JP2011255049A - 医療用チューブ、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄肉、柔軟で耐キンク性と引張強度に優れた医療用チューブを、容易な製造方法で安定的に提供すること。
【解決手段】樹脂からなる外層チューブ102の内側にコイル層103を有する医療用チューブの製造方法であって、コイルを準備する第一工程と、前記コイルに延伸、及び/又はねじりを加えることで、減径した状態として外層チューブ内に挿入する第二工程と、前記外層チューブ内で前記コイルの延伸、及び/又はねじりを解いて減径を解除することで、前記コイル上に前記外層チューブを摺動可能な状態で接触固定する第三工程と、を含むことを特徴とする医療用チューブの製造方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄肉、柔軟で耐キンク性と引張強度に優れた医療用チューブ、及びその製造方法に関するものである。
経皮的に血管内に挿入したカテーテルを脳や心臓、腹部等の臓器に導き、治療薬、塞栓物質、造影剤等の投与、注入や、内視鏡、他のカテーテル、ガイドワイヤー等のデリバリー、血栓等を吸引する医療行為は従来から行われている。近年、医学の進歩により、更に細い末梢血管における治療や、外径の小さいカテーテルを用いたより低侵襲性の治療などが実施されつつあり、これまで以上に小径でありながら、これまで以上に高性能なカテーテルが求められている。カテーテルの性能としては、術者の押込み力をカテーテルの先端まで確実に伝達する押込み性(プッシャビリティー)、細く屈曲した末梢血管への到達性が挙げられるが、前述した薬剤の注入や血栓の吸引、内視鏡や他のカテーテルのデリバリー性などについては、カテーテルの内径が非常に重要となる。さらに低侵襲性の治療を実施するためには、外径についても小さくする必要があるため、非常に薄肉なチューブが必要となる。これまでは、このように薄肉なチューブで、血管の屈曲部や湾曲部でもカテーテルが折れ曲がりを生じない耐キンク性や、高屈曲時の内腔維持性、カテーテルが体内で引っかかったときなどに容易に破断しないための引張強度の確保については、非常に困難であった。
従来、耐キンク性や高屈曲時の内腔維持性に優れているチューブとして、コイル構造を補強層とした樹脂チューブが検討されてきたが、コイル構造は、耐キンク性や高屈曲時の内腔維持性に非常に優れる反面、引張強度に劣る。そのため、コイル構造を使用したチューブの引張強度を確保するためには、樹脂チューブを非常に肉厚にするか、剛性の高い樹脂を備える必要があった。しかし、肉厚にすると外径が大きくなるか、または内径が小さくなり、より細い末梢血管へ挿入できない、低侵襲性の治療を実施できない、注入性や吸引性、デリバリー性の性能の低下、などの問題が発生し、剛性の高い樹脂にすると一般的に靭性が低く、高屈曲時に樹脂層が割れて、耐キンク性や引張強度が低下してしまい、安全に使用できない問題点があった。
コイル構造を補強層としたチューブの引張強度を向上させる方法として、カテーテルの長手方向に軸方向部材を使用する方法が開示されている。特許文献1では、ブレードからなる補強層に沿って延伸する軸方向部材を更に有する脈管カテーテルを記載している。軸方向部材を入れることにより、シャフトの伸長を防止できるとしている。また軸方向部材はブレードに隣接するあらゆるポリマー層にも固定されない構造である。しかしながら、この方法では確かに軸方向への伸長が防止されるが、より高い引張力に対しては軸方向部材の素線強度を高めていく必要があり、曲げ剛性の異方向性がでてしまう可能性がある。また螺旋巻きされたコイル構造への軸方向部材については、該文献にて懸念されているようにカテーテルの長さ方向に沿った突起が形成されてしまう。
また、他の方法として、コイル構造の外側に編組構造を付与する方法が開示されている。特許文献2では、金属製平板密巻コイルの外側に金属製平角編組と更にその外側に樹脂被覆層が構成されている。コイル構造による屈曲時の耐圧縮力と編組構造による耐引張力を両立させることを目的としているが、高引張力に対して編組を構成する素線の厚さもしくは幅を大きくすると、コイル構造により得られる屈曲時の耐圧縮力が低減されてしまうため、柔軟性かつ高引張力が求められるカテーテル先端側への適用は難しい。
これらの技術については、コイル層と樹脂層以外にさらに補強層を必要とする構造であり、肉薄なチューブに適用することは全く不可能であった。
特表2002−535049号公報 特開平4−183478号公報
本発明の目的は、薄肉、柔軟で耐キンク性と引張強度に優れた医療用チューブを、容易な製造方法で安定的に提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究の結果、
(1)樹脂からなる外層チューブの内側にコイル層を有する医療用チューブの製造方法であって、コイルを準備する第一工程と、前記コイルに延伸、及び/又はねじりを加えることで、減径した状態として前記外層チューブ内に挿入する第二工程と、前記外層チューブ内で前記コイルの延伸、及び/又はねじりを解いて減径を解除することで、前記コイル上に前記外層チューブを摺動可能な状態で接触固定する第三工程と、を含むことを特徴とする医療用チューブの製造方法を提供した。これによれば、薄肉、柔軟で耐キンク性と引張強度に優れた医療用チューブを、容易に、安定的に製造することができる。
また、(2)前記第一工程におけるコイルの外径が、前記外層チューブの内径よりも大きいことを特徴とする前記医療用チューブの製造方法を提供した。
(3)前記コイルの延伸及び減径を解除した後に、前記コイルの両端から外力を加える第四工程をさらに含むことを特徴とする前記医療用チューブの製造方法を提供した。
(4)前記第一工程で準備するコイルのコイルピッチが一定であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療用チューブの製造方法を提供した。
(5)前記外層チューブの内径が、第一内径及び第二内径の少なくとも二段階に変化していることで、前記第三工程において、前記第一内径の外層チューブ内のコイルピッチと、前記第二内径の外層チューブ内のコイルピッチを異なった状態とすることを特徴とする前記医療用チューブの製造方法を提供した。
(6)前記第一内径の外層チューブ内のコイルが密着巻であり、前記第二内径の外層チューブ内のコイルがピッチ巻であることを特徴とする前記医療用チューブの製造方法を提供した。
