JP2011245534A - プレス金型及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プレス製品の品質低下を来たすことなく、プレス金型の製造等、プレス金型関連のコストを低減させる。
【解決手段】本発明の実施の形態に係るプレス金型16においては、ダイフェースの設計、製作、チューニングを、成形時に被加工材がなつく側のフィレット部12F、14Fのみ行うことで、金型製造工程の削減を図ることが出来る。又、ダイフェースの製品面の範囲のみならず、余肉面の範囲についても同様の効果が得られ、双方合せて、相当の工数削減を図ることが出来る。又、成形時に被加工材に成型不良Wが発生する部位にも、被加工材Wとの接触部12C、14Cを設計、製作することで、必要最小限の工数で、必要なダイフェース形状を得る。又、フィレット部12F、14Fのための強度保持部12A、14Aを設計、製作することで、フィレット部12F、14Fを補強し、必要な型剛性を確保する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プレス金型及びその製造方法に関するものである。
従来、プレス金型を製造する際には、必要な製品形状の成形に直接的に寄与する製品面と、それを成形するために必要となる余肉面を備えるダイフェースの設計を行い、更に、このダイフェースを備える金型構造全体の設計、製作を行っている。この際、製品のシワや亀裂等の成形不良(以下、単に「成形不良」という。)を除去するために、ダイフェースのチューニングが、適宜行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−140737号公報
ところで、プレス金型の設計、製作にあたっては、CAD、CAE等を用い、必要な製品形状を基礎として、図6(a)に示されるような、プレス金型10の上型12、下型14の、ダイフェースの相貫データを作成し、続いて、この相貫データに、図6(b)のごとくフィレット12F、14Fを作成する手順を採る。そして、シミュレーションや実際の試打の結果に基き、適宜ダイフェース形状のチューニングを行い、最終的なダイフェース形状を決定することとなる。この、金型の一連の製造過程は、図6に示される製品面の範囲Aのみならず、必要な製品形状を得る上で必要となる余肉面の範囲Bについても同様である。そして、これらチューニング、仕上げ加工の作業が、プレス金型10の設計、製造に要する時間の、相当の割合を占めている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プレス製品の品質低下を来たすことなく、プレス金型の製造等、プレス金型関連のコストを低減させることにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るプレス金型は、成形時に被加工材に対して仕事をする面、すなわち、被加工材の成形に実際に貢献する部分及びその他必要最小限の部分のみからなるダイフェースを備えることで、プレス製品の品質低下を来たすことなく、プレス金型の製造等、プレス金型関連のコストを低減させるものである。
又、本発明に係るプレス金型の製造方法は、成形時に被加工材に対して仕事をする面、すなわち、被加工材の成形に実際に貢献する部分及びその他必要最小限の部分のみダイフェースに形成することで、プレス製品の品質低下を来たすことなく、プレス金型の製造等、プレス金型関連のコストを低減させるものである。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)ダイフェースの被加工材との接触部として、成形時に被加工材がなつく側のフィレット部のみ備えるプレス金型(請求項1)。
本項に記載のプレス金型は、ダイフェースの被加工材との接触部として、成形時に被加工材がなつく側のフィレット部のみ備えるものであり、ダイフェースの設計、製作、チューニングを行う必要があるのも、当該フィレット部のみとなる。又、ダイフェースの製品面の範囲のみならず、余肉面の範囲についても同様であることから、全体として金型製造工程の削減につながる。しかも、成形時には、被加工材がなつく側のフィレット部により、被加工材を所望の製品形状へと成形するものである。
(2)上記(1)項において、前記フィレット部の形状は、所望の製品形状の、複数の形状変化部の断面に倣って配置された曲線間を、面でつなぐことにより構成されているプレス金型(請求項2)。
本項に記載のプレス金型は、フィレット部の形状が、所望の製品形状の、複数の形状変化部の断面に倣って配置された曲線間を、面でつなぐことにより構成されることで、必要最小限の工数で、必要なダイフェース形状が得られるものである。なお、複数の形状変化部の断面は、当該曲面の法線方向の断面が基準とされるが、必要に応じ、別方向の断面が基準とされるものでも良い。
