JP2011259090A - 画像表示装置、電子機器、画像表示システム、画像取得方法、プログラム - Google Patents

画像表示装置、電子機器、画像表示システム、画像取得方法、プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2011259090A
JP2011259090A JP2010130273A JP2010130273A JP2011259090A JP 2011259090 A JP2011259090 A JP 2011259090A JP 2010130273 A JP2010130273 A JP 2010130273A JP 2010130273 A JP2010130273 A JP 2010130273A JP 2011259090 A JP2011259090 A JP 2011259090A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
unit
imaging
image display
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010130273A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011259090A5 (ja
JP5569156B2 (ja
Inventor
Kazuo Nakamura
和夫 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2010130273A priority Critical patent/JP5569156B2/ja
Priority to US13/064,976 priority patent/US9300909B2/en
Priority to CN201110150709.6A priority patent/CN102271219B/zh
Publication of JP2011259090A publication Critical patent/JP2011259090A/ja
Publication of JP2011259090A5 publication Critical patent/JP2011259090A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5569156B2 publication Critical patent/JP5569156B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/14Systems for two-way working
    • H04N7/141Systems for two-way working between two video terminals, e.g. videophone
    • H04N7/142Constructional details of the terminal equipment, e.g. arrangements of the camera and the display
    • H04N7/144Constructional details of the terminal equipment, e.g. arrangements of the camera and the display camera and display on the same optical axis, e.g. optically multiplexing the camera and display for eye to eye contact
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N13/00Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
    • H04N13/30Image reproducers
    • H04N13/366Image reproducers using viewer tracking
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/63Control of cameras or camera modules by using electronic viewfinders
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/14Systems for two-way working
    • H04N7/141Systems for two-way working between two video terminals, e.g. videophone
    • H04N7/142Constructional details of the terminal equipment, e.g. arrangements of the camera and the display
    • H04N2007/145Handheld terminals
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K2102/00Constructional details relating to the organic devices covered by this subclass
    • H10K2102/301Details of OLEDs
    • H10K2102/302Details of OLEDs of OLED structures
    • H10K2102/3023Direction of light emission
    • H10K2102/3026Top emission
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/86Arrangements for improving contrast, e.g. preventing reflection of ambient light
    • H10K50/865Arrangements for improving contrast, e.g. preventing reflection of ambient light comprising light absorbing layers, e.g. light-blocking layers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/121Active-matrix OLED [AMOLED] displays characterised by the geometry or disposition of pixel elements
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/60OLEDs integrated with inorganic light-sensitive elements, e.g. with inorganic solar cells or inorganic photodiodes
    • H10K59/65OLEDs integrated with inorganic image sensors
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/8791Arrangements for improving contrast, e.g. preventing reflection of ambient light
    • H10K59/8792Arrangements for improving contrast, e.g. preventing reflection of ambient light comprising light absorbing layers, e.g. black layers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Studio Devices (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Control Of El Displays (AREA)

Abstract

【課題】表示部の裏面で撮像装置により表示面側の被写体を撮像するとき、表示光の一部が迷光となり撮像装置に入射することで画像に現われる映り込みノイズを抑制する。
【解決手段】画像表示装置1Aは、画像表示部10の光透過部を通して撮像装置20により取得された画像情報に対して、映り込みノイズを信号処理により抑制するノイズ抑制処理部200を備える。制御部90は、タイミング制御を行なう、好ましくは双方のタイミングの同期をとる。ノイズ抑制処理部200は、画像を構成する信号成分の一部のみを処理対象とすることで全信号成分を処理対象とするよりも高速処理にする。たとえば、特定領域の画像情報のみ、および/または、画像情報を表す複数の信号の内の1つのみを処理対象とする。好ましくは、輝度情報との相関が強い信号成分(典型的には緑)や輝度情報のみを処理対象とすることで、ノイズ抑制効果の低減を回避しつつ処理の高速化を図る。
【選択図】図7

