JP5563328B2 - ポリ乳酸樹脂組成物およびそれよりなるフィルム - Google Patents
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Description
近年ではカーボンニュートラル素材として温室効果ガスを増加させない脱石油素材としての観点からも注目が集まってきている。
したがって、特にポリ乳酸をフィルム用途に展開する場合は、耐熱性、耐湿熱性とともに、上記のようにマテリアルリサイクルした場合の性能低下が少ないことも求められる。
ポリ乳酸(A成分)、リン酸エステル金属塩(B成分)、カルボジイミド化合物(C成分)、を含み、A成分100重量部あたり、B成分が0.01〜0.05重量部、C成分が0.001〜5重量部の範囲であり、カルボジイミド化合物(C成分)が、カルボジイミド骨格を有し、その第一窒素と第二窒素とが結合基により結合されて環状構造を形成している、下記式で示される環状構造を有するカルボジイミド化合物であり、下記要件(a)〜(c)を同時に満足するポリ乳酸樹脂組成物によって達成することができる。
(b)80℃95%RHの条件下100時間保持後の還元粘度低下率が30%未満であること。
(c)下記式で示されるステレオコンプレックス結晶化度(S)が80%以上であること。
S(%) = [ΔHms/(ΔHms+ΔHmh)] × 100%
(式中、ΔHmsはステレオコンプレックス相ポリ乳酸の結晶融解エンタルピー(J/g)、ΔHmhはホモ相ポリ乳酸の結晶融解エンタルピー(J/g)を表す。なお、DSC測定において、190℃以上に現れる結晶融解ピークがステレオコンプレックス相ポリ乳酸の融解に帰属されるピークであり、190℃未満に現れる結晶融解ピークが、ホモ相ポリ乳酸の融解に帰属される結晶融解ピークである。)
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、下記要件(a)〜(c)を同時に満足することを特徴とする。
(a)N2雰囲気中20℃/分で25〜260℃の昇降温を3回繰り返した際に、該昇降温操作前と操作後における融点の差が15℃以下であること。
(b)80℃95%RHの条件下100時間保持後の還元粘度低下率が30%未満であること。
(c)下記式で示されるステレオコンプレックス結晶化度(S)が80%以上であること。
S(%) = [ΔHms/(ΔHms+ΔHmh)] × 100%
(式中、ΔHmsはステレオコンプレックス相ポリ乳酸の結晶融解エンタルピー(J/g)、ΔHmhはホモ相ポリ乳酸の結晶融解エンタルピー(J/g)を表す。なお、DSC測定において、190℃以上に現れる結晶融解ピークがステレオコンプレックス相ポリ乳酸の融解に帰属されるピークであり、190℃未満に現れる結晶融解ピークが、ホモ相ポリ乳酸の融解に帰属される結晶融解ピークである。)
<要件(a)について>
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、N2雰囲気中20℃/分で25〜260℃の昇降温を3回繰り返した際に、該昇降温操作前と操作後における融点の差が15℃以下であることを特徴とする。ここで、該融点の差が15℃以下であることにより、マテリアルリサイクルの原料樹脂組成物として好適に使用することができる。15℃を超える場合には、マテリアルリサイクルの材料として使用した場合に、製品として十分な特性を発揮できない。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、80℃95%RHの条件下100時間保持後の還元粘度低下率が30%未満であることを特徴とする。ここで、該条件における還元粘度保持率が30%未満であれば、ポリ乳酸樹脂組成物として、実用上必要十分な湿熱安定性を発揮することができる。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、下記式で示されるステレオコンプレックス結晶化度(S)が80%以上であることを特徴とする。
S(%) = [ΔHms/(ΔHms+ΔHmh)] × 100%
(式中、ΔHmsはステレオコンプレックス相ポリ乳酸の結晶融解エンタルピー(J/g)、ΔHmhはホモ相ポリ乳酸の結晶融解エンタルピー(J/g)を表す。なお、DSC測定において、190℃以上に現れる結晶融解ピークがステレオコンプレックス相ポリ乳酸の融解に帰属されるピークであり、190℃未満に現れる結晶融解ピークが、ホモ相ポリ乳酸の融解に帰属される結晶融解ピークである。)
(a’)N2雰囲気中20℃/分で25〜260℃の昇降温を3回繰り返した際に、該昇降温操作前と操作後における融点の差が10℃以下であること。
