JPH08240465A - 湿式ガスメータ - Google Patents

湿式ガスメータ

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Publication number
JPH08240465A
JPH08240465A JP4307095A JP4307095A JPH08240465A JP H08240465 A JPH08240465 A JP H08240465A JP 4307095 A JP4307095 A JP 4307095A JP 4307095 A JP4307095 A JP 4307095A JP H08240465 A JPH08240465 A JP H08240465A
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JP
Japan
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liquid level
liquid
casing
drum
level gauge
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Application number
JP4307095A
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English (en)
Inventor
Shun Kobayashi
駿 小林
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Kansai Gas Meter Co Ltd
Original Assignee
Kansai Gas Meter Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ケーシング10の上カバー40に垂下するよ
うに取り付けられたガイド棒120と、ガイド棒120
にスライド自在に外嵌されたスライドパイプ130と、
スライドパイプ130の下端に取り付けられたフロート
140とを具備し、封液Lの液位が基準液位に一致した
状態では、ガイド棒120およびスライドパイプ130
に付与された目印122、132が一致するよう構成さ
れたフロート式液面計100が装備されてなる湿式ガス
メータ。 【効果】 液位の設定を高精度に行え、特にメータ設置
換え等の移動に伴う誤差を最小限に抑えることができ
て、ガス計測を精度良く行え、さらに不注意等による破
損や損傷を防止でき、良好な外観美を確保でき、その上
コストの削減も図り得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、封液に浸漬した計量
ドラムのガスの出入りによる回転を利用して各種ガスの
流量計測を行うようにした湿式ガスメータに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の湿式ガスメータは、内部を周方
向に並ぶ複数の計量室に分離された円筒形の計量ドラム
が、密閉されたケーシング内に、所定の基準液位まで封
液に浸漬された状態で回転自在に支持されるとともに、
封液により各計量室が液面上において他の計量室に対し
てシールされている。そして、ケーシング内に導入され
る検体ガスが計量ドラムの回転を伴って各計量室に順次
流入して排出されることを利用し、ドラムの回転数から
ガスの積算流量値を計測するものである。
【0003】このような湿式ガスメータにおいて、ケー
シング内の封液を基準液位に設定する手段としては、ケ
ーシングの側壁外面にケーシング内と連通するガラス管
を取り付け、そのガラス管の標線に液面を合わせるゲー
ジグラス方式、ケーシングの側壁外面にケーシング内と
連通するガラス窓付きの小箱を取り付け、その小箱内に
立設したピンの先端に液面を合わせるピンポイント方式
等が主に採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の液面計は、ガラス管や小箱等の計測部をケーシング
の側壁外面に取り付けるものであるため、計測部(液面
計測位置)がドラム中心から遠くなり、水準器の感度
(精度)による影響を受け、液位設定を高精度に行え
ず、ガス計測時の測定精度を低下させるという問題が発