(7)樹脂からなる外層チューブの内側にコイル層を有する医療用チューブの製造方法であって、素線に張力をかけながら芯線に巻きつけて作製したコイル上に、前記外層チューブを配置し、前記張力を解放することで、前記コイル上に前記外層チューブを摺動可能な状態で接触固定することを特徴とする医療用チューブの製造方法を提供した。
(8)前記外層チューブの外側に、外層チューブよりも融点が低い材質からなる第2の外層を有することを特徴とする前記医療用チューブの製造方法を提供した。
(9)前記のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とする医療用チューブを提供した。
(10)前記の医療用チューブを少なくとも一部に有することを特徴とする医療用具を提供した。
以上の如く、本発明によれば薄肉、柔軟で耐キンク性と引張強度に優れた医療用チューブを、容易な製造方法で安定的に提供することが可能となる。その結果、各種カテーテル等の医療用具の構成部品として有効に使用することができる。
本発明に係る医療用チューブの概略図である。 本発明に係る医療用チューブの部分拡大図である。 先行技術の部分拡大図である。
以下に本発明に係る医療用チューブの製造方法及びその製造方法により作製された医療用チューブについて説明する。本発明は、医療用チューブの製造方法であって、樹脂からなる外層チューブの内側に、コイルを延伸、或いはねじりを加えて減径した状態で挿入し、前記外層チューブ内で前記コイルの延伸、或いはねじりを解いて減径を解除して、前記コイル層上に前記外層チューブを摺動可能な状態で接触固定することを特徴とする医療用チューブの製造方法に関するものである。尚、本発明において「摺動可能な状態で接触固定する」とは、医療用チューブに対して伸長、曲げ等の応力が負荷されない状態では、互いに接触し、摩擦力等により相互に摺動しないように固定されているが、応力が負荷されたときには、外層チューブに亀裂や破断を生じる前に、好ましくは外層チューブの塑性変形が生じる前に互いに独立して摺動することができることを意味する。このような製造方法によれば、薄肉、柔軟で耐キンク性と引張強度に優れた医療用チューブを、引張強度補強用の特別な構造や製造方法を使用することなく、容易に提供することが可能となる。本発明の医療用チューブは、コイル外表面と外層チューブ内表面が、摺動可能な状態で接触固定される構造を有している。つまり、コイルを延伸、或いはねじりを加えて減径した状態で挿入し、前記外層チューブ内で前記コイルの延伸、或いはねじりを解いて減径を解除することにより、外層チューブとコイル層との間に摺動可能な状態で接触固定した状態が形成され、コイル層外表面と外層チューブ内表面は固着されていない状態が形成される。そのことにより、医療用チューブが引っ張られて延伸される際、コイルと外層チューブは固着されておらず摺動可能なため各々別挙動をとることが可能となり、外層チューブが単層の樹脂チューブとしての引張強度及び引張伸度を確保することができる。また、医療用チューブが高屈曲に曲げられる際にも、コイルと外層チューブが各々別挙動をとり、良好な耐キンク性を確保することができる。本発明に係る医療用チューブの概略図(後述するピッチ巻形状のコイル)を図1に示す。尚、ここで固着とは、形成された医療用チューブに対し引張応力などの応力が生じた場合に、外層チューブに亀裂や破断を生じる前に、または外層チューブの塑性変形が生じる前に外層チューブとコイル層の間で摺動して各々別挙動をとることができない状態で互いに固定されていることを言う。
一方、従来のように、コイルに外層チューブを被せて加熱したり、コイル層と外層チューブの間に接着剤を導入したりする方法により、コイル外表面と外層チューブ内表面が固着していると、医療用チューブが引っ張られて延伸される際、コイル外表面に固着された外層チューブ部分はコイルと共に引っ張られ、コイルの素線間にある外層チューブのみが局所的に延伸されるため、引張強度及び引張伸度は著しく低下する。臨床現場でカテーテルを操作する際に、カテーテルが体内で引っかかったときなどに安全にカテーテルを抜去するためにも、カテーテルに使用される医療用チューブにはある程度の引張強度及び引張伸度が要求される。引張強度が低いとすぐに破断してしまう危険性があり、引張強度が高くても引張伸度が低いと急激な抜去に耐えられない可能性がある。また、コイルと外層チューブの間に接着剤を導入する方法では、接着剤が医療用チューブの内腔にこぼれることを防止する目的で、内層が存在するか、コイルの巻き形状が後述する密着巻にする必要があるなど、構造が限定される。
これに対し、本発明の医療用チューブでは、医療用チューブが引っ張られて延伸される際、コイル外表面と外層チューブ内表面が摺動可能な状態で接触固定されている為、各々別挙動をとり、外層チューブ全体で引っ張り応力を受けることが可能となり、外層チューブの特定の部分で局所的に延伸されることが防止され、薄肉、柔軟で、耐キンク性と引張強度に優れることとなる(尚、本願の他の例もそうであるが、外層チューブとコイル層の一部に、直接或いは間接的に互いに固着している部分を有している場合でも(例えば、別途接着剤等を用いて端部等を固定した場合など)、コイルの各巻きとの関係で外層チューブに局所的な延伸が生じることが防止され、本願発明の主旨に反することのないものも、本願発明が対象とする医療用チューブに含まれるものとする。)。また、接着剤を使用する必要がない為、接着剤が医療用チューブの内腔にこぼれることを防止する目的で特段構造が限定されることがなく、例えばコイルの巻き形状は問わず、内層の有無についても問わない。
また、本発明の医療用チューブは、外層チューブに加熱等の加工を施さずに作製するため、内側にあるコイル層の巻き形状やコイル素線の形状に関係なく、外層チューブは元のチューブの均一な厚みを保持したまま成形することが可能となり、外層チューブが単層の樹脂チューブとしての引張強度及び引張伸度を確保することができる。図2に本発明に係る医療用チューブの断面の部分拡大図を示したが、外層チューブ102の厚みは、内部に配置されたコイル層の有無に関わらず均一な厚みを示している。特にコイル素線端部に接触する104Aにおいても、外層チューブ102の厚みが維持されている。一方、従来のように外層チューブを高い成形温度で加熱すると、コイル層の巻き形状やコイル素線の形状によっては、コイル素線端部において外層チューブの肉厚に変動が生じ、引張強度及び引張伸度が局所的に低下する問題がある。図3にこの場合の医療用チューブの断面の部分拡大図を示したが、外層チューブ102の厚みは局所的に低下している。特にコイル素線端部に接触する104Bにおいて、外層チューブ102の厚みが低減している。高い温度で成形すると、樹脂が溶けることによりコイル素線端部における樹脂はコイル素線のない部分に流れやすく、コイル素線端部104Bにおいて局所的に外層チューブの厚みが薄くなるためである。この現象は、コイル層の巻き形状やコイル素線の形状が、後述するピッチ巻や平線である場合に特に生じやすく、従来の方法では引張強度や引張伸度を確保するために、外層チューブの肉厚をかなり厚くする必要があった。しかし、肉厚を厚くするために外径を大きくすると侵襲性が高くなり、より細い体内管腔の末梢治療が不可能となり、内径を小さくすると薬剤の注入性や血栓の吸引性、他のカテーテルのデリバリー性を著しく損なう問題が発生する。よって、従来の技術では、本発明で意図しているような薄肉、柔軟で耐キンク性と引張強度に優れた医療用チューブを作製することは困難であった。
