JP2011245969A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンが停止を駆動を繰り返すことによって運転者に与える違和感を軽減する。
【解決手段】バッテリのSOCの低下率ΔSOCに基づいて、バッテリのSOCが、予め定められた第1しきい値まで低下するまでの第1時間が算出される。予め定められた第2時間から第1時間を減算することによって、第3時間が算出される。第2しきい値と第1しきい値との差を第3時間で除算することによって、バッテリのSOCの増大率が設定される。バッテリのSOCが第1しきい値まで低下すると、バッテリのSOCが第2しきい値に到達するまで、エンジンが駆動するとともに、第1モータジェネレータが発電することにより、バッテリのSOCが設定された増大率で増大するようにバッテリが充電される。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両の制御装置に関し、特に、内燃機関と、内燃機関により駆動されることによって発電する発電機と、発電機が発電した電力を蓄える蓄電装置とを搭載した車両において、蓄電装置を充電する技術に関する。
内燃機関を駆動することによって発電機を駆動し、発電機が発電した電力を用いて走行可能なハイブリッド車が知られている。ハイブリッド車には、発電機が発電した電力を蓄えるバッテリおよびキャパシタなどの蓄電装置が搭載される。このハイブリッド車では、たとえば、バッテリの残存容量が所定値まで低下すると、内燃機関を駆動し、発電機が発電することによって、バッテリが充電するように制御される。バッテリの残存容量が別の所定値まで上昇すると、バッテリの充電が停止される。したがって、内燃機関の始動と停止とが、運転者の操作によらずに自動で行なわれる。内燃機関の始動と停止とが自動で行なわれることにより、運転者が違和感を感じ得る。
特開2006−336510号公報は、運転者に与える違和感を低減することを目的の一つとした技術を開示する。特開2006−336510号公報は、エンジンが自動停止されている最中の単位時間あたりのバッテリの平均使用量に基づいて平均使用量が多いほど小さくなるよう要求充電電力を設定し、バッテリの残存容量が所定量未満となってエンジンが自動始動されたときに設定した要求充電電力でバッテリを充電することを開示する。
特開2006−336510号公報に記載の技術によれば、エンジンの自動始動と自動停止とが頻繁に行なわれることが抑制される。
特開2006−336510号公報
特開2006−336510号公報にも記載されているように、内燃機関を駆動することによって発電するハイブリッド車においては、運転者に与える違和感を軽減するため、内燃機関の始動と停止とが頻繁に繰り返すことを抑制することが望まれる。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、運転者に与える違和感をさらに軽減することである。
第1の発明に係る車両の制御装置は、内燃機関と、内燃機関により駆動されることによって発電する発電機と、発電機が発電した電力を蓄える蓄電装置とを搭載した車両の制御装置である。制御装置は、蓄電装置の残存容量の低下率を算出するための手段と、蓄電装置の残存容量の低下率に基づいて、蓄電装置の残存容量が、予め定められた第1のしきい値まで低下するまでの第1の時間を算出するための手段と、予め定められた第2の時間から第1の時間を減算することによって、第3の時間を算出するための手段と、第1のしきい値よりも大きい第2のしきい値と第1のしきい値との差を第3の時間で除算することによって、蓄電装置の残存容量の増大率を設定するための手段と、蓄電装置の残存容量が第1のしきい値まで低下すると、蓄電装置の残存容量が第2のしきい値に到達するまで、内燃機関が駆動するとともに、発電機が発電するように制御することにより、蓄電装置の残存容量が設定された増大率で増大するように蓄電装置を充電するための手段とを備える。
この構成によると、内燃機関を停止することができる第1の時間を、第2の時間から減算することによって定まる第3の時間だけ、内燃機関を駆動することによって蓄電装置が充電される。これにより、内燃機関の停止および駆動のサイクルを略一定の時間で行なうことができる。そのため、内燃機関の挙動を運転者にとって予想し易いものとすることができる。その結果、運転者に与える違和感をさらに軽減することができる。
第2の発明に係る車両の制御装置においては、第2のしきい値と第1のしきい値との差が大きくなるように補正するための補正手段をさらに備える。
この構成によると、第1のしきい値を小さくしたり、または、第2のしきい値が大きくされる。第1のしきい値を小さくすれば、蓄電装置が第1のしきい値まで低下するのに要する時間、すなわち内燃機関を停止することができる時間を長くすることができる。第2のしきい値を大きくすれば、蓄電装置により多くの電力を蓄えることができる。そのため、蓄電装置が第1のしきい値まで低下するのに要する時間、すなわち内燃機関を停止することができる時間を長くすることができる。いずれの場合においても、充電を終了するために内燃機関を停止させてから、次に始動するまでの時間を長くすることができる。
