JP2011500980A - ナノ繊維の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明はキトサンまたはコラーゲンの生体重合体を基材として製造される重合体マトリックスの静電紡糸によるナノ繊維の製造方法に関する。生体重合体は紡糸前に、30重量%〜90重量%の濃度の酢酸、乳酸、マレイン酸、リン酸三水素およびそれらの混合物の群から選択される有機酸または無機酸を含む溶媒系に、純粋状態で、または補助無毒性重合体との混合物として溶解し、次いでこの溶液を紡糸用電極と収集用電極との間の静電界に装入する。生成される生体重合体ナノ繊維は乾燥塊中に90重量%より多い量の生体重合体を含んでいる。
Description
(技術分野)
本発明は紡糸用電極と収集用電極との間の静電界における紡糸によりキトサンまたはコラーゲンの生体重合体を基材として製造されるポリマーマトリックスのナノ繊維を製造する方法であって、当該ポリマーマトリックスを紡糸用電極の表面部分から収集用電極に向かって紡糸するナノ繊維の製造方法に関する。
本発明は紡糸用電極と収集用電極との間の静電界における紡糸によりキトサンまたはコラーゲンの生体重合体を基材として製造されるポリマーマトリックスのナノ繊維を製造する方法であって、当該ポリマーマトリックスを紡糸用電極の表面部分から収集用電極に向かって紡糸するナノ繊維の製造方法に関する。
さらにまた、本発明はキトサンまたはコラーゲンの生体重合体(biopolymer)の静電紡糸によって製造されるナノ繊維の少なくとも1枚の層を含む布地に関する。
(背景技術)
生体重合体の特徴は多くの特異な性質を有することにあり、そのため医療用途に適するものであり、第一に生体適応性および無毒性によるものである。それらの重要な用途には、例えば包帯および硬膏の製造ばかりでなく、またインプラントおよび抗接着性マットの製造があり、これらの場合、生体重合体は組織間の術後接着の発生の危険性を明白に減少させる。それらの重要な用途にはまた、歯科医療、化粧品および皮膚または骨の欠損の充填用に形成外科における用途がある。数種の生体重合体は生体分解性であり、このことは、例えば酵素の作用により分解可能であることを意味する。
生体重合体の特徴は多くの特異な性質を有することにあり、そのため医療用途に適するものであり、第一に生体適応性および無毒性によるものである。それらの重要な用途には、例えば包帯および硬膏の製造ばかりでなく、またインプラントおよび抗接着性マットの製造があり、これらの場合、生体重合体は組織間の術後接着の発生の危険性を明白に減少させる。それらの重要な用途にはまた、歯科医療、化粧品および皮膚または骨の欠損の充填用に形成外科における用途がある。数種の生体重合体は生体分解性であり、このことは、例えば酵素の作用により分解可能であることを意味する。
生体重合体のナノ繊維状材料は高い多孔度および大きい比表面積を有し、酸素は貫通できるが、微生物は浸透できない。これらのナノ繊維状材料は同時に、使用される生体重合体の上記性質の全部を保有する。生体重合体ナノ繊維は、例えば火傷の治癒に適しており、この場合、これらは治癒に最適な湿度を確保し、同時に傷口からの滲出液の除去を確実にする。これらはまた、包帯材料、硬膏などに適している。
重要な生体重合体の1種はキトサンであり、これはβ−(1→4)2−アセトアミド−2−デオキシ−D−グルコピラン単位および2−アミノ−2−デオキシ−D−グルコピラン単位から構成されている多カチオン性多糖類である。その化学的組成によって、キトサンはセルロースと非常に類似しており、2番目に最も広範囲に存在する再生可能な天然資源である。キトサンはアルカリ脱アセチル化によりキチンから抽出され、キチンの供給源には、甲殻を有する軟体動物、例えば貝類、ムラサキガイ類(mussels)、カニ類およびザリガニ類がある。キチンはまた、昆虫の被蓋(tctrics)およびキノコ類に含まれている。キトサンは生理学的pHにおいて正に帯電していることから生体分解性であり、生体適合性である。これはまた、生体接着性であることから、傷の治癒に非常に有利である。キトサンはまた、止血作用を有し、従って出血を止める。キトサンはまた、抗菌作用を有する。現時点で、そのLDLコレステロールおよび重金属を吸着する能力によって、減量食品(reduction diets)の大部分に含まれている。これらの性質によって、キトサンは医療用途に、例えば前記の硬膏および包帯用に直接に指定されるが、キトサンはまた、出血を止める充填剤として歯科医療で、または身体中への抗接着性マットとして指定される。キトサンはまた、廃水または液体、例えばビール、ワインまたはミルクの精製用に生物工学分野で使用されている。
大部分のタイプのキトサンは水に不溶性であるが、5より低い溶液pHを有する有機酸に溶解する。最も頻繁に使用される溶媒は酢酸、乳酸、マレイン酸、シュウ酸などである。
現時点で、格別に多くの科学研究所および大学がキトサンに関係している。ナノ繊維を得るためには、静電紡糸方法が使用される。現時点で、キトサンからのナノ繊維はニードル(needle)またはジェット(jet)紡糸用電極を備えた紡糸装置により製造されている。WO2007093805A1は、キトサンおよびアルギネートからの複合繊維の製造を開示しており、この方法では、キトサン繊維がアルギネート繊維の表面を覆っていることから、キトサンの最大含有量は80%に達する。繊維の径が50μmであることから、これらの繊維はナノ繊維ではない。
WO2006133118A1は一般的に、水溶性重合体のナノ繊維層と水不溶性重合体のナノ繊維層とが交互に存在するナノ繊維形態の生体重合体に関する。生成されるナノ繊維の径は1〜25000nmの範囲にあり、この大きさはもはやナノ径ではない。