本発明に係る医療用チューブに使用されるコイル層の素線形状、素線寸法、巻き形状などは特に限定されない。素線形状は一般的な丸線や後述する平線であってもよく、巻き形状も後述する密着巻やピッチ巻であってもよく、これらが医療用チューブの部分によって異なっていても構わない。ただし、カテーテルの手元側シャフトのように、本発明に係る医療用チューブの特性であるシャフトの耐キンク性や引張強度とともに、ある程度の曲げ剛性と長手方向の押し込み力を必要とする場合には、素線形状は平線であることが好ましく、更に、或いは又は、巻き形状は密着巻であることが好ましい。平線とは断面が円形状ではなく、厚さと幅を有する形状であり、一般的には丸線と呼ばれる断面が円形状の素線を圧延して得られる。本発明でいう平線には、一般的に平線といわれている上下面が概ね平行で両端が丸み形状の素線や、断面が概ね長方形である平角線と呼ばれる素線も含まれる。密着巻とは隣り合う素線が少なくとも近接もしくは接触するように巻かれた巻き形状である。このように、コイル層が平線の素線からなる密着巻で構成されることで、薄肉のシャフトであるにもかかわらず、医療用チューブの曲げ剛性が高くなるとともに、医療用チューブの長手方向の押し込み力が強くなる。また、シャフトの剛性及び押し込み力をさらに高くするという観点から、隣り合う素線間でコイルの長手方向に圧縮の力(一般的に初張力と呼ばれる力)を有していることが好ましい。隣り合う素線がずれない状態でできる限り強い初張力を有することで、さらにシャフトの曲げ剛性及び押し込み力を向上させることが可能になる。カテーテルの手元側シャフトは、臨床現場の手術の際に非常に高屈曲に曲げられることがある。前述した密着巻のコイル層を有する医療用チューブをカテーテルの手元側シャフトに使用した際には、このような高屈曲にシャフトを曲げられた際にも、本発明に係る医療用チューブの場合には、コイル層と外層チューブはお互いに拘束をうけるが固着していないために別々の挙動をとることが可能となる。従って、本発明に係る医療用チューブ、特に素線形状が平線であるもの、巻き形状が密着巻であるもの、隣り合う素線間でコイルの長手方向に圧縮の力(初張力)を有しているものから選ばれる1以上の特徴を有しているものを、臨床現場の手術の際に非常に高屈曲に曲げられることのあるカテーテルの手元側シャフトに使用することが好ましい(特にこれら全ての特徴を持たせたものが好ましい。)。
一方、従来のように、コイル外表面と外層チューブ内表面が強固に固着していると、高屈曲にシャフトが曲げられた際に、コイルの素線間にある外層チューブのみが局所的に延伸されるため、引張強度と同様の問題が生じる。このような現象を生じさせないためには、外層チューブの肉厚を厚くする必要があるが、その場合は前述した問題が発生し、さらに、外層チューブを厚肉化することで、外層チューブがキンクする際の力が強くなり、コイル層ごとキンクしてしまい、手術が継続して実施できない問題も発生する。
また、従来から、単に外層チューブ内にコイルを配置しただけで、コイル外表面と外層チューブ内表面がほとんど接触していないチューブがあったが、このようなチューブを高屈曲させた際に、コイルが自由な状態で屈曲するため、コイルのずれや折れ、重なりなどが発生してしまう。このような状態になると、シャフトの内外径に変化が生じたり、シャフトがキンクしたりして、手術を継続して実施することができない。
カテーテルの先端側シャフトのように、本発明に係る医療用チューブの特性であるシャフトの耐キンク性や引張強度とともに、シャフトの柔軟性を必要とする場合には、巻き形状はピッチ巻であることが好ましい。ピッチ巻とは隣り合う素線の間に隙間があるように巻かれた巻き形状である。特にその中でも医療用チューブの長手方向の長さに関し、コイルの素線と素線の間の隙間が、コイル素線の幅と同じかこれよりも長いことが好ましい。このような構造により、より柔軟でかつ耐キンク性に優れたシャフトを実現できる。なお、ここでいうピッチとは、コイルの素線のある1点と素線に沿って円周方向に1周(360度)離れた別の1点の長手方向の長さをいう(図1でAとして例示)。更に詳しくいえば、長手方向における素線の幅と素線間の隙間の和がピッチとなる。従って、本発明でいう「コイルの素線と素線の間の隙間が、コイル素線の幅と同じかこれよりも長い」とは、素線の幅をtとした場合、ピッチは2t以上であることを示す。このようにピッチ巻のコイル層を有するカテーテルの先端側シャフトの場合、従来の方法では、前述したような外層チューブの肉厚に変動が生じ、引張強度及び引張伸度が著しく低下する問題が特に発生しやすかった。しかし、引張強度を確保するために外層チューブの肉厚を厚くすると、最も体内管腔の末梢へ挿入されるカテーテルの先端側シャフトの外径が大きくなるとともに、カテーテルの先端側シャフトの柔軟性も失われることとなり、挿入性が著しく低下する。しかし、本発明に係る医療用チューブでは、コイル外表面と外層チューブ内表面が摺動可能な状態で接触固定されている為、外層チューブの特定の部分で局所的に延伸されることがなく、また製造時に外層チューブに対し特段加熱等を必要としない為に外層チューブが均一な厚みを保持しやすく、引張強度及び引張伸度を確保することができるため、カテーテルの先端側シャフトの柔軟性を維持しつつ、耐キンク性を有する構造とすることが可能となり、非常に屈曲した体内管腔の末梢へ挿入された際にも、シャフトがキンクすることなくスムーズに挿入することができる。また、カテーテルの先端側シャフトが非常に屈曲した状態でも、シャフトの内腔を維持することが可能であるため、薬剤の注入性や血栓の吸引性、他のカテーテルのデリバリー性を維持することができる。