(b’)80℃95%RHの条件下100時間保持後の還元粘度低下率が20%以下であること。
(c’)下記式で示されるステレオコンプレックス結晶化度(S)が100%であること。
S(%) = [ΔHms/(ΔHms+ΔHmh)] × 100%
この態様Iにおいて、リン酸エステル金属塩(B成分)の含有量は、更に好ましくは、0.01〜0.03重量部(10〜30ppm)、特に、0.01〜0.015重量部(10〜15ppm)である。
この態様IIでも同様に、前掲の要件(a)〜(c)および、要件(a’)〜(c’)を同時に満足するポリ乳酸樹脂組成物を得ることができる。
本発明のポリ乳酸(A成分)は、ポリL‐乳酸とポリD‐乳酸から形成されるステレオコンプレックスポリ乳酸を含み、ポリL‐乳酸、ポリD‐乳酸は、下記式で表されるL‐乳酸単位またはD‐乳酸単位から実質的になる。
他の単位としては、D−乳酸単位、乳酸以外の共重合単位が挙げられる。D−乳酸単位以外の共重合成分単位は、0〜10モル%、好ましくは0〜5モル%、さらに好ましくは0〜2モル%である。
例えば、L‐またはD‐ラクチドを金属含有触媒の存在下加熱し、開環重合により製造することができる。また、金属含有触媒を含有する低分子量のポリ乳酸を結晶化させた後、減圧下または加圧化、不活性ガス気流下の存在下、あるいは非存在下、加熱.固相重合させ製造することもできる。さらに、有機溶媒の存在/非存在下で、乳酸を脱水縮合させる直接重合法で製造することができる。
また、態様IIにおいては、上述の通り、リン系失活剤(D成分)をリン酸エステル金属塩(B成分)との当量以上10倍量の範囲で用いればよい。
重量平均分子量は溶離液にクロロホルムを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量値である。
S(%) = [ΔHms/(ΔHms+ΔHmh)] × 100%
(式中、ΔHmsはステレオコンプレックス相ポリ乳酸の結晶融解エンタルピー(J/g)、ΔHmhはホモ相ポリ乳酸の結晶融解エンタルピー(J/g)を表す。なお、DSC測定において、190℃以上に現れる結晶融解ピークがステレオコンプレックス相ポリ乳酸の融解に帰属されるピークであり、190℃未満に現れる結晶融解ピークが、ホモ相ポリ乳酸の融解に帰属される結晶融解ピークである。)
ステレオコンプレックス結晶化度(S)は熱処理過程において最終的に生成するステレオコンプレックスポリ乳酸結晶の割合を示すパラメーターである。
接触は、溶媒の存在下で行うことができる。溶媒は、ポリL−乳酸とポリD−乳酸が溶解するものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、フェノール、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ブチロラクトン、トリオキサン、ヘキサフルオロイソプロパノール等の単独あるいは2種以上混合したものが好ましい。
しかしながら、逐次開環重合によって得られる高融点のステレオブロック重合体、固相重合法によって得られる重合体を用いることが製造の容易さからより好ましい。
(A成分)がかかる範囲のラクチド含有量を有することにより、本発明樹脂組成物の溶融時の安定性を向上せしめ、成形品の製造を効率よく実施できる利点及び成形品の耐加水分解性、低ガス性を高めることが出来るからである。
本発明において、上述の態様Iおよび態様IIにおいて用いられるリン酸エステル金属塩としては、下記式(B−1)及び/又は(B−2)で表される化合物を用いることが好ましい。
かかる剤としては、一般に結晶性樹脂の結晶化核剤として用いられるものを用いることができ、無機系の結晶化核剤および有機系の結晶化核剤のいずれをも使用することができる。
なかでも珪酸カルシウム、タルク、カオリナイト、モンモリロナイトが好ましく選択される。
本発明において、カルボジイミド化合物としては、その構造中に”−N=C=N−”骨格を有し、ポリ乳酸(A成分)のカルボキシル末端基と反応、これを封止することができるものであり、カルボジイミド骨格を有し、その第一窒素と第二窒素とが結合基により結合されて環状構造を形成している、下記式で示される環状構造を有するカルボジイミド化合物である。