Description

本発明は、画像表示装置、電子機器、画像表示システム、画像取得方法、プログラムに関する。より詳細には、画像表示部の背面側に撮像装置を配置して表示面側の被写体を撮像する仕組みに関する。
画像表示装置と撮像装置を組み合わせることで、画像表示装置に画像表示以外の機能を付加する試みが盛んに行なわれている(たとえば特許文献1,2を参照)。
特開2005−176151号公報 特開2005−010407号公報
特許文献1に開示されている技術では、画像表示装置の画像表示部を構成する画素の間に微小レンズを有する光透過部(開口部)を複数設け、これら複数の光透過部を通過した光を複数のカメラで撮像する。ここで、画像表示装置を見る使用者の顔を複数の異なる角度から撮像し、得られた複数の画像を処理して使用者を正面から捉えた像を生成する。
特許文献2に開示されている技術では、たとえば、その図15、図16に示されているように、複数の画素内に設けられた1つ光透過部を通過した光に基づき撮像装置において撮像する。
しかしながら、画像表示部の裏面側で画像表示部を通して撮像すると、画像表示部を通さずに撮像した場合には現われない特有のノイズが撮像画像に現われる問題が発生することが分かった。
また、特許文献1に開示されている技術では、光透過部が微小な場合、光透過部において回折現象が生じる結果、撮像装置に結像する像にボケが生じ、その影響で撮像画像は鮮明さに欠ける場合がある。
また、特許文献1に開示された技術にあっては、微小レンズを開口部に設ける必要があり、しかも、正確に像を撮像装置に結ぶためには高精度の微小レンズが必要とされるため、画像表示装置の製造コストの増加を招く。しかも、使用者の正面の顔を撮像しているわけではなく、異なる角度から撮像した複数の画像から正面の画像を作り出すため、実写ではなく、いわゆるCG(コンピュータグラフィックス)画像を相手側に提供するため、実際には違和感が大きい。
特許文献2に開示されている技術も、特許文献1に開示されている技術と同様に、光透過部が微小な場合、光透過部において回折現象が生じる結果、撮像装置に結像する像にボケが生じ、その影響で撮像画像は鮮明さに欠ける場合がある。加えて、複数の画素内に設けられた1つ光透過部を通過した光に基づき撮像装置において撮像するので、撮像装置に十分な光量の光を集光させることが困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、画像表示部の裏面側で画像表示部を通して撮像する場合に撮像画像に現われてしまう前述した特有のノイズを抑制することのできる仕組みを提供することを主たる目的とする。
また、本発明は、好ましくは、表示部の微小な光透過部を通して裏面に配置した撮像装置で表示面側の被写体を撮像するときに、光透過部で回折現象が生じることにより画像に現われる影響を抑制できる仕組みを提供することを目的とする。
また、本発明は、好ましくは、低コストで製造することができ、画像表示部に正対する使用者の画像を容易に取得し得る仕組みを提供することを目的とする。
また、本発明は、好ましくは、撮像装置に十分な光量の光を集光させることができる仕組みを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、表示素子を含む画素が複数配列されており、背面側に画像を撮像する撮像部(あるいは撮像装置:以下この項において同様)が配置可能になっているとともに、撮像部と対応する領域に光透過部が設けられている画像表示部と、光透過部を通して撮像部により取得された画像情報に対して、画像表示部の表示画像の撮像画像への映り込み成分を抑制する映り込みノイズ抑制処理を行なうノイズ抑制処理部と、を備えるものとした。要するに、信号処理の側面から、撮像画像に含まれている表示画像と対応した映り込み成分を抑制する趣旨である。
本発明の第2の態様は、表示素子を含む画素が複数配列されており、背面側に画像を撮像する撮像部が配置可能になっているとともに、撮像部と対応する領域に光透過部が設けられている画像表示部と、光透過部を通して撮像部により取得された画像情報に含まれ得る画像表示部の表示画像の撮像画像への映り込み成分を抑制し得るように、画像表示部における表示タイミングと撮像部における撮像タイミングを制御するタイミング制御部と、を備えるものとした。要するに、表示と撮像のタイミング制御の側面から、表示画像と対応した映り込み成分が撮像画像に含まれ難くなるようにする、あるいは、信号処理の側面からの対応と連携して撮像画像に含まれている表示画像と対応した映り込み成分を抑制する趣旨である。
本発明の第1の態様と第2の態様の何れにおいても、好ましくは、表示と撮像のタイミングの同期をとるとよい。なお、同期をとる場合には、信号処理の側面からの対応と連携して撮像画像に含まれている表示画像と対応した映り込み成分を抑制するとよい。
本発明の第1の態様においては、好ましくは、ノイズ抑制処理部は、画像を構成する信号成分の一部のみを処理対象とすることで、全信号成分を対象として処理する場合よりも処理の高速化を図るとよい。
「信号成分の一部」を如何様に決めるかは種々の態様を採り得るが、たとえば、撮像部により取得された画像情報から抽出した特定領域の画像情報のみを対象とする手法を採り、処理対象面積を削減することで、処理の高速化を図ることが考えられる。この際には、予め定められている特定の対象物(人物、人物の顔、人物の顔の特注部位など)の領域を特定領域として処理することで、感覚的なノイズ抑制効果を劣化させずに、処理の高速化を図るとよい。
また、撮像部により取得された画像情報を表す複数の信号の内の少なくとも1つ(ただし全てではない)について映り込みノイズ抑制処理を行なうことも考えられる。この際には、輝度情報との相関が強い信号成分(典型的には緑色成分)のみや、輝度情報のみについて処理することで、ノイズ抑制効果の低減を回避しつつ処理の高速化を図るとよい。
さらには、特定領域の画像情報のみを対象とする手法と撮像部により取得された画像情報を表す複数の信号の内の少なくとも1つ(ただし全てではない)を対象とする手法を組み合わせてもよい。
好ましくは、光透過部を通して撮像部により取得された画像情報に対して、光透過部による回折効果によって画像情報に現われる影響を抑制する回折補正処理を行なう回折補正部をさらに設けるとよい。
好ましくは、外光の波長分布を測定する波長分布測定部をさらに設け、波長分布測定部により測定された外光の波長分布を参照して回折補正処理を行なうようにするとよい。
さらに好ましくは、光透過部を通過した光を撮像部に集光する集光部を画像表示部と撮像部との間に配置することで、光透過部を通過した光が撮像部に確実に集光するようにするとよい。
本発明の一態様によれば、画像表示部の背面側に撮像部(あるいは撮像装置:以下この項において同様)を配置し、光透過部を通して表示面側の被写体を撮像するので、ディスプレイに正対している使用者の画像を容易に取得できる。
この際に、光透過部を通して撮像部により画像情報を取得したときに撮像画像に現れ得る映り込み成分に関しては、信号処理の側面から抑制する第1の手法や、表示と撮像のタイミングを制御する第2の手法によって映り込みノイズを抑制することができる。
また、好ましくは、光透過部において回折現象が生じることにより画像に与える影響を信号処理の側面からの対処により抑制できる。このとき、画像の全領域ではなく特定領域の画像情報のみを処理対象とすることで、全信号成分を対象として処理する場合よりも処理時間を短縮できる。
また、好ましくは、画像を構成する複数の信号成分の一部のみを回折補正処理の対象とすれば、全信号成分を対象として処理する場合よりも処理時間を短縮できる。この際に、輝度信号成分や輝度との相関が強い信号成分(たとえば緑色成分)のみを回折補正処理の対象とすれば、処理時間を短縮できることに加えて、全信号成分を対象として処理する場合と遜色のない(同等の)精度で補正処理ができる。
さらに好ましくは、光透過領域に配置する光透過部そのものの側面からの対処も行なうようにすれば、光透過部において回折現象が生じることを予め抑制しておくことができる。その結果、回折現象が生じることにより画像に与える影響をより確実に抑制できる。
好ましくは、画像表示部と撮像部との間に集光部を配置するようにすれば、光透過部を通過した光が撮像部に確実に集光されるので撮像部に十分な光量の光を集光させることができる。正確に像を撮像部の撮像面に結ぶために高精度の微小レンズを必要とせず、画像表示装置の製造コストの増加を招くことがなく、低コストで製造することができる。
図1は、第1実施形態の画像表示装置および画像表示システムの概念図である。 図2は、画像表示部を構成する複数の画素の最も典型的な配置の模式図である。 図3は、撮像装置の配置位置と表示される画像との関係を説明する概念図である。 図4は、画像表示装置による撮像イメージを表す図である。 図5は、画像表示部の詳細を説明する図である。 図6は、映り込み現象を説明する模式図である。 図7は、第1実施形態の画像表示装置のブロック図である。 図8は、第1実施形態の画像表示システムのブロック図である。 図9は、映り込み現象による影響を信号処理の側面から対策する手法を採る場合に用いて好適な同期制御を説明する図である。 図10は、映り込みノイズ抑制処理の第1例を説明する図である。 図11は、映り込みノイズ抑制処理の第2例を説明する図である。 図12は、映り込みノイズ抑制処理の第3例を説明する図である。 図13は、映り込みノイズ抑制処理の第4例を説明する図である。 図14は、回折現象による撮像画像への影響を説明する模式図である。 図15は、撮像装置の手前にガラス板を配置して撮像した画像例を示す図である。 図16は、第2実施形態の画像表示装置のブロック図である。 図17は、第2実施形態の画像表示システムのブロック図である。 図18は、光透過部の形状の一例を模式的に示す図(その1)である。 図19は、光透過部の形状の一例を模式的に示す図(その2)である。 図20は、第3実施形態の画像表示装置および画像表示システムの概念図である。 図21は、第3実施形態の画像表示装置のブロック図である。 図22は、第3実施形態の画像表示システムのブロック図である。 図23は、本実施形態の画像表示装置が適用される電子機器の一例を示す図である。 図24は、画像表示装置の第2変形例を示す図である。 図25は、画像表示システムの第2変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。各機能要素について実施形態別に区別する際には、A,B,…などのように大文字の英語の参照子を付して記載し、特に区別しないで説明する際にはこの参照子を割愛して記載する。図面においても同様である。各実施形態における種々の数値や材料は例示であり、それらに限定されるものではない。
説明は以下の順序で行なう。
1.基本概念(全体概要、映り込みノイズ抑制処理、回折補正処理、波長分布測定、光透過領域、撮像装置、画像表示部)
2.第1実施形態(全体概要、撮像装置の配置位置、画像表示部の断面構造、映り込みノイズ抑制に対応した構成、映り込み現象対策の同期制御)
3.映り込みノイズ抑制処理(第1例:処理面積縮小の手法)
4.映り込みノイズ抑制処理(第2例:第1例+全信号)
5.映り込みノイズ抑制処理(第3例:第1例+特定信号→輝度情報と相関ある信号)
6.映り込みノイズ抑制処理(第4例:第1例+輝度情報、第1例〜第4例の纏め)
7.第2実施形態(第1実施形態+回折補正に対応した構成、回折現象の対策原理)
8.第3実施形態(第2実施形態+波長分布測定処理)
9.電子機器のモニタ装置の代替
10.総括(第1変形例:位置検出、第2変形例:3次元画像表示+位置検出、第3変形例:TV会議システム、第4変形例:デジタルミラー)
<基本概念>
[全体概要]
本実施形態の撮像装置付き画像表示装置(以下単に「画像表示装置」と記す)にあっては、画像表示部の背面に撮像装置(あるいは撮像部:以下同様)を配置し、画像表示部の撮像装置と対応する光透過領域部分に光透過部を設ける。そして、光透過部(つまり画像表示部)を通して表示面側の被写体を撮像する。
光透過部を通過した光が撮像装置に集光される。画像表示部の背面側に撮像装置が配置されているので、ディスプレイに正対している使用者の顔、目、動作などを撮像装置によって正確に撮像することができる。画像表示部(表示装置の表示パネル)に裏面まで光が到達するような光透過部を設けて、対応する位置に撮像装置を設置することにより、ディスプレイに正対している使用者の顔、目、動作などを撮像装置で撮像することで正確に把握することができるので、表示装置の付加価値を簡便かつ安価に高めることができる。
必須ではないが、画像表示部と撮像装置との間に集光部を配置することで、光透過部を通過した光が撮像装置に確実に集光されるようにする。集光部を配置することで、正確に像を撮像装置に結ぶために高精度の微小レンズを必要とせず、画像表示装置の製造コストの増加を招くことがないし、撮像装置に十分な光量の光を集光させることができる。
[映り込みノイズ抑制処理]
ここで、本実施形態の画像表示装置では、画像表示部の裏面側で画像表示部を通して撮像すると、画像表示部を通さずに撮像した場合には現われない特有のノイズが撮像画像に現われることがあることが分かった。そして、このようなノイズの発生原因を探求したところ、画像表示部の表示素子からの光(表示光)が画像表示部内部の各部で反射しいわゆる迷光となって撮像装置に入射することによるということを突き止めた。
以下では、画像表示部を通さずに撮像した場合には存在し得ないが、画像表示部の裏面側で画像表示部を通して撮像した場合に撮像画像に現われる特有のノイズを「映り込みノイズ」と称する。
この映り込みノイズの対策として、本実施形態では、画像表示部における表示タイミングと撮像装置における撮像タイミングを制御するタイミング制御部を設ける。タイミング制御部は、光透過部を通して撮像装置により取得された画像情報に含まれ得る画像表示部の表示画像の映り込み成分を抑制し得るように、双方のタイミングを制御する。
タイミング制御部は、表示タイミングと撮像タイミングを大きくずらすことで、換言すると、撮像と表示を非同期とし各フレームレートを大きく異ならせることで、見た目上、映り込みノイズを認識し難くする(視覚効果による映り込みノイズ抑制手法と称する)。撮像と表示が非同期の場合に、各フレームレートが近い場合には、撮像画像への表示画像の映り込みがいわゆるフリッカ現象として認識される(たとえば30フレーム以下では認識される)。これに対して、フレームレートの差を30フレームよりも大きくすることで、たとえ撮像画像への表示画像の映り込みがあったとしても、視覚上認識され難くなる。
ただし、各フレームレートの設定に自由度がない場合には、視覚効果による映り込みノイズ抑制手法を採ることができない。そこで、本実施形態では、他の態様として、信号処理の側面から映り込みノイズが撮像画像に与える影響を補正することで画像の高品質化を図るようにする(信号処理による映り込みノイズ抑制手法と称する)。
信号処理による映り込みノイズ抑制手法では、具体的には、先ず、映り込みノイズ抑制処理部は、画像表示部の映像データを参照して撮像装置で撮像された画像に乗った映り込みノイズを抑制(好ましくは完全に除去)することで、高品位な画像を取得する。つまり、撮像期間中に表示画像が映り込んだ場合でも、その映り込みの成分(映り込みノイズ)を映像データから判定し、撮像画像から映り込み成分を抑制(除去)する。表示素子からの光が迷光となって撮像装置に入射することによる映り込み成分が撮像されることが映り込みノイズの原因である。よって、映り込みノイズの量は、その映り込みノイズ(迷光)の元となっている映像データと相関があるので、映像データに基づいて算出された補正量を撮像データから差し引くことで、映り込み成分を除去することができる。
映り込みノイズ抑制処理を画像情報に対して施すに当たっては、画像情報を構成する各信号成分(たとえばR,G,Bの色画像情報)のそれぞれについて処理する方法や信号成分の一部について処理することでノイズ抑制処理時間の短縮を図る方法が考えられる。
前者の場合は画像情報を構成する全ての信号成分についてノイズ抑制処理を施すので、処理負荷は掛かるがノイズ抑制効果は後者よりも高い。一方、後者の場合は画像情報を構成する一部の信号成分についてノイズ抑制処理を施すので、ノイズ抑制効果は前者よりも低いが処理負荷は低減される。
後者の場合には、第1の手法として、撮像装置で取得された撮像画像の全領域の信号成分ではなく一部の領域の信号成分について処理する方法(「処理面積縮小の手法」と称する)を採ることで、ノイズ抑制処理時間の短縮を図ることが考えられる。つまり、処理面積の側面から一部の信号成分についてノイズ抑制処理を施す手法である。
また、各信号成分を代表する少なくとも1つ(全てではない)について処理する方法(「特定信号重視の手法」と称する)を採ることで、ノイズ抑制処理時間の短縮を図ることが考えられる。つまり、処理対象信号の数の側面から一部の信号成分についてノイズ抑制処理を施す手法である。
処理面積縮小の手法において、ノイズ抑制処理の対象とする画像の一部の領域を「特定領域」と称し、撮像画像の全領域から「特定領域」を除いた領域を「背景領域」と称する。撮像画像を「特定領域」と「背景領域」に分離して「特定領域」のみにノイズ抑制処理を施す。その後、ノイズ抑制済みの「特定領域」の画像(その信号成分)とノイズ抑制処理を施していない「背景領域」の画像(その信号成分)を合成して処理を完了させる。
撮像画像の全領域から分離(抽出)された「特定領域」は、撮像画像全体と比べると面積は小さいので、撮像画像の全領域を対象として処理する場合と比較して計算量が少なくなり、ノイズ抑制処理時間は短縮されるから、処理を高速化できる。
「特定領域」を如何様に設定するかは種々の観点が考えられる。たとえば、撮像画像の中央部や隅など場所の側面から規定する手法(「場所重視の手法」と称する)と、使用者など予め定められている特定の(着目すべき)対象物の側面から規定する手法(「被写体重視の手法」と称する)に大別できる。後者の場合、全画面を対象としてノイズ抑制処理を行なう場合と比べて、たとえば人物像に対してのみノイズ抑制処理を行なうため高速処理が可能である。
場所重視の手法では、撮像装置により取得された画像情報から抽出するべき場所を予め決めておく、あるいは幾つかの候補場所を提示して使用者が選択できるようにしてもよい。場所重視の手法ではさらに、撮像画像から「特定領域」を抽出する際の形状(たとえば矩形や丸など)を規定することが考えられる。抽出する際の形状に関しても、予め決めておく、あるいは幾つかの候補形状を提示して使用者が選択できるようにしてもよい。
被写体重視の手法では、さらに、被写体の一部の領域の側面から規定する手法(「特定部位重視の手法」と称する)を採ることが考えられる。映り込みノイズのある画像からノイズ成分を除去して人物像を鮮明にしようとしたとき、人物の全体が鮮明でなくても、顔全体や、さらには、目、鼻、口などの顔の特徴を表わす特定部位のみを映り込みノイズのない鮮明な画像とする処理にしても違和感はない。こうすることで、処理対象となる画像の面積比がより少なくなるので、処理をより高速にできるし、実態的にはノイズ抑制効果は劣るものの感覚的なノイズ抑制効果を劣化させずに済む。
被写体重視の手法(特定部位重視の手法を含む)では、全体画像から特定した被写体領域を抽出する際には、忠実にその輪郭に沿って抽出する方法を採ることもできるが、処理のし易さを考えると、被写体の部分(被写体の一部の場合を含む)を抽出する際の領域形状は、予め決められた形状(たとえば矩形)とすることが好ましい。
被写体重視の手法(特定部位重視の手法を含む)は、画像全体から被写体や特定部位の部分を抽出(特定)する処理が必要となり、一般的には処理負荷が重くなる。これに対して、場所重視の手法は、画像全体から抽出する「特定領域」を予め決められた形状にできるので、抽出処理は簡単である。
被写体重視の手法(特定部位重視の手法も含む)を採る場合には、その被写体(特定部位を含む)の動きに「特定領域」を追従させることも考えられる。
場所重視の手法と被写体重視の手法(特定部位重視の手法も含む)を組み合わせることも考えられる。たとえば、最初は場所重視の手法を採ってたとえば撮像画像の中央部を処理対象とするが、途中からは被写体重視の手法(特定部位重視の手法)に切り替えることで、その被写体(特定部位を含む)の動きに「特定領域」を追従させることが考えられる。被写体が画面中央部からはみ出るような場合でも、着目すべき被写体(特定部位を含む)を重視したノイズ抑制処理を確実に実行できる。
「特定信号重視の手法」では、ノイズ抑制済みの信号成分と、ノイズ抑制処理を施していない残りの信号成分とを合成して処理を完了させる。画像を表わす全ての信号成分の数よりもノイズ抑制処理の対象とする信号成分の数が少ないので、全ての信号成分をノイズ抑制処理の対象とする場合と比較して計算量が少なくなり、ノイズ抑制処理時間は短縮されるから、処理を高速化できる。
特定信号重視の手法の場合、たとえば各色(たとえばR,G,B)の何れか一色に着目した処理にすることが考えられるが、その場合でも、特に、輝度信号成分や輝度信号成分との相関がある(相対的に強い)色画像情報に着目して処理するのが好ましい。実質的な(見た目の)ノイズ抑制効果を全信号を対象とする場合と同程度に維持しながら、ノイズ抑制処理の高速化を図ることができる。
