JP2006258495A - 劣化部収容機器、その検査方法、及び、その銘板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、電源等を必要としない簡単且つ安価な構成を追加するのみで、外装ケーシングの分解を伴わないで外装ケーシングの内部に設けられている熱劣化又は光劣化を伴う劣化部の劣化状態を知り得る技術を実現する点にある。
【解決手段】 外装ケーシングCの内部に熱劣化又は光劣化を伴う劣化部Fを収容してなる劣化部収容機器100において、外装ケーシングCの外表面に、熱又は光の影響により光学的状態が経時変化する状態変化部Iを設ける。更に、その劣化部収容機器100の検査方法において、状態変化部Iの光学的状態を測定し、光学的状態の初期時点に対する変化程度に基づいて劣化部Fの劣化状態を推定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、
外装ケーシングの内部に熱劣化又は光劣化を伴う劣化部を収容してなる劣化部収容機器、その劣化部収容機器の検査方法、及び、その劣化部収容機器の外装ケーシングの外表面に設けられる銘板に関する。
ガス、電気、水等のユーティリティを消費する住居等のユーティリティ消費部には、ガスメータ、電力メータ、水道メータのように、その消費部へ供給されるユーティリティを計量する計量部を外装ケーシングの内部に設けてある計量装置が設置されている。
この種の計量装置に設けられている計量部、特に、ガスを計量するためのゴム製の膜部を備えたガスメータの計量部は、長期にわたって屋外等で使用された場合に、光(例えば紫外線)による劣化(以下、光劣化と呼ぶ。)や熱による劣化(以下、熱劣化と呼ぶ。)が発生し、計量精度が低下することがある。
また、このような計量部の熱劣化や光劣化による計量精度の低下を抑制するために、このような計量装置は、10年毎等の定期的に交換され、更に、その交換により回収された使用後の計量装置は、上記計量部等の熱劣化又は光劣化が発生していると予測される劣化部を交換又は補修した後に再使用所謂リサイクルされる場合がある。
一方、上記計量装置以外にも、計量部のような劣化部を外装ケーシングの内部に収容してなる劣化部収容機器としては、例えば、劣化部として、ゴム製又は樹脂製のシール材等の部品、接着剤により接着された部分、電装部品、液晶モニタ等を収容したものがある。
そして、このような劣化部収容機器、上記劣化部の熱劣化又は光劣化による性能低下を抑制するべく、定期的に交換又は補修することが望ましい。
そして、このような交換又は補修を行う間隔は、劣化部における劣化状態にあわせてできるだけ長く設定した方が経済的に有利であるが、その劣化部の劣化状態を知るためには、外装ケーシングを分解して直接劣化部を検査するという煩雑な作業が必要となる。
そこで、外装ケーシングの分解を伴わないで、その劣化部の劣化状態を知り得る劣化部収容機器として、温度履歴等を検出し記憶するICセンサ・メモリを備え、このICセンサ・メモリに記憶されている温度履歴等により劣化部の余寿命を判定することができる電気製品が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開平07−306239号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の電気製品は、比較的高価なICセンサ・メモリを設ける必要があるために、機器が高コスト化及び煩雑化するという問題がある。
また、このようなICセンサ・メモリを設けた機器の劣化部の劣化状態を知るための検査においては、そのICセンサ・メモリに記憶されている温度履歴をコンピュータで読み込む必要があるために、検査作業の高コスト化及び煩雑化も懸念される。
