JP2011256354A - カード用基材シートおよび樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】脂肪族ポリエステル(A成分)とカルボジイミド基を1個有しその第一窒素と第二窒素とが結合基により結合されている環状構造を少なくとも含む化合物(C成分)を含む、カード用基材シート。さらにTg80℃以上である樹脂及び/又は弾性率3000MPa以下である樹脂を含有することが望ましい。
【選択図】なし
Description
即ち、本発明の第1の目的は、
1.脂肪族ポリエステル(A成分)とカルボジイミド基を1個有しその第一窒素と第二窒素とが結合基により結合されている環状構造を少なくとも含む化合物(C成分)を含む、カード用基材シート、によって達成される。
2.C成分が下記式(1)で表される上記1記載のカード用基材シート。
3.Qは、下記式(1−1)、(1−2)または(1−3)で表される2〜4価の結合基である上記2記載のカード用基材シート。
4.C成分が、下記式(2)で表される上記2記載のカード用基材シート。
5.Qaは、下記式(2−1)、(2−2)または(2−3)で表される2価の結合基である上記4記載のカード用基材シート。
6.C成分が、下記式(3)で表される上記2記載のカード用基材シート。
7.Qbは、下記式(3−1)、(3−2)または(3−3)で表される3価の結合基である上記6記載のカード用基材シート。
およびkと同じである。但しこれらの内の一つは3価の基である。)
8.Yは、単結合、二重結合、原子、原子団またはポリマーである上記6または7記載のカード用基材シート。
9.C成分が、下記式(4)で表される上記2記載のカード用基材シート。
10.Qcは、下記式(4−1)、(4−2)または(4−3)で表される4価の結合基である上記9記載のカード用基材シート。
11.Z1およびZ2は各々独立に、単結合、二重結合、原子、原子団またはポリマーである上記9または10記載のカード用基材シート。
12.脂肪族ポリエステル(A成分)がポリ乳酸系樹脂である、上記1〜11のいずれか記載のカード用基材シート。
13.Tg80℃以上である樹脂(B成分)を含む、請求項1〜12のいずれか記載のカード用基材シート。
14.Tg80℃以上である樹脂(B成分)が非結晶性である、上記13記載のカード用基材シート。
15.ポリカーボネート系樹脂を含む、上記1〜14のいずれか記載のカード用基材シート。
16.弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)を含む、上記1〜15のいずれか記載のカード用基材シート。
17.弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)が非結晶性である、上記16記載のカード用基材シート。
18.ABS樹脂を含む、上記1〜17のいずれか記載のカード用基材シート。
19.弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)がポリオレフィン系樹脂である、上記16記載のカード用基材シート。
20.ポリオレフィン系樹脂が弾性率500MPa以下である、上記19記載のカード用基材シート。
21.脂肪族エステル系樹脂(A成分)に由来する第一回昇温時の結晶化熱量(ΔHc)が10J/g以上である、上記1〜20のいずれかに記載のカード用基材シート。
22.120℃10分間の熱処理をした後の脂肪族エステル系樹脂(A成分)に由来する第一回昇温時の結晶化熱量(ΔHc)が3J/g以下である、上記1〜21のいずれかに記載のカード用基材シート。
24.曲げ強さ(JISX6305−1)が13〜35mmである、上記23記載のカード。
25.45°の角度で立掛けた状態で90℃5日間放置したあとのカードの反り(JISX6305−1)が3mm以下である、上記23〜24のいずれかに記載のカード。
26.45°の角度で立掛けた状態で85℃85%RH、5日間放置したあとのカードの反り(JISX6305−1)が3mm以下である、上記23〜25のいずれかに記載のカード。
27.85℃85%RH5日間放置したあとの破断強度が20MPa以上である、上記23〜26のいずれかに記載のカード。
29.弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)がポリオレフィン系樹脂である、上記28記載の樹脂組成物。
30.弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)がABS樹脂である、上記28記載の樹脂組成物。
31.Tgが80℃以上である樹脂(B成分)を含む、上記28〜30のいずれかに記載の樹脂組成物。
32.Tgが80℃以上である樹脂(B成分)がポリカーボネート系樹脂である、上記31記載の樹脂組成物。
<カルボジイミド基を1個有しその第一窒素と第二窒素とが結合基により結合されている環状構造を少なくとも含む化合物(C成分)>
まず、本発明において特徴的な成分である、カルボジイミド基を1個有しその第一窒素と第二窒素とが結合基により結合されている環状構造を少なくとも含む化合物(C成分)について説明する。C成分は環状構造を有する(以下、C成分を環状カルボジイミド化合物と略記することがある。)。環状カルボジイミド化合物は、環状構造を複数有していてもよい。
芳香族基として、それぞれへテロ原子を含んで複素環構造を持っていてもよい、炭素数5〜15のアリーレン基、炭素数5〜15のアレーントリイル基、炭素数5〜15のアレーンテトライル基が挙げられる。アリーレン基(2価)として、フェニレン基、ナフタレンジイル基などが挙げられる。アレーントリイル基(3価)として、ベンゼントリイル基、ナフタレントリイル基などが挙げられる。アレーンテトライル基(4価)として、ベンゼンテトライル基、ナフタレンテトライル基などが挙げられる。これらの芳香族基は置換されていても良い。置換基として、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基、ヒドロキシル基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基などが挙げられる。