生する。特に従来において一般に使用される気泡式水準
器は、ガスメータケーシングの歪や経年変化により精度
および感度が劣化し、水準器の誤差と液面計の誤差とが
相俟って、液位の測定精度が著しく低下するという問題
があった。特にこれらの測定誤差はガスメータの設置位
置を変更するごとに発生し、設置位置によって測定値に
ばらつきが生じ、湿式ガスメータにとって致命的な欠陥
となる。また従来の液面計は、計測部がケーシング側方
へ突出する形状となるため、取扱中に計測部が周辺の器
材に接触して破損したり、あるいは、外観美にも劣ると
いう問題も有していた。
【0005】さらにゲージグラス方式では、毛管現象や
表面張力によってガラス管内の液位とケーシング内の実
際の液位とに差異が生じ、これが測定誤差の要因とな
り、信頼性に劣るという問題もあり、ピンポイント方式
では、構造的にコストが高くなるという問題もあった。
【0006】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、封液の液位を高精度に設定できて、ガス計測を精度
良く行え、特に設置換え等の移動に伴う測定誤差を最小
限にとどめ、しかも不注意等による破損や損傷を有効に
防止できるとともに、良好な外観美を確保でき、さらに
コストの削減も図ることができる湿式ガスメータを提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、密閉されたケーシング内に、円筒形の計
量ドラムが所定の基準液位まで封液に浸漬された状態で
回転自在に支持され、前記ケーシング内に導入される検
体ガスが前記計量ドラムの回転に伴って、ドラム内に一
端側から順次流入して他端側から排出されるようにした
湿式ガスメータにおいて、液面計測位置が前記ケーシン
グの内部に位置する液面計が装着されてなるものを要旨
とする。
【0008】本発明では、前記液面計の液面計測位置が
前記計量ドラムの一端側近傍におけるドラム軸線付近に
設定されてなる構成を採用するのが良い。
【0009】また本発明では、前記液面計が、前記ケー
シング内に垂直姿勢に取り付けられた細長形状のガイド
部材と、封液液面上に浮遊し、前記ガイド部材の長さ方
向にスライド自在なフロートとを具備し、前記ガイド部
材に対するフロートの位置に基づき、封液の液面位置を
計測するフロート式液面計をもって構成されるのが望ま
しい。
【0010】また本発明では、前記フロート式液面計
は、前記ガイド部材に長さ方向を揃えてスライド自在に
取り付けられた細長形状のスライド部材を具備し、その
スライド部材の下端に前記フロートが固定され、封液の
液位が基準液位に一致した状態では、前記ガイド部材お
よび前記スライド部材にそれぞれ設けられた目印が一致
するよう構成されるものが好ましい。
【0011】さらに本発明では、前記ケーシング内の封
液液面上が仕切部材により前室と後室とに分離され、前
記前室に導入された検体ガスが、ガス導通パイプを通っ
て前記ドラム内に流入されるとともに、ドラムから排出
された検体ガスが前記後室を通ってケーシング外に排出
されるよう構成され、前記液面計は、前記ケーシング内
の封液液面上において周囲が閉塞された液面計設置室の
内部に収容されるとともに、前記液面計設置室の周囲壁
に、前記前室および後室のうちいずれか一方と導通する
通気孔が形成されてなる構成を採用するのが、より一層
好ましい。
【0012】
【作用】本発明の湿式ガスメータにおいては、液面計測
位置がケーシング内部に位置する液面計、例えばフロー
ト式液面計を装着するものであるため、フロート設置位
置等の液面計測位置をドラム中心付近に設定でき、メー
タ設置姿勢の傾きによる悪影響を受けずに液面設定を行
える。さらに従来のように液面計構成品がケーシングの
側方に突出配置されるのを防止できる。また、フロート
等によりケーシング内の液位を直接測定するものである
ため、毛管現象や表面張力の影響を受けずに液位設定を
行える。
【0013】また本発明において、液面計設置室の周囲
壁に、前室および後室のいずれか一方と導通する通気孔
を形成する場合には、液面計設置室を、前室または後室
として使用でき、前室のガス受圧液面面積と後室のガス
受圧液面面積とのバランスを図ることができる。
【0014】
【実施例】
<第1の実施例>図1〜図6に示すように、本発明の第