たとえば、人間の視覚特性として特に輝度(明暗)に対する感受性が強い(敏感性がある)ことや、輝度成分は画像の緑成分と相関が強いことが一般的に知られており、このような人間の輝度に対する感受性を利用したノイズ抑制処理とすることが考えられる。すなわち、撮像画像の輝度成分のみノイズ抑制処理を行なう。
このような人間の視覚特性に着目した方法によれば、ノイズ抑制処理済み画像は、画像情報を構成する各信号成分全てにノイズ抑制処理した画像と比較すると映り込みノイズという観点では遜色のない抑制効果が得られるということが確認された。さらに、各信号成分全てにノイズ抑制処理を行なう場合と比べて処理時間を短縮できる。つまり、ノイズ抑制処理の高速化を実現できる。
本実施形態では、これらの各種のノイズ抑制処理手法の中から、利用者が処理速度やノイズ抑制精度などの観点から好みのものを選択できるようにしておく。
映像データを参照して撮像画像から映り込みノイズを抑制する際は、たとえば映像データに基づいて算出された補正量を撮像データから差し引くことになるが、表示と撮像のタイミングが同期していない場合には、不可能ではないがその処理や制御が煩雑になる。たとえば、映像データや撮像データの受渡しだけでなく、表示や撮像のタイミング情報の受渡しを行なう機能やそれらを制御する機能などが必要になると考えられる。
そこで、好ましくは、本実施形態では、信号処理の側面から映り込みノイズが撮像画像に与える影響を補正し得るように画像表示装置と撮像装置が協調して対応するようにする。「協調して対応する」とは、光透過部を通して撮像装置により取得された画像情報に含まれ得る画像表示部の表示画像の撮像画像への映り込み成分を抑制し得るように、画像表示装置における表示タイミングと撮像装置における撮像タイミングを制御することを意味する。好ましくは、画像表示装置における表示タイミングと撮像装置における撮像タイミングの同期をとる。同期をとる際に、画像表示装置と撮像装置の何れが主(マスター)になり何れが従(スレーブ)になるかは任意である。実体的には、画像表示装置の表示タイミングに合わせて撮像装置の撮像を開始するようにするのがよい。
両タイミングの同期をとることで、撮像データに乗る表示画像成分の除去が容易に可能となり、高品位な撮像画像を取得することができる。たとえば、常に(毎フレーム)、画像表示装置の表示期間内の特定のタイミング(毎フレーム同じタイミング)で撮像装置の撮像を開始するようにする。こうすることで、撮像装置で取得された画像中に表示画像(映像データ)と相関のある映り込み成分が存在した場合でも、容易にその成分を抑制(除去)することができる。たとえば、撮像を表示装置の表示期間内の特定タイミングで開始することで、表示画像の撮像画面への映り込みを効果的に除去して、高品位な撮像画像を取得することができる。
映り込みノイズ抑制処理部は、画像表示装置に設けてもよいし、撮像装置あるいは撮像装置で取得された画像を利用する後段の装置側に設けてもよい。画像表示装置に映り込みノイズ抑制処理部を設ける場合には、撮像装置で取得された撮像画像を画像表示装置に渡すとよい。画像表示装置は、表示タイミングに合わせて、撮像データ中に含まれ得る映像データと相関のある映り込みノイズの量を見積もって、映り込み成分を除去すればよい。撮像装置や撮像装置よりも後段の装置に映り込みノイズ抑制処理部を設ける場合には、表示画像の情報(映像データ)を撮像装置や後段の装置に渡すとよい。撮像装置や後段の装置は、撮像タイミングに合わせて、撮像データ中に含まれ得る映像データと相関のある映り込みノイズの量を見積もって、映り込み成分を除去すればよい。
たとえば、映り込みノイズ抑制処理部は、入出力部を有するCPUとメモリから構成された回路として画像表示装置や画像表示装置を搭載した電子機器に設けることが考えられる。また、画像表示装置と撮像装置を別体(着脱可能)に構成する場合には、画像表示装置の裏面に配置される撮像装置(電子機器の一例)に映り込みノイズ抑制処理部を設けることも考えられる。また、画像表示装置にパーソナルコンピュータ(電子計算機)などの周辺機器が接続された画像表示システムにあっては周辺機器に映り込みノイズ抑制処理部の機能を持たせることも考えられる。
[回折補正処理]
本実施形態の画像表示装置では、画像表示部の背面に撮像装置を配置し、光透過部(つまり画像表示部)を通して表示面側の被写体を撮像する。光透過領域を構成する光透過部の開口が小さい場合、開口を通して画像を撮像すると、いわゆる回折現象が生じる結果、撮像装置に結像する像にボケが生じる場合や鮮明さに欠ける場合がある。
この対策として、本実施形態では、好ましくは、信号処理の側面から光透過部において生じた回折現象による影響を補正するべく、本実施形態の画像表示装置および画像表示システムは、回折補正部を備えた構成とするとよい。好ましくは、光透過部そのものの側面(たとえば形状、大きさ、分布など)から、回折現象が生じることを抑制するとよい。
回折補正部は、撮像装置を介して取得された撮像画像情報やその他の画像データに対して、光透過領域を構成する光透過部において生じる回折の補正を施す。因みに「その他の画像データ」は、たとえば、撮像装置によって使用者などを撮像して得られた画像表示部に表示すべき画像データである。以下では、撮像画像情報と「その他の画像データ」を纏めて、単に「画像データ」と称することもある。
たとえば、光透過部(の開口)の一部または全部を、画像表示部の第1の方向および第2の方向に沿って周期的に設ける。このとき、第1の方向に沿った光透過部の長さをLtr-1、第1の方向に沿った画素のピッチをPpx-1としたとき、第1の方向の線開口率Ltr-1/Ppx-1は、「Ltr-1/Ppx-1≧0.5」を満足するようにするのがよく、さらに好ましくは、「Ltr-1/Ppx-1≧0.8」を満足するようにするのがよい。線開口率Ltr-1/Ppx-1の上限値には、光透過部が形成できる限りにおいて、特段の制約はない。ここで、第1の方向に沿った光透過部の長さLtr-1は、第1の方向に光透過部を射影したときの、その形状に対応する線分の1周期当たりの長さを意味し、第1の方向に沿った画素のピッチPpx-1は、第1の方向に沿った画素の1周期当たりの長さを意味する。
また、第2の方向に沿った光透過部の長さをLtr-2、第2の方向に沿った画素のピッチをPpx-2としたとき、第2の方向の線開口率Ltr-2/Ppx-2は、「Ltr-2/Ppx-2≧0.5」を満足するようにするのがよく、さらに好ましくは、「Ltr-2/Ppx-2≧0.8」を満足するようにするのがよい。線開口率Ltr-2/Ppx-2の上限値には、光透過部が形成できる限りにおいて、特段の制約はない。ここで、第2の方向に沿った光透過部の長さLtr-2は、第2の方向に光透過部を射影したときの、その形状に対応する線分の1周期当たりの長さを意味し、第2の方向に沿った画素のピッチPpx-2は、第2の方向に沿った画素の1周期当たりの長さを意味する。
第1の方向と第2の方向とは、直交している場合もあるし、場合によっては、90度以外の角度で交わっている場合もある。後者の場合、光透過部の一部または全部は、画像表示部の第1の方向および第2の方向だけでなく、第3の方向、第4の方向、…に沿って周期的に設けられている場合もあり、このような場合には、各方向の内の少なくとも2方向に沿った光透過部の長さと、これらの少なくとも2方向に沿った画素のピッチとが、前記の関係(具体的には0.5倍以上、より好ましくは0.8倍以上)を満足していることが好ましい。
回折補正部における回折補正処理としては、撮像装置で取得された画像の鮮鋭度(解像度)を評価するレスポンス関数(空間周波数特性を示すもの)を用いて、その振幅(絶対値)であるMTF(modulation transfer function)を指標値とする処理にするとよい。公知のようにレスポンス関数は点像または線像強度分布をフーリエ変換して求められるものである。光透過部を通して撮像装置で撮像することにより画像に現れる解像度低下の影響(画像のボケの程度)は光透過部(微小開口部)の配置パターンと対応している。たとえば、MTFにおける高周波成分の大小により解像度低下の影響(画像のボケの程度)を評価できる。
したがって、光透過部の配置パターンを参照して撮像画像に対して逆フーリエ変換を施せば、光透過部を通して撮像装置で撮像することにより画像に現れる解像度低下の影響が排除された画像を復元できる。つまり、撮像装置により取得された画像情報をフーリエ変換し、フーリエ変換した情報を、光透過部の配置状態と対応したレスポンス関数(ここではMTF)を用いて、逆フーリエ変換することで、回折補正処理を行なうとよい。
たとえば、光透過部の配置パターン(形状、大きさ、分布など)に基づき算出されるMTF逆変換処理(画像復元処理)を画像情報に対して施すことが好ましい。MTF逆変換処理では、撮像画像の信号成分についてMTF形状データを用いてMTF逆変換処理を行なう。この際には、回折補正部に記憶部を設けて、光透過部の形状、大きさ、分布などの配置パターンを表すMTF形状データを予め記憶部に記憶しておくとよい。レスポンス関数の特定は、画像(を表す信号)をフーリエ解析するフーリエ変換法を適用すればよい。
ここで示した回折補正処理の手法は、光透過部を通して撮像装置で撮像することにより画像に現れる解像度低下の影響(画像のボケの程度)を補正する手法の一例に過ぎず、その他の公知の手法を適用してもよい。
回折補正部は、たとえば、入出力部を有するCPUとメモリから構成された回路として画像表示装置や画像表示装置を搭載した電子機器に設けることが考えられる。また、画像表示装置と撮像装置を別体(着脱可能)に構成する場合には、画像表示装置の裏面に配置される撮像装置(電子機器の一例)に回折補正部を設けることも考えられる。また、画像表示装置にパーソナルコンピュータ(電子計算機)などの周辺機器が接続された画像表示システムにあっては周辺機器に回折補正部の機能を持たせることも考えられる。
MTF逆変換処理を画像情報に対して施すに当たっては、画像情報を構成する各信号成分(たとえばR,G,Bの色画像情報)のそれぞれについて処理する方法や信号成分の一部について処理することで補正処理時間の短縮を図る方法が考えられる。映り込みノイズ抑制処理と同様の考え方である。各種のノイズ抑制処理手法の中から、利用者が処理速度やノイズ抑制精度などの観点から好みのものを選択できるようにしておくとよい。
なお、映り込みノイズ抑制処理と回折補正処理は、何れを先に実行し何れを後に実行するかは基本的には任意である。たとえば、映り込みノイズ抑制処理を先に実行し、その後に回折補正処理を実行する場合には、特段の不利な点はない。回折補正処理を先に実行し、その後に映り込みノイズ抑制処理を実行する場合には、映りこむ画像は回折成分を含まないので、元画像(回折有り+映り込みあり)に対して、回折補正を先に行なうと、回折が無い+映り込み成分に対して、回折処理を行なってしまうので、不具合が生じる。したがって、総合的に判断すると、映り込みノイズ抑制処理を先に実行し、その後に回折補正処理を実行する方がよい。
[波長分布測定]
本実施形態の画像表示装置および画像表示システムは、外光の波長分布を測定する波長分布測定部をさらに備えている構成とすることができる。このような構成を採用することで、回折補正処理では、光透過部の形状、大きさ、分布だけでなく、外光の波長分布も考慮することができ、MTF逆変換処理の精度向上を図ることができ、外光(外部照明環境)に依らず、最適な画像を得ることができる。加えて、撮像装置を介して取得された画像情報の精度の向上(たとえば色情報の精度向上)を図ることもできる。
波長分布測定部は、たとえば、ホトセンサなどの受光装置から構成することができる。波長分布測定部の制御は、たとえば、入出力部を有するCPUとメモリから構成された制御回路として画像表示装置や画像表示装置を搭載した電子機器に設けることが考えられる。また、画像表示装置にパーソナルコンピュータ(電子計算機)などの周辺機器が接続された画像表示システムにあっては、周辺機器に波長分布測定部の制御の機能を持たせることも考えられる。
なお、回折によるボケが小さい場合には、撮像画像に対して回折を補正(補償)する処理を行なう必要はない。しかしながら、このような場合にあっても、外光の波長分布を測定する波長分布測定部をさらに備えることで、たとえば回折補正部は撮像装置で取得された画像を撮像画像の波長分布で重み付けすることができる。その結果、撮像装置を介して取得された画像情報の精度の向上を図ることができる。
[光透過領域]
本実施形態の画像表示装置の画像表示部に設ける光透過領域は、撮像装置が配設される部分と対応した部分(少なくとも撮像素子の撮像面正面に位置する箇所)に形成されていればよい。そして、光透過領域には、表示面側の被写体像を表す光が通過する微小な開口部が形成された光透過部を少なくとも1個は存在させる、好ましくは複数設ける。
ここで、光透過領域は、光透過部が複数の画素に設けられている第1構成例とすることができる。また、光透過領域は、少なくとも1つ以上(好ましくは、少なくとも2つ以上)の画素の周囲に光透過部が設けられている第2構成例とすることもでき、この場合、光透過部は、画素の全ての周囲に設けられていてもよいし、画素の周囲の一部に(具体的には、画素の境界に相当する辺の内の連続する2辺以上に)設けられていてもよいが、後者の場合、画素の全周の1/4倍以上の長さ(連続する2辺にあっては、各一辺の長さの1/2倍以上)に亙り光透過領域が設けられていることが好ましい。
このような構成にあっては、複数の画素に設けられた光透過部を通過した光が撮像装置に集光され、あるいは、少なくとも1つ以上の画素の周囲に設けられた光透過部を通過した光が撮像装置に集光される。したがって、正確に像を撮像装置に結ぶために高精度の微小レンズを必要とせず、撮像装置付き画像表示装置の製造コストの増加を招くことがないし、撮像装置に十分な光量の光を集光させることができる。
第1構成例の場合、光透過部は複数の画素に設けられているが、たとえば(限定するものではないが)、3個以上の画素に設けられていることが望ましく、光透過領域を構成する光透過部の外形形状は、本質的には任意であり、長方形や正方形といった四角形を挙げることができる。
第2構成例の場合、光透過領域は、少なくとも1つ以上の画素の周囲に光透過部が設けられているが、たとえば(限定するものではないが)、3個以上の画素の周囲に設けられていることが望ましく、光透過部の外形形状は、本質的には任意である。たとえば、「L」字形状(光透過部が画素の境界に相当する辺の内の連続する2辺に設けられている形態)、「コ」の字形状(光透過部が画素の境界に相当する辺の内の連続する3辺に設けられている形態)、「ロ」の字形状(光透過部が画素の境界に相当する辺の全てに設けられている形態)、井桁状の形状(光透過部が画素の境界に相当する辺の全てに設けられており、かつ隣接する画素の間に共通して設けられている形態)を例示することができる。あるいは、撮像装置に備えられたレンズの射影像が含まれる画素群の周囲に光透過部を設ける構成とすることも考えられる。
[撮像装置]
本実施形態の画像表示装置において、撮像装置は、画像表示部の背面側に配置されていればよいが、画像表示部の中央部に配置されていることが好ましい。撮像装置は、1個であってもよいし、複数個であってもよい。撮像装置は、たとえば、CCD素子やCMOSセンサを備えた周知、市販の固体撮像素子を用いればよい。
本実施形態の画像表示装置においては、画像表示部と撮像装置との間に、光透過領域の光透過部を通過した光を撮像装置に集光する集光部を設けることが好ましい。集光部としては、周知のレンズを挙げることができる。レンズとして、具体的には、両凸レンズ、平凸レンズ、メニスカス凸レンズの何れかから構成することができるし、反射鏡やフレネルレンズから構成してもよいし、これらの各種の凸レンズを組み合わせて構成することもできるし、凹レンズとこれらの各種の凸レンズとを組み合わせて構成することもできる。
撮像装置としては、周知、市販のビデオカメラやウェブカメラといった固体撮像装置を用いることもでき、これらの場合には、集光部と撮像装置が一体化している。
本実施形態の画像表示装置においては、画像表示部に入射し、光透過部を通過し、画像表示部から出射し、集光部に入射する光の光路には、カラーフィルタを配置しないことが好ましく、また、マイクロレンズなどの結像系を配置しないことが好ましい。
[画像表示部]
本実施形態の画像表示装置に用いる画像表示部は、画素(の表示部分)の隙間に光透過部を形成できればよく、印加される電圧や流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子を画素の表示素子として用いたものであれば何でもよい。
たとえば、印加される電圧によって輝度が変化する電気光学素子としては液晶表示素子が代表例であり、流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子としては、有機エレクトロルミネッセンス(Organic Electro Luminescence, 有機EL, Organic Light Emitting Diode, OLED;以下、有機ELと記す)素子が代表例である。後者の有機EL素子を用いた有機EL表示装置は、画素の表示素子として、自発光型の発光素子(自発光素子)を用いたいわゆる自発光型の表示装置である。一方、液晶表示装置を構成する液晶表示素子は、外部からの光(前面や背面からの光、前面の場合は外光でもよい)の通過を制御するものであり、画素が発光素子を含むものではない。
たとえば、近年、フラットパネル表示装置(FP表示装置)として、有機EL表示装置に関心が高まっている。現在、FP表示装置として液晶表示装置(LCD)が主流を占めているが、自発光デバイスではなく、バックライトや偏光板などの部材を必要とする。それ故、FD表示装置の厚さが増す、輝度が不足するなどの問題点がある。一方、有機EL表示装置は自発光デバイスであり、バックライトなどの部材が原理的に不要であり、薄型化、高輝度であるなど、LCDと比較して多数の利点を有する。特に、各画素にスイッチング素子を配したアクティブマトリクス型有機EL表示装置は、各画素をホールド点灯させることで消費電流を低く抑えることができ、しかも、大画面化および高精細化が比較的容易に行なえることから、各社で開発が進められており、次世代FP表示装置の主流になると期待されている。
自発光型の表示装置としては、有機EL表示装置の他に、プラズマ表示装置(PDP:Plasma Display Panel)、電界放出型表示装置(FED:Field Emission. Display )、表面伝導型電子放出素子表示装置(SED:Surface-conduction Electron-emitter Display )などがあり、これらも本実施形態の画像表示部に適用できる。
ただし、本実施形態の画像表示装置としては、画像表示部の発光素子は自発光型の発光素子であることが望ましく、さらには有機EL素子からなる形態とすることがより好ましい。発光素子を有機EL素子から構成する場合、有機EL素子を構成する有機層(発光部)は有機発光材料からなる発光層を備えているが、具体的にはたとえば、正孔輸送層と発光層と電子輸送層との積層構造、正孔輸送層と電子輸送層を兼ねた発光層との積層構造、正孔注入層と正孔輸送層と発光層と電子輸送層と電子注入層との積層構造から構成することができる。
電子輸送層、発光層、正孔輸送層および正孔注入層を「タンデムユニット」とする場合、有機層は、第1のタンデムユニット、接続層、および、第2のタンデムユニットが積層された2段のタンデム構造も有していてもよく、さらには、3つ以上のタンデムユニットが積層された3段以上のタンデム構造も有していてもよい。これらの場合、発光色を赤色、緑色、青色と各タンデムユニットで変えることで、全体として白色を発光する有機層を得ることができる。
有機層の厚さの最適化を図ることで、たとえば、第1電極と第2電極との間で発光層において発光した光を共振させ、この光の一部を第2電極を介して外部に出射する構成とすることもできる。
本実施形態の画像表示装置において画像表示部の発光素子を有機EL素子とする場合、第1基板、第1基板上に設けられた駆動回路、駆動回路を覆う層間絶縁層、層間絶縁層上に設けられた発光部、発光部上に設けられた保護層、保護層上に設けられた遮光層、および、保護層および遮光層を覆う第2基板、を備えている形態とすることができる。
さらに、各画素は、駆動回路および発光部を備えており、遮光層には、開口部が設けられており、開口部、並びに、開口部の下方に位置する保護層の部分および層間絶縁層の部分によって光透過部が構成されており、第2基板と対向しない第1基板の面の側に、撮像装置が配置されている形態とすることができる。
ここで、画素の配列として、たとえば、ストライプ配列、ダイアゴナル配列、デルタ配列、レクタングル配列を挙げることができる。また、第1基板や第2基板として、高歪点ガラス基板、ソーダガラス(Na2O・CaO・SiO2)基板、硼珪酸ガラス(Na2O・B23・SiO2)基板、フォルステライト(2MgO・SiO2)基板、鉛ガラス(Na2O・PbO・SiO2)基板、表面に絶縁膜が形成された各種ガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、表面に絶縁膜が形成されたシリコン基板、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル,PMMA)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)に例示される有機ポリマー(高分子材料から構成された可撓性を有するプラスチック・フィルムやプラスチック・シート、プラスチック基板といった高分子材料の形態を有する)を挙げることができる。