タントリイル基、オクタントリイル基、ノナントリイル基、デカントリイル基、ドデカントリイル基、ヘキサデカントリイル基などが挙げられる。アルカンテトライル基として、メタンテトライル基、エタンテトライル基、プロパンテトライル基、ブタンテトライル基、ペンタンテトライル基、ヘキサンテトライル基、ヘプタンテトライル基、オクタンテトライル基、ノナンテトライル基、デカンテトライル基、ドデカンテトライル基、ヘキサデカンテトライル基などが挙げられる。これらの脂肪族基は置換されていても良い。置換基として、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基、ヒドロキシル基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基などが挙げられる。
メタンテトライル基、エタンテトライル基、プロパンテトライル基、ブタンテトライル基、ペンタンテトライル基、ヘキサンテトライル基、ヘプタンテトライル基、オクタンテトライル基、ノナンテトライル基、デカンテトライル基、ドデカンテトライル基、ヘキサデカンテトライル基などが挙げられる。これらの脂肪族基は置換されていても良い。置換基として、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基、ヒドロキシル基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基などが挙げられる。
どが挙げられる。アルカントリイル基として、メタントリイル基、エタントリイル基、プロパントリイル基、ブタントリイル基、ペンタントリイル基、ヘキサントリイル基、ヘプタントリイル基、オクタントリイル基、ノナントリイル基、デカントリイル基、ドデカントリイル基、ヘキサデカントリイル基などが挙げられる。アルカンテトライル基として、メタンテトライル基、エタンテトライル基、プロパンテトライル基、ブタンテトライル基、ペンタンテトライル基、ヘキサンテトライル基、ヘプタンテトライル基、オクタンテトライル基、ノナンテトライル基、デカンテトライル基、ドデカンテトライル基、ヘキサデカンテトライル基などが挙げられる。これら脂肪族基は置換基を含んでいてもよく、置換基として、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基、ヒドロキシル基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基などが挙げられる。
本発明で用いる環状カルボジイミド化合物として下記式(2)で表される化合物(以下、「環状カルボジイミド化合物(a)」ということがある。)を挙げることができる。
かかる環状カルボジイミド化合物(a)としては、以下の化合物が挙げられる。
さらに、本発明で用いる環状カルボジイミド化合物として下記式(3)で表される化合物(以下、「環状カルボジイミド化合物(b)」ということがある。)を挙げることができる。
Qbは、下記式(3−1)、(3−2)または(3−3)で表される3価の結合基であることが好ましい。
Yは、単結合、二重結合、原子、原子団またはポリマーであることが好ましい。Yは結合部であり、複数の環状構造がYを介して結合し、式(3)で表される構造を形成している。
かかる環状カルボジイミド化合物(b)としては、下記化合物が挙げられる。
本発明で用いる環状カルボジイミド化合物として下記式(4)で表される化合物(以下、「環状カルボジイミド化合物(c)」ということがある。)を挙げることができる。
脂肪族基、脂環族基、芳香族基は、式(1)で説明したものと同じである。但し、式(4)の化合物において、Qcは4価である。従って、これらの基の内の一つが4価の基であるか、二つが3価の基である。
Qcは、下記式(4−1)、(4−2)または(4−3)で表される4価の結合基であることが好ましい。
かかる環状カルボジイミド化合物(c)としては、下記化合物を挙げることができる。
本発明において、環状カルボジイミド化合物の製造方法は特に限定無く、従来公知の方法により製造することができる。例として、アミン体からイソシアネート体を経由して製造する方法、アミン体からイソチオシアネート体を経由して製造する方法、アミン体からトリフェニルホスフィン体を経由して製造する方法、アミン体から尿素体を経由して製造する方法、アミン体からチオ尿素体を経由して製造する方法、カルボン酸体からイソシアネート体を経由して製造する方法、ラクタム体を誘導して製造する方法などが挙げられる。
Medium−and Large−Membered Rings from Bis(iminophosphoranes):An Efficient Preparation of Cyclic Carbodiimides, Pedro Molina etal.
Journal of Organic Chemistry,Vol.61,No.13,4289−4299,1996.
New Models for the Study of the Racemization Mechanism of Carbodiimides.Synthesis and Structure(X−ray Crystallography and 1H NMR) of Cyclic Carbodiimides, Pedro Molina etal.
Journal of Organic Chemistry,Vol.43,No8,1944−1946,1978.
Macrocyclic Ureas as Masked Isocyanates, Henri Ulrich etal.
Journal of Organic Chemistry,Vol.48,No.10,1694−1700,1983.
Synthesis and Reactions of Cyclic Carbodiimides,R.Richteretal.
