝炎(HBV)感染により引き起こされる疾患に対して患者を治療する薬物は、例えば、それらに限定されないが、L−デオキシチミジン、アデホビル、ラミブジン又はテンホビル又はそれらの何らかの組み合わせであり得る。RNA−含有ウイルスの例には、以下に限定されないが、C型肝炎ウイルス(HCV)が含まれる。
本発明の別の態様は、RNA−含有ウイルスにより引き起こされる感染の治療を必要とする患者に、本発明の化合物もしくは化合物の組み合わせ又は医薬的に許容可能なその塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩もしくはそれらの組み合わせの治療的有効量とともに、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染により引き起こされる疾患に対して患者を治療する1以上の薬物を同時投与することを含む、RNA−含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療又は予防する方法を提供する。RNA−含有ウイルスの例には、以下に限定されないが、C型肝炎ウイルス(HCV)が含まれる。さらに、本発明は、患者におけるRNA−含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルスにより引き起こされる感染の治療用の薬物を調製するための、本発明の化合物もしくは化合物の組み合わせ又は治療的に許容可能な塩形態、立体異性体もしくは互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩もしくはそれらの組み合わせ及び宿主免疫調節剤及び第二の抗ウイルス剤又はそれらの組み合わせからなる群から選択される1以上の薬物の使用を提供する。宿主免疫調節剤の例は、以下に限定されないが、インターフェロン−α、ペグ化インターフェロン−α、インターフェロン−β、インターフェロン−γ、サイトカイン、ワクチン及び抗原及びアジュバントを含むワクチンであり、前記第二の抗ウイルス剤は、ウイルス複製に関連する宿主細胞機能を阻害するか又はウイルスゲノムのタンパク質を標的とするかの何れかによって、HCVの複製を阻害する。
上記又はその他の治療で使用される場合、本発明の化合物の組み合わせ又は化合物は、本明細書中の上記で定義されるとおりの1以上の薬物とともに、純粋な形態で又は、医薬的に許容可能な塩形態、プロドラッグ、プロドラッグの塩もしくはそれらの組み合わせで存在するような形態で、使用され得る。あるいは、このような治療薬の組み合わせは、本明細書中上記で定義されるとおりの1以上の薬物及び医薬的に許容可能な担体と組み合わせられた、本発明の化合物もしくは化合物の組み合わせ又はそれらの医薬的に許容可能な塩形態、プロドラッグもしくはプロドラッグの塩の治療的有効量を含有する医薬組成物として投与され得る。このような医薬組成物は、この医薬組成物とウイルスを接触させることによって、RNA−含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルス(HCV)の複製を阻害するために使用され得る。さらに、このような組成物は、RNA−含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルス(HCV)により引き起こされる感染の治療又は予防に対して有用である。
それゆえに、本発明のさらなる態様は、RNA−含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルス(HCV)により引き起こされる感染の治療を必要とする患者に、本発明の化合物もしくは化合物の組み合わせ又は医薬的に許容可能な塩、立体異性体もしくは互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩もしくはそれらの組み合わせ、本明細書中上記で定義されるとおりの1以上の薬物及び医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物を投与することを含む、RNA−含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルス(HCV)により引き起こされる感染を治療又は予防する方法に関する。
併用薬として投与される場合、治療薬は、同時に与えられるか又は所定の時間内に与えられる個別の組成物として処方され得るか、又は、治療薬は、単一の単位投与形態として与えられ得る。
このような併用療法での使用が意図される抗ウイルス剤には、以下に限定されないが、哺乳動物でのウイルスの形成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルス機構の何れかを妨害する薬物を含む、哺乳動物でのウイルスの形成及び/又は複製を阻害するのに有効である薬物(化合物又は生体物質)が含まれる。このような薬物は、別の抗HCV薬;HIV阻害剤;HAV阻害剤;及びHBV阻害剤から選択され得る。
その他の抗HCV薬には、C型肝炎関連症状又は疾患の進行を低下させるか又は予防するのに有効である薬物が含まれる。このような薬物には、以下に限定されないが、免疫調節剤、HCVNS3プロテアーゼの阻害剤、HCVポリメラーゼのその他の阻害剤、HCV生活環における別の標的の阻害剤及び、以下に限定されないが、リバビリン、アマンタジン、レボビリン及びビラミジンを含む、その他の抗HCV薬が含まれる。
免疫調節剤には、哺乳動物において免疫系反応を促進又は増強するのに有効である薬物(化合物又は生体物質)が含まれる。免疫調節剤には、以下に限定されないが、VX−497(メリメポジブ、Vertex Pharmaceuticals)などのイノシンモノホスフェートデヒドロゲナーゼ阻害剤、クラスIインターフェロン、クラスIIインターフェロン、コンセンサスインターフェロン、アシアロ−インターフェロン、ペグ化インターフェロン及び共役(conjugated)インターフェロン(以下に限定されないが、その他のタンパク質(以下に限定されないがヒトアルブミンを含む。)と結合させられたインターフェロンを含む。)が含まれる。クラスIインターフェロンは、天然及び合成クラスIインターフェロンの両方を含むI型受容体に全て結合するインターフェロンのグループであり、一方で、クラスIIインターフェロンは全て、II型受容体に結合する。クラスIインターフェロンの例には、以下に限定されないが、[α]−、[β]−、[δ]−、[ω]−及び[τ]−インターフェロンが含まれ、一方、クラスIIインターフェロンの例には、以下に限定されないが、[γ]−インターフェロンが含まれる。
HCV NS3プロテアーゼの阻害剤には、哺乳動物においてHCV NS3プロテアーゼの機能を阻害するのに有効である薬物(化合物又は生体物質)が含まれる。HCV NS3プロテアーゼの阻害剤には、以下に限定されないが、WO99/07733、WO99/07734、WO00/09558、WO00/09543、WO00/59929、WO03/064416、WO03/064455、WO03/064456、WO2004/030670、WO2004/037855、WO2004/039833、WO2004/101602、WO2004/101605、WO2004/103996、WO2005/028501、WO2005/070955、WO2006/000085、WO2006/007700及びWO2006/007708(全てBoehringer Ingelheimによる。)、WO02/060926、WO03/053349、WO03/099274、WO03/099316、WO2004/032827、WO2004/043339、WO2004/094452、WO2005/046712、WO2005/051410、WO2005/054430(全てBMSによる。)、WO2004/072243、WO2004/093798、WO2004/113365、WO2005/010029(全てEnantaによる。)、WO2005/037214(Intermune)及びWO2005/051980(Schering)に記載の化合物及びVX−950、ITMN−191及びSCH503034とされる候補物質が含まれる。
HCVポリメラーゼの阻害剤には、HCVポリメラーゼの機能を阻害するのに有効である薬物(化合物又は生体物質)が含まれる。このような阻害剤には、以下に限定されないが、HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシド及びヌクレオシド阻害剤が含まれる。HCVポリメラーゼの阻害剤の例には、以下に限定されないが、WO02/04425、WO03/007945、WO03/010140、WO03/010141、WO2004/064925、WO2004/065367、WO2005/080388及びWO2006/007693(全てBoehringer Ingelheimによる。)、WO2005/049622(日本たばこ)、WO2005/014543(日本たばこ)、WO2005/012288(Genelabs)、WO2004/087714(IRBM)、WO03/101993(Neogenesis)、WO03/026587(BMS)、WO03/000254(日本たばこ)及びWO01/47883(日本たばこ)に記載の化合物及び臨床候補物質である、XTL−2125、HCV796、R−1626及びNM283が含まれる。
HCV生活環における別の標的の阻害剤には、HCV NS3プロテアーゼの機能を阻害することによること以外の、HCVの形成及び/又は複製を阻害するために有効である薬物(化合物又は生体物質)が含まれる。このような薬物は、HCVの形成及び/又は複製に必要な宿主又はHCVウイルス機構の何れかを妨害し得る。
HCV生活環の別の標的の阻害剤には、以下に限定されないが、侵入阻害剤、ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ及び配列内リボソーム進入部位(IRES)から選択される標的を阻害する薬物及び、以下に限定されないが、NS5Aタンパク質及びNS4Bタンパク質を含む、その他のウイルス標的の機能を妨害する薬物が含まれる。
患者が、C型肝炎ウイルス及び以下に限定されないが、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、A型肝炎ウイルス(HAV)及びB型肝炎ウイルス(HBV)を含む、1以上のその他のウイルスに同時感染し得ることが起こり得る。従って、HIV阻害剤、HAV阻害剤及びHBV阻害剤の少なくとも1つと本発明による化合物を同時投与することによる、このような同時感染を治療するための併用療法も意図される。
「免疫調節剤」という用語は、対象の液性又は細胞性免疫系の作用を変化させることになっている何らかの物質を指す。このような免疫調節剤には、肥満細胞介在性の炎症の阻害剤、インターフェロン、インターロイキン、プロスタグランジン、ステロイド、コルチコステロイド、コロニー刺激因子、化学走化性因子などが含まれる。
さらに別の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、以下に限定されないが、ヘリカーゼ、ポリメラーゼ、メタロプロテアーゼ及び配列内リボソーム進入部位(IRES)を含む、HCV生活環のその他の標的の阻害剤をさらに含み得る。
別の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、別の抗ウイルス、抗細菌、抗真菌もしくは抗癌剤又は免疫調節剤又は別の治療薬をさらに含み得る。
また別の実施形態によると、本発明は、C型肝炎感染などのウイルス感染治療を必要とする対象に、本発明の化合物又は医薬的に許容可能なその塩、エステル又はプロドラッグの有効量を投与することにより、このような治療を必要とする対象において、以下に限定されないが、C型肝炎感染などのウイルス感染を治療する方法を含む。
さらなる実施形態によると、本発明は、C型肝炎感染治療を必要とする対象に、本発明の医薬組成物の抗HCVBウイルス的有効量又は阻害量を投与することにより、C型肝炎感染治療を必要とする対象においてC型肝炎感染を治療する方法を含む。
本発明のさらなる実施形態には、本発明の化合物と生体試料を接触させることによって、生体試料を治療する方法が含まれる。
本発明のまたさらなる態様は、本明細書中で表される合成手順の何れかを用いて、本明細書中で示される何らかの化合物を調製するプロセスである。
定義
本発明を説明するために使用される様々な用語の定義を以下で列記する。これらの定義は、個々に又はより大きいグループの一部としての何れかで、特定の場合において別段の限定がない限り、それらが本明細書及び特許請求の範囲を通じて用いられるように、用語に適用される。
