以下、本発明の実施形態に係るデータ通信装置100や画像形成装置を図1〜図8を用いて説明する。尚、本実施形態では、本発明のデータ通信装置100が複合機200(画像形成装置に相当)に含まれる場合を例に挙げて説明する。但し、本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
(画像形成装置の概略)
まず、図1に基づき、本発明の実施形態に係る複合機200の概略を説明する。図1は本発明の実施形態に係る複合機200の一例を示す模型的正面断面図である。
図1に示すように、本実施形態の複合機200は、最上部に原稿カバー21を有し、複合機200本体には、操作パネル1、画像読取部2、給紙部3、搬送路4、画像形成部5、定着部6等が設けられる。
まず、図1に破線で示すように、操作パネル1は、複合機200の正面上方に設けられる。そして、操作パネル1は、複合機200の状態や各種メッセージを表示する液晶表示部11(表示部に相当)を備える。液晶表示部11は、機能の選択、設定や文字入力等を行うためのキーを1又は複数表示できる。又、液晶表示部11の上面に透明なタッチパネル部12(例えば、抵抗膜方式)が設けられる。タッチパネル部12は、液晶表示部11で押下された部分の位置、座標を検出する。又、操作パネル1には、コピー等の各種機能の実行開始を指示するためのスタートキー13等、各種のハードキーも設けられる。
原稿カバー21は、図1の紙面奥行き方向に支点を有し、紙面上下方向に開閉可能である。原稿カバー21は、原稿の複写時、載置読取用コンタクトガラス22に載置された原稿を押さえる。画像読取部2は、原稿を読み取り、原稿の画像データを形成する。又、画像読取部2内には露光ランプ、ミラー、レンズ、イメージセンサ(例えば、CCD)等の光学系部材(不図示)が設けられる。尚、原稿カバー21に変えて、載原稿を1枚ずつ、自動的、連続的に、画像読取部2の読み取り位置(送り読取用コンタクトガラス23)に向けて搬送する原稿搬送装置を設けてもよい。
そして、これらの光学系部材を用い、載置読取用コンタクトガラス22に載置される原稿に光を照射し、その原稿の反射光を受けたイメージセンサの各画素の出力値をA/D変換し、画像データが生成される。複合機200は、読み取りにより得られた画像データに基づき印刷を行うことができる(コピー機能)。
給紙部3は、複数の用紙(例えば、コピー用紙、普通紙、再生紙、厚紙、OHPシート等の各種シート)を収容し、1枚ずつ搬送路4に送り込む。給紙部3は、収納用紙が載置されるカセット31を含む(図1で上方のものに31A、下方のものに31Bの符号を付す)。又、カセット31から搬送路4に送り出すため回転駆動する給紙ローラ32が設けられる(図1で上方のものに32A、下方のものに32Bの符号を付す)。例えば、印刷時には、給紙ローラ32が回転駆動し、印刷に要する用紙が1枚ずつ搬送路4に送り出される。
搬送路4は、給紙部3から排出トレイ41まで用紙を搬送する通路である。尚、用紙搬送経路上には画像形成部5、定着部6等が配される。そして、搬送路4には、用紙の案内のためのガイドや、用紙搬送の際に回転駆動する搬送ローラ対42、43や、搬送されてくる用紙を画像形成部5の手前で待機させ、トナー像形成のタイミングを合わせて用紙を送り出すレジストローラ対44等が設けられる。
画像形成部5は、画像データに基づきトナー像を形成し、搬送される用紙にトナー像を転写する。そのため、画像形成部5は、図1中に示す矢印方向に回転駆動可能に支持された感光体ドラム51、及び、感光体ドラム51の周囲に配設された帯電装置52、露光装置53、現像装置54、転写ローラ55、清掃装置56等を備える。
トナー像形成及び転写プロセスを説明すると、画像形成部5の略中心に設けられ、所定方向に回転駆動する感光体ドラム51は、図1において、感光体ドラム51の右斜め上方に設けられる帯電装置52により、所定電位に帯電される。図4において、露光装置53は、帯電装置52の右側方に設けられ、画像データに基づき、レーザ光をから出力し、感光体ドラム51表面を走査露光して画像データに応じた静電潜像を形成する。尚、画像データは、画像読取部2で得られた画像データや、ネットワーク等により接続される外部のコンピュータ300(外部装置に相当)や相手方FAX装置400(外部装置に相当、図3参照)から送信された画像データ等が用いられる。
そして、図1において、感光体ドラム51の右斜め下方に設けられる現像装置54は、感光体ドラム51に形成された静電潜像にトナーを供給して現像する。感光体ドラム51の左方に設けられる転写ローラ55は感光体ドラム51に圧接し、ニップが形成される。そして、トナー像にあわせタイミングを図られつつ、用紙はニップに進入する。用紙進入時、転写ローラ55には所定の電圧が印加され、用紙に感光体ドラム51上のトナー像が転写される。清掃装置56は、転写後に感光体ドラム51に残留するトナーを除去する。
