JP2005033784A - 撮像機能付き表示装置及び双方向コミュニケーションシステム - Google Patents

撮像機能付き表示装置及び双方向コミュニケーションシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、新たな構成の表示装置、及び撮像装置を備えた双方向対話型装置を提供することを課題とする。更に表示装置、及び撮像装置を備えた双方向対話システムを提供する。
【解決手段】 本発明は、少なくとも可視光を透過可能であり、電圧または電流によって制御可能な自発光型の画素を配列させて形成される表示手段と、撮像手段を備えた撮像機能付きの表示装置を提供する。そして複雑な光学系や光路の長い光学系を用いることなく、小型化及び軽量化が可能であり、視線を合わせてコミュニケーションをとることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像の表示と被写体の撮像を同時に行うことにできる撮像機能付き表示装置に係り、特に、被写体として利用者の撮像と表示を同時に行うことのできる撮像機能付き表示装置に関する。また、本発明は、被写体として利用者の撮像を行いながら、対話する相手の撮像画面を見ることのできる双方向コミュニケーションシステムに関する。
近年、通信ネットワークの高速化によって、テレビ電話システムや、テレビ会議システムのように、通信者間で互いに画像を見ながら会話などを行う所謂双方向対話型システムの開発が進められている。
双方向対話型システムにおいては、使用者(被写体)の撮像と画像の表示を同時に行う仕組みが工夫されている。
例えば、光の入射角度によって透明、不透明になる特殊なスクリーンと、そのスクリーンの後方に撮像装置と、投射型表示装置とを備えた表示・撮像装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この表示・撮像装置では、スクリーンの不透明な視野方向に投射型表示装置を配置して投射像を表示することで、対話者同士の視線の一致を可能としている。
しかしながら、同特許文献によれば、特殊なスクリーンを必要とし、撮像装置と投射型表示装置を用いる必要があり、装置の大型化、重量化を避けることはできず、例えば、このような構成を携帯型の電子機器に応用することはできなかった。
また、対話者との視線一致させる双方向対話型システムが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。この双方向対話型システムは、対話する相手の像を表示するモニタを備えた表示手段と、モニタ画面に対し対話者自身の位置を規定する位置規定手段と、対話者自身を撮像する撮像部及び該撮像部を対話者とモニタとの間の所定位置に設定するための支持機構とが備えられている。特に撮像部は、位置特定手段によって特定される位置及び対話者間の視線が一致したと判断される視差角によって定義される視線一致領域内であって、相手のモニタ画像の一部を遮る位置といった特定の設置されている。
しかしながら、同特許文献の双方向対話型システムでは、モニタ(表示画面)の全面に、突き出た形で撮像部としてのカメラが配置されるので、利用者は常にカメラの存在を意識することになり、またモニタ画像の一部をカメラが遮ることにより、画面の一部が見えなくなってしまう。
また、表示画像を見る被写体の視線を外すことなく、表示と同時に被写体を撮像することができる撮像機能付きの表示装置が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。この表示装置は、表示画面を有する表示手段と、表示画面上に穿設されたピンホール部と、該ピンホール部を光路を視線とする撮像部とで構成されたものである。この構成により、表示画面上に画像を表示しながら、同時に表示画面を見る利用者を撮像することを可能としている。
しかしながら、同特許文献の撮像機能付きの表示装置では、ピンホールを開けることにより、それが小径であっても、表示画面の一部が欠損してしまうので、高精細で高品質な画像を表示することができない。また、ピンホールの径を小さくするには限界があるので、携帯型電話機のように表示画面が小さい場合には、ピンホールによる画素の欠損部が相対的に大きくなってしまう。そのため、利用者にとって違和感を完全に払拭することはできないこととなる。
特開平6−30406号公報 (第2頁、第2図) 特開平9−130768号公報 (第10−11頁 第1図) 特開2001−231019号公報 (第7−8頁、第5図)
そこで本発明は、装置を小型化及び軽量化が可能であり、表示画面上に画像を遮るカメラを配設したり、ピンホール部を穿設して画像の一部を欠損させりことで画質を低下させることなく、被写体として利用者の撮像と画像の表示を同時に行うこことのできる撮像機能付き表示装置及び双方向コミュニケーションシステムを提供することを目的とする。
また、本発明は、装置を小型化及び軽量化が可能であり、表示画像を見る被写体の視線を外すことなく、画像の表示と撮像を同時に行うことができる撮像機能付き表示装置及び双方向コミュニケーションシステムを提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも可視光を透過可能であり、電圧または電流によって制御可能な自発光型の画素を配列させて形成される表示手段と、撮像手段を備えた撮像機能付きの表示装置である。
表示手段は使用者が視認できるように各画素の発光を制御して、静止画、動画など様々な画像を表示することが可能である。この画素の好ましい形態としては、電圧または電流により、輝度や点灯時間など、その発光を制御することが可能な素子で形成されるものである。より好ましくは、一対の透光性電極間に発光性物質を介在させた発光素子を用いて画素を形成する形態が推奨される。この発光性物質は、エレクトロルミネセンスを発現する物質であることが好ましく、この物質に加え他の関連する物質が一対の電極間に介在していることを妨げない。
本発明に適用する表示手段として、一対の電極間に発光性物質を介在させた発光素子を、少なくとも可視光を透過可能な透光性の平板基板上に、マトリクス状に配列させて表示手段を形成することが好ましい。平板基板上に表示手段を形成することにより薄型化、軽量化を実現することができる。