KR100652469Bは、抗菌性ナノ繊維に関するものであり、この繊維はポリエチレンテレフタレートとの混合物としてキトサンから製造されている。溶媒として、トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノールまたはトリフルオロ酢酸が使用されている。
もう一つの韓国特許は紡糸用電極としてジェットを用いるキチンまたはキトサンのナノ繊維の製造に関する。溶媒として、N−メチルモルホリンオキシド、ヘキサフルオロ−2−プロパノールまたはヘキサフルオロアセトン水和物およびギ酸が使用されている。
もう一つの韓国特許は紡糸用電極としてジェットを用いるキチンまたはキトサンのナノ繊維の製造に関する。溶媒として、N−メチルモルホリンオキシド、ヘキサフルオロ−2−プロパノールまたはヘキサフルオロアセトン水和物およびギ酸が使用されている。
WO2006048829特許は医療用途、主として皮膚の保護および皮下充填剤としての用途におけるナノ繊維形態のキチンの新規誘導体に関する。使用されている生体重合体はオキシキチン、グルコレートのキチン、ヒアルロレートのキチンである。この特許ではまた、ナノ繊維の製造にニードル紡糸用電極が使用されている。
WO03042251A1特許は、主として化粧品用途に活性および溶解性を増加する目的でナノ寸法繊維の形態でキトサンを含有する複合体の製造を開示している。しかしながら、生成されるナノ繊維の長さは格別に制限されており、5〜200nmの範囲で変化し、他方、それらの径は5〜30nmの範囲にある。この寸法はナノ繊維と言うよりはナノ粒子の寸法に相当する。
もう一つの特許KR1020050048360AAは組織エンジニアリング用のナノ繊維不織布の製造に関するものであり、ナノ繊維の製造には、キトサン、コラーゲン、アルギン酸の群からの天然重合体および合成重合体、例えば乳酸のホモポリマー、乳酸とグルコン酸とのコポリマー、グルコン酸のホモポリマーおよびそれらの混合物が使用された。天然重合体と合成重合体との比率は4:1〜1:4である。
比較的大量の刊行物が存在し、その中の数種はポリエチレンオキシドとの混合物としてのキトサンのナノ繊維の製造に関するものである。これらの刊行物の一つに、Bin Duanの論文があり(Journal of Biomaterial Science、Polymer Edition、51巻、2004、797−811頁)、この論文におけるキトサン:PEOの最大比は2:1であり、また溶媒として、2%酢酸が使用された。ナノ繊維の製造には毛細管が用いられ、得られたナノ繊維径は80〜180nmである。
もう一つの刊行物、N.Bhattarai(Biomaterials、26巻、Iss.31、2005、6176−6184頁)は、最大比90:10のキトサン:PEO混合物からのナノ繊維の製造に関するものであり、溶媒として、非イオン系界面活性剤トリトン(Tritron)X−100(登録商標)が使用されてた。紡糸用電極としてはシリンジ(syringe)が使用され、適用電圧は20〜25kVであり、および電極間の距離は17〜20cmである。補助溶媒として、ジメチルスルホキシドが添加されている。結果として、著者はキトサンの貧弱な溶解性およびその溶液の高粘度を挙げている。
2%またはそれ以下の濃度のキトサンの純粋な溶液はナノ繊維構造の生成には不十分であり、霧状小滴が見出されるのみであった。これに対して、2%以上の濃度を有する溶液は紡糸用にはあまりにも粘性であって、このようなキトサンの純粋溶液は紡糸することができない。
著者等また、PEOの添加の可能性について、PEOを高含有量で含有するナノ繊維構造体が水に迅速に溶解し、数日以内にそれらの繊維構造を失うものと述べている。最高キトサン/PEO比は90/10であると述べているが、この比率を用いても要求される構造は得られない。著者等はまた、溶液の紡糸性を増加させるために、少量のトリトンを添加しなければならなかった。均一性を増加させるために、彼等はまた、DMSOを添加している。
界面活性剤としてトリトンX−100(登録商標)およびもう1種の溶媒としてDMSOを使用すると、紡糸用溶液中のキトサン/PEO比を増加することができる。
2%またはそれ以下の濃度のキトサンの純粋な溶液はナノ繊維構造の生成には不十分であり、霧状小滴が見出されるのみであった。これに対して、2%以上の濃度を有する溶液は紡糸用にはあまりにも粘性であって、このようなキトサンの純粋溶液は紡糸することができない。
著者等また、PEOの添加の可能性について、PEOを高含有量で含有するナノ繊維構造体が水に迅速に溶解し、数日以内にそれらの繊維構造を失うものと述べている。最高キトサン/PEO比は90/10であると述べているが、この比率を用いても要求される構造は得られない。著者等はまた、溶液の紡糸性を増加させるために、少量のトリトンを添加しなければならなかった。均一性を増加させるために、彼等はまた、DMSOを添加している。
界面活性剤としてトリトンX−100(登録商標)およびもう1種の溶媒としてDMSOを使用すると、紡糸用溶液中のキトサン/PEO比を増加することができる。
X.Gengらは、Biomaterials、Elsevier science publishers BV.,Barking、GB、26巻、27号、2005−09−01、5427−5432頁に発表された論文「濃酢酸溶液中に溶解されたキトサンの電気紡糸」(Electrospinning of chitosan dissolved in concentrated acetic acid so;ution)に、3種のタイプのキトサンを用いる紡糸実験を開示している。第一のタイプは分子量30000g/molおよび脱アセチル化度56%を有するキトサンであり;第二のタイプは分子量106000g/molおよび脱アセチル化度54%を有するキトサンであり;第三のタイプは分子量398000g/molおよび脱アセチル化度65%を有するキトサンである。種々の濃度の酢酸を用いてキトサン溶液が調製されている。キトサン溶液は希酢酸中でさらに容易に調製することができるが、これらの溶液は溶液中のキトサン濃度に関係なく紡糸することはできない。酢酸の濃度を10%から90%に増加すると、粘度のいかなる有意の変化も伴うことなく、表面張力は54.6dyn/cmから31.5dyn/cmに減少される。最適酢酸濃度は90%であるように見えるが、この濃度では回転楕円面体(spheroids)を伴わないナノ繊維(欠陥品)が生成された。分子量106000g/molのキトサンおよび7〜7.5%の溶液濃度(この濃度が最適濃度として選択されている)を用いた場合にだけ均一ナノ繊維が製造された。低分子量のキトサン(濃度9.5〜10%)を用いた場合、回転楕円面体が生成される。このような繊維は破損し易い。さらに高い分子量のキトサン(濃度2.5〜3%)を用いた場合、この繊維はより堅固であるが、回転楕円面体を含有している。