定着部6は、用紙に転写されたトナー像を定着させる。本実施形態における定着部6は、主として発熱体を内蔵する加熱ローラ61と加圧ローラ62で構成される。加熱ローラ61と加圧ローラ62は圧接しニップを形成する。そして、用紙が、このニップを通過することで、用紙表面のトナーが溶融・加熱され、トナー像が用紙に定着する。トナー定着後の用紙は、排出トレイ41が受け止める。このようにして、コピー機能、プリンタ機能の使用時、画像形成(印刷)が行われる。
(操作パネル1)
次に、図2を用いて、本発明の実施形態に係る操作パネル1の一例を説明する。図2は本発明の実施形態に係る操作パネル1の一例を示す平面図である。
操作パネル1は、図1に示すように、複合機200の正面上方に設けられ、複合機200の設定や動作指示を与えるためのメニューやキー(図3等参照)や、複合機200等の状態のメッセージ等の各種画像、画面を表示する液晶表示部11を有する。使用者は、液晶表示部11に表示されたキーを押下し、複合機200のコピーにおける各種設定や動作指示を行える。
そして、液晶表示部11の上面にタッチパネル部12(入力部に相当)が設けられる。タッチパネル部12は、液晶表示部11のうち、使用者に押下された部分の位置、座標を検出するためのものである。このタッチパネル部12を用いた検出座標と、液晶表示部11に示される各種キーの位置、座標を比較し、使用者が押下したキーが特定される。尚、タッチパネル部12としては、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、静電容量方式等、各方式のものを採用でき特に制限はない。
又、操作パネル1には、以下のようなハードとしてのキー(ボタン)が設けられる。例えば、各種設定後、コピー等のジョブ開始指示用のスタートキー13や、数字入力用のテンキー部14等が設けられる。又、コピー機能を利用する際に押下されるコピーキー15や、スキャナ機能、FAX機能を利用する際に押下される送信キー16等が設けられる。又、操作パネル1の左上方には、アドレス帳の登録等の際に押下されるシステムメニューキー17が設けられる。このように、操作パネル1には、タッチパネル部12や各種ハードキーが備えられ、タッチパネル部12や各種ハードキーは、複合機200の各機能について、各種設定、モード選択等を行う入力部として機能する。
(複合機200及びデータ通信装置100のハードウェア構成)
次に、図3を用いて、本発明の実施形態に係る複合機200のハードウェア構成の一例を説明する。図3は、本発明の実施形態に係る複合機200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
まず、複合機200本体内には、主制御部7(処理部に相当)が設けられる。主制御部7は、例えば、操作パネル1、画像読取部2、給紙部3、搬送路4、画像形成部5、定着部6等と接続され、これらの制御を行う。
主制御部7は、例えば、CPU71や、複合機200での処理を行うための専用回路であるASIC72等の素子を含む。CPU71は、記憶装置8(記憶部に相当)に格納され、展開される制御プログラムに基づき演算等を行い、複合機200の各部を制御する。尚、主制御部7は、全体制御や画像処理を行うメイン制御部や、画像形成や各種回転体を回転させるモータ等のON/OFF等を行い、印刷を制御するエンジン制御部等、機能ごとに分割して複数種設けられてもよい。本説明では、これらを1つの主制御部7としてまとめた形態を示し、説明する。
記憶装置8は、主制御部7と接続される。記憶装置8は、ROM、RAM、HDD等を組み合わせて構成される。記憶装置8は、複合機200の制御用プログラム、制御用データ、設定データや、画像読取部2によって読み取られた原稿の画像データ等の各種データを記憶できる。
そして、主制御部7は、通信チップ、各種コネクタ、ソケットやFAXモデム等を備えた通信用インターフェイス部(以下、通信部9)と接続される。通信部9はネットワークや公衆回線等により複数の外部のコンピュータ300(例えば、パーソナルコンピュータ)や相手方FAX装置400(図3では、いずれも便宜上1つのみ図示)と接続される。例えば、画像読取部2で得られた画像データを記憶装置8に記憶させることや、相手方FAX装置400に送信することができる(スキャナ機能、FAX機能)。又、画像読取部2で得られた画像データをEメールに添付して外部のコンピュータ300に送信することもできる。又、外部のコンピュータ300や相手方FAX装置400から送信され、複合機200に入力される画像データ(FAXの送信データやEメールに添付された画像データ)に基づき印刷、FAX送信等を行うこともできる(プリンタ機能、FAX機能)。
又、主制御部7は、操作パネル1になされた入力を認識し、使用者の設定にあわせてコピー等が行われるように複合機200を制御する。例えば、操作パネル1で、使用する給紙部3を指定してコピーする旨が設定されると、主制御部7は、指定された給紙部3から給紙を行わせる。又。操作パネル1で指定された送信先に、主制御部7は通信部9から画像データを送信させる。
又、例えば、主制御部7には、画像読取部2で原稿を読み取って得られた画像データや通信部9を介して複合機200に入力された画像データに対し、画像処理を施す画像処理部73が設けられる。画像処理部73が処理した画像データは、例えば、露光装置53に送信され、感光体ドラム51の走査・露光に用いられ、又は、通信部9に送信され、外部に送信される。
