JP2011252119A - 成形用スチレン系フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】食品容器等に用いられるプラスチックシート基材の貼合用フィルムに用いられ、延伸加工が容易で、印刷加工、ラミネート加工、蒸着加工、成形加工等の後加工の際にフィルムの破断トラブルが発生しにくいスチレン系フィルムを提供する。
【解決手段】引張破断伸度が縦横共に40%以上、望ましくは60%以上のスチレン系フィルム。このようなフィルムは、ポリスチレン(a)とビカット軟化温度が90℃以下であるスチレン系共重合体(b)を(a):(b)=90:10〜10:90の比で混合し、それをフィルム状に成形、固化した後、ポリスチレン(a)のビカット軟化温度より0℃〜40℃高い温度に加熱して縦横共に3〜7倍で延伸加工して得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、食品容器等に用いられるプラスチックシート基材の貼合用フィルムに用いられ、延伸加工が容易で、印刷加工、ラミネート加工、蒸着加工、成形加工等の後加工の際にフィルムの破断トラブルが発生しにくいスチレン系フィルムに関する。
従来、ポリスチレン系樹脂は安価であり、透明性、光沢性、剛性に優れ、シート加工性、発泡特性、真空成形性等の特性に優れ、成形品を容易かつ大量に生産できる材料であることから、樹脂シートや樹脂フィルムに加工され、包装材料、雑貨、食品容器等、様々な用途に用いられる。
そのうち、スチレン系の樹脂フィルムは、フィルムの持つ高光沢、透明性と腰の強さの特徴から、食品包装分野ではスチレン系樹脂シート基材であるハイインパクトポリスチレンシートや発泡体状のポリスチレンペーパーなどとのラミネート用途に広く使用されている。スチレン系フィルムが、スチレン系樹脂シート基材と同素材でリサイクルし易い事も使用される理由である。それらは、スチレン系樹脂シート基材にラミネートされた後、真空成形や圧縮成形等により成形され、食品容器、飲料容器、カップ麺容器等に広く利用されている。
従来、食品容器用途に用いられてきたスチレン系フィルムの製造法としては、インフレーション法や公知の二軸延伸法が挙げられる。インフレーション法は、特許文献1記載のように容易に生産できるものの、得られるフィルムの引張破断伸度が小さいため、該フィルムの印刷加工、ラミネート加工、蒸着加工、成形加工等の後加工の際にフィルムの破断トラブルが発生しやすい。テンター法、チューブラー法については、未延伸原反のわれ、損傷が起こりやすく、延伸時に原反折れ目からの損傷により延伸の不具合が発生し安定して生産することが難しい。それらの不具合を防ぐ為に、ダイスより押出した後、未延伸原反や延伸後フィルムを保温する方法もあるが、大掛かりな設備対応が必要で、工程も煩雑となり、コストアップの原因となっていた。
特開昭59−49938号公報
本発明は、食品容器等に用いられるプラスチックシート基材の貼合用フィルムに用いられるフィルムであって、延伸時のトラブルなく製造でき、印刷加工、ラミネート加工、蒸着加工、成形加工等の後加工の際にフィルムの破断トラブルが発生しにくいスチレン系フィルムを提供することを課題とするものである。
本発明者らは、延伸加工が容易で、フィルムの破断トラブルが発生しにくいものを鋭意検討した結果、本発明に到達したものである。すなわち、本発明は、
(1)引張破断伸度が縦横共に40%以上のスチレン系フィルム、
(2)引張破断伸度が縦横共に60%以上のスチレン系フィルム、
(3)ポリスチレン(a)とビカット軟化温度が90℃以下であるスチレン系共重合体(b)を(a):(b)=90:10〜10:90の比で混合し、それをフィルム状に成形、固化した後、ポリスチレン(a)のビカット軟化温度より0℃〜40℃高い温度に加熱して縦横共に3〜7倍で延伸加工して得られる、上記(1)または(2)に記載のスチレン系フィルム、
(4)スチレン系共重合体(b)のビカット軟化温度が80℃以下である事を特徴とする上記(3)に記載のスチレン系フィルム、
(5)前記スチレン系共重合体(b)がスチレン−ブタジエンブロック共重合体である事を特徴とする、上記(3)または(4)に記載のスチレン系フィルム、
(6)延伸加工時の加熱温度が、ポリスチレン(a)のビカット軟化温度より0℃〜20℃高い温度である事を特徴とする、上記(3)〜(5)のいずれか一つに記載のスチレン系フィルム、
