JP2011256983A - 変速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動変速操作機構に用いる電動機の停止位置を正確に計測し、電動変速操作機構を正確に制御する。
【解決手段】変速歯車機構の歯車列を中立状態に戻した後、電動変速操作機構14の電動機75,77の位置を計測するまでの遅延時間を設定し、車両用自動変速機の作動油の温度が高くなるのに伴い、また電動機75,77の回転速度が高くなるのに伴い、また電動機75,77を流れる駆動電流が多くなるのに伴い、前記遅延時間を長く設定することとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用自動変速機の変速制御装置に関する。
各変速段の歯車列を具えた変速歯車機構と、歯車列を選択し、選択した歯車列を電動で結合させて変速歯車機構に各変速段を形成させる電動変速操作機構(ギヤシフタ)からなる車両用自動変速機が知られている。例えば電動変速操作機構は、従来から用いられている手動方式の変速操作機構のシフトシャフトに電動機を組み付け、電動機によりシフトシャフトをシフト方向およびセレクト方向に任意に移動可能とする。そしてシフトシャフトによりシフトフォークを作動させて、所定のシンクロスリーブに歯車の噛み合いを行わせるように構成されている。
かかる自動変速機では、エンジンを始動させたときに円滑に車両が発進できるよう、シンクロスリーブによる歯車列の噛み合いを全て解除させて、変速制御を停止させることが知られている。すなわちエンジンを停止させる際に、シンクロスリーブを全て中立位置(ニュートラル)に戻す制御を行う。
一方自動変速機を中立位置に戻す制御を行っても、シフトフォークやシンクロスリーブの慣性などによりシフトシャフトが所定の位置からずれた位置で停止することがある。このようにシフトシャフトがずれた位置で制御を停止させると、次にエンジンを始動させたとき、シフトシャフトの初期位置が異なった状態で変速制御が開始される。一般に電動機の位置センサは、相対角センサであり、制御開始時にずれが生じていると、電動機を所定量作動させても、シフトシャフトが所定の状態に設定されないことがある。
そこで、電動機に設けられている回転角センサを用い、自動変速機の変速制御を終了させるごとにシフトシャフトの停止位置を検出して、次にエンジンを始動させるときに、その停止位置をシフトシャフトの開始位置として用いて変速制御を開始させ、制御開始時のシフトシャフトのずれを補正することが行なわれている。
特開2009−79702号公報
しかしながら、電動機を停止させても、シフトシャフトの作動が収束し動きが完全に停止するまでには若干の時間を要する。位置が安定していない段階で計測を行っても、シフトシャフトの正確な位置を得ることができない。一方遅延時間を多く設定し、位置の計測を遅らせると終了処理に時間がかかる。すると、エンジン停止後の処理が円滑に行われなくなり、違和感が生じることとなる。
本発明は、遅延時間を必要十分な長さとし、正確な計測結果が得られるとともに、処理時間の無駄な延長を防止した車両用自動変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、車両用自動変速機の変速制御装置を次のように構成した。
車両用自動変速機は、セレクト操作で各変速段の歯車列を選択し、シフト操作で、前記選択された該歯車列により所定の変速段を形成させる変速操作機構と、変速操作機構を駆動する電動機とを備えている。
車両用自動変速機の変速制御装置は、電動機の位置情報を検出する位置検出センサと、位置検出センサが検出した前記電動機の位置情報を記憶する記憶装置と、車両用自動変速機の制御を終了させた際、各変速段を中立状態に戻す中立復帰手段と、各変速段が、中立復帰手段により中立状態に戻ったことを検知する中立復帰検知手段と、遅延時間を設定する遅延時間設定手段と、各変速段が中立状態に復帰したことを中立復帰検知手段が検知した時から、遅延時間設定手段が設定した遅延時間経過したときに位置検出センサが検出した電動機の位置情報を、記憶装置に記憶させる位置情報記憶手段と、車両用自動変速機の制御を再開させる際、記憶装置に記憶されている電動機の位置情報を、電動機の初期位置情報として修正する初期位置修正手段と、から構成した。