駆動回路は、たとえば、1または複数の薄膜トランジスタ(TFT)などから構成すればよい。層間絶縁層の構成材料として、SiO2、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、SiON、SOG(スピンオングラス)、低融点ガラス、ガラスペーストといったSiO2系材料;SiN系材料;ポリイミドなどの絶縁性樹脂を、単独あるいは適宜組み合わせて使用することができる。画素を有機EL素子から構成する場合、発光部は上述した通りである。保護膜を構成する材料として、発光部で発光した光に対して透明であり、緻密で、水分を透過させない材料を用いることが好ましく、具体的には、たとえば、アモルファスシリコン(α−Si)、アモルファス炭化シリコン(α−SiC)、アモルファス窒化シリコン(α−Si1-xx)、アモルファス酸化シリコン(α−Si1-yy)、アモルファスカーボン(α−C)、アモルファス酸化・窒化シリコン(α−SiON)、Al23を挙げることができる。遮光膜(ブラックマトリクス)は周知の材料から構成すればよい。必要に応じて、カラーフィルタを設けてもよい。
画像表示部は、表示素子(発光素子)を含む画素ユニットを複数配置してなるが、ここで、画素ユニットの数を(M,N)で表したとき、VGA(640,480)、S−VGA(800,600)、XGA(1024,768)、APRC(1152,900)、S−XGA(1280,1024)、U−XGA(1600,1200)、HD−TV(1920,1080)、Q−XGA(2048,1536)の他、(1920,1035)、(720,480)、(854,480)、(1280,960)など、画像表示用解像度の幾つかを例示することができるが、これらの値に限定するものではない。
カラー表示を行なう画像表示部において、1つの画素ユニットは、たとえば、赤(R)色成分を表示する赤色画素、緑(G)色成分を表示する緑色画素、および、青(B)色成分を表示する青色画素の3種の画素から構成される。あるいは、これらの3種の画素に加え、輝度向上のために白色光を表示する画素、色再現範囲を拡大するために補色を表示する画素、色再現範囲を拡大するためにイエローを表示する画素、色再現範囲を拡大するためにイエローおよびシアンを表示する画素など、4種あるいはそれ以上の画素から構成することもできる。
本実施形態の画像表示装置は、電子機器の一例であり、表示パネル部分の裏面側に撮像装置を配置できるようになっていればよく、撮像装置が着脱可能なものでもよいし、固定的に装着されたものでもよい。
画像表示装置は、たとえば、パーソナルコンピュータを構成するモニタ装置の代替として使用することができるし、ノート型パーソナルコンピュータに組み込まれたモニタ装置の代替として使用することができる。さらには、携帯電話やPDA(携帯情報端末,Personal Digital Assistant)、ゲーム機器に組み込まれたモニタ装置、従来のテレビジョン受像機の代替として使用することもできる。
<第1実施形態:映り込みノイズ抑制処理対応>
[全体概要]
図1〜図2は、第1実施形態の画像表示装置および画像表示システムの概念を説明する図である。ここで、図1(1)は画像表示装置の概念図であり、図1(2)は画像表示システムの概念図である。図1(1−1)は画像表示装置を正面から眺めた概念図であり、図1(1−2)は画像表示装置を側面から眺めた概念図である。図1(2−1)は画像表示システムを正面から眺めた概念図であり、図1(2−2)は画像表示システムを側面から眺めた概念図である。図2は、画像表示部を構成する複数の画素の最も典型的な配置を模式的に示した図である。
図1(1)に示すように、第1実施形態の画像表示装置1Aは、画像表示部10、画像表示部10の背面側に配置された撮像装置20、画像表示部10に形成された光透過部30、光透過部30を通過した光を撮像装置20に集光する集光部21を有する。撮像装置20は画像表示装置1の背面に対して着脱可能に構成してもよい。画像表示部10の撮像装置20と対応する部分が光透過領域12とされる。たとえば、画像表示部10の少なくとも撮像装置20の有効撮像領域と対応する部分が光透過領域12とされる。撮像装置20の有効撮像領域よりも光透過領域12の方が狭い場合には、撮像装置20での実際の撮像領域が狭くなる。
撮像装置20は、画像表示部10の背面側、より具体的には、画像表示部10の背面側の中央部に配置されており、備えられた撮像装置20は1つである。ここで、撮像装置20および集光部21は、これらが一体化された、すなわちCCD素子を備えた周知、市販のビデオカメラからなる。
画像表示装置1Aは、たとえばパーソナルコンピュータを構成するモニタ装置の代替として使用される。すなわち、図1(2)に示すように、第1実施形態の画像表示システム2Aは、画像表示装置1A_2にパーソナルコンピュータ(電子計算機)の本体などの周辺機器70Aが接続されている。周辺機器70A(後述の他の周辺機器70も同様)は電子機器の一例である。画像表示装置1A_2は、周辺機器70Aのモニタ装置として機能するようになっている。画像表示装置1A_2は、画像表示装置1Aから一部の機能部を取り外したものである。その取り外した機能部は周辺機器70Aに組み込まれている。周辺機器70Aと画像表示部10および撮像装置20とはケーブル72,73で接続されている。
画像表示部10の画素11としては、自発光型の発光素子、具体的には、有機EL素子からなるものを使用する。画像表示部10は、カラー表示のXGAタイプの有機EL表示装置からなる。すなわち、画素ユニットの数を(M,N)で表したとき、(1024,768)である。
図2に示すように、1つの画素ユニットは、赤色を発光する赤色発光画素11R、緑色を発光する緑色発光画素11G、および、青色を発光する青色発光画素11Bの3つの画素から構成されている。なお、画素の外縁を点線で示している(後述する他の例でも同様である)。
画像表示部10には、表示素子を含む画素11(11R,11G,11B)が複数配置されており、画像表示部10の光透過領域12の複数の画素11には光透過部30が設けられている。この例では光透過部30は画素11ごとに各別のものとなっているが、このことは必須でなく、複数の画素11に跨っていてもよい。また、この例では光透過部30が画素11ごとに(光透過領域12の全ての画素11に)設けられているが、このことは必須でなく、少なくとも光透過領域12の複数の画素11に光透過部30が設けられていればよく、たとえば2画素おきなど光透過領域12の一部の画素11に光透過部30が設けられていないものがあってもよい。
光透過部30は、限定するものではないが、たとえば6×3=18個の画素11に設けられている。1つの画素に1つの光透過部30が設けられている。集光部21は、これらの6×3=18個の画素11における光透過部30を通過した光を撮像装置20に集光する。各光透過部30の形状は長方形である。
図示しないが、画像表示部10には、各走査線を駆動する走査信号供給IC、および、映像信号を供給する映像信号供給ICが配されている。そして、走査信号供給ICには走査線制御回路が、映像信号供給ICには信号線制御回路が、それぞれ、接続されている。画像表示部10に入射し、光透過部30を通過し、画像表示部10から出射し、集光部21に入射する光の光路には、カラーフィルタは配置されていないし、マイクロレンズなどの結像系も配置されていない。
[撮像装置の配置位置]
図3〜図4は、撮像装置の配置位置と表示される画像との関係を説明する概念図である。ここで、図3(1)は、第1実施形態の画像表示装置1の場合を示し、図3(2)は、撮像装置が画像表示部の外側に固定された比較例の画像表示装置1Xの場合を示す。図4は、画像表示装置1Aによる撮像イメージを表す図である。
図3(2)に示すように、撮像装置20Xが画像表示部10Xの外側に固定されている場合、撮像装置20Xは画像表示装置1Xの使用者を斜めから撮像することになり、係る画像を画像表示部10Xにて表示したとき、画像表示部10Xには、斜めから撮像された使用者の画像が表示される。したがって、使用者の顔を正確に表示することができないし、画像表示部10Xのどこを使用者が注視しているかを正確に判別することもできない。さらには、使用者が画像表示部10Xに近づいた場合には、撮像範囲外になってしまう可能性が大である。
一方、図3(1)に示すように、第1実施形態の画像表示装置1Aにあっては、撮像装置20が画像表示部10の背面側の中央部に配置されているので、画像表示装置1Aの使用者を、撮像装置20は正面から撮像することができ、係る画像を画像表示部10にて表示したとき、画像表示部10には、正面から撮像された使用者の画像が表示される。したがって、使用者の顔を正確に表示することができるし、画像表示部10のどこを使用者が注視しているかを容易に、しかも、正確に判別することができる。また、使用者が画像表示部10に近づいた場合でも、使用者の撮像を行なうことができる。
画像表示装置1Aにあっては、光透過領域12の複数の画素11のそれぞれに設けられた光透過部30(複数の光透過部30)を通過した光が撮像装置20に集光される。したがって、正確に像を撮像装置20に結ぶために高精度の微小レンズを必要とせず、画像表示装置1Aの製造コストの増加を招くことがないし、撮像装置20に十分な光量の光を集光させることができる。
たとえば図4(1)には、一例として、観察者(撮像装置20にとっての被写体)が画像表示部10の表示画像を見ながら、ペンで指示している状態が示されている。画像表示装置1A(画像表示部10)の裏面には撮像装置20が設けられており、図4(2)に示すように、表示面に正対している観察者の顔や目、および手やペンを撮像することができる。これにより、たとえば、観察者の視線を撮像画像から検出することができる。また、手やペンなどの向きから画像表示部10の対応する指示点を特定することができるので、いわゆるポインタ機能を画像表示装置1Aに容易に付加することができる。さらには、ポインタ機能以外にも、使用者の顔や目、手の動き、周辺の明るさなども撮像画像から分かるので、様々の情報を画像表示装置1Aから得て、種々のシステムに送出することができ、画像表示装置1Aの付加価値を高めることができる。
[画像表示部の断面構造]
図5は、画像表示部10の詳細を説明する図である。ここで、図5(1)は、画像表示部10の模式的な一部断面図である。図5(2)は、画像表示部10の発光素子の詳しい構成を纏めた図表である。
画像表示部10は、第1基板40、第1基板40上に設けられた複数のTFTから構成される駆動回路、駆動回路を覆う層間絶縁層41、層間絶縁層41上に設けられた有機層63(発光部)、有機層63上に設けられた保護層64、保護層64上に設けられた遮光層65、保護層64および遮光層65を覆う第2基板67を備えている。
各画素11は、駆動回路および発光部を備えており、遮光層65には、開口部65Aが設けられており、開口部65A、並びに、開口部65Aの下方に位置する保護層64の部分、第2電極62の部分、および、層間絶縁層41の部分などによって光透過部30が構成されている。集光部21および撮像装置20は、第2基板67と対向しない第1基板40の面の側に配置されている。
より具体的には、ソーダガラスからなる第1基板40上には駆動回路が設けられている。駆動回路を構成するTFTは、第1基板40上に形成されたゲート電極51、第1基板40およびゲート電極51上に形成されたゲート絶縁膜52、ゲート絶縁膜52上に形成された半導体層に設けられたソース/ドレイン領域53、並びに、ソース/ドレイン領域53の間であって、ゲート電極51の上方に位置する半導体層の部分が相当するチャネル形成領域54から構成されている。図示した例にあっては、TFTをボトムゲート型としたが、トップゲート型であってもよい。
TFTのゲート電極51は、走査線(図示せず)に接続されている。そして、層間絶縁層41(41A,41B)が、第1基板40および駆動回路を覆っている。また、有機EL素子を構成する第1電極61は、SiOXやSiNY、ポリイミド樹脂などからなる層間絶縁層41B上に設けられている。TFTと第1電極61とは、層間絶縁層41Aに設けられたコンタクトプラグ42、配線43、コンタクトプラグ44を介して電気的に接続されている。図においては、1つの有機EL素子駆動部につき、1つのTFTを図示した。
層間絶縁層41上には、開口46を有し、開口46の底部に第1電極61が露出した絶縁層45が形成されている。絶縁層45は、平坦性に優れ、しかも、有機層63の水分による劣化を防止して発光輝度を維持するために吸水率の低い絶縁材料、具体的には、ポリイミド樹脂から構成されている。開口46の底部に露出した第1電極61の部分の上から、開口46を取り囲む絶縁層45の部分に亙り設けられ、有機発光材料からなる発光層を備えた有機層63が形成されている。有機層63は、たとえば、正孔輸送層、および、電子輸送層を兼ねた発光層の積層構造から構成されているが、図面では1層で表す。
第2電極62上には、有機層63への水分の到達防止を目的として、プラズマCVD法に基づき、アモルファス窒化シリコン(α−Si1-xx)からなる絶縁性の保護層64が設けられている。保護層64の上には、黒色のポリイミド樹脂からなる遮光層65が形成されており、保護層64および遮光層65上にはソーダガラスからなる第2基板67が配されている。保護層64および遮光層65と第2基板67とは、アクリル系接着剤からなる接着層66によって接着されている。
第1電極61をアノード電極として用い、第2電極62をカソード電極として用いる。具体的には、第1電極61は、厚さ0.2μm〜0.5μmのアルミニウム(Al)、銀(Ag)、あるいは、これらの合金で構成される光反射材料からなり、第2電極62は、厚さ0.1μmのITOやIZOといった透明導電材料や、厚さ5nm程度の銀(Ag)、マグネシウム(Mg)などの光をある程度透過する金属薄膜(半透明金属薄膜)からなる。第2電極62はパターニングされておらず、1枚のシート状に形成されている。場合によっては、有機層63と第2電極62との間に、厚さ0.3nmのLiFからなる電子注入層(図示せず)を形成してもよい。
以上、纏めると、本実施形態の画像表示装置1Aにおける画像表示部10の発光素子の詳しい構成は、図5(2)に示す通りである。
第1基板40から保護層64および遮光層65までが表示素子基板である。第2基板67は封止基板として機能する。ここで、第2基板67に設けられる光透過部30をなす開口部65Aは、表示素子基板の画素電極(第1電極61)、TFT(ゲート電極51を含む)および配線がない部分にある。また、封止剤として機能する保護層64、EL共通電極として機能する第2電極62、画素分離膜として機能する絶縁層45、平坦化絶縁膜として機能する層間絶縁層41(41A,41B)、ソース/ドレイン領域53、ゲート絶縁膜52は光透過性を持っている。したがって、表示面(第2基板67)側より入射する外光は、開口部65Aを通って裏面(第1基板40側)に到達することができる。
パネル裏面に設置される撮像装置20は、光透過部30(開口部65A)があるパネル裏面に撮像面を近接するように(ただし本例では集光部21を介在させる)設置される。よって、表示面側より入射される外光は、撮像装置20のレンズ(図示せず)で結像され、CCDやCMOSなどの固体撮像素子に入るので、表示面側に存在する被写体を撮像することができる。
[映り込みノイズ抑制に対応した構成]
図6〜図8は、映り込み現象とその対策を説明する図である。ここで、図6は、映り込み現象(詳しくは、その原因となる迷光が光透過部30を通して撮像装置20に入射する現象)を説明する模式図である。図7は、映り込み現象による影響を信号処理面から補正(抑制)するようにした第1実施形態の画像表示装置1Aのブロック図である。図8は、映り込み現象による影響を信号処理面から補正(抑制)するようにした第1実施形態の画像表示システム2Aのブロック図である。
第1実施形態の画像表示装置1Aでは、表示素子に有機EL素子を使用しており、光透過部30を設けるだけで、裏面(第1基板40)側に撮像装置20を設置することで、表示面(第2電極62)側に存在する被写体を撮像できる。
このような簡便な構成は、いわゆるLCDでは不可能ではないが困難性があるし、また可視光波長も含めて透過させる構造はさらに困難である。これに対して第1実施形態の画像表示装置1Aは、光透過部30を設けるだけであり、簡便な構成で裏面から表示面側にいる被写体を撮像できる。
ここで、本実施形態の画像表示装置では、画像表示部の裏面側で画像表示部を通して撮像すると、画像表示部を通さずに撮像した場合には現われない特有のノイズが撮像画像に現われることがあることが分かった。そして、このようなノイズの発生原因を探求したところ、画像表示部の表示素子からの光が画像表示部内部の各部で反射しいわゆる迷光となって撮像装置に入射することによるということを突き止めた。
図6に示すように、画像表示部10は、遮光層65に開口46と開口部65Aが設けられている。トップエミッション構造になっており、開口部65Aでは、有機層63(の発光層)から発せられた光が第2電極62、保護層64、接着層66、第2基板67を透過し出射光となって表示面から出射する。一方、光透過部30は、遮光層65に設けられた開口部65A、開口部65Aの下方に位置する保護層64の部分、第2電極62の部分、および、層間絶縁層41の部分などによって構成される。配線43は光透過部30を遮らないように配置されている。
ここで、有機層63(の発光層)から発せられた光は、全てが出射光となって表示面から出射するとはいえず、図示のように、その一部には、たとえば、接着層66と第2基板67との界面や第2基板67と空気との界面にて反射し、内部に戻る光(いわゆる迷光)となるものが存在する。この迷光が、開口部65Aや配線43の隙間を通過すると、撮像装置20に到達し得るようになり撮像装置20にて撮像されてしまう。迷光は画像表示部10で表示した光の一部であるから、表示画像と同じような画像が撮像装置20で撮像される。この現象は、画像表示部10を通さずに撮像したときには起こらない現象である。
迷光による映り込みノイズが小さい場合には、撮像画像に対して映り込み成分を除去する処理を行なう必要は無いが、高品質な撮像画像を必要とする場合には、映り込み現象による影響を補正することが好ましい。
第1実施形態では、この映り込みノイズの対策として、信号処理の側面から映り込みノイズが撮像画像に与える影響を補正し得るように画像表示装置と撮像装置が協調して対応することで、画像の高品質化を図るようにする。
因みに、画像表示部10の一の画素11から発せられた光の一部が迷光となり撮像装置20の何れの画素でどの程度の強さで撮像されるかは、画像表示部10のデバイス構造(各部材の形状や大きさ配置、さらには光透過部の形状、大きさ、分布など)に依存する。したがって、撮像装置20に撮像される画像表示部10の画素11ごとの映り込みの情報(映り込みパターンデータと称する)を予め測定し、その映り込みパターンデータを所定の記憶部に記憶しておき、映り込みノイズ抑制処理で使用するようにするとよい。
図7には、映り込み現象による影響を信号処理面から補正するようにした第1実施形態の画像表示装置1Aが示されている。
第1実施形態の画像表示装置1Aは、装置全体の動作を制御する制御部90、画像表示部10の表示動作を制御する表示用タイミングコントローラ92、撮像装置20(撮像部20a)の撮像動作を制御する撮像用タイミングコントローラ94を有する。
制御部90は表示データやタイミング信号などを、表示用タイミングコントローラ92に供給する。制御部90は、撮像タイミング信号、シャッタ制御信号、ゲイン制御信号などを、撮像用タイミングコントローラ94へ供給する。
表示用タイミングコントローラ92は、図示しない信号線制御回路を具備し、信号線制御回路は、表示データや水平タイミング信号を図示しない映像信号供給ICを介して画像表示部10に供給する。表示用タイミングコントローラ92は、図示しない走査線制御回路を具備し、走査線制御回路は垂直タイミング信号を図示しない走査信号供給ICを介して画像表示部10に供給する。
第1実施形態の画像表示装置1Aは、撮像装置20を介して取得された画像情報に対して、画像表示部10の裏面側で光透過部30を通して撮像した場合に発生する映り込みノイズの補正を施す映り込みノイズ抑制処理部200を備えている。撮像装置20(電子機器の一例)を画像表示装置1Aと別体にする場合には、図に一点破線で示すように、映り込みノイズ抑制処理部200(場合によっては撮像用タイミングコントローラ94も)を撮像装置20側に配置することも考えられる。
映り込みノイズ抑制処理部200は、映り込みパターン記憶部202と演算処理部208を有する。図示しないが、演算処理部208は、撮像データ記憶部と映像データ記憶部を有する。映り込みノイズ抑制処理部200の処理動作は制御部90により制御される。