更に、ガスメータなどの計量装置のように、電源を備えていない機器、又は、十分な電力を確保し得ない電池しか備えない機器では、上記のようなICセンサ・メモリを駆動するための電源を確保することができない場合がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電源等を必要としない簡単且つ安価な構成を追加するのみで、外装ケーシングの分解を伴わないで外装ケーシングの内部に設けられている熱劣化又は光劣化を伴う劣化部の劣化状態を知り得る技術を実現する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る劣化部収容機器は、外装ケーシングの内部に熱劣化又は光劣化を伴う劣化部を収容してなる劣化部収容機器であって、その特徴構成は、前記外装ケーシングの外表面に、熱又は光の影響により光学的状態が経時変化する状態変化部を設けてある点にある。
更に、上記目的を達成するための本発明に係る検査方法は、本発明に係る劣化部収容機器の検査方法であって、その特徴構成は、前記劣化部収容機器に設けてある前記状態変化部の光学的状態を測定し、前記光学的状態の初期時点に対する変化程度に基づいて前記劣化部の劣化状態を推定する点にある。
即ち、この劣化部収容機器が熱又は光の影響を受けることで、外装ケーシングの内部に収容された劣化部の熱劣化又は光劣化が進行するのに伴って、外装ケーシングの外表面に設けられた状態変化部の色度又は光反射率等の光学的状態が変化することになる。そして、この状態変化部の光学的状態は、目視や、色度測定器又は光反射率測定器等の光学機器などにより簡単に測定することができる。したがって、その劣化収容機器の検査方法において、その状態変化部の光学的状態を測定し、その光学的状態の初期時点(即ち熱又は光の影響を受ける前の時点)に対する変化程度により、外装ケーシングの分解を伴わないで、外装ケーシングの内部に収容されている劣化部の劣化状態を容易に推定することができ、例えば、劣化部の劣化状態が進行している劣化部収容機器に対してのみ交換又は補修を行うことができる。
したがって、本発明により、電源等を必要としない簡単且つ安価な状態変化部を外装ケーシングの外表面に設けるという構成を追加するのみで、外装ケーシングの分解を伴わないで外装ケーシングの内部に設けられている熱劣化又は光劣化を伴う劣化部の劣化状態を知り得ることができる。
尚、上記状態変化部は、初期時点と、熱劣化又は光劣化により劣化部の交換又は補修が必要となる程度に熱又は光の影響を受けた時点との差が、目視又は測定機器による測定により認識可能な程度に、光学的状態が変化するものであればよい。
尚、このように熱又は光の影響により色度又は光反射率が経時変化する状態変化部としては、ポリエステル系、ビニル系、アクリル系、ブタジエン系、又は、PPS系等のテープ材を貼り付けたテープ部として形成したり、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、又は、エポキシ系等の塗料を塗布した塗装面として形成することができる。
本発明に係る劣化部収容機器の更なる特徴構成は、前記状態変化部が、前記外装ケーシングに対して着脱自在に設けられている点にある。
即ち、上記状態変化部が、外装ケーシングに対して着脱自在に設けられていることで、劣化部収容機器の設置時又は交換時に、熱又は光の影響を殆ど受けていない新たな状態変化部を外装ケーシングの外表面に設置して、その状態変化部の光学的状態の変化程度が、その設置時又は交換時からの劣化部の劣化状態の進行度合いを正確に示すものとすることができる。
更に、外装ケーシングから状態変化部のみを取り外すことができるので、劣化部収容機器の検査方法において、その取り外した状態変化部のみを回収して、その回収した状態変化部の光学的状態の変化程度から劣化部の劣化状態を推定することができる。
本発明に係る劣化部収容機器の更なる特徴構成は、前記劣化部としてガスの供給量を計量するためのゴム製の膜部を備えた膜式ガスメータとして構成されている点にある。
即ち、本発明に係る劣化部収容機器を、特に熱劣化による計量精度の低下が特に懸念されるゴム製の計量用の膜部を劣化部として備えた膜式ガスメータに適用した場合でも、その膜部の劣化状態を、外装ケーシングの外表面に設けた状態変化部の光学的状態の変化程度により推定することができるので、膜部の劣化状態が進行していると推定される膜式ガスメータのみ交換又は補修を行って計量精度の低下を抑制しながら、計量部の劣化状態が進行していない膜式ガスメータに対しては交換又は補修を省略又は簡素化して経済性を向上させることができる。