1の実施例である湿式ガスメータは、板金製のケーシン
グ(10)と、そのケーシング(10)内に収容される
計量ドラム(60)とを有している。
【0015】ケーシング(10)は、上端が開放された
ボックス型のケーシング本体(20)と、そのケーシン
グ本体(20)の上端開口部を閉塞するための上カバー
(40)とで構成されている。
【0016】計量ドラム(60)は、図5および図6に
示すように、短円筒形のドラム胴(61)と、ドラム胴
(61)の前端側に冠着されたドーナッツ状のドラムカ
バー(64)とで構成されており、ドラム胴(61)の
内部に羽根板により仕切られた複数の計量室(62)が
形成されている。
【0017】この計量ドラム(60)には軸芯に沿って
ドラム軸(65)が固着されており、そのドラム軸(6
5)の前部がケーシング本体(20)の前パネルに軸受
を介して貫通状態で回転自在に支持されるとともに、ド
ラム軸(65)の後端がケーシング本体(20)の後パ
ネルに軸受を介して回転自在に支持される。
【0018】なお、計量ドラム(60)の各計量室(6
2)は、後述するようにケーシング(10)内に封液
(L)を所定の基準液位まで注入することにより、液面
上では他の計量室(62)に対し封液(L)によりシー
ルされるようなされている。
【0019】ケーシング本体(20)内の前部には、図
示しない取付具を介してガス導通パイプ(11)が取り
付けられている。このパイプ(11)はそのガス導出側
端部がドラムカバー(64)の中央孔(64a)を通っ
て、ドラムカバー(64)内における基準液位よりも上
方に配置されるとともに、ガス導入側端部が後述する前
室(51)内における基準液位よりも上方に配置される
ようなされている。
【0020】上カバー(40)は、ケーシング本体(2
0)の上端に、矩形枠状の偏平なゴム製ガスケット(1
2)を介して接合配置され、その状態で多数のねじ(1
3)が、上カバー(40)およびパッキン(12)に貫
通されて、ケーシング本体(20)の開口部周縁に締結
されることにより、ケーシング本体(20)へ連結され
ている。
【0021】また上カバー(40)の下面には、封液
(L)の液面上において計量ドラム(60)の水平四方
向の周囲を閉塞する仕切部材(50)の上端が溶接処理
により固定されている。この仕切部材(50)の下端
は、基準液位よりも低い位置まで配置されており、封液
(L)をケーシング(10)内に注入した状態では、ケ
ーシング(10)内が、仕切部材(50)より外側の空
間部からなる前室(51)と、仕切部材(50)より内
側でドラム(60)の外側の空間部からなる後室(5
2)とに分離される。
【0022】また、上カバー(40)には、前室(5
1)に対応してガス導入口(43)が形成されるととも
に、後室(52)に対応してガス排出口(44)が形成
されている。さらに上カバー(40)には、仕切部材
(50)の前方中央に対応して、液面計取付孔(81)
が形成されている。
【0023】仕切部材(50)の前部には、後述する液
面計(100)を設置するための液面計設置室(80)
が形成されている。この液面計設置室(80)は、下端
が基準液位よりも低位に配置されており、封液(L)が
注入された状態では密閉されて、前室(51)および後
室(52)から分離するように構成されている。なお液
面計設置室(80)の周囲壁(85)における基準液位
よりも高位には、必要に応じて通気孔が形成されるが、
その点については後に詳細に説明する。
【0024】図7ないし図10に示すように、本実施例
のガスメータに適用される液面計(100)は、合成樹
脂製の透明な外装体(110)と、ガイド棒(120)
と、合成樹脂製の透明なスライドパイプ(130)と、
フロート(140)とを基本的な構成要素として有して
いる。
【0025】外装体(110)は、略筒状に形成される
ものであって、下端外周に取付フランジ(111)が一
体的に突設されている。この外装体(110)の筒孔が
上カバー(40)の上記液面計取付孔(81)に適合し
た状態で、取付フランジ(111)がパッキン(11
2)を介して上カバー(40)にねじ止めにより固定さ
れている。
【0026】さらに外装体(110)の上部に配置され
る取付具(113)は、略逆ハット形に形成されるもの
であって、上端外周に取付フランジ(114)が突設さ
