JP2011252445A - エアクリーナ - Google Patents

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誠 佐澤
Nobuhiro Ogawa
展弘 小川
Akira Enomoto
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Abstract

【課題】設置スペースを低減することができるとともに、部品点数を低減して、構造を簡素化し、製造及び組付作業を容易に行い、コストダウンを図ることができるエアクリーナを提供する。
【解決手段】車体のフレーム11aの表面にケース12に形成したフランジ部12cを接触してボルトによって固定する。前記車体のフレーム11aとケース12によって形成された収容室14の内部にフィルタエレメント15を収容する。前記ケース12の筒部12aに空気導入管19を連結する。ケース12の天板12bに空気導出管21を連結する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のエンジンの吸気系統に装備されるエアクリーナに係り、詳しくはエンジンルーム内における設置スペースを小さくすることができるエアクリーナに関する。
従来のエアクリーナとして、特許文献1に開示されたものが提案されている。このエアクリーナにおいては、クリーンサイドケースとダストサイドケースとの間にフィルタエレメントが挟着保持されるようになっている。前記ダストサイドケースの外表面にはブラケットが一体に形成され、該ブラケットは、車体のフレームにグロメットとボルトによって取り付けられている。
特開2001−115910号公報
ところが、上記従来のエアクリーナは、車体のフレームからダストサイドケースをブラケットの分だけ浮上した状態で装着する必要があるため、エアクリーナの設置スペースを小さくすることができないという問題があった。又、従来のエアクリーナは、クリーンサイドケースとダストサイドケースの双方が必要であるため、部品点数が多くなって、構造が複雑になるという問題があった。
本発明は、上記従来の技術に存する問題点を解消して、エアクリーナの設置スペースを小さくすることができるとともに、構造を簡素化することが可能なエアクリーナを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、内部に形成された空間内にフィルタエレメントを設けるとともに、空間のダスティサイド側に開口を形成し、その開口側において車体のエンジンルーム内の表面に連結手段を介して取り外し可能なケースを設けたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記連結手段は、前記ケースの開口縁に形成されたフランジ部と、該フランジ部を前記車体の表面に締付固定する固定部材とによって構成されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記ケースの内部にはフィルタエレメントの取付用の段差部が形成され、該フィルタエレメントは、バネ材によって前記段差部に押圧保持されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3において、前記車体のエンジンルーム内の表面と前記フランジ部との間にはクッションが介在されていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項において、前記ケースの内部にはフィルタエレメントの取付用の段差部が形成され、該フィルタエレメントは、前記段差部に支持される環状の支持枠を有し、該支持枠には突部が設けられ、該突部は、前記段差部に設けられた係止段部に取り外し可能に係止されていることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1又は2において、前記ケースの内部にはフィルタエレメントの取付用の段差部が形成され、該フィルタエレメントは、前記段差部に接触される環状の支持枠の内側に取り付けられ、該支持枠は、前記車体のエンジンルーム内の表面に立設された複数本の支柱によって前記段差部に押圧保持されていることを要旨とする。
(作用)
この発明は、ケースと車体の部品の一部を利用して、エアクリーナのエレメントの収容空間が構成されているので、ケースにブラケットを設け、該ブラケットを車体に取り付ける必要がなくなり、その分、ケースの設置スペースを低減することができる。又、ケースの開口部を閉塞する専用のキャップを取り付ける必要もないので、部品点数を低減することができる。
本発明によれば、設置スペースを低減することができるとともに、部品点数を低減して、構造を簡素化し製造及び組付作業を容易に行い、コストダウンを図ることができる。
この発明のエアクリーナを具体化した第1の実施形態を示す中央部縦断面図。 図1の1−1線断面図。 この発明のエアクリーナの第2の実施形態を示す中央部縦断面図。 この発明のエアクリーナの第3の実施形態を示す中央部縦断面図。 第3の実施形態のフィルタエレメント及び環状枠の斜視図。 第3の実施形態の係止突条付近の部分拡大断面図。 この発明のエアクリーナの別の実施形態を示す中央部縦断面図。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化したエアクリーナの第1の実施形態を図1及び図2にしたがって説明する。