電界を1kV/cmから5kV/cmに増加すると、繊維径は狭い分布内で290nmから100nmに減少する。
著者等は結論において、粘度を有意に変えることなく、キトサン溶液の表面張力を減少させ、同時にノズルの帯電度を増加させる酢酸濃度がキトサン紡糸に係わる最も重要なパラメーターであると認めた。90%酢酸に溶解された分子量106000g/molのキトサンの7%溶液のみが均一で、回転楕円面体の少ない(欠陥が少ない)繊維をもたらす。これらの繊維を製造する場合、3〜5kV/cmの電界が必要である。
電界を1kV/cmから5kV/cmに増加すると、繊維径は狭い分布内で290nmから100nmに減少する。
著者等は結論において、粘度を有意に変えることなく、キトサン溶液の表面張力を減少させ、同時にノズルの帯電度を増加させる酢酸濃度がキトサン紡糸に係わる最も重要なパラメーターであると認めた。90%酢酸に溶解された分子量106000g/molのキトサンの7%溶液のみが均一で、回転楕円面体の少ない(欠陥が少ない)繊維をもたらす。これらの繊維を製造する場合、3〜5kV/cmの電界が必要である。
キトサンからの可能なもう一つのナノ繊維の製造方法は、ポリビニルアルコールを添加したキトサン溶液を紡糸する方法であり、この方法はLei Liおよび彼のグループが関与している(Carbohydrate Polymers、62巻、2006、142−158頁)。原料溶液は2%酢酸中のPVA/キトサンの83/17(重量/重量)比の混合物から構成されており、達成されるナノ繊維の径は20〜100nmである。次いで、NaOH中ですすぐことによってPVAをナノ繊維から除去する。
Sander de Vrieze等は、Journal of materials science、Kluver academic Publisher、BO、42巻、19号、2007−05−15、8029−8034頁に発表されている論文「キトサンナノ繊維構造体の電気紡糸」(Electrospinning of chitosan nanofibrous structures)に、分子量1.9〜3.1x10 5 g/molおよび脱アセチル化度75〜85%のキトサンを用いる紡糸実験を開示した。
結論として、著者等はキトサンが酸性溶液に可溶性であることは周知であり、従って種々の濃度の酸溶液および種々の濃度のキトサンの初頭研究範囲を用意し、種々のパラメーターにおいて紡糸したと述べている。彼等は80%、85%、90%の酢酸濃度および4〜5%のキトサン濃度を用いて紡糸に成功した。
著者等はさらに、強酢酸中の溶液に焦点を当てた。4%以上のキトサン濃度を有する溶液は高粘度を有し、紡糸することはできない。他方、2%以下の濃度は低く過ぎる。従って、彼等は最適として3%溶液を選択した。この3%溶液を用い、彼等は最小の径および最も狭い径分布(70±45nm)を有するナノ繊維を生成した。ナノ繊維の性質に酢酸濃度の変化に伴う有意の変化は記録されず、前記繊維径に関連して濃度90%が最適であるものとして選択した。最適電荷は、電極間の距離を10cmとして20kVである。
Park W.H.等は、Polymer、Elsevier science、Publisher B.V.、45巻、21号、2004−09−29、7151−7157頁に発表された論文「電気紡糸シルクフィブリンナノ繊維の構造および形状に対するキトサンの効果」(Effect of chitosan on morphology and conformation of electrospun silk fibrin nanofibers)において、キトサンとシルクとの混合物の紡糸に焦点を当てている。著者等は分子量2.2x10 5 および脱アセチル化度86%を有するキトサンを使用した。彼等は種々の濃度でギ酸に溶解したキトサン単独の紡糸を試験しているが、彼等は繊維の製造に成功しなかった。
結論として、著者等は30%までのキトサンを含有するシルク/キトサン混合物は紡糸することができ、連続的にナノ繊維構造体を生成することができるが、キトサン単独では紡糸することはできないものと述べている。
Ohkava K.等は、Macromolecular:Rapid communications、Wiley VCH Verlag、Weinheim、DE、25巻、2004−09−06、1600−1605頁に発表された論文「キトサンの電気紡糸」(Electrospinning of Chitosan)中で、2種のタイプのキトサンの紡糸を開示した。第一のタイプのキトサン10は分子量21000g/mol、脱アセチル化度78%であり、第二のタイプのキトサン100は分子量130000g/mol、脱アセチル化度77%である。
キトサン10:生ギ酸中7%溶液を調製し、PVAの9%水溶液と種々の濃度で混合した。
キトサン100:生ギ酸または0.2M酢酸中2%溶液を調製し、PVAの9%水溶液と50/50比で混合した。