更に、本発明に係る検査方法の更なる特徴構成は、前記劣化部の劣化状態の推定結果に基づいて、交換又は補修が必要な前記劣化部収容機器を選別する点にある。
即ち、本発明に係る劣化部収容機器の検査方法において、劣化部の劣化状態の推定結果に基づいて交換又は補修が必要な劣化部主要機器を選別することで、必要なもののみ劣化部の交換又は補修を行って劣化部の性能低下を抑制し、不要なものは劣化部に対する交換又は補修を省略又は簡素化して経済性を向上させることができる。
更に、本発明に係る検査方法の更なる特徴構成は、前記状態変化部を洗浄した後に、前記状態変化部の光学的状態を測定する点にある。
即ち、状態変化部を洗浄することにより、状態変化部の光学的状態の変化程度を正確に測定することができ、その測定結果から、劣化部の劣化状態をより正確に推定することができる。
上記目的を達成するための本発明に係る銘板は、外装ケーシングの内部に熱劣化又は光劣化を伴う劣化部を収容してなる劣化部収容機器の外装ケーシングの外表面に設けられる銘板であって、その特徴構成は、外表面に熱又は光の影響により光学的状態が経時変化する状態変化部を形成してなる点にある。
即ち、本発明に係る銘板は、上記状態変化部を形成してなるので、これを上記劣化部収容機器の外装ケーシングの外表面に設けて、これまで説明してきた本発明に係る劣化部収容機器と同様の作用効果を発揮することができる。
また、この銘板を、劣化部の交換又は補修時に更新することで、その状態変化部の光学的状態の変化程度が、その交換又は補修時以降に受けた熱又は光の影響を適切に示すものとなり、その変化程度から劣化部の劣化状態を正確に推定することができる。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
尚、説明に際しては、先ず、本発明に係る劣化部収容機器の実施形態としての膜式ガスメータの構成に関して説明した後に、本発明に係る検査方法の実施形態としてのその膜式ガスメータの検査方法に関して説明する。
〔膜式ガスメータ〕
膜式ガスメータ100は、図1に示すように、ガス供給口1及びガス排出口2を備えた外装ケーシングCを用いて組み付けて構成してあり、ガス供給口1及びガス排出口2により、住宅等のガス需要先にガスを供給するガス供給管(図示省略)の途中に接続して、ガス供給管を流れるガスの流量を計測して、外装ケーシングCの外部に設けた表示部3に計測したガス流量を表示するように構成してある。
図3に示すように、膜式ガスメータ100は、計量室4へのガスの給排を制御する弁部V、計量室4へのガスの給排により往復動する膜部F、その膜部Fの1往復で1回転するように、膜部Fにリンク機構Lにて連動連結された回転体R、その回転軸芯から径方向に離れた位置に位置して、膜部Fの往復動に伴って、その回転軸芯周りに回転するように設けられた磁石5、その磁石5が特定回転位相に回転したときに動作するリードスイッチ6、及び、そのリードスイッチ6からの信号と前記設定計測基準流量とに基づいて流量を求めると共に求めた流量を上述の表示部3に表示させるコントローラ7(図5参照)を、外装ケーシングC内に組み付けて構成してある。
外装ケーシングCは、図1、図2に示すように、下ケーシングC1及び上ケーシングC2から成る。周知であるので詳細な説明並びに図示は省略するが、上ケーシングC2内には、上述のコントローラ7の他に、膜式ガスメータ100に供給されるガス圧力を検出する圧力センサ、地震の震動を検出する感震器、及び、ガス供給遮断弁を設けて、前記圧力センサが異常圧力を検出したときや前記感震器が地震を検出したとき等、異常が発生したときに、上述のコントローラ7により、前記ガス供給遮断弁を遮断制御すると共に、異常情報を前記表示部に表示するように構成してある。
図1において、8は、前記ガス供給遮断弁の遮断状態を解除するための復帰軸(図示せず)の操作部を覆う復帰軸キャップである。尚、この復帰軸の上ケーシングC2の貫通部には、外装ケーシングC内を気密にするためのOリングが設けられている。