(7)前記延伸加工が、チューブラー同時二軸延伸法によるものである事を特徴とする、上記(3)〜(6)のいずれか1つに記載のスチレン系フィルム、
(8)前記ポリスチレン(a)とスチレン系共重合体(b)の混合比が(a):(b)=90:10〜40:60である事を特徴とする、上記(3)〜(7)のいずれか一つに記載のスチレン系フィルム、
(9)前記スチレン系フィルムが、プラスチックシート基材の貼合用フィルムであることを特徴とする、上記(1)〜(8)のいずれか一つに記載のスチレン系フィルム
に係るものである。
本発明のスチレン系フィルムは、ポリスチレンと特定のスチレン系共重合体の混合からなる、引張破断伸度が縦横共に40%以上のスチレン系フィルムである。このフィルムは、安価で延伸トラブルなく製造でき、光沢性、透明性、腰の強さともに優れ、また印刷加工、ラミネート加工、蒸着加工、成形加工等の際にフィルムの破断トラブルが発生しにくいため、プラスチックシート基材の貼合用フィルムとして好適に用いうるものである。また、スチレン系シート基材にラミネートした場合は、同素材であるため、リサイクルがしやすい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いるポリスチレン(a)としては、一般用ポリスチレン(以下、GPPSと記す)等のポリスチレンが挙げられ、更には、スチレン、アルキルスチレン(例えば、o−、m−、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−t−ブチルスチレン)、α−アルキルスチレン(例えば、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン)等の芳香族ビニル化合物の単独重合体もしくは2種以上の共重合体が挙げられるが、好ましくはGPPSである。
本発明に用いるスチレン系共重合体(b)としては、耐衝撃性ポリスチレン(以下、HIPSと記す)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられるが、耐衝撃性と共に高光沢性を得ることができるスチレン−ブタジエンブロック共重合体(以下、SBSと記す)を用いるのが好ましい。
本発明に用いるスチレン系共重合体(b)は、ビカット軟化温度は90℃以下が好ましく、より好ましくは80℃以下である。ビカット軟化温度が90℃を超えると、製造時に未延伸原反の割れ、損傷が発生し、チューブラー法で延伸した場合には、未延伸チューブ原反の折れ目からの割れ、及び折れ目の損傷による延伸バブルが不安定となり、また、十分な引張破断伸度が得られないので好ましくない。
本発明に用いるポリスチレン(a)及びスチレン系共重合体(b)は、メルトフローレート(以下MFRと記す、測定温度200℃、荷重5kgf)が1.0〜10.0g/10minの範囲内のものが好ましい。MFRが1.0g/10min未満では、溶融押出時のモーター負荷が高くなる等の問題点があり、10.0g/10minを超えると製膜時の厚薄ムラになりやすく好ましくない。
本発明に用いるポリスチレン(a)とスチレン系共重合体(b)の混合比は、(a):(b)=90:10〜10:90が好ましく、より好ましくは(a):(b)=90:10〜40:60である。スチレン系共重合体(b)の混合比が、10重量%未満では、製造時に未延伸原反の割れ、損傷が発生し、チューブラー法で延伸した場合には、未延伸チューブ原反の折れ目からの割れ、及び折れ目の損傷による延伸バブルが不安定となり好ましくなく、90重量%を越えると、十分な引張破断伸度を得やすくなるが、印刷加工、成形加工に求められる剛性が十分に得られないことがある。ビカット軟化点が90℃以下であるスチレン系共重合体(b)を10〜90重量%配合する事により、テンター法、チューブラー法で問題となる未延伸原反の割れ、損傷を抑制し、延伸原反や延伸後フィルムを保温する大掛かりな設備対応が不要で延伸加工が容易となり、安価での生産が可能となる。
フィルムの厚みについては、特に限定されないが、成形用途としては10〜50μmであることが好ましく、より好ましくは15〜30μmである。フィルム厚みが10μm以下だと、十分な強度が得られず印刷加工、ラミネート加工、蒸着加工、成形加工等の後加工の際にフィルムの破断トラブルが発生しやすくなり好ましくない。フィルム厚みが50μmを超えると、成形加工時に精度よく加工できず、また、コストの面からも好ましくない。