れるとともに、下壁にガイド棒支持孔(115)が形成
されている。この取付具(113)が、上記外装体(1
10)の筒孔内上部に嵌め込まれた状態で、取付フラン
ジ(114)がパッキン(116)を介して外装体(1
10)の上端にねじ止めにより固定されている。
【0027】ガイド棒(120)には、上部の所定位置
に液面設定用の白色の目印(122)が付与されてい
る。このガイド棒(120)の嵌入部(121)が上記
取付具(113)のガイド棒支持孔(115)内にパッ
キン(123)を介して密に嵌入されるようにして、ガ
イド棒(120)上端のねじ部(120a)が取付具
(113)の内周面に螺着される。こうしてガイド棒
(120)が取付具(113)に支持されて、ケーシン
グ内に垂直に配置される。なおガイド棒(120)は、
回転操作によってねじ部(120a)の螺着位置を変更
することにより、上下方向に微調整できるように構成さ
れている。
【0028】スライドパイプ(130)には、上端近傍
の所定位置に液位設定用の赤色の目印(132)が付与
されている。このスライドパイプ(130)が上記ガイ
ド棒(120)に下方から外嵌されて、これによりスラ
イドパイプ(130)がガイド棒(120)に長さ方向
を一致させて、その方向にスライド自在に構成される。
【0029】フロート(140)は、封液(L)の液面
に浮遊し得る中空構造に形成されており、スライドパイ
プ(130)の下端に固定されている。そして封液
(L)の液位変化によりフロート(140)が上下する
と、それに連動して、スライドパイプ(130)がガイ
ド棒(120)に沿って上下にスライドする一方、封液
(L)の液位が所定の基準液位に一致した状態では、ス
ライドパイプ(130)の目印(132)がスライド棒
(120)の目印(122)と一致するように構成され
ている。
【0030】なお、ガイド棒(120)の中間部および
下端には、スライドパイプ(130)内に適合し得るガ
イド用リング(125)が嵌着されて、スライドパイプ
(130)が長さ方向に沿って正確にスライドするよう
構成されている。さらにガイド棒(120)の外周面
は、フッ素樹脂によりコーティングされて、スライドパ
イプ(130)のスライドがスムーズに行われるように
構成されている。
【0031】また、取付具(113)の上端開口部に
は、栓体(126)が嵌着されて、取付具(113)の
内部、ひいては外装体(110)およびケーシング(1
0)の内部を確実に密閉できるよう構成されている。さ
らに上記したようにガイド棒(120)の位置の微調整
して器差を調整した後は、栓体(126)を封印できる
構成されており、むやみに設定状態を変更できないよう
になされている。
【0032】また図7の想像線に示すようにフロート
(140)の下方に対応して、仕切部材(50)にフロ
ート受け具(141)が固定されており、封液(L)を
ケーシング(10)から流出させたときに、フロート
(140)が受け具(141)により受け止められて、
ガイド棒(120)から脱外するのを防止するよう構成
している。
【0033】一方、図1ないし図3に示すように、上カ
バー(40)の上面には、液面調整機構のつまみ(9
4)が設けられており、このつまみ(94)を回転操作
することにより、ケーシング(10)内に配置された容
積部材が昇降して封液(L)への浸漬量が変化し、液位
の微調整を行えるように構成されている。
【0034】また、ケーシング(10)の前面には、カ
ウンターボックス(70)が装着される。このカウンタ
ーボックス(70)は、上記ドラム軸(65)の前端と
接続されており、ガス計測時にドラム(60)の回転状
況がドラム軸(65)を介して伝達されるように構成さ
れている。
【0035】なお、図1ないし図3において、(91)
は上カバー(40)の上面中央に取り付けられた水準
器、(92)はケーシング本体(20)の前面側部に装
着されたマノメータ、(93)はケーシング本体(2
0)の側面上部に装着された水盛式液面計マークであ
る。
【0036】この湿式ガスメータにおいて、封液(L)
を注入した後、液位を設定するには、上記液面調整機構
を介して液位を微妙に上下させて、フロート式液面計
(100)におけるガイド棒(120)の目印(12
2)とスライドパイプ(130)の目印(132)とを
一致させば良い。これにより封液(L)の液位を正確に