Journal of Organic Chemistry,Vol.59,No.24,7306−7315,1994.
A New and Efficient Preparation of Cyclic Carbodiimides from Bis(iminophosphoranea)and the System Boc2O/DMAP,Pedro Molina etal.
(上記式中、Ar1およびAr2は各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基で置換されていてもよい芳香族基である。E1およびE2は各々独立に、ハロゲン原子、トルエンスルホニルオキシ基およびメタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−ブロモベンゼンスルホニルオキシ基からなる群から選ばれる基である。Araは、フェニル基である。Xは、下記式(i−1)から(i−3)の結合基である。)
本発明において、脂肪族ポリエステル系樹脂(A成分)としては、脂肪族ヒドロキシカ
ルボン酸を主たる構成成分とする重合体、脂肪族多価カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と脂肪族多価アルコールを主成分として重縮合してなる重合体やそれらの共重合体が例示される。
かかる失活剤としてはイミノ基を有し且つ重合金属触媒に配位し得るキレート配位子の群からなる有機リガンドが挙げられる。
また、x/y=1で表されるメタリン酸、なかでもトリメタリン酸、テトラメタリン酸、1>x/y>0で表され、五酸化リン構造の一部を残した網目構造を有するウルトラリン酸(これらを総称してメタリン酸系化合物と呼ぶことがある。)が挙げられる。
またこれらの酸の酸性塩、一価、多価のアルコール類、あるいはポリアルキレングリコール類の部分エステル、完全エステル、ホスホノ置換低級脂肪族カルボン酸誘導体等が挙げられる。
[数1]
S=[ΔHms/(ΔHmh+ΔHms)] × 100
(但し、ΔHmsはステレオコンプレックス相結晶の融解エンタルピー、ΔHmhはホモ相ポリ乳酸結晶の融解エンタルピー。)
これらのリン酸金属塩は、(株)ADEKA製の商品名、「アデカスタブ」NA−11、NA−71等が好適な剤として例示される。
結晶化核剤の使用量は、ポリ乳酸に対し0.03〜5wt%、より好ましくは0.04〜2wt%、さらに好ましくは0.05〜1wt%の範囲が選択される。
本発明で用いるTgが80℃以上である樹脂(B成分)は、カード基材用シートをカードとして使用する際に十分な耐熱性を付与することが目的であり、その材料は特に限定されることなく、例えば、ポリカーボネート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、セルロース系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリスルホン樹脂などが挙げられる。なかでもポリカーボネートは耐熱性、機械特性の観点で特に好適である。また、ポリカーボネートは一般的に透明性を要求されるオーバーシートに好適であるため、コアシートにポリカーボネートを含むことによりこれらのシートを熱圧着して積層した際に接着性に優れるという利点もある。これら樹脂は必ずしも1種類で使用する必要は無く、複数種併用して使用することもできる。
なお、押出成型加工性や積層時の熱融着性の観点から、Tgは200℃以下としておくことが好ましい。
本発明で用いる弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)はカードと使用するに十分な柔軟性を付与することが目的であり、その材料は特に限定されることなく、例えば、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、アクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂などが挙げられる。特にスチレン系樹脂とは、スチレン構造単位、すなわち芳香族ビニル単位を含有する重合体であれば任意であり、例えば、スチレン樹脂、α−メチルスチレン樹脂、ポリブタジエン、ブタジエン/スチレン共重合体、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体などの共役ジエン系ゴムに、スチレン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニルおよびアクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル、必要に応じてメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートおよびブチルメタクリレートなどの他の重合性単量体をグラフト重合して得られるABS樹脂、上記に例示した芳香族ビニルとシアン化ビニルとが共重合されたAS樹脂、上記に例示した共役ジエン系ゴムと芳香族ビニルとが共重合されたハイインパクトポリスチレン樹脂、上記の芳香族ビニルとジエンとのブロック共重合体などが挙げられる。なかでも特にポリオレフィン系樹脂およびABS樹脂が好ましい。ポリオレフィン系樹脂とは、炭素数2〜20のオレフィンから選ばれるオレフィンの単独重合体または共重合体である。例えば、エチレン構造、プロピレン構造からなる直鎖状もしくは分岐状のα−オレフィンなどが挙げられ、スチレン基を導入したものなども用いることが出来る。