本発明の目的に支障をきたさない範囲であれば、トリムや格外品等の再利用樹脂を混合使用する事も出来る。
本発明の目的に支障をきたさない範囲であれば、ホワイトオイル等の可塑剤、HIPS等をブロッキング防止剤とし添加しても良く、その他紫外線吸収剤、界面活性剤、滑剤、帯電防止剤、無機フィラー、防曇剤、酸化防止剤等の添加剤をそれぞれの有効な作用を具備させる目的で添加してもよい。
本発明のスチレン系フィルムは、引張破断伸度が縦横共に40%以上であり、好ましくは60%以上がである。引張破断伸度が40%未満では、ラミネート加工、蒸着加工、成形加工等の後加工の際にフィルムの破断トラブルが発生しやすいため、貼合用フィルムとして好ましくない。
本発明のスチレン系フィルムは、引張弾性率が縦横ともに700〜3000MPaであることが好ましい。引張弾性率が700MPa未満では、十分な印刷加工、成形加工が得られず好ましくなく、3000MPaを越えると印刷加工、ラミネート加工、蒸着加工、成形加工等の後加工の際にフィルムの破断トラブルが発生しやすくなり好ましくない。
本発明の延伸方法は、公知の二軸延伸法が挙げられるが、高度な配向を付与するための低い温度での延伸が可能で、縦横の特性バランスに優れ容器成形用フィルムとして用いられた場合に良好な成形性が得やすいチューブラー法が好ましい。
本発明に用いるチューブラー法は、一度環状ダイより押出した後、未延伸の状態で固化して円筒状チューブとし、それを折りたたんで延伸工程に移行するため、ポリスチレン(a)を主原料とした場合、特に折れ目が損傷しやすく、その損傷を受けた折れ目が、後の延伸工程で割れや溶融の原因となって延伸安定性が得られないことがある。そのため、本発明においては、ビカット軟化温度が90℃以下であるスチレン系共重合体(b)を10〜90重量%配合することにより、樹脂を軟質化する。また、円筒状チューブを固化する際に 冷却水などによりフィルムを固化する温度が40〜70℃であれば、折りたたんだ時に折れ目の損傷が起こりにくく、延伸安定性を得ることができるため、望ましい。固化する温度が40℃未満では、未延伸フィルムの折れ目が損傷しやすくなり、70℃を越えると円筒状チューブに成形が難しくなる。
本発明の延伸加工における温度は、本発明の特徴である縦横共に引張破断伸度が40%以上である事を得やすくするためには、高度な延伸配向を付与する必要があり、通常のインフレーション法より低い温度で延伸する事が好ましい。具体的には、ポリスチレン(a)のビカット軟化温度よりも0℃〜40℃高い温度で延伸し、さらに、延伸バブルの揺れ等が起きにくくするためには、ポリスチレン(a)のビカット軟化温度よりも0℃〜20℃高い温度で延伸する事がより好ましい。ポリスチレン(a)のビカット軟化温度未満では、温度不足により安定した延伸ができず好ましくなく、ビカット軟化温度+40℃を超えると、高度な配向が得られず十分な引張破断伸度が得られないため好ましくない。
本発明の延伸倍率としては、縦横ともそれぞれ3〜7倍が好ましく、より好ましくは4〜6倍である。3倍未満では、高度な延伸配向が得られず、十分な引張破断伸度が得られにくく、7倍を超えると延伸配向度が大きくなりすぎ成形性が不十分となり好ましくない。
以下、単層環状製膜延伸の場合を例に挙げ、具体的に説明する。
まず、ビカット軟化温度102℃であるGPPS(a)50重量部、ビカット軟化温度78℃であるSBS(b)50重量部を混合し、溶融混練し、環状ダイより環状に押出し、延伸することなく一旦40〜70℃の温度で固化してチューブ状未延伸フィルムを作製する。得られたチューブ状未延伸フィルムを、チューブラー延伸装置に供給し、ポリスチレンのビカット軟化温度よりも+0〜20℃高い温度でチューブ内部にガス圧を適用して膨張延伸により、縦横とも延伸倍率3〜7倍で同時二軸配向を起こさせる。延伸時延伸装置から取り出したフィルムは、希望によりアニーリングすることができ、このアニーリングにより保存中の自然収縮を抑制することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