画素が放射する光は、可視光帯域の光を含み、同一の発光色で光を放射する画素を配列させて表示手段を形成しても良いし、特定の領域に特定の発光色の画素を配列させた所謂エリアカラー型の表示手段を形成しても良いし、複数の異なる発光色の画素を配列させて多色表示を実現可能な表示手段としても良い。また、白色発光の画素を配列させて表示手段を形成しても良い。さらに上記表示手段の構成において、使用者が着色層(カラーフィルター)を通して画素の発光を視認できるような構成としても良い。
発光素子の構成要素である一対の電極と、その間に介在させる発光性物質を含む層とは、透光性を有する材料、または透光性を保持できる程度の厚さで形成することが好ましい。例えば、一対の電極を形成する材料として、酸化インジウム、酸化亜鉛、または酸化スズを含む透光性導電膜材料(ITO、ITSO、IZO、ZnO)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を含むアルミニウム、銀、その他金属材料、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む有機化合物材料が選択される。一対の電極はこれらの材料を用い、可視光を透過可能な程度に薄膜化(金属材料にあっては、100nm以下、好ましくは20〜50nm程度の厚さ)して形成することが好ましい。
本発明において、発光素子を構成する一対の電極の一方を透明導電膜材料を用いて形成し、他方を前記した金属材料で形成しその膜厚を制御することで、発光性物質が発光した時の光を外部に放射する割合を異ならせることができる。すなわち、透明導電膜材料を用いて形成される一方の電極側の方が、金属材料で形成される他方の電極側よりも放射光強度の割合を高めることができる。
本発明は、このような透光性を有する発光素子を、透光性を有する基板上に形成することで、表示手段を自発光性を有し且つ可視光を透過可能な構成としている。
本発明において、撮像手段は表示手段の背面に配置され、利用者からは直接視認できない位置に配置されている。撮像手段は表示手段を通して被写体の撮像が可能である。すなわち、撮像手段は、表示手段、または表示手段とそれが配置されている基板とを透過した光を受光して被写体を撮像するように配置されている。
撮像手段としては、受光部をCCD(CCD:charge coupled device)型またはCMOS(Complementary MOS)型の光センサで形成したカメラを用いることが好ましい。撮像手段は表示手段の背面に配置されるものであるが、その場合に、受光部の光センサが被写体である利用者と正対している必要性は必ずしもなく、レンズ、ミラーなどの光学系を介して光センサに外光が入射する構成としても良い。
本発明において、表示手段を自発光型の発光素子で形成し、且つ透光性を有する構成とすることで、該発光素子からの発光は、利用者が視認する一方の面側のみでなく、撮像手段が配置される側にも放射されていても良い。その場合、表示手段の透過率に応じた輝度補正と、表示手段からの発光による映り込みを差し引く補正を行う補正手段が、撮像手段に備えられていることが好ましい。
上記した発光素子を構成する一対の電極の一方を透明導電膜材料を用いて形成し、他方を前記した金属材料で形成しその膜厚を制御することで、発光性物質が発光した時の光を外部に放射する割合を異ならせるように構成した表示手段を用いる場合、撮像手段は金属材料で形成した電極側に配置することが好ましい。
上記構成によって、利用者が表示画面に相対することで、被写体である利用者の撮像と、表示された画像の視認を同時に行うことができる。すなわち、表示画像を見る被写体である利用者の視線を外すことなく、画像の表示と撮像を同時に行うことができる。特に、対話者と相手が同様の本発明の双方向対話型装置を用いることで、相手と視線を合わせた状態でコミュニケーションを取ることができる。
本発明は、表示手段の後方であって、対話者の視線上に撮像手段を配置する。そして、対話者は表示装置に表示された映像を見ながら、同時に自分の視線を撮像装置に合わせた状態で撮影を行うことができる。ここで、視線上とは、視線の方向と同一ベクトル線上であることを含み、視線を合わせるとは視線上の光が反射又は屈折等の光学的変換を経た後に視線が合うことも含む。例えば、反射体により光を反射させ、対話者と相手の視線を合わせることを含む。
本発明の双方向コミュニケーションシステムは、上記した本発明の撮像可能な表示装置を備え、通話先の画像を表示手段に表示すると同時に、被写体である利用者を撮像可能としている。
本発明の双方向コミュニケーションシステムは、双方の送受信者が、互いに相手側の画像を表示画面上で視認しながら、有線または無線による通信ができる双方向コミュニケーションシステムであって、上記した本発明の撮像可能な表示装置を備え、通話先の画像を表示手段に表示すると同時に、被写体である利用者を撮像可能である撮像機能付き表示装置が、少なくとも一方の送受信者側に備えられていることを特徴とするものである。なお、表示画面上には、相手側の画像と、文字、図形、及び記号を表示可能とすることができる。
本発明により、両面出射型表示パネル及び撮像手段を搭載することにより、複雑な光学系や光路の長い光学系を用いることなく、小型化及び軽量化が可能な撮像機能付き表示装置を提供することができる。すなわち、本発明の構成によって、利用者が表示画面に相対することで、被写体である利用者の撮像と、表示された画像の視認を同時に行うことができる。そして、表示画像を見る被写体の視線を外すことなく、画像の表示と撮像を同時に行うことができる。特に、対話者と相手が同様の本発明の双方向対話型装置を用いることで、相手と視線を合わせた状態でコミュニケーションを取ることができる。また、本発明により、表示画像を見る被写体の視線を外すことなく、画像の表示と撮像を同時に行うことができる撮像機能付き表示装置及び双方向コミュニケーションシステムを提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態を説明するために用いる図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には、異なる図面間で同一の符号を付し重複する説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、撮像機能付きの表示装置の一態様としてテレビ電話装置について説明する。