図2及び図3に示すように、下ケーシングC1は、その中央を仕切り壁9にて仕切り、その仕切り壁9の両側それぞれに仕切り壁9を底部とする概ね円筒形状の計量室形成用空間を備え、各計量室形成用空間の中央部を膜部Fにて仕切ると共に、各計量室形成用空間の開口部を蓋10にて閉じて、各膜部Fの両側夫々に計量室4を形成してある。即ち、膜部Fは1対設け、計量室4は4室形成してある。
図2ないし図4に基づいて、膜部Fについて説明を加えると、膜部Fは、計量室4を形成する下ケーシングC1に枠状の整膜板14により周縁部を固定した状態で設けた膜材(具体的にはゴム膜で構成される)11と、その膜材11の両面夫々の中央部に保持した円形の膜板12にて構成してあり、外側の膜板12の中央には丁番台13を設けてある。膜材11は、可撓性を有するゴムにて形成してある。
図2ないし図4に示すように、翼軸16を、その軸心を上下方向に向けて上端側を下ケーシングC1の上部壁に形成した孔に気密状に貫通させた状態で回動自在に支承し、その翼軸16に翼15を支持してある。つまり、翼15を翼軸16により下ケーシングC1に揺動自在に支承してある。
更に詳細には、下ケーシングC1の上部壁の貫通部位には、図4に示すように、この部位に螺合される翼軸ボックス160が設けられており、このボックス160内を翼軸16が貫通する構成が採用されている。翼軸ボックス160の上側にはシール用のゴム材161が嵌め込まれており、気密状態が保たれる。
図4に示すように、翼軸に接続された翼15の先端に支持した丁番軸26を、その軸心周りに相対回転自在に丁番台13に挿通して、膜部Fの往復動に伴って翼15が揺動するように、膜部Fと翼15とを連結してある。丁板台13には、挿通孔形成部分13a及び丁番軸挿通孔13bが設けられている。
図3及び図5に示すように、リンク機構Lは、端部同士を互いに枢支連結した大肘金17と小肘金18との組を2組備えて構成してある。
そして、各翼軸16の上端部は、各大肘金17の一端を固定連結してある。
図3及び図5に示すように、回転体Rは、下ケーシングC1の上部壁上に取り付けた支持台19に上下方向の軸心周りで回転自在に支持したクランク軸20と、そのクランク軸20の上端に同軸芯状に取り付けた回転円板21とを備えて構成し、クランク軸20には、その径方向外方に突出する状態でクランクアーム22を取り付けてある。
前記磁石5は、回転円板21の上面の外周側に設けて、前記リードスイッチ6は、回転円板21の外周に位置させて、支持台19に支持させて設けてある。
図3及び図5に示すように、弁部Vは、上記の4室の計量室4のガスの給排を制御するように下ケーシングC1の上部壁に設け、弁部Vが膜部Fの往復動にて開閉操作されるように設けてある。
図5に基づいて弁部Vについて説明を加えると、下ケーシングC1の上部壁には、膜部Fを介して対向する2室の計量室4に各別に連通する2個のガス給排口Xを、間隔を隔てて並べて設けることにより、2個のガス給排口Xが並ぶガス給排口Xの組を2組設けると共に、各組のガス給排口Xの間にはガス排出口Yを設けてある。つまり、ガス排出口Yの両側に2個のガス給排口Xが並ぶ給排用開口部列を2列形成してある。
各給排用開口部列のガス排出口Yは、下ケーシングC1の上部壁に設けたガス排出用接続口Zに対して、ガス排出路(図示省略)にて接続し、このガス排出用接続口Zは、下ケーシングC1上に上ケーシングC2を設けた状態で、上ケーシングC2内に設けたガス排出路(図示省略)にてガス排出口2に接続されるようになっている。
各給排用開口部列の上部に、揺動バルブ23を上下方向の軸部にて給排用開口部列の開口部並び方向に揺動自在に支持して設けてある。
揺動バルブ23の裏面には連通用凹部(図示省略)を設けてあり、揺動バルブ23は、各揺動端に位置する状態で、揺動端側のガス給排口Xとガス排出口Yとを前記連通用凹部にて接続し且つ揺動端と反対側のガス給排口Xを開口し、揺動方向の中央に位置する状態で、両方のガス給排口Xを閉じるように構成してある。