本実施形態の操作パネル1は、表示制御部10(処理部に相当)、メモリ18(記憶部に相当)、ドライバ回路19、液晶表示部11、タッチパネル部12を有する。表示制御部10は、CPUやIC等で構成され、液晶表示部11の表示を制御し、タッチパネル部12の出力を受け、液晶表示部11で押下された座標を特定する。タッチパネル部12の出力と座標の対応を示すテーブル等のデータは、メモリ18に記憶される。表示制御部10は、押下位置の座標と各設定画面の画像データを比較する等により、設定画面上で選択された(押下された)キーを特定、認識する。
具体的に、複合機200の各機能の設定項目を選択し、設定値を設定するには、液晶表示部11における最上層の表示から液晶表示部11に表示されるキーの選択を繰り返す。そして、キー選択ごとに、表示制御部10は、液晶表示部11の表示を切り換えさせ、最終的に、選択、設定しようとする機能の設定値が設定される。表示制御部10は、この機能の選択、設定が行われたことを認識し、その内容を本体の主制御部7に送信する。これにより、主制御部7は、操作パネル1で選択、設定された機能を反映した動作を画像形成部5等の各部に行わせる。そして、使用者の意思が、印刷、送信等において反映される(例えば、濃度設定や拡大縮小など)。
そして、液晶表示部11が表示する画面、画像の画像データは、例えば、操作パネル1内のメモリ18に記憶される。従って、表示制御部10は、設定項目の選択画面や各設定画面中のキーが押下されるごとに、表示制御部10は、次に表示すべき画面の画像データをメモリ18から読み出す。
又、液晶表示部11が表示する画面、画像の画像データは、例えば、本体側の記憶装置8に記憶させてもよい。この場合、操作パネル1は、液晶表示部11で表示を行うための画像データを、主制御部7を介し、記憶装置8から受信する。この画像データを受け、表示制御部10は、液晶画面の表示を実際に制御するドライバ回路19に指示を与える。尚、操作パネル1には、表示制御部10やメモリ18を設けず、表示制御部10、メモリ18の機能を主制御部7の構成(CPU71)や記憶装置8が行っても良い。
ここで、本発明にかかるデータ通信装置100は、複合機200に含まれる。例えば、データ通信装置100は、通信部9、操作パネル1、主制御部7、記憶装置8等で構成できる。従って、通信部9、操作パネル1、主制御部7、記憶装置8は、データ通信装置100であるとともに、複合機200の一部でもあるといえる。
(アドレス帳画面S1)
次に、図4に基づき、本発明の実施形態に係るデータ通信装置100でのアドレス帳画面S1の一例を説明する。図4は、本発明の実施形態に係る複合機200でのアドレス帳画面S1の一例を示す説明図である。図5は、本発明の実施形態に係る送信先情報登録画面S2の一例を示す説明図である。図6は、本発明の実施形態に係るソフトウェアキーボード画面S3の一例を示す説明図である。
本実施形態のデータ通信装置100及び複合機200では、画像読取部2によって読み取られた原稿の画像データの送信等を行うことができる。このとき、画像データの送信先を指定する必要がある。そして、本実施形態のデータ通信装置100及び複合機200は、送信の都度、アドレス等の入力を行わずにすむように、送信先情報(宛先名称や宛先のアドレス情報等)を記憶装置8やメモリ18に記憶させておく。
そして、液晶表示部11は、送信先情報をアドレス帳として表示する。例えば、表示制御部10は、主制御部7を経由して記憶装置8からアドレス情報等の送信先情報を取得したり、メモリ18から送信先情報を読み出したりして、液晶表示部11にアドレス情報等の送信先情報を表示させる。尚、本実施形態のアドレス情報には、例えば、FAX番号やEメールアドレスが含まれる。
具体的に、図4にアドレス帳画面S1の一例を示す。液晶表示部11は、例えば、送信キー16が押下されると、図4に示すようなアドレス帳画面S1を表示する。液晶表示部11は、アドレス帳画面S1で、記憶装置8やメモリ18が記憶する送信先情報を一覧として表示する。
アドレス情報等の送信先情報は、アドレス帳画面S1の一覧表示領域F1に表示される。本実施形態の複合機200の記憶装置8やメモリ18は、少なくとも数千件の送信先情報を記憶できる。そのため、一覧表示領域F1に送信先情報を表示しきれない場合がある。そこで、一覧表示領域F1の右側に、スクロールバーB1が設けられる。液晶表示部11は、スクロールバーB1が押下されると、一覧表示領域F1に表示されるアドレス情報等の送信先情報を切り替える。
そして、一覧表示領域F1の下方には、宛先名称で送信先情報を絞り込むための第1絞り込みキー群KG1と、登録されている送信方法で絞り込むための第2絞り込みキー群KG2が設けられる。第1絞り込みキー群KG1は、行単位で宛先名称を頭文字で絞り込むためのキー(各行の先頭文字がひらがなで記されたキー)と、宛先名称の頭文字を複数文字分のアルファベット単位で絞り込むためのキー等を含む。又、第2絞り込みキー群KG2は、EメールやFAX等の送信方法で絞り込むためのキーを含む。表示制御部10は、押下された絞り込みキーに対応する条件の下、送信先情報の絞り込みをかけ、絞り込み後の送信先情報を液晶表示部11に表示させる。
