JP2011246139A - 商品の運搬箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】宅配業務において、繰り返し使用する運搬箱を提供する。
【解決手段】プラスチック製段ボールシートの板面を、背面部を中心として上面部5と、底面部6と、左右の側面部7,7と、上面部5及び底面部6の左右両側に付設された折返し部8,8とに区画し、上面部5に前扉部3を付設して正面が開放された中空の角型の箱に組み立てられた商品の運搬箱である。箱体1が平坦に折畳まれた状態において、上面部5及び底面部6は、それぞれ両側に付設された折返し部8,8と同一平面をなして背面部4の内面側の板面に重ねられ、上面部5及び底面部6を左右に開き、上面部5及び底面部6を背面部4に対して直角に起立させることにより立体の箱体1に組み立てられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鉢植え植物その他商品の運搬箱に関する。
胡蝶蘭などの鉢植え植物を販売店から購入者宅へ配送する作業のほとんどは、宅配業者に委託して行われる。鉢植え植物の中でも、たとえば胡蝶蘭といった高級な商品を輸送する際には、輸送中に受ける衝撃や振動などから商品を保護するだけではなく、輸送用箱内に商品を出し入れする際にも慎重な取り扱いが要求される。商品の輸送には、従来からダンボール紙を用いた箱(いわゆる段ボール箱)が主として用いられてきた。段ボール箱は、折り畳みが可能であり、保管時には平坦に折り畳み、使用時には立体に組み立て、定型に保形し、箱内に商品を収容したのち施蓋し、運搬に供される。
段ボール箱の使用は、一見簡便に見えるが、現実に宅配業者がその業務に段ボール箱を用いるには、いくつかの問題が解決されなければならない。まず、配送を委託された依頼先に係員が出向いて商品を受け取り、運搬箱に収納する作業を客先で行うときには、作業の迅速性が要求される。また、省資源化のため、商品配送後、運搬箱を繰り返し使用するケースでは、依頼先で引き取った商品を箱に入れる作業だけでなく、箱内に固定して安全に運搬し、届け先で運搬箱を開き、商品を取り出し、運搬箱を折りたたんで回収する作業が必要となる。
然るに、箱内に商品を固定する作業は必ずしも容易ではないし、手数をかけて固定しても、箱を回収するためには、届け先で箱を開いて商品を取り出すためにはどうしても商品に直接手を触れなければならない。商品に直接手を触れることによって商品が破損した場合、たとえば、商品が胡蝶蘭の場合に、宅配業務の係員が手を触れたために花びらが落ちてしまったというのでは商品価値が著しく低下し、損害の補償問題が発生することにもなりかねない。これでは、省資源化のための運搬箱の再利用という構想の実現は難しい。
ちなみに、紙製段ボール箱を繰り返し利用するという試みとしては、発明者は、先に特許文献1に記載された繰り返し使用する運搬箱を提案した。しかし、この運搬箱は、商品販売業者において、平板状に折り畳まれた段ボール箱を箱型に組み立てたときには、宅配便用の運搬箱となり、宅配業者が使用済みの運搬箱を回収し、これを折り畳んで、そのままメール便として商品販売業者へ返却し、商品販売業者は、折り畳まれた段ボール箱を再び箱型に組み立てることによってその箱を商品の運搬箱として繰り返し使用することができるというものであって、梱包や開梱の作業性を含めて再利用可能な運搬箱の構造に着目して改善されたものではない。
また、蘭などの鉢植え用の梱包箱として特許文献2には、運搬時に鉢植えが梱包箱内で傾いてしまうことを防止できる鉢植え用梱包箱が提案されている。特許文献2に記載された鉢植え用梱包箱は、上方及び前方開放の箱を用い、その後壁部の一部を梱包箱の内部側にほぼ直角に折り曲げ、板面に開口を有する鉢受け部を設けたものであり、鉢受け部の開口内に鉢植えの鉢を挿入して鉢植えの転倒を防止する梱包箱内での傾きを防止するというものである。確かにトラック等で長時間輸送するに際しては、振動などにより発生するかもしれない花部分の損傷を防止する対策は重要である。しかし、特許文献2に記載されたような上方及び前方開放の箱のままでは、宅配業務用の運搬箱には適さない。宅配業務用の運搬箱として、まして繰り返し使用する運搬箱としては、ある程度の強度が必要であり、この点では、プラスチック製の段ボール箱の使用が望ましいが、プラスチック製の段ボール箱に関しては、運搬箱として有効な構造は知られていないのが実情である。