コイル層を構成する素線の材質としては、金属、樹脂などの各種材料が使用できるが、特にステンレス鋼、又は放射線不透過性が高い材料、例えばタングステン、白金、イリジウム、金などの金属であることが好ましい。その中でも特に素線の引張弾性率の高いステンレス鋼のバネ鋼やタングステンなどが好ましい。このような素線を使用することにより、さらに薄肉であり、かつ耐キンク性を向上した医療用チューブを作製することが可能となる。
外層チューブの材質としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリアミドエラストマー等のポリアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、変性ポリオレフィン等のオレフィン類、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステルエラストマー等のポリエステル類、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリエーテルエーテルケトン、あるいはこれらのポリマーブレンド、ポリマーアロイ等があげられる。また、樹脂材料中には、重合時に使用される重合助剤のほかに造影剤、可塑剤、補強剤、顔料等の各種添加剤が含まれていてもよい。これらの樹脂のうちで他のチューブと接合しやすい熱可塑性エラストマーが好ましく、高屈曲時での靭性が高いポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマーがさらに好ましい。また、外層チューブの外側に第2の外層を有することが好ましく、第2の外層の融点が外層チューブの融点よりも低いことがさらに好ましい。第2の外層の融点より高く、外層チューブの融点より低い温度で加熱することにより、第2の外層のみを溶融させ、医療用チューブの外表面に他のチューブを溶着等により接合することが可能となり、様々な形状の医療用組立体やカテーテルに本発明の医療用チューブを適用させることが容易となる。また、製造の容易さの観点から、外層チューブとコイルを摺動可能な状態で接触固定させる前に、外層チューブの外側に第2の外層が被覆された二層チューブの形状となっていることが好ましい。
また、外層チューブとコイル層が、医療用チューブの径方向断面において、その周長さの概ね半分以上密着していることが好ましい。密着している範囲が半分以下であるようなチューブでは、高屈曲させた際にコイルの径方向断面半分以上が自由な状態で屈曲するため、コイルのずれや折れ、重なりなどが発生してしまう。このような状態になると、シャフトの内外径に変化が生じたり、シャフトがキンクしたりして、手術を継続して実施することができない。半分以上密着していることで、コイルがこのような状態になることを防止することができ、手術を継続して実施することが可能となる。さらに好ましくは、その径方向断面において、ほぼ全周にわたって外層チューブとコイル層が摺動可能な状態で接触していることである。このことにより、コイル層のずれや折れ、重なりをさらに高度に防止することができ、耐キンク性を安定させ、より向上させることが可能となる。
本発明では、コイルに延伸、及び/又はねじりを加えることで、減径して外層チューブ内に挿入し、延伸及び/又はねじりを解いて減径を解除することで、外層チューブとコイルを摺動可能な状態で接触固定された医療用チューブを製造することを可能としているせ。尚、ねじりを加える方向は、コイルの巻き方向と同方向にねじりを加える方向であることが好ましい。このような製造方法を用いることで、医療用チューブの原料として使用する外層チューブやコイルはどのような方法で作製したものでもよく、また、従来の方法で必要であった芯材や加熱装置などの設備も不要であり、非常に低コストで簡便に優れた医療用チューブを作製することが可能となる。例えば、外層チューブについては特別な工程を使用しない通常の押出成形により、低コストで外層チューブを作製することが可能であるとともに、前述した第2の外層を有する二層チューブなどを外層チューブとして使用することが非常に容易となる。また、外層チューブに使用するチューブの素材についても、成形可能であれば特に限定されることがなく、医療用チューブをカテーテル等に組み込んで他の部材と接合する際にも、他の部材に合わせて素材を選択することで、溶着や接着などの接合方法を自由に選択することが可能である。さらに、素材本来の柔軟性を維持した薄肉チューブを作製することが可能となるため、非常に薄肉で柔軟な医療用チューブを作製することが可能となる。準備するコイルについても、特別の工程を使用しない通常の方法により作製されたコイル(例えば芯材に巻きつける方法など)を使用することが可能である。
なお、延伸、及び/又はねじりを解いて減径を解除する点については、準備したコイルが外層チューブ内で完全に元通りになる必要は無く、コイルを延伸及び減径している力を排除することにより、外層チューブとコイルが摺動可能な状態で接触固定されればよい。つまり、準備したコイルと医療用チューブのコイル層のピッチや外径は同じでもよく、異なっていてもよい。コイルを準備する第一工程のコイルの外径をD1、ピッチをA1、コイルに延伸、及び/又はねじりを加えることで減径した第二工程のコイルの外径をD2、ピッチをA2、外層チューブ内に挿入して延伸、及び/又はねじりを解いて減径を解除した第三工程のコイルの外径をD3、ピッチをA3とした場合、D1≧D3>D2、A1≦A3<A2の関係であることが望ましい。なお、準備したコイルの外径と医療用チューブの内径を同じ寸法に設定することで、準備したコイルのピッチと同じピッチのコイル層を有する医療用チューブを作製することができる。この場合、コイルは第一工程の形状に戻る必要があるため、第二工程においてコイルの塑性変形を引き起こさないようにする必要がある。密着巻コイルを外層チューブに摺動可能な状態で接触固定させた医療用チューブを作製する場合、この手法を採用し、密着巻コイルを準備して、コイルの外径と外層チューブの内径を合わせることにより作製することが可能となる。一方、外層チューブの内径よりも大きい外径のコイルを準備することにより、コイル層のピッチは準備したコイルよりも大きくなる(コイルの外径が外層チューブにより抑制されるため、準備したコイルまで完全には戻らない)。このような方法により、コイルと外層チューブを強く確実に密着させることが可能となり、耐キンク性をさらに向上させることが可能となる。この場合、コイル外径は外層チューブ内径にまで戻ればよいため、それらより小さいコイルの塑性変形が生じても全く問題ない。この方法は、前述したピッチ巻のコイル層を有する医療用チューブを作製する際に特に有用である。準備するコイルのピッチ、外層チューブの内径、準備するコイルの外径、コイルの延伸量及び減径量を制御することで、好みのピッチを有する医療用チューブを作成することが可能となる。このような手法をとることにより、ピッチ巻コイルと外層チューブをより強く確実に密着させた医療用チューブを、安定的に且つ任意のピッチで作製することが可能となる。この際に、コイルにねじりを加えることによって減径することで、ねじりの回数によって減径量が微調整できるため好ましい。