キトサン10は生ギ酸、ジクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、0.2M酢酸、0.1MHClおよびこれらとメタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、DMFまたはDMSOとの混合物中に3〜9%の濃度でさらに溶解した。
種々の比率のキトサン10/PVA混合物の紡糸には成功したが、PVAが低比率である場合、多くの回転楕円面体の欠陥品が生じる。50/50の比率において、著者等は均一繊維を製造したが、70/30の比率において繊維は粘性である。キトサン100/PVAの50/50比混合物の紡糸によって繊維を製造したが、別種の溶媒を使用した場合、溶媒としてTFAを用いた場合のみで繊維が製造された。溶液中のキトサンの最適濃度は8%であったが、この濃度でも、回転楕円面体が生じた。また、種々の比率のジクロロメタンとの混合物が試験された。著者等は、TFA/ジクロロメタン混合物に彼等の次の研究対象として焦点を当てることを望んでいる。
Sander de Vrieze等は、Journal of materials science、Kluver academic Publisher、BO、42巻、19号、2007−05−15、8029−8034頁に発表されている論文「キトサンナノ繊維構造体の電気紡糸」(Electrospinning of chitosan nanofibrous structures)に、分子量1.9〜3.1x10 5 g/molおよび脱アセチル化度75〜85%のキトサンを用いる紡糸実験を開示した。
結論として、著者等はキトサンが酸性溶液に可溶性であることは周知であり、従って種々の濃度の酸溶液および種々の濃度のキトサンの初頭研究範囲を用意し、種々のパラメーターにおいて紡糸したと述べている。彼等は80%、85%、90%の酢酸濃度および4〜5%のキトサン濃度を用いて紡糸に成功した。
著者等はさらに、強酢酸中の溶液に焦点を当てた。4%以上のキトサン濃度を有する溶液は高粘度を有し、紡糸することはできない。他方、2%以下の濃度は低く過ぎる。従って、彼等は最適として3%溶液を選択した。この3%溶液を用い、彼等は最小の径および最も狭い径分布(70±45nm)を有するナノ繊維を生成した。ナノ繊維の性質に酢酸濃度の変化に伴う有意の変化は記録されず、前記繊維径に関連して濃度90%が最適であるものとして選択した。最適電荷は、電極間の距離を10cmとして20kVである。
Park W.H.等は、Polymer、Elsevier science、Publisher B.V.、45巻、21号、2004−09−29、7151−7157頁に発表された論文「電気紡糸シルクフィブリンナノ繊維の構造および形状に対するキトサンの効果」(Effect of chitosan on morphology and conformation of electrospun silk fibrin nanofibers)において、キトサンとシルクとの混合物の紡糸に焦点を当てている。著者等は分子量2.2x10 5 および脱アセチル化度86%を有するキトサンを使用した。彼等は種々の濃度でギ酸に溶解したキトサン単独の紡糸を試験しているが、彼等は繊維の製造に成功しなかった。
結論として、著者等は30%までのキトサンを含有するシルク/キトサン混合物は紡糸することができ、連続的にナノ繊維構造体を生成することができるが、キトサン単独では紡糸することはできないものと述べている。
Ohkava K.等は、Macromolecular:Rapid communications、Wiley VCH Verlag、Weinheim、DE、25巻、2004−09−06、1600−1605頁に発表された論文「キトサンの電気紡糸」(Electrospinning of Chitosan)中で、2種のタイプのキトサンの紡糸を開示した。第一のタイプのキトサン10は分子量21000g/mol、脱アセチル化度78%であり、第二のタイプのキトサン100は分子量130000g/mol、脱アセチル化度77%である。
キトサン10:生ギ酸中7%溶液を調製し、PVAの9%水溶液と種々の濃度で混合した。
キトサン100:生ギ酸または0.2M酢酸中2%溶液を調製し、PVAの9%水溶液と50/50比で混合した。
キトサン10は生ギ酸、ジクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、0.2M酢酸、0.1MHClおよびこれらとメタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、DMFまたはDMSOとの混合物中に3〜9%の濃度でさらに溶解した。
種々の比率のキトサン10/PVA混合物の紡糸には成功したが、PVAが低比率である場合、多くの回転楕円面体の欠陥品が生じる。50/50の比率において、著者等は均一繊維を製造したが、70/30の比率において繊維は粘性である。キトサン100/PVAの50/50比混合物の紡糸によって繊維を製造したが、別種の溶媒を使用した場合、溶媒としてTFAを用いた場合のみで繊維が製造された。溶液中のキトサンの最適濃度は8%であったが、この濃度でも、回転楕円面体が生じた。また、種々の比率のジクロロメタンとの混合物が試験された。著者等は、TFA/ジクロロメタン混合物に彼等の次の研究対象として焦点を当てることを望んでいる。
医療に最も使用されているもう一種の生体重合体はコラーゲンであり、コラーゲンは特に、骨の治療、インプラント、人工歯充填、人工皮膚、人工軟骨、椎骨、などに適用することができる。コラーゲンは、特に皮膚、血管壁、軟骨、靭帯に含まれている。19のタイプのコラーゲンが知られており、その中の数種は酢酸に可溶性である。医療において、主としてタイプI、IIおよびIIIが使用される。コラーゲンは規則的に反復するアミノ酸Gly−Pro−Hypでα−螺旋を形成している3種のポリペプチドから形成されている。コラーゲンは水溶性であり、2〜3種の溶媒に可溶性であり、その中で最も使用される溶媒はヘキサフルオロイソプロパノールである。化学的分解または熱的分解によって、ゼラチンが得られる。