そうしたら、一覧表示された送信先情報を選択し(例えば、選択された送信先情報には、チェックボックスにチェックが入る)、OKキーK0が押下されると送信先が設定される。例えば、表示制御部10は、選択された送信先情報を示すデータを主制御部7に送信し、主制御部7は、送信先を認識する。例えば、操作パネル1のスタートキー13が押下されると、その旨が操作パネル1から主制御部7へ伝達され、主制御部7は、通信部9にFAXやEメールの送信を行わせる。
このような、アドレス帳画面S1で送信先情報を一覧として表示するには、予め、記憶装置8やメモリ18に送信先情報を登録しておく必要がある。そして、図5は、送信先情報の登録、入力用の画面である送信先情報登録画面S2の一例である。
例えば、液晶表示部11は、システムメニューキー17等が押下されると、送信先情報登録画面S2を表示する。送信先情報として登録できる項目は、宛先名、フリガナ、アドレス番号(通し番号)、FAX番号、SMB、FTP、メールアドレスといった項目がある。各項目の右側に配された変更キーK1〜K7が押下されると、液晶表示部11は、図6に示すようなソフトウェアキーボード画面S3を表示し、タッチパネル部12等がソフトウェアキーボード画面S3や各項目について入力を受け付ける。そして、入力結果が、各項目名の下方に表示される。
そして、図6に示す、各ソフトウェアキーボード画面S3には、あわせて、入力結果を示す入力結果表示欄B0が設けられる。液晶表示部11は、使用者によって、キーが押下されるごとに入力結果表示欄B0に押下されたキーに対応するアルファベットや記号や数字を表示する。例えば、入力結果表示欄B0には、登録しようとするアドレス情報としてのFAX番号や、メールアドレスが表示される。
尚、使用者は、SMBの項目の変更キーK5を押下して、送信するコンピュータ300のホスト名や、コンピュータ300のIPアドレスや、保存するフォルダのパス等の入力を行う。又、使用者は、FTPの項目の変更キーK6を押下して、FTPサーバのホスト名や、FTPサーバのIPアドレスや、保存したいファイルのパス等を入力する。
(受信履歴に基づくアドレス情報の登録)
次に、図5〜図7に基づき、本発明の実施形態に係るデータ通信装置100での受信履歴を用いたアドレス情報の登録の一例を説明する。図7は、本発明の実施形態に係るデータ通信装置100で表示される受信履歴画面S4の一例を示す説明図である。
まず、図7を用いて、液晶表示部11が表示する受信履歴画面S4を説明する。図7に示すように、受信履歴画面S4は、各種状況確認の一種として表示される。表示制御部10は、受信履歴タブTB1が押下されると液晶表示部11に受信履歴画面S4を表示させる。
尚、印刷ジョブタブTB2が押下されると、実行された印刷ジョブや印刷待ちのジョブの日時、枚数、実行者等を示す一覧が表示される。又、送信ジョブタブTB3が押下されると、FAXやEメールにて送信済みのジョブや送信待ちのジョブの日時、枚数、実行者、宛先名称等を示す一覧が表示される。又、保存ジョブタブTB4が押下されると、画像読取部2で読み取られ、記憶装置8に保存された画像データ等、記憶装置8に保存状態にあるジョブの保存日時、データサイズ、実行者等を示す一覧が表示される。又、用紙・消耗品タブTB5が押下されると、トナーや用紙残量や、補給日等が表示される。
この受信履歴画面S4では、例えば、番号(No)、受信日時、受信したデータの種類、送信者を示す情報(「詳細」と付された項目)が、1件毎に、一覧表示される。尚、受信件数が多くなると、1画面では表示しきれないので、受信履歴画面S4の右側には、スクロールバーB2が設けられる。使用者によってスクロールバーB2が操作されると、表示制御部10は、液晶表示部11に別の受信履歴を表示させる。
ここで、受信履歴画面S4のうち、例えば、「詳細」と付される項目の表示内容は、相手方から送信された送信者情報に基づく。例えば、FAX受信の場合は、TSIである。即ち、アドレス情報は、FAX番号であり、送信者情報は、FAX受信データに含まれるTSIである。又、Eメール受信の場合は、ヘッダ情報に含まれる相手方アドレスを示す部分である。即ち、アドレス情報は、メールアドレスであり、送信者情報は、メールのヘッダ情報に含まれる発信者のアドレスである。
例えば、通信部9でFAXやEメールが受信されると、主制御部7に送られ、例えば、記憶装置8に記憶される。そして、主制御部7は、TSIやヘッダ情報や日時や受信種類を示すデータを表示制御部10に送る。そして、表示制御部10は、TSIやヘッダ情報や日時や受信種類を示すデータをメモリ18に記憶しておき、受信履歴画面S4を表示すべき際に、メモリ18から読み出し、受信履歴として表示する。あるいは、受信履歴画面S4の表示が必要になった場合(表示制御部10からのデータの要求があった場合)、主制御部7は、記憶装置8からTSIやヘッダ情報や日時や受信種類を示すデータを読み出し、表示制御部10にデータを送信する。