撮像装置20に撮像される画像表示部10の画素11ごとの映り込みの情報を予め測定し、映り込みパターンデータD202を映り込みパターン記憶部202に記憶しておく。
撮像データ記憶部は、撮像装置20から供給される撮像画像データD20を記憶する。映像データ記憶部は、撮像装置20における撮像タイミングに合わせて画像表示部10の映像データD10を表示用タイミングコントローラ92より取り込んで記憶する。
演算処理部208は、映り込みパターン記憶部202に記憶されている映り込みパターンデータD202を参照して撮像画像データD20(画素ごと)に対して補正係数ηを掛けて補正値とし、撮像画像データD20(画素ごと)から補正値を減算することで、撮像データ記憶部に記憶した撮像画像データD20に含まれる映り込みノイズを除去する。ηは迷光の強度と対応した指標であり、基準(標準的な)のデバイス・映像データにて予め測定された映り込みパターンデータD202から特定される。
たとえば、一の画素11の映像データD10の補正係数η分が撮像装置20の一の画素の撮像画像データD20の映り込みノイズとなっている場合、「D20−D10・η」により映り込みノイズを補正することができる。ηは迷光の強度と対応した指標であり、基準(標準的な)のデバイス・映像データにて予め見積もって(測定して)おくとよい。なお、撮像画像を確認しながら、映り込みノイズを認識できなくなるようにηを調整するようにしてもよい。
制御部90は使用者から各種の指示を受付けて、映り込みノイズ抑制処理部200やその他の各機能部の動作を制御する。たとえば、詳細を後述するように、本実施形態の映り込みノイズ抑制処理として種々の手順が考えられるが、それらは処理速度とノイズ抑制効果の各面で優劣があるので、何れの手法を採用するかを、利用者の指示により適宜選択できるようにするのがよい。
制御部90は、ノイズ抑制処理部200(演算処理部208)で得られた処理済み画像から、たとえば、使用者の視線検出、使用者の手の動作の検出など、多様な検出を行ない、画像表示部10での表示に反映させる。
制御部90は、画像表示部10の表示タイミングと撮像装置20の撮像タイミングを制御するタイミング制御部の機能を持ち、画像表示部10における画像表示と撮像装置20の撮像動作を制御する。たとえば、制御部90から表示データおよびタイミング信号などが表示用タイミングコントローラ92に送られ、表示用タイミングコントローラ92から表示データおよび水平タイミング信号が図示しない信号線制御回路に送られ、一方、垂直タイミング信号が図示しない走査線制御回路に送られる。そして、画像表示部10において、周知の方法に基づき画像表示がなされる。
一方、制御部90から、撮像タイミング信号、シャッター制御信号、ゲイン制御信号などが撮像用タイミングコントローラ94に送られ、撮像用タイミングコントローラ94からこれらの信号が撮像装置20に送られ、撮像装置20の動作が制御される。このとき、好ましくは、制御部90は、画像表示部10の表示タイミングと撮像装置20の撮像タイミングの同期をとるようにするとよい。
撮像装置20を介して取得された画像情報(たとえば、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)ごとの画像情報)が、ノイズ抑制処理部200を構成する撮像データ記憶部に送られる。このとき、同時に映像データ記憶部は、撮像装置20における撮像タイミングに合わせて画像表示部10の映像データD10(たとえば、R、G、Bごとの映像データ)を取り込んで記憶する。
演算処理部208は、R、G、Bごとの映像データを映像データ記憶部から読み出して、そのデータを参照して、撮像データ記憶部から読み出したR、G、Bごとの撮像データに対して「D20−D10・η」なる演算を行うことで映り込みノイズを抑制し、映り込みノイズが抑制された撮像データを制御部90に送出する。この際には、計算を簡素化して処理時間を短縮するべく、全信号成分についてではなく、一部の信号成分に着目した処理を行なってもよい。この点については詳細を後述する。
図8には、映り込み現象による影響を信号処理面から補正する第1実施形態の画像表示システム2Aが示されている。図7に示した画像表示装置1Aとの相違点は、画像表示装置1Aから、制御部90と映り込みノイズ抑制処理部200を取り外して画像表示装置1A_2とし、その取り外した制御部90と映り込みノイズ抑制処理部200が周辺機器70A(電子機器の一例)に組み込まれている。
すなわち、制御部90は、画像表示装置1Aに備えられてもよいし、画像表示装置1A_2に接続されたパーソナルコンピュータなどの周辺機器70Aに備えられてもよい。映り込みノイズ抑制処理部200も、画像表示装置1Aに備えられてもよいし、画像表示装置1A_2に接続されたパーソナルコンピュータなどの周辺機器70Aに備えられてもよい。
画像表示装置1Aや画像表示システム2Aにおける映り込みノイズ抑制処理部200や制御部90の制御機能(特に映り込みノイズ抑制処理部200を制御する機能)は、ソフトウェアで実現することもでき、このためのプログラムやこのプログラムを格納した記録媒体を発明として抽出することも可能である。これらの点は、後述する回折補正処理を行なう場合や外光の波長分布の測定結果を反映させることで、撮像装置を介して取得された画像情報の精度の向上(たとえば色情報の精度向上)やMTF逆変換処理の精度向上を図る場合においても同様である。
すなわち、本実施形態において、映り込みノイズ抑制処理や回折補正処理や波長分布測定処理並びにこれらの処理に関わる制御処理を行なう制御構成の仕組みは、ハードウェア処理回路により構成することに限らず、その機能を実現するプログラムコードに基づき電子計算機(コンピュータ)の仕組みを用いてソフトウェア的に実現され得る。ソフトウェアにより実行させる仕組みでは、ハードウェアの変更を伴うことなく処理手順などが容易に変更し得る。プログラムは、コンピュータ読取り可能な記憶媒体に格納されて提供されてもよいし、有線あるいは無線による通信手段を介した配信により提供されてもよい。
映り込みノイズ抑制処理や回折補正処理や波長分布測定処理並びにこれらの処理に関わる制御処理の各機能を実現するプログラムコードを記述したファイルとしてプログラムが提供されるが、この場合、一括のプログラムファイルとして提供されることに限らず、コンピュータで構成されるシステムのハードウェア構成に応じて個別プログラムモジュールとして提供されてもよい。
また、映り込みノイズ抑制処理や回折補正処理や波長分布測定処理並びにこれらの処理に関わる制御処理の各機能を実現するための各部(機能ブロックを含む)の具体的手段は、ハードウェア、ソフトウェア、通信手段、これらの組み合わせ、その他の手段を用いることができ、このこと自体は当業者において自明である。また、機能ブロック同士が複合して1つの機能ブロックに集約されてもよい。また、コンピュータにプログラム処理を実行させるソフトウェアは、組合せの態様に応じて分散してインストールされる。
ソフトウェアで行なう仕組みは、並列処理や連続処理に柔軟に対処し得るものの、処理が複雑になるに連れ、処理時間が長くなるため、処理速度の低下が問題となる。これに対して、ハードウェア処理回路で構築すると、処理が複雑であっても、処理速度の低下が防止され、高いスループットを得る高速化を図ったアクセラレータシステムが構築される。
[映り込み現象対策の同期制御]
図9は、映り込み現象による影響を信号処理の側面から対策する手法を採る場合に用いて好適な同期制御を説明する図であって、撮像と表示のタイミング例を示す。
第1実施形態の仕組みにおいては、撮像開始を表示装置の表示期間内の特定タイミングで開始することで、表示画像の撮像画面への映り込みを効果的に除去して、高品位な撮像画像を取得することができる。
図9では、表示フレーム期間に対して撮像フレーム期間が長い場合を示しているが、これは一例に過ぎず、表示フレーム期間に対して撮像フレーム期間が短い場合でもよいし、表示フレーム期間と撮像フレーム期間が同じ場合でもよい。
撮像開始は、表示開始から時間ts後に開始するように、映像表示と撮像の同期をとる。たとえば、映像信号の垂直同期信号に合わせて、撮像装置20のシャッタ信号の同期をとる。なお、表示と撮像の同期タイミングは、表示期間中のある特定時間であればよく、ブランキングなどの非表示期間であることは必須ではない。
このように撮像開始を表示期間内の特定時間で同期をとることで、撮像期間中に表示画像が映り込んだ場合でも、同期をとっているので、どのような表示画像が撮像画像に映り込んだかを映像データD10から容易に判定できるようになる。そのため、撮像画像(撮像画像データD20)から映り込み成分を容易に除去することができるようになる。
仮に、撮像と表示が非同期の場合、撮像画像への映り込みを除去することは不可能ではないが実際には困難であり、撮像画像には、いわゆるフリッカ現象が発生してしまう(特に撮像と表示のフレームレートが近い場合に顕著である)。
<映り込みノイズ抑制処理:第1例(処理面積縮小処理)>
図10は、ノイズ抑制処理部200による映り込みノイズ抑制処理の第1例を説明する図(フローチャート)である。第1例の映り込みノイズ抑制処理は、処理面積縮小の手法を適用するものである。
一例として、撮像装置20から撮像データとしてR,G,Bの色画像データ(撮像Rデータ、撮像Gデータ、撮像Bデータ:映像データD10)がノイズ抑制処理部200に供給されるものとする(S10)。ノイズ抑制処理部200は、撮像装置20から供給される映像データD10を撮像データ記憶部に記憶する。
ノイズ抑制処理部200の演算処理部208は、撮像画像を、「特定領域」と「背景領域」に分離し、「特定領域」を抽出する。たとえば、「被写体重視の手法」を適用し、「特定領域」を被写体の一部の領域(たとえば使用者の顔の領域)とし、顔とそれ以外の領域に分離して、顔領域を抽出する。顔領域の抽出アルゴリズムは、たとえばハール(Haar)状特徴分類などの公知の顔検出手法を用いればよい。因みに、特定した顔を内包する矩形領域を抽出するものとする。当然ながら抽出された顔領域は、撮像画像全体と比べると面積は小さい。
演算処理部208は、抽出した特定領域のみに対して、撮像画像に存在する表示画像の映り込みの影響を取り除く(S30)。たとえば、TV電話では、背景よりも通話者間の表情や顔色の画質が重要であり、顔部分だけ映り込み成分を除去した画像でも違和感なく通話できる。
演算処理部208は、映り込みノイズ抑制済みの顔領域(特定領域)の抽出画像(その信号成分)と、映り込みノイズ抑制処理を施していない背景領域の画像(その信号成分)とを合成して処理を完了させる(S40)。
撮像画像の全領域から分離(抽出)された抽出領域(特定領域:この例では顔領域)は、撮像画像全体と比べると面積は小さいので、撮像画像の全領域を対象として映り込みノイズ抑制処理を施す場合と比較して計算量が少なくなり、処理時間は短縮されるから、処理を高速化できる。たとえば、全体領域に対して特定領域の面積が1/X倍である場合、処理速度は「α・X」倍となる。αは、1未満の値であり、全体領域から特定領域を抽出する処理(S20)と、映り込みノイズ抑制処理済みの特定領域の画像と未処理の背景領域の画像とを合成する処理(S40)によるオーバーヘッド分である。
<映り込みノイズ抑制処理:第2例(全信号成分を対象)>
図11は、ノイズ抑制処理部200による映り込みノイズ抑制処理の第2例を説明する図(フローチャート)である。第2例の映り込みノイズ抑制処理は、撮像装置20で取得される画像情報を構成する各信号成分のそれぞれについて処理する方法である。
以下では、特定領域のみを処理対象とする第1例と併用する例で説明するが、このことは必須でない(後述する第3例〜第4例でも同様)。演算処理部208は、抽出した特定領域のみに対して、撮像画像に存在する表示画像の映り込みの影響を取り除く(S30)。この際、演算処理部208は、映り込みノイズ抑制処理をR,G,Bの色画像データ別に施す。
たとえば、演算処理部208は、映り込みパターン記憶部202に記憶してある映り込みパターンデータD202を参照して、R,G,Bの色別(画素別)に補正係数ηを求める(S130)。
演算処理部208は、R,G,Bの色別に、映像データD10に対してステップS130で求めた補正係数ηを掛けて撮像画像データD20に対する補正データDcompとする(S150)。
演算処理部208は、R,G,Bの色別にステップS150で求めた補正データDcompで映像データD10を補正(たとえば撮像の画素ごとに、映像データD10から補正データDcompを減算)して色別に映り込みノイズが抑制された画像を取得する(S160)。
演算処理部208は、映り込みノイズ抑制処理済みの特定領域の抽出画像(その信号成分)と、映り込みノイズ抑制処理を施していない背景領域の画像(その信号成分)とを合成して処理を完了(画像表示部10に表示)させる(S40)。
第2例は、画像情報を構成するR,G,Bの各信号成分について映り込みノイズ抑制処理を施すので、処理負荷は掛かるが、一部の信号成分に着目した処理に比べてノイズ抑制効果が高く、映り込み現象により撮像画像に現れるノイズを精度よく抑制できる。
なお、第2例に対する変形例として、撮像装置20で取得される画像情報を構成する各成分の撮像データの色空間を変換し、色変換後の画像データについてデータ別に処理する方法を採ってもよい。この場合、色変換処理を伴うので処理負荷は掛かる。たとえば、3つ(たとえばR,G,B)の色成分の信号で画像を表わす場合に、色変換後に映り込みノイズ抑制処理を行なうことで、処理速度は、0.8倍程度(0.2は色変換処理によるロス分)になる。しかしながら、輝度成分と色成分とに分けて映り込みノイズ抑制処理を行うので、補正係数η(換言するとノイズ抑制効果)を輝度成分と色成分とで異ならせることができる利点がある。また、画像情報を構成する各信号について映り込みノイズ抑制処理を施すので、一部の信号に着目した処理よりもノイズ抑制効果が高く、映り込み現象により撮像画像に現れるノイズを精度よく補正できる。
<映り込みノイズ抑制処理:第3例(特定信号重視処理:輝度信号成分との相関が強い緑色)>
図12は、ノイズ抑制処理部200による映り込みノイズ抑制処理の第3例を説明する図(フローチャート)である。第3例の映り込みノイズ抑制処理は、撮像装置20で取得される画像情報を構成する複数の信号成分の少なくとも1つ(ただし全てではない)について処理する特定信号重視の手法を適用する方法である。
以下では、画像情報を構成する複数(たとえばR,G,Bや色変換後のX,Y,ZやY,u,v)の内の何れか1つのみに着目した処理とする。以下、第2例との相違点を中心に説明する。なお、処理ステップを300番台で示し、第2例と同様の処理ステップには第2例と同じ10番台と1番台で示す。
演算処理部208は、映り込みノイズ抑制処理をR,G,Bの何れか一色についてのみ施す。この際には、好ましくは、輝度信号成分との相関が相対的に強い緑色画像情報に着目して処理する、つまり、輝度信号成分との相関が強い緑色についてのみ映り込みノイズ抑制を施す。
たとえば演算処理部208は、映り込みパターン記憶部202に記憶してある映り込みパターンデータD202を参照してG色(画素別)の補正係数ηを求める(S330)。
演算処理部208は、G色について、映像データD10に対してステップS330で求めた補正係数ηを掛けて撮像画像データD20に対する補正データDcompとする(S350)。
演算処理部208は、G色についてステップS350で求めた補正データDcompでG色の映像データD10を補正(たとえば、撮像の画素ごとに、映像データD10から補正データDcompを減算)して映り込みノイズが抑制された緑色画像を取得する(S360)。
演算処理部208は、ステップS360で取得した映り込みノイズが抑制された緑色画像と、それぞれ未処理のR色の撮像RデータおよびB色の撮像Bデータに基づいて、カラーの画像を取得する(S380)。
第3例は、画像情報を構成するR,G,Bの少なくとも一色(ただし全色でない)について映り込みノイズ抑制処理を施すので、全信号成分について処理する第2例比べてノイズ抑制効果は劣るが処理負荷が軽減され、処理の高速化が図れる。たとえば、3つ(たとえばR,G,B)の色成分の信号で画像を表わす場合に、1色に着目した処理とすることで、処理速度が3倍になる。
また、「処理面積縮小の手法」と「特定信号重視の手法」を併用することで、抽出した特定領域のみに対しての映り込みノイズ抑制処理による効果(処理速度α・X倍)が加わるので、全体としての処理時間を大幅に短縮できる。
第3例では、R色やB色に着目して処理することも考えられるが、好ましくは輝度信号成分との相関が相対的に強い緑色画像情報に着目して処理することで、全信号成分について処理する第2例に比べても遜色のないノイズ抑制効果が得られる。ノイズ抑制効果と処理負荷の両面からバランスのよいノイズ抑制処理が実現される。後述する第4例との比較では、色変換処理を伴わないので処理負荷は第4例よりも軽くなる。
<映り込みノイズ抑制処理:第4例(特定信号重視処理:輝度信号成分)>
図13は、ノイズ抑制処理部200による映り込みノイズ抑制処理の第4例を説明する図(フローチャート)である。第4例は、撮像装置20で取得される画像情報を構成する各成分の撮像データの色空間を変換し、色変換後の複数の画像データの少なくとも1つ(ただし全てではない)について処理する方法である。以下では、色変換された複数(たとえばX,Y,ZやY,u,v)の画像データの内の何れか1つのみに着目した処理とする。なお、処理ステップを400番台で示し、第2例と同様の処理ステップには第2例と同じ10番台と1番台で示す。
演算処理部208は、抽出した特定領域のみに対して、映り込みノイズ抑制処理を施し映り込みの影響を取り除く(S30)。この際、演算処理部208は、抽出された特定領域の画像について、RGB色空間の撮像Rデータ、撮像Gデータ、撮像Bデータを、他の色空間(たとえばXYZ色空間やYuv色空間)の画像データに変換する(S410)。
この例では、先に特定領域の画像情報を抽出してから色空間変換処理をするようにしているが、逆に、画像表示部10で取得された全画像領域について色空間変換処理をしてから特定領域の画像情報を抽出してもよい。後者の場合は、特定領域の画像情報のみを対象として色空間変換処理する場合と比較して処理量が多くなり変換処理時間が掛る。この点を勘案して、本例では前者の手法を採っている。
演算処理部208は、映り込みノイズ抑制処理を、ステップS410で取得された色変換後の複数の画像データの内の何れか1つについてのみ施す、つまり、何れか1つの信号成分についてのみ映り込みノイズ抑制処理を施す。この際には、好ましくは、輝度信号成分に着目して処理する、つまり、色変換後の複数の画像データから輝度信号成分を抽出して、輝度信号成分のみ映り込みノイズ抑制処理を施す。以下では、RGB色空間をXYZ色空間に色変換したものとして説明する。
たとえば、演算処理部208は、映り込みパターン記憶部202に記憶してある映り込みパターンデータD202を参照して、輝度成分Y(画素別)の補正係数ηを求める(S430)。
演算処理部208は、輝度成分Yについて、映像データD10に対してステップS430で求めた補正係数ηを掛けて撮像画像データD20に対する補正データDcompとする(S450)。
演算処理部208は、輝度成分YについてステップS450で求めた補正データDcompで輝度成分Yの映像データD10を補正(具体的には、撮像の画素ごとに、映像データD10から補正データDcompを減算)して映り込みノイズが抑制された輝度成分Yの画像を取得する(S460)。
演算処理部208は、ステップS460で取得した映り込みノイズが抑制された輝度成分Yの画像と、それぞれ未処理の変換XデータX)および変換ZデータZを、RGB色空間の原画像に戻す、つまりRGB色空間の画像データに変換する(S470)。これにより、それぞれ映り込みノイズが抑制された赤色画像、緑色画像、青色画像が取得される。
演算処理部208は、ステップS470でR,G,Bの色別に取得した赤色画像R、緑色画像G、青色画像Bに基づいて、カラーの画像を取得する(S480)。ステップS470の色変換処理を割愛して直接に、カラーの画像を取得するようにしてもよい。
第4例は、色変換処理を伴うので処理負荷は掛かるが、色変換後の各信号成分の少なくとも1つ(ただし全てでない)について映り込みノイズ抑制処理を施すので全信号成分について処理する場合に比べて処理負荷が軽減される。したがって、全信号成分について処理する場合に比べてノイズ効果は劣るが、全体としての処理負荷は軽減される方向にあり、処理の高速化が図れる。
第4例において、輝度信号成分のみ映り込みノイズ抑制処理を施すようにすれば、全信号成分について処理する場合に比べても遜色のないノイズ抑制効果が得られる。補正効果と処理負荷の両面からバランスのよい処理となる。
[第1例〜第4例の纏め]
以上の説明から理解されるように、第1実施形態の映り込みノイズ抑制処理では、たとえば第1例〜第4例に挙げたものなど種々の手順が考えられるが、それらは処理速度とノイズ抑制精度の各面で優劣がある。したがって、何れの手法を採用するかを、利用者が適宜選択できるようにするのがよい。
<第2実施形態:映り込みノイズ抑制処理対応+回折補正対応>