所定の基準液位に設定できる。
【0037】一方、液位を設定した後、ガス計測を行う
には、ガス導入口(43)からケーシング(10)内に
検体ガスを導入する。これにより、ガスは、前室(5
1)およびガス導通パイプ(11)を通ってドラムカバ
ー(64)内に送り込まれる。さらに検体ガスは、ドラ
ム(60)の回転を伴って各計量室(62)に順次導入
され、ドラム後端側から後室(52)内に放出されて、
ガス排出口(44)を通ってケーシング(10)外に排
出される。そしてこの計測中には、ドラム(60)の回
転状況がドラム軸(65)を介してカウンターボックス
(70)内のカウンター機器に伝達され、そこでガスの
積算流量値が測定されるとともに、その測定値がカウン
ターボックス(70)の前面に表示されることになる。
【0038】この湿式ガスメータによれば、フロート式
液面計(100)をケーシング(10)の上カバー(4
0)に取り付けているため、上記従来のように液面計構
成品がケーシング(100)の側方に突出配置されるこ
とはない。このため、液面計(100)が周辺の器材に
接触するのを防止でき、破損を防止できるとともに、良
好な外観美を確保することができる。
【0039】また液面計測位置、すなわちフロート(1
40)の設置位置を、ドラム軸線上のドラム一端側近傍
に設定しているため、メータ設置姿勢の傾きによる悪影
響を受け難くなる。例えば、図11に示すように、ガス
メータ設置姿勢が側方へ多少傾いている場合、傾斜状態
での液面位置(L1)と水平状態での液面位置(L2)
とが異なるため、従来のガスメータのように側壁外面に
液位計測位置(P1)が設定されていると、傾斜状態で
の測定液位と、水平状態での測定液位との間にかなりの
高低差が生じ、傾きにより測定誤差が生じることにな
る。これに対し、本実施例においては、ドラム軸線上に
液位計測位置(P2)を設定しているため、傾斜状態で
の測定液位と、水平状態での測定液位とに高低差が生じ
ることがなく、傾斜していても水平時と同じ精度で測定
できる。このため、水準器の精度に影響されることがな
く、液位設定を高精度に行える。しかもメータ設置位置
の変更に伴う測定誤差も極端に小さくできる。
【0040】またフロート(140)によりケーシング
(10)内の液位を直接測定するものであるため、従来
のゲージグラス方式のように毛管現象や表面張力の影響
を受けることがなく、より一層液位の設定精度を向上さ
せることができる。
【0041】さらに垂直に取り付けたガイド棒(12
0)に、フロート(140)の付いたスライドパイプ
(130)を外嵌するだけの簡素な構造であるため、コ
ストの削減も図ることができる。
【0042】ところで、本実施例の湿式ガスメータにお
いては、図12または図13に示すように、液面計設置
室(80)の周囲壁(85)に、前室(51)および後
室(52)のいずれか一方と導通する通気孔(86)を
形成することにより、より一層高精度にガス計測を行う
ことができる。すなわち、通常のガスメータにおいて
は、稼働中に、前室(51)の液位と後室(52)の液
位との間にガスの圧力差によって高低差が生じる。この
液位差は、ガス流量が大きくなるにしたがって大きくな
り、いわゆる器差の右下がり現象の要因となって測定精
度の低下を来すものである。
【0043】この器差の右下がり現象を解消するための
一手段として、図面の右下がり斜線で示す前室(51)
のガス受圧液面面積(SF)と、左下がり斜線で示す後
室(52)のガス受圧液面面積(SB)との差が極端に
大きくならない用バランスを図る方法がある。このよう
に両面積(SF)(SB)のバランスを図ることによ
り、ガスメータ稼働時において前室(51)および後室
(52)間での液位差を小さくでき、器差の右下がり現
象を防止できるようになる。
【0044】そこで本実施例のガスメータにおいては、
液面計設置室(80)の周囲壁(85)に、前室(5
1)および後室(52)のいずれか一方に導通する通気
孔(86)を形成している。例えば図12に示すように
後室(52)に導通する通気孔(86)を形成すること
により、液面計設置室(80)が後室(52)と同様な
作用を果たし、実質的に後室(52)のガス受圧液面面
積が、前室ガス受圧液面面積(SF)に対して大きくな
る。逆に図13に示すように前室(51)の導通する通