第3の発明に係る車両の制御装置においては、補正手段は、蓄電装置の残存容量の低下率が大きいほど、第2のしきい値と第1のしきい値との差が大きくなるように補正する。
この構成によると、蓄電装置の残存容量の低下率が大きくなっても、内燃機関を停止することができる時間が短くならないようにすることができる。
第4の発明に係る車両の制御装置においては、補正手段は、第1のしきい値が小さくなるように補正することによって、第2のしきい値と第1のしきい値との差が大きくなるように補正する。
この構成によると、蓄電装置が第1のしきい値まで低下するのに要する時間、すなわち内燃機関を停止することができる時間を長くすることができる。そのため、充電を終了するために内燃機関を停止させてから、次に始動するまでの時間を長くすることができる。
第5の発明に係る車両の制御装置においては、第2のしきい値が大きくなるように補正することによって、第2のしきい値と第1のしきい値との差が大きくなるように補正する。
この構成によると、蓄電装置により多くの電力を蓄えることができる。そのため、蓄電装置が第1のしきい値まで低下するのに要する時間、すなわち内燃機関を停止することができる時間を長くすることができる。そのため、充電を終了するために内燃機関を停止させてから、次に始動するまでの時間を長くすることができる。
第6の発明に係る車両の制御装置においては、車両には、蓄電装置から供給された電力により作動する機器がさらに搭載される。制御装置は、機器が消費する電力の最大値が小さくなるように制限するための手段をさらに備える。
この構成によると、蓄電装置の残存容量が第1のしきい値まで低下するのに要する時間、すなわち内燃機関を停止することができる時間を長くすることができる。そのため、充電を終了するために内燃機関を停止させてから、次に始動するまでの時間を長くすることができる。
ハイブリッド車を示す概略構成図である。 動力分割機構の共線図を示す図である。 エンジンの運転状態およびバッテリの残存容量を示す図(その1)である。 第1の実施の形態におけるECUの機能ブロック図を示す図である。 第1の実施の形態においてECUが実行する処理を示すフローチャートである。 エンジンの運転状態およびバッテリの残存容量を示す図(その2)である。 第2の実施の形態におけるECUの機能ブロック図を示す図である。 第2の実施の形態においてECUが実行する処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態におけるECUの機能ブロック図を示す図である。 第3の実施の形態においてECUが実行する処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載したハイブリッド車について説明する。この車両は、エンジン100と、第1モータジェネレータ110と、第2モータジェネレータ120と、動力分割機構130と、減速機140と、バッテリ150とを備える。
この車両は、エンジン100および第2モータジェネレータ120のうちの少なくともいずれか一方からの駆動力により走行する。
なお、第2モータジェネレータ120のみを駆動源として用いて走行する、シリーズ型のハイブリッド車を用いてもよい。
エンジン100、第1モータジェネレータ110および第2モータジェネレータ120は、動力分割機構130を介して接続されている。エンジン100が発生する動力は、動力分割機構130により、2経路に分割される。一方は減速機140を介して前輪160を駆動する経路である。もう一方は、第1モータジェネレータ110を駆動させて発電する経路である。
第1モータジェネレータ110は、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルを備える、三相交流回転電機である。第1モータジェネレータ110は、動力分割機構130により分割されたエンジン100の動力により発電する。第1モータジェネレータ110により発電された電力は、車両の走行状態や、バッテリ150のSOC(State Of Charge)の状態に応じて使い分けられる。たとえば、通常走行時では、第1モータジェネレータ110により発電された電力はそのまま第2モータジェネレータ120を駆動させる電力となる。一方、バッテリ150のSOCが予め定められた値よりも低い場合、第1モータジェネレータ110により発電された電力は、インバータにより交流から直流に変換される。その後、コンバータにより電圧が調整されてバッテリ150に蓄えられる。
第1モータジェネレータ110が発電機として作用している場合、第1モータジェネレータ110は負のトルクを発生している。ここで、負のトルクとは、エンジン100の負荷となるようなトルクをいう。第1モータジェネレータ110が電力の供給を受けてモータとして作用している場合、第1モータジェネレータ110は正のトルクを発生する。ここで、正のトルクとは、エンジン100の負荷とならないようなトルク、すなわち、エンジン100の回転をアシストするようなトルクをいう。なお、第2モータジェネレータ120についても同様である。
第2モータジェネレータ120は、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルを備える、三相交流回転電機である。第2モータジェネレータ120は、バッテリ150に蓄えられた電力および第1モータジェネレータ110により発電された電力のうちの少なくともいずれかの電力により駆動する。