[回折補正に対応した構成]
図14〜図17は、回折現象とその対策を説明する図である。ここで、図14は、回折現象による撮像画像への影響を説明する模式図である。図15は、撮像装置20の手前にガラス板を配置して撮像して得られた画像の一例を示す図である。図16は、回折現象による影響を信号処理面から補正(補償)するようにした第2実施形態の画像表示装置1Bのブロック図である。図17は、回折現象による影響を信号処理面から補正(補償)するようにした第2実施形態の画像表示システム2Bのブロック図である。
一般に、ある小さい光透過開口部を通して画像を撮像した場合、光透過開口部で、いわゆる回折現象が発生する。すなわち、図14に示すように、微小な光透過部30が所定ピッチで設けられた物体(画像表示部10)の背面に撮像装置20を設置して、光透過部30を通して撮像すると、光透過部30が光スリットとして作用する。このため、回折現象によって、画像「C」と同じ画像が等ピッチで画像「A」および画像「B」として出現する結果、画像にボケが生じる。
撮像装置20の手前に光透過部が設けられていない透明なガラス板を配置して撮像して得られた画像が図15(1)に示されている。撮像装置20の手前にある形状、大きさ、分布を有する光透過部を設けた透明なガラス板を配置して撮像して得られた画像が図15(2)に示されている。図15(2)に示す画像にはボケが認められる。一方、図15(1)に示す画像にはボケが認められない。
回折光の強度と分布は、光透過部の形状、大きさ、分布、並びに、入射光(外光)の波長に依存する。回折によるボケが小さい場合には、撮像画像に対して回折を補正(補償)する処理を行なう必要は無いが、高品質な撮像画像を必要とする場合には、回折現象による影響を補正(補償)することが好ましい。
図16には、映り込みノイズの影響を信号処理面からを抑制するようにした第1実施形態の構成に加えて、回折現象による影響を信号処理面から補正するようにした第2実施形態の画像表示装置1Bが示されている。
第2実施形態の画像表示装置1Bは、撮像装置20を介して取得された画像情報に対して、光透過部30において生じる回折の補正(補償)を施す回折補正部100を備えている。回折補正部100は、MTF形状記憶部102とMTF逆変換部104を有する。MTF逆変換部104は、図示しない画像格納メモリを有しており、撮像装置20から供給される撮像画像データを画像格納メモリに記憶する。回折補正部100の処理動作は制御部90により制御される。
なお、第1実施形態で説明した映り込みノイズ抑制処理を先に実行し、その後に回折補正処理を実行する場合には、演算処理部208による処理済みの画像情報をMTF逆変換部104に供給する。回折補正処理を先に実行し、その後に映り込みノイズ抑制処理を実行する場合には、MTF逆変換部104による処理済みの画像情報を演算処理部208に供給する。
制御部90は使用者から各種の指示を受付けて、回折補正部100やその他の各機能部の動作を制御する。たとえば、第2実施形態の回折補正処理として種々の手順が考えられるが、それらは処理速度と補正精度の各面で優劣があるので、何れの手法を採用するかを、利用者の指示により適宜選択できるようにするのがよい。
MTF形状記憶部102は、光透過部30の大きさ、形状、分布といったMTF形状データを記憶する。たとえば、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)ごとの外光の波長と2次元FFTにて得られている光透過部30のMTF形状データをMTF形状記憶部102に記憶しておく。
撮像装置20を介して取得された画像情報、あるいはノイズ抑制処理部200により映り込みノイズが抑制された処理済み画像が、回折補正部100を構成するMTF逆変換部104に送られる。MTF逆変換部104は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)ごとの外光の波長と2次元FFTにて得られている光透過部30のMTF形状データをMTF形状記憶部102から読み出してMFT逆変換を行ない、原画像に復元する。この際には、計算を簡素化して処理時間を短縮するべく、全信号成分についてではなく、一部の信号成分に着目した処理を行なってもよい。
制御部90は、回折補正部100(MTF逆変換部104)で得られた復元画像から、たとえば、使用者の視線検出、使用者の手の動作の検出など、多様な検出を行ない、画像表示部10での表示に反映させる。
図17には、回折現象による影響を信号処理面から補正する第2実施形態の画像表示システム2Bが示されている。図16に示した画像表示装置1Bとの相違点は、画像表示装置1Bから、制御部90と回折補正部100を取り外して画像表示装置1B_2とし、その取り外した制御部90と回折補正部100が周辺機器70B(電子機器の一例)に組み込まれている。
すなわち、制御部90は、画像表示装置1Bに備えられてもよいし、画像表示装置1B_2に接続されたパーソナルコンピュータなどの周辺機器70Bに備えられてもよい。回折補正部100も、画像表示装置1Bに備えられてもよいし、画像表示装置1B_2に接続されたパーソナルコンピュータなどの周辺機器70Bに備えられてもよい。
[回折現象の対策原理]
図18〜図19は、回折現象による影響を信号処理の側面から対策する手法を説明する図であって光透過部30の形状の一例(図2とは異なる)を模式的に示す図である。
回折分布Pdiffは、光透過部30のパターン形状、大きさ、分布、並びに、入射光(外光)の波長が決定している場合、式(1)で算出することができる。二重積分においては、xおよびyに関して−∞から+∞まで積分する。
ここで、Pat(x,y)は光透過部30のxy平面での2次元パターンであり、λは入射光(外光)の波長であり、θx,θyはx方向およびy方向の回折角である。ここでは、計算を簡素化するために入射光(外光)の波長λの値を525nmで一定とした。
式(1)は、Pat(x,y)の2次元フーリエ変換であるので、高速フーリエ変換(FFT)を用いることで高速に算出することができる。Pdiff(kx,ky)は位相情報を含んでいるが、実際には、撮像装置では回折光強度Hdiff(kx,ky)を検出する。式(2)に示すように、回折光強度Hdiff(kx,ky)は、Pdiff(kx,ky)の絶対値の二乗に等しい。
ここで、回折光により撮像装置20の空間解像度に変調が加えられたとして、式(3)からMTF(Modulation Transfer Function)を算出する。「FFT[ ]」は、高速フーリエ変換を実行することを意味し、「IFFT[ ]」は、高速逆フーリエ変換を実行することを意味する。
ここで、fx,fyは、撮像装置20を構成する各々の撮像素子におけるx方向およびy方向の空間周波数を表す。そして、撮像装置20で得られる光透過部30を通した画像Icam(x,y)と、光透過部30を通さないとしたときの原画像Ireal(x,y)との間には、式(4)に示す関係が成立する。画像Icam(x,y)は、たとえば、赤(R)色成分であれば撮像RデータRcam(x,y)、緑(G)色成分であれば撮像GデータGcam(x,y)、青(B)色成分であれば撮像BデータBcam(x,y)とする。
すなわち、空間周波数領域において、画像Icam(x,y)は、原画像Ireal(x,y)とMTFの積となる。よって、画像Icam(x,y)から原画像Ireal(x,y)を得るには、式(5)に基づいた処理を行なえばよい。換言すると、光透過部30の形状、大きさ、分布、並びに、入射光(外光)の波長(纏めて「MTF形状データ」)に基づき算出されるMTF逆変換処理を画像情報に対して施せばよい。原画像Ireal(x,y)は、たとえば、赤(R)色成分であれば赤色原画像Rreal(x,y)、緑(G)色成分であれば緑色原画像Greal(x,y)、青(B)色成分であれば青色原画像Breal(x,y)とする。
ここで、MTFは、光透過部30の大きさ、形状、分布が決まれば、光透過部30の2次元パターンをフーリエ変換したものを入射光(外光)の波長によりスケーリングすればよいので、容易に求めることができ、式(5)で示した関係から、原画像を容易に復元することができる。
たとえば、光透過部30の形状が、図18(1),(2)や図19に例示されている。光透過部30の一部または全部は、画像表示部10の第1の方向(水平方向)および第2の方向(垂直方向)に沿って周期的に設けられている。
図18(1)に示す例にあっては、画素の下部を第1の方向(水平方向)に沿って延びる光透過部30Hは、3つの画素(11R,11G,11B)から構成された1つの画素ユニットに跨って設けられており、第2の方向(垂直方向)に沿って延びる光透過部30Vは、各画素11R,11G,11Bに設けられ、しかも、画素と画素との間に設けられている。図18(2)に示す例にあっては、光透過部30Hと光透過部30とが繋がっている。図19に示す例にあっては、光透過部30Hは、3つの画素(11R,11G,11B)から構成された1つの画素ユニットに跨って設けられているが、図18(1)とは異なり、2つの部分から構成されている。
第1の方向に沿った光透過部30の長さをLtr-1、第1の方向に沿った画素11のピッチをPpx-1としたとき、第1の方向の線開口率Ltr-1/Ppx-1は、「Ltr-1/Ppx-1≧0.5」を満足し、第2の方向に沿った光透過部30の長さをLtr-2、第2の方向に沿った画素11のピッチをPpx-2としたとき、第2の方向の線開口率Ltr-2/Ppx-2は、「Ltr-2/Ppx-2≧0.5」を満足する。これは、MTFの定義から説明できる。
MTFは、式(2)および式(3)から導かれる式(6)に示すように、光透過部30のxy平面での2次元パターンPat(x,y)から得られる回折分布を二乗したものを高速フーリエ変換し、その結果をさらに二乗したものとして得られる。
そして、いわゆるウィナー・キンチンの定理から、自己相関関数のフーリエ変換はパワースペクトラムに等しいので、MTFは、光透過部30で生ずる回折分布の自己相関関数の絶対値の二乗に等しい。自己相関関数が、空間周波数領域においていわゆる無相関である点(すなわち、0になる点)が存在しない条件は、「Ltr-1/Ppx-1≧0.5」、「Ltr-2/Ppx-2≧0.5」である。MTFが0になる点を持たない場合、式(5)は特異点を持たないので、原画像の再現が容易になる。それ故、第1の方向の線開口率Ltr-1/Ppx-1および第2の方向の線開口率Ltr-2/Ppx-2の値は0.5以上であるといった要請を満足することが好ましい。
<第3実施形態:映り込みノイズ抑制処理対応+回折補正対応+波長分布測定対応>
図30〜図32は、第3実施形態の画像表示装置および画像表示システムを説明する図である。ここで、図30は、第3実施形態の画像表示装置および画像表示システムの概念を説明する図である。図30(1)は画像表示装置の概念図であり、図30(2)は画像表示システムの概念図である。図30(1−1)は画像表示装置を正面から眺めた概念図であり、図30(1−2)は画像表示装置を側面から眺めた概念図である。図30(2−1)は画像表示システムを正面から眺めた概念図であり、図30(2−2)は画像表示システムを側面から眺めた概念図である。図31は、波長分布測定を可能にした第3実施形態の画像表示装置1Cのブロック図である。図32は、波長分布測定を可能にした第3実施形態の画像表示システム2Cのブロック図である。
図30(1)に示すように、第3実施形態の画像表示装置1Cは、第2実施形態の画像表示装置1Bに加えて、外光の波長分布を測定する波長分布測定部110を備えている。波長分布測定部110は画像表示装置1に対して着脱可能に構成してもよい。本例では、波長分布測定部110は、画像表示部10のパネル上部に配置されているが、これは一例であって、外光の波長分布を測定し得る場所である限り、何れの箇所に配置してもよい。
図30(2)に示すように、第3実施形態の画像表示システム2Cは、第2実施形態の画像表示システム2Bに加えて、外光の波長分布を測定する波長分布測定部110をさらに備えている。波長分布測定部110により取得された情報が回折補正部100に供給される。波長分布測定部110は、外光の波長分布を測定し得る場所である限り、画像表示装置1C_2の近傍の何れの場所に配置してもよい。
波長分布測定部110は、たとえば、赤色フィルタが取り付けられたホトセンサ、緑色フィルタが取り付けられたホトセンサ、および、青色フィルタが取り付けられたホトセンサの組から構成されている。
図31に示すように、画像表示装置1Cでは、同装置内の制御部90が波長分布測定部110の測定動作を制御する。波長分布測定部110により取得された情報が回折補正部100に供給される。図32に示すように、画像表示システム2Cにおいては、周辺機器70Cに組み込まれた制御部90が、波長分布測定部110の測定動作を制御する。
第2実施形態で説明したように、光透過部30のxy平面での回折分布Pdiff(kx,ky)を求める式(1)には、入射光(外光)の波長λが含まれている。したがって、外光の波長分布を測定することで、各波長のMTFを外部環境に応じて適合させることができ、一層正確に回折に対する補正、補償を行なうことができ、より高品質な撮像画像を得ることができる。
波長分布測定部110を設けることで、外光の波長分布(光のスペクトル)を得ることができる。そして、得られた外光の波長分布と撮像装置20の分光スペクトルを掛け合わせることで、撮像画像の各原色(赤色、緑色、青色)ごとの波長分布を得ることができる。そして、波長ごとにMTF逆変換処理した画像を撮像画像の波長分布で重み付けすることで、一層正確に回折に対する補正、補償を行なうことができる。
第3実施形態にあっては、このような構成を採用することで、一層正確に回折に対する補正、補償を行なうことができるだけでなく、撮像装置20を介して取得された画像情報の精度の向上(たとえば、色情報の精度向上)を図ることができる。
<電子機器のモニタ装置の代替>
図33は、本実施形態の画像表示装置1が適用される電子機器の一例を示す図である。画像表示装置1A,1B,1Cは、たとえばパーソナルコンピュータを構成するモニタ装置の代替に限らず、各種の電子機器のモニタ装置の代替として使用することができる。たとえば、ノート型パーソナルコンピュータ(図33(1)参照)に組み込まれたモニタ装置の代替として使用することができる。携帯電話(図33(2)参照)や、図示しないが、PDA(携帯情報端末,Personal Digital Assistant)、ゲーム機器に組み込まれたモニタ装置、従来のテレビジョン受像機などの代替として使用することができる。何れも、画像表示部10には、図示しない光透過部30が形成されている光透過領域12が設けられ、表示面側と反対側の裏面には撮像装置20が設けられる。
以上、本発明について実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は前記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で前記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、前記の実施形態は、クレーム(請求項)に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
さらには、前記の実施形態で説明した画像表示装置1や画像表示システム2は、さらなる変形を加えることができ、さらなる発明を抽出することもできる。以下に、幾つかの変形例を挙げる。
[第1変形例:位置検出]
図示しないが、第1変形例は、撮像装置20を介して取得された画像情報に基づき被写体の位置情報を求める位置検出部を備えるようにしたものである。位置検出部は画像表示装置に設けてもよいし周辺機器に設けてもよい。
光透過部30を通して撮像すると、映り込み現象によるノイズが撮像画像に現れ得るので、被写体の位置情報の検出精度の低下が懸念される。しかしながら、先に説明したノイズ抑制処理部200を備えた構成による作用効果を享受できるので、光透過部30を通して撮像することによる映り込み現象によるノイズの影響を抑制でき、被写体の位置情報を精度よく取得できる。被写体として、たとえば、画像表示部10を観察する観察者(使用者)の手や指、眼球、使用者が手に持っている棒状の物体などを挙げることができる。
位置検出部によって被写体(たとえば、手や指、眼球、棒状の物体(たとえば、ペンや鉛筆など))の位置情報を時系列に連続して求めれば、被写体の動きを求めることができる。このため、被写体の動きに対応した各種の処理(たとえば、パーソナルコンピュータのモニタ装置における画像の上下、左右への移動、画面を閉じる処理、別の画面を開く処理など)を行なうことができる。被写体の動きと各種の処理との関係を位置検出部に登録しておけばよい。
場合によっては、被写体の位置情報から被写体の形状(たとえば、身体や手の形で表現される形状や、指の組合せで表現される形状、仕草など)を位置検出部によって周知のアルゴリズムやソフトウェアに基づいて求めることで、被写体の形状に対応した各種の処理を行なうこともできる。また、位置検出部によって被写体の向いている方向を求めれば、被写体の向いている方向に対応した各種の処理を行なうことができる。
[第2変形例:3次元画像表示+位置検出]
図34〜図35に示す第2変形例は、画像表示部10の裏面側に複数(典型的には2つ)の撮像装置20を配置し、撮像装置20のそれぞれからの画像情報に基づき画像表示部10から使用者までの距離を位置検出部71Dが求めるようにしたものである。位置検出部71Dは画像表示装置1Dに設けてもよいし周辺機器70Dに設けてもよい。第1実施形態に対する変形例で示すが、これには限らず他の実施形態にも適用できる。
光透過部30_1,30_2を通して撮像することにより、映り込み現象によるノイズが撮像画像に現れ得るので、観察者の位置情報の検出精度の低下が懸念される。しかしながら、先に説明したノイズ抑制処理部200を備えた構成による作用効果を享受できるので、光透過部30_1,30_2を通して撮像することによる映り込み現象によるノイズの影響を抑制でき、観察者の位置情報を精度よく取得できる。
観察者の位置情報を、観察者の両眼の位置データとすることができるし、画像表示部10から観察者までの距離データとすることもできる。また、観察者の位置情報を、複数の撮像装置20_1,20_2を介して撮像された画像データの観察者の両眼に基づき求めることができる。観察者の位置情報を画像表示部10に表示する構成とすることができ、これによって、観察者が3次元画像を容易に観察できるように、最適な3次元画像観察位置を観察者に明確に指示し、あるいは最適な3次元画像観察位置に観察者を誘導することができる。あるいは、画像表示部10に表示する画像を観察者の位置情報に基づいて最適化する構成とすることができる。
[第3変形例:TV会議システム]
図示しないが、第3変形例は、前記実施形態の仕組みをいわゆるテレビジョン電話会議システム(テレビ電話装置)に適用したものである。第3変形例は、撮像装置20を介して取得された画像情報を送出する情報送出部と、外部から入力された画像情報に基づく画像を画像表示部10に表示する表示制御部をさらに備えたものとする。撮像装置20を介して取得された画像情報を情報送出部によって外部に送出し、外部から入力された画像情報に基づく画像を表示制御部によって画像表示部10に表示する。情報送出部と表示制御部は画像表示装置に設けてもよいし周辺機器に設けてもよい。
第3変形例によれば、撮像装置20が画像表示部10の背面側に配置されているので、画像表示部10の正面に位置する使用者の顔を撮像することができ、画像表示部10に映し出される相手側の使用者の顔が自分の方を向いているため、従来のTV電話システムにあった互いの視線が合わないといった違和感を与えることがない。先に説明したノイズ抑制処理部200を備えた構成による作用効果も享受できるので、映り込みノイズの影響が抑制された状態の使用者の顔などの画像が相手方の画像表示部10に映し出される。
[第4変形例:デジタルミラー]
図示しないが、第4変形例は、前記実施形態の画像表示装置1をいわゆるデジタルミラーとして機能させるものである。
第4変形例は、撮像装置20を介して取得された画像情報を記憶する画像情報記憶部と、撮像装置20を介して取得された(取得されている状態も含み得る)画像情報および画像情報記憶部に記憶された画像情報に基づく画像を画像表示部10に表示する表示制御部をさらに備えたものとする。画像情報記憶部と表示制御部は、画像表示装置に設けてもよいし周辺機器に設けてもよい。
第4変形例によれば、画像表示部10において、過去と現在の使用者の比較結果を、別々のウインドウに表示することができる。先に説明したノイズ抑制処理部200を備えた構成による作用効果も享受できるので、映り込みノイズの影響が抑制された状態の使用者の顔などの画像が画像表示部10に映し出される。
1…画像表示装置、2…画像表示システム、10…画像表示部、100…回折補正部、102…MTF形状記憶部、104…MTF逆変換部、11…画素、110…波長分布測定部、12…光透過領域、20…撮像装置、20a…撮像部、21…集光部、30…光透過部、70…周辺機器、90…制御部、200…ノイズ抑制処理部、202…映り込みパターン記憶部、208…演算処理部