「ウイルス感染」という用語は、例えばC型肝炎ウイルス(HCV)の、細胞又は組織へのウイルス導入を指す。一般に、ウイルス導入はまた複製にも関連する。ウイルス感染は、例えば酵素免疫アッセイを用いて、血液などの体液の試料中のウイルス抗体力価を測定することにより判定され得る。その他の適切な診断法には、RT−PCR、直接ハイブリッド捕捉アッセイなどの分子に基づく技術、核酸配列に基づく増幅などが含まれる。ウイルスは、器官、例えば肝臓に感染し、肝炎、肝硬変慢性肝疾患及び肝細胞癌などの疾患を引き起こし得る。
「抗癌剤」という用語は、癌の進行を予防又は阻害することができる化合物又は薬物を指す。このような薬物の例には、シスプラチン、アクチノマイシンD、ドキソルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド、アムサクリン、ミトキサントロン、テニパシド、タキソール、コルヒチン、サイクロスポリンA、フェノチアジン又はチオキサンテール(thioxanthere)が含まれる。
「抗真菌剤」という用語は、本発明による、3−AP、3−AMP又は3−AP及び3−AMPのプロドラッグ以外の真菌感染を治療するために使用され得る化合物を表すために使用される。本発明に従う抗真菌剤には、例えば、テルビナフィン、フルコナゾール、イトラコナゾール、ポサコナゾール、クロトリマゾール、グリセオフルビン、ニスタチン、トルナフテート、カスポファンギン、アンフォテリシンB、リポソマールアンフォテリシンB及びアンフォテリシンB脂質複合体が含まれる。
「抗細菌剤」という用語は、その他の微生物の増殖を抑制するために微生物により産生される天然の抗生物質及び殺菌又は静菌活性の何れかを有する実験室で合成又は修飾される物質の両方を指す(例えば、β−ラクタム抗細菌剤、糖ペプチド、マクロライド、キノロン、テトラサイクリン及びアミノグリコシド)。一般に、抗細菌剤が静菌性である場合、その薬物が基本的に細菌細胞増殖を停止させる(しかし、その細菌を死滅させない。)ことを意味し;薬物が殺菌性である場合、その薬物が細菌細胞を死滅させる(及び細菌を死滅させる前に増殖を停止させ得る。)ことを意味する。
「C−Cアルキル」又は「C−Cアルキル」という用語は、本明細書中で使用される場合、それぞれ、1から6個又は1から8個の炭素原子を含有する、飽和直鎖又は分枝鎖炭化水素基を指す。C−Cアルキル基の例には、以下に限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル基が含まれ、C−Cアルキルの例には、以下に限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、ヘプチル、オクチル基が含まれる。
「C−Cアルケニル」又は「C−Cアルケニル」という用語は、本明細書中で使用される場合、炭化水素部分が少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有し、それぞれ2から6個又は2から8個の炭素原子を含有する、1個の水素原子の除去による炭化水素部分由来の1価基を示す。アルケニル基には、以下に限定されないが、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、ヘプテニル及びオクテニルなどが含まれる。
「C−Cアルキニル」又は「C−Cアルキニル」という用語は、本明細書中で使用される場合、炭化水素部分が少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有し、それぞれ2から6個又は2から8個の炭素原子を含有する、1個の水素原子の除去による炭化水素部分由来の1価基を示す。代表的なアルキニル基には、以下に限定されないが、例えば、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、ヘプチニル、オクチニルなどが含まれる。
「C−C−シクロアルキル」又は「C−C12−シクロアルキル」という用語は、本明細書中で使用される場合、飽和炭素環式化合物が、それぞれ3から8個又は3から12個の環原子を有する、1個の水素原子の除去による、単環又は多環式飽和炭素環式化合物由来の一価基を示す。C−C−シクロアルキルの例には、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンチル及びシクロオクチルが含まれ;C−C12−シクロアルキルの例には、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル及びビシクロ[2.2.2]オクチルが含まれる。
「C−C−シクロアルケニル」又は「C−C12−シクロアルケニル」という用語は、本明細書中で使用される場合、炭素環式化合物が、それぞれ3から8個又は3から12個の環原子を有する、1個の水素原子の除去により少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する単環又は多環式炭素環式化合物由来の一価基を示す。C−C−シクロアルケニルの例には、以下に限定されないが、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロへキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルなどが含まれ;C−C12−シクロアルケニルの例には、以下に限定されないが、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロへキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルなどが含まれる。
「アリール」という用語は、本明細書中で使用される場合、以下に限定されないが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、イデニルなどを含む、1又は2個の芳香環を有する単環、二環又は三環式炭素環系を指す。
「アリールアルキル」という用語は、本明細書中で使用される場合、アリール環に連結されるC−Cアルキル又はC−Cアルキル残基を指す。例としては、以下に限定されないが、ベンジル、フェネチルなどが挙げられる。「ヘテロアリール」という用語は、本明細書中で使用される場合、少なくとも1個の環原子がS、O及びNから選択される、5から15個の環原子を有する、単環、二環又は三環式芳香族基又は環を指し;環内に含有される何れのN又はSも場合によっては酸化され得る。ヘテロアリールには、以下に限定されないが、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリニルなどが含まれる。
「ヘテロアリールアルキル」という用語は、本明細書中で使用される場合、ヘテロアリール環に連結される、C−Cアルキル又はC−Cアルキル残基を指す。例としては、以下に限定されないが、ピリジニルメチル、ピリミジニルエチルなどが挙げられる。
「置換(される)」という用語は、本明細書中で使用される場合、以下に限定されないが、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、保護されたヒドロキシ、−NO、−CN、−NH、N、保護されたアミノ、アルコキシ、チオアルコキシ、オキソ、−ハロ−C−C12−アルキル、−ハロ−C−C12−アルケニル、−ハロ−C−C12−アルキニル、−ハロ−C−C12−シクロアルキル、−NH−C−C12−アルキル、−NH−C−C12−アルケニル、−NH−C−C12−アルキニル、−NH−C−C12−シクロアルキル、−NH−アリール、−NH−ヘテロアリール、−NH−ヘテロシクロアルキル、−ジアルキルアミノ、−ジアリールアミノ、−ジヘテロアリールアミノ、−O−C−C12−アルキル、−O−C−C12−アルケニル、−O−C−C12−アルキニル、−O−C−C12−シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−C−C12−アルキル、−C(O)−C−C12−アルケニル、−C(O)−C−C12−アルキニル、−C(O)−C−C12−シクロアルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−ヘテロアリール、−C(O)−ヘテロシクロアルキル、−CONH、−CONH−C−C12−アルキル、−CONH−C−C12−アルケニル、−CONH−C−C12−アルキニル、−CONH−C−C12−シクロアルキル、−CONH−アリール、−CONH−ヘテロアリール、−CONH−ヘテロシクロアルキル、−OCO−C−C12−アルキル、−OCO−C−C12−アルケニル、−OCO−C−C12−アルキニル、−OCO−C−C12−シクロアルキル、−OCO−アリール、−OCO−ヘテロアリール、−OCO−ヘテロシクロアルキル、−OCONH、−OCONH−C−C12−アルキル、−OCONH−C−C12−アルケニル、−OCONH−C−C12−アルキニル、−OCONH−C−C12−シクロアルキル、−OCONH−アリール、−OCONH−ヘテロアリール、−OCONH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(O)−C−C12−アルキル、−NHC(O)−C−C12−アルケニル、−NHC(O)−C−C12−アルキニル、−NHC(O)−C−C12−シクロアルキル、−NHC(O)−アリール、−NHC(O)−ヘテロアリール、−NHC(O)−ヘテロシクロアルキル、−NHCO−C−C12−アルキル、−NHCO−C−C12−アルケニル、−NHCO−C−C12−アルキニル、−NHCO−C−C12−シクロアルキル、−NHCO−アリール、−NHCO−ヘテロアリール、−NHCO−ヘテロシクロアルキル、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH−C−C12−アルキル、−NHC(O)NH−C−C12−アルケニル、−NHC(O)NH−C−C12−アルキニル、−NHC(O)NH−C−C12−シクロアルキル、−NHC(O)NH−アリール、−NHC(O)NH−ヘテロアリール、−NHC(O)NH−ヘテロシクロアルキル、NHC(S)NH、−NHC(S)NH−C−C12−アルキル、−NHC(S)NH−C−C12−アルケニル、−NHC(S)NH−C−C12−アルキニル、−NHC(S)NH−C−C12−シクロアルキル、−NHC(S)NH−アリール、−NHC(S)NH−ヘテロアリール、−NHC(S)NH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(NH)NH、−NHC(NH)NH−C−C12−アルキル、−NHC(NH)NH−C−C12−アルケニル、−NHC(NH)NH−C−C12−アルキニル、−NHC(NH)NH−C−C12−シクロアルキル、−NHC(NH)NH−アリール、−NHC(NH)NH−ヘテロアリール、−NHC(NH)NH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(NH)−C−C12−アルキル、−NHC(NH)−C−C12−アルケニル、−NHC(NH)−C−C12−アルキニル、−NHC(NH)−C−C12−シクロアルキル、−NHC(NH)−アリール、−NHC(NH)−ヘテロアリール、−NHC(NH)−ヘテロシクロアルキル、−C(NH)NH−C−C12−アルキル、−C(NH)NH−C−C12−アルケニル、−C(NH)NH−C−C12−アルキニル、−C(NH)NH−C−C12−シクロアルキル、−C(NH)NH−アリール、−C(NH)NH−ヘテロアリール、−C(NH)NH−ヘテロシクロアルキル、−S(O)−C−C12−アルキル、−S(O)−C−C12−アルケニル、−S(O)−C−C12−アルキニル、−S(O)−C−C12−シクロアルキル、−S(O)−アリール、−S(O)−ヘテロアリール、−S(O)−ヘテロシクロアルキル−SONH、−SONH−C−C12−アルキル、−SONH−C−C12−アルケニル、−SONH−C−C12−アルキニル、−SONH−C−C12−シクロアルキル、−SONH−アリール、−SONH−ヘテロアリール、−SONH−ヘテロシクロアルキル、−NHSO−C−C12−アルキル、−NHSO−C−C12−アルケニル、−NHSO−C−C12−アルキニル、−NHSO−C−C12−シクロアルキル、−NHSO−アリール、−NHSO−ヘテロアリール、−NHSO−ヘテロシクロアルキル、−CHNH、−CHSOCH、−アリール、−アリールアルキル、−ヘテロアリール、−ヘテロアリールアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−C−C12−シクロアルキル、ポリアルコキシアルキル、ポリアルコキシ、−メトキシメトキシ、−メトキシエトキシ、−SH、−S−C−C12−アルキル、−S−C−C12−アルケニル、−S−C−C12−アルキニル、−S−C−C12−シクロアルキル、−S−アリール、−S−ヘテロアリール、−S−ヘテロシクロアルキル、メチルチオメチル又は−L’−R’、(式中、L’はC−Cアルキレン、C−Cアルケニレン又はC−Cアルキニレンであり、R’はアリール、ヘテロアリール、複素環、C−C12シクロアルキル又はC−C12シクロアルケニルを含む置換基での、それにおける水素原子の1、2又は3以上の、独立した置換を指す。アリール、ヘテロアリール、アルキルなどがさらに置換され得ることを理解されたい。ある場合において、置換部分における各置換基は、さらに場合によっては、1以上の基(各基は、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、−NO、−CN又は−NHから独立に選択される。)で置換される。
