JP2011257000A - ゴム管用寿命表示材料およびゴム管 - Google Patents

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Abstract

【課題】種々物品の経時劣化による寿命を、簡単に認識することができ、より適格に評価する技術を提供することにあり、さらには、交換時期を正確に知ることができるゴム管を提供することにある。
【解決手段】ゴム管1の外面層を形成する材料と反応して、外面層を経時的に変色させる材料を主成分とするゴム管用寿命表示材料、および、そのゴム管用寿命表示材料を、ゴム管1の露出面に塗布して寿命表示部2を形成してあるゴム管。
【選択図】図1

Description

本発明は、本発明は、たとえば、ゴム管等の劣化による交換時期を認識するために、そのゴム管等の寿命評価を行う際に、用いられるゴム管用寿命表示材料に関し、さらには、そのゴム管用寿命表示材料を付与されたゴム管に関する。
現在ガス機器のガス供給には、ゴム管が利用されている。ゴム管は、熱、水蒸気、油等で経年劣化するため、およそ5〜15年の使用で寿命となり交換を要するとされている。
一般的なゴム管は、およそ5〜15年の交換寿命があるとはいえ、使用状態によっては、多少交換時期が遅れても大丈夫な場合もあるが、さらに短期で交換すべき場合もある。しかし、このような交換時期は、一般使用者には容易に判別できるものではなく、特にガス機器用のゴム管の場合、ガス機器の取替えや、ガス漏れの異臭がしたり、ガス警報機が頻繁に鳴動したりするようになってはじめて、ガス管の交換を行う一般使用者が多い。ガス事業者あるいはガス機器の提供者としては、一般使用者にゴム管の寿命についての情報を積極的に提供し、適切な時期の交換作業を呼びかけることにより、ガス機器の使用安全性を向上させる以外に手段がないという現状がある。
また、ガス機器以外に使用されるゴム管や、種々物品の交換寿命についても同様の事情があることは自明の事項であって、それら物品の使用安全性を、より向上させる有効な手段は知られていない。
一方、電線の樹脂被覆等の基材が、ハロゲンガス等によって劣化するのを検知すべく、ハロゲン化水素と接触して変色するハロゲン化水素検出体を、診断すべき電線・ケーブルの外周面上に包覆固定し、前記ハロゲン化水素検出体が変色するのを確認して、前記電線の劣化を診断する構成が特許文献1に記載されている。しかし、この種のガス検知等、特定の現象を検知して変色する材料の場合、特定要因による基材の劣化を検出したとしても、種々要因が複雑に関連し、長期にわたる経時劣化を知ることができず、先のガス機器用ゴム管の寿命判定のような用途には適用することができないものであった。
特開平07−014515号公報
本発明は、上記実情に鑑み、種々物品の経時劣化による寿命を、簡単に認識することができ、より適格に評価する技術を提供することにあり、さらには、交換時期を正確に知ることができるゴム管を提供することにある。
本発明者らはゴム管用寿命表示材料として、ゴム管の寿命に対応して、硬化前の樹脂に混入され、塗料としてゴム管に塗布して、前記寿命表示部を形成することができる塗料やゴム管に付設可能な樹脂材料自体を種々検討しており、これら材料の組成を変更することによって前記材料の変色時期と、前記ゴム管の寿命とを一致させる技術を開発している。これらの技術は、ゴム管に付設される材料の変色によってゴム管の寿命を知るものであるが、これに関連して、ゴム管自体を変色させることによってゴム管の寿命を知る技術についても鋭意検討した結果、本発明者らは本発明に想到した。
〔構成1〕
すなわち本発明のゴム管用寿命表示材料の特徴構成は、ゴム管の外面層を形成する材料と反応して、前記外面層を経時的に変色させる材料(以下変色材という)を主成分とする点にある。
〔構成2〕
より具体的には、前記ゴム管の外面層が塩化ビニル樹脂を主成分とする被覆層であり、前記変色材がアミン類である点にある。
〔作用効果1、2〕
つまり、ゴム管の外面層を形成する材料と反応して、前記変色材をゴム管に付与しておくと、その変色材と、ゴム管の外面層との反応の進行度合いに基き前記ゴム管の外面層の変色が経時的に観測されるので、その変色度合いをもって前記ゴム管の寿命時期を知ることができるようになる。