(式中、Qは、後述の式(1−1)、(1−2)または(1−3)で表される2〜4価の結合基である。式中、Ar 1 およびAr 2 は各々独立に、それぞれヘテロ原子ならびに置換基を含んでいてもよい、2〜4価の炭素数5〜15の芳香族基である。R 1 およびR 2 は各々独立に、それぞれヘテロ原子ならびに置換基を含んでいてもよい、2〜4価の炭素数1〜20の脂肪族基、2〜4価の炭素数3〜20の脂環族基、およびこれらの組み合わせ、またはこれら脂肪族基、脂環族基と2〜4価の炭素数5〜15の芳香族基の組み合わせである。X 1 およびX 2 は各々独立に、それぞれヘテロ原子ならびに置換基を含んでいてもよい、2〜4価の炭素数1〜20の脂肪族基、2〜4価の炭素数3〜20の脂環族基、2〜4価の炭素数5〜15の芳香族基、またはこれらの組み合わせである。s、kは0〜10の整数である。X 3 は、それぞれヘテロ原子ならびに置換基を含んでいてもよい、2〜4価の炭素数1〜20の脂肪族基、2〜4価の炭素数3〜20の脂環族基、2〜4価の炭素数5〜15の芳香族基、またはこれらの組み合わせであって、Qが2価の結合基であるときは、Ar 1 、Ar 2 、R 1 、R 2 、X 1 、X 2 およびX 3 は全て2価の基である。Qが3価の結合基であるときは、Ar 1 、Ar 2 、R 1 、R 2 、X 1 、X 2 およびX 3 の内の一つが3価の基である。Qが4価の結合基であるときは、Ar 1 、Ar 2 、R 1 、R 2 、X 1 、X 2 およびX 3 の内の一つが4価の基であるか、二つが3価の基である。)
ここで、環状構造中の原子数とは、環状構造を直接構成する原子の数を意味し、例えば、8員環であれば8、50員環であれば50である。環状構造中の原子数が8より小さいと、環状カルボジイミド化合物の安定性が低下して、保管、使用が困難となる場合があるためである。また反応性の観点よりは環員数の上限値に関しては特別の制限はないが、50を超える原子数の環状カルボジイミド化合物は合成上困難となり、コストが大きく上昇する場合が発生するためである。かかる観点より環状構造中の原子数は好ましくは、10〜30、より好ましくは10〜20、特に好ましくは10〜15の範囲が選択される。
結合基(Q)は、下記式(1−1)、(1−2)または(1−3)で表される2〜4価の結合基である。
芳香族基として、それぞれへテロ原子を含んで複素環構造を持っていてもよい、炭素数5〜15のアリーレン基、炭素数5〜15のアレーントリイル基、炭素数5〜15のアレーンテトライル基が挙げられる。アリーレン基(2価)として、フェニレン基、ナフタレンジイル基などが挙げられる。アレーントリイル基(3価)として、ベンゼントリイル基、ナフタレントリイル基などが挙げられる。アレーンテトライル基(4価)として、ベンゼンテトライル基、ナフタレンテトライル基などが挙げられる。これらの芳香族基は置換されていても良い。置換基として、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基、ヒドロキシル基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基などが挙げられる。
本発明で用いる環状カルボジイミド化合物として下記式(2)で表される化合物(以下、「環状カルボジイミド化合物(a)」ということがある。)を挙げることができる。
かかる環状カルボジイミド化合物(a)としては、以下の化合物が挙げられる。
さらに、本発明で用いる環状カルボジイミド化合物として下記式(3)で表される化合物(以下、「環状カルボジイミド化合物(b)」ということがある。)を挙げることができる。
Qbは、下記式(3−1)、(3−2)または(3−3)で表される3価の結合基であることが好ましい。
Yは、単結合、二重結合、原子、原子団またはポリマーであることが好ましい。Yは結合部であり、複数の環状構造がYを介して結合し、式(3)で表される構造を形成している。
かかる環状カルボジイミド化合物(b)としては、下記化合物が挙げられる。
本発明で用いる環状カルボジイミド化合物として下記式(4)で表される化合物(以下、「環状カルボジイミド化合物(c)」ということがある。)を挙げることができる。
脂肪族基、脂環族基、芳香族基は、式(1)で説明したものと同じである。但し、式(4)の化合物において、Qcは4価である。従って、これらの基の内の一つが4価の基であるか、二つが3価の基である。
Qcは、下記式(4−1)、(4−2)または(4−3)で表される4価の結合基であることが好ましい。
かかる環状カルボジイミド化合物(c)としては、下記化合物を挙げることができる。
Medium−and Large−Membered Rings from Bis(iminophosphoranes):An Efficient Preparation of Cyclic Carbodiimides, Pedro Molina etal.