本発明によると、本明細書中に記載のアリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリーの何れも、芳香族基の何らかの型であり得る。
本明細書中に記載の何らかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル及びシクロアルケニル部分はまた、脂肪族基、脂環式基又は複素環基でもあり得ることを理解されたい。「脂肪族基」とは、炭素原子、水素原子、ハロゲン原子、酸素、窒素又はその他の原子の何らかの組み合わせを含有し得、場合によっては不飽和、例えば二重及び/又は三重結合の1以上の単位を含有し得る非芳香族部分である。脂肪族基は、直鎖、分枝又は環状であり得、好ましくは、約1から約24個の間の炭素原子、とりわけ約1から約12個の間の炭素原子を含有する。脂肪族炭化水素基に加えて、脂肪族基には、例えば、ポリアルコキシアルキル、例えば、ポリアルキレングリコール、ポリアミン及びポリイミンなど、が含まれる。このような脂肪族基はさらに置換され得る。本明細書中に記載のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン及びアルキニレン基の代わりに脂肪族基が使用され得ることを理解されたい。
「脂環式」という用語は、本明細書中で使用される場合、1個の水素原子の除去による、単環又は多環式飽和炭素環式化合物由来の一価の基を示す。例としては、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル及びビシクロ[2.2.2]オクチルが挙げられる。このような脂環式基はさらに置換され得る。
「ヘテロシクロアルキル」及び「複素環式」という用語は、交換可能に使用され得、非芳香族3−、4−、5−、6−もしくは7−員環又は二環もしくは三環式基縮合系を指し、この場合、(i)各環は、酸素、硫黄及び窒素から独立に選択される1から3個の間のヘテロ原子を含有し、(ii)各5−員環は0から1個の二重結合を有し、各6−員環は0から2個の二重結合を有し、(iii)窒素及び硫黄ヘテロ原子は、場合によっては酸化され得、(iv)窒素ヘテロ原子は場合によっては四級化され得、(v)上記環の何れも、ベンゼン環に縮合され得、(vi)残りの環原子は、場合によってはオキソ置換され得る炭素原子である。代表的なヘテロシクロアルキル基には、以下に限定されないが、[1,3]ジオキソラン、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、キノキサリニル、ピリダジノニル及びテトラヒドロフリルが含まれる。このような複素環基は、置換複素環を与えるためにさらに置換され得る。
当然のことながら、本発明の様々な実施形態において、置換又は非置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル及びヘテロシクロアルキルは、一価又は二価であるものとする。従って、アルキレン、アルケニレン及びアルキニレン、シクロアクリレン(cycloaklylene)、シクロアルケニレン、シクロアルキニレン、アリールアルキレン、ヘテロアリールアルキレン及びヘテロシクロアルキレン基は、上記定義に含まれるものであり、適正な価数を有する本明細書中の式を与えるために適用可能である。
「ヒドロキシ活性化基」という用語は、本明細書中で使用される場合、置換又は脱離反応などでの合成手順中にヒドロキシ基が脱離するようにヒドロキシ基を活性化させることが当技術分野で知られている不安定な化学部分を指す。ヒドロキシ活性化基の例には、以下に限定されないが、メシラート、トシラート、トリフラート、p−ニトロベンゾエート及びホスホネートなどが含まれる。
「活性化ヒドロキシ」という用語は、本明細書中で使用される場合、例えば、メシラート、トシラート、トリフラート、p−ニトロベンゾエート、ホスホネート基を含む、上記で定義されるとおりのヒドロキシ活性化基で活性化されたヒドロキシ基を指す。
「保護ヒドロキシ」という用語は、本明細書中で使用される場合、ベンゾイル、アセチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、メトキシメチル基を含む、以下で定義したようなヒドロキシ保護基で保護されたヒドロキシ基を指す。
「ハロ」及び「ハロゲン」という用語は、本明細書中で使用される場合、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素から選択される原子を指す。
本明細書中に記載の化合物は1以上の不斉中心を含有し、従って、鏡像異性体、ジアステレオマー及び、アミノ酸に対して、(R)−もしくは(S)−として又は(D)−もしくは(L)−として絶対立体化学の点で定義され得るその他の立体異性形態が生じる。本発明は、全てのこのような可能な異性体ならびにそれらのラセミ体及び光学的に純粋な形態を含むものとする。光学異性体は、本明細書中に記載の手順により、又はラセミ混合物を分割することにより、それらの個々の光学活性前駆体から調製され得る。クロマトグラフィーによるか又は繰り返し結晶化を行うか又はこれらの技術のある組み合わせにより(当業者にとって公知である。)、分割剤の存在下で、分割を行うことができる。分割に関するさらなる詳細は、Jacquesら、Enantiomers、Racemates and Resolution(John Wiley & Sons、1981)で見出すことができる。本明細書中に記載の化合物が、オレフミック二重結合又はその他の幾何学的非対称の中心を含有する場合及び別段の断りがない限り、この化合物は、E及びZ幾何異性体の両方を含むものとする。同様に、全ての互変異性体形態もまた含まれるものとする。本明細書中で現れる何らかの炭素−炭素二重結合の配置は、単に便宜上選択されるものであり、文脈からそのように述べられない限り、特定の配置を指定するものではなく;従って、トランスとして本明細書中で適宜示される炭素−炭素二重結合は、シス、トランス又は何らかの割合でのこれら2つの混合物であり得る。
「対象」という用語は、本明細書中で使用される場合、哺乳動物を指す。従って、対象は、例えばイヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ及びモルモットなどを指す。好ましくは、対象はヒトである。対象がヒトである場合は、対象は本明細書中で患者を指す。
「医薬的に許容可能な塩」という用語は、本明細書中で使用される場合、適切な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激及びアレルギー反応などを伴わずに、ヒト及び下等動物の組織と接触させて使用するのに適切であり、合理的な便益/リスク比に見合った、本発明のプロセスによって形成される化合物の塩を指す。医薬的に許容可能な塩は、当技術分野で周知である。
「ヒドロキシ保護基」という用語は、本明細書中で使用される場合、合成手順中に望ましくない反応からヒドロキシ基を保護することが当技術分野で公知である不安定な化学成分を指す。この合成手順後に、本明細書に記載のようなヒドロキシ保護基を選択的に除去することができる。当技術分野で公知のヒドロキシ保護基は、全般的に、T.H.Greene及びP.G.、S.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley & Sons、New York(1999)に記載されている。ヒドロキシ保護基の例には、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ベンゾイル、メチル、t−ブチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、3−メチル−3−ブテニル、アリル、ベンジル、パラ−メトキシベンジルジフェニルメチル、トリフェニルメチル(トリチル)、テトラヒドロフリル、メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、メタンスルホニル、パラ−トルエンスルホニル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリルなどが含まれる。本発明に対する好ましいヒドロキシ保護基は、アセチル(Ac又は−C(O)CH)、ベンゾイル(Bz又は−C(O)C)及びトリメチルシリル(TMS又は−Si(CH)である。
Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences、66:1−19(1977)において医薬的に許容可能な塩を詳細に記載している。それらの塩を本発明の化合物の最終的な単離及び精製中にインシトゥで又は遊離塩基官能基と適切な有機酸とを反応させることによって個別に調製することができる。医薬的に許容可能な塩の例には、以下に限定されないが、無毒性酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸及び過塩素酸などの無機酸により、又は酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸により、又はイオン交換などの当技術分野で使用されるその他の方法を用いることにより形成されるアミノ基の塩が含まれる。その他の医薬的に許容可能な塩には、以下に限定されないが、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが含まれる。代表的なアルカリ又はアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれる。さらなる医薬的に許容可能な塩には、適切な場合、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、1から6個の炭素原子を有するアルキル、スルホン酸塩及びアリールスルホン酸塩などの対イオンを使用して形成される無毒性アンモニウム、四級アンモニウム及びアミン陽イオンが含まれる。
「アミノ保護基」という用語は、本明細書中で使用される場合、合成手順中に望ましくない反応からアミノ基を保護することが当技術分野で公知である不安定な化学部分を指す。この合成手順後に、本明細書に記載のようなアミノ保護基を選択的に除去することができる。当技術分野で公知のアミノ保護基は、全般的に、T.H.Greene及びP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley & Sons、New York(1999)に記載されている。アミノ保護基の例には、以下に限定されないが、t−ブトキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが含まれる。
本明細書中で使用される場合、「医薬的に許容可能なエステル」という用語は、インビボで加水分解し、ヒトの体内で容易に分解して、親化合物又はその塩を残すものを含む、本発明のプロセスによって形成される化合物のエステルを指す。適切なエステル基には、例えば、医薬的に許容可能な脂肪族カルボン酸、特に、各アルキル又はアルケニル部分が、有利には、6個以下の炭素原子を有する、アルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸及びアルカンジオン酸由来のものが含まれる。特定のエステルの例には、以下に限定されないが、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、アクリル酸塩及びエチルコハク酸塩が含まれる。