図1(A)には、テレビ電話装置の斜視図を示し、表示手段(両面出射型パネル)10、表示手段10の後方に配置された撮像装置(撮像手段)11を有する。表示手段の第1の表示面12には、相手の映像が表示されている。表示手段10の表示面は第1の表示面12、及びその反対面の第2の表示面を用いることができるが、本実施の形態では第1の表示面12で相手の映像を表示する。例えば、第2の表示面で相手の映像を表示する場合、映像を反転するための回路を備えるとよい。
対話者13は、第1の表示面12側に居て、相手の映像の視線と合うように第1の表示面を視認する。さらに撮像手段11において、具体的には撮影レンズ14が、対話者13の視線上となるように配置されている。このとき撮像手段11は、対話者13の撮像が可能な距離の範囲であって、焦点を対話者に合わせて配置する必要がある。
図1(B)には、テレビ電話装置の上面図を示し、表示手段10、撮像手段11、第1の表示面12を示す。対話者13が第1の表示面12の前に相対することにより、撮像手段11が撮像する画像で、他方の対話者は、対話者13の視線と合わせることができる。
このようなテレビ電話装置を用いることで対話者は相手と視線を合わせた状態で会話をすることができる。また、表示手段を見ながら会話などをする対話者は、表示手段の前面に撮像手段がないため、視野の中に撮像手段を認識しなくても済み、相手と自然な形で視線を合わせて充実した会話をすることができる。特に、テレビ電話装置の表示手段を大型化しても、撮像手段を表示画面の前方に配置する必要がなく、対話者と相手の視線が合うように撮像手段を配置することができる。
本実施の形態の撮像機能付きの表示装置において、透光性であって且つ自発光型画素を配列させて形成される表示手段、または一対の電極間に発光物質を介在させ、少なくとも一方の電極から光を放射することができ、外光を透過可能な発光素子を透光性の基板上に配列させて形成された表示手段を用いることにより、従来技術と比較して、軽量化、薄型化を図ることができる。具体的には、一対の電極間に発光性物質を介在させた発光素子を少なくとも可視光を透過可能な透光性の平板基板上に、マトリクス状に配列させて形成された表示手段を用いると良い。
このように表示手段と撮像手段とを分離したテレビ電話装置の場合、対話者の利用形態に応じて撮像手段の配置を自由に設計することができる。
本実施の形態では、表示手段と撮像手段とを分けたテレビ電話装置を示したが、一体型としたテレビ電話装置を構成することもできる。
また、このようなテレビ電話装置を対話者側と、相手側とに設置して、有線または無線の通信回線で結ぶことで、双方向コミュニケーションシステムを構築することが出来る。
なお、本実施の形態において、必ずしも撮像手段における撮影レンズが対話者の視線上に配置される必要はなく、対話者の視線上11の光線が反射や屈折等の光学変換を経た状態で視線が合うように配置されていても良い。例えば、ミラー等の反射体を表示手段と撮像手段との間に配置することで、対話者と、相手とが視線を合わせて会話をすることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、撮像機能付きの表示装置の一態様として携帯電話機について説明する。
図2(A)は表示手段(表示パネル)の拡大図、図2(B)は携帯電話機の斜視図、図2(C)は携帯電話機の全体図を示す。
図2(A)の表示パネル100は、画素部101、駆動回路部である信号線駆動回路部102、走査線駆動回路部103を一体形成している。信号線駆動回路部102や走査線駆動回路部103は接続端子105、例えば異方導電性フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)又はフレキシブルプリント基板106(FPC:Flexible printed circuit)を介して外部回路と接続され、信号が入力される。外部回路は、電源回路やコントローラ等を有している。
表示パネル100は、アクティブマトリクス型及びパッシブマトリクス型のいずれかを用いることができる。パッシブマトリクス型の場合、アクティブマトリクス型と比較して、開口率を高めることが容易であり、高い透光性を有することができる。
表示パネルは、一対の電極として備えられる、第1の電極及び第2の電極(発光素子の陰極及び陽極に相当)が透光性を有するため、外光の反射が低減される。そのため、外光の散乱を防止するための円偏光板を設けない構成とすることができる。なお表示パネルの構成によっては、外光の反射を防止する必要がある。その場合、適宜円偏光板を設ければよい。
表示パネルは、黒表示(オフの信号を入力する場合)をする場合でも、本実施の形態のように携帯電話機の筐体に保持することにより、表示パネルの背面は黒色またはそれに近い色調にすることができるため、コントラストの高いきれいな黒表示を行うことができる。
また、必要に応じて表示パネルに偏光板を設けても良い。例えば、直線偏光の偏光板を用いる場合、表示パネルの両面にクロスニコルの状態で配置すると、裏側のもの(例えば、第三者)をみることが不可能となるが、クロスニコスの状態から光軸をずらした状態で配置するとその不具合は解消される。より好ましい形態としては、この一対の偏光板の角度を可変可能とする手段を設け、撮像を行わない時は偏光板をクロスニコルの位置に調整し、撮像を行う場合には必要に応じて、クロスニコスの状態から光軸をずらすようにするとよい。また、両面出射型パネルの両面又は一方の面に偏光板、又は円偏光板を配置してもよい。
さらに表面の凹凸により反射光を拡散し、映り込みを低減できるアンチグレア処理を施したり、加熱処理を施すアンチリフレクション処理を施す等により反射防止膜を設けてもよい。それに加え、外部衝撃から保護するためハードコート処理を施すとよい。
図2(B)には、図2(A)に示すような表示パネル100の後方であって、対話者の視線上となりうる位置に撮像手段111を配置する形態を示している。