なお、実施例及び比較例おける測定及び評価の方法は、以下に示す通りに行った。
1.ビカット軟化温度:JIS−K7206に準じて測定した。
2.延伸性:チューブラー同時二軸延伸した際の延伸性を以下の基準で評価した。
<評価基準>
○:延伸時、原反折れ目から割れもしくは溶融が発生せず安定して生産できる。
×:延伸時、原反折れ目から割れもしくは溶融が発生し安定して生産できない。
3.フィルム厚み:JIS−Z1709に準じて測定した。
4.引張弾性率:JIS−Z7127に準じて測定した。
5.引張破断伸度:JIS−Z1707に準じて測定した。
実施例1
表1に示すように、ビカット軟化温度102℃であるGPPS(a)50重量部、ビカット軟化温度78℃であるSBS(b1)50重量部を混合し、1台の押出機で溶融混練した後、単層環状ダイスにより下向きに共押出した。形成されたチューブを、内側はチューブが40〜70℃になるように冷却水が内部を循環している円筒状冷却マンドレルの外表面を摺動させながら、未延伸フィルムを得た。得られた未延伸チューブをチューブラー二軸延伸装置に導き、延伸温度106℃、延伸倍率を縦×横=5.0×5.0倍で延伸し、表1に示すように特に延伸中のトラブルなく、フィルム厚み25μmの二軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果は、表1に示すように、良好なものであった。
実施例2
表1に示すように、ビカット軟化温度102℃であるGPPS(a)30重量部、ビカット軟化温度78℃であるSBS(b1)70重量部を混合し、1台の押出機で溶融混練し、未延伸チューブをチューブラー二軸延伸装置に導き、延伸温度104℃で延伸した以外は実施例1と同様の方法で、表1に示すように特に延伸中のトラブルなく、フィルム厚み18μmの二軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果は、表1に示すように、良好なものであった。
実施例3
表1に示すように、ビカット軟化温度102℃であるGPPS(a)70重量部、ビカット軟化温度60℃であるSBS(b2)30重量部を混合し、1台の押出機で溶融混練し、未延伸チューブをチューブラー二軸延伸装置に導き、延伸温度110℃、延伸倍率を縦×横=5.0×5.0倍で延伸した以外は実施例1と同様の方法で、表1に示すように特に延伸中のトラブルなく、フィルム厚み20μmの二軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果は、表1に示すように、良好なものであった。
実施例4
表1に示すように、ビカット軟化温度102℃であるGPPS(a)40重量部、ビカット軟化温度60℃であるSBS(b1)40重量部、実施例1のスクラップ(c)20重量部を混合し、1台の押出機で溶融混練し、未延伸チューブをチューブラー二軸延伸装置に導き、延伸温度106℃で延伸した以外は実施例1と同様の方法で、表1に示すように特に延伸中のトラブルなく、フィルム厚み20μmの二軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果は、表1に示すように、良好なものであった。
実施例5
表1に示すように、ビカット軟化温度102℃であるGPPS(a)50重量部、ビカット軟化温度60℃であるSBS(b2)50重量部を混合し、1台の押出機で溶融混練した後、実施例1と同様の方法で得られた未延伸チューブをチューブラー二軸延伸装置に導き、延伸温度140℃、延伸倍率を縦×横=5.0×5.0倍で延伸し、表1に示すように特に延伸中のトラブルなく、フィルム厚み20μmの二軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果は、表1に示すように、MDの引張破断伸度が60%未満ではあるが、概ね良好なものであった。
実施例6
表1に示すように、ビカット軟化温度102℃であるGPPS(a)5重量部、ビカット軟化温度78℃であるSBS(b1)95重量部を混合し、1台の押出機で溶融混練し、未延伸チューブをチューブラー二軸延伸装置に導き、延伸温度103℃で延伸した以外は実施例1と同様の方法で、表1に示すように特に延伸中のトラブルなく、フィルム厚み20μmの二軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果は、表1に示すように、引張弾性率はやや低いものの、引張破断伸度は良好なものであった。