「医薬的に許容可能なプロドラッグ」という用語は、本明細書中で使用される場合、適切な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激及びアレルギー反応などがある、ヒト及び下等動物の組織と接触させて使用するのに好適であり、合理的な便益/リスク比に見合い、それらの意図する使用に有効である、本発明のプロセスによって形成される化合物のプロドラッグ、ならびに可能な場合は、本発明の化合物の双性イオンの形態を指す。「プロドラッグ」は、本明細書中で使用される場合、本発明の式によって示される何らかの化合物を提供するための代謝手段によって(例えば加水分解によって)インビボで変換可能な化合物を意味する。プロドラッグの様々な形態は、例えば、Bundgaard、(編)、Design of Prodrugs、Elsevier(1985);Widderら(編)、Methods in Enzymology、第4巻、Academic Press(1985);Krogsgaard−Larsenら(編)、「Design and Application of Prodrugs、Textbook of Drug Design and Development」、第5章、113−191(1991);Bundgaardら、Journal of Drug Deliver Reviews、8:1−38(1992);Bundgaard、J.of Pharmaceutical Sciences、77:285以下参照(1988);Higuchi及びStella(編)、Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems、American Chemical Society(1975);及びBernard Testa & Joachim Mayer、「Hydrolysis In Drug and Prodrug Metabolism:Chemistry、Biochemistry And Enzymology」、John Wiley及び
Sons、Ltd.(2002)に記載されているように当技術分野で公知である。
「アシル」という用語は、以下に限定されないが、カルボン酸、カルバミン酸、炭酸、スルホン酸及び亜リン酸を含む酸から誘導された残基を含む。例としては、脂肪族カルボニル、芳香族カルボニル、脂肪族スルホニル、芳香族スルフィニル、脂肪族スルフィニル、芳香族ホスフェート及び脂肪族ホスフェートが挙げられる。脂肪族カルボニルの例には、以下に限定されないが、アセチル、プロピオニル、2−フルオロアセチル、ブチリル及び2−ヒドロキシアセチルなどが含まれる。
「非プロトン性溶媒」という用語は、本明細書中で使用される場合、陽子活性に対して比較的不活性である、即ち、陽子供与体として作用しない溶媒を指す。例としては、以下に限定されないが、炭化水素、例えば、ヘキサン及びトルエンなど、ハロゲン化炭化水素、例えば塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルムなど、複素環化合物、例えばテトラヒドロフラン及びN−メチルピロリジノンなど、及びエーテル、例えばジエチルエーテル、ビス−メトキシメチルエーテルなど、が挙げられる。このような溶媒は、当業者にとって周知であり、個々の溶媒又はその混合物は、例えば、試薬の溶解度、試薬の反応性及び好ましい温度範囲などの要因に依存して、具体的な化合物及び反応条件に対して好ましいものであり得る。非プロトン性溶媒のさらなる考察は、有機化学の教科書において又は専門書、例えば、Techniques of Chemistry Series、John Wiley & Sons、NY、1986中の、Organic Solvents Physical Properties and Methods of Purification、第4版、John A.Riddickら編、Vol.II、で見出され得る。
「プロトン性有機溶媒」又は「プロトン性溶媒」という用語は、本明細書中で使用される場合、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブタノールなど、陽子を供与する傾向がある溶媒を指す。このような溶媒は、当業者にとって周知であり、個々の溶媒又はその混合物は、例えば、試薬の溶解度、試薬の反応性及び好ましい温度範囲などの要因に依存して、具体的な化合物及び反応条件に対して好ましいものであり得る。プロトン性溶媒のさらなる考察は、有機化学の教科書において又は専門書、例えば、Techniques of Chemistry Series、John Wiley & Sons、NY、1986中の、Organic Solvents Physical Properties and Methods of Purification、第4版、John A.Riddickら編、Vol.II、で見出され得る。
本方法により想定される置換物及び可変物の組み合わせは、結果として安定な化合物が形成されるもののみである。「安定な」という用語は、本明細書中で使用される場合、製造を可能とするのに十分な安定性を保持し、本明細書中で詳述される目的に対して有用となるのに十分な時間(例えば、対象に対する治療的又は予防的投与)にわたり化合物の完全性を維持する化合物を指す。
合成される化合物は、反応混合物から分離し、カラムクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィー又は再結晶化などの方法によってさらに精製することができる。さらに、所望の化合物を得るために、代替順序又は順番で、様々な合成段階を行い得る。さらに、本明細書中で記述される、溶媒、温度、反応時間などは、単に例示目的のためであり、反応条件を変化させることによって、本発明の所望の架橋大環状生成物が生成され得る。本明細書中に記載の化合物を合成するのに有用な合成化学変換及び保護基法(保護及び脱保護)には、例えば、R.Larock、Comprehensive Organic Transformations、VCH Publishers(1989);T.W.Greene及びP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Syntehsis、第2版、、John Wiley and Sons(1991);L.Fieser及びM.Fieser及びFieser’s Reagents for Organic Synthesis、John Wiley and Sons(1994);及びL.Paquette編、Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis、John Wiley and Sons(1995)に記載のものが含まれる。
本発明の化合物は、選択的生物学的特性を促進するために、本明細書中で述べられる合成手段を介して、付属する様々な官能基により修飾され得る。このような修飾には、ある生体系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生体浸透性を促進する、経口摂取し易くする、注射による投与を可能にするために溶解度を向上させる、代謝を変化させる、及び排泄速度を変化させるものが含まれる。
医薬組成物
本発明の医薬組成物は、1以上の医薬的に許容可能な担体とともに処方される本発明の化合物の治療有効量を含む。本明細書中で使用される場合、「医薬的に許容可能な担体」という用語は、無毒性の不活性な固体、半固体又は液体充填剤、希釈剤、カプセル化材料又は何らかのタイプの製剤助剤を意味する。医薬的に許容可能な担体となり得る材料の一例は、ラクトース、グルコース及びスクロースなどの糖;コーンスターチ及びジャガイモデンプンなどのデンプン;カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロースなどのセルロース及びその誘導体;粉末化トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;カカオバター及び座薬ワックスなどの賦形剤;ピーナツ油、綿実油;ベニバナ油;ゴマ油;オリーブ油;トウモロコシ油及び大豆油などの油;プロピレングリコールなどのグリコール;オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;ピロゲン不含水;等張食塩水;リンガー液;エチルアルコール及びリン酸緩衝溶液ならびに、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムなどのその他の無毒性の適合性のある潤滑剤ならびに、着色剤、放出剤、被覆剤、甘味料、香味料及び香料、保存料及び抗酸化剤も、処方者の判断に従い、組成物中に存在させ得る。本発明の医薬組成物は、経口、直腸、非経口、嚢内、膣内、腹腔内、局所(粉末、軟膏又はドロップによる場合)、口腔投与で又は経口もしくは鼻腔噴霧として、ヒト及びその他の動物に投与され得る。
本発明の医薬組成物は、経口、非経口投与により、吸入噴霧により、局所、直腸、鼻腔、口腔、膣投与又は移植リザーバーを介して、好ましくは経口投与又は注射による投与により、投与され得る。本発明の医薬組成物は、何らかの従来からの無毒性の医薬的に許容可能な担体、アジュバント又はビヒクルを含有し得る。ある場合において、処方される化合物又はその送達形態の安定性を向上させるために、医薬的に許容可能な酸、塩基又は緩衝物質で処方物のpHを調整し得る。非経口という用語には、本明細書中で使用される場合、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、病巣内及び頭蓋内注射又は点滴技術が含まれる。
経口投与のための液体投与形態には、医薬的に許容可能な、エマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、縣濁液、シロップ及びエリキシルが含まれる。活性化合物に加えて、液体投与形態は、例えば、水又はその他の溶媒、可溶化剤及び乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実、落花生、トウモロコシ、胚芽、オリーブ、ヒマシ及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル及びそれらの混合物などの当技術分野で一般に使用される不活性希釈剤を含有し得る。不活性希釈剤以外に、本経口組成物にはまた、湿潤剤、乳化及び縣濁剤、甘味料、香味料及び香料などのアジュバントも含まれ得る。
注射用製剤、例えば、滅菌注射用水性又は油性縣濁液は、適切な分散又は湿潤剤及び縣濁剤を用いて公知の技術に従い処方され得る。滅菌注射用製剤はまた、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液のような、無毒性の非経口で許容可能な希釈剤又は溶媒中の、滅菌注射用溶液、縣濁液又はエマルジョンでもあり得る。許容可能なビヒクル及び溶媒の中でも、水、リンガー液、U.S.P.及び等張塩化ナトリウム溶液が使用され得る。さらに、滅菌された固定油は、溶媒又は縣濁化剤として従来から使用される。この目的のために、合成モノ又はジグリセリドを含め、あらゆる無刺激性の固定油が使用され得る。さらに、注射剤の調製において、オレイン酸などの脂肪酸が使用される。
例えば、細菌を捕捉するフィルターを通じたろ過によって、又は使用前に滅菌水もしくはその他の滅菌注射用媒体中で溶解もしくは分散され得る滅菌固形組成物の形態の滅菌剤を組み込むことによって、注射製剤が滅菌され得る。
薬物の効果を延長させるために、皮下又は筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることが望ましいことが多い。これは、水溶性が低い結晶又は非晶質物質の縣濁液を使用することにより達成され得る。薬物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、つまり、結晶の大きさ及び結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与された薬物形態の遅延吸収は、油性ビヒクル中で薬物を溶解又は縣濁することによって達成される。注射可能なデポー形態は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生体分解性ポリマー中で薬物のマイクロカプセル化マトリクスを形成することによって、作製される。ポリマーに対する薬物の比率及び使用される特定のポリマーの性質に従い、薬物の放出速度を制御することができる。その他の生物分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が含まれる。デポー注射製剤はまた、身体組織と適合するリポソーム又はマイクロエマルジョン中に薬物を封じ込めることによっても調製される。