そして、受信履歴画面S4には、アドレス帳登録キーK8が設けられる。このアドレス帳登録キーK8が押下されると、例えば、押下により選択された受信履歴(一覧の左に配されるチェックボックスにチェックが入れられた受信履歴)について送信先情報の登録を行うことができる。
具体的には、アドレス帳登録キーK8が押下されると、選択された受信履歴に基づいて送信先情報を登録するため、表示制御部10は、液晶表示部11に図5に示した送信先情報登録画面S2を表示させる。このとき、送信先情報登録画面S2では、受信履歴がFAXに関するものならばFAX番号の項目が、受信履歴がEメールに関するものならば、メールアドレスの項目が既入力済の状態で表示される。
ここで、TSIは、自局情報として、各FAX装置400への入力により設定される任意のものである。一般的には、TSIとしてFAX番号が登録される場合が多いが、必ずしもFAX番号のみがTSIとして設定されるとは限らない。例えば、図7に示すように、TSIとして、文字や単なる数字の羅列が設定される場合がある。又、Eメールの場合でも、メールアドレスのほか、送信者を示す文字等の情報が付加されてヘッダ情報が作成される場合がある。このような場合、FAXにおける発呼不可な部分やEメール送信での不要な部分を除去する必要がある。
又、企業やビルでは、内線の管理・交換や内線と外線の接続を管理する構内交換設備が設けられる場合がある。外線向けの発信であることを構内交換設備に通知するため、外線に向けて発信する際、番号の先頭に「0」を付すことがある(いわゆる0発信)。又、例えば、TSIには、市内局番のみ設定されている場合もあり、市外局番等、TSIに数字を付加する必要もある。
そこで、選択された受信履歴に基づいて送信先情報を登録するとき、表示制御部10は、TSIやヘッダ情報に関し、不要部分を除去や、数字を付加する処理を行う。そして、表示制御部10は、処理後のFAX番号やメールアドレスを、送信先情報登録画面S2での入力済のFAX番号やメールアドレスとして液晶表示部11に表示させる。そこで、除去や不可の設定について次に説明する。
(自動的な除去、付加の設定)
次に、図8及び図9に基づき、受信履歴に基づくアドレス情報登録での設定の一例を説明する。図8は、本発明の実施形態に係る受信履歴に基づくアドレス情報の登録設定における受信履歴登録設定画面S5の一例を示す説明図である。図9は、本発明の実施形態に係る受信履歴に基づくアドレス情報の登録を行う際の確認ダイアログS6の一例を示す説明図である。
本実施形態の複合機200では、受信履歴に基づいてアドレス情報の登録を行う場合、自動的に履歴におけるTSIやヘッダ情報から除去処理や付加処理が自動的に行われる。ここで、自動的な除去処理や付加処理に関して、使用者は受信履歴登録設定画面S5で設定を行える。例えば、表示制御部10は、操作パネル1のシステムメニューキー17等が押下されると、図8に示すような、受信履歴登録設定画面S5を液晶表示部11に表示させる。
例えば、除去処理に関しては、除去すべき文字等の種類はFAXの場合とEメールの場合とでは異なる。そこで、FAXについては、文字、184の数字、186の数字、記号、スペースを自動的に除去するか否かを設定できる。使用者は、自動的に除去する項目についてチェックボックスを押下してチェックを入れる。尚、184、186の数字は、日本での発信者番号通知に関する数字である。従って、184、186の数字の項目は、複合機200が使用される国によっては、異ならせる必要や、不要となる場合がある。
又、メールアドレスに関しては、漢字、ひらがな、かっこを自動的に除去するか否かを設定できる。使用者は、自動的に除去する項目についてチェックボックスを押下してチェックを入れる。これらの除去処理によって、発信不可なアドレス情報の登録や、誤送信を招くアドレス情報の登録を防ぐことができる。
又、付加処理に関しては、特にFAX番号のアドレス情報の登録で必要になる。そこで、FAXについては、市外局番、国番号、0を付加するか否かを設定できる。使用者は、付加する項目についてチェックボックスを押下してチェックを入れる。例えば、0発信用チェックボックスC1にチェックが入れられた場合、表示制御部10は、FAX番号の先頭に0を付加する処理を行う。
又、市外局番チェックボックスC2と国番号チェックボックスC3も設けられる。これらの市外局番チェックボックスC2や国番号チェックボックスC3にチェックが入れられると、受信履歴に基づくアドレス情報の登録の際、市外局番や国番号を付加するための処理が行われる。
まず、市外局番チェックボックスC2の下方には、プルダウンメニューP2が設けられる。使用者は、プルダウンメニューP2を押下し、頻繁に送信する市外局番等、任意の市外局番を選択する。そして、表示制御部10は、受信履歴に基づくアドレス情報の登録の際、選択された市外局番をFAX番号に付加する処理を行う。もし、市外局番チェックボックスC2にチェックが入れられていない場合、使用者は、手動でアドレス情報(FAX番号)に市外局番を付す編集を行うことになる。