より具体的な例に基き説明すると、家庭用ガスコードとして知られるガス管の外面層には、塩化ビニル樹脂を主成分とする被覆層を形成したものが良く知られている。この塩化ビニル樹脂は、アミン類化合物と反応して脱塩化水素反応が進行し、塩化ビニル樹脂の主鎖に不飽和結合を生じることによって変色する。この反応は、アミン類化合物のゴム管の外表面に対する拡散に伴って比較的ゆっくりとすすみ、ある程度の時間経過を伴って変色を観測するものであるから、前記ゴム管の劣化の程度に対応する時期に前記変色がどの程度進行するかをあらかじめ把握しておくことにより、前記変色を基に前記ゴム管の劣化の程度を知ることができる。
尚、前記アミン類としては、エチルアミン、プロピルアミン、アニリン、1−フェニルメチルアミン、ノニルアミン等の1級アミン、エチレンジアミン、ペンタン−1,2,5−トリアミン等の多価アミン、エタノールアミン等のアルカノールアミン、ジエチルアミン等の2級アミン、ビス(2−クロロエチル)アミン、1−クロロ−N−(2−クロロエチル)エタン−1−アミン、N−(2−クロロエチル)プロパン−1−アミン等のハロゲン化2級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−エチル−N−メチルn−ブチルアミン等の3級アミン、N−メチル−N,N−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン等の3級多価アミン等から選ばれる一種以上が用いられ、反応性の面から、3級アミンが好適に用いられる。
ゴム管の外面層の材料と、その材料と反応して、前記変色材との組み合わせは、前記塩化ビニル樹脂とアミン類に限らず、種々想定することができ、さらに、前記外面層に対して、着色剤等の添加物を添加してなる場合、その添加物と反応して、前記外面層を経時的に変色させる物質であれば、同様の効果を奏し、例えば、酸化により変色する染料によりゴム管の外面層の材料を着色してある場合、ゴム管の外表面の材料のうち、その染料を酸化する酸化剤を前記変色材として付与することが考えられる。したがって、本発明では、ゴム管の外表面の材料と称する場合、ゴム材、塩化ビニル樹脂等の基材のみならずその基材に添加された種々の材料も含めるものとする。
〔構成3〕
また、前記ゴム管用寿命表示材料は、さらに好ましくは、前記変色材を、前記ゴム管の外面層に塗着可能な樹脂材料に添加してあることが好ましい。
〔構成4〕
また、前記樹脂材料がポリエステル樹脂またはアクリルウレタン樹脂またはポリビニルアルコール樹脂またはアルキド樹脂またはアクリル樹脂またはフッ素樹脂であることが望ましい。
〔作用効果3、4〕
つまり、前記変色材を、前記ゴム管の外面層に塗着可能な樹脂材料に添加してあると、前記変色材は、前記樹脂材料に混入された状態で、ゴム管の外面層に付与されるため、容易かつ均一かつ所望の塗布状態で前記ゴム管の外表面に付与することができる。さらに樹脂材料とともに前記外表面に付与された変色材は、前記樹脂材料中を拡散移動しつつ、前記ゴム管の外表面に達し、その外表面を変色させることになるから、前記樹脂材料に対する前記変色材の含有割合や、ガラス転移温度が異なる前記樹脂材料を使用することによって、前記外面層と変色剤との反応速度、即ち、変色の観測される時期を調整することができる。これによって、前記ゴム管用寿命表示材料によるゴム管の変色時期と、ゴム管の寿命とを一致ないし近似させておくことができる。
前記樹脂材料としては、前記変色剤と容易には反応せず、その変色剤を安定に保持する材料が好ましく、このような材料としては、ポリエステル樹脂またはアクリルウレタン樹脂またはポリビニルアルコール樹脂またはアルキド樹脂またはアクリル樹脂またはフッ素樹脂が安定かつ取り扱い容易であるので好ましい。これらの樹脂材料に添加する変色剤の量を増加させると、前記外面層の変色時期を早めることができ、減少させると、変色時期を遅らせることができる。また、ガラス転移温度が高い樹脂材料を用いた場合、前記変色材の拡散移動を抑制することになるので、前記外面層の変色時期を遅らせることができるとともに、逆にガラス転移温度が低い樹脂材料を用いた場合、変色時期を早めることができると考えられる。
〔構成5〕
また、上記ゴム管用寿命表示材料には、紫外線の照射により蛍光発色する紫外線蛍光剤を含有することが好ましい。
〔構成6〕