直腸又は膣投与のための組成物は、好ましくは、周囲温度で固体であるが体温で液体となり、従って直腸又は膣腔で融解し、活性化合物を放出する、カカオバター、ポリエチレングリコール又は座薬ワックスなどの適切な非刺激性賦形剤又は担体と本発明の化合物を混合することにより調製され得る座薬である。経口投与のための固体投与形態には、カプセル、錠剤、丸剤、粉末及び顆粒が含まれる。このような固体投与形態において、活性化合物は、クエン酸ナトリウム又は第二リン酸カルシウムなどの少なくとも1つの不活性な医薬的に許容可能な賦形剤又は担体及び/又は:a)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール及びケイ酸などの充填剤又増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及びアラビアゴムなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ又はタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩及び炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤(solution retarding agent)、f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリン及びベントナイトクレイなどの吸収剤及びi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム及びそれらの混合物などの潤滑剤と混合される。カプセル、錠剤及び丸剤の場合、投与形態は、緩衝剤も含み得る。
同様のタイプの固形組成物はまた、ラクトース又は乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を用いて、軟及び硬−充填ゼラチンカプセル中の充填剤としても使用され得る。
本活性化合物はまた、上記のような1以上の賦形剤を伴うマイクロカプセル化形態でもあり得る。錠剤、ドラジェ、カプセル、丸剤及び顆粒の固体投与形態は、腸溶性コーティング、放出制御コーティング及び医薬処方技術分野で周知のその他のコーティングなどのコーティング及びシェルとともに調製され得る。このような固体投与形態において、本活性化合物は、スクロース、ラクトース又はデンプンなどの少なくとも1つの不活性希釈剤と混合され得る。このような投与形態はまた、通常の慣行のように、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば錠剤化潤滑剤及びその他の錠剤化補助剤、例えばステアリン酸マグネシウム及び微結晶性セルロースも含み得る。カプセル、錠剤及び丸剤の場合、この投与形態には緩衝剤も含まれ得る。これらは、場合によっては乳白剤を含有し得、活性成分のみをそれらが放出する、又は好ましくは腸管のある部分において、場合によっては遅延させるように、放出する組成物でもあり得る。使用され得る埋め込み組成物の例には、ポリマー性物質及びワックスが含まれる。
本発明の化合物の局所又は経皮投与のための投与形態には、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入又はパッチが含まれる。本活性成分は、必要とされ得る場合、医薬的に許容可能な担体及び何らかの必要とされる保存料又は緩衝剤と滅菌条件下で混合される。眼科用製剤、点耳薬、眼軟膏剤、粉末及び溶液もまた、本発明の範囲内にあるものとして意図される。
軟膏、ペースト、クリーム及びジェルは、本発明の活性化合物に加えて、動物性及び植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク及び酸化亜鉛又はそれらの混合物などの賦形剤を含有し得る。
粉末及びスプレーは、本発明の化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム及びポリアミド粉末又はこれらの物質の混合物などの賦形剤を含有し得る。スプレーは、ハイドロクロロフルオロカーボン(chlorofluorohydrocarbon)などの通常の噴射剤をさらに含有し得る。
経皮パッチは、身体への化合物の制御送達を可能にするさらなる長所を有する。このような投与形態は、適正な媒体中で本化合物を溶解又は調剤することによって調製され得る。吸収促進剤はまた、皮膚を越えていく化合物の流れを増加させるためにも使用され得る。その速度は、速度制御膜を提供することによるか又はポリマー性マトリクスもしくはジェル中で本化合物を分散させることによるかの何れかで制御され得る。
抗ウイルス活性
本発明の化合物の阻害量又は投与量は、約0.01mg/Kgから約500mg/Kg、あるいは約1から約50mg/Kgの範囲であり得る。阻害量又は投与量はまた、投与経路ならびにその他の薬物との併用の可能性に依存しても異なる。
本発明の治療方法によると、ウイルス感染は、ヒト又は下等動物などの対象において、所望の結果を達し得るのに必要な量で、及び必要な時間にわたって、本発明の化合物の抗C型肝炎ウイルス有効量又は阻害量を対象に投与することによって治療又は予防される。本発明のさらなる方法は、所望の結果を達成するのに必要な量で、及び必要な時間にわたって、本発明の組成物の化合物の阻害量で生体試料を治療することである。
本明細書で使用される場合、本発明の化合物の「抗C型肝炎ウイルス有効量」という用語は、生体試料又は対象におけるウイルス量を減少(例えば、結果として少なくとも10%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも80%及び最も好ましくは少なくとも90%又は95%、ウイルス量を減少)させるような化合物の十分量を意味する。医薬技術分野でよく理解されるように、本発明の化合物の抗C型肝炎ウイルス有効量は、何らかの医薬治療に適用可能である合理的な便益/リスク比にあるものである。
本発明の化合物の「阻害量」という用語は、生体試料又は対象におけるC型肝炎ウイルス量を減少(例えば、結果として、少なくとも10%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも80%及び最も好ましくは少なくとも90%又は95%、ウイルス量を減少)させるのに十分な量を意味する。本発明の化合物のこの阻害量が対象に投与される場合、医師によって判断されるような何らかの医薬治療に適用可能である合理的な便益/リスク比であることが理解される。「生体試料」という用語は、本明細書中で使用される場合、対象に対する投与が意図される生体起源の物質を意味する。生体試料の例には、以下に限定されないが、血液及び、血漿、血小板及び血液細胞の小集団などの血液成分;腎臓、肝臓、心臓、肺などの器官;精子及び卵子;骨髄及びその成分;又は幹細胞が含まれる。従って、本発明の別の実施形態は、生体試料と、本発明の化合物又は医薬組成物の阻害量とを接触させることによってこの生体試料を治療する方法である。
対象の状態が改善されたら、必要な場合は、本発明の化合物、組成物又は組み合わせの維持用量を投与することができる。続いて、投与量もしくは投与頻度又はその両方を、症状と相関させて、改善状態が維持されるレベルまで減少させることができ、症状が所望のレベルまで軽減された際は治療を停止するべきである。しかし、対象は、疾患の症状が再発したら、長期的に断続的治療を必要とし得る。
しかし、本発明の化合物及び組成物の全日投与量は、適切な医学的判断の範囲内で担当医師によって決定されることが理解されよう。何らかの特定の患者に対する具体的な阻害用量は、治療される障害及び障害の重症度;使用される具体的な化合物の活性;使用される具体的な組成物;患者の年齢、体重、全体的な健康状態、性別及び食事;投与時間、投与経路及び使用される具体的な化合物の排泄速度;治療持続時間;使用される具体的な化合物と併用又は同時投与される薬物;ならびに医薬技術分野で周知の同様の要因を含む様々な要因に依存する。
単一又は分割用量で対象に投与される本発明の化合物の総1日阻害用量は、例えば、体重1kg当たり0.01から50mg、又はより一般的には体重1kg当たり0.1から25mgの量であり得る。単回投与組成物は、1日用量を構成する量又はその分量を含有し得る。一般に、本発明による治療計画は、単回投与又は複数回投与で、このような治療を必要とする患者に、1日当たり本発明の化合物約10mgから約1000mgを投与することを含む。
別段の定義がない限り、本明細書中で使用される全ての技術及び科学用語は、当業者にとって一般に知られる意味と一致する。本明細書中で言及される全ての刊行物、特許、公開特許出願及びその他の参考文献は、それらの全体において参照により本明細書中に組み込まれる。
略語
続くスキーム及び実施例の記述で使用されている略語は次のとおりである。
アセトニトリルに対して、ACN;
アセチルに対して、Ac;
tert−ブトキシカルボニルに対して、Boc;
ベンゾイルに対して、Bz;
ベンジルに対して、Bn;
カルボニルジイミダゾールに対して、CDI;
ジベンジリデンアセトンに対して、dba;
1,1’−カルボニルジイミジゾールに対して、CDI;
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンに対して、DBU;
ジクロロメタンに対して、DCM;
ジイソプロピルアゾジカルボキシレートに対して、DIAD;
ジメチルアミノピリジンに対して、DMAP;
ジメチルホルムアミドに対して、DMF;
ジメチルスルホキシドに対して、DMSO;
ジフェニルホスフィノブタンに対して、dppb;
酢酸エチルに対して、EtOAc;
2−(7−Aza−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートに対して、HATU;
イソプロパノールに対して、iPrOH;
ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドに対して、NaHMDS;
N−メチルモルホリンN−オキシドに対して、NMO;
メタノールに対して、MeOH;
フェニルに対して、Ph;
二水素ジクロロビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)パラジウム(II)に対して、POPd;
テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩に対して、TBAHS;
トリエチルアミンに対して、TEA;
テトラヒドロフランに対して、THF;
トリフェニルホスフィンに対して、TPP;
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンに対して、Tris;
2−メルカプトエタノールに対して、BME;
ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートに対して、BOP;
シクロオクタジエンに対して、COD;
ジエチルアミノ硫黄トリフルオリドに対して、DAST;
6−(N−4’−カルボキシ−4−(ジメチルアミノ)アゾベンゼン)−アミノヘキシル−1−O−(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)−ホスホラミダイトに対して、DABCYL;
ジクロロメタンに対して、DCM;
ジイソプロピルアゾジカルボキシレートに対して、DIAD;
ジイソブチルアルミニウム水素化物に対して、DIBAL−H;
ジイソプロピルエチルアミンに対して、DIEA;
N,N−ジメチルアミノピリジンに対して、DMAP;
エチレングリコールジメチルエーテルに対して、DME;
ダルベッコ改変イーグル培地に対して、DMEM;
N,N−ジメチルホルムアミドに対して、DMF;
ジメチルスルホキシドに対して、DMSO;
5−(2−アミノ−エチルアミノ)−ナフタレン−1−スルホン酸に対して、EDANS;
1−(3−ジエチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩に対して、EDCI又はEDC;
酢酸エチルに対して、EtOAc;
O(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートに対して、HATU;
ジクロロ(o−イソプロポキシフェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(II)に対して、Hoveyda’sCat.;
KHMDSは、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドであり;
メシルに対して、Ms;
酢酸エチルに対して、EtOAc;
グラムに対して、g;
時間に対して、h;
N−4−メチルモルホリンに対して、NMM;
ブロモ−トリ−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートに対して、PyBrOP;
フェニルに対して、Ph;
閉環メタセシスに対して、RCM;
逆転写に対して、RT;
逆転写ポリメラーゼ連鎖反応に対して、RT−PCR;
トリエチルアミンに対して、TEA;
トリフルオロ酢酸に対して、TFA;
メタノールに対して、MeOH;
ミリグラムに対して、mg;
分に対して、min;
質量分析に対して、MS;
核磁気共鳴に対して、NMR;
室温に対して、rt;
テトラヒドロフランに対して、THF;
薄層クロマトグラフィーに対して、TLC;