第2モータジェネレータ120の駆動力は、減速機140を介して前輪160に伝えられる。これにより、第2モータジェネレータ120はエンジン100をアシストしたり、第2モータジェネレータ120からの駆動力により車両を走行させたりする。なお、前輪160の代わりにもしくは加えて後輪を駆動するようにしてもよい。
ハイブリッド車の回生制動時には、減速機140を介して前輪160により第2モータジェネレータ120が駆動され、第2モータジェネレータ120が発電機として作動する。これにより第2モータジェネレータ120は、制動エネルギを電力に変換する回生ブレーキとして作動する。第2モータジェネレータ120により発電された電力は、バッテリ150に蓄えられる。
動力分割機構130は、サンギヤと、ピニオンギヤと、キャリアと、リングギヤとを含む遊星歯車から構成される。ピニオンギヤは、サンギヤおよびリングギヤと係合する。キャリアは、ピニオンギヤが自転可能であるように支持する。サンギヤは第1モータジェネレータ110の回転軸に連結される。キャリアはエンジン100のクランクシャフトに連結される。リングギヤは第2モータジェネレータ120の回転軸および減速機140に連結される。
エンジン100、第1モータジェネレータ110および第2モータジェネレータ120が、遊星歯車からなる動力分割機構130を介して連結されることで、エンジン100、第1モータジェネレータ110および第2モータジェネレータ120の回転数は、図2に示すように、共線図において直線で結ばれる関係になる。
図1に戻って、バッテリ150は、複数のバッテリセルを一体化したバッテリモジュールを、さらに複数直列に接続して構成された組電池である。バッテリ150の電圧は、たとえば200V程度である。バッテリ150には、第1モータジェネレータ110および第2モータジェネレータ120の他、車両の外部の電源から供給される電力が充電される。
バッテリ150に蓄えられた電力は、第1モータジェネレータ110および第2モータジェネレータ120の他、空調装置152などの電気機器(補機)にも供給される。空調装置152などの電気機器は、バッテリ150から供給された電力を用いて作動する。
エンジン100、第1モータジェネレータ110、第2モータジェネレータ120は、ECU(Electronic Control Unit)170により制御される。なお、ECU170は複数のECUに分割するようにしてもよい。
たとえば、バッテリ150のSOCが大きい場合には、エンジン100は停止し、第2モータジェネレータ120のみを駆動源として車両が走行するように制御される。
バッテリ150のSOCが予め定められた第1しきい値まで低下すると、エンジン100が駆動するとともに、エンジン100によって駆動される第1モータジェネレータ110が発電を行なう。第1モータジェネレータ110が発電した電力はバッテリ150に充電される。エンジン100は、バッテリ150のSOCが第1しきい値よりも大きい第2しきい値に到達するまで駆動するように制御される。すなわち、バッテリ150のSOCが第2しきい値まで上昇すると、エンジン100が停止される。
このように、車両の走行状態に応じてエンジン100が駆動したり、停止したりすることによって、エンジン100が間欠的に運転される。
ところで、図3に示すように、エンジン100の停止と始動が頻繁に繰り返されると、運転者に違和感を与え得る。運転者に与える違和感を軽減すべく、本実施の形態において、ECU170は、エンジン100の停止および駆動のサイクルを略一定の時間で行なうようにハイブリッド車が制御される。
以下、図4を参照して、ECU170の機能について説明する。以下に説明する機能は、ハードウェアにより実現してもよく、ソフトウェアにより実現してもよく、ハードウェアとソフトウェアとの協働によって実現してもよい。
ECU170は、第1算出部201と、第2算出部202と、第3算出部203と、設定部210と、充電部220とを備える。
第1算出部201は、バッテリ150のSOCの低下率ΔSOCを算出する。たとえば、バッテリ150のSOCが低下し始めると、バッテリ150のSOCの低下率ΔSOCが算出される。なお、低下率ΔSOCの代わりに、バッテリ150の放電電流を算出するようにしてもよい。すなわち、低下率ΔSOCの代わりに、バッテリ150の放電電流を用いてもよい。
第2算出部202は、バッテリ150のSOCの低下率ΔSOCに基づいて、バッテリ150のSOCが、予め定められた第1しきい値まで低下するまでの第1時間を算出する。
たとえば、現在のSOCまたは第2しきい値のうちの大きい方の値を、算出された低下率ΔSOCで除算することにより、第1時間が算出される。すなわち、第1時間は、エンジン100を停止することが可能な時間を示す。
第3算出部203は、予め定められた第2時間から第1時間を減算することによって、第3時間を算出する。第2時間は、エンジン100の停止および駆動を周期的に行なうための目標時間を示す。第2時間は、運転者が違和感を感じない程度にエンジン100が間欠的に運転することができる時間として、開発者により予め定められる。第3時間は、エンジン100が駆動するともに第1モータジェネレータ110が発電することによって、バッテリ150を充電する時間を示す。