前記紫外線蛍光剤が、スチルベン誘導体、ビススチリルビフェニル誘導体、ベンジジン誘導体、クマリン誘導体、及びジアミノジベンゾチオフェンジオキシド類よりなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を主成分とするものであることが好ましい。
〔作用効果5、6〕
上記ゴム管用寿命表示材料は、経時的に変色するものの、ゴム管の外表面に塗着する時点では、透明、もしくは、透明あるいは下地に近い色とすることにより、ゴム管が寿命に達する前には視認困難に形成しておくことが出来るものである。ということは、逆に、ゴム管が寿命に達する以前のゴム管用寿命表示材料の塗着直後の状態は、視認困難に形成されている。そのため、上記ゴム管用寿命表示材料が正しくゴム管に適用されているかどうか、具体的には正確な位置に塗られているか、塗りムラがないか等を確認することは困難であるといえる。
そこで、前記紫外線蛍光剤を前記ゴム管用寿命表示材料に含有させておくと、前記ゴム管用寿命表示材料をゴム管に適用した状態で、そのゴム管に紫外線を照射することによって、前記ゴム管用寿命表示材料の適用箇所が蛍光発色するため、そのゴム管用寿命表示材料の状態を視認することが出来るようになる。そのため、前記ゴム管用寿命表示材料をゴム管に対して確実に適用するための品質管理を確実に行えるとともに、ゴム管をゴム管用寿命表示材料の表示に従って、正しく交換使用を促す信頼性を高めることが出来るようになった。
前記紫外線蛍光剤としては、家庭用洗剤や繊維の増白処理で一般に使用されているものを用いることが可能であり、例えば、スチルベン誘導体、ビススチリルビフェニル誘導体、ベンジジン誘導体、クマリン誘導体、及びジアミノジベンゾチオフェンジオキシド類等の化合物が挙げられる。また、TBO(住友化学)、Hakkol(昭和化学工業)、Illuminari(昭和化工)、Kayaphor(日本化薬)、ロイヒマーカー(シンロイヒ株式会社 )等の商品名で市販されているものを使用することもできる。また、蛍光剤は、時間の経過につれて耐光性が一般に低下するが、無機蛍光剤や、ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンジスルホン酸誘導体等のスチルベン誘導体は、時間が経過しても良好な耐光性を保持することができる。そのため、長期間にわたってコーティング膜の形成状態を確認することができるので好ましい。なお、これらの蛍光剤は、1種類を単独で、又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。また他に、具体的には、化1〜5に記載の紫外線蛍光剤が好適に用いられる。
Coriphosphine:2,7,9−Trimethylacridine−3,6−diamine monohydrochloride
(2,7,9−トリメチルアクリジン−3,6−ジアミン モノハイドロクロライド)
Thioflavin T:4−(3,6−dimethyl−1,3−benzothiazol−3−ium−2−yl)−N,N−dimethylaniline chloride
(4−(3,6−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリン クロライド)
Eosin Y:2−(2,4,5,7−tetrabromo−6−oxido−3−oxo−3H−xanthen−9−yl)benzoate
(2−(2,4,5,7−テトラブロモ−6−オキシド−3−オキソ−3H−キサンテン−9−イル)安息香酸)
Rhodamine B:[9−(2−carboxyphenyl)−6−diethylamino−3−xanthenylidene]−diethylammonium chloride
([9−(2−カルボキシフェニル)−6−ジエチルアミノ−3−キサンテニリデン]−ジエチルアンモニウム クロライド)
オキサゾール系蛍光剤(シンロイヒ社製、商品名 ロイヒマーカー30−青)
また、化5の化合物は、100℃以上の加熱、乾燥処理しても昇華反応が起きず、紫外線光の照射により皮膜は確実に発光するとともに、焼き付けにより塗膜を形成することが出来るなど、塗膜の密着性を向上させ、かつ皮膜硬度を向上させることができるので好ましい。
〔構成7〕
また、本発明のゴム管の特徴構成は上記ゴム管用寿命表示材料を、ゴム管の露出面に塗布して寿命表示部を形成してある点にある。