トリフェニルホスフィンに対して、TPP又はPPh
tert−ブチルオキシカルボニルに対して、tBOC又はBoc;及び
4,5−ビス−ジフェニルホスファニル−9,9−ジメチル−9H−キサンテンに対して、Xantphos。
合成方法
本発明の化合物が調製され得る方法を例示する次の合成スキーム(これらは、単なる例示であり本発明の範囲を限定するものではない。)に関連して、本発明の化合物及びプロセスがよりよく理解されよう。開示される実施形態に対する様々な変更及び改変は、当業者にとって明白であり、以下に限定されないが、本発明の、化学構造、置換基、誘導体、式及び/又は方法に関するものを含むこのような変更及び改変は、本発明の精神及び添付の特許請求の範囲から逸脱することなくなされ得る。
スキーム1.
スキーム1は、中間体(1−5)の合成を記載する。カップリング反応を介して、Boc−アミノ酸(1−1)及びcis−L−ヒドロキシプロリンメチルエステル(1−2)からジペプチド前駆体(1−3)を合成した。テトラゾール中間体(1−5)及び(1−6)は、光延反応を用いて調製することができる。光延反応に対するさらなる詳細については、O.Mitsunobu、Synthesis 1981、1−28;D.L.Hughes、Org.React.29、1−162(1983);D.L.Hughes、Organic Preparations and Procedures Int.28、127−164(1996);及びJ.A.Dodge、S.A.Jones、Recent Res.Dev.Org.Chem.1、273−283(1997)を参照のこと。あるいは、中間体(1−5)及び(1−6)は、以下に限定されないが、OMs、OTs、OTf、臭素又はヨウ素などの適切な離脱基へとヒドロキシ中間体(1−3)を変換することにより、活性化ヒドロキシル基のSN2置換を通じて調製することができる。
Figure 2011503201
Figure 2011503201
スキーム2は、テトラゾール類似体(2−3)の一般的合成方法を記載する。中間体(2−1)は、適切なアシル基でアシル化することができる。ルテニウムに基づく触媒での閉環メタセシス(閉環メタセシスに対するさらなる詳細については、最近の概説:Grubbsら、Acc.Chem.Res.、1995、28、446;Shrockら、Tetrahedron 1999、55、8141;Furstner、A.Angew.Chem.Int.Ed.2000、39、3012;Tmkaら、Acc.Chem.Res.2001、34、18;及びHoveydaら、Chem.Eur.J.2001、7、945参照。)とこれに続く加水分解により、所望の中間体(2−2)を得た。任意の水素化及びカップリング反応を通じて、スルホンイミド類似体(2−3)を調製した。
Figure 2011503201
スキーム3は、炭素−連結テトラゾールの一般的な合成法を例示する。市販のニトリル3−1をNaNで処理してテトラゾール3−2を得て、標準的なアミノ酸カップリング条件下でこれを3−3に変換した。Cu(OAc)又はその他の金属触媒を用いて、化合物3−3をアリールブロン酸(aryl bronic acid)とカップリングさせた。長鎖クロロホメート(chlorofomate)の導入によって、ジエン3−5が得られ、RCM条件下でこれを首尾よく環状化合物3−6に変換した。P1の最終カップリングによって、所望の炭素−連結テトラゾール3−7が得られた。あるいは、3−6の水素化と続くP1のカップリングによって、飽和大環状環のある化合物3−8が得られた。
続く実施例(これらは単なる例示であり本発明の範囲を限定するものではない。)と組み合わせて、本発明の化合物及びプロセスがよりよく理解されよう。開示される実施形態に対する様々な変更及び改変は、当業者にとって明白であり、以下に限定されないが、本発明の、化学構造、置換基、誘導体、式及び/又は方法に関するものを含むこのような変更及び改変は、本発明の精神及び添付の特許請求の範囲から逸脱することなくなされ得る。
ジペプチド中間体(1−3)の合成:
Figure 2011503201
15mL DMF中のBoc−L−t−ブチルグリシン(5.2g)及び市販のcis−L−ヒドロキシプロリンメチルエステル(0.02mol)の溶液に、NMP(11mL)及びHATU(9.1g)を添加した。RTで一晩カップリングを行った。200mL EtOAcで反応混合物を希釈し、続いて5%クエン酸(2x20mL)、水(2x20mL)、1M NaHCO(4x20mL)及び塩水(2x10mL)でそれぞれ抽出物を洗浄した。有機相を無水NaSOで乾燥させ、真空下で蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の産物7.0gを得た。
MS(ESI):m/z=359.28[M+H]。
(実施例1)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
段階1a:
THF中のジペプチド(1−3)200mg、5−(2−アリルオキシ−フェニル)−1H−テトラゾール(110mg)及びPPh(161mg)の溶液に0℃でDIAD(105μL)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。次に、混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、所望の産物220mgを得た。
MS(ESI):m/z=543.41[M+H]。
段階1b:
5mL 4N HCL/ジオキシン中の段階1aからの化合物の溶液をRTで1h撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣をDCMで2回蒸発させた。所望の産物を直接次の段階で使用した。
MS(ESI):m/z=443.33[M+H]。
段階1c:
2mL DCM中の段階1bからの化合物(100mg)の溶液に、DIEA(220μL)及びアリルクロロギ酸(55μL)を添加した。RTで1h、反応混合物を撹拌した。反応混合物をEtOAcで抽出した。1%HCl、1M NaHCO、水、塩水で有機層を洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーにより残渣を精製し、所望の産物325mgを得た。
MS(ESI):m/z=527.53[M+H]。
段階1d:
を泡立てて通気することによって50mL DCM中の段階1cからの化合物の溶液を脱酸素処理した。次に、Hoveydaの第一世代触媒(5mol%eq.)を固形物として添加した。N雰囲気下で12時間、反応物を還流させた。溶媒を蒸発させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製した。
MS(ESI):m/z=499.45[M+H]。
段階1e:
ジオキサン5mL及び1N LiOH水溶液2mL中で段階1dからの化合物(90mg)を溶解させた。得られた反応混合物をRTで一晩撹拌した。反応混合物を5%クエン酸で酸性化し、10mL EtOAcで抽出し、水2x20mLで洗浄した。溶媒を蒸発させ、次の段階で残渣を直接使用した。
MS(ESI):m/z=485.32[M+H]。
段階1f:
DMF中のBoc−D−β−ビニルシクロプロパンアミノ酸(4.5)の溶液に、CDI(3.97g)を添加した。反応混合物を40℃で1h撹拌し、次いでシクロプロピルスルホンアミド(4.66g)及びDBU(5.78mL)を添加した。反応混合物を40℃で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAcで抽出した。有機抽出物を1M NaHCO、塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過し、濃縮した。4N HCl/ジオキサン中で残渣を溶解させた。反応物をRTで1h撹拌し、次いで真空下で濃縮した。さらに精製せずに、得られた固形物を次の段階で使用した。
MS(ESI):m/z=231.10[M+H]。
段階1g:1atm H雰囲気下にて、DCM中の10%Pd−Cを用いて段階1fからの化合物を水素化した。反応混合物をRTで1h撹拌し、次いでろ過した。ろ過物を真空濃縮した。残渣は次の段階で使用できる状態であった。
MS(ESI):m/z=233.13[M+H]。
段階1h:2mL DMF中の段階Ieからの化合物(40mg)及び段階Ifからの化合物(33mg)の溶液に、DIEA(86μL)及びHATU(50mg)を添加した。RTで一晩カップリングを行った。反応混合物をEtOAcで希釈し、続いて、1%HCl、水、1M NaHCO及び塩水でそれぞれで抽出物を洗浄した。有機相を無水NaSOで乾燥させ、真空下で蒸発させた。HPLCにより残渣を精製し、所望の産物を得た。
MS(ESI):m/z=697.50[M+H]。
(実施例2)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
段階2a:
1atmのH雰囲気下にて、DCM中の10%Pd−Cを用いて段階1eからの化合物を水素化した。反応混合物をRTで一晩撹拌し、次いでろ過した。ろ過物を真空濃縮した。残渣は次の段階で使用できる状態であった。
MS(ESI):m/z=487.38[M+H]。
段階2b:
2mL DMF中の段階2aからの化合物(30mg)及び段階1fからの化合物(30mg)の溶液に、DIEA(60μL)及びHATU(35mg)を添加した。RTで一晩、カップリングを行った。反応混合物をEtOAcで希釈し、続いて抽出物を1%HCl、水、1M NaHCO及び塩水でそれぞれ洗浄した。有機相を無水NaSOで乾燥させ、真空下で蒸発させた。HPLCにより残渣を精製し、所望の産物を得た。
MS(ESI):m/z=699.48[M+H]。
実施例1及び2に記載の同様の手順に従い、実施例3から実施例26を調製した。
(実施例3)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=711.43[M+H]。
(実施例4)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=725.48[M+H]。
(実施例5)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=727.48[M+H]。
(実施例6)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=753.20[M+H]。
(実施例7)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=755.18[M+H]。
(実施例8)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=767.45[M+H]。
(実施例9)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=769.45[M+H]。
(実施例10)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=739.12[M+H]。
(実施例11)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=741.18[M+H]。
(実施例12)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=753.17[M+H]。
(実施例13)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=725.26[M+H]。
(実施例14)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=727.36[M+H]。
(実施例15)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=709.40[M+H]。
(実施例16)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=711.47[M+H]。
(実施例17)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=711.18[M+H]。
(実施例18)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=713.28[M+H]。
(実施例19)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CHCH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=715.29[M+H]。