Journal of Organic Chemistry,Vol.61,No.13,4289−4299,1996.
New Models for the Study of the Racemization Mechanism of Carbodiimides.Synthesis and Structure(X−ray Crystallography and 1H NMR) of Cyclic Carbodiimides, Pedro Molina etal.
Journal of Organic Chemistry,Vol.43,No8,1944−1946,1978.
Macrocyclic Ureas as Masked Isocyanates, Henri Ulrich etal.
Journal of Organic Chemistry,Vol.48,No.10,1694−1700,1983.
Synthesis and Reactions of Cyclic Carbodiimides,
R.Richteretal.
Journal of Organic Chemistry,Vol.59,No.24,7306−7315,1994.
A New and Efficient Preparation of Cyclic Carbodiimides from Bis(iminophosphoranea)and the System Boc2O/DMAP,Pedro Molina etal.
(上記式中、Ar1およびAr2は各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基で置換されていてもよい芳香族基である。E1およびE2は各々独立に、ハロゲン原子、トルエンスルホニルオキシ基およびメタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−ブロモベンゼンスルホニルオキシ基からなる群から選ばれる基である。Araは、フェニル基である。Xは、下記式(i−1)から(i−3)の結合基である。)
オキサジン化合物の例としては、2−メトキシ−5,6−ジヒドロ‐4H−1,3−オキサジン、2−ヘキシルオキシ−5,6−ジヒドロ‐4H−1,3−オキサジン、2−デシルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−シクロヘキシルオキシ−5,6−ジヒドロ‐4H−1,3−オキサジン、2−アリルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−クロチルオキシー5,6−ジヒドロ‐4H−1,3−オキサジンなどが挙げられる。
上記オキサゾリン化合物やオキサジン化合物のなかでは2,2’−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)や2,2’−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)が好ましいものとして選択される。
これらのイソシアネート化合物のなかでは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニルイソシアネートなどの芳香族イソシアネートが好ましい。
具体的化合物としてはジフェニルケテン、ビス(2,6‐ジ‐tert‐ブチルフェニル)ケテン、ビス(2,6‐ジ‐イソプロピルフェニル)ケテン、ジシクロヘキシルケテンなどを例示することができる。
これらのケテン化合物のなかではジフェニルケテン、ビス(2,6‐ジ‐tert‐ブチルフェニル)ケテン、ビス(2,6‐ジ‐イソプロピルフェニル)ケテンなどの芳香族ケテンが好ましい。
上述のカルボジイミド化合物以外の末端封止剤についても、カルボジイミド化合物(C成分)と同様に、ポリ乳酸(A成分)と反応して、遊離のイソシアネートを発生しないものを用いることが好ましい。
カルボキシル基濃度がこの範囲内にある時には、ポリ乳酸(A成分)及び本発明のポリ乳酸樹成物の溶融安定性、耐湿熱安定性などの物性も良好なものとすることができる。
ポリ乳酸(A成分)のカルボキシル基濃度を10eq/ton以下にするには、上述のカルボジイミド化合物(C成分)および公知のカルボキシル末端基濃度の低減方法を好適に適用することができる。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、例えば、光学用途向けの材料として、アクリル系樹脂とブレンドして用いることができる。
アクリル系樹脂としては、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸tert−ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル、より選ばれる1種以上の単量体を重合したものであり、単独でまたは2種以上混合して用いることができる。なかでも、メタクリル酸メチルの単独重合体または他の単量体との共重合体が好ましい。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物をフィルムとするには、押し出し成形、キャスト成形等の成形手法を用いて製膜することができる。例えば、Tダイ、円形ダイ等が装着された押出機等を用いて、製膜することができる。