また、コイルの延伸及び減径を解除した後、コイルの両端から外力を加える第四工程を含むことが好ましい。密着巻コイルを使用した医療用チューブを作製する場合、前述したように準備したコイルの外径と外層チューブの内径を合わせる必要があるが、コイルの両端から外力(特に圧縮応力)を加えることにより、準備したコイルの外径を外層チューブの内径より大きくすることが可能となる。例えば、密着巻コイルを準備し、その外径よりも若干小さい内径を有する外層チューブ内にコイルを延伸及び減径して挿入する。延伸及び減径を解除すると非常に小さいピッチを有するピッチ巻コイルが外層チューブと強く密着した状態となるが、その後、コイル端部から外力を加えることで、密着巻コイルが外層チューブと強く密着した状態とすることが可能となる。このような方法により、密着巻コイルを使用した医療用チューブを作製する際に、密着巻コイルと外層チューブをより強く確実に密着させた医療用チューブを、さらに安定的に作製することが可能となる。また、カテーテルの手元側シャフトのように、シャフトの剛性及び押し込み力を求められる場合、このような方法により隣り合う素線間でコイルの長手方向に圧縮の力を向上させることができ、さらにシャフトの曲げ剛性及び押し込み力を向上させることが可能になる。この際に外力を加える方法は特に問わず、外層チューブの内径と同程度の外径を有する芯材やパイプにより両側からコイルを押し込んでもよく、コイルの内径と同程度の外径を有する芯材やパイプにより、コイル両端を固定してコイルをねじりながら押し込んでもよい。このようにコイルの両端から外力を加える際には、コイルの乱れが生じないようにコイルの内側にコイルの内径に近い芯材を挿入しておくことが好ましい。尚、外力を加える方法とは別に、原料として用いた密着巻コイルの復元力を利用して密着巻きに戻す方法、例えば第三工程の後に、これに超音波をあてて密着巻きにすることも可能である。
一般的なカテーテルでは、先端側シャフトは生体管腔、特に血管の末梢まで挿入するために、できる限り細く柔軟であると同時に耐キンク性や引張強度を必要とする。一方、手元側シャフトはカテーテル先端を末梢に到達させるために、シャフトの耐キンク性や引張強度とともに、若干太くてもある程度の曲げ剛性と長手方向の押し込み力を必要とすることが多い。よって、カテーテルの先端側シャフトを本発明のピッチ巻コイルを有する医療用チューブで、手元側シャフトを本発明の密着巻コイルを有する医療用チューブで作製することが好ましい。それぞれのシャフトを作製した後、接着や溶着などの方法により接合してカテーテルを作製することが可能であるが、製造の容易性やコストを安くする観点から、先端側と手元側で内径の異なる外層チューブを用意し、1本のコイルによりコイル層を作製することがより好ましい。前述したように、準備するコイルのピッチ及び外径と外層チューブの内径により、医療用チューブのコイル層におけるピッチを決定することができる。準備するコイルの外径よりも外層チューブの内径が小さい場合は、医療用チューブのコイル層におけるピッチは準備するコイルのピッチよりも大きくなり、準備するコイルの外径と外層チューブの内径が同じ場合には、医療用チューブのコイル層におけるピッチと準備するコイルのピッチも同じとなる。
例えば、外径D4の密着巻コイルと、手元側シャフト部分の内径をD4、先端側シャフト部分の内径をD4よりも小さいD5とした外層チューブを準備し、密着巻コイルの外径がD5よりも小さくなるように延伸及び減径して、外層チューブの先端側から手元側まで貫通するように配置する。その後、コイルの延伸及び減径を解除することで手元側シャフト部分は密着巻コイルを有する医療用チューブ、先端側シャフトはピッチ巻コイルを有する医療用チューブを一気に作製することが可能となる。このような方法により、耐キンク性や引張強度とともに、先端側シャフトは細く柔軟で、手元側シャフトは曲げ剛性と長手方向の押し込み力を有したシャフトを、簡便な工程で作製することが可能となる。この例に限らず、本発明の医療用チューブの製造方法では、外層チューブの内径を二段階、またはそれ以上に変化させることにより、1つの準備したピッチが一定であるコイル(密着巻コイルを含む)から、複数のピッチの異なるコイル層を有する医療用チューブが作製可能である。従来の方法ではピッチの異なるコイル層を有する医療用チューブを作製するためには、それぞれに合ったコイルを作製しておく必要があった。その場合、それらの医療用チューブを接合する際に安全上の問題からコイル同士も接合する必要が生じるが、接着、溶接、樹脂による接合などの方法により接合すると、接合強度が弱く手技中に破断して脱落する、接合部分のシャフトが硬くなりカテーテルの挿入性が低下するなどの問題があった。また、ピッチや外径を変化させた連続したコイルを準備することも不可能ではないが、現在の当業者の技術ではそのようなコイルを安定的に生産することは困難であり、またできたとしても非常にコストがかかるという問題がある。本発明の製造方法によれば、準備するコイルはピッチも外径も変化しない通常のコイルでよく、また、コイル同士の接合も必要がないため、コイルの接合によるカテーテルの性能や安全性の低下を引き起こすこともなく、非常に安価で簡便に医療用チューブを作製することが可能となる。内径を変化させた外層チューブは、内径の異なるチューブを接着や溶着により接合してもよく、押出成形により一体的に成形されてもよい。外径も内径と同様に変化していてもよいし、外径は内径によらず一定であってもよい。