〔構成8〕
また、前記寿命表示部に、前記ゴム管用寿命表示材料によってメッセージを記録してあるとともに、前記ゴム管用寿命表示材料の塗膜が所定の寿命に達したときに、前記メッセージが周辺部分と区別して判別可能にしてあることが好ましい。
〔作用効果7、8〕
つまり、上記ゴム管用寿命表示材料を前記ゴム管の露出面の外面層に付与してあると、前記外面層が寿命表示部として機能するから、前記ゴム管用寿命表示材料の変色寿命をゴム管の寿命よりもやや短いものとしておくだけで、ゴム管の使用期間中に前記ゴム管用寿命表示材料が変色することにより、前記ゴム管の劣化交換時期を表示することができる。そのため、一般使用者が目視するだけで、そのゴム管の交換時期を容易に判別できるようになる。したがって、より安全にゴム管を使用することができるようになり、ゴム管の信頼性が向上する事ができた。
また、寿命表示部を形成するに際しては、前記寿命表示部に前記ゴム管用寿命表示材料によってメッセージを記録してあるとともに、前記ゴム管用寿命表示材料の塗膜が所定の寿命に達したときに、前記メッセージが周辺部分と区別して判別可能にしておくことにより、前記ゴム管の使用期間中、まだゴム管が寿命に達していない状態では、前記ゴム管に前記メッセージを認識困難な状態に付設しておくことで、前記メッセージが目障りにならないように配慮した状態に表示できながらも、ゴム管が長期使用により寿命に近づいたような場合には、メッセージを周辺部分と区別して判別することができるので、適切にゴム管の交換を促すことができる。
したがって、適切な変色寿命のゴム管用寿命表示材料を物品に付設するだけで、その物品の寿命を明確かつ容易に知ることができるようになった。また、使用環境によって、劣化進行度合いがおおきく変化するようなゴム管の寿命を容易に判断することができるようになるとともに、ガス機器用のゴム管に対して、一般使用者が安全かつ信頼性高く使用できるように適切な注意を促すことができるようになった。
ゴム管用寿命表示材料を付設したゴム管が寿命表示する形態を示す図である。 ゴム管用寿命表示材料の変色試験結果を示す図である。 ゴム管用寿命表示材料の印字確認試験結果を示す図である。
以下に、本発明のゴム管用寿命表示材料および、ゴム管用寿命表示材料を付設したゴム管の実施形態を説明する。尚、以下に示す実施例はそれぞれ、本発明をより具体的に例示するために記載されたものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能であり、本発明は、以下の記載に限定されるものではない。
図1に示すように、ゴム管用寿命表示材料として溶剤のアクリル樹脂にアミンを添加した組成物を塗布して、ガスコードとして用いられるゴム管1の外表面の長手方向に「ゴム管の交換をお勧めします。 ゴム管の交換をお願いします。 ゴム管の交換をお願いします。……」という文字列からなるメッセージを連続印刷して寿命表示部2を形成した。尚、ゴム管としては、NBRゴムを主成分とするゴム管本体の外表面に約0.5mm厚の塩化ビニル樹脂被覆層を設けたいわゆるガスコードを用いた。前記ゴム管用寿命表示材料は、硬化前の樹脂に混入され、塗料としてゴム管に塗布して、前記寿命表示部を形成することができるものである。このゴム管は、劣化交換時期になると、前記ゴム管用寿命表示材料が変色して、外表面に前記メッセージが褐色に表示される構成となっている。
以下に、このようなゴム管用寿命表示材料をゴム管に対して適用した際の模擬劣化試験を行った実施例1〜3および比較例を図2および表1を用いて説明する。
〔実施例1〕
ガスコードとして用いられるゴム管1の外表面の長手方向に沿って、ゴム管用寿命表示材料として、ポリエステル樹脂を溶剤に溶解させたものにアミンを1.0%(以下%表記のあるものは質量%を示す)添加した組成物を塗布して、寿命表示部2を形成した試験片を作成した。
ポリエステル樹脂:日本合成化学製 ニチゴーポリエスターTP220
平均分子量:16,000Mw
ガラス転移温度:70℃
溶剤:メチルエチルケトン
ポリエステルと溶剤の混合比:90対10
アミン:
エアープロダクツジャパン社製POLYCAT77
主成分:N−メチル−N,N−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン
(N−methyl−N.N−bis(3−dimethylaminopropyl)amine)