第1の筐体112の所定の位置に撮像手段111を設置する。撮像手段111は、例えばCCD型又はCMOS型のカメラを用いればよい。第1の筐体112又は第3の筐体115に設置される配線基板(プリント基板など回路を形成する基板)上には撮像手段を制御する集積回路部品やチップ部品(抵抗、コンデンサ、コイルなど)が実装されている。さらに配線基板上には、映像処理回路等が設けられ、さらに表示パネルを駆動するための外部回路が設けられている。映像処理回路は、表示の色や輝度ずれを補正する回路を有し、映像から透過ずれ成分を差し引くような補正を行う。具体的には、実施の形態7で説明する手段を参照して補正を行うことができる。
表示パネル100の一形態として、信号線駆動回路と走査線駆動回路とを基板上に一体形成することが可能であるが、配線基板上にICチップを実装し、信号線駆動回路や走査線駆動回路を外付けとしてもよい。
第1の筐体112と、表示パネル100とを、第2の筐体114で挟み筐体内に固定する。第2の筐体114側には、音声出力部113が設けられている。
図2(C)に示すように第3の筐体115は、操作ボタン116、音声入力部117等を有し、ヒンジ(蝶番)を介して表示パネル側の第1及び第2の筐体112、114と連結されている。
本実施の形態で示す携帯電話機は、撮像装置が表示パネルの背面側であって、利用者(対話者及び相手)が表示パネルに相対したときに撮像レンズが対話者の視線上となるように配置されている。その結果、対話者の視線と、相手の視線とを合わせた状態で会話などをすることができる。勿論、撮像手段の構成として、レンズやミラーなどの光学部品を適宜組み合わせて光学系を構成しても良い。
(実施の形態3)
本実施の形態では、両面出射型表示パネル及び撮像手段を搭載した携帯電話機の一態様について説明する。
図3は、本実施の形態の携帯電話機における第1の筐体図、及びA−A’に相当する断面図を示す。
図3(A)は、第1の筐体112に、透光性の画素が備えられた両面出射型表示パネル100と、そのパネルの背面側にミラー120と撮像手段111、ICなどの部品を実装した配線基板(回路基板)123が備えられた形態を示している。
すなわち、配線基板上に撮像手段111が設けられ、当該撮像手段111のレンズ部は、ミラーに向いており、当該ミラー120は表示パネル100を介した利用者等の映像を映している。すなわち、ミラー120は、撮像手段111の撮像範囲と、両面出射型表示パネルを介した利用者等の範囲を写す必要がある。そのため、ミラー120の配置は撮像手段111のレンズ部の延長線と、利用者等の延長線、例えば目線の延長線との交差部であって、レンズ部の延長線から30〜80度をなすようにする。このとき、利用者の映像はレンズ等により集光した状態で、ミラー120に映すとよい。その結果、ミラー120の配置を両面出射型表示パネル100に近づけることができ、携帯電話機の小型化を達成することができる。
ミラー120は回動自在に取り付けられているとよい。すなわち、ミラー120は、回路基板123上に備えられる切り換え回路により制御され、機械的又は電磁的な制御手段により、撮像手段111の光路を切り換えている。これは、利用者が筐体表面に設けられた切り換えボタンにより切り換えることで行うこともできる。
ミラー120は、少なくとも両面出射型表示パネル100を透過した光を受光し、撮像手段へ光を送ることができるような角度で回動すればよい。角度は、例えば、両面出射型表示パネル100に対して45度の状態、且つ撮像手段111の直線上から45度の状態となるようにすればよい。このように配置されたミラーにより、両面出射型表示パネル100からの光を反射させ、撮像手段111が映像を読み込むことができる。このうような、両面出射型表示パネル100、ミラー120、撮像手段111を有する携帯電話機を用いることより、お互いの画像を見ながらコミュニケーションを図ることができる。
図3(B)には、切り換えボタンによりミラー120の向きが切り換わった状態を示す。この状態は主に、相手の表示を行う双方向通信ではなく撮影を行うため、デジタルカメラモードと表記する。デジタルカメラモードの場合、撮像面121から撮影を行うことができる。このときミラー120は撮像面121に対して例えば45度の状態となっている、つまりレンズ部の延長線から45度をなしている。
なお本発明において、両面出射型表示パネル100を撮像面として撮影を行っても構わない。
このように、透光性の画素を設けた両面出射型表示パネルを用いることにより、お互いの画像を見ながらコミュニケーションを図ることが出来、撮像するときの光路を切り換える手段を組み入れることで、第1の筐体112側からも、第2の兄弟114側からも撮影可能であって、静止画及び動画撮影可能なカメラ付き携帯電話機として用いることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、両面出射型表示パネルを搭載し、実施の形態3とは異なる機能を有する携帯電話機について説明する。
図4は、バーコード等の情報の読み取り手段として、読み取り手段(バーコードリーダ)を搭載する携帯電話機を示す。図4(A)は、携帯電話機の背面を示す。第1の筐体112に設けられた両面出射型表示パネル100の後方に配置された撮像手段111と、ヒンジ(蝶番)を介して連結された第3の筐体115を有する。携帯電話機は、読み取る対象物、例えばバーコード150の情報を入力する読み取り手段を搭載している。この場合、両面出射パネルの一部、又は全体を光源とし、表示面にバーコード150をかざし、撮像手段111により情報を読み取る。両面出射型パネル100は透光性を有するため、撮像手段111により情報を入力することができる。
読み取り対象は、バーコードに限定されず、光学的に読み取り可能な文字、記号、図形、暗号、模様で種々の情報を識別する標識であっても良い。また図4(B)に示すように、指紋または掌紋などの生体情報151等を読み取っても構わない。図4(B)には携帯電話機の前面を示し、第1の筐体112及び第2の筐体114に設けられた両面出射型表示パネル100と、当該パネル100の後方に配置された撮像手段111と、ヒンジ(蝶番)を介して連結された第3の筐体115を有し、第3の筐体115には操作ボタン116、音声入力部117等を有する。両面出射型表示パネル100の表示面に、指紋または掌紋などの生体情報151をかざし、撮像手段111により情報を読み取る。このとき、両面出射型表示パネルの一部又は全体を光源とすることができ、暗いところであっても読み取りを行うことができる。