又、国番号チェックボックスC3の下方にも、プルダウンメニューP3が設けられる。使用者は、プルダウンメニューP3を押下し、頻繁に送信する国を国番号等、任意の国番号を選択する。そして、表示制御部10は、受信履歴に基づくアドレス情報の登録の際、選択された国番号をFAX番号に付加する処理を行う。もし、国番号チェックボックスC3にチェックが入れられていない場合、使用者は、手動でアドレス情報(FAX番号)に国番号を付す編集を行うことになる。
尚、手動でアドレス情報を編集するには、使用者は、送信先情報登録画面S2で変更キーK4や変更キーK7を押下し、ソフトウェアキーボード画面S3を表示させ、入力を行うことにより行える。
更に、図8に示すように、市外局番と国番号の項目に従属するチェックボックスとして登録時確認チェックボックスC4、C5が設けられる。この登録時確認チェックボックスC4、C5にチェックボックスが入れられていると、図9に示すように、受信履歴に基づいてアドレス情報を登録する際(アドレス帳登録キーK8が押下された際)、表示制御部10は、市外局番や国番号を付加するか否かの注意を促すための確認ダイアログS6を液晶表示部11に表示させる。これにより、市外局番や国番号の付け忘れや確認忘れを防ぐことができる。例えば、確認ダイアログS6は、市外局番や国番号を確認すべき旨を表示する。尚、表示制御部10は、確認ダイアログS6内のOKキーK9が押下された後、FAX番号の編集のためのソフトウェアキーボード画面S3を表示させてもよい。又、受信履歴に基づくFAX番号の登録の際には、表示制御部10は、常時、確認ダイアログS6を表示するようにしてもよい。
そして、受信履歴登録設定画面S5でOKキーK11が押下されると、表示制御部10は、例えば、チェックボックスにチェックが入れられた項目を受信履歴処理用データとして、メモリ18に記憶させる。そして、受信履歴を利用したアドレス情報の登録の際、表示制御部10は、メモリ18からチェックボックスにチェックが入れられた項目を確認し、自動的な除去処理と付加処理を行う。又、受信履歴処理用データは、記憶装置8に記憶し、必要な際、表示制御部10が主制御部7から取り寄せてもよい。
又、受信履歴処理用データを記憶装置8に記憶しておき、主制御部7が自動的な除去処理と付加処理を行ってもよい(主制御部7を処理部として用いる)。この場合、除去処理と付加処理後の送信者情報が操作パネル1に送られ、表示制御部10は液晶表示部11に表示させる。
(受信履歴に基づくアドレス情報登録制御)
次に、図10〜図12に基づき、本発明の実施形態に係る受信履歴に基づくアドレス情報登録制御の一例を説明する。図10は、本発明の実施形態に係る受信履歴に基づくアドレス情報登録制御の一例を示すフローチャートである。図11(a)は、本発明の実施形態に係る受信履歴に基づくアドレス情報の登録を行う際の試験送信ダイアログS7の一例を示す説明図であり、(b)は、試験送信で送信されるレポートRの一例を示す説明図である。図12は、本発明の実施形態に係る受信履歴に基づくアドレス情報の登録を行う際のリトライダイアログS8の一例を示す説明図である。
まず、図10のスタートは、使用者がFAXやEメールに基づいてアドレス情報の登録を行おうとする時点である。そして、使用者の操作パネル1への操作によって、表示制御部10は、液晶表示部11に受信履歴画面S4を表示させる(ステップ♯1)。そして、受信履歴画面S4に表示された受信履歴のうち、1件が選択された状態で(チェックボックスにチェックが入れられた状態で)アドレス帳登録キーK8が押下される(ステップ♯2)。即ち、表示部(液晶表示部11)は、送信者情報を並べて表示する受信履歴画面S4を表示し、入力部(タッチパネル部12等)は、受信履歴画面S4に表示された送信者情報の中から送信者情報を選択する入力を受け付け、処理部(表示制御部10)は、選択された送信者情報に対し、除去処理と付加処理を行うことになる。
そして、表示制御部10は、メモリ18や記憶装置8に記憶された受信履歴処理用データを確認する(ステップ♯3)。そして、表示制御部10は、受信履歴としてのTSIやヘッダ情報の除去処理を行う(ステップ♯4)。除去処理は、受信履歴登録設定画面S5でチェックボックスにチェックが入れられた項目について行われる。例えば、処理部(表示制御部10)は、TSIから文字、記号を除去する。又、処理部(表示制御部10)は、TSIから184及び186の数字を除去する。
次に、表示制御部10は、受信履歴としてのTSIに付加処理を行う(ステップ♯5)。付加処理は、受信履歴登録設定画面S5でチェックボックスにチェックが入れられた項目について行われる。例えば、処理部(表示制御部10)は、0、市外局番、国番号のうちのいずれか一つ又は複数を予め定められた付加符号として、付加処理を行う。ここで、表示制御部10は、登録時確認チェックボックスC4、C5にチェックが入れられていたため、確認ダイアログS6を表示する必要があるか、確認する(ステップ♯6)。
確認ダイアログS6を表示すべきであれば(ステップ♯6のYes)、表示制御部10は、液晶表示部11に確認ダイアログS6を表示させる(ステップ♯7)。一方、確認ダイアログS6を表示する必要が無ければ(ステップ♯6のNo)、ステップ♯7をスキップする。