図5に示すように、クランク台24の一端を、クランクアーム22の先端に軸心が上下方向を向くように設けた軸部22aに枢支し、各翼軸16の上端部に、各大肘金17の一端を枢支し、両方の小肘金18の一端をクランク台24におけるクランクアーム22に対する枢支軸芯から偏芯させた位置に枢支することにより、膜部Fと回転体Rとを連動連結し、クランクアーム22の軸部22aに連結した2本のクランクロッド25夫々を各揺動バルブ23に連結してある。
そして、1対の膜部Fが1往復すると、各翼軸16が所定角度で回動し、その回動に伴って、リンク機構Lにより回転体Rが1回転して、各揺動バルブ23が揺動し、4個の計量室4に対するガスの給排を制御するように構成してある。
つまり、弁部Vは、2個の揺動バルブ23、各揺動バルブ23に夫々対応する2列の給排用開口部列(ガス排出口Yの両側に2個のガス給排口Xが並ぶもの)を備えて、2個の揺動バルブ23夫々の揺動によって4室の計量室4へのガスの給排を行うように構成し、その弁部Vが膜部Fの往復動にて開閉操作されるように、翼軸16と弁部Vとを、リンク機構L及びクランク軸20とクランクアーム22とから構成されるクランク機構にて連結してある。
以上のように構成された膜式ガスメータ100の外装ケーシングCの外表面には、図1に示すように、膜式ガスメータ100の型式、製造年月日、検査年月日等を認識するための文字又は記号等が記載されている金属板等からなる銘板Pが外装ケーシングCに対して着脱自在に設けられ、更に、この銘板Pには、特に熱の影響により状態が経時変化する状態変化部Iが形成されている。
この状態変化部Iは、例えばゴム又はプラスチック製の部品、特に膜部Fのように、外装ケーシングCの内部に収容され熱劣化を伴う劣化部が、交換又は補修が必要となる程度に熱の影響を受けた時点の色度や光反射率等の光学的状態が、新規の膜式ガスメータ100を使用箇所に設置して熱の影響を受ける前の初期時点の光学的状態に対して、目視又は測定機器による測定により認識可能な程度に、変化するものである。
熱の影響により光学的状態が経時変化する状態変化部Iとしては、外装ケーシングCに所定のテープ材を貼り付けたテープ部として構成したり、外装ケーシングCに所定の塗料を塗装した塗装面として形成することができる。
具体的に、上記状態変化部Iをテープ部として構成する場合には、緑色のポリエステル系のテープ材(日東電工製、No31R)をアクリル系接着剤を使用して接着することで、上記状態変化部Iを形成することができる。また、上記テープ材としては、上記ポリエステル系テープ材以外に、ビニル系テープ材、アクリル系テープ材、ブタジエン系テープ材、又は、PPS系テープ材等を利用することができる。また、紙の基材に熱の影響により光学的状態が経時変化するインクを染み込ませたテープ材(例えば、ニチバン製のマイタックカラーラベル)も利用可能と考えられるが、この場合、紙の雨水による消耗を防止するべく、略透明の樹脂材料でコーティング又はラミネートを施すことが望ましい。
一方、上記状態変化部Iを塗装面として構成する場合には、その塗料としてアクリルメラミン系塗料(川上塗料製、アクリカB−160)等のアクリル系塗料や、その他、ウレタン系塗料、ポリエステル系塗料、エポキシ系塗料等による焼付け塗装面又は粉体塗装面として、上記状態変化部Iを形成することがでできる。
そして、外装ケーシングCの内部に収容された膜部F等の劣化部の熱劣化が進行するのに伴って、状態変化部Iの光学的状態が変化することになる。
よって、詳細については後述するが、その膜式ガスメータ100の検査方法において、その状態変化部Iの光学的状態の変化程度、具体的には色度や光反射率の低下程度を目視や計測機器等により測定することにより、外装ケーシングCの分解を伴わないで、外装ケーシングCの内部に収容されている膜部F等の劣化部の劣化状態を容易に推定することができる。
尚、上記劣化部は、膜部F以外に、上述したシール用のゴム材161、Oリング、ゴム製シール材等のようなゴム又はプラスチック製部品、下ケーシングC1と上ケーシングC2等を接着するための接着剤、コントローラ7内のコンデンサなどの電装部品や液晶モニタ等のように、熱劣化を伴う部分とすることができ、状態変化部Iの光学的状態の変化程度は、これらの劣化部の劣化状態をも示すものとなる。