この操作は、上述のアクリル系樹脂をブレンドした際にも、そのまま適用することができる。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物から得られた未延伸フィルムは機械的流れ方向(MD)に一軸延伸することもできるし、機械的流れ方向に直交する方向(TD)に一軸延伸することもできる。またロール延伸とテンター延伸の逐次2軸延伸法、テンター延伸による同時2軸延伸法、チューブラー延伸による2軸延伸法等によって延伸することにより2軸延伸フィルムを製造することができる。
延伸倍率は、面積延伸倍率(縦倍率×横倍率)で、好ましくは1〜15、より好ましくは1.01〜10、さらに好ましくは1.1〜5、特に好ましくは1.1〜3の範囲である。
Tgより低い温度では分子鎖が固定されているので、延伸操作を好適に進めることが困難であり、またTc以上ではポリ乳酸(A成分)の結晶化が進み、この場合も延伸工程を良好に進行させることが困難となる。
延伸フィルムは、熱固定処理することが好ましい。この熱固定処理によって、延伸フィルムの熱収縮率を好適に低下させることができる。例えば、90℃、5時間保持後における熱収縮率を5%未満に低下させることができ、条件設定により1%以下とすることもできる。
これらの方法は、例えば、特公昭56−18381号公報、特公昭57−30854号公報の記載に準拠することにより容易に実施可能である。
まず、本願発明および実施例で用いた評価法を説明する。
ポリ乳酸(A成分)の重量平均分子量および数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定、標準ポリスチレンに換算した。
GPC測定機器は、
検出器;示差屈折計島津RID−6A
カラム;東ソ−(株)製TSKgel G3000HXL、TSKgel G4000HXL、TSKgel G5000HXLとTSKguard columnHXL−Lを直列に接続したもの、あるいは東ソ−(株)製TSKgel G2000HXL、TSKgel G3000HXLとTSKguard columnHXL−Lを直列に接続したものを使用した。
クロロホルムを溶離液とし温度40℃、流速1.0ml/minにて、濃度1mg/ml(1%ヘキサフルオロイソプロパノールを含むクロロホルム)の試料を10μl注入し測定した。
試料をヘキサフルオロイソプロパノールに溶解し、13C法NMRにより定量した。
ニコレ(株)製Magna−750 フーリエ変換赤外分光光度計により樹脂特性吸収とカルボジイミド特性吸収の比較により、含有量を測定した。
試料を精製o−クレゾールに溶解、窒素気流下溶解、ブロモクレゾールブルーを指示薬とし、0.05規定水酸化カリウムのエタノール溶液で滴定した。
DSC(TAインスツルメント社製 TA−2920)を用いて試料を、第一サイクルにおいて、窒素気流下、10℃/分で250℃まで昇温し、ガラス転移温度(Tg)、ステレオコンプレックス相ポリ乳酸結晶融解温度(Tm*)及びステレオコンプレックス相ポリ乳酸結晶融解エンタルピー(ΔHms)及びホモ相ポリ乳酸結晶融解エンタルピー(ΔHmh)を測定た。
また結晶化開始温度(Tc*)、結晶化温度(Tc)は上記測定試料を急速冷却し、さらに引き続き、同じ条件で第二サイクル測定を行い測定した。
ステレオコンプレックス結晶化度は上記測定で求めたステレオコンプレックス相及びホモ相ポリ乳酸結晶融解エンタルピーより、下記式により求めた値である。
S = [ ΔHms / (ΔHmh+ΔHms) ] × 100
(ただし、ΔHmsはステレオコンプレックス相結晶の融解エンタルピー、ΔHmhはホモ相ポリ乳酸結晶の融解エンタルピーである。)
DSC(TAインストルメント社製 TA−2920)を用いて試料を、窒素気流下、20℃/分で260℃まで昇温し、260℃1分間保持した後に25℃まで20℃/分で降温させる操作を1サイクルとして、このサイクルを3回繰り返した。
1サイクル目で測定された融点(Tm1)℃と3サイクル目で測定された融点(Tm3)との差(ΔTm)を求めた。
Lラクチド((株)武蔵野化学研究所製、光学純度100%)100重量部に対し、オクチル酸スズを30ppm加え、窒素雰囲気下、撹拌翼のついた反応機にて、190℃で2時間反応し、オクチル酸スズに対し1.2倍当量のジヘキシルホスホノアセテートを添加しその後、13.3Paで残存するラクチドを除去し、チップ化し、ポリL−乳酸を得た。
得られたL−乳酸の重量平均分子量は18.2万、ガラス転移点(Tg)58℃、融点は175℃、カルボキシル基含有量は8eq/ton、ラクチド含有は350wtppmであった。
製造例1のL−ラクチドをD−ラクチド((株)武蔵野化学研究所製、光学純度100%)に変更し、他は同じ条件で重合を行い、ポリD−乳酸を得た。得られたポリD−乳酸の重量平均分子量は18.1万、ガラス転移点(Tg)58℃、融点は175℃、カルボキシル基含有量は8eq/ton、ラクチド含有量は350wtppmであった。