また記憶手段は、バッテリを車両から外したときでも内容が消去されない、不揮発性メモリを用いた。
本発明にかかる車両用自動変速機の変速制御装置は、次の効果を有している。
各変速段が、中立状態に戻ったことが検知されてから、電動機の位置を検出する時期が、作動油の温度が高くなるに伴い遅くなるので、温度が低い場合は処理が早期に完了し、油温が高い場合には、シフトフォーク等の動きが確実に収束してから電動機の停止位置が検出される。
したがって、処理が円滑になり、しかも作動油の温度が高い場合にも電動機の正確な停止位置が検出でき、エンジン始動時にシフトアクチュエータ等を正確に作動できるとともに、シフトアクチュエータ等の位置ずれが拡大しない。
電動機の位置情報を不揮発性メモリに記憶させることとしたので、仮に車両からバッテリが取り外されても、記憶された変速操作機構の情報が消去されず、エンジンの始動開始から変速操作機構を正確に制御できる。
本発明にかかる車両用自動変速機の変速制御装置で操作される電動変速操作機構の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示した電動変速操作機構を示す側面図である。 本発明にかかる車両用自動変速機の変速制御装置の作動を示すフローチャートである。 図1に示した電動変速操作機構で作動される変速歯車機構を示す構成図である。 変速制御装置における、油温と遅延時間との関係を示すグラフである。 変速制御装置における、回転速度と遅延時間との関係を示すグラフである。 変速制御装置における、駆動電流量と遅延時間との関係を示すグラフである。
本発明にかかる、車両用自動変速機の変速制御装置の一実施形態について説明する。車両用自動変速機は、変速歯車機構12と変速操作機構14などから構成されている。図4に、車両用自動変速機を構成する変速歯車機構12の概略構成を示す。
変速歯車機構12は、第1の主軸17、第2の主軸18、および第1から第3の副軸20、22、24とを具えた、例えばデュアルクラッチ式自動変速装置の変速歯車機構である。
第1の主軸17は円柱状で、第2の主軸18は円筒状で、第2の主軸18は第1の主軸17の外周に同心に組み付けられている。第1の主軸17は、例えば第1のクラッチ(図示せず。)を介して、第2の主軸18は、第2のクラッチ(図示せず。)を介して、それぞれエンジンの出力軸(いずれも図示せず。)に連結されている。エンジンは、内燃機関、電動機を問わない。
第1の副軸20、第2の副軸22、第3の副軸24は、第1の主軸17及び第2の主軸18と軸線を平行にして、かつ互いに離間して配置されている。第1の副軸20、第2の副軸22、第3の副軸24の各副軸は、変速歯車機構12の後段に設けられている差動機構200に噛み合っている。差動機構200は、駆動力を駆動軸202に分配し、これを通して車両の駆動輪(図示せず。)を駆動させる。
第1の主軸17には、1速用固定ギヤ31、3速用固定ギヤ33、5速用固定ギヤ35が一体に固定されている。第2の主軸18には、2速およびリバース用固定ギヤ32、4速および6速用固定ギヤ34が一体に固定されている。
第1の副軸20には、1速用遊転ギヤ41、2速用遊転ギヤ42、4速用遊転ギヤ44、5速用遊転ギヤ45が、第1の副軸20に対してそれぞれ相対回転可能に設けられている。第2の副軸22には、3速用遊転ギヤ43、6速用遊転ギヤ46、リバース用中間遊転ギヤ47が、第2の副軸22に対して相対回転可能に設けられている。第3の副軸24には、リバース用遊転ギヤ48が、第3の副軸24に対して相対回転可能に設けられている。
これにより、1速用固定ギヤ31と1速用遊転ギヤ41とで1速ギヤ51を構成し、2速およびリバース用固定ギヤ32と2速用遊転ギヤ42で、2速ギヤ52を構成している。同様にして、3速用固定ギヤ33と3速用遊転ギヤ43とで3速ギヤ53を構成し、4速および6速用固定ギヤ34と4速用遊転ギヤ44とで4速ギヤ54を構成し、5速用固定ギヤ35と5速用遊転ギヤ45とで5速ギヤ55を構成し、4速および6速用固定ギヤ34と6速用遊転ギヤ46とで6速ギヤ56を構成し、2速およびリバース用固定ギヤ32とリバース用中間遊転ギヤ47とリバース用遊転ギヤ48とでリバースギヤ57を構成している。