尚、熱環境下に放置された時間が長くなるほど、樹脂製の劣化部については、例えばポリアセタール樹脂である場合には、引張伸びが増加する状態で熱劣化したり、結晶性樹脂のため、寸法収縮するしたりするような物性変化が見られる。
一方、ゴム製の劣化部については、基材がジエン系のゴムである場合には、架橋密度が増加する状態で熱劣化することが知られている。もちろん環境温度が高いほど上記熱劣化は促進される。
そして、テープ部又は塗装面として形成される状態変化部Iについても、熱環境下に放置された時間が長くなるほど、初期の色度に対する変色度等の光学的状態の変化程度が大きくなることから、状態変化部Iの光学的状態は、劣化部の劣化状態に対して所定の相関関係を有して変化することになる。
また、このような相関関係を予め把握しておくことができる場合には、その相関関係に基づいて、状態変化部Iの光学的状態の変化程度から劣化部の劣化状態を一層正確に推定することができる。
更に、この状態変化部Iは、銘板Pを外装ケーシングCに対して着脱することにより、外装ケーシングCに対して着脱自在となる、この銘板Pは、膜式ガスメータ100の設置時又は交換時に銘板Pを交換又は新設される。
よって、設置又は交換された直後の膜式ガスメータ100には、熱の影響を殆ど受けていない新たな状態変化部Iが外装ケーシングCの外表面に設置されることになるので、その状態変化部Iの光学的状態の変化程度が、その設置時又は交換時からの膜部F等の劣化部の劣化状態の進行度合いを正確に示すものとなる。
尚、このような劣化部の熱劣化状態の進行度合いは、膜式ガスメータ100設置場所における平均気温や日照時間の差などに起因して変化するものであり、これに伴って、上記状態変化部Iの光学的状態の変化程度も変化することになる。
〔検査方法〕
以上が膜式ガスメータ100の構成に関する説明であるが、この膜式ガスメータ100に対する検査方法は、例えば10年間等の有効期間が経過して回収された膜式ガスメータ100(以下検満メータ100と呼ぶ。)を検査対象とし、その検満メータ100に設けてある状態変化部Iの光学的状態の変化程度を目視又は測定機器により測定し、その状態変化部Iの光学的状態の変化程度に基づいて膜部F等の劣化部の劣化状態を推定するものである。
尚、夫々の膜式ガスメータ100における劣化状態の差は、例えば、設置場所における、平均気温の差や日照時間の差などにより発生するものである。
具体的には、図6に示すように、先ず、検満メータ100の外表面、特に状態変化部Iが形成されている銘板P表面が洗浄され(ステップ#1)、その状態変化部Iの光学的状態としての色度又は光反射率が測定される(ステップ#2)。
かかる測定は、正確な状態変化部Iの光学的状態の変化程度を認識するために、色度測定器又は光反射率測定器等の光学機器などが用いられる。
次に、このように測定された状態変化部Iの光学的状態が、初期時点における状態変化部Iの光学的状態と比較され、膜部F等の劣化部の交換又は補修が必要な検満メータ100が選別され(ステップ#3)、選別された検満メータ100に対してのみ劣化部の交換又は補修が行われる(ステップ#4)。
即ち、その状態変化部Iの初期時点に対する光学的状態の変化程度が一定程度以上のものについては、膜部Fにおける熱劣化によるしわの発生や、その他の劣化部の熱劣化による性能低下等のように、劣化部の劣化状態が大きいと推定されることから、外装ケーシングCを上下に分解して内部を詳細に検査して必要に応じて劣化部を交換又は補修する必要がある検満メータ100であると選別され、分解検査又は補修が行われ、リサイクルに供される。
一方、状態変化部Iの初期時点に対する光学的状態の変化程度が一定程度未満のものについては、劣化部の劣化状態が小さいと推定されることから、劣化部を交換又は補修する必要がない検満メータ100であると選別され、分解検査又は補修が行われずに、例えば、適宜性能検査等が行われて、リサイクルに供される。
また、上記のような検満メータ100は、リサイクルに供される際に、状態変化部Iが形成された銘板Pが新しいものに交換されるので、その新しい状態変化部Iの光学的状態の変化程度は次の使用において受けた熱の影響に起因するものとなる。