CN1944724は、キトサンとコラーゲンとの複合体の製造に関する特許である。この特許では、ヘキサフルオロイソプロパノールおよびトリフルオロ酢酸、またはそれらの混合物が溶媒として使用された。タイプIのコラーゲンの紡糸に関する刊行物の一つは、J.A.Matthewsの論文であり(Biomacromolecules、3巻、2002、232−238頁)、ここではヘキサフルオロイソプロパノールが溶媒として適用されている。
WO2006068421A1は、ポリヒドロキシアルカノエート、コラーゲンまたはゼラチンから形成されているナノ繊維の製造を開示している。これらのナノ繊維の製造に適用された紡糸用電極はノズル(nozzle)またはニードルであり、ナノ繊維の径は50〜2000nmの範囲で変化する。
X.Mo.Z.ChenおよびH.J.Weberは、Frontiers of medical science in China、1巻、1号、2007−02−01、20−23頁に発表された論文「組織エンジニアリング用のコラーゲン−キトサンおよびp(LLA−CL)の電気紡糸ナノ繊維」(Electrospun nanofibres of collagen-chitosan and p(LLA-CL) for tissue engineering)において、キトサン、コラーゲンおよびポリアクチド−コ−カプロラクトンの紡糸を開示した。コラーゲンはヘキサフルオロイソプロパノール中に3〜9%の濃度で溶解された。
キトサンは、ヘキサフルオロイソプロパノールに0.6%の濃度でのみ溶解することができ、さらに高い濃度では、この溶液の粘度は高すぎる。粘度を減少させるために、この溶液にTFAが添加された。キトサンに適する溶媒として、著者等は90/10比のヘキサフルオロイソプロパノール/TFA組合せを選択し、キトサンの濃度は7%までである。この溶媒組み合わせはまた、コラーゲンを溶解させ、キトサン/コラーゲンの混合物の紡糸に使用することができる。
Z.Chen、X.MoおよびF.Quingは、Materials letters、61巻、2006−12−08、3490−3494頁に発表された論文「コラーゲン−キトサン複合体の電気紡糸」(Electrospinning of collagen-chitosan complex)において、コラーゲン−キトサン複合体の紡糸を開示した。
コラーゲンは分子量0.8〜1x10 5 g/molを有し、ヘキサフルオロイソプロパノール、80/20比のTFA/ジクロロメタンに溶解された。
キトサンは分子量約100000g/molを有し、ヘキサフルオロイソプロパノール、種々の比率のヘキサフルオロイソプロパノール/TFAに溶解された。
著者等は、結果として、溶媒を見出すことは容易であると述べており、コラーゲンおよびキトサンは、例えば希酸に溶解するが、このような方法で調製された溶液は紡糸することはできないと述べている。
TFA/ジクロロメタン組合せがキトサン紡糸用の適当な溶媒として使用された。
ヘキサフルオロイソプロパノールは、コラーゲンの紡糸用に成功裏に使用されているが、溶液中のコラーゲン濃度は10%までである。
最高可能濃度が0.6%であることから、ヘキサフルオロイソプロパノールはキトサンの溶媒としては適していない。これより高い濃度では、溶液の粘度が高すぎる。
著者等はさらに、コラーゲン−キトサン複合体の紡糸に焦点を当てている。
X.Mo.Z.ChenおよびH.J.Weberは、Frontiers of medical science in China、1巻、1号、2007−02−01、20−23頁に発表された論文「組織エンジニアリング用のコラーゲン−キトサンおよびp(LLA−CL)の電気紡糸ナノ繊維」(Electrospun nanofibres of collagen-chitosan and p(LLA-CL) for tissue engineering)において、キトサン、コラーゲンおよびポリアクチド−コ−カプロラクトンの紡糸を開示した。コラーゲンはヘキサフルオロイソプロパノール中に3〜9%の濃度で溶解された。
キトサンは、ヘキサフルオロイソプロパノールに0.6%の濃度でのみ溶解することができ、さらに高い濃度では、この溶液の粘度は高すぎる。粘度を減少させるために、この溶液にTFAが添加された。キトサンに適する溶媒として、著者等は90/10比のヘキサフルオロイソプロパノール/TFA組合せを選択し、キトサンの濃度は7%までである。この溶媒組み合わせはまた、コラーゲンを溶解させ、キトサン/コラーゲンの混合物の紡糸に使用することができる。
Z.Chen、X.MoおよびF.Quingは、Materials letters、61巻、2006−12−08、3490−3494頁に発表された論文「コラーゲン−キトサン複合体の電気紡糸」(Electrospinning of collagen-chitosan complex)において、コラーゲン−キトサン複合体の紡糸を開示した。
コラーゲンは分子量0.8〜1x10 5 g/molを有し、ヘキサフルオロイソプロパノール、80/20比のTFA/ジクロロメタンに溶解された。
キトサンは分子量約100000g/molを有し、ヘキサフルオロイソプロパノール、種々の比率のヘキサフルオロイソプロパノール/TFAに溶解された。
著者等は、結果として、溶媒を見出すことは容易であると述べており、コラーゲンおよびキトサンは、例えば希酸に溶解するが、このような方法で調製された溶液は紡糸することはできないと述べている。
TFA/ジクロロメタン組合せがキトサン紡糸用の適当な溶媒として使用された。
ヘキサフルオロイソプロパノールは、コラーゲンの紡糸用に成功裏に使用されているが、溶液中のコラーゲン濃度は10%までである。
最高可能濃度が0.6%であることから、ヘキサフルオロイソプロパノールはキトサンの溶媒としては適していない。これより高い濃度では、溶液の粘度が高すぎる。