設定部210は、第2しきい値と第1しきい値との差を第3時間で除算することによって、バッテリ150のSOCの増大率を設定する。すなわち、バッテリ150の充電電力が設定される。なお、設定された増大率(充電電力)は、バッテリ150のSOCが第1しきい値まで低下する前に設定され、次回バッテリ150を充電するときに用いられる。
充電部220は、バッテリ150のSOCが第1しきい値まで低下すると、バッテリ150のSOCが、第2しきい値に到達するまで、エンジン100が駆動するとともに、第1モータジェネレータ110が発電するように制御することにより、バッテリ150のSOCが設定された増大率で増大するようにバッテリ150を充電する。
図5を参照して、ECU170が実行する処理について説明する。なお、以下に説明する処理は、たとえば、バッテリ150のSOCが低下し始めると開始される。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU170は、バッテリ150のSOCの低下率ΔSOCを算出する。
S102にて、ECU170は、バッテリ150のSOCの低下率ΔSOCに基づいて、バッテリ150のSOCが、予め定められた第1しきい値まで低下するまでの第1時間を算出する。
S104にて、ECU170は、予め定められた第2時間から第1時間を減算することによって、第3時間を算出する。
S106にて、ECU170は、第2しきい値と第1しきい値との差を第3時間で除算することによって、バッテリ150のSOCの増大率を設定する。
S110にて、ECU170は、バッテリ150のSOCが第1しきい値まで低下したか否かを判断する。バッテリ150のSOCが第1しきい値まで低下すると(S110にてYES)、処理はS112に移される。もしそうでないと(S110にてNO)、処理はS110に戻される。
S112にて、ECU170は、エンジン100が駆動するとともに、第1モータジェネレータ110が発電するように制御することにより、バッテリ150のSOCが設定された増大率で増大するようにバッテリ150を充電する。
S114にて、ECU170は、バッテリ150のSOCが、第2しきい値まで増大したか否かを判断する。バッテリ150のSOCが、第2しきい値まで増大すると(S114にてYES)、処理はS116に移される。もしそうでないと(S114にてNO)、処理はS114に戻される。
S116にて、ECU170は、エンジン100を停止するとともに、第1モータジェネレータ110による発電を停止する。すなわち、バッテリ150の充電が停止される。
以上ように、本実施の形態においては、エンジン100を停止することができる第1時間を、第2時間から減算することによって定まる第3時間だけ、エンジン100を駆動することによってバッテリ150が充電される。
これにより、図6に示すように、バッテリ150のSOCの低下速度が早いほど、バッテリ150を充電するためにエンジン100が駆動される第3時間を長くすることができる。そのため、エンジン100の停止と駆動とが頻繁に繰り返すことを抑制することができる。その結果、運転者に与える違和感を軽減することができる。
また、エンジン100の停止および駆動のサイクルを略一定の時間で行なうことができる。そのため、エンジン100の挙動を運転者にとって予想し易いものとすることができる。その結果、運転者に与える違和感をさらに軽減することができる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。図7に示すように、ECU170は、補正部230をさらに備える。その他の構造は、前述の第1の実施の形態と同じである。したがって、ここではその詳細な説明は繰り返さない。
補正部230は、第2しきい値と第1しきい値との差が大きくなるように補正する。たとえば、第1しきい値が小さくなるように補正されたり、第2しきい値が大きくなるように補正されることにより、第2しきい値と第1しきい値との差が大きくなるように補正される。一例として、バッテリ150のSOCの低下率ΔSOCが大きいほど、第1しきい値がより小さくなるように補正される。または、バッテリ150のSOCの低下率ΔSOCが大きいほど、第2しきい値がより大きくなるように補正される。
なお、第1しきい値が小さくなるように補正するとともに、第2しきい値が大きくなるように補正してもよい。第2しきい値と第1しきい値との差が大きくなるように補正する方法はこれらに限らない。
図8を参照して、ECU170が実行する処理について説明する。なお、前述の第1の実施の形態と同じ処理には、同じ符号を付してある。したがって、ここではそれらの詳細な説明は繰り返さない。
S200にて、ECU170は、第2しきい値と第1しきい値との差が大きくなるように補正する。なお、S200の処理が実行される順番は図8に示す順番に限らない。
このようにすれば、バッテリ150のSOCが第2しきい値から第1しきい値まで低下するのに要する時間、すなわち、バッテリ150の充電を終了するためにエンジン100を停止させてから、次に始動するまでの時間を長くすることができる。
なお、バッテリ150のSOCの低下率ΔSOCから増大率を設定せずに、第2しきい値と第1しきい値との差が大きくなるように補正することのみを行なってもよい。