特許公開2010−13169 実用新案登録第3081513号
解決しようとする問題点は、梱包、開梱の作業性、安全性を確保して繰り返し利用可能な運搬箱、特に宅配業務の使用に適した鉢植え用の運搬箱がなかったという点である。
上記課題を解決するために、本発明による商品の運搬箱においては、立体から平坦に折り畳み可能であり、組立てならびに折り畳みの作業性に優れ、堅牢で繰り返し使用可能な構造としたことを最大の特徴とする。
本発明による商品の運搬箱によれば、平坦に折り畳んだ状態で持ち運び、必要時に簡単な操作で箱型に組立てたのち、面ファスナーを用いて定型に保形することができる。箱型は、背面部を中心にその四周に設けた底面部と上面部と両側面部及び前扉部とによって構成されるが、両側面部と底面部および上面部とは、底面部および上面部に付設された折返し部とによってつなぎ、底面部および上面部の起立あるいは折り畳み操作に連動させて側面部を起立あるいは折り畳むために、実質上、互いに向き合う底面部および上面部の端縁を開き、あるいは閉じることによって実質上ワンタッチで、箱体に組立てあるいは平坦に折り畳むことができる。
また、商品として胡蝶蘭のような高価な鉢植え植物を運搬するときには、内装パッドと併用し、内装パッドに鉢植え植物を格納しておくことによって、配送先においては、箱体から内装パッドを取り出し、鉢植え植物に手を触れることなく届け先に商品を引き渡して箱体を回収することができる。
(a)は本発明の箱体の構造、展開形状を示す図、(b)は前扉部の展開形状を示す図である。 箱体の上面部の裏面に前扉部を取り付けた状態を示す展開図である。 (a)〜(c)は箱体の組立て要領を示す図である。 (a),(b)は箱体の組立て要領を示す図である。 (a),(b)は箱体の組立て要領を示す図である。 (a)は扉板に設けた耳部の接着前の状態を示す図、(b)は、耳部を側面部および背面部に接着した状態を示す図である。 箱体を平坦に折り畳む過程で両側面部を押し開いた状態を示す図である。 箱体を平坦に折り畳んだ状態で前扉部を2つ折に折り畳み、箱体の底面部の範囲内に納めた状態を示す図である。 箱体が平坦に折畳まれた状態を背面部側から見た平面図である。 本発明による運搬箱と内装パッドとの組み合わせを示す図である。 (a)は内装パッドの展開図、(b)は内装パッドを組立てた状態を示す図である。 本発明の応用として、通常の角型の運搬箱として使用する例であり、(a)は、運搬箱の展開図、(b)は箱体に組み立てた状態で箱の開口を下向きにした状態を示している。
(箱体と内装パッドとの組み合わせ)
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図10において、本発明による商品の運搬箱は、プラスチック段ボール製の折り畳み可能な角型の箱体1であり、胡蝶蘭などの鉢植え植物の運搬に用いるときには、必要により内装パッド2と組み合わせて使用する。
箱体1は、正面が開放された縦長中空の角型の箱であり、箱の上面部5の裏面に前扉部3が上下方向に開閉可能に取り付けられている。内装パッド2は、宅配便として輸送される胡蝶蘭その他の鉢植え植物を商品として収容保持するものであり、商品を保持させた内装パッド2を箱体1内に格納し、箱体1の正面開口を前扉部3で閉じ、後述するように面ファスナーで封止して一定形態に保形し、目的地に向けて宅配輸送される。
(箱体の構造、展開形状について)
図1(a)において、本発明による運搬箱の箱体1は、1枚のプラスチック製段ボール板の板面を、角型の箱の背面部4を中心としてその一端に上面部5、他端に底面部6、左右に側面部7,7、上面部5及び底面部6の左右両側に折返し部8,8を区画形成したものであり、さらに上面部5の裏側に前扉部3を付設して正面が開放された中空の角型の箱に組み立てるものである。
上面部5及び底面部6の左右折返し部8,8は、それぞれ左右の側面部7に連結され、左右の側面部に折り重ねて箱体1の側壁を形成する方形の部分であるが、側面部7の板面には、側面部7の外縁中央を頂点とし、背面部4の上縁及び下縁につながる山形の折曲線9が付され、両側面部7は、この折曲線9によって、背面部4につながる2等辺3角形の主部分7aと、側面部7の隅部を含む直角3角形の従部分7bの対とに区画されている。