結果をまとめて表1中に記載する
カルボジイミド化合物(C成分)として用いるため、下記の操作によって、環状カルボジイミドを製造した。
o−ニトロフェノール(0.11mol)とペンタエリトリチルテトラブロミド(0.025mol)、炭酸カリウム(0.33mol)、N,N−ジメチルホルムアミド200mlを撹拌装置及び加熱装置を設置した反応装置にN2雰囲気下仕込み、130℃で12時間反応後、DMFを減圧により除去し、得られた固形物をジクロロメタン200mlに溶かし、水100mlで3回分液を行った。有機層を硫酸ナトリウム5gで脱水し、ジクロロメタンを減圧により除去し、中間生成物D(ニトロ体)を得た。
次に中間生成物D(0.1mol)と5%パラジウムカーボン(Pd/C)(2g)、エタノール/ジクロロメタン(70/30)400mlを、撹拌装置を設置した反応装置に仕込み、水素置換を5回行い、25℃で水素を常に供給した状態で反応させ、水素の減少がなくなったら反応を終了した。Pd/Cを回収し、混合溶媒を除去すると中間生成物E(アミン体)が得られた。
次に、撹拌装置及び滴下ロートを設置した反応装置に、N2雰囲気下、ジ−tert−ブチルジカーボネート(0.11mol)とN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(0.055mol)、ジクロロメタン150mlを仕込み撹拌させる。そこに、25℃で中間生成物F(0.025mol)を溶かしたジクロロメタン100mlをゆっくりと滴下させた。滴下後、12時間反応させる。その後、ジクロロメタンを除去し得られた固形物を、精製することで、下記構造式に示す化合物(MW=516)を得た。構造はNMR、IRにより確認した。
製造例1、2で得られたポリL−乳酸とポリD−乳酸各50重量部及びリン酸エステル金属塩(B成分)((株)ADEKA製「アデカスタブ」NA−71または(株ADEKA製「アデカスタブ」NA−11))を表1に記載の量とカルボジイミド化合物(C成分)(製造例3の操作で得た環状カルボジイミドまたは、日清紡ケミカル(株)製「カルボジライト」LA−1または、ラインケミー社製スタバクゾール1)をポリL−乳酸とポリD‐乳酸との合計100重量部あたり1.0wt%を2軸混練装置の第一供給口より供給し、シリンダー温度230℃で溶融混練、さらにジヘキシルホスホノアセテートを二軸押し出し機の第二供給口より0.1wt%供給し、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練して、水槽中にストランドを取り、チップカッターにてチップ化してポリ乳酸樹脂組成物を得た。結果を表2に示す。
製造例1、2で得られたポリL−乳酸とポリD−乳酸各50重量部及びリン酸エステル金属塩(B成分)((株)ADEKA製「アデカスタブ」NA−71または(株ADEKA製「アデカスタブ」NA−11))を表2に記載の量とカルボジイミド化合物(C成分)(製造例3の操作で得た環状カルボジイミド)をポリL−乳酸とポリD‐乳酸との合計100重量部あたり1.0wt%を2軸混練装置の第一供給口より供給し、シリンダー温度230℃で溶融混練、さらにリン系失活剤(D成分)(ジヘキシルホスホノアセテート(DHPA)またはメタリン酸ナトリム塩)を二軸押し出し機の第二供給口より0.1wt%供給し、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練して、水槽中にストランドを取り、チップカッターにてチップ化してポリ乳酸樹脂組成物を得た。結果を表3に示す。
実施例1の操作に準拠し、製造例1で得られたポリL−乳酸とポリD−乳酸各50重量部とリン酸エステル金属塩(B成分)とカルボジイミド化合物(C成分)を表4の組成で溶融混合し、ペレット化してポリ乳酸樹脂組成物を作製した。結果と合わせて表4に示す。
実施例5の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップを110℃で5時間乾燥した後、2軸押出機にてシリンダー温度、230℃で溶融混練し、ダイ温度、220℃で210μmのフィルム状に溶融押し出し、冷却ドラム表面に密着、固化させ未延伸フィルムを得た。得られたフィルムを一定幅にスリットする際に発生したフィルム屑を再溶融し、実施例5の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップと溶融混練し、再度同条件でフィルムを製膜したところ、全く支障がないフィルムを得ることができた。また、製膜時、再溶融時など、作業環境において、カルボジイミド化合物に起因するイソシアネート臭は感知されず、良好な作業環境を保持することができた。