(3)上記(1)、(2)項において、前記フィレット部に加え、成形時に被加工材に成形不良が発生する部位にも、被加工材との接触部を備えるプレス金型(請求項3)。
本項に記載のプレス金型は、成形時に被加工材に成形不良が発生する部位にも、被加工材との接触部を備えることで、必要最小限の工数で、必要なダイフェース形状が得られるものである。なお、成形時に被加工材に成形不良が発生する部位の被加工材との接触部については、ダイフェースのチューニング時に、追加的に設けられるものであり、そのための工数も必要最小限に収まるものである。
(4)上記(1)から(3)項において、前記フィレット部の少なくとも一端側に、前記フィレット部のための強度保持部を備えるプレス金型(請求項4)。
本項に記載のプレス金型は、強度保持部によってフィレット部が補強され、必要な型剛性が確保されるものである。なお、フィレット部は三次元の曲面であるが、必ずしも、フィレット部を囲むようにしてその全周にわたり設ける必要はなく、必要な型剛性が得られる限り、フィレット部を一方向から補強するものであっても良い。
又、フィレット部を可動式として、上下左右方向等、適宜に位置調整を行うことで、類似した形状の製品の成形を可能とするものであっても良い。
(5)上記(1)から(4)項において、前記被加工材との接触部が、フレームによって各々必要な位置に保持されているプレス金型(請求項5)。
本項に記載のプレス金型は、被加工材との接触部が、フレームによって各々必要な位置に保持されることで、金型全体としての体裁が確保されるものである。又、フレームワークの如何により、必要な寸法精度、金型強度等を確保しつつ、金型材料の低減、軽量化、チューニングを含む製作工数の削減が可能となる。なお、フレームによって保持される被加工材との接触部は、プレス時に必要な剛性が確保されるものである限り、比較的薄肉のプレート状であっても、比較的厚肉のブロック状であっても良い。
(6)上記(1)から(4)項において、前記被加工材との接触部を除く部分が、被加工材と非接触となるよう肉抜きされているプレス金型(請求項6)。
本項に記載のプレス金型は、被加工材との接触部を除く部分が、被加工材と非接触となるよう肉抜きされていることで、必要な寸法精度、金型強度等を確保しつつ、金型材料の低減、軽量化、チューニング工数の削減が可能となる。当該プレス金型の全体構成は、従来のプレス金型と何ら変わることはなく、従来のプレス金型の設計手法、加工手法をそのまま流用することが可能となる。
(7)被加工材との接触部として、被加工材がなつく側のフィレット部のみからなるダイフェースを設計、製作するプレス金型の製造方法(請求項7)。
本項に記載のプレス金型の製造方法は、ダイフェースの設計、製作、チューニングを、ダイフェースの被加工材との接触部として、成形時に被加工材がなつく側のフィレット部のみ行うことで、金型製造工程の削減となる。又、ダイフェースの製品面の範囲のみならず、余肉面の範囲についても同様であることから、全体として金型製造工程の削減につながる。かかる製造方法により得られる金型は、成形時には、被加工材がなつく側のフィレット部により、被加工材を所望の製品形状へと成形するものとなる。
(8)上記(7)項において、所望の製品形状の、複数の形状変化部の断面に倣って曲線を配置し、隣接する曲線間を面でつないで前記フィレット部の形状を構成するプレス金型の製造方法(請求項8)。
本項に記載のプレス金型の製造方法は、所望の製品形状の、複数の形状変化部の断面に倣って曲線を配置し、隣接する曲線間を面でつないで前記フィレット部の形状を構成することで、必要最小限の工数で、必要なダイフェース形状を得るものである。なお、複数の形状変化部の断面は、当該曲面部の法線方向の断面を基準とするが、必要に応じ、別方向の断面を基準としても良い。
(9)上記(7)、(8)項において、所望の製品形状を基礎として、成形時に被加工材に成形不良が発生する部位にも、被加工材との接触部を追加的に設計、製作するプレス金型の製造方法(請求項9)。
本項に記載のプレス金型の製造方法は、成形時に被加工材に成形不良が発生する部位にも、被加工材との接触部を設計、製作することで、必要最小限の工数で、必要なダイフェース形状を得るものである。しかも、成形時に被加工材に成形不良が発生する部位の被加工材との接触部については、ダイフェースのチューニング時に、追加的に設けられるものであり、そのための工数も必要最小限に収めることとなる。
(10)上記(7)から(9)項において、前記フィレット部の少なくとも一端側に、前記フィレット部のための強度保持部を設計、製作する金型の製造方法(請求項10)。
本項に記載のプレス金型の製造方法は、強度保持部によってフィレット部を補強し、必要な型剛性を確保するものである。なお、フィレット部として三次元の曲面を構成するが、強度保持部は、必ずしも、フィレット部を囲むようにしてその全周にわたり設ける必要はなく、必要な型剛性が得られる限り、フィレット部を一方向から補強するように設置すれば良い。