Claims (20)

  1. 表示素子を含む画素が複数配列されており、背面側に画像を撮像する撮像部が配置可能になっているとともに、前記撮像部と対応する領域に光透過部が設けられている画像表示部と、
    前記光透過部を通して前記撮像部により取得された画像情報に対して、前記画像表示部の表示画像の撮像画像への映り込み成分を抑制する映り込みノイズ抑制処理を行なうノイズ抑制処理部と、
    を備えた画像表示装置。
  2. 前記画像表示部における表示タイミングと前記撮像部における撮像タイミングの同期をとるタイミング制御部を備えている
    請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記ノイズ抑制処理部は、前記光透過部を通して前記撮像部により取得された画像情報から抽出した特定領域の画像情報に対して前記映り込みノイズ抑制処理を行ない、前記特定領域を除く背景領域の前記映り込みノイズ抑制処理がなされていない画像情報と前記特定領域について前記映り込みノイズ抑制処理を行なった画像情報とを合成する
    請求項1または請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 前記ノイズ抑制処理部は、前記画像情報を表す複数の信号の内の少なくとも1つ(ただし全てではない)について、前記映り込みノイズ抑制処理を行なう
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の画像表示装置。
  5. 前記ノイズ抑制処理部は、前記画像情報を表す複数の信号の内で、輝度情報との相関があるものについて、前記映り込みノイズ抑制処理を行なう
    請求項4に記載の画像表示装置。
  6. 前記ノイズ抑制処理部は、前記画像情報を表す複数の信号を少なくとも輝度情報を表す信号成分が含まれるように色空間変換し、変換後の複数の信号の内で、前記輝度情報を表す信号成分について、前記映り込みノイズ抑制処理を行なう
    請求項4に記載の画像表示装置。
  7. 表示素子を含む画素が複数配列されており、背面側に画像を撮像する撮像部が配置可能になっているとともに、前記撮像部と対応する領域に光透過部が設けられている画像表示部と、
    前記光透過部を通して前記撮像部により取得された画像情報に含まれ得る前記画像表示部の表示画像の撮像画像への映り込み成分を抑制し得るように、前記画像表示部における表示タイミングと前記撮像部における撮像タイミングを制御するタイミング制御部と、
    を備えた画像表示装置。
  8. 前記タイミング制御部は、前記画像表示部における表示タイミングと前記撮像部における撮像タイミングの同期をとる
    請求項7に記載の画像表示装置。
  9. 前記画像表示部は前記撮像部と対応する領域に複数の前記光透過部が設けられており、
    前記複数の光透過部を通して前記撮像部により取得された画像情報に対して前記光透過部による回折効果によって前記画像情報に現われる影響を抑制する回折補正処理を行なう回折補正部を備えた
    請求項1から請求項8の何れか一項に記載の画像表示装置。
  10. 外光の波長分布を測定する波長分布測定部を備え、
    前記回折補正部は、前記波長分布測定部により測定された外光の波長分布を参照して前記回折補正処理を行なう
    請求項9に記載の画像表示装置。
  11. 前記光透過部を通過した光を前記撮像部に集光する集光部
    を備えた請求項1から請求項10の何れか一項に記載の画像表示装置。
  12. 前記表示素子は、発光素子である
    請求項1から請求項11の何れか一項に記載の画像表示装置。
  13. 画像を撮像する撮像部と、
    表示素子を含む画素が複数配列されており、背面側に前記撮像部が配置されているとともに、前記撮像部と対応する領域に光透過部が設けられている画像表示部と、
    前記光透過部を通して前記撮像部により取得された画像情報に対して、前記画像表示部の表示画像の撮像画像への映り込み成分を抑制する映り込みノイズ抑制処理を行なうノイズ抑制処理部と、
    を備えた電子機器。
  14. 表示素子を含む画素が複数配列されており、背面側に画像を撮像する撮像部が配置されているとともに前記撮像部と対応する領域に光透過部が設けられている画像表示部の前記光透過部を通して前記撮像部により取得された画像情報に対して、前記画像表示部の表示画像の撮像画像への映り込み成分を抑制する映り込みノイズ抑制処理を行なうノイズ抑制処理部
    を備えた電子機器。
  15. 画像を撮像する撮像部と、
    表示素子を含む画素が複数配列されており、背面側に前記撮像部が配置されているとともに、前記撮像部と対応する領域に光透過部が設けられている画像表示部と、
    前記光透過部を通して前記撮像部により取得された画像情報に含まれ得る前記画像表示部の表示画像の撮像画像への映り込み成分を抑制し得るように、前記画像表示部における表示タイミングと前記撮像部における撮像タイミングを制御するタイミング制御部と、
    を備えた電子機器。
  16. 画像を撮像する撮像装置と、
    表示素子を含む画素が複数配列されており、背面側に前記撮像装置が配置可能になっているとともに、前記撮像装置と対応する領域に光透過部が設けられている画像表示部を具備した画像表示装置と、
    前記光透過部を通して前記撮像装置により取得された画像情報に対して、前記画像表示部の表示画像の撮像画像への映り込み成分を抑制する映り込みノイズ抑制処理を行なうノイズ抑制処理部と、
    を備えた画像表示システム。
  17. 画像を撮像する撮像装置と、
    表示素子を含む画素が複数配列されており、背面側に前記撮像装置が配置可能になっているとともに、前記撮像装置と対応する領域に光透過部が設けられている画像表示部を具備した画像表示装置と、
    前記光透過部を通して前記撮像装置で取得された画像情報に含まれ得る前記画像表示部の表示画像の撮像画像への映り込み成分を抑制し得るように、前記画像表示部における表示タイミングと前記撮像装置における撮像タイミングを制御するタイミング制御部と、
    を備えた画像表示システム。
  18. 表示素子を含む画素が複数配列されており、背面側に画像を撮像する撮像部が配置可能になっているとともに、前記撮像部と対応する領域に光透過部が設けられている画像表示部に画像を表示し、
    表示面側の被写体を前記光透過部を通して前記撮像部で撮像して画像情報を取得し、
    取得された画像情報に対して、前記画像表示部の表示画像の前記撮像部により撮像された画像情報への映り込み成分を抑制する映り込みノイズ抑制処理を行なう
    画像取得方法。
  19. 表示素子を含む画素が複数配列されており、背面側に画像を撮像する撮像部が配置可能になっているとともに、前記撮像部と対応する領域に光透過部が設けられている画像表示部に画像を表示し、
    表示面側の被写体を前記光透過部を通して前記撮像部で撮像して画像情報を取得し、
    前記光透過部を通して前記撮像部により取得された画像情報に含まれ得る前記画像表示部の表示画像の撮像画像への映り込み成分を抑制し得るように、前記画像表示部における表示タイミングと前記撮像部における撮像タイミングを制御する
    画像取得方法。
  20. 表示素子を含む画素が複数配列されており、背面側に画像を撮像する撮像部が配置可能になっているとともに前記撮像部と対応する領域に光透過部が設けられている画像表示部における表示タイミングと、前記光透過部を通して前記撮像部により表示面側の被写体を撮像する撮像タイミングの同期をとる工程と、
    前記撮像部により取得された画像情報に対して、前記画像表示部の表示画像の前記撮像部により撮像された画像情報への映り込み成分を抑制する工程と、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
JP2010130273A 2010-06-07 2010-06-07 画像表示装置、電子機器、画像表示システム、画像取得方法、プログラム Active JP5569156B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010130273A JP5569156B2 (ja) 2010-06-07 2010-06-07 画像表示装置、電子機器、画像表示システム、画像取得方法、プログラム
US13/064,976 US9300909B2 (en) 2010-06-07 2011-04-29 Image display apparatus, electronic apparatus, image display system, image acquisition method and program
CN201110150709.6A CN102271219B (zh) 2010-06-07 2011-06-07 图像显示装置、电子装置、图像显示系统、图像获取方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010130273A JP5569156B2 (ja) 2010-06-07 2010-06-07 画像表示装置、電子機器、画像表示システム、画像取得方法、プログラム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2011259090A true JP2011259090A (ja) 2011-12-22
JP2011259090A5 JP2011259090A5 (ja) 2013-06-20
JP5569156B2 JP5569156B2 (ja) 2014-08-13