このように携帯電話機に、情報を読み取る機能を備えることにより、セキュリティーを高め、ユーザ以外の不正使用を防止することができる。またパスワード等により本人認識を行う場合と比較し、本人認識の精度を高めることができる。本実施の形態の携帯電話機にキャッシュ機能をさせる場合、そのセキュリティー性や信頼性を高めることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、実施の形態1乃至4に適用可能な両面出射型表示パネルの構成について説明する。
図5は、両面出射型表示パネルの画素部における断面図を示す。なお本実施の形態において説明する駆動用トランジスタは、絶縁基板上に形成された多結晶シリコン膜を有する薄膜トランジスタ(TFT)を用いる例で説明するが、非晶質シリコン膜を有する薄膜トランジスタ、単結晶シリコンを有するMOS型トランジスタを用いてもよい。また、駆動用TFTの極性をpチャネル型の場合で説明するが、nチャネル型でもよいことは言うまでもない。
図5に示すように、絶縁表面を有する基板300に設けられた駆動用TFT301は、ボロン等の不純物元素を半導体膜に添加して形成されたソース領域及びドレイン領域となる不純物領域を有する。半導体膜は、レーザ照射や加熱による結晶化処理、或いはニッケル、チタンなどの金属元素の触媒作用を用いて結晶化処理が行われたものが用いられている。半導体膜上にはゲート絶縁膜を介してゲート電極及びゲート線(走査線)が設けられていて、その部分がチャネル形成領域となるように構成されている。ゲート電極を覆うように第1の絶縁膜が設けられており、第1の絶縁膜には不純物領域上にコンタクトホールが形成されている。コンタクトホールに形成される配線は、ソース配線(信号線)及びドレイン配線として機能している。信号線には、ビデオ信号が入力され、それに応じた輝度で発光素子から光が射出される。ドレイン電極と電気的に接続するように、第1の電極311が設けられる。そして、第1の電極311を覆うように第2の絶縁膜が設けられ、第2の絶縁膜であって第1の電極311上に開口部を形成する。開口部には、有機化合物を有する層(以下、有機化合物層(EL層)と表記する)312が設けられ、有機化合物層312を覆うように第2の電極313が設けられる。第1の電極311及び第2の電極313に、電圧または電流を印加することによって制御可能な自発光型の画素を形成することができる。
有機化合物層312は、陽極側から順に、HIL(ホール注入層)、HTL(ホール輸送層)、EML(発光層)、ETL(電子輸送層)、EIL(電子注入層)の順に積層されている。代表的には、HILとしてCuPc、HTLとしてα−NPD、ETLとしてBCP、EILとしてBCP:Liをそれぞれ用いる。
また、フルカラー表示とする場合、有機化合物層312として、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料を、それぞれ蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法などによって選択的に形成すればよい。具体的には、HILとしてCuPcやPEDOT、HTLとしてα−NPD、ETLとしてBCPやAlq3、EILとしてBCP:LiやCaF2をそれぞれ用いる。また例えばEMLは、R、G、Bのそれぞれの発光色に対応したドーパント(Rの場合DCM等、Gの場合DMQD等)をドープしたAlq3を用いればよい。なお、上記有機化合物層の積層構造に限定されない。
より具体的な有機化合物層の積層構造は、赤色の発光を示す有機化合物層312を形成する場合、例えば、CuPcを30nm形成し、α-NPDを60nm形成した後、同一のマスクを用いて、赤色の発光層としてDCM2及びルブレンが添加されたAlq3を40nm形成し、電子輸送層としてBCPを40nm形成し、電子注入層としてLiが添加されたBCPを1nm形成する。また、緑色の発光を示す有機化合物層312を形成する場合、例えば、CuPcを30nm形成し、α―NPDを60nm形成した後、同一の蒸着マスクを用いて、緑色の発光層としてクマリン545Tが添加されたAlq3を40nm形成し、電子輸送層としてBCPを40nm形成し、電子注入層としてLiが添加されたBCPを1nm形成する。また、青色の発光を示す有機化合物層312を形成する場合、例えば、CuPcを30nm形成し、α-NPDを60nm形成した後、同一のマスクを用いて発光層としてビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛:Zn(PBO)2を10nm形成し、電子輸送層としてBCPを40nm形成し、電子注入層としてLiが添加されたBCPを1nm形成する。
以上、各色の有機化合物層312のうち、共通しているCuPcやα-NPDは、画素部全面に形成することができる。またマスクは、各色で共有することもでき、例えば、赤色の有機化合物層を形成後、マスクをずらして、緑色の有機化合物層、再度マスクをずらして青色の有機化合物層を形成することができる。形成する各色の有機化合物層の順序は適宜設定すればよい。
また白色発光の場合、カラーフィルター、又はカラーフィルター及び色変換層などを別途設けることによってフルカラー表示を行ってもよい。カラーフィルターや色変換層は、第2の基板に設けた後、張り合わせればよい。
第1の電極や第2の電極は、透光性を有する材料で形成すればよい。また第1の電極や第2の電極は仕事関数を考慮して材料を選択する。例えば、第1の電極を陽極とし、第2の電極を陰極とする場合で説明する。
陽極材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。陽極材料の具体例としては、ITO(indium tin oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)の他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(TiN)等を用いることができる。