又、フィレット部を、上下左右方向等、適宜に位置調整を行うことが出来るように可動式とすることにより、類似した形状の製品の成形を可能とするものであっても良い。
(11)上記(7)から(9)項において、前記被加工材との接触部を各々必要な位置に保持するための、フレームを設計、製作するプレス金型の製造方法(請求項11)。
本項に記載のプレス金型の製造方法は、被加工材との接触部を、フレームによって各々必要な位置に保持することで、金型全体としての体裁を確保するものである。又、フレームワークの如何により、必要な寸法精度、金型強度等を確保しつつ、金型材料の低減、軽量化、チューニングを含む製作工数の削減を可能とするものである。なお、フレームによって保持する被加工材との接触部は、プレス時に必要な剛性が確保されるものである限り、比較的薄肉のプレート状に構成しても、比較的厚肉のブロック状に構成しても良い。
(12)上記(7)から(9)項において、所望の製品形状を基礎とするダイフェースを設計した後、前記被加工材との接触部を除く部分を、被加工材と非接触となるよう肉抜きするプレス金型の製造方法(請求項12)。
本項に記載のプレス金型の製造方法は、被加工材との接触部を除く部分を、被加工材と非接触となるよう肉抜きすることで、必要な寸法精度、金型強度等を確保しつつ、金型材料の低減、軽量化、チューニング工数の削減を可能とするものである。しかも、当該プレス金型の製造方法は、従来のプレス金型の設計手法、加工手法をそのまま流用することが可能となる。
本発明はこのように構成したので、プレス製品の品質低下を来たすことなく、プレス金型の製造等、プレス金型関連のコストを低減させることが可能となる。
本発明の実施の形態に係るプレス金型のダイフェースと、プレス成形品の被加工材とを示す模式図であり、(a)は被加工材との接触部として、成形時に被加工材がなつく側のフィレット部のみ備えるダイフェースを、(b)フィレット部に加え、成形時に被加工材に成形不良が発生する部位にも被加工材との接触部を形成したダイフェースを、(c)はフィレット部のための強度保持部を備えるダイフェースを示すものである。 図1のプレス金型において、ダイフェースのフィレット部を設計する手法を例示する説明図である。 図1のプレス金型のダイフェースを示す平面図である。 図1のプレス金型において、被加工材との接触部がフレームによって各々必要な位置に保持された態様を示すものであり、(a)は下型全体の斜視図、(b)は上下型の要部も式図である。 図1のプレス金型において、被加工材との接触部を除く部分が、被加工材と非接触となるよう肉抜きされた態様を示すものであり、(a)は下型のダイフェースの斜視図、(b)は上下型の要部段面図である。 (a)、(b)は、従来のプレス金型のダイフェースの設計手順を示すものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1に基づいて説明する。なお、従来技術と同一部分若しくは相当する部分については、詳しい説明を省略する。
本発明の実施の形態に係る金型16は、図1(a)に示されるように、上型12、下型14共に、ダイフェースの被加工材Wとの接触部として、成形時に被加工材Wがなつく側のフィレット部12F、14Fのみ備えている。
フィレット部12F、14Fの形状は、図2に示されるように、所望の製品形状の、複数の形状変化部の断面L1、L2に倣って配置された曲線S11−S21間、曲線S12−S22間、曲線S13−S23間、曲線S14−S24間を、各々、面A1、A2、A3、A4でつなぐことにより構成されている。なお、図示の例では、断面L1、L2に倣って配置された曲線S11、S21、‥‥は、何れも点線で図示された円形の一部(円弧状)をなしているが、必要に応じ、楕円の一部又は半径が徐変するものであっても良い。又、面A1、A2、A3、A4は、両曲線間で連続する最も単純な面(曲面)であれば良い。
又、フィレット部12F、14Fに加え、図1(b)の上図に示されるように、経験的に又はシミュレーション等によって把握される、成形時に被加工材Wに成形不良Wが発生する部位にも、成形不良Wの発生防止、ないし、成形不良Wや、プレス品精度を矯正するための、被加工材との接触部12C、14Cを備えている。図示の例では、接触部12C、14Cはフィレット部12F、14Fと連続する態様で設けられているが、必ずしも両者は連続している必要はなく、接触部12C、14Cは、成形不良Wを回避しうる必要最小限の範囲に設けられていれば良い。
更には、図1(c)に示されるように、フィレット部12F、14Fの少なくとも一端側に、フィレット部12F、14Fのための強度保持部12A、14Aを備えている。図示の例では、強度保持部12A、14Aは、フィレット部12F、14Fと連続する態様で設けられているが、必ずしもこのように連続している必要はなく、フィレット部12F、14Fに必要な強度を確保しうるものであれば、フィレット部12F、14Fに対して、例えば素材から離間する方向に、段差を有していても良い。