また変速歯車機構12には、第1から第5のシンクロスリーブ60、62、64、66、68が設けられている。このうち第1のシンクロスリーブ60と第2のシンクロスリーブ62は、第1の副軸20の軸線に沿って移動可能に設置されている。第3のシンクロスリーブ64と第4のシンクロスリーブ66は、第2の副軸22の軸線に沿って移動可能に設置されている。第5のシンクロスリーブ68は、第3の副軸24の軸線に沿って移動可能に設置されている。
第1のシンクロスリーブ60は、これを移動させると、1速用遊転ギヤ41と5速用遊転ギヤ45のいずれかが、また第2のシンクロスリーブ62は、これを移動させると、2速用遊転ギヤ42と4速用遊転ギヤ44のいずれかが、それぞれ第1の副軸20に連結されたり、あるいはその連結が解除されたりする。
第3のシンクロスリーブ64は、これを移動させると、3速用遊転ギヤ43が、また第4のシンクロスリーブ66は、これを移動させると、6速用遊転ギヤ46が、それぞれ第2の副軸22に連結されたり、あるいはその連結が解除されたりする。更に、第5のシンクロスリーブ68は、これを移動させると、リバース用遊転ギヤ48が第3の副軸24に連結されたり、あるいは連結が解除されたりする。
このように変速歯車機構12は、第1の主軸17を通して1速、3速及び5速に選択的に切り換え可能であり、また第2の主軸18を通して2速、4速、6速及びリバースに選択的に切り換え可能に構成されている。
次に、変速操作機構14について、図1、図2を用いて説明する。図1は、変速操作機構14の一実施形態を示す斜視図であり、図2は、変速操作機構14を示す側面図である。
変速操作機構14は、図1、2に示すように、第1から第5のシフトフォーク70、72、74、76、78、シフトシャフト71、減速機構73、セレクト用電動機75、シフト用電動機77などから構成されている。
第1から第5のシフトフォーク70、72、74、76、78は、先端が二股に形成されており、二股部分がそれぞれ第1から第5のシンクロスリーブ60、62、64、66、68の外周に嵌め合わされている。
第1から第4のシフトフォーク70、72、74、76は、それぞれ第1から第4のシフトレール80、82、84、86に固定されている。第1から第4のシフトレール80、82、84、86は、第1から第5のシンクロスリーブ60、62、64、66、68の移動方向と平行に移動可能に設けられている。第5のシフトフォーク78は、第4のシフトフォーク76に連結されている。
第1から第4のシフトフォーク70、72、74、76には、それぞれ第1から第4のシフトラグ90、92、94、96が取り付けられている。各第1から第4のシフトラグ90、92、94、96は、各変速ギヤを中立状態(ニュートラル)に設定すると、それぞれが各原点に復帰する。第1から第4のシフトラグ90、92、94、96の各原点は、シフトシャフト71の中心軸と平行な、同一線上に配置されている。原点は、後述する指部の突出片間の中間位置であっても、いずれかの突出片に当接した位置であってもよい。かかる原点は、予め設定されている。
そして、第1から第4のシフトラグ90、92、94、96の各シフトラグを移動させると、対応する第1から第4のシフトフォーク70、72、74、76のいずれかが移動し、更に対応する第1から第5のシンクロスリーブ60、62、64、66、68のいずれかが移動する。
シフトシャフト71は、支持軸102と、シフトスリーブ104と、セレクトスリーブ106などにより構成されている。支持軸102は、円柱状で、中心軸を第1のシンクロスリーブ60等の移動方向と垂直な方向にして、変速操作機構14の外枠(図示せず。)などに固定されている。
シフトスリーブ104は、円筒状で、支持軸102の外周に、軸方向(以下「セレクト方向」とも言う。)および軸周り方向(以下、「シフト方向」とも言う。)に移動自在に取り付けられている。シフトスリーブ104には、第1の指部112と第2の指部114が、上下に所定の間隔をあけて設けられている。第1の指部112と第2の指部114は、2つの突出片からなり、それら突出片は各シフトラグを、セレクト方向に通過可能で、かつシフト方向から挟持して操作するに十分な間隔に形成されている。