気孔(87)を形成する場合には、液面計設置室(8
0)が前室(51)と同様な作用を果たし、前室(5
1)のガス受圧液面面積が後室ガス受圧液面面積(S
B)に対し大きくなる。このように両面積(SF)(S
B)の大きさ割合を適宜変更できて、バランスを図るこ
とができるので、器差の右下がり現象を防止でき、すな
わち、低速流量から高速流量まで全流量域に渡って器差
のフラット化を図ることができ、測定精度の向上を図る
ことができる。
【0045】<第2の実施例>図14はこの発明の第2
の実施例である湿式ガスメータの液面計周辺部を示す正
断面図であって、上記第1実施例の図7に対応する部分
を示している。
【0046】同図に示すようにこのガスメータにおいて
は、液面計として、フロート磁歪式液面計(200)が
使用されている。
【0047】この液面計(200)は、強磁性体からな
るプローブ(220)(ガイド部材)と、プローブ(2
20)の上部に設けられたねじ部(221)と、プロー
ブ(220)の上端に設けられたセンサヘッド(23
0)と、センサヘッド(230)の下端に設けられたフ
ランジ(231)と、プローブ(220)に遊嵌された
リング状のマグネット製フロート(240)と、プロー
ブ(220)の下端に設けられたストッパー(241)
とで構成されている。
【0048】一方、ケーシング上カバー(40)には、
液面計取付孔(81)に対応して、液面計設置板(21
0)がねじ止めにより固定されており、その設置板(2
10)に液面計(200)のねじ部(221)が螺着さ
れる。これにより液面計(200)が、そのプローブ下
端が基準液位よりも低位に配置された状態で垂直姿勢に
配置される。なお、液面計(200)のプローブ下端が
ドラム軸に干渉する場合があるが、その場合には液面計
(200)の取付位置を変更すことにより、ドラム軸と
の干渉を確実に防止することができる。
【0049】このガスメータにおいては、プローブ(2
20)上のフロート位置で発生するねじり歪がセンサヘ
ッド(230)で検知され、そのときにセンサヘッド
(230)から出力される歪信号に基づき、プローブ
(220)に対するフロート位置、すなわち封液(L)
の液面位置を電圧計等で測定できるように構成されてい
る。したがって、液面計(200)から得られる実測液
位を基準液位と一致させるように、液位を調整すること
により封液(L)の液位設定を行える。
【0050】このガスメータにおいても、上記第1実施
例と同様で、同様な効果を得ることができる。
【0051】なお、上記各実施例においては、フロート
式液面計を採用しているが、本発明は、フロート式液面
計だけに限られず、ケーシング内部に液面計測位置を設
定しる液面計であればどのようなものでも採用できる。
例えば、超音波式液面計や、レーザー光等を使用する光
学式液面計等も採用することができる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、この発明の湿式ガスメー
タによれば、液面計測位置がケーシング内部に位置する
液面計、例えばフロート式液面計を装着するものである
ため、フロート設置位置等の液面計測位置をドラム中心
付近に設定でき、メータ設置姿勢の傾きによる悪影響を
受けずに液面設定を行える。このため、水準器の精度に
影響されることがないので、液位設定を高精度に行え、
メータ設置換え等の移動に伴う測定誤差を最小限に抑制
でき、ガス計測時の測定精度を向上させることができ
る。さらに従来のように液面計構成品がケーシングの側
方に突出配置されるのを防止でき、周辺器材との接触に
よる破損、損傷を有効に防止できるとともに、良好な外
観美を確保できる。また、フロート等によりケーシング
内の液位を直接測定するものであるため、毛管現象や表
面張力の影響も受けることがなく、この点からも、液位
の設定精度を、より一層向上させることができる。
【0053】本発明において、液面計設置室の周囲壁
に、前室および後室のいずれか一方と導通する通気孔を
形成する場合には、液面計設置室を、前室または後室と
して使用でき、前室のガス受圧液面面積と後室のガス受
圧液面面積とのバランスを図ることができる。このた
め、ガスメータ稼働中における両室間での封液の液位差
を小さくすることができ、低速流量から高速流量まで全
流量域に渡って器差のフラット化を図ることができ、よ