この試験片を、劣化交換時期を判定するための模擬劣化試験装置に供し、経年劣化を進行させた。模擬加速試験装置においては、恒温槽にて120℃で4日間(標準使用条件(30℃)では10年程度のゴム寿命に相当)放置したところ、図2(d)に示すように、濃褐色に変色した。このゴム管用寿命表示材料を同様の条件で劣化交換時期に達するゴム管に付与しておけば、ゴム管の劣化交換時期にあわせて前記ゴム管用寿命表示材料が変色し始め、ゴム管の交換時期を変色により表示可能となることがわかった。
〔実施例2、3、比較例〕
実施例1のゴム管用寿命表示材料におけるポリエステル樹脂に対するアミン混入量を種々変更して、120℃の条件下における変色時間について調べたところ図2(a)〜(c)のようになった。
図2において、(a)は、比較例として、上記ポリエステル樹脂をそのまま用いたもの、(b)は、実施例2として、前記ポリエステル樹脂に添加する前記アミンの量を0.01%に変更した組成物を塗布して寿命表示部2を形成したもの、(c)は、実施例3として(b)における前記アミン量を0.1%に変更したものである。また、これら変色時間および対応する寿命について表1にまとめた。
図2においては、それぞれの変色時間における写真を示し、表1における変色時期は、実施例2(b)の変色時間4日(96時間)の時点と同等の色調が得られるまでに要する時間を示している。また、対応する寿命(年)は、現場回収品の経年変化との対比にて求めた。
図2および表1より、(a)は、変色しないのに対し、(b)は変色しているが経年変色により時間を要することがわかる。また、(c)、(d)になると、変色時期が早くなっており、寿命表示部の寿命表示時期を前記アミン添加量により調整することができることがわかる。
〔実施例4〕
実施例1のゴム管用寿命表示材料に紫外線蛍光剤として、オキサゾール系蛍光剤(シンロイヒ社製、商品名 ロイヒマーカー30−青:化5参照)を5%添加してある組成物を用いて、寿命表示部2を形成した試験片を作成した。
図3に前記試験片の写真を示す。図3に示すように、紫外線蛍光剤を含有するゴム管用寿命表示材料を用いると、紫外線を照射するだけで寿命表示部の印字確認を容易に行えることがわかった。
したがって、適切な変色寿命のゴム管用寿命表示材料を物品に付設するだけで、その物品の寿命を明確かつ容易に知ることができる。
1 ゴム管
2 寿命表示部

Claims (8)

  1. ゴム管の外面層を形成する材料と反応して、前記外面層を経時的に変色させる材料を主成分とするゴム管用寿命表示材料。
  2. 前記ゴム管の外面層が塩化ビニル樹脂を主成分とする被覆層であり、前記外面層を経時的に変色させる材料がアミン類である請求項1に記載のゴム管用寿命表示材料。
  3. 前記外面層を経時的に変色させる材料を、前記ゴム管の外面層に塗着可能な樹脂材料に添加してある請求項1または2に記載のゴム管用寿命表示材料。
  4. 前記樹脂材料がポリエステル樹脂またはアクリルウレタン樹脂またはポリビニルアルコール樹脂またはアルキド樹脂またはアクリル樹脂またはフッ素樹脂である請求項3に記載のゴム管用寿命表示材料。
  5. 紫外線の照射により蛍光発色する紫外線蛍光剤を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴム管用寿命表示材料。
  6. 前記紫外線蛍光剤が、スチルベン誘導体、ビススチリルビフェニル誘導体、ベンジジン誘導体、クマリン誘導体、及びジアミノジベンゾチオフェンジオキシド類よりなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を主成分とするものである請求項5に記載のゴム管用寿命表示材料。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のゴム管用寿命表示材料を、ゴム管の露出面に塗布して寿命表示部を形成してあるゴム管。
  8. 前記寿命表示部に、前記ゴム管用寿命表示材料によってメッセージを記録してあるとともに、前記ゴム管用寿命表示材料の塗膜が所定の寿命に達したときに、前記メッセージが周辺部分と区別して判別可能にしてある請求項7に記載のゴム管。
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