実施例5の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップを110℃で5時間乾燥した後、2軸押出機にてシリンダー温度、230℃で溶融混練し、ダイ温度、220℃で210μmのフィルム状に溶融押し出し、冷却ドラム表面に密着、固化させ未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムを縦方向(MD)に1.1倍、横方向(TD)に1.1倍延伸、さらに120℃で熱固定処理を行い厚さ約40μmの2軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムを一定幅にスリットする際に発生したフィルム屑を再溶融し、実施例5の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップと溶融混練し、再度同条件で延伸フィルムを製造したところ、全く支障の無いフィルムを得ることができた。また、製膜時、再溶融時など、作業環境において、カルボジイミド化合物に起因するイソシアネート臭は感知されず、良好な作業環境を保持することができた。
実施例11の操作において、得られた未延伸フィルムを縦方向(MD)に3.0倍、横方向(TD)に3.0倍延伸、さらに190℃で熱固定処理を行い厚さ約40μmの2軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムを一定幅にスリットする際に発生したフィルム屑を再溶融し、実施例5の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップと溶融混練し、再度同条件で延伸フィルムを製造したところ、全く支障の無いフィルムを得ることができた。また、製膜時、再溶融時など、作業環境において、カルボジイミド化合物に起因するイソシアネート臭は感知されず、良好な作業環境を保持することができた。
実施例9の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップを110℃で5時間乾燥した後、2軸押出機にてシリンダー温度、230℃で溶融混練し、ダイ温度、220℃で210μmのフィルム状に溶融押し出し、冷却ドラム表面に密着、固化させ未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムを縦方向(MD)に3.0倍、横方向(TD)に3.0倍延伸、さらに190℃で熱固定処理を行い厚さ約40μmの2軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムを一定幅にスリットする際に発生したフィルム屑を再溶融し、実施例5の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップと溶融混練し、再度同条件で延伸フィルムを製造したところ、全く支障の無いフィルムを得ることができた。また、製膜時、再溶融時など、作業環境において、カルボジイミド化合物に起因するイソシアネート臭は感知されず、良好な作業環境を保持することができた。
実施例1の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップを110℃で5時間乾燥した後、2軸押出機にてシリンダー温度、230℃で溶融混練し、ダイ温度、220℃で210μmのフィルム状に溶融押し出し、冷却ドラム表面に密着、固化させ未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムを縦方向(MD)に3.0倍、横方向(TD)に3.0倍延伸、さらに190℃で熱固定処理を行い厚さ約40μmの2軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムを一定幅にスリットする際に発生したフィルム屑を再溶融し、実施例5の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップと溶融混練し、再度同条件で延伸フィルムを製造したところ、全く支障の無いフィルムを得ることができた。また、製膜時、再溶融時など、作業環境において、カルボジイミド化合物に起因するイソシアネート臭は感知されず、良好な作業環境を保持することができた。
参考例1の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップを110℃で5時間乾燥した後、2軸押出機にてシリンダー温度、230℃で溶融混練し、ダイ温度、220℃で210μmのフィルム状に溶融押し出し、冷却ドラム表面に密着、固化させ未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムを縦方向(MD)に3.0倍、横方向(TD)に3.0倍延伸、さらに190℃で熱固定処理を行い厚さ約40μmの2軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムを一定幅にスリットする際に発生したフィルム屑を再溶融し、実施例5の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップと溶融混練し、再度同条件で延伸フィルムを製造したところ、全く支障の無いフィルムを得ることができた。但し、製膜時、再溶融時など、作業環境において、カルボジイミド化合物に起因する遊離のイソシアネートが感知された。