図1に示すように、車体11のフレーム11aには、有蓋円筒状のケース12が取り付けられている。このケース12は筒部12aと、該筒部12aの上端縁に形成された天板12bと、前記筒部12aの下端外周縁に形成された円環状のフランジ部12cとを備えている。前記フランジ部12cには、図2に示すように連結手段の固定部材としてのボルト13の挿通孔12dが複数、例えば二筒箇所に形成されている。そして、前記ボルト13を挿通孔12dから前記フレーム11aに形成された挿通孔11bを通して、フレーム11aの裏面に固定されたナット13Aに螺入することにより、フレーム11aにケース12が固定されている。
前記車体のフレーム11aと前記ケース12とによって形成された収容室14には、全体として円筒状をなすフィルタエレメント15が収容されている。前記フィルタエレメント15の下端面は、前記車体のフレーム11aにシール16aを介して支持され、上端面はシール16bを介して前記天板12bの内面に接合されている。前記フィルタエレメント15は、車体のフレーム11aに溶接等によって取り付けられた位置規制リング17a及び天板12bの内面に形成された位置規制リング17bによって位置規制されるようになっている。
前記ケース12の筒部12aには、図2に示すように、導入口12eが筒部12aの接線方向に向かって形成され、該導入口12eには空気導入管19が接続されている。そして、前記導入口12eからフィルタエレメント15の外周面と、筒部12aの内周面との間に形成されたダスト空間18に外部より空気が導入される。図1に示すように、前記天板12bの中心部には、前記フィルタエレメント15の内部のクリーン空間20と連通するように導出口12fが形成され、該導出口12fには、空気導出管21が連結されている。該空気導出管21には、蛇腹管22が接続され、該蛇腹管22には、エンジンの吸入側にクリーンな空気を供給するための配管23が接続されている。
次に、前記のように構成されたエアクリーナの作用について説明する。
エンジンが運転されている状態においては、図2に示す矢印方向に空気が流れ、空気導入管19を通してダスト空間18内に空気が吸入される。この空気は図1に示すように旋回流となるとともに、フィルタエレメント15を透過することによって清浄化され、クリーン空間20内に流入される。そして、空気導出管21、蛇腹管22及び配管23からエンジンに供給される。
エアクリーナの長期使用によって空気を清浄化する機能が低下すると、フィルタエレメント15の清掃や交換が行なわれる。この場合には、前記ボルト13をナット13Aから分離して、ケース12を持ち上げれば、フィルタエレメント15の脱着が可能になる。
上記実施形態のエアクリーナによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、ケース12のフランジ部12cをボルト13によってフレーム11aに固定し、フレーム11aとケース12とによって、フィルタエレメント15の収容室14を形成した。このため、フレーム11aにケース12を直接取り付けることができる。従って、ブラケットを用いてフレームにケースを取り付ける構成と比較して、フレーム11aとケース12との間に隙間が形成されないため、ケース12の設置スペースを小さくすることができる。
(2)上記実施形態では、フレーム11aにケース12を直接取り付けるようにしたので、ケース12の下端開口部を遮蔽するキャップの機能を、フレーム11aに兼用させることができ、キャップ及び該キャップをケース12に取り付けるための専用部品を省略することができる。このため、エアクリーナの部品点数を低減して、構成を簡素化できるとともに、車両の軽量化に寄与できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化したエアクリーナの第2の実施形態を図3に従って説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様な部分についてはその詳細な説明を省略する。
図3に示すように、前記ケース12の筒部12aの中間高さ位置には、フラットなフィルタエレメント15を取り付けるための環状の段差部12gが形成されている。前記ケース12の筒部12aには、開口部12hが複数箇所(一箇所のみ図示)に形成され、該開口部12hの近傍の筒部12aの外表面には、バネ材よりなるクリップ24の基端部が固定されている。
一方、前記フィルタエレメント15の外周部には、環状枠25が一体に形成され、該環状枠25の外周面に一体に形成されたフランジ部25aには、シールリング26が取り付けられている。このシールリング26は前記ケース12の段差部12gの下面に接合されている。そして、前記クリップ24を前記開口部12hからケース12の内部に進入させ、該クリップ24の先端部を前記環状枠25の下面に押圧接触させることによって、前記環状枠25が所定位置に保持されて段差部12gとシールリング26との間のシールが確保されるようにしている。
前記クリップ24に代えて、図3に二点鎖線で示すように、前記車体11のフレーム11aに立設した複数本の支持ピン28によって前記環状枠25の下面を支持することにより、フィルタエレメント15を前記シールを確保した所定位置に保持するようにしてもよい。前記支持ピン28の下端部には、前記フレーム11aを貫通するボルト28aが形成され、該ボルト28aがフレーム11aの裏面に接触されたナット28bに螺入されている。
前記車体のフレーム11aの表面と、前記ケース12のフランジ部12cとの間には、例えばゴム等よりなるクッション29が介在されている。前記ボルト13の外周部には金属製のカラー30が嵌合され、ボルト13によって車体11のフレーム11aの表面に締め付け固定されている。