(実施例20)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=753.53[M+H]。
(実施例21)
L=
Figure 2011503201
J−B−X=
Figure 2011503201
Z=CH=CH及び
G=
Figure 2011503201
である、式IXの化合物。
MS(ESI):m/z=755.24[M+H]。
実施例1又は2に記載の手順に従い、実施例22から実施例49(式IX)を調製する。
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
(段階50)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物
Figure 2011503201
段階50A.50a(2.54g、10mmol)及びトルエン(30mL)を含有する密封試験管に、NaN(1.95g、30mmol)及びEtN・HCl(4.13g、30mmol)を入れた。反応混合物を110℃で20h撹拌した。飽和NaHCO(10mL)の溶液を反応混合物に添加し、次いでMeOH(3mL)を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌した。10%クエン酸をゆっくりと添加し、pHを6に調整した。混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機相を無水NaSOで乾燥させ、次いで蒸発させた。溶出相としてEtOAcを用いてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製し、化合物50bを油状物質(2.8g)として得た。
段階50B.実施例1と同様の手順により50bから化合物50cを調製した。
段階50C.CHCl(8mL)中の50c(300mg、1eq)の溶液を50d(400mg、3eq)、ピリジン(250μL、3eq)、Cu(OAc)(350mg、2.5eq)、分子ふるい4A(1.0g)で処理した。反応混合物を室温にて大気下で24時間撹拌し、次いでセライトを通じてろ過した。得られた溶液を濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc=1:1)により精製し、化合物50d(145mg)を得た。
段階50D−F.実施例1と同様の手順により、50dから化合物50を調製した。
MS(ESI):m/z=725.38[M+H]。
(実施例51)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
実施例50に記載の同様の手順に従い、化合物50eから表題化合物を調製した。
MS(ESI):m/z=725.38[M+H]。
(実施例52)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
実施例50に記載の同様の手順に従い、化合物50eから表題化合物を調製した。
MS(ESI):m/z=753.22[M+H]。
(実施例53)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
Figure 2011503201
段階53A.EtOAc中の50g(10mg)、Pd/C(3mg、10wt%)の混合物をHバルーン下で12時間撹拌し、セライトを通じてろ過し、濃縮した。
段階53B.段階50Fと同様の手順により、段階53Aの生成物から化合物53を調製した。
MS(ESI):m/z=727.39[M+H]。
(実施例54)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
実施例53に記載の同様の手段に従い、化合物51から表題化合物を調製した。
MS(ESI):m/z=741.42[M+H]。
(実施例55)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
実施例53に記載の同様の手段に従い、化合物52から表題化合物を調製した。MS(ESI):m/z=741.42[M+H]。
(実施例56)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
実施例50に記載の同様の手段に従い、対応するブロン酸(bronic acid)を用いて化合物50cから表題化合物を調製した。
MS(ESI):m/z=695.46[M+H]。
(実施例57)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
実施例50に記載の同様の手段に従い、対応するブロン酸(bronic acid)を用いて化合物50cから表題化合物を調製した。
MS(ESI):m/z=709.11[M+H]。
(実施例58)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
実施例50に記載の同様の手段に従い、対応するブロン酸(bronic acid)を用いて化合物50cから表題化合物を調製した。
MS(ESI):m/z=723.88[M+H]。
(実施例59)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
実施例53に記載の同様の手段に従い、化合物56から表題化合物を調製した。
MS(ESI):m/z=697.84[M+H]。
(実施例60)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
実施例53に記載の同様の手段に従い、化合物57から表題化合物を調製した。
MS(ESI):m/z=711.42[M+H]。
(実施例61)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
実施例53に記載の同様の手段に従い、化合物58から表題化合物を調製した。
MS(ESI):m/z=725.47[M+H]。
(実施例62)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
実施例50に記載の同様の手段に従い、対応するブロン酸(bronic acid)を用いて化合物50cから表題化合物を調製した。
MS(ESI):m/z=739.39[M+H]。
(実施例63)
J−B−X=
Figure 2011503201
L=tブチル、Z=−CH=CH及びG=
Figure 2011503201
である、式Xの化合物。
実施例50に記載の同様の手段に従い、対応するブロン酸(bronic acid)を用いて化合物50cから表題化合物を調製した。
MS(ESI):m/z=753.35[M+H]。
実施例64から実施例84(式X)は、実施例50又は53に記載の手順に従い調製する。
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
Figure 2011503201
本発明の化合物は、HCV NS3プロテアーゼに対して強力な阻害特性を示す。次の実施例は、抗HCV効果について本発明の化合物を試験することができるアッセイを記載する。
(実施例85)
NS3/NS4aプロテアーゼ酵素アッセイ
分子内消光蛍光性物質を用いて、HCVプロテアーゼ活性及び阻害をアッセイする。DABCYL及びEDANS基を短いペプチドの反対側の末端に連結する。タンパク質分解性切断の際に、DABCYL基によるEDANS蛍光の消光が解除される。355nmの励起波長及び485nmの発光波長を用いて、Molecular Devices Fluoromax(又は同等物)により蛍光を測定した。
NS4A補因子(最終酵素濃度1から15nM)と連結された全長NS3 HCVプロテアーゼ1bを用いて、Corningの白色のhalf−area96ウェルプレート(VWR29444−312[Corning3693])中でアッセイを行う。アッセイ緩衝液に10μM NS4A補因子Pep4A(Anaspec25336又は社内、MW1424.8)を添加する。RET S1(Ac−Asp−Glu−Asp(EDANS)−Glu−Glu−Abu−[COO]Ala−Ser−Lys−(DABCYL)−NH、AnaSpec 22991、MW1548.6)を蛍光性ペプチド基質として使用する。アッセイ緩衝液には、pH7.5の50mM Hepes、30mM NaCl及び10mM BMEが含有された。阻害剤の非存在下及び存在下で、室温にて30分間にわたり酵素反応を続ける。
ペプチド阻害剤HCV Inh1(Anaspec 25345、MW 796.8)Ac−Asp−Glu−Met−Glu−Glu−Cys−OH、[−20℃]及びHCV Inh2(Anaspec 25346、MW 913.1)Ac−Asp−Glu−Dif−Cha−Cys−OHを参照化合物として使用した。
式205:y=A+((B−A)/(1+((C/x)ΛD)))を使用して、ActivityBase(IDBS)においてXLFitを用いてIC50値を計算した。
(実施例86)
細胞に基づくレプリコンアッセイ
細胞株(HCV Cell Based Assay)おけるHCVレプリコンRNAの定量
HCVレプリコン(Lohmannら、Science 285:110−113、1999)を有するHuh−11−7又はHuh9−13を含む細胞株を96ウェルプレートに5x10個/ウェルになるように播種し、DMEM(高グルコース)、10%ウシ胎仔血清、ペニシリン−ストレプトマイシン及び非必須アミノ酸を含有する培地を与えた。37℃で5%CO培養器中で細胞を温置する。温置が終了したら、Qiagen Rneasy 96Kit(カタログ番号74182)を用いて細胞からトータルRNAを抽出し、精製する。HCV特異的プローブ(下記)により十分な物質が検出され得るようにHCV RNAを増幅するために、HCVに特異的なプライマー(下記)は、TaqMan One−Step RT−PCR Master Mix Kit(Applied Biosystemsカタログ番号4309169)を用いた、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によるHCV RNAの逆転写及びcDNAの増幅の両方を媒介する。HCVゲノムのNS5B領域に位置するRT−PCRプライマーのヌクレオチド配列は次のとおりである:
HCVフォワードプライマー「RBNS5bfor」
5’GCTGCGGCCTGTCGAGCT:
HCVリバースプライマー「RBNS5Brev」:
5’CAAGGTCGTCTCCGCATAC。
蛍光レポーター色素及び消光色素で標識されているプローブがPCR反応中にプロセシングされる場合に発光される蛍光を検出するApplied Biosystems(ABI)Prism7700 Sequence Detection System(SDS)を用いて、RT−PCR産物の検出を行う。PCRの各サイクル中に蛍光量の増加を測定し、これはRT−PCR産物量の増加を反映する。具体的に、定量は、閾値サイクルに基づき、増幅プロットは所定の蛍光閾値と交差する。既知の標準物質との試料の閾値サイクルの比較により、異なる試料における相対的鋳型濃度を高感度で測定することが可能となる(ABI User Bulletin#2、1997年12月11日)。ABI SDSプログラムバージョン1.7を用いてデータを分析する。既知のコピー数のHCV RNA標準物質の標準曲線を用いることによって、相対鋳型濃度をRNAコピー数に変換することができる(ABI User Bulletin#2、1997年12月11日)。
次の標識化プローブを用いてRT−PCR産物を検出した:
5’FAM−CGAAGCTCCAGGACTGCACGATGCT−TAMRA
FAM=蛍光レポーター色素。
TAMRA:=消光色素。
48℃で30分間RT反応を行い、次いでPCRを行う。ABI Prism 7700 Sequence Detection SystemにおけるPCR反応に対して使用されるサーマルサイクラーパラメーターは、95℃で10分間を1サイクル、続いて95℃で15秒での1回の温置及び60℃で1分間での第二の温置をそれぞれ含む35サイクルである。
細胞RNA内の内部対照分子に対してデータを正規化するために、細胞メッセンジャーRNAグリセルアルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ(GAPDH)において、RT−PCRを行う。GAPDHコピー数は使用される細胞株において非常に安定している。HCVコピー数が決定される全く同じRNA試料において、GAPDH RT−PCRを行う。GAPDHプライマー及びプローブならびにコピー数を決定するための標準物質は、ABI Pre−Developed TaqMan Assay Kit(カタログ番号4310884E)に含有される。HCV RNA複製の阻害について評価される化合物の活性を計算するために、HCV/GAPDH RNAの比を使用する。