〔別実施形態〕
(1) 本発明を適用することができる劣化部収容機器は、上記の実施形態において例示した膜式ガスメータ以外にも、別の形態のガスメータ、電気メータ、又は、水道メータや、その他、劣化部として、ゴム製又は樹脂製のシール材等の部品、接着剤により接着された部分、電装部品、液晶モニタ等を外装ケーシングの内部に収容したあらゆる機器として構成することができる。
(2) 上記実施の形態では、外装ケーシングCの内部に収容された劣化部としての膜部Fが熱劣化を伴うものであることから、その劣化状態を知るための状態変化部Iを、熱の影響により光学的状態が変化するものとしたが、劣化部が紫外線等による光劣化を伴うものである場合には、その状態変化部Iを、光の影響により光学的状態が変化するものとしても構わない。
(3) 上記実施の形態では、銘板Pに状態変化部Iを形成したが、外装ケーシングCの外表面に直接状態変化部Iを設けても構わない。また、外装ケーシングCの外表面全体に、熱又は光の影響により光学的状態が経時変化する塗料を塗布して、外装ケーシングCの外表面全体を、状態変化部Iとして機能させても構わない。
(4) 上記実施の形態では、光学機器により状態変化部Iの色度や光反射率の光学的状態を測定したが、目視によりその光学的状態を測定しても構わない。また、目視により測定する場合には、初期時点における状態変化部Iの光学的状態を示す見本を準備し、その見本との比較により、膜部F等の劣化部の交換又は補修が必要な検満メータ100を選別することが望ましい。
更に、外装ケーシングCの外表面において、状態変化部Iの隣に、初期時点の状態変化部Iと同等の色度又は光反射率等の光学的状態を有すると共に、その光学的状態が熱や光の影響により変化し難い材料からなる部分を設け、その部分を見本として、状態変化部Iの光学的状態の変化程度を認識するように構成しても構わない。
本発明は、簡単且つ安価な構成を追加するのみで、外装ケーシングの分解を伴わないで外装ケーシングの内部に設けられている熱劣化又は光劣化を伴う劣化部の劣化状態を知り得るための、劣化部収容機器、その検査方法、及び、その銘板として利用可能である。
ガスメータの斜視図 ガスメータの要部の縦断面図 ガスメータの要部の分解斜視図 ガスメータの要部の斜視図 ガスメータの要部の平面図 検査方法のフロー図
符号の説明
100:膜式ガスメータ(劣化部収容機器)
C:外装ケーシング
F:膜部(劣化部)
I:状態変化部
P:銘板

Claims (7)

  1. 外装ケーシングの内部に熱劣化又は光劣化を伴う劣化部を収容してなる劣化部収容機器であって、
    前記外装ケーシングの外表面に、熱又は光の影響により光学的状態が経時変化する状態変化部を設けてある劣化部収容機器。
  2. 前記状態変化部が、前記外装ケーシングに対して着脱自在に設けられている請求項1に記載の劣化部収容機器。
  3. 前記劣化部としてガスの供給量を計量するためのゴム製の膜部を備えた膜式ガスメータとして構成されている請求項1又は2に記載の劣化部収容機器。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の劣化部収容機器の検査方法であって、
    前記劣化部収容機器に設けてある前記状態変化部の光学的状態を測定し、前記光学的状態の初期時点に対する変化程度に基づいて前記劣化部の劣化状態を推定する検査方法。
  5. 前記劣化部の劣化状態の推定結果に基づいて、交換又は補修が必要な前記劣化部収容機器を選別する請求項4に記載の検査方法。
  6. 前記状態変化部を洗浄した後に、前記状態変化部の光学的状態を測定する請求項4又は5に記載の検査方法。
  7. 外装ケーシングの内部に熱劣化又は光劣化を伴う劣化部を収容してなる劣化部収容機器の外装ケーシングの外表面に設けられる銘板であって、
    外表面に熱又は光の影響により光学的状態が経時変化する状態変化部を形成してなる銘板。
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