また、本発明は、素線に張力をかけながら芯線に巻きつけて作製したコイル上に、前記外層チューブを配置し、前記張力を解放することで、前記コイル上に前記外層チューブを摺動可能な状態で接触固定することを特徴とする医療用チューブの製造方法に関するものである。このような製造方法によれば、薄肉、柔軟で耐キンク性と引張強度に優れた医療用チューブを、特別な構造や製造方法を使用することなく、コイルを作製すると同時に容易に提供することが可能となる。素線に張力をかけて芯線に巻きつけることにより、そのコイルには外径が大きくなる方向の力が蓄えられた状態となる。その状態を維持したまま、コイルの外側に外層チューブを配置し、張力を解放してコイルの外径を大きくすることによって、コイルと外層チューブを摺動可能な状態で接触固定することが可能となる。芯線に巻きつける際の張力、芯線の外径、巻きつけた状態のコイルのピッチ、外層チューブの内径などを調節することにより、医療用チューブとしてのコイルピッチや密着巻コイルの初張力を任意に決定することができる。
なお、本発明でいう引張伸度及び引張強度とは、引張破断伸度及び引張破断強度のことをいうが、本発明では医療用チューブのコイル以外の部分が破断したときの最大の変位及び荷重をさす。これはコイルが破断する引張長さは非常に大きく、コイルの破断伸度及び破断強度は医療用チューブにおいて重要性は低く、コイル以外の部分の破断伸度及び破断強度が医療用チューブにおいて重要性が高いためである。
本発明に係る医療用チューブは、薄肉、柔軟で耐キンク性と引張強度に優れており、他のチューブ等の部材と用意に接合可能であるため、カテーテル等の医療用具などに幅広く適用可能である。前述したようなカテーテルの手元部シャフトや先端部シャフトだけでなく、ガイドワイヤールーメンやその他チューブを使用する医療用具に適用可能である。例えば、バルーンカテーテルのシャフトとして使用した場合には、薄肉のシャフトにできることにより、内腔を広く取ることができ、バルーンのデフレーションタイムを早くすることが可能となる。薬剤注入用カテーテルのシャフトとして使用した場合には、薄肉のシャフトにできることにより、内腔を広く取ることができ、薬剤の注入量を多くすることが可能となる。血栓吸引用カテーテルのシャフトとして使用した場合には、薄肉のシャフトにできることにより、内腔を広く取ることができ、血栓の吸引量を多くすることが可能となる。他のカテーテル等のデリバリー用カテーテルのシャフトとして使用した場合には、薄肉のシャフトにできることにより、内腔を広く取ることができ、より大きいカテーテル等をデリバリーすることが可能となる。また、これらのカテーテルにおいて、従来と同様の内腔とした場合には、カテーテルの外径を小さくすることができ、より低侵襲の治療やより末梢の細い体内管腔での治療を可能にする。
以下、実施例に従って本発明を更に詳細に説明するが、本発明を以下の実施例に限定するものでない。以下の実施例については、耐キンク性、引張強度、引張伸度の比較を示すものであり、薄肉化の可能性や製造の容易さについては記載していない。
(実施例1)
コイル層は、ステンレス鋼の平線(厚さ0.10mm、幅0.20mm)からなる内径1.02mm、長さ300mmの密着巻のコイルを使用した。外層チューブは、押出機を使用して、内腔にエアーを入れる通常の引き落としによる押出成形により、内径1.21mm、外径1.35mmのポリウレタンエラストマー(ショアD硬度68D、融点182℃)製チューブを作製して使用した。
作製したコイルに延伸及びねじりを加えて外径が1.20mm以下になるように減径して、外層チューブの内側に挿入した。その後、コイルの延伸及び減径を解除して、内径1.01mm、外径1.35mm、素線間の隙間0.05mm(ピッチ0.25mm)の医療用チューブを得た。
(実施例2)
コイル層及び外層チューブは、実施例1と同様とした。
作製したコイルに延伸及びねじりを加えて外径が1.20mm以下になるように減径して、外層チューブの内側に挿入した。その後、コイルの延伸及び減径を解除して得られた内径1.01mm、外径1.35mm、素線間の隙間0.05mm(ピッチ0.25mm)のチューブを得、その内腔に直径1.00mm、長さ400mmのステンレス芯材を挿入した。また、内径1.02mm、外径1.18mmのステンレスパイプを外層チューブとステンレス芯材の隙間に挿入して、コイルの両端から外力を加えてコイルのピッチを縮小し、内径1.01mm、外径1.35mm、密着巻コイル(素線間の隙間0mm)の医療用チューブを得た。
(実施例3)
コイル層は、実施例1と同様とした。外層チューブは、押出機を使用して、内腔にエアーを入れる通常の引き落としによる押出成形により作製したポリアミドエラストマー(ショアD硬度72D、融点176℃)製チューブで、内径1.21mm、外径1.35mmの手元側チューブ及び内径1.19mm、外径1.29mmの先端側チューブを、それぞれの片端同士を接着剤により接合して、内径が変化しているチューブを作製して使用した。
作製したコイルに延伸及びねじりを加えて外径が1.18mm以下になるように減径して、外層チューブの内側に挿入し、コイルの軸方向中央部分を先端側チューブと手元側チューブの接合部に配置した。その後、コイルの延伸及び減径を解除して、手元側が内径1.01mm、外径1.35mm、素線間の隙間0.05mm(ピッチ0.25mm)、先端側が内径0.99mm、外径1.29mm、素線間の隙間0.14mm(ピッチ0.34mm)の医療用チューブを得た。
(実施例4)
コイル層及び外層チューブは、実施例1と同様とした。
作製したコイルに延伸及びねじりを加えて外径が1.18mm以下になるように減径して、外層チューブの内側に挿入し、コイルの軸方向中央部分を先端側チューブと手元側チューブの接合部に配置した。その後、コイルの延伸及び減径を解除して、手元側が内径1.01mm、外径1.35mm、素線間の隙間0.05mm(ピッチ0.25mm)、先端側が内径0.99mm、外径1.29mm、素線間の隙間0.14mm(ピッチ0.34mm)のチューブを得、その手元側内腔に直径1.00mm、長さ400mmのステンレス芯材を挿入した。また、内径1.02mm、外径1.18mmのステンレスパイプを外層チューブとステンレス芯材の隙間に挿入して、手元側コイルの片端から外力を加えてコイルのピッチを縮小し、手元側が内径1.01mm、外径1.35mm、密着巻コイル(素線間の隙間0mm)、先端側が内径0.99mm、外径1.29mm、素線間の隙間0.14mm(ピッチ0.34mm)の医療用チューブを得た。
(実施例5)
コイル層は、ステンレス鋼の平線(厚さ0.02mm、幅0.10mm)からなる内径1.00mm、素線間の隙間0.05mm(ピッチ0.15mm)、長さ300mmのピッチ巻のコイルを使用した。外層チューブ及び第2の外層は、押出機を使用して、内腔にエアーを入れる通常の引き落としによる二層チューブの押出成形により、外層(第2の外層)が厚さ0.02mmであるポリアミドエラストマー(ショアD硬度35D、融点152℃)からなり、内層(外層チューブ)が厚さ0.05mmであるポリアミドエラストマー(ショアD硬度70D、融点174℃)からなる、内径1.03mm、外径1.17mmの二層チューブを作製して使用した。