他にもブタジエン系ゴム、ニトリル系ゴム、クロロピレン系ゴム、アクリル系ゴム、ウレタン系ゴムを用いることもできる。
なお、前述のB成分としての要求特性(Tg80℃以上)と、D成分としての要求特性(弾性率3000MPa以下)を満たす樹脂を用いれば、一種の樹脂でB成分とD成分との両者として機能させることもできる。
本発明のカード用基材シートは、特にコアシートにおいて隠蔽性を向上させる目的で充填剤を含有してもよい。かかる充填剤としては、有機質微粉体、無機質微粉体等が挙げられる。有機質微粉体としては、木粉、パルプ粉等のセルロース系粉末や、ポリマービーズ、ポリマー中空粒子等から選ばれた少なくとも1種が用いられることが好ましい。また、無機質微粉体としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、アルミナ、水酸化アルミニウム、ヒドロキシアパタイト、シリカ、マイカ、タルク、カオリン、クレー、ガラス粉、アスベスト粉、ゼオライト、珪酸白土等から選ばれた少なくとも1種が用いられることが好ましい。
もちろん、無機質微粉体と有機質微粉体とを組み合わせて使用してもよい。また、充填剤は複数種類を併用することができる。
表面処理剤としては、例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア等からなる群から選ばれた少なくとも1種の無機化合物、シロキサン化合物、シランカップリング剤、ポリオール及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれた少なくとも1種の有機化合物等を用いることができる。また、これらの無機化合物と有機化合物とを組み合わせて用いてもよい。
また、その添加量は樹脂組成物全体に対して1〜20%が好ましく、より好ましくは3〜18%、さらに好ましくは5〜16%である。添加量が少ない場合は隠蔽性が悪くなり、多い場合には柔軟性が悪くなってしまう。
さらに本発明のカード基材用シートには、副次的添加剤を加えて色々な改質を行うことが出来る。副次的添加剤の例としては安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、静電剤、導電剤、離型剤、可塑剤、滑剤、抗菌剤、核形成剤、充填剤、相溶化剤等その他類似のものが挙げられる。
本発明において樹脂組成物中の環状カルボジイミド化合物(C成分)の含有割合は、脂肪族ポリエステル系樹脂(A成分)の重量を基準にして、0.001〜5重量%であることが好ましい。C成分の量がこの範囲にあれば、樹脂組成物およびこれより得られるシートの、水分に対する安定性、耐加水分解安定性を好適に高めることができる。かかる観点より環状カルボジイミド化合物(C成分)の含有割合は、より好ましくは0.01〜5重量%、さらに好ましくは0.1〜4重量%の範囲が選択される。この範囲より少量であると環状カルボジイミド化合物(C成分)の効果が有効に認められないことがあり、また、この範囲を超えて多量に適用しても、耐加水分解安定性の更なる向上は期待されない。
0重量%、最も好ましくは3〜50重量%である。
同様の理由で弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)を含む場合においても樹脂組成物全体に対して0〜80重量%であることが好ましい。さらに好ましくは、1〜70重量%、特に好ましくは2〜60重量%、最も好ましくは3〜50重量%である。
本発明のカード用基材シートは身分を証明するIDカード、会員カード、診察券、金銭的価値を有するキャッシュカード、プリペイドカード等の情報記録媒体に用いられる。
一般に上記カードは、コアシートやオーバーシートなどのカード用基材シートを複数枚重ねた積層体を熱圧着して構成される場合が多い。もちろん、コアシートのみの単層構成でカードと使用することも可能である。さらに、コアシートおよびオーバーシートはそれぞれ単層体であっても多層体であってもよい。本発明のカード用基材シートはコアシートとしてもオーバーシートとしても用いることができる。
(1):(I)
(2):(O)/(I)/(O)
(3):(O)/(I)/(I)/(O)
(4):(O)/(I)/(I)/(I)/(I)/(O)
(ここで、(I):コアシート、(O):オーバーシートであり、上記構成はカード層構成を簡易的に示したものであって、例えば、(1)はコアシート一層構成、(2)はコアシートの両面にオーバーシートが積層されていることを示す。)
カード用基材シートの厚みは、特に限定はないが、例えば30〜900μmの範囲で選択されることができる。
なお、カードの最表面にはハードコートや帯電防止の機能を有する層があってもよい。
例えば120℃5MPa10分の条件で熱圧着可能とするにはカード基材シートは実質的に非晶状態である必要がある。実質的に非晶状態であるとは、例えば脂肪族ポリエステル樹脂(A成分)がポリ乳酸である場合には、DSC測定で(示差走査熱量計)、昇温速度20℃/分で求めた、第一回昇温時のポリ乳酸結晶の結晶化熱量(ΔHc)が10J/g以上、好ましくは15J/g以上、さらに好ましくは20J/g以上であることである。
上記式を満足しない場合には、熱圧着性が悪くなる。
コアシートの厚みは、特に限定はないが、例えば50〜900μmの範囲で選択されることができる。カードがコアシート1枚から構成される場合、300〜900μm、2枚
から構成される場合、150〜450μmが好ましい。