図3には、以上のようにして構成された、本発明の実施の形態に係るプレス金型16のダイフェースが平面視で示されており、図中、白抜きの部分は、全て被加工材と接触しない部分である。そして、ダイフェースの被加工材との接触部12F、14F、12C、14C及び強度保持部12A、14Aが、図4(a)、(b)に例示されるように、フレーム18によって各々必要な位置に保持される構成を採用することが出来る。又、図5(a)、(b)に例示されるように、被加工材との接触部(フィレット部12F、14F)を除く部分が、被加工材と非接触となるよう肉抜きされた金型構造を、採用することとしても良い。
又、本発明の実施の形態に掛かるプレス金型16の設計、製作手順は、以下の各ステップの通りである。
(I)プレス金型の設計、製作にあたっては、CAD等を用い、必要な製品形状を基礎として、プレス金型16の上型12、下型14の、ダイフェースの複数の形状変化部の断面を決める(図6(a)参照)。
(II)上記ステップ(I)で決めた断面において、被加工材がなつく側のフィレット部に円又は楕円の、一定径又は半径が徐変する曲線を追加する。
(III)上記ステップ(II)で作成した曲線を隣接する曲線と連続する最も単純な面でつなぐ。
(IV)成形シミュレーションを行い、被加工材Wに成形不良Wが発生する部位にも、成形不良Wの発生防止ないし矯正するための、被加工材との接触部12C、14Cを、追加的に配置する。なお、金型設計データを蓄積しておき、過去の類似形状を参考に、被加工材との接触部12C、14Cを、予めフィレット部12F、14Fと共に残しておくこととしても良い。
(V)上記ステップ(IV)と同様に成形シミュレーションを行い、フィレット部12F、14Fに必要な強度を確保するための、強度保持部12A、14Aを、必要な場所に追加的に配置する。なお、金型設計データを蓄積しておき、過去の類似形状を参考に、強度保持部12A、14Aを、予めフィレット部12F、14Fと共に残しておくこととしても良い。又、フィレット部12F、14Fとして三次元の曲面を構成するが、強度保持部12A、14Aは、必ずしも、フィレット部を囲むようにしてその全周にわたり設ける必要はなく、必要な型剛性が得られる限り、フィレット部12F、14Fを一方向から補強するように設置すれば良い。
(VI)ダイフェースの更なるチューニングが必要な場合には、被加工材Wとの接触部12F、14F、12C、14C、及び、必要に応じ強度保持部12A、14Aを対象として行う。
(VII)被加工材Wとの接触部12F、14F、12C、14C、強度保持部12A、14Aを、各々必要な位置に保持するための、フレーム18を設計、製作する(図4(a)、(b)参照)。この場合には、CAEを活用して成形時にフレーム18に掛かる荷重を確認し、適切なフレームワークを構成する。
若しくは、被加工材との接触部(フィレット部12F、14F)を除く部分が、被加工材Wと非接触となるよう肉抜きした金型を、設計、製作する。
なお、必要に応じ、フィレット部が、上下左右方向等、適宜に位置調整を行うことが出来るよう、可動式に設計、製作することとしても良い。
さて、上記構成をなす、本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能となる。まず、本発明の実施の形態に係るプレス金型16においては、ダイフェースの設計、製作、チューニングを、成形時に被加工材がなつく側のフィレット部12F、14Fのみ行うことで、金型製造工程の削減を図ることが出来る。又、ダイフェースの製品面の範囲A(図6参照)のみならず、余肉面の範囲B(図6参照)についても同様の効果が得られ、双方合せて、工数削減を図ることが出来る。図3の例を見ても、白抜きの部分は、設計、チューニング、加工が不要な部分であり、従来はこの白抜きの部分も全て設計等が必要であったことからして、工数削減の効果は相当なものであることは、理解されるであろう。一方、このプレス金型16を用いた成形時には、被加工材Wがなつく側のフィレット部12F、14Fにより、被加工材Wを所望の製品形状へと、高精度に成形することができる。
又、図2に示されるように、フィレット部12F、14Fは、所望の製品形状の、複数の形状変化部の断面部L1、L2に倣って曲線S12〜S14、S21〜S24を配置し、隣接する曲線S11−S21間、曲線S12−S22間、曲線S13−S23間、曲線S14−S24間を面面A1、A2、A3、A4でつないでフィレット部12F、14Fを構成することで、必要最小限の工数で、必要なダイフェース形状を得ることができる。なお、複数の形状変化部の断面は、当該曲面部の法線方向の断面を基準とするが、必要に応じ、別方向の断面を基準としても良い。