実施例7
表1に示すように、ビカット軟化温度102℃であるGPPS(a)40重量部、ビカット軟化温度78℃であるSBS(b1)60重量部を混合し、1台の押出機で溶融混練した後、実施例1と同様に得られた未延伸チューブをチューブラー二軸延伸装置に導き、延伸温度107℃、延伸倍率を縦×横=2.5×2.5倍で延伸し、表3に示すように特に延伸中のトラブルなく、フィルム厚み25μmの二軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果は、表1に示すように、MDの引張破断伸度が60%未満ではあるが、概ね良好なものであった。
比較例1
比較例として、表2に示すように、市販品であるインフレーション法で製造された旭化成ケミカルズ株式会社製ポリスチレン系フィルムを挙げると、引張破断伸度が低いものであった。
比較例2
比較例として、表2に示すように、市販品であるインフレーション法で製造された株式会社アルライト製ポリスチレン系フィルムを挙げると、引張破断伸度が低いものであった。
比較例3
比較例として、表2に示すように、市販品であるインフレーション法で製造された東和化工株式会社製ポリスチレン系フィルムを挙げると、引張破断伸度が低いものであった。
比較例4
表3に示すように、ビカット軟化温度102℃であるGPPS(a)95重量部、ビカット軟化温度78℃であるSBS(b1)5重量部を混合し、1台の押出機で溶融混練した後、実施例1と同様の方法で得られた未延伸チューブをチューブラー二軸延伸装置に導き、延伸温度115℃で延伸を試みたが、原反に割れが発生し安定した生産ができず、延伸フィルムを得ることは出来なかった。
比較例5
表3に示すように、ビカット軟化温度102℃であるGPPS(a)50重量部、ビカット軟化温度78℃であるSBS(b1)50重量部を混合し、1台の押出機で溶融混練した後、実施例1と同様の方法で得られた未延伸チューブをチューブラー二軸延伸装置に導き、延伸温度90℃で延伸を試みたが、原反に割れが発生し安定した生産ができず、延伸フィルムを得ることは出来なかった。
Figure 2011252119
Figure 2011252119
Figure 2011252119
本発明のフィルムは、引張破断強度が大きいため、プラスチックシート基材にラミネートされた後、容易に成形され、食品容器、飲料容器、カップ麺容器等に利用することができる。

Claims (9)

  1. 引張破断伸度が縦横共に40%以上のスチレン系フィルム。
  2. 引張破断伸度が縦横共に60%以上のスチレン系フィルム。
  3. ポリスチレン(a)とビカット軟化温度が90℃以下であるスチレン系共重合体(b)を(a):(b)=90:10〜10:90の比で混合し、それをフィルム状に成形、固化した後、ポリスチレン(a)のビカット軟化温度より0℃〜40℃高い温度に加熱して縦横共に3〜7倍で延伸加工して得られる、請求項1または2に記載のスチレン系フィルム。
  4. スチレン系共重合体(b)のビカット軟化温度が80℃以下である事を特徴とする請求項3に記載のスチレン系フィルム。
  5. 前記スチレン系共重合体(b)がスチレン−ブタジエンブロック共重合体である事を特徴とする、請求項3または4に記載のスチレン系フィルム。
  6. 延伸加工時の加熱温度が、ポリスチレン(a)のビカット軟化温度より0℃〜20℃高い温度である事を特徴とする、請求項3〜5のいずれか一項に記載のスチレン系フィルム。
  7. 前記延伸加工が、チューブラー同時二軸延伸法によるものである事を特徴とする、請求項3〜6のいずれか一項に記載のスチレン系フィルム。
  8. 前記ポリスチレン(a)とスチレン系共重合体(b)の混合比が(a):(b)=90:10〜40:60であることを特徴とする、請求項3〜7のいずれか一項に記載のスチレン系フィルム。
  9. 前記スチレン系フィルムが、プラスチックシート基材の貼合用フィルムであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のスチレン系フィルム。
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