オーバーシートの厚みは、特に限定はないが、例えば50〜200μmの範囲で選択されることができる。
オーバーシートは透明であってもよく、透明の場合には、コアシートに印刷した図柄等をカード表面から透かして見ることができる。その場合にはヘイズ値は30%以下であることが好ましく、さらに好ましくは20%以下であり最も好ましくは10%以下である。
本発明において、コアシートとオーバーシートとを一体化する方法については特に限定されるものではないが、例えば、熱融着、接着剤等を用いる方法等が挙げられる。本発明においては、熱融着により一体化することが好ましい。なお、オーバーシートに、予め磁気テープを貼っておいてもよい。
(1)ポリマーの重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn):
ポリマーの重量平均分子量および数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定、標準ポリスチレンに換算した。GPC測定機器は、検出器;示差屈折計((株)島津製作所製)RID−6Aカラム;東ソ−(株)TSKgelG3000HXL、TSKgelG4000HXL,TSKgelG5000HXLとTSKguardcolumnHXL−Lを直列に接続したもの、あるいは東ソ−(株)TSKgelG2000HXL、TSKgelG3000HXLとTSKguardcolumnHXL−Lを直列に接続したものを使用した。
クロロホルムを溶離液とし温度40℃、流速1.0ml/minにて、濃度1mg/ml(1%ヘキサフルオロイソプロパノールを含むクロロホルム)の試料を10μl注入し測定した。
DSC2920 Modulated DSC(TA Instruments社製)を用いて、昇温速度20℃/分の条件で測定した。
JIS K7171に準拠して2mm/minの速度で測定した。
アンリツ社製の電子マイクロで測定した。
合成した環状カルボジイミド化合物は1H−NMR、13C−NMRによって確認した。NMRは日本電子(株)製の商品名『JNR−EX270』を使用した。溶媒は重クロロホルムを用いた。
合成した環状カルボジイミド化合物のカルボジイミド骨格の有無は、FT−IRにより
カルボジイミドに特徴的な2100〜2200cm−1の確認を行った。FT−IRはサーモニコレー(株)製の商品名『Magna−750』を使用した。
試料を、160℃で5分間加熱し、熱分解GC/MS分析によりイソシアネートガスの発生有無を確認した。GC/MSは日本電子(株)製GC/MS Jms Q1000GC K9を使用した。
カードを温度85℃、湿度85%RHの環境下に24時間放置し、外観不良や端面からの剥離などの異常がないものは○、問題があるものは×とした。
イソシアネートガスの発生テストにおいて、イソシアネートガス発生がなく、耐加水分解性の評価結果が○のものを○とし、それ以外のものは×とした。
(1)脂肪族ポリエステル(A1(ポリL−乳酸)の製造:
L−ラクチド((株)武蔵野化学研究所製、光学純度100%)100重量部に対し、オクチル酸スズを0.005重量部加え、窒素雰囲気下、撹拌翼のついた反応機にて180℃で2時間反応させ、オクチル酸スズに対し1.2倍当量のリン酸を添加しその後、13.3Paで残存するラクチドを減圧除去し、チップ化し、ポリL−乳酸(A1)を得た。得られたポリL−乳酸の重量平均分子量は15.2万、ガラス転移点(Tg)は55℃、融点は175℃であった。
PLLA1の製造において、L−ラクチドをD−ラクチド((株)武蔵野化学研究所製、光学純度100%)に変更したこと以外は同じ条件で重合を行い、ポリD−乳酸(A2)を得た。得られたポリD−乳酸の重量平均分子量(Mw)は15.1万、ガラス転移点(Tg)は55℃、融点は175℃であった。
上記操作で得られたA1とA2とを各50重量部およびリン酸金属塩((株)ADEKA製「アデカスタブ」NA−71:0.1重量部)を、2軸混練装置の第一供給口より供給、シリンダー温度250℃で溶融混練し、ステレオコンプレックスポリ乳酸(A3)を得た。ガラス転移点(Tg)は55℃、融点は216℃であった。
(1)C成分(C1)の製造:
o−ニトロフェノール(0.11mol)とペンタエリトリチルテトラブロミド(0.025mol)、炭酸カリウム(0.33mol)、N,N−ジメチルホルムアミド200mlを撹拌装置及び加熱装置を設置した反応装置にN2雰囲気下仕込み、130℃で12時間反応後、DMFを減圧により除去し、得られた固形物をジクロロメタン200mlに溶かし、水100mlで3回分液を行った。有機層を硫酸ナトリウム5gで脱水し、ジクロロメタンを減圧により除去し、中間生成物L(ニトロ体)を得た。
少がなくなったら反応を終了した。Pd/Cを回収し、混合溶媒を除去すると中間生成物M(アミン体)が得られた。
(1)樹脂組成物(E1)の製造:
A成分としてNATURE WORKS製PLA樹脂4042D(A4)を100重量部、C1を1重量部をブレンダーで混合、110℃、5時間真空乾燥した後、混練機の第一供給口より供給し、シリンダー温度230℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練し、水槽中にストランド押し出し、チップカッターにてチップ化して樹脂組成物(E1)を得た。