一方、陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができる。但し、陽極及び陰極は透光性を有する必要があるため、これら金属、又はこれら金属を含む合金を非常に薄く形成し、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成する。これら陽極、及び陰極は蒸着法、スパッタリング法等により形成することができる。
画素構成により、第1の電極及び第2の電極のいずれも陽極、又は陰極となりうる。例えば、駆動用TFT301の極性をnチャネル型とし、第1の電極311を陰極、第2の電極313を陽極とすることができる。
その後、窒素を含むパッシベーション膜314をスパッタリング法やCVD法により形成し、水分や酸素の侵入を防止する。このとき形成される空間には、窒素を封入し、さらに乾燥剤を配置してもよい。さらに第1の電極、第2の電極、その他の電極により、表示手段の側面を覆ってもよい。その後、封止基板315を張り合わせる。
さらにきれいな黒表示を行う場合、偏光板又は円偏光板を設けるとよい。但し、撮像装置が対話者を認識できる程度に透光性を有する必要があるため、例えば、両面出射型表示パネルの一方の表示面のみに偏光板、又は円偏光板を設けてもよい。または、両面出射型表示パネルの両表示面側にそれぞれ第1の偏光板、及び第2の偏光板を設けることも可能であるが、このとき、撮像装置が対話者を認識できる程度に透光性を有することと、黒表示を行うことを両立させるため、第1の偏光板と、第2の偏光板とはクロスニコル状態から、光軸(それぞれの吸収軸又は透過軸)を多少ずらすとよい。
このように形成された本発明の両面出射型表示パネルは、第1の電極311及び第2の電極313が透光性を有している。撮像手段は、両面出射型表示パネルを介した対話者の視線上に配置する。対話者と、撮像手段は、両面出射型表示パネルを介して配置すればよく、両面出射型表示パネルの第1の表示手段(表示面)側、または第2の表示手段(表示面)側のいずれに撮像手段を配置しても良い。その結果、視線を合わせた状態でコミュニケーションをとるこができる。また両面出射型表示パネルの表示を行いながら、撮像手段により撮影することが可能となる。
また図5に示す画素構成では、発光層を介して両方向(第1の表示面及び第2の表示面)に光が射出される。そのため、両面出射型表示パネルの第1の表示面側に撮像手段を配置し、第2の表示面側に対話者を配置しても、第1の表示面側に対話者を配置し、第2の表示面側に撮像手段を配置してもよい。本実施の形態において、第2の表示面側に対話者を配置する場合、表示される映像を反転する回路を備えるとよい。このとき、対話者と、相手との視線が合うように撮像手段を配置すればよく、必ずしも両面出射型表示パネルを介して対話者の視線上に撮像手段を配置する必要はない。例えば、ミラー等の反射体を配置し、対話者と、相手との視線が合うようにすればよい。
また両方向に光が射出するため、色や輝度がずれ、撮像手段が撮影する対話者の細かな表情等が認識できない場合が考えられる。その場合、両面出射型表示パネルに表示される映像情報を引いた情報を撮像手段へ入力するようにすればよい。両面出射型表示パネルの映像情報は、ビデオメモリに保持されているため、撮像手段の入力メモリから両面出射型表示パネルの映像情報を差し引くように補正すればよい。例えば、以下に示す実施の形態7のように補正を行えばよい。
このような両面出射型表示パネルを有する撮像可能な表示装置を用いることにより相手との視線を合わせた状態で対話をすることができる。また、このような撮像可能な表示装置を用いることにより双方向コミュニケーションシステムを提供することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、実施の形態5と異なる両面出射型表示パネルの構成ついて、図6を用いて説明する。
図6(A)には、一画素、すなわち第2の絶縁膜の開口部において、発光層を設ける第1の領域と、発光層を設けない第2の領域が形成された両面出射型表示パネルの画素構成を示す。
第1の領域に設けられた発光層を含む有機化合物層404に接する透光性を有する第1の電極403は、絶縁表面400上に形成されたpチャネル型の駆動用TFT401に電気的に接続されている。有機化合物層404上には、透光性を有する第2の電極405が設けられ、第1の電極403と、第2の電極405との間に電流が流れ、有機化合物層404から矢印の方向(両方向)に光が射出する。
このように、両方向に発光させる場合、実施の形態5で述べたように、第1の電極や第2の電極は、ITO等の透光性導電膜、又は金属、又はこれら金属を含む合金であって、透光性を有する程度の薄さとなるように形成した膜を用いることができる。
水分や酸素から有機化合物層を保護するためにパッシベーション膜406を設け、空間を窒素で充填したり、乾燥剤を設けるとよい。その後、封止基板407により封止を行う。
有機化合物層、駆動用TFT、第1の電極403、及び第2の電極405等は実施の形態5と同様に作製することができる。第1の電極403は透光性を有するために、第1の領域及び第2の領域に渡って形成しても構わないが、少なくとも、第1の電極403が第1の領域に形成されていればよい。一方、有機化合物層は有色であるため、第1の領域の第1の電極403上のみに形成する。例えば、蒸着法により有機化合物層を形成する場合、第1の電極403上のみに有機化合物層が蒸着されるようにメタルマスクの開口部のサイズを設定する。
図6(A)に示す画素構成において、第1の領域を発光領域、第2の領域を透過領域とするが、第1の領域を透過領域、第2の領域を発光領域とすることもできる。
また第1の電極の仕事関数を、第2の電極の仕事関数のより小さくすることにより、駆動用TFT401の極性をnチャネル型とすることができる。この場合においても、第1の電極や第2の電極は透光性を有する必要がある。
図6(B)には、図6(A)とは異なり、上方へ光が出射する画素構成を示す。第1の領域に設けられた発光層を有する有機化合物層504は、絶縁表面500上に形成されたpチャネル型の駆動用TFT501に接続された第1の電極503に接続されている。上方へ光が射出するため、第1の電極503は透光性を有する必要はなく、駆動用TFTのソース配線、又はドレイン配線と共有することができる。第1の電極503を駆動用TFTのソース配線、又はドレイン配線と共有する場合、チタンを含む第1の金属層と、窒化チタンまたは窒化タングステンを含む第2の金属層と、アルミニウムを含む第3の金属層と、窒化チタンを含む第4の金属層とが積層したものを用いるとよい。