著者等はさらに、コラーゲン−キトサン複合体の紡糸に焦点を当てている。
前記特許または刊行物から明白なように、生体重合体、特にキトサンまたはコラーゲンのナノ繊維のいかなる連続的製造方法も知られていない。紡糸用電極を形成するニードルからの静電紡糸は滴状の重合体溶液が消費された後、中断される。重合体溶液が供給されるノズルまたは毛細管からの紡糸はいずれも連続法ではない。これはノズルまたは毛細管の小さい内径が妨げになり、そのクリーニング期間として紡糸加工を中断せねばならないからである。さらにまた、上記方法により今日まで製造されているナノ繊維は充分な品質のものではなく、それらの層は均一ではなく、また欠陥を含んでいる。
本発明の目的は静電紡糸により生体重合体キトサンおよびコラーゲンのナノ繊維を製造する方法であって、背景技術の欠点を改善する方法を提案することにある。
(発明の要旨)
本発明の目的は、紡糸用電極と収集用電極との間の静電界における紡糸によってキトサンまたはコラーゲンの生体重合体を基材として製造される重合体マトリックスのナノ繊維の製造方法であって、本発明に従い重合体マトリックスを紡糸用電極の表面部分から収集用電極に向かって紡糸する方法によって達成され、その要旨は重合体マトリックスを30〜90重量%の濃度の酢酸、乳酸、マレイン酸、リン酸三水素およびそれらの混合物の群から選択される有機酸または無機酸を含有する溶媒系に生体重合体を溶解することによって生成し、この際に生体重合体の濃度を5〜25重量%にすることにある。
本発明の目的は、紡糸用電極と収集用電極との間の静電界における紡糸によってキトサンまたはコラーゲンの生体重合体を基材として製造される重合体マトリックスのナノ繊維の製造方法であって、本発明に従い重合体マトリックスを紡糸用電極の表面部分から収集用電極に向かって紡糸する方法によって達成され、その要旨は重合体マトリックスを30〜90重量%の濃度の酢酸、乳酸、マレイン酸、リン酸三水素およびそれらの混合物の群から選択される有機酸または無機酸を含有する溶媒系に生体重合体を溶解することによって生成し、この際に生体重合体の濃度を5〜25重量%にすることにある。
同時に、本発明は重合体マトリックスにポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシドまたはポリビニルピロリドンの群からの無毒性重合体を水に10%までの量で溶解して添加すると、より高い紡糸生産率が達成される利点を有する。
キトサンのナノ繊維の製造において、重合体マトリックスが50重量%よりも高い濃度の酢酸に溶解された150000g/molより低い分子量を有するキトサンを含有すると、上記変法の両方に有利である。
本発明の要旨はまた、上記方法のいずれかによりキトサンまたはコラーゲンの生体重合体の静電紡糸によって製造されるナノ繊維の少なくとも1枚の層を含有し、このナノ繊維層が0.05〜100g/m 2 の比重量を有する布地にある。
本発明の要旨はまた、上記方法のいずれかによりキトサンまたはコラーゲンの生体重合体の静電紡糸によって製造されるナノ繊維の少なくとも1枚の層を含有し、このナノ繊維層が0.05〜100g/m 2 の比重量を有する布地にある。
(態様の例)
キトサンは単独で、または、理想的な場合、生体適合性であって、生体分解性である水溶性の補助的無毒性重合体との混合物として溶解させる。その例は、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイドまたはポリビニルピロリドンである。キトサンは溶媒系に応じて5〜25重量%の濃度で使用する。溶媒系は有機酸または無機酸、特に酢酸から構成されており、酢酸の濃度は30%より高く、90%より低くする。乳酸、マレイン酸およびリン酸三水素またはそれらの混合物をまた使用することができる。キトサンと補助重合体との比率はナノ繊維の乾燥塊について90:10より高い。この溶液に、上昇させた温度下に網状化剤(reticulate agents)、例えばジアルデヒド化合物、ジカルボン酸化合物、ゲニピン(genipin)、クエン酸三ナトリウム塩を添加することができる。この方法はキトサンの分子量、脱アセチル化度、濃度または粘度、表面張力、周辺温度および湿度、ならびに電極の回転およびタイプ、電極間の距離および適用電圧などの技術的パラメーターに依存する。
キトサンは単独で、または、理想的な場合、生体適合性であって、生体分解性である水溶性の補助的無毒性重合体との混合物として溶解させる。その例は、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイドまたはポリビニルピロリドンである。キトサンは溶媒系に応じて5〜25重量%の濃度で使用する。溶媒系は有機酸または無機酸、特に酢酸から構成されており、酢酸の濃度は30%より高く、90%より低くする。乳酸、マレイン酸およびリン酸三水素またはそれらの混合物をまた使用することができる。キトサンと補助重合体との比率はナノ繊維の乾燥塊について90:10より高い。この溶液に、上昇させた温度下に網状化剤(reticulate agents)、例えばジアルデヒド化合物、ジカルボン酸化合物、ゲニピン(genipin)、クエン酸三ナトリウム塩を添加することができる。この方法はキトサンの分子量、脱アセチル化度、濃度または粘度、表面張力、周辺温度および湿度、ならびに電極の回転およびタイプ、電極間の距離および適用電圧などの技術的パラメーターに依存する。
紡糸用重合体マトリックスの溶液を製造するための特定の態様の例では、65.7%酢酸450g中にキトサン31.5gを使用する。溶液をできれば短期間50℃に加温してキトサンの溶解を増加させ、24時間にわたり混合すると有利である。放置後、この混合物を水中ポリエチレンオキサイド3%溶液112.5gと混合する。キトサンとPEOとの比率(重量/重量)は生成されるナノ繊維の乾燥塊100gについて90.3:9.7である。このキトサン含有量は100%近くまで増加することができるが、同時的に性能は低下する。