A成分としてNATURE WORKS製PLA樹脂4042D(A4)を60重量部、C1を0.8重量部、B成分としてTg150℃である帝人化成(株)製ポリカーボネート樹脂「パンライト」AD−5503(PC1)を40重量部をブレンダーで混合、110℃、5時間真空乾燥した後、混練機の第一供給口より供給し、シリンダー温度230℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練し、水槽中にストランド押し出し、チップカッターにてチップ化して樹脂組成物(E2)を得た。
A2を40重量部、C1を0.6重量部、B成分としてTg104℃である日本ゼオン(株)製シクロオレフィンポリマー樹脂「ZEONOR」1020R(APO1)を60重量部をブレンダーで混合、100℃、5時間真空乾燥した後、混練機の第一供給口より供給し、シリンダー温度230℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練し、水槽中にストランド押し出し、チップカッターにてチップ化して樹脂組成物(E3)を得た。
A3を100重量部、C1を1重量部をブレンダーで混合、110℃、5時間真空乾燥した後、混練機の第一供給口より供給し、シリンダー温度230℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練し、水槽中にストランド押し出し、チップカッターにてチップ化して樹脂組成物(E4)を得た。
A成分としてNATURE WORKS製PLA樹脂4042D(A4)を55重量部、C1を0.7重量部、B成分としてTg150℃である帝人化成(株)製ポリカーボネート樹脂「パンライト」AD−5503(PC1)を35重量部、D成分として弾性率2000MPaであるダイセルポリマー(株)製ABS樹脂「セビアン」V300(ABS1)を10重量部をブレンダーで混合、100℃、5時間真空乾燥した後、混練機の第一供給口より供給し、シリンダー温度230℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練し、水槽中にストランド押し出し、チップカッターにてチップ化して樹脂組成物(E5)を得た。
A成分としてNATURE WORKS製PLA樹脂4042D(A4)を60重量部、B成分としてTg150℃である帝人化成(株)製ポリカーボネート樹脂「パンライト」AD−5503(PC1)を40重量部をブレンダーで混合、110℃、5時間真空乾燥した後、混練機の第一供給口より供給し、シリンダー温度230℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練し、水槽中にストランド押し出し、チップカッターにてチップ化して樹脂組成物(E6)を得た。
A1を100重量部、日清紡ケミカル(株)製「カルボジライト」LA−1(LA1)を1重量部をブレンダーで混合、110℃、5時間真空乾燥した後、混練機の第一供給口より供給し、シリンダー温度230℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練し、水槽中にストランド押し出し、チップカッターにてチップ化して樹脂組成物(E7)を得た。
A成分としてNATURE WORKS製PLA樹脂4042D(A4)を60重量部、C1を0.7重量部、B成分並びにD成分の二成分を兼用する成分として、Tg108℃、弾性率2500MPaであるダイセルポリマー(株)製ABS樹脂「セビアン」V500(ABS2)40重量部をブレンダーで混合、100℃、5時間真空乾燥した後、混練機の第一供給口より供給し、シリンダー温度230℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練し、水槽中にストランド押し出し、チップカッターにてチップ化して樹脂組成物(E8)を得た。
A成分として110℃、5時間真空乾燥した(A1)を78重量部、D成分としてポリオレフィン系樹脂である日本ポリエチレン(株)製「カーネル」KF360T(OR1)を10重量部、C成分として(C1)を2重量部、その他の添加剤としてテイカ(株)製酸化チタンJR−405(P1)を10重量部、をブレンダーで混合した後、混練機の第一供給口より供給し、シリンダー温度200℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練し、水槽中にストランド押し出し、チップカッターにてチップ化して樹脂組成物(E9)を得た。
A成分として110℃、5時間真空乾燥した(A1)を83.2重量部、D成分としてポリオレフィン系樹脂である日本ポリプロ(株)製「WELNEX」RFX4V(OR2)を5重量部、C成分として(C1)を1.8重量部、その他の添加剤としてテイカ(株)製酸化チタンJR−405(P1)を10重量部、をブレンダーで混合した後、混練機の第一供給口より供給し、シリンダー温度200℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練し、水槽中にストランド押し出し、チップカッターにてチップ化して樹脂組成物(E10)を得た。
A成分として110℃、5時間真空乾燥した(A4)を96重量部、D成分としてポリオレフィン系樹脂である日本ポリエチレン(株)製「カーネル」KF360T(OR1)を2.5重量部、C成分として(C1)を1.5重量部、をブレンダーで混合した後、混練機の第一供給口より供給し、シリンダー温度230℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練し、水槽中にストランド押し出し、チップカッターにてチップ化して樹脂組成物(E11)を得た。