従って、第2の実施形態によれば、第1の実施形態に記載の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
第2の実施形態においては、ケース12に環状の段差部12gを設けたので、板状のフラットなエレメント15を使用することができる。又、前記ケース12の段差部12gに、フィルタエレメント15の環状枠25をケース12に取り付けたクリップ24によって保持するようにしたので、クリップ24によって、前記シールリング26を押圧するクランプ力を容易に調節することができる。さらに、前記車体のフレーム11aの表面とケース12のフランジ部12cとの間にクッション29を設けたので、車体のフレーム11aを介してケース12に伝わる振動をクッション29によって吸収することができる。
図3に二点鎖線で示すように、フレーム11aに設けられた複数本の支持ピン28によって、前記フィルタエレメント15のフランジ部25aの下面を支持する構成においては、次のような効果がある。つまり、各支持ピン28の上端に前記フィルタエレメント15のフランジ部25aを載置した状態で、フレーム11aにケース12を装着することによって、収容室14の内部にフィルタエレメント15を容易に収容することができる。
(第3の実施形態)
図4〜図6に基づいて、この発明の第3の実施形態について説明する。
この実施形態においては、図4に示すように前記フィルタエレメント15が平面視四角環状の支持枠32を備え、支持枠32の上面には四角環状のシールリング33が接合されている。前記支持枠32の対向する二辺には、突部としての係止突条34が連結されている。前記両係止突条34の下面には、図4に示すように操作つまみ35が係止突条34と一体に二箇所に連結されている。
一方、前記ケース12の段差部12gには、図6に示すように、前記係止突条34の係止部34aを係止可能な幅狭部12iを有する係止段部12jが形成されている。そして、前記操作リング35を保持して、前記係止突条34の係止部34aを前記幅狭部12iの下方から該幅狭部12iを弾性変形させて圧入する。この動作によって、シールリング33が段差部12gにシール状態で圧接されるとともに、このシール状態を保持するように、係止部34aが係止段部12jに係止され、ケース12にフィルタエレメント15が装着されている。
従って、第3の実施形態によれば、第2の実施形態に記載の効果と同様な効果を得ることができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・図7に示すように、車体のフレーム11aにエアクリーナのケース12の一部を形成するケース部11cを予め一体に形成し、該ケース部11cに空気導入口11dを形成してもよい。又、前記車体のフレーム11aの表面にフック部36を設け、該フック部36にケース12のフランジ部12cを係合するようにしてもよい。この場合には、車体のフレーム11aの表面から上側に突出するケース12の高さを低くすることができ、エンジンルーム内の狭い空間を有効に活用することができる。
・図示しないが、前記車体のフレーム11a側にボルト13を立設し、該ボルト13にナットを螺合することにより、フランジ部12cを車体のフレーム11aに締め付け固定するようにしてもよい。
・前記ケース12のフランジ部12cを車体のフレーム11aに連結する連結手段として、前記ボルト13以外に、割りピンあるいはクランプ金具等を用いてもよい。
・ケース12を取り付ける前記フレーム11aに代えて、例えばリレーボックス、吸気マニホールド等の車両部品を用いるようにしてもよい。
11…車体、11a…フレーム、12…ケース、12c,25a…フランジ部、12g…段差部、12j…係止段部、15…フィルタエレメント、29…クッション、32…支持枠。

Claims (6)

  1. 内部に形成された空間内にフィルタエレメントを設けるとともに、空間のダスティサイド側に開口を形成し、その開口側において車体のエンジンルーム内の表面に連結手段を介して取り外し可能なケースを設けたことを特徴とするエアクリーナ。
  2. 請求項1において、前記連結手段は、前記ケースの開口縁に形成されたフランジ部と、該フランジ部を前記車体の表面に締付固定する固定部材とによって構成されていることを特徴とするエアクリーナ。
  3. 請求項1又は2において、前記ケースの内部にはフィルタエレメントの取付用の段差部が形成され、該フィルタエレメントは、バネ材によって前記段差部に押圧保持されていることを特徴とするエアクリーナ。
  4. 請求項2又は3において、前記車体のエンジンルーム内の表面と前記フランジ部との間にはクッションが介在されていることを特徴とするエアクリーナ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、前記ケースの内部にはフィルタエレメントの取付用の段差部が形成され、該フィルタエレメントは、前記段差部に支持される環状の支持枠を有し、該支持枠には突部が設けられ、該突部は、前記段差部に設けられた係止段部に取り外し可能に係止されていることを特徴とするエアクリーナ。
  6. 請求項1又は2において、前記ケースの内部にはフィルタエレメントの取付用の段差部が形成され、該フィルタエレメントは、前記段差部に接触される環状の支持枠の内側に取り付けられ、該支持枠は、前記車体のエンジンルーム内の表面に立設された複数本の支柱によって前記段差部に押圧保持されていることを特徴とするエアクリーナ。
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