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態について説明する。図9に示すように、ECU170は、制限部240をさらに備える。その他の構造は、前述の第1の実施の形態または第2の実施の形態と同じである。したがって、ここではその詳細な説明は繰り返さない。
制限部240は、空調装置152が消費する電力の最大値(上限値)が小さくなるように制御する。たとえば、予め設けられたスイッチが運転者によりオンにされた場合は、オフにされた場合に比べて、乗員の快適性を損なわない範囲で空調装置152が消費する電力の最大値が小さくなるように制限される。なお、空調装置152が消費する電力の最大値が小さくなるように制限する方法はこれに限らない。
図10を参照して、ECU170が実行する処理について説明する。なお、以下に説明する処理は、前述の第1の実施の形態または前述の第2の実施の形態における処理に加えて実行される。
S300にて、ECU170は、空調装置152が消費する電力の最大値が小さくなるように制御する。
このようにすれば、バッテリ150の充電を終了するためにエンジン100を停止させてから、次に始動するまでの時間を長くすることができる。そのため、バッテリ150のSOCが第1しきい値まで低下するのに要する時間、すなわちエンジン100を停止することができる時間を長くすることができる。その結果、充電を終了するためにエンジン100を停止させてから、次に始動するまでの時間を長くすることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 エンジン、110 第1モータジェネレータ、120 第2モータジェネレータ、130 動力分割機構、140 減速機、150 バッテリ、152 空調装置、160 前輪、170 ECU、201 第1算出部、202 第2算出部、203 第3算出部、210 設定部、220 充電部、230 補正部、240 制限部。

Claims (6)

  1. 内燃機関と、前記内燃機関により駆動されることによって発電する発電機と、前記発電機が発電した電力を蓄える蓄電装置とを搭載した車両の制御装置であって、
    前記蓄電装置の残存容量の低下率を算出するための手段と、
    前記蓄電装置の残存容量の低下率に基づいて、前記蓄電装置の残存容量が、予め定められた第1のしきい値まで低下するまでの第1の時間を算出するための手段と、
    予め定められた第2の時間から前記第1の時間を減算することによって、第3の時間を算出するための手段と、
    前記第1のしきい値よりも大きい第2のしきい値と前記第1のしきい値との差を前記第3の時間で除算することによって、前記蓄電装置の残存容量の増大率を設定するための手段と、
    前記蓄電装置の残存容量が前記第1のしきい値まで低下すると、前記蓄電装置の残存容量が前記第2のしきい値に到達するまで、前記内燃機関が駆動するとともに、前記発電機が発電するように制御することにより、前記蓄電装置の残存容量が前記設定された増大率で増大するように前記蓄電装置を充電するための手段とを備える、車両の制御装置。
  2. 前記第2のしきい値と前記第1のしきい値との差が大きくなるように補正するための補正手段をさらに備える、請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記補正手段は、前記蓄電装置の残存容量の低下率が大きいほど、前記第2のしきい値と前記第1のしきい値との差が大きくなるように補正する、請求項2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記補正手段は、前記第1のしきい値が小さくなるように補正することによって、前記第2のしきい値と前記第1のしきい値との差が大きくなるように補正する、請求項2または3に記載の車両の制御装置。
  5. 前記補正手段は、前記第2のしきい値が大きくなるように補正することによって、前記第2のしきい値と前記第1のしきい値との差が大きくなるように補正する、請求項2または3に記載の車両の制御装置。
  6. 前記車両には、前記蓄電装置から供給された電力により作動する機器がさらに搭載され、
    前記制御装置は、前記機器が消費する電力の最大値が小さくなるように制限するための手段をさらに備える、請求項1に記載の車両の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013132531A1 (ja) * 2012-03-06 2013-09-12 トヨタ自動車株式会社 エンジン制御装置及びエンジン制御方法
US8886380B2 (en) 2012-06-12 2014-11-11 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Hybrid motor vehicle
JP2017013615A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両の制御装置

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