(コアシート)
(1)コアシート(I1)の製造:
樹脂組成物(E1)を100℃で5時間乾燥させた後、230℃で押出機にて溶融混練し、ダイ温度195℃でTダイよりフィルム状に溶融押し出し、40℃の冷却ドラム表面に密着、固化させコアシート(I1)を得た。膜厚は280μmであった。当該シートの製膜時にイソシアネート臭の発生は認められず、良好な作業環境のもとで製膜実施可能であった。
樹脂組成物(E2)を100℃で5時間乾燥させた後、230℃で押出機にて溶融混練し、ダイ温度220℃でTダイよりフィルム状に溶融押し出し、100℃の冷却ドラム表面に密着、固化させコアシート(I2)を得た。膜厚は280μmであった。当該シートの製膜時にイソシアネート臭の発生は認められず、良好な作業環境のもとで製膜実施可能であった。
樹脂組成物(E3)を100℃で5時間乾燥させた後、230℃で押出機にて溶融混練し、ダイ温度220℃でTダイよりフィルム状に溶融押し出し、100℃の冷却ドラム表面に密着、固化させコアシート(I3)を得た。膜厚は280μmであった。当該シートの製膜時にイソシアネート臭の発生は認められず、良好な作業環境のもとで製膜実施可能であった。
樹脂組成物(E5)を100℃で5時間乾燥させた後、230℃で押出機にて溶融混練し、ダイ温度220℃でTダイよりフィルム状に溶融押し出し、80℃の冷却ドラム表面に密着、固化させコアシート(I4)を得た。膜厚は280μmであった。当該シートの製膜時にイソシアネート臭の発生は認められず、良好な作業環境のもとで製膜実施可能であった。
樹脂組成物(E6)を100℃で5時間乾燥させた後、230℃で押出機にて溶融混練し、ダイ温度220℃でTダイよりフィルム状に溶融押し出し、100℃の冷却ドラム表面に密着、固化させコアシート(I5)を得た。膜厚は280μmであった。
樹脂組成物(E7)を100℃で5時間乾燥させた後、230℃で押出機にて溶融混練し、ダイ温度220℃でTダイよりフィルム状に溶融押し出し、100℃の冷却ドラム表面に密着、固化させコアシート(I6)を得た。膜厚は280μmであった。当該シートの製膜時にイソシアネート臭が認められた。
膜厚を380μmにした以外はコアシート(I2)と同様の方法でコアシート(I7)を得た。当該シートの製膜時にイソシアネート臭の発生は認められず、良好な作業環境のもとで製膜実施可能であった。
膜厚を380μmにした以外はコアシート(I4)と同様の方法でコアシート(I8)を得た。当該シートの製膜時にイソシアネート臭の発生は認められず、良好な作業環境のもとで製膜実施可能であった。
樹脂組成物(E8)を90℃で5時間乾燥させた後、230℃で押出機にて溶融混練し、ダイ温度220℃でTダイよりフィルム状に溶融押し出し、70℃の冷却ドラム表面に密着、固化させコアシート(I9)を得た。膜厚は280μmであった。当該シートの製膜時にイソシアネート臭の発生は認められず、良好な作業環境のもとで製膜実施可能であった。
樹脂組成物(E9)を100℃で5時間乾燥させた後、200℃で押出機にて溶融混練し、ダイ温度195℃でTダイよりフィルム状に溶融押し出し、50℃の冷却ドラム表面に密着、固化させコアシート(I10)を得た。膜厚は280μmであった。当該シートの製膜時にイソシアネート臭の発生は認められず、良好な作業環境のもとで製膜実施可能であった。なお、結晶化熱量(ΔHc)は19J/gであり、120℃10分間熱処理をした後の結晶化熱量(ΔHc)は0J/gであり、結晶融解熱量(ΔHm)は24J/gであった。
樹脂組成物(E10)を100℃で5時間乾燥させた後、200℃で押出機にて溶融混練し、ダイ温度195℃でTダイよりフィルム状に溶融押し出し、50℃の冷却ドラム表面に密着、固化させコアシート(I11)を得た。膜厚は380μmであった。当該シートの製膜時にイソシアネート臭の発生は認められず、良好な作業環境のもとで製膜実施可能であった。なお、結晶化熱量(ΔHc)は21J/gであり、120℃10分間熱処理をした後の結晶化熱量(ΔHc)は0J/gであり、結晶融解熱量(ΔHm)は26J/gであった。
(1)オーバーシート(O1)の製造:
帝人化成(株)製ポリカーボネート樹脂「パンライト」AD−5503(PC1)を100℃で5時間乾燥させた後、240℃で押出機にて溶融混練し、ダイ温度240℃でTダイよりフィルム状に溶融押し出し、130℃の冷却ドラム表面に密着、固化させオーバーシート(O1)を得た。膜厚は100μmであった。
樹脂組成物(E4)を100℃で5時間乾燥させた後、230℃で押出機にて溶融混練し、ダイ温度230℃でTダイよりフィルム状に溶融押し出し、40℃の冷却ドラム表面に密着、固化させオーバーシート(O2)を得た。膜厚は100μmであった。
樹脂組成物(E11)を100℃で5時間乾燥させた後、230℃で押出機にて溶融混練し、Tダイよりフィルム状に溶融押し出し、50℃の冷却ドラム表面に密着、固化させオーバーシート(O3)を得た。膜厚は100μmであった。なお、結晶化熱量(ΔHc)は23J/gであり、120℃10分間熱処理をした後の結晶化熱量(ΔHc)は0J/gであり、、結晶融解熱量(ΔHm)は47J/gであった。
100mm×300mmに断裁したコアシート、及びオーバーシートを(オーバーシート/コアシート/コアシート/オーバーシート)の層構成になるように重ね合わせ、温度:120℃、圧力1MPaで10分間加熱プレスを行い、その後室温まで冷却しカード用の積層体を得た。また、オーバーシートを用いない場合は(コアシート/コアシート)の層構成になるように重ね合わせ、温度:120℃、圧力1MPaで10分間加熱プレスを行い、その後室温まで冷却しカード用の積層体を得た。