そして、送信先情報登録画面S2で、表示制御部10は、場合に応じ、ソフトウェアキーボード画面S3を表示しつつ、宛先名称の入力や、アドレス情報の編集等、使用者による入力がタッチパネル部12に行われる(ステップ♯8)。尚、宛先名称等の入力は、ステップ♯1の前の段階で行われていてもよい。そして、表示制御部10は、送信先情報登録画面S2で登録キーK12が押下される等によって、送信先情報の入力が終了したかを確認する(ステップ♯9)。
もし、入力終了で無ければ(ステップ♯9のNo)、例えば、ステップ♯7に戻ればよい。一方、入力終了であれば(ステップ♯9のYes)、登録の次に、表示制御部10は、受信履歴に基づいて登録しようとするアドレス情報の試験送信を行うべきか否かを確認するため、図11(a)に示すような、試験送信ダイアログS7を液晶表示部11に表示させる(ステップ♯10)。
ここで、上述したように、TSIやヘッダ情報の信頼性は高くない場合がある。信頼性の高くないTSIやヘッダ情報の受信履歴に基づいたアドレス情報は、上記のように、除去処理や付加処理を行っても、まだ、誤送信や送信不可であり得る。そこで、本実施形態の複写機(データ通信装置100)では、試験的な送信を行って送信を行えるか確認を行えるようにする。
この試験送信を行うか否かを確認する試験送信ダイアログS7で、YesキーK13が押下されれば、図11(b)に示すような文面のレポートRが、登録しようとするアドレス情報を宛先として送信される。尚、TSIの受信履歴に基づいたアドレス情報(FAX番号)を登録しようとする場合、レポートRはFAX送信される。又、ヘッダ情報の受信履歴に基づいたアドレス情報(メールアドレス)を登録しようとする場合、レポートRはEメール送信される。一方、NoキーK14が押下されればレポートRは送信されない。尚、レポートRの画像データやテキストデータ等、送信の際に必要となるデータは、例えば、記憶装置8に記憶される。
尚、本実施形態では、試験送信を行うか否かを確認する例を説明する。しかし、受信履歴に基づいてアドレス情報を登録する場合、常に試験相反が行われるようにしてもよい。
フローチャートに戻り、説明を続ける。試験送信ダイアログS7が液晶表示部11に表示されると、表示制御部10は、試験送信ダイアログS7内のYesキーK13が押下されたかを確認する(ステップ♯11)。言い換えると、表示制御部10は、試験送信を行うべきかを確認する。
もし、NoキーK14が押下された場合(ステップ♯11のNo)、記憶装置8やメモリ18が、受信履歴に基づくアドレス情報を含む送信先情報を記憶する(ステップ♯12)。そして、本制御は終了する(エンド)。これにより、以後のFAXやEメールに画像データを添付しての送信等の各種送信で、登録したアドレス情報がアドレス帳画面S1に表示される。そして、以後の送信先の設定が容易になる。
即ち、データ通信装置100は、外部装置とデータの送受信を行うための通信部9と、送信先のアドレス情報を記憶する記憶部(メモリ18、記憶装置8)と、記憶部に記憶されるアドレス情報を用いて、アドレス情報を並べて表示するアドレス帳画面S1と、記憶部にアドレス情報を追加して記憶させるための入力用画面である送信先情報登録画面S2と、を表示する表示部(液晶表示部11)と、アドレス帳画面S1で送信先を選択する入力を受け付けるとともに、送信先情報登録画面S2で少なくとも前記アドレス情報の入力を受け付ける入力部(タッチパネル部12等)と、データの処理を行う処理部(表示制御部10、主制御部7)を有し、通信部9が外部から受信したデータに含まれ、送信者を示す送信者情報に基づいてアドレス情報を記憶部に登録する際、処理部は、送信者情報から予め必要がないと定められた部分を除去する除去処理を行うとともに、予め定められた符号を付す付加処理を行い、記憶部(メモリ18、記憶装置8)は、処理部が送信者情報を処理して得られたアドレス情報を記憶する。
一方、YesキーK13が押下された場合(ステップ♯11のYes)、表示制御部10は、受信履歴に基づくアドレス情報を主制御部7に送信し、主制御部7は、通信部9からレポートRを試験送信させる(ステップ♯13)。そして、主制御部7は、レポートRを正常に送信できたかを確認する(ステップ♯14)。例えば、FAX送信の場合、登録しようとするFAX番号が使われていない場合やタイムアウト発生時、主制御部7は、エラー発生であり送信不可と認識する。又、Eメール送信の場合、登録しようとするメールアドレスが存在しない場合、例えば、メールサーバから宛先が存在しない旨のメールが返信される。これらによって、主制御部7は、レポートRを正常に送信できたかを確認する。
もし、正常に送信できれば(ステップ♯14のYes)、表示制御部10は、正常に送信できた旨のデータを主制御部7から受け、例えば、ステップ♯12に移行する。即ち、通信部9は、処理部(表示制御部10)が送信者情報を処理して得られたアドレス情報を送信先アドレスとして試験送信を行い、記憶部(メモリ18、記憶装置8)は、試験送信が成功した場合、処理部が送信者情報を処理して得られたアドレス情報を記憶する。一方、正常に送信できずエラーが発生すれば(ステップ♯14のNo)、表示制御部10は、主制御部7から正常に送信できた旨のデータを主制御部7から受け、図12に示すようなリトライダイアログS8(リトライ画面に相当)を液晶表示部11に表示させる(ステップ♯15)。即ち、通信部9は、処理部(表示制御部10)が送信者情報を処理して得られたアドレス情報を送信先アドレスとして試験送信を行い、試験送信が失敗した場合、表示部(液晶表示部11)は、試験送信を行ったアドレス情報を修正するためのリトライ画面(リトライダイアログS8)を表示する。