また、シフトスリーブ104には、扇状のシフト駆動ギヤ108が固定されている。シフト駆動ギヤ108には、後述する減速機構73の出力ギヤ120が噛み合っている。尚シフト駆動ギヤ108は、扇状に形成されているが、円板状でもよい。
セレクトスリーブ106は、円筒状で、シフトスリーブ104の外周に組み付けられている。セレクトスリーブ106は、シフトスリーブ104に対して相対的に回動可能であるが、軸方向には互いに移動不能に組み付けられている。またセレクトスリーブ106の側面には、軸方向にラック110が形成されている。更にセレクトスリーブ106は、側面に軸方向に延びる長穴が設けてあり、長穴には外枠などから延びる回転規制用ピン(いずれも図示せず。)の先端が挿入されている。ラック110には、後述する減速機構73のピニオン122が噛み合っている。
減速機構73には、セレクト用電動機75とシフト用電動機77が取り付けられている。減速機構73は、セレクト用電動機75とシフト用電動機77の各電動機の回転を、内部に設けられた減速歯車列で、シフト駆動ギヤ108およびラック110に伝達する。
具体的には、セレクト用電動機75の回転軸は、ギヤ群130を介してピニオン122に連結し、ラック110に噛み合っている。そしてセレクト用電動機75は、回転軸を適宜作動させることにより、ラック110を上下方向に移動させ、セレクトスリーブ106とシフトスリーブ104とを一体にセレクト方向に移動させる。シフトスリーブ104がセレクト方向に移動することにより、それに伴い第1の指部112及び第2の指部114が適宜セレクト方向に移動する。
シフト用電動機77の回転軸は、ギヤ群132を介して出力ギヤ120に連結し、シフト駆動ギヤ108に噛み合っている。出力ギヤ120は、セレクト方向に延びたスプライン歯車となっており、シフト駆動ギヤ108が出力ギヤ120に噛み合った状態で、シフト駆動ギヤ108がセレクト方向に移動可能となっている。
そして、シフト用電動機77は、回転軸を適宜作動させることにより、出力ギヤ120、シフト駆動ギヤ108を介してシフトスリーブ104を回動させ、第1の指部112及び第2の指部114をシフト方向に揺動させる。
したがって、セレクト用電動機75を作動させて、第1の指部112あるいは第2の指部114を、第1から第4のシフトラグ90、92、94、96のいずれかのシフトラグに一致させ、そしてシフト用電動機77を作動させて、シフトスリーブ104を回動させることによりいずれかのシフトラグが移動し、そのシフトラグ、すなわちシフトフォークに対応した第1から第5のシンクロスリーブ60、62、64、66、68のいずれかが移動する。これにより、所定の変速段が変速歯車機構12に形成される。また、シフトスリーブ104を逆方向に回動させることにより、シンクロスリーブと遊転歯車との結合を解除させて、変速段を中立状態としたり、更に回動させて、逆側に設けられているギヤと噛み合わせを行わせる。
かかるセレクト用電動機75とシフト用電動機77は、シフトレバー134の操作やエンジンの運転状態等に基づいて、変速制御装置16により制御される。上記自動変速装置は、ダブルクラッチ式の変速装置であって、変速制御装置16は、セレクト用電動機75とシフト用電動機77を順次切り換えるとともに、2基の各クラッチの作動を制御して変速段を目標変速段に切り換える。詳しくは、変速制御装置16は、変速段を切り換える際に、一方のクラッチが接続されている変速前の状態から、かかる変速段の変速状態を維持したまま、他方のクラッチを接続して、予め変速操作を完了している目標の変速段に接続する。このように、目標変速段の変速操作が完了した状態で、接続されている一方のクラッチを開放しつつ、他方に繋ぎかえるので、ニュートラル状態を介することなく、継ぎ目のない変速操作を実現している。