り一層、測定精度の向上を図ることができるという利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例である湿式ガスメータ
を示す正面図である。
【図2】第1実施例のガスメータを示す側面図である。
【図3】第1実施例のガスメータを示す平面図である。
【図4】第1実施例のガスメータのケーシングを分解し
て概略的に示す斜視図である。
【図5】第1実施例のガスメータを示す概略側断面図で
ある。
【図6】第1実施例のガスメータの基準液位での概略平
断面図である。
【図7】図3のVII-VII 線断面図である。
【図8】図3のVIII-VIII 線断面図である。
【図9】図9(a)は第1実施例のガスメータに適用さ
れたフロート式液面計のガイド棒を示す側面図、同図
(b)は第1実施例のフロート式液面計におけるフロー
ト付きのスライドパイプを示す側面図である。
【図10】上記フロート式液面計の目印周辺を示す斜視
図である。
【図11】第1実施例のガスメータを側方へ傾斜させた
状態で示す概略側断面図である。
【図12】第1実施例のガスメータにおいて液面計設置
室を後室として使用した状態でのガス受圧液面を示す平
面図である。
【図13】第1実施例のガスメータにおいて液面計設置
室を前室として使用した状態でのガス受圧液面を示す平
面図である。
【図14】この発明の第2の実施例であるガスメータの
液面計周辺部を示す正断面図である。
【符号の説明】
10…ケーシング 51…前室 52…後室 60…計量ドラム 80…液面計設置室 85…周囲壁 86、87…導通孔 100、200…フロート式液面計 120…ガイド棒(ガイド部材) 122…目印 130…スライドパイプ(スライド部材) 132…目印 140、240…フロート 220…プローブ(ガイド部材) L…封液

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉されたケーシング内に、円筒形の計
    量ドラムが所定の基準液位まで封液に浸漬された状態で
    回転自在に支持され、前記ケーシング内に導入される検
    体ガスが前記計量ドラムの回転に伴って、ドラム内に一
    端側から順次流入して他端側から排出されるようにした
    湿式ガスメータにおいて、 液面計測位置が前記ケーシングの内部に位置する液面計
    が装着されてなることを特徴とする湿式ガスメータ。
  2. 【請求項2】 前記液面計の液面計測位置が前記計量ド
    ラムの一端側近傍におけるドラム軸線付近に設定されて
    なる請求項1記載の湿式ガスメータ。
  3. 【請求項3】 前記液面計が、前記ケーシング内に垂直
    姿勢に取り付けられた細長形状のガイド部材と、封液液
    面上に浮遊し、前記ガイド部材の長さ方向にスライド自
    在なフロートとを具備し、前記ガイド部材に対するフロ
    ートの位置に基づき、封液の液面位置を計測するフロー
    ト式液面計をもって構成されてなる請求項1または2記
    載の湿式ガスメータ。
  4. 【請求項4】 前記フロート式液面計は、前記ガイド部
    材に長さ方向を揃えてスライド自在に取り付けられた細
    長形状のスライド部材を具備し、そのスライド部材の下
    端に前記フロートが固定され、 封液の液位が基準液位に一致した状態では、前記ガイド
    部材および前記スライド部材にそれぞれ設けられた目印
    が一致するよう構成されてなる請求項3記載の湿式ガス
    メータ。
  5. 【請求項5】 前記ケーシング内の封液液面上が仕切部
    材により前室と後室とに分離され、前記前室に導入され
    た検体ガスが、ガス導通パイプを通って前記ドラム内に
    流入されるとともに、ドラムから排出された検体ガスが
    前記後室を通ってケーシング外に排出されるよう構成さ
    れ、 前記液面計は、前記ケーシング内の封液液面上において
    周囲が閉塞された液面計設置室の内部に収容されるとと
    もに、 前記液面計設置室の周囲壁に、前記前室および後室のう
    ちいずれか一方と導通する通気孔が形成されてなる請求
    項1ないし4のいずれかに記載の湿式ガスメータ。
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