レプリコン含有Huh−7細胞株におけるHCV複製の阻害剤としての化合物の活性(細胞に基づくアッセイ)
0%阻害対照及び100%阻害対照に曝露された細胞に対する化合物に対して曝露された細胞においてGAPDHに対して正規化されたHCV RNAの量を比較することによって(例えばHCV/GAPDHの比)、Huh−11−7又は9−13細胞におけるHCVレプリコンRNAレベルにおける特異的抗ウイルス化合物の効果を調べる。具体的に、96ウェルプレートに5x10個の細胞/ウェルで細胞を播種し、1)1%DMSO(0%阻害対照)を含有する培地、2)培地中の100国際単位、IU/mLインターフェロン−α2b/1%DMSO又は3)化合物の固定濃度を含有する培地/1%DMSOの何れかと温置する。次に上述のような96ウェルプレートを37℃で3日間(一次スクリーニングアッセイ)又は4日間(IC50の決定)、温置する。%阻害は、
%阻害=[100−((S−C2)/C1−C2))]x100(式中、S=試料中の、HCV RNAコピー数/GAPDH RNAコピー数の比;
C1=0%阻害対照中の、HCV RNAコピー数/GAPDH RNAコピー数の比(培地/1%DMSO);及び
C2=100%阻害対照中の、HCV RNAコピー数/GAPDH RNAコピー数の比(100IU/mLインターフェロン−α2b)として定義される。
3対数単位にわたる連続3倍希釈の化合物(10μMの具体的化合物の最高濃度で開始し、0.01μMの最低濃度で終了)をウェルに添加することにより、阻害剤の用量反応曲線を作成する。IC50値がこの曲線の直線部分にない場合、さらなる希釈系列(例えば1μMから0.001μM)を行う。上述のように、Microsoft Excel「XL Fit」を用いて、IDBS Activity Baseプログラム(A=100%阻害値(100IU/mLインターフェロン−α2b)、B=0%阻害対照値(培地/1%DMSO)及びC=曲線の中間点(C=(B−A/2)+Aとして定義されるように)に基づき、IC50を決定する。A、B及びC値は、96ウェルプレートの各ウェル中の各試料に対して決定されるように、HCV RNA/GAPDH RNAの比として表す。各プレートに対して、100%及び0%阻害値を定義するために、4ウェルの平均を使用する。
上記アッセイで代表的化合物を試験した。本明細書中で開示される例示的化合物は、NS3/NS4Aプロテアーゼ酵素アッセイで<=0.2nM−100nMの範囲、細胞に基づくレプリコンアッセイにおいて<=0.2nM−1000nMの範囲の活性を有することが分かった。
様々な好ましい実施形態について本発明を説明してきたが、これらに限定されるものではなく、当業者は、本発明の精神及び添付の特許請求の範囲内でそれらにおいて変更及び改変がなされうることを認識しよう。

Claims (15)

  1. 式I、II、III又はIVの化合物:
    Figure 2011503201
    (式中、
    Aは、存在しないか又は−(C=O)−、−S(O)−、−(C=N−OR)−又は−(C=N−R)−からなる群から選択され、
    は、
    (i)水素;
    (ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (iii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
    (iv)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
    からなる群から選択され、
    Jは、−C(R)−、−O−又は−NR−からなる群から選択され、
    、R及びRは、
    (i)水素;
    (ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (iii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
    (iv)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
    からなる群から独立に選択され、
    Bは、
    (i)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;
    (ii)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;
    (iii)−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;
    (iv)−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル;
    (v)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール
    からなる群から選択され、
    Xは、存在しないか又は
    (i)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (ii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;
    (iii)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子を含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子を含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル;
    (iv)−W−R(式中、Wは存在しないか又は、−O−、−S−、−NH−、−N(Me)−、−C(O)NH−又は−C(O)N(Me)−から選択され;Rは、
    (a)水素;
    (b)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (c)複素環又は置換複素環;
    (d)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子を含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子を含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニルからなる群から選択される。)
    からなる群から選択され、
    Lは、
    (i)水素;
    (ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (iii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
    (iv)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
    からなる群から選択され、
    Zは、
    (i)水素;
    (ii)SR
    (iii)OR
    (iv)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (v)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
    (vi)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
    からなる群から選択され、
    は、
    (i)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (ii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
    (iii)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
    からなる群から選択され、
    Gは、−NHS(O)−R、−NH(SO)NROR及びNRからなる群から選択され、
    は、
    (i)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール
    (ii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
    (iii)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
    からなる群から選択され、
    及びRは、
    (i)水素;
    (ii)アリール;置換アリール;ヘテロアリール;置換ヘテロアリール;
    (iii)ヘテロシクロアルキル又は置換ヘテロシクロアルキル;及び
    (iv)O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、−C−Cアルキル、−C−Cアルケニル又は−C−Cアルキニル;O、S又はNから選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子をそれぞれが含有する、置換−C−Cアルキル、置換−C−Cアルケニル又は置換−C−Cアルキニル;−C−C12シクロアルキル又は置換−C−C12シクロアルキル;−C−C12シクロアルケニル又は置換−C−C12シクロアルケニル
    からなる群から独立に選択され、
    m=0、1又は2であり、
    n=1、2又は3であり、
    k=1、2又は3である。)。
  2. 式V、VI、VII又はVIIIの化合物
    Figure 2011503201
    である、請求項1に記載の化合物又は医薬的に許容可能なその塩、エステルもしくはプロドラッグ(式中、A、B、J、L、X、Z及びGは、請求項1で定義される前出物において定義されるとおりである。)。
  3. 式IXの化合物(式中、L、J−B−X、Z及びGは、表1で表される。)から選択される、請求項1に記載の化合物:
    Figure 2011503201
    Figure 2011503201
    Figure 2011503201
    Figure 2011503201
    Figure 2011503201
    Figure 2011503201
    Figure 2011503201
  4. 式Xの化合物(L、J−B−X、Z及びGは、表2で表される。)から選択される、請求項1に記載の化合物:
    Figure 2011503201
    Figure 2011503201
    Figure 2011503201
    Figure 2011503201
    Figure 2011503201
    Figure 2011503201
  5. 医薬的に許容可能な担体又は賦形剤と組み合わせて、請求項1に記載の化合物又は医薬的に許容可能なその塩、エステルもしくはプロドラッグの阻害量を含む、医薬組成物。
  6. 請求項5に記載の医薬組成物の阻害量を対象に投与することを含む、対象におけるウイルス感染を治療する方法。
  7. ウイルス感染がC型肝炎ウイルス感染である、請求項6に記載の方法。
  8. 請求項5に記載の医薬組成物のC型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ阻害量を供給することを含む、C型肝炎ウイルスの複製を阻害する方法。
  9. さらなる抗C型肝炎ウイルス薬を同時に投与することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  10. 前記さらなる抗C型肝炎ウイルス薬が、α−インターフェロン、β−インターフェロン、リババリン及びアダマンチンからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記さらなる抗C型肝炎ウイルス薬が、C型肝炎ウイルスヘリカーゼ、ポリメラーゼ、メタロプロテアーゼ又はIRESの阻害剤である、請求項9に記載の方法。
  12. 別の抗HCV薬をさらに含む、請求項5に記載の医薬組成物。
  13. インターフェロン、リバビリン、アマンタジン、別のHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤、HCVヘリカーゼ阻害剤又は配列内リボソーム進入部位阻害剤から選択される薬物をさらに含む、請求項5に記載の医薬組成物。
  14. ペグ化されたインターフェロンをさらに含む、請求項5に記載の医薬組成物。
  15. 別の抗ウイルス、抗細菌、抗真菌又は抗癌剤又は免疫調節剤をさらに含む、請求項5に記載の医薬組成物。
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