またセレクト用電動機75とシフト用電動機77には、それぞれ第1のセンサ140及び第2のセンサ142が設けられている。第1のセンサ140は、セレクト用電動機75に内蔵された回転角センサであり、信号線で変速制御装置16に接続されている。第1のセンサ140は、セレクト用電動機75の回転角を通して第1の指部112及び第2の指部114のセレクト位置(セレクト方向の位置)を検出し、その値を変速制御装置16に送り出す。
第2のセンサ142は、シフト用電動機77に内蔵された回転角センサであり、信号線で変速制御装置16に接続されている。第2のセンサ142は、シフト用電動機77の回転角を通して第1の指部112及び第2の指部114のシフト位置(シフト方向の位置)を検出し、その値を変速制御装置16に送り出す。これら各センサは、相対角センサであり、計測開始位置からの移動量(回転角)を検出する。
更に変速制御装置16には、温度センサ144が接続されている。温度センサ144は、変速歯車機構12内に注入されている作動油の温度を計測し、その値を変速制御装置16に送り出す。変速制御装置16は、上述したように変速歯車機構12の自動変速装置の変速操作を行うとともに、自動変速装置の終了処理を行う。
次に、変速制御装置16による変速装置の終了処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
まず車両は、エンジンが停止している状態とする。変速歯車機構12の変速段は中立状態にあり、記憶装置には、前回エンジンが停止された時に計測された各電動機の停止した位置情報が記憶されている。
メインキーがオンされたか否か判定し(S−100)、メインキーがオンされたと判断されると、エンジンを始動させるとともに、記憶装置から前回エンジンが停止された時の位置情報を読み出す(S−102)。
発進は通常1速で行うので、変速操作機構14は、変速歯車機構12の変速段を1速に設定する。その際、記憶装置に記憶されている前回の位置情報に基づいて各電動機を作動させる。例えば、記憶されている位置情報の値が、原点とされている値からずれている場合、初期位置修正手段がそのずれ量を補償し、補償された値でセレクト用電動機75とシフト用電動機77の各電動機をそれぞれ作動させる。
これによりシフトフォーク70等を正規の位置に移動させ、変速歯車機構12を1速に正確に設定できる。その後所定の変速段に随時設定し、車両を走行させる(S−106)。走行中に、メインキーがオフされたか否かを判定し(S−108)、メインキーがオフされていなければ、ステップ104に戻り、適宜変速操作を行い、車両の走行を継続させる。
一方ステップ108でメインキーがオフされたと判断されると、変速制御終了処理を行い、中立復帰手段が各シンクロスリーブ60等を中立位置に戻し、ギヤを中立状態にする(S−110)。また、温度センサ144が作動油の温度を計測する(S−112)。
ここで、ギヤを中立状態に設定する作動について説明する。中立復帰手段は、変速制御が終了すると、シフトシャフト71のシフトスリーブ104とセレクトスリーブ106を作動させ、遊転ギヤに嵌合している各シンクロスリーブ60等を各遊転ギヤから外すとともに、シフトシャフト71のシフトスリーブ104もしくはセレクトスリーブ106を、例えばシフト方向位置とセレクト方向位置のそれぞれの基準点に接触させ、それら基準点に接触させた後所定量シフト方向もしくはセレクト方向に移動させ、シフトフォーク70等を中立位置に配置させる。
温度センサ144で作動油の温度が計測されると、計測された油温に基づき、遅延時間設定手段が遅延時間を求める(S−114)。遅延時間のグラフを図5に示す。グラフの横軸は、作動油の温度であり、縦軸は遅延時間である。すなわち、作動油の温度が高くなるにつれ、遅延時間が延長される。遅延時間は、各油温において、シフトシャフト71のシフトスリーブ104およびセレクトスリーブ106が中立に復帰したと検知されてから、確実にそれらの動きが収束されたと判断できる経過時間から求められる。
油温に基づき遅延時間が設定されたら、変速歯車機構12の歯車列を中立に復帰したと検知されてから遅延時間が経過したか否かが判定される(S−116)。遅延時間が経過したと判定されたら、遅延時間が経過した時のセレクト用電動機75とシフト用電動機77の位置を各位置センサで検出する(S−118)。各センサで位置情報を検出したら、位置情報記憶手段がそれら位置情報を記憶装置に送り、記憶装置に記憶させる。記憶装置は、バッテリが車両から取り外されても、記憶内容が消去されない装置が好ましい。これで、変速制御を終了させる処理が完了し、エンジンを停止させる。尚、エンジンは、変速終了処理が完了する以前に停止させてもよい。