側面部7の側縁に向き合う各折返し部8の端縁には、それぞれ側面部7の板面一部に切り込んで突出する貼り付け用の耳部10が付設されている。耳部10は、後述するように背面部4の一部に折り返し、その板面に接着する部分であり、耳部10の板面及び耳部10を重ね合わせるべき背面部4の対応する面の一部には、それぞれ面ファスナーFが取り付けられている。
背面部4は箱体1の中心をなす部分であり、その板面には、箱体1内に収納される商品が胡蝶蘭その他の鉢植え植物である場合に備えて空気孔11が開口されている。前扉部3は、図1(b)に示すように、上面部5に取り付ける取付部12と、箱体1の正面開口を閉じる開閉部13とからなり、開閉部13を箱体1の上面部5の正面に張り出させた状態で取付部12を箱体1の上面部5の裏面に数本のリベットRで板面に固定したものである。
開閉部13は、箱体1の正面扉であり、取付部11に対して板面を横切る折曲線14aによって開閉可能であり、さらに開閉部13の長手方向のほぼ中央部位にも折曲線14bが付され、折曲線14bで開閉部13を開いて箱体の下部だけを開閉できるようになっている。また、開閉部13の板面の一部にhs、前記背面部4の空気孔11と対応する位置に同様の空気孔11aが開港されている。さらに、折曲線14bを挟んで開閉部13の左右には、側方に張り出した接着用の耳部15を有し、耳部15の面と、その対向面となる背面部4の一部には、両者を結合させる面ファスナーFが取り付けられている。また、この実施例において、折曲線は、板面の折曲だけでなく、折曲部分を一部に残し、折曲部分間をスリットに切り欠いてより簡単に折り曲げることができるようにしている。
(箱体の製作)
次に、箱体1の組立て要領を説明する。図2は、箱体1の上面部5の裏面に前扉部3を取り付けた状態の展開図を示す。図3(a)において、まず片側の側面部(右側面部)7を背面部4に対し下向きに直角に折曲し、ついで他方の側面部(左側面部)7を図3(b)のように同方向に直角に折曲する。次いで、図3(c)に示すように上面部5及び底面部6を背面部4に対し、下向きに直角に折曲する。これによって上面部5及び底面部6の両側の各折返し部8は、それぞれ上面部5及び底面部6の側方に張り出した状態となる。
次いで図4(a)、図4(b)、図4(c)の順に折返し部8を側面部7の外面に折り重ね、各折返し部8を側面部7の外面で折曲線9で主部分7aから区画された従部分7bの板面にリベットRで固定する。これによって箱体1は、正面が開放された中空立体の角型の箱に組上げられる。次いで各折返し部8に付設された耳部10を図5(a)、(b)の順序で背面部4の板面上に折り返し、面ファスナーF(図4参照)によって各耳部10を背面部4の板面に固定する。
一方、図6(a)において、箱体1の正面側の開口は、前扉部3で塞ぎ、図6(b)のように前扉部3の両側縁に付設した耳部15を各側面部7の板面に折り返し、面ファスナーFで耳部15を側面部7の板面に止める。箱体1は、折返し部8の耳部10を背面部4の板面に、前扉部3の耳部15を両側面部7に貼り付ける。これによって堅牢な運搬箱に組み立てられる。なお、上面部5及び底面部6に付設された各折返し部8は、側面部7の外面に重ねられて箱体1の側壁の一部となる。上面部5側の折返し部8の外面には、図6(a)、(b)に示すように箱体1の持ち運びに備えて手舁き用の把手16が取り付けられ、上面部6の板面中央には、配送伝票の収納部17が設置されている。
(箱体の折り畳み並びに組立て)
本発明による運搬箱は、不使用時あるいは保管時には平坦に折り畳むことができる。図6(a)において、箱体1が立体に組み立てられた状態において、折返し部8の耳部10を背面部4から取り外し、前扉部3の耳部15を両側面部7から取り外し、図7(図12)のように背面部4に対して直角に起立している両側面部7,7を押し開くことによって、両側面部7,7の従部分7bが主部分7aの内面側に折り重ねられ、従部分7bにつながれた底面部6及び上面部5は、図8のようにそれぞれ両側に付設された折返し部8,8と同一平面をなして背面部の内面側の板面に重ねられる。箱体1を平坦に折り畳んだ状態では前扉部3を2つ折に折り畳み、箱体1の底面部の範囲内に納める。図9は、箱体が平坦に折畳まれた状態を背面部側から見た平面図である。