生体重合体の前記溶液の静電紡糸には、重合体溶液の紡糸用電極を含む静電紡糸装置を使用した。この装置は、その周囲部分が貯蔵容器内に存在する生体重合体溶液中にまで延びている回転可能に据付られた紡糸手段を含んでいる。この回転可能な紡糸手段は、その回転によって生体重合体溶液を高強度の静電界中に移送する。この高強度の静電界は紡糸用電極とそれに対応して配列されている収集用電極間の電位差により作り出される。一方で、収集用電極に対応して配置されている回転可能な紡糸手段の表面部分は当該紡糸手段の活動性紡糸帯域を提供する。紡糸に際し、生体重合体溶液は紡糸用電極の紡糸手段の活動性紡糸帯域の表面に静電界に見出されなければならない。このような回転可能な紡糸手段は、例えばCZ特許294274に従い、またはCZPV2006−545またはCZPV2007−485に従い動作させることができる。
生体重合体の前記溶液の製造には、別のタイプの紡糸手段を使用することもできるが、紡糸用静電界に存在する生体重合体溶液は紡糸用電極の紡糸手段の活動性紡糸帯域の表面に見出されなければならない。このような紡糸手段は上記特許294274または本発明明細書に従う別のタイプの回転可能な紡糸手段から形成することもできる。生体重合体溶液の紡糸はCZPV2007−485に従うコード(code)紡糸用電極によっても成功裏に実行され、このコード紡糸用電極の活動性紡糸帯域は収集用電極に対し安定な位置を有し、生体重合体溶液の当該コードの活動性紡糸帯域への供給は、その長さ方向でコードの適用によって、またはコードの運動によって行われることから、回転可能な紡糸手段の適用に必須条件はない。この場合、静電界に存在する紡糸される生体重合体溶液は、紡糸手段の活動性帯域の表面に見出されなければならない。
上記キトサン溶液の具体的な紡糸に際し、当該溶液の一部を貯蔵槽に注入した。この貯蔵槽は回転可能な紡糸用電極、特に円柱状またはコード状回転可能な紡糸用電極を備えていた。電極を備えた貯蔵槽は静電紡糸によるナノ繊維製造装置内に配置した。基板材料として、静電防止性表面仕上げを有する表面積17g/m2のポリプロピレン製スパンボードを使用し、また収集用電極として、CZPV2006−477に従う非イオン化性円柱状電極を使用した。紡糸用電極における処理期間中、60〜75kVの一定電圧を設定し、および収集用電極にはアースを付けた。電極間の距離は100〜200mmであった。紡糸用電極の回転速度は3〜10回転/分であり、および基板材料の移動は20cm/分であった。周辺空気の相対湿度は20℃の温度において30%であった。
同一の方法を使用し、下記溶液を静電紡糸に付し、類似の結果を得た。
タイプIコラーゲンの紡糸をその希酢酸溶液から行った。医療用途で問題を生じることがあるハロゲン溶媒は使用しなかった。酢酸の残留物はナノ繊維状材料を短時間かけて加温することによって除去することができる。このコラーゲンのナノ繊維はキトサンと同一の様相で網状に配列させることができる。得られたコラーゲンと補助重合体との重量比は90:10よりも高い。コラーゲンのナノ繊維の製造には、特に上記コード紡糸用電極を適用することができ、適用電圧は6〜7kV/cmである。
ある具体的な例においては、3%酢酸(0.5M)中の10%コラーゲン溶液12gを99%酢酸6gと混合する。これにより37.3%酢酸中のコラーゲン溶液が生成される。この溶液に、ナノ繊維の乾燥塊100gあたり98.5%コラーゲンに相当する水中3%PEO 1.2gを添加する。生じる酢酸濃度は34.87%であり、溶液中のコラーゲンの割合は5%である。PEOの利用によってコラーゲンの量を減少させると、紡糸プロセスの性能は増大される。
前記技術の利点はナノ繊維中の生体重合体の含有量が多いこと、およびナノ繊維の表面密度が広範囲である、すなわち0.05〜100g/m2であることにある。生成されるキトサンのナノ繊維は10〜250nmの径を有することができ、およびコラーゲンのナノ繊維は10〜200nmの径を有することができる。全部の場合について、長時間の連続的紡糸プロセスが達成された。
例1
紡糸前、平均75%の脱アセチル化度を有する低分子量(5〜30mpa.sの粘度を伴う0.5%酢酸溶液中の0.5%キトサン溶液について150kDa(150000g/mol)よりも低い分子量)のキトサンを50%より高い濃度を有する希酢酸に溶解し、次いで最低12時間にわたり混合しながら放置する。安定化後、分子量300000〜400000および濃度1〜3%のPEOなどの水溶性重合体中の賦形剤の混合物と35℃までの温度、60%までの湿度において混合し、次いでこの溶液を紡糸用電極と収集用電極との間の静電界に供給する。
紡糸前、平均75%の脱アセチル化度を有する低分子量(5〜30mpa.sの粘度を伴う0.5%酢酸溶液中の0.5%キトサン溶液について150kDa(150000g/mol)よりも低い分子量)のキトサンを50%より高い濃度を有する希酢酸に溶解し、次いで最低12時間にわたり混合しながら放置する。安定化後、分子量300000〜400000および濃度1〜3%のPEOなどの水溶性重合体中の賦形剤の混合物と35℃までの温度、60%までの湿度において混合し、次いでこの溶液を紡糸用電極と収集用電極との間の静電界に供給する。
例2
コラーゲンを紡糸前に、酢酸87.5重量%、水溶性重合体賦形剤(PEOまたはPVA)(濃度1〜3%)を含む溶媒系に35℃までの温度、60%までの湿度で溶解し、この溶液を紡糸用電極と収集用電極との間の静電界に供給する。
コラーゲンを紡糸前に、酢酸87.5重量%、水溶性重合体賦形剤(PEOまたはPVA)(濃度1〜3%)を含む溶媒系に35℃までの温度、60%までの湿度で溶解し、この溶液を紡糸用電極と収集用電極との間の静電界に供給する。
(産業上利用可能性)