そして、次にエンジンが始動されたときには、記憶装置に記憶されているセレクト用電動機75とシフト用電動機77の位置情報を読み出し、各電動機の開始位置を、記憶装置から読み出した位置情報に基づき初期位置修正手段が修正を行い、セレクト用電動機75やシフト用電動機77を作動させる。これにより、変速制御を開始した後、最初の作動で終了位置のずれが修正され、正規の位置、つまりセレクト用電動機75やシフト用電動機77がそれぞれの原点の位置から正確に移動したこととなる。そして、それ以降は位置センサにより検出された相対位置情報に基づいて制御を行う。
このようにセレクト用電動機75とシフト用電動機77の中立位置を記憶する場合において、作動油の温度が高い場合は、遅延時間が長く設定される。これにより、各シンクロスリーブ60等を中立位置に戻し、これらセレクト用電動機75やシフト用電動機77の中立位置を計測する際、シフトシャフト、およびシフトシャフトに連結されているシフトフォーク70やシンクロスリーブ60などの動きが完全に収束したとき計測が行われる。尚シフトフォーク70やシンクロスリーブ60の位置は、セレクト用電動機75およびシフト用電動機77の位置を各位置センサで検出した値を用いる。
一方、作動油の温度が低いときは、作動油の粘性抵抗が大きいことから、シフトシャフト71などの動きが早期に収束する。したがって、遅延時間を短縮させても、シフトシャフト71、つまりセレクト用電動機75とシフト用電動機77が完全に中立状態に達した位置を計測することができる。
このように、上記変速制御装置16によれば、作動油の温度が低い場合は制御が短時間で終了し、処理における冗長感がなくなる。一方作動油の温度が高い場合は、粘性抵抗が小さく、動きが収束されにくいが、十分な遅延時間を設定して正確な中立位置が計測される。
尚、上記例では、作動油の温度を基準に遅延時間を調整したが、本発明はこれに限らず、変速操作装置の温度や、自動変速機の温度その他を用いてもよい。更に図6に示すように、セレクト用電動機75やシフト用電動機77が、各シンクロスリーブ60等を中立に戻す際の回転速度に応じて遅延時間を設定してもよい。この場合、回転速度が速いときは、遅延時間が長くなる。そのため、セレクト用電動機75やシフト用電動機77が高速で戻った場合には、十分な遅延時間が設定されるので、正確な中立位置が得られる。
また、図7に示すように、セレクト用電動機75やシフト用電動機77に供給する電流値の大小に応じて遅延時間を設定してもよい。この場合、電流値が大きいときは、遅延時間が長くなる。そのため、セレクト用電動機75やシフト用電動機77に大きな電流が供給されて作動された場合、つまり、大きな負荷に対抗して作動した場合などには、動きの収束が遅いと考えられるので、これに対して十分な遅延時間を設定することにより、正確な中立位置が得られる。
更に上記例は、ダブルクラッチ自動変速機を例に説明したが、本発明は、これに限るものではなく、他の形式の車両用自動変速機に用いてもよい。
本発明は、車両用自動変速装置の変速制御に用いることができる。
12…変速歯車機構
14…変速操作機構
16…変速制御装置
60…第1のシンクロスリーブ
70…シフトフォーク
71…シフトシャフト
73…減速機構
75…セレクト用電動機
77…シフト用電動機
102…支持軸
104…シフトスリーブ
106…セレクトスリーブ
108…シフト駆動ギヤ
110…ラック
112…第1の指部
114…第2の指部
140…第1のセンサ
142…第2のセンサ
144…温度センサ

Claims (7)

  1. セレクト操作で各変速段の歯車列を選択し、シフト操作で、前記選択された該歯車列により所定の変速段を形成させる変速操作機構と、
    前記変速操作機構を駆動する電動機と、
    前記電動機の位置情報を検出する位置検出センサと、
    前記位置検出センサの情報を記憶する記憶装置と、を設けてなる車両用自動変速機の変速制御方法において、