一方、箱体1を使用するときには、前記とは逆の操作で立体に組上げることができる。すなわち、図8に示すように箱体1が平坦に折畳まれた状態において、上面部5及び底面部6は、それぞれ両側に付設された折返し部8と同一平面をなして背面部の内面側の板面に重ねられている。この状態で上面部5及び底面部6を左右に開き、上面部5及び底面部6を背面部4に対して直角に起立させることにより立体の箱体1に組み立てられる。
(使用例)
本発明の運搬箱を胡蝶蘭のような鉢植え植物の輸送に用いるときには、前述のように内装パッド2と組み合わせて用いる(図10参照)。内装パッド2は、鉢植え植物を安定に支えるためのものであり、図11(a)の展開図に示すように、1枚の段ボール紙から形成されたものであり、折曲線によって右側壁部18、台座部19、左側壁部20及び背面部21に区画され、背面部21の端縁には糊しろ22が付設され、各部18〜21の下部には、底板形成部18a〜21aが設けられているものである。
右側壁部18、台座部19、左側壁部20及び背面部21はこの順に直角に折曲しちたのち、底板形成部18a〜21aを互いに組み合わせて箱底を形成し、台座部19を、図11(b)のように一定の立ち上がり高さで水平に折り曲げ、更にその端縁は下向きに折り曲げて鉢植え植物の支持台を形成させ、背面部21は、糊しろ22を右側壁部18の端縁に接着する。これによって内装パッドは、正面が開放された有底の筐体となる。
台座部19には、その水平面に鉢植え植物の鉢を支える鉢受け23が開口され、開口側の端縁には、引出し用の切り込み24が付され、左右の側壁部には、持ち運び用の把手となる横長の開口25が形成されている。内装パッド2は、その大きさを、本発明の運搬箱の大きさに合わせて作られたものであり、左右側壁部18、20及び背面部21の高さは、可能な限り運搬箱の箱体1の高さに合わせて設計するのが望ましい。
内装パッド2の不使用時には、底板形成部を分離させて平坦に折り畳むことができる。宅配業者が鉢植え植物、たとえば胡蝶蘭の配送依頼を受けたときには、係員は、本発明の運搬箱の箱体1を内装パッド2とともに持参して依頼先に赴き、内装パッド2および運搬箱1を立体に組立て、図10に示すように内装パッド2の台座部19の鉢受け23に、商品Gとして胡蝶蘭の鉢Pをはめ込み、そのまま箱体1内に格納し、箱体1を閉じて配送先である目的地に搬送する。
目的地では、箱体を開き、内装パッド2の台座部の手前に設けた切り込み24に手指を差し込んで内装パッド2を箱体1から引き出し、箱体1内から取り出した後、把手の開口25を手で持って配送先に引渡し、箱体1は回収して持ち帰る。台座部19の手前に切り込み24を設けたのは、配達人が商品Gである胡蝶蘭に手を触れることなく、箱体1内から胡蝶蘭を取り出すためであり、左右側壁部18、20及び背面部21の高さを、可能な限り箱体の高さに合わせて設計したのは箱体1内から内装パッド2を取り出すに際し、内装パッド2が箱体1内で上方に持ち上げられることが無いようにするためである。
内装パッド2が運搬箱の箱体1内から取り出される前に、誤って内装パッドが箱体1内で上方に持ち上げられると、それだけ胡蝶蘭の花が運搬箱内に触れて傷つく危険が高まることになる。いずれにしても、運搬箱を回収するには、箱体の中から商品を引き出すことが必要であるが、商品Gが胡蝶蘭のような高価な鉢植え植物の場合には、花や茎、葉に直接手が触れないように取り扱って客先に商品を引き渡すことが重要である。
(本発明の応用、展開)
以上実施例では胡蝶蘭のような鉢植え植物の輸送用運搬箱として使用する例を示した。しかしながら本発明は鉢植え植物の輸送に限らず、一般の商品の輸送用に広く利用することができる。図12(a)は、通常の運搬箱として使用する例である。必ずしも内装パッドは使用する必要がない。この実施例は、正面開口を上向きに使用する箱の例である。したがって、両側面部37は、横長の側面部、上面部35及び底面部36は箱の前端部、後端部となり、背面部は底面となる。また、背面部34の上下端に形成された上面部35及び底面部36の各折返し部38に付設する耳部40aは、各折返し部38の範囲内でその一部に切り起こすことによって耳部40aを形成すれば、図12(b)のように箱型に組み立てたときに、耳部40aを背面部34側に張り出させることなく、側面部37の板面に貼り付けることができる。
さらに、箱体の開口を前扉部33で施蓋し、施蓋状態を保持させるためには、前扉部33に付設する耳部45は、必ずしも図1(b)に示したように折曲線14bにまたがって設ける必要はなく、側面部の一部に接合して施蓋状態を保持できればよい。