リトライダイアログS8は、図12に示すように、使用者にアドレス情報の再編集を行うか否かを確認するためのものである。そして、表示制御部10は、リトライダイアログS8内のYesキーK15が押下されたかを確認する(ステップ♯16)。言い換えると、表示制御部10は、アドレス情報の再編集が行われるか否かを確認する。
もし、リトライダイアログS8でYesキーK15が押下されれば(ステップ♯16のYes)、例えば、ステップ♯8に移行する。一方、リトライダイアログS8でNoキーK16が押下されれば(ステップ♯16のNo)、メモリ18や記憶装置8にアドレス情報等の送信先情報を登録することなく本制御を終了する。
このようにして、本実施形態の構成によれば、処理部(表示制御部10、主制御部7でもよい)は、送信者情報から除去処理を行うとともに、予め定められた付加符号を付す付加処理を行う。これにより、アドレス情報として登録するうえで、不要な文字の除去が自動的に行われるとともに、0発信等、発信で必要な符号を送信者情報に自動的に付加してアドレス情報を登録することができる。従って、受信された送信者情報を自動的に改変することで、送信不可な(発呼不可な)アドレス情報や、誤送信を引き起こすアドレス情報の登録を防ぐことができる。
又、処理部(表示制御部10、主制御部7でもよい)は、選択された送信者情報に対し、除去処理と付加処理を行う。これにより、使用者は、受信履歴の内、任意の受信履歴を選択して、任意にアドレス情報の登録を行うことができる。又、記憶部(メモリ18、記憶装置8)は、試験送信が成功した場合、処理部が送信者情報を処理して得られたアドレス情報を記憶する。この試験送信によって、登録しようとする送信者情報が送信不可なアドレス情報や誤送信を引き起こすアドレス情報か否かを確認することができる。従って、より確実に、送信不可なアドレス情報や誤送信を引き起こすアドレス情報の登録を回避することができる。
又、試験送信が失敗した場合、表示部(液晶表示部11)は、試験送信を行ったアドレス情報を修正するためのリトライ画面(リトライダイアログS8)を表示する。この試験送信によって、登録しようとする送信者情報が送信不可なアドレス情報や誤送信を引き起こすアドレス情報か否かを確認することができる。従って、使用者に登録しようとしたアドレス情報に不備があることを認識させることができるとともに、送信不可なアドレス情報や誤送信を引き起こすアドレス情報の登録を回避することができる。又、リトライ画面が表示され、使用者は不備のあるアドレス情報を簡易に修正することができる。
又、アドレス情報は、FAX番号であり、送信者情報は、FAX受信データに含まれるTSIである。これにより、FAX受信履歴を利用しつつ、アドレス情報の登録を行うことができるとともに、TSIに対し除去処理や不可処理を行って、送信不可なアドレス情報や、誤送信を引き起こすアドレス情報の登録を防ぐことができる。又、処理部(表示制御部10、主制御部7でもよい)はTSIから文字、記号を除去する。これにより、FAX番号に文字が付加された状態でのアドレス情報の登録を防ぐことができる。従って、送信不可なアドレス情報や、誤送信を引き起こすアドレス情報の登録を防ぐことができる。
又、処理部(表示制御部10、主制御部7でもよい)は、TSIから184及び186の数字を除去する。「184」や「186」は、送信者情報として任意にFAX番号に付される場合があるところ、FAX番号に余計な文字が付加された状態でのアドレス情報の登録を防ぐことができる。又、処理部は、0、市外局番、国番号のうちのいずれか一つ又は複数を予め定められた付加符号として、付加処理を行う。使用者のFAX設置環境では0発信が必要な場合がある。又、TSIに市外局番や国番号が記されていない場合もある。そこで、本発明では、送信者情報(TSI)を利用してアドレス情報を登録する場合、0の数字や、市外局番や、国番号が送信者情報(TSI)に付加される。従って、送信不可なアドレス情報や、誤送信を引き起こすアドレス情報の登録を防ぐことができる。
又、アドレス情報は、メールアドレスであり、送信者情報は、メールのヘッダ情報に含まれる発信者のアドレスである。これにより、アドレス情報としてメールアドレスを登録することができる。又、受信履歴を用いてアドレス情報を登録しても、誤送信を引き起こすアドレス情報や、送信不可なアドレス情報の登録が防がれる。従って、正確にデータの送信を行える画像形成装置(例えば、複合機200)を提供することができる。
本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
産業上の使用可能性
本発明は、画像形成装置や、画像形成装置やコンピュータ300を含む画像形成システムに使用可能である。