第1の電極503は非透光性を有するため、第1の領域のみに形成する。発光層を含む有機化合物層504は、当該第1の電極503上にのみ形成する。その後、透光性を有する第2の電極505を形成する。
水分や酸素から有機化合物層を保護するためにパッシベーション膜506を設け、空間を窒素で充填したり、乾燥剤を設けるとよい。その後、封止基板507により封止を行う。
第1の電極503と、第2の電極505との間に電流が流れ、有機化合物層504から発光する。このとき、金属材料を有する第1の電極503は光を反射し、第2の電極505は光を透過するため、第2の領域では第2の電極方向に光が出射され、第1の領域では光が出射されず透光性を有する。
第1の電極503、有機化合物層504、及び第2の電極505は、実施の形態5と同様に作製することができる。但し、図6(B)に示す画素構成では、第2の電極が透光性を有する必要がある。そのため、透光性材料、または金属、若しくはそれらの合金を薄く形成し、その上に透光性材料を積層する構成とする。また第2の電極側へ光が射出するため、第1の電極の透過率は、第2の電極の透過率ほど小さくしなくてもすむ。
図6(B)に示す画素構成において、第1の領域を発光領域、第2の領域を透光領域として説明したが、第1の領域を透光領域、第2の領域を発光領域とすることもできる。また駆動用TFT401の極性をnチャネル型とし、第1の電極の仕事関数を第2の電極の仕事関数のより大きくすることによって、光の射出方向を反転させることができる。この場合、第1の電極は透光性を有するため、第2の領域に形成しても構わない。
図6(B)の画素構成は、有機化合物層504から射出された光が撮像装置に入らず、色ずれや輝度ずれが生じにくい。
図6(C)には、本実施の形態の画素構成を有する画素部の拡大図を示す。図6(A)、(B)に示す画素構成は発光領域と、透過領域とが形成される。発光領域と、透過領域とは、赤(R)、緑(G)、青(B)の列毎に揃うように配置しても構わないが、図6(C)に示すように発光領域と、透過領域を交互に配置すると好ましい。
実施の形態5と比較すると、図6(B)では第1の領域から光の射出方向が一方のみであり、当該第1の領域を用いて表示を行い、他の領域から光は射出されない。そのため、図6(C)に示すように発光面積が半減してしまうことが懸念される。そこで発光領域には、光の射出方向と対向する位置に、金属を有する反射膜、又は有色な樹脂を有する膜を設けてもよい。特に、反射膜に凹凸形状を形成し、光を有効利用するとよい。
本実施の形態は、光が射出されず透光性の高い第2の領域を用いて撮像手段により撮影を行うことができる、撮像手段による対話者の認識精度が向上する。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態1乃至6で説明した撮像手段における映像の補正方法について図7を用いて説明する。
図7(A)には撮像装置701、パネル(例えば、両面出射型パネル)705、対話者を示し、パネルの透過率に応じた色合いや輝度の補正:Aと、パネルの自発光による映り込みを差し引く補正:Bを行う。
図7(B)には、対話者と相手との双方向対話型システムのフローチャートを示す。以下、対話者と、相手とが同等の双方向対話型装置を有する場合で説明する。
双方向コミュニケーションは、撮像装置701a、701bと、通信回路702a、702bと、映像処理回路706a、706bと、パネル外部回路704a、704bと、パネル705a、705bを有し、通信回路702aと702bとを介して対話者と相手のコミュニケーションが行われる。映像処理回路706a、706bは、補正:Aを行う機能、補正:Bを行う機能、を有し、パネル外部回路704a、704bにより制御される。
撮像装置701a、701bはそれぞれ、パネル705a、705bを介して対話者と相手を撮影する。このとき、パネルの透過率に応じた色ずれや輝度ずれを補正する補正:Aが行われる。また、対話者及び相手の映像に対してパネル705a、705bからの自発光の成分を差し引く補正Bが行われる。その結果、補正された対話者の映像と、補正された相手の映像となる。補正Aと、補正Bを行う順序はどちらが先であっても、同時に行ってもよい。また補正Aと補正Bとを同一の補正回路を用いて行ってもよい。補正Aを行うための回路は、通信回路702a、702bとパネル外部回路704a、704bとの間、又はパネル外部回路とパネルとの間に設けてもよい。さらに、レンズや焦点に応じた画像処理機能を、補正Bを行う機能に加え、パネル705a、705bからの自発光の成分に縮小やぼかしなどのフィルタ処理を行ってから差し引くとよい。
このような補正された映像が、通信回路702a、702bを介して送受信される。
通信回路702a、702bから受信された映像は、それぞれパネル外部回路704a、704bへ入力され、パネル705a、705bで表示が行われる。具体的には、パネル705a、705bに設けられた信号線へ補正された映像a、映像bのビデオ信号が入力される。
以上のように補正された映像を用いて、高精度な双方向コミュニケーションを行うことができる。
本実施の形態の映像の補正方法は、実施の形態1乃至6のいずれとも組み合わせることができる。
(実施の形態8)
上記実施の形態では、自発光型画素を有する表示パネルを用いて説明したが、本発明は透光性を有する表示パネルであればよい。そのため例えば、透光性を有する液晶表示パネルを用いることができる。なお透光性を有する液晶表示パネルとしては、透過型液晶表示パネル、半透過型液晶表示パネルを用いることができる。
より高い透光性を確保するため、パネルには偏光板等を実装しない、又は開口部を有する偏光板等を実装する。偏光板に設けられた開口部は、画素の一部に形成したり、画素全体にドット状に設けることができる。半透明型液晶パネルにおいては、画素電極の開口部に合わせて、偏光板の開口部を形成してもよい。
そして例えば図3において、両面出射型表示パネル100としては、開口部を有する偏光板等を実装した透光性を有する液晶表示パネルを用い、撮像面121としては偏光板等を実装しない透光性を有する液晶表示パネルを用いることができる。