Family

ID=45053369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010130273A Active JP5569156B2 (ja) 2010-06-07 2010-06-07 画像表示装置、電子機器、画像表示システム、画像取得方法、プログラム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9300909B2 (ja)
JP (1) JP5569156B2 (ja)
CN (1) CN102271219B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200014408A (ko) * 2017-07-07 2020-02-10 후아웨이 테크놀러지 컴퍼니 리미티드 카메라가 제공된 단말 및 그의 촬영 방법
JP2022540019A (ja) * 2019-09-13 2022-09-14 グーグル エルエルシー コリメータ構造に基づくディスプレイを介した画像化のために構成された発光型ディスプレイ
WO2023106010A1 (ja) * 2021-12-10 2023-06-15 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 電子機器

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5569156B2 (ja) * 2010-06-07 2014-08-13 ソニー株式会社 画像表示装置、電子機器、画像表示システム、画像取得方法、プログラム
US9697588B2 (en) * 2010-11-15 2017-07-04 Intuitive Surgical Operations, Inc. System and method for multi-resolution sharpness transport across color channels
JP5776481B2 (ja) * 2011-10-07 2015-09-09 富士通株式会社 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法および画像処理プログラム
US9093047B2 (en) * 2012-04-15 2015-07-28 Trimble Navigation Limited Displaying arrays of image data
CN103516964B (zh) * 2012-06-28 2017-02-22 华为技术有限公司 摄像单元及装置、显示摄像一体装置及摄像方法
KR102211965B1 (ko) * 2013-10-18 2021-02-05 삼성디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치
CN104716161B (zh) * 2015-03-18 2019-05-24 京东方科技集团股份有限公司 黑色矩阵、平面显示器及其制作方法
JP6045625B2 (ja) * 2015-03-20 2016-12-14 株式会社Pfu 画像処理装置、領域検出方法及びコンピュータプログラム
KR102418520B1 (ko) * 2015-09-04 2022-07-08 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치
KR102626853B1 (ko) * 2015-10-30 2024-01-18 삼성디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치
JP6711020B2 (ja) * 2016-03-02 2020-06-17 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置、画像処理方法、画像処理システムおよびプログラム
KR102515963B1 (ko) * 2016-03-04 2023-03-30 삼성디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치
JP6744747B2 (ja) * 2016-04-01 2020-08-19 キヤノン株式会社 情報処理装置およびその制御方法
KR102561709B1 (ko) * 2016-07-25 2023-07-31 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치
KR20180052089A (ko) * 2016-11-09 2018-05-17 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 전자 기기의 동작 방법
CN106791339B (zh) * 2017-03-22 2019-12-13 北京小米移动软件有限公司 成像系统及其控制方法
US11121280B2 (en) * 2018-10-03 2021-09-14 Innolux Corporation Display device with image sensor
CN116723738A (zh) * 2018-10-03 2023-09-08 群创光电股份有限公司 显示装置
CN109962091B (zh) * 2019-03-29 2021-01-26 京东方科技集团股份有限公司 一种电致发光显示面板及显示装置
CN114026697A (zh) * 2019-09-17 2022-02-08 谷歌有限责任公司 抑制通过oled显示器透射的光的散射
US11893482B2 (en) * 2019-11-14 2024-02-06 Microsoft Technology Licensing, Llc Image restoration for through-display imaging
CN113471263B (zh) * 2021-06-30 2024-05-28 上海天马微电子有限公司 一种显示面板及显示装置
CN113206121B (zh) * 2021-04-23 2024-06-21 上海天马微电子有限公司 一种显示面板及显示装置
CN113344990B (zh) * 2021-04-27 2022-09-20 成都飞机工业(集团)有限责任公司 孔位表征投影系统及自适应拟合的孔位对齐方法
CN114359179A (zh) * 2021-12-16 2022-04-15 苏州镁伽科技有限公司 面板检测方法、系统、电子设备及存储介质

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62258574A (ja) * 1986-05-02 1987-11-11 Fujitsu Ltd 時分割表示撮像方式
JP2004145008A (ja) * 2002-10-24 2004-05-20 Fujitsu Ltd 撮像機能付きプラズマ表示装置
JP2005033784A (ja) * 2003-06-17 2005-02-03 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 撮像機能付き表示装置及び双方向コミュニケーションシステム
JP2009065498A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Tohoku Pioneer Corp 表示撮像装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01102100A (ja) 1987-10-14 1989-04-19 Toray Ind Inc 糖鎖をもつヒト・インターフェロンβ
US6590548B1 (en) * 1998-02-09 2003-07-08 Denso Corporation Display apparatus and an image input apparatus used for the same
JP2002314899A (ja) 2001-04-13 2002-10-25 Sharp Corp 撮像機能一体型表示装置
TWI605718B (zh) 2003-06-17 2017-11-11 半導體能源研究所股份有限公司 具有攝像功能之顯示裝置及雙向通訊系統
JP4886162B2 (ja) 2003-06-18 2012-02-29 キヤノン株式会社 撮像装置付き表示装置
JP4411059B2 (ja) 2003-12-12 2010-02-10 キヤノン株式会社 カメラ付きディスプレイ装置、通信装置および通信システム
JP4764243B2 (ja) 2006-04-20 2011-08-31 株式会社東芝 固体撮像装置
TWI427702B (zh) * 2006-07-28 2014-02-21 Semiconductor Energy Lab 顯示裝置的製造方法
JP5366619B2 (ja) * 2008-08-12 2013-12-11 キヤノン株式会社 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラム
CN101477291B (zh) 2008-12-17 2010-12-29 杭州海康威视数字技术股份有限公司 摄像快速自动聚焦方法及其摄像装置
JP5569156B2 (ja) * 2010-06-07 2014-08-13 ソニー株式会社 画像表示装置、電子機器、画像表示システム、画像取得方法、プログラム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62258574A (ja) * 1986-05-02 1987-11-11 Fujitsu Ltd 時分割表示撮像方式
JP2004145008A (ja) * 2002-10-24 2004-05-20 Fujitsu Ltd 撮像機能付きプラズマ表示装置
JP2005033784A (ja) * 2003-06-17 2005-02-03 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 撮像機能付き表示装置及び双方向コミュニケーションシステム
JP2009065498A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Tohoku Pioneer Corp 表示撮像装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200014408A (ko) * 2017-07-07 2020-02-10 후아웨이 테크놀러지 컴퍼니 리미티드 카메라가 제공된 단말 및 그의 촬영 방법
JP2020526972A (ja) * 2017-07-07 2020-08-31 華為技術有限公司Huawei Technologies Co.,Ltd. カメラを備えた端末および撮影方法
KR102192809B1 (ko) 2017-07-07 2020-12-18 후아웨이 테크놀러지 컴퍼니 리미티드 카메라가 제공된 단말 및 그의 촬영 방법
US11082547B2 (en) 2017-07-07 2021-08-03 Huawei Technologies Co., Ltd. Terminal provided with camera and shooting method
JP2022540019A (ja) * 2019-09-13 2022-09-14 グーグル エルエルシー コリメータ構造に基づくディスプレイを介した画像化のために構成された発光型ディスプレイ
JP7241932B2 (ja) 2019-09-13 2023-03-17 グーグル エルエルシー コリメータ構造に基づくディスプレイを介した画像化のために構成された発光型ディスプレイ
WO2023106010A1 (ja) * 2021-12-10 2023-06-15 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
US9300909B2 (en) 2016-03-29
JP5569156B2 (ja) 2014-08-13
CN102271219A (zh) 2011-12-07
CN102271219B (zh) 2016-09-07
US20110298953A1 (en) 2011-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5569156B2 (ja) 画像表示装置、電子機器、画像表示システム、画像取得方法、プログラム
JP2011242616A (ja) 画像表示装置、電子機器、画像表示システム、画像取得方法、プログラム
EP2330819B1 (en) Image display device with imaging unit
JP6246292B2 (ja) 光検出機能を備えるoledディスプレイ装置
JP5533039B2 (ja) 撮像装置付き画像表示装置
WO2016192301A1 (zh) 显示装置及视频通讯终端
EP2348388B1 (en) Image display device having imaging device
US12047670B2 (en) Electronic equipment
JP5459085B2 (ja) 画像表示装置、電子機器、画像表示システム、画像取得方法、プログラム
CN111699756A (zh) 显示装置及其制造方法
JP5434624B2 (ja) 撮像装置付き画像表示装置
JP2012008169A (ja) 画像表示装置、電子機器、測定治具、画像表示システム、画像表示方法、表示補正装置、表示補正方法、プログラム
EP3910917B1 (en) Image processing method, storage medium and electronic device
JP7532072B2 (ja) 撮像表示装置、およびウェアラブルデバイス
CN106483668B (zh) 一种屏幕采集图像的方法、装置及终端
JP2011150583A (ja) 撮像装置付き画像表示装置
WO2021149503A1 (ja) 電子機器
US20240147795A1 (en) Organic device and method for manufacturing the same
CN117939961A (zh) 显示屏及电子设备

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20130215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130426

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130426

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140508

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140527

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140609

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5569156

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316303

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S803 Written request for registration of cancellation of provisional registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316803

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350