又、成形時に被加工材に成形不良Wが発生する部位にも、被加工材Wとの接触部12C、14Cを設計、製作することで、必要最小限の工数で、必要なダイフェース形状を得るものである。しかも、成形時に被加工材に成形不良Wが発生する部位の被加工材Wとの接触部12C、14Cについては、ダイフェースのチューニング時に、必要に応じて追加的に設けられるものであり、そのための工数も必要最小限に収めることが可能となる。
又、フィレット部12F、14Fの少なくとも一端側に、フィレット部12F、14Fのための強度保持部12A、14Aを設計、製作することで、フィレット部12F、14Fを補強し、必要な型剛性を確保することができる。
なお、図4に示されるように、被加工材との接触部12F、14F、12C、14C及び、必要に応じ強度保持部12A、14Aを、フレーム18によって各々必要な位置に保持することで、金型全体としての体裁を確保することができる。又、フレームワークの如何により、必要な寸法精度、金型強度等を確保しつつ、金型材料の低減、軽量化、チューニングを含む製作工数の削減が可能となる。なお、フレーム18によって保持される被加工材Wとの接触部12F、14F、12C、14C、及び、必要に応じ強度保持部12A、14Aは、プレス時に必要な剛性が確保されるものである限り、比較的薄肉のプレート状に構成しても、或いは、比較的厚肉のブロック状に構成しても良い。
一方、図5に示されるように、被加工材との接触部12F、14Fを除く部分を、被加工材と非接触となるよう肉抜きすることとしても、必要な寸法精度、金型強度等を確保しつつ、金型材料の低減、軽量化、チューニング工数の削減を図ることが可能となる。
又、被加工材Wに実際に接触するダイフェースの面積が減少するので、異物が被加工材Wとダイフェースとの間に挟まって発生する「ブツ」や、被加工材Wとダイフェースとの不良接触に起因する「カジリ」の発生を低減することが出来る。
更には、プレス金型16の軽量化により、段取り換え等金型の取り扱い時の、輸送費低減、クレーン設備の小型化を図ることが出来る。
12:上型、14:下型、 12A、14A:フィレット部のための強度保持部、 12C、14C:被加工材との接触部、 12F、14F:フィレット部、16:プレス金型、18:フレーム

Claims (12)

  1. ダイフェースの被加工材との接触部として、成形時に被加工材がなつく側のフィレット部のみ備えることを特徴とするプレス金型。
  2. 前記フィレット部の形状は、所望の製品形状の、複数の形状変化部の断面に倣って配置された曲線間を、面でつなぐことにより構成されていることを特徴とする請求項1記載のプレス金型。
  3. 前記フィレット部に加え、成形時に被加工材に成形不良が発生する部位にも、被加工材との接触部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のプレス金型。
  4. 前記フィレット部の少なくとも一端側に、前記フィレット部のための強度保持部を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のプレス金型。
  5. 前記被加工材との接触部が、フレームによって各々必要な位置に保持されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のプレス金型。
  6. 前記被加工材との接触部を除く部分が、被加工材と非接触となるよう肉抜きされていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のプレス金型。
  7. 被加工材との接触部として、被加工材がなつく側のフィレット部のみからなるダイフェースを設計、製作することを特徴とするプレス金型の製造方法。
  8. 所望の製品形状の、複数の形状変化部の断面に倣って曲線を配置し、隣接する曲線間を面でつないで前記フィレット部の形状を構成することを特徴とする請求項7記載のプレス金型の製造方法。
  9. 所望の製品形状を基礎として、成形時に被加工材に成形不良が発生する部位にも、被加工材との接触部を追加的に設計、製作することを特徴とする請求項7又は8記載のプレス金型の製造方法。
  10. 前記フィレット部の少なくとも一端側に、前記フィレット部のための強度保持部を追加的に設計、製作することを特徴とする請求項7から8のいずれか1項記載のプレス金型の製造方法。
  11. 前記被加工材との接触部を各々必要な位置に保持するための、フレームを設計、製作することを特徴とする請求項7から10のいずれか1項記載のプレス金型の製造方法。
  12. 所望の製品形状を基礎とするダイフェースを設計した後、前記被加工材との接触部を除く部分を、被加工材と非接触となるよう肉抜きすることを特徴とする請求項7から10のいずれか1項記載のプレス金型の製造方法。
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