作製したコイルに延伸及びねじりを加えて外径が1.02mm以下になるように減径して、外層チューブの内側に挿入した。その後、コイルの延伸及び減径を解除して、内径0.99mm、外径1.17mm、素線間の隙間0.10mm(ピッチ0.20mm)の医療用チューブを得た。
作製した医療用チューブ(以下、第1のチューブ)の内腔に、直径0.98mm、長さ400mmのステンレス芯材を挿入し、このステンレス芯材入り医療用チューブの片端から150mmの範囲の外面に、直径0.40mmのステンレス芯材が挿入されたポリアミドエラストマー(ショアD硬度55D、融点168℃)からなる第2のチューブ(内径0.41mm、外径0.56mm、長さ150mm)を平行に沿わせ、ステンレス芯材入り医療用チューブと第2のチューブの両方が入るように熱収縮チューブ(ポリオレフィン製、収縮温度115℃以上、収縮率40%以上、内径約2.0mm)を被せ、170℃に設定されたオーブンで2分間加熱した。オーブンから取り出した後、熱収縮チューブを剥ぎ、直径1.00mmのステンレス芯材及び直径0.40mmのステンレス芯材を抜き取ることで第2のチューブが並列に溶着された部分が150mm、医療用チューブのみの部分が150mmから構成される医療用組立体を得た。
(実施例6)
外層チューブは、実施例1と同様とした。
ステンレス鋼の平線(厚さ0.10mm、幅0.20mm)を、コイリングマシンを使用して外径0.90mmの芯線に巻きつけて、張力をかけた状態の密着巻コイルを作製した。
作製したコイルを外層チューブの内側に挿入し、コイルの張力を解放して、内径1.01mm、外径1.35mm、密着巻コイル(素線間の隙間0mm)の医療用チューブを得た。
(比較例1)
コイル層は、ステンレス鋼の平線(厚さ0.10mm、幅0.20mm)からなる内径1.00mm、長さ300mmの密着巻のコイルを使用した。外層チューブは、押出機を使用して、内腔にエアーを入れる通常の引き落としによる押出成形により、内径1.25mm、外径1.39mmのポリウレタンエラストマー(ショアD硬度68D、融点182℃)製チューブを作製して使用した。
作製したコイルの内腔に、直径0.98mm、長さ400mmのステンレス芯材を挿入し、これを外層チューブの内側に挿入した。さらに、外層チューブの外側に熱収縮チューブ(ポリオレフィン製、収縮温度115℃以上、収縮率40%以上、内径約1.5mm)を全長にわたって被せて、200℃に設定されたオーブンで2分間加熱した。オーブンから取り出した後、熱収縮チューブを剥ぎ、ステンレス芯材を抜き取ることで内径1.00mm、外径1.35mmの医療用チューブを得た。
(比較例2)
コイル層は、比較例1と同様とした。外層チューブは、押出機を使用して、内腔にエアーを入れる通常の引き落としによる押出成形により、内径1.25mm、外径1.39mmのポリアミドエラストマー(ショアD硬度72D、融点176℃)製チューブを作製して使用した。
作製したコイルの内腔に、直径0.98mm、長さ400mmのステンレス芯材を挿入し、これを外層チューブの内側に挿入した。さらに、外層チューブの外側に熱収縮チューブ(ポリオレフィン製、収縮温度115℃以上、収縮率40%以上、内径約1.5mm)を全長にわたって被せて、200℃に設定されたオーブンで2分間加熱した。オーブンから取り出した後、熱収縮チューブを剥ぎ、ステンレス芯材を抜き取ることで内径1.00mm、外径1.35mmの医療用チューブを得た。
(比較例3)
コイル層及び外層チューブは、実施例5と同様とした。
作製したコイルの内腔に、直径0.98mm、長さ400mmのステンレス芯材を挿入し、これを外層チューブの内側に挿入した。さらに、外層チューブの外側に熱収縮チューブ(ポリオレフィン製、収縮温度115℃以上、収縮率40%以上、内径約1.5mm)を全長にわたって被せて、200℃に設定されたオーブンで2分間加熱した。オーブンから取り出した後、熱収縮チューブを剥ぎ、ステンレス芯材を抜き取ることで内径1.00mm、外径1.18mmの医療用チューブを得た。
(比較例4)
コイル層は、比較例1と同様とした。外層チューブは、実施例1と同様とした。
作製したコイルの内腔に、直径0.98mm、長さ400mmのステンレス芯材を挿入し、コイルが乱れないように注意しながら、外層チューブの内側に挿入し、内径1.00mm、外径1.35mmの医療用チューブを得た。
(比較例5)
外層チューブは、押出機を使用して、内腔にエアーを入れる通常の引き落としによる押出成形により、内径1.21mm、外径1.35mmのポリアミドエラストマー(ショアD硬度72D、融点176℃)製チューブを作製して使用した。外層チューブ以外は、比較例4と同様とした。
(評価)
臨床現場でカテーテル等が操作される動きと同様に、医療用チューブを2箇所で保持し、保持した部分を近づけてチューブを屈曲させて評価する「耐キンク性試験」、及び臨床現場でカテーテル等が引っ張られる動きと同様に、医療用チューブを2箇所で保持し、保持した部分を引っ張って評価する「引張試験」の2種類の評価を実施した。実施例1〜6、比較例1〜5で作製した医療用チューブについて、2種類の評価を実施したが、実施例3〜4については手元側及び先端側の2箇所、実施例5については、第2のチューブを接合した部分についても同様に評価を実施した。
(耐キンク性試験)
医療用チューブを直線状の状態とし、長手方向に一定距離離れた2点を左右の手で保持し、両方の手をゆっくりと一直線上に近づけていき、保持した距離が10mmとなるの位置まで近づけてチューブを屈曲させた時の、キンクの有無を観察した。ここでいうキンクとは、外層チューブに割れや折れ、または大きい塑性変形(伸びなど)が生じた状態をいい、直線状に戻しても元の医療用チューブの状態へは戻らないことが多い。最初の保持距離については、試験を最後まで実施した際に非常に高屈曲に曲げた状態になる70mmに設定した。評価結果として、キンクしない場合を○、キンクした場合を×として、医療用チューブの耐キンク性を評価した。
耐キンク性試験の結果を表1に示す。
Figure 2011255049
実施例1〜6については、最後までキンクせず、内腔の潰れや外層の割れ、コイルの乱れも発生せず、良好な耐キンク性を示した。また、実施例3〜4については、手元側及び先端側ともに良好な耐キンク性を示し、実施例5については、第2のチューブを接合した医療用組立体についても同様に、良好な耐キンク性を示した。