比較例1の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップを110℃で5時間乾燥した後、2軸押出機にてシリンダー温度、230℃で溶融混練し、ダイ温度、220℃で210μmのフィルム状に溶融押し出し、冷却ドラム表面に密着、固化させ未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムを縦方向(MD)に3.0倍、横方向(TD)に3.0倍延伸、さらに190℃で熱固定処理を行い厚さ約40μmの2軸延伸フィルムを得た。
得られた延伸フィルムを一定幅にスリットする際に発生したフィルム屑を再溶融し、比較例1の操作によって得られたポリ乳酸樹脂組成物のチップと溶融混練し、再度同条件で延伸フィルムを製造したところ、製膜は可能であったが、目的とする物性を有する未延伸フィルムは得ることができず、また、190℃での熱固定処理時にフィルムに破断が発生し、延伸フィルムは得ることができなかった。
Claims (8)
- ポリ乳酸(A成分)、リン酸エステル金属塩(B成分)、カルボジイミド化合物(C成分)、を含み、A成分100重量部あたり、B成分が0.01〜0.05重量部、C成分が0.001〜5重量部の範囲であり、カルボジイミド化合物(C成分)が、カルボジイミド骨格を有し、その第一窒素と第二窒素とが結合基により結合されて環状構造を形成している、下記式で示される環状構造を有するカルボジイミド化合物であり、下記要件(a)〜(c)を同時に満足するポリ乳酸樹脂組成物。
(b)80℃95%RHの条件下100時間保持後の還元粘度低下率が30%未満であること。
(c)下記式で示されるステレオコンプレックス結晶化度(S)が80%以上であること。
S(%) = [ΔHms/(ΔHms+ΔHmh)] × 100%
(式中、ΔHmsはステレオコンプレックス相ポリ乳酸の結晶融解エンタルピー(J/g)、ΔHmhはホモ相ポリ乳酸の結晶融解エンタルピー(J/g)を表す。なお、DSC測定において、190℃以上に現れる結晶融解ピークがステレオコンプレックス相ポリ乳酸の融解に帰属されるピークであり、190℃未満に現れる結晶融解ピークが、ホモ相ポリ乳酸の融解に帰属される結晶融解ピークである。) - 下記要件(a’)〜(c’)を更に同時に満足する、請求項1記載のポリ乳酸樹脂組成物。
(a’)N2雰囲気中20℃/分で25〜260℃の昇降温を3回繰り返した際に、該昇降温操作前と操作後における融点の差が10℃以下であること。
(b’)80℃95%RHの条件下100時間保持後の還元粘度低下率が20%以下であること。
(c’)下記式で示されるステレオコンプレックス結晶化度(S)が100%であること。
S(%) = [ΔHms/(ΔHms+ΔHmh)] × 100% - ポリ乳酸(A成分)、リン酸エステル金属塩(B成分)、カルボジイミド化合物(C成分)、リン系失活剤(D成分)を含み、D成分の含有量(当量)がB成分との当量以上10倍量以下の範囲であり、カルボジイミド化合物(C成分)が、カルボジイミド骨格を有し、その第一窒素と第二窒素とが結合基により結合されて環状構造を形成している、下記式で示される環状構造を有するカルボジイミド化合物であり、下記要件(a)〜(c)を同時に満足するポリ乳酸樹脂組成物。
(b)80℃95%RHの条件下100時間保持後の還元粘度低下率が30%未満であること。
(c)下記式で示されるステレオコンプレックス結晶化度(S)が80%以上であること。
S(%) = [ΔHms/(ΔHms+ΔHmh)] × 100%
(式中、ΔHmsはステレオコンプレックス相ポリ乳酸の結晶融解エンタルピー(J/g)、ΔHmhはホモ相ポリ乳酸の結晶融解エンタルピー(J/g)を表す。なお、DSC測定において、190℃以上に現れる結晶融解ピークがステレオコンプレックス相ポリ乳酸の融解に帰属されるピークであり、190℃未満に現れる結晶融解ピークが、ホモ相ポリ乳酸の融解に帰属される結晶融解ピークである。) - リン酸エステル金属塩(B成分)が、下記式(B−1)及び/又は(B−2)で表される化合物である、請求項1または3記載のポリ乳酸樹脂組成物。
- 環状構造を形成する原子数が8〜50である、請求項1または3記載のポリ乳酸樹脂組成物。
- リン系失活剤(D成分)が、メタリン酸系失活剤およびホスホノ脂肪酸エステル系失活剤から選ばれる、請求項3記載のポリ乳酸樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれか記載のポリ乳酸樹脂組成物からなるポリ乳酸系未延伸フィルム。
- 請求項7記載のポリ乳酸系未延伸フィルムを、少なくとも1方向に延伸を施し、(Tg+30℃)〜(融点−10℃)の温度範囲で熱固定処理して得られるポリ乳酸系延伸フィルム。
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