本発明による商品運搬箱は、内装パッドと組み合わせて胡蝶蘭その他各種鉢植え植物の輸送、一般商品の輸送用箱、特に宅配業務において繰り返し使用する運搬箱として広く活用することができる。
1 箱体、2 内装パッド、3 33 前扉部、4,21 背面部、5 上面部、6 36 底面部、7 37 側面部、7a 主部分、7b 従部分、8 折返し部、9,14a,14b 折曲線、10,10a,15 耳部、11 空気孔、12 取付部、13 開閉部、16 把手、17 配送伝票の収納部、18 右側壁部、19 台座部、20 左側壁部、18a〜21a 底板形成部、22 糊しろ、23 鉢受け、24 切り込み、25 開口、R リベット、F 面ファスナー

Claims (6)

  1. 1枚のプラスチック製段ボールシートの板面を、角型の箱の背面部を中心としてその一端の上面部と、他端の底面部と、左右の側面部と、上面部及び底面部の左右両側に付設された折返し部とに区画され、上面部に前扉部を付設して正面が開放された中空の角型の箱に組み立てられた商品の運搬箱であって、
    前記上面部及び底面部の左右折返し部は、側面部に接続されて箱体の側壁を形成する方形の部分であり、
    前記上面部及び底面部は、それぞれ前記左右の側面部につながれ、前記背面部の内面側に折り重ねることによって平坦に折り畳まれ、直角に起立させて箱体の上面と底面となる部分であり、
    前記左右の側面部は、前記折返し部を介して上面部及び底面部に連なり、前記上面部及び底面部の折り畳みに伴って背面部と同一平面に展開され、上面部及び底面部の起立に伴って背面部の板面に対し直角に起立して箱体の左右の側面を形成するものであり、
    前記前扉部は、立体の箱型の正面開口を閉じるものであり、
    前記上面部及び底面部の折返し部及び前扉部は耳部を有し、
    前記耳部は、立体の箱型の一部に接着して箱型を定型に保形するものであることを特徴とする商品の運搬箱。
  2. 前記左右の側面部の板面には、各側面部の外縁中央を頂点とし、背面部の上縁及び下縁につながる山形の折曲線が付され、両側面部は、この折曲線によって、背面部につながる2等辺3角形の主部分と、側面部のコーナーを含む直角3角形の従部分とに区画され、
    前記上面部及び底面部の左右折返し部は、隣接する側面部の従部分に連結されて箱体の側壁の一部となり、
    側面部は、折曲線にそって従部分を主部分に折り重ねることによって平坦となり、
    上面部及び底面部は、側面部の従部分を主部分に折り重ねることによって、平坦に折畳まれるものであることを特徴とする請求項1に記載の商品の運搬箱。
  3. 前記底面部および上面部に付設した折返し部分の耳部は、折返し部の一部に突出させたものであり、立体に組立てられた箱体の背面部に折り返して背面部の板面一部に接着され、前扉部は、立体に組立てられた箱体の正面開口を覆い、前扉部に付設した耳部は、両側面部に折り返してその板面一部に接着されるものであることを特徴とする請求項1に記載の商品の運搬箱。
  4. 前記底面部および上面部に付設した折返し部の耳部は、折返し部の一部を切り起こすことによって形成されたものであり、立体に組立てられた箱体の背面の板面一部に接着され、前扉部は、立体に組立てられた箱体の正面開口を覆い、前扉部に付設した耳部は、両側面部に折り返して両側面の主部分の板面一部に接着されるものであることを特徴とする請求項1に記載の商品の運搬箱。
  5. 箱体が平坦に折畳まれた状態において、上面部及び底面部は、それぞれ両側に付設された折返し部と同一平面をなして背面部の内面側の板面に重ねられ、
    上面部及び底面部を左右に開き、上面部及び底面部を背面部に対して直角に起立させることにより立体の箱体に組み立てられるものであることを特徴とする請求項1に記載の商品の運搬箱。
  6. 箱体が立体に組み立てられた状態において、背面部に対して直角に起立している両側面部を押し開くことによって、両側面部の従部分が主部分の内面側に折り重ねられ、従部分につながれた上面部及び底面部は、それぞれ両側に付設された折返し部と同一平面をなして背面部の内面側の板面に重ねられるものであることを特徴とする請求項1に記載の商品の運搬箱。
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