またこのような透光性を有する液晶表示パネルと、両面出射型表示パネルとを組み合わせて用いてもよい。例えば図3において、両面出射型表示パネル100と、撮像面121として偏光板等を実装しない透光性を有する液晶表示パネルとを実装した携帯電話機とすることができる。
本発明のテレビ電話装置を示す図。 本発明の携帯電話機を示す図。 本発明の携帯電話機を示す図。 本発明の携帯電話機を示す図。 本発明の両面出射型パネルの断面を示す図。 本発明の両面出射型パネルの断面を示す図。 本発明の補正用フローチャートを示す図。

Claims (16)

  1. 透光性であって、且つ自発光型画素を配列させて形成される表示手段と、前記表示手段の一方の側に備えられた撮像手段とを有し、前記撮像手段は、前記表示手段を通して被写体の撮像が可能であることを特徴とする撮像機能付き表示装置。
  2. 透光性基板に形成され、一対の透光性電極間に発光性物質を介在させた発光素子を配列して構成される表示手段と、前記表示手段の背面に、撮像手段が配置されていることを特徴とする撮像機能付き表示装置。
  3. 一対の電極間に発光物質を介在させ、少なくとも、一方の電極から光を放射することができ、外光を透過可能な発光素子を、透光性の基板上に配列させて形成された表示手段と、前記表示手段の背面に配設された撮像手段とが備えられていることを特徴とする撮像機能付き表示装置。
  4. 請求項1または2において、前記発光性物質は、エレクトロルミネセンスを発現する物質であることを特徴とする撮像機能付き表示装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、表示手段の透過率に応じた輝度補正と、表示手段からの発光による映り込みを差し引く補正を行う補正手段が、前記撮像手段に備えられていることを特徴とする撮像機能付き表示装置。
  6. 透光性であって、且つ自発光型画素を配列させて形成される表示手段と、前記表示手段の一方の側に備えられた撮像手段とを有し、前記撮像手段は、前記表示手段を通して被写体の撮像が可能であって、通話先の画像を表示手段に表示すると同時に、被写体を撮像可能であることを特徴とする双方向コミュニケーションシステム。
  7. 透光性基板に形成され、一対の透光性電極間に発光性物質を介在させた発光素子を配列して構成される表示手段と、前記表示手段の背面に、撮像手段が配置されていて、前記撮像手段は、前記表示手段を通して被写体の撮像が可能であって、通話先の画像を表示手段に表示すると同時に、被写体を撮像可能であることを特徴とする双方向コミュニケーションシステム。
  8. 一対の電極間に発光物質を介在させ、少なくとも、一方の電極から光を放射することができ、外光を透過可能な発光素子を、透光性の基板上に配列させて形成された表示手段と、前記表示手段の背面に配設された撮像手段とが備えられていて、前記撮像手段は、前記表示手段を通して被写体の撮像が可能であって、通話先の画像を表示手段に表示すると同時に、被写体を撮像可能であることを特徴とする双方向コミュニケーションシステム。
  9. 請求項7または8において、前記発光性物質は、エレクトロルミネセンスを発現する物質であることを特徴とする双方向コミュニケーションシステム。
  10. 請求項6乃至9のいずれか一項において、表示手段の透過率に応じた輝度補正と、表示手段からの発光による映り込みを差し引く補正を行う補正手段が、前記撮像手段に備えられていることを特徴とする双方向コミュニケーションシステム。
  11. 双方の送受信者が、互いに相手側の画像を表示画面上で視認しながら、有線または無線による通信ができる双方向コミュニケーションシステムであって、透光性であって、且つ自発光型画素を配列させて形成される表示手段と、前記表示手段の一方の側に備えられた撮像手段とを有し、前記撮像手段は、前記表示手段を通して被写体の撮像が可能であって、通話先の画像を表示手段に表示すると同時に、被写体を撮像可能である撮像機能付き表示装置が、少なくとも一方の送受信者側に備えられていることを特徴とする双方向コミュニケーションシステム。
  12. 双方の送受信者が、互いに相手側の画像を表示画面上で視認しながら、有線または無線による通信ができる双方向コミュニケーションシステムであって、透光性基板に形成され、一対の透光性電極間に発光性物質を介在させた発光素子を配列して構成される表示手段と、前記表示手段の背面に、撮像手段が配置されていて、前記撮像手段は、前記表示手段を通して被写体の撮像が可能であって、通話先の画像を表示手段に表示すると同時に、被写体を撮像可能である撮像機能付き表示装置が、少なくとも一方の送受信者側に備えられていることを特徴とする双方向コミュニケーションシステム。
  13. 双方の送受信者が、互いに相手側の画像を表示画面上で視認しながら、有線または無線による通信ができる双方向コミュニケーションシステムであって、一対の電極間に発光物質を介在させ、少なくとも、一方の電極から光を放射することができ、外光を透過可能な発光素子を、透光性の基板上に配列させて形成された表示手段と、前記表示手段の背面に配設された撮像手段とが備えられていて、前記撮像手段は、前記表示手段を通して被写体の撮像が可能であって、通話先の画像を表示手段に表示すると同時に、被写体を撮像可能である撮像機能付き表示装置が、少なくとも一方の送受信者側に備えられていることを特徴とする双方向コミュニケーションシステム。
  14. 請求項12または13において、前記発光性物質は、エレクトロルミネセンスを発現する物質であることを特徴とする双方向コミュニケーションシステム。
  15. 請求項11乃至14のいずれか一項において、表示手段の透過率に応じた輝度補正と、表示手段からの発光による映り込みを差し引く補正を行う補正手段が、前記撮像手段に備えられていることを特徴とする双方向コミュニケーションシステム。
  16. 請求項11乃至15のいずれか一項において、前記表示画面上には、相手側の画像と、文字、図形、及び記号を表示可能であることを特徴とする双方向コミュニケーションシステム。

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