該積層体を約85.6×54.0mmのサイズで打ち抜いてカードを得た。
コアシートI1とオーバーシートO1を用い、(カードの成形)の項で説明した方法でカードを作成した。
コアシートI2とオーバーシートO1を用い、(カードの成形)の項で説明した方法でカードを作成した。
コアシートI3とオーバーシートO1を用い、(カードの成形)の項で説明した方法でカードを作成した。
コアシートI2とオーバーシートO2を用い、(カードの成形)の項で説明した方法でカードを作成した。
コアシートI7のみを用い、(カードの成形)の項で説明した方法でカードを作成した。
コアシートI4とオーバーシートO1を用い、(カードの成形)の項で説明した方法でカードを作成した。
コアシートI8のみを用い、(カードの成形)の項で説明した方法でカードを作成した。
コアシートI9とオーバーシートO1を用い、(カードの成形)の項で説明した方法でカードを作成した。
コアシートI10とオーバーシートO3を用い、(カードの成形)の項で説明した方法でカードを作成した。
コアシートI11のみを用い、(カードの成形)の項で説明した方法でカードを作成した。
コアシートI5とオーバーシートO1を用い、(カードの成形)の項で説明した方法でカードを作成した。
コアシートI6とオーバーシートO1を用い、(カードの成形)の項で説明した方法でカードを作成した。
Claims (32)
- 脂肪族ポリエステル(A成分)とカルボジイミド基を1個有しその第一窒素と第二窒素とが結合基により結合されている環状構造を少なくとも含む化合物(C成分)を含む、カード用基材シート。
- Qは、下記式(1−1)、(1−2)または(1−3)で表される2〜4価の結合基である請求項2記載のカード用基材シート。
- Yは、単結合、二重結合、原子、原子団またはポリマーである請求項6または7記載のカード用基材シート。
- Z1およびZ2は各々独立に、単結合、二重結合、原子、原子団またはポリマーである
請求項9または10記載のカード用基材シート。 - 脂肪族ポリエステル(A成分)がポリ乳酸系樹脂である、請求項1〜11のいずれか記載のカード用基材シート。
- Tg80℃以上である樹脂(B成分)を含む、請求項1〜12のいずれか記載のカード用基材シート。
- Tg80℃以上である樹脂(B成分)が非結晶性である、請求項13記載のカード用基材シート。
- ポリカーボネート系樹脂を含む、請求項1〜14のいずれか記載のカード用基材シート。
- 弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)を含む、請求項1〜15のいずれか記載のカード用基材シート。
- 弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)が非結晶性である、請求項16記載のカード用基材シート。
- ABS樹脂を含む、請求項1〜17のいずれか記載のカード用基材シート。
- 弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)がポリオレフィン系樹脂である、請求項16記載のカード用基材シート。
- ポリオレフィン系樹脂が弾性率500MPa以下である、請求項19記載のカード用基材シート。
- 脂肪族エステル系樹脂(A成分)に由来する第一回昇温時の結晶化熱量(ΔHc)が10J/g以上である、請求項1〜20のいずれかに記載のカード用基材シート。
- 120℃10分間の熱処理をした後の脂肪族エステル系樹脂(A成分)に由来する第一回昇温時の結晶化熱量(ΔHc)が3J/g以下である、請求項1〜21のいずれかに記載のカード用基材シート。
- 請求項1〜22のいずれか1項に記載のカード用基材シートを少なくとも1層含む積層体からなるカード。
- 曲げ強さ(JISX6305−1)が13〜35mmである、請求項23記載のカード。
- 45°の角度で立掛けた状態で90℃5日間放置したあとのカードの反り(JISX6305−1)が3mm以下である、請求項23〜24のいずれかに記載のカード。
- 45°の角度で立掛けた状態で85℃85%RH、5日間放置したあとのカードの反り(JISX6305−1)が3mm以下である、請求項23〜25のいずれかに記載のカード。
- 85℃85%RH5日間放置したあとの破断強度が20MPa以上である、請求項23〜26のいずれかに記載のカード。
- 脂肪族ポリエステル(A成分)、カルボジイミド基を1個有しその第一窒素と第二窒素とが結合基により結合されている環状構造を少なくとも含む化合物(C成分)および弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)を含む、樹脂組成物。
- 弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)がポリオレフィン系樹脂である、請求項28記載の樹脂組成物。
- 弾性率3000MPa以下である樹脂(D成分)がABS樹脂である、請求項28記載の樹脂組成物。
- Tgが80℃以上である樹脂(B成分)を含む、請求項28〜30のいずれかに記載の樹脂組成物。
- Tgが80℃以上である樹脂(B成分)がポリカーボネート系樹脂である、請求項31記載の樹脂組成物。
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