キトサンおよびコラーゲンのナノ繊維は多大の適用可能性を備えており、中でも第一に医療用途に適用可能性を備えている。ナノ繊維がほぼあらゆる表面密度を有する可能性を有することからまた、無基板材料、抗接着性マット、硬膏、インプラント、および望ましくない骨および歯欠損の充填剤として適用することができる。その止血効果によって、キトサンは経済的価格の減少および同時に傷治癒の速度上昇を伴い手術時に使用することができ、あるいはまた歯科医療において、出血を止めるために使用することができる。コラーゲンナノ繊維は単独で、損傷された病巣、靭帯および腱の取替え品として、または骨、例えば椎骨間板の損傷における取替え品として、またはインプラントのコーティングとして、それらの用途が確実に見出されるであろう。かかる用途においては、身体中への異種要素導入後の臓器における負の免疫学的応答が減少される。
キトサンおよびコラーゲンのナノ繊維は多大の適用可能性を備えており、中でも第一に医療用途に適用可能性を備えている。ナノ繊維がほぼあらゆる表面密度を有する可能性を有することからまた、無基板材料、抗接着性マット、硬膏、インプラント、および望ましくない骨および歯欠損の充填剤として適用することができる。その止血効果によって、キトサンは経済的価格の減少および同時に傷治癒の速度上昇を伴い手術時に使用することができ、あるいはまた歯科医療において、出血を止めるために使用することができる。コラーゲンナノ繊維は単独で、損傷された病巣、靭帯および腱の取替え品として、または骨、例えば椎骨間板の損傷における取替え品として、またはインプラントのコーティングとして、それらの用途が確実に見出されるであろう。かかる用途においては、身体中への異種要素導入後の臓器における負の免疫学的応答が減少される。
Claims (13)
- キトサンまたはコラーゲンの生体重合体を基材として製造される重合体マトリックスの静電紡糸によるナノ繊維の製造方法であって、生体重合体を紡糸前に、純粋状態で、または補助無毒性重合体との混合物として、30重量%〜90重量%の濃度の酢酸、乳酸、マレイン酸、リン酸三水素およびそれらの混合物の群から選択される有機酸または無機酸を含む溶媒系に溶解し、次いでこの溶液を紡糸用電極と収集用電極との間の静電界に装入することを含み、生成される生体重合体ナノ繊維が乾燥塊中に生体重合体を90重量%より多い量で含むことを特徴とするナノ繊維の製造方法。
- 生体重合体ナノ繊維が乾燥塊中で生体重合体を95重量%より多い量で含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 溶媒系が酢酸を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
- キトサンを基材として製造される重合体マトリックスの静電紡糸による前記請求項のいずれかに記載のナノ繊維の製造方法であって、150kDaより低い分子量を有するキトサンを紡糸前に、50重量%より高い濃度の酢酸に補助無毒性重合体PEOとともに溶解することを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- キトサンを基材として製造される重合体マトリックスの静電紡糸による請求項1〜4のいずれかに記載のナノ繊維の製造方法であって、150kDaより低い分子量を有するキトサンを紡糸前に、50重量%より高い濃度の酢酸に溶解することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- コラーゲンを基材として製造される重合体マトリックスの静電紡糸による前記請求項のいずれかに記載のナノ繊維の製造方法であって、コラーゲンを紡糸前に、希酢酸および1〜3%の濃度を有する水溶性補助重合体PEOまたはPVAを含む溶媒系に溶解することを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 生体重合体溶液を紡糸用電極の紡糸手段の活動帯域の表面上に位置している紡糸用電気的静電界に存在させることを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 生体重合体溶液を紡糸用電極の表面上の紡糸用静電界に供給することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
- 紡糸用電極は、その周囲部分が生体重合体溶液中にまで延びている長方形の回転性紡糸用電極から形成されていることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
- 回転性紡糸用電極が非導電性材料から形成されている一対の面を含み、これらの面の間にワイヤから形成された紡糸手段を備えており、これらの紡糸手段は周囲を取り囲んで回転軸に対し平行に均等に分布されており、および相互に導電性に連結していることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
- 紡糸用静電界における生体重合体溶液が紡糸手段の活動性紡糸帯域のコードの表面に配置されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
- コードの活動性紡糸帯域が、紡糸期間中、収集用電極に対し安定な位置を有し、生体重合体溶液はコードへの適用により、またはコードの運動によりその長さ方向に供給されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
- キトサンまたはコラーゲンの生体重合体の静電紡糸により製造されたナノ繊維の少なくとも1枚の層を含む布地であって、生体重合体から製造される製造されたナノ繊維層が0.05〜100g/m2の表面密度を有することを特徴とする布地。
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