    前記車両用自動変速機の制御を終了させた際、各変速段を中立状態に戻す中立復帰行程と、
    前記各変速段が中立状態に戻った状態を検知する中立復帰検知行程と、
    遅延時間を設定する遅延時間設定行程と
    前記中立復帰検知行程により前記各変速段が中立状態に戻ったことを検知した後、前記遅延時間設定行程により設定された遅延時間が経過したとき、前記位置検出センサが検出した前記電動機の位置情報を記憶装置に記憶させる位置情報記憶行程と、
    前記車両用自動変速機の制御を再開させる際、前記記憶装置に記憶されている前記電動機の前記位置情報を、該電動機の初期位置情報として修正する修正行程と、から構成したことを特徴とする車両用自動変速機の変速制御方法。
  2. セレクト操作で各変速段の歯車列を選択し、シフト操作で、前記選択された該歯車列により所定の変速段を形成させる変速操作機構と、
    前記変速操作機構を駆動する電動機と、を備えた車両用自動変速機であり、
    前記電動機の位置情報を検出する位置検出センサと、
    前記位置検出センサが検出した前記電動機の位置情報を記憶する記憶装置と、
    前記車両用自動変速機の制御を終了させた際、各変速段を中立状態に戻す中立復帰手段と、
    前記各変速段が、前記中立復帰手段により中立状態に戻ったことを検知する中立復帰検知手段と、
    遅延時間を設定する遅延時間設定手段と、
    前記各変速段が中立状態に復帰したことを前記中立復帰検知手段が検知した時から、前記遅延時間設定手段が設定した遅延時間が経過したとき、前記位置検出センサに前記電動機の位置情報を検出させ、該位置情報を前記記憶装置に記憶させる位置情報記憶手段と、
    前記車両用自動変速機の制御を再開させる際、前記記憶装置に記憶されている前記電動機の位置情報を、該電動機の初期位置情報として修正する初期位置修正手段と、から構成したことを特徴とする車両用自動変速機の変速制御装置。
  3. 前記車両用自動変速機は、
    前記変速操作機構の潤滑油の温度を計測する温度計測手段を更に具え、
    前記遅延時間設定手段は、前記温度計測手段によって計測された温度が高くなるに伴い遅延時間を長くすることを特徴とした請求項2に記載の車両用自動変速機の変速制御装置。
  4. 前記車両用自動変速機は、
    前記電動機の回転速度を計測する回転速度計測手段を更に具え、
    前記遅延時間設定手段は、前記温度計測手段によって計測された回転速度が高速になるに伴い遅延時間を長く設定することを特徴とした請求項2または請求項3に記載の車両用自動変速機の変速制御装置。
  5. 前記車両用自動変速機は、
    前記電動機を流れる駆動電流を計測する電流計測手段を更に具え、
    前記遅延時間設定手段は、前記電流計測手段によって計測された駆動電流が多くなるに伴い遅延時間を長く設定することを特徴とした請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の車両用自動変速機の変速制御装置。
  6. 前記車両用自動変速機は、2基のクラッチ機構を具え、2つに区分された前記各変速段の歯車列を、前記2つのクラッチ機構でそれぞれ接断操作する、ツインクラッチ自動変速機であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の車両用自動変速機の変速制御装置。
  7. 前記記憶装置は、不揮発性メモリであり、車両から車両用電池を外した場合においても、記憶されている内容が消去されない記憶装置としたことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の車両用自動変速機の変速制御装置。
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CN115217961A (zh) * 2022-07-07 2022-10-21 东风汽车集团股份有限公司 换挡系统控制方法及相关设备

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