比較例1〜2については、20mmの距離まで近づけた時点で、外層チューブに割れが発生してキンクした。
比較例3については、20mmの距離まで近づけた時点で、コイルの素線の隙間で外層チューブが引き伸ばされてキンクした。直線状に戻しても外層チューブの引き伸ばされた部分が弛んだ状態のままであり、医療用チューブの剛性が極端に低下するとともに、外径が大きくなっていた。
比較例4〜5については、保持距離70mmの試験で、40mmの距離まで近づけた時点で外層チューブがキンクするとともに、コイルのずれと重なりが発生し、キンクした。直線状に戻してもコイルのずれと重なりは解消されなかった。
(引張試験)
医療用チューブを引張圧縮試験機(島津製作所)を用いて、チャック間距離50mm、引張速度1000mm/minの条件で引張試験を実施し、引張強度及び引張伸度を評価した。引張強度及び引張伸度は、コイル層からなる医療用チューブのコイル以外の部分が破断したときの最大の荷重及び変位とした。引張伸度については、(破断時の変位/チャック間距離)×100[%]で示す。ここで、破断時の変位とは、チャックした状態を0mmとした場合の破断時の距離のことで、医療用チューブが実際に伸ばされた距離のことである。
引張試験の結果を表2に示す。
Figure 2011255049
実施例1〜6の引張強度については、樹脂の硬度や外層チューブの肉厚などによって差はあるものの、12〜17Nと十分な引張強度を示した(実施例3〜4の手元側及び先端側を含む)。また、引張伸度についても、引張強度同様に差はあるものの、105〜257%と初期状態の2倍以上の伸びを示した(実施例3〜4の手元側及び先端側を含む)。実施例5については、第2のチューブを接合した医療用組立体についても、13Nの引張強度、127%の引張伸度と医療用チューブとほぼ同様の結果を示した。
比較例4〜5の引張強度については、樹脂の硬度や外層チューブの肉厚などによって差はあるものの、15〜17Nと十分な引張強度を示した。また、引張伸度についても、引張強度同様に差はあるものの、240〜251%と初期状態の2倍以上の伸びを示した。
比較例1〜3の引張強度については、樹脂の硬度や外層チューブの肉厚などによって差はあるものの、全て5〜9Nと低い荷重で破断した。また、引張伸度については、比較例1〜2は191〜217%と初期状態の2倍以上の伸びを示したが、比較例3は40%であり、伸び始めてすぐに破断した。
上記の結果より、実施例1〜6については、非常に高屈曲に曲げた状態でもキンクせず、医療用チューブとして使用可能であることが確認された。また、引張強度及び引張伸度についても十分な荷重と伸びを示し、医療用チューブとして安全に使用できることが確認された。また、実施例5において、医療用組立体としても安全に使用できることが確認された。
比較例1〜3については、高屈曲に曲げた状態で外層チューブの割れやキンクが発生し、医療用チューブとして使用することが不可能であることが確認された。また、引張強度についても低い荷重で破断した。特に比較例3については引張伸度も小さい伸びで破断し、比較例1〜3については、医療用チューブとして使用するには安全上の問題があることが確認された。
比較例4〜5については、引張強度及び引張伸度については、単なる樹脂チューブであるため、十分な荷重と伸びを示したものの、高屈曲に曲げた状態で外層チューブにキンクが発生し、コイルにもずれと重なりが発生して、医療用チューブとして使用することが不可能であることが確認された。
101.医療用チューブ
102.外層チューブ
103.コイル層
104A.コイル素線端部
104B.コイル素線端部

Claims (10)

  1. 樹脂からなる外層チューブの内側にコイル層を有する医療用チューブの製造方法であって、
    コイルを準備する第一工程と、前記コイルに延伸、及び/又はねじりを加えることで、減径した状態として前記外層チューブ内に挿入する第二工程と、前記外層チューブ内で前記コイルの延伸、及び/又はねじりを解いて減径を解除することで、前記コイル上に前記外層チューブを摺動可能な状態で接触固定する第三工程と、
    を含むことを特徴とする医療用チューブの製造方法。
  2. 前記第一工程におけるコイルの外径が、前記外層チューブの内径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の医療用チューブの製造方法。
  3. 前記コイルの延伸及び減径を解除した後に、前記コイルの両端から外力を加える第四工程をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の医療用チューブの製造方法。
  4. 前記第一工程で準備するコイルのコイルピッチが一定であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療用チューブの製造方法。
  5. 前記外層チューブの内径が、第一内径及び第二内径の少なくとも二段階に変化していることで、前記第三工程において、前記第一内径の外層チューブ内のコイルピッチと、前記第二内径の外層チューブ内のコイルピッチを異なった状態とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療用チューブの製造方法。
  6. 前記第一内径の外層チューブ内のコイルが密着巻であり、前記第二内径の外層チューブ内のコイルがピッチ巻であることを特徴とする請求項5に記載の医療用チューブの製造方法。
  7. 樹脂からなる外層チューブの内側にコイル層を有する医療用チューブの製造方法であって、
    素線に張力をかけながら芯線に巻きつけて作製したコイル上に、前記外層チューブを配置し、前記張力を解放することで、前記コイル上に前記外層チューブを摺動可能な状態で接触固定することを特徴とする医療用チューブの製造方法。
  8. 前記外層チューブの外側に、外層チューブよりも融点が低い材質からなる第2の外層を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の医療用チューブの製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたことを特徴とする医療用チューブ。
  10. 請求項9の医療用チューブを少なくとも一部